JP2008212320A - ミシンの布押さえ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被縫製物を容易にセット可能なミシンの布押さえ装置を提供する。
【解決手段】ミシンの布押さえ装置1は、XY駆動手段によりミシンテーブル上をXY方向自在に移動する布送り台と、一端が布送り台に昇降可能に取り付けられた布押さえ腕20と、布押さえ腕20の他端に回動自在に連結され上方から布を押さえる布押さえ30と、布押さえ30を待機位置と布保持位置とに昇降させるシリンダ装置50と、布押さえ30との協働により被縫製物を保持する下板40と、布押さえ30をその先端側が下降する方向に付勢するねじりコイルばね60と、布押さえ30が待機位置に位置する際にその先端を後端よりも上位置に保持する第一ストッパ70と、布押さえ30が布保持位置に下降される際に該布押さえ30の下面が布の上面と対向するように配置する第二ストッパ80とを備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、ミシンの布押さえ装置に関し、特に、保持した布をXY駆動手段により前後左右に移動するミシンの布押さえ装置に関する。
従来から、被縫製物を保持する保持枠をXY方向に移動して刺繍などの模様縫いを行うミシンの布押さえ装置が知られている。
かかるミシンの布押さえ装置は、ミシンベッド上においてXY方向自在に移動可能な布送り台と、一端が布送り台に上下動可能に支持された布押さえ固定板と、該布押さえ固定板の他端に固定された保持枠である布押さえと、布送り台に固定され該布送り台と同期して移動する下板とにより構成されている。そして、エアシリンダの駆動により、非縫製時には布押さえが上位置にて待機しており、作業者が布押さえと下板との間に被縫製物をセットした後スタートスイッチを押下すると、エアシリンダの駆動により布押さえが下降して被縫製物を押さえつけ、予め設定された模様データに従って被縫製物をXY方向に移動することで所望の縫い目模様が形成されるようになっている。
ところで、近年の布押さえの大型化に伴う布押さえ固定板の撓みや被縫製物の厚さのばらつきによる布保持力の低下に鑑み、上記布押さえ固定板に替えて図8(a)に示すような布押さえ腕120を使用し、その先端を布押さえ130の中央部付近に回動自在に連結することで被縫製物Mを真上から均一に押さえる構成としたミシンの布押さえ装置101も知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開昭62−284689号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されるミシンの布押さえ装置101では、布押さえ130が下降して被縫製物に接触する際に、該布押さえ130が被縫製物に対して必ずしも平行に接触しない場合があり、このような場合には、最初に布押さえ130の一端が被縫製物に接触してから(図8(b)参照)さらに下降して全体を均一に押さえつけるまでの間に、作業者がセットした位置から被縫製物がずれてしまうという問題があった(図8(c)参照)。またこれにより、被縫製物をセットする際の作業効率の悪化を招くという問題があった。
本発明は、被縫製物を容易にセット可能なミシンの布押さえ装置を提供することをその目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、基端部がミシンベッド上に立設されXY駆動手段により前記ミシンベッド上をXY方向自在に移動する布送り台と、一端が前記布送り台に昇降可能に取り付けられた布押さえ腕と、前記布押さえ腕の他端に回動自在に連結され上方から被縫製物を押さえる布押さえと、前記布押さえを上方待機位置と布保持位置とに昇降させる昇降駆動手段と、前記布押さえに対してその一端側が下降する方向に回動力を付与する回動付与手段と、一定の高さで前記布押さえに当接することにより前記布押さえが前記上方待機位置に位置する際に前記一端側を他端側よりも上位置に保持する第一規制手段と、を備えることを特徴とするミシンの布押さえ装置である。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記第一規制手段は前記布送り台に設けられていることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記第一規制手段は、その突出量が調節可能に設けられていることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1から請求項3の何れか一項記載の発明において、下降時に針板に対する前記布押さえの傾斜角度を所定範囲内に規制する第二規制手段を備えることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明において、前記第二規制手段は前記布押さえ腕に設けられていることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項4又は請求項5記載の発明において、前記第二規制手段は、その突出量が調節可能に設けられていることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1から請求項6の何れか一項記載の発明において、前記布押さえは、その一端と他端の中間において前記布押さえ腕の先端に連結されていることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項1から請求項7の何れか一項記載の発明において、前記布押さえの一端がミシンの面部側、他端がミシンフレームの胴部側に向けられていることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、昇降駆動手段により布押さえが上方待機位置に上昇された際に、当該布押さえに第一規制手段が一定の高さで当接することにより、布押さえの一端側が他端側よりも上位置に保持される。これにより、当該上位置に保持された布押さえの一端側から被縫製物を容易にセットすることが可能となり、被縫製物をミシンの針板上に載置する際の作業性の向上が図られる。また、第一規制部材が布押さえに当接する高さを所定の高さとすることにより、布押さえを上方待機位置から布保持位置に下降する際に、被縫製物に対してほぼ水平に接触させることができるため、該下降時において被縫製物の位置ずれを防止することができ、さらに作業の効率化が図られる。
ここで、XY方向とは、ミシンの長手方向及びこれと直交する方向をいい、ミシン針の上下方向と直交する水平面内における任意の方向を言う。また、ミシン面部とは、ミシンフレームの胴部から延出されるアーム部の先端すなわち自由端側の面をいうものとする。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様の効果を得ることができる他、特に、第一規制手段は、布送り台に設けられているため、該布送り台及びミシンフレームに対して昇降することなく一定の高さで布押さえに当接される。従って、布押さえが上方待機位置に位置する際に、該布押さえの一端側が他端側よりも一定の高さだけ上方となるように保持することができる。
請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様の効果を得ることができる他、特に、第一規制手段は、その突出量が調節可能に設けられているため、この突出量を調節することにより、上方待機位置に配置された布押さえの他端側に対する一端側の高さを作業者が作業しやすい所望の高さに調節することができる。
請求項4記載の発明によれば、請求項1から請求項3の何れか一項記載の発明と同様の効果を得ることができる他、特に、第二規制手段により、布押さえの下降時には針板に対する布押さえの傾斜角度が所定範囲内に規制される。つまり、回動付与手段によって一端側が下降する方向に回動力が付与される布押さえを、当該回動力に抗して所定の傾斜角度で針板に接するように規制することができる。従って、例えば、上記所定の傾斜角度がほぼ水平となるように設定することで、下降時における被縫製物の位置ずれを効果的に防止することができる。
請求項5記載の発明によれば、請求項4記載の発明と同様の効果を得ることができる他、特に、第二規制手段は、布押さえ腕に設けられているため、昇降駆動手段によって布押さえが昇降される際には該布押さえと共に昇降される。つまり、回動付与手段によって一端側が下降するように回動力が付与される布押さえが、下降時に所定範囲内の傾斜角度を維持した状態で下降されるように規制することができる。
請求項6記載の発明によれば、請求項4又は請求項5記載の発明と同様の効果を得ることができる他、特に、第二規制手段は、その突出量が調節可能に設けられているため、この突出量を調節することにより、例えば、被縫製物の厚さにばらつきがある場合であっても、布押さえが下降して被縫製物に当接する際に、被縫製物が位置ずれしない適切な傾斜角度で当接させることができる。
請求項7記載の発明によれば、請求項1から請求項6の何れか一項記載の発明と同様の効果を得ることができる他、特に、布押さえは、その一端と他端の中間において布押さえ腕の先端に回動自在に連結されているため、布押さえを布保持位置に下降して被縫製物を保持する際に、該被縫製物の全体を上方から均一に押圧して保持することができる。
請求項8記載の発明によれば、請求項1から請求項7の何れか一項記載の発明と同様の効果を得ることができる他、特に、ミシンの布押さえ装置は、布押さえの一端がミシンの面部側、他端がミシンフレームの胴部側に向けて配置される。これにより、布押さえが上方待機位置に上昇された際には、ミシンの面部側となる布押さえの一端側がミシンフレームの胴部側に位置する他端側よりも上位置に保持される。従って、ミシンの面部側から被縫製物を容易にセットすることが可能となる。すなわち、ミシンの作業者がミシンの面部側で作業をする際に好適なミシンの布押さえ装置を提供することができる。
以下、図1〜図7を参照して、本発明に係るミシンの布押さえ装置の最良の形態について詳細に説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。また、本実施形態においては、各図中に示したXYZ軸を基準にして各部の方向を定めるものとする。ミシンを水平面に設置した状態において、Z軸方向は鉛直方向となる上下方向を示し、Y軸方向は図示しないミシンアーム部の長手方向と一致する左右方向を示し、X軸方向は水平且つY軸方向に直交する前後方向を示す。
<布押さえ装置の構成>
本実施形態たるミシンの布押さえ装置1は、例えば、所定の縫製データに基づき被縫製物たる布をXY方向に移動して刺繍縫い等を行う電子サイクルミシンに搭載される。
このミシンの布押さえ装置1(以下、単に布押さえ装置1とする)は、図示しないミシンフレームのベッド部(ミシンベッド)上に配置されている。ミシンフレームは、当該ミシンフレームの下部をなすベッド部と、該ベッド部の一端から上方に立設された縦胴部(胴部)と、ミシンフレームの上部をなし縦胴部の上部からベッド部の長手方向(Y軸方向)に沿って延設されたアーム部(ミシンアーム)とから構成されており、その外形が正面視にて略コ字状に成形されている。なお、ミシンフレーム内には、回動自在で前後方向に延びる図示しない上軸及び下軸等の動力伝達機構が設けられている。また、本実施形態では、アーム部の先端すなわちミシン面部側においてミシンのオペレータによる縫製作業が行われる。
かかる布押さえ装置1は、図1に示すように、基端部がベッド部上に立設されXY駆動手段によりベッド部上をXY方向自在に移動する布送り台10と、一端が布送り台10に昇降可能に取り付けられた布押さえ腕20と、布押さえ腕20の他端に回動自在に連結され上方から被縫製物を押さえる布押さえ30と、一端が布送り台10に固定され他端が布押さえ30の先端に下方から対向するように延出された下板40と、布押さえ30を上方待機位置と布保持位置とに昇降させる昇降駆動手段としてのシリンダ装置50と、布押さえ30に対してその一端側が下降する方向に回動力を付与する回動付与手段としてのねじりコイルばね60と、一定の高さで布押さえ30に当接することにより該布押さえ30が上方待機位置に位置する際にその一端側を他端側よりも上位置に保持する第一規制手段としての第一ストッパ70(図2参照)と、下降時に図示しない針板に対する布押さえ30の傾斜角度を所定範囲内に規制する第二規制手段としての第二ストッパ80とを備えている。以下、各部を詳しく説明する。
布送り台10は、その基端部がベッド部上に立設されるとともに、先端部がアーム部とベッド部との間に配置されており、該先端部がアーム部の先端で上下動を行う図示しない縫い針及び中押さえの近傍まで延出された形状となっている。
この布送り台10は、ベッド部内に設けられたXY駆動手段としてのX軸パルスモータ及びY軸パルスモータによって駆動され、ベッド部上においてXY方向自在に移動可能となっている。X軸パルスモータ及びY軸パルスモータは、それぞれ図示しないギヤ機構、駆動軸、タイミングベルト、ガイドレール等を介して布送り台10にXY方向の駆動力を付与する。なお、各パルスモータの駆動量及び駆動のタイミングは、本実施形態では図示しない制御部により、針上下動の駆動源たるミシンモータとは独立に駆動制御される。
また、図1及び図2に示すように、布送り台10の先端には、後述する布押さえ腕20が上下方向すなわちZ軸方向に沿ってスライド移動自在に連結されており、布送り台10の基端部には、布を載置するための後述する下板40の基端部が固定されている。さらに、本実施形態における布送り台10の先端下部には、第一規制手段たる第一ストッパ70(後述する)が設けられている(図2参照)。
布押さえ腕20は、図1に示すように、その基端部が布送り台10の先端に昇降自在かつ着脱自在に連結されるとともに、二股に分かれた先端部がそれぞれミシン面部側まで平行に延出されており、平面視にて略コ字状をなすアーム部材となっている。この布押さえ腕20は、後述するシリンダ装置50の駆動に応じて上下に駆動される。なお、布押さえ腕20は、その基端部が布送り台10の先端において昇降する際に、二本の先端部が水平状態を維持して上下動を行うようになっている。また、この布押さえ腕20及び後述する布押さえ30は、縫製対象である布地の大きさに応じて種々のサイズのものと交換可能となっている。さらに、本実施形態における布押さえ腕20の下面には、一対の第二ストッパ80(後述する)が設けられている。
布押さえ30は、例えば、図1に示すように、上下方向に貫通した開口部を有する長方形状の保持枠すなわち枠体であり、四辺の内側は大きく開口されて、その後端(図2における右端)の延出部31が、上昇により上記布送り台10の先端下部に設けられた第一ストッパ70に当接可能な位置まで延出されている(図2参照)。この布押さえ30は、Y軸方向と平行をなす二辺の一端と他端との中間において上記布押さえ腕20の先端部と回動自在に連結されている。具体的に、布押さえ30は、そのY軸方向と平行な二辺の長手方向のそれぞれ中央部において、布押さえ腕20の先端部に対してX軸方向に沿う連結軸25を中心に回動自在に連結されており、Y軸方向と平行をなす二辺の傾斜角度が同じ向きに可変となっている。すなわち、布押さえ30は、連結軸25を中心に回動する際に上下動を行う一端がミシン面部側に向けられており、他端である延出部31がミシンフレームの胴部側に向けられた構成となっている。
また、布押さえ30は、後述するシリンダ装置50の駆動に応じて布押さえ腕20が上下動を行うと、該布押さえ腕20と一体的に上昇又は下降移動を行う。そして、下降時には後述する下板40上に載置された布地Mを上方から押さえつける布保持位置に配置され、該下板40との協働により挟持した布地Mを保持したままベッド部の上面に沿ってXY方向に移動される。つまり、布押さえ30は、布地Mを保持するとともに、X軸パルスモータ及びY軸パルスモータの駆動に伴い、保持した布地Mを当該布押さえ30ごと前後左右方向(XY方向)に移動する。そして、この布押さえ30の移動と、図示しない縫い針及び釜の動作とが連動することで、上記開口部の内側で保持された布地Mに対して針落ちがなされ、所定の縫製データに基づく縫い目模様が形成される。ここで、所定の縫製データとは、例えば、種々の模様を形成するために予め一針ごとに設定された全針落ち点のXY座標データや送りピッチ等に関するデータ等をいい、これらの縫製データは本実施形態では図示しない制御部の記憶装置や外部記憶装置に記憶されている。
下板40は、図1及び図2に示すように、その基端(後端)部が上述した布送り台10の基端部の前方下端に連結されており、先端部はベッド部の上面に沿って該ベッド部の前方に亘って延設されている。この下板40の先端部は、布押さえ30の先端とほぼ同形の四角い枠状に形成されており、布押さえ30に下方から対向するように配置されている。そして、この先端部の枠の内側において縫い針による針落ちが行われる。
シリンダ装置50は、布送り台10の両側にそれぞれ配置され、流体として空気を用いる一対のエアシリンダにより構成されている。かかるエアシリンダは、布送り台10に取り付けられたシリンダと、図示しない踏み込みペダルの踏み込みに応じて進退するピストンロッドと、シリンダ内への空気の送気量を調節するための電磁弁とを備えた従来周知の構成が採られている。そして、シリンダ装置50は、布押さえ30を、下降して上方から布地Mを押さえつける布保持位置と上方に退避し上位置に配置された上方待機位置とに昇降させる。
ねじりコイルばね60は、布押さえ腕20と布押さえ30とを連結する連結軸25にそれぞれ装備されており、その一端が布押さえ腕20の下面に当接されるとともに他端がこの連結軸25よりも前方側すなわちミシン面部側の布押さえ30の上面に当接されている(図3参照)。かかるねじりコイルばね60は、布押さえ30の先端を常時下方に向けて押圧しており、連結軸25を中心に常には前記押圧されている側の一端(先端)が下降し、他端(後端)側が上昇するように布押さえ30に回動力を付与する本発明の回動付与手段として機能する。
第二ストッパ80は、図1及び図5(a)〜(c)に示すように、布押さえ腕20の略コ字状に延出された二本の先端部の下面にそれぞれ固定されている。かかる第二ストッパ80は、図5(b)に示すように、ねじりコイルばね60によってその先端側が下降する矢印A方向(図5中において反時計方向)に付勢された布押さえ30の後端側の上面に当接されることで、該後端側が当該第二ストッパ80に当接された際の布押さえ30の傾斜角度を所定範囲内(本実施形態では、ほぼ水平か僅かに先端側が下方に傾斜する角度)に維持し、布押さえ30の下面が図示しない針板とほぼ平行となるように規制する本発明の第二規制手段として機能する。
具体的に、本実施形態における第二ストッパ80は、図5(c)に示すように、布押さえ30が水平の状態においては当該第二ストッパ80の下面と布押さえ30の上面との間に僅かに隙間が生じる高さ(布押さえ腕20下面からの突出量)に設定されており、ねじりコイルばね60によって図2又は図5中に示す矢印A方向に付勢された布押さえ30を、図5(b)に示すように、後端側が先端側よりも僅かに上位置に配置されるように規制するとともに、図5(c)に示すように、布押さえ30が下降して布保持位置に配置された際には、連結軸25を中心とする布押さえ30の回動を僅かに許容することで、布押さえ30が布地Mを上方から均等に押さえつけることを可能としている。なお、第二ストッパ80は、図2及び図5(a)〜(c)から明らかなように、布押さえ30の上昇時或いは下降時において、布押さえ30の延出部31が後述する第一ストッパ70の先端から離隔されている状態において該布押さえ30の上面に当接されるようになっている。
第一ストッパ70は、上述した布送り台10の先端部の下面に設けられている。この第一ストッパ70は、図4に示すように外周が雄ねじとなっており、布送り台10の下面に形成された雌ねじ穴に螺入されるとともに、回動操作により布送り台10の下面からの突出量が調節可能となっている。具体的には、第一ストッパ70を調節する際、ロックナット71を緩めて第一ストッパ70を所望の高さに回動調節し、再びロックナット71を締結することで第一ストッパ70の突出量を固定するようになっている。
本実施形態では、かかる第一ストッパ70の突出量が、布押さえ30が上方待機位置まで上昇した際に当該第一ストッパ70の下端が布押さえ30の後端部上面に上方から当接されることにより、布押さえ30の一端(図5(a)における左端)が他端(同右端)よりも上位置となる高さに調節されている。すなわち、第一ストッパ70は、布押さえ30の後端側の上昇移動量を所定の高さに規制することで、布押さえ30が上方待機位置まで上昇した際に当該布押さえ30の先端側すなわちミシン面部側の一端が後端よりも上位置となるように保持する本発明の第一規制部材として機能するものである。
(布押さえ装置の動作説明)
次に、上記構成を備える布押さえ装置1の動作説明を行う。
図5(a)に示すように、布押さえ30が上方待機位置に配置されているときは、布押さえ30の後端の延出部31が第一ストッパ70の下端に当接される。このため、布押さえ30は、ねじりコイルばね60の付勢力による矢印A方向の回動が規制され、当該付勢力に抗して矢印B方向(図5(a)中において時計回り方向)の回動力を受けることとなり、後端の延出部31側が先端よりも下方に配置された状態、すなわち、ミシン面部側となる布押さえ30の先端側が後端側よりも上位置に配置された状態で停止する。この状態における布押さえ30の傾斜角度は、オペレータが第一ストッパ70を回動操作して布送り台10下面からの突出量を調節することにより調節することができる。
次に、シリンダ装置50の駆動により布押さえ腕20及び布押さえ30が下降すると、その下降の途中で図5(b)に示すように、布押さえ30後端の延出部31が第一ストッパ70の下端から離隔され、ねじりコイルばね60の付勢力によって布押さえ30が矢印A方向に回動される。そして、連結軸25よりも後端側に位置する布押さえ30の上面が第二ストッパ80の下端に当接されてその回動が規制される。本実施形態では、かかる状態において布押さえ30の後端(図5(b)における右端)が先端(図5(b)における左端)よりも僅かに上位置の状態すなわちミシン面部側が下方に傾斜した状態で布押さえ30の姿勢が維持されることとなる。
さらに布押さえ30が下降されると、布押さえ30は、そのミシン面部側の一端から布地Mの上面に当接される。そして、最下方の布保持位置まで下降した際には、図5(c)に示すように、ねじりコイルばね60の付勢力に抗して布押さえ30が布地Mの上面にほぼ水平に当接された状態となる。これにより、下板40の上面に載置された布地Mの全体が布押さえ30によって下方に向けて均一に押さえつけられ、布押さえ30と下板40とにより布地Mが保持される。そして、この状態でX軸パルスモータ及びY軸パルスモータが駆動することにより布地MがXY方向に移動される。
(実施形態の効果)
以上のように、本実施形態たるミシンの布押さえ装置1によれば、シリンダ装置50により布押さえ30が上方待機位置に配置された際に、ミシン面部側となる布押さえ30の一端(先端)を他端(後端)よりも上位置に保持することができる。これにより、当該上位置に保持された布押さえ30のミシン面部側から布地Mを容易にセットすることが可能となり、ミシンの針板上に布地Mを載置する際の作業性の向上が図られる。また、第二ストッパ80の高さを、該第二ストッパ80と布押さえ30とが当接した際に布押さえ30の後端側が僅かに上方に傾斜する高さとしたことにより、布押さえ30を上方待機位置から布保持位置に下降する際における布地Mの位置ずれを防止することができるとともに、例えば、布地Mの厚さが不均一な場合であっても、連結軸25を中心に後端側が上昇する方向にも布押さえ30が僅かに回動可能であるため、布地Mを均等に押さえつけることができ、縫い品質の向上が図られる。
(その他)
なお、回動付与手段は、布押さえ30の先端に錘を取り付けることで該布押さえ30の先端側が下降する方向に回動力を付与する構成とすることも可能である他、図6(a)に示すように連結軸25よりも前方側(ミシン面部側)において、布押さえ腕20と布押さえ30との間に圧縮ばね60aを介在させたり、また、図6(b)に示すように連結軸25よりも後方側において、布押さえ腕20と布押さえ30との間に引っ張りばね60bを介在させたりすることで実現する構成としてもよい。
また、第二規制手段は、図7(a)に示すように、例えば、コイルばね80a等の弾性体を布押さえ腕20の下面に取り付けることで実現してもよい。この場合、図7(b)に示すように、布押さえ30の延出部31が第一ストッパから離隔された状態において、ねじりコイルばね60による矢印A方向への付勢力と該コイルばね80aによる矢印B方向への付勢力とが釣り合って布押さえ30が針板と平行すなわち水平となるようにばね圧を設定することが好ましい。このようにすれば、布押さえ30が下降して布保持位置に配置される際に、該布押さえ30の下面を布地Mの上面に対して平行に当接させることができ、布地Mの位置ずれを防止することができる他、例えば、布地Mの厚さが均一でない場合であっても、図7(c)に示すように、布押さえ30の後端側(延出部31側)を僅かに上昇させて逃がすことが可能となるため、布地Mの全体を均一に押さえつけることができる。また、その結果として縫い品質の向上が図られる。
また、第二規制手段は、ゴムにて形成されていてもよい。このようにすれば、布押さえ30と第二規制手段とが当接する際の音を軽減することができる。また、第二規制手段は、本実施形態における第一ストッパ70のように、その高さすなわち布押さえ腕20の下面からの突出量を調節可能に構成してもよい。このようにすれば、上昇時或いは下降時における布押さえ30の傾斜角度を所望に変更することができると共に、下降して布保持位置に配置される際に布地Mの上面に。当接される角度を所望に調節することが可能となる。
また、延出部31は、布押さえ30と一体形成してもよく、また、布押さえ30に連結されるとともに第一ストッパ70に当接可能な長さの板材或いは棒状体であってもよい。
また、本実施形態では、X軸に沿う連結軸25を中心に布押さえ30が回動し、該布押さえ30が上方待機位置に配置された際にミシン面部側の一端が他端よりも上位置となるように構成することで、ミシンのオペレータがミシン面部側で作業を行う際に布地Mのセットが容易な構成を例に説明したが、例えば、Y軸に沿う軸を中心に回動可能な布押さえを有するミシンに適用することも可能である。すなわち、布押さえが上方待機位置に配置された際に、ミシンのオペレータの作業位置側となる布押さえの一端が他端よりも上位置となるように回動付与手段、第一規制部材及び第二規制部材を配置することで、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、かかる場合においても、第一規制手段はミシンフレームに対して上下動しない箇所に取付け、第二規制手段は布押さえと共に昇降する布押さえ腕等に取り付けることが好ましい。
本実施形態たるミシンの布押さえ装置を示す概略斜視図である。 本実施形態たるミシンの布押さえ装置を示す側面図である。 本実施形態における回動付与手段を示す要部拡大図である。 本実施形態における第一規制手段を示す要部拡大図である。 本実施形態たるミシンの布押さえ装置の動作を示す側面図である。(a)は上方待機位置、(b)は下降(上昇)時、(c)は布保持位置を示す。 本発明を適用したその他の例を示す概略図である。(a)は回動付与手段として押圧ばねを取り付けた例を示し、(b)は回動付与手段として引っ張りばねを取り付けた例を示す。 本発明を適用したその他の例を示す概略図である。(a)は上方待機位置、(b)は下降(上昇)時、(c)は布保持位置を示す。 従来のミシンの布押さえ装置を示す側面図である。(a)は上方待機位置、(b)は下降(上昇)時、(c)は布保持位置を示す。
符号の説明
1 布押さえ装置(ミシンの布押さえ装置)
10 布送り台
20 布押さえ腕
25 連結軸
30 布押さえ(保持枠)
31 延出部
40 下板
50 シリンダ装置(昇降駆動手段)
60 ねじりコイルばね(回動付与手段)
70 第一ストッパ(第一規制手段)
80 第二ストッパ(第二規制手段)
M 布地(被縫製物)

Claims (8)

  1. 基端部がミシンベッド上に立設されXY駆動手段により前記ミシンベッド上をXY方向自在に移動する布送り台と、
    一端が前記布送り台に昇降可能に取り付けられた布押さえ腕と、
    前記布押さえ腕の他端に回動自在に連結され上方から被縫製物を押さえる布押さえと、
    前記布押さえを上方待機位置と布保持位置とに昇降させる昇降駆動手段と、
    前記布押さえに対してその一端側が下降する方向に回動力を付与する回動付与手段と、
    一定の高さで前記布押さえに当接することにより前記布押さえが前記上方待機位置に位置する際に前記一端側を他端側よりも上位置に保持する第一規制手段と、
    を備えることを特徴とするミシンの布押さえ装置。
  2. 前記第一規制手段は前記布送り台に設けられていることを特徴とする請求項1記載のミシンの布押さえ装置。
  3. 前記第一規制手段は、その突出量が調節可能に設けられていることを特徴とする請求項1記載のミシンの布押さえ装置。
  4. 下降時に針板に対する前記布押さえの傾斜角度を所定範囲内に規制する第二規制手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項記載のミシンの布押さえ装置。
  5. 前記第二規制手段は前記布押さえ腕に設けられていることを特徴とする請求項4記載のミシンの布押さえ装置。
  6. 前記第二規制手段は、その突出量が調節可能に設けられていることを特徴とする請求項4又は請求項5記載のミシンの布押さえ装置。
  7. 前記布押さえは、その一端と他端の中間において前記布押さえ腕の先端に連結されていることを特徴とする請求項1から請求項6の何れか一項記載のミシンの布押さえ装置。
  8. 前記布押さえの一端がミシンの面部側、他端がミシンフレームの胴部側に向けられていることを特徴とする請求項1から請求項7の何れか一項記載のミシンの布押さえ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113235233A (zh) * 2021-04-28 2021-08-10 青岛前丰国际帽艺股份有限公司 一种在制帽自动化产线设备上的翻页部件

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