JP2008207343A - 段ボール箱の製造方法及び段ボール箱製造装置 - Google Patents

段ボール箱の製造方法及び段ボール箱製造装置 Download PDF

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知秀 清久
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Abstract

【課題】平板状の段ボール板を加工して段ボール箱を製造する方法において、罫線の周辺で折り曲げ不良の発生を防止して見映えを向上させる。
【解決手段】上下の対向する位置に設けた第1罫線ロール3と、第2罫線ロール4との間に段ボール板を通過させ、第2罫線ロール4によって支持しながら第1罫線ロール3によって段ボール板1に罫線圧を加えて折り曲げ用の罫線を形成する。罫線の両側に罫線に加える主罫線圧よりも小さい予備罫線圧を同時に加える。
【選択図】図1

Description

罫線に沿って曲げ加工を施される段ボール箱の製造方法及び段ボール箱製造装置に関する。
段ボール板は、表裏のライナー間に断面波形状の中芯を有したものよりなる。従来より、曲げ加工を容易にするために、曲げ加工の前にライナーを撓ませて折り曲げる部分に罫線を加工することが知られている。段ボール箱を製造する加工方法を、工程により区分すれば、断裁(段ボールを必要な長さ、幅に切断する工程)、罫線入れ(段ボールに折り曲げ用の罫線を入れる工程)、溝切り(箱のフラップ部分の溝を切り、接合部の継ぎしろの角を切る工程)、型抜き(抜型で打ち抜く工程)、印刷(印刷する工程)、接合(接合部を接合して箱に仕上げる工程)となる。これらの工程は、加工機の種類や、段ボール箱の形状等により加工内容が異なる。
現在、作業効率の面から、印刷作業及び溝切り作業を、それぞれ単体の段ボール箱製造装置で加工するものは少なく、1台の機械で、印刷、罫線入れ、溝切り、継ぎしろ角切り、及び断裁加工を完了する方式が主流となっている。
従来より、上記罫線入れ工程として、罫線ローラと呼ばれる円盤状のローラに段ボールを通過させて罫線を加工するものが知られている。罫線を加工するローラ外周の断面形状は、単に先端が突出した標準的な形状のものしかなかった。
また、罫線(折線)を加工するものとして、例えば、特許文献1では、押刃が形成された上型と、前記押刃と整合する罫溝が形成された下型とで、段ボール板を押圧して、当該段ボール板に折り目を形成する方法において、1本の折り目部分の近接する複数箇所を押し刃で罫溝に押圧することによって、1本の折り目部分に複数の折線を形成し、折ったときに折り目の位置が移動せず、所定の形状の段ボール箱を正確に組むことができる段ボール板の折り目形成方法が提案されている。
特開平9−70904号公報
近年、段ボール板の外観にもデザイン性が求められると共に、段ボール箱に包装される商品を保護するための十分な剛性等品質的にも要求が厳しくなっている。罫線を予め設けた段ボール箱を複数積み重ねて搬送等する場合、罫線に沿って段ボール板を180°折り曲げることがある。このとき、段ボール板を折り曲げる前に罫線加工を行ったものであっても、罫線の周辺でライナー同士が接触してライナーが撓んで皺が発生する場合がある。この皺や、皺発生に起因する不安定な糊付け等の折り曲げ不良が発生して見映えが悪くなるという問題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、折り曲げ用の罫線の形成方法に工夫を加えることで、罫線の周辺で折り曲げ不良の発生を防止して見映えを向上させることにある。
上記目的を達成するために、本発明では、罫線の周囲を適度に凹ませて罫線に沿って180°折り曲げるときの折り曲げ不良を防止するようにした。
具体的には、第1の発明では、平板状の段ボール板を加工して段ボール箱を製造する方法を前提とし、
上記製造方法は、
上下の対向する位置に設けた第1罫線ロールと、第2罫線ロールとの間に段ボール板を通過させ、該第2罫線ロールによって支持しながら第1罫線ロールによって上記段ボール板に罫線圧を加えて折り曲げ用の罫線を形成する罫線入れ工程と、
上記罫線に沿って上記段ボール板を折り曲げる曲げ工程とを含み、
上記罫線入れ工程において、罫線の両側に該罫線に加える主罫線圧よりも小さい予備罫線圧を同時に加える構成とする。
すなわち、複数の段ボール板を加工して箱形状とする前の状態で納入するために罫線に沿って180°折り曲げて段ボール板を積み上げる場合がある。このとき、細い罫線のみが形成された場合、段ボール板を罫線に沿って180°折り曲げたときに角部となる段ボール板のライナー同士が互いに接触して皺が発生し易い。しかし、上記の構成によると、主罫線圧により段ボール板に罫線が形成されると共に、この罫線の両側が予備罫線圧によって凹むので、段ボール板を罫線に沿って180°折り曲げたときに角部のライナー同士の接触が防止され、皺が発生することはない。
第2の発明では、第1の発明の段ボール箱の製造方法において、
上記予備罫線圧は、上記罫線に垂直な方向へ該罫線から遠ざかるほど罫線圧が小さくなるように加えられる。
すなわち、罫線の周囲を凹ませすぎると、今度は、段ボール板を罫線に沿って180°折り曲げたときに、凹ませたライナー部分に座屈が発生して皺が生じる。しかし、上記の構成によると、第1罫線ロールの回転に伴って通過する段ボール板に加える予備罫線圧を適度に弱めることにより、罫線の周りのライナーが罫線に垂直な方向へ緩やかに凹むので、段ボール板を罫線に沿って180°折り曲げたときに、角部のライナーが座屈せず、皺が発生しない。
第3の発明では、第2の発明の段ボール箱の製造方法において、
上記第1罫線ロールは、
外周端に設けた主押圧部と、
該主押圧部の両側にそれぞれ形成された断面が半円形状の予備押圧部とを有する構成とする。
上記の構成によると、主押圧部によって罫線を形成するのと同時に、半円形状の滑らかな形状の予備押圧部により、罫線の周囲を緩やかに凹ませることができるので、加工工程を増すことなく皺の発生が防止される。
第4の発明では、第2の発明の段ボール箱の製造方法において、
上記第1罫線ロールは、
外周端に設けた主押圧部と、
該主押圧部の両側にそれぞれ形成された断面が上記第2罫線ロールから離れるにつれて外側へ徐々に広がる階段状の予備押圧部とを有する。
上記の構成によると、主押圧部によって罫線を形成するのと同時に、階段状の予備押圧部により、罫線の周囲を緩やかに凹ませることができるので、加工工程を増すことなく皺の発生が防止される。
第5の発明では、第2の発明の段ボール箱の製造方法において、
上記第1罫線ロールは、
外周端に設けた主押圧部と、
該主押圧部の両側にそれぞれ形成された断面が上記第2罫線ロールから離れるにつれて外側へ徐々に広がるテーパー状の予備押圧部とを有する。
上記の構成によると、主押圧部によって罫線を形成するのと同時に、テーパー状の予備押圧部により、罫線の周囲を緩やかに凹ませることができるので、加工工程を増すことなく皺の発生が防止される。
第6の発明では、第1乃至第5の発明の段ボール箱の製造方法において、
上記予備押圧部は、コルクで形成されたものとする。
上記の構成によると、安価で柔らかく、軽量な材料により、段ボール箱に傷を加えることなく罫線入れ加工が行われる。
第7の発明では、第1乃至第5の発明の段ボール箱の製造方法において、
上記予備押圧部は、ゴムで形成されたものとする。
上記の構成によると、安価で柔らかい材料により、段ボール箱に傷を加えることなく罫線入れ加工が行われる。
第8の発明では、第1乃至第7の発明の段ボール箱の製造方法において、
上記段ボール板を裁断する工程と、
上記段ボール箱のフラップ部の溝を切り、接合部の継ぎしろの角を切る工程と、
抜型で打ち抜く工程と、
上記段ボール板の表面に装飾を印刷する工程とを含む構成とする。
上記の構成によると、段ボール箱の一連の組立作業が効率よく行われる。特に、これらの工程を1つの機械で行うと効率がよい。
第9の発明では、平板状の段ボール板を加工して段ボール箱を製造する段ボール箱製造装置を前提とし、
上記段ボール箱製造装置は、
第1罫線ロールと、
上記第1罫線ロールの上下の対向する位置に配置された第2罫線ロールとを備え、
上記第1罫線ロールと第2罫線ロールとの間に上記段ボール板を通過させ、該第2罫線ロールによって支持しながら第1罫線ロールによって上記段ボール板に罫線圧を加えて折り曲げ用の罫線を形成するように構成され、
上記第1罫線ロールは、
外周端に設けられ、主罫線圧を加えて上記罫線を形成する主押圧部と、
該主押圧部の両側にそれぞれ形成され、上記罫線の両側に該罫線に加える主罫線圧よりも小さい予備罫線圧を同時に加える予備押圧部とを有する構成とする。
すなわち、細い罫線のみが形成された場合、段ボール板を罫線に沿って180°折り曲げたときに角部となる段ボール板のライナー同士が互いに接触して皺が発生し易い。しかし、上記の構成によると、主罫線圧により段ボール板に罫線が形成されると共に、この罫線の両側が予備罫線圧によって凹むので、段ボール板を罫線に沿って180°折り曲げたときに角部のライナー同士の接触が防止され、皺が発生することはない。
第10の発明では、第9の発明の段ボール箱製造装置において、
上記予備罫線圧は、上記罫線に垂直な方向へ該罫線から遠ざかるほど罫線圧が小さくなるように加えられる。
すなわち、罫線の周囲を凹ませすぎると、今度は、段ボール板を罫線に沿って180°折り曲げたときに、凹ませたライナー部分に座屈が発生して皺が生じる。しかし、上記の構成によると、第1罫線ロールの回転に伴って通過する段ボール板に加える予備罫線圧を適度に弱めることにより、罫線の周りのライナーが罫線に垂直な方向へ緩やかに凹むので、段ボール板を罫線に沿って180°折り曲げたときに、角部のライナーが座屈せず、皺が発生しない。
第11の発明では、第9の発明の段ボール箱製造装置において、
上記第1罫線ロールは、
外周端に設けた主押圧部と、
該主押圧部の両側にそれぞれ形成された断面が半円形状の予備押圧部を有する構成とする。
上記の構成によると、主押圧部によって罫線を形成するのと同時に、半円形状の滑らかな形状の予備押圧部により、罫線の周囲を緩やかに凹ませることができるので、加工工程を増すことなく皺の発生が防止される。
第12の発明では、第11の発明の段ボール箱製造装置において、
上記第1罫線ロールは、
外周端に設けた主押圧部と、
該主押圧部の両側にそれぞれ形成された断面が上記第2罫線ロールから離れるにつれて外側へ徐々に広がる階段状の予備押圧部とを有する。
上記の構成によると、主押圧部によって罫線を形成するのと同時に、階段状の予備押圧部により、罫線の周囲を緩やかに凹ませることができるので、加工工程を増すことなく皺の発生が防止される。
第13の発明では、第9の発明の段ボール箱製造装置において、
上記第1罫線ロールは、
外周端に設けた主押圧部と、
該主押圧部の両側にそれぞれ形成された断面が上記第2罫線ロールから離れるにつれて外側へ徐々に広がるテーパー状の予備押圧部とを有する構成とする。
上記の構成によると、主押圧部によって罫線を形成するのと同時に、テーパー面を有する予備押圧部により、罫線の周囲を緩やかに凹ませることができるので、加工工程を増すことなく皺の発生が防止される。
第14の発明では、第9乃至第13の発明の段ボール箱製造装置において、
上記予備押圧部は、コルクで形成されたものとする。
上記の構成によると、安価で柔らかく、軽量な材料により、段ボール箱に傷を加えることなく罫線入れ加工が行われる。
第15の発明では、第9乃至第13の発明の段ボール箱製造装置において、
上記予備押圧部は、ゴムで形成されたものとする。
上記の構成によると、安価で柔らかい材料により、段ボール箱に傷を加えることなく罫線入れ加工が行われる。
以上説明したように、上記第1の段ボール箱の製造方法の発明によれば、罫線入れ工程において、罫線の両側に罫線に加える主罫線圧よりも小さい予備罫線圧を同時に加え、段ボール板に罫線を形成するのと同時に罫線の両側を予備罫線圧によって凹ませて段ボール板を罫線に沿って180°折り曲げたときに角部となるライナー同士の接触を防止している。このため、皺の発生を効果的に防止し、罫線周辺での折り曲げ不良を防いで見映えのよい商品性の高い段ボール箱を製造することができる。
上記第9の段ボール箱製造装置の発明によれば、罫線を入れる際に、罫線の両側に罫線に加える主罫線圧よりも小さい予備罫線圧を同時に加え、段ボール板に罫線を形成するのと同時に罫線の両側を予備罫線圧によって凹ませて段ボール板を罫線に沿って180°折り曲げたときに角部のライナー同士の接触を防止している。このため、皺の発生を効果的に防止し、罫線周辺での折り曲げ不良を防いで見映えのよい商品性の高い段ボール箱を製造する段ボール箱製造装置が得られる。
上記第2及び第10の発明によれば、罫線から遠ざかるほど罫線圧が小さくなるように予備罫線圧を加え、罫線の周りを緩やかに凹ませている。このため、段ボール板を罫線に沿って180°折り曲げたときに、角部のライナーの皺の発生が効果的に防止されるので、更に見映えのよい商品性の高い段ボール箱を製造することができる。
上記第3及び第11の発明によれば、罫線を形成するのと同時に、半円形状の滑らかな形状の予備押圧部により罫線の周囲を緩やかに凹ませている。このため、加工工程を増すことなく皺の発生を防止することができるので、効率的に見映えのよい段ボール箱を製造することができる。
上記第4及び第12の発明によれば、罫線を形成するのと同時に、階段状の予備押圧部により罫線の周囲を緩やかに凹ませている。このため、加工工程を増すことなく皺の発生を防止することができるので、効率的に見映えのよい段ボール箱を製造することができる。
上記第5及び第13の発明によれば、罫線を形成するのと同時に、テーパー状の予備押圧部により罫線の周囲を緩やかに凹ませている。このため、加工工程を増すことなく皺の発生を防止することができるので、効率的に見映えのよい段ボール箱を製造することができる。
上記第6及び第14の発明によれば、予備押圧部をコルクで形成したことにより、低コストで見映えのよい段ボール箱を形成することができる。
上記第7及び第15の発明によれば、予備押圧部をゴムで形成したことにより、低コストで見映えのよい段ボール箱を形成することができる。
上記第8の発明によれば、段ボール箱の一連の組立作業を行うことにより、効率よく見映えのよい段ボール箱を製造することができる。
以下本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
−段ボール製造装置の構成−
図2に本発明の実施形態にかかる段ボール箱の製造方法の成形過程を示す。まず、段ボール製造装置について説明する。この段ボール製造装置(全体は図示せず)は、所定の大きさに切断された段ボール板1が通過するスロット部2を備え、このスロット部2には、上下の対向する位置に第1罫線ロール3と、第2罫線ロール4とが複数対(本実施形態では、3対)配置されている。通常、第1罫線ロール3と第2罫線ロール4とは、同じ回転速度で互いに反対回りに回転され、これら第1罫線ロール3と第2罫線ロール4との間に段ボール板1が通過して罫線10が形成され、段ボール板1の折り曲げ位置が決められる。なお、段ボール製造装置は、複数の加工工程を1つの機械で自動的に搬送しながら行うように構成されている。また、段ボール板1は、紙製はもちろんのこと、プラスチック製のものでもよい。
図1に拡大して示すように、第1罫線ロール3は、スロット部2の上側に配置された金属製の円盤状のもので、その外周端には、段ボール板1に罫線圧を加えて折り曲げ用の罫線10を形成する主押圧部5が突出するように設けられている。この主押圧部5の両側にそれぞれ断面が半円形状の予備押圧部6が左右対称に形成されている。この予備押圧部6は、必ずしも左右対称でなくてもよい。予備押圧部6は、コルクで形成されたリング状のものが第1罫線ロール3の外周端の両面に接着、ビス止め等により取り付けられることで形成されている。
第2罫線ロール4は、第1罫線ロール3の真下に配置され、外周端に段ボール板1を支持するための平坦な支持面7を有した金属製の円盤状のものよりなる。
スロット部2から排出された段ボール板1は、図示しない搬送手段により搬送され、折り曲げ、印刷等の後工程を行うように構成されている。
−段ボール箱の製造方法−
次に、本発明の実施形態にかかる段ボール箱の製造方法について説明する。
本実施形態の段ボール箱の製造方法では、まず、断裁工程において、段ボール板1を必要な長さ、幅に切断する。なお、予め切断された段ボール板1を納入してもよい。
次いで、図2に示すように、罫線入れ工程において、段ボール板1に折り曲げ用の罫線10を入れる。すなわち、上下の対向する位置に設けた第1罫線ロール3と、第2罫線ロール4との間に段ボール板1を通過させ、該第2罫線ロール4によって支持しながら第1罫線ロール3によって段ボール板1に罫線圧を加えて折り曲げ用の罫線10を形成する(罫線引き工程)。この工程において、罫線10の両側に該罫線10に加える主罫線圧よりも小さい予備罫線圧を同時に加える。つまり、主押圧部5によって主罫線圧を加えて罫線10を形成するのと同時に、半円形状の滑らかな形状の予備押圧部6により、予備罫線圧を加えて罫線10の周囲を緩やかに凹ませる(図7参照)。予備押圧部6の形状により、予備罫線圧は、罫線10に垂直な方向へ罫線10から遠ざかるほど小さくなるように加えられる。このとき、予備押圧部6を安価で柔らかく軽量なコルクで形成しているので、段ボール板1に傷を加えることなく罫線入れ加工が行われる。
次いで、印刷工程において、印刷を行って段ボール板1を装飾する。
次いで、溝切り工程において、段ボール板1のフラップ部分の溝を切り、接合部の継ぎしろの角を切る。
次いで、型抜き工程において、抜型で段ボール板1の型を打ち抜く。
最後に、曲げ工程において、罫線10に沿って上記段ボール板1を180°折り曲げる(曲げ工程)。
この段ボール板1を180°折り曲げた状態で積み上げて搬送したり、接合部を接合して段ボール箱に仕上げたりする。このように、段ボール箱の一連の組立作業が効率よく行われる。組立作業は必ずしもまとめて行う必要はないが、特に、これらの工程を1つの機械で行うと効率がよい。罫線入れ工程の後工程では、少なくとも曲げ工程を含んでいればよく、印刷工程、溝切り工程、型抜き工程は、含んでいなくてもよい。
−予備押圧部の形状による比較−
次に、上記罫線入れ工程及び曲げ工程について、異なる予備押圧部6の形状を有する比較例1、2と本実施形態にかかる実施例とを比較しながら詳しく説明する。なお、段ボール板1は、平坦な内側ライナー11、外側ライナー12、これらの間の波形の中芯13よりなるものとし、曲げ工程において、罫線10に沿って上記段ボール板1を略180°折り曲げ、積み重ねて搬送等を行うようなケースを考える。
(比較例1)図3は、比較例1としての従来の主押圧部105のみを有する第1罫線ロール103及び第2罫線ロール104の断面図を示す。比較例1の第1罫線ロール103の外周端の主押圧部105は、先端が若干丸められただけで全体として尖った三角形状を有している。すなわち、上記実施形態とは、予備押圧部6がない点で異なる。
図4に、この比較例1の曲げ工程における過程を(a)、(b)、(c)及び(d)の順に示す。図4(a)に罫線入れ工程後の段ボール板1の断面図を示す。このように、罫線10の中央は窪み、その両端に傾斜が発生し、傾斜部14と平坦部15との境に境界部16ができている。罫線10を中心に内側ライナー11の表面は、三角形状に凹んでいる。
図4(b)に示すように、罫線10に沿って段ボール板1を折り曲げる。
すると、図4(c)に示すように、段ボール板1を折り曲げ終える以前に境界部16が接触し、この接触した点を境にてこの原理により、内側ライナー11に曲げ応力がかかり、折れ曲がって内側ライナー11及び外側ライナー12に皺17が発生する。
次いで、図4(d)に示すように、段ボール板1を180°折り曲げると、境界部に座屈が発生して内側ライナー11が潰れる。この潰れにより、直線的でなく不均一な曲線皺18が発生する。このため段ボール板1を組立てて箱状にして製品を梱包しても曲線皺18が残った状態になり、また、段ボールに印刷された図や文字がこの皺18の中に含まれると見映えが悪くなる。
このように、比較例1においては、皺17,18や座屈の発生が起こり易い上、この皺17,18等の発生により、糊付け位置のズレも起こり易い。このため、段ボール箱の見映えが悪くなる。
(比較例2)図5は、比較例2として、第1罫線ロール203の断面形状を台形形状としたものを示す。中央に罫線10を形成する主押圧部205を設け、その両側に台形状の予備押圧部206を設ける。この予備押圧部206の底面は平坦に形成され、側面のみが上記実施形態の予備押圧部6のように、第2罫線ロール204から離れるにつれて外側へ徐々に広がるテーパー状となっている。第1罫線ロール203の両側に幅広く罫線圧を加えたものである。図6において、この比較例2の曲げ工程における過程を(a)、(b)、(c)及び(d)の順に示している。
図6(a)に罫線入れ工程後の段ボール板1の断面図を示す。このように、罫線10の中央は窪み、その両側も平坦に幅広く撓んでいる。平坦に凹んだ部分の両側の傾斜部14と平坦部15との境に境界部16ができている。罫線10を中心に内側ライナー11の表面は、台形状に凹んでいる。
図6(b)に示すように、罫線10に沿って段ボール板1を折り曲げる。すると、比較例1よりも手前で内側ライナー11が凹み始める。
図6(c)に示すように、比較例2においても、段ボール板1を折り曲げ終える以前に境界部16が接触し、この接触した点を境にてこの原理により、内側ライナー11に曲げ応力がかかり、折れ曲がって皺17が発生する。
次いで、図6(d)に示すように、段ボール板1を180°折り曲げると、境界部16に座屈が発生して内側ライナー11が潰れている。この潰れにより、直線的でなく不均一な皺18が発生する。このように、罫線10の周囲を大きく凹ませすぎると、今度は、段ボール板1を罫線10に沿って折り曲げたときに、凹ませた内側ライナー11部分に座屈が発生して皺17,18が生じる。すなわち、予備押圧部206によって形成させた凹部の幅が大きすぎると、皺18を防ぐ効果がなくなるということがわかる。
(実施例)次いで、本実施形態にかかる第1罫線ロール3及び第2罫線ロール4を使用した実施例を示す。
図7に本実施例の曲げ工程における過程を(a)、(b)、(c)及び(d)の順に示している。
図7(a)は、罫線入れ加工をした直後の状況を示す。比較例1の境界部16に比べ罫線圧が加わった部分の幅が広いため、罫線10を中心に両側になだらかな傾斜部14ができ、傾斜部14と平坦部15の境の境界部16は、目立たない上、比較例1に比べ罫線から遠くに離れている。逆に比較例2に比べると、隣合う境界部16間の間隔は狭くなっている。
図7(b)に段ボール板1を曲げ始めた状態を示す。図7(c)に段ボール板1を180°手前まで曲げ、傾斜部14が平行になった状態を示す。このとき、比較例1及び2のように点接触ではなく面接触であるため、てこの部分が生じず、内側ライナー11に曲げ応力がかからない。
図7(c)に段ボール板1を180°曲げる直前の状態を示す。図7(d)に180°曲げ終わった状態を示す。比較例1及び2のように皺17,18は発生しないことがわかる。
このように、主罫線圧により段ボール板1に罫線10が形成されると共に、この罫線10の両側が予備罫線圧によって凹むので、段ボール板1を罫線10に沿って折り曲げたときに角部の内側ライナー11同士の接触が防止され、皺17,18が発生することはなく、糊付け位置のズレも起こりにくい。
−実施形態の効果−
したがって、本実施形態にかかるによる段ボール箱を製造する方法及び段ボール箱製造装置によると、罫線入れ工程において、罫線10の両側に罫線10に加える主罫線圧よりも小さい予備罫線圧を同時に加え、段ボール板1に罫線10を形成するのと同時に半円形状の滑らかな形状の予備押圧部6により、罫線10の両側を予備罫線圧によって凹ませて段ボール板1を罫線10に沿って折り曲げたときに角部の内側ライナー11同士の接触を防止している。このため、加工工程を増すことなく皺17,18の発生を効果的に防止し、罫線10周辺での折り曲げ不良を防いで見映えのよい商品性の高い段ボール箱を製造することができる。
また、罫線10から遠ざかるほど罫線圧が小さくなるように予備罫線圧を加え、罫線10の周りを緩やかに凹ませている。このため、段ボール板1を罫線10に沿って180°折り曲げたときに、角部の内側ライナー11の皺の発生が効果的に防止されるので、更に見映えのよい商品性の高い段ボール箱を製造することができる。
また、予備押圧部6をコルクで形成したことにより、低コストで見映えのよい段ボール箱を形成することができる。
段ボール箱の一連の組立作業を行うことにより、効率よく見映えのよい段ボール箱を製造することができる。
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
すなわち、上記実施形態では、第1罫線ロール3の主押圧部5の両側に断面が半円形状の予備押圧部6をそれぞれ形成したが、図8に示すように、第1罫線ロール3の主押圧部5の両側に断面が第2罫線ロール4から離れるにつれて外側へ徐々に広がる階段状の予備押圧部306をそれぞれ形成してもよい。このことで、主押圧部5によって罫線10を形成するのと同時に、階段状の予備押圧部306により、罫線10の周囲を緩やかに凹ませることができるので、加工工程を増すことなく皺17,18の発生が防止される。
また、図9に示すように主押圧部5の両側に断面が第2罫線ロール4から離れるにつれて外側へ徐々に広がるテーパー状の予備押圧部406をそれぞれ形成してもよい。このことで、主押圧部5によって罫線10を形成するのと同時に、テーパー状の予備押圧部406により、罫線10の周囲を緩やかに凹ませることができるので、加工工程を増すことなく皺17,18の発生が防止される。いずれの場合も、効率的に見映えのよい段ボール箱を製造することができる。
上記予備押圧部6は、コルクで形成したが、ゴムで形成してもよい。この場合にも、低コストで見映えのよい段ボール箱を形成することができる。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物や用途の範囲を制限することを意図するものではない。
本発明の実施形態にかかる第1及び第2罫線ロールの断面図を示す。 本発明の実施形態にかかる段ボール製造装置のスロット部と段ボール成形過程を示す斜視図である。 比較例1にかかる図1相当図である。 比較例1の曲げ工程における過程を(a)、(b)、(c)及び(d)の順に示す断面図である。 比較例2にかかる図1相当図である。 比較例2の曲げ工程における過程を(a)、(b)、(c)及び(d)の順に示す断面図である。 実施例の曲げ工程における過程を(a)、(b)、(c)及び(d)の順に示す断面図である。 その他の実施形態にかかる図1相当図である。 その他の実施形態にかかる図1相当図である。
符号の説明
1 段ボール板
2 スロット部
3 第1罫線ロール
4 第2罫線ロール
5 主押圧部
6,306,406 予備押圧部
10 罫線

Claims (15)

  1. 平板状の段ボール板を加工して段ボール箱を製造する方法において、
    上下の対向する位置に設けた第1罫線ロールと、第2罫線ロールとの間に段ボール板を通過させ、該第2罫線ロールによって支持しながら第1罫線ロールによって上記段ボール板に罫線圧を加えて折り曲げ用の罫線を形成する罫線入れ工程と、
    上記罫線に沿って上記段ボール板を折り曲げる曲げ工程とを含み、
    上記罫線入れ工程において、罫線の両側に該罫線に加える主罫線圧よりも小さい予備罫線圧を同時に加える
    ことを特徴とする段ボール箱の製造方法。
  2. 請求項1記載の段ボール箱の製造方法において、
    上記予備罫線圧は、上記罫線に垂直な方向へ該罫線から遠ざかるほど罫線圧が小さくなるように加えられる
    ことを特徴とする段ボール箱の製造方法。
  3. 請求項2記載の段ボール箱の製造方法において、
    上記第1罫線ロールは、
    外周端に設けた主押圧部と、
    該主押圧部の両側にそれぞれ形成された断面が半円形状の予備押圧部とを有する
    ことを特徴とする段ボール箱の製造方法。
  4. 請求項2記載の段ボール箱の製造方法において、
    上記第1罫線ロールは、
    外周端に設けた主押圧部と、
    該主押圧部の両側にそれぞれ形成された断面が上記第2罫線ロールから離れるにつれて外側へ徐々に広がる階段状の予備押圧部とを有する
    ことを特徴とする段ボール箱の製造方法。
  5. 請求項2記載の段ボール箱の製造方法において、
    上記第1罫線ロールは、
    外周端に設けた主押圧部と、
    該主押圧部の両側にそれぞれ形成された断面が上記第2罫線ロールから離れるにつれて外側へ徐々に広がるテーパー状の予備押圧部とを有する
    ことを特徴とする段ボール箱の製造方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1つに記載の段ボール箱の製造方法において、
    上記予備押圧部は、コルクで形成されている
    ことを特徴とする段ボール箱の製造方法。
  7. 請求項1乃至5のいずれか1つに記載の段ボール箱の製造方法において、
    上記予備押圧部は、ゴムで形成されている
    ことを特徴とする段ボール箱の製造方法。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1つに記載の段ボール箱の製造方法において、
    上記段ボール板を裁断する工程と、
    上記段ボール箱のフラップ部の溝を切り、接合部の継ぎしろの角を切る工程と、
    抜型で打ち抜く工程と、
    上記段ボール板の表面に装飾を印刷する工程とを含む
    ことを特徴とする段ボール箱の製造方法。
  9. 平板状の段ボール板を加工して段ボール箱を製造する段ボール箱製造装置において、
    第1罫線ロールと、
    上記第1罫線ロールの上下の対向する位置に配置された第2罫線ロールとを備え、
    上記第1罫線ロールと第2罫線ロールとの間に上記段ボール板を通過させ、該第2罫線ロールによって支持しながら第1罫線ロールによって上記段ボール板に罫線圧を加えて折り曲げ用の罫線を形成するように構成され、
    上記第1罫線ロールは、
    外周端に設けられ、主罫線圧を加えて上記罫線を形成する主押圧部と、
    該主押圧部の両側にそれぞれ形成され、上記罫線の両側に該罫線に加える主罫線圧よりも小さい予備罫線圧を同時に加える予備押圧部とを有する
    ことを特徴とする段ボール箱製造装置。
  10. 請求項9記載の段ボール箱製造装置において、
    上記予備罫線圧は、上記罫線に垂直な方向へ該罫線から遠ざかるほど罫線圧が小さくなるように加えられる
    ことを特徴とする段ボール箱製造装置。
  11. 請求項9記載の段ボール箱製造装置において、
    上記第1罫線ロールは、
    外周端に設けた主押圧部と、
    該主押圧部の両側にそれぞれ形成された断面が半円形状の予備押圧部とを有する
    ことを特徴とする段ボール箱製造装置。
  12. 請求項9記載の段ボール箱製造装置において、
    上記第1罫線ロールは、
    外周端に設けた主押圧部と、
    該主押圧部の両側にそれぞれ形成された断面が上記第2罫線ロールから離れるにつれて外側へ徐々に広がる階段状の予備押圧部とを有する
    ことを特徴とする段ボール箱製造装置。
  13. 請求項9記載の段ボール箱製造装置において、
    上記第1罫線ロールは、
    外周端に設けた主押圧部と、
    該主押圧部の両側にそれぞれ形成された断面が上記第2罫線ロールから離れるにつれて外側へ徐々に広がるテーパー状の予備押圧部とを有する
    ことを特徴とする段ボール箱製造装置。
  14. 請求項9乃至13のいずれか1つに記載の段ボール箱製造装置において、
    上記予備押圧部は、コルクで形成されている
    ことを特徴とする段ボール箱製造装置。
  15. 請求項9乃至13のいずれか1つに記載の段ボール箱製造装置において、
    上記予備押圧部は、ゴムで形成されている
    ことを特徴とする段ボール箱製造装置。
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