JP2008203791A - 撮像装置および撮像方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 撮像レンズを通過した被写体の光を受光する撮像素子から周期的に画像データを読み出す撮像装置である。画像データの読み出し周期に同期してレンズを移動させる第1の移動モードと画像データの読み出し周期には同期せずにレンズを移動させる第2の移動モードとを有する。撮像レンズの少なくとも一部を、前記第1の移動モードおよび第2の移動モードのいずれか一方の移動モードにて移動させ、この移動の際に得られる画像データから、合焦位置を決定する。撮像条件に応じて、第1の移動モードを用いるか、第2の移動モードを用いるかを選択する。
【選択図】 図11
Description
近年、精度を損なうことなく、上述したAF制御方法よりも、合焦動作の高速化を図るような技術も提案されており、例えば、特許文献2(特許第3851027号公報)および特許文献3(特開2003−215440号公報)等に示されている。
また、特許文献3に示された装置は、さらなる改善を目指したものであり、合焦用レンズのフォーカス駆動を継続的に行い、その間に断続的にAF評価値を取得することによって、高速化を実現するようにしている。しかしながら、このような装置においては、撮像条件によっては精度が低下することもあり、そのためさらなる改善が必要となる。
すなわち、本発明の請求項1の目的は、被写体の状況および撮像環境等に基づき適切なフォーカス駆動を選択して、高精度で且つ高速なAF動作を可能とする撮像装置を提供することにある。
また、本発明の請求項2の目的は、特に、焦点距離が可変の撮像レンズにおける焦点距離に応じたフォーカス制御による高精度で且つ高速なAF動作を可能とする撮像装置を提供することにある。
本発明の請求項3の目的は、特に、焦点距離が可変の撮像レンズにおける繰り出し量に応じたフォーカス制御による高精度で且つ高速なAF動作を可能とする撮像装置を提供することにある。
本発明の請求項4の目的は、特に、撮像素子からの画像データの読み出し周期に応じたフォーカス制御による高精度で且つ高速なAF動作を可能とする撮像装置を提供することにある。
そして、本発明の請求項6の目的は、被写体の状況および撮像環境等に基づき適切なフォーカス駆動を選択して、高精度で且つ高速なAF動作を可能とする撮像方法を提供することにある。
また、本発明の請求項7の目的は、特に、焦点距離が可変の撮像レンズにおける焦点距離に応じたフォーカス制御による高精度で且つ高速なAF動作を可能とする撮像方法を提供することにある。
本発明の請求項8の目的は、特に、焦点距離が可変の撮像レンズにおける繰り出し量に応じたフォーカス制御による高精度で且つ高速なAF動作を可能とする撮像方法を提供することにある。
本発明の請求項9の目的は、特に、撮像素子からの画像データの読み出し周期に応じたフォーカス制御による高精度で且つ高速なAF動作を可能とする撮像方法を提供することにある。
本発明の請求項10の目的は、特に、撮像素子からの画像データの読み出し周期に応じた速度のレンズ移動のフォーカス制御による高精度で且つ高速なAF動作を可能とする撮像方法を提供することにある。
撮像レンズを通過した被写体の光を受光する撮像素子から周期的に画像データを読み出す撮像装置において、
前記画像データの読み出し周期に同期してレンズを移動させる第1の移動モードと前記画像データの読み出し周期には同期せずにレンズを移動させる第2の移動モードとを有し、前記撮像レンズの少なくとも一部を、前記第1の移動モードおよび第2の移動モードのいずれか一方の移動モードにて移動させるレンズ移動手段と、
前記レンズ移動手段で移動した際に得られる前記画像データから、合焦位置を決定する自動焦点検出手段と、
撮像条件に応じて、前記レンズ移動手段を第1の移動モードとするか、第2の移動モードとするかを選択する移動モード選択手段と
を具備することを特徴としている。
前記撮像レンズは、焦点距離が変更可能であり、
前記移動モード選択手段で用いる撮像条件は、撮像レンズの焦点距離であることを特徴としている。
請求項3に記載の本発明に係る撮像装置は、請求項1または請求項2に記載した撮像装置であって、
前記撮像レンズは、焦点距離が変更可能であり、
前記移動モード選択手段で用いる撮像条件は、焦点距離に応じた撮像レンズの繰り出し量であることを特徴としている。
請求項4に記載の本発明に係る撮像装置は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載した撮像装置であって、
前記移動モード選択手段で用いる撮像条件は、前記撮像素子からの前記画像データの読み出し周期であることを特徴としている。
前記撮像素子からの前記画像データの読み出し周期を判断する周期判断手段と、
前記周期判断手段による前記読み出し周期の判断に基づいて前記撮像レンズを移動する速度を変更する移動速度変更手段と
をさらに備えることを特徴としている。
請求項6に記載の本発明に係る撮像方法は、上述した目的を達成するために、
撮像レンズを通過した被写体の光を受光する撮像素子から周期的に画像データを読み出す撮像装置における撮像方法において、
前記画像データの読み出し周期に同期してレンズを移動させる第1の移動モードと前記画像データの読み出し周期には同期せずにレンズを移動させる第2の移動モードとを有し、前記撮像レンズの少なくとも一部を、前記第1の移動モードおよび第2の移動モードのいずれか一方の移動モードにて移動させるレンズ移動過程と、
前記レンズ移動過程で移動した際に得られる前記画像データから、合焦位置を決定する自動焦点検出過程と、
撮像条件に応じて、前記レンズ移動過程を第1の移動モードとするか、第2の移動モードとするかを選択する移動モード選択過程と
を有することを特徴としている。
前記撮像レンズは、焦点距離が変更可能であり、
前記移動モード選択過程で用いる撮像条件は、撮像レンズの焦点距離であることを特徴としている。
請求項8に記載の本発明に係る撮像方法は、請求項6または請求項7に記載した撮像方法であって、
前記撮像レンズは、焦点距離が変更可能であり、
前記移動モード選択過程で用いる撮像条件は、焦点距離に応じた前記撮像レンズの繰り出し量であることを特徴としている。
請求項9に記載の本発明に係る撮像方法は、請求項6〜請求項8のいずれか1項に記載した撮像方法であって、
前記移動モード選択過程で用いる撮像条件は、前記撮像素子からの前記画像データの読み出し周期であることを特徴としている。
請求項10に記載の本発明に係る撮像方法は、請求項6または請求項9に記載した撮像方法であって、
前記撮像素子からの前記画像データの読み出し周期を判断する周期判断過程と、
前記周期判断過程による前記読み出し周期の判断に基づいて前記撮像レンズを移動する速度を変更する移動速度変更過程と
をさらに有することを特徴としている。
すなわち本発明の請求項1に記載の撮像装置によれば、
撮像レンズを通過した被写体の光を受光する撮像素子から周期的に画像データを読み出す撮像装置において、前記画像データの読み出し周期に同期してレンズを移動させる第1の移動モードと前記画像データの読み出し周期には同期せずにレンズを移動させる第2の移動モードとを有し、前記撮像レンズの少なくとも一部を、前記第1の移動モードおよび第2の移動モードのいずれか一方の移動モードにて移動させるレンズ移動手段と、前記レンズ移動手段で移動した際に得られる前記画像データから、合焦位置を決定する自動焦点検出手段と、撮像条件に応じて、前記レンズ移動手段を第1の移動モードとするか、第2の移動モードとするかを選択する移動モード選択手段とを具備することにより、
被写体の状況および撮像環境等に基づき適切なフォーカス駆動を選択して、高精度で且つ高速なAF動作が可能となる。
前記撮像レンズは、焦点距離が変更可能であって、前記移動モード選択手段で用いる撮像条件は、撮像レンズの焦点距離であることにより、
特に、焦点距離が可変の撮像レンズにおける焦点距離に応じたフォーカス制御による高精度で且つ高速なAF動作が可能となる。
本発明の請求項3に記載の撮像装置によれば、請求項1または請求項2に記載した撮像装置において、
前記撮像レンズは、焦点距離が変更可能であって、前記移動モード選択手段で用いる撮像条件は、焦点距離に応じた撮像レンズの繰り出し量であることにより、
特に、焦点距離が可変の撮像レンズにおける繰り出し量に応じたフォーカス制御による高精度で且つ高速なAF動作が可能となる。
本発明の請求項4に記載の撮像装置によれば、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載した撮像装置において、
前記移動モード選択手段で用いる撮像条件は、前記撮像素子からの前記画像データの読み出し周期であることにより、
特に、撮像素子からの画像データの読み出し周期に応じたフォーカス制御による高精度で且つ高速なAF動作が可能となる。
前記撮像素子からの前記画像データの読み出し周期を判断する周期判断手段と、前記周期判断手段による前記読み出し周期の判断に基づいて前記撮像レンズを移動する速度を変更する移動速度変更手段とをさらに備えることにより、
特に、撮像素子からの画像データの読み出し周期に応じた速度のレンズ移動のフォーカス制御による高精度で且つ高速なAF動作が可能となる。
そして、本発明の請求項6に記載の撮像方法によれば、
撮像レンズを通過した被写体の光を受光する撮像素子から周期的に画像データを読み出す撮像装置における撮像方法において、前記画像データの読み出し周期に同期してレンズを移動させる第1の移動モードと前記画像データの読み出し周期には同期せずにレンズを移動させる第2の移動モードとを有し、前記撮像レンズの少なくとも一部を、前記第1の移動モードおよび第2の移動モードのいずれか一方の移動モードにて移動させるレンズ移動過程と、前記レンズ移動過程で移動した際に得られる前記画像データから、合焦位置を決定する自動焦点検出過程と、撮像条件に応じて、前記レンズ移動過程を第1の移動モードとするか、第2の移動モードとするかを選択する移動モード選択過程とを有することにより、
被写体の状況および撮像環境等に基づき適切なフォーカス駆動を選択して、高精度で且つ高速なAF動作が可能となる。
前記撮像レンズは、焦点距離が変更可能であって、前記移動モード選択過程で用いる撮像条件は、撮像レンズの焦点距離であることにより、
特に、焦点距離が可変の撮像レンズにおける焦点距離に応じたフォーカス制御による高精度で且つ高速なAF動作が可能となる。
本発明の請求項8に記載の撮像方法によれば、請求項6または請求項7に記載した撮像方法において、
前記撮像レンズは、焦点距離が変更可能であって、前記移動モード選択過程で用いる撮像条件は、焦点距離に応じた前記撮像レンズの繰り出し量であることにより、
特に、焦点距離が可変の撮像レンズにおける繰り出し量に応じたフォーカス制御による高精度で且つ高速なAF動作が可能となる。
前記移動モード選択過程で用いる撮像条件は、前記撮像素子からの前記画像データの読み出し周期であることにより、
特に、撮像素子からの画像データの読み出し周期に応じたフォーカス制御による高精度で且つ高速なAF動作が可能となる。
本発明の請求項10に記載の撮像方法によれば、請求項6または請求項9に記載した撮像方法において、
前記撮像素子からの前記画像データの読み出し周期を判断する周期判断過程と、前記周期判断過程による前記読み出し周期の判断に基づいて前記撮像レンズを移動する速度を変更する移動速度変更過程とをさらに有することにより、
特に、撮像素子からの画像データの読み出し周期に応じた速度のレンズ移動のフォーカス制御による高精度で且つ高速なAF動作が可能となる。
図1〜図4は、本発明の第1〜第3の実施の形態に係る撮像装置としてのディジタルスティルカメラの要部の構成を示している。図1は、本発明に係る撮像装置であるディジタルスティルカメラのシステム構成の概要を示すブロック図である。図2、図3および図4は、このディジタルスティルカメラの外観構成を示しており、それぞれ、このディジタルスティルカメラの正面図、平面図および背面図である。
図1〜図4に示すディジタルスティルカメラにおいて、カメラボディCBの上面には、レリーズボタン(スイッチ)SW1、モードダイアルSW2およびサブ液晶ディスプレイ(サブLCD)(以下、「液晶ディスプレイ」を「LCD」と称する)1が配置されている。カメラボディCBの正面には、ストロボ発光部3、光学ファインダ4、リモコン受光部6および撮像レンズを含む鏡胴ユニット7が配置されており、カメラボディCBの一方の側面部には、メモリカード装填室および電池装填室の蓋2が設けられている。カメラボディCBの背面には、光学ファインダ4、AF用LED(「LED」は、発光ダイオード)8、ストロボLED9、LCDモニタ10、電源スイッチ13、広角方向ズームスイッチSW3、望遠方向ズームスイッチSW4、セルフタイマの設定および解除スイッチSW5、メニュースイッチSW6、上移動およびストロボセットスイッチSW7、右移動スイッチSW8、ディスプレイスイッチSW9、下移動およびマクロスイッチSW10、左移動および画像確認スイッチSW11、OKスイッチSW12、ならびにクイックアクセススイッチSW13が配置されている。
鏡胴ユニット7は、ズームレンズ7−1aを有するズーム光学系7−1、フォーカスレンズ7−2aを有するフォーカス光学系7−2、絞り7−3aを有する絞りユニット7−3およびメカニカルシャッタ7−4aを有するメカシャッタユニット7−4、を備えている。ズーム光学系7−1、フォーカス光学系7−2、絞りユニット7−3およびメカシャッタユニット7−4は、それぞれズームモータ7−1b、フォーカスレンズ移動手段としてのフォーカスモータ7−2b、絞りモータ7−3bおよびメカシャッタモータ7−4bによって駆動される。これらズームモータ7−1b、フォーカスモータ7−2b、絞りモータ7−3bおよびメカシャッタモータ7−4bの各モータは、プロセッサ104のCPUブロック104−3によって制御されるモータドライバ7−5によって動作が制御される。
USBブロック104−5は、USBコネクタ122に結合されており、シリアルブロック104−6は、シリアルドライバ回路123−1を介してRS−232Cコネクタに結合されている。ビデオ信号表示ブロック104−9は、LCDドライバ117を介してLCDモニタ10に結合されており、また、ビデオ信号表示ブロック104−9は、ビデオアンプ118を介してビデオジャック119にも結合されている。メモリカードコントローラブロック104−10は、メモリカードスロット121のカード接点に結合されており、メモリカード121−2がこのメモリカードスロット121に装填されると、メモリカード121−2の接点に接触してメモリカード121−2に対する電気的な接続を達成する。
図2〜図4に示すモードダイアルSW2を記録モードに設定することによって、当該ディジタルカメラが記録モードで起動する。モードダイアルSW2の設定は、図1における操作部(SW1〜SW13)に含まれるモードダイアルSW2の状態が記録モード−オンになったことをサブCPU109経由でCPUブロック104−3が検知し、モータドライバ7−5を制御して、鏡胴ユニット7を撮像可能な位置に移動させる。さらにCCD101、F/E−IC102およびLCDモニタ10等の各部に電源を投入して動作を開始させる。各部の電源が投入されると、ファインダモードの動作が開始される。
操作部のレリーズボタンSW1が押下されると、プロセッサ104の第1のCCD信号処理ブロック104−1に取り込まれたディジタルRGB画像データより、画面内の所定の少なくとも一部における合焦の度合いを示すAF評価値および露光状態を示すAE評価値が算出される。AF評価値データは、特徴データとしてCPUブロック104−3に読み出されて、自動焦点検出手段としての機能によるAF処理に利用される。
また、AF評価値は、ディジタルRGB画像データ内の特定の範囲から算出することができる。図5がファインダモード時にLCDに表示される画像面の状態であり、この表示内の中心部の図示のような枠内をこのディジタルカメラにおけるAF処理のエリアとする。このAF処理エリアは、例えばRGB画像データの画面内の中央の水平方向の40%および垂直方向の30%として設定する。
次に、本発明に係る撮像装置の異なる実施の形態の各々について具体的に説明する。以下に説明する第1〜第3の実施の形態は、それぞれAF処理における動作形態が異なっている。
〔実施の形態1〕
まず、第1の実施の形態に係るディジタルカメラの動作の概略について説明する。本発明に係るディジタルカメラは、AF処理に際して、粗いAF調整である粗調整、すなわち粗調と、精細なAF調整である微調整、すなわち微調と、をそれぞれ選択して行うことによってAF処理を行っている。そのため、ここでは、それら粗調と微調に関して詳細に説明する。
最初に、粗調処理について説明する。粗調とは、フォーカスレンズ7−2aを比較的粗いステップで移動させ(少なくとも微調よりは粗いステップでレンズ駆動を行う)、それに伴って、AF評価値を取得することによって、AF処理を行うことである。この粗調処理は、精度が比較的低いが、全体的に大まかなAF制御をするために用いるのに適している。また、全体的にAF制御をするといっても、フォーカスレンズ7−2aの移動が至近から無限遠へ向かう方向への駆動であった場合、AF制御の基本は近距離優先であるため、実際には粗調の途中においてピークを確認することができた場合は、そこで粗調を終了して次の処理へ移行できるので、被写体によっては、さらに時間的な短縮も可能となり、AF制御を高速化することが可能である。ピーク検出は、AF評価値結果において、前回の評価値とカレント(現在最新)評価値を比較して、その結果、AF評価値が一旦上昇した後に、下降を3回繰り返した場合に、その最高点をピーク位置として認定することによって行う。
第1の粗調方式は、同期式粗調である。これは、1回のVD信号に対応して、所定のフォーカス駆動量、すなわち、フォーカスレンズ7−2aの駆動源であるフォーカスモータ7−2bにパルスモータを使用している場合にはパルス数、を設定し、VD信号のパルスの立下りに対応して、所定のフォーカス駆動量だけ駆動し、つまり所定パルスレートで所定パルス数だけ駆動して、その回の駆動を終了し、次のVD信号を待った後に、再度、所定のフォーカス駆動量だけ駆動することを繰り返す第1の移動モードによって、フォーカス駆動をVD信号、すなわちフレーム周期、に同期させる。
例えば、図7に示すように、120fpsのフレームレートで画像データの取り込みを行う場合、120fpsのVD信号パルスに同期して、所定パルス数(例えば4パルス)だけフォーカス駆動を行う。このとき、120fpsのVD信号パルスに同期して、電子シャッタパルス(電荷掃き出しパルス)期間の終了後に露光が行われ、各フレームの画像データを取り込み、AF評価値を取得する。
すなわち、同期式粗調においては、図8に示すフローチャートのように、まず、VD信号待ちを行い(ステップS7−1)、VD信号パルスに応答して、所定パルス量だけフォーカスレンズ7−2aを移動(ステップS7−2)、その後にAF評価値を取得する(ステップS7−3)。取得した結果から、AF評価値のピークが検出されているか否かを判定し(ステップS7−4)、その結果をもとに、ピークが検出されている場合には、終了処理(ステップS7−6)へ移行し、同期式粗調処理を終了する。ステップS7−4で、ピークが検出されていない場合には、終了位置か否かを判定し(ステップS7−5)、終了位置に達するまで、ステップS7−1に戻って、VD信号待ち(ステップS7−1)〜フォーカス駆動(ステップS7−2)〜AF評価値取得(ステップS7−3)〜ピーク検出判定(ステップS7−4)を繰り返す。
例えば、図9に示すように、120fpsのフレームレートで画像データの取り込みを行う場合、120fpsのVD信号パルスに同期して、電子シャッタパルス(電荷掃き出しパルス)期間の終了後に露光が行われ、各フレームの画像データを取り込み、AF評価値を取得する。このとき、120fpsのVD信号パルスにかかわらず、鏡胴の最大パルスレートに従った一定の速度でフォーカス駆動を行いつつ、VD信号パルスに同期して、取り込まれる画像データに基づきAF評価値を取得する動作を、AF評価値のピークが検出されるまで継続する。
次に、微調処理について説明する。微調においては、フォーカスレンズ7−2aを比較的微細なステップで移動させるようなレンズ駆動を行い、それに伴って、AF評価値を取得することによって、AF処理を行う。この微調では、精度の高いAF処理を行うことが可能である。しかしながら、鏡胴ユニット7の繰り出し量が多ければ多いほど、微調に要する時間が長くなるため、本発明においては、まず、先に粗調を行い、その後に微調を行うようにして、高速で且つ精度の高いAF制御を実現する。
図11に示すフローチャートにおいて、まず、操作部のレリーズボタンSW1の第1段(以下、「RL1」とする)が押下された場合(いわゆる「半押し状態」)(ステップS9−1)、撮像レンズの現在のズームポジション(以下、「Zp」とする)を確認し、そのズームポジションZpが所定の中間焦点距離位置(Mean)より長焦点距離であるか否かを判定する(ステップS9−2)。ステップS9−2において、所定の中間焦点距離位置よりも長焦点側であると判定されれば、非同期式粗調を選択し(ステップS9−3)、そうでないと判定された場合には、同期式粗調を選択する(ステップS9−9)。ここで、所定のズームポジションZpの決定に際して、この実施の形態では中間焦点距離位置としたが、実際には、使用する鏡胴ユニット7の特性、特に鏡胴ユニット7の繰り出せる量と、最大パルスレートと、AF時のフレームレートとに依存する。
次に、上述したズームポジションの判定に基づいて、粗調方式として同期式を選択するか(ステップS9−9)、非同期式を選択するか(ステップS9−3)を決定すると、その方式を用いて粗調処理を行う(ステップS9−4)。上述したように、粗調に関しては、ピークを検出した時点で粗調処理を停止し得るようにしておく。
次に、フォーカスレンズ7−2aを微調開始位置に移動する(ステップS9−6)。ステップS9−4の粗調においてピーク検出して終了した場合には、そのピーク検出位置から微調を開始するため、その位置を微調開始位置の目標位置とする。ステップS9−6において、フォーカスレンズ7−2aを微調の開始位置へ移動した後に、微調処理を行う(ステップS9−7)。微調処理は、フォーカスレンズ駆動量を1パルスとして実行するため、非同期式には不向きである。そのため、同期式で微調処理を行う。最後に、微調処理の結果に基づいて、終了処理によってフォーカスレンズ7−2aを合焦位置へ移動して終了する(ステップS9−8)。
以上が本発明の第1の実施の形態に係るディジタルスティルカメラのAF処理である。なお、このようなAF処理は、全てプロセッサ104のCPUブロック104−3によって制御され、移動モード選択手段としての機能を達成する。
第2の実施の形態に係るディジタルカメラは、第1の実施の形態と同様に、AF処理に際して、粗調と、微調とを選択的に切り換えて行うことによってAF処理を行っており、さらに、粗調について同期式と非同期式の2つの方式を選択することができるようにしている。微調においては、フォーカスレンズ7−2aを比較的微細なステップで移動させるようなレンズ駆動を行い、それに伴って、AF評価値を取得することによって、AF処理を行う。この微調では、精度の高いAF処理を行うことが可能であるが、鏡胴ユニット7の繰り出し量が多ければ多いほど、微調に要する時間が長くなるため、まず、先に粗調を行い、その後に微調を行うようにして、高速で且つ精度の高いAF制御を実現する。
次に、この第2の実施の形態に係る撮像装置としてのディジタルスティルカメラにおける同期/非同期式粗調を用いたAF方式について説明する。
図14に示すフローチャートにおいて、まず、操作部のレリーズボタンSW1の第1段RL1が押下された場合(半押し状態)(ステップS10−1)、RGB信号からのAE評価値に基づく測光処理を行い、被写体環境輝度(Lv値)を算出する(ステップS10−2)。この被写体環境輝度に基づいて、図15のフローチャートに示すような、AF時のフレームレートの設定を行う(ステップS10−3)。このステップS10−3のフレームレートの設定においては、被写体環境輝度が低く、露光量が不足すると、ノイズが増えて、精度が低下するので、そのような場合には、フレームレートを遅くして露光量を増す。
図14に戻り、ステップS10−3において、フレームレートが設定されると、フレームレートが120fpsか否かを判定して(ステップS10−4)、非同期粗調か同期粗調かを選択する処理に移行する。ステップS10−3のフレームレート設定処理の結果が、ステップS10−4で、120fpsであると判定された場合には、非同期粗調を選択する(ステップS10−5)。ステップS10−4で、フレームレートが120fpsでないと判定された場合には、フレームレートは60fpsであり、その場合には、同期粗調を選択する(ステップS10−11)。図13に示した通り、例えば120fps(13−a)である場合には、VD間隔が約8.3msであり、60fps(13−b)である場合には、VD間隔が約16.7msである。当然、120fpsにおいて、非同期式粗調で駆動を行うと、パルスレートが1000ppsである場合には、1VDあたりおよそ8パルスの駆動量であるのに対して、60fpsでは16パルスの駆動量となり、2倍分粗くなって精度が悪くなるためである。
ステップS10−4の判定で、粗調方式を非同期式(ステップS10−5)または同期式(ステップS10−11)に決定すると、その決定された方式を用いて粗調処理を行う(ステップS10−6)。この粗調処理は、先に述べたように、ピークを検出した時点で停止させる。ステップS10−6の粗調処理が完了すると、次に駆動方向を反転する(ステップS10−7)。このステップS10−7は、粗調において、全範囲をスキャンし、または、ピークを検出して、粗調を完了した状態から、駆動方向を反転し、今度は無限遠から至近へと駆動することによって、全体のAF時間を短くするための処理である。ステップS10−7で駆動方向を変更した後に、フォーカスレンズ7−2aを微調開始位置に移動する(ステップS10−8)。ステップS10−6において、ピークを検出して粗調処理を終了した場合には、その位置から微調を開始すべく、その位置を目標位置とする。
なお、この実施の形態に係るディジタルカメラでは、フレームレートは、120fpsと60fpsの2つの設定しか行っていないが、可能であれば、より高速のフレームレートや、より低速フレームレートを用いるような処理をすることがさらに望ましい。
以上が本発明の第2の実施の形態に係るディジタルスティルカメラのAF処理である。なお、このようなAF処理は、全てプロセッサ104のCPUブロック104−3によって制御される。
第3の実施の形態に係るディジタルカメラは、第1および第2の実施の形態と同様に、AF処理に際して、粗調と、微調とを選択的に切り換えて行うことによってAF処理を行っており、さらに、粗調について同期式と非同期式の2つの方式を選択することができるようにしている。微調においては、フォーカスレンズ7−2aを比較的微細なステップで移動させるようなレンズ駆動を行い、それに伴って、AF評価値を取得することによって、AF処理を行う。この微調では、精度の高いAF処理を行うことが可能であるが、鏡胴ユニット7の繰り出し量が多ければ多いほど、微調に要する時間が長くなるため、まず、先に粗調を行い、その後に微調を行うようにして、高速で且つ精度の高いAF制御を実現する。
次に、この第3の実施の形態に係る撮像装置としてのディジタルスティルカメラにおける同期/非同期式粗調を用いたAF方式について説明する。
すなわち、図15において、被写体環境輝度がLv7より高い場合か否かを判定し(ステップS11−1)、被写体環境輝度がLv7より高ければ、フレームレートを120fpsに設定(ステップS11−2)し、その結果をプロセッサ104へ送信する(ステップS11−3)。ステップS11−1において、もしも、被写体環境輝度がLv7以下であった場合には、フレームレートを60fpsに設定(ステップS11−4)し、結果をプロセッサ104へ送信する(ステップS11−3)。
ステップS13−7のパルスレート設定処理は、先に述べたように、フレームレートが60fpsである時に、1000ppsのパルスレートで粗調を行った場合、フレームレートが120fpsの場合と比べて2倍粗くなってしまうことから、120fpsでは1000ppsに設定し、60fpsでは1000ppsで設定しているパルスレートを500ppsに変更して、粗さを改善する。
すなわち、図17のフローチャートに示すように、フレームレートが120fpsか否かを判定し(ステップS14−1)、フレームレートが120fpsであれば、パルスレートを1000ppsに設定する(ステップS14−2)。ステップS14−1において、フレームレートが120fpsでなければ、フレームレートが60fpsであり、この60fps時には、1000ppsで設定しているパルスレートを500ppsに変更することによって粗さを改善する(ステップS14−3)。
一方、図16のステップS13−6において、同期式粗調を選択していると判定した場合には、同期させる駆動パルスを、フレームレートおよび焦点距離に応じて変更する。すなわち、図19に示す通り、フレームレートが120fpsであるか否かを調べ(ステップS15−1)、フレームレートが120fpsである場合には、フォーカス駆動パルスを4パルスとする(ステップ15−2)。フレームレートが120fpsでない場合、つまり60fpsである場合には、ズームポジションZpが所定の中間焦点距離位置よりも長焦点側であるか否かを調べる(ステップS15−3)。ステップS15−3において、ズームポジションZpが、所定の中間焦点距離位置よりも長焦点側であると判定された場合には、駆動パルスを8パルスとし(ステップS15−4)、所定の中間焦点距離位置またはそれより短焦点側であると判定された場合には、駆動パルスを4パルスとして設定する(ステップS15−5)。
図16に戻り、ステップS13−4およびS13−6の判定に基づいて、粗調方式、パルスレートおよび駆動パルス量が決定すると、その決定された方式を用いて粗調処理を行う(ステップS13−8)。この粗調処理は、先に述べたように、ピークを検出した時点で停止させる。ステップS13−8の粗調処理が完了すると、次に駆動方向を反転する(ステップS13−9)。このステップS13−9は、粗調において、全範囲をスキャンし、または、ピークを検出して、粗調を完了した状態から、駆動方向を反転し、今度は無限遠から至近へと駆動することによって、全体のAF時間を短くするための処理である。ステップS13−9で駆動方向を変更した後に、フォーカスレンズ7−2aを微調開始位置に移動する(ステップS13−10)。ステップS13−8において、ピークを検出して粗調処理を終了した場合には、その位置から微調を開始すべく、その位置を目標位置とする。
以上が本発明の第3の実施の形態に係るディジタルスティルカメラのAF処理である。なお、このようなAF処理は、全てプロセッサ104のCPUブロック104−3によって制御される。
2 メモリカード装填室および電池装填室の蓋
3 ストロボ発光部
4 光学ファインダ
6 リモコン受光部
7 撮像レンズを含む鏡胴ユニット
8 AF用LED(発光ダイオード)
9 ストロボLED
10 LCDモニタ
13 電源スイッチ
101 固体撮像素子であるCCD(電荷結合素子)
102 F/E−IC(フロントエンドIC)
103 SDRAM(シンクロナスランダムアクセスメモリ)
104 ディジタルスティルカメラプロセッサ(プロセッサ)
107 RAM
108 制御プログラムが格納されたROM
109 サブCPU
111 LCDドライバ
113 ブザー
114 ストロボ回路
117 LCDドライバ
118 ビデオアンプ
119 ビデオジャック
120 内蔵メモリ
121 メモリカードスロット
122 USBコネクタ
7−1 ズーム光学系
7−2 フォーカス光学系
7−3 絞りユニット
7−4 メカシャッタユニット
7−5 モータドライバ
7−1a ズームレンズ
7−2a フォーカスレンズ
7−3a 絞り
7−4a メカニカルシャッタ
7−1b ズームモータ
7−2b フォーカスモータ
7−3b 絞りモータ
7−4b メカシャッタモータ
102−1 CDS(相関2重サンプリング部)
102−2 AGC(自動利得制御部)
102−3 A/D(アナログ−ディジタル)変換部
102−4 TG(タイミングジェネレータ)
104−1 第1のCCD信号処理ブロック
104−2 第2のCCD信号処理ブロック
104−3 CPU(中央処理ユニット)ブロック
104−4 ローカルSRAM(スタティックランダムアクセスメモリ)
104−5 USB(ユニバーサルシリアルバス)ブロック
104−6 シリアルブロック
104−7 JPEGコーデック(CODEC)ブロック
104−8 リサイズ(RESIZE)ブロック
104−9 ビデオ信号表示ブロック
104−10 メモリカードコントローラブロック
115−1 音声記録回路
115−3 マイクロホン
115−2 マイクロホンアンプ
116−1 音声再生回路
116−2 オーディオアンプ
116−3 スピーカ
123−1 シリアルドライバ回路
CB カメラボディ
SW1 レリーズボタン(スイッチ)
SW2 モードダイアル
SW3 広角方向ズームスイッチ
SW4 望遠方向ズームスイッチ
SW5 セルフタイマの設定および解除スイッチ
SW6 メニュースイッチ
SW7 上移動およびストロボセットスイッチ
SW8 右移動スイッチ
SW9 ディスプレイスイッチ
SW10 下移動およびマクロスイッチ
SW11 左移動および画像確認スイッチ
SW12 OKスイッチ
SW13 クイックアクセススイッチ
Claims (10)
- 撮像レンズを通過した被写体の光を受光する撮像素子から周期的に画像データを読み出す撮像装置において、
前記画像データの読み出し周期に同期してレンズを移動させる第1の移動モードと前記画像データの読み出し周期には同期せずにレンズを移動させる第2の移動モードとを有し、前記撮像レンズの少なくとも一部を、前記第1の移動モードおよび第2の移動モードのいずれか一方の移動モードにて移動させるレンズ移動手段と、
前記レンズ移動手段で移動した際に得られる前記画像データから、合焦位置を決定する自動焦点検出手段と、
撮像条件に応じて、前記レンズ移動手段を第1の移動モードとするか、第2の移動モードとするかを選択する移動モード選択手段と
を具備することを特徴とする撮像装置。 - 前記撮像レンズは、焦点距離が変更可能であって、
前記移動モード選択手段で用いる撮像条件は、撮像レンズの焦点距離であることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。 - 前記撮像レンズは、焦点距離が変更可能であって、
前記移動モード選択手段で用いる撮像条件は、焦点距離に応じた撮像レンズの繰り出し量であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の撮像装置。 - 前記移動モード選択手段で用いる撮像条件は、前記撮像素子からの前記画像データの読み出し周期であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記撮像素子からの前記画像データの読み出し周期を判断する周期判断手段と、
前記周期判断手段による前記読み出し周期の判断に基づいて前記撮像レンズを移動する速度を変更する移動速度変更手段と
をさらに備えることを特徴とする請求項1または請求項4に記載の撮像装置。 - 撮像レンズを通過した被写体の光を受光する撮像素子から周期的に画像データを読み出す撮像装置における撮像方法において、
前記画像データの読み出し周期に同期してレンズを移動させる第1の移動モードと前記画像データの読み出し周期には同期せずにレンズを移動させる第2の移動モードとを有し、前記撮像レンズの少なくとも一部を、前記第1の移動モードおよび第2の移動モードのいずれか一方の移動モードにて移動させるレンズ移動過程と、
前記レンズ移動過程で移動した際に得られる前記画像データから、合焦位置を決定する自動焦点検出過程と、
撮像条件に応じて、前記レンズ移動過程を第1の移動モードとするか、第2の移動モードとするかを選択する移動モード選択過程と
を有することを特徴とする撮像方法。 - 前記撮像レンズは、焦点距離が変更可能であって、
前記移動モード選択過程で用いる撮像条件は、撮像レンズの焦点距離であることを特徴とする請求項6に記載の撮像方法。 - 前記撮像レンズは、焦点距離が変更可能であって、
前記移動モード選択過程で用いる撮像条件は、焦点距離に応じた前記撮像レンズの繰り出し量であることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の撮像方法。 - 前記移動モード選択過程で用いる撮像条件は、前記撮像素子からの前記画像データの読み出し周期であることを特徴とする請求項6〜請求項8のいずれか1項に記載の撮像方法。
- 前記撮像素子からの前記画像データの読み出し周期を判断する周期判断過程と、
前記周期判断過程による前記読み出し周期の判断に基づいて前記撮像レンズを移動する速度を変更する移動速度変更過程と
をさらに有することを特徴とする請求項6または請求項9に記載の撮像方法。
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