JP2008213656A - 送電システムの設計方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】超電導ケーブルを用いた送電システムを設計する際、送電に伴う損失をより低減できる送電システムの設計方法を提供する。
【解決手段】変圧設備1と、電線路6と、変電設備から出力された電力が供給される超電導ケーブル3と、このケーブル3から電力を取り出す取出部4と、変電設備から出力された電力または取出部から出力された電力を電線路に供給する複数の給電部5とを備えるシステムを設計する。このシステムに、新規な給電部5Bと取出部4Boの増設を想定する。新規な給電部(取出部)の数を仮定し、新規な給電部5Bを利用して電線路に給電した場合、両給電部5A、5Bの区間で生じる電線路6でのジュール損と、既設の両給電部5A、5Zに対応する超電導ケーブルの区間に存在する全ての新規な取出部4Boでの損失との合計損失を求める。この合計損失が実質的に極小値をとるように、新規な給電部5Bの数を決定する。
【選択図】図3
【解決手段】変圧設備1と、電線路6と、変電設備から出力された電力が供給される超電導ケーブル3と、このケーブル3から電力を取り出す取出部4と、変電設備から出力された電力または取出部から出力された電力を電線路に供給する複数の給電部5とを備えるシステムを設計する。このシステムに、新規な給電部5Bと取出部4Boの増設を想定する。新規な給電部(取出部)の数を仮定し、新規な給電部5Bを利用して電線路に給電した場合、両給電部5A、5Bの区間で生じる電線路6でのジュール損と、既設の両給電部5A、5Zに対応する超電導ケーブルの区間に存在する全ての新規な取出部4Boでの損失との合計損失を求める。この合計損失が実質的に極小値をとるように、新規な給電部5Bの数を決定する。
【選択図】図3
Description
本発明は、送電システムの設計方法に関するものである。特に、超電導ケーブルを利用して、電車のトロリ線へ給電する送電システムを設計する方法に関するものである。
鉄道等の電車線への給電では、例えば図6に示す給電システムが知られている(類似のシステムを開示する文献として特許文献1)。このシステムは、複数の変電設備1と、複数の交直変換器2と、複数の給電部5と、電線路6と、配電線8とを備える。
配電線8には、図示しない送電網より交流の電力が供給される。各変電設備1は、配電線8を介して受電した交流電力を所定の電圧に変換して出力する。交直変換器2は、変電設備1からの交流電力を直流電力に変換して出力する。電線路6にはトロリ線が広く用いられる。このトロリ線には、交直変換器2からの直流が給電部5を介して流される。一方、電車Tはレール7上にて集電装置を介してトロリ線から電力供給を受ける。集電装置としては、パンタグラフT1が一般的である。そのパンタグラフT1に設けた摺り板がトロリ線に摺接されることで、電車Tの駆動装置に電力が供給される。
このようなシステムにおいては、トロリ線の長手方向にわたって電圧降下が生じる。そのため、電圧降下が許容範囲内となるような間隔で複数の変電設備1を設け、一つの変電設備1に対して一つの給電部5からトロリ線への給電を行っている。
一方で、超電導ケーブルの開発が進められている。この超電導ケーブルを利用すれば、送電時の損失が極めて小さい送電システムを構築できることが期待されている。
ところで、図6のシステムにおいて、トロリ線での電圧降下を軽減するには、変電設備を増設して、給電部間の間隔を短くすることが考えられる。しかし、従来のシステムで給電部間の間隔を短くすれば、変電設備や交直変換器が多数必要になる。変電設備や交直変換器の数が多くなれば、その設置スペースの確保が困難となったり、各設備の保守が煩雑になったりする。
一方で、電車のトロリ線などへの送電システムにおいて、超電導ケーブルを利用するにしても、具体的に送電システムのどの箇所に超電導ケーブルを用いればよいかが明確に提案されていない。特に、超電導ケーブルを用いて送電システムを設計する場合、このシステムの構成部材で発生する損失をより少なくするための設計手法は何ら具体的に提案されていない。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的の一つは、超電導ケーブルを用いた送電システムを設計するのに際し、送電に伴う損失をより低減できる送電システムの設計方法を提供することにある。
本発明送電システムの設計方法は、変圧設備と、電気的推進車両に給電する電線路と、変電設備から出力された電力が供給される超電導ケーブルと、超電導ケーブルから電力を取り出す取出部と、変電設備から出力された電力または取出部から出力された電力を電線路に供給する複数の給電部とを備えるシステムを設計する方法である。この方法において、既設の第一の給電部と既設の第二の給電部との間に少なくとも一つの新規な給電部の増設と、この給電部の増設に伴って、既設の両給電部に対応する超電導ケーブルの区間に少なくとも一つの新規な取出部の増設とを検討する場合に、新規な給電部の数を仮定する。その際、仮定した数の新規な給電部を利用して電線路に給電した場合、電線路における一方の既設の給電部と、その給電部に隣接する新規な給電部との区間で生じるジュール損を求める。さらに既設の両給電部に対応する超電導ケーブルの区間に存在する全ての新規な取出部での損失を求める。そして、これら電線路でのジュール損と全ての新規な取出部での損失との合計が実質的に極小値をとるように、新規な給電部の数を決定する。
上記の本発明設計方法の説明に先立って、本発明方法で設計される送電システムについて説明する。この明細書においては、既設の給電部と新規な給電部を合わせて単に給電部という場合や、既設の取出部と新規な取出部を合わせて単に取出部ということがある。また、「既設の給電部(取出部)」とは、実際に存在する送電システムで既に設けられている給電部(取出部)を含むことはもちろん、全く新規の送電システムを今から設計する場合に、設計上、設置位置が既に決定されている給電部(取出部)をも含む。さらに、「増設」とは、実際に存在する送電システムに新たな給電部(取出部)を付加することの他、新規の送電システムを今から設計する場合に、設計上、設置位置が既に決定されている給電部(取出部)に対して別の給電部(取出部)を付加する場合も含む。
超電導ケーブルで送電を行う際、同ケーブルの長手方向にわたって電圧降下が実質的に生じない。そのため、変電設備から超電導ケーブルを介して電線路に電力供給を行う際、超電導ケーブルの長手方向沿いに複数の給電部を形成しても、各給電部での電圧の相違が実質的に生じない。図6に示す従来のシステムでは、一つの変電設備に対して一つの給電部から電線路に電力供給を行う必要があったため、変電設備の間隔は給電部の間隔とほぼ同等にする必要があった。これに対し超電導ケーブルを変電設備と電線路との間に用いた送電システムでは、一つの変電設備に対して、複数の給電部を形成することができるため、変電設備の間隔は給電部の間隔に依存することがない。そのため、変電設備の設置位置(数)を従来システムに比べて削減でき、送電システムを集約化することができる。それに伴い、変電設備の設置箇所確保の問題や、変電設備のメンテナンスの煩雑性を軽減することもできる。また、このシステムによれば、変電設備の数を削減して集約することで、図6に示す従来のシステムに比べ、一つの変電設備から電力供給可能な電線路の区間長を長くすることができる。
本発明方法は、このような超電導ケーブルを用いた送電システムを設計するのに際し、一対の既設の給電部が設けられた電線路の途中に新規な給電部を増設する場合を想定し、その増設する給電部の適切な数を送電システムの損失を考慮して決定する。つまり、増設が仮定された給電部も利用して電線路に送電する場合を想定する。例えば、一対の給電部間の中間位置で電気的推進車両(例えば電車)が最大負荷をとっているときに電線路での電圧降下が最大になるとすると、その中間位置に新規な給電部を増設すれば、その給電部から電車までの距離を短くできる。そのため、この電線路でのジュール損は給電部を増設する前に比べて減少する。
一方、超電導ケーブルを用いた送電システムに新規な給電部を増設すると、その給電部に対応する取出部を超電導ケーブルにも増設する必要がある。超電導ケーブルから電力を引き出す取出部を増設すれば、その取出部からの熱侵入などにより、取出部での損失が増加する。
つまり、給電部の増設に伴って、電線路でのジュール損は減少できるが、逆に超電導ケーブルの取出部では損失が増大する関係にある。そのため、この電線路でのジュール損と取出部での損失との合計が実質的に極小値となるように給電部の数を決定すれば、システム全体としてより損失の少ない送電システムを設計することができる。
なお、本発明設計方法では、新規な給電部の増設を仮定して、その新規な給電部を利用して送電を行った場合の損失を計算し、新規な給電部の最適数を決定する。その結果、既設の給電部(取出部)の数が最適であり、給電部(取出部)を一つも増設する必要がないことが明らかになる場合もある。
本発明設計方法の一形態としては、新規な給電部の設置位置を、既設の第一の給電部と既設の第二の給電部との間を実質的に等分する位置に仮定することが好ましい。
既設の第一の給電部と既設の第二の給電部との間を実質的に等分する位置に新規な給電部の設置位置を仮定すれば、隣接する給電部間の距離がいずれも等しくなる。そのため、ある給電部から隣接する給電部までの各給電区間ごとにおけるトロリ線での電圧降下程度を均質化でき、またジュール損の演算を容易に行うことができる。
本発明送電システムの設計方法によれば、電線路でのジュール損と、超電導ケーブルから電力を取り出す取出部での損失との双方を考慮した上で、損失の少ない送電システムを設計することができる。
以下、本発明の構成要素をより詳しく説明する。
<変電設備>
変電設備は、送電網(配電線)からの受電電圧を所定の電圧に変圧する。この変電設備には、通常、変圧器の他、遮断器などの保護装置も含まれる。
変電設備は、送電網(配電線)からの受電電圧を所定の電圧に変圧する。この変電設備には、通常、変圧器の他、遮断器などの保護装置も含まれる。
変電設備の設置間隔は、図6における各給電部の間隔(給電区間)よりも広い間隔とすることができる。特に、複数分の給電区間に相当する間隔で変電設備を設置すれば、変電設備の削減効果が大きい。
<電線路>
電線路は、電気的推進車両に電力を供給する線路である。具体的には、トロリ線や剛体電車線が挙げられる。通常、電気的推進車両に設けられた集電装置の一部を電線路に摺接することで、電線路から電気的推進車両への電力供給が行なわれる。
電線路は、電気的推進車両に電力を供給する線路である。具体的には、トロリ線や剛体電車線が挙げられる。通常、電気的推進車両に設けられた集電装置の一部を電線路に摺接することで、電線路から電気的推進車両への電力供給が行なわれる。
<電気的推進車両>
本発明における電気的推進車両には、電線路からの電力供給により駆動可能なあらゆる車両を含む。この推進車両の代表例としては電車(もちろん地下鉄も含む)が挙げられる。その他、新交通システムやモノレール、トロリバスなども電気的推進車両の具体例として挙げられる。なお、既設の第一の給電部と第二の給電部との間に位置する電気的推進車両の数は、例えば、当該給電部間に一編成存在するとしたり、車両の運行状況から、当該給電部間に存在する最も多い編成数を選択すればよい。
本発明における電気的推進車両には、電線路からの電力供給により駆動可能なあらゆる車両を含む。この推進車両の代表例としては電車(もちろん地下鉄も含む)が挙げられる。その他、新交通システムやモノレール、トロリバスなども電気的推進車両の具体例として挙げられる。なお、既設の第一の給電部と第二の給電部との間に位置する電気的推進車両の数は、例えば、当該給電部間に一編成存在するとしたり、車両の運行状況から、当該給電部間に存在する最も多い編成数を選択すればよい。
<超電導ケーブル>
超電導ケーブルは、超電導体を導体に用いたケーブルである。このケーブルは、代表的には、中心から順に、フォーマ、内側超電導導体、絶縁層、保護層を有するコアと、コアを収納する断熱管とを備える。一つの断熱管に収納されるコアの数は、単心でも多心でも構わない。この内側超電導導体に用いられる超電導体には、液体窒素温度で超電導となる高温超電導体が好適に利用できる。その他、絶縁層と保護層との間に外側導体(シールド層)を設けてもよい。この外側導体も内側超電導導体と同様に液体窒素温度で超電導となる高温超電導体が好適に利用できる。外側導体がない超電導ケーブルの場合、大地を帰線電流の流路とすることができ、外側超電導導体を有する超電導ケーブルの場合、内側超電導導体を電力供給の往路とし、外側超電導導体をその復路とすることができる。超電導ケーブルの種類は、き電区間の種別に合わせてAC用、DC用のいずれかを選択すれば良い。
超電導ケーブルは、超電導体を導体に用いたケーブルである。このケーブルは、代表的には、中心から順に、フォーマ、内側超電導導体、絶縁層、保護層を有するコアと、コアを収納する断熱管とを備える。一つの断熱管に収納されるコアの数は、単心でも多心でも構わない。この内側超電導導体に用いられる超電導体には、液体窒素温度で超電導となる高温超電導体が好適に利用できる。その他、絶縁層と保護層との間に外側導体(シールド層)を設けてもよい。この外側導体も内側超電導導体と同様に液体窒素温度で超電導となる高温超電導体が好適に利用できる。外側導体がない超電導ケーブルの場合、大地を帰線電流の流路とすることができ、外側超電導導体を有する超電導ケーブルの場合、内側超電導導体を電力供給の往路とし、外側超電導導体をその復路とすることができる。超電導ケーブルの種類は、き電区間の種別に合わせてAC用、DC用のいずれかを選択すれば良い。
超電導ケーブルは、変電設備と電線路との間に配置する。交流き電の場合、変電設備の出力を超電導ケーブルに導入し、その超電導ケーブルから電線路に電力を供給する。直流き電の場合、変電設備の出力を交直変換器で直流に変換し、その直流を超電導ケーブルを介して電線路に供給する。
通常、超電導ケーブルは電線路に沿って布設される。電線路が環状であれば、超電導ケーブルを電線路に沿ってループ状に布設することが容易にできる。その場合、ループ状の超電導ケーブルには複数の変電設備が接続されていることになり、いずれかの変電設備で障害が起こっても、他の変電設備の出力調整により、電線路への必要電力を給電することができる。
<取出部>
取出部は、極低温にある超電導ケーブルの導体から常温の常電導導体に電力を取り出すための構造体である。通常、超電導ケーブルの端部に設けられる端末構造または同ケーブルの中間分岐部に設けられる分岐構造が取出部になる。この取出部には、公知の接続構造や端末構造が好適に利用できる。例えば、超電導ケーブルの分岐は、特開2006-221877号公報(特願2005-32290号)に記載の構成を利用することが考えられる。より具体的には、変電設備側からの電力が供給される一心の第一超電導導体と、複数心(例えば2心)の第二超電導導体と、導体接続部と、接続箱とを備える分岐構造が挙げられる。この導体接続部は、第一超電導導体と各第二超電導導体とを一体に接続する。また、この接続箱は、この導体接続部及び導体接続部につながる各超電導導体の端部を収納する。その際、第二超電導導体の一心を変電設備より離れた遠端側に電力供給を行う幹線側とし、他心を分岐側とする。この分岐側の第二超電導導体は、短くてもかまわない。そして、その分岐側の第二超電導導体に端末構造を形成すればよい。この端末構造は、一端が極低温にある超電導ケーブルの導体側に接続され、他端が常温側に引き出される引き出し導体部と、この引き出し導体部の一端側(超電導ケーブルとの接続側)を収納する低温槽と、低温槽の外周を覆う真空容器と、真空容器の常温側に突設されて引き出し導体の常温側を覆う常温被覆部とを備える構成が挙げられる。常温被覆部の代表例には、碍管が挙げられる。そして、引き出し導体部から取り出された電力を常電導の給電線(常電導線)に供給すればよい。このような取出部は、通常、次述する給電部に近接した位置に設置される。
取出部は、極低温にある超電導ケーブルの導体から常温の常電導導体に電力を取り出すための構造体である。通常、超電導ケーブルの端部に設けられる端末構造または同ケーブルの中間分岐部に設けられる分岐構造が取出部になる。この取出部には、公知の接続構造や端末構造が好適に利用できる。例えば、超電導ケーブルの分岐は、特開2006-221877号公報(特願2005-32290号)に記載の構成を利用することが考えられる。より具体的には、変電設備側からの電力が供給される一心の第一超電導導体と、複数心(例えば2心)の第二超電導導体と、導体接続部と、接続箱とを備える分岐構造が挙げられる。この導体接続部は、第一超電導導体と各第二超電導導体とを一体に接続する。また、この接続箱は、この導体接続部及び導体接続部につながる各超電導導体の端部を収納する。その際、第二超電導導体の一心を変電設備より離れた遠端側に電力供給を行う幹線側とし、他心を分岐側とする。この分岐側の第二超電導導体は、短くてもかまわない。そして、その分岐側の第二超電導導体に端末構造を形成すればよい。この端末構造は、一端が極低温にある超電導ケーブルの導体側に接続され、他端が常温側に引き出される引き出し導体部と、この引き出し導体部の一端側(超電導ケーブルとの接続側)を収納する低温槽と、低温槽の外周を覆う真空容器と、真空容器の常温側に突設されて引き出し導体の常温側を覆う常温被覆部とを備える構成が挙げられる。常温被覆部の代表例には、碍管が挙げられる。そして、引き出し導体部から取り出された電力を常電導の給電線(常電導線)に供給すればよい。このような取出部は、通常、次述する給電部に近接した位置に設置される。
<給電部>
給電部は、常電導線から送電される電力を電線路に供給するため、常電導線と電線路とをつなぐ接続構造である。通常、超電導ケーブルの取出部には常電導線がつながれ、この常電導線を介して電線路に電力が供給される。このときの常電導線と電線路の接続箇所が給電部となる。また、変電設備または交直変換器から超電導ケーブルを介することなく電線路に給電する場合、一端が変電設備または交直変換器につながる常電導線の他端側と電線路との接続箇所が給電部となる。単位長の超電導ケーブルにつながる給電部の数が多ければ、一つの変電設備から電線路に電力を供給する給電部の数も多くなる。
給電部は、常電導線から送電される電力を電線路に供給するため、常電導線と電線路とをつなぐ接続構造である。通常、超電導ケーブルの取出部には常電導線がつながれ、この常電導線を介して電線路に電力が供給される。このときの常電導線と電線路の接続箇所が給電部となる。また、変電設備または交直変換器から超電導ケーブルを介することなく電線路に給電する場合、一端が変電設備または交直変換器につながる常電導線の他端側と電線路との接続箇所が給電部となる。単位長の超電導ケーブルにつながる給電部の数が多ければ、一つの変電設備から電線路に電力を供給する給電部の数も多くなる。
給電部の間隔は、例えば等間隔となるように仮定しても良いし、隣接する給電部の間隔が各々異なるように仮定してもよい。
<電線路のジュール損>
超電導ケーブルでは実質的にジュール損はないものの、超電導ケーブルから常温域に引き出された電力が電気的推進車両に供給されるまでの間では損失が生じる。ジュール損は、取出部と給電部をつなぐ常電導線でも生じるが、この常電導線は一般に電線路に比べて遥かに短いため、実質的には、電線路における給電部から電気的推進車両までの間における損失を考慮すれば、取出部から電気的推進車両までの間のジュール損とみなすことができる。一方、電気的推進車両は、電線路に沿って走行するため電線路沿いの電車の位置を仮定してジュール損を求めれば良い。例えば、第一の給電部と第二の給電部の間に一台の電車が存在するとすれば、一般に、トロリ線における給電部からの電圧降下は、一対の給電部の中間に位置する電車が最大負荷をとる場合と考えられるから、電車の位置を一対の給電部の中間と仮定することが挙げられる。そして、ジュール損は、電流の二乗と抵抗の積に比例するから、電線路の単位長さ当たりの抵抗と、給電部から電気的推進車両までの距離がわかっていれば、電線路のジュール損を電流の関数として求めることができる。もちろん、電気的推進車両の運行状況に応じて、一対の給電部の中間位置以外に電気的推進車両が位置するものと仮定して電線路のジュール損を求めてもよい。
超電導ケーブルでは実質的にジュール損はないものの、超電導ケーブルから常温域に引き出された電力が電気的推進車両に供給されるまでの間では損失が生じる。ジュール損は、取出部と給電部をつなぐ常電導線でも生じるが、この常電導線は一般に電線路に比べて遥かに短いため、実質的には、電線路における給電部から電気的推進車両までの間における損失を考慮すれば、取出部から電気的推進車両までの間のジュール損とみなすことができる。一方、電気的推進車両は、電線路に沿って走行するため電線路沿いの電車の位置を仮定してジュール損を求めれば良い。例えば、第一の給電部と第二の給電部の間に一台の電車が存在するとすれば、一般に、トロリ線における給電部からの電圧降下は、一対の給電部の中間に位置する電車が最大負荷をとる場合と考えられるから、電車の位置を一対の給電部の中間と仮定することが挙げられる。そして、ジュール損は、電流の二乗と抵抗の積に比例するから、電線路の単位長さ当たりの抵抗と、給電部から電気的推進車両までの距離がわかっていれば、電線路のジュール損を電流の関数として求めることができる。もちろん、電気的推進車両の運行状況に応じて、一対の給電部の中間位置以外に電気的推進車両が位置するものと仮定して電線路のジュール損を求めてもよい。
<取出部の損失>
一方、超電導ケーブルから常温域に電力を取り出す取出部でも損失は生じる。この損失には、通常、常電導導体からなる引き出し導体のジュール損と、端末の増加に伴い増加した侵入熱を冷却するのに必要なエネルギーとの合計が挙げられる。なお、取出部と給電部をつなぐ常電導線における損失も取出部の損失に含めてもよい。
一方、超電導ケーブルから常温域に電力を取り出す取出部でも損失は生じる。この損失には、通常、常電導導体からなる引き出し導体のジュール損と、端末の増加に伴い増加した侵入熱を冷却するのに必要なエネルギーとの合計が挙げられる。なお、取出部と給電部をつなぐ常電導線における損失も取出部の損失に含めてもよい。
さらに、変電設備または交直変換器から超電導ケーブルに電力を供給する供給部でも取出部と同様に引き出し導体のジュール損と、熱侵入による損失とが生じる。通常、供給部は超電導ケーブルに電力を入力し、取出部は超電導ケーブルから電力を出力させる点が異なるだけで、供給部と取出部の基本的構造は同様である。そのため、本発明方法で供給部における損失を考慮する場合でも、その損失は取出部での損失と同一とみなすことができる。
<極小値>
電線路のジュール損と取出部の損失は、概略的にいえば、一方が減少すると他方が増加する関係にある。このとき、電線路のジュール損と取出部の損失の合計損失には極小値が生じる。極小値は、給電部(取出部)の数の異なる複数条件について上記合計損失を求めて、この合計損失のグラフから求めることができる。そして、電線路のジュール損と取出部の損失の合計が実質的に極小値をとるように給電部の数を決定する。ただし、給電部の数が極小値となる給電部の数を決定しても、給電部(取出部)を設置する場所の確保の点などから、その数の給電部を設置できない場合がある。その場合は、前記合計損失が極小値となる給電部の数の前後の数などを選択して、増設する給電部の数とすれば良い。
電線路のジュール損と取出部の損失は、概略的にいえば、一方が減少すると他方が増加する関係にある。このとき、電線路のジュール損と取出部の損失の合計損失には極小値が生じる。極小値は、給電部(取出部)の数の異なる複数条件について上記合計損失を求めて、この合計損失のグラフから求めることができる。そして、電線路のジュール損と取出部の損失の合計が実質的に極小値をとるように給電部の数を決定する。ただし、給電部の数が極小値となる給電部の数を決定しても、給電部(取出部)を設置する場所の確保の点などから、その数の給電部を設置できない場合がある。その場合は、前記合計損失が極小値となる給電部の数の前後の数などを選択して、増設する給電部の数とすれば良い。
以下、図1〜図5に基づいて本発明給電システムの設計方法を説明する。
本例で設計する給電システムは、図1に示すように、直流き電方式の電車用給電システムである。同システムは、変電設備1、交直変換器2、超電導ケーブル3、取出部4、給電部5およびトロリ線6(電線路)を備える。なお、図1、図3では、トロリ線6の長さに対して変電設備1、交直変換器2、電車Tなどのサイズを誇張して示している。
変電設備1は、図示を略した送電網から配電線8を介して供給される交流を所定の電圧に変圧して出力する(図1参照)。この変電設備1は、変圧器の他、高速遮断機も設けられている。
交直変換器2は、変電設備1で所定の電圧に変圧して出力された電力を交流から直流に変換して出力する。
超電導ケーブル3は、交直変換器2から供給部4Ziを介して供給された直流を送電する。この超電導ケーブル3は、ほぼトロリ線6及びレール7に沿って布設されているが、レール7の全長に沿って布設されているのではなく、レール7の一部の区間に沿って布設されている。
この超電導ケーブル3は、図2に示すように、断熱管20内にコア10が収納された構造である。断熱管20は、内管21と外管22とからなる二重管構造で、両管21、22の間には真空断熱層が形成されている。また、外管22の上に防食層23が形成されている。一方、コア10は、中心から順にフォーマ11、内側超電導導体12、絶縁層13、外側超電導導体14、保護層15を備える。例えば、フォーマ11は銅撚り線で構成される。内側超電導導体11と外側超電導導体14は、例えばBi2223系超電導線材を螺旋状に多層に巻回して形成されている。絶縁層13には、クラフト紙とポリプロピレンフィルムがラミネートされたPPLP(住友電気工業株式会社の登録商標)が好適に利用できる。保護層15には、布テープなどが利用できる。本例では、断熱管20内に3心のコアが撚り合わされて収納された3心一括超電導ケーブルを用いている。そして、断熱管の内管21とコア10との間に形成される空間が冷媒の流路となっている。冷媒には液体窒素を用いる。
このような超電導ケーブル3は、供給部4Ziで図1の左右に均等な長さに布設されている。また、この超電導ケーブルの3の遠端部には、取出部4Aoが設けられている。取出部4Aoには、端末構造が利用される。例えば、特開2005-237062号公報に示されるように、一端が極低温にある超電導ケーブルの導体側に接続され、他端が常温側に引き出される引き出し導体部と、この引き出し導体部の一端側(超電導ケーブルとの接続側)を収納する低温槽と、低温槽の外周を覆う真空容器と、真空容器の常温側に突設されて引き出し導体の常温側を覆う碍管とを備える取出部が利用できる。
取出部4Aoから引き出された直流は常電導線を介してトロリ線6に供給される。この常電導線とトロリ線6との接続箇所が給電部5となる。ここでは、一連長の超電導ケーブル3の基端部(供給部4Zi)および遠端部(取出部4Ao)に対応する位置に一対の既設の給電部5Z、5Aがある。これらの給電部5A、5Zは、いずれも駅構内に設けられているものとする。そのうち、給電部5Zは交直変換器2につながる常電導線とトロリ線6との接続箇所で、交直変換器2からの電力を、超電導ケーブル3を通さずに直接トロリ線6に供給する。
また、トロリ線6は、レール7に沿って布設されている。ここでは、イヤーを介して架設される断面がほぼ円形の溝付きトロリ線を用いている。このトロリ線6には、給電部5を介して超電導ケーブル3からの直流が流される。
一方、電車Tは、パンタグラフT1や主電動機(図示せず)を備える。主電動機の駆動は、パンタグラフT1の摺り板をトロリ線6に摺接させることで集電し、集電された電力を主電動機に供給することで行なわれる。そして、主電動機の駆動により、電車Tはレール7上を走行する。レール7および大地は、電車Tの走行により消費された後の電流(帰線電流)の帰路としても利用される。
以上のシステムにおいて、超電導ケーブルの基端(交直変換器2または供給部4Ziの設置位置)に対応する給電部5Zと超電導ケーブルの遠端の取出部4Aoの設置位置に対応する給電部5Aとの間を等間隔に分割するように新規な給電部をトロリ線上に付加し、さらに新規な給電部の付加に伴って新規な取出部を超電導ケーブル上に付加していくことを検討する。その際、供給部4Ziの左側の超電導ケーブル3を供給部4Ziの右側の超電導ケーブルとは実質的に独立したものと考える。また、以下の説明において、一対の給電部の中間に位置する電車が最大負荷をとる場合にトロリ線での電圧降下が最大になると考え、電車Tが一対の給電部の中間に位置する場合を前提とする。
まず、両給電部5A、5Zの中間に新規な給電部がない場合におけるトロリ線6の損失を求める。トロリ線6を介して電車Tに供給される総電流をI(A)とすると、一方の給電部5Aからトロリ線6を介して電車Tに供給される電流と、他方の給電部5Zからトロリ線6を介して電車Tに供給される電流は各々I/2と考えることができる。また、トロリ線6の単位長さ当たりの抵抗をR(Ω)とすると、給電部5A、5Z間の長さ(超電導ケーブルの長さ)L(m)のトロリ線6でのジュール損(W10)は次式で表される。
W10=(I/2)2×R×(L/2)×2=I2RL/4
W10=(I/2)2×R×(L/2)×2=I2RL/4
一方、一対の給電部5A、5Zに対応する超電導ケーブルの区間には新規な取出部がないため、ここでの新規な取出部における熱侵入による損失(W20)は0となる。なお、取出部4Aoおよび供給部4Ziには熱侵入などによる損失が存在するため、これら取出部4Aoおよび供給部4Ziでの損失を求めて、その損失を基準としてもよい。ただし、これら取出部4Aoおよび供給部4Ziは通常超電導ケーブルに設けられているため、その取出部4Aoおよび供給部4Ziでの損失は算出せずに、新規な取出部の損失だけを算出することが好ましい。
次に、図1のシステムにおいて、既設の給電部5A、5Zの間に新規な給電部5Bを、各給電部5A、5B、5Zの各間が等間隔となるように設ける場合を図3に基づいて説明する。この場合、新規な給電部5Bの増設に伴い、超電導ケーブル3から新規な給電部5Bに電力を供給するための取出部4Boも新設が仮定される。その際、電車Tは給電部5Aと給電部5Bの実質的に中間に位置すると仮定する。そして、電車Tへの電力は、一方の既設の給電部5Aと新規な給電部5Bから供給されることとする。
これらの各給電部5A、5Bから電車Tに供給される電流は各々ほぼI/2となる。また、トロリ線6の単位長さ当たりの抵抗をR(Ω)とすると、このトロリ線6でのジュール損(W11)は実質的に次式で表される。
W11=(I/2)2×R×(L/4)×2=I2RL/8
W11=(I/2)2×R×(L/4)×2=I2RL/8
次のこの図3のシステムにおける新規な取出部4Boでの損失を求める。この場合、既設の給電部5A、5Zに対応する超電導ケーブルの区間に設けられる新規な取出部は一つである。そのため、この取出部4Boでの損失W21は、一つの取出部での損失×1となる。一つの取出部での損失は、実質的に、各取出部を構成する引き出し導体でのジュール損と、引き出し導体からの侵入熱分を冷却するためのエネルギーとの合計で表される。このうち、引き出し導体でのジュール損は、引き出し導体の長さが一定であるから、引き出し導体に流れる電流の二乗に比例する関数で表される。また、引き出し導体からの侵入熱分を冷却するためのエネルギーは、取出部を冷却するのに要する電力から求めればよい。
次に、図1のシステムにおいて、既設の給電部5A、5Zの間に新規な給電部5B、5Cを、各給電部5A、5B、5C、5Zの各間が等間隔となるように設ける場合を図4に基づいて説明する。この場合、新規な給電部5B、5Cの増設に伴い、超電導ケーブル3から新規な給電部5B、5Cに電力を供給するための取出部4Bo、4Coも新設が仮定される。その際、電車Tは給電部5Aと給電部5Bの実質的に中間に位置すると仮定する。そして、電車Tへの電力は、一方の既設の給電部5Aと新規な給電部5Bから供給されることとする。
これらの各給電部5A、5Bから電車Tに供給される電流は各々ほぼI/2となる。また、トロリ線6の単位長さ当たりの抵抗をR(Ω)とすると、このトロリ線6でのジュール損(W12)は実質的に次式で表される。
W12=(I/2)2×R×(L/6)×2=I2RL/12
W12=(I/2)2×R×(L/6)×2=I2RL/12
次のこの図4のシステムにおける新規な取出部4Bo、4Coでの損失を求める。この場合、既設の給電部5A、5Zに対応する超電導ケーブルの区間に設けられる新規な取出部は二つである。そのため、この取出部4Bo、4Coでの損失W22は、一つの取出部での損失×2となる。
このように、トロリ線でのジュール損W10、W11、W12を比較すると、W10>W11>W12となることがわかる。同様に、増設する給電部の数(W1に隣接する下付き数字で示す)が増加すれば、トロリ線6のジュール損は減少し、W10>W11>W12>W13>W14…となることがわかる。
一方、各取出部4Bo、4Co…は、通常、同一仕様のものが用いられるため、一つの取出部での損失を求めれば、「一つの取出部での損失×新規な取出部の数」により全ての新規な取出部での損失を求めることができる。従って、全ての新規な取出部の合計損失は、増設する取出部の数(W2に隣接する下付き数字で示す)が増えるほど増加し、W20=0<W21<W22<W23<W24…となることがわかる。
なお、取出部4Bo、4Co…と給電部5B、5Cとをつなぐ常電導線での損失は、トロリ線6での損失に比べて非常に小さいため、本例では無視している。
以上の説明から明らかなように、給電部5B、5C…の増加によりトロリ線6でのジュール損は低減できるが、それに伴って増加した取出部4Bo、4Co…での損失が増加することになる。そこで、順次同様に、給電部5A、5Zの間で実質的に等間隔に新規な給電部を3つ、4つ…と増やし、それに対応した取出部も実質的に等間隔に3つ、4つ…と増やした場合を想定する。そして、その場合におけるトロリ線6でのジュール損W13、W14…と取出部での損失W23、W24…との合計損失を求めてグラフ化すれば、この合計損失が極小となる新規な給電部および取出部の数を求めることができる。
例えば、図5のグラフに示すように、トロリ線6でのジュール損は、新規な給電部の増加に伴って減少するが、新規な取出部での損失は、その取出部の増加に伴って増加する。そして、これら両者の合計損失が極小となるような給電部および取出部の数を設ければよいことがわかる。本例では、増設する新規な給電部および取出部の数が2つのときに損失が極小となることがわかる。なお、本例では、増設する給電部(取出部)が、給電部5A、5Zの区間を等分する位置に設けられることを前提としているが、この等分位置に設置スペースの関係などで給電部(取出部)を増設できない場合、その等分位置の近傍に給電部(取出部)を増設すればよい。
そして、上記の設計方法に基づいて給電部および取出部の数を決定した送電システムによれば、トロリ線でのジュール損と取出部での損失との双方を考慮した上で、損失の少ない送電システムを構築することができる。
また、このシステムは、超電導ケーブル3での送電については実質的に電圧降下が問題とならない。そのため、この超電導ケーブル沿いに複数箇所の給電部4を形成することができる。そのため、変電設備1および交直変換器2の設置場所を削減することができる。例えば、図6の従来のシステムと本発明方法で設計された送電システムとを比較すると、給電部5の数および間隔を両システムで同じとした場合、変電設備1および交直変換器2の設置場所は削減できることがわかる。それに伴い、変電設備1(交直変換器2)の設置箇所確保の問題や、変電設備1(交直変換器2)のメンテナンスの煩雑性を軽減することができる。
なお、以上に説明した実施例は例示に過ぎず、本発明の範囲がこの実施例に限定されるわけではない。
本発明送電システムの設計方法は、電車、新交通システム或はトロリバスといった電気的推進車両の電線路へ送電するためのシステムを設計する際に好適に利用することが期待される。
1 変電設備 2 交直変換器 3 超電導ケーブル
4、4Ao、4Bo、4Co 取出部 4Zi 供給部
5、5A、5B、5C、5Z 給電部
6 電線路(トロリ線) 7 レール 8 配電線
10 コア 11 フォーマ 12 内側超電導導体 13 絶縁層
14 外側超電導導体 15 保護層
20 断熱管 21 内管 22 外管 23 防食層
T 電車 T1 パンタグラフ
4、4Ao、4Bo、4Co 取出部 4Zi 供給部
5、5A、5B、5C、5Z 給電部
6 電線路(トロリ線) 7 レール 8 配電線
10 コア 11 フォーマ 12 内側超電導導体 13 絶縁層
14 外側超電導導体 15 保護層
20 断熱管 21 内管 22 外管 23 防食層
T 電車 T1 パンタグラフ
Claims (2)
- 変圧設備と、電気的推進車両に給電する電線路と、変電設備から出力された電力が供給される超電導ケーブルと、超電導ケーブルから電力を取り出す取出部と、変電設備から出力された電力または取出部から出力された電力を電線路に供給する複数の給電部とを備えるシステムを設計するための送電システムの設計方法であって、
既設の第一の給電部と既設の第二の給電部との間に、少なくとも一つの新規な給電部の増設と、この給電部の増設に伴って、既設の両給電部に対応する超電導ケーブルの区間に少なくとも一つの新規な取出部の増設とを検討する場合、新規な給電部の数を仮定し、
仮定した数の新規な給電部を利用して電線路に給電した場合、電線路における一方の既設の給電部と、その給電部に隣接する新規な給電部との区間で生じるジュール損を求め、
さらに既設の両給電部に対応する超電導ケーブルの区間に存在する全ての新規な取出部での損失を求め、
これら電線路でのジュール損と全ての新規な取出部での損失との合計が実質的に極小値をとるように、新規な給電部の数を決定することを特徴とする送電システムの設計方法。 - 新規な給電部の設置位置を、既設の第一の給電部と既設の第二の給電部との間を実質的に等分する位置に仮定することを特徴とする請求項1に記載の送電システムの設計方法。
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