JP4929917B2 - カートリッジホルダの組み付け構造及び記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インクカートリッジを保持するための複数個のカートリッジホルダが組み付けられるカートリッジホルダの組み付け構造、及びそれを備えた記録装置に関する。
従来、記録媒体にノズルからインク滴を吐出して印刷を行う記録ヘッドを備えたインクジェット式の記録装置が広く用いられている。
この記録装置は、キャリッジと、同キャリッジに搭載された記録ヘッドとを備えており、キャリッジを記録媒体に対して移動させながら、記録ヘッドに形成されたノズルからインクを吐出し、記録媒体に対して印刷を行う。
この種の記録装置には、印刷用のインクを収容したインクカートリッジを複数収容して保持するために、カートリッジホルダが複数設けられているものが知られている(例えば特許文献1参照)。
また、インクカートリッジは、カートリッジケースの内部にインクを収容したインクパックが収容されたものがあり、カートリッジケースの内部に加圧空気を導入することによりインクパックを押し潰してインクを導出部材(インク供給針)から導出して記録ヘッドへ供給するようになっている。
例えば、図13に示すように、インクカートリッジを収容する各カートリッジホルダ100は、薄型の略直方体形状の箱体101を有しており、内部にインクカートリッジを収容するカートリッジ収容空間を有している。なお、図13に示すカートリッジホルダ100は、一方の側面が開口した複数個(ここでは例えば3個)の箱体101と、1枚の側板102が積層状態に組み付けられて3つのカートリッジ収容空間を形成している。各カートリッジホルダ100の前面(図13において右奥面)には、それぞれインクカートリッジを着脱するための開口103が設けられている。また、カートリッジホルダ100の後壁104には、インクカートリッジ内に空気を圧入するための空気供給部材保持部105や、インクカートリッジからインクを導出するためのインク供給針を保持する穴106が設けられている。
特開2006−116793号公報
ところで、図13に示したカートリッジホルダ100は、通常、図14に示すように、それぞれ異なる色のインクが収容されているインクカートリッジを収容するように、複数個積層して一体化して用いられており、カートリッジホルダ100毎に予め設定された各色のインクカートリッジのみを装着可能に対応した誤挿入防止構造を有している。したがって、記録装置の記録ヘッドに対して正確な色のインクを供給するために、カートリッジホルダ100相互の組み付け位置も予め定められている。このため、図13に示すように、適正な積層順番以外ではカートリッジホルダ100の組み付けができないように、各カートリッジホルダ100には異なる位置に係止爪107及び係止凹部108が設けられている。
図13及び図14における最下段のカートリッジホルダ100には、その上段(下から2段目)のカートリッジホルダ100を係止するための係止爪107Aが設けられており、2段目のカートリッジホルダ100には、最下段の係止爪107Aのみが嵌合可能な係止凹部108Bが設けられている。また、2段目のカートリッジホルダ100には、3段目のカートリッジホルダ100を係止するための係止爪107Bが設けられており、3段目のカートリッジホルダ100には2段目の係止爪107Bのみが係止可能な係止凹部108Cが設けられている。同様に、3段目のカートリッジホルダ100には、3段目のカートリッジホルダ100を係止するための係止爪107Cが設けられており、側板102には3段目の係止爪107Cのみが係止可能な係止凹部108Dが設けられている。
したがって、最下段のカートリッジホルダ100を2段目に使用すべきカートリッジホルダ100以外のカートリッジホルダ100に組み付けようとしても、係止爪107は係止凹部108に挿入することができないか、あるいは挿入しても係止することができないようになっている。これにより、積層順番が誤った組み付けを防止している。
しかしながら、適正な積層順番でのみ組み付け可能とするために、係止爪107及び係止凹部108の設置位置や形状(大きさ)を変えているため、カートリッジホルダ100を樹脂で成形する際の金型がカートリッジホルダ100毎に異なることになり、製造コストの増加を招くという不都合があった。
そこで、本発明の目的は、簡単な金型調整により製造でき、カートリッジホルダの組み付け位置の誤りを防止することができるカートリッジホルダの組み付け構造及び記録装置を提供することにある。
上記課題を解決することのできる本発明に係るカートリッジホルダの組み付け構造は、インクカートリッジ内に収容されているインクを圧送するために当該インクカートリッジ内に加圧空気を供給するための空気流路と、前記インクを供給するためのインク流路とを有する流路ユニットに対して、前記インクカートリッジを保持するための複数個のカートリッジホルダが組み付けられるカートリッジホルダの組み付け構造であって、互いに対向する前記カートリッジホルダ及び前記流路ユニットの対向面に、前記カートリッジホルダ毎に異なる識別用凹凸部が設けられていることを特徴とする。
このように構成されたカートリッジホルダの組み付け構造においては、複数個のカートリッジホルダが、インク流路及び空気流路が形成されている1個の流路ユニットに取り付けられるが、互いに対向するカートリッジホルダ及び流路ユニットの対向面に、1対1で対応するようにカートリッジホルダ毎に異なる識別用凹凸部が設けられているため、各カートリッジホルダを流路ユニットの所定の位置以外に取り付けようとしても、カートリッジホルダの誤装着を防止することができる。そして、各カートリッジホルダを樹脂成形する際には、金型における識別用凹凸部に対応する部分のみ交換することにより、異なるカートリッジホルダを容易に製造することができる。したがって、従来のように各カートリッジホルダに対して専用の金型を設ける必要がないので、製造コストの低減を図ることができる。
また、本発明に係るカートリッジホルダの組み付け構造において、前記流路ユニットに対して所定の組み付け位置とは別の組み付け位置に前記カートリッジホルダを配置した状態では、前記識別用凹凸部の干渉により前記流路ユニットと前記カートリッジホルダの組み付けが妨げられることが好ましい。
このように構成されたカートリッジホルダの組み付け構造においては、各カートリッジホルダを流路ユニットの所定の位置以外に取り付けようとしても、カートリッジホルダ側の識別用凹凸部と流路ユニット側の識別用凹凸部とが干渉して組み付けることができないので、カートリッジホルダの誤装着をより確実に防止することができる。
また、本発明に係るカートリッジホルダの組み付け構造において、前記識別用凹凸部は複数個の突起の組み合わせ構造を有し、各前記カートリッジホルダには異なる配置でホルダ側突起が設けられているとともに、前記流路ユニットには装着すべき前記カートリッジホルダの前記ホルダ側突起のみ干渉しない位置に流路側突起が設けられていることが好ましい。
このように構成されたカートリッジホルダの組み付け構造においては、識別用凹凸部を複数個の突起から構成し、ホルダ側突起と流路側突起の各組み合わせ構造(位置や形状)を変更することによりカートリッジホルダと流路ユニットにおける位置とを1対1に対応させているので、カートリッジホルダの成形の際に、突起を形成する部分の金型部品のみを変更するだけで、異なるカートリッジホルダを容易に製造することができる。
また、上記課題を解決することのできる本発明に係る記録装置は、上記本発明に係るカートリッジホルダの組み付け構造を備え、前記流路ユニットを介して供給されるインクをノズルから吐出して記録媒体に印刷を行うことを特徴とする。
このように構成された記録装置においては、カートリッジホルダと流路ユニットとの対向面に各々設けられている識別用凹凸部は、位置や形状が異なるので1対1で対応しており、カートリッジホルダを流路ユニットの誤った位置に装着するのを防止することができる。これにより、流路ユニットから印刷用のノズルへ正確な色のインクが供給されることとなり、正確な色で印刷を行うことができる。また、カートリッジホルダの製造コストの低減によって記録装置の製造コストも低減される。
以下、本発明に係るカートリッジホルダの組み付け構造及び記録装置の実施形態について図面を参照して説明する。
なお、本実施形態では、記録装置をメディア処理装置であるパブリッシャに適用した場合を例にとって説明する。
図1はパブリッシャ(メディア処理装置)の外観斜視図、図2はパブリッシャのケースを外した状態の前方側の斜視図、図3はパブリッシャのケースを外した状態の後方側の斜視図、図4はパブリッシャに設置された記録装置部分の斜視図、図5はパブリッシャの内部概略構成図である。
パブリッシャ1は、例えばCDあるいはDVD等の円板状のメディアへのデータの書き込みやメディアのレーベル面への印刷を行うメディア処理装置であり、ほぼ直方体形状のケース2を備えている。このケース2の前面には、左右に開閉可能な開閉扉3,4が取り付けられている。ケース2の上側右端部には、表示ランプ、操作ボタンなどが配列された操作面5が設けられており、また、ケース2の下端には、メディア排出口6が設けられている。
正面視右側の開閉扉3は、閉じた状態にてロックされており、操作面5には、例えば、指紋センサなどの図示せぬ生体認証用の読み取り部が配置され、予め登録されている者のみが開閉できるようになっている。また、開閉扉3は、パブリッシャ1と通信可能に接続された後述する上位機器97側(図5参照)からの指令によっても開閉可能となっている。
図2に示すように、正面視左側の開閉扉4は、レーベルプリンタ(記録装置)11のインクカートリッジ12の入れ換え時に開閉するためのものであり、この開閉扉4を開けると、鉛直方向に配列された複数のカートリッジホルダ13を有するカートリッジ装着部14が露出するようになっている。
図3にも示すように、パブリッシャ1のケース2の内部には、データ書き込み処理が行われていない複数枚の未使用のブランクメディアMAをスタック可能なブランクメディア保管部21と、作成済みメディアMBが保管される作成済みメディア保管部22が同軸状態で上下に配置されている。なお、この作成済み保管部22には、使用済みメディアMCを処分する場合に、この使用済みメディアMCがセットされる。
ブランクメディア保管部21は、前方に水平に引き出し可能なスライド板23と、このスライド板23の上に垂直に配置されている左右一対の円弧状の枠板24,25とを備えており、これらにより、ブランクメディアMAを上側から受け入れ、同軸に積層した状態で収納可能なスタッカが構成されている。ブランクメディア保管部21にブランクメディアMAを収納あるいは補充する作業は、開閉扉3を開け、スライド板23を手前に引き出すことにより、簡単に行うことが可能となっている。
下側の作成済みメディア保管部22も同一構造となっており、前方に水平に引き出し可能なスライド板26と、この上面に垂直に配置されている左右一対の円弧状の枠板27,28とを備えており、これらによって、作成済みメディアMBあるいは使用済みメディアMCを上側から受け入れ、同軸に積層した状態で収納可能なスタッカが構成されている。
使用済みメディアMCを処分する場合には、開閉扉3を開けて、作成済みメディア保管部22に、使用済みメディアMCをセットして処分動作を行うことが可能となっている。また、開閉扉3からは、作成済みメデイアMB(すなわち、データの書き込み、及びレーベル面印刷が終了したメディア)を取り出すこともできる。
これらのブランクメディア保管部21及び作成済みメディア保管部22の後側には、メディア搬送機構31が配置されている。メディア搬送機構31は、ケース2に垂直に取り付けられているシャーシ32と、このシャーシ32の上下の水平支持板部33,34の間に垂直に架け渡されている垂直ガイド軸35と、この垂直ガイド軸35に取り付けたメディアキャリア36とを備えている。メディアキャリア36は、駆動モータ37によって垂直ガイド軸35に沿って昇降可能であるとともに、垂直ガイド軸35を中心に左右に旋回可能である。メディア搬送機構31によってメディア排出口6に搬送されてきたメディアは、このメディア排出口6から外部に取り出すことが可能である。
上下の保管部21,22及びメディア搬送機構31の側方の部位には、上下に積層された2つのメディアドライブ41が配置され、これらメディアドライブ41の下側にレーベルプリンタ11の後述するキャリッジ62(図4参照)が移動可能に配置されている。
メディアドライブ41は、メディアへのデータ書き込み位置とメディアの受け取り及び受け渡しを行うメディア受け渡し位置との間を移動可能なメディアトレイ41aをそれぞれ有している。
また、レーベルプリンタ11は、メディアのレーベル面へのレーベル印刷可能な位置とメディアの受け取り及び受け渡しを行うメディア受け渡し位置との間を移動可能なメディアトレイ51を有している。
図2及び図3では、上側のメディアドライブ41のメディアトレイ41aが手前に引き出されてメディア受け渡し位置にある状態、及び下側のレーベルプリンタ11のメディアトレイ51が奥側のレーベル印刷可能位置にある状態が示されている。また、レーベルプリンタ11はインクジェットプリンタであり、インク供給機構71として各色(本実施形態ではブラック、シアン、マゼンタ、イエロー、ライトシアン、ライトマゼンタの6色)のインクカートリッジ12が用いられ、これらのインクカートリッジ12がカートリッジ装着部14の各カートリッジホルダ13に前方から装着されている。
ここで、ブランクメディア保管部21の左右一対の枠板24,25の間及び作成済みメディア保管部22の左右一対の枠板27,28の間には、メディア搬送機構31のメディアキャリア36が昇降可能な隙間が形成されている。また、これら上下のブランクメディア保管部21と作成済みメディア保管部22との間には、メディア搬送機構31のメディアキャリア36が水平に旋回して、作成済みメディア保管部22の真上に位置できるように隙間が開いている。さらに、メディアトレイ41aをメディアドライブ41に押し込むと、メディア搬送機構31のメディアキャリア36を下降させて、メディア受け渡し位置にあるメディアトレイ51にアクセス可能となっている。したがって、メディアキャリア36の昇降及び左右への旋回の組み合わせ動作によって、メディアを各部に搬送することが可能とされている。
メディアトレイ51のメディア受け渡し位置の下方には、廃棄用メディアMDを保管するための廃棄用スタッカ52が配置されており、この廃棄用スタッカ52には、例えば30枚程度の廃棄用メディアMDが保管可能とされている。メディアトレイ51が廃棄用スタッカ52の上方のメディア受け渡し位置からデータ書き込み位置へ退避した状態にてメディア搬送機構31のメディアキャリア36により、廃棄用メディアMDを廃棄用スタッカ52に供給可能となっている。
このような構成により、CDあるいはDVDからなるメディアは、ブランクメディア保管部21、作成済みメディア保管部22、廃棄用スタッカ52、メディアドライブ41のメディアトレイ41a及びレーベルプリンタ11のメディアトレイ51間を、メディア搬送機構31のメディアキャリア36によって搬送される。
また、レーベルプリンタ11の前方側には、メディア処分機構92(図5参照)が取り付けられている。このメディア処分機構92は、プランジャなどの駆動機構によって突起部を突出させることにより、後側あるいは前側に移動するメディアトレイ51に搭載されたメディアに突起部を接触させ、メディアの記録面を機械的に破壊し、書き込み及び読み出しを不能な状態とする。
次に、レーベルプリンタ11の構成について説明する。
図2から図4にも示すように、レーベルプリンタ11はインクジェットヘッド61を有するキャリッジ62を備えており、このキャリッジ62は、キャリッジガイド軸63に沿って、水平方向に往復移動可能に支持されている。そして、このキャリッジ62は、キャリッジガイド軸63に沿って水平に架け渡したタイミングベルト64と、これを駆動するためのキャリッジモータ65とを備えている。
キャリッジ62に搭載されているインクジェットヘッド61は、そのノズル面が下向きとされており、インクジェットヘッド61の下側位置を、前後方向に水平にメディアトレイ51が往復移動可能となっている。メディアトレイ51は、その右側の端が、前後方向に水平に延びるガイド軸66によって支持され、その左側の端が、スライド可能な状態で、前後方向に水平に延びるガイドレール67によって支持されている。このメディアトレイ51の駆動機構も、前後方向に水平に架け渡した図示しないタイミングベルトと、これを駆動するためのトレイモータとを備えた構成となっている。
レーベルプリンタ11は、インクカートリッジ12が装着されるカートリッジ装着部14を有するインク供給機構71を備えている。このインク供給機構71は、縦型構造を有しており、パブリッシャ1のベース72上に立設されて鉛直方向に配設されている。このインク供給機構71には、可撓性を有するインク供給チューブ73の一端が接続されており、このインク供給チューブ73の他端は、キャリッジ62に接続されている。
そして、インク供給機構71のインクカートリッジ12のインクは、インク供給チューブ73を介してキャリッジ62に供給され、このキャリッジ62に設けられた図示しないダンパユニット及び背圧調整ユニットを経てインクジェットヘッド61に供給される。
なお、インク供給機構71には、その上部に、加圧機構74が設けられており、この加圧機構74は、インクカートリッジ12内を加圧し、インクカートリッジ12内のインクパックに貯留しているインクを送り出す。
また、キャリッジ62のホームポジション(図4に示す位置)における下方側には、インク吸引機構81が設けられている。このインク吸引機構81は、ホームポジションに配置されたキャリッジ62の下面に露出するインクジェットヘッド61のノズルを覆うキャップ82と、インクジェットヘッド62のヘッドクリーニング動作やインク充填動作によってキャップ82に排出された廃インクを吸引する廃インク吸引ポンプ83とを備えている。
そして、このインク吸引機構81の廃インク吸引ポンプ83によって吸引された廃インクは、チューブ84を介して、廃インク吸収タンク85へ送り込まれる。
この廃インク吸収タンク85は、ケース86内に図示しない吸収材を配設したもので、その上面は、複数の孔部87を有するカバー88によって覆われている。
なお、廃インク吸引機構81の下方には、廃インク吸収タンク85の一部である廃インク受け部89が設けられ、廃インク吸引機構81から滴下した廃インクを受け止め、吸収材によって吸収するようになっている。
メディアトレイ51は、矩形の板の上面に、メディアを載せるための円形の浅い凹部51aを備えている。また、この凹部51aの中心部には、同心円上において120度間隔に配置された図示せぬ3本の垂直爪を備えている。そのうち2本の垂直爪は半径方向に一体となって移動可能であり、残りの1本の垂直爪は、固定位置に配置されている。電磁ソレノイドなどの不図示の駆動機構によって2本の垂直爪が移動するようになっている。
メディアを、そのレーベルなどが印刷されるレーベル面を上向きにして、上から凹部51aに落とすと、メディアのセンターホールに3本の垂直爪が差し込まれた状態になる。この後に、2本の垂直爪を半径方向の外方に僅かに移動すると、これら3本の垂直爪がメディアのセンターホールの内周面に内側から押し付けられた状態になる。これにより、メディアがメディアトレイ51に保持される。この状態で、図示せぬトレイモータを駆動して、メディアトレイ51をガイド軸66に沿って後ろ側に移動させ、インクジェットヘッド61の印字領域内まで移動させることができる。この後は、インクジェットヘッド61によって、メディアのレーベル面に所定の印刷を施すことができる。
なお、廃インク吸収タンク85は、インクジェットヘッド61の印字領域における下方位置にも配置されており、インクジェットヘッド61から滴下したインク液が廃インク吸収タンク85によって受け止められるようになっている。
次に、パブリッシャ1の内部構成について説明する。
図5に示すように、パブリッシャ1は、各部の制御を司る制御部91を有し、パブリッシャ1内の各部間の動作制御を行う中央制御部となっている。具体的には、メディアドライブ41、レーベルプリンタ11、メディア搬送機構31等の動作を制御する。
パブリッシャ1は、メディア作成のための機能に加えて、作成後に不要となった使用済みメディアMCを、データ書き込み、データ読み出し不能な状態に処分するためのメディア処分機構92を備え、また、このメディア処分機構92によって処分される使用済みメディアMCのレーベル面の印刷画像を読み取るための、例えば、CCDなどを有するラインセンサからなる画像センサ93と、読み取られたレーベル面の印刷画像をメディア処分機構92によるメディア処分履歴94aとして記憶するための記憶部94を備えている。
メディア処分機構92は、前述したように、レーベルプリンタ11におけるメディアトレイ51の動きを利用して、使用済みメディアMCの記録面に機械的に傷を付けて、データの読み出し及び書き込みが不能の廃棄用メディアMDとするようになっている。
レーベル面の印刷画像の読取用の画像センサ93は、例えば、メディア搬送機構31に搭載されている。メディア搬送機構31に把持された使用済みメディアMCを回転させ、このメディアMCのレーベル面に受光面が対峙する状態で、メディア半径方向に沿って配置されている画像センサ93によって、レーベル面の全体の印刷画像を読み取るようになっている。この代わりに、メディア搬送機構31に把持された使用済みメディアMCのレーベル面に沿って、その半径方向に配置されている画像センサ93側を回転させて、レーベル面の全印刷画像を読み取るようにしても良い。
さらに、制御部91には操作部95が接続されており、操作部95には認証用のパスワードなどを入力するためのテンキーなどの英数字キ一群、各種のファンクションキ一群、及び状態表示ランプなどの表示器群が配置されている。また、制御部91は、通信用のインターフェース96を介して、専用通信回線あるいは一般通信回線によって上位機器97と接続されている。通常は、上位機器97側から制御部91に供給されるメディア作成指令、メディア処分指令などに基づき、メディア作成動作(データ書き込み動作、レーベル面印刷動作)、メディア処分履歴作成動作(レーベル面印刷画像読取動作)、メディア処分動作などが起動するようになっている。
次に、上記のパブリッシャ1におけるレーベルプリンタ11を構成するインク供給機構71の具体的な構造について説明する。
図6はインク供給機構を側方から見た斜視図、図7はインク供給機構を後方から見た斜視図、図8はインク供給機構を示す分解斜視図、図9はインクカートリッジの斜視図、図10はカートリッジホルダの斜視図、図11(A)〜(F)はカートリッジホルダ毎に異なる識別突起の配置例を示す斜視図、図12は流路ユニットを前方から見た斜視図である。
図6及び図7に示すように、インク供給機構71は、パブリッシャ1のベース72(図2〜図4参照)に垂直に立設されるフレーム110を有している。このフレーム110は、鋼板を折り曲げ加工することにより断面視L字状に形成されたもので、カートリッジ取付板部111及びバルブユニット取付板部112を有している。また、このフレーム110には、その上部に、回路基板118が設置される基板取付板部113が水平に形成されている。
カートリッジ取付板部111には、板状に形成された流路ユニット114を介して、カートリッジ装着部14を構成する複数(本実施形態では例えば6個)のカートリッジホルダ13が固定されており、これらカートリッジホルダ13に、ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー、ライトシアン、ライトマゼンタのインクを貯留した各色のインクカートリッジ12が着脱可能とされている。なお、カートリッジホルダを総称する際には「カートリッジホルダ13」で示し、積層されている各カートリッジホルダを区別して表示する際には、最下段を「カートリッジホルダ13A」として上に向かって「カートリッジホルダ13B」、「カートリッジホルダ13C」、「カートリッジホルダ13D」、「カートリッジホルダ13E」、「カートリッジホルダ13F」で示すこととする。
図9に、カートリッジホルダ13に収容されるインクカートリッジ12の一例を示す。
インクカートリッジ12は、ほぼ直方体形状のカートリッジケース151を有しており、カートリッジケース151の内部には仕切り板により隔てられた1対の空気室が形成されている。各空気室内には、それぞれインクを収容するインクパック153が収容されている。各インクパック153には、インクパック153の内部に連通するインク導出部材154が設けられている。カートリッジケース151の後面151aの中央部には、カートリッジケース151の内外を連通する取着孔155が設けられており、これら取着孔155を介してインク導出部材154の導出口154aが露出している。この導出口154aには、カートリッジホルダ13内に配置されたインク供給針が挿入されてインク供給針を介してインクが導出される。カートリッジケース151の後面151aにおける取着孔155の近傍には、それぞれ各空気室に空気を圧入するための空気導入孔156が設けられている。さらにカートリッジケース151の後面151aには、取着孔155及び空気導入孔156を挟むようにして一対の挿入穴157が設けられている。これらの挿入穴157は、カートリッジホルダ13内の位置決め部材が挿入されるものであり、カートリッジケース151の内部空間とは連通していない。
カートリッジケース151の一側面の前端部には、ICチップ158が設けられている。このICチップ158は、インクカートリッジ12をカートリッジホルダ13内に挿入して装着した際に、パブリッシャ1の制御部91と電気的に接続されるようになっている。ICチップ158には、各インクパック153内のインクの種類や残量等に関する情報が記憶されている。
インクカートリッジ12は、カートリッジケース151の空気導入孔156から空気室に加圧空気を導入することにより、インクパック153を押し潰して、インクパック153内部に収容されているインクを、インク導出部材154を介して圧送するようになっている。
図10に示すように、前述したインクカートリッジ12を収容するカートリッジホルダ13は、前面にインクカートリッジ12を出し入れするための開口43が設けられるとともに、上面が開口したほぼ直方体の箱状に形成されている。カートリッジホルダ13の後面13aには、インクカートリッジ12の空気室に空気を圧入するための空気供給部材を保持する空気供給部材保持部45aが、インクカートリッジ12の空気導入孔156に対応して設けられている。また、空気の圧入によってインクカートリッジ12からインクを押し出すためのインク導出部材154に対応してインク供給針保持部45bが設けられている。空気供給部材保持部45a及びインク供給針保持部45bは、インクカートリッジ12の構成に対応してそれぞれ上下2段に設けられている。また、カートリッジホルダ13を流路ユニット114に固定するためのネジ穴47a、及びカートリッジホルダ13を流路ユニット114を挟んでフレーム110に固定するためのネジ穴47bが設けられている。本実施形態では、例えばネジ穴47aを1箇所、ネジ穴47bを2箇所に設けてある。
さらに、カートリッジホルダ13の両側面前端部付近には、上下のカートリッジホルダ13と接続するための係止部46が設けられている。係止部46においては、上側のカートリッジホルダ31を係止するために上方かつ両外側に突出して設けられている係止爪46aと、下側のカートリッジホルダ13の係止爪46aによって係止される係止凹部46bを有している。
また、カートリッジホルダ13の後面13aの左側端部には、カートリッジホルダ識別部44が設けられている。カートリッジホルダ識別部44には複数個の識別用ホルダ側突起44aが設けられており、カートリッジホルダ13毎に識別用ホルダ側突起44aの配置が異なっている。図11(A)〜(F)には、各カートリッジホルダ13A,13B,…,13Fに対する識別用ホルダ側突起44aの配置例が示されている。識別用ホルダ側突起44aはベースプレート44bの上に後方へ突出して設けられている。ベースプレート44bは上下方向に長く、4個の識別用ホルダ側突起44aを設けることができるスペースを有している。そして、ベースプレート44bの下端部には、どのカートリッジホルダ13であるかを示す識別記号44cが記載されている。
図11(A)に示すように、最下段のカートリッジホルダ13Aにおいては、識別用ホルダ側突起44aは上から1段目及び2段目に配置され、記号44cとして[A]が記載されている。識別記号44cは、識別用ホルダ側突起44aの配置だけからではどのカートリッジホルダ13かを識別することが困難であるため、作業者が一目でわかるように設けてある。また、図11(B)に示すように、下から2段目のカートリッジホルダ13Bにおいては、識別用ホルダ側突起44aは2段目及び3段目に配置され、[B]の識別記号44cが記載されている。以下、同様にして、カートリッジホルダ13Cからカートリッジホルダ13Fについて、全て異なる配置で識別用ホルダ側突起44aが設けられている。
異なるカートリッジホルダ13A〜13Fを樹脂成形する際に、カートリッジホルダ識別部44を除けば同じ金型で形成することができるので、カートリッジホルダ識別部44の識別用ホルダ側突起44aの配置及び識別記号44cに該当する部分の金型の部品を変更可能とすることにより、カートリッジホルダ全体を成形する金型は共通のものを用いることができる。これにより、カートリッジホルダ13の製造コストを低く抑えることができる。
なお、カートリッジホルダ13A〜13Fには、それぞれ装着されるべき色のインクを収容したカートリッジが決められている。そのため、カートリッジホルダ13A〜13F及びインクカートリッジ12には、カートリッジホルダ13A〜13F毎に予め設定された色のインクカートリッジ12のみが装着可能に構成された誤挿入防止構造を有している。
図8及び図12に示すように、フレーム110のカートリッジ取付板部111とカートリッジホルダ13との間に設けられる流路ユニット114は、一枚の板状に形成されたもので、合成樹脂等から形成され、その内部にインク流路及び空気流路が形成されている。流路ユニット114には、カートリッジ装着部14の各カートリッジホルダ13の空気供給部材保持部45a及びインク供給針保持部45bに対応して、インク導出部53及び空気供給部材挿通孔54が各々上下2段に設けられている。また、カートリッジホルダ13のネジ穴47a,47bに対応して、1箇所にネジ穴55a、2箇所にネジ穴55bが設けられている。
流路ユニット114の上端部には加圧空気を導入するための空気導入口56が設けられており、下方に向かってパイプ状の空気流路57が配設されている。この空気流路57は、途中で各カートリッジホルダ13に対応する位置で枝分かれして一旦後面側へ導かれ、後面側からパイプ58(図7参照)を介して各段のカートリッジホルダ13の空気供給部材保持部45aに装着される空気供給部材まで接続される。その際、パイプ58は後面側から空気供給部材挿通孔54を挿通させて前面側へ配設される。
インク導出部53には、カートリッジホルダ13の内側へ向けてインク供給針(図示省略)が取り付けられる。また、流路ユニット114内にはインク導出部53と連通したインク流路が設けられており、インクカートリッジ12から圧送されたインクをフレーム110の前面側に導いて、図7に示すように連結チューブ124を介してフレーム110に装着されたバルブユニット122へ送る。バルブユニット122は、フレーム110のバルブユニット取付板部112に着脱可能に取り付けられており、各カートリッジホルダ13に装着されるインクカートリッジ12に対応したチョークバルブ121を有する。
図7に示すように、バルブユニット122は、連結チューブ124を装着した側と反対側に突出する複数の接続管127が形成されている。これら接続管127は、バルブユニット122の略中間高さ位置にて狭い間隔にて配列されたもので、それぞれ各チョークバルブ121に連通されている。そして、これら接続管127には、キャリッジ62に接続された可撓性を有するインク供給チューブ73(図4参照)が接続される。
また、図12に示すように、流路ユニット114においてカートリッジホルダ13が取り付けられる前面114aには、各段のカートリッジホルダ13に設けられているカートリッジホルダ識別部44(図10参照)に対向する位置に流路側突起59aを有する流路側識別部59が設けられている。カートリッジホルダ識別部44と流路側識別部59は、正しいカートリッジホルダ13が取り付けられる場合にのみ互いに干渉しない識別用凹凸部であり、間違ったカートリッジホルダ13を取り付けようとすると複数個の突起の組み合わせ構造を有する識別用ホルダ側突起44aと流路側突起59aとが互いに干渉して装着できないので、容易に誤装着を識別することができるようになっている。
例えば、図11(A)に示したように、カートリッジ装着部14における最下段のカートリッジホルダ13Aでは、カートリッジホルダ識別部44において上下方向に4本の識別用ホルダ側突起44aを配置できるスペースの上から1段目及び2段目に識別用ホルダ側突起44aが設けられている。このため、図12に示すように、流路ユニット114において最下段のカートリッジホルダ13Aに対応する位置には、カートリッジホルダ13Aの識別用ホルダ側突起44aと干渉しない位置、すなわち上から3段目及び4段目に流路側突起59aを有する流路側識別部59が設けられている。また、下から2段目のカートリッジホルダ13Bでは、2段目と3段目に識別用ホルダ側突起44aが設けられているので、流路ユニット114の下から2段目における流路側識別部59では、最下段と最上段に流路側突起59aが設けられている。
次に、カートリッジホルダ13の組み付け作業について説明する。
まず、図8に示すように、複数個のカートリッジホルダ13を所定の順番で積層して、カートリッジホルダ13を相互に接続する。このとき、作業者は、各カートリッジホルダ13のカートリッジホルダ識別部44に表示されている識別記号44cを確認しながら、下から順に、識別記号44cがA→B→C→D→E→Fとなるように組み付ける。次いで、カートリッジホルダ13の後面(図8において右側面)に流路ユニット114を当接させる。このとき、カートリッジホルダ13同士の組み付け順番が誤っている場合には、カートリッジホルダ13の識別用ホルダ側突起44aと流路ユニット114の流路側突起59aとが互いに干渉するので、目視により容易に確認することができるとともに、ネジ64aをカートリッジホルダ13に対して締めることができず、組み付けを行うことができない。カートリッジホルダ13同士が正しく接続されていたら、カートリッジホルダ13に流路ユニット114を当接させて、まず、各カートリッジホルダ13に対して1本のネジ64aを流路ユニット114のネジ穴55aに通してカートリッジホルダ13のネジ穴47a(図10参照)に締め付ける。
全てのカートリッジホルダ13に流路ユニット114を組みつけた後、流路ユニット114の後面にフレーム110の前面を当接させ、2本のネジ64bをフレーム110の2個のネジ穴65bに通し、流路ユニット114のネジ穴55bを通してカートリッジホルダ13のネジ穴47bにそれぞれ締め付ける。このとき、流路ユニット114の後面にはネジ64aの頭が突出しているが、フレーム110のネジ穴65a(図7参照)の大きさをネジ64aの頭よりも大きくして、干渉を回避するとともに、フレーム110を取り付けた後でもネジ64aの締結及び取り外しが可能となっている。
なお、上述した組み付け工程においては、先に複数個のカートリッジホルダ13同士を積層して接続してから流路ユニット114を組み付けるようにしたが、流路ユニット114にカートリッジホルダ13を1個ずつ順不同で組み付けることも可能である。
以上説明したように、上記実施形態のカートリッジホルダの組み付け構造及び記録装置によれば、互いに対向するカートリッジホルダ13及び流路ユニット114の対向面に、カートリッジホルダ13とその所定の装着位置が1対1で対応するように、複数個の突起の組み合わせ構造とされた識別用ホルダ側突起44a及び流路側突起59aを有する識別用凹凸部が設けられている。そのため、各カートリッジホルダ13を流路ユニット114の所定の位置以外に取り付けようとすると、カートリッジホルダ13側の識別用ホルダ側突起44aと流路ユニット114側の流路側突起59aとが干渉して取り付けることができないので、カートリッジホルダ13を流路ユニット114の誤った位置に装着するのを防止することができる。これにより、流路ユニット114からインクジェットヘッド62のノズルへ正確な色のインクが供給されることとなり、正確な色で印刷を行うことができる。
さらに、異なるカートリッジホルダ13A〜13Fを樹脂成形する際に、流路ユニット114に対向する面に突出して設けられたカートリッジホルダ識別部44を除けば全体として同じ金型で形成することができるので、カートリッジホルダ識別部44の識別用ホルダ側突起44aの配置及び識別記号44cに該当する部分の金型の部品を変更可能とすることにより、カートリッジホルダ全体を成形する金型は共通のものを用いることができる。特に、識別用凹凸部の構成を突起の配置の組み合わせ構造としたことにより、突起を形成するための金型部品の変更が行いやすい。これにより、カートリッジホルダ13の製造コストを低く抑えることができ、本実施形態の記録装置であるパブリッシャ1の製造コストも低減される。
なお、本発明に係るカートリッジホルダの組み付け構造及び記録装置は、前述した実施形態に限定されるものでなく、適宜な変形、改良等が可能である。
例えば、前述した実施形態においては、カートリッジホルダ13側の識別用ホルダ側突起44a及び流路ユニット114側の流路側突起59aをともに2個ずつ設けたが、各突起の個数はこれに限るものではない。
また、カートリッジホルダ13側のカートリッジホルダ識別部44及び流路ユニット114側の流路側識別部59として、ともに突起を設けた場合について説明したが、一方の識別部を突起として、他方の識別部を突起が嵌合する凹部とすることも可能である。
また、前述した実施形態においては、記録装置をCDあるいはDVD等の円板状のメディアのレーベル面を印刷するレーベルプリンタ11として、メディアを処理するパブリッシャ1に適用した場合を例示したが、これに限らず、例えば用紙などのシート状の記録媒体に印刷を行うプリンタや、ファクシミリやコピー機能を備えた複合機等の記録装置にも適用可能である。
本発明の記録装置に係るパブリッシャ(メディア処理装置)の外観斜視図である。 パブリッシャのケースを外した状態の前方側の斜視図である。 パブリッシャのケースを外した状態の後方側の斜視図である。 パブリッシャに設置された記録装置部分の斜視図である。 パブリッシャの内部概略構成図である。 インク供給機構部を側方から見た斜視図である。 インク供給機構部を後方から見た斜視図である。 インク供給機構部を示す分解斜視図である。 インクカートリッジの一例を示す斜視図である。 カートリッジホルダの斜視図である。 カートリッジホルダ毎に異なる識別突起の配置例を示す部分拡大斜視図である。 流路ユニットを前方から見た斜視図である。 従来のカートリッジホルダの一例を示す分解斜視図である。 従来のカートリッジホルダを組み付けた構造の一例を示す斜視図である。
符号の説明
1…パブリッシャ、11…レーベルプリンタ(記録装置)、12…インクカートリッジ、13…カートリッジホルダ、31…メディア搬送機構、41…メディアドライブ、71…インク供給機構、44…カートリッジホルダ識別部(識別用凹凸部)、44a…識別用ホルダ側突起、44c…識別記号、59…流路側識別部(識別用凹凸部)、59a…流路側突起、61…インクジェットヘッド、62…キャリッジ、74…加圧機構、110…フレーム、114…流路ユニット。

Claims (3)

  1. インクカートリッジ内に収容されているインクを供給するためのインク流路を有する流路ユニットに対して、前記インクカートリッジを保持するための複数個のカートリッジホルダが組み付けられるカートリッジホルダの組み付け構造であって、
    前記複数個のカートリッジホルダの各々には、所定のインクカートリッジのみが装着可能に構成された誤挿入防止構造が設けられており、
    互いに対向する前記カートリッジホルダ及び前記流路ユニットの対向面に、前記カートリッジホルダ毎に異なる識別用凹凸部が設けられており、
    前記流路ユニットに対して所定の組み付け位置とは別の組み付け位置に前記カートリッジホルダを配置した状態では、前記識別用凹凸部の干渉により前記流路ユニットと前記カートリッジホルダの組み付けが妨げられることを特徴とするカートリッジホルダの組み付け構造。
  2. 請求項1に記載のカートリッジホルダの組み付け構造であって、
    前記識別用凹凸部は複数個の突起の組み合わせ構造を有し、各前記カートリッジホルダには異なる配置でホルダ側突起が設けられているとともに、前記流路ユニットには装着すべき前記カートリッジホルダの前記ホルダ側突起のみ干渉しない位置に流路側突起が設けられていることを特徴とするカートリッジホルダの組み付け構造。
  3. 請求項1または2に記載のカートリッジホルダの組み付け構造を備え、前記流路ユニットを介して供給されるインクをノズルから吐出して記録媒体に印刷を行うことを特徴とする記録装置
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