JP2008210764A - 高電圧発生回路、イオン発生装置、及び電気機器 - Google Patents

高電圧発生回路、イオン発生装置、及び電気機器 Download PDF

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Abstract

【課題】小型化を図ることができる高電圧発生回路を提供する。
【解決手段】直流電源26から出力される直流電圧を昇圧して2次側に高電圧を出力する昇圧部(トリガーコイル22)と、前記昇圧部の1次側電流を断続するスイッチング素子(MOS FET23)と、前記スイッチング素子のON/OFFを制御するためのパルス信号を発生するパルス信号発生部24Bとを備える高電圧発生回路。
【選択図】図2

Description

本発明は、高電圧を発生する高電圧発生回路、当該高電圧発生回路を備え空間にイオンを放出して室内環境を改善することが可能なイオン発生装置、及び当該イオン発生装置を備えた電気機器に関するものである。なお、上記の電気機器に該当する例としては、主として閉空間(家屋内、ビル内の一室、病院の病室や手術室、車内、飛行機内、船内、倉庫内、冷蔵庫の庫内等)で使用される空気調和機、除湿器、加湿器、空気清浄機、冷蔵庫、ファンヒータ、電子レンジ、洗濯乾燥機、掃除機、殺菌装置などを挙げることができる。
一般に、事務所や会議室など、換気の少ない密閉化された部屋では、室内の人数が多いと、呼吸により排出される二酸化炭素、タバコの煙、埃などの空気汚染物質が増加するため、人間をリラックスさせる効能を有するマイナスイオンが空気中から減少していく。特に、タバコの煙が存在すると、マイナスイオンは通常の1/2〜1/5程度にまで減少することがあった。そこで、空気中のマイナスイオンを補給するため、従来から種々のイオン発生装置が市販されている。
しかしながら、従来のイオン発生装置は、いずれも直流高電圧方式でマイナスイオンのみを発生させるものであった。そのため、このようなイオン発生装置では、空気中にマイナスイオンを補給することはできるものの、空気中の浮遊細菌等を積極的に除去することはできなかった。
上記の問題点に鑑み、本出願人は、空気中にプラスイオンであるH+(H2O)mと、マイナスイオンであるO2 -(H2O)n(m、nは自然数)を略同等量発生させることにより、両イオンを空気中の浮遊細菌等に付着させ、その際に生成される活性種の過酸化水素(H22)及び/ または水酸基ラジカル(・OH)の分解作用をもって、前記浮遊細菌を除去することが可能なイオン発生装置に関する発明を成した(例えば、特許文献1参照)。
なお、上記の発明については、本出願人によって既に実用化され、実用機には、セラミックの誘電体を挟んで外側に放電電極、内側に誘導電極を配設した構造のイオン発生装置、及びこれを搭載した空気清浄機や空気調和機などがある。
図15は、プラスイオンであるH+(H2O)mと、マイナスイオンであるO2 -(H2O)n(m、nは自然数)を略同等量発生させることができるイオン発生装置の一従来例を示す回路図である。図15に示す従来のイオン発生装置は、交流インパルス状の高電圧を発生する高電圧発生回路と、その高電圧発生回路からの高電圧が印加されることにより放電してイオンを発生する放電部X1とを備えている。そして、上記高電圧発生回路は、抵抗R1、ダイオードD1、コンデンサC1、トランスT1、及び半導体スイッチ素子S1を有している。
図15に示す従来のイオン発生装置において、商用交流電源E1の出力電圧は、抵抗R1で電圧降下された後、ダイオードD1で半波整流され、コンデンサC1に印加される。コンデンサC1の充電が進んで図16(a)に示すコンデンサC1の両端電圧E2が図16(a)に示す所定の閾値VTHに達すると、半導体スイッチ素子S1がオン状態となり、コンデンサC1の充電電圧が放電される。この放電によって、トランスT1の1次巻線L1に電流が流れ、2次巻線L2にエネルギーが伝達され、放電部X1に図16(b)に示す交流インパルス状の高電圧E3が印加される。その直後、半導体スイッチ素子S1はオフ状態となり、再びコンデンサC1の充電が開始される。
上記充放電を繰り返すことによって、放電部X1には、図16(b)に示す交流インパルス状の高電圧が繰り返し印加される。このとき、放電部X1近傍ではコロナ放電が生じて周辺の空気がイオン化され、正電圧印加時はプラスイオンであるH+(H2O)mが発生し、負電圧印加時はマイナスイオンであるO2 -(H2O)n(m、nは自然数)が発生する。従って、両イオンを空気中の浮遊細菌等に付着させ、その際に生成される活性種である過酸化水素(H22)や水酸基ラジカル(・OH)の分解作用をもって、前記浮遊細菌等を除去することが可能となる。
特開2003−47651号公報
確かに、上述した図15に示す従来のイオン発生装置であれば、空気中の浮遊細菌等を積極的に除去できるので、室内環境を一層快適なものとすることが可能である。
しかしながら、上述した図15に示す従来のイオン発生装置は、商用交流電源E1を入力電源として用いていることから、放電エネルギーを一時的にコンデンサC1に蓄え、コンデンサC1の充放電を半導体スイッチ素子S1によって切り替えるために高耐圧大容量のコンデンサC1と高耐圧の半導体スイッチング素子S1が必要になり、サイズが大きくなるという課題を有している。
更に、上述した図15に示す従来のイオン発生装置は、半導体スイッチ素子S1の所定の閾値VTHとトランスT1の電圧変換比によって放電部X1への印加電圧が定まり放電部X1への印加電圧が調整できないため、放電部X1の耐圧を超えた電圧が放電部X1へ印加され放電部X1が壊れる可能性があるという課題を有している。
更に、上述した図15に示す従来のイオン発生装置は、半導体スイッチ素子S1の所定の閾値VTHとトランスT1の電圧変換比によって放電部X1への印加電圧が定まり放電部X1への印加電圧が調整できないため、放電部X1の材料や形状が異なり、放電部X1の放電開始電圧が異なる場合、同一の高電圧発生回路では対応できないという課題を有している。
更に、上述した図15に示す従来のイオン発生装置は、放電エネルギーを一時的にコンデンサC1に蓄えており、コンデンサC1の単位時間あたりの放電回数、すなわちイオン発生量を任意に制御できないという課題を有している。
更に、上述した図15に示す従来のイオン発生装置は、放電部X1の劣化、異物付着等で放電部X1の容量が増加したとき高電圧発生回路からの出力電圧が低下し(図17参照)、その出力電圧が放電部X1の放電開始電圧を下回った場合に放電が停止する、すなわちイオンの発生が停止するという課題を有している。
本発明は、上記の問題点に鑑み、小型化を図ることができる高電圧発生回路、その高電圧発生回路を搭載したイオン発生装置、及びそのイオン発生装置を搭載した電気機器を提供することを第1の目的とする。
更に、出力する高電圧の値を調整することができる高電圧発生回路、その高電圧発生回路を搭載し放電部の破壊を防止することができるイオン発生装置、及びそのイオン発生装置を搭載した電気機器を提供することを第2の目的とする。
更に、出力する高電圧の値を調整することができる高電圧発生回路、その高電圧発生回路を搭載し放電部の放電開始電圧に応じて高電圧発生回路の仕様を変更する必要のないイオン発生装置、及びそのイオン発生装置を搭載した電気機器を提供することを第3の目的とする。
更に、出力する高電圧の発生頻度を調整することができる高電圧発生回路、その高電圧発生回路を搭載しイオン発生量を任意に制御できるイオン発生装置、及びそのイオン発生装置を搭載した電気機器を提供することを第4の目的とする。
更に、出力する高電圧の値を保持することができる高電圧発生回路、その高電圧発生回路を搭載し放電部の容量が増加して高電圧発生回路が出力する高電圧の値が低下しても出力を一定に保つように調整することができるイオン発生装置、及びそのイオン発生装置を搭載した電気機器を提供することを第5の目的とする。
上記第1の目的を達成するために、本発明に係る高電圧発生回路は、直流電源から出力される直流電圧を昇圧して2次側に高電圧を出力する昇圧部と、前記昇圧部の1次側電流を断続するスイッチング素子と、前記スイッチング素子のON/OFFを制御するためのパルス信号を発生するパルス信号発生部とを備える構成としている。このような構成によると、入力電源に商用交流電源を用いずに、直流電源から出力される直流電圧を入力しているので、スイッチング素子を高耐圧部品にする必要及び放電エネルギーを一時的に蓄える高耐圧大容量のコンデンサを設ける必要がなくなる。これにより、高電圧発生回路の小型化を図ることができる。ただし、直流電源から出力される直流電圧が大きすぎるとスイッチング素子の耐圧を高くする必要が生じるので、直流電源から出力される直流電圧は24V以下であることが望ましい。
また、上記第2及び第3の目的を達成するためには、上記構成の高電圧発生回路において、前記パルス信号発生部から出力されるパルス信号のパルス幅が可変する構成にするとよい。このような構成によると、高電圧発生回路が出力する高電圧の値を調整することができる。したがって、イオン発生装置に適用した場合、放電部の破壊を防止することができ、且つ放電部の放電開始電圧に応じて高電圧発生回路の仕様を変更する必要がなくなる。
また、上記第4の目的を達成するためには、上記各構成の高電圧発生回路において、前記パルス信号発生部から出力されるパルス信号のパルス間隔が可変する構成にするとよい。このような構成によると、高電圧発生回路が出力する高電圧の発生頻度を調整することができる。したがって、イオン発生装置に適用した場合、放電部に印加される高電圧の単位時間当たりの発生回数、すなわち放電部の単位時間当たりの放電回数を調整することができ、イオン発生量を調整することができる。
また、上記第5の目的を達成するためには、上記各構成の高電圧発生回路において、前記昇圧部の2次側から出力される高電圧のピーク値に応じた直流電圧であるフィードバック電圧を生成するフィードバック電圧生成部と、前記フィードバック電圧と基準電圧とを比較する電圧比較部とを備え、前記電圧比較部での比較結果に基づいて前記昇圧部の2次側から出力される高電圧を一定に保持する構成にするとよい。このような構成によると、高電圧発生回路が出力する高電圧の値が低下しても出力を一定に保つように調整することができる。したがって、イオン発生装置に適用した場合、放電部の容量が増加して高電圧発生回路が出力する高電圧の値が低下しても出力を一定に保つように調整することができる。
また、上記第5の目的を達成するためには、上記各構成の高電圧発生回路において、前記昇圧部の1次側と前記スイッチング素子との接続点電圧のピーク値に応じた直流電圧であるフィードバック電圧を生成するフィードバック電圧生成部と、前記フィードバック電圧と基準電圧とを比較する電圧比較部とを備え、前記電圧比較部での比較結果に基づいて前記昇圧部の2次側から出力される高電圧を一定に保持する構成にするとよい。このような構成によると、高電圧発生回路が出力する高電圧の値が低下しても出力を一定に保つように調整することができる。したがって、イオン発生装置に適用した場合、放電部の容量が増加して高電圧発生回路が出力する高電圧の値が低下しても出力を一定に保つように調整することができる。なお、この構成において、前記昇圧部の2次側をフローティングにしてもよい。
上記第5の目的を達成する構成の高電圧発生回路においては、所定の期間中常時前記フィードバック電圧が前記基準電圧より低い場合、例えば、前記パルス信号発生部から出力されるパルス信号のパルス幅を広げて前記昇圧部の2次側から出力される高電圧を一定に保持してもよく、前記直流電源から出力される直流電圧を上げて前記昇圧部の2次側から出力される高電圧を一定に保持してもよい。
前記直流電源から出力される直流電圧を上げて前記昇圧部の2次側から出力される高電圧を一定に保持する構成を採用する場合、例えば、チョッパ型の昇圧スイッチングレギュレータを備え、前記昇圧スイッチングレギュレータの出力電圧を前記直流電源から出力される直流電圧とすればよい。そして、所定の期間中常時前記フィードバック電圧が前記基準電圧より低い場合、前記昇圧スイッチングレギュレータの所定時間当たりのスイッチング回数を増やして前記昇圧部の2次側から出力される高電圧を一定に保持すればよい。
また、前記パルス信号発生部から出力されるパルス信号のパルス幅を広げて前記昇圧部の2次側から出力される高電圧を一定に保持する構成を採用する場合、前記パルス信号発生部から出力されるパルス信号のパルス幅に上限を設け、前記パルス信号発生部から出力されるパルス信号のパルス幅が上限に達した場合にエラー出力を行うエラー出力部を備えるようにしてもよい。これにより、イオン発生装置に適用した場合、放電部の容量が増加したことをエラー出力により使用者が認識できるので、放電部のメンテナンスが可能になる。
また、前記昇圧スイッチングレギュレータの所定時間当たりのスイッチング回数を増やして前記昇圧部の2次側から出力される高電圧を一定に保持する構成を採用する場合、前記昇圧スイッチングレギュレータの所定時間当たりのスイッチング回数に上限を設け、前記昇圧スイッチングレギュレータの所定時間当たりのスイッチング回数が上限に達した場合にエラー出力を行うエラー出力部を備えるようにしてもよい。これにより、イオン発生装置に適用した場合、放電部の容量が増加したことをエラー出力により使用者が認識できるので、放電部のメンテナンスが可能になる。
前記電圧比較部が、電源投入時または一定間隔時間だけ動作するようにしてもよい。これにより、前記電圧比較部で消費する消費電流を抑えることができる。
上記各構成の高電圧回路において、前記昇圧部としては例えばトランスやトリガーコイルを用いることができ、前記スイッチング素子としては例えばMOS FETやバイポーラトランジスタを用いることができ、前記パルス信号発生部としては例えば前記パルス信号の発生をソフトウェアで制御するマイクロコンピュータや前記パルス信号の発生をハードウェアで制御する専用LSIを用いることができる。
また、上記各構成の高電圧回路において、前記パルス信号発生部から出力されるパルス信号の一つのパルスに対応して前記昇圧部が一つの交流インパルス状の高電圧を出力するようにすることが望ましい。
また、上記各構成の高電圧回路において、前記直流電源から出力される直流電圧の値に応じて、前記昇圧部の2次側から出力される高電圧の値が変化するようにすることで、上記第2及び第3の目的を達成することができる。
本発明に係るイオン発生装置は、上記いずれかの構成の高電圧発生回路と、前記高電圧発生回路から出力される高電圧が印加される放電部とを備え、前記高電圧発生回路から出力される高電圧を前記放電部に印加することで前記放電部がイオンを発生させる構成である。
また、上記第2及び第3の目的を達成するために、上記構成のイオン発生装置において、前記高電圧発生回路が備えるパルス信号発生部から出力されるパルス信号のパルス幅を調整することで前記高電圧発生回路から出力される高電圧の値を調整する構成にする。
また、上記第4の目的を達成するためには、上記各構成のイオン発生装置において、前記高電圧発生回路が備えるパルス信号発生部から出力されるパルス信号のパルス間隔を調整することでイオン発生量を制御する構成にするとよい。
また、上記各構成のイオン発生装置において、前記高電圧発生回路が備える昇圧部の2次側から出力される高電圧を正電圧に整流する第1の整流手段(例えばダイオード)と、前記高電圧発生回路が備える昇圧部の2次側から出力される高電圧を負電圧に整流する第2の整流手段(例えばダイオード)とを前記高電圧発生回路に設け、前記放電部が、前記第1の整流手段からの正電圧が印加される第1の放電部と、前記第2の整流手段からの負電圧が印加される第2の放電部とを有するようにしてもよい。このような構成によると、第1の放電部では正電圧が印加されるのでプラスイオンが発生して空気中に放出され、第2の放電部では負電圧が印加されるのでマイナスイオンが発生して空気中に放出される。即ち、プラス、マイナス両方のイオンが個別に放出される。したがって、発生したプラスイオンとマイナスイオンが放電部の電極近傍で中和して消滅することを抑え、発生した両極性のイオンを効率的にバランス良く空間に放出することが可能となる。
また、上記各構成のイオン発生装置において、前記放電部がマイナスイオンとプラスイオンの両方を発生させ、前記プラスイオンをH+(H2O)mとし、前記マイナスイオンをO2 -(H2O)n(m、nは自然係数)とすることで、浮遊細菌等を除去することができる。
本発明に係る電気機器は、上記いずれかの構成のイオン発生装置と、前記イオン発生装置で発生したイオンを空気中に送出するための送出手段とを備える構成とする。
本発明によると、小型化を図ることができる高電圧発生回路、その高電圧発生回路を搭載したイオン発生装置、及びそのイオン発生装置を搭載した電気機器を実現することができる。
更に、出力する高電圧の値を調整することができる高電圧発生回路、その高電圧発生回路を搭載し放電部の破壊を防止することができるイオン発生装置、及びそのイオン発生装置を搭載した電気機器を実現することができる。
更に、出力する高電圧の値を調整することができる高電圧発生回路、その高電圧発生回路を搭載し放電部の放電開始電圧に応じて高電圧発生回路の仕様を変更する必要のないイオン発生装置、及びそのイオン発生装置を搭載した電気機器を実現することができる。
更に、出力する高電圧の発生頻度を調整することができる高電圧発生回路、その高電圧発生回路を搭載しイオン発生量を任意に制御できるイオン発生装置、及びそのイオン発生装置を搭載した電気機器を実現することができる。
更に、出力する高電圧の値をフィードバックし出力電圧を一定に保つことができる高電圧発生回路、その高電圧発生回路を搭載し放電部の容量が増加して高電圧発生回路が出力する高電圧の値が低下しても出力を一定に保つように調整することができるイオン発生装置、及びそのイオン発生装置を搭載した電気機器を実現することができる。
本発明の実施形態について図面を参照して以下に説明する。図1は、本発明に係るイオン発生回路の一構成例を示す機能ブロック図である。図1に示すイオン発生装置は、放電部を有するイオン発生素子11と、前記放電部に高電圧を印加する高電圧発生回路100とによって構成される。高電圧発生回路100は、電池などの直流電源16から出力される直流電圧を昇圧して2次側に接続される前記放電部に高電圧を出力する昇圧部12と、昇圧部12の1次側電流を断続するスイッチング素子13と、スイッチング素子13のON/OFFを制御するためのパルス信号を発生するパルス信号発生部15と、前記パルス信号のパルス幅とパルス間隔を調整するためのタイマー14とによって構成される。なお、高電圧発生回路100から出力される高電圧の値の調整及び高電圧発生回路100から出力される高電圧の発生頻度の調整が不要である場合には、タイマー14を取り除きパルス信号発生部15が発生するパルス信号の波形を固定するとよい。
図1に示すイオン発生回路は、入力電源に商用交流電源を用いておらず、高電圧発生回路100が直流電源16から出力される直流電圧を入力する構成であるので、スイッチング素子13を高耐圧部品にする必要及び放電エネルギーを一時的に蓄える高耐圧大容量のコンデンサを設ける必要がなくなる。これにより、高電圧発生回路100の小型化を図ることができる。ただし、直流電源16から出力される直流電圧が大きすぎるとスイッチング素子13の耐圧を高くする必要が生じるので、直流電源16から出力される直流電圧は24V以下であることが望ましい。
図2は、図1に示すイオン発生装置の一実施形態を示す回路図である。図2に示すイオン発生装置は、放電部を有するイオン発生素子21と、前記放電部に高電圧を印加する高電圧発生回路200とによって構成される。高電圧発生回路200は、直流電源26から出力される直流電圧を昇圧して2次側に接続される前記放電部に高電圧を出力する昇圧部であるトリガーコイル22と、トリガーコイル22の1次側電流を断続するスイッチング素子であるMOS FET23と、MOS FET23のON/OFFを制御するためのパルス信号を発生するパルス信号発生部24B及び前記パルス信号のパルス幅とパルス間隔を調整するためのタイマー24Aを有する演算処理装置24とによって構成される。演算処理装置24の例としては、前記パルス信号の発生及び前記パルス信号のパルス幅とパルス間隔の調整をソフトウェアで制御するマイクロコンピュータ或いは前記パルス信号の発生及び前記パルス信号のパルス幅とパルス間隔の調整をハードウェアで制御する専用LSIが挙げられる。
直流電源25の正極は、演算処理装置24の電源端子に接続されている。直流電源26の正極は、トリガーコイル22の1次巻線L1の一端及び2次巻線L2の一端に接続されている。直流電源25の負極、直流電源26の負極、及び演算処理装置24のGND端子は、GNDに接地されている。トリガーコイル22の1次巻線L1の他端は、MOS FET23のドレイン端子に接続されている。MOS FET23のソース端子は、GNDに接地されている。MOS FET23のゲート端子は、演算処理装置24のパルス信号出力端子に接続されている。トリガーコイル22の2次巻線の他端は、イオン発生素子21の放電部の放電電極に接続されている。イオン発生素子21の放電部の誘導電極はGNDに接地されている。
ここで、イオン発生素子21の一構成例を図3に示す。図3(a)はイオン発生素子21の上面図であり、図3(b)はイオン発生素子21のX−X線断面図である。
図3に示すイオン発生素子は、誘電体27(上部誘電体27Aと下部誘電体27B)と、放電部(放電電極28A、誘導電極28B、放電電極接点28C、誘導電極接点28D、接続端子28E及び28F、並びに接続経路28G及び28H)と、コーティング層29とを有して成る。
誘電体27は、略直方体状の上部誘電体27Aと下部誘電体27Bを貼り合わせて成る。誘電体27の材料として無機物を選択するのであれば、高純度アルミナ、結晶化ガラス、フォルステライト、ステアタイト等のセラミックを使用することができる。また、誘電体27の材料として有機物を選択するのであれば、耐酸化性に優れたポリイミドやガラスエポキシなどの樹脂が好適である。ただし、耐食性の面を考えれば、誘電体27の材料として無機物を選択する方が望ましく、さらに、成形性や後述する電極形成の容易性を考えれば、セラミックを用いて成形するのが好適である。また、放電電極28Aと誘導電極28Bとの間の絶縁抵抗は均一であることが望ましいため、誘電体27の材料としては、密度ばらつきが少なく、その絶縁率が均一であるものほど好適である。なお、誘電体27の形状は、略直方体状以外(円板状や楕円板状、多角形板状等)であってもよく、さらには円柱状であってもよいが、生産性を考えると、本構成例のように平板状(円板状及び直方体状を含む)とするのが好適である。
放電電極28Aは、上部誘電体27Aの表面に該上部誘電体27Aと一体的に形成されている。放電電極28Aの材料としては、例えばタングステンのように、導電性を有するものであれば、特に制限なく使用することができるが、放電によって溶融等の変形を起こさないことが条件となる。
また、誘導電極28Bは、上部誘電体27Aを挟んで、放電電極28Aと平行に設けられている。このような配置とすることにより、放電電極28Aと誘導電極28Bの距離(以下、電極間距離と呼ぶ)を一定とすることができるので、放電電極と誘導電極との間の絶縁抵抗を均一化して放電状態を安定させ、イオンを好適に発生させることが可能となる。なお、誘電体27を円柱状とした場合には、放電電極28Aを円柱の外周表面に設けるとともに、誘導電極28Bを軸状に設けることによって、前記電極間距離を一定とすることができる。誘導電極28Bの材料としては、放電電極28Aと同様、例えばタングステンのように、導電性を有するものであれば、特に制限なく使用することができるが、放電によって溶融等の変形を起こさないことが条件となる。
放電電極接点28Cは、放電電極28Aと同一形成面(すなわち上部誘電体27Aの表面)に設けられた接続端子28E、及び接続経路28Gを介して、放電電極28Aと電気的に導通されている。従って、放電電極接点28Cにリード線(銅線やアルミ線など)の一端を接続し、該リード線の他端をトリガーコイル22の2次巻線L2の他端に接続すれば、放電電極28Aとトリガーコイル22の2次巻線L2とを電気的に導通させることができる。
誘導電極接点28Dは、誘導電極28Bと同一形成面(すなわち下部誘電体27Bの表面)に設けられた接続端子28F、及び接続経路28Hを介して、誘導電極28Bと電気的に導通されている。従って、誘導電極接点28Dにリード線(銅線やアルミ線など)の一端を接続し、該リード線の他端をGNDに接地すれば、誘電電極28BをGND電位にすることができる。
なお、図3に示すイオン発生素子において、放電電極28Aは鋭角部を持ち、その部分で電界を集中させ、局部的に放電を起こす構成としている。
次に、図2に戻り、図2に示すイオン発生装置の動作について説明する。図2に示すイオン発生装置では、演算処理装置24から出力されたパルス信号により、MOS FET23が一時的にON状態となり、トリガーコイル22の1次巻線L1に電流が流れると相互誘導により、トリガーコイル22の2次巻線L2に巻数比で決まる高電圧が発生され、イオン発生素子21の放電部の放電電極に印加される。その後、演算処理装置24のタイマー24Aにより制御された間隔で次のパルス信号が出力されるまでの間、MOS FET23はOFF状態となり、イオン発生素子21の放電部の放電電極に高電圧が印加されない。これらの高電圧発生動作は、演算処理装置24のタイマー24Aにより制御された間隔で出力されるパルス信号に応じて、繰り返される。
図2に示すイオン発生装置の各部電圧は図4に示すような波形になる。ここで、図4(a)は直流電源26からトリガーコイル22に印加される電圧、すなわち、トリガーコイル22の入力電圧の波形を、図4(b)は演算処理装置24から出力されるパルス信号、すなわち、MOS FET23のゲート信号の波形を、図4(c)はトリガーコイル22の出力電圧の波形をそれぞれ示している。
イオン発生素子21の放電部の放電電極には図4(c)に示すような交流インパルス状の高電圧が印加される。このとき、イオン発生素子21の放電部の放電電極に印加された電圧がイオン発生素子21の放電開始電圧±VBD(図4(c)参照)に達していれば、イオン発生素子21の表面近傍ではコロナ放電が生じて周辺の空気がイオン化され、正電圧印加時はプラスイオンであるH+(H2O)mが発生し、負電圧印加時はマイナスイオンであるO2 -(H2O)n(m、nは自然数)が発生するため、プラスイオンであるH +(H2O)mとマイナスイオンであるO2 -(H2O)n(m、nは自然数) が略等量発生する。
また、図2に示すイオン発生装置では、演算処理装置24から出力されるパルス信号のパルス幅及び直流電源26からトリガーコイル22に印加される電圧の少なくとも一つを調整することでトリガーコイル22の2次巻線L2に発生する高電圧のピーク値を任意に調整することができる。したがって、イオン発生素子21の放電部の破壊を防止することができ、且つイオン発生素子21の放電部の放電開始電圧に応じて高電圧発生回路の仕様を変更する必要がなくなる。更に、演算処理装置24から出力されるパルス信号のパルス間隔の調整をすることでイオン発生素子21の放電部の放電電極に印加される交流インパルス状の高電圧の単位時間当たりの発生回数、すなわちイオン発生素子21の単位時間当たりの放電回数を調整することができる。
例えば、図2に示すイオン発生装置において、表1に示すような±1.5kVで放電を開始するイオン発生素子Aと、±2.0kVで放電を開始するイオン発生素子Bと、±3.0kVで放電を開始するイオン発生素子Cの3種類のイオン発生素子とを、それぞれ本発明に係る高電圧発生回路200で放電させる場合についての実施例を述べる。
Figure 2008210764
表1に示すような放電開始電圧の異なるイオン発生素子(ここではイオン発生素子Aとイオン発生素子B)を放電させるための第1の実施例について説明する。直流電源26からトリガーコイル22に印加される電圧(トリガーコイル22の入力電圧)を、図5(a)に示すように5V、演算処理装置24から出力されるパルス信号のパルス幅を、図5(b)の1つ目のパルスのように0.5μsecと設定すると、トリガーコイル22の2次巻線L2に発生する電圧(トリガーコイル22の出力電圧)は、図5(c)の一つ目の交流インパルス状の高電圧のようにピーク値が±1.6kVとなり、放電開始電圧が±1.5kVであるイオン発生素子Aを放電させることができる。しかし、この条件では放電開始電圧が±2.0kVであるイオン発生素子Bを放電させることはできない。そこで、直流電源26からトリガーコイル22に印加される電圧(トリガーコイル22の入力電圧)は、図5(a)に示すように5Vのままで、演算処理装置24から出力されるパルス信号のパルス幅を、図5(b)の2つ目のパルスのように1.0μsecに拡大した場合、トリガーコイル22の2次巻線L2に発生する電圧(トリガーコイル22の出力電圧)は、図5(c)の2つ目の交流インパルス状の高電圧のようにピーク値が±2.1kVに増加し、放電開始電圧が±2.0kVであるイオン発生素子Bを放電させることができる。この第1の実施例における演算処理装置24から出力されるパルス信号のパルス幅とトリガーコイル22の2次巻線L2に発生する電圧(トリガーコイル22の出力電圧)との関係を表2に示す。
Figure 2008210764
なお、前記パルス幅0.5μsec及び1.0μsecは一例であり、トリガーコイル22のL1、L2の巻数及びMOS FET23のON時間等によりトリガーコイル22の出力電圧は変動する。すなわち使用する部品に応じて前記パルス幅の調整を行うことにより、トリガーコイル22の2次巻線L2に発生する電圧(トリガーコイル22の出力電圧)を任意に制御することができる。
次に、表1に示すような放電開始電圧の異なるイオン発生素子(ここではイオン発生素子Aとイオン発生素子B)を放電させるための第2の実施例について説明する。直流電源26からトリガーコイル22に印加される電圧(トリガーコイル22の入力電圧)を、図6(a)に示すように5V、演算処理装置24から出力されるパルス信号のパルス幅を、図6(b)の1つ目のパルスのように0.5μsecと設定すると、トリガーコイル22の2次巻線L2に発生する電圧(トリガーコイル22の出力電圧)は、図6(c)の一つ目の交流インパルス状の高電圧のようにピーク値が±1.6kVとなり、放電開始電圧が±1.5kVであるイオン発生素子Aを放電させることができる。しかし、この条件では放電開始電圧が±2.0kVであるイオン発生素子Bを放電させることはできない。そこで、演算処理装置24から出力されるパルス信号のパルス幅は、図6(b)に示すように0.5μsecのままで、直流電源26からトリガーコイル22に印加される電圧(トリガーコイル22の入力電圧)を、図6(a)に示すように10Vに増加した場合、トリガーコイル22の2次巻線L2に発生する電圧(トリガーコイル22の出力電圧)は、図6(c)の2つ目の交流インパルス状の高電圧のようにピーク値が±2.1kVに増加し、放電開始電圧が±2.0kVであるイオン発生素子Bを放電させることができる。この第2の実施例における直流電源26からトリガーコイル22に印加される電圧(トリガーコイル22の入力電圧)とトリガーコイル22の2次巻線L2に発生する電圧(トリガーコイル22の出力電圧)との関係を表3に示す。
Figure 2008210764
前記パルス幅0.5μsec並びに直流電源26からトリガーコイル22に印加される電圧(トリガーコイル22の入力電圧)5V及び10Vは一例であり、トリガーコイル22のL1、L2の巻数及びMOS FET23のON時間等によりトリガーコイル22の出力電圧は変動する。すなわち使用する部品に応じて前記パルス幅とトリガーコイル22の入力電圧の調整を行うことにより、トリガーコイル22の2次巻線L2に発生する電圧(トリガーコイル22の出力電圧)を任意に制御することができる。
次に、表1に示すような放電開始電圧の異なるイオン発生素子(ここではイオン発生素子Aとイオン発生素子C)を放電させるための第3の実施例について説明する。直流電源26からトリガーコイル22に印加される電圧(トリガーコイル22の入力電圧)を、図7(a)に示すように5V、演算処理装置24から出力されるパルス信号のパルス幅を、図7(b)の1つ目のパルスのように0.5μsecと設定すると、トリガーコイル22の2次巻線L2に発生する電圧(トリガーコイル22の出力電圧)は、図7(c)の一つ目の交流インパルス状の高電圧のようにピーク値が±1.6kVとなり、放電開始電圧が±1.5kVであるイオン発生素子Aを放電させることができる。しかし、この条件では放電開始電圧が±3.0kVであるイオン発生素子Cを放電させることはできない。そこで、直流電源26からトリガーコイル22に印加される電圧(トリガーコイル22の入力電圧)を、図7(a)に示すように10Vに増加し、演算処理装置24から出力されるパルス信号のパルス幅を、図7(b)の2つ目のパルスのように1.0μsecに拡大した場合、トリガーコイル22の2次巻線L2に発生する電圧(トリガーコイル22の出力電圧)は、図7(c)の2つ目の交流インパルス状の高電圧のようにピーク値が±3.1kVに増加し、放電開始電圧が±3.0kVであるイオン発生素子Cを放電させることができる。この第3の実施例における直流電源26からトリガーコイル22に印加される電圧(トリガーコイル22の入力電圧)と演算処理装置24から出力されるパルス信号のパルス幅とトリガーコイル22の2次巻線L2に発生する電圧(トリガーコイル22の出力電圧)の関係を表4に示す。
Figure 2008210764
前記パルス幅0.5μsec及び1.0μsec並びに直流電源26からトリガーコイル22に印加される電圧(トリガーコイル22の入力電圧)5V及び10Vは一例であり、トリガーコイル22のL1、L2の巻数及びMOS FET23のON時間等によりトリガーコイル22の出力電圧は変動する。すなわち使用する部品に応じて前記パルス幅とトリガーコイル22の入力電圧の調整を行うことにより、トリガーコイル22の2次巻線L2に発生する電圧(トリガーコイル22の出力電圧)を任意に制御することができる。
次に、図2に示すイオン発生装置において、イオン発生量を増加させる場合の実施例について説明する。演算処理装置24から出力されるパルス信号のパルス間隔を図8(b)の1つ目のパルスと2つ目のパルスとの間隔2msecから2つ目のパルスと3つ目のパルスとの間隔1msecに狭くした場合、トリガーコイル22の2次巻線L2に発生する電圧(トリガーコイル22の出力電圧)の周波数が、図8(c)の1つ目と2つ目の交流インパルス状の高電圧の周波数500Hzから、2つ目と3つ目の交流インパルス状の高電圧の周波数1kHzへと増加し、すなわちイオン発生素子21の放電部での放電回数が倍増し、イオン発生量も理論上倍増する。
なお、図2に示すイオン発生装置においては、昇圧部の1次側電流を断続するスイッチング素子としてMOS FET23が用いられているが、MOS FET23の代わりにバイポーラトランジスタを用いて図9に示すような構成にしても同様の効果を得ることができる。
また、図2に示すイオン発生装置においては、昇圧部としてトリガーコイル22が用いられているが、トリガーコイル22の代わりにトランスを用いて図10に示すような構成にしても同様の効果を得ることができる。この場合、トランスの2次巻線の一端をイオン発生素子21の放電電極に電気的に接続し、トランスの2次巻線の他端をイオン発生素子21の誘導電極に電気的に接続する。
また、本発明に係るイオン発生装置は、プラスイオンとマイナスイオンが略等量発生するイオン発生装置に限定されず、図2に示すイオン発生装置のトリガーコイル22の2次側に図11に示すように整流ダイオードを設けてプラスイオンのみが発生するようにしてもよく、図2に示すイオン発生装置のトリガーコイル22の2次側に図12に示すように整流ダイオードを設けてマイナスイオンのみが発生するようにしてもよい。図11又は図12に示すイオン発生装置では、浮遊細菌等を除去することはできないが、上述した第1〜第4の目的を達成することはできる。
また、図4〜図8においては、演算処理装置24から出力されるパルス信号の一つのパルスに対応して一つの交流インパルス状の高電圧が発生しているが、演算処理装置24から出力されるパルス信号の複数のパルスに対応して一つの交流インパルス状の高電圧が発生するようにしても構わない。
次に、本発明に係るイオン発生装置の複数の放電部を備える構成例について図13を参照して説明する。図13に示すイオン発生装置は、二つの放電部を有するイオン発生素子32と、前記放電部に高電圧を印加する高電圧発生回路とによって構成される。図13に示すイオン発生装置が具備する高電圧発生回路は、図2に示すイオン発生装置が具備する高電圧発生回路200に整流ダイオード30及び31を付加した構成である。整流ダイオード30のアノード及び整流ダイオード31のカソードはトリガーコイル22の2次巻線L2に接続され、整流ダイオード30のカソードはイオン発生素子32の第1の放電部の第1の放電電極33Aに電気的に接続され、整流ダイオード31のアノードはイオン発生素子32の第2の放電部の第2の放電電極34Aに電気的に接続される。そして、イオン発生素子32の第1の放電部の第1の誘導電極33Bと第2の放電部の第2の誘導電極34BはGNDに接地される。
このような構成によると、イオン発生素子32の第1の放電部では正電圧が印加されるのでプラスイオンが発生して空気中に放出され、イオン発生素子32の第2の放電部では負電圧が印加されるのでマイナスイオンが発生して空気中に放出される。即ち、プラス、マイナス両方のイオンが個別に放出される。したがって、発生したプラスイオンとマイナスイオンがイオン発生素子の電極近傍で中和して消滅することを抑え、発生した両極性のイオンを効率的にバランス良く空間に放出することが可能となる。
ここで、イオン発生素子32の一構成例を図14に示す。図14(a)はイオン発生素子32の上面図であり、図14(b)はイオン発生素子32のX−X線断面図である。
図14に示すイオン発生素子は、第1の放電部(第1の放電電極33A、第1の誘導電極33B、放電電極接点33C、誘導電極接点33D、接続端子33E及び33F、並びに接続経路33G及び33H)と、第2の放電部(第2の放電電極34A、第2の誘導電極34B、放電電極接点34C、誘導電極接点34D、接続端子34E及び34F、並びに接続経路34G及び34H)と、誘電体35(上部誘電体35Aと下部誘電35B)と、コーティング層36と、を有して成る。図14に示すイオン発生素子は図3に示すイオン発生素子を二つ合わせた構造であり、図3に示すイオン発生素子の構造について既に詳述しているので、図14に示すイオン発生素子の構造についての詳細な説明は省略する。
次に、上述した第5の目的を達成することができるイオン発生装置について説明する。図18は、上述した第5の目的を達成することができるイオン発生装置の一実施形態を示す回路図である。なお、図18において図2と同一の部分には同一の符号を付す。
図18に示すイオン発生装置は、出力する高電圧の値をフィードバックし出力電圧を一定に保つことができる高電圧発生回路を搭載し、放電部の容量が増加して高電圧発生回路が出力する高電圧の値が低下しても出力を一定に保つように調整することができる。
図18に示すイオン発生装置は、放電部を有するイオン発生素子21と、前記放電部に高電圧を印加する高電圧発生回路300とによって構成される。高電圧発生回路300は、直流電源26から出力される直流電圧を昇圧して2次側に接続される前記放電部に高電圧を出力する昇圧部であるトリガーコイル22と、トリガーコイル22の1次側電流を断続するスイッチング素子であるバイポーラトランジスタTR1と、バイポーラトランジスタTR1のON/OFFを制御するためのパルス信号を発生するパルス信号発生部24B、前記パルス信号のパルス幅とパルス間隔を調整するためのタイマー24A、基準電圧VREFを出力する基準電圧回路24C、及びフィードバック電圧VFBと基準電圧VREFを比較する電圧比較部24Dを有する演算処理装置24’と、トリガーコイル22によって昇圧された高電圧を分圧する抵抗R11及びR12からなる分圧回路37と、分圧回路37の出力電圧を整流し平滑化してフィードバック電圧VFBを生成するダイオードD11、コンデンサC11、及び抵抗R13からなるピークホールド回路38とによって構成される。演算処理装置24’の例としては、前記パルス信号の発生及び前記パルス信号のパルス幅とパルス間隔の調整並びにフィードバック電圧VFBと基準電圧VREFとの電圧比較をソフトウェアで制御するマイクロコンピュータ或いは前記パルス信号の発生及び前記パルス信号のパルス幅とパルス間隔の調整並びにフィードバック電圧VFBと基準電圧VREFとの電圧比較をハードウェアで制御する専用LSIが挙げられる。
直流電源25の正極は、演算処理装置24’の電源端子に接続されている。直流電源26の正極は、トリガーコイル22の1次巻線L1の一端及び2次巻線L2の一端に接続されている。直流電源25の負極、直流電源26の負極、及び演算処理装置24’のGND端子は、GNDに接地されている。トリガーコイル22の1次巻線L1の他端は、npn型のバイポーラトランジスタTR1のコレクタ端子に接続されている。バイポーラトランジスタTR1のエミッタ端子は、GNDに接地されている。バイポーラトランジスタTR1のベース端子は、演算処理装置24’のパルス信号出力端子に接続されている。トリガーコイル22の2次巻線L2の他端は、イオン発生素子21の放電部の放電電極と抵抗R11の一端に接続されている。イオン発生素子21の放電部の誘導電極はGNDに接地されている。抵抗R11の他端は、抵抗R12の一端とダイオードD11のアノード端子に接続されている。抵抗R12の他端は、GNDに接地されている。ダイオードD11のカソード端子はコンデンサC11の一端と抵抗R13の一端と演算処理装置24’のフィードバック電圧入力端子とに接続されている。コンデンサC11の他端と抵抗R13の他端はGNDに接地されている。例えば、高電圧発生回路300からイオン発生素子21にピーク値が±1.5kVである交流インパルス状の高電圧が供給されているときに、フィードバック電圧VFBを+1.5Vにする場合、抵抗R11を1MΩ、抵抗R12を1kΩ、コンデンサC11を0.01μF、抵抗R13を1MΩにする回路素子定数設定が一例として挙げられる。
次に、図18に示すイオン発生装置の動作について説明する。図18に示すイオン発生装置では、演算処理装置24’から出力されたパルス信号により、バイポーラトランジスタTR1が一時的にON状態となり、トリガーコイル22の1次巻線L1に電流が流れると相互誘導により、トリガーコイル22の2次巻線L2に巻数比で決まる高電圧が発生され、イオン発生素子21の放電部の放電電極に印加される。同時に、トリガーコイル22から出力された高電圧は、抵抗R11と抵抗R12からなる分圧回路37によって分圧される。分圧回路37の出力電圧は、ピークホールド回路38に供給され、ダイオードD11によって整流され、コンデンサC11と抵抗R13によってピークホールドされて、フィードバック電圧VFBに変換される。ピークホールド回路38から出力されるフィードバック電圧VFBは、演算処理装置24’のフィードバック入力端子へ入力される。そして、演算処理装置24’の中の電圧比較部24Dでフィードバック電圧VFBと基準電圧VREFとが比較され、所定の期間中常時フィードバック電圧VFBが基準電圧VREFを下回る場合、すなわち高電圧発生回路300の出力電圧が低下した場合、タイマー24Aが演算処理装置24’から出力されるパルス信号のパルス間隔は変えずにパルス幅のみを広げるように設定を変更する。これにより、高電圧発生回路300の出力電圧が低下した場合、演算処理装置24’から出力されるパルス信号のパルス幅が広がり、高電圧発生回路300の出力電圧が増加するので、高電圧発生回路300の出力電圧が一定に保持される。
その後、演算処理装置24’のタイマー24Aにより制御された間隔で次のパルス信号が出力されるまでの間、バイポーラトランジスタTR1はOFF状態となり、イオン発生素子21の放電部の放電電極に高電圧が印加されない。これらの高電圧発生動作は、演算処理装置24’のタイマー24Aにより制御された間隔で出力されるパルス信号に応じて、繰り返される。
ここで、ピークホールド回路38の動作について図19を参照して説明する。図19はピークホールド回路38の各部電圧波形を示す図である。図19(a)の電圧E4はピークホールド回路38の入力電圧であり、図19(b)の電圧E5はダイオードD11で整流し、コンデンサC11と抵抗R13でピークホールド後の電圧、すなわちピークホールド回路38の出力電圧であり、図19(b)の電圧E6はダイオードD11で整流した後の電圧である。ピークホールド回路38の入力電圧E4は、ダイオードD11で半波整流され、図19(b)の電圧E6になる。そして、t1〜t2の間、半波整流された電圧E6の増加にともないコンデンサC11に電荷が充電される。コンデンサC11に電荷が貯まる時間は一般的に速いため、ピークホールド回路38の出力電圧E5は半波整流された電圧E6にほぼ追随する。その後、t2〜t3にかけてコンデンサC11が放電する。放電時間はコンデンサC11の容量値と抵抗R13の抵抗値の積で表される時定数により決定される。コンデンサC11が放電している間は、ピークホールド回路38の出力電圧E5は半波整流された電圧E6に追随しない。その結果、ピークホールド回路38の出力電圧E5は、ピークホールド回路38の出力電圧E4に比べて、ピークホールドされた滑らかな波形となる。
図18に示すイオン発生装置の各部の電圧は図20に示すような波形になる。ここで、図20(a)は直流電源26からトリガーコイル22に印加される電圧、すなわち、トリガーコイル22の入力電圧の波形を、図20(b)は演算処理装置24’から出力されるパルス信号、すなわち、バイポーラトランジスタTR1のベース信号の波形を、図20(c)はトリガーコイル22の出力電圧の波形を、図20(d)は分圧回路37からピークホールド回路38に供給される電圧の波形を、図20(e)はピークホールド回路38から出力されるフィードバック電圧VFBの波形と演算処理装置24’の中の基準電圧回路24Cから出力される基準電圧VREFの波形を、それぞれ示している。
図21は、イオン発生素子21の放電部の容量が増加した影響によって高電圧発生回路300の出力電圧が低下した場合に、フィードバック回路(分圧回路37、ピークホールド回路38、基準電圧回路24C、及び電圧比較部24D)が機能して高電圧発生回路300の出力電圧を保持する様子を示す図18に示すイオン発生装置の各部電圧波形である。図21(a)は直流電源26からトリガーコイル22に印加される電圧、すなわち、トリガーコイル22の入力電圧の波形を、図21(b)は演算処理装置24’から出力されるパルス信号、すなわち、バイポーラトランジスタTR1のベース信号の波形を、図21(c)はトリガーコイル22の出力電圧の波形を、図21(d)は分圧回路37からピークホールド回路38に供給される電圧の波形を、図21(e)はピークホールド回路38から出力されるフィードバック電圧VFBの波形と演算処理装置24’の中の基準電圧回路24Cから出力される基準電圧VREFの波形を、それぞれ示している。
タイマー24Aは、各パルス間隔での電圧比較部24Dの出力電圧レベルに応じて次のパルス間隔でのパルス幅を設定する。図21においては、1つ目のパルス間隔T1では、電圧比較部24Dの出力電圧がHighレベルである期間があるため、タイマー24Aは2つ目のパルス間隔T2でのパルス幅を0.5μsec(標準値)に設定し、2つ目のパルス間隔T2では、イオン発生素子の放電部の容量が増加した影響によって高電圧発生回路300の出力電圧が低下し(図21(c)参照)、終始フィードバック電圧VFBが基準電圧VREFを下回り電圧比較部24Dの出力電圧がHighレベルである期間がないため(図21(e)参照)、タイマー24Aは3つ目のパルス間隔T3でのパルス幅を1.0μsecに設定している(図21(b)参照)。なお、前記パルス幅0.5μsec及び1.0μsecは一例である。
次に、上述した第5の目的を達成することができるイオン発生装置の他の実施形態を図22に示す。なお、図22において図18と同一の部分には同一の符号を付し詳細な説明を省略する。
図22に示すイオン発生装置は、出力電流I1が抵抗R14を流れることによって生じる電圧に基づいてフィードバック電圧VFBを生成している点で図18に示すイオン発生装置と異なるが、その他の、高電圧出力、フィードバック回路による出力電圧の保持の動作は、図18に示すイオン発生装置と同様である。例えば、出力電流I1が15mAであるとき抵抗R14を流れることによって生じる電圧に基づいて生成するフィードバック電圧VFBを+1.5Vで使用する場合、抵抗R14を100Ω、コンデンサC11を0.01μF、抵抗R13を1MΩにする回路素子定数設定が一例として挙げられる。
図23は、図22に示すイオン発生装置の各部の電圧波形を示している。図24は、イオン発生素子21の放電部の容量が増加した影響によって高電圧発生回路400の出力電圧が低下した場合に、フィードバック回路(抵抗R14、ピークホールド回路38、基準電圧回路24C、及び電圧比較部24D)が機能して高電圧発生回路400の出力電圧を保持する様子を示す図22に示すイオン発生装置の各部電圧波形である。図23に示す電圧波形は図20に示す電圧波形と同様であり、図24に示す電圧波形は図21に示す電圧波形と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
次に、上述した第5の目的を達成することができるイオン発生装置の更に他の実施形態を図25に示す。なお、図25において図18と同一の部分には同一の符号を付し詳細な説明を省略する。
図25に示すイオン発生装置は、所定の期間中常時フィードバック電圧VFBが基準電圧VREFを下回ったときに、チョッパ型の昇圧スイッチングレギュレータ39のスイッチングトランジスタを制御する制御信号の所定時間当たりのパルス数を増やして(所定時間当たりのスイッチング回数を増やして)、トリガーコイル22の入力電圧を直流電源26から昇圧し、高電圧発生回路500の出力電圧を上げるという手法を採用している。そのため、図25に示すイオン発生装置は、昇圧スイッチングレギュレータ39が追加になる点と、演算処理装置の内部構成の点で図18に示すイオン発生装置と異なっている。
昇圧スイッチングレギュレータ39は、スイッチングトランジスタであるバイポーラトランジスタTR2と、コイルL11と、ダイオードD12と、コンデンサC12とで構成される。演算処理装置24’’は、昇圧スイッチングレギュレータ39をスイッチングするためのパルス信号を出力する昇圧スイッチングレギュレータ用パルス信号発生部24Eが追加になり、トリガーコイル22の1次巻き線L1の電流をスイッチングするためのパルス信号のパルス幅は一定で良いため、電圧比較部24Dの結果はタイマー24Aには反映せず、昇圧スイッチングレギュレータ用パルス信号発生部24Eから出力されるパルス信号のパルス数に反映するように構成される。
ここで、昇圧スイッチングレギュレータ39と同一構成の昇圧スイッチングレギュレータの動作について図26を参照して説明する。先ず、トランジスタTRがON状態になると、コイルLにエネルギーが蓄えられる。この時、コイルLの入力側はプラス、出力側はマイナスの電位になる(図26(a)参照)。次に、トランジスタTRがOFF状態になると、レンツの法則に従ってコイルLは電流を流し続けようとして、蓄えたエネルギーを放出する。この時、コイルLの出力側がプラス、入力側がマイナスになる。トランジスタTRはOFF状態であるので電流はダイオードDを通ってコンデンサCおよび負荷OUTに流れる(図26(b)参照)。再び、トランジスタTRがON状態になると、コイルLには、またエネルギーが蓄えられる。負荷OUTにはコンデンサCに蓄えられたエネルギーにより電流が流れる。コンデンサCに蓄えられたエネルギーはダイオードDのためにトランジスタTRには流れず、負荷OUTにしか流れない(図26(c)参照)。コイルLに蓄えられたエネルギーが大きければコンデンサCに蓄えられるエネルギーはどんどん増え、電圧が上昇する。
図25に示すイオン発生装置の各部の電圧は図27に示すような波形になる。ここで、図27(a)は演算処理装置24’’から昇圧スイッチングレギュレータ39に出力されるパルス信号、すなわち、バイポーラトランジスタTR2のベース信号の波形を、図27(b)は直流電源26を昇圧スイッチングレギュレータ39で昇圧したトリガーコイル22に印加される電圧、すなわち、トリガーコイル22の入力電圧の波形を、図27(c)は演算処理装置24’’からバイポーラトランジスタTR1に出力されるパルス信号、すなわち、バイポーラトランジスタTR1のベース信号の波形を、図27(d)はトリガーコイル22の出力電圧の波形を、図27(e)は分圧回路37からピークホールド回路38に供給される電圧の波形を、図27(f)はピークホールド回路38から出力されるフィードバック電圧VFBの波形と演算処理装置24’’の中の基準電圧回路24Cから出力される基準電圧VREFの波形を、それぞれ示している。
図28は、イオン発生素子21の放電部の容量が増加した影響によって高電圧発生回路500の出力電圧が低下した場合に、フィードバック回路(分圧回路37、ピークホールド回路38、基準電圧回路24C、及び電圧比較部24D)が機能して高電圧発生回路500の出力電圧を保持する様子を示す図25に示すイオン発生装置の各部電圧波形である。図28(a)は演算処理装置24’’から昇圧スイッチングレギュレータ39に出力されるパルス信号、すなわち、バイポーラトランジスタTR2のベース信号の波形を、図28(b)は直流電源26を昇圧スイッチングレギュレータ39で昇圧したトリガーコイル22に印加される電圧、すなわち、トリガーコイル22の入力電圧の波形を、図28(c)は演算処理装置24’’からバイポーラトランジスタTR1に出力されるパルス信号、すなわち、バイポーラトランジスタTR1のベース信号の波形を、図28(d)はトリガーコイル22の出力電圧の波形を、図28(e)は分圧回路37からピークホールド回路38に供給される電圧の波形を、図28(f)はピークホールド回路38から出力されるフィードバック電圧VFBの波形と演算処理装置24’’の中の基準電圧回路24Cから出力される基準電圧VREFの波形を、それぞれ示している。
昇圧スイッチングレギュレータ用パルス信号発生部24Eは、各所定時間での電圧比較部24Dの出力電圧レベルに応じて次の所定時間でのパルス数を設定する。図28においては、1つ目の所定時間PT1では、電圧比較部24Dの出力電圧がHighレベルである期間があるため、昇圧スイッチングレギュレータ用パルス信号発生部24Eは2つ目の所定時間PT2でのパルス数を3個(標準値)に設定し、2つ目の所定時間PT2では、イオン発生素子の放電部の容量が増加した影響によって高電圧発生回路500の出力電圧が低下し(図28(d)参照)、終始フィードバック電圧VFBが基準電圧VREFを下回り電圧比較部24Dの出力電圧がHighレベルである期間がないため(図28(f)参照)、昇圧スイッチングレギュレータ用パルス信号発生部24Eは3つ目の所定時間PT3でのパルス数を6個に設定している(図28(a)参照)。なお、前記パルス数3個及び6個は一例である。
次に、上述した第5の目的を達成することができるイオン発生装置の更に他の実施形態を図29に示す。なお、図29において図18と同一の部分には同一の符号を付し詳細な説明を省略する。
図29に示すイオン発生装置は、高電圧発生回路の出力電圧である高電圧を発生する昇圧部の1次側の電圧値をフィードバックし、高電圧発生回路の出力電圧を一定に保つという手法を採用している。
図29に示すイオン発生装置は、放電部を有するイオン発生素子21と、前記放電部に高電圧を印加する高電圧発生回路600とによって構成される。高電圧発生回路600は、直流電源26から出力される直流電圧を昇圧して2次側に接続される前記放電部に高電圧を出力する昇圧部であるトリガーコイル40と、トリガーコイル40の1次側電流を断続するスイッチング素子であるバイポーラトランジスタTR1と、バイポーラトランジスタTR1のON/OFFを制御するためのパルス信号を発生するパルス信号発生部24B、前記パルス信号のパルス幅とパルス間隔を調整するためのタイマー24A、基準電圧VREFを出力する基準電圧回路24C、及びフィードバック電圧VFBと基準電圧VREFを比較する電圧比較部24Dを有する演算処理装置24’と、トリガーコイル40の1次側とバイポーラトランジスタTR1との接続点電圧を整流するためのダイオードD13、ダイオードD13によって整流された電圧を分圧するための抵抗R15及びR16、並びに抵抗R15及びR16によって分圧された電圧を平滑化しフィードバック電圧VFBを生成するためのコンデンサC13によって構成されるピークホールド回路41とによって構成される。演算処理装置24’の例としては、前記パルス信号の発生及び前記パルス信号のパルス幅とパルス間隔の調整並びにフィードバック電圧VFBと基準電圧VREFとの電圧比較をソフトウェアで制御するマイクロコンピュータ或いは前記パルス信号の発生及び前記パルス信号のパルス幅とパルス間隔の調整並びにフィードバック電圧VFBと基準電圧VREFとの電圧比較をハードウェアで制御する専用LSIが挙げられる。
直流電源25の正極は、演算処理装置24’の電源端子に接続されている。直流電源26の正極は、トリガーコイル40の1次巻線L1の一端に接続されている。直流電源25の負極、直流電源26の負極、及び演算処理装置24’のGND端子は、GNDに接地されている。トリガーコイル40の1次巻線L1の他端は、バイポーラトランジスタTR1のコレクタ端子に接続されている。バイポーラトランジスタTR1のエミッタ端子は、GNDに接地されている。バイポーラトランジスタTR1のベース端子は、演算処理装置24’のパルス信号出力端子に接続されている。トリガーコイル40の2次巻線L2の両端は、イオン発生素子21の放電部の放電電極と誘導電極に接続されている。バイポーラトランジスタTR1のコレクタ端子はダイオードD13のアノード端子に接続されている。ダイオードD13のカソード端子は抵抗R15の一端に接続されている。抵抗R15の他端は抵抗R16の一端とコンデンサC13の一端と演算処理装置24’のフィードバック端子に接続されている。抵抗R16の他端とコンデンサC13の他端はGNDに接地されている。例えば、高電圧発生回路600からイオン発生素子21にピーク・トゥ・ピークの電位差が3kVである交流インパルス状の高電圧が供給されているときに、フィードバック電圧VFBを+1.5Vにする場合、トリガーコイル40の1次巻線L1のインダクタンスを0.256μH、トリガーコイル40の2次巻線L2のインダクタンスを23mH、抵抗R15を33kΩ、抵抗R16を180kΩ、コンデンサC13を4.7nFにする回路素子定数設定が一例として挙げられる。
次に、図29に示すイオン発生装置の動作について説明する。図29に示すイオン発生装置では、演算処理装置24’から出力されたパルス信号により、バイポーラトランジスタTR1が一時的にON状態となり、トリガーコイル40の1次巻線L1に電流が流れると相互誘導により、トリガーコイル40の2次巻線L2に巻数比で決まる高電圧が発生され、イオン発生素子21の放電電極と誘導電極間に印加される。同時に、バイポーラトランジスタTR1のコレクタ電圧は、ダイオードD13によって整流された後、抵抗R15と抵抗R16によって分圧され、さらにコンデンサC13によって平滑化されてフィードバック電圧VFBに変換される。ピークホールド回路41から出力されるVFBは演算処理装置24’のフィードバック入力端子へ入力される。そして、演算処理装置24’の中の電圧比較部24Dでフィードバック電圧VFBと基準電圧VREFとが比較され、所定の期間中常時フィードバック電圧VFBが基準電圧VREFを下回る場合、すなわち高電圧発生回路600の出力電圧が低下した場合、タイマー24Aが演算処理装置24’から出力されるパルス信号のパルス間隔は変えずにパルス幅のみを広げるように設定を変更する。これにより、高電圧発生回路600の出力電圧が低下した場合、演算処理装置24’から出力されるパルス信号のパルス幅が広がり、高電圧発生回路600の出力電圧が増加するので、高電圧発生回路600の出力電圧が一定に保持される。
その後、演算処理装置24’のタイマー24Aにより制御された間隔で次のパルス信号が出力されるまでの間、バイポーラトランジスタTR1はOFF状態となり、イオン発生素子21の放電部の放電電極に高電圧が印加されない。これらの高電圧発生動作は、演算処理装置24’のタイマー24Aにより制御された間隔で出力されるパルス信号に応じて、繰り返される。
ピークホールド回路41の動作について図30を参照して説明する。図30はピークホールド回路41の各部電圧・電流波形を示す図である。図30(a)の電圧E7はピークホールド回路41の入力電圧であり、図30(b)の電流ID13はダイオードD13で流れる電流であり、図30(c)の電圧E8はピークホールド回路41の出力電圧である。ピークホールド回路42の入力電圧E7がピークホールド回路42の出力電圧E8よりもダイオードD13の順電圧VF分だけ高くなったときにダイオードD13に電流が流れる。つまり、ピークホールド回路42の入力電圧E7がピークホールド回路42の出力電圧E8よりもダイオードD13の順電圧VF分だけ高くなったときにダイオードD13がON状態になる。コンデンサC13に電荷が溜まるために、ダイオードD13がON状態である期間は短くなる。ダイオードD13がON状態である時間はコンデンサC13に電荷が充電される時間となり、ダイオードD13がOFF状態である時間はコンデンサC13が電荷を放電している時間となる。その結果、ピークホールド回路42の入力電圧E7はピークホールド回路42の出力電圧E8のようにリプルを伴った直流信号となる。ピークホールド回路42の出力電圧E8がピーク電圧E8PEAKに達するまでにかかる時間はコンデンサC13の容量に依存する。なお、E8PEAK={R15/(R15+R16)}×(E7PEAK−VF)である。ただし、R15は抵抗R15の抵抗値、R16は抵抗R16の抵抗値、E7PEAKはピークホールド回路42の入力電圧E7のピーク電圧をそれぞれ示している。
図29に示すイオン発生装置の各部の電圧は図31に示すような波形になる。ここで、図31(a)は直流電源26からトリガーコイル40に印加される電圧、すなわち、トリガーコイル40の入力電圧の波形を、図31(b)は演算処理装置24’から出力されるパルス信号、すなわち、バイポーラトランジスタTR1のベース信号の波形を、図31(c)はトリガーコイル40の2次側の出力電位差の波形を、図31(d)はバイポーラトランジスタTR1のコレクタ信号の波形を、図31(e)はピークホールド回路41から出力されるフィードバック電圧VFBの波形と演算処理装置24’の中の基準電圧回路24Cから出力される基準電圧VREFの波形を、それぞれ示している。
図32は、イオン発生素子21の放電部の容量が増加した影響によって高電圧発生回路600の出力電圧が低下した場合に、フィードバック回路(ピークホールド回路41、基準電圧回路24C、及び電圧比較部24D)が機能して高電圧発生回路600の出力電圧を保持する様子を示す図29に示すイオン発生装置の各部電圧波形である。図32(a)は直流電源26からトリガーコイル40に印加される電圧、すなわち、トリガーコイル40の入力電圧の波形を、図32(b)は演算処理装置24’から出力されるパルス信号、すなわち、バイポーラトランジスタTR1のベース信号の波形を、図32(c)はトリガーコイル40の2次側の出力電位差の波形を、図32(d)はバイポーラトランジスタTR1のコレクタ信号の波形を、図32(e)はピークホールド回路41から出力されるフィードバック電圧VFBの波形と演算処理装置24’の中の基準電圧回路24Cから出力される基準電圧VREFの波形を、それぞれ示している。
タイマー24Aは、各パルス間隔での電圧比較部24Dの出力電圧レベルに応じて次のパルス間隔でのパルス幅を設定する。図32においては、1つ目のパルス間隔T1では、電圧比較部24Dの出力電圧がHighレベルである期間があるため、タイマー24Aは2つ目のパルス間隔T2でのパルス幅を0.5μsec(標準値)に設定し、2つ目のパルス間隔T2では、イオン発生素子の放電部の容量が増加した影響によって高電圧発生回路600の出力電位差が低下し(図32(c)参照)、終始フィードバック電圧VFBが基準電圧VREFを下回り電圧比較部24Dの出力電圧がHighレベルである期間がないため(図32(e)参照)、タイマー24Aは3つ目のパルス間隔T3でのパルス幅を1.0μsecに設定している(図32(b)参照)。なお、前記パルス幅0.5μsec及び1.0μsecは一例である。
なお、高電圧発生回路の出力電圧である高電圧を発生する昇圧部の1次側の電圧値をフィードバックし、高電圧発生回路の出力電圧を一定に保つという手法を採用しているイオン発生装置においても、昇圧部に供給される直流電圧を上げて前記昇圧部の2次側から出力される高電圧を一定に保持する構成を採用してもよい。例えば、図29のイオン発生装置に対して、図18から図25への変形と同様の変形を施すことにより、昇圧部に供給される直流電圧を上げて前記昇圧部の2次側から出力される高電圧を一定に保持することが可能となる。
また、図18、図22、図29のイオン発生装置において、演算処理装置24’から出力されるパルス信号のパルス幅を広げた後も、所定の期間中常時フィードバック電圧VFBが基準電圧VREFを下回る場合、すなわち高電圧発生回路の出力電圧が低下した場合は、演算処理装置24’から出力されるパルス信号のパルス幅をさらに広げるようにしてもよい。この場合、演算処理装置24’から出力されるパルス信号のパルス幅に上限を設け、演算処理装置24’から出力されるパルス信号のパルス幅が上限に達した場合にエラー出力を行うエラー出力部を演算処理装置24’が具備することが望ましい。これにより、放電部の容量が増加したことをエラー出力により使用者が認識できるので、放電部のメンテナンスが可能になる。パルス幅の設定としては、例えば、標準値を0.5μsecとし、0.5μsec毎にパルス幅を広げ、上限を2.0μsecとする設定が挙げられる。
また、図25のイオン発生装置において、昇圧スイッチングレギュレータ39のスイッチングトランジスタを制御する制御信号の所定時間当たりのパルス数を増やした後も、所定の期間中常時フィードバック電圧VFBが基準電圧VREFを下回る場合、すなわち高電圧発生回路の出力電圧が低下した場合は、昇圧スイッチングレギュレータ39のスイッチングトランジスタを制御する制御信号の所定時間当たりのパルス数をさらに増やすようにしてもよい。この場合、昇圧スイッチングレギュレータ39のスイッチングトランジスタを制御する制御信号の所定時間当たりのパルス数に上限を設け、昇圧スイッチングレギュレータ39のスイッチングトランジスタを制御する制御信号の所定時間当たりのパルス数が上限に達した場合にエラー出力を行うエラー出力部を演算処理装置24’’が具備することが望ましい。これにより、放電部の容量が増加したことをエラー出力により使用者が認識できるので、放電部のメンテナンスが可能になる。所定時間当たりのパルス数としては、例えば、標準値を3個とし、3個毎に増加させ、上限を12個とする設定が挙げられる。
また、図18、図22、図25、図29のイオン発生装置において、電源比較部24Dと演算処理装置の電源端子との間にスイッチを設け、そのスイッチのオン/オフ制御により、前記電圧比較部が電源投入時または一定間隔時間だけ動作するようにしてもよい。これにより、電圧比較部24Dで消費する消費電流を抑えることができる。
また、上述した各実施形態は適宜組み合わせて実施することが可能である。
上述した本発明に係るイオン発生装置は、空気調和機、除湿器、加湿器、空気清浄機、冷蔵庫、ファンヒータ、電子レンジ、洗濯乾燥機、掃除機、殺菌装置などの電気機器に搭載するとよい。そして、かかる電気機器にはイオン発生装置で発生したイオンを空気中に送出する送出手段(例えば、送風ファン)を搭載するとよい。このような電気機器であれば、機器本来の機能に加えて、搭載したイオン発生装置から放出されたプラスイオン、マイナスイオンの作用により空気中のカビや菌を不活化してその増殖を抑制すること等ができ、室内環境を所望の雰囲気状態とすることが可能となる。
は、本発明に係るイオン発生回路の一構成例を示す機能ブロック図である。 は、図1に示すイオン発生装置の一実施形態を示す回路図である。 は、図2に示すイオン発生装置が備えるイオン発生素子の一構成例を示す図である。 は、図2に示すイオン発生装置の各部電圧波形を示す図である。 は、図2に示すイオン発生装置の各部電圧波形を示す図である。 は、図2に示すイオン発生装置の各部電圧波形を示す図である。 は、図2に示すイオン発生装置の各部電圧波形を示す図である。 は、図2に示すイオン発生装置の各部電圧波形を示す図である。 は、図1に示すイオン発生装置の他の実施形態を示す回路図である。 は、図1に示すイオン発生装置の更に他の実施形態を示す回路図である。 は、本発明に係るイオン発生回路の他の構成例を示す図である。 は、本発明に係るイオン発生回路の更に他の構成例を示す図である。 は、本発明に係るイオン発生回路の更に他の構成例を示す図である。 は、本発明に係るイオン発生回路の更に他の構成例を示す図である。 は、従来のイオン発生装置の一例を示す回路図である。 は、図15に示す従来のイオン発生装置の各部電圧波形を示す図である。 は、放電部の容量によって高電圧発生回路からの出力電圧が変化する様子を示す図である。 は、出力電圧を一定に保つことができる高電圧発生回路を搭載した本発明に係るイオン発生回路の一実施形態を示す回路図である。 は、図18に示すイオン発生装置が備えるピークホールド回路の各部電圧波形を示す図である。 は、図18に示すイオン発生装置の各部電圧波形を示す図である。 は、イオン発生素子の放電部の容量が増加した場合の図18に示すイオン発生装置の各部電圧波形を示す図である。 は、出力電圧を一定に保つことができる高電圧発生回路を搭載した本発明に係るイオン発生回路の他の実施形態を示す回路図である。 は、図22に示すイオン発生装置の各部電圧波形を示す図である。 は、イオン発生素子の放電部の容量が増加した場合の図22に示すイオン発生装置の各部電圧波形を示す図である。 は、出力電圧を一定に保つことができる高電圧発生回路を搭載した本発明に係るイオン発生回路の更に他の実施形態を示す回路図である。 は、昇圧スイッチングレギュレータの動作を示す図である。 は、図25に示すイオン発生装置の各部電圧波形を示す図である。 は、イオン発生素子の放電部の容量が増加した場合の図25に示すイオン発生装置の各部電圧波形を示す図である。 は、出力電圧を一定に保つことができる高電圧発生回路を搭載した本発明に係るイオン発生回路の更に他の実施形態を示す回路図である。 は、図29に示すイオン発生装置が備えるピークホールド回路の各部電圧・電流波形を示す図である。 は、図29に示すイオン発生装置の各部電圧波形を示す図である。 は、イオン発生素子の放電部の容量が増加した場合の図29に示すイオン発生装置の各部電圧波形を示す図である。
符号の説明
11、21 イオン発生素子
12 昇圧部
13 スイッチング素子
14、24A タイマー
15、24B パルス信号発生部
16、25、26 直流電源
22 トリガーコイル
23 MOS FET
24 演算処理装置
24’、24’’ 演算処理装置
24C 基準電圧回路
24D 電圧比較部
24E 昇圧スイッチングレギュレータ用パルス信号発生部
30、31 整流ダイオード
37 分圧回路
38 ピークホールド回路
39 昇圧スイッチングレギュレータ
40 トリガーコイル
41 ピークホールド回路
100、200 高電圧発生回路
300、400、500、600 高電圧発生回路
L1 トリガーコイルの1次巻線
L2 トリガーコイルの2次巻線
R14 抵抗
TR1 バイポーラトランジスタ

Claims (31)

  1. 直流電源から出力される直流電圧を昇圧して2次側に高電圧を出力する昇圧部と、
    前記昇圧部の1次側電流を断続するスイッチング素子と、
    前記スイッチング素子のON/OFFを制御するためのパルス信号を発生するパルス信号発生部とを備えることを特徴とする高電圧発生回路。
  2. 前記パルス信号発生部から出力されるパルス信号のパルス幅が可変する請求項1に記載の高電圧発生回路。
  3. 前記パルス信号発生部から出力されるパルス信号のパルス間隔が可変する請求項1又は請求項2に記載の高電圧発生回路。
  4. 前記昇圧部がトランスである請求項1〜3のいずれかに記載の高電圧発生回路。
  5. 前記昇圧部がトリガーコイルである請求項1〜3のいずれかに記載の高電圧発生回路。
  6. 前記スイッチング素子がMOS FETである請求項1〜5のいずれかに記載の高電圧発生回路。
  7. 前記スイッチング素子がバイポーラトランジスタである請求項1〜5のいずれかに記載の高電圧発生回路。
  8. 前記パルス信号発生部が前記パルス信号の発生をソフトウェアで制御するマイクロコンピュータである請求項1〜7のいずれかに記載の高電圧発生回路。
  9. 前記パルス信号発生部が前記パルス信号の発生をハードウェアで制御する専用LSIである請求項1〜7のいずれかに記載の高電圧発生回路。
  10. 前記パルス信号発生部から出力されるパルス信号の一つのパルスに対応して前記昇圧部が一つの交流インパルス状の高電圧を出力する請求項1〜9のいずれかに記載の高電圧発生回路。
  11. 前記直流電源から出力される直流電圧の値に応じて、前記昇圧部の2次側から出力される高電圧の値が変化する請求項1〜10のいずれかに記載の高電圧発生回路。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の高電圧発生回路と、前記高電圧発生回路から出力される高電圧が印加される放電部とを備え、
    前記高電圧発生回路から出力される高電圧を前記放電部に印加することで前記放電部がイオンを発生させることを特徴とするイオン発生装置。
  13. 前記高電圧発生回路が備えるパルス信号発生部から出力されるパルス信号のパルス幅を調整することで前記高電圧発生回路から出力される高電圧の値を調整する請求項12に記載のイオン発生装置。
  14. 前記高電圧発生回路が備えるパルス信号発生部から出力されるパルス信号のパルス間隔を調整することでイオン発生量を制御する請求項12又は請求項13に記載のイオン発生装置。
  15. 前記高電圧発生回路が備える昇圧部の2次側から出力される高電圧を正電圧に整流する第1の整流手段と、前記高電圧発生回路が備える昇圧部の2次側から出力される高電圧を負電圧に整流する第2の整流手段とを前記高電圧発生回路に設け、
    前記放電部が、前記第1の整流手段からの正電圧が印加される第1の放電部と、前記第2の整流手段からの負電圧が印加される第2の放電部とを有する請求項12〜14のいずれかに記載のイオン発生装置。
  16. 前記第1の整流手段及び前記第2の整流手段がそれぞれダイオードである請求項15に記載のイオン発生装置。
  17. 前記放電部がマイナスイオンとプラスイオンの両方を発生させる請求項12〜16のいずれかに記載のイオン発生装置。
  18. 前記プラスイオンはH+(H2O)mであり、前記マイナスイオンはO2 -(H2O)n(m、nは自然係数)である請求項17に記載のイオン発生装置。
  19. 請求項12〜18のいずれかに記載のイオン発生装置と、前記イオン発生装置で発生したイオンを空気中に送出するための送出手段とを備えることを特徴とする電気機器。
  20. 前記昇圧部の2次側から出力される高電圧のピーク値に応じた直流電圧であるフィードバック電圧を生成するフィードバック電圧生成部と、
    前記フィードバック電圧と基準電圧とを比較する電圧比較部とを備え、
    前記電圧比較部での比較結果に基づいて前記昇圧部の2次側から出力される高電圧を一定に保持する請求項1に記載の高電圧発生回路。
  21. 前記昇圧部の1次側と前記スイッチング素子との接続点電圧のピーク値に応じた直流電圧であるフィードバック電圧を生成するフィードバック電圧生成部と、
    前記フィードバック電圧と基準電圧とを比較する電圧比較部とを備え、
    前記電圧比較部での比較結果に基づいて前記昇圧部の2次側から出力される高電圧を一定に保持する請求項1に記載の高電圧発生回路。
  22. 所定の期間中常時前記フィードバック電圧が前記基準電圧より低い場合、前記パルス信号発生部から出力されるパルス信号のパルス幅を広げて前記昇圧部の2次側から出力される高電圧を一定に保持する請求項20または請求項21に記載の高電圧発生回路。
  23. 所定の期間中常時前記フィードバック電圧が前記基準電圧より低い場合、前記直流電源から出力される直流電圧を上げて前記昇圧部の2次側から出力される高電圧を一定に保持する請求項20または請求項21に記載の高電圧発生回路。
  24. チョッパ型の昇圧スイッチングレギュレータを備え、前記昇圧スイッチングレギュレータの出力電圧が前記直流電源から出力される直流電圧である請求項23に記載の高電圧発生回路。
  25. 所定の期間中常時前記フィードバック電圧が前記基準電圧より低い場合、前記昇圧スイッチングレギュレータの所定時間当たりのスイッチング回数を増やして前記昇圧部の2次側から出力される高電圧を一定に保持する請求項24に記載の高電圧発生回路。
  26. 前記パルス信号発生部から出力されるパルス信号のパルス幅に上限を設け、前記パルス信号発生部から出力されるパルス信号のパルス幅が上限に達した場合にエラー出力を行うエラー出力部を備える請求項22に記載の高電圧発生回路。
  27. 前記昇圧スイッチングレギュレータの所定時間当たりのスイッチング回数に上限を設け、前記昇圧スイッチングレギュレータの所定時間当たりのスイッチング回数が上限に達した場合にエラー出力を行うエラー出力部を備える請求項25に記載の高電圧発生回路。
  28. 前記昇圧部の2次側がフローティングである請求項21に記載の高電圧発生回路。
  29. 前記電圧比較部が、電源投入時または一定間隔時間だけ動作する請求項20〜28のいずれかに記載の高電圧発生回路。
  30. 請求項20〜29のいずれかに記載の高電圧発生回路と、前記高電圧発生回路から出力される高電圧が印加される放電部とを備え、
    前記高電圧発生回路から出力される高電圧を前記放電部に印加することで前記放電部がイオンを発生させることを特徴とするイオン発生装置。
  31. 請求項30に記載のイオン発生装置と、前記イオン発生装置で発生したイオンを空気中に送出するための送出手段とを備えることを特徴とする電気機器。
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