JP2008210752A - 液体燃料供給板、それを用いて成る燃料電池、並びに、液体燃料供給方法 - Google Patents

液体燃料供給板、それを用いて成る燃料電池、並びに、液体燃料供給方法 Download PDF

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Abstract

【課題】流路に液体燃料を流すためのポンプおよびブロワー等の補機を利用しない、小型化が可能なパッシブ型燃料電池を提供すること。
【解決手段】凹構造の燃料流路302を有し且つ毛細管力による自然駆動によって液体燃料をMEAに供給する液体燃料供給板301、および、該液体燃料供給板301に接し液体燃料を燃料極側ガス拡散層304へ均一に浸透させる多孔体303を燃料極側に設置した燃料電池。
燃料供給流路302の寸法を適宜選択し、燃料液送能力を制御すること。
【選択図】図3

Description

本発明は、パッシブ方式(圧縮若しくは加湿又は熱を加えることなく、供給する方式)により燃料供給を行う燃料電池に用いられる液体燃料供給板に関する。
燃料電池は水素などの燃料と空気などの酸化剤を電気化学的に反応させることにより、化学エネルギーを電気エネルギーに変換して成る発電方式を採用しており、発電効率が高く、静粛性に優れ、大気汚染の原因となるNOx、SOx、また地球温暖化の原因となるCO2の排出量が少ないなどの長所を持つため、開発が盛んに行われている。
燃料電池の用途としては、携帯電気機器の電力供給源、家庭用燃料電池コジェネレーションシステム、自動車などが挙げられる。
その為、燃料電池は1万時間を越える運転に耐える高い耐久性が要求されており、携帯電気機器や自動車など、定置型ではなくモバイルに用いる場合、特に高い耐衝撃性が必要となる。
燃料電池の種類は使用する電解質によって、固体高分子型、リン酸型、溶融炭酸塩型、固体酸化物型、アルカリ型等に分類され、それぞれ運転温度が大きく異なり、それに伴い発電規模や利用分野も異なる。
陽イオン交換膜を電解質として用いる固体高分子型燃料電池や直接メタノール型燃料電池は比較的低温での動作が可能であり、また、電解質膜の薄膜化により内部抵抗を低減できるため高出力化、コンパクト化に適している。
固体高分子型燃料電池は電解質膜の一方の面にアノード(燃料極)、他方の面にカソード(酸化剤極)を設けた電解質膜電極接合体(以下MEAと記述する)の両側に、セパレータを配した単電池セルを単数あるいは複数積層した構造を有している。
アノードに対向するセパレータ表面には、燃料を流通させるための凹溝状の燃料流路が設けられている。
また、カソードに対向するセパレータ表面には、酸化剤ガスを流通させるための凹溝状の酸化剤ガス流路が設けられている。
燃料としては、水素を主体とした改質ガス(又は水素ガス)や、メタノール水溶液などが用いられている。
直接メタノール型燃料電池は、メタノール水溶液を直接MEAに供給する方式の燃料電池であり、ガス改質器が不要、かつ、体積基準のエネルギー密度が高いメタノール水溶液を利用できることから、装置の更なる小型化が可能であり、携帯電気機器(例えば携帯音楽プレーヤー、携帯電話、ノート型パソコン、携帯型テレビ等)のポータブル電源としての展開が期待されている。
しかし現状では、高濃度メタノールを使用すると、メタノールが電解質膜を透過し易くなりメタノールロスが生じ、更に、電解質膜を透過したメタノールが酸化剤極で下記(1)式の反応を引き起こし、その結果、逆起電力が発生し、燃料電池が出力低下(メタノールクロスオーバー)するという問題が生じるため、低濃度メタノールしか使用できず、高出力化が困難となっている。
CHOH+3/2O → CO+2HO (1)
固体高分子型燃料電池の発電方法としては、電解質膜を介して、(燃料ガスに含まれる)水素と(酸化剤ガスに含まれる)酸素に、(アノード側触媒層またはカソード側触媒層に含まれる)触媒粒子表面において、下記の式(2)および(3)の電気化学反応を生じさせる方法を用いている。
アノード;H→2H+2e (2)
カソード;4H+4e+O→2HO (3)
直接メタノール型燃料電池の発電方法としては、電解質膜を介して、メタノールと(酸化剤ガスに含まれる)酸素に、(アノード側触媒層またはカソード側触媒層に含まれる)触媒粒子表面において、下記の式(4)〜(6)の電気化学反応を生じさせる方法を用いている。
アノード反応:CHOH+HO→CO+6H+6e (4)
カソード反応:6H+3/2O+6e→3HO (5)
全反応:CHOH+3/2O→CO+2HO (6)
燃料極側では、供給されたメタノールおよびその水溶液が、アノード触媒部分での(4)式の反応により炭酸ガス、水素イオン、及び電子に解離する。
この際、蟻酸等の中間生成物も微量発生する。
生成された水素イオンは電解質膜中をアノードからカソード側に移動し、カソード触媒部分において、空気中から拡散してきた酸素ガスおよび電子と、(5)式に従って反応し、水が生成する。
発電に伴う全反応は(6)式に示すように、メタノールが酸化され、炭酸ガスと水を生成するといった、メタノールの燃焼反応と同様の化学反応式となる。
単位電池セルの電圧は、室温近傍において理論上約1.2Vであるが、メタノールクロスオーバーや、水素イオンが電解質膜を透過する際の抵抗により、実質的には0.85〜1.0Vとなる。
実用上、連続運転条件下電圧が0.3〜0.6V程度となるように電流密度が設定されるため、実際に電源として用いる場合には、所定の電圧が得られるように、複数の単位電池セルを直列接続して使用する必要がある。
電池構造としては、出力密度の増大と燃料電池全体のコンパクト化を目的とし、MEAをセパレータで挟持して成る短電池セルを複数積層した構造が用いられている。
通常、薄い層状のセパレータ内に形成された液体燃料流路および酸化剤ガス流路に、液体燃料や酸化剤ガスを送流するために、ポンプやブロワー等の補機を用いている。
補機の使用によりシステム全体の小型化が困難になり、かつ、補機に電力を取られてしまい、かつ、補機から騒音が発生する等の問題が生じている。
これに対し、ブロワーやポンプなどの補機を用いない自然駆動型(パッシブ型)の燃料電池が提案されている。(例えば、特許文献1参照)
自然駆動型(パッシブ型)の燃料電池は、ブロワーやポンプなどの補機によって空気やメタノールをMEAに供給するアクティブ型と異なり、自然拡散や自然対流により酸化ガス供給を行ったり、毛細管力を利用して液体燃料の供給を行うことで補機を不要とし、補機の電力消費による出力低下、ブロワーの騒音といった問題がなく、超小型化の可能性が期待されている。
また、液体燃料を、毛管力を用いて、各単電池セルの一端側で共通の吸収体に吸収させることにより単電池セル内に導入し、その後、液体燃料を燃料気化層にて気化して使用する燃料電池が提案されている。(特許文献2参照)
しかし、この燃料電池は、燃料の追従性が悪く、燃料電池運転中の出力値に変動が生じるため、安定な特性を維持しなければならない携帯機器への搭載が困難であるという問題を抱える。
その他、燃料カートリッジを含む供給経路にて、毛細管力を用いた液体燃料供給する燃料電池が提案されている。(特許文献3参照)
特開2003−100315号公報 特開2001−102069号公報 特開2006−125757号公報
しかしながら、いずれの燃料電池においても、液体燃料がMEAへ安定的に供給されず、その結果、燃料電池システム全体の小型化、高出力化、無騒音化に結びついていない。
本発明の課題は、流路に液体燃料を流すためのポンプおよびブロワー等の補機を利用しない、小型化が可能なパッシブ型燃料電池を提供することである。
請求項1に記載の発明は、パッシブ方式(圧縮若しくは加湿又は熱を加えることなく、供給する方式)により燃料供給を行う燃料電池において、
基板上に凹構造の燃料流路を持ち、毛細管力によって液体燃料の流路内液送を行うことを特徴とする液体燃料供給板である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の液体燃料供給板であって、
凹部分の流路寸法が幅600μm以下、深さ/幅≧0.5であることを特徴とする液体燃料供給板である。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の液体燃料供給板であって、
該液体燃料供給板の表面に対する液体燃料の接触角が30°以下であることを特徴とする液体燃料供給板である。
請求項4に記載の発明は、前記液体燃料がメタノール液、ジメチルエーテル、ギ酸、ヒドラジン、アンモニア液、エチレングリコール、水素化ホウ素ナトリウム水溶液の1種またはそれらの混合物であることを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の液体燃料供給板である。
請求項5に記載の発明は、前記メタノール液の濃度が0.5〜24.7(mol/L)であることを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の液体燃料供給板である。
請求項6に記載の発明は、触媒層およびガス拡散層から成る触媒電極、請求項1〜5の何れか1項に記載の液体燃料供給板、電解質膜を用いて成る燃料電池である。
請求項7に記載の発明は、前記電解質膜と前記触媒電極から成るMEA(電解質膜電極接合体)への液体燃料供給方法であって、
液体燃料を、液体燃料供給板を用いて均一にガス拡散層に供給し、その後、ガス拡散層の多孔体を経由してMEA(電解質膜電極接合体)へ供給することを特徴とする液体燃料供給方法である。
液体燃料流路の形状を制御した本発明の液体燃料供給板は、流路内に発生する毛細管力の調節が可能であるため、所望の出力を得るための電池反応を発生させるのに必要な液体燃料量を均一供給することができる。
本発明の前記液体燃料供給板を用いることにより、液体燃料及びガスを流すためポンプやブロワーなどの補機が不必要となり、さらに、比較的容易にスタック構造を形成することが出来るため、燃料電池の小型化および高出力化が可能となる。
本発明の液体燃料供給板は、基板上に凹構造をした燃料流路を持ち、それぞれの流路に発生する毛細管力によって、液体燃料の燃料流路内送液を行うことを特徴とする。
以下、燃料流路の寸法と毛細管力の関係について説明する。
(毛細管力の評価)
まず、SUS316L−2Bを使用して作製した液体供給流路を、該液体供給流路端部が液面に浸漬する様に、液体燃料(100wt%メタノール)を満たした液体燃料槽液面に対して垂直になるように固定する。
次に、該液体供給流路の液体燃料浸漬部分から毛細管力により吸い上げられたメタノールの液面高さを測定した。
結果を図1、2に示す。
図1および図2より、液体燃料供給流路の深さ/幅は0.5以上、液体燃料供給流路の幅寸法は600μm以下、更には300μm以下であればより好ましい事が確認できる。
液体燃料供給流路の幅寸法が600μmを超えると、メタノールの毛細管力による液送能力が極端に低下する事が確認できる。
液体燃料供給流路の幅寸法が、深さ/幅が0.5未満となると、メタノールの毛細管力による液送能力が極端に低下する事が確認できる。
毛細管力が燃料液体の流路表面への濡れ拡がる力の原動力となっており、単位メタノール量に対する流路表面との接触面積が小さくなるほど毛細管力が低くなるためと考えられる。
液体燃料供給板の材料は、液体燃料に対する耐食性、機械的強度、その他発電環境における化学および物理耐性に優れている材料であれば特に限定されず、例えば、カーボン、カーボン樹脂混合材料、鉄、アルミニウム、銅、および、それらの合金等を用いることができるが、加工性や堅牢性、薄型化適性などを考慮すると鉄、アルミニウム、銅、および、それらの合金等から成る金属材料が好ましい。
液体燃料供給板に凹状溝を形成する方法としては、例えば、液体燃料供給板の材料がカーボンあるいはカーボン樹脂混合材料の場合、公知の切削法、ブラスト法、熱プレス法などを用いることができ、液体燃料供給板の材料が金属材料の場合、公知のウェットエッチングなどの化学的加工法、あるいはプレス、切削、ブラストなどの機械加工法、あるいは放電加工法など、金属を部分的に除去できる加工方法であれば特に制限されないが、生産性を考慮するとプレス法やウェットエッチング法を用いることが好ましい。
液体燃料供給板に金属材料を使用する場合、必要に応じて、液体燃料供給板表面に耐食性被膜を形成しても良い。
耐食性皮膜の材料としては、シリカなどの無機材料や、ポリシラザンのような無機転化材料の他、水ガラス、導電性樹脂、金および銀などの耐食性金属を用いることができる。
耐食性皮膜の形成方法としては、ディッピング、スプレー、静電塗装、電解めっき、無電解めっき等のウエットコーティング法を用いることができる。
液体燃料供給板表面に耐食性皮膜を形成することにより、液体燃料供給板に耐食性が備わり、その結果、液体燃料供給板母材の材料選択性が広がり(耐食性材料以外を用いる事が可能となり)、該液体燃料供給板母材の材料として、純鉄、銅合金、アルミウム、アルニウム合金など安価な汎用金属材料を用いることができる。
中でも、(比重の軽い)アルミニウムは、軽量化が望まれる携帯電気機器などに用いる液体燃料供給板母材に使用するのに好ましい。
また、液体燃料に対する燃料供給路表面の濡れ性向上を目的とし、液体燃料供給路表面に親水化処理を施してもよい。
親水化処理する方法としては、例えば、燃料供給路表面に一般式mSiO/nNaO(m、nは整数)で示される水ガラスを塗布する方法や、燃料供給路表面に有機樹脂にシリカ、水ガラス、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、チタニアなどを混合した塗料又はこれらの塗料に界面活性剤を添加した塗料を塗布する方法や、燃料供給路表面に有機−無機シリカ複合体樹脂と界面活性剤よりなる塗料を塗布する方法等を用いることができる。
燃料供給路表面の濡れ性を向上させると、毛細管力による液送能力が向上し、より効率的な液体燃料の供給ができる。
また、燃料供給路表面の濡れ性を向上させると、液体燃料供給板母材に対して濡れ性の低い液体燃料が使用できるようになり、液体燃料の選択性が高くなる。
液体燃料供給板を集電体として用いる場合には、液体燃料供給板は良導電性が要求される。
液体燃料供給板に導電性を付与する方法としては、液体燃料供給板全面に導電性耐食被膜を形成する方法、あるいは、液体燃料供給板全面に導電性を有さない耐食性皮膜を形成し、該耐食性皮膜の一部に金属露出部を形成する方法、または、液体燃料供給板の一部に金属露出部を形成し、その後、金属露出部を除く液体燃料供給板表面に導電性耐食性膜を形成する方法などを用いることができる。
金属露出部を除く液体燃料供給板表面に導電性耐食性膜を形成する方法としては、金属露出部を保護する形でパターンレジスト層を形成し、その後、耐食性皮膜を積層し、その後、パターンレジストを除去する方法や、インクジェット法を用いて金属露出部を除く液体燃料供給板表面のみに選択的に耐食性皮膜形成する方法などが利用できる。
金属露出部の大きさは、要求される電力および接触抵抗により適宜選択することが出来る。
導電性耐食性膜の材料としては、液体燃料や酸化剤ガス(酸素およびその混合ガス)並びに強酸性雰囲気に十分な耐性を有する材料であって、かつ、十分な導電性を有する材料であれば特に制限されず、好ましくは電気めっき法や無電解めっき法により燃料流路加工できる材料、例えば、金や銀などの耐食性金属を用いることができるが、多孔体と導電性耐食性膜との接触抵抗を考慮すると、金であることが好ましい。
また、導電性耐食被膜と液体燃料供給板母材(金属材)との密着性を向上させるために、液体燃料供給板母材表面にNiなどの下地めっきを施すことも可能である。
導電性耐食被膜の厚さは、導電性耐食被膜の耐衝撃性、耐振動性、耐摩擦性などの機械的特性を維持し、ピンホール発生を抑制できれば、特に制限はないが、例えば、導電性耐食被膜として電解金めっき膜を用いた場合においては、0.5〜2μmであることが好ましい。
以下、本発明の上記液体燃料供給板を用いた燃料電池について、図3に示す模式図を基に説明する。
本発明の燃料電池は、MEAへ燃料を均一供給する事を目的とし、多孔体と、該多孔体面内に液体燃料を均一供給する液体燃料供給板とを設けることを特徴とする。
本発明の多孔体の材料としては、液体燃料およびガスの浸透媒体としての材料適性を有し、かつ、電池支持体としての材料適性を有する材料であれば、特に限定されず、例えば、アモルファス炭素、アモルファス炭素と炭素粉末との複合体、等方性高密度炭素成形体、炭素繊維抄紙成形体、活性炭素成形体、発泡性金属、金属粉体焼結体などを用いることができるが、中でも、成形性やその他所望の物性に優れ、低コスト化が容易であるという観点から、アモルファス炭素、アモルファス炭素と炭素粉末との複合体が好ましい。
アモルファス炭素の製造方法としては、ポリ塩化ビニル、塩素化塩化ビニル樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル−ポリ酢酸ビニル共重合体等の熱可塑性樹脂、フェノール樹脂、フラン樹脂、イミド樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂、セルロース、アラビアガムなどの天然高分子物質等から選ばれる少なくとも1種を主成分とする、焼成により5%以上の炭化収率を示す原料を焼成する方法を用いることができる。
炭素粉末の材料としては、黒鉛、タール状物質を乾留して得られるピッチ、炭素繊維、カーボンナノチューブ、メソカーボンマイクロビーズの1種または2種以上からなる材料を用いることができる。
粒径を調整したアモルファス炭素原料50〜100重量%および炭素粉末0〜50重量%を混合し、その後、不活性雰囲気中に於いて700℃以上で炭素化して成る複合体を用いても良い。
多孔体の平均孔径は1〜100μmの範囲から選択することができ、また、多孔体の気孔率は10〜85%の範囲から選択することができるが、毛管現象を原動力とした液浸透性(液体燃料を浸透させる機能)、及び、多孔体自己形状保持性の観点から、平均孔径5〜70μm、気孔率20〜70%が好ましく、更には平均孔径20μm、気孔率55%が特に好ましい。
多孔体の平均孔径が5μm未満、特に1μm未満であると液体燃料及びガスの浸透性が悪く、また、平均孔径が70μm超えると、特に100μm超えると多孔体が自己形状を維持するための強度が得られないことが考えられる。
液浸透性向上を目的として、上記多孔体に、空気酸化、電気化学酸化などの処理を施してもよい。
燃料極は、多孔体の一方の外表面上に、白金−ルテニウム(Pt−Ru)触媒、イリジウム−ルテニウム(Ir−Ru)触媒、白金−スズ(Pt−Sn)触媒などを塗布した構造となっている。
電解質膜としては、プロトン伝導性又は水酸化物イオン伝導性を有するイオン交換膜、例えば、パーフルオロカーボンスルホン酸(Du pont社製、商品名Nafion112またはNafion117等)などのフッ素系イオン交換膜が用いることができる。
また、電解質膜としては、無機化合物をプロトン伝導材料としポリマーを膜材料とした耐熱性、メタノールクロスオーバー防止性に優れたコンポジット(複合)膜、例えば、無機化合物としてゼオライトを用い、ポリマーとしてスチレン−ブタジエン系ラバーからなる複合膜、または、炭化水素系グラフト膜を用いることができる。
空気極は、カーボンペーパーなどの多孔質構造からなるシート状炭素多孔体に、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)等を担持させた電極を用いることができる。
液体燃料としては、燃料極において燃料として供給された水素が水素イオン(H)と電子(e)に分解できるものであれば液体燃料は特に限定されず、例えば、メタノール水溶液、ジメチルエーテル(DME、CHOCH)、エタノール液、ギ酸、ヒドラジン、アンモニア水溶液を用いることができるが、コスト、供給性、反応活性の高さ等からメタノール水溶液が好ましい。
液体燃料の濃度は適宜設定され、例えば、液体燃料としてメタノール水溶液を用いた場合、0.5〜24.7M(mol/L)の範囲から選択することができ、5〜18Mが望ましい。
従来の燃料電池においては、クロスオーバー防止の為、低濃度(1〜3M)のメタノール水溶液しか用いることができなかったが、本発明の液体燃料供給板を用いると、高濃度(5M以上)のメタノール水溶液を液体燃料として使用することができる。
多孔体を設けると、電解質膜に接する多孔体の表面部分に反応生成物である二酸化炭素のガス相が形成され、その結果、メタノールのクロスオーバーが抑制されると考えられる。
高濃度メタノール水溶液は、低濃度メタノール水溶液よりもエネルギー密度が高いため、少量でも長時間発電が可能となり、また、燃料電池燃料槽の小型化が可能となる。
本実施形態では、液体燃料供給板が液体燃料及びガスの浸透媒体、並びに、電池支持体として機能するので、液体燃料は外部に漏出することがなく、燃料電池を縦型配置、横型配置にされても、燃料供給源から単位セルに直接液体燃料が途絶えることなく安定的に、かつ、継続的に供給することができるものとなる。
本発明の液体燃料供給板は、液体燃料を気化せずMEAへ液体燃料を供給できるので、を用いることにより、ポンプやブロワー、燃料気化器、凝縮器等の補助器を用いる必要が無くなり、燃料電池の小型化を図ることが可能となる。
以上、燃料電池単セル形態について説明したが、燃料電池単セルを連結(直列又は並列、直列および並列の併用)することにより所要の起電力(高出力化)をしても良い。
2つ以上の燃料電池単セルを連結する場合、液体燃料供給板の厚さ、各セル間又はセルと液体燃料供給板の間隔は(燃料電池の用途、燃料電池セルの大きさや形状、多孔体の吸液性能、用いる液体燃料などにより変動するが)システムのコンパクト化の点から、液体燃料供給板の厚さは0.1〜1mm程度、各セル間の間隔またはセルと液体燃料供給板の間隔は、0.5〜10mm程度とすることが好ましい。
まず、厚み300μmのSUS316L−2Bからなる金属基板を70℃のアルカリ脱脂液(ヘンケルジャパン製ペルシーLK7重量%)に5分間浸漬した後、温純水および純水にて洗浄を行い、その後、水分を乾燥した。
次いで、膜厚15μmの市販のドライフイルムレジスト(日立化成製RY3320)を基板両面にロールラミネータを用い、ロール温度110℃、ロール圧力0.3MPaの条件において貼り合わせた。
次に、図4に示す燃料供給流路および液溜り溝が形成されるよう設計されたフォトマスクを用い、紫外線露光処理を行い、更にアルカリ水溶液(炭酸ナトリウム1重量%)を用いスプレー圧力0.1MPaの条件において現像を行うことにより、前記金属基板に、フォトマスクと同寸法のフォトレジストパターンを形成した。
次に、比重1.50、温度65℃の塩化第二鉄液を用い、スプレー圧0.5MPaの条件において前記金属基板の両面よりスプレーエッチングを行い、耐食性レジストパターンを残した金属エッチング平板を作製した。
次に、苛性ソーダ5重量%水溶液を用いて、スプレー圧0.1MPaの条件において耐食性レジストパターンを残した金属エッチング平板へスプレーして耐食性レジストを剥膜することにより、液体燃料供給流路となる凹状溝を作製した。
形成された溝の幅は131.2μm、溝の深さ/幅は0.73であった。
液体燃料供給流路の幅を351.4μm、液体燃料供給流路の深さ/幅を0.57とした以外は、実施例1と同様に液体燃料供給板を作製した。
実施例1、2の液体燃料供給板を用いて、図3に示す構成の電池特性評価セルを作製した。比較例として、図3中の液体燃料供給板の代わりに燃料貯留槽を設置した電池特性評価セルを作製した。
(電池特性評価セルの作製)
まず、電解質膜として厚さ0.1mm、サイズ20×20mm角のパーフルオロカーボンスルホン酸膜(デュポン社製、商品名ナフィオン)を用い、触媒電極として厚さ0.4mm、30×20mm角のカーボンクロス(ガス拡散材)上に触媒層をスクリーン印刷により形成した触媒電極を用い、前記電解質膜と触媒電極を熱圧着することにより、ガス拡散材/触媒層/電解質膜/触媒層/ガス拡散材となる構造を有するMEAを形成した。
触媒としては、アノード極側にPt−Ru触媒を、カソード極側にはPt触媒を使用した。
次に、前記MEAの燃料極側に厚さ1mm、20×20mm角の炭素製の平均孔径20μm、気孔率55%の多孔体を配し、その外側より多孔体に接するように厚さ0.5mm、前記液体燃料供給板および該液体燃料供給板と同外形の燃料貯留層を配置した。
前記液体燃料供給板の液溜り溝の端部には、前記貯留層を外部から接続し、実施例1、2と比較例における総液体燃料量が等しくなるよう調節した。
(電池特性評価)
液体燃料としてメタノール(100wt%)を使用し、電池特性評価セルの発電テストを行った。
実施例1、2においては、電池特性評価セルがいかなる配置であっても、毛細管力により液体燃料が燃料供給流路内に浸透し、常に液体燃料供給板の流路内に液体燃料が満たされている状態であった。
このため、多孔体およびMEAへの均一な燃料供給が可能となり、経時的な起電力の低下は見られず安定した発電ができた。
しかし、比較例においては、燃料貯留総が下側に、あるいは、MEAが地面に対して垂直になるように電池特性評価セルを配置した場合に、発電し続けることにより燃料貯留槽の液体燃料量が減ることで、液体燃料液面と多孔体とが部分的に接触しなくなった。
このため、多孔体およびMEAへの均一な燃料供給ができなくなり、経時的に起電力が低下してしまった。
本発明の液体燃料供給板の液送能力と、燃料供給流路幅との関係を示す図である。 本発明の液体燃料供給板の液送能力と、燃料供給流路の深さ/幅の関係を示す図である。 本発明の液体燃料供給板を用いた燃料電池(単セル)構造の一例を示す模式図である。 本発明の実施例において作製した液体燃料供給板の燃料供給流路構造を示す模式図である。
符号の説明
301、401・・・・液体燃料供給板
302、402・・・・液体燃料供給流路
303・・・・・・・・多孔体
304・・・・・・・・燃料極側ガス拡散層
305・・・・・・・・燃料極側触媒層
306・・・・・・・・電解質膜
307・・・・・・・・酸化剤極側触媒層
308・・・・・・・・酸化剤極側ガス拡散層
403・・・・・・・・液体燃料溜り溝

Claims (7)

  1. パッシブ方式(圧縮若しくは加湿又は熱を加えることなく、供給する方式)により燃料供給を行う燃料電池において、
    基板上に凹構造の燃料流路を持ち、毛細管力によって液体燃料の流路内液送を行うことを特徴とする液体燃料供給板。
  2. 請求項1に記載の液体燃料供給板であって、
    凹部分の流路寸法が幅600μm以下、深さ/幅≧0.5であることを特徴とする液体燃料供給板。
  3. 請求項1または請求項2に記載の液体燃料供給板であって、
    該液体燃料供給板の表面に対する液体燃料の接触角が30°以下であることを特徴とする液体燃料供給板。
  4. 前記液体燃料がメタノール、ジメチルエーテル、ギ酸、ヒドラジン、アンモニア、エチレングリコール、水素化ホウ素ナトリウム水溶液の1種またはそれらの混合物であることを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の液体燃料供給板。
  5. 前記メタノールの濃度が0.5〜24.7(mol/L)であることを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の液体燃料供給板。
  6. 触媒層およびガス拡散層から成る触媒電極、請求項1〜5の何れか1項に記載の液体燃料供給板、電解質膜を用いて成る燃料電池。
  7. 前記電解質膜と前記触媒電極から成るMEA(電解質膜電極接合体)への液体燃料供給方法であって、
    液体燃料を、液体燃料供給板を用いて均一にガス拡散層に供給し、その後、ガス拡散層の多孔体を経由してMEA(電解質膜電極接合体)へ供給することを特徴とする液体燃料供給方法。
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