JP2008213119A - 協調作業ロボットとその制御方法 - Google Patents

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ティトゥス ヴォイタラ
Shingo Shimoda
真吾 下田
Hidenori Kimura
英紀 木村
Masafumi Uchihara
誠文 内原
Iwao Maeda
岩夫 前田
Hideyuki Murayama
英之 村山
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Abstract

【課題】作業者(人間)が操作の主体であり、一人では運搬し位置決めすることが困難なオブジェクトを一人の作業者の意図に沿ってその作業者との協調作業により効率よく運搬し正確に位置決めすることができる協調作業ロボットとその制御方法を提供する。
【解決手段】人間一人では運搬し位置決めすることが困難なオブジェクト1を、人間の意図に沿って人間との協調作業により運搬し位置決めする協調作業ロボット。オブジェクト1の一端部をフリージョイント12を介して把持し3次元的に移動可能なロボットハンド10と、オブジェクトの他端部を把持する人間が作用する捩りトルクを検出するトルクセンサ17と、ロボットハンドに他端部から作用するスラスト力を検出するスラストセンサ15と、オブジェクトのロボットハンドに対する変位角を検出する角度センサ14と、捩りトルク、スラスト力及び変位角から人間の意図を検出し、ロボットハンドの3次元位置を制御する制御装置20とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、作業者(人間)が操作の主体であり、人間一人では運搬し位置決めすることが困難なオブジェクトを一人の作業者の意図に沿ってその作業者との協調作業により効率よく運搬し正確に位置決めするための協調作業ロボットとその制御方法に関する。
近年、人間と協調作業するためのロボット(以下、協調作業ロボットと呼ぶ)の需要が高まっている。この理由は、特に生産ラインにおける人員不足と人間同士の共同作業の困難性にある。
例えば、一人では運搬し位置決めすることが困難なオブジェクト(例えば、フロントガラスやリヤガラス)をターゲット(例えば、車体の窓枠)まで運搬し、これに位置決めするような作業は、従来から二人の作業者(人間)の共同作業で行われている。またこのような共同作業は、製造業におけるマテリアルハンドリングや組立に限定されず、物流業(重量物搬送)、土木・建設業(資材運搬、据付)等においても、頻繁に発生する。
しかし、このような共同作業を効率よく正確に行うためには、共同作業者の長期間の訓練が必要となる。また、人間同士の共同作業であるため、作業者同士が何らかの理由で協調できない場合、訓練をいくら繰り返してもできないこともある。
そこで、人間と協調作業する協調作業ロボットを導入し、上述したような共同作業を、一人の作業者でロボットとの協調作業により実行するための手段が種々提案されている(例えば、特許文献1〜3)。
特許文献1の「物体協調運搬ロボットの制御方法及びその装置」は、人間と協調して物体を運搬する物体協調運搬ロボットの制御を、物体が運動可能な方向を制限することにより、人間が物体の挙動を日常的な感覚で直感的に把握できるようにすることを目的とする。
この目的を達成するため、この発明の手段は、図12に示すように、物体協調運搬ロボット51を制御するに際し、物体54からロボットに加わる力を力覚センサ55で検出し、そのセンサ信号から分離した鉛直軸周りの回転力成分及び物体長軸方向の並進力成分Fxに基づき、鉛直軸周りの回転運動成分及び物体長軸方向の並進運動成分を、ロボットの抵抗力が小さくなるようにゲインを設定して出力させる。一方、物体短軸方向の並進力成分Fyに対しては物体短軸方向の並進運動が生じないように拘束する。それにより、物体54に対してそれがロボット側の一点で物体長軸方向を向いた仮想的な車輪に支えられているのと同等な運動制限を与えてロボットアームを駆動するものである。
特許文献2の「物体協調運搬ロボットの制御方法及びその装置」は、人間とロボットが長尺物の両端を把持して、その重量による負荷を分担して運搬するようにした協調運搬ロボットの制御において、ロボットアームの手先における回転力が零となるように手先の回転運動を制御する一方、物体が水平を維持するように手先の鉛直方向の並進運動を制御することによって、物体重量の約半分をロボットアームに負担させるようにした制御手段を得ることを目的とする。
この目的を達成するため、この発明の制御方法は、図13に示すように、人間53とロボット51が物体54の両端を把持して運搬するための物体協調運搬ロボット51を制御する。また、物体54からロボット51に加わる力及び手先の角度をセンサ55で検出し、そのセンサ信号に基づき、水平軸周りの回転運動成分τ及び水平前後方向の並進運動成分Fxについては、ロボットの抵抗力が小さくなるようにゲインを設定して、ロボットアームを駆動する運動指令を出力させ、検出した手先の角度に対しては、物体54が水平を維持するように手先の鉛直方向の並進運動の運動指令を出力させるものである。
特許文献3の「パワーアシスト装置およびその制御方法」は、作業中の安全上有利であり、エネルギー消費を低減するとともに、ロボットアームの応答速度を向上させることのできるパワーアシスト装置およびその制御方法を提供することを目的とする。
この目的を達成するため、このパワーアシスト装置61は、図14に示すように、先端部に運搬対象物Wを保持するロボットアーム60と、このロボットアームを搭載する自走式の移動ベース70とを具備し、ロボットアーム60に加えられた操作力を増幅することにより、運搬対象物Wの運搬を補助するようにしている。またロボットアーム60の先端部が移動ベース70を基準とした所定の動作領域内にある場合には移動ベース70を停止させた状態に保持する一方、ロボットアーム60の先端部が動作領域の外周縁部に達した場合には移動ベース70を自走させてこれらロボットアーム60の先端部と移動ベース70との離隔距離を減少させる制御手段を具備するものである。
特許第3099067号公報、「物体協調運搬ロボットの制御方法及びその装置」 特許第3163346号公報、「物体協調運搬ロボットの制御方法及びその装置」 特許第3188953号公報、「パワーアシスト装置およびその制御方法」
特許文献1の手段は、仮想非ホロミック拘束により、アーム先端に単車輪と等価な拘束を設定し、手押し台車と同様な直感的操作を可能にするものである。しかし、上述したような適用分野(例えばフロントガラスの自動車への取付作業)では、この手段を適用するスペースや時間的余裕がない問題点がある。
特許文献2の手段は、追従昇降制御により、対象物の傾きに応じてアーム先端を上下し、対象物を水平に保ちながら人間に追従して昇降させるものである。しかし、この手段では、人間がオブジェクトを回転させたいのか、あるいは移動したいのかを、ロボットが判別できない問題点がある。
特許文献3の手段は、ロボットアームと台車の協調制御により、ロボットアームの可操作性と台車の安定性を保ちつつ協調運動を実現するものである。しかし、この手段は、従来、二人の作業者(人間)の共同作業で行われている上述したような適用分野(例えばフロントガラスの自動車への取付作業)には、適用が困難である。
一方、一人では運搬し位置決めすることが困難なオブジェクト(例えば、フロントガラスやリヤガラス)を、ロボットのみで運搬できるように構成し、その位置決めのみを数値制御又は作業者の補助で行うことも可能である。
しかしこの場合、オブジェクト全体を運搬・位置決めするために、ロボットは必然的に大型となり、かつ汎用性が低下する問題点がある。
本発明は上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、作業者(人間)が操作の主体であり、一人では運搬し位置決めすることが困難なオブジェクトを一人の作業者の意図に沿ってその作業者との協調作業により効率よく運搬し正確に位置決めすることができる協調作業ロボットとその制御方法を提供することにある。
本発明によれば、人間一人では運搬し位置決めすることが困難なオブジェクトを、人間の意図に沿ってその人間との協調作業により、3次元的に運搬し所定の位置に位置決めする協調作業ロボットであって、
オブジェクトの一端部を揺動可能なフリージョイントを介して把持し3次元的に移動可能なロボットハンドと、
オブジェクトの他端部を把持する人間が該他端部に作用する捩りトルクを検出するトルクセンサと、
前記ロボットハンドに他端部から作用するスラスト力を検出するスラストセンサと、
オブジェクトのロボットハンドに対する変位角を検出する角度センサと、
前記捩りトルク、スラスト力及び変位角から人間の意図を検出し、前記ロボットハンドの3次元位置を制御する制御装置と、を備えたことを特徴とする協調作業ロボットが提供される。
また、本発明によれば、オブジェクトの一端部を揺動可能なフリージョイントを介して把持し3次元的に移動可能なロボットハンドと、
オブジェクトの他端部を把持する人間が該他端部に作用する捩りトルクを検出するトルクセンサと、
前記ロボットハンドに他端部から作用するスラスト力を検出するスラストセンサと、
オブジェクトのロボットハンドに対する変位角を検出する角度センサとを備えた協調作業ロボットの制御方法であって、
前記捩りトルク、スラスト力及び変位角から人間の意図を検出し、前記ロボットハンドの3次元位置を制御する、ことを特徴とする協調作業ロボットの制御方法が提供される。
本発明の好ましい実施形態によれば、互いに直交する水平軸x、y及び鉛直軸zを有する3次元空間において、前記一端部と他端部を結ぶオブジェクトの軸線が、ほぼy軸方向に延びるように初期位置が設定されており、
前記初期位置からx軸方向に離れた位置にオブジェクトの位置決め位置が設定されており、
前記オブジェクトの変位角は、x軸まわりのピッチ角α、y軸まわりのロール角β、及びz軸まわりのヨー角γであり、
前記ピッチ角αを一定に保持するようにロボットハンドのz軸位置を制御し、かつ前記スラスト力の方向にy軸位置を制御する。
本発明の好ましい第1実施形態によれば、人間がオブジェクトの他端部に捩りトルクを付加せずに他端部を移動させるときには、人間の意図を並進と判断して、ヨー角γを一定に保持するようにロボットハンドのx軸位置を制御し、
人間がオブジェクトの他端部に捩りトルクを付加しながら他端部を移動させるときには、人間の意図を回転と判断して、そのトルク方向にヨー角γが増減するようにx軸位置を制御する。
本発明の好ましい第2実施形態によれば、人間がオブジェクトの他端部に捩りトルクを付加せずに他端部を移動させるときには、人間の意図を回転と判断して、ロボットハンドのx軸位置をそのまま保持し、
人間がオブジェクトの他端部に捩りトルクを付加しながら他端部を移動させるときには、人間の意図を並進と判断して、ヨー角γを一定に保持するようにロボットハンドのx軸位置を制御する。
本発明の好ましい第3実施形態によれば、人間がオブジェクトの他端部に捩りトルクを付加しながら他端部を移動させるときに、人間の意図をすべて回転中心まわりの回転とみなし、
回転モードと移動モードとの間に切り替えがないモードレスで、捩りトルクが大きいときに回転中心をオブジェクト中心の近くに設定し、捩りトルクが小さいときに回転中心をオブジェクト中心から十分離れた位置に設定し、設定した回転中心を中心としてオブジェクトが回転変位するようにロボットハンドのx軸位置を制御する。
第3実施形態において、オブジェクト中心から回転中心までの距離L(T)を、捩りトルクTが所定の最大閾値より大きいときに0、所定の最小閾値より小さいときに回転を並進とみなせる最大絶対値、それらの中間のときにその間を滑らかに変化するS字状曲線に予め設定するのがよい。
上記本発明の協調作業ロボットの構成によれば、オブジェクトの一端部を把持して3次元的に移動可能なロボットハンドを備えるので、オブジェクトの他端部を人間が把持して、ロボットと人間の協調作業により、一人では運搬し位置決めすることが困難なオブジェクトを容易に運搬し短時間に位置決めすることができる。
また、ロボットハンドは、揺動可能なフリージョイントを介して一端部を把持するので、他端部を人間が把持してどの方向に操作しても、ロボットハンドには曲げモーメントが作用せず、ロボットハンドを小型軽量化できる。
さらに、人間の操作による捩りトルク、スラスト力及び変位角から人間の意図を検出し、ロボットハンドの3次元位置を制御する制御装置を備えるので、切換えスイッチ等を用いることなく、作業者(人間)が操作の主体となって、作業者の意図に沿ってオブジェクトを並進、回転させることができる。
また上記本発明の制御方法によれば、捩りトルク、スラスト力及び変位角から人間の意図を検出し、ロボットハンドの3次元位置を制御するので、切換えスイッチ等を用いることなく、作業者(人間)が操作の主体となって、作業者の意図に沿ってオブジェクトを並進、回転させることができる。
また、x軸まわりのピッチ角αを一定に保持するようにロボットハンドのz軸位置を制御するので、初期位置のピッチ角αを位置決め位置のピッチ角αと同一に予め設定するだけで、ピッチ角αの制御を非常に容易にできる。
さらに、前記スラスト力の方向にy軸位置を制御するので、後述するゼロフォース制御により、オブジェクトのy軸方向の位置決めを作業者が非常に小さい力で容易に実施できる。
従って、オブジェクトの一端を作業者(人間)が上下動(z軸)、及び前後移動(y軸)させるだけで、一人では運搬し位置決めすることが困難なオブジェクトを上下動及び前後移動させて運搬し、かつ上下位置及び前後位置を正確に位置決めすることができる。
また、本発明の好ましい第1実施形態によれば、人間がオブジェクトの他端部に捩りトルクを付加せずに他端部を移動させるときには、人間の意図は通常「並進」であり、z軸まわりのヨー角γを一定に保持するようにロボットハンドのx軸位置を制御することでヨー角γを変化させることなく意図通りにオブジェクトを並進させることができる。
また、人間がオブジェクトの他端部に捩りトルクを付加しながら他端部を移動させるときには、人間の意図は通常「回転」であり、そのトルク方向にヨー角γが増減するようにx軸位置を制御することで意図通りにオブジェクトを回転させることができる。
また、本発明の好ましい第2実施形態によれば、人間がオブジェクトの他端部に捩りトルクを付加せずに他端部を移動させるときには、人間の意図は回転であると決めて、ロボットハンドのx軸位置をそのまま保持することで、z軸まわりのヨー角γ(すなわちオブジェクトの回転)を人間が自由に設定できる。
また人間がオブジェクトの他端部に捩りトルクを付加しながら他端部を移動させるときには、人間の意図は並進であると決めて、ヨー角γを一定に保持するようにロボットハンドのx軸位置を制御することで、トルクのかけ方のみで意図通りにオブジェクトを並進させることができる。
また、本発明の好ましい第3実施形態によれば、人間がオブジェクトの他端部に捩りトルクを付加しながら他端部を移動させるときに、人間の意図をすべて回転中心まわりの回転とみなすので、回転と並進を区別する必要がなく、回転モードと移動モードとの間に切り替えがないモードレスで、常に同じ計算手段(回転中心計算とx軸制御)で、オブジェクトを回転中心まわりに回転させて、人間の意図通りにオブジェクトを実質的に並進かつ回転させることができる。
以下、本発明の好ましい実施形態を説明する。なお各図において、共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図1は、本発明の協調作業ロボットの全体構成図である。本発明の協調作業ロボットは、人間一人では運搬し位置決めすることが困難なオブジェクト1を、人間の意図に沿ってその人間との協調作業により、3次元的に運搬し所定の位置に位置決めするためのロボットである。
図1において、2は、オブジェクト1を下方にリジットに固定したオブジェクト保持フレーム(以下、単に「フレーム」と呼ぶ)である。オブジェクト1は、一人では運搬し位置決めすることが困難なオブジェクト(例えば、フロントガラスやリヤガラス)である。なおオブジェクト1の形状は任意である。
本発明の協調作業ロボットは、オブジェクト保持フレーム2の一端に固定されたロボットハンド10と、ロボットハンド10を3次元空間上で移動する3軸移動装置11と、この3軸移動装置11を制御する制御装置20とを備える。
また、オブジェクト保持フレーム2の他端上部には、作業者用の操作ハンドル16が固定されている。この操作ハンドル16は、下端がフレーム2に固定されたT字形であり、操作ハンドルでフレーム2の他端部を持ち上げながら、フレーム2に操作ハンドルを中心とする捩りトルクTを付加しやすくなっている。
さらに、この操作ハンドル16とオブジェクト保持フレーム2との間に、オブジェクトの他端部を把持する人間が他端部(すなわち操作ハンドル16)に作用する捩りトルクTを検出するトルクセンサ17が設けられている。検出した捩りトルクTは、制御装置20にリアルタイムに入力される。
なお、オブジェクト保持フレーム2は必須ではなく、ロボットハンド10と操作ハンドル16をオブジェクト1に任意の手段(例えば、吸盤等)で直接固定してもよい。以下、オブジェクト1とオブジェクト保持フレーム2は、常に一体的に移動し、実質的に同一とみなせるものとする。
図1において、互いに直交する水平軸x、y及び鉛直軸zを有する3次元空間を設定する。なお、3軸の原点は、どこにあってもよい。また、この例では、オブジェクト1の一端部1aと他端部1bを結ぶオブジェクト1の軸線が、ほぼy軸方向に延びるように初期位置を設定する。
図2は、ロボットハンド10の全体斜視図である。
ロボットハンド10は、オブジェクト1(この例ではフレーム2)の一端部を揺動可能なフリージョイント12を介して把持している。このフリージョイント12は、x軸まわり、y軸まわり、及びz軸まわりに自由回転可能に構成されている。またそれぞれの回転軸にロボットハンド10に対する変位角を検出する角度センサ14が設けられている。
オブジェクト1の変位角は、x軸まわりのピッチ角α、y軸まわりのロール角β、及びz軸まわりのヨー角γであり、この3台の角度センサ14の検出角として常時検出される。また検出したピッチ角α、ロール角β及びヨー角γは、制御装置20にリアルタイムに入力される。
さらに、ロボットハンド10に他端部1bから作用するスラスト力Fを検出するスラストセンサ15を備える。検出したスラスト力Fは、制御装置20にリアルタイムに入力される。
なおスラストセンサ15は、この例では、ロボットハンド10の中間部に設けられているが、本発明はこれに限定されず、操作ハンドル自体に設けても、オブジェクト1(又はフレーム2)の一端部とロボットハンド10の間に介在させてもよい。
制御装置20は、捩りトルクT、スラスト力F及び変位角(ピッチ角α、ロール角β及びヨー角γ)から協調作業する人間の意図を検出し、ロボットハンド10の3次元位置を制御する。
図3は、上述した本発明の協調作業ロボットを模式的に示す図である。この図において、3軸移動装置11は、多関節アームロボットであるが、本発明はこれに限定されない。
この図に示すように、オブジェクト1を保持するオブジェクト保持フレーム2が、3次元回転自由ジョイント(フリージョイント12)でロボットハンド10に連結されている。人間3がオブジェクト1の一端を移動すると、フリージョイント12の角度(ピッチ角α、ロール角β及びヨー角γ)が変化し、角度センサ14で検出され制御装置20に入力される。操作ハンドル16がフレーム2の人間に近い箇所に取り付けられている。人間はこの操作ハンドル16を用いてオブジェクト1を保持する。人間がオブジェクト平面に平行な平面内で操作ハンドルをねじると、そのトルクTはトルクセンサ17で検出され制御装置20に入力される。
図4は、制御装置20による協調作業ロボットの制御方法を示す全体フロー図である。
ステップS1において、制御装置20に、捩りトルクT、スラスト力F及び変位角(ピッチ角α、ロール角β及びヨー角γ)がリアルタイムに入力される。
ステップS2では、x軸まわりのピッチ角αを一定(すなわち初期値α0)に保持するように、α=α0でない場合にはロボットハンドのz軸位置を制御する(S21)。
この制御方法により、オブジェクト1の初期位置のピッチ角αを位置決め位置のピッチ角αと同一に予め設定するだけで、ピッチ角αの制御を非常に容易にできる。
次に、ステップS3では、スラスト力Fが0でない場合にはスラスト力Fの方向にy軸位置を制御する(S31)。すなわち、いわゆる「ゼロフォース制御」により、オブジェクトのy軸位置を人間の操作によるスラスト力だけで容易に制御できる。
ステップS4において、リアルタイムに入力される捩りトルクT、スラスト力F及び変位角(ピッチ角α、ロール角β及びヨー角γ)から人間(作業者)の意図を検出する。
ステップS5では、検出された作業者の意図に沿ってオブジェクトを並進、回転させる。
上述した本発明の方法によれば、操作の主体は作業者(人間)であるが、作業者が直接操作するのは、操作ハンドル16のみであり、この操作ハンドルのx,y,z方向の移動とこれに付加するトルクのみで、切換えスイッチ等を用いることなく、一人では運搬し位置決めすることが困難なオブジェクトを一人の作業者の意図に沿ってその作業者との協調作業により効率よく運搬し正確に位置決めすることができる。
人間がロボットと協調してあるオブジェクトを移動しようとする場合、ロボットは人間の意図を理解できなければならない。従ってこの場合の主な問題点は、人間がオブジェクトを並進させたいか、回転させたいか、同時に両方をしたいかをどのような手段で検出かにある。
以下、ステップS4、S5における人間(作業者)の意図を検出する方法(以下、「意図検出手段」という)の具体例を説明する。
図5は、意図検出手段の第1実施形態を示すフロー図である。
この第1実施形態では、人間がオブジェクト1の他端部に捩りトルクTを付加せずに他端部を移動させるときには、人間の意図は「並進」であり、人間がオブジェクトの他端部に捩りトルクを付加しながら他端部を移動させるときには、人間の意図は「回転」であるものとする。この条件は、通常の人間の感覚と合致しているため、作業者は容易に理解し短時間に体得することができる。
この条件下において、本発明の制御装置20は、人間がオブジェクトの他端部に捩りトルクを付加せず(T=0)に他端部を移動させるときには、z軸まわりのヨー角γを一定に保持する。これにより操作ハンドル16のx方向変位はロボットハンド10のx方向変位で追従され、オブジェクト1はx軸に沿って並進する。
すなわち、本発明の制御装置20は、ステップS42において人間の意図を「並進」と判断して、ヨー角γを一定(初期値γ0)に保持するようにロボットハンド10のx軸位置を制御する(S51)。従って人間の意図通りにオブジェクトを並進させることができる。
また、人間がオブジェクトの他端部に捩りトルクを付加しながら他端部を移動させるときには、操作ハンドルへのトルクTにより、z軸まわりのヨー角γを所望の角度に変化させる。
すなわちステップS42、S43において人間の意図を回転と判断して、そのトルク方向にヨー角γが増減するようにx軸位置を制御する(S52)。従って人間の意図通りにオブジェクトを回転させることができる。
図6は、意図検出手段の第2実施形態を示すフロー図である。
この第2実施形態では、人間がオブジェクト1の他端部に捩りトルクTを付加せずに他端部を移動させるときには、人間の意図は「回転」であり、また人間がオブジェクト1の他端部に捩りトルクTを付加しながら他端部を移動させるときには、人間の意図は「並進」であるとする。
この条件は、通常の人間の感覚とは一致しないが、捩りトルクの有無で回転と並進を切換えることができるので、作業者は容易に理解し短時間に体得することができる。
この条件下で、人間がオブジェクトの他端部に捩りトルクを付加せず(T=0)に他端部を移動させるときには、制御装置は、ロボットハンド10の位置を一定に保持する。従って操作ハンドル16の位置が変化すると、オブジェクト1はフリージョイント12を中心に傾動し、ヨー角γ及びロール角βが変化する。
なお、ピッチ角αも同時に変化するが、上述したステップS2により、x軸まわりのピッチ角αは一定(すなわち初期値α0)に保持される。
この制御方法により、オブジェクト1の初期位置のピッチ角αを位置決め位置のピッチ角αと同一に予め設定するだけで、ピッチ角αの制御を非常に容易にできる。
すなわちステップS44において人間の意図は回転であると判断し、ロボットハンドのx軸位置をそのまま保持する(S53)ことで、z軸まわりのヨー角γを人間が自由に設定できる。
また人間がオブジェクトの他端部に捩りトルクを付加しながら他端部を移動させるときには、操作ハンドルへのトルクTにより、オブジェクトを所望の位置を変化させる。
すなわちステップS44において人間の意図は並進であると判断し、ヨー角γを一定(直前のγ0)に保持するようにロボットハンドのx軸位置を制御する(S54)ことで、トルクのかけ方のみで意図通りにオブジェクトを並進させることができる。
図7は、意図検出手段の第3実施形態を示すフロー図である。
この第3実施形態では、人間がオブジェクトの他端部に捩りトルクを付加しながら他端部を移動させるときに、人間の意図をすべて回転中心まわりの回転とみなす。
そして、回転と並進を区別する必要がなく、常に同じ計算手段(回転中心計算S47とx軸制御S57)で、オブジェクトを回転中心まわりに回転させて、人間の意図通りにオブジェクトを実質的に並進かつ回転させることができる。
なおこの第3実施形態では、オブジェクト中心Oから回転中心Pまでの距離L(T)を、捩りトルクTが所定の最大閾値より大きいときに0、所定の最小閾値より小さいときに回転を並進とみなせる最大絶対値、それらの中間のときにその間を滑らかに変化するS字状曲線に予め設定するのがよい
すなわち、回転中心計算S47において、操作ハンドル16へのトルクTから、オブジェクト中心Oから回転中心Pまでの距離L(T)を計算し、回転中心Cは、ロボットハンドの点Hと先の回転中心Cとを結ぶ線上で、オブジェクト中心Oからから距離L(T)の点として見出される。
以下、上述した第3実施形態の本発明の実施例を説明する。なお、上述した第1、2実施形態の発明も同様に実施し、その有効性を確認している。
1.はじめに
本発明では、ターゲット(被位置決め物)にオブジェクト(位置決め物)を位置決めすることを考える。ターゲット(例えばフロントガラスを嵌める枠)は常にオブジェクト(例えばフロントガラス)よりも大きいので、上方から見るとオブジェクトとターゲットの間に隙間が見られる。また、オブジェクトとターゲットが直線上に並んでいない場合、それらの縁の間に角度が生じる。隙間の幅は、両側面が直線上に並んだ際に測定する。対向する2辺において、オブジェクトとターゲットの隙間が等しい場合、オブジェクトは正しく位置決めされたといえる。
通常、このような作業を人間の作業者2人で行うには、長い訓練期間が必要である。さらに大きな問題として、作業者同士が何らかの理由で協調せず、オブジェクトをターゲット上に正しく位置決めできないこともある。これらの問題は、組立工程においては、大きな障害となる。
本発明は、完全な全自動化ではなく、位置決め作業の際、人間を補助することができるロボットのパートナーを提供することにある。このロボットのパートナーを本発明では、「協調作業ロボット」と呼ぶ。
本発明の発明者らは、人間と共に位置決め作業を行うことができる協調作業ロボットのプロトタイプを開発(製作及び試験)した。一般に光学的認識機器の信頼性は低いため、本発明ではロボットに視覚センサを装備しなかった。したがってロボットは、ターゲットとの距離を感知できず、位置決めは人間側が主体となって実行しなくてはならない。
この場合に問題となるのは、人間がオブジェクトを回転したい或いは移動したい場合に、そのどちらを人間が望んでいるかをロボットがどのように感知するか、という問題である。本発明は、この問題に対する解決策を提供している。
本発明のアルゴリズムは、回転モードと移動モードとの間に切り替えが何もないことから、モードレスと呼ぶ。本発明では、すべての移動が回転として処理される。移動とは、無限に離れた点を中心として回転することである。人間によるハンドルトルクにより回転中心を決定し、操作ハンドルの移動によりオブジェクトを回転する。
2.プロトタイプ
発明者らは、平らなオブジェクト(例えば平板)を、協調して正確に位置決めする協調作業ロボットのプロトタイプを開発した。
上述した図1及び図2は製作した協調作業ロボットの構成図である。また、図8は、ロボットハンドのフリージョイント構造を模式的に示す図である。
図2及び図8に示すように、ロボットハンド10は、6自由度(x,y,z,α,β,γ)を有する。図8において3台の角柱状のアクチュエータは、電気モータによって駆動され、デカルト空間の3方向(x,y,z)への移動を可能にする。この3台の角柱状のアクチュエータは、上述した3軸移動装置11に相当する。
さらに、駆動されない3台の回転ジョイントを有する。3台の回転ジョイントは人間とロボット間の相対的位置が変わる場合にのみ移動するフリージョイントである。回転ジョイントの角度α,β,γは、ロータリエンコーダで測定する。この3台の回転ジョイントは、上述したフリージョイント12に相当する。
発明者らは、2つの理由から上述したフリージョイント12を採用した。理由の1つは、人間のパートナーの場合との類似性のためである。人間は大きい力を発生できるが、パートナーに影響を与えるトルクは非常に弱いからである。例外は、オブジェクトのロール回転(横方向の回転)である。よって人間のパートナーと同様の感触を作業者が受けるロボットが必要となる。
他の理由は、駆動回転ジョイントを用いると、オブジェクトを保持するロボットの構造は、人間のパートナーが別方向に力を作用させた場合に発生するトルクに耐え得る頑丈さと強度を要するためである。フリージョイントを使用することで、構造上の強度が少なくてすみ、軽量化が可能となる。
また、本発明ではオブジェクト1を保持するオブジェクト保持フレーム2を使用した。工業上での使用では、このようなフレームが一般的に利用できる。フレームには、例えば操作ハンドル16を取り付けできるといったような、多くの利点がある。生産ライン上では、オブジェクト1はフレーム2の下部に取り付けられる。
しかしプロトタイプでは、オブジェクト保持フレーム2とオブジェクト自体を区別していない。フレーム2の人間側には、トルクセンサ付きの操作ハンドル16が取り付けられている。ロボット側に他のスラストセンサ15があり、人間側から見て前後方向の移動を可能にするために利用される。
3.回転と移動の問題
本発明の目的は、人間によるオブジェクトの移動を協働して助けることができ、人間がオブジェクトをどこに、どのように移動させたいのかを判別することができるロボット(協調作業ロボット)を提供することにある。
この目的を達成するために浮上する問題点の1つは、人間がオブジェクトを回転させたいのか、あるいは移動したいのかを、ロボットがどのようにして判別するかということにある。
以下の実施例では平らなオブジェクト1を水平面上に移動することに特定する。人間が手すなわち操作ハンドル16を右に動かせば、人間はオブジェクト全体を右に移動しようとしているかもしれないが、オブジェクトを回転しようとしているのかもしれない。
この問題を解決するために、本発明では、人間の作業者は、位置決め作業の最初から最後まで、操作ハンドルを保持しており、スイッチ等による切り替えのないモードレスの制御方法を創案した。
4.モードレスアルゴリズム
本発明の制御方法では、平面におけるすべての移動を回転として解釈する。純粋な移動は、極端に離れた点を中心とする回転として表現される。操作ハンドルに取付けられたトルクセンサ17により、オブジェクト1に対するトルクTが測定される。このトルクTに基づき、操作ハンドル16とその直前の回転中心Cを通る直線に沿って、回転中心Cを移動する。回転中心Cが移動しても、オブジェクト1を回転させない。操作ハンドル16を横方向(x方向)に動かす(作業者側から見て)ことで、回転が起きる。モードレスアルゴリズムとは、回転中心Cが、操作ハンドル16のトルク信号によって直接決定されるアルゴリズムである。作業者が操作ハンドルを強くねじるほど、回転中心は作業者に近くなる。
一般に平面におけるオブジェクト1の変位は、直交するx軸とy軸に沿った2つの変位とオブジェクト中心まわりの回転に分解される(x、y、θ)。その他の分解も可能である。オブジェクトのどのような移動も、回転中心まわりの回転とその半径に沿った移動と見なすことができる。この場合、平行移動は無限半径の円における回転となる。オブジェクトの変位は、回転中心Cの座標(x、y)、回転相対角度θ、および半径に沿って移動した距離rによって定義される。
純粋な回転または純粋な平行移動の前のオブジェクトの2点をXおよびXとすると、移動後のオブジェクトの2点X’およびX’ および回転中心Cは、数1の式(1)から算出される。
ここで、Mは、式(2)で示される点Cを中心とする回転を表す回転マトリックスである。
Figure 2008213119
図9は、平面におけるオブジェクトの移動を示す図である。
工業的応用に関しては、オブジェクトのヨー軸を中心とする大きな回転(ヨー角γ)は必要としない。従ってy方向を独立した移動とみなすことで、回転中心の計算を簡略化できる。これにより、平面におけるオブジェクトの移動は、この図に示すようにy方向の移動とスライド回転(y,θ,R)に分解できる。オブジェクトは回転中心Cを中心として回転するが、オブジェクトの中心Oはy軸のゼロフォース制御によりy軸に沿っては移動せず、x方向に沿ってスライドする。回転中心Cはオブジェクトの長さ方向の対称線となる直線上に限定されるため、容易に回転中心Cが判明する。
まず始めにオブジェクトの中心のy成分を設定すると、後のステップO’においては、前のステップOのオブジェクト中心のy成分が相当する。これにより、オブジェクト中心がOまで移動することになる。移動した距離が、x成分である。さらに、点OとOを通るオブジェクトの長さ方向の対称線の交点を見出す。交点のy成分は回転半径Rとなる。このような分解による利点は、x方向の移動と回転が同様に処理されるということである。本発明ではこのような分解を利用して、y方向においてゼロフォース制御、平面におけるその他の方向においてはモードレスアルゴリズムを実施している。
なお、上述した対称線の代わりに、オブジェクトを代表する任意の直線を用いることもできる。
本発明では別々のモードを使用しないため、モードの切り替えをする必要がない。これにより二極間のパラメーターの変更が円滑になる。二極とは、一方はオブジェクト中心における回転であり、他方は並進、言い換えれば無限に離れた点を中心とする回転である。
ここで「無限に離れた」ではなく「非常に離れた」と言い換えても、作業者はその違いを意識しないだろう。したがって回転中心Cとオブジェクト中心Oとは、オブジェクトの長さ方向の対称線(オブジェクトのロール軸)に沿って、かなり離れていなくてはならない。
回転中心CはハンドルトルクTに応じて移動する。トルクTがゼロの場合、横方向の動きは平行移動になる。トルクが最大の場合、回転中心Cはオブジェクト中心Oに移動し、横への動きはオブジェクト中心における回転となる。トルクがゼロでなく、最大でない範囲内の場合、回転中心は非常に離れている場所とオブジェクト中心との間にある。
図10は、回転中心Cの位置がトルクTでどのように決まるかを示す図である。
多くの場合、人間はオブジェクトを移動させるか、オブジェクト上の回転中心を中心として回転させることを望むことから、リニアカーブは採用しなかった。作業者は、100メートル離れた点を中心としてオブジェクトを回転させる場合と、70メートル離れた点を中心として回転させる場合の相違を感じることはない。
図11は、モードレスアルゴリズムの回転を示す図である。
この図において、点Pはロボットのフリージョイント12であり、Cは回転中心である。点Hは人間が操作ハンドルを保持する場所である。
人間が、最初に操作ハンドルをHからHに動かすと、オブジェクトは点Pのまわりを移動する。ここで、アルゴリズムの機能を証明するため、ロボットはかなり緩慢な動作を行うと仮定する。ロボットがフリージョイントPを中心とする回転を感知すると、点Cを回転中心として維持するため、フリージョイントをPからPに移動させなくてはならない。まずアルゴリズムが、センサのデータから新たな点Hを算出した後に、回転中心Cが移動しない新たな点Pの位置を算出する。回転中心Cの移動は、最初の位置からHn−1の線に沿った動きのみが許容される。アルゴリズムは、回転中心Cをこの線に沿って、点Hから点Pまで、ある距離Rだけ移動させる。
その結果、新たな回転中心Cはごくわずかに位置を変えるものの、このような変更は、ロボットが大変緩慢に作動すること、またヨー角が大きいことを仮定したためであり、現実には起こらないものである。y方向の誤差についても、y方向は、ゼロフォース制御によって独自に制御されるため、無視することができる。
ここで「ゼロフォース制御」とは、スラスト力Fが検出される場合に、スラスト力の方向にy軸位置を制御することで、y軸方向の位置決めを作業者が非常に小さい力で行えるようにする制御をいう。
回転中心の位置Cとハンドル位置Hとの関係は、数2の式(3)で表される。
ここでRは操作ハンドルとオブジェクト中心Oとの間の一定の距離であり、関数L(T)がオブジェクト中心から回転中心までの距離を決定する。ほとんどの場合、トルクが現実的にはゼロでなく、トルクを最大に維持することも容易ではないため、線形関数ではよい結果が得られなかった。より有用な関数の例を、上述した図10に示す。さらにその式を、数2の式(4)と(5)で示す。
式(4)の関数は、スムース関数を経たステップ関数の近似式である。
Figure 2008213119
5.実験結果
製作したプロトタイプの協調作業ロボットを使用して、実験は、3名の被験者によって実施した。各々の被験者は、オブジェクトを、最初の位置からターゲット(目標物)の中央部に、両端が平行になるように正しく移動するよう指示された。いずれの被験者も、この実験を10回繰り返した。
表1は、実験時間、xとy方向における精度および角度の平均値と標準偏差を示している。また、xとy方向、およびオブジェクトのヨー角度における位置決め精度に対する平均絶対誤差が示されている。
Figure 2008213119
オブジェクトの大きさは、a=470mmおよびb=670mmである。ターゲットの大きさは、a=478mmおよびb=678mmである。被験者は、オブジェクトをx方向に約300mm、y方向に約200mm、および約1600mmの高さから約1000mmに移動させる必要があった。ただし、ハンドルトルクが回転中心を移動させるのみで、トルクが操作ハンドルの動きを伴う場合にのみ回転が可能であるため、あまり現実感がなく、被験者がそのような移動を理解するには、かなり長期間の訓練を要することがわかった。
上述した本発明の協調作業ロボットの構成によれば、オブジェクト1の一端部を把持して3次元的に移動可能なロボットハンド10を備えるので、オブジェクト1の他端部を人間が把持して、ロボットと人間の協調作業により、一人では運搬し位置決めすることが困難なオブジェクトを運搬し位置決めすることができる。
また、ロボットハンド10は、揺動可能なフリージョイント12を介して一端部を把持するので、他端部を人間が把持してどのように操作しても、ロボットハンド10には曲げモーメントが作用せず、ロボットハンドを小型軽量化できる。
さらに、人間の操作による捩りトルクT、スラスト力F及び変位角(ピッチ角α、ロール角β及びヨー角γ)から人間の意図を検出し、ロボットハンドの3次元位置を制御する制御装置20を備えるので、切換えスイッチ等を用いることなく、作業者(人間)が操作の主体であり、作業者の意図に沿ってオブジェクトを並進、回転させることができる。
また上記本発明の制御方法によれば、捩りトルク、スラスト力及び変位角から人間の意図を検出し、ロボットハンドの3次元位置を制御するので、切換えスイッチ等を用いることなく、作業者(人間)が操作の主体であり、作業者の意図に沿ってオブジェクトを並進、回転させることができる。
また、x軸まわりのピッチ角αを一定に保持するようにロボットハンド10のz軸位置を制御するので、初期位置のピッチ角αを位置決め位置のピッチ角αと同一に予め設定するだけで、ピッチ角αの制御を非常に容易にできる。
さらに、前記スラスト力Fの方向にy軸位置を制御するので、オブジェクトのy軸位置を人間の操作によるスラスト力だけで容易に制御できる。
従って、オブジェクト1の一端を作業者(人間)が上下動(z軸)、及び前後移動(y軸)させるだけで、一人では運搬し位置決めすることが困難なオブジェクト1を上下動及び前後移動させて運搬し、かつ上下位置及び前後位置を正確に位置決めすることができる。
また、本発明の好ましい第1実施形態によれば、人間がオブジェクトの他端部に捩りトルクを付加せずに他端部を移動させるときには、人間の意図は通常「並進」であり、z軸まわりのヨー角γを一定に保持するようにロボットハンドのx軸位置を制御することで意図通りにオブジェクトを並進させることができる。
また、人間がオブジェクトの他端部に捩りトルクを付加しながら他端部を移動させるときには、人間の意図は通常「回転」であり、そのトルク方向にヨー角γが増減するようにx軸位置を制御することで意図通りにオブジェクトを回転させることができる。
また、本発明の好ましい第2実施形態によれば、人間がオブジェクトの他端部に捩りトルクを付加せずに他端部を移動させるときには、人間の意図は回転であると決めて、ロボットハンドのx軸位置をそのまま保持することで、z軸まわりのヨー角γを人間が自由に設定できる。
また人間がオブジェクトの他端部に捩りトルクを付加しながら他端部を移動させるときには、人間の意図は並進であると決めて、ヨー角γを一定に保持するようにロボットハンドのx軸位置を制御することで、トルクのかけ方のみで意図通りにオブジェクトを並進させることができる。
また、本発明の好ましい第3実施形態によれば、人間がオブジェクトの他端部に捩りトルクを付加しながら他端部を移動させるときに、人間の意図をすべて回転中心まわりの回転とみなすので、回転と並進を区別する必要がなく、回転モードと移動モードとの間に切り替えがないモードレスで、常に同じ計算手段(回転中心計算とx軸制御)で、オブジェクトを回転中心まわりに回転させて、人間の意図通りにオブジェクトを実質的に並進かつ回転させることができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できることは勿論である。
本発明の協調作業ロボットの全体構成図である ロボットハンドの全体斜視図である。 本発明の協調作業ロボットを模式的に示す図である。 協調作業ロボットの制御方法を示す全体フロー図である。 意図検出手段の第1実施形態を示すフロー図である。 意図検出手段の第2実施形態を示すフロー図である。 意図検出手段の第3実施形態を示すフロー図である。 ロボットハンドのフリージョイント構造を模式的に示す図である。 平面におけるオブジェクトの移動を示す図である。 回転中心Cの位置がトルクTでどのように決まるかを示す図である。 モードレスアルゴリズムの回転を示す図である。 特許文献1の手段の模式図である。 特許文献2の手段の模式図である。 特許文献3の手段の模式図である。
符号の説明
1 オブジェクト、1a 一端部、1b 他端部、
2 オブジェクト保持フレーム、3 人間、
10 ロボットハンド、11 3軸移動装置(多関節アームロボット)、
12 フリージョイント、14 角度センサ、15 スラストセンサ、
16 操作ハンドル、17 トルクセンサ、
20 制御装置、

Claims (7)

  1. 人間一人では運搬し位置決めすることが困難なオブジェクトを、人間の意図に沿ってその人間との協調作業により、3次元的に運搬し所定の位置に位置決めする協調作業ロボットであって、
    オブジェクトの一端部を揺動可能なフリージョイントを介して把持し3次元的に移動可能なロボットハンドと、
    オブジェクトの他端部を把持する人間が該他端部に作用する捩りトルクを検出するトルクセンサと、
    前記ロボットハンドに他端部から作用するスラスト力を検出するスラストセンサと、
    オブジェクトのロボットハンドに対する変位角を検出する角度センサと、
    前記捩りトルク、スラスト力及び変位角から人間の意図を検出し、前記ロボットハンドの3次元位置を制御する制御装置と、を備えたことを特徴とする協調作業ロボット。
  2. オブジェクトの一端部を揺動可能なフリージョイントを介して把持し3次元的に移動可能なロボットハンドと、
    オブジェクトの他端部を把持する人間が該他端部に作用する捩りトルクを検出するトルクセンサと、
    前記ロボットハンドに他端部から作用するスラスト力を検出するスラストセンサと、
    オブジェクトのロボットハンドに対する変位角を検出する角度センサとを備えた協調作業ロボットの制御方法であって、
    前記捩りトルク、スラスト力及び変位角から人間の意図を検出し、前記ロボットハンドの3次元位置を制御する、ことを特徴とする協調作業ロボットの制御方法。
  3. 互いに直交する水平軸x、y及び鉛直軸zを有する3次元空間において、前記一端部と他端部を結ぶオブジェクトの軸線が、ほぼy軸方向に延びるように初期位置が設定されており、
    前記初期位置からx軸方向に離れた位置にオブジェクトの位置決め位置が設定されており、
    前記オブジェクトの変位角は、x軸まわりのピッチ角α、y軸まわりのロール角β、及びz軸まわりのヨー角γであり、
    前記ピッチ角αを一定に保持するようにロボットハンドのz軸位置を制御し、かつ前記スラスト力の方向にy軸位置を制御する、ことを特徴とする請求項2に記載の協調作業ロボットの制御方法。
  4. 人間がオブジェクトの他端部に捩りトルクを付加せずに他端部を移動させるときには、人間の意図を並進と判断して、ヨー角γを一定に保持するようにロボットハンドのx軸位置を制御し、
    人間がオブジェクトの他端部に捩りトルクを付加しながら他端部を移動させるときには、人間の意図を回転と判断して、そのトルク方向にヨー角γが増減するようにx軸位置を制御する、ことを特徴とする請求項3に記載の協調作業ロボットの制御方法。
  5. 人間がオブジェクトの他端部に捩りトルクを付加せずに他端部を移動させるときには、人間の意図を回転と判断して、ロボットハンドのx軸位置をそのまま保持し、
    人間がオブジェクトの他端部に捩りトルクを付加しながら他端部を移動させるときには、人間の意図を並進と判断して、ヨー角γを一定に保持するようにロボットハンドのx軸位置を制御する、ことを特徴とする請求項3に記載の協調作業ロボットの制御方法。
  6. 人間がオブジェクトの他端部に捩りトルクを付加しながら他端部を移動させるときに、人間の意図をすべて回転中心まわりの回転とみなし、
    回転モードと移動モードとの間に切り替えがないモードレスで、捩りトルクが大きいときに回転中心をオブジェクト中心の近くに設定し、捩りトルクが小さいときに回転中心をオブジェクト中心から十分離れた位置に設定し、設定した回転中心を中心としてオブジェクトが回転変位するようにロボットハンドのx軸位置を制御する、ことを特徴とする請求項3に記載の協調作業ロボットの制御方法。
  7. オブジェクト中心から回転中心までの距離L(T)を、捩りトルクTが所定の最大閾値より大きいときに0、所定の最小閾値より小さいときに回転を並進とみなせる最大絶対値、それらの中間のときにその間を滑らかに変化するS字状曲線に予め設定する、ことを特徴とする請求項6に記載の協調作業ロボットの制御方法。
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