JP2008209709A - プロジェクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】表示画像の制御を行うために可視画像と不可視の赤外画像とを一つの投写面上に重畳して表示することを可能にした、簡便かつ携帯性に優れたプロジェクタを提供する。
【解決手段】本発明のプロジェクタ1は、可視光と赤外光を含む光を射出する光源2と、波長選択反射面を少なくとも一つ含む反射素子を有し、光源からの光を波長域及び射出方向が互いに異なる光に分離する空間的光分離手段(ダイクロイックミラーアセンブリ4)と、隣接配置された複数のサブ画素に空間的光分離手段によって分離された光が互いに異なる方向から入射され、各々の光を独立して変調可能な空間光分離型光変調素子(液晶ライトバルブ6)と、空間光分離型光変調素子による変調光を被投写面上に投写表示する投写手段(投写レンズ7)とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、プロジェクタに関し、可視画像と赤外画像とを一つのスクリーンに表示可能なプロジェクタに関するものである。
光変調素子に形成された画像情報である光学像をスクリーンに拡大表示するプロジェクタは、コンピュータ等のデジタル機器との整合性が良いことから、主にプレゼンテーション用途、インフォメーション用途、映像鑑賞用途等で広く普及してきている。プロジェクタを含む一般的な表示装置の主たる機能は、人に対して何らかの有意な情報を伝えることであるため、表示される画像情報は人が視認できる可視画像として表示されるのが通常である。したがって、一般的なプロジェクタでは光源から放射される光から可視光を選別し、その可視光を照明光として用いて画像表示を行っている。
ところで、プレゼンテーション用途やインフォメーション用途で有意な情報を表示する場合、視認性、可読性、情報の受容性等の観点から表示に適した情報量が存在すると言われている。一度に過度の情報が表示された場合には、看板が多い都会の繁華街では必要な情報を見つけにくいように、人はそれらの情報を的確に把握できなくなるばかりでなく、個々の情報に注意を向けなくなる傾向を有するからである。
また、プレゼンテーション用途や映像鑑賞用途では、表示する情報のセキュリティー性の確保が問題となっている。すなわち、プレゼンテーション情報や映像情報を著作権者に無断で撮影、流用する事態が発生しており、大きな社会問題となりつつある。
そこで、人には視認できない赤外光を用いて表示情報(画像や映像)を制御することが検討されている。赤外光で表示された画像(赤外画像)を人は視認できないが、CCDやCMOSセンサーに代表される撮像素子は赤外域に及ぶ感度を有するため、撮像素子を用いれば表示内容を視認することができる。例えば、非特許文献1(の図1を参照)では、カラーの可視画像を表示する通常の可視光用プロジェクタと赤外光で画像を表示する赤外光用プロジェクタとを組み合わせて用いることによって、表示する情報(画像や映像)を制御する方法が提案されている。具体的には、情報の存在や概略を伝えるような不特定多数の人に見せたい情報は可視画像として表示し、さらに詳しい情報を求める人だけに見て欲しい情報は不可視である赤外画像として表示する。そして、不可視の赤外画像はデジタルカメラ等の撮像素子を用いて見てもらう、という具合である。
また、表示情報のセキュリティー性の確保の観点では、例えば特許文献1では、スクリーンに投写された画像の上に重ねて赤外光用プロジェクタにより赤外画像を投写し、スクリーンに投写された画像をデジタルビデオやデジタルカメラ等の撮像素子によって撮像したときに、撮像した画像中に赤外画像が写し込まれるようにすることで、著作権者に無断での撮影が違法行為であることを知らせて盗撮等を防止しようとする方法が提案されている。
白井良成、松下光範、「IRプロジェクタを用いた実環境への情報提示手法の提案」、"情報処理技術レターズ(FIT2003)",Vol.2,pp.287-289,2003 米国特許第6018374号明細書
上記の文献に記載されたように、スクリーンに表示する可視画像に不可視の赤外画像を重ねて表示することで表示情報(画像や映像)を制御できたり、盗撮等の不正行為の抑制に有効であるが、本来の情報を投写表示するプロジェクタに加えて、赤外画像を投写する2台目のプロジェクタが必要である。プロジェクタの小型化に伴って可搬型のプロジェクタが増加していることを考慮すると、2台のプロジェクタを用いることは携帯性を阻害するという課題がある。さらに、使用に際してはそれら2台のプロジェクタが投写表示する表示位置を正確に合わせ込む必要がある。プロジェクタを移動するたびに2台のプロジェクタの投写表示位置を正確に合わせ込む作業が必要となり、特に赤外画像は不可視の画像であるため、目視での作業ができないこともあって、設置性や使い勝手が非常に悪くなるという課題がある。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、特に1台の装置で、表示画像(画像や映像)の制御を行うために可視画像と不可視の赤外画像とを一つの投写面上に重畳して表示することが可能であり、簡便かつ携帯性に優れたプロジェクタを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の第1のプロジェクタは、可視光と赤外光とを含む光を射出する光源と、波長選択反射面を少なくとも一つ含む複数の反射面を入射光に対する入射角が異なるように配置した反射素子を有し、前記光源からの光を波長域および射出方向が互いに異なる一つ以上の可視光と一つ以上の赤外光とに分離する空間的光分離手段と、隣接配置された複数のサブ画素に前記空間的光分離手段によって分離された前記一つ以上の可視光と前記一つ以上の赤外光とが互いに異なる入射方向から入射され、前記一つ以上の可視光と前記一つ以上の赤外光とを独立して変調可能な空間光分離型光変調素子と、前記空間光分離型光変調素子によって変調された変調光を被投写面上に投写表示する投写手段と、を備え、前記空間光分離型光変調素子によって形成された可視光画像と赤外画像とを同一の被投写面上に表示することを特徴とする。
なお、本明細書で言う「サブ画素」とは、1画素を構成する最小単位であって、隣接配置された複数のサブ画素で1画素を構成する。
本発明の第2のプロジェクタは、可視光を含む光を射出する第1光源と、赤外光を含む光を射出する第2光源と、前記第1光源からの光と前記第2光源からの光とを合成する光源光合成手段と、波長選択反射面を少なくとも一つ含む複数の反射面を入射光に対する入射角が異なるように配置した反射素子を有し、前記光源光合成手段からの光を波長域および射出方向が互いに異なる一つ以上の可視光と一つ以上の赤外光とに分離する空間的光分離手段と、隣接配置された複数のサブ画素に前記空間的光分離手段によって分離された前記一つ以上の可視光と前記一つ以上の赤外光とが互いに異なる入射方向から入射され、前記一つ以上の可視光と前記一つ以上の赤外光とを独立して変調可能な空間光分離型光変調素子と、前記空間光分離型光変調素子によって変調された変調光を被投写面上に投写表示する投写手段と、を備え、前記空間光分離型光変調素子によって形成された可視光画像と赤外画像とを同一の被投写面上に表示することを特徴とする。
本発明の第3のプロジェクタは、可視光と赤外光とを含む光を射出する光源と、前記光源からの光を、波長域が互いに異なる一つ以上の可視光を含む光と一つ以上の赤外光を含む光とに分離する第1空間的光分離手段と、波長選択反射面を少なくとも一つ含む複数の反射面を入射光に対する入射角が異なるように配置した反射素子を有し、前記第1空間的光分離手段によって分離された光のうちの少なくとも一つの光を、波長域および射出方向が互いに異なる複数の光に分離する第2空間的光分離手段と、隣接配置された複数のサブ画素に前記第2空間的光分離手段によって分離された前記複数の光が互いに異なる角度で入射され、前記複数の光を独立して変調可能な空間光分離型光変調素子を含み、前記第1空間的光分離手段によって分離された光の光路毎に設けられた複数の光変調素子と、前記複数の光変調素子によって変調された複数の変調光を1つに合成して合成光とする変調光合成手段と、前記変調光合成手段によって合成された合成光を被投写面上に投写表示する投写手段と、を備え、前記複数の光変調素子によって形成された可視光画像と赤外画像とを同一の被投写面上に表示することを特徴とする。
本発明の第4のプロジェクタは、可視光を含む光を射出する第1光源と、赤外光を含む光を射出する第2光源と、波長選択反射面を少なくとも一つ含む複数の反射面を入射光に対する入射角が異なるように配置した反射素子を有し、前記第1光源からの光、前記第2光源からの光のうち、少なくとも前記第1光源からの光を波長域および射出方向が互いに異なる複数の光に分離する空間的光分離手段と、隣接配置された複数のサブ画素に前記空間的光分離手段によって分離された前記複数の光が互いに異なる角度で入射され、前記複数の光を独立して変調可能な空間光分離型光変調素子を含み、前記第1光源からの光の光路上と前記第2光源からの光の光路上とに設けられた複数の光変調素子と、前記複数の光変調素子によって変調された複数の変調光を1つに合成して合成光とする変調光合成手段と、前記変調光合成手段によって合成された合成光を被投写面上に投写表示する投写手段と、を備え、前記複数の光変調素子によって形成された可視光画像と赤外画像とを同一の被投写面上に表示することを特徴とする。
本発明の第5のプロジェクタは、互いに発光波長域が異なる複数の光源と、隣接配置された複数のサブ画素に前記複数の光源から射出される複数の光のうちの2つ以上の光が互いに異なる角度で入射され、前記2つ以上の光を独立して変調可能な空間光分離型光変調素子を含む複数の光変調素子と、前記複数の光変調素子によって変調された複数の変調光を1つに合成して合成光とする変調光合成手段と、前記変調光合成手段によって合成された合成光を被投写面上に投写表示する投写手段と、を備え、前記複数の光変調素子によって形成された可視光画像と赤外画像とを同一の被投写面上に表示することを特徴とする。
これら本発明の第1〜第5のプロジェクタの構成によれば、可視画像と不可視の赤外画像の表示状態を独立に制御できるとともに、両方の画像を一つの被投写面上に正確に重畳した状態で表示することができ、表示情報(画像や映像)の制御が可能となる。また、可視画像と赤外画像の重畳表示を1台のプロジェクタで行えるため、プロジェクタを移動させた場合であっても可視画像と赤外画像の表示位置を合わせ込む作業が必要なく、使い勝手を大幅に向上できる。また、表示システム全体を小型化することができ、携帯性に優れたものとなる。
前記第1〜第5のプロジェクタは、光源や光変調素子の構成を中心に分けたものであり、第1のプロジェクタは、可視光と赤外光とを含む光を射出する光源(例えば白色光源)と、空間光分離型光変調素子を備えたものである。第2のプロジェクタは、可視光を含む光を射出する第1光源(例えば白色光源)と、赤外光を含む光を射出する第2光源(例えば赤外光源)とを併用し、空間光分離型光変調素子を備えたものである。第3のプロジェクタは、可視光と赤外光とを含む光を射出する光源(例えば白色光源)と、光源からの光を分離した後に各光を変調する、空間光分離型光変調素子を含む複数の光変調素子を備えたものである。第4のプロジェクタは、前記第1、第2光源と、各光源からの光を変調する、空間光分離型光変調素子を含む複数の光変調素子を備えたものである。第5のプロジェクタは、各色光、赤外光毎に専用の光源を備えたものである。
赤外域では撮像素子の感度が低下するため、赤外画像の高輝度化が望まれる。その点、本発明の第2、第4、第5のプロジェクタのように、赤外光専用の光源を用いる場合には赤外光の強度を増強することができる。また、本発明の第1、第2のプロジェクタは、光変調素子として空間光分離型光変調素子を1つ備えるだけで構成することができ、部品点数の削減が図れる。一方、本発明の第3〜第5のプロジェクタのように、光変調素子を複数備えた場合には、1つの光変調素子で扱う光の種類(数)を減らすことができ、サブ画素を大型化できる。その結果、表示輝度が向上し、赤外光については撮像素子の感度低下を補うことができる。
本発明の第1〜第5のプロジェクタのうち、複数の光変調素子を備えたものにおいては複数の光変調素子のうち、1つの光変調素子を前記一つ以上の赤外光を変調する赤外光用光変調素子とし、他の光変調素子を前記一つ以上の可視光を変調する可視光用光変調素子とすることができる。
この構成によれば、変調光として赤外光を用いる場合の課題(例えば、光学素子の波長依存性による投写手段でのデフォーカス、赤外光による光変調素子の帯熱に伴う画質劣化等の問題)を解決しやすいという利点がある。
また、上記の構成において、前記可視光用光変調素子から前記投写手段までの距離(L)と前記赤外光用光変調素子から前記投写手段までの距離(LIR)とを異ならせることが望ましい。具体的には、L<LIRとすることが望ましい。
例えば投写手段にレンズを用いた場合、レンズを構成するレンズ硝材は屈折率の波長依存性を持っているため、色収差等の光学収差の発生が避けられない。また、投写手段の焦点距離が波長依存性を持っている場合であっても、可視光用光変調素子から投写手段までの距離と赤外光用光変調素子から投写手段までの距離とを異ならせることにより、可視画像間もしくは可視画像と赤外画像との間での光学収差の発生を抑えやすくなる。そして、各表示画像の焦点位置を合わせて(フォーカスぼけを抑制して)解像度の低下を抑制し、表示画像の高画質化を図ることができる。
なお、光学収差の発生を抑えることで高画質化を図るその他の手法として、プリズムにアッベ数の大きな(屈折率の波長依存性が小さい)媒質を用いてもよい。同様の観点から、屈折率の波長依存性が特異な異常分散媒質(=ガラス、プラスチック樹脂)や屈折型素子と回折型素子とを組み合わせたハイブリッド化素子の使用も好適である。
また、前記赤外光用光変調素子が液晶ライトバルブで構成されている場合、前記液晶ライトバルブに付帯する偏光子が、光反射型偏光子または金属を含有する耐熱性の高い光吸収型偏光子で構成されていることが望ましい。
赤外光用光変調素子が液晶ライトバルブである場合、液晶ライトバルブの光入射側、光射出側に偏光子が必要となる。ところが、光変調素子や偏光子に赤外光を照射した場合、可視光を照射した場合に比べて光変調素子や偏光子が帯熱しやすく、光変調素子や偏光子の劣化が生じやすい。そこで、光反射型偏光子を用いれば、光反射型偏光子は光吸収が少ないため、帯熱を抑制することができる。あるいは、金属を含有する耐熱性の高い光吸収型偏光子であれば、耐熱性に優れ、帯熱による劣化が生じにくいため、このような使用形態では好適である。
また、前記複数の光変調素子のうち、1つの光変調素子には波長域が互いに隣接する複数の光が入射することが望ましい。
この構成によれば、変調光として赤外光を用いる場合の課題(例えば、光学素子の波長依存性による投写手段でのデフォーカス、赤外光による光変調素子の帯熱に伴う画質劣化等)を解決しやすいという利点がある。
また、前記空間光分離型光変調素子または前記光変調素子を、透過型液晶ライトバルブまたは反射型液晶ライトバルブで構成することができる。
特に赤外光用光変調素子については、赤外光が照射されると帯熱が生じやすいため、反射型液晶ライトバルブを用いた構成は熱的な影響を低減しやすく、好適である。
また、前記赤外画像を表示している状態を示すマーカーを被投写面上に表示する機能を備えることが望ましい。あるいは、前記赤外画像を表示している状態を示すインジケータを装置本体に備えることが望ましい。
この構成によれば、人には視認できない赤外画像を表示しているか否かを、プロジェクタの使用者や視聴者がカメラ等の撮像素子を用いることなく容易に判別することができる。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の第1の実施の形態を図1〜図3を参照して説明する。
本実施形態では、1つの光源と1つの透過型液晶ライトバルブを用いた液晶プロジェクタの一構成例について説明する。
図1は本実施形態のプロジェクタの概略構成図である。図2は同プロジェクタで用いるダイクロイックミラーアセンブリの各ダイクロイックミラーの分光特性を示す図である。図3は同プロジェクタで用いる液晶ライトバルブの構造断面図である。
なお、以下の各図面においては、各構成要素を見やすくするため、構成要素毎に寸法や位置関係の縮尺を異ならせてある。
本実施形態のプロジェクタ1は、図1に示すように、光源2、紫外線カットフィルター3、ダイクロイックミラーアセンブリ4(空間的光分離手段、反射素子)、平行化レンズ5、空間光分離型の透過型液晶ライトバルブ6(空間光分離型光変調素子)、投写レンズ7(投写手段)から概略構成されている。光源2は、可視光と赤外光とを含む光を射出可能な光源である。具体的には、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプ等の白色光と赤外光とを含む光を射出するランプ8を用いることができる。ランプ8から射出された照明光は、リフレクター9で集光され、紫外線カットフィルター3に入射し、紫外線カットフィルター3によって不要な紫外光が除去される。
紫外線カットフィルター3から射出された光はダイクロイックミラーアセンブリ4に入射し、波長域が互いに異なる青色光(B光)、緑色光(G光)、赤色光(R光)の3種類の可視光と赤外光(IR光)とに分離される。ダイクロイックミラーアセンブリ4は、4枚のダイクロイックミラー11,12,13,14(あるいは3枚のダイクロイックミラーと1枚の反射ミラーでも良い)を互いに非平行な状態となるように扇状に配列した反射素子である。
なお、ここでは一例として、青色光:概ね380nm〜495nmの波長域の光、緑色光:概ね495nm〜585nmの波長域の光、赤色光:概ね585nm〜720nmの波長域の光、赤外光:概ね720nm〜1100nmを想定している。人間の視認波長域は一般的には380〜780nmと言われているが、実際には720nm以上になるとほとんど視感度を持たない。また、撮像素子の主流であるSi系フォトセンサーの感度限界は概ね1100nmである。
ダイクロイックミラーアセンブリ4を構成する各ダイクロイックミラーの分光特性を図2に示す。第1ダイクロイックミラー11は、図2(a)に示すように、B光、G光、R光を透過し、IR光を反射する分光特性を有している。よって、第1ダイクロイックミラー11では、入射したB光、G光、R光、IR光のうち、IR光が反射する。第1ダイクロイックミラー11を透過したB光、G光、R光は第2ダイクロイックミラー12に入射する。第2ダイクロイックミラー12は、図2(b)に示すように、B光、G光を透過し、R光、IR光を反射する分光特性を有している。よって、第2ダイクロイックミラー12では、入射したB光、G光、R光のうち、R光が反射する。第2ダイクロイックミラー13を透過したB光、G光は第3ダイクロイックミラー13に入射する。第3ダイクロイックミラー13は、図2(c)に示すように、B光を透過し、G光、R光、IR光を反射する分光特性を有している。よって、第3ダイクロイックミラー13では、入射したB光、G光のうち、G光が反射する。第4ダイクロイックミラー14は第1〜第3ダイクロイックミラーを透過してきた波長域の光(ここではB光)を反射させる。したがって、第4ダイクロイックミラー14はダイクロイック性を持たない反射ミラーであっても良い。
4枚のダイクロイックミラー11,12,13,14は扇状に配列されているため、各ダイクロイックミラー11,12,13,14で反射した4種類の光は僅かに異なる角度で射出され、平行化レンズ5を経て空間光分離型の透過型液晶ライトバルブ6(以下、単に液晶ライトバルブということもある)に入射する。なお、4枚のダイクロイックミラー11,12,13,14の設置角度(非平行な配置関係)は、後述する液晶ライトバルブにおいて1つのマイクロレンズに対応する4つのサブ画素の配置関係に応じて設定される。空間光分離型の透過型液晶ライトバルブ6に入射する光には高い平行性が要求されるため、液晶ライトバルブ6の入射側には平行化レンズ5を配置することが望ましいが、必須ではない。勿論、光源2とダイクロイックミラーアセンブリ4との間に均一照明系や偏光変換光学系などを配置しても良い。そして、光源2から射出された照明光を偏光変換光学系等でS偏光に揃えた状態でダイクロイックミラーアセンブリ4に入射させれば、各ダイクロイックミラー11,12,13,14での反射効率を向上でき、表示画像の高輝度化を図りやすい。
本実施形態の液晶ライトバルブ6は、互いに僅かに異なる角度で入射した4種類の光を外部からの画像情報に基づいてそれぞれ独立に変調して光学像を形成し、入射側と反対側から変調光束を射出する透過型の液晶パネルである。また、液晶ライトバルブ6は、透過型の液晶パネルと、その光入射側、光射出側にそれぞれ配置された偏光子とから構成されている。透過型の液晶パネルは、後述する隣接配置された4つのサブ画素に対して1つのマイクロレンズを備え、対応する4つのサブ画素に互いに僅かに異なる角度で入射する4種類の光を独立に変調する。
具体的には、図3に示すように、ガラス等からなる一対の透明基板16,17の間にツイステッドネマチック(TN)液晶18が封入され、対向基板16上に共通電極19、不要光を遮光するためのブラックマトリクス20等が形成される一方、TFT基板17上にはサブ画素電極21、スイッチング素子としての薄膜トランジスタ22(TFT)等が形成されている。TFT22を介してサブ画素電極21に電圧が印加されると、サブ画素電極21と共通電極19との間に挟持された液晶18に電界が発生し、液晶18が駆動される。なお、液晶18は、TN型液晶に限らず、水平配向型や垂直配向型等を用いることもできる。
さらに、対向基板16の光入射側には、複数のマイクロレンズ23をマトリクス状に配置してなるマイクロレンズアレイ24が設けられている。各マイクロレンズ23は、エッチング等によりガラス板の表面がレンズ形状に加工されて作製されたものである。マイクロレンズアレイ24は、マイクロレンズ23が形成されたガラス板とは異なる屈折率を有する樹脂層25(接着剤)を介して対向基板16に接着されている。マイクロレンズアレイ24は、ダイクロイックミラーアセンブリ4で射出方向が分離された4種類の光をそれぞれ集光するとともに、空間的に分離した状態で配置された4つのサブ画素に4種類の光をそれぞれ入射させる。すなわち、図3のZ方向に並ぶ4つのサブ画素に対して1つのマイクロレンズ23(集光レンズ)が対応するように、マイクロレンズアレイ24が構成されている。そのため、4つのサブ画素が並ぶ方向は、ダイクロイックミラーアセンブリ4で光の射出方向が分離される方向に設定されている。
液晶パネルの光入射側、光射出側には偏光子26,27が配置され、液晶パネルを通過する光の偏光状態を制御して変調光の位相情報を強度情報に変換し、表示画像を形成する。液晶ライトバルブ6には変調光として赤外光を入射させるため、偏光子としては、光吸収が少ない光反射型偏光子(光射出側で使用する場合には光反射型偏光子からの反射光が液晶ライトバルブ6に入射しないように工夫することが望ましい)、あるいは金属粒子を含有した耐熱性に優れた光吸収型偏光子を使用するのが望ましい。これにより、帯熱による偏光子や液晶パネルの劣化を防ぎ、コントラストの高い画像形成を実現することができる。具体的に、光反射型偏光子としては、金属ワイヤーを微細ピッチで周期的に配列したワイヤーグリッド偏光子、複屈折率の異なる2種類の透明素材を微細ピッチで周期的に積層したDBEF板(商品名:住友スリーエム社)を使用でき、光吸収型偏光子としては、形状異方性を有する金属粒子を配向させたポーラコア(商品名:コーニング社)等を使用できる。
ガラス硝材やプラスチック樹脂はその屈折率に波長依存性を有するため、これらの素材を用いる投写レンズでは焦点距離(焦点位置)が波長によって異なる現象(光学収差)を生じる。その結果、表示画像のフォーカスぼけや解像度の低下、色のにじみ等が発生し、画質低下を招く。本実施形態のプロジェクタ1においても、可視画像のみを表示する通常のプロジェクタと同様に、異なる分散特性を有するガラス硝材を多数用いることで光学収差の発生を低減できる。特に、ガラス硝材としてアッベ数の大きな(屈折率の波長依存性が小さい)媒質を用いたり、屈折率の波長依存性が特異な特性を有する異常分散媒質を用いる等が効果的である。ガラス硝材やプラスチック樹脂からなる屈折素子の表面に回折素子を形成したハイブリッド素子を使用すれば、回折素子の波長依存性はガラスや樹脂などの波長依存性と逆の傾向にあるため、波長依存性を補償しやすい。あるいは、液晶ライトバルブ6と投写レンズ7との間に屈折率の波長依存性を補正する光学素子を配置しても良い。このような素子としては、例えば、特定波長域の光に対してのみ回折作用を生じる回折素子が挙げられる。
液晶ライトバルブ6に入射した4種類の光は、外部からの画像情報に基づいてサブ画素毎に独立して変調され、それぞれの画像情報を内包した変調光が投写レンズ7によってスクリーン(図示せず)上に投写される。すなわち、スクリーン上では青色光と緑色光と赤色光とによって形成されたカラーの可視画像が表示されるとともに、赤外光によって形成された赤外画像が可視画像と重畳するように表示される。液晶ライトバルブ6では4つのサブ画素が並んでおり、また、赤外光(によるサブ画素)は人には視認できないため、可視画像には規則的に暗点(1/4の面積比、赤外光によるサブ画素)が表示されることになるが、人の視覚特性から、スクリーンからある程度離れた場所から見れば、それらの暗点は視認されず、カラーの可視画像として視認される。
図示は省略するが、本実施形態のプロジェクタ1は、赤外画像を表示している期間において可視画像の周辺部等の目立たない箇所に、現在赤外画像を表示していることを示す、可視画像によるマーカーを表示する機能を備えている。これにより、人には視認できない赤外画像を表示しているか否かをカメラ等の撮像素子を用いることなく、プロジェクタの使用者や視聴者が容易に判別できる。なお、可視画像でのマーカーの表示に代えて、赤外画像を表示中であることを示すインジケータ類をプロジェクタ本体に設置する等の構成であってもよい。
赤外画像は人には視認できないが、CCDやCMOSセンサー等の撮像素子を搭載したカメラや赤外線カメラ等を通して見ることができる。そのため、大まかな画像は可視画像として表示し、それらと関連する子細な情報は赤外画像として表示するようにすれば、情報量と見やすさの双方を両立することができる。また、赤外画像内の情報をネットワーク上の情報源にアクセスするための情報(例えば、URLやIPアドレス)と関連付けておけば、ネットワークに接続可能なカメラ付き携帯端末で赤外画像を撮像するだけで、詳細情報を簡単に得ることができる。
この種の使い方を想定した場合、本実施形態のプロジェクタ1では、カラーの可視画像に不可視の赤外画像を画素単位で重畳させて表示できるため、両画像の細かな関連付け、表示制御が可能となる。また、本実施形態のプロジェクタ1では、可視光の波長域と赤外光の波長域とが重ならないように波長の切り分けを行っているため、両光のカットオフ波長に対応した光フィルターを備えたカメラを用いれば、可視画像と赤外画像との正確な切り分けができ、一方の画像だけを選択的に読み取ることができる。
以上のように、本実施形態のプロジェクタ1によれば、カラーの可視画像と不可視の赤外画像の表示状態を独立に制御できるとともに、両画像を一つのスクリーン上に正確に重畳した状態で表示することができ、表示情報(画像や映像)の制御が可能となる。また、可視画像と赤外画像の重畳表示を1台のプロジェクタで行えるため、プロジェクタを移動させた場合であっても可視画像と赤外画像の表示位置を合わせ込む作業が必要なく、使い勝手に優れたものとなる。また、表示システム全体を小型化することができるため、携帯性に優れたものとなる。
なお、本実施形態では1種類の赤外光(IR光)で画像表示を行う場合を示したが、互いに波長域が異なる2種類以上の赤外光(例えば、第1の赤外光IR1光と第2の赤外光IR2光)を用い、2種類以上の赤外画像を独立して表示する構成としても良く、その場合には表示情報の一層多様な制御が可能となる。その場合、勿論、空間光分離型の透過型液晶ライトバルブを5種類以上の光(B光、G光、R光、2種類以上の赤外光)を独立に変調できる構成とする必要がある。例えば、可視画像で表示された文章の翻訳文を2種類の言語で表示するといった使い方ができる。この場合、言語毎に異なる波長域の赤外画像として表示すれば、観賞者が必要な翻訳文のみを取得できるため、情報量の確保と見やすさを両立できる。
また、サブ画素の画素サイズを、入射する光の強度や集光性を考慮して、対応する光毎(波長域が互いに異なる光毎)に異なる構成としても良い。例えば、上述した赤外光による暗点をより目立たなくするためには、赤外光が入射するサブ画素の寸法を(特に図3のZ方向の寸法)を小さくし、逆に、高輝度の赤外画像を得るためには、同寸法を大きくする等のバリエーションを採用できる。
[第2の実施の形態]
以下、本発明の第2の実施の形態を図4、図5を参照して説明する。
本実施形態のプロジェクタの基本構成は第1実施形態のプロジェクタと類似しているが、可視光用の白色光源とは別に赤外光用光源を独立して備えた点が異なっている。
図4は本実施形態のプロジェクタの概略構成図である。図5は同プロジェクタで用いるダイクロイックミラーの分光特性を示す図である。なお、図4において、第1実施形態で用いた図1と共通の構成要素には同一の符号を付し、その構成要素についての詳細な説明は省略する。
高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ等の放電型の光源の多くは可視光とともに赤外光も放射するが、強度の大きな赤外光を得ることは一般的には難しい(キセノンランプやハロゲンランプでは比較的強度の大きな赤外光が得られるが、白色光を構成する三原色光の強度バランスが悪い)。また、CCDやCMOSセンサーなどの撮像素子は赤外域(概ね1100nm)まで感度を有するが、800nmを超える波長域では一般的に大幅に感度が低下する。さらに、環境光には赤外光が含まれる場合が多く、赤外画像を鮮明に表示したり、撮像素子で容易に撮像可能とするためには、赤外画像の表示輝度を高める必要がある。
そこで、本実施形態のプロジェクタ31の場合、図4に示すように、主に可視光を射出する第1光源32とは別に、赤外光を射出する第2光源33を独立して備えている。例えば、第1光源32には、赤外光を含む可視光を放射する光源ランプ34(例えば高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプ、白色光を放射する有機EL、無機EL、FED等)を用いる。第2光源33には、主に赤外光を放射する光源ランプ35(強度の大きな赤外光を得やすいキセノンランプ、ハロゲンランプ等)を用いる。もしくは、キセノンランプやハロゲンランプに代えて、赤外発光ダイオード(Light Emitting Diode, LED)や赤外レーザ等の固体光源、赤外FED等の波長域が狭い光源を使用すると、より好適である。このように、第1光源32と第2光源33とを別個に備えることによって赤外光の強度を高めやすくなる。
第1光源32の光射出側には紫外光カットフィルター3が、第2光源33の光射出側には紫外光・可視光カットフィルター36が、各々必要に応じて配置される。勿論、各々の光源32,33が除去対象となる波長域の光を射出しない場合には、対応する光カットフィルターは不要である。これにより、第1光源32から射出された照明光は不要な紫外光が除去されて可視光および赤外光となり、第2光源33から射出された照明光は不要な紫外光および可視光が除去されて赤外光となり、両光源32,33からの光はダイクロイックミラー37(光源光合成手段)によって合成される。
第1光源32からの光の波長域は、第2光源33からの光の波長域と部分的に重なっている。ダイクロイックミラー37では同一波長の光を合成できないため、第1光源32から射出される赤外光の一部の波長域の光を、第2光源33からの光強度が大きな赤外光によって置き換える構成となっている。例えば、図4の構成では、第2光源33から射出される赤外光の光強度が第1光源32から射出される赤外光の光強度よりも大きい場合を想定しているため、図5に示すように、第2光源33から射出される赤外光を反射し、それ以外の波長域の光を透過するようにダイクロイックミラー37の分光特性を設定している(第2光源33と波長域の重なる第1光源32からの赤外光はダイクロイックミラー37で反射され、使用されない)。図4の構成では、第1光源32から放射される赤外光の強度を高めるために第1光源32と類似波長域の赤外光を放射する第2光源33を用いる場合を想定しているが、第1光源32から放射されない波長域の赤外光を放射する第2光源33を用いる場合も同様の構成を採用することができる。その他、ダイクロイックミラーアセンブリ4、平行化レンズ5、液晶ライトバルブ6、投写レンズ7等の構成は、第1実施形態と同様である。
本実施形態のプロジェクタ31においても、カラーの可視画像と不可視の赤外画像を一つのスクリーン上に正確に重畳させることができ、可視画像と赤外画像の表示位置を合わせ込む作業が必要なく使い勝手に優れたものとなる、表示システムを小型化でき、携帯性に優れたものとなる、といった第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
特に本実施形態においては、光強度の高い赤外光を放射する第2光源33を第1光源32とは別個に備えたことによって赤外光の強度を高めやすくなり、鮮明な赤外画像を得ることができる。赤外光は西日等の通常の使用環境下に普通に存在するため、プロジェクタの使用環境によっては赤外画像の輝度が環境下に存在する赤外光に比べて相対的に低く、所望の赤外表示を実現できない場合が考えられる。このような場合には本実施形態のプロジェクタ31の構成が好適である。
なお、本実施形態では、第1光源32には発光波長域が可視の略全域に広がる白色光源を用いることを前提としているが、互いに発光波長域がほとんど重ならない光を射出する複数の光源(例えば、LED、レーザー、有機EL、無機EL、FED等)を用いても良く、その場合には光利用効率の向上や光学系の小型化を実現しやすい。各光源からの光が互いに異なる角度で空間光分離型の透過型液晶ライトバルブに入射するように照明光路を設定すれば、ダイクロイックミラーアセンブリを用いる必要がなくなるので、光学系を簡素化、低コスト化できる。なお、必要に応じて、光フィルターを用いて各光源から射出された光から不要な波長域の光を除去し、互いに波長域が重ならないようにすることが望ましい。
[第3の実施の形態]
以下、本発明の第3の実施の形態を図6、図7を参照して説明する。
第1、第2実施形態のプロジェクタは、光変調素子として空間光分離型の透過型液晶ライトバルブを一つ用いたが、本実施形態のプロジェクタは複数の光変調素子を用いている点で第1、第2実施形態と異なる。
図6は本実施形態のプロジェクタの概略構成図である。図7は同プロジェクタで用いるダイクロイックミラーおよびダイクロイックプリズムの分光特性を示す図である。なお、図6において、第1実施形態で用いた図1と共通の構成要素には同一の符号を付し、その構成要素についての詳細な説明は省略する。
本実施形態のプロジェクタは、赤外画像を一般的な(空間光分離型でない)液晶ライトバルブで形成し、空間光分離型の液晶ライトバルブで形成した可視画像と空間的に合成して表示する場合の構成例である。
本実施形態のプロジェクタ41においては、図6に示すように、光源2が、第1実施形態と同様、可視光と赤外光とを含む光を射出可能な光源であり、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプ等を用いることができる。光源2から射出された照明光は、紫外光カットフィルター3によって不要な紫外光が除去される。
紫外光カットフィルター3から射出された光はダイクロイックミラー42(第1空間的光分離手段)に入射する。ダイクロイックミラー42は、図7(a)に示すように、青色光(B光)、緑色光(G光)、赤色光(R光)を透過し、赤外光(IR光)を反射する分光特性を有している。よって、青色光、緑色光、赤色光はダイクロイックミラー42を透過し、赤外光はダイクロイックミラー42で反射する。ダイクロイックミラー42を透過した青色光、緑色光、赤色光はダイクロイックミラーアセンブリ43(第2空間的光分離手段)に入射し、僅かに異なる角度で射出され、平行化レンズ5を経て空間光分離型の可視光用液晶ライトバルブ44(可視光用光変調素子)に入射する。可視光用液晶ライトバルブ44は、図3を用いて説明した液晶ライトバルブ6と構成は略同じであるが、本実施形態の場合、1つのマイクロレンズに対して3つのサブ画素が対応しており、1つのマイクロレンズに互いに異なる角度で入射した青色光、緑色光、赤色光が対応する3つのサブ画素にそれぞれ入射する。また、ダイクロイックミラー42で反射した赤外光は反射ミラー48を経て赤外光用液晶ライトバルブ49(赤外光用光変調素子)に入射する。
本実施形態のダイクロイックミラーアセンブリ43は、3枚のダイクロイックミラー45,46,47(もしくは2枚のダイクロイックミラーと1枚の反射ミラー)で構成することができる。第1ダイクロイックミラー45は、赤色光を反射し、青色光、緑色光を透過する分光特性を有している。第2ダイクロイックミラー46は、緑色光を反射し、青色光、赤色光を透過する(あるいは緑色光と赤色光を反射し、青色光を透過する)分光特性を有している。第3ダイクロイックミラー47は、青色光を反射し、緑色光、赤色光を透過する分光特性を有している。あるいは、第3ダイクロイックミラー47は反射ミラーであっても良い。
可視画像は色を表現するために並置配列された3つのサブ画素を必要とするが、色の概念を持たない赤外画像にはサブ画素は不要であることから、可視画像形成用の液晶ライトバルブ44における3つのサブ画素に対して、赤外画像形成用の液晶ライトバルブ49の1つの画素が対応するように構成されている。そのため、赤外画像形成用の液晶ライトバルブ49の画素サイズは可視画像形成用の液晶ライトバルブ44のサブ画素サイズの約3倍に設定されており、赤外画像の表示輝度を高め易い。したがって、赤外強度が弱い光源を用いる場合や赤外域の感度が低い撮像素子を使って表示画像を撮像する場合には、本実施形態のプロジェクタ41の構成は好適である。勿論、赤外画像形成用の液晶ライトバルブ49の解像度を可視画像形成用の液晶ライトバルブ44と合わせる必要はなく、可視画像に対してより情報量の多い赤外画像を表示する構成としても良いことは明らかである。
そして、可視光用液晶ライトバルブ44、赤外光用液晶ライトバルブ49のそれぞれで変調された光はダイクロイックプリズム50(変調光合成手段)に入射する。ダイクロイックプリズム50のダイクロイック膜は、図7(b)に示すように、青色光(B光)、緑色光(G光)、赤色光(R光)を透過し、赤外光(IR光)を反射する分光特性を有している。したがって、ダイクロイックプリズム50に入射した青色光、緑色光、赤色光と赤外光とが合成され、投写レンズ7によって1つのスクリーン上に投写される。
本実施形態のプロジェクタ41においても、カラーの可視画像と不可視の赤外画像を一つのスクリーン上に正確に重畳させることができ、可視画像と赤外画像の表示位置を合わせ込む作業が必要なく使い勝手に優れたものとなる、表示システムを小型化でき、携帯性に優れたものとなる、といった第1、第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
変調光として赤外光を入射させる場合には、液晶ライトバルブが帯熱し易く、コントラスト低下などの画質低下を招く課題や、ライトバルブと投写レンズとの間に存在する光学素子(例えば、ダイクロイックプリズム)や投写レンズ等を構成するガラス硝材やプラスチック樹脂の屈折率の波長依存性により投写レンズのフォーカスぼけや解像度の低下、色のにじみ等を発生する課題が生じる。ところが、本実施形態のように、赤外画像を形成する液晶ライトバルブ49を独立して配置することにより、これらの課題を解決し易い。
一般的に、人が視認する可視画像には高いコントラストと色表現性が求められるのに対して、撮像素子で撮像される赤外画像には環境光に含まれる赤外光と比較して十分大きな表示輝度が求められる。したがって、赤外画像形成用の液晶ライトバルブ49には帯熱防止に優れた反射型偏光子を使用し、また、可視画像形成用の液晶ライトバルブ44には偏光度の高い透過型偏光子を使用する、というように、変調光の特性や表示画像に対する要求事項に合わせて使用する偏光子を最適化できる。その結果、高画質な可視画像と高輝度の赤外画像とを形成することができる。また、赤外画像形成用の液晶ライトバルブ49を独立して配置することにより、投写レンズ7と赤外画像形成用の液晶ライトバルブ49との間の光路長を、投写レンズ7と可視画像形成用の液晶ライトバルブ44との間の光路長に対して調節(具体的には長く設定)できるため、屈折率の波長依存性に起因する投写レンズの課題を解決し易い。さらにまた、第1および第2実施形態のプロジェクタでは可視画像を形成するサブ画素と赤外画像を形成するサブ画素とが並置配列されるため、赤外画像による暗点を生じるが、本実施形態のプロジェクタ41においては可視画像と赤外画像とを空間的に完全に重畳して表示できるため、そのような赤外光による暗点を生じることがなく、高画質な可視画像を表示できる。
なお、本実施形態のプロジェクタ41では、ダイクロイックミラー42で赤外光を反射することにより光源光から分離し、ダイクロイックプリズム50でも赤外光を反射により可視光と合成する構成としている。一般に、ダイクロイックミラーやダイクロイックプリズム等のダイクロイック膜においては、透過による分離や合成よりも、反射による分離や合成の方が高い効率を実現できる。白色光を放射する光源ランプの多く(例えば、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ)は赤外光も放射するが、赤外光の強度は一般に弱い。勿論、赤外光の強度が大きい白色光を放射する光源ランプ(例えば、キセノンランプやハロゲンランプ)もあるが、白色光を構成する3原色光の強度バランスが悪い。したがって、赤外光の強度が十分大きくない光源ランプを用いる場合には、本実施形態のプロジェクタ41のように、ダイクロイック膜では赤外光を反射して分離や合成を行う構成とすることで、赤外光の利用効率を高められ、表示輝度の高い赤外画像を得ることができる。さらには、偏光変換光学系等によってダイクロイックミラー42やダイクロイックプリズム50で反射される赤外光をS偏光としておけば、ダイクロイックミラー42やダイクロイックプリズム50での反射効率を更に高めることができる。
[第4の実施の形態]
以下、本発明の第4の実施の形態を図8、図9を参照して説明する。
第3実施形態のプロジェクタは、3種類の可視光を変調する1枚の空間光分離型の液晶ライトバルブと1種類の赤外光を変調する1枚の液晶ライトバルブとを用いているのに対し、本実施形態のプロジェクタは、2種類の可視光を変調する1枚の空間光分離型の液晶ライトバルブと1種類の可視光および赤外光を変調する1枚の空間光分離型の液晶ライトバルブとを用いた例である。
図8は本実施形態のプロジェクタの概略構成図である。図9は同プロジェクタで用いるダイクロイックミラーおよびダイクロイックプリズムの分光特性を示す図である。なお、図8において、第1実施形態で用いた図1と共通の構成要素には同一の符号を付し、その構成要素についての詳細な説明は省略する。
空間光分離型の液晶ライトバルブでは独立に変調可能な光の種類が増加する程、混色の発生や光利用効率が低下する傾向がある。それは、液晶ライトバルブに入射する光が完全な平行光ではないため、マイクロレンズで集光する場合にサブ画素に対して集光点のサイズが相対的に大きくなり、空間的に隣接する光間で分離性が低下するためである。したがって、多数の光(例えば4種類以上)を独立に変調する場合には、空間光分離型の液晶ライトバルブを複数用いた構成を採用した方が、光利用効率の点で有利であり、表示輝度の高い赤外画像を形成し易い。その様な観点に立ち、本実施形態のプロジェクタは、2つの空間光分離型の透過型液晶ライトバルブを用いて可視画像と赤外画像とを独立に表示可能とした構成例である。
本実施形態のプロジェクタ51において、ダイクロイックミラー52(第1空間的光分離手段)は、図9(a)に示すように、青色光(B光)、緑色光(G光)を透過し、赤色光(R光)、赤外光(IR光)を反射する分光特性を有している。よって、青色光、緑色光はダイクロイックミラー52を透過し、赤色光、赤外光はダイクロイックミラー52で反射する。ダイクロイックミラー52を透過した青色光、緑色光は第1ダイクロイックミラーアセンブリ53(第2空間的光分離手段)に入射し、互いに僅かに異なる角度で射出され、平行化レンズ5を経て第1液晶ライトバルブ54(光変調素子)に入射する。ダイクロイックミラー52で反射した赤色光、赤外光は第2ダイクロイックミラーアセンブリ55(第2空間的光分離手段)に入射し、互いに僅かに異なる角度で射出され、平行化レンズ5を経て第2液晶ライトバルブ56(光変調素子)に入射する。
第1液晶ライトバルブ54、第2液晶ライトバルブ56は同様の構成であり、どちらも空間光分離型の液晶ライトバルブである。これらの液晶ライトバルブ54,56は、図3を用いて説明した液晶ライトバルブ6と構成は略同じであるが、本実施形態の場合、1つのマイクロレンズに対して2つのサブ画素が対応しており、1つのマイクロレンズに互いに異なる角度で入射した2種類の光が対応する2つのサブ画素にそれぞれ入射する。第1液晶ライトバルブ54では青色光用のサブ画素と緑色光用のサブ画素とが並置配列されており、この2色光からなる画像が形成される。一方、第2液晶ライトバルブ56では赤色光用のサブ画素と赤外光用のサブ画素とが並置配列されており、赤色光および赤外光からなる画像が形成される。
本実施形態の第1、第2ダイクロイックミラーアセンブリ53,55は、それぞれ2枚のダイクロイックミラー57,58,59,60(もしくは、それぞれ1枚のダイクロイックミラーと1枚の反射ミラー)で構成することができる。第1ダイクロイックミラーアセンブリ53の第1ダイクロイックミラー57は、緑色光を反射し、残りの波長域の光を透過する分光特性を有している。第1ダイクロイックミラーアセンブリ53の第2ダイクロイックミラー58は、青色光を反射し、残りの波長域の光を透過する分光特性を有している。もしくは、第1ダイクロイックミラーアセンブリ53の第2ダイクロイックミラー58は、ダイクロイック性を持たない反射ミラーでも良い。第2ダイクロイックミラーアセンブリ55の第1ダイクロイックミラー59は、赤色光を反射し、残りの波長域の光を透過する分光特性を有している。第2ダイクロイックミラーアセンブリ55の第2ダイクロイックミラー60は、赤外光を反射し、残りの波長域の光を透過する分光特性を有している。もしくは、第2ダイクロイックミラーアセンブリ55の第2ダイクロイックミラー60は、ダイクロイック性を持たない反射ミラーでも良い。
2つの液晶ライトバルブ54,56から射出された画像情報を内包した光はダイクロイックプリズム61に入射する。ダイクロイックプリズム61のダイクロイック膜は、図9(b)に示すように、青色光(B光)、緑色光(G光)を透過し、赤色光(R光)、赤外光(IR光)を反射する分光特性を有している。したがって、ダイクロイックプリズム61に入射した青色光、緑色光、赤色光、赤外光が合成されて投写レンズ7によって1つのスクリーン上に投写され、青色および緑色からなるサブ画像と赤色および黒色(赤外光は色をもたないため)からなるサブ画素が重畳された状態で表示される。スクリーン上の表示画像は青色(または緑色)と赤色とが重なった画素と緑色(または青色)の画素が並置配列されて構成されるが、人の視覚特性から、スクリーンからある程度離れた場所から見れば、カラーの可視画像として視認される。
本実施形態のプロジェクタ51においても、カラーの可視画像と不可視の赤外画像を一つのスクリーン上に正確に重畳させることができ、可視画像と赤外画像の表示位置を合わせ込む作業が必要なく使い勝手に優れたものとなる、表示システムを小型化でき、携帯性に優れたものとなる、といった第1〜第3実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、特に本実施形態のプロジェクタ51では、波長域が近接した2種類の光を同じ液晶ライトバルブ54,56で変調する構成としていることから、一つの液晶ライトバルブや偏光子で扱う光の波長域が狭くなる。これにより、液晶ライトバルブや偏光子の光学特性を最適化し易く、また、投写レンズ7と各液晶ライトバルブ54,56間の光路長を最適化し易い。例えば、青色光および緑色光が入射する第1液晶ライトバルブ54側にはコントラストが高い透過型偏光子を配置でき、赤色光および赤外光が入射する第2液晶ライトバルブ56側には(入射側偏光子として)コントラストが高く、帯熱防止に優れた反射型偏光子を配置できる。また、第2液晶ライトバルブ56と投写レンズ7との距離を第1液晶ライトバルブ54と投写レンズ7との距離に対して変化(長くする)させることができる。これにより、第3実施形態で説明した、変調光として赤外光を入射させる場合に生じる幾つかの課題を解決し易い。勿論、第1実施形態で説明したように、本実施形態においても、サブ画素の画素サイズを、入射する光の強度や集光性を考慮して、対応する光毎(波長域が互いに異なる光毎)に異ならせる構成としても良い。
[第5の実施の形態]
以下、本発明の第5の実施の形態を図10、図11を参照して説明する。
第4実施形態のプロジェクタは、2種類の可視光を変調する1枚の空間光分離型の液晶ライトバルブと1種類の可視光および赤外光を変調する1枚の空間光分離型の液晶ライトバルブとを用いていたのに対し、本実施形態のプロジェクタは、3種類の可視光を変調する1枚の空間光分離型の液晶ライトバルブと2種類の赤外光を変調する1枚の空間光分離型の液晶ライトバルブとを用いた例である。
図10は本実施形態のプロジェクタの概略構成図である。図11は同プロジェクタで用いるダイクロイックミラーおよびダイクロイックプリズムの分光特性を示す図である。なお、図10において、第1実施形態で用いた図1と共通の構成要素には同一の符号を付し、その構成要素についての詳細な説明は省略する。
本実施形態のプロジェクタは、赤外表示情報の一層多様な制御を狙って、互いに波長域が異なる第1の赤外光と第2の赤外光を用い、2種類の赤外画像を独立して表示する場合の構成例である。
本実施形態のプロジェクタ63において、ダイクロイックミラー64は、図11(a)に示すように、青色光(B光)、緑色光(G光)、赤色光(R光)を透過し、互いに波長域が異なる第1の赤外光(IR1光)、第2の赤外光(IR2光)を反射する分光特性を有している。よって、青色光、緑色光、赤色光はダイクロイックミラー64を透過し、第1の赤外光、第2の赤外光はダイクロイックミラー64で反射する。ダイクロイックミラー64を透過した青色光、緑色光、赤色光は第1ダイクロイックミラーアセンブリ43に入射し、3種類の可視光は互いに僅かに異なる角度で射出され、平行化レンズ5を経て可視光用液晶ライトバルブ44(可視光用光変調素子)に入射する。ダイクロイックミラー64で反射した第1の赤外光、第2の赤外光は第2ダイクロイックミラーアセンブリ65(第2空間的光分離手段)に入射し、2種類の赤外光は互いに僅かに異なる角度で射出され、平行化レンズ5を経て赤外光用液晶ライトバルブ66(赤外光用光変調素子)に入射する。
可視光用液晶ライトバルブ44、赤外光用液晶ライトバルブ66は、どちらも空間光分離型の液晶ライトバルブである。これらの液晶ライトバルブ44,66は、図3を用いて説明した液晶ライトバルブ6と構成は略同じであるが、本実施形態の場合、可視光用液晶ライトバルブ44は1つのマイクロレンズに対して3つのサブ画素が対応しており、1つのマイクロレンズに互いに異なる角度で入射した3種類の可視光が3つのサブ画素にそれぞれ入射する。また、赤外光用液晶ライトバルブ66は1つのマイクロレンズに対して2つのサブ画素が対応しており、1つのマイクロレンズに互いに異なる角度で入射した2種類の赤外光が2つのサブ画素にそれぞれ入射する。可視光用液晶ライトバルブ44では青色光用のサブ画素と緑色光用のサブ画素と赤色光用のサブ画素とが並置配列されており、この3色光からなる可視画像が形成される。一方、赤外光用液晶ライトバルブ66では第1の赤外光用のサブ画素と第2の赤外光用のサブ画素とが並置配列されており、第1の赤外光および第2の赤外光からなる赤外画像が形成される。
本実施形態の第1ダイクロイックミラーアセンブリ43は、3枚のダイクロイックミラー45,46,47(もしくは2枚のダイクロイックミラーと1枚の反射ミラー)で構成されている。第2ダイクロイックミラーアセンブリ65は、2枚のダイクロイックミラー67,68(もしくは1枚のダイクロイックミラーと1枚の反射ミラー)で構成されている。第1ダイクロイックミラーアセンブリ43の各ダイクロイックミラー45,46,47は、赤色光、緑色光、青色光をそれぞれ反射する分光特性を有している。第2ダイクロイックミラーアセンブリ65の各ダイクロイックミラー67,68は、第1の赤外光、第2の赤外光をそれぞれ反射する分光特性を有している。もしくは、各ダイクロイックミラーアセンブリ43,65の最後段のダイクロイックミラー47,68は、ダイクロイック性を持たない反射ミラーでも良い。
2つの液晶ライトバルブ44,66から射出された画像情報を内包した光はダイクロイックプリズム69(変調光合成手段)に入射する。ダイクロイックプリズム69のダイクロイック膜は、図11(b)に示すように、青色光(B光)、緑色光(G光)、赤色光(R光)を透過し、第1の赤外光(IR1光)、第2の赤外光(IR2光)を反射する分光特性を有している。したがって、ダイクロイックプリズム69に入射した青色光、緑色光、赤色光と、第1の赤外光、第2の赤外光とが合成されて投写レンズ7によって1つのスクリーン上に投写され、カラーの可視画像と赤外画像とが重畳した状態で表示される。
本実施形態のプロジェクタ63においても、カラーの可視画像と不可視の赤外画像を一つのスクリーン上に正確に重畳させることができ、可視画像と赤外画像の表示位置を合わせ込む作業が必要なく使い勝手に優れたものとなる、表示システムを小型化でき、携帯性に優れたものとなる、といった第1〜第4実施形態と同様の効果を得ることができる。
2種類の赤外光を独立して表示可能なプロジェクタとしては、先の第1実施形態のプロジェクタのように、5種類の光を独立に変調できる空間光分離型の透過型液晶ライトバルブを一つ用いて構成することもできる。しかしながら、第4実施形態のプロジェクタの場合と同様の理由により、2つの空間光分離型の透過型液晶ライトバルブを用い、一方の液晶ライトバルブで赤外画像を形成する構成とした方が、光利用効率の点で有利であり、表示輝度の高い赤外画像を形成し易い。加えて、第3実施形態のプロジェクタで説明した、変調光として赤外光を入射させる場合に生じる幾つかの課題も解決し易い。
また、本実施形態のプロジェクタ63では第1の赤外光IR1と第2の赤外光IR2の波長域が重ならないように波長の切り分けを行っているため、両光のカットオフ波長に対応した光フィルターを備えたカメラを用いれば、第1の赤外光IR1による赤外画像と第2の赤外光IR2による赤外画像との正確な切り分けができ、一方の赤外画像だけを選択的に読み取ることができる。勿論、本実施形態のプロジェクタ63の構成を発展させ、独立して変調可能な赤外光の数を3以上とした構成とすることもできる。
[第6の実施の形態]
以下、本発明の第6の実施の形態を図12を参照して説明する。
本実施形態のプロジェクタは、複数の光源と複数の液晶ライトバルブを用いたものであり、可視光用の白色光源とは別に赤外光用光源を独立して備え、可視光を変調する1枚の空間光分離型の液晶ライトバルブと、赤外光を変調する1枚の一般的な(空間光分離型でない)液晶ライトバルブを備えた例である。
図12は本実施形態のプロジェクタの概略構成図である。なお、図10において、第3実施形態で用いた図6と共通の構成要素には同一の符号を付し、その構成要素についての詳細な説明は省略する。
本実施形態のプロジェクタ71は、図12に示すように、図6に示す第3実施形態のプロジェクタ41において、1つの光源2からの光をダイクロイックミラー42で可視光と赤外光に分離する構成に代えて、主に赤外光を射出する赤外光源33で赤外画像形成用の液晶ライトバルブ49を照明する構成としたものである。したがって、本実施形態のプロジェクタ71は、第3実施形態のプロジェクタ41におけるダイクロイックミラー42を有しておらず、可視画像形成用の液晶ライトバルブ44を照明する第1光源32に加え、赤外画像形成用の液晶ライトバルブ49を照明する第2光源33を有している。このように、赤外画像専用の第2光源33と液晶ライトバルブ49を用いることで、第3実施形態のプロジェクタと比べて一層表示輝度の高い赤外画像を得やすい、という利点がある。
可視画像形成用の液晶ライトバルブ44を照明する第1光源32(白色光源)としては、発光波長域が広い光源(高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプなど)を使用できる。赤外画像形成用の液晶ライトバルブ49を照明する第2光源33としては、大きな強度の赤外光を得やすい光源(キセノンランプ、ハロゲンランプ等)や赤外光のみを放射する赤外LEDや赤外レーザー等の光源を使用できる。
可視光用の第1光源32から射出された照明光は、必要に応じて紫外光・赤外光カットフィルター72によって不要な紫外光と赤外光が除去された後、第3実施形態と同様のダイクロイックミラーアセンブリ43(空間的光分離手段)に入射し、波長域が互いに異なるB、G、Rの可視光に分離されるとともに、互いに僅かに異なる角度で射出され、可視画像形成用の空間光分離型の液晶ライトバルブ44に入射する。一方、赤外光用の第2光源33から射出された照明光は、必要に応じて紫外光・可視光カットフィルター36によって不要な紫外光と可視光が除去された後、赤外画像形成用の液晶ライトバルブ49に入射する。そして、各液晶ライトバルブ44,49で変調され画像情報を内包した光は、ダイクロイックプリズム50で合成され、投写レンズ7を経てスクリーン上に可視画像と赤外画像とが重畳された状態で投写表示される。
本実施形態のプロジェクタ71においても、カラーの可視画像と不可視の赤外画像を一つのスクリーン上に正確に重畳させることができ、可視画像と赤外画像の表示位置を合わせ込む作業が必要なく使い勝手に優れたものとなる、表示システムを小型化でき、携帯性に優れたものとなる、といった第1〜第5実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態のプロジェクタ71においては、主に赤外光を射出する赤外光用の第2光源33と赤外画像形成用の液晶ライトバルブ49を備えていることから、表示輝度の高い赤外画像を表示できるとともに、第3実施形態で説明したように、変調光として赤外光を入射させる場合に生じる幾つかの課題も解決できる。
[第7の実施の形態]
以下、本発明の第7の実施の形態を図13を参照して説明する。
本実施形態のプロジェクタは、第5実施形態のプロジェクタと同様に複数の空間光分離型の透過型液晶ライトバルブを用いたものであるが、可視光用の白色光源とは別に赤外光用光源を独立して備えており、各光源からの光をそれぞれ変調する2枚の空間光分離型の液晶ライトバルブを備えている。
図13は本実施形態のプロジェクタの概略構成図である。なお、図13において、第5実施形態で用いた図10と共通の構成要素には同一の符号を付し、その構成要素についての詳細な説明は省略する。
本実施形態のプロジェクタ81は、図13に示すように、図10に示す第5実施形態のプロジェクタ63において、1つの光源2からの光をダイクロイックミラー64で可視光と赤外光に分離する構成に代えて、主に赤外光を射出する赤外光源33で赤外画像形成用の液晶ライトバルブ66を照明する構成としたものである。したがって、本実施形態のプロジェクタ81は、第5実施形態のプロジェクタ63におけるダイクロイックミラー64を有しておらず、可視画像形成用の液晶ライトバルブ44を照明する第1光源32に加え、赤外画像形成用の液晶ライトバルブ66を照明する第2光源33を有している。このように、赤外画像専用の第2光源33と液晶ライトバルブ66を用いることで、第5実施形態のプロジェクタと比べて一層表示輝度の高い赤外画像を得やすい、という利点がある。
本実施形態のプロジェクタ81においても、カラーの可視画像と不可視の赤外画像を一つのスクリーン上に正確に重畳させることができ、可視画像と赤外画像の表示位置を合わせ込む作業が必要なく使い勝手に優れたものとなる、表示システムを小型化でき、携帯性に優れたものとなる、といった第1〜第6実施形態と同様の効果を得ることができる。
本実施形態のプロジェクタ81は、第5実施形態のプロジェクタと同様、赤外表示情報の多様な制御を狙って、互いに波長域が異なる第1の赤外光IR1と第2の赤外光IR2を用い、2種類の赤外画像を独立して表示する場合の構成例である。勿論、独立して変調可能な赤外光の数を3以上とした構成とすることもできる。赤外画像専用の第2光源33を用いたことで第6実施形態のプロジェクタと同様に表示輝度が高く高画質な赤外画像を表示できるとともに、第6実施形態のプロジェクタと比べて赤外表示情報の一層多様な制御が可能となる。
[第8の実施の形態]
以下、本発明の第8の実施の形態を図14を参照して説明する。
本実施形態のプロジェクタは、第6、第7実施形態のプロジェクタと同様、複数の光源と複数の空間光分離型の透過型液晶ライトバルブを用いたものであり、発光波長域が互いに異なる4つの光源を用いた点が特徴的である。
図14は本実施形態のプロジェクタの概略構成図である。なお、図14において、第4実施形態で用いた図8と共通の構成要素には同一の符号を付し、その構成要素についての詳細な説明は省略する。
本実施形態のプロジェクタ91は、図14に示すように、発光波長域が互いに異なる4つの光源92B,92G,92R,92IRを用いた場合の光学構成を有するものである。具体的に、光源としては発光波長域が狭いLEDの使用を想定しているが、他にもレーザー、有機EL、無機EL、FED等の固体光源を使用できる。空間光分離型の透過型液晶ライトバルブにおける光利用効率の向上を狙って、B−LED光源92BとG−LED光源92Gからの光は空間光分離型の第1液晶ライトバルブ54に、R−LED光源92RとIR−LED光源92IRからの光は空間光分離型の第2液晶ライトバルブ56に各々入射する構成としている。B−LED光源92Bからの光とG−LED光源92Gからの光は互いに僅かに異なる角度で第1液晶ライトバルブ54に入射し、R−LED光源92Rからの光とIR−LED光源92IRからの光は互いに僅かに異なる角度で第2液晶ライトバルブ56に入射するように、各液晶ライトバルブ54,56に対する各光源92B,92G,92R,92IRの位置関係が設定されている。なお、光源92B,92G,92R,92IRと平行化レンズ5との間にはリレーレンズ93が配置されている。
第1液晶ライトバルブ54では青色光用のサブ画素と緑色光用のサブ画素とが並置配列されており、青色光および緑色光からなる画像が形成される。一方、第2液晶ライトバルブ56では赤色光用のサブ画素と赤外光用のサブ画素とが並置配列されており、赤色光および赤外光からなる画像が形成される。2つの液晶ライトバルブ54,56から射出された画像情報を内包した光はダイクロイックプリズム61で合成され、一つの投写光となってスクリーン上に投写され、青色および緑色からなるサブ画像と赤色および黒色(赤外光は視認されないため)からなるサブ画素が重畳された状態で表示される。スクリーン上の表示画像は青色(または緑色)と赤色とが重なった画素と緑色(または青色)の画素が並置配列されて構成されるが、先に説明したように、スクリーン上ではカラーの可視画像として視認される。
本実施形態のプロジェクタ91においても、カラーの可視画像と不可視の赤外画像を一つのスクリーン上に正確に重畳させることができ、可視画像と赤外画像の表示位置を合わせ込む作業が必要なく使い勝手に優れたものとなる、表示システムを小型化でき、携帯性に優れたものとなる、といった第1〜第7実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態のプロジェクタ91では、複数の液晶ライトバルブ54,56を用いているが、第4実施形態のプロジェクタと同様に、波長域が近接した2種類の光を同じ液晶ライトバルブで変調する構成としていることから、液晶ライトバルブや偏光子毎の光学特性を最適化し易く、また、投写レンズと液晶ライトバルブ間の光路長を最適化し易い。よって、変調光として赤外光を入射させる場合に生じる幾つかの課題を解決し易い。
なお、液晶ライトバルブにおける混色の発生や光利用効率の低下を容認できれば、第1実施形態のプロジェクタのように、4種類の光を独立に変調できる空間光分離型の透過型液晶ライトバルブを一つ用いて構成することもでき、その場合には光学系の小型化、簡素化を実現できる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、上記実施形態では、色光を青色光、緑色光、赤色光と想定したが、必ずしもこれら3色に限るものではなく、アプリケーションによって様々な変更が考えられ、例えば4色以上の色光や、逆に2色あるいは単色の色光を用いる構成としてもよい。また、上記実施形態で例示した各種構成例の詳細部分は上記の例に限るものではなく、適宜変更が可能である。例えば、光源の射出側に光強度均一化手段としてロッドインテグレータやレンズアレイインテグレータを配置しても良い。さらに、上記実施形態では、光変調素子として空間光分離型の透過型液晶ライトバルブを使用した場合について説明してきたが、それに代えて、空間光分離型の反射型液晶ライトバルブを用いることもでき、同様の機能と効果を実現できる。
本発明の第1実施形態のプロジェクタの概略構成図である。 同プロジェクタのダイクロイックミラーの分光特性を示す図である。 同プロジェクタで用いる液晶ライトバルブの構造断面図である。 本発明の第2実施形態のプロジェクタの概略構成図である。 同プロジェクタのダイクロイックミラーの分光特性を示す図である。 本発明の第3実施形態のプロジェクタの概略構成図である。 同プロジェクタのダイクロイックミラーおよびダイクロイックプリズムの分光特性を示す図である。 本発明の第4実施形態のプロジェクタの概略構成図である。 同プロジェクタのダイクロイックミラーおよびダイクロイックプリズムの分光特性を示す図である。 本発明の第5実施形態のプロジェクタの概略構成図である。 同プロジェクタのダイクロイックミラーおよびダイクロイックプリズムの分光特性を示す図である。 本発明の第6実施形態のプロジェクタの概略構成図である。 本発明の第7実施形態のプロジェクタの概略構成図である。 本発明の第8実施形態のプロジェクタの概略構成図である。
符号の説明
1,31,41,51,63,71,81,91…プロジェクタ、2…光源、4…ダイクロイックミラーアセンブリ(空間的光分離手段、反射素子)、6,54,56…液晶ライトバルブ(光変調素子)、7…投写レンズ(投写手段)、37…ダイクロイックミラー(光源光合成手段)、42,52,64…ダイクロイックミラー(第1空間的光分離手段)、43,53,55,65…ダイクロイックミラーアセンブリ(第2空間的光分離手段)、44…可視光用液晶ライトバルブ(可視光用光変調素子)、49,66…赤外光用液晶ライトバルブ(赤外光用光変調素子)、50,61,69…ダイクロイックプリズム(変調光合成手段)。

Claims (12)

  1. 可視光と赤外光とを含む光を射出する光源と、
    波長選択反射面を少なくとも一つ含む複数の反射面を入射光に対する入射角が異なるように配置した反射素子を有し、前記光源からの光を波長域および射出方向が互いに異なる一つ以上の可視光と一つ以上の赤外光とに分離する空間的光分離手段と、
    隣接配置された複数のサブ画素に前記空間的光分離手段によって分離された前記一つ以上の可視光と前記一つ以上の赤外光とが互いに異なる入射方向から入射され、前記一つ以上の可視光と前記一つ以上の赤外光とを独立して変調可能な空間光分離型光変調素子と、
    前記空間光分離型光変調素子によって変調された変調光を被投写面上に投写表示する投写手段と、を備え、
    前記空間光分離型光変調素子によって形成された可視光画像と赤外画像とを同一の被投写面上に表示することを特徴とするプロジェクタ。
  2. 可視光を含む光を射出する第1光源と、
    赤外光を含む光を射出する第2光源と、
    前記第1光源からの光と前記第2光源からの光とを合成する光源光合成手段と、
    波長選択反射面を少なくとも一つ含む複数の反射面を入射光に対する入射角が異なるように配置した反射素子を有し、前記光源光合成手段からの光を波長域および射出方向が互いに異なる一つ以上の可視光と一つ以上の赤外光とに分離する空間的光分離手段と、
    隣接配置された複数のサブ画素に前記空間的光分離手段によって分離された前記一つ以上の可視光と前記一つ以上の赤外光とが互いに異なる入射方向から入射され、前記一つ以上の可視光と前記一つ以上の赤外光とを独立して変調可能な空間光分離型光変調素子と、
    前記空間光分離型光変調素子によって変調された変調光を被投写面上に投写表示する投写手段と、を備え、
    前記空間光分離型光変調素子によって形成された可視光画像と赤外画像とを同一の被投写面上に表示することを特徴とするプロジェクタ。
  3. 可視光と赤外光とを含む光を射出する光源と、
    前記光源からの光を、波長域が互いに異なる一つ以上の可視光を含む光と一つ以上の赤外光を含む光とに分離する第1空間的光分離手段と、
    波長選択反射面を少なくとも一つ含む複数の反射面を入射光に対する入射角が異なるように配置した反射素子を有し、前記第1空間的光分離手段によって分離された光のうちの少なくとも一つの光を、波長域および射出方向が互いに異なる複数の光に分離する第2空間的光分離手段と、
    隣接配置された複数のサブ画素に前記第2空間的光分離手段によって分離された前記複数の光が互いに異なる角度で入射され、前記複数の光を独立して変調可能な空間光分離型光変調素子を含み、前記第1空間的光分離手段によって分離された光の光路毎に設けられた複数の光変調素子と、
    前記複数の光変調素子によって変調された複数の変調光を1つに合成して合成光とする変調光合成手段と、
    前記変調光合成手段によって合成された合成光を被投写面上に投写表示する投写手段と、を備え、
    前記複数の光変調素子によって形成された可視光画像と赤外画像とを同一の被投写面上に表示することを特徴とするプロジェクタ。
  4. 可視光を含む光を射出する第1光源と、
    赤外光を含む光を射出する第2光源と、
    波長選択反射面を少なくとも一つ含む複数の反射面を入射光に対する入射角が異なるように配置した反射素子を有し、前記第1光源からの光、前記第2光源からの光のうち、少なくとも前記第1光源からの光を波長域および射出方向が互いに異なる複数の光に分離する空間的光分離手段と、
    隣接配置された複数のサブ画素に前記空間的光分離手段によって分離された前記複数の光が互いに異なる角度で入射され、前記複数の光を独立して変調可能な空間光分離型光変調素子を含み、前記第1光源からの光の光路上と前記第2光源からの光の光路上とに設けられた複数の光変調素子と、
    前記複数の光変調素子によって変調された複数の変調光を1つに合成して合成光とする変調光合成手段と、
    前記変調光合成手段によって合成された合成光を被投写面上に投写表示する投写手段と、を備え、
    前記複数の光変調素子によって形成された可視光画像と赤外画像とを同一の被投写面上に表示することを特徴とするプロジェクタ。
  5. 互いに発光波長域が異なる複数の光源と、
    隣接配置された複数のサブ画素に前記複数の光源から射出される複数の光のうちの2つ以上の光が互いに異なる角度で入射され、前記2つ以上の光を独立して変調可能な空間光分離型光変調素子を含む複数の光変調素子と、
    前記複数の光変調素子によって変調された複数の変調光を1つに合成して合成光とする変調光合成手段と、
    前記変調光合成手段によって合成された合成光を被投写面上に投写表示する投写手段と、を備え、
    前記複数の光変調素子によって形成された可視光画像と赤外画像とを同一の被投写面上に表示することを特徴とするプロジェクタ。
  6. 前記複数の光変調素子のうち、1つの光変調素子が前記一つ以上の赤外光を変調する赤外光用光変調素子であり、他の光変調素子が前記一つ以上の可視光を変調する可視光用光変調素子であることを特徴とする請求項3ないし5のいずれか一項に記載のプロジェクタ。
  7. 前記可視光用光変調素子から前記投写手段までの距離と前記赤外光用光変調素子から前記投写手段までの距離とを異ならせたことを特徴とする請求項6に記載のプロジェクタ。
  8. 前記赤外光用光変調素子が液晶ライトバルブで構成され、
    前記液晶ライトバルブに付帯する偏光子が、光反射型偏光子または金属を含有する光吸収型偏光子で構成されていることを特徴とする請求項6または7に記載のプロジェクタ。
  9. 前記複数の光変調素子のうち、1つの光変調素子には波長域が互いに隣接する複数の光が入射することを特徴とする請求項3ないし8のいずれか一項に記載のプロジェクタ。
  10. 前記空間光分離型光変調素子または前記光変調素子が、透過型液晶ライトバルブまたは反射型液晶ライトバルブで構成されていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか一項に記載のプロジェクタ。
  11. 前記赤外画像を表示している状態を示すマーカーを前記被投写面上に表示する機能を備えたことを特徴とする請求項1ないし10のいずれか一項に記載のプロジェクタ。
  12. 前記赤外画像を表示している状態を示すインジケータを装置本体に備えたことを特徴とする請求項1ないし11のいずれか一項に記載のプロジェクタ。
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