JP2008213458A - 多層成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐不凍液性、耐薬品性、耐ガス透過性、柔軟性、成形性に優れ、かつ層間の密着性に優れた熱可塑性樹脂多層成形品を提供する。
【解決手段】少なくとも3層からなる多層成形品であって、
(i)ポリアミド樹脂組成物からなる層、
(ii)(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂、(B)ポリアミド樹脂、(C)エポキシ基、酸無水物基、カルボキシル基、カルボン酸塩、およびカルボン酸エステルから選ばれる少なくとも1種の官能基を有する熱可塑性樹脂、(D)エポキシ基、酸無水物基、カルボキシル基、カルボン酸塩、およびカルボン酸エステルのいずれをも有しない熱可塑性樹脂を配合してなる樹脂組成物からなる層と
(iii)(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂、(E)エポキシ変性熱可塑性樹脂を配合してなるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物からなる層、
からなる多層成形品。
【選択図】なし

Description

本発明は耐不凍液性、耐薬品性、耐ガス透過性、柔軟性、成形性に優れ、かつ層間の密着性に優れた多層成形品であり、少なくとも、ポリアミド樹脂を含む層、特定比率でポリアミド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂(以下、PPS樹脂)、官能基を有する熱可塑性樹脂、熱可塑性樹脂を含む樹脂組成物からなる層、エポキシ変性熱可塑性樹脂組成物を含むポリフェニレンスルフィド樹脂を含む層、で構成される多層成形品である。
熱可塑性樹脂の中空成形品は、例えば自動車のエンジンルーム内のダクト類や燃料ラインを中心にポリアミド系樹脂、飽和ポリエステル樹脂を使用したブロー成形や押出成形によって製造する技術が普及している。しかし、従来のポリアミド系樹脂および飽和ポリエステル系樹脂などの熱可塑性樹脂からなる単層中空成形品では、耐熱性、耐薬品性、耐ガス透過性、耐摩耗性、不十分であることから、適用される範囲が限定されてしまうため、耐熱性、耐薬品性、耐ガス透過性、耐摩耗性などを一層高めた製品が要求されている。
PPS樹脂は耐熱性、耐熱水性、耐薬品性、難燃性および電機特性などが優れており、電気、電子部品、自動車部品などの用途に対し、その需要が高まりつつある。しかし、PPS樹脂は成形温度が高く、溶融粘度が低い。また、樹脂の固化速度が速いため、特にブロー成形および押出成形性に劣り成形性面であまり好ましくない。
そこで、PPS樹脂以外の熱可塑性樹脂の機械的性質、成形性などの特性と、PPS樹脂の耐熱性、耐熱水性、耐薬品性などの特性を併せ持つ成形品を得るために、両材料を積層することが考えられる。
また、最近ではこのPPS樹脂の特徴を活かした中空成形材料が、特許文献1、2などに開示されている。
そこで、PPS樹脂以外の熱可塑性樹脂の機械的性質、成形性、経済性などの特性と、PPS樹脂の耐熱性、耐熱水性、耐薬品性などの特性を併せ持つ成形品を得るために、両材料を積層することが考えられる。しかし、PPS樹脂とPPS樹脂以外の熱可塑性樹脂を単純に積層しても両材料間に密着性がないため樹脂層間で剥離が生じ、目的とする成形品が得られない。
そのため、PPS樹脂と他の熱可塑性樹脂を積層する方法として特許文献1、2、3などが既に報告されている。
しかしながら、更なる接着力の向上や耐衝撃の改良、柔軟性のアップが求められている。
特開昭63−301252号公報 特開平10−298431号公報 特表平10−138372号公報
本発明は上述したポリアミド系樹脂および飽和ポリエステル系樹脂、PPS樹脂の単層成形品が有する、問題点の改良を課題として検討した結果、達成されたものであり、その目的とするところは、耐熱性、耐熱水性、耐薬品性、耐ガス透過性、耐摩耗性耐熱性や塩化亜鉛および塩化カルシュウム、耐アミン性などの耐薬品性、成形性および層間の密着性、柔軟性が均衡して優れた多層成形品を提供するものである。
本発明者らの検討により、PPS樹脂とポリアミド樹脂に対し特定の官能基含有熱可塑性樹脂と官能基を有さない熱可塑性樹脂を特定量配合して得られる樹脂組成物からなる層、ポリアミド樹脂組成物からなる層、およびエポキシ変性熱可塑性樹脂組成物を含むPPS樹脂組成物からなる層を含む多層成形品が上記目的を効果的に達成できることを見いだした。
上記課題を解決するため、本発明は以下のとおりである。
1.少なくとも3層からなる多層成形品であって、
(i)ポリアミド樹脂組成物からなる層、
(ii)(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対し(B)ポリアミド樹脂80〜300重量部、(C)エポキシ基、酸無水物基、カルボキシル基、カルボン酸塩、およびカルボン酸エステルから選ばれる少なくとも1種の官能基を有する熱可塑性樹脂20〜200重量部、(D)エポキシ基、酸無水物基、カルボキシル基、カルボン酸塩、およびカルボン酸エステルのいずれをも有しない熱可塑性樹脂10〜100重量部を配合してなる樹脂組成物からなる層と
(iii)(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対し、(E)エポキシ変性熱可塑性樹脂1〜50重量部を配合してなるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物からなる層、
を含む多層成形品。
2.(ii)層を構成する樹脂組成物が、(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対し(B)ポリアミド樹脂100〜250重量部を配合してなる樹脂組成物である1記載の多層成形品。
3.(ii)層を構成する樹脂組成物に配合される、前記(C)エポキシ基、酸無水物基、カルボキシル基、カルボン酸塩、およびカルボン酸エステルから選ばれる少なくとも1種の官能基を有する熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン系樹脂である1または2記載の多層成形品。
4.(ii)層を構成する樹脂組成物に配合される、前記(C)エポキシ基、酸無水物基、カルボキシル基、カルボン酸塩、およびカルボン酸エステルから選ばれる少なくとも1種の官能基を有する熱可塑性樹脂が、(C1)エポキシ基を有するポリオレフィン系樹脂および(C2)酸無水物基を有するポリオレフィン系共重合体の2種からなる3記載の多層成形品。
5.(iii)の層を構成するポリフェニレンスルフィド樹脂組成物に含まれる(E)エポキシ変性熱可塑性樹脂がα−オレフィンとα、β−不飽和酸のグリシジルエステルを共重合したポリオレフィン系樹脂である1〜4のいずれか記載の多層成形品。6.多層成形品が押出成形またはブロー成形で得られた多層中空成形品である1〜5のいずれか記載の多層成形品。
7.多層成形品が押出成形された多層チューブである6記載の多層成形品。
8.多層成形品が自動車用燃料配管あるいは冷却液用配管である6または7記載の多層成形品。
9.多層成形品の層間接着力が40N/cm以上であり、多層成形品の引張破断伸びが100%以上である請求項1〜9のいずれか記載の多層成形品。
本発明の多層成形品は低温衝撃性に優れ、該組成物を用いたチューブは接着性と柔軟性に優れ、さらに表面外観性、耐熱性、耐不凍液性、低温衝撃性、耐ガスバリア性、塩化亜鉛および塩化カルシウムなどの耐薬品性、成形性、経済性などを合わせて有しており、特に水または水溶液、燃料油と直接接触して高温条件下でまたは長年月使用される自動車用フューエルラインや冷却系パイプ、融雪または暖房用ヒーテングシステムなどの熱媒体循環パイプの用途に有益に使用できる。
以下具体的に本発明の多層成形品について述べる、
本発明で用いる(i)層を構成するポリアミド樹脂組成物は、ポリアミド樹脂を配合したものである。ポリアミド樹脂の具体的な例としては、ポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリペンタメチレンアジパミド(ナイロン56)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン612)、ポリウンデカンアミド(ナイロン11)、ポリドデカンアミド(ナイロン12)、ポリカプロアミド/ポリヘキサメチレンアジパミドコポリマー(ナイロン6/66)、ポリカプロアミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン6/6T)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6T)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6I)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン6T/6I)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリドデカンアミドコポリマー(ナイロン6T/12)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6T/6I)、ポリキシリレンアジパミド(ナイロンXD6)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリ−2−メチルペンタメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン6T/M5T)、ポリノナメチレンテレフタルアミド(ナイロン9T)およびこれらの混合物などが挙げられる。
とりわけ好ましいポリアミド樹脂としては、成形性、機械特性、燃料バリア性、経済性の面からナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12を挙げることができる。
これらポリアミド樹脂の重合度には特に制限がないが、サンプル濃度0.01g/mlの98%濃硫酸溶液中、25℃で測定した相対粘度として、1.5〜7.0の範囲のものが好ましく、特に2.0〜6.0の範囲のポリアミド樹脂が好ましい。
(i)層を構成するポリアミド樹脂組成物には、ポリアミド樹脂の他、必要に応じて熱可塑性エラストマーや可塑剤を添加することも可能である。
熱可塑性エラストマーとしては、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマーが挙げられ、特にオレフィン系熱可塑性エラストマーが好ましい。
可塑剤の具体例としては、へキシレングリコール、グリセリン、p−オキシ安息香酸オクチル、p−オキシ安息香酸2−エチレヘキシル、p−オキシ安息香酸ヘプチル、N−メチルベンゼンスルホンアミド、N−ブチルベンゼンスルホンアミド、p−トルエンスルホンアミド、N−エチル−p−トルエンスルホンアミド、N−シクロヘキシル−p−トルエンスルホンアミド、β−ナフトール、ジベンジルフェノールオクチルクレゾールが挙げられる。
本発明で使用する(ii)層を構成する樹脂組成物および(iii)層を構成するPPS樹脂組成物に配合される(A)PPS樹脂は、下記構造式で示される繰り返し単位を70モル%以上、好ましくは90モル%以上含む重合体であり、下記繰り返し単位が70モル%未満では、耐熱性が損なわれるため好ましくない。
Figure 2008213458
PPS樹脂は、一般に特公昭45−3368号公報で代表される製造法により得られる比較的分子量の小さい重合体と、特公昭52−12240号公報で代表される製造法により得られる本質的に線状で比較的に高分子量の重合体などがあり、前記特公昭45−3368号公報記載の方法で得られた重合体においては、重合後酸素雰囲気下において加熱することにより、あるいは過酸化物などの架橋剤を添加して加熱することにより高重合化して用いることも可能である。
本発明においては、いかなる方法により得られたPPS樹脂を用いることも可能であるが、本質的に線状で比較的高分子量の重合体が好ましく使用される。
また、PPS樹脂はその繰り返し単位の30モル%未満を、下記の構造式を有する繰り返し単位などで構成することも可能である。
Figure 2008213458
本発明で用いる(A)PPS樹脂は、上記工程をへて生成した後、酸水溶液洗浄処理または有機溶剤洗浄処理により、脱イオン化処理を施されたものであることが望ましい。
上記の酸水溶液洗浄処理を行なう場合は次のとおりである。
PPS樹脂の酸水溶液洗浄処理に用いる酸としては、PPS樹脂を分解する作用を有しないものであれば特に制限はなく、酢酸、塩酸、硫酸、リン酸、珪酸、炭酸およびプロピル酸などが挙げられ、なかでも酢酸および塩酸がより好ましく用いられ得るが、硝酸のようなPPS樹脂を分解、劣化させるものは好ましくない。
酸水溶液洗浄処理の方法は、酸の水溶液にPPS樹脂を浸漬せしめるなどの方法があり、必要により適宜撹拌または加熱することも可能である。たとえば、酢酸を用いる場合、pH4の水溶液を80〜90℃に加熱した中に、PPS樹脂粉末を浸漬し、30分間撹拌することにより十分な効果が得られる、酸処理を施されたPPS樹脂は残留している酸または塩などを物理的に除去するため、水または温水で数回洗浄することが必要である。
洗浄に用いる水は、酸処理によるPPS樹脂の好ましい科学的変性の効果を損なわない意味で、蒸留水あるいは脱イオン水であることが好ましい。
また、熱水洗浄処理を行なう場合は次のとおりである。
PPS樹脂を熱水処理するにあたり、熱水の温度を100℃以上、より好ましくは120℃以上、さらに好ましくは150℃以上、特に好ましくは170℃以上にすることが重要であり、100℃未満ではPPS樹脂の好ましい科学的変性効果が小さいため好ましくない。
本発明の熱水洗浄処理によるPPS樹脂の好ましい科学的変性の効果を発現するため使用する水は、蒸留水あるいは脱イオン水であることが好ましい。熱水処理の操作は、通常、所定量のPPS樹脂を投入し、圧力容器内で加熱、撹拌することにより行なわれる。PPS樹脂と水の割合は、水が多い方が好ましいが、通常、水1リットルに対し、PPS樹脂200g以下の浴比が選択される。
また、熱水処理の雰囲気は末端基の分解は好ましくないので、これを回避するため不活性雰囲気下とすることが好ましい。さらに、この熱水処理操作を終えたPPS樹脂を、残留している成分を物理的に除去するために温水で数回洗浄するのが好ましい。
さらに、有機溶媒洗浄処理の場合は次のとおりである。
PPS樹脂の洗浄に用いる有機溶媒としてはPPS樹脂を分解する作用などを有しないものであれば特に制限はなく、例えばN−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセドアミド、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ヘキサメチルホスホラスアミド、ピベラジノン類などの含窒素極性溶媒、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、スルホランなどのスルホキシド、スルホン系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、アセトフェノンなどのケトン系溶媒、ジメチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、クロロホルム、塩化メチレン、トリクロロエチレン、2塩化エチレン、パークロルエチレン、モノクロルエタン、ジクロルエタン、テトラクロルエタン、パークロルエタン、クロルベンゼンなどのハロゲン系溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、フェノール、クレゾール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのアルコール、フェノール系溶媒およびベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒などが挙げられる。これらの有機溶媒のうちでも、N−メチルピロリドンアセトン、ジメチルホルムアミドおよびクロロホルムなどの使用が特に好ましい。また、これらの有機溶媒は、1種類または2種類以上の混合系で使用される。
有機溶媒による洗浄方法としては、有機溶媒中にPPS樹脂を浸漬せしめるなどの方法があり、必要により適宜撹拌または加熱することも可能である。
有機溶媒でPPS樹脂を洗浄する際の洗浄温度については特に制限はなく、常温〜300℃程度の任意の温度が選択できる。ここで、洗浄温度が高くなるほど洗浄効率が高くなる傾向があるが、通常は常温〜150℃の洗浄温度で十分効果が得られる。
また、圧力容器中で、有機溶媒の沸点以上の温度で加圧下に洗浄することも可能である。また、洗浄時間についても特に制限はない。洗浄条件にもよるが、バッチ式洗浄の場合、通常5分以上洗浄することにより十分な効果が得られる。また、連続式で洗浄することも可能である。
重合により生成したPPS樹脂を有機溶媒で洗浄するのみで十分であるが、本発明の効果をさらに発揮させるために水洗浄または温水洗浄と組み合せるのが好ましい。また、N−メチルピロリドンなどの高沸点水溶性有機溶媒を用いた場合は、有機溶媒洗浄後、水または温水で洗浄することにより、残存有機溶媒の除去が容易に行なえて好ましい。これらの洗浄に用いる水は蒸留水、脱イオン水であることが好ましい。
本発明で用いられる(A)PPS樹脂の溶融粘度は特に制限なく、配合する(B)ポリアミド樹脂、(C)エポキシ基、酸無水物基、カルボキシル基、カルボン酸塩、およびカルボン酸エステルから選ばれる少なくとも1種の官能基を有する熱可塑性樹脂または(D)官能基を有さない熱可塑性樹脂などと溶融混練可能であれば、いかなる溶融粘度のものでも用いることができるが、通常は320℃、せん断速度10sec−1における溶融粘度が100〜10,000ポイズのものが好ましく用いられる。
本発明で用いられる(ii)層を構成する樹脂組成物に配合される(B)ポリアミド樹脂とは、アミノ酸、ラクタムあるいはジアミンとジカルボン酸を主たる構成成分とするポリアミドである。その主要構成成分の代表例としては、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、パラアミノメチル安息香酸などのアミノ酸、ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタムなどのラクタム、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−/2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノプロピル)ピペラジン、アミノエチルピペラジンなどの脂肪族、脂環族、芳香族のジアミン、およびアジピン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テレフタル酸、イソフタル酸、2−クロロテレフタル酸、2−メチルテレフタル酸、5−メチルイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸などの脂肪族、脂環族、芳香族のジカルボン酸が挙げられ、本発明においては、これらの原料から誘導されるナイロンホモポリマーまたはコポリマーを各々単独または混合物の形で用いることができる。
本発明において、特に有用なポリアミド樹脂は、150℃以上の融点を有する耐熱性や強度に優れたポリアミド樹脂であり、具体的な例としてはポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリペンタメチレンアジパミド(ナイロン56)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン612)、ポリウンデカンアミド(ナイロン11)、ポリドデカンアミド(ナイロン12)、ポリカプロアミド/ポリヘキサメチレンアジパミドコポリマー(ナイロン6/66)、ポリカプロアミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン6/6T)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6T)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6I)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン6T/6I)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリドデカンアミドコポリマー(ナイロン6T/12)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6T/6I)、ポリキシリレンアジパミド(ナイロンXD6)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリ−2−メチルペンタメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン6T/M5T)、ポリノナメチレンテレフタルアミド(ナイロン9T)およびこれらの混合物などが挙げられる。
とりわけ好ましいポリアミド樹脂としては、成形性、機械特性、燃料バリア性、経済性の面からナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12を挙げることができる。
これらポリアミド樹脂の重合度には特に制限がないが、サンプル濃度0.01g/mlの98%濃硫酸溶液中、25℃で測定した相対粘度として、1.5〜7.0の範囲のものが好ましく、特に2.0〜6.0の範囲のポリアミド樹脂が好ましい。
本発明の多層成形品の(ii)層を構成する樹脂組成物における(A)PPS樹脂と(B)ポリアミド樹脂の配合比率は(i)ポリアミド樹脂組成物からなる層または(iii)PPS樹脂組成物からなる層との接着性の観点からPPS樹脂100重量部に対しポリアミド樹脂80重量部以上300重量部以下が好ましい。ポリアミド樹脂が80重量部未満ではPPS樹脂が完全マトリックスとなり(i)ポリアミド樹脂組成物からなる層との接着力が低下し、300重量部を越えるとドメインとなるPPS樹脂が少なく(iii)PPS樹脂組成物からなる層との接着力が低下する。更に好ましい配合比率としてはPPS樹脂100重量部に対しポリアミド樹脂100重量部以上250重量部以下である。
本発明の(ii)層を構成する樹脂組成物における(C)エポキシ基、酸無水物基、カルボキシル基、カルボン酸塩、およびカルボン酸エステルから選ばれる少なくとも1種の官能基を有する熱可塑性樹脂としては、かかる官能基を有するオレフィン系共重合体、フッ素系共重合体などが例示できる。本発明の多層成形品の中間層を構成する樹脂組成物では、(C)熱可塑性樹脂として、(C1)エポキシ基含有ポリオレフィン系樹脂と(C2)酸無水物基を含有するポリオレフィン系共重合体を併用することが好ましい。
(C1)エポキシ基含有ポリオレフィン系樹脂は、側鎖または主鎖にエポキシ基を有するオレフィン系共重合体であり、通常のエポキシ樹脂は含まれない。エポキシ基含有オレフィン系共重合体として、側鎖にグリシジルエステル、グリシジルエーテル、グリシジルアミンなどのグリシジル基を有するオレフィン系共重合体や二重結合含有オレフィン系共重合体の二重結合をエポキシ酸化したものなどが挙げられる。本発明ではこれらエポキシ基含有オレフィン共重合体のうち、α−オレフィンとα、β−不飽和酸のグリシジルエステルからなる共重合体が好ましく用いられる。ここでいうα−オレフィンとしてはエチレン、プロピレンおよびブテン−1などが挙げられる。また、α、β−不飽和酸のグリシジルエステルとは下記一般式で表される化合物であり、具体的にはアクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジルおよびエタクリル酸グリシジルなどが挙げられ、中でも特にメタクリル酸グリシジルが好ましく用いられる。
Figure 2008213458
(ただし、式中のRは水素原子および炭素数1〜6のアルキル基から選ばれるいずれかを示す。)
かかる(C1)エポキシ基含有ポリオレフィン系樹脂は、上記α−オレフィンとα、β−不飽和酸のグリシジルとのランダム、ブロック、グラフト共重合体のいずれの共重合様式であっても良い。
本発明の(C1)エポキシ基含有ポリオレフィン系樹脂におけるエポキシ基の含有量は1〜50重量%、このましくは3〜40重量%の範囲が好適である。1重量%未満では目的とする効果が不十分であり、50重量%を越えるとPPS樹脂との溶融混練時にゲルが生じ、押出安定性、成形性、機械的強度などに悪影響を及ぼすため好ましくない。
(C1)エポキシ基含有ポリオレフィン樹脂には本発明の効果を損なわない範囲で、他のオレフィン系モノマ、たとえばアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリロニトリル、スチレン、酢酸ビニルおよびビニルエーテルなどを共重合せしめても良い。
また本発明で好適に用いられる(C2)酸無水物基を有するポリオレフィン系共重合体としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、ポリブテン、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリブタジエン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリイソプレン、ブテン−イソプレン共重合体、およびスチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン共重合体などのポリオレフィン系樹脂にマレイン酸無水物、琥珀酸無水物、フマル酸無水物、アクリル酸、メタクリル酸、酢酸ビニル及びそのNa、Zn、K、Ca、Mgなどの塩、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、メタクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチルなどが共重合されたオレフィン系共重合体などが挙げられる。かかるオレフィン系重合体の共重合様式には特に制限はなく、ランダム共重合体、グラフト共重合体、ブロック共重合体などいずれの共重合様式であっても良い。
かかる(C)エポキシ基、酸無水物基、カルボキシル基、カルボン酸塩、およびカルボン酸エステルから選ばれる少なくとも1種の官能基を有する熱可塑性樹脂の配合量は、(A)PPS樹脂100重量部に対して、20〜200重量部の範囲が選択され、特に30〜150重量部の範囲がより好ましい。20重量部未満では溶融粘度が低く成形性が劣り耐衝撃性も十分発現せず、200重量部を越えると(A)PPS樹脂との溶融混練時にゲルが生じ、押出安定性、成形性、機械的強度、耐熱性などに悪影響を及ぼすため好ましくない。
かかる(C)エポキシ基、酸無水物基、カルボキシル基、カルボン酸塩、およびカルボン酸エステルから選ばれる少なくとも1種の官能基を有する熱可塑性樹脂は2種以上併用しても良く、特に好ましい組み合わせとしては(C1)エポキシ基含有オレフィン系樹脂と(C2)酸無水物基含有オレフィン系共重合体である。
(C1)エポキシ基含有オレフィン系樹脂と(C2)酸無水物基含有オレフィン系共重合体の好ましい比率は10:1〜1:10(重量比)であり更に好ましい範囲としては5:1〜1:10(重量比)である。
本発明の(ii)層を構成する樹脂組成物に含まれる(D)エポキシ基、酸無水物基、カルボキシル基、カルボン酸塩、およびカルボン酸エステルのいずれをも有しない熱可塑性樹脂は、これらの官能基をいずれも含有しない熱可塑性樹脂であり、例えば、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、ポリブデン、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィン系樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリブタジエン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリイソプレ 、ンブテン−イソプレン共重合体などのジエン系樹脂およびこれらの水添物、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸イソプロピル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸エチル共重合体などのアクリル系樹脂などが挙げられる。
なかでもエチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体が特に好ましい。かかる(D)エポキシ基、酸無水物基、カルボキシル基、カルボン酸塩、およびカルボン酸エステルから選ばれる官能基を含有しない熱可塑性樹脂は2種以上併用しても良い。
かかる(D)官能基を含有しない熱可塑性樹脂は(A)PPS樹脂100重量部に対して10〜100重量部を配合することが好ましく、更に好ましい範囲は15〜80重量部である。
10重量部未満では低温衝撃性が十分発現せず、100重量部を超えると相溶性が悪くなる為好ましくない。
また、本発明の(ii)層を構成する樹脂組成物にはその特性を損なわない範囲で結晶核剤、離型剤、酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、紫外線防止剤、着色剤および難燃剤などの通常の添加剤を添加することができる。
本発明の(ii)層を構成する樹脂組成物の調製方法は、例えば原料の混合物を単軸あるいは2軸の押出機、バンバリーミキサー、ニーダーおよびミキシングロールなど通常公知の溶融混合機に供給して280〜340℃の温度で溶融混練する方法などを代表例として挙げることができる。
(ii)層を構成する樹脂組成物を製造する際に、PPS樹脂とポリアミド樹脂および官能基含有熱可塑性樹脂を一括ブレンドして押出すと、官能基含有熱可塑性樹脂同士のゲル化反応が生じたり、PPS樹脂あるいはポリアミド樹脂と目的の官能基含有熱可塑性樹脂の反応が効果的に進まず、耐衝撃性特に低温衝撃性が十分に発現しない場合がある。
異常反応を抑制し、良好な耐衝撃性を得る方法として、PPS樹脂部分とポリアミド樹脂部分を個々に押出し、ペレットを調整したした後PPS樹脂とポリアミド樹脂をアロイ化する2段押出方法や、ホッパーからPPS樹脂部分を供給し、シリンダーの途中からポリアミド樹脂部分を供給するサイドフィード押出方法が挙げられる。本押出方法の詳細を以下に記載する。
2段押出方法では、まず一段目として2軸押出機のホッパーから(A)PPS樹脂と(C)エポキシ基、酸無水物基、カルボキシル基、カルボン酸塩、およびカルボン酸エステルから選ばれる少なくとも1種の官能基を有する熱可塑性樹脂および(D)官能基を含有しない熱可塑性樹脂を供給し、280℃〜340℃の樹脂温度で溶融混練し、高衝撃PPS樹脂ペレットを得る。2段目として得られた高衝撃PPS樹脂ペレットと(B)ポリアミド樹脂または(B)ポリアミド樹脂と(C)エポキシ基、酸無水物基、カルボキシル基、カルボン酸塩、およびカルボン酸エステルから選ばれる少なくとも1種の官能基を有する熱可塑性樹脂をブレンドし2軸押出機のホッパーに供給し280℃〜340℃の樹脂温度で溶融混練して多層成形用樹脂組成物を得る。当然ながら、二段目押出時に供給する(B)ポリアミド樹脂と(C)エポキシ基、酸無水物基、カルボキシル基、カルボン酸塩、およびカルボン酸エステルから選ばれる少なくとも1種の官能基を有する熱可塑性樹脂は予め溶融混練して高衝撃ポリアミド樹脂ペレットとしたものを用いても良い。
サイドフィード押出方法では2軸押出機のホッパーから(A)PPS樹脂と(C)エポキシ基、酸無水物基、カルボキシル基、カルボン酸塩、およびカルボン酸エステルから選ばれる少なくとも1種の官能基を有する熱可塑性樹脂および(D)官能基を含有しない熱可塑性樹脂を供給し、シリンダーの途中から(B)ポリアミド樹脂または(B)ポリアミド樹脂と(C)エポキシ基、酸無水物基、カルボキシル基、カルボン酸塩、およびカルボン酸エステルから選ばれる少なくとも1種の官能基を有する熱可塑性樹脂のブレンド品を供給し、280℃〜340℃の樹脂温度で溶融混練して樹脂組成物を得る方法である。得られる樹脂組成物としては2段押出方法が優れるが、経済性の観点からサイドフィード押出方法が好ましい。
この様にして得られた(ii)層を構成する樹脂組成物は、PPS樹脂相はエポキシ基などの官能基含有熱可塑性樹脂組成物と官能基を含有しない熱可塑性樹脂により改質され、ポリアミド樹脂相は酸無水物基含有熱可塑性樹脂により改質された非常に低温衝撃性の高い多層成形品用樹脂組成物が得られる。
このようにして得られた(ii)層を構成する樹脂組成物は、マトリックスがポリアミド樹脂、ドメインがPPS樹脂となっている事が好ましい。PPS樹脂をドメインとすることにより分散粒子径が小さくなり、ドメインの表面積が増え結果として(i)層および(iii)層と強固に接着するためである。
本発明に用いる(iii)層を構成するPPS系樹脂組成物の調整方法は、例えば原料の混合物を単軸あるいは2軸の押出機、バンバリーミキサー、ニーダーおよびミキシングロールなど通常公知の溶融混合機に供給して280〜340℃の温度で溶融混練する方法などを代表例として挙げることができるが、特に2軸の押出機による溶融混練がエポキシ基含有ポリオレフィン樹脂との反応性の面で好ましい。
(iii)層を構成するPPS系樹脂組成物は(A)PPS樹脂100重量部に対し(E)エポキシ変性熱可塑性樹脂1〜50重量部を配合してなるものである。エポキシ基含有熱可塑性樹脂を配合することにより、PPS樹脂の溶融張力がアップし、チューブ成形時の引き取り性、ブロー成形時のドローダウン性が向上し好ましい。(E)エポキシ変性熱可塑性樹脂が1重量部未満だとPPS樹脂の耐衝撃性改良効果が発現せず、50重量部を超えるとPPS樹脂との溶融混練時にゲル化を生じ溶融混練が不安定になり好ましくない。さらに好ましくは、(E)エポキシ変性熱可塑性樹脂がPPS樹脂100重量部に対して5〜40重量部である。
さらに本発明に用いる(iii)層を構成するPPS系樹脂組成物にその性能を損なわない範囲で未変性のオレフィン系樹脂などを添加することも可能である。好ましい未変性のオレフィン系樹脂は高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、ポリブデン、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィン系樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリブタジエン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリイソプレンブテン−イソプレン共重合体などのジエン系樹脂およびこれらの水添物、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸イソプロピル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体などのアクリル系樹脂などが挙げられ、これから選ばれる2種以上を併用しても良い。
本発明の多層成形品では、(ii)層(樹脂組成物からなる層)が中間層となっており、(i)層(ポリアミド樹脂組成物からなる層)、(iii)層(ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物からなる層)がそれぞれ外側または内側に存在するものが好ましい。(ii)層を構成する樹脂組成物のPPS樹脂がマトリックスの場合、PPS樹脂のもつ高い耐薬品性が期待できるが、(i)層:ポリアミド樹脂組成物からなる層との接着力が低くなる傾向にある。(ii)層を構成する樹脂組成物がPPS樹脂ドメインをもつ場合には高い層間接着力が得られもののPPS樹脂の高い耐薬品性は期待できない。従って耐薬品層として(iii)層(ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物からなる層)を配することによりその弱点を克服する事が可能であり、耐不凍液性、耐薬品性などに優れた多層成形品が得られる。
このような多層成形品の製造方法としては、通常の共押出法、3台の押出機へ、上記樹脂組成物とポリアミド樹脂あるいはPPS樹脂を別々に供給し、これら3種の溶融樹脂の別々に押出された流れを共通のダイ内に圧力供給して、各々、環状の流れになした後、ダイ内で合流させ、本発明の樹脂組成物を中間層に、ポリアミド樹脂あるいはPPS樹脂をそれぞれ内層または外層として形成させ、ついでダイ外へ共押出して、通常公知のチューブ成形法、ブロー成形法などで多層管状体を得ることができる。
本発明の多層成形品では、(ii)層を構成する樹脂組成物からなる成形品の曲げ弾性率が1500MPa以下であり、(i)層を構成するポリアミド樹脂組成物または(iii)層を構成するPPS樹脂組成物からなる成形品の曲げ弾性率が2000MPa以下であることが好ましい。ここで、曲げ弾性率は、それぞれの樹脂組成物でASTM型1/4インチ曲げ試験片成形し、ASTM D790に従って曲げ試験を実施し、測定した値である。
また、本発明の多層成形品を多層中空成形品とした場合は、その柔軟性(R)が50以下のものをえることができる。ここで、柔軟性(R)は、外径8mm×内径6mmのチューブを作成し、円筒に巻きつけ、チューブの扁平率が50%となる円筒の半径(mm)を求め、柔軟性(R)とした。
本発明の多層成形品は、優れた機械特性、低温衝撃性、ガスバリア性、柔軟性、層間接着力から、自動車用燃料配管や冷却液導管に好適に使用可能である。
このようにして得られた本発明の多層成形品は耐熱水性、耐不凍液性、耐薬品性、耐熱性、成形性および層間の密着性に優れ、ボトル、タンクおよびダクトなどのブロー成形品、シート、チューブ、パイプ、フイルムなどの押出成形品として、ウォーターパイプやフューエルチューブ、フュールフィラーなどの自動車燃料配管、冷却液用配管、電気、電子部品、および薬品用途に有効である。
以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明する。
なお、以下に述べる実施例および比較例に記された、樹脂組成物の物性および多層成形品の層間接着力、耐不凍液性、耐ガソホール性、低温衝撃性は、以下の方法により測定した。
(樹脂組成物の物性)
2軸押出機を用い所定の温度で溶融混練した後ペレット化し、130℃で3hr熱風乾燥で乾燥後、シリンダー温度300℃、金型温度40℃に温調した射出成形機でASTM1号型ダンベルと1/4インチ曲げ試験片、1/4インチ厚のアイゾット衝撃試験片を得た。
(1)引張特性
上記方法で得られたASTM1号型ダンベルをASTM D638に従い、引張試験を実施し、引張降伏強さおよび引張破断伸びを測定した。明確な降伏点が無い場合には立ち上がりの直線部(弾性部分)と延伸部(塑性変形部)の直線部分との交点を降伏点とした。
(2)曲げ弾性率
上記方法で得られたASTM型1/4インチ曲げ試験片をASTM D790に従い、曲げ試験を実施し、曲げ弾性率(MPa)を測定した。
(3)低温衝撃強さ
上記方法で得られたASTM1/4インチ厚のアイゾット試験片をASTM D256に従い、ノッチ付き衝撃強さを測定した。試験片は−40℃雰囲気中で3hr冷却処理後、−40℃に温調された恒温槽付き衝撃試験機で測定した。
(多層層成形品の物性)
260℃に温調した外層用の40mm押出機にポリアミド樹脂、300℃に温調した中間層用の30mm押出機を後述の樹脂組成物、310℃に温調した内層用の30mm押出機にPPS樹脂を投入し、各々押出機内部で溶融混練し310℃に温調した共押出ダイに供給し、共押出ダイ内の接合部にて多層状に溶融接合し、その先端のダイフェイスから3層パリソンとして共押出した。サイジング装置で冷却固化させ外径8mm、内径6mmの3層チューブを成形した。この際の引き取り速度は5m/分であった。得られた。3層チューブの肉厚は外層0.6mm、中間層0.2mm、内層0.2mm厚とした。
(1)層間接着性
上記方法で得られた外径8mm、内径6mmの3層チューブを150mm長に切断し、さらに長手方向に2分割し短冊状の試験片を得た。得られた試験片の一方の端から層間を剥離させ、端から50mm位置まで強制的に剥離させる。剥離した層を引張試験機にて上下に10mm/minの速度で引張り、クロスヘッドの移動量が0〜20mmの間の平均荷重(N)を試験片の幅(cm)で割り返した値を層間接着強さ(N/cm)とした。
(2)耐ガソホール性
30cm用長の外径8mm×内径6mmチューブにFuelC(トルエン/イソオクタン=50/50(重浪費))+エタノール20重量%の混合液を封入し、チューブの両端を金属栓で密閉した。該チューブを60℃の防爆オーブンに入れ、重量減少を測定しプロットした。重量の減少率が直線性を示した時の時間当たりの重量減少(W)をチューブの内表面積(S)で割り、耐ガソホール性とした。
ガソホール性(g/m・day)=W(g/hr)/S(m)×24(hr)
(3)低温衝撃性
チューブ成形で作成した外径8mm×内径6mmチューブを30cm長に切断し、−30℃の雰囲気下で平面上に置き、0.5kgの球状重錘を30cmの高さから落下させ、n数10個の破壊個数を調べ、試験数に対する破壊個数を表に示した。
(4)柔軟性
チューブ成形で作成した外径8mm×内径6mmチューブを円筒に巻きつけ、チューブ扁平率が50%となる円筒の半径(mm)を柔軟性とした。
扁平率(%)=円筒巻き付け時のチューブ厚み/初期チューブ厚み×100。
(5)引張破断伸び
チューブ成形で作成した外径8mm×内径6mmチューブを250mm長に切断し、引張試験機にてチャック間100mm、引張速度10mm/minで測定を実施、チューブが破断した時のクロスヘッド移動距離から下記式にて算出した。
引張破断伸び(%)=クロスヘッド移動距離(mm)/100(mm)×100。
参考例1(PPS−1の重合)
オートクレーブに硫化ナトリウム3.25kg(25モル、結晶水40%を含む)、水酸化ナトリウム40g(1.0モル)、酢酸ナトリウム三水和物1.36kg(約10モル)およびN−メチル−2−ピロリドン(以下NMPと略称する)7.9kgを仕込み、撹拌しながら徐々に205℃まで昇温し、1.30kgを含む留出水約1.5リットルを除去した。
残留混合物に1、4−ジクロルベンゼン3.75kg(25.5モル)およびNMP2kgを加え、窒素ガス等の不活性ガス下に密閉し、270℃で3時間加熱した。反応生成物を70℃の温水で5回洗浄し、80℃で24時間減圧乾燥して、溶融粘度約2500ポイズ(320℃、剪断速度10sec−1)の粉末状PPS樹脂(P−1)約2kgを得た。
同様な操作を繰り返し、以下に記載の実施例に供した。
参考例2(PPS−2 PPS−1の酸水溶液洗浄処理)
参考例1で得られたPPS樹脂粉末約2kgを、90℃に加熱されたpH4の酢酸水溶液20リットル中に投入し、約30分間撹拌し続けた後ろ過し、ろ液のpHが7になるまで約90℃の脱イオン水で洗浄し、120℃で24時間減圧乾燥して粉末状とし、酸溶液洗浄処理PPS樹脂(P−2)を得た。
参考例3(PPS−3の重合)
オートクレーブに硫化ナトリウム3.25kg(25モル、結晶水40%を含む)、水酸化ナトリウム16g(0.4モル)、酢酸ナトリウム0.16kg(2.0モル)およびN−メチル−2−ピロリドン(以下NMPと略称する)4.1kgを仕込み、撹拌しながら徐々に205℃まで昇温し、水1.30kgを含む留出水約1.5リットルを除去した。
残留混合物に1、4−ジクロルベンゼン3.82kg(26.0モル)およびNMP3.3kgを加え、窒素ガス等の不活性ガス下に密閉し、270℃で2.5時間加熱した。反応生成物を70℃の温水で5回洗浄し、80℃で24時間減圧乾燥して、溶融粘度約300ポイズ(320℃、剪断速度10sec−1)の粉末状PPS樹脂(P−3)約2kgを得た。
参考例4(PPS−4の重合)
オートクレーブに硫化ナトリウム3.25kg(25モル、結晶水40%を含む)、水酸化ナトリウム16g(0.4モル)、およびN−メチル−2−ピロリドン(以下NMPと略称する)4.1kgを仕込み、撹拌しながら徐々に205℃まで昇温し、水1.30kgを含む留出水約1.5リットルを除去した。
残留混合物に1、4−ジクロルベンゼン3.82kg(26.0モル)およびNMP3.3kgを加え、窒素ガス等の不活性ガス下に密閉し、275℃で1時間加熱した。反応生成物を70℃の温水で5回洗浄し、80℃で24時間減圧乾燥して、溶融粘度約150ポイズ(320℃、剪断速度10sec−1)の粉末状PPS樹脂(P−4)約2kgを得た。
参考例5(PPS−5の調整)
PPS−3を75重量部、(C−1)エチレン/グリシジルメタクリレート系共重合体10重量部、(D)エチレン・1−ブテン共重合体10重量部、高密度ポリエチレン5重量部をドライブレンドし、タンブラーにて2分間予備混合した後、シリンダー温度280℃〜320℃に設定した2軸押出機のホッパーに投入し、溶融混練後ストランドカッターによりペレット化し120℃で1晩乾燥してPPS−5を得た。得られたペレットの曲げ弾性率は1800MPaであった。
その他の配合材料
B−1:アルケマ社製ナイロン12(AESNOTL:曲げ弾性率1500MPa)
B−2:アルケマ社製ナイロン11(BESNOTL:曲げ弾性率1200MPa)
B−3:東レ株式会社製ナイロン6“アミラン”CM1026(曲げ弾性率2800MPa)
C−1:エチレン/グリシジルメタクリレート系共重合体(住友化学製“Bondfast”E)
C−2:酸変性エチレン・1−ブテン共重合体(三井化学製“タフマー”MH7020)
D :エチレン・1−ブテン共重合体(三井化学製“タフマー”A4085)
F−1:3,9−ビス[2−(3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ)−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン。
F−2:ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト。
参考例6〜15
表1に示すホッパー投入用材料、およびサイドフィード材料を表1に示す割合でドライブレンドし、タンブラーにて2分間予備混合した後、シリンダー温度280℃〜320℃に設定した2軸押出機のホッパーにPPS樹脂、未変性ポリオレフィン樹脂、変性ポリオレフィン樹脂、熱安定剤を投入し溶融混練後、サイドフィーダーよりポリアミド樹脂、変性ポリオレフィン樹脂を供給し溶融混合した後、ストランドカッターによりペレット化し、120℃で1晩乾燥した。
参考例16
参考例7と同種同量の配合材料を全量一括ドライブレンドし、タンブラーにて2分間予備混合した後、シリンダー温度280〜320℃に設定した2軸押出機のホッパーに投入し溶融混練してストランドカッターによりペレット化し、120℃で1晩乾燥した。
Figure 2008213458
実施例1〜6、9
260℃に温調した外層用押出機にナイロン12(B−1)、300℃に温調した中間層用押出機に参考例の組成物6〜11、16で得られた多層成形用樹脂組成物、300℃に温調した内層用押出機にPPS(PPS−5)を投入し共押出ダイ内の接合部にて多層状に溶融接合し、その先端のダイフェイスから多層管状体または多層パリソンとして共押出される。サイジング装置で冷却固化させ外径8mm、内径6mmの3層チューブを得た。外層の肉厚0.6mm、中間層肉厚0.2mm、内層肉厚0.2mmであった。表2に得られたチューブの特性を示す。実施例9は参考例16の低温衝撃性が低いため、チューブの低温衝撃性試験にて割れが発生し、実施例1〜6に比べ劣る結果となった。
比較例1、2
中間層に用いる多層成形用樹脂組成物を参考例14、15とした以外は実施例1〜6と同様とした。比較例1は参考例14のポリアミド成分が少ない為、外層と中間層間の接着力が低く、逆に比較例2は参考例15のPPS成分が少なすぎて中間層と内層の接着力が低くなる傾向にある。
実施例7
外層用樹脂にナイロン11(B−2)、中間層用の多層成形用樹脂組成物に組成物7を用いた以外は実施例1と同様とした。得られたチューブの特性は内外層との接着性が良く、衝撃性、柔軟性にも優れるものであった。
実施例8
外層用樹脂にナイロン6(B−3)、中間層用の多層成形用樹脂組成物に組成物8を用いた以外は実施例1と同様とした。得られたチューブの特性は内外層との接着性が良く、衝撃性、柔軟性にも優れるものであった。
比較例3
300℃に温調した内層用押出機にPPS(PPS−5)を投入し外径8mm、内径6mmの単層チューブを得た。PPS単層チューブは耐ガソホール性には優れるが、耐衝撃性、柔軟性に劣る。
Figure 2008213458

Claims (9)

  1. 少なくとも3層からなる多層成形品であって、
    (i)ポリアミド樹脂組成物からなる層、
    (ii)(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対し(B)ポリアミド樹脂80〜300重量部、(C)エポキシ基、酸無水物基、カルボキシル基、カルボン酸塩、およびカルボン酸エステルから選ばれる少なくとも1種の官能基を有する熱可塑性樹脂20〜200重量部、(D)エポキシ基、酸無水物基、カルボキシル基、カルボン酸塩、およびカルボン酸エステルのいずれをも有しない熱可塑性樹脂10〜100重量部を配合してなる樹脂組成物からなる層と
    (iii)(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対し、(E)エポキシ変性熱可塑性樹脂1〜50重量部を配合してなるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物からなる層、
    を含む多層成形品。
  2. (ii)層を構成する樹脂組成物が、(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対し(B)ポリアミド樹脂100〜250重量部を配合してなる樹脂組成物である請求項1記載の多層成形品。
  3. (ii)層を構成する樹脂組成物に配合される、前記(C)エポキシ基、酸無水物基、カルボキシル基、カルボン酸塩、およびカルボン酸エステルから選ばれる少なくとも1種の官能基を有する熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン系樹脂である請求項1または2記載の多層成形品。
  4. (ii)層を構成する樹脂組成物に配合される、前記(C)エポキシ基、酸無水物基、カルボキシル基、カルボン酸塩、およびカルボン酸エステルから選ばれる少なくとも1種の官能基を有する熱可塑性樹脂が、(C1)エポキシ基を有するポリオレフィン系樹脂および(C2)酸無水物基を有するポリオレフィン系共重合体の2種からなる請求項3記載の多層成形品。
  5. (iii)の層を構成するポリフェニレンスルフィド樹脂組成物に含まれる(E)エポキシ変性熱可塑性樹脂がα−オレフィンとα、β−不飽和酸のグリシジルエステルを共重合したポリオレフィン系樹脂である請求項1〜4のいずれか記載の多層成形品。
  6. 多層成形品が押出成形またはブロー成形で得られた多層中空成形品である請求項1〜5のいずれか記載の多層成形品。
  7. 多層成形品が押出成形された多層チューブである請求項6記載の多層成形品。
  8. 多層成形品が自動車用燃料配管あるいは冷却液用配管である請求項6または7記載の多層成形品。
  9. 多層成形品の層間接着力が40N/cm以上であり、多層成形品の引張破断伸びが100%以上である請求項1〜9のいずれか記載の多層成形品。
JP2007233617A 2006-09-08 2007-09-10 多層成形品 Active JP4962231B2 (ja)

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