JP2008206801A - Pcbの分解処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】気化したPCBの加熱時間を確保する。
【解決手段】液体2中に含まれるPCBを加熱分解するPCBの分解処理装置であって、PCBを加熱分解する加熱流体16を発生させる加熱手段19と、加熱流体16中に液体2を供給する供給手段7と、加熱流体16中に配置され、液体のままのPCBを気化させる気化手段3と、加熱流体16中の気化手段3よりも下流側に配置され、加熱流体16を一時的に滞留させる滞留手段5とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、PCB(ポリ塩素化ビフェニル)を加熱して分解するPCBの分解処理装置に関する。さらに詳述すると、本発明は、高炉などの加熱装置を利用して液体に含まれるPCBを加熱分解する分解処理装置に関する。
液状のPCBは優れた電気絶縁特性を有するため過去において電気絶縁体として広く利用されていた。しかし、PCBは使用後廃棄されても分解せず、大気・水・土壌などを汚染し、食品を介して人体に入り、人体でも分解されにくく排泄も遅いため蓄積してしまう。そこで、現存するPCBを無害化するための処理が望まれている。
PCBの分解処理装置として、例えば特開2002−204836号公報に開示されたものがある。この分解処理装置は、例えば図6に示すように、高炉101内の加熱雰囲気102中に供給手段103と滞留手段104を配置し、供給手段103から加熱雰囲気102中に供給した液状PCB105を滞留手段104によって一時的に滞留させることでPCB105を分解するのに十分な加熱時間を確保している。
滞留手段104は供給手段103の下方に複数設けられており、液状PCB105は各滞留手段104を上から下へと順番に滴下する。滞留手段104の間には案内手段106が設けられており、滞留手段104を通過する際、中央に片寄った液状PCB105を分散させながら滴下させている。
特開2002−204836号
しかしながら、上述の分解処理装置はPCB105が液状であることを想定した構成であり、供給手段103の下方に滞留手段104が配置されている。高炉101内にはコークス107の燃焼による上昇気流が生じており、加熱によって気化したPCBは上昇気流に乗って上昇してしまう。このため、気化したPCBを加熱雰囲気102中に滞留させておくのが困難な場合があり、気化したPCBの加熱時間を十分に確保したいとの要請がある。
本発明は、気化したPCBの加熱時間を確保するのが容易なPCBの分解処理装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために本発明は、液体中に含まれるPCBを加熱分解するPCBの分解処理装置において、PCBを加熱分解する加熱流体を発生させる加熱手段と、加熱流体中に液体を噴霧する供給手段と、加熱流体中に配置され、噴霧され液体のままのPCBを気化させる気化手段と、加熱流体中の気化手段よりも下流側に配置され、加熱流体を一時的に滞留させる滞留手段とを備えるものである。
したがって、加熱流体中に供給手段からPCBを含む液体が噴霧されると、液体が気化して加熱流体に乗って流れる。このとき、噴霧された液体がすぐには気化されずに液体のままであったとしても、気化手段との接触によって完全に気化される。気化したガスが流れる方向には滞留手段が設けられており、気化したガスは加熱流体と一緒に滞留手段によって一時的に滞留させられる。このため、気化したガスと加熱流体との接触時間、および気化したガスと加熱流体によって加熱されて高温になっている滞留手段との接触時間が長くなる。
また、請求項2記載のPCBの分解処理装置は、滞留手段が複数段設けられている。したがって、気化したガスと加熱流体との流れは一段目の滞留手段によって一時的に滞留させられた後、これを通り抜けても次の滞留手段によって再度、一時的に滞留させられる。このように、気化したガスと加熱流体との流れは複数回にわたり一時滞留させられる。
また、請求項3記載のPCBの分解処理装置は、滞留手段は加熱流体を通過させる孔を複数有する板部材であり、連続する段では孔の位置がずれているものである。したがって、気化したガスと加熱流体の流れは一時滞留させられた後、孔を通って滞留手段を通り抜ける。連続する段では孔の位置がずれているので、滞留手段を通り抜けた流れはそのまま真っ直ぐ進んで次の滞留手段に当たり、そのまま当該滞留手段を通り抜けることはない。よって、当該滞留手段においても流れが一時的に滞留される。
また、請求項4記載のPCBの分解処理装置は、滞留手段は加熱流体を通過させる孔を複数有する板部材であり、連続する段では孔の流路面積が異なるものである。したがって、気化したガスと加熱流体の流れは一時滞留させられた後、孔を通って滞留手段を通り抜ける。連続する段では孔の流路面積が異なっているので、滞留手段を通り抜けた流れがそのまま真っ直ぐ進んで次の滞留手段の孔をそのまま通り抜けることはなく、乱流を生じさせる。よって、当該滞留手段においても流れが一時的に滞留される。
また、請求項5記載のPCBの分解処理装置は、液体は重金属を含むものであり、気化手段は液体中に含まれる重金属を燃焼させるものであると共に複数段設けられているものである。液体中に重金属が含まれている場合、その重金属は液状PCBのようには気化せず、気化ガスとは分離される。分離された重金属は気化手段によって燃焼される。気化手段は複数段設けられているので、供給された液体中に含まれる重金属がたとえ1段目の気化手段によって完全には燃焼されずに通り抜けたとしても、後に続く気化手段によって完全に燃焼される。
ここで、気化手段は集積成形セラミックス多孔体であることが好ましい。この場合には、気化手段の大きさやPCBの処理量に応じた空隙率の気化手段を任意に成形することができる。ここで、本明細書中で集積成形セラミックス多孔体とは、ノズルから押し出されたセラミックス質の線を集積させ、その線間に生ずる空孔をもって多孔体としたものである。
また、気化手段は糸状のセラミックを円形状に旋回させて集積させたセラミックヌードル(例えば、商品名アクトサーミック、株式会社神戸製鋼所製)であることが好ましい。セラミックヌードルは、多数のコイルばねを重ねたような形状をしており、高い熱衝撃性を有している。また、セラミックヌードルは同じ材質から成るハニカム成形体に比べて熱衝撃性能を高めることができる。
気化手段をセラミックヌードルにした場合、糸径や旋回径や集積パターンの違いにより異なる空隙率の気化手段を得ることができる。例えば糸径を1.0、1.5、2.0mm等のいずれかに変更すると共に、集積パターンを変更することにより、空隙率を40〜80%で調整することができる。よって、PCBを含む液体の処理量に応じた空隙率の気化手段を任意に成形することができる。
また、気化手段は糸状のセラミックを格子状に集積させたものが好ましい。この場合も、糸径や線間隔や格子の重なり角度など集積パターンの違いにより異なる空隙率の気化手段を得ることができる。よって、液体の処理量に応じた空隙率の気化手段を選択することができる。
ここで、集積成形セラミックス多孔体としては、ムライト製、あるいはアルミナ製にすることができる。ムライトおよびアルミナの融点は1800℃以上であると共に軟化温度は1450℃を超えているので、ここでの加熱流体中での耐熱性を有することができる。ムライトは組成式3Al・2SiOで表され、組成比はAl:76.6wt%、2SiO:23.1wt%である。
また、気化手段をポーラス状の材質から成るブロック体にしたり、あるいはポーラス状の材質から成るハニカム構造体であるようにしても良い。これらの場合も、PCBを含む液体と加熱空気との接触面積を増やすことができるので、PCBを含む液体を効率良く加熱して気化させることができる。
また、請求項6記載のPCBの分解処理装置は、加熱流体は下から上に向けて流れるものであり、滞留手段は気化手段よりも上方に配置され、気化手段は供給手段の上方及び下方に配置されているものである。したがって、PCBを含む液体が供給手段から加熱流体中に噴霧されると、液体が気化して加熱流体に乗って上昇する。このとき、噴霧された液体がすぐには気化されずにそのまま液体の状態でしばらく残ったとしても、供給手段の上方又は下方に配置された気化手段によって気化される。気化手段の上には滞留手段が設けられており、気化したガスは加熱流体と一緒に滞留手段によって一時的に滞留させられる。熱い空気は上昇するので、この上昇力に逆らわずに流れを作ることができる。また、噴霧された液体中に含まれる重金属は液状PCBのようには気化せず、気化ガスとは分離される。分離された重金属は気化手段によって燃焼される。
また、請求項7記載のPCBの分解処理装置は、加熱手段は高炉の燃焼部であると共に、供給手段、気化手段、滞留手段は高炉内に設置されるものである。これによれば、高炉の熱エネルギをPCBの加熱分解に直接利用することができるので、損失する熱エネルギが少なく分解効率を高めることができる。また、PCBの分解率を99.9999%以上にするための加熱温度として好ましい1000〜1450℃にPCBを加熱することができる。
また、請求項8記載のPCBの分解処理装置のように液体を加熱する温度は1000〜1450℃であると共に、液体及び気化させたガスを加熱する時間は1.0〜3.5秒であるようにすることが好ましい。この範囲であれば、PCBの分解率を99.9999%以上にすることが可能になる。PCBの分解率を99.9999%以上にするためには、加熱温度が例えば1450℃であれば加熱時間は1.0秒で良く、また加熱時間が例えば3.5秒であれば加熱温度は1000℃で良い。
また、PCBの分解率を99.9999%以上にするための加熱温度としては、好ましくは1000〜1450℃であるが、より好ましくは1200〜1400℃である。1000℃未満の加熱温度で分解率を99.9999%以上にするためには加熱時間を例えば3.5秒を超える程度に長くしなければならず、PCBの経路が長くなって分解処理装置が大型化してしまい好ましくない。また、1450℃を超えた加熱温度では、セラミックス製の気化手段が変形する虞があるので好ましくない。
さらに、PCBの分解率を99.9999%以上にするための加熱時間としては、好ましくは1.0〜3.5秒であるが、より好ましくは2.0〜3.5秒である。1.0秒未満の加熱時間で分解率を99.9999%以上にするためには加熱温度を1450℃を超える程度に高くしなければならず好ましくない。また、3.5秒を超えた加熱時間では、PCBの経路が長くなって分解処理装置が大型化してしまい好ましくない。
請求項1記載のPCBの分解処理装置では、PCBを加熱分解する加熱流体を発生させる加熱手段と、加熱流体中に液体を供給する供給手段と、加熱流体中に配置され、噴霧され液体のままのPCBを気化させる気化手段と、加熱流体中の気化手段よりも下流側に配置され、加熱流体を一時的に滞留させる滞留手段とを備えているので、気化したPCBと加熱流体との接触時間、及び気化したPCBと高温の滞留手段との接触時間を長くすることができ、PCBの分解に必要な加熱時間を十分に確保することができる。このため、PCBの分解率を高めることができる。
また、請求項2記載のPCBの分解処理装置では、滞留手段が複数段設けられているので、気化したガスの一時的な滞留を複数回にわたって行うことができ、気化したPCBの加熱時間をより一層長く確保することができる。このため、PCBの分解反応をより一層促進することができ、PCBの分解率をより一層高めることができる。
また、請求項3記載のPCBの分解処理装置では、滞留手段は加熱流体を通過させる孔を複数有する板部材であり、連続する段では孔の位置がずれているので、気化したガスと加熱流体の流れが複数段の滞留手段をそのまま真っ直ぐに通り抜けてしまうことがなく、各段毎に確実に流れを一時滞留させることができる。
また、請求項4記載のPCBの分解処理装置では、滞留手段は加熱流体を通過させる孔を複数有する板部材であり、連続する段では孔の流路面積が異なっているので、気化したガスと加熱流体の流れが滞留手段を通り抜けた時に乱流を発生させてそのまま真っ直ぐに通り抜けてしまうことがなく、各段毎に確実に流れを一時滞留させることができる。
また、請求項5記載のPCBの分解処理装置では、液体は重金属を含むものであり、気化手段は液体中に含まれる重金属を燃焼させるものであると共に複数段設けられているので、液体中に含まれる重金属を完全に燃焼させることができる。また、供給手段から供給された液体の気化をより一層確実なものにすることができる。
ここで、気化手段を集積成形セラミックス多孔体にした場合には、気化手段の大きさやPCBを含む液体の処理量に応じた空隙率の気化手段を任意に成形することができる。
また、気化手段をセラミックヌードルにした場合には、糸径や旋回径や集積パターンの違いにより異なる空隙率の気化手段を得ることができる。よって、PCBを含む液体の処理量に応じた空隙率の気化手段を任意に成形することができる。
また、気化手段を糸状のセラミックを格子状に集積させたものにした場合には、糸径や線間隔や格子の重なり角度など集積パターンの違いにより異なる空隙率の気化手段を得ることができる。よって、PCBを含む液体の処理量に応じた空隙率の気化手段を選択することができる。
ここで、集積成形セラミックス多孔体としては、ムライト製、あるいはアルミナ製にすることができる。ムライトおよびアルミナの融点は1800℃以上であると共に軟化温度は1450℃を超えているので、ここでの加熱流体中での耐熱性を有することができる。
また、気化手段をポーラス状の材質から成るブロック体にし、あるいはポーラス状の材質から成るハニカム構造体にした場合には、PCBを含む液体と加熱空気との接触面積を増やすことができ、PCBを含む液体を効率良く加熱して気化させることができる。
また、請求項6記載のPCBの分解処理装置では、加熱流体は下から上に向けて流れるものであり、滞留手段は気化手段よりも上方に配置され、気化手段は供給手段よりも下方に配置されているので、熱い空気の上昇力を利用して加熱流体の流れを作ることができる。
また、請求項7記載のPCBの分解処理装置では、加熱手段は高炉の燃焼部であると共に、供給手段、気化手段、滞留手段は高炉内に設置されているので、高炉の熱エネルギをPCBの加熱分解に直接利用することができ、損失する熱エネルギが少なく分解効率を高めることができる。また、PCBの分解率を99.9999%以上にするための加熱温度として好ましい1000〜1450℃にPCBを加熱することができる。
また、請求項8記載のPCBの分解処理装置では、液体を加熱する温度は1000〜1450℃であると共に、液体及び気化させたガスを加熱する時間は1.0〜3.5秒であるので、PCBの分解率を99.9999%以上にすることが可能になる。
以下、本発明の構成を図面に示す最良の形態に基づいて詳細に説明する。
図1及び図2に、本発明のPCBの分解処理装置の実施形態の一例を示す。PCBの分解処理装置(以下、単に分解処理装置という)は、液体2中に含まれるPCBを加熱分解するものであり、PCBを加熱分解する加熱流体16を発生させる加熱手段19と、加熱流体16中に液体2を噴霧する供給手段7と、加熱流体16中に配置され、噴霧され液体のままのPCBを気化させる気化手段3と、加熱流体16中の気化手段3よりも下流側に配置され、加熱流体16を一時的に滞留させる滞留手段5とを備えるものである。本実施形態では、加熱流体16は下から上に向けて高速で流れるものであり、滞留手段5は気化手段3よりも上方に配置され、気化手段3は供給手段7の上方及び下方に配置されている。
供給手段7は、例えば液体2を噴霧する高圧ノズルである。本実施形態では、例えば廃炉となった高炉8を利用して分解処理装置を構成しており、供給手段7としての高圧ノズル(以下、高圧ノズル7という)は高炉8の内壁面17の例えば4個所に周方向に等間隔で設けられている。各高圧ノズル7は、高炉8の外壁面に取り付けられた環状管20に炉壁を貫通して接続されている。環状管20の供給ポート20aには、タンク21内に貯められている液体2が高圧ポンプ22によって加圧され供給される。高圧ポンプ22と供給ポート20aの間には逆止弁23が設けられており、液体2の逆流が防止されている。各高圧ノズル7には複数の噴射口が設けられており、高圧ポンプ22から環状管20内に供給された高圧の液体2が各噴射口から高炉8内に霧状に噴射される。高圧ノズル7から噴霧される液体2の霧滴は、噴霧された後速やかに気化する大きさになっている。即ち、液体2中のPCBが速やかに気化する大きさの霧滴として噴霧できる口径の噴射口を有する高圧ノズル7を使用する。霧滴の大きさは液体2の粘性、圧力、流量等に応じて変化するので、例えば噴射口の口径を変えた噴霧実験等を行って噴射口の口径を決定し適切な高圧ノズル7を選択する。なお、噴射口の口径が小さすぎると目詰まりを起こす可能性が高まるので、注意が必要である。本実施形態では、噴射口の口径は例えば直径0.5mm程度である。液体2は、例えば絶縁油等の液状のPCBであり、重金属等を含んでいる。
気化手段3は例えば円盤状とされている。気化手段3は加熱流体16との接触だけでは速やかに気化しなかった液体2が接触するものであり、接触によって流体2を完全に気化させると共に、液体2中に含まれている重金属等の気化しない成分を燃焼させて酸化物とし、気化手段3に一時的に滞留させるか又は炉底に落下させて堆積させる。気化手段3は例えば複数段設けられている。本実施形態では、気化手段3は例えば供給手段7の下方に2段、上方に1段設けられている。ただし、気化手段3の段数は下方2段、上方1段に限るものではない。また、供給手段7の上方の段の気化手段3を省略しても良い。気化手段3の段数を多くすることで、液体2をより確実に気化させることが可能になると共に、重金属等の燃焼をより確実なものにすることができる。一方、気化手段3の段数を少なくした場合には、加熱流体16の流れの圧力損失を減少させることができる。
気化手段3は、例えば集積成形セラミックス多孔体により形成されている。この集積成形セラミックス多孔体は例えばムライト製であり、ここでは糸状のセラミックを円形状に旋回させて集積させたいわゆるセラミックヌードルを使用している。このため、糸径や旋回径や集積パターンの違いにより異なる空隙率の気化手段3を得ることができる。よって、液体2の処理量に応じた空隙率の気化手段3を任意に成形することができる。
滞留手段5は例えば加熱流体16を通過させる孔5aを複数有する板部材である。本実施形態では、滞留手段5は例えば円盤状とされている。滞留手段5は例えば複数段設けられている。本実施形態では、滞留手段5は例えば5段設けられている。加熱流体16は高速で下から上に向けて流れるものであり、滞留手段5は下に配置されたものから順に1段目、2段目、…、5段目となっている。ただし、滞留手段5の段数は5段に限るものではなく、2段、3段、4段、6段以上でも良く、又は1段でも良い。滞留手段5の段数を多くすることで、気化手段3によって気化されたガスが一時的に滞留する回数を増やすことができ、当該気化ガスが炉内に留まっている時間、即ちPCBを加熱分解するための加熱時間を長くすることができる。一方、滞留手段5の段数を少なくした場合には、加熱流体16の流れの圧力損失を減少させることができる。滞留手段5は、連続する段では孔5aの位置がずれている。したがって、一の滞留手段5を通り抜けると次の滞留手段5に衝突し、流れが乱されて一時的な滞留をより確実に生じさせることができる。なお、本実施形態では、1段置きに滞留手段5の孔5aの位置を変えており、1段目と3段目と5段目の滞留手段5、2段目と4段目の滞留手段5では孔5aの位置が揃っている。
滞留手段5は、例えばセラミックス製の板材である。セラミックスとしては、例えばムライトが使用されている。滞留手段5は、供給手段7よりも上方に配置されている。滞留手段5を供給手段7よりも上方に配置することで、滞留手段5の段数の増加が容易になる。
滞留手段5の厚さは、上流側のものよりも下流側のものの方が薄い又は上流側のものと下流側のものとが同じになっている。本実施形態では、滞留手段5の厚さは、例えば1段目が30cm、2段目が25cm、3段目,4段目,5段目が20cmとなっている。即ち、1段目よりも2段目の方が、2段目よりも3段目の方がそれぞれ薄くなっており、3段目と4段目、4段目と5段目の厚さはそれぞれ同じになっている。このようにすることで、加熱流体16が各段の滞留手段5の間で滞留する時間を稼ぐことができ、PCBの分解に必要な時間の確保が容易になる。ただし、上流側のものよりも下流側のものの方を薄くする段の位置、および上流側のものと下流側のものとが同じ厚さになる段の位置は上述の位置に限るものではなく、別の位置でも良い。また、全ての段の滞留手段5について上流側のものよりも下流側のものの方を薄くしても良く、全ての段の滞留手段5について上流側のものと下流側のものとを同じ厚さにしても良い。
滞留手段5に設けられた孔5aの流路面積は、上流側のものよりも下流側のものの方が狭い又は上流側のものと下流側のものとが同じになっている。本実施形態では、流路面積の形状が円形となる孔5aが設けられており、孔5aの直径を、例えば1段目が2.5cm、2段目が2.0cm、3段目,4段目,5段目が1.5cmとしている。即ち、孔5aの流路面積は、1段目よりも2段目の方が、2段目よりも3段目の方がそれぞれ狭くなっており、3段目と4段目、4段目と5段目はそれぞれ同じになっている。このようにすることで、加熱流体16が各段の滞留手段5の間で滞留する時間を稼ぐことができ、PCBの分解に必要な時間の確保が容易になる。ただし、上流側のものよりも下流側のものの方を狭くする段の位置、および上流側のものと下流側のものとが同じ流路面積になる段の位置は上述の位置に限るものではなく、別の位置でも良い。また、全ての段の滞留手段5について上流側のものよりも下流側のものの方を狭くしても良く、全ての段の滞留手段5について上流側のものと下流側のものとを同じ流路面積にしても良い。
滞留手段5の各段の間隔は、上流側のものよりも下流側のものの方が大きい又は上流側のものと下流側のものとが同じになっている。このようにすることで、加熱流体16が各段の滞留手段5の間で滞留する時間を稼ぐことができ、PCBの分解に必要な時間の確保が容易になる。ただし、上流側のものよりも下流側のものの方を間隔を大きくする段の位置、および上流側のものと下流側のものとが同じ間隔になる段の位置は上述の位置に限るものではなく、別の位置でも良い。また、全ての段の滞留手段5について上流側のものよりも下流側のものの方を間隔を大きくしても良く、全ての段の滞留手段5について上流側のものと下流側のものとを同じ間隔にしても良い。
本実施形態の分解処理装置1では、加熱手段19は高炉8に設けられたバーナである。バーナは高炉8の下部に設置されており、例えば天然ガスを燃料にして加熱流体16としての燃焼ガスを発生させる。また、供給手段7、気化手段3、滞留手段5は高炉8内に設置されている。この高炉8は、筒状で上側に炉口部を有する炉部10と、炉部10の下部に形成された炉床部11とを備えたものとしている。加熱流体16は炉部10を上方に流れて図示しない上部の炉口部から排出される。炉部10の上部は漸次細くなっており、熱が逃げることを防止している。
炉部10の耐火耐熱材から成る内壁面17には、供給手段7、気化手段3、滞留手段5を上下に間隔を空けて水平に支持するブロック18が形成されている。各ブロック18の表面は炉部10の内壁面17と同等の耐熱性を有するものとしている。また、供給手段7は炉部10の炉壁を貫通すると共に、先端部はブロック18に支持されている。
気化手段3を支持するブロック18は、内壁面17の周方向に沿って円環状に設けられている。このため、加熱流体16が気化手段3の内部を通過するようになるので、気化手段3を効率良く加熱することができる。また、場合によっては、ブロック18を内壁面17の周方向に沿って複数に分離して設けても良く、この場合は、加熱流体16が気化手段3の縁とブロック18同士の間の空間を通過するようになるので、この空間が上下の段では位置がずれるようにし、加熱流体16がそのまま真っ直ぐ通り抜けないようにして滞留時間を稼ぐようにすることが好ましい。
また、滞留手段5を支持するブロック18は、内壁面17の周方向に沿って円環状に設けられている。このため、加熱流体16が滞留手段5に設けられた孔5aを通過するようになるので、加熱流体16の流れをより確実に一時滞留させることができると共に、滞留手段5を効率良く加熱することができる。
また、特に図示していないが、液体2又は液体2の気化ガスに含まれるPCBの分解を促進するために液体2又は液体2の気化ガスに酸素もしくは空気を与える手段を、羽口13とは別個に設けても良い。例えば、1段目の滞留手段5の下方近傍の炉壁を貫通する口を形成して、この口から酸素もしくは空気を供給するようにする。
液体2又は液体2の気化ガスに含まれるPCBの分解率を99.9999%以上にするためには、加熱温度が例えば1450℃であれば加熱時間は1.0秒で良く、また加熱時間が例えば3.5秒であれば加熱温度は1000℃で良い。本実施形態では高炉8の熱を利用しているので、PCBの分解率を99.9999%以上にするための加熱温度として好ましい1000〜1450℃にPCBを加熱することができる。
上述した分解処理装置1により液体2に含まれるPCBを分解する手順を以下に説明する。
先ず、加熱手段19であるバーナを燃焼させる。このときの燃焼ガス即ち加熱流体16により、気化手段3および滞留手段5を加熱しておく。そして、気化手段3および滞留手段5が例えば1000〜1450℃まで加熱されたら供給手段7から処理対象の液体2を噴霧する。高圧ポンプ22によって液体2は連続的に噴霧される。噴霧された液体2は加熱流体16又は気化手段3によって気化され、加熱流体16と一緒に上昇して1段目の滞留手段5に衝突した後、孔5aを通って1段目の滞留手段5を通り抜ける。即ち、気化したガスと加熱流体16の流れは1段目の滞留手段5によって乱され、一時的に滞留させられた後、1段目の滞留手段5を通り抜けて上昇する。
1段目の滞留手段5を通り抜けた気化ガスと加熱流体16の流れは2段目の滞留手段5に衝突し、2段目の滞留手段5によっても一時的に滞留させられる。その後、孔5aを通ることで2段目の滞留手段5も通り抜けて上昇する。同様に、気化ガスと加熱流体16の流れは3段目、4段目、5段目の滞留手段5によってもそれぞれ一時的に滞留させられながら上昇する。
このように、気化ガスと加熱流体16の流れは各段の滞留手段5によって一時的に滞留させられるので、気化したPCBは図示しない炉口部から後段の設備へと流出する前に加熱分解される。各段の滞留手段5によってそれぞれ一時的に滞留させられることで、気化したPCBは炉内で1.0〜3.5秒間滞留される。即ち、PCBの加熱分解に必要な1.0〜3.5秒間の加熱時間を確保することができる。このため、PCBを99.9999%以上の高い割合で分解することができる。
供給手段7から噴霧された液体2は主に加熱流体16との接触によって加熱されて速やかに気化される。このとき、噴霧された液体2がすぐには気化されずに液体状態のままであったとしても、気化手段3との接触によって気化される。気化手段3は集積成形セラミック多孔体により形成されているので、気化手段3と加熱流体16と液体2との接触面積を大きくすることができ、液体2を効率良く加熱することができる。
一方、供給手段7から供給された液体2に含まれる成分のうち、重金属等の気化しない成分は、噴霧後主に落下し、供給手段7の下方の気化手段3によって燃焼されて酸化物となり、気化手段3に一時的に滞留するか、炉底に落下し堆積する。このとき、たとえ1段目の気化手段3では燃焼しきれずに重金属等が落下したとしても、その下の2段目の気化手段3によって完全に燃焼される。
また、気化されたガスは加熱流体16および滞留手段5との接触によって加熱されPCBが分解される。滞留手段5は気化されたガスと加熱流体16の流れを乱し一時的に滞留させると共に孔5aを通り抜けるようにしているので、効率良く気化ガスを加熱することができる。
本実施形態では、滞留手段5の孔5aの位置は連続する段ではずれているので、気化ガスと加熱流体16の流れがそのままストレートに各段の滞留手段5を通り抜けることが無く、一時的な滞留を確実に生じさせることができる。
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば本実施形態では気化手段3は集積成形セラミックス多孔体としているが、これには限られずポーラス状の材質から成るブロック体やハニカム構造体としても良い。これらの場合も液体2と気化手段3との接触面積を大きくできるので、気化手段3の熱を液体2に効率良く伝えることができ、液体2の気化を促進することができると共に、重金属の燃焼を促進することができる。
また、本実施形態では5段の滞留手段5を備えているが、段数はこれに限られずPCBを高率で分解できる加熱時間を確保することができれば良く、例えば滞留手段5の面積等によっても変わってくる。
同様に、本実施形態では供給手段7の下に2段、上に1段の気化手段3を備えているが、段数はこれに限られず、液体状態のままのPCBを良好に気化させることができると共に、重金属を完全に燃焼させることができれば良く、例えば気化手段3の面積等によっても変わってくる。
さらに、本実施形態では気化手段3を各々ブロック18により支持しているが、これには限られず例えば隣接する複数の気化手段3をカートリッジとして一体化して、これを最下段のブロック18のみで支持するようにしても良い。この場合、炉部10の側部に炉部10の内外を連通したり閉塞したりすることが可能な出入部を形成しておき、該出入部からカートリッジを出し入れすることが好ましい。
同様に、本実施形態では滞留手段5を各々ブロック18により支持しているが、これには限られず例えば隣接する複数の滞留手段5をカートリッジとして一体化して、これを最下段のブロック18のみで支持するようにしても良い。この場合、炉部10の側部に炉部10の内外を連通したり閉塞したりすることが可能な出入部を形成しておき、該出入部からカートリッジを出し入れすることが好ましい。
そして、本実施形態では気化手段3および滞留手段5をいずれもムライト製としているが、これには限られずアルミナ製あるいはコージェライト製としても良い。コージェライトは組成式2Al・5SiO・2MgOで表され、組成比はAl:34.3wt%、SiO:51.0wt%、MgO:13.2wt%である。また、炉内の温度での使用に耐えることが可能な材料であれば、ムライト、アルミナ、コージェライト以外の材料を使用して気化手段3および滞留手段5を製造しても良い。また、全ての気化手段3および滞留手段5を同一材料から成るものとしているが、気化手段3と滞留手段5とで材料を異ならせても良い。例えば、加熱流体16の温度の高い上流側の気化手段3はムライトやアルミナのような融点の高い材料、加熱流体16の温度が上流側よりも低い下流側の滞留手段5はコージェライトのような融点の比較的低い材料を使用しても良い。特にコージェライトの融点は1450℃であるが軟化する温度はそれより低いため、下流側に配置される滞留手段5に用いることが好ましい。また、気化手段3の全てを同じ材料にせずに材料を異ならせても良く、滞留手段5の全てを同じ材料にせずに材料を異ならせても良い。
さらに、上流側と下流側とで気化手段3の多孔質体の空隙度を異ならせても良い。例えば上流側は空隙度を高くして加熱流体16を通過させ易くし、下流側は空隙度を低くして液体2の加熱効率を高めるようにする。
また、滞留手段5が気化ガスと加熱流体16の流れを通過させる貫通孔を有する例えばセラミックス製の多孔板であるようにしても良い。この場合には、貫通孔を予め有しているので、わざわざ孔5aを機械加工等によって設ける必要がなくなる。
また、上述した実施形態では気化手段3および滞留手段5は水平に設置した円盤状の平板としているが、これには限られない。
また、上述した各実施形態では、気化手段3および滞留手段5の形状は円盤形としているが、これには限られず矩形の板状や多角形の板状あるいは筒状若しくは中実の棒形状であっても良い。気化手段3および滞留手段5の形状が例えば長方形の板状である場合は、高炉8の炉部10が通常は円筒形状であることから気化手段3および滞留手段5の周縁と内壁面17との間に弓形の隙間が形成される。そして、この隙間を通って加熱流体16が上方に流れるので、気化手段3および滞留手段5に加熱流体16が十分に供給される。よって、PCBに対して熱および酸素が十分に与えられるので、PCBの分解反応を促進することができる。さらに、気化手段3および滞留手段5が例えば棒形状である場合は、傾斜方向に沿って例えば数本を並列に配列させるようにする。なお、加熱流体16が各気化手段3および各滞留手段5を通り抜ける空間は、上下の段で位置がずれるようにし、加熱流体16がそのまま真っ直ぐ通り抜けないようにして滞留時間を稼ぐようにすることが好ましい。
さらに、上述した各実施形態では、気化手段3及び滞留手段5を高炉8に設置しているが、これには限られず1000〜1450℃程度に加熱できる焼却炉等の加熱装置の全般に設置することができる。
また、上述した各実施形態では、加熱流体16は上下方向に流れるものであったが、これには限られない。例えば斜めに流れるもの、水平に流れるものでも良い。
また、上述した各実施形態では、気化手段3は糸状のセラミックを円形状に旋回させて集積させたセラミックヌードルであったが、必ずしもセラミックヌードルに限るものではなく、例えば糸状のセラミックを格子状に集積させたものでも良い。
また、上述の説明では、加熱手段19としてのバーナの燃料として例えば天然ガスを使用していたが、使用できる燃料は天然ガスに限るものではなく、例えば重油、廃油、再生油等を使用することもできる。また、燃料として、例えば古タイヤ等の可燃性の廃棄物を燃料として使用しても良い。さらに、燃料として、コークスを使用しても良い。この場合の例を図4に示す。この高炉8は、炉床部11の上側に形成されて燃焼用空気12を送り込む羽口13と、炉部10の下部にコークス14を供給する供給筒15を備えている。また、加熱手段19は高炉8の燃焼部である。そして、供給筒15から供給されたコークス14が炉部10の炉床上に堆積されて羽口13から吹き込まれる空気12により燃焼され、加熱流体16としての燃焼ガスを生じさせる。なお、炉床部11と羽口13と供給筒15との構成は、既知の高炉のものと同様であるので詳細な説明を省略する。
また、上述の説明では、供給手段7として4つの高圧ノズルを使用していたが、高圧ノズル7の数は4つに限るものではなく、4つ以外の複数又は1つでも良い。
また、上述の説明では、供給手段7として、高炉8の内壁面17に取り付けるタイプの高圧ノズルを使用していたが、必ずしもこのタイプの高圧ノズルに限るものではない。
また、上述の説明では、供給手段7から連続的に液体2を噴霧していたが、間欠的に噴霧するようにしても良い。この場合、例えば図3に示すように、図2の逆止弁23の代わりに切換弁24を設けて流路を切り換えることで液体2を供給手段7に間欠的に供給することができる。なお、図3の例では逆止弁23を省略しているが、切換弁24と供給ポート20aとの間に逆止弁23を設けても良い。
また、上述の説明では、滞留手段5の孔5aの位置を連続する段でずらしていたが、例えば、連続する段で孔5aの流路面積が異なっている場合等には、孔5aの位置を揃えても良い。即ち、連続する段では滞留手段5の孔5aの流路面積を異なるようにしても良く、この場合には、連続する段で滞留手段5の孔5aの位置を揃えても、ずらしても良い。
また、図5に示すように、補助用の加熱手段25を設けても良い。補助加熱手段25は、例えばバーナであり、例えば1段目の滞留手段5と2段目の滞留手段5の間に設けられている。ただし、補助加熱手段25の設置位置はここに限るものではない。例えば、他の段の滞留手段5の間に設置しても良い。また、補助加熱手段25の設置数は、例えば2台でも良く、3台以上でも良く、あるいは1台でも良い。補助加熱手段25を設けることで、加熱流体16及び気化ガスを再加熱することができる。
本発明のPCBの分解処理装置の実施形態の一例を示す断面図である。 図1のII−II線に沿う断面図である。 供給手段7に液体を供給する油圧回路の他の例を示す図である。 本発明のPCBの分解処理装置の実施形態の他の例を示す断面図である。 本発明のPCBの分解処理装置の実施形態の更に他の例を示す断面図である。 従来のPCBの分解処理装置を示す断面図である。
符号の説明
2 液体
3 気化手段
5 滞留手段
5a 加熱流体を通過させる孔
7 供給手段
8 高炉
16 加熱流体
19 加熱手段

Claims (8)

  1. 液体中に含まれるPCBを加熱分解するPCBの分解処理装置において、前記PCBを加熱分解する加熱流体を発生させる加熱手段と、前記加熱流体中に前記液体を噴霧する供給手段と、前記加熱流体中に配置され、噴霧され液体のままの前記PCBを気化させる気化手段と、前記加熱流体中の前記気化手段よりも下流側に配置され、前記加熱流体を一時的に滞留させる滞留手段とを備えることを特徴とするPCBの分解処理装置。
  2. 前記滞留手段は複数段設けられていることを特徴とする請求項1記載のPCBの分解処理装置。
  3. 前記滞留手段は前記加熱流体を通過させる孔を複数有する板部材であり、連続する段では前記孔の位置がずれていることを特徴とする請求項2記載のPCBの分解処理装置。
  4. 前記滞留手段は前記加熱流体を通過させる孔を複数有する板部材であり、連続する段では前記孔の流路面積が異なることを特徴とする請求項2又は3記載のPCBの分解処理装置。
  5. 前記液体は重金属を含むものであり、前記気化手段は前記液体中に含まれる重金属を燃焼させるものであると共に複数段設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載のPCBの分解処理装置。
  6. 前記加熱流体は下から上に向けて流れるものであり、前記滞留手段は前記気化手段よりも上方に配置され、前記気化手段は前記供給手段の上方及び下方に配置されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載のPCBの分解処理装置。
  7. 前記加熱手段は高炉の燃焼部であると共に、前記供給手段、前記気化手段、前記滞留手段は前記高炉内に設置されることを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載のPCBの分解処理装置。
  8. 前記液体を加熱する温度は1000〜1450℃であると共に、前記液体及び気化させたガスを加熱する時間は1.0〜3.5秒であることを特徴とする請求項1から7のいずれか1つに記載のPCBの分解処理装置。
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