JP2008213190A - 液体供給装置及び画像記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ケースに割り当てられた液体容器のみを交換可能とする液体供給装置、及び当該液体供給装置を具備する画像記録装置を提供する。
【解決手段】リフィルユニット100は、複数種のインクカートリッジ102と、インクカートリッジ102の種類が識別可能な第1検出子153と、各種インクカートリッジ102に対してそれぞれ割り当てられた複数のケース103と、第1検出子153を検出する第1センサ107と、ケース103へのインクカートリッジ102の挿入を禁止又は許容する第1姿勢又は第2姿勢に姿勢変化されるゲート109と、ゲート109を姿勢変化させる駆動機構と、第1センサ153の出力に基づいて所定の判断のもとにゲート109を姿勢変化させる制御部60とを具備する。
【選択図】図12

Description

本発明は、複数種の液体容器に対して複数のケースがそれぞれ割り当てられて、各ケースに液体容器が装着される液体供給装置、及び当該液体供給装置を備えた画像記録装置に関するものである。
画像記録装置の一例として、インクジェットプリンタが知られている。インクジェットプリンタは、記録ヘッドから微小なインク滴を選択的に吐出して、記録用紙に画像記録を行う。記録ヘッドは、インク容器からインクの供給を受ける。インク容器は、インク残量が少なくなると、新たなインク容器に交換可能に構成されている。このような交換可能なインク容器は、一般に、インクカートリッジと称される。
フルカラー印刷が可能なインクジェットプリンタでは、シアン・マゼンタ・イエロー・ブラックのような複数色のインクが用いられる。これらインクは、各インク色毎にインクカートリッジに充填されている。したがって、各インクカートリッジがそれぞれ装着される各ケースは、指定された色のインクカートリッジが装着されるべく、割り当てが決められている。
インクカートリッジの交換は、ユーザが行う。複数色のインクが用いられるインクジェットプリンタでは、割り当てに応じた適切なインクカートリッジがケースに装着される必要がある。仮に、割り当てと異なる色のインクカートリッジがケースに装着されると、インクの混色が生じて、その混色を解消するために、記録ヘッドなどのクリーニングが必要となる。
また、インクカートリッジの交換において、ケースからインクカートリッジが外された状態で長時間放置されると、インクカートリッジと連結されるジョイント部分において、インクが乾燥して固化するなどの不具合が生じる。また、インクジェットプリンタの電源がオフの状態でインクカートリッジが交換されると、インクカートリッジのインク残量のカウントにずれが生じて、実際のインク残量とカウント値とが整合しないという不具合が生じる。
これら不具合を解消するために、インクジェットプリンタなどの画像記録装置において、インクカートリッジが使用不能になった場合、つまりインクがなくなった場合にのみインクカートリッジの交換を可能とする構成や、電源がオフの場合にインクカートリッジの交換を禁止する構成が考えられている(特許文献1及び特許文献2)。
特開平5−162335号公報 特開2001−322333号公報
しかし、前述された構成では、交換する必要のないインクカートリッジの着脱や、電源がオフの際におけるインクカートリッジの交換が防止されるものの、ケースの割り当てと異なるインクカートリッジが装着されることは防止できない。したがって、ユーザの操作ミスによって、割り当てとは異なる色のインクを収容するインクカートリッジが装着されるおそれがある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、ケースに割り当てられた液体容器のみを交換可能とする液体供給装置、及び当該液体供給装置を具備する画像記録装置を提供することを目的とする。
(1) 本発明に係る液体供給装置は、複数種の液体容器と、上記各種液体容器に設けられ、当該液体容器の種類が識別可能な第1検出子と、上記各種液体容器に対してそれぞれ割り当てられて、各種液体容器が挿入可能な複数のケースを有するケース本体と、上記各種液体容器が上記ケースに挿入される過程の第1位置において、上記第1検出子を検出する第1センサと、上記ケースの挿入方向に対して上記第1位置より奥側の第2位置において、当該ケースへの液体容器の挿入を禁止する第1姿勢又は当該ケースへの液体容器の挿入を許容する第2姿勢に姿勢変化されるゲートと、上記ゲートを姿勢変化させる駆動機構と、上記第1センサの出力に基づいて、当該ケースに割り当てられた種類の液体容器が挿入されたことを判断する第1判断部と、上記第1判断部が当該ケースに割り当てられた種類の液体容器が挿入されたと判断したことを条件に、上記ゲートを第1姿勢から第2姿勢に姿勢変化させるべく上記駆動機構を制御する駆動制御部と、を具備する。
ケース本体の複数のケースには、それぞれに割り当てられた各種液体容器が挿入されて装着される。各ケースに対する各種液体容器の割り当ては任意に設定できる。第1センサは、ケースに液体容器が挿入される過程の第1位置において、その液体容器の第1検出子を検出する。第1検出子は、その液体容器の種類が識別可能なものであるから、第1センサは、液体容器の種類に応じた検出信号を出力する。この検出信号に基づいて、第1判断部が、挿入されている液体容器の種類が、そのケースに割り当てられたものであるかを判断する。
第1判断部が、そのケースに割り当てられた種類の液体容器が挿入されたと判断したことを条件として、駆動制御部が駆動機構を制御して、ゲートを第1姿勢から第2姿勢に姿勢変化させる。第2姿勢のゲートにより、液体容器を第2位置より奥側へ挿入することが許容され、そのケースに液体容器を装着することができる。第1判断部が、そのケースに割り当てられた種類の液体容器が挿入されたと判断していない場合には、駆動機構が動作されずゲートは第1姿勢を維持する。第1姿勢のゲートにより、そのケースへの割り当てと異なる種類の液体容器は、第2位置から奥側への挿入が禁止される。
(2) 本液体供給装置は、上記各種液体容器に設けられ、当該液体容器が上記ケースに装着された第3位置において第1姿勢のゲートと係合可能であって、当該係合により少なくともケースから脱抜される方向に対して当該液体容器を固定する被係合部と、上記各種液体容器に設けられた第2検出子と、上記第3位置において上記第2検出子を検出する第2センサと、上記第2センサの出力に基づいて、当該ケースの第3位置へ液体容器が挿入されたことを判断する第2判断部と、を更に具備し、上記駆動制御部が、上記第2判断部が当該ケースの第3位置へ液体容器が挿入されたと判断したことを条件に、上記ゲートを第2姿勢から第1姿勢に姿勢変化させるべく上記駆動機構を制御するものであってもよい。
液体容器は、ケースの第3位置まで挿入されてケースに装着される。第3位置において、第2センサが液体容器の第2検出子を検出する。第2センサの検出信号に基づいて、第2判断部が、ケースの第3位置へ液体容器が挿入されたか、つまりケースへ液体容器が装着されたかを判断する。
第2判断部が、ケースの第3位置へ液体容器が挿入されたと判断したことを条件として、駆動制御部が駆動機構を制御して、ゲートを第2姿勢から第1姿勢に姿勢変化させる。第1姿勢のゲートは、液体容器の被係合部と係合する。この係合により、液体容器は、ケースから脱抜される方向に対して固定される。したがって、ユーザの任意のタイミングで、ケースから液体容器が脱抜されることがない。
(3) 本液体供給装置は、上記ゲートを第1姿勢から第2姿勢に姿勢変化させる駆動指令の入力を受け付ける受付部と、上記第2判断部が当該ケースの第3位置へ液体容器が挿入されたと判断したことを条件に、上記受付部に対する駆動指令の入力を許可する許可部と、を更に具備し、上記駆動制御部が、上記受付部が受け付けた駆動指令に基づいて、上記ゲートを第1姿勢から第2姿勢に姿勢変化させるべく上記駆動機構を制御するものであってもよい。
第2判断部が、ケースの第3位置へ液体容器が挿入されたと判断したことを条件として、許可部が、受付部に対する駆動指令の入力を許可する。受付部に駆動指令が入力されると、駆動制御部が駆動機構を制御して、ゲートを第1姿勢から第2姿勢に姿勢変化させる。これにより、ケースに装着された液体容器を脱抜することが可能となる。
(4) 本液体供給装置は、上記液体容器に設けられて、当該液体容器が収容する液体の残量に応じて姿勢変化する第3検出子と、上記第3検出子の姿勢変化を検出する第3センサと、上記第3センサの出力に基づいて、当該液体容器における液体の残量が所定量以下であることを判断する第3判断部と、を更に具備し、上記許可部が、更に、上記第3判断部が当該液体容器における液体の残量が所定量以下であると判断したことを条件に、上記受付部に対する駆動指令の入力を許可するものであってもよい。
第3検出子は、液体容器が収容する液体の残量に応じて姿勢変化する。第3センサは、第3検出子の姿勢変化を検出する。第3センサの検出信号に基づいて、第3判断部は、液体容器における液体の残量が所定量以下となったかを判断する。この判断の基準となる所定量は予め設定されている。
第3判断部が、液体容器における液体の残量が所定量以下であると判断したことを条件として、許可部が、受付部に対する駆動指令の入力を許可する。受付部に駆動指令が入力されると、駆動制御部が駆動機構を制御して、ゲートを第1姿勢から第2姿勢に姿勢変化させる。これにより、液体容器における液体の残量が少なくなった際に、新たな液体容器に交換すべく、ケースに装着された液体容器を脱抜することが可能となる。
(5) 本液体供給装置は、所定の情報を表示する表示部と、上記第3判断部が当該液体容器における液体の残量が所定量以下であると判断したことを条件に、駆動指令の入力を促す第1表示を上記表示部に表示させる表示制御部と、を更に具備するものであってもよい。
これにより、新たな液体容器への交換が必要であることを、ユーザに知らせることができる。ユーザは、第1表示を見ることにより、適切な時期に液体容器を交換することができる。
(6) 上記第1センサは、上記各種液体容器が上記ケースから脱抜される過程の第1位置において、上記第1検出子を検出し、上記第1判断部は、上記第1センサの出力に基づいて、当該ケースから液体容器が脱抜されたことを判断し、上記駆動制御部は、上記第1判断部が当該ケースから液体容器が脱抜されたと判断したことを条件に、上記ゲートを第2姿勢から第1姿勢に姿勢変化させるべく上記駆動機構を制御するものであってもよい。
第1判断部が、ケースから液体容器が脱抜されたと判断したときに、駆動制御部が駆動機構を制御して、ゲートを第2姿勢から第1姿勢に姿勢変化させる。これにより、その後にケースへ挿入される液体容器は、その挿入過程において、第1判断部によって、そのケースに割り当てられた種類の液体容器であるか否かが判断されて、ゲートが第2姿勢とされた場合にのみケースへ装着される。
(7) 上記ゲートは、上記複数のケース本体に対して一体に姿勢変化するものであってもよい。
これにより、ゲートの構成が簡易となるので、装置の小型化やコストダウンが実現される。
(8) 上記表示制御部は、上記第2判断部が当該ケースの第3位置へ液体容器が挿入されたと判断していないことを条件に、当該ケースへの液体容器の挿入を促す第2表示を上記表示部に表示させるものであってもよい。
ゲートが複数のケース本体に対して一体に姿勢変化することにより、ケースから脱抜すべきでない液体容器が誤って脱抜されるおそれがある。また、複数の液体容器が同時に脱抜されるおそれも想定される。このような場合に、第2表示によって、未だ液体容器が装着されていないケースがあることを、ユーザに知らせることができる。これにより、液体容器の未装着を防止することができる。
(9) 上記許可部は、上記第1判断部が当該ケースに割り当てられた種類の液体容器が挿入されたと判断していないこと、及び上記第2判断部が当該ケースの第3位置へ液体容器が挿入されたと判断したことを条件に、上記受付部に対する駆動指令の入力を許可するものであってもよい。
ゲートが複数のケース本体に対して一体に姿勢変化することにより、ケースの割り当てと異なる種類の液体容器が誤って装着されるおそれがある。このような場合に、許可部が、受付部に対する駆動指令の入力を許可する。受付部に駆動指令が入力されると、駆動制御部が駆動機構を制御して、ゲートを第1姿勢から第2姿勢に姿勢変化させる。これにより、ケースに誤って装着された液体容器を脱抜することが可能となる。
(10) 上記表示制御部は、上記第1判断部が当該ケースに割り当てられた種類の液体容器が挿入されたと判断していないこと、及び上記第2判断部が当該ケースの第3位置へ液体容器が挿入されたと判断したことを条件に、当該ケースに割り当てられた種類の液体容器の挿入を促す第3表示を上記表示部に表示させるものであってもよい。
ゲートが複数のケース本体に対して一体に姿勢変化することにより、ケースの割り当てと異なる種類の液体容器が誤って装着されるおそれがある。このような場合に、第3表示によって、液体容器が誤って装着されていることを、ユーザに知らせることができる。これにより、液体容器の誤装着を防止することができる。
(11) 上記第1検出子として、当該液体容器に収容された液体の種類を識別可能とするものがあげられる。
液体の種類として、液体の色や、成分或いは組成の違いなどがあげられる。
(12) 本発明は、上記液体供給装置と、上記液体容器から供給された液体を用いて被記録媒体に画像記録を行う画像記録部と、を具備する画像記録装置として実現されてもよい。
これにより、例えば、ケースへの割り当てと異なる色や組成のインクを収容する液体容器が、そのケースへ挿入されることがないので、混色や好ましくない組成の混合が防止される。
(13) 上記画像記録部は、被記録媒体に対して所定の方向へスライドされるキャリッジと、上記キャリッジに搭載されて上記液体を選択的に噴出する記録ヘッドと、を具備し、上記駆動機構は、上記キャリッジのスライドを駆動源として上記ゲートを姿勢変化させるものであってもよい。
キャリッジを駆動源とすることにより、ゲートを姿勢変化させるための駆動源を別途設ける必要がないので、装置の小型化やコストダウンが実現される。
(14) 上記駆動機構は、電源から自装置への電力供給に基づいて上記ゲートを姿勢変化可能なものであってもよい。
これにより、電力供給がなければゲートが姿勢変化せず、電源がオフの間に、ケースから液体容器が脱抜されることがない。したがって、液体残量の計測や液体容器の交換タイミングの検知を確実に実現することができる。
このように、本発明によれば、ケースに液体容器が挿入される過程の第1位置において、液体容器の種類が判断され、ゲートの姿勢変化によって、そのケースに割り当てられた種類の液体容器の挿入が許容され、そのケースへの割り当てと異なる種類の液体容器の挿入が禁止される。これによって、ケースに対して液体容器が誤って挿入されることが防止される。
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。
<複合機10の全体構成>
図1は、本発明に係る液体供給装置であるリフィルユニット100を備えた複合機10の外観を示す斜視図である。複合機10は、プリンタ部12及びスキャナ部13を一体的に備えた多機能装置である。プリンタ部12及びスキャナ部13は、スキャナ部13を上側として上下二段に構成されている。プリンタ部12は、インクジェット記録方式を採用したプリンタである。スキャナ部13は、フラットベッドスキャナとオート・ドキュメント・フィーダ15とを有するスキャナである。なお、スキャナ部13は、本発明において任意の構成であるので、詳細な説明が省略される。
複合機10の外形は、高さより横幅及び奥行きが大きい幅広薄型の直方体である。プリンタ部12は、装置正面側に開口17が形成された筐体14を有する。開口17を通じて、プリンタ部12に、給紙トレイ及び排紙トレイが一体となった給紙カセット16(図2参照)が着脱可能である。なお、図1においては、図左手前側が装置正面側である。また、図1においては、給紙カセット16が取り外された状態の複合機10が示されている。
筐体14における装置正面右側には扉20が設けられている。扉20は、筐体14に対して開閉可能である。扉20が開かれると、装置内部へアクセス可能な開口18が開かれる。開口18を通じて、装置内部に設けられたリフィルユニット100にアクセス可能となる。つまり、開口18を通じて、インクカートリッジ102の交換が行われる。
複合機10の正面側には、操作パネル19が設けられている。図1には詳細に示されていないが、操作パネル19には、画像記録を開始又は中止するためのスタートキー/ストップキーや、インクカートリッジ102を交換する際の交換キーなどの各種キーと、液晶ディスプレイからなる表示部が設けられている。これらの各種キーや表示部は、一般に複合機10に採用される公知の構成が採用される。
複合機10は、操作パネル19の下側にカードスロット21を有する。カードスロット21には、カード型の各種記憶媒体が装填される。複合機10は、カードスロット21に装填された各種記憶媒体が記憶する画像データ等を読み取って、プリンタ部12において画像記録を行う。
複合機10は、コンピュータやデジタルカメラなどの外部情報機器と接続されうる。複合機10は、外部情報機器から送信されたデータに基づいて、或いはスキャナ部13が読み取った画像データに基づいて、プリンタ部12において画像記録を行う。
<プリンタ部12>
図2は、複合機10の内部構造を示す断面図である。図3は、図2における一部分の拡大図である。
給紙カセット16は、複合機10の開口17内に設けられている。給紙カセット16は、開口17を通じて複合機10に対して着脱可能である。給紙カセット16は、給紙トレイ22と排紙トレイ23とが、給紙トレイ22を下側として上下二段に構成されている。給紙トレイ22には、画像記録が行われる記録用紙が収容される。記録用紙は、本発明における被記録媒体の一例である。排紙トレイ23には、画像記録が行われた記録用紙が積載される。
給紙トレイ22は、複数枚の記録用紙を積載状態で収容可能な容器形状である。給紙トレイ22の奥側(図2における右側)には、分離傾斜板24が設けられている。給紙トレイ22から給送された記録用紙は、その先端が分離傾斜板24に案内されて上方へ向かう。分離傾斜板24には、搬送方向に沿って連続して突出する歯が設けられており、この歯によって、記録用紙が捌かれて分離される。
排紙トレイ23は、給紙トレイ22に支持された平板形状のものである。排紙トレイ23の奥側の端部は、給紙トレイ22の分離傾斜板24に対して手前側にオフセットされている。これにより、給紙トレイ22の奥側部分は、排紙トレイ23によって覆われておらず、上側に対して開口されている。この開口に後述される給紙ローラ27及びアーム28が降下する。
給紙トレイ22から排紙トレイ23へ搬送路25が形成されている。搬送路25は、給紙トレイ22の分離傾斜板24から上方へ向かってUターンして装置正面側へ延びて、排紙トレイ23へ通じている。搬送路25に案内されて、記録用紙が下方から上方へ反転される。搬送路25の上側部分には、画像記録部26が設けられている。画像記録部26は、搬送路25を搬送される記録用紙に画像記録を行う。画像記録部26の構成は後述される。搬送路25は、画像記録部26等が配設されている箇所以外では、所定間隔で対向する外側ガイド面と内側ガイド面とにより区画されている。外側ガイド面及び内側ガイド面は、プリンタ部12のフレームやガイド部材によって構成される。
給紙トレイ22の上側には、給紙ローラ27が設けられている。給紙ローラ27は、給紙トレイ22に積載された記録用紙と圧接して、記録用紙を搬送路25へ給送する。給紙ローラ27は、アーム28の先端に回転可能に支持されている。アーム28の基端には、軸29が設けられている。軸29は、駆動力が入力される駆動軸である。軸29がプリンタ部12のフレームなどに回転可能に支持されて、アーム28が軸29を中心として揺動可能である。アーム28は、少なくとも給紙トレイ22と接離する範囲で揺動可能である。
アーム28には、その延出方向に沿って駆動機構30が設けられている。駆動機構30は、ギヤ列である。駆動機構30によって、軸29から給紙ローラ27へ駆動伝達される。これにより、軸29に入力された駆動力が給紙ローラ27へ伝達されて、給紙ローラ27が回転される。
図2及び図3に示されるように、アーム28は、自重により又はバネの付勢力により、給紙トレイ22側へ降下されている。この状態で、給紙ローラ27が給紙トレイ22上の記録用紙の表面に圧接する。給紙カセット16が脱抜される際には、給紙カセット16に形成されたガイドに案内されて、アーム28が自重に反して又はバネに抗して上側へ退避する。
図4は、プリンタ部12の主要構成を示す平面図であり、主としてプリンタ部12の略中央から装置背面側の構成を示すものである。図4に示されるように、搬送路25の上側にガイドレール43,44が設けられている。ガイドレール43,44は、記録用紙の搬送方向(図4の上側から下側方向)に所定距離を隔てられて、記録用紙の搬送方向と直交する方向(図4の左右方向)に延設されている。ガイドレール43,44は、プリンタ部12の筐体14内に設けられて、プリンタ部12を構成する各部材を支持するフレームの一部を構成する。ガイドレール43,44を跨ぐようにしてキャリッジ38が配置されている。キャリッジ38は、ガイドレール43,44の延出方向へ、つまり記録用紙の搬送方向と直交する方向へ摺動可能である。
ガイドレール43は、記録用紙の搬送方向上流側に配設されている。ガイドレール43は、搬送路25の幅方向(図4の左右方向)の長さがキャリッジ38の往復動範囲より長い平板形状である。ガイドレール44は、記録用紙の搬送方向下流側に配設されている。ガイドレール44は、搬送路25の幅方向の長さがガイドレール43とほぼ同じ長さの平板状である。
ガイドレール44の搬送方向上流側の縁部45は、図3に示されるように、上方へ向かって略直角に曲折されている。ガイドレール43,44に担持されたキャリッジ38は、縁部45をローラ対等の狭持部材により狭持している。これにより、キャリッジ38は、記録用紙の搬送方向に対して位置決めされ、且つ、記録用紙の搬送方向と交差(本実施形態では直交)する方向へ摺動可能となる。つまり、キャリッジ38は、ガイドレール43,44上に摺動自在に担持され、ガイドレール44の縁部45を基準として、記録用紙の搬送方向と交差する方向に往復動する。
ガイドレール44の上面には、ベルト駆動機構46が設けられている。ベルト駆動機構46は、搬送路25の幅方向の両端付近にそれぞれ設けられた駆動プーリ47と従動プーリ48との間に、内側に歯が設けられた無端環状のタイミングベルト49が張架されてなる。駆動プーリ47の軸にはCRモータ73(図15参照)から駆動力が入力される。駆動プーリ47の回転によりタイミングベルト49が周運動する。
キャリッジ38は、その底面側においてタイミングベルト49に固着されている。したがって、タイミングベルト49の周運動に基づいて、キャリッジ38が縁部45を基準としてガイドレール43,44上を往復動する。このようなキャリッジ38にインクジェット記録ヘッド39(以下「記録ヘッド」とも称される。)が搭載されて、記録ヘッド39が、搬送路25の幅方向を主走査方向として往復動される。
ガイドレール44には、リニアエンコーダ77(図15参照)のエンコーダストリップ50が配設されている。エンコーダストリップ50は、透明な樹脂からなる帯状のものである。ガイドレール44の幅方向(キャリッジ38の往復動方向)の両端には、その上面から起立するように一対の支持部33,34が形成されている。エンコーダストリップ50は、その両端部が支持部33,34に係止されて、縁部45に沿って架設されている。
エンコーダストリップ50には、光を透過させる透光部と光を遮断する遮光部とが、所定ピッチで長手方向に交互に配置されたパターンが記されている。キャリッジ38の上面においてエンコーダストリップ50と対応する位置には、透過型センサである光学センサ35が設けられている。光学センサ35は、キャリッジ38とともにエンコーダストリップ50の長手方向に沿って往復動し、その往復動の際にエンコーダストリップ50のパターンを検知する。
記録ヘッド39には、インクの吐出を制御するヘッド制御基板が設けられている。ヘッド制御基板は、光学センサ35の検知信号に基づくパルス信号を出力し、このパルス信号に基づいてキャリッジ38の位置や速度が判断されて、キャリッジ38の往復動が制御される。なお、図4では、ヘッド制御基板はキャリッジ38のヘッドカバーで覆われており、図に現れていない。
図3及び図4に示されるように、搬送路25の下側には、記録ヘッド39と対向してプラテン42が設けられている。プラテン42は、キャリッジ38の往復動範囲のうち、記録用紙が通過する中央部分に渡って配設されている。プラテン42の幅は、搬送可能な記録用紙の最大幅、すなわち搬送方向と直交する方向における記録用紙の最大幅より十分に大きいものであり、記録用紙の両端は常にプラテン42の上を通過する。
図4に示されるように、記録用紙が通過しない範囲、すなわち記録ヘッド39による画像記録範囲外には、パージ機構51及び廃インクトレイ52が設けられている。パージ機構51は、記録ヘッド39のノズルから気泡や異物を吸引除去する。廃インクトレイ52は、フラッシングと呼ばれる記録ヘッド39からのインクの吐出を受けて、インクを吸収保持する。
ガイドレール44には、ゲート駆動機構の一部であるレバー129が設けられている。ゲート駆動機構の構成については後述される。
図3に示されるように、記録ヘッド39はキャリッジ38に搭載されて、プラテン42と対向配置されている。図3には詳細に示されていないが、記録ヘッド39は、その下面に各インク色に対応した複数のノズルを有する。各色インクのノズルは、それぞれ記録用紙搬送方向に列をなしており、その各色インクのノズル列が、キャリッジ38の往復動方向に並んでいる。このノズルから各色インクが微小なインク滴として選択的に吐出される。
記録ヘッド39には、インクチューブ41を通じて、リフィルユニット100に装着された各インクカートリッジ102から各色インクが供給される。インクチューブ41は、インク色に対応して複数本が設けられている。インクチューブ41は、合成樹脂製のものであり、ストレート形状に形成されたチューブである。インクチューブ41は、ストレート形状を保持する適度な腰(曲げ剛性)を有し、外力が付加されることにより撓む可撓性と、外力が解除されたときに元の形状に復元する弾性とを備える。そのため、インクチューブ41は、キャリッジ38の往復動に追従して姿勢変化される。一端側がリフィルユニット100に連結された各インクチューブ41は、装置の幅方向に沿って中央付近まで引き出されて、装置本体の固定クリップ36に固定されている。各インクチューブ41は、固定クリップ36からキャリッジ38までの部分が装置本体等に固定されておらず、当該部分がキャリッジ38の往復動に追従して姿勢変化する。なお、図4においては、固定クリップ36から図示しないリフィルユニット100へ延びるインクチューブ41が途中で分断されており、その先が省略されている。
制御部60(図15参照)を構成するメイン基板から記録ヘッド39のヘッド制御基板へはフラットケーブル40を通じて記録用信号等の伝送が行われる。なお、メイン基板は装置正面側(図4手前側)に配設されており、図4では示されていない。フラットケーブル40は、電気信号を伝送する複数本の導電線をポリエステルフィルム等の合成樹脂フィルムで覆って絶縁した薄帯状のものであり、図示しないメイン基板とヘッド制御基板とを電気的に接続している。フラットケーブル40は、キャリッジ38の往復動に追従して撓む可撓性を有する。
図3に示されるように、画像記録部26の上流側には、一対の搬送ローラ53及びピンチローラが設けられている。図3では、ピンチローラは、他の部材に隠れて現れていないが、搬送ローラ53の下側に圧接状態で配置されている。搬送ローラ53及びピンチローラは、搬送路25を搬送されている記録用紙を狭持してプラテン42上へ搬送する。画像記録部26の下流側には、一対の排紙ローラ54及び拍車ローラ63が設けられている。排紙ローラ54及び拍車ローラ63は、記録済みの記録用紙を狭持して排紙トレイ21へ搬送する。搬送ローラ53及び排紙ローラ54は、LFモータ71(図15参照)から駆動力が伝達されて、所定の改行幅で間欠駆動する。搬送ローラ53及び排紙ローラ54の回転は同期されている。搬送ローラ53に設けられたロータリーエンコーダ76(図15参照)は、搬送ローラ53とともに回転するエンコーダディスク56のパターンを光学センサで検知する。この検知信号に基づいて、搬送ローラ53及び排紙ローラ54の回転が制御される。
<リフィルユニット100>
以下に本発明にかかる液体供給装置としてのリフィルユニット100が説明される。図5は、プリンタ部12におけるリフィルユニット100の配置を説明するための斜視図であり、筐体14の一部が切り欠かれている。図6は、リフィルユニット100、ガイドフレーム43,44、及びキャリッジ38等の配置を示す斜視図である。図7は、ロック状態のリフィルユニット100を示す斜視図である。図8は、アンロック状態のリフィルユニット100を示す斜視図である。図9は、ゲート駆動機構におけるレバー129を示す拡大平面図である。図10は、キャリッジ38によって押された状態のレバー129を示す拡大図である。図11は、ケース103の構成を示す側面図である。図12は、ケース103の断面構成を示す断面図である。図13は、インクカートリッジ102の外観構成を示す斜視図である。図14は、インクカートリッジ102の断面構成を示す断面図である。
リフィルユニット100は、ケース本体101とインクカートリッジ102とに大別される。図5から図7には、ケース本体101のみが現れており、その内部に装着されたインクカートリッジ102は現れていない。図8には、手前側のケース103からインクカートリッジ102の一部が取り出された状態が示されている。ケース本体101は、4つのケース103を有する。各ケース103には、4つのインクカートリッジ102がそれぞれ装着可能である。各ケース103に装着されるインクカートリッジ102の種類は予め割り当てられている。本実施形態では、各ケース103には、インクカートリッジ102が収容するインク色に対応して割り当てが決められている。インクカートリッジ102は、本発明に係る液体容器の一例である。4つのインクカートリッジ102には、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色の液体インクがそれぞれ収容されている。各インクカートリッジ102に収容された各色のインクは、各インクチューブ41を通じて記録ヘッド39へ供給される。
<ケース103>
各ケース103は、収容されるインクカートリッジ30の種類が異なるほかは同様の構成なので、1つのケース103を例に詳細な構成が説明される。図11及び図12に示されるように、ケース103は、その内部にインクカートリッジ102を収容する。ケースは、インクカートリッジ102の上面、下面、正面、及び背面を囲むように枠形状に構成されている。
ケース103の正面側には、扉104が設けられている。扉104は、下端を軸として上端側が倒されるように開閉される。図11及び図12には、扉104が閉じられた状態が示されている。扉104が開かれると、ケース104の正面が開口される。この開口を通じてインクカートリッジ102がケース103へ着脱される。扉104の上端には、レバー105が設けられている。扉104は、閉じられた状態でロックされる。このロックは、レバー105の操作により解除される。
扉104の内面側には、押圧部材106が設けられている。押圧部材106は、扉104の内面に対して出没する方向へスライド可能である。押圧部材106は、不図示のバネにより扉104から突出する方向へ付勢されている。扉104が閉じられると、押圧部材106がインクカートリッジ102の正面と当接して、インクカートリッジ102をケース103の奥部へ押圧する。これにより、インクカートリッジ102がケース103に確実に装着される。
図12に示されるように、ケース103の上面側には第1センサ107が設けられている。第1センサ107は、発光素子及び受光素子を有する光学センサである。発光素子と受光素子との間には、インクカートリッジ102における第1検出子153が通過可能な空間を有する。第1センサ107は、受光素子が受光する光強度に基づいた電気信号を出力する。第1センサ107は、ケース103の上面において、インクカートリッジ102の挿抜方向(図12における左右方向)のほぼ中央に配置されている。第1センサ107が配置された位置が、本発明における第1位置に相当する。つまり、第1センサ107は、ケース103にインクカートリッジ102が挿抜される際に、第1位置において第1検出子153を検出する。
図12に示されるように、ケース103の奥面側には第2センサ108が設けられている。第2センサ108は、発光素子及び受光素子を有する光学センサである。発光素子と受光素子との間には、インクカートリッジ102における残量検出部158が挿抜可能な空間を有する。第2センサ108は、受光素子が受光する光強度に基づいた電気信号を出力する。第2センサ108は、ケース103の奥面において、インクカートリッジ102の残量検出部158に対応する高さに配置されている。第2センサ103が配置された位置が、本発明における第3位置に相当する。インクカートリッジ102がケース103の奥部まで挿入されると、残量検出部158が第2センサ108による検知位置に到達する。つまり、第2センサ108は、ケース103にインクカートリッジ102が奥部まで挿入された際に、第3位置において残量検出部158を検出する。
図12に示されるように、ケース103の上面にはゲート109が設けられている。ゲート109は、ケース103の上面において、第1センサ107より奥側に配置されている。ゲート103が配置された位置が、本発明における第2位置である。ゲート103は、係止爪110とカム受け部111とバネ座112とを有する。また、図12において点線で示された位置に、水平方向へ突出する支軸113を有する。ゲート109は、支軸113がケース103に回転可能に支持されて、第1姿勢と第2姿勢とに姿勢変化する。第1姿勢は、ゲート109がケース103へのインクカートリッジ102の挿入を禁止する姿勢である。第2姿勢は、ゲート109がケース103へのインクカートリッジ102の挿入を許容する姿勢である。図12においては、第1姿勢のゲート109が示されている。
ゲート109の係止爪110は、第1姿勢においてケース103の上面から下方へ突出する。突出された係止爪110には、ケース103へ挿入されるインクカートリッジ103が当接する。これにより、インクカートリッジ102は、係止爪110より奥部へ挿入されることが禁止される。係止爪110は、インクカートリッジ102における被係合部164と係合する。図12に示されるように、ケース103の奥部まで挿入されたインクカートリッジ102に対して、第1姿勢の係止爪110が被係合部164と係合する。この係合により、インクカートリッジ102をケース103から脱抜する方向へ移動させることが禁止される。ゲート109が第2姿勢となると(図16参照)、係止爪110は、ケース103の上面に没入する。これにより、インクカートリッジ102をゲート109よりケース103の奥部へ挿入することが許容される。また、ケース103の奥部まで挿入されたインクカートリッジ102を脱抜することが許容される。
ゲート109のカム受け部111は、ケース103の上側においてカム119と当接する。そして、カム119が矢印114へ回転されると、カム119によりカム受け部111が矢印115の方向へ支軸113を中心として回転する。そして、カム受け部111に連動して係止爪110も、矢印115へ回転する。これにより、ゲートが第1姿勢から第2姿勢へ姿勢変化される。
ゲート109のバネ座112は、ケース103に設けられたバネ座116との間で、コイルバネ117を保持する。バネ座116は、ケース103の背面側において上方へ起立している。バネ座112とバネ座116とは、インクカートリッジ102が挿抜される方向(図12における左右方向)に対向している。バネ座112は、突片でありコイルバネ117の内部に貫入されてコイルバネ117の一端を支持する。バネ座116は孔であり、コイルバネ117の他端が貫入されることにより、その他端を支持する。
コイルバネ117は、バネ座112とバネ座116との間に圧縮状態で設けられている。コイルバネ117は、ゲート109を弾性付勢する。コイルバネ117により弾性付勢されたゲート117は、矢印115と反対方向へ回動される。つまり、ゲート117は、外力が付与されない限り第1姿勢を維持する。カム受け部111がカム119からの回転力を受けると、ゲート109はコイルバネ117の弾性付勢に抗して、矢印115へ回動されて第2姿勢に姿勢変化する。
ケース103の奥部にはプッシュロッド140が設けられている。プッシュロッド140は、ケース103の奥面から正面側へ突出された中空管である。プッシュロッド140は、インクカートリッジ102がケース103に挿入される過程において、インクカートリッジ102に設けられたインク供給バルブ155に挿入される。つまり、プッシュロッド140は、インクカートリッジ102のインク供給バルブ155と対応する位置にある。プッシュロッド140の突出長さは、ゲート109と当接する位置、つまり第2位置まで挿入されたインクカートリッジ102におけるインク供給バルブ155と当接しない範囲に設定されている。
以下に、本発明における駆動機構としてのゲート駆動機構が説明される。ゲート駆動機構はゲート109を姿勢変化させる。ゲート駆動機構は、カム119、回転軸122、第1リンク部材123、第2リンク部材125、レバー129を主要な構成とする。
図8に示されるように、カム119は回転軸122の径方向へ突出されている。なお、図7においては、カム119は回転軸122に隠れて現れていない。詳細には、図8に示されるように、ケース本体101には、4つのケース103が並ぶ幅方向の両端において上方へ突出する一対の軸受け120,121が設けられている。軸受け120,121は、ケース本体101の上方において、回転軸122を回転可能に支持する。回転軸122は、4つのケース103の幅方向に渡っている。回転軸122には、4つのカム119が設けられている。各カム119は、各ケース103に設けられたゲート109に対応している。回転軸122が回転すると、4つのカム119が一体に回動する。4つのカム119は、回転軸122の周方向において同じ位置に配置されている。したがって、回転軸122の回転によって、4つのカム119が一体に回動されて、4つのゲート117が一体に姿勢変化される。
回転軸122の一端には、第1リンク部材123が接続されている。第1リンク部材123は、回転軸122と直交して回転軸122の径方向へ延びる平板である。第1リンク部材123の一端は回転軸122の一端に固定されている。したがって、回転軸122が回転されると、第1リンク部材123も回転軸122周りに回転する。第1リンク部材123の他端には、回転軸122と平行な方向へ突出するピン124が設けられている。ピン124によって、第1リンク部材123が第2リンク部材125と連結される。
第2リンク部材125は、一端が第1リンク部材123と連結され、ガイドレール44側へ延出されて、他端側がレバー129と連結された棒材である。第2リンク部材125の一端には長孔126が穿たれている。この長孔126にピン124が挿通されて、第1リンク部材123と第2リンク部材125とが連結されている。長孔126は、第1リンク部材123の回転運動と第2リンク部材125の往復運動との変換において、ピン124がスライドすることを許容する。
図9に示されるように、第2リンク部材125の他端には、水平部127が設けられている。図7に示されるように、第2リンク部材125は、ガイドレール44の端部付近まで延びており、水平部127は、ガイドレール44の上面と対向する。水平部127には、上方へ突出するピン128が設けられている。ピン128によって、第2リンク部材125がレバー129と連結される。
図9に示されるように、レバー129は、ガイドレール44の端部に設けられている。レバー129が設けられる位置は、リフィルユニット100の配置に対応されている。本実施形態では、レバー129が、ガイドレール44における駆動プーリ47側に配置されている。レバー129は、平板形状のレバー本体130を有する。レバー本体130は、ガイドレール44から上方へ突出する支軸133に回転可能に支持されている。レバー本体130の一部は、第2リンク部材125の水平部127と対向する。レバー本体130には、水平部127に設けられたピン128と対応する位置に長孔131が形成されている。長孔131に、ピン128が挿通されて、第2リンク部材125とレバー129とが連結されている。長孔131は、レバー129の回転運動と第2リンク部材125の往復運動との変換において、ピン128がスライドすることを許容する。
レバー本体130には、上方へ突出するピン132が設けられている。ピン132は、図9に示される平面視において、支軸133よりガイドレール44の中央側に位置する。ピン132には、ガイドレール44上を往復動するキャリッジ38が当接可能である。
前述されたように、各ケース103に設けられた各ゲート109は、コイルバネ117に弾性付勢されて第1姿勢を維持する。図7に示されるように、コイルバネ117による弾性付勢力は、ゲート109を介してカム119に伝達され、回転軸122を矢印134と反対方向へ回転させる。回転軸122とともに、第1リンク部材123も矢印134と反対方向へ回転する。
第1リンク部材123の回転が第2リンク部材125へ伝達されて、第2リンク部材125は、矢印135と反対方向へ移動する。第2リンク部材125の移動がレバー129へ伝達されて、レバー129は、矢印136と反対方向へ回転する。図9に示される回転位置が、第1姿勢のゲート109に対応するレバー129の位置である。つまり、コイルバネ117の弾性付勢により、レバー129は、図9に示される回転位置とされる。
図9に2点鎖線で示される位置137へ、キャリッジ38がガイドレール44上を移動されると、キャリッジ38の側壁がレバー129のピン132と当接する。キャリッジ38が、図10に2点鎖線で示される位置138まで更に移動されると、ピン132がキャリッジ38に押されて、レバー129が矢印136(図9参照)へ回転されて、図10に示される回転位置となる。なお、図9及び図10においては、キャリッジ38は示されていない。
レバー129の回転運動は、第2リンク部材125が矢印135(図7,9参照)へ移動する運動として伝達される。さらに、第2リンク部材125の移動は、第1リンク部材123を矢印134(図7参照)へ回転させる回転運動として伝達される。回転軸122は、第1リンク部材123の回転に伴って矢印134へ回転する。これにより、図8に示されるように、回転軸122の軸周りに4つのカム119が回動して、各ゲート109をコイルバネ117の弾性付勢に抗して第1姿勢から第2姿勢へ姿勢変化させる。このようなゲート駆動伝達機構により、キャリッジ38のスライドが、各ゲート109を姿勢変化させる駆動力として伝達される。キャリッジ38のスライドは、CRモータ73の駆動に基づくものなので、複合機10の電源がオフであると、ゲート109は第2姿勢に姿勢変化されない。つまり、ゲート駆動機構は、CRモータ109へ電力供給がされている場合に、ゲート109を姿勢変化させることができる。
<インクカートリッジ102>
以下に、本発明における液体容器としてのインクカートリッジ102の構造が説明される。図13は、インクカートリッジ102の外観構成を示す外観斜視図である。図14は、インクカートリッジ102の内部構成を示す縦断面図である。インクカートリッジ102は、インク色に対応して複数種類があるが、各インクカートリッジ102は、収容するインクの色が異なる他は、ほぼ同様の構成であるので、1つのインクカートリッジ102を例に説明がされる。インクカートリッジ102がインク色に応じて異なる構成を採る点は、適宜説明される。
インクカートリッジ102は、左右一対のケース151,152を有する。ケース151,152は、インクカートリッジ102の挿抜方向を中心として、ほぼ対称な形状である。ケース151,152が合わせられることにより、中空形状の1つのケース150が構成される。このケース150は、薄型の略6面体である。図13において、x方向がインクカートリッジ102の挿入方向であり、y方向がインクカートリッジ102の厚み方向であり、z方向がインクカートリッジ102の高さ方向である。
ケース150の上面側には、第1検出子153が設けられている。第1検出子153は、ケース150を厚み方向に貫通する複数の孔である。図13では、第1検出子153として4つの孔が形成されている。この孔の数はインク色に対応している。例えば、インクカートリッジ102が収容するインクの色がブラックである場合には、第1検出子として4つの孔が形成される。他のインクカートリッジ102が収容するインクの色であるシアン、マゼンタ、イエローに対応して、第1検出子153としての孔の数が、1つ、2つ、3つと変更される。第1検出子153としての孔の数とインクの色との関係は、前述された関係に限定されないので、適宜変更されてもよい。つまり、第1検出子153としての孔の数は、インク色に対応して異なればよい。第1検出子153によって、インクカートリッジ102が収容するインクの色が識別可能となる。第1検出子153は、インクカートリッジ102がケース103へ挿入される過程において、インクカートリッジ102の背面がゲート109と当接する前に、第1センサ107を通過しうる位置に設けられている。
ケース150の上面であって、第1検出子153より背面側には、被係合部164が形成されている。被係合部164は、ケース150の上面が凹陥されてなる。被係合部164の凹陥形状は、ケース103に設けられたゲート109における係止爪110の形状に対応されている。ケース103にインクカートリッジ102が装着され、ゲート109が第1姿勢にされると、係止爪110が被係合部164へ挿入されて、これらが係合する。
ケース150は、インク容器154と、インク供給バルブ155と、大気連通バルブ156とを収容する。ただし、インク供給バルブ155及び大気連通バルブ156は、ケース150の背面において外部へ露出されている。
図14に示されるように、インク容器154はケース150に収容されている。なお、図14では、ケース152のみが示されており、ケース151は示されていない。インク容器154は、その内部空間に各色のインクを収容する。図14に示されるように、インク容器154の内部には多様なリブ157が形成されている。このリブ157は、インク容器154を補強する目的で設けられており、形状や配置は適宜変更されてもよい。
インク容器154の背面側には、残量検出部158が設けられている。残量検出部158は、インク容器154に収容されているインク量を検出するためのものである。残量検出部158は、インク容器154の背面において、インク供給バルブ155の上側に設けられている。残量検出部158の外形は薄板形状であり、厚み方向を水平方向として背面から外向きに突出している。残量検出部158の内部は空洞であり、インク容器154の内部空間と通じている。したがって、残量検出部158の内部には、インク容器154のインク量に応じて、インクが流出入する。残量検出部158は、透明な合成樹脂で成形されており、ケース103に設けられた第2センサ108による検出光が透過可能である。
インク容器154の内部には、センサアーム159が設けられている。センサアーム159は、インク容器154に貯留されたインクの液量を検出するための部材である。センサアーム159は、合成樹脂で構成されている。このセンサアーム159は、大別して、遮蔽板160と、アーム161と、フロート162とを有する。遮蔽板160は、アーム161の一端側に設けられている。フロート162は、アーム161の他端側に設けられている。
遮蔽板160は、薄板形状である。遮蔽板160は、第2センサ108による検出光を遮蔽する。遮蔽板160は、厚み方向をy方向(図13参照)として残量検出部158内に配置されている。遮蔽板160は、本発明における第2検出子及び第3検出子に相当する。したがって、第2センサ108は、本発明における第2センサ及び第3センサに相当する。なお、本実施形態では、本発明における第2検出子及び第3検出子が遮蔽板160により実現され、本発明における第2センサ及び第3センサが第2センサ108により実現されているが、本発明における第2検出子及び第3検出子は、2つの部材によってそれぞれ実現され、本発明における第2センサ及び第3センサは、これら別部材にそれぞれ対応する別のセンサとして実現されてもよい。
アーム161には、軸163が設けられている。軸163は、インク容器154の左側面及び右側面の内壁において回転自在に支持されている。アーム161は、途中で曲折されている。この曲折角度は、軸163によってアーム161が回転自在に支持された状態で、遮蔽板160を残量検出部158に位置せしめ、かつフロート162をインク容器154の底付近に位置せしめるように設定される。アーム161は、軸163を中心として回転可能であり、これにより、遮蔽板160又はフロート162が他の部材に当接しない範囲で、センサアーム159がインク容器154内において揺動自在となる。
フロート162は、内部が空洞化された中空形状である。フロート162は、インクに対して所定の浮力を有する。センサアーム159において、軸163より遮蔽板160側の重量に対して、軸163よりフロート162側の重量が重い。したがって、大気中では、フロート162が下側となるようにセンサアーム159が回転する。インク容器154内のインクの液面が底面付近まで低くなると、フロート162から液面から大気側へ露出されて、重力の作用によって下降する。これにより、センサアーム159が揺動して、遮蔽板160が残量検出部158内を上方向へ移動し、残量検出部158の天井面に当接して静止する。この状態で、遮蔽板160は、第2センサ108の検出光を遮蔽しない。
フロート162がインクに浸かると、フロート162に生じた浮力によって、前述された関係が逆転する。つまり、フロート162がインク中を浮き上がり、センサアーム159は、フロート162が上側となるように揺動する。これによって、遮蔽板160が残量検出部158内を下方向へ移動して、残量検出部158の底面に当接して静止する。この状態で、遮蔽板160は、第2センサ108の検出光を遮蔽する。このようにして、遮蔽板160は、インク容器154が収容するインクの残量に応じて、残量検出部158内を上下方向へ姿勢変化する。
インク供給バルブ155は、インク容器154の背面の下側に設けられている。インク供給バルブ155の一方端はインク容器154の外側に対して露出されており、他方端はインク容器154の内部に対して露出されている。インク供給バルブ155は、インク流路及びバルブを有する公知のバルブが採用されうる。インク流路は、インク供給バルブ155の両端に開口してインクが流通可能な流路である。バルブは所謂逆止弁であり、プッシュロッド104がインク供給バルブ155へ挿入されると、インク流路を開放し、プッシュロッド104がインク供給バルブ155から抜けるとインク流路を閉塞する。このようなバルブは公知であるので詳細な構成の説明は省略される。インク供給バルブ155を通じて、インク容器154内のインクが外部へ流出しうる。
大気連通バルブ156は、インク容器154の背面の上側に設けられている。大気連通バルブ156の一方端はインク容器154の外側に対して露出されており、他方端はインク容器154の内部に対して露出されている。大気連通バルブ156は、大気流路及びバルブを有する公知のバルブが採用されうる。大気流路は、インク供給バルブ155の両端に開口して大気が流通可能な流路である。バルブは所謂逆止弁である。大気連通バルブ156は、外部へ突出するプッシュロッド165を有する。プッシュロッド165が押し込まれると大気流路が開放され、プッシュロッド165が外力から解放されると、プッシュロッド165が弾性復帰して大気流路を閉塞する。このようなバルブは公知であるので詳細な構成の説明は省略される。大気連通バルブ156を通じて、インク容器154内の空間が大気圧となるべく、外気が流出入する。
<制御部60>
以下に、複合機10の制御部60が説明される。制御部60は、複合機10の動作を制御するものであるが、スキャナ部13は本発明において任意の構成なので、プリンタ部12の制御を中心に説明がなされる。
図15は、制御部60の構成を示すブロック図である。制御部60は、CPU(Central Processing Unit)61、ROM(Read Only Memory)62、RAM(Random Access Memory)63、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)64を主とするマイクロコンピュータとして構成されており、バス65を介してASIC(Application Specific Integrated Circuit)66に接続されている。
ROM62には、複合機10の各種動作を制御するためのプログラム等が格納されている。このプログラムは、制御部60を、本発明における第1判断部、第2判断部、第3判断部、受付部、許可部、駆動制御部、表示制御部として機能させるものである。RAM63は、CPU61が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記録する記憶領域又は作業領域として使用される。また、EEPROM64には、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等が格納される。
ASIC66は、CPU61からの指令に従い、LFモータ71に通電する相励磁信号等を生成して、該信号をLFモータ71の駆動回路72に付与し、駆動回路72を介して駆動信号をLFモータ71に通電することにより、LFモータ71の回転制御を行っている。
駆動回路72は、給紙ローラ25、搬送ローラ53、排紙ローラ54、及びパージ機構51に接続されたLFモータ71を駆動させるものであり、ASIC66からの出力信号を受けて、LFモータ71を回転するための電気信号を形成する。該電気信号を受けてLFモータ71が回転し、LFモータ71の回転力がギアや駆動軸等からなる周知の駆動機構を介して、給紙ローラ25、搬送ローラ53、排紙ローラ54、及びパージ機構51へ伝達される。
ASIC66は、CPU61からの指令に従い、CRモータ73に通電する相励磁信号等を生成して、該信号をCRモータ73の駆動回路74に付与し、駆動回路74を介して駆動信号をCRモータ73に通電することにより、CRモータ73の回転制御を行っている。
駆動回路74は、CRモータ73を駆動させるものであり、ASIC66からの出力信号を受けて、CRモータ73を回転するための電気信号を形成する。該電気信号を受けてCRモータ73が回転し、CRモータ73の回転力がベルト駆動機構46を介して、キャリッジ38へ伝達されることによりキャリッジ38が往復動される。このようにして、キャリッジ38の往復動が制御部60により制御される。また、キャリッジ38の往復動は、ゲート駆動機構を介してゲート109へ伝達されることにより、ゲート109の姿勢変化が制御される。
駆動回路75は、記録ヘッド39から所定のタイミングで各色インクを記録用紙に対して選択的に吐出させるものであり、CPU61から出力される駆動制御手順に基づいてASIC66において生成された出力信号を受け、記録ヘッド39を駆動制御する。この駆動回路75は、ヘッド制御基板に搭載されており、制御部60を構成するメイン基板からヘッド制御基板へは、フラットケーブル40により信号が伝送される。
ASIC66には、搬送ローラ53の回転量を検出するロータリーエンコーダ76、キャリッジ38の位置検知を行うリニアエンコーダ77が接続されている。キャリッジ38は、複合機10の電源オンにより、ガイドレール43,44の一方の端まで移動されて、リニアエンコーダ77による検知位置が初期化される。この初期位置から、キャリッジ38がガイドレール43,44上を移動すると、キャリッジ38に設けられた光学センサ35がエンコーダストリップ50のパターンを検知し、これに基づくパルス信号数がキャリッジ38の移動量として制御部60に把握される。制御部60は、この移動量に基づいてキャリッジ38の往復動を制御すべく、CRモータ73の回転を制御する。
ASIC66には、スキャナ部13や、操作パネル19、各種小型メモリカードが挿入されるカードスロット21、パソコン等の外部情報機器とパラレルケーブルやUSBケーブルを介してデータの送受信を行うためのパラレルインタフェース78及びUSBインタフェース79等が接続されている。
前述されたように、操作パネル19は、各種操作キー及び液晶ディスプレイを有する。制御部60は、ゲート109を姿勢変化させる入力キーへの入力を受け付ける受付部、所定の場合に当該入力キーに対する入力を許可する許可部、所定の場合に所定の文字情報を液晶ディスプレイに表示させる表示制御部として機能する。
また、ASIC66には、各ケース103に設けられた第1センサ107及び第2センサ108が接続されている。制御部60は、第1センサ107の出力に基づいて、各ケース103に割り当てられた種類のインクカートリッジ102が挿入又は脱抜されたことを判断する第1判断部、第2センサ108の出力に基づいて、ケース103の奥部へインクカートリッジ102が挿入されたことを判断する第2判断部、第2センサ108の出力に基づいて、インクカートリッジ102におけるインク残量が所定量以下であることを判断する第3判断部として機能とする。また、制御部60は、第1判断部、第2判断部、第3判断部それぞれの判断に基づいて、所定の場合にゲート109を姿勢変化すべく、CRモータ73の駆動制御を行う駆動制御部として機能する。
<インクカートリッジ102の交換>
以下に、インクカートリッジ102の交換方法が説明される。図16から図18は、ケース103に対してインクカートリッジ102の交換が行われる状態を示す断面図である。図19及び図20は、インクカートリッジ102の交換における制御動作を示すフローチャートである。
この説明において、リフィルユニット100には、インクカートリッジ102が既に装着されている。ケース103に装着されたインクカートリッジ102は、図12に示される状態にある。この状態において、インクカートリッジ102の被係合部164とゲート109の係止爪110とが係合している。したがって、インクカートリッジ102をケース103から脱抜することが禁止されている。また、インクカートリッジ102のインク供給バルブ154は、プッシュロッド140が挿入されることによりインク流路を開放しており、インク容器154に収容されたインクは、プッシュロッド140内へ流出しうる。また、インクカートリッジ102の大気連通バルブ156は、プッシュロッド165がケース103の奥面と当接することによって押し込まれており、インク容器154内を大気開放している。インク容器154から流出したインクは、インクチューブ41を通じて記録ヘッド39へ供給され、所定のタイミングで記録ヘッド39からインクが吐出されることにより、記録用紙に画像記録が行われる。
画像記録によりインクが消費されると、インクカートリッジ102が収容するインクの残量が減る。前述されたように、残量検知部158における遮蔽板160の位置に基づいて、インクカートリッジ102が収容するインクの残量が所定量以下となったかが判断される(S1)。この判断は、各インクカートリッジ102が収容する各インク色毎に判断される。
インク容器154にインクが十分に収容されている場合には、図12に示される位置にセンサアーム159があり、遮蔽板160は、残量検出部158の底面と当接している。この状態で、遮蔽板160は第2センサ108の検出光を遮蔽する。これにより、第2センサ108はオンを示す電気信号を出力する。第2センサ108がオンを出力すると、制御部60は、インクカートリッジ102にインクが十分に収容されていると判断する。つまり、制御部60は、インクカートリッジ102が収容するインクの残量が所定量以下であると判断しない(S1;No)。この判断に基づいて、インクカートリッジ102の交換についての制御を終了する。
インク容器154に収容されたインクの液面が低くなると、フロート162が液面から露出されてセンサアーム159が図12において反時計回りに回転する。これにより、図16に示されるように、遮蔽板160は残量検出部158内を上側へ移動する。この状態で、遮蔽板160は第2センサ108の検出光を遮蔽しない。したがって、第2センサ108はオフを示す電気信号を出力する。第2センサ108がオフを出力すると、制御部60は、記録ヘッド39によってインクカートリッジ102が収容するインク色が吐出された回数をカウントし始める。そして、そのカウント数が所定の回数に達すると、制御部60は、インクカートリッジ102が収容するインクの残量が所定量以下となったと判断する(S1;Yes)。この判断基準となる所定量は予め設定されている。
制御部60は、インクカートリッジ102が収容するインクの残量が所定量以下となったと判断したことを条件に、そのインクカートリッジ102の交換を促す画面を操作パネル19の液晶ディスプレイに表示する(S2)。この表示は、本発明における駆動指令の入力を促す第1表示に相当する。このような表示として、例えば「シアンのインクがありません。インクカートリッジを交換するためにゲート・オープンを入力してください」との文章があげられる。「ゲート・オープン」が本発明における駆動指令である。また、制御部60は、インクカートリッジ102が収容するインクの残量が所定量以下となったと判断したことを条件に、前述した「ゲート・オープン」を操作パネル19へ入力することを許可する。ユーザは、この表示に基づいて、どの色のインクカートリッジ102の交換が必要であるかを適切な時期に知ることができる。
制御部60は、「ゲート・オープン」が入力されたことを確認すると(S3;Yes)、ゲート駆動機構を制御してゲート109を第1姿勢から第2姿勢に姿勢変化させる(S4)。詳細には、CRモータ73を駆動させてキャリッジ38をスライドさせ、レバー105のピン132に当接させる。さらにキャリッジ38をスライドさせ、レバー105を図9に示される位置から図10に示される位置へ回転させる(矢印136)。これにより、第2リンク部材125が矢印135(図7参照)の方向へ移動し、第1リンク部材123とともに回転軸122が矢印134(図7参照)へ回転する。これにより、カム119が回転して、図8及び図16に示されるように、ゲート109を第1姿勢から第2姿勢に姿勢変化させる。これにより、ケース103からインクカートリッジ102を脱抜することが可能となる。
なお、ゲート109は4つのケース103にそれぞれ設けられているが、4つのカム119は、回転軸122とともに一体に回転されるので、いずれのインクカートリッジ102を交換する際にも4つのゲート109のすべてが同時に姿勢変化される。
図1に示されるように、扉20が開かれることにより、開口18を通じてリフィルユニット100へアクセス可能となる。開口18を通じて、リフィルユニット100の4つのケース103について、各扉104が装置外部へ露出され、レバー105が操作可能となる。図1においては、シアン色が割り当てられた最も右側のケース103における扉104が下側へ回動されて開姿勢にされている。扉104が開かれると、そのケース103に対してインクカートリッジ102の交換が可能となる。
制御部60は、ケース103からインクカートリッジ102が脱抜されたと判断したときに(S5;Yes)、ゲート駆動機構を制御して、ゲート109を第2姿勢から第1姿勢に姿勢変化させる。ケース103からインクカートリッジ102が脱抜される過程において、インクカートリッジ102の第1検出子153が第1センサ107を通過する。第1検出子153には、シアンに割り当てられた数の貫通孔が形成されている。第1検出子153が通過する過程において、第1センサ107は、その貫通孔の数に応じてオフされる。そして、ケース103からインクカートリッジ102が完全に脱抜されると、第1センサ107はオフを維持する。制御部60は、ゲート109を第2姿勢へ姿勢変化させた後、第1センサ107から出力されるオン/オフに基づいて、ケース103からインクカートリッジ102が脱抜されたと判断する。
制御部60は、ケース103からインクカートリッジ102が脱抜されたと判断したことを条件に、ゲート109を第2姿勢から第1姿勢に姿勢変化させるべくゲート駆動機構を制御する(S6)。ゲート109の姿勢変化は、前述と逆の方向へキャリッジ38を移動されることにより行われる。キャリッジ38が移動されてレバー129のピン132から離れると、コイルバネ117の弾性付勢によってゲート109が第2姿勢から第1姿勢に姿勢変化する。これにより、各ケース103へのインクカートリッジ102の挿入がゲート109によって禁止される。また、既にケース103へ装着されているインクカートリッジ102は、係止爪110と被係合部164とが係合することによりケース103から脱抜することが禁止される。また、ゲート109が第1姿勢へ姿勢変化された後、制御部60によって再び許可されない限り、操作パネル19への「ケート・オープン」の入力は禁止される。
制御部60は、ケース103からインクカートリッジ102が脱抜されたと判断して、ゲート109を第2姿勢から第1姿勢に姿勢変化させた後、ケース103に新しいインクカートリッジ102の挿入を促す画面を、操作パネル19の液晶ディスプレイに表示させる(S7)。このような表示として、例えば「シアンのインクカートリッジを装着してください」との文章があげられる。この表示は、本発明における第2表示に相当する。ユーザは、この表示に基づいて、新しいインクカートリッジ102の挿入が必要であることを知る。なお、新しいインクカートリッジ102とは、インク容器154にインクが満たされたものである。また、本発明において第2表示は、後述されるように、インクカートリッジ102がケース103に装着されていない旨の第2センサ108の出力に基づいて表示されてもよい。
制御部60は、ケース103へインクカートリッジ102が挿入されたかを判断する(S8)。図17に示されるように、ケース103においてゲート109は第1姿勢である。したがって、ゲート109の係止爪110がインクカートリッジ102のケース150の背面と当接して、インクカートリッジ102をゲート109よりケース103の奥部へ挿入することが禁止される。インクカートリッジ102をゲート109の係止爪110と当接するまで挿入すると、その挿入過程において、インクカートリッジ102の第1検出子153が第1センサ107を通過する。
第1検出子153を検知した第1センサ107が、所定のオン/オフの信号を出力すると、これに基づいて、制御部60は、インクカートリッジ102がケース103へ挿入されたと判断する(S8;Yes)。つづいて、制御部60は、第1検出子153の貫通孔の数に基づく第1センサ107のオン/オフの信号に基づいて、挿入されたインクカートリッジ102が、そのケース103に割り当てられたインク色のものあるかを判断する(S9)。前述されたように、第1検出子153における貫通孔の数はインク色に対応されているので、制御部60は、オン/オフの信号変化に基づいて、挿入されたインクカートリッジ102がシアン・インクを収容するものかを判断する。
制御部60は、挿入されたインクカートリッジ102が、そのケース103への割り当てと異なるものと判断したとき、つまり、シアン・インクであると判断しない場合には、ゲート駆動機構を動作させない。したがって、図17に示されるように、ゲート109は第1姿勢に維持され、インクカートリッジ102をケース103の奥部まで挿入することが禁止される。
制御部60は、挿入されたインクカートリッジ102が、そのケース103への割り当てと異なるものと判断したときは、正しいインクカートリッジ102の挿入を促す画面を操作パネル19の液晶ディスプレイに表示させる(S10)。このような表示として、例えば「正しいインクカートリッジを装着してください」との文章があげられる。ユーザは、この表示に基づいて、正しいインクカートリッジ102の挿入が必要であること知る。なお、この説明において正しいインクカートリッジ102とは、インク容器154にシアン・インクが満たされたものである。
つづいて、制御部60は、ケース103からインクカートリッジ102が脱抜されたかを判断する(S11)。この判断は、前述と同様に、第1センサ107の出力に基づいて判断される。そして、制御部60は、ケース103からインクカートリッジ102が脱抜されたと判断すると、前述と同様に、ケース103に新しいインクカートリッジ102の挿入を促す画面を操作パネル19の液晶ディスプレイに表示させる(S7)。
制御部60は、挿入されたインクカートリッジ102が、そのケース103への割り当てられたもの判断したとき、つまり、シアン・インクであると判断した場合には、前述と同様にゲート駆動機構を動作させて、図18に示されるように、ゲート109を第1姿勢から第2姿勢へ姿勢変化させる(S12)。ゲート109が第2姿勢となることにより、インクカートリッジ102をケース103のゲート109より奥部へ挿入することが許容される。つまり、ケース103にインクカートリッジ102を装着可能な状態となる。
制御部60は、挿入されたインクカートリッジ102が、そのケース103への割り当てられたもの判断して、ゲート109を第1姿勢から第2姿勢に姿勢変化させた後、ケース103に奥までインクカートリッジ102を挿入することを促す画面を、操作パネル19の液晶ディスプレイに表示させる(S13)。このような表示として、例えば「インクカートリッジを奥まで挿入してください」との文章があげられる。ユーザは、この表示に基づいて、インクカートリッジ102をさらに奥まで挿入することが必要であることを知る。
ユーザにより、インクカートリッジ102がケース103の奥まで挿入されて、ケース103にインクカートリッジ102が装着される。この挿入過程において、大気連通バルブ156のプッシュロッド165がケース103の奥面と当接して押し込まれ、インク容器154の内部が大気開放される。また、インク供給バルブ155にプッシュロッド140が挿入されて、インク容器154が収容するインクがプッシュロッド140へ流出可能となる。また、残量検出部158が、第2センサ108の検知位置へ到達する。
残量検出部158が第2センサ108の検知位置へ到達すると、残量検出部158内の遮蔽板160が検知可能となる。第2センサ108は、遮蔽板160によって検出光が遮蔽されるか否かによってオン/オフの信号を出力する。また、第2センサ108は、残量検出部158によって検出光が遮蔽される否かによって、さらに異なる信号を出力する。残量検出部158は第2センサ108の検出光を透過するが、残量検出部158の有無により、受光される検出光の強度が異なる。第2センサ108の検知位置に残量検出部158が無く、検出光がまったく遮蔽されない場合には、第2センサ108は、オフとは異なるベース信号を出力する。そして、第2センサ108の検知位置に残量検出部158が有り、遮蔽板160が検出光を遮蔽しない場合には、第2センサ108はオフの信号を出力し、遮蔽板160が検出光を遮蔽する場合には、第2センサ108はオンの信号を出力する。制御部60は、このような第2センサ108の出力に基づいて、ケース103にインクカートリッジ102が装着されたかを判断する(S14)。
制御部60は、ケース103にインクカートリッジ102が装着されたと判断したことを条件として(S14;Yes)、前述と同様にゲート駆動機構を制御して、ゲート109を第2姿勢から第1姿勢に姿勢変化させる(S15)。これにより、図12に示されるように、ゲート109の係止爪とインクカートリッジ102の被係合部164とが係合して、インクカートリッジ102がケース103から脱抜される方向に対して固定される。したがって、再びゲート109が第2姿勢とされない限り、ユーザの任意のタイミングで、ケース103からインクカートリッジ102が脱抜されることがない。
制御部60は、ケース103にインクカートリッジ102が装着されたと判断してゲート109を第2姿勢から第1姿勢へ姿勢変化させた後、前述と同様にして、第2センサ108の出力に基づいて、インクカートリッジ102が収容するインクの残量を検出する(S16)。
制御部60は、装着されたインクカートリッジ102が収容するインクの残量が所定量以下である判断したことを条件に(S16;Yes)、そのインクカートリッジ102の交換を促す画面を操作パネル19の液晶ディスプレイに表示する(S17)。そして、制御部60は、「ゲート・オープン」を操作パネル19へ入力することを許可する。制御部60は、「ゲート・オープン」が入力されたことを確認すると(S18;Yes)、ゲート駆動機構を制御してゲート109を第1姿勢から第2姿勢に姿勢変化させる(S4)。これにより、前述と同様にして、インクの残量が所定量以下のインクカートリッジ102を新しいインクカートリッジ102に交換することができる。
制御部60は、装着されたインクカートリッジ102が収容するインクの残量が所定量以下であると判断しない場合に(S16;No)、他のインクカートリッジ102がケース103から脱抜されたかを判断する(S19)。
ゲート109は、複数のケース103に対して一体に姿勢変化するので、ゲート109が第2姿勢にされた際に、ケース103から脱抜すべきでないインクカートリッジ102が誤って脱抜されるおそれがある。また、複数のインクカートリッジ102が同時にケース103から脱抜されるおそれも想定される。この説明では、シアン・インクを収容するインクカートリッジ102の交換が必要であるが、シアン以外の色のインクを収容するインクカートリッジ102がケース103から脱抜された場合に、制御部60は、他のインクカートリッジ102がケース103から脱抜されたと判断する(S19;Yes)。この判断は、前述されたように、第1センサ107又は第2センサ108の出力に基づいて判断される。
また、ゲート109は、複数のケース103に対して一体に姿勢変化するので、ゲート109が第2姿勢にされた際に、ケース103の割り当てと異なる種類のインクカートリッジ102が誤って装着されるおそれがある。例えば、この説明では、シアン・インクを収容するインクカートリッジ102の交換が必要であるが、前述されたように、2種類のインクカートリッジ102が同時にケース103からそれぞれ脱抜された後、シアン・インクを収容するインクカートリッジ102が割り当てられたケース103へ挿入されると同時に、他のケース103へ当該ケース103の割り当てと異なるインクカートリッジ102が挿入されると、正しいインクカートリッジ102の挿入によって、これらケース103のゲート109が共に第2姿勢となることが想定される。そうすると、ケース103の割り当てと異なるインクカートリッジ102が装着されることがあり得る。
制御部60は、インクカートリッジ102の交換を促したケース103以外のケース103からインクカートリッジ102が脱抜されている場合に(S19;Yes)、そのケース103に、インクカートリッジ102が挿入されたかを判断する(S20)。この判断は、前述されたように、第1センサ107の出力に基づいて判断される。制御部60は、インクカートリッジ102の交換を促したケース103以外のケース103からインクカートリッジ102が脱抜されていないと判断したときは(S19;No)、インクカートリッジ102の交換についての制御を終了する。
制御部60は、交換を促していないケース103における第1センサ107の出力に基づいて、挿入されたインクカートリッジ102が、そのケース103に割り当てられたインク色のものあるかを判断する(S21)。制御部60は、挿入されたインクカートリッジ102が、そのケース103への割り当てと異なるものと判断したときは(S21;No)、正しいインクカートリッジ102の挿入を促す画面を操作パネル19の液晶ディスプレイに表示させる(S22)。つまり、制御部60は、第1センサ107の出力に基づいて、そのケース103に割り当てられた種類のインクカートリッジ102が挿入されたと判断していないこと、及び第2センサ108の出力に基づいて、そのケース103にインクカートリッジ102が装着されたと判断したことを条件に、前述の表示を表示させる。このような表示として、例えば「正しいインクカートリッジを挿入してください」との文章があげられる。この表示が、本発明における第3表示に相当する。ユーザは、この表示に基づいて、正しいインクカートリッジ102の挿入が必要であることを知る。
そして、制御部60は、「ゲート・オープン」を操作パネル19へ入力することを許可する。制御部60は、「ゲート・オープン」が入力されたことを確認すると(S23;Yes)、ゲート駆動機構を制御してゲート109を第1姿勢から第2姿勢に姿勢変化させる(S4)。これにより、前述と同様にして、割り当てと異なるインクカートリッジ102を正しいインクカートリッジ102に交換することができる。
制御部60は、他のケース103に正しいインクカートリッジ102が装着されたと判断したときは(S22;Yes)、前述と同様にして、第2センサ108の出力に基づいて、インクカートリッジ102が収容するインクの残量を検出する(S16)。その後は前述と同様である。
制御部60は、他のケース103に未だインクカートリッジ102が挿入されてないと判断したときは、ケース103に新しいインクカートリッジ102を挿入することを促す画面を、操作パネル19の液晶ディスプレイに表示させる(S17)。この表示によって、未だインクカートリッジ102が装着されていないケース103があることを、ユーザに知らせることができる。これにより、インクカートリッジ102が未装着のケース103がある状態で、インクカートリッジ102の交換作業が終了されることが防止される。そして、制御部60は、「ゲート・オープン」を操作パネル19へ入力することを許可する。制御部60は、「ゲート・オープン」が入力されたことを確認すると(S18;Yes)、ゲート駆動機構を制御してゲート109を第1姿勢から第2姿勢に姿勢変化させる(S4)。これにより、前述と同様にして、他のケース103に新しいインクカートリッジ102を挿入することができる。
このように、リフィルユニット100によれば、ケース103にインクカートリッジ100が挿入される過程においてインクカートリッジ102の種類が判断され、ゲート109の姿勢変化によって、そのケース103に割り当てられた種類のインクカートリッジ102の挿入が許容され、そのケース103への割り当てと異なる種類のインクカートリッジ102の挿入が禁止される。これによって、ケース103に対して誤ったインクカートリッジ102が挿入されることが防止される。
プリンタ部12は、リフィルユニット100を具備し、リフィルユニット100から供給されるインクに基づいて画像記録を行うので、例えば、ケース103への割り当てと異なる色や組成のインクを収容するインクカートリッジ102が装着されることにより、記録ヘッド39などにおいて、混色や好ましくない組成の混合が生ずることが防止される。
また、ゲート109は、キャリッジ39を駆動源として姿勢変化されるので、ゲート109の姿勢変化のための駆動源を別途設ける必要がない。これにより、複合機10の小型化やコストダウンが実現される。
また、キャリッジ39は、CRモータ73を駆動源としてスライドされるので、複合機10への電力供給がなければゲート109が姿勢変化しない。これにより、複合機10の電源がオフの間に、ケース103からインクカートリッジ102が脱抜されることがない。したがって、インク残量の計測やインクカートリッジ102の交換タイミングの検知を確実に実現することができる。
なお、上記実施形態では、第1検出子153が、インクカートリッジ102が収容するインクの色を識別可能とするものとしたが、インクの種類は色に限定されず、インクの成分や組成の違いなどが第1検出子153によって識別可能とされてもよい。また、液体はインクに限定されない。したがって、燃料電池における液体燃料を供給するための液体供給装置として本発明が実現されてもよい。さらに、本発明における第1検出子は、上記実施形態で説明されたもののほか、磁気テープやバーコード、ICチップなどのその他の公知の識別手段によって実現されてもよい。
また、上記実施形態では、ゲート109が、複数のケース103に対して一体に姿勢変化されるものとしたが、ゲート109は、複数のケース103に対して独立して姿勢変化されるものであってもよい。そのような構成におけるゲート109の駆動機構として、例えばソレノイドがあげられる。ゲート109が独立して姿勢変化される場合には、図20においてステップ19(S19)からステップ23(S23)として説明される制御は省略されてよい。
図1は、本発明に係る液体供給装置であるリフィルユニット100を備えた複合機10の外観を示す斜視図である。 図2は、複合機10の内部構造を示す断面図である。 図3は、図2における一部分の拡大図である。 図4は、プリンタ部12の主要構成を示す平面図である。 図5は、プリンタ部12におけるリフィルユニット100の配置を説明するための斜視図である。 図6は、リフィルユニット100、ガイドフレーム43,44、及びキャリッジ38等の配置を示す斜視図である。 図7は、ロック状態のリフィルユニット100を示す斜視図である。 図8は、アンロック状態のリフィルユニット100を示す斜視図である。 図9は、ゲート駆動機構におけるレバー129を示す拡大平面図である。 図10は、キャリッジ38によって押された状態のレバー129を示す拡大図である。 図11は、ケース103の構成を示す側面図である。 図12は、ケース103の断面構成を示す断面図である。 図13は、インクカートリッジ102の外観構成を示す斜視図である。 図14は、インクカートリッジ102の断面構成を示す断面図である。 図15は、制御部60の構成を示すブロック図である。 図16は、ケース103に対してインクカートリッジ102の交換が行われる状態を示す断面図である。 図17は、ケース103に対してインクカートリッジ102の交換が行われる状態を示す断面図である。 図18は、ケース103に対してインクカートリッジ102の交換が行われる状態を示す断面図である。 図19は、インクカートリッジ102の交換における制御動作を示すフローチャートである。 図19は、インクカートリッジ102の交換における制御動作を示すフローチャートである。
符号の説明
12・・・プリンタ部(画像記録装置)
19・・・操作パネル(表示部)
26・・・画像記録部
38・・・キャリッジ
39・・・記録ヘッド
60・・・制御部(第1判断部、第2判断部、、第3判断部、駆動制御部、受付部、許可部、表示制御部)
100・・・リフィルユニット(液体供給装置)
101・・・ケース本体
102・・・インクカートリッジ(液体容器)
103・・・ケース
107・・・第1センサ
108・・・第2センサ(第3センサ)
109・・・ゲート
119・・・カム(駆動機構)
122・・・回転軸(駆動機構)
123・・・第1リンク部材(駆動機構)
125・・・第2リンク部材(駆動機構)
129・・・レバー(駆動機構)
153・・・第1検出子
160・・・遮蔽板(第2検出子、第3検出子)
164・・・被係合部

Claims (14)

  1. 複数種の液体容器と、
    上記各種液体容器に設けられ、当該液体容器の種類が識別可能な第1検出子と、
    上記各種液体容器に対してそれぞれ割り当てられて、各種液体容器が挿入可能な複数のケースを有するケース本体と、
    上記各種液体容器が上記ケースに挿入される過程の第1位置において、上記第1検出子を検出する第1センサと、
    上記ケースの挿入方向に対して上記第1位置より奥側の第2位置において、当該ケースへの液体容器の挿入を禁止する第1姿勢又は当該ケースへの液体容器の挿入を許容する第2姿勢に姿勢変化されるゲートと、
    上記ゲートを姿勢変化させる駆動機構と、
    上記第1センサの出力に基づいて、当該ケースに割り当てられた種類の液体容器が挿入されたことを判断する第1判断部と、
    上記第1判断部が当該ケースに割り当てられた種類の液体容器が挿入されたと判断したことを条件に、上記ゲートを第1姿勢から第2姿勢に姿勢変化させるべく上記駆動機構を制御する駆動制御部と、を具備する液体供給装置。
  2. 上記各種液体容器に設けられ、当該液体容器が上記ケースに装着された第3位置において第1姿勢のゲートと係合可能であって、当該係合により少なくともケースから脱抜される方向に対して当該液体容器を固定する被係合部と、
    上記各種液体容器に設けられた第2検出子と、
    上記第3位置において上記第2検出子を検出する第2センサと、
    上記第2センサの出力に基づいて、当該ケースの第3位置へ液体容器が挿入されたことを判断する第2判断部と、を更に具備し、
    上記駆動制御部は、上記第2判断部が当該ケースの第3位置へ液体容器が挿入されたと判断したことを条件に、上記ゲートを第2姿勢から第1姿勢に姿勢変化させるべく上記駆動機構を制御する請求項1に記載の液体供給装置。
  3. 上記ゲートを第1姿勢から第2姿勢に姿勢変化させる駆動指令の入力を受け付ける受付部と、
    上記第2判断部が当該ケースの第3位置へ液体容器が挿入されたと判断したことを条件に、上記受付部に対する駆動指令の入力を許可する許可部と、を更に具備し、
    上記駆動制御部は、上記受付部が受け付けた駆動指令に基づいて、上記ゲートを第1姿勢から第2姿勢に姿勢変化させるべく上記駆動機構を制御する請求項2に記載の液体供給装置。
  4. 上記液体容器に設けられて、当該液体容器が収容する液体の残量に応じて姿勢変化する第3検出子と、
    上記第3検出子の姿勢変化を検出する第3センサと、
    上記第3センサの出力に基づいて、当該液体容器における液体の残量が所定量以下であることを判断する第3判断部と、を更に具備し、
    上記許可部は、更に、上記第3判断部が当該液体容器における液体の残量が所定量以下であると判断したことを条件に、上記受付部に対する駆動指令の入力を許可する請求項3に記載の液体供給装置。
  5. 所定の情報を表示する表示部と、
    上記第3判断部が当該液体容器における液体の残量が所定量以下であると判断したことを条件に、駆動指令の入力を促す第1表示を上記表示部に表示させる表示制御部と、を更に具備する請求項4に記載の液体供給装置。
  6. 上記第1センサは、上記各種液体容器が上記ケースから脱抜される過程の第1位置において、上記第1検出子を検出し、
    上記第1判断部は、上記第1センサの出力に基づいて、当該ケースから液体容器が脱抜されたことを判断し、
    上記駆動制御部は、上記第1判断部が当該ケースから液体容器が脱抜されたと判断したことを条件に、上記ゲートを第2姿勢から第1姿勢に姿勢変化させるべく上記駆動機構を制御する請求項3から5のいずれかに記載の液体供給装置。
  7. 上記ゲートは、上記複数のケース本体に対して一体に姿勢変化する請求項1から6のいずれかに記載の液体供給装置。
  8. 上記表示制御部は、上記第2判断部が当該ケースの第3位置へ液体容器が挿入されたと判断していないことを条件に、当該ケースへの液体容器の挿入を促す第2表示を上記表示部に表示させる請求項7に記載の液体供給装置。
  9. 上記許可部は、上記第1判断部が当該ケースに割り当てられた種類の液体容器が挿入されたと判断していないこと、及び上記第2判断部が当該ケースの第3位置へ液体容器が挿入されたと判断したことを条件に、上記受付部に対する駆動指令の入力を許可する請求項8に記載の液体供給装置。
  10. 上記表示制御部は、上記第1判断部が当該ケースに割り当てられた種類の液体容器が挿入されたと判断していないこと、及び上記第2判断部が当該ケースの第3位置へ液体容器が挿入されたと判断したことを条件に、当該ケースに割り当てられた種類の液体容器の挿入を促す第3表示を上記表示部に表示させる請求項9に記載の液体供給装置。
  11. 上記第1検出子は、当該液体容器に収容された液体の種類を識別可能とするものである請求項1から10のいずれかに記載の液体供給装置。
  12. 請求項1から11のいずれかに記載の液体供給装置と、
    上記液体容器から供給された液体を用いて被記録媒体に画像記録を行う画像記録部と、を具備する画像記録装置。
  13. 上記画像記録部は、被記録媒体に対して所定の方向へスライドされるキャリッジと、上記キャリッジに搭載されて上記液体を選択的に噴出する記録ヘッドと、を具備し、
    上記駆動機構は、上記キャリッジのスライドを駆動源として上記ゲートを姿勢変化させる請求項12に記載の画像記録装置。
  14. 上記駆動機構は、電源から自装置への電力供給に基づいて上記ゲートを姿勢変化可能なものである請求項12又は13に記載の画像記録装置。
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