JP2008212753A - 遊技機用球貯留構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】遊技者がパチンコ球を使用して遊技を行うための遊技盤に向かってパチンコ球を発射する発射装置を有する遊技機において、遊技者の手を煩わせることなく、かつ、簡単な機構により、発射装置により発射されるべきパチンコ球をその発射装置に供給可能とする。
【解決手段】遊技機に、共に、前方に張り出すとともに、すきまを隔てて上下に並んだ上皿部50および下皿部52であって、それらのうち上皿部に最初に、賞品として払い出されたパチンコ球が供給されるものを設ける。それら上皿部と下皿部とを、上皿部から下皿部にパチンコ球が流れる連絡通路82によって互いに接続する。賞品として払い出されたパチンコ球は上皿部から下皿部に供給され、その後、その下皿部から発射装置16に供給される。
【選択図】図1
【解決手段】遊技機に、共に、前方に張り出すとともに、すきまを隔てて上下に並んだ上皿部50および下皿部52であって、それらのうち上皿部に最初に、賞品として払い出されたパチンコ球が供給されるものを設ける。それら上皿部と下皿部とを、上皿部から下皿部にパチンコ球が流れる連絡通路82によって互いに接続する。賞品として払い出されたパチンコ球は上皿部から下皿部に供給され、その後、その下皿部から発射装置16に供給される。
【選択図】図1
Description
本発明は、パチンコ機、アレンジボール遊技機等、遊技者がパチンコ球を使用して遊技を行うための遊技盤が装着されて使用される遊技機であってパチンコ球を遊技盤に向かって発射する発射装置を有するものの球貯留構造に関するものであり、特に、その発射装置により発射されるべきパチンコ球をその発射装置に供給する技術の改良に関するものである。
上記遊技機は、一般に、(a)遊技盤が装着される機枠と、(b)その機枠に装着された遊技盤に向かってパチンコ球を発射する発射装置と、(c)パチンコ球を貯留する球貯留構造とを含むように構成される。
この種の遊技機は、一般に、さらに、ガラス扉と前皿部扉とを含むように構成される。それらガラス扉と前皿部扉とは、機枠の高さ方向において互いに隣接した状態でその機枠の前面を覆うように構成される。それらガラス扉と前皿部扉とは、共に、機枠の高さ方向に延びる回動軸線まわりの回動によりその機枠に対して開閉可能とされている。
ガラス扉は、それの閉状態において、機枠に装着された遊技盤の前面に部分的に設定された遊技領域をそれの前側から透視可能に覆うように構成される。一方、前皿部扉は、発射装置により発射されたパチンコ球が遊技盤の当たり穴に入ることに応じて賞品として払い出されたパチンコ球を貯留する貯留機能を発揮する前皿部を有するように構成される。
この種の遊技機の一従来例においては、前皿部が、前皿部扉の前面において、共に、前皿部扉の前面から前方に張り出す上皿部と下皿部とを含むように構成される。
この従来の遊技機においては、前記払い出されたパチンコ球がそれら上皿部と下皿部とのうち上皿部に供給される。その結果、この従来の遊技機においては、少なくとも上皿部が球貯留機能を発揮する。
この従来の遊技機においては、発射装置が、上皿部に貯留されているパチンコ球を遊技盤に向かって発射するように構成されている。上皿部からパチンコ球が1個ずつ、発射装置に供給されるようになっているのである。
さらに、この従来の遊技機においては、前記払い出されたパチンコ球が多数、上皿部に供給された結果、その上皿部においてパチンコ球が溢れる場合がある。いわゆる溢れ球が発生する場合である。この従来の遊技機においては、そのような溢れ球を下皿部において収容するように設計されている。
さらにまた、この従来の遊技機においては、発射装置により発射されたパチンコ球が遊技盤の遊技領域に到達することに失敗したために遊技盤から発射装置に向かって戻ろうとする場合がある。いわゆるファウル球が発生する場合である。この従来の遊技機においては、そのようなファウル球を発射装置の手前で捕捉して下皿部において収容するように設計されている。
以上説明したように、上述の従来の遊技機においては、溢れ球およびファウル球が下皿部において収容されることになる。
一方、上述のように、この従来の遊技機においては、上皿部から発射装置にパチンコ球が供給されるようになっている。
そのため、この従来の遊技機においては、上皿部においてパチンコ球が存在しなくなったか、または存在しなくなりそうになると、遊技者は、下皿部に存在するパチンコ球を上皿部に持ち上げて投入しなければならず、面倒であった。
このような事情を背景として、本発明は、発射装置により発射されるべきパチンコ球をその発射装置に供給する煩わしさから遊技者を解放可能とすることを課題としてなされたものである。
請求項1に係る発明によれば、遊技盤が装着される機枠と、その機枠に装着された前記遊技盤に向かってパチンコ球を発射する発射装置とを含む遊技機においてパチンコ球を貯留するための遊技機用球貯留構造において、共に、前記遊技機の前方に張り出しており、パチンコ球を受け取ることが可能な上側球受け部および下側球受け部と、前記上側球受け部内のパチンコ球を前記下側球受け部に向けて流下させる連絡通路とを設け、かつ、その連絡通路を、前記遊技機の内部に配置するとともに、前記発射装置を、前記下側球受け部から供給されたパチンコ球を前記遊技盤に向かって発射するように構成したことを特徴とする遊技機用球貯留構造が提供される。
請求項1に係る発明によれば、パチンコ球は、上側球受け部から下側球受け部に、重力を利用しつつ、連絡通路により導かれ、その後、その下側球受け部から発射装置に供給される。
したがって、請求項1に係る発明によれば、下側球受け部においてパチンコ球が必要になれば、パチンコ球が上側球受け部から下側球受け部に自動的に補給され、やがてそこから自動的に発射装置に供給される。
よって、請求項1に係る発明によれば、遊技者の手を煩わすことなく、かつ、複雑な機構を採用することなく、遊技機において溢れ球を発射装置に供給可能となる。
請求項2に係る発明によれば、前記発射装置は、(a)アクチュエータと、(b)そのアクチュエータにより揺動させられる揺動軸と、(c)その揺動軸の揺動により、その揺動軸より低い位置においてパチンコ球を発射する発射具とを含む請求項1に記載の遊技機用球貯留構造が提供される。
請求項2に係る発明においては、揺動軸より低い位置において発射具がパチンコ球を遊技盤に向かって発射する。
したがって、請求項2に係る発明によれば、発射装置の発射位置を遊技機において可及的に低い位置に設定することが容易となり、その結果、遊技盤の大形化および遊技領域の面積拡大の観点から遊技機の部品レイアウトを最適化することが容易となる。
本発明は、種々の態様によって実施することが可能である。以下、本発明の各態様を、請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、本明細書に記載の技術的特徴のいくつかおよびそれらの組合せのいくつかの理解を容易にするためであり、本明細書に記載の技術的特徴やそれらの組合せが以下の態様に限定されると解釈されるべきではない。
(1) 遊技者がパチンコ球を使用して遊技を行うための遊技盤が装着されて使用される機枠と、
遊技者の操作に応じて、その機枠に装着された遊技盤に向かってパチンコ球を発射する発射装置と、
その発射装置により発射されたパチンコ球が前記遊技盤の当たり穴に入ることに応じて賞品として払い出された別のパチンコ球を貯留する貯留部と
を含む遊技機において、
共に、前記機枠の前方に張り出すとともに、すきまを隔てて上下に並んだ上皿部および下皿部であって、それらのうち上皿部に最初に、前記払い出されたパチンコ球が供給され、それにより、少なくとも上皿部が前記貯留部として機能するものと、
それら上皿部と下皿部とに接続され、上皿部から下皿部にパチンコ球が流れる連絡通路を形成する連絡通路形成部材と
を含み、かつ、前記発射装置を、前記下皿部に収容されているパチンコ球を前記遊技盤に向かって発射するものとしたことを特徴とする遊技機。
遊技者の操作に応じて、その機枠に装着された遊技盤に向かってパチンコ球を発射する発射装置と、
その発射装置により発射されたパチンコ球が前記遊技盤の当たり穴に入ることに応じて賞品として払い出された別のパチンコ球を貯留する貯留部と
を含む遊技機において、
共に、前記機枠の前方に張り出すとともに、すきまを隔てて上下に並んだ上皿部および下皿部であって、それらのうち上皿部に最初に、前記払い出されたパチンコ球が供給され、それにより、少なくとも上皿部が前記貯留部として機能するものと、
それら上皿部と下皿部とに接続され、上皿部から下皿部にパチンコ球が流れる連絡通路を形成する連絡通路形成部材と
を含み、かつ、前記発射装置を、前記下皿部に収容されているパチンコ球を前記遊技盤に向かって発射するものとしたことを特徴とする遊技機。
この遊技機によれば、前記払い出されたパチンコ球は、上皿部から下皿部に、重力を利用しつつ、連絡通路により導かれ、その後、その下皿部から発射装置に供給される。
したがって、この遊技機によれば、下皿部がパチンコ球で溢れると溢れ球が上皿部において貯留され、この状態で下皿部においてパチンコ球が必要になれば、パチンコ球が上皿部から下皿部に自動的に補給され、やがてそこから自動的に発射装置に供給される。
よって、この遊技機によれば、遊技者の手を煩わすことなく、かつ、複雑な機構を採用することなく、遊技機において溢れ球を発射装置に供給可能となる。
ところで、この遊技機によれば、上皿部からではなく下皿部からパチンコ球が発射装置に供給されることになるため、その発射装置によりパチンコ球が発射される発射位置が、上皿部からパチンコ球が発射装置に供給される従来の遊技機におけるより、低くなる傾向がある。
一方、このように発射位置が低くなれば、遊技盤の大形化およびそれの遊技領域の面積拡大の観点から遊技機の部品レイアウトを最適化することが容易となる。発射位置が低くなれば、遊技機において連続した領域を遊技盤のために確保することが容易となるからである。そして、このような遊技領域の面積拡大は、例えば、遊技者が遊技機を利用して行い得る遊技の規模および自由度を向上させることが容易となることにつながる。
したがって、本項に係る遊技機を、発射位置を従来の遊技機におけるより低く設定した態様で実施する場合には、遊技盤を大形化してそれの遊技領域の面積を拡大することが容易になる。
(2) さらに、前記発射装置により発射されたが前記遊技盤の遊技領域に到達することに失敗したためにその遊技盤から前記発射装置に向かって戻ろうとするパチンコ球であるファウル球を前記発射装置の手前で捕捉して前記上皿部、前記連絡通路または前記下皿部に導くファウル球通路を形成するファウル球通路形成部材を含む(1)項に記載の遊技機。
この遊技機によれば、ファウル球が、ファウル球通路により上皿部、連絡通路または下皿部に導かれ、いずれにしても、最終的には下皿部から発射装置に供給される。
よって、この遊技機によれば、遊技者の手を煩わすことなく、かつ、複雑な機構を採用しないで、遊技機においてファウル球を発射装置に供給可能となる。
(3) さらに、前記機枠の高さ方向に延びる回動軸線まわりの回動によりその機枠に対して開閉可能にその機枠に取り付けられた前皿部扉を含み、かつ、その前皿部扉に、前記上皿部と前記下皿部とが一緒に設けられている(1)または(2)項に記載の遊技機。
この遊技機によれば、主に貯留機能を有する上皿部のみならず、発射装置にパチンコ球を供給する供給機能を有する下皿部も、機枠に対して開閉可能となり、よって、それら上皿部および下皿部の開状態においてそれらに後面から作業者がアクセスすることが可能となる。その結果、例えば、作業者はそれら上皿部および下皿部のメンテナンスを容易に行い得る。
さらに、この遊技機によれば、それら上皿部と下皿部とが互いに一体的に開閉動作を行わせられるため、別々に開閉動作を行わせられる場合に比較し、前皿部扉の構成を単純化することが容易となる。
さらにまた、この遊技機によれば、それら上皿部と下皿部とが一緒に前皿部扉に設けられているため、別々に設けられる場合に比較し、それら上皿部と下皿部とをつなぐ連絡通路を形成する連絡通路形成部材の構成を単純化することが容易となる。
本項において「前皿部扉」は、後述のガラス扉から独立した部品として構成したり、そのガラス扉と一体化された部品である一体扉として構成することが可能である。
(4) 前記上皿部および前記下皿部の背後において、前記発射装置により発射されたパチンコ球が前記遊技盤に向かう際にそのパチンコ球が通過する経路を邪魔する部材を有しないように構成されている(1)ないし(3)項のいずれかに記載の遊技機。
この遊技機によれば、上皿部および下皿部の存在に影響を受けることなく自由に、発射装置により発射されたパチンコ球が遊技盤に向かう際にそのパチンコ球が通過する経路を設定することが可能となる。
(5) さらに、
前記機枠の高さ方向に延びる回動軸線まわりの回動によりその機枠に対して開閉可能にその機枠に取り付けられた前皿部扉と、
その前皿部扉に設けられ、そこに収容されているパチンコ球の数であるパチンコ球収容数が設定限度を超えたことを検出するセンサと、
前記発射装置により発射されたパチンコ球が前記遊技盤の当たり穴に入ることに応じて別のパチンコ球を賞品として払い出す払い出し装置であって、前記センサに接続されるとともに、前記パチンコ球収容数が前記設定限度を超えたことが前記センサにより検出された場合に、パチンコ球を払い出すことを中止するものと
を含む(1)ないし(4)項のいずれかに記載の遊技機。
前記機枠の高さ方向に延びる回動軸線まわりの回動によりその機枠に対して開閉可能にその機枠に取り付けられた前皿部扉と、
その前皿部扉に設けられ、そこに収容されているパチンコ球の数であるパチンコ球収容数が設定限度を超えたことを検出するセンサと、
前記発射装置により発射されたパチンコ球が前記遊技盤の当たり穴に入ることに応じて別のパチンコ球を賞品として払い出す払い出し装置であって、前記センサに接続されるとともに、前記パチンコ球収容数が前記設定限度を超えたことが前記センサにより検出された場合に、パチンコ球を払い出すことを中止するものと
を含む(1)ないし(4)項のいずれかに記載の遊技機。
この遊技機においては、パチンコ球収容数が設定限度を超えたことがセンサにより検出された場合には、払い出し装置がパチンコ球を上皿部に向かって払い出すことが中止される。
したがって、この遊技機によれば、パチンコ球収容数が設定限度を超えたにもかかわらず払い出し装置がパチンコ球をさらに払い出すことが防止される。その結果、例えば、払い出し装置と上皿部または下皿部とをつなぐパチンコ球の通路にパチンコ球が無理に押し込められたことが原因となって、払い出し装置等、遊技機のいくつかの構成要素に過負荷が加えられてしまう事態を回避し得る。
さらに、この遊技機によれば、その払い出し中止状態で前皿部扉を開かせ、それにより、その払い出し装置と上皿部との間におけるパチンコ球の通路が開放された場合でも、払い出し装置からパチンコ球が払い出されて遊技機の外に出てしまうことが防止される。
本項において「前皿部扉」は、後述のガラス扉から独立した部品として構成したり、そのガラス扉と一体化された部品である一体扉として構成することが可能である。
(6) 前記センサが、前記払い出されたパチンコ球が前記上皿部に流入する入口近傍に配置されている(5)項に記載の遊技機。
この遊技機においては、前皿部扉においてパチンコ球収容数が設定限度を超えたことを検出するためのセンサが、払い出し装置から払い出されたパチンコ球が上皿部に流入する入口近傍に配置されている。
したがって、この遊技機によれば、上皿部と下皿部との双方がパチンコ球で溢れそうになるまで、前皿部扉にパチンコ球を収容可能となり、その結果、前皿部扉の全体におけるパチンコ球の貯留能力を容易に高め得る。
(7) 前記連絡通路が、
(a)前記払い出されたパチンコ球が前記上皿部上での短い経路を経て前記下皿部に供給されるためにそれら上皿部と下皿部との間に形成される第1通路と、
(b)前記払い出されたパチンコ球が前記上皿部上での長い経路を経て前記下皿部に供給されるためにそれら上皿部と下皿部との間に形成される第2通路と
を含む(1)ないし(6)項のいずれかに記載の遊技機。
(a)前記払い出されたパチンコ球が前記上皿部上での短い経路を経て前記下皿部に供給されるためにそれら上皿部と下皿部との間に形成される第1通路と、
(b)前記払い出されたパチンコ球が前記上皿部上での長い経路を経て前記下皿部に供給されるためにそれら上皿部と下皿部との間に形成される第2通路と
を含む(1)ないし(6)項のいずれかに記載の遊技機。
前記(1)ないし(6)項のいずれかに係る遊技機においては、パチンコ球がそれの払い出し後に発射装置まで移動するための経路が、従来の遊技機におけるより長くなり、その結果、パチンコ球がそれの払い出し後に発射装置に到達するまでの所要時間が長くなる傾向がある。
これに対し、本項に係る遊技機においては、連絡通路が、払い出されたパチンコ球が上皿部上での短い経路を経て下皿部に供給されるためにそれら上皿部と下皿部との間に形成される第1通路を含むように構成されるため、この第1通路を使用すれば、パチンコ球がそれの払い出し後に発射装置に到達するまでの所要時間を容易に短縮し得る。
また、前記(1)ないし(6)項のいずれかに係る遊技機においては、上皿部がパチンコ球を貯留する能力を高めるためには、パチンコ球が上皿部上の長い経路を経て下皿部に供給されるようにすることが有効であると考えられる。その長い経路がパチンコ球の貯留部分として機能し得るからである。
そこで、本項に係る遊技機においては、連絡通路が、払い出されたパチンコ球が上皿部上での長い経路を経て下皿部に供給されるためにそれら上皿部と下皿部との間に形成される第2通路も含むように構成されている。
したがって、この遊技機によれば、パチンコ球がそれの払い出し後に発射装置に到達するまでの所要時間の短縮という要望と、上皿部の貯留能力の向上という要望とを選択的にまたは一緒に満たすことが容易となる。
本項において「短い経路」は、長さが0である経路を含むように解釈することが可能である。
(8) 前記上皿部が、
(a) 前記払い出されたパチンコ球を貯留するための貯留部分であって水平方向に対して傾斜した方向に延びるものと、
(b) その貯留部分の上流側に形成され、前記払い出されたパチンコ球がその貯留部分に流入する入口と、
(c) 前記貯留部分の下流側に形成され、その貯留部分に貯留されているパチンコ球が前記第2通路に流出する出口と
を含む(7)項に記載の遊技機。
(a) 前記払い出されたパチンコ球を貯留するための貯留部分であって水平方向に対して傾斜した方向に延びるものと、
(b) その貯留部分の上流側に形成され、前記払い出されたパチンコ球がその貯留部分に流入する入口と、
(c) 前記貯留部分の下流側に形成され、その貯留部分に貯留されているパチンコ球が前記第2通路に流出する出口と
を含む(7)項に記載の遊技機。
この遊技機においては、パチンコ球が上皿部において入口から出口まで、重力を利用することにより、移動させられる。
したがって、この遊技機によれば、上皿部におけるパチンコ球の移動を簡単な機構により実現し得る。
(9) 前記第1通路の方が、前記第2通路より優先的に、前記払い出されたパチンコ球を前記上皿部から前記下皿部に供給するために使用されるように構成されている(7)または(8)項に記載の遊技機。
この遊技機によれば、パチンコ球がそれの払い出し後に発射装置に到達するまでの所要時間の短縮という要望を、上皿部の貯留能力の向上という要望より優先させて満たすことが容易となる。
(10) さらに、前記第1通路と前記第2通路とのうち、前記払い出されたパチンコ球を前記上皿部から前記下皿部に供給するために使用されるものを手動で選択することを可能にする選択機構を含む(7)ないし(9)項のいずれかに記載の遊技機。
この遊技機によれば、パチンコ球がそれの払い出し後に発射装置に到達するまでの所要時間の短縮という要望と、上皿部の貯留能力の向上という要望とのうちのいずれを優先させて満たすかを、遊技者または作業者の意思に従い、手動により選択可能となる。その結果、例えば、遊技機の使い勝手が向上する。
(11) 前記連絡通路形成部材の一部分が、その連絡通路形成部材の内部に形成された前記連絡通路に作業者が外部からアクセスすることを可能にする開口部を形成する位置とその開口部を遮断する位置とを選択的に取り得る可動部とされている(1)ないし(10)項のいずれかに記載の遊技機。
この遊技機によれば、連絡通路形成部材の一部分が可動部とされることにより、その連絡通路形成部材の内部を開放可能となるため、例えば、作業者はその連絡通路形成部材のメンテナンスを容易に行い得る。
本項において「可動部」は、例えば、連絡通路形成部材のうちそれの内部と外部とに臨まされる一部分であって他の部分から完全に分離可能な完全分離可能部とすることが可能である。この場合には、その完全分離可能部は、連絡通路形成部材に装着されてそれの内部を外部から遮断する位置と、その連絡通路形成部材から完全に分離してそれの内部を開放する位置とに選択的に位置させられることとなる。
また、「可動部」は、連絡通路形成部材のうちそれの内部と外部とに臨まされる一部分であって回動により開閉可能に他の部分に取り付けられた回動部とすることが可能である。この場合、その回動部は、連絡通路形成部材の内部を外部から遮断する閉位置と、その連絡通路形成部材の内部を開放する開位置とに選択的に回動させられることとなる。
(12) 前記発射装置が、
(a)アクチュエータと、
(b)そのアクチュエータにより駆動されるとともに、当該遊技機のうち、そのアクチュエータより低い位置においてパチンコ球を前記遊技盤に向かって発射する発射具と
を含む(1)ないし(11)項のいずれかに記載の遊技機。
(a)アクチュエータと、
(b)そのアクチュエータにより駆動されるとともに、当該遊技機のうち、そのアクチュエータより低い位置においてパチンコ球を前記遊技盤に向かって発射する発射具と
を含む(1)ないし(11)項のいずれかに記載の遊技機。
この遊技機においては、アクチュエータより低い位置において発射具がパチンコ球を遊技盤に向かって発射する。
したがって、この遊技機によれば、発射装置の発射位置を遊技機において可及的に低い位置に設定することが容易となり、その結果、前記(1)項の説明から明らかなように、遊技盤の大形化および遊技領域の面積拡大の観点から遊技機の部品レイアウトを最適化することが容易となる。
(13) 前記遊技盤の前面に部分的に設定された遊技領域の外周において概して円弧状を成すレールが、前記発射装置により発射されたパチンコ球を前記遊技領域に誘導するために設けられており、前記発射装置が、前記レールに接する一直線であって前記機枠の高さ方向に概して平行に延びるものに沿ってパチンコ球を発射するものとされている(1)ないし(12)項のいずれかに記載の遊技機。
遊技機は、一般に、パチンコ球を垂直方向に対して斜めに発射する斜め発射方式を採用する。この斜め発射方式を採用する遊技機にあっては、発射装置から発射されて遊技盤に到達するまでにパチンコ球が通過する経路であるパチンコ球経路が遊技機内を斜めに横切ることとなる。
これに対し、本項に係る遊技機においては、発射装置が、レールに接する一直線であって機枠の高さ方向に概して平行に延びるものに沿ってパチンコ球を発射するものとされている。
したがって、この遊技機によれば、上記斜め発射方式を採用する遊技機における程度にパチンコ球経路が遊技機内を斜めに横切らずに済む。
よって、この遊技機によれば、遊技盤の大形化および遊技領域の面積拡大の観点から遊技機の部品レイアウトを最適化することが容易となる。
図9においては、以上説明した斜め発射方式と、本項に係る発射方式(斜め発射方式から表現上顕著に区別する便宜上、垂直発射方式という。)とが対比して示されている。
一般に、遊技機においては、発射装置により発射されたパチンコ球がレールに、そのレールから離れる向きの反発力がパチンコ球にできる限り生じない角度で接触するようにレールのジオメトリが設計される。そのため、同図に示すように、レールの曲線部に近似する円弧を含む円周Cに接して発射装置における発射位置LPを通過する一接線が想定される。その接線は、斜め発射方式においては、同図に示すように、発射位置LP1を通過して延びるとともに、円周Cに接する一直線(以下、「第1直線」という。)L1である。これに対して、垂直発射方式においては、その第1直線L1より垂直に近い一直線(以下、「第2直線」という。)L2とされる。第1直線L1は円周Cと接点P1において接するのに対し、第2直線L2は円周Cと、接点P1より高い接点P2において接している。
本項において「レールに接する一直線であって機枠の高さ方向に概して平行に延びるもの」は、その直線に沿ってパチンコ球を発射すると、斜め発射方式を採用している遊技機におけるパチンコ球の発射角度より垂直に近い発射角度でパチンコ球が発射されることとなる直線を意味する。
その直線と水平線との成す角度θ(それら直線と水平線との間に幾何学的に存在する2つの角度のうち小さい方)であるパチンコ球の発射角度を数値により具体的に例示すれば、その角度θは、45度以上の角度としたり、55度以上の角度としたり、65度以上の角度としたり、75度以上の角度とすることが可能である。また、その角度θは、78.5度から前後に11.5度ずつずれた2つの値により規定される範囲内の角度とすることも可能である。
(14) さらに、前記機枠の高さ方向に延びる回動軸線まわりの回動により前記機枠に対して開閉可能にその機枠に取り付けられたガラス扉であって、それの閉状態において、前記機枠に装着された遊技盤をそれの前側から透視可能に覆うものを含み、かつ、そのガラス扉に、前記上皿部と下皿部とのうち少なくとも上皿部が合体させられ、それにより、一体扉が構成されている(1)ないし(13)項のいずれかに記載の遊技機。
この遊技機においては、機枠に対して開閉可能なガラス扉に、上皿部と下皿部とのうち少なくとも上皿部が合体させられ、それにより、一体扉が構成される。
したがって、この遊技機によれば、ガラス扉から独立した前皿部扉において上皿部と下皿部とを構成する場合に比較し、独立した1つの扉内において、遊技盤を透視可能な連続した広いガラス領域を確保することが容易となる。このことは、遊技盤を大形化することが容易となることを意味する。
よって、この遊技機によれば、一体扉内において連続した広いガラス領域を容易に確保可能となり、遊技盤を容易に大形化可能となる。
(15) 前記一体扉が、前記ガラス扉に前記上皿部と前記下皿部との双方が合体させられることにより、構成されている(14)項に記載の遊技機。
この遊技機によれば、ガラス扉に上皿部のみが合体させられることによって一体扉が構成される場合に比較し、広いガラス領域を容易に確保可能となり、遊技盤を容易に大形化可能となる。
以下、本発明のさらに具体的な一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1および図2に示すように、本実施形態であるパチンコ機は、機枠10と一体扉12と発射装置16とを備えている。図1には、一体扉12が正面図で示され、一方、図2には、その一体扉12を取り除いた状態でパチンコ機が正面図で示されている。すなわち、本実施形態においては、パチンコ機が本発明における「遊技機」の一例を構成しているのである。
図2に示すように、機枠10には、それの前側において作業者により着脱可能に遊技盤20が装着される。遊技盤20は、それの中央に遊技領域22が設定されている。この遊技領域22においては、図示しない複数本の釘等の障害物が、パチンコ球との衝突によってそれの進路に影響を及ぼすために設けられている。その遊技領域22の外周においては、概して円弧状を成すレール26が、発射装置16により発射されたパチンコ球を遊技領域22に誘導するために設けられている。
発射装置16は、よく知られているように、遊技者による操作ハンドル28(図1参照)の操作加減に応じた強さでパチンコ球を、機枠10に装着された遊技盤20に向かって発射する。
そのため、図2に示すように、発射装置16は、発射されるべきパチンコ球が1個ずつ装填されて保持される保持具30を備えている。この保持具30は、機枠10に固定されるとともに、レール状を成す部分を有するように設計されている。発射装置16は、さらに、機枠10に取り付けられた、ソレノイド、モータ等のアクチュエータ32と、そのアクチュエータ32により駆動される発射具34とを備えている。
発射具34は、パチンコ機のうち、アクチュエータ32より低い位置においてパチンコ球を遊技盤20に向かって発射するものである。発射具34は、アクチュエータ32により揺動させられることにより、パチンコ球を発射すべき向きにそのパチンコ球にその背後から衝撃力を加える。したがって、発射具34は、打球槌、マレット、ハンマー等と称することが可能である。
発射具34は、パチンコ球を保持具30に沿い、かつ、レール26に向かって発射する。保持具30から放出されたパチンコ球は、その保持具30とレール26との間に設けられたすきまを飛び越えた後、レール26に可及的に小さな角度で接触し、その接触によりレール26から大きな反発力がパチンコ球に作用しないようにされている。
したがって、本実施形態によれば、アクチュエータ32より低い位置において発射具34がパチンコ球を遊技盤20に向かって発射するようになっているため、発射装置16の発射位置をパチンコ機において可及的に低い位置に設定することが容易となり、その結果、前述の説明から明らかなように、遊技盤20の大形化および遊技領域22の面積拡大の観点からパチンコ機の部品レイアウトを最適化することが容易となる。
パチンコ機は、さらに、発射装置16により発射されたパチンコ球が遊技盤20の当たり穴に入るのに応じて賞品としてパチンコ球を払い出す払い出し装置36(図7参照)を備えている。図5に示すように、遊技盤20の後面に機構盤38が装着される。機構盤38は、よく知られているように、主に、パチンコ機においてパチンコ球の流れを制御する部分である。この機構盤38に払い出し装置36が取り付けられている。
従来のパチンコ機であれば、ガラス扉と前皿部扉とが、機枠10の高さ方向において互いに隣接した状態でその機枠10の前面を覆うように設計される。それらガラス扉と前皿部扉とは、共に、機枠10の高さ方向に延びる回動軸線まわりの回動によりその機枠10に対して開閉可能とされる。その回動軸線は、パチンコ機の一対の側辺のうち向かって左側に位置するものに一致するように設定される。
これに対して、本実施形態においては、ガラス扉に前皿部扉が合体させられることにより、一体扉12が構成されている。この一体扉12は、図5に示すように、すきまを隔てて積層された2枚のガラス板40が、開口部を有する扉枠42にその開口部を塞ぐ状態で装着されることにより構成されている。すなわち、本実施形態においては、一体扉12のうちガラス板40が装着されてガラス領域が形成されている上側部分が、従来のパチンコ機におけるガラス扉に相当し、下側部分が、従来のパチンコ機における前皿部扉に相当しているのである。
図1に示すように、一体扉12の下側部分には、共にその一体扉12の前面から前方に張り出した上皿部50と下皿部52とが一緒に構成されている。それら上皿部50と下皿部52とは、一体扉12の前面において、すきまを隔てて上下に並んでいる。すなわち、本実施形態においては、上皿部50および下皿部52がそれぞれ、本発明における「上側球受け部」および「下側球受け部」のそれぞれの一例を構成しているのである。
したがって、本実施形態によれば、上皿部50のみならず下皿部52も、機枠10に対して開閉可能となり、その結果、例えば、作業者はそれら上皿部50および下皿部52のメンテナンスを容易に行い得る。
さらに、本実施形態によれば、それら上皿部50と下皿部52とが互いに一体的に開閉動作を行わせられるため、別々に開閉動作を行わせられる場合に比較し、一体扉12の構成を単純化することが容易となる。
さらにまた、本実施形態によれば、それら上皿部50と下皿部52とが一緒に一体扉12に設けられているため、別々に設けられる場合に比較し、それら上皿部50と下皿部52とをつなぐ後述の連絡通路を形成する連絡通路形成部材の構成を単純化することが容易となる。
上皿部50は、図1には正面図、図3には平面図、図5には側面断面図でそれぞれ示されている。それら図に示すように、上皿部50は、パチンコ球を貯留する貯留部分60を備えている。この貯留部分60は、上皿部50の底部を含むように構成されている。
この貯留部分60は、図1に示すように、機枠10の幅方向すなわち水平方向に対して傾斜した方向に延びている。貯留部分60は、本実施形態においては、機枠10に向かって左側の端部から右側の端部に向かって下るように傾斜させられている。
図1に示すように、一体扉12には、その貯留部分60の上流側の端部(左側の端部)の近傍において、払い出し装置36により払い出されたパチンコ球が上皿部50に流入するための入口64が開口させられている。同図において矢印はパチンコ球が流れる向きを示している。
図3に示すように、その貯留部分60の上流側の端部(左側の端部)には、そこから下皿部52にパチンコ球が流出するための第1出口66が開口させられている。
さらに、同図に示すように、その貯留部分60の下流側の端部(右側の端部)には、そこから下皿部52にパチンコ球が流出するための第2出口68が開口させられている。
このように、本実施形態においては、第2出口68より入口64に近接した位置に第1出口66が配置されているため、払い出し装置36により払い出されたパチンコ球は、第2出口68より優先的に第1出口66に流入する傾向が強い。
さらに、本実施形態においては、貯留部分60の傾斜により入口64から第2出口68へのパチンコ球の流れが重力を利用して行われるため、そのパチンコ球の流れが簡単な機構により生起されることとなる。
一方、下皿部52は、図1には正面図、図4には平面図、図5には側面断面図でそれぞれ示されている。それら図に示すように、下皿部52も、上皿部50と同様に、パチンコ球を貯留する貯留部分70を備えている。この貯留部分70は、下皿部52の底部を含むように構成されている。
すなわち、本実施形態においては、上皿部50のみならず下皿部52も前記(1)項における「貯留部」として機能するようになっているのである。
図4に示すように、その貯留部分70のほぼ中央位置には、そこからパチンコ球を落下させて抜くための球抜き穴74が開口させられている。この球抜き穴74は、手動により開閉可能とされている。
その貯留部分70も、貯留部分60と同様に、図1に示すように、機枠10の幅方向すなわち水平方向に対して傾斜した方向に延びている。この貯留部分70も、貯留部分60と同様に、本実施形態においては、機枠10に向かって左側の端部から右側の端部に向かって下るように傾斜させられている。
図4に示すように、その貯留部分70は、それの下流側の端部(右側の端部)において、上流側から下流側に進むにつれて幅寸法がしだいに短くなる整列部78を備えている。この整列部78は、パチンコ球を一列に整列させて発射装置16の保持具30に誘導するために設けられている。
したがって、本実施形態においては、従来のパチンコ機と同様に、下皿部52から発射装置16へのパチンコ球の流れが重力を利用して生起される。
図1に示すように、一体扉12には入口80が、下皿部52の内部に臨まされる位置に開口させられている。この入口80は、上皿部50の第1出口66のほぼ真下に配置されている。上皿部50から流出したパチンコ球はその入口80を経て下皿部52に流入するようになっている。
図1に示すように、上皿部50と下皿部52との間には、上皿部50から下皿部52にパチンコ球が流れる連絡通路82が形成されている。その連絡通路82は、上皿部50の第1出口66と下皿部52の入口80とをつなぐ第1通路84と、上皿部50の第2出口68と下皿部52の入口80とをつなぐ第2通路86とにより構成されている。
したがって、本実施形態においては、払い出し装置36から払い出されて入口64から上皿部50に流入したパチンコ球は、上皿部50と第1通路84とを経た短い経路で下皿部52に流入する可能性と、上皿部50と第2通路86とを経た長い経路で下皿部52に流入する可能性とを有する。
ただし、前述のように、第1出口66と第2出口68とのうち第1出口66の方が入口64に近接して配置されている関係上、第1通路84がパチンコ球で溢れているために第1出口66が塞がっている場合ではない限り、基本的には、第1通路84を使用した短い経路で下皿部52にパチンコ球が迅速に流入する。これに対し、第1出口66が塞がっている場合、または入口64から上皿部50に流入したパチンコ球が第1出口66に進入しなかった場合には、第2通路86を経た長い経路でパチンコ球が下皿部52に流入する。この長い経路が存在するため、上皿部50を貯留部として有効に機能させることが可能となる。
以上の説明から明らかなように、本実施形態によれば、払い出し装置36により払い出されたパチンコ球は、上皿部50から下皿部52に、重力を利用しつつ、連絡通路82により導かれ、その後、その下皿部52から発射装置16に供給される。
したがって、本実施形態によれば、下皿部52がパチンコ球で溢れると溢れ球が上皿部50において貯留され、この状態で下皿部52においてパチンコ球が必要になれば、パチンコ球が上皿部50から下皿部52に自動的に補給され、やがてそこから自動的に発射装置16に供給される。
よって、本実施形態によれば、遊技者の手を煩わすことなく、かつ、複雑な機構を採用することなく、パチンコ機において溢れ球を発射装置16に供給可能となる。
図5に示すように、連絡通路82は、一体扉12において形成されている。連絡通路82は、一体扉12に着脱不能に形成された連絡通路形成部材90と、一体扉12に着脱可能に形成された連絡通路形成部材92との組合せにより形成されている。図6には、その連絡通路形成部材92が正面断面図で示されている。その連絡通路形成部材92を一体扉12から取り外せば、連絡通路82の内部が開放され、その結果、作業者は容易に連絡通路82をメンテナンスすることが可能となる。
図5に示すように、パチンコ機には、機枠10と一体扉12とをまたぐファウル球通路96が形成されている。このファウル球通路96は、機枠10に着脱可能または不能に形成されたファウル球通路形成部材100と、一体扉12に着脱可能または不能に形成されたファウル球通路形成部材102との組合せにより構成されている。ファウル球通路96は、図2に示すように、保持具30とレール26との間に形成されたすきまから落下したパチンコ球を捕捉する第1部分通路106と、その第1部分通路106の出口と連絡通路82の開口部108とをつなぐ第2部分通路110とを含むように構成されている。
したがって、本実施形態によれば、ファウル球が、重力を利用しつつ、ファウル球通路96により下皿部52に導かれ、そこから自動的に発射装置16に供給される。
よって、本実施形態によれば、遊技者の手を煩わすことなく、かつ、複雑な機構を採用することなく、パチンコ機においてファウル球を発射装置16に供給可能となる。
本実施形態においては、一体扉12が、上皿部50および下皿部52の背後において、発射装置16により発射されたパチンコ球が遊技盤20に向かう際にそのパチンコ球が通過するパチンコ球経路を邪魔する部材を有しないように構成されている。そのパチンコ球通路は、保持具30と、レール26とにより規定されている。
その結果、本実施形態においては、図2に示すように、それら上皿部50および下皿部52の存在に影響を受けることなく、上記パチンコ球経路が設定されている。具体的には、パチンコ機を正面から見た場合に、上皿部50および下皿部52とオーバラップする位置にそのパチンコ球経路が設定されている。
したがって、本実施形態によれば、遊技盤20の大形化および遊技領域22の面積拡大の観点からそのパチンコ球経路を最適化することが容易となる。
図7に示すように、一体扉12には満杯スイッチ120が取り付けられている。満杯スイッチ120は、一体扉12のうち前皿部扉に相当する部分に収容されているパチンコ球の数であるパチンコ球収容数が設定限度を超えたことを検出するセンサの一例である。
本実施形態においては、同図に示すように、満杯スイッチ120が、上皿部50の入口64に配置されている。満杯スイッチ120の検出領域は、払い出し装置36から上皿部50に向かってパチンコ球が流れる通路の途中に設定されている。上皿部50と下皿部52との双方がパチンコ球で溢れそうになり、その結果、入口64にパチンコ球が現実にまたはみかけ上存在し続けると、満杯スイッチ120は、パチンコ球を検出したことを表す特定の信号を出力し続けるようになっている。
したがって、本実施形態によれば、上皿部50と下皿部52との双方がパチンコ球で溢れそうになるまで、一体扉12にパチンコ球を収容可能となり、その結果、一体扉12の全体におけるパチンコ球の貯留能力を容易に高め得る。
図7に示すように、その満杯スイッチ120と払い出し装置36とに、コンピュータを主体とするコントローラ124が接続されている。このコントローラ124は機構盤38に取り付けられている。
このコントローラ124には、さらに、遊技盤20の遊技領域22に設けられた当たり穴にパチンコ球が投入されたことを検出するセンサの一例である入賞スイッチ128も接続されている。コントローラ124は、基本的には、パチンコ球が当たり穴に投入されたことがその入賞スイッチ128により検出されるごとに、払い出し装置36に、設定個数のパチンコ球を払い出すことを指令する。
しかし、コントローラ124は、上皿部50も下皿部52もパチンコ球で溢れていることが満杯スイッチ120により検出された場合には、パチンコ球が当たり穴に投入されたことがその入賞スイッチ128により検出されるにもかかわらず、払い出し装置36が設定個数のパチンコ球を払い出すことを禁止する。
図8には、その払い出し禁止を行うためのプログラムであってコントローラ124のコンピュータにより実行されるものの内容が概念的にフローチャートで表されている。
このプログラムは、パチンコ機の電源が投入されている間、繰り返し実行される。各回の実行時には、まず、ステップS101(以下、単に「S101」で表す。他のステップについても同じとする。)において、満杯スイッチ120がパチンコ球を検出しているために特定の信号の一例であるON信号を出力しているON状態が設定時間以上継続したか否かが判定される。満杯スイッチ120がパチンコ球を検出し続けているか否かが判定されるのである。
今回は、満杯スイッチ120のON状態が設定時間以上継続していないと仮定すれば、S101の判定がNOとなり、その後、S102に移行する。このS102においては、入賞スイッチ128の出力信号に応答して払い出し装置36がパチンコ球を払い出すことが許可される。
これに対して、今回は、満杯スイッチ120のON状態が設定時間以上継続していると仮定すれば、S101の判定がYESとなり、その後、S103に移行する。このS103においては、入賞スイッチ128の出力信号に応答して払い出し装置36がパチンコ球を払い出すことが禁止される。
いずれの場合も、以上で、このプログラムの一回の実行が終了する。
したがって、本実施形態によれば、上皿部50および下皿部52におけるパチンコ球収容数が設定限度を超えたにもかかわらず払い出し装置36がパチンコ球をさらに払い出すことが防止される。その結果、例えば、払い出し装置36と上皿部50とをつなぐパチンコ球の通路にパチンコ球が無理に押し込められたことが原因となって、払い出し装置36等、パチンコ機のいくつかの構成要素に過負荷が加えられてしまう事態を回避し得る。
さらに、本実施形態によれば、払い出し装置36と上皿部50との間にパチンコ球が貯留されることがないので、その払い出し中止状態で一体扉12が開かれ、それにより、その払い出し装置36と上皿部50との間におけるパチンコ球の通路が開放された場合でも、その開放に伴ってパチンコ球がパチンコ機の外に出てしまうことが防止される。
さらにまた、本実施形態によれば、満杯スイッチ120がパチンコ球を検出し続ける限り、払い出し装置36がパチンコ球を払い出すことがないので、一体扉12が開いている状態において、入賞スイッチ128が払い出し装置36に払い出し信号を出力することがあっても、払い出し装置36がパチンコ球を払い出すことが防止され、このことによっても、パチンコ球がパチンコ機の外に出てしまうことが防止される。
以上、本発明の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これは例示であり、前記[発明の開示]の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
10 機枠
12 一体扉
16 発射装置
20 遊技盤
22 遊技領域
26 レール
32 アクチュエータ
34 発射具
36 払い出し装置
50 上皿部
52 下皿部
60 貯留部分
64 入口
66 第1出口
68 第2出口
82 連絡通路
84 第1通路
86 第2通路
90,92 連絡通路形成部材
12 一体扉
16 発射装置
20 遊技盤
22 遊技領域
26 レール
32 アクチュエータ
34 発射具
36 払い出し装置
50 上皿部
52 下皿部
60 貯留部分
64 入口
66 第1出口
68 第2出口
82 連絡通路
84 第1通路
86 第2通路
90,92 連絡通路形成部材
Claims (2)
- 遊技盤が装着される機枠と、その機枠に装着された前記遊技盤に向かってパチンコ球を発射する発射装置とを含む遊技機においてパチンコ球を貯留するための遊技機用球貯留構造において、
共に、前記遊技機の前方に張り出しており、パチンコ球を受け取ることが可能な上側球受け部および下側球受け部と、
前記上側球受け部内のパチンコ球を前記下側球受け部に向けて流下させる連絡通路と
を設け、かつ、
その連絡通路を、前記遊技機の内部に配置するとともに、
前記発射装置を、前記下側球受け部から供給されたパチンコ球を前記遊技盤に向かって発射するように構成したことを特徴とする遊技機用球貯留構造。 - 前記発射装置は、
(a)アクチュエータと、
(b)そのアクチュエータにより揺動させられる揺動軸と、
(c)その揺動軸の揺動により、その揺動軸より低い位置においてパチンコ球を発射する発射具と
を含む請求項1に記載の遊技機用球貯留構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008159012A JP2008212753A (ja) | 2008-06-18 | 2008-06-18 | 遊技機用球貯留構造 |
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JP2008159012A JP2008212753A (ja) | 2008-06-18 | 2008-06-18 | 遊技機用球貯留構造 |
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- 2008-06-18 JP JP2008159012A patent/JP2008212753A/ja active Pending
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