JP2008202416A - ガスセンサ用ヒータの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 被水によりセンサ素子の素子割れが発生することを防止可能なガスセンサの制御装置を提供する。
【解決手段】 内燃機関50の排気系20に配設されたA/Fセンサ23が備えるヒータ23bを制御するためのECU1Aであって、排気ポート52bの壁面に水分が付着しているときに、ヒータ23bに対する通電を停止、或いはヒータ23bに対して通電量を制限して通電させる特定通電制御手段を備える。特定通電制御手段は具体的には、排気ポート52bの壁面温度Tpが所定値以下であるときに、ヒータ23bに対する通電を停止、或いはヒータ23bに対して通電量を制限して通電させる。またこのとき通電量を制限して通電させるにあたっては、素子温を所定値以下に維持するように通電量を制限して通電させる。
【選択図】 図4

Description

本発明はガスセンサ用ヒータの制御装置に関し、特に内燃機関の排気系に配設されたガスセンサが備えるヒータを制御するためのガスセンサ用ヒータの制御装置に関する。
従来、内燃機関の排気系には酸素センサ、空燃比センサなどのガスセンサが取り付けられている。係るガスセンサは一般にヒータを備えており、このヒータによりセンサ素子を早期活性化させて、より早く意図通りの出力を得ることができるようになっている。ところが、センサ素子が昇温した状態で凝縮水などを被水すると、被水した部分の温度が急激に低下する結果、センサ素子に素子割れが発生してしまうことがある。このため従来から被水による素子割れを防止するための技術が提案されている(例えば特許文献1または2参照)。特許文献1が提案する技術は、排気通路の壁面に水分が付着していると判定したときにヒータの温度を通常よりも低温に維持すべく通電することで、仮にセンサ素子が被水してしまったときでも素子割れが発生することを防止しようとするものである。
特開2003−83152号公報 特開2001−41923号公報
例えば内燃機関が冷間始動した場合、排気ポートの壁面と、排気ポートよりも下流に形成された排気通路の壁面(例えば排気管が形成する排気通路の壁面)とでは温度の上昇速度が異なってくる。これは排気ポートを形成するシリンダヘッドのほうが排気通路を形成する排気管などに比して熱容量が大きいことや、シリンダヘッドが冷却水で冷却されることなどによる。このため内燃機関によっては冷間始動した場合に、排気通路の壁面温度が露点を超えた後でも排気ポートの壁面温度が露点に達していない状態が生じることがある。
図6は内燃機関始動後にセンサカバー内に存在する水による素子割れを防止すべく、ガスセンサのヒータをデューティ制御したときの様子の一例を示す図である。具体的には図6(a)はこのときのガスセンサの各部位の温度変化を、図6(b)はこのときのDUTYの変化を、図6(c)はこのときの排気ポート壁面の温度変化を、図6(d)はこのときに排気ポート壁面で発生する凝縮水量の変化を夫々示している。なお、この例ではガスセンサが配設されている位置付近の排気通路の壁面温度はガスセンサのアウターカバー温とほぼ同等の温度になっていると考えることができる。
図6に示す例では、インナーカバー温が所定値(少なくとも100℃)を超えるまでは、素子温を素子割れが発生しない上限温度(ここでは300℃)以下に維持すべく、DUTYが低く制限されている。このとき排気通路の壁面では凝縮水が発生することがあるが、この例では素子温が300℃以下に維持されるため、センサ素子がこの凝縮水を被水して素子割れを起こすことが防止される。その後、センサ素子を活性化すべくDUTYの制限が緩和されるとヒータによる加熱度合いが大きくなることから、素子温が大きく上昇する。そして素子温が活性温度に達した後には、素子温を一定に維持するようにデューティ制御が行われる。
しかしながら、この例では排気ポートの壁面温度は上記のようにDUTYの制限が緩和されたときに、図6(c)に示すように露点となる54℃を下回っていることがわかる。したがってこのときにはDUTYの制限が緩和された後でも、依然として排気ガスに含まれる水分が排気ポートの壁面で結露することで、図6(d)に示すように凝縮水が発生してしまう。すなわち、冷間始動した場合などには、内燃機関によっては排気通路の壁面に水分が付着していない場合でも排気ポートの壁面で凝縮水が発生し、これをセンサ素子が被水して素子割れを起こしてしまう虞があることがわかった。
そこで、本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、被水によりセンサ素子の素子割れが発生することを防止可能なガスセンサ用ヒータの制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は内燃機関の排気系に配設されたガスセンサが備えるヒータを制御するためのガスセンサ用ヒータの制御装置であって、前記排気ポートの壁面に水分が付着しているときに、前記ヒータに対する通電を停止、或いは前記ヒータに対して通電量を制限して通電させる特定通電制御手段を備えることを特徴とする。本発明によれば排気ポートの壁面に水分が付着しているときには、ヒータに対する通電を停止させたり、ヒータに対して通電量を制限して通電させたりすることで、素子温を素子割れが発生しない程度の温度に留めることができる。このため本発明によれば、排気ポートの壁面に付着した水分が飛散し、これをセンサ素子が被水してしまった場合でも素子割れが発生することを防止できる。
なお、水分が付着しているとき、とは、現に水分が付着しているときに限られず、水分が付着していると推定されるときや凝縮水の発生が推定されるときも含む意である。また前述した特許文献1の提案技術にあっては、排気通路が排気ポートを含む概念であるとも考えられるが、これに対して本発明は排気通路を排気ポートに特定することで、上記課題に対してもより確実に被水による素子割れを防止できるという新たな知見に基づくものであり、この点で本発明は有利な効果を有している。
また本発明はさらに前記特定通電制御手段が、前記排気ポートよりも下流側に形成されている排気通路の壁面に水分が付着しているときに、前記ヒータに対する通電を停止、或いは前記ヒータに対して通電量を制限して通電させてもよい。ここで内燃機関が停止した後は排気管などのほうがシリンダヘッドよりも温度が低下し易いことから、内燃機関の再始動時などには、排気通路の壁面温度のほうが排気ポートの壁面温度よりも低くなる状態が生じることもある。そしてこのときには排気通路の壁面で凝縮水が発生し、これをセンサ素子が被水してしまうことも発生し得る。これに対して本発明によれば、係る場合にも素子割れが発生することを防止できる。なお、排気通路の壁面は具体的には、ガスセンサが配設されている位置付近の壁面であることが好ましい。
また本発明は前記壁面に水分が付着しているときが、前記壁面の温度が所定値以下であるときであってもよい。具体的には例えば本発明のように壁面温度が所定値以下であるときに、壁面に水分が付着しているとすることが好ましい。
また本発明は前記特定通電制御手段が、前記ガスセンサが備えるセンサ素子の温度を所定値以下に維持するように、前記ヒータに対して通電量を制限して通電させてもよい。また通電量を制限するにあたっては、具体的には例えば本発明のように通電量を制限することが好適である。
本発明によれば、被水によりセンサ素子の素子割れが発生することを防止可能なガスセンサの制御装置を提供できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に詳細に説明する。
図1はECU(Electronic Control Unit:電子制御装置)1Aで実現されている本実施例に係るガスセンサ用ヒータの制御装置を内燃機関システム100とともに模式的に示す図である。内燃機関システム100は吸気系10と排気系20と燃料噴射系30と内燃機関50とを有して構成されている。吸気系10は内燃機関50に空気を導入するための構成であり、吸気を濾過するためのエアクリーナ11や、吸入空気量GAを計測するエアフロメータ12や、吸気の流量を調節するスロットル弁13や、吸気を一時的に貯蔵するサージタンク14や、吸気を内燃機関50の各気筒に分配するインテークマニホールド15や、これらの間に適宜配設される吸気管などを有して構成されている。
排気系20はエキゾーストマニホールド21と、三元触媒22と、図示しない消音器と、これらの構成の間に適宜配設される吸気管などを有して構成されている。エキゾーストマニホールド21は各気筒からの排気を合流させるための構成である。三元触媒22は排気を浄化するための構成であり、炭化水素HC及び一酸化炭素COの酸化と窒素酸化物NOxの還元を行う。排気系20には、排気中の酸素濃度に基づき空燃比をリニアに検出するためのA/Fセンサ23が三元触媒22の上流に配設されている。また排気系20には、排気の温度を検知するための排気温センサ24が、排気の流れ方向に対してA/Fセンサ23とほぼ同じ位置に配設されている。
燃料噴射系30は燃料を供給及び噴射するための構成であり、燃料噴射弁31や燃料噴射ポンプ32や燃料タンク33などを有して構成されている。燃料噴射弁31は燃料を噴射するための構成であり、ECU1Aの制御のもと、適宜の噴射時期に開弁されて燃料を噴射する。また燃料噴射量は、ECU1Aの制御のもと燃料噴射弁31が閉弁されるまでの間の開弁期間の長さで調節される。燃料噴射ポンプ32は燃料を加圧して噴射圧を発生させるための構成であり、ECU1Aの制御のもと噴射圧を適宜の噴射圧に調節する。
内燃機関50はシリンダブロック51と、シリンダヘッド52と、ピストン53と、点火プラグ54と、吸気弁55と、排気弁56とを有して構成されている。本実施例に示す内燃機関50は直列4気筒のガソリンエンジンである。但し内燃機関50は本発明を実施可能な内燃機関であれば特に限定されず、例えば他の適宜の気筒配列構造及び気筒数を有していてもよく、ディーゼルエンジンや代替燃料を使用するエンジンなどであってもよい。また図1では内燃機関50に関し、各気筒の代表としてシリンダ51aについて要部を示しているが本実施例では他の気筒についても同様の構造となっている。シリンダブロック51には、略円筒状のシリンダ51aが形成されている。シリンダ51a内には、ピストン53が収容されている。シリンダブロック51の上面にはシリンダヘッド52が固定されている。燃焼室57はシリンダブロック51、シリンダヘッド52及びピストン53に囲まれた空間として形成されている。
シリンダヘッド52には燃焼室57に吸気を導くための吸気ポート52aのほか、燃焼したガスを燃焼室57から排気するための排気ポート52bが形成され、さらにこれら吸排気ポート52a及び52bを開閉するための吸排気弁55及び56が配設されている。またシリンダヘッド52には図示しない可変バルブタイミング機構が配設されている。点火プラグ54は、燃焼室57の上方略中央に電極を突出させた状態でシリンダヘッド52に配設されている。そのほか内燃機関50には、回転数NEに比例した出力パルスを発生するクランク角センサ71や、内燃機関50の水温を検出するための水温センサ72などの各種のセンサが配設されている。
ECU1Aは主として内燃機関50を制御するための構成であり、本実施例では空燃比センサ23のヒータ23bも制御している。ECU1Aにはこのヒータ54のほか、可変バルブタイミング機構など各種の制御対象が駆動回路(図示省略)を介して接続されている。また、ECU1Aにはエアフロメータ12や、温度センサ24や、クランク角センサ71や、水温センサ72などの各種のセンサが接続されている。
次にA/Fセンサ23の出力検出方法及びヒータ23bの制御方法について詳述する。図2はA/Fセンサ23をECU1Aとともに模式的に示す図である。A/Fセンサ23は具体的にはセンサ素子23aとヒータ23bを有して構成されている。またECU1Aは具体的には図示しないCPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)と、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)などで構成されるマイクロコンピュータ(以下、単にマイコンと称す)2Aと、ローパスフィルタ(以下、単にLPFと称す)3と、センサ回路4と、ヒータ制御回路5と、図示しないA/D変換器及びD/A変換器などを有して構成されている。
A/Fセンサ23の出力検出にあたって、マイコン2Aはセンサ素子23aに電圧を印加するための信号を出力する。この信号はD/A変換器により矩形状のアナログ電圧に変換された後、LPF3で高周波成分を除去された上でセンサ回路4に入力される。センサ回路4は入力されたアナログ電圧をもとにセンサ素子23aに電圧を印加する。この電圧印加時にマイコン2AはA/Fセンサ23から、電圧印加に伴い排気中の酸素濃度に応じてセンサ素子23aに流れる電流をセンサ回路4及びA/D変換器を介して検出する。
一方、ヒータ23bの制御にあたって、ヒータ制御回路56はマイコン2Aの制御のもと、ヒータ23bへの通電を制御する。マイコン2Aがヒータ23bへの通電を行うようにヒータ制御回路5を制御すると、バッテリ6からヒータ23bへ電力が供給される。同時にこのときヒータ制御回路5はマイコン2Aの制御のもと、ヒータ23bへの通電をデューティ制御する。またマイコン2Aはこのときヒータ制御回路5及びA/D変換器を介してヒータ23bの電流、電圧を検出するとともに、検出値に基づきアドミタンスを算出する。
図3は、ヒータ23bの制御方法の一具体例を各種のパラメータを用いて説明する図である。図3は吸入空気量GAの積算値が所定値を超えるまで突沸防止・カバー昇温モードでデューティ制御を行い、その後、素子温が650℃を超えるまで昇温モードでデューティ制御を行い、さらにその後アドミタンスF/B(フィードバック)モードでデューティ制御を行う場合の例を示している。なお、この例は内燃機関50を−7℃で冷間始動させたときの例となっている。内燃機関50が冷間始動したとき、マイコン2はヒータ通電開始許可フラグを突沸防止DUTY ONにするとともに、このフラグに基づき通電を行うようにヒータ制御回路5を制御するとともに、突沸防止・カバー昇温モードでデューティ制御を行うようにヒータ制御回路5を制御する。このときヒータ制御回路5は、センサ素子23aが被水しても素子割れが発生しないような温度(ここでは300℃)に素子温を昇温可能なDUTY(ここでは16%)でデューティ制御を行う。
その後、マイコン2は、吸入空気量GAの積算値が所定値(ここではインナーカバー温が100℃になるときに対応する値)を超えたときにヒータ通電開始フラグを昇温DUTY ONにするとともに、このフラグに基づき昇温モードでデューティ制御を行うようにヒータ制御回路5を制御する。このときヒータ制御回路5は、センサ素子23aの活性化を図ることが可能なDUTY(ここでは70%)でデューティ制御を行う。さらにその後、マイコン2はセンサ素子23aが半活性状態を経て本活性状態になったか否かを判定し、本活性状態になったと判定したときにはアドミタンスF/Bモードでデューティ制御を行うようにヒータ制御回路5を制御する。このときヒータ制御回路5は、検出したアドミタンスを制御目標値(ここでは素子温の制御目標値700℃に対応する値として設定された0.016)にF/B制御可能なDUTYでデューティ制御を行う。
なお、マイコン2は昇温モードでデューティ制御が行われているときに、センサ素子23aが半活性状態になったか否かを判定するとともに、半活性状態になったと判定したときには活性判定フラグを半活性ONにする。センサ素子23aが半活性状態になったか否かは、例えばアドミタンスが所定値(ここでは素子温が500℃のときに対応する値として設定された0.0018)を超えたか否かで判定できる。同様に前述のセンサ素子23aが本活性状態になったか否かは、例えばアドミタンスが所定値(ここでは素子温が650℃のときに対応する値として設定された0.009)を超えたか否かで判定できる。また、マイコン2はセンサ素子23aが活性状態になったと判定したときには活性判定フラグを活性ONにする。
ところで図3に示したヒータ23bの制御方法の一具体例に対して、本実施例に係るECU1Aは昇温モードでデューティ制御を行うようにヒータ制御回路5を制御するときの条件が異なっている点に特徴を有している。これに関連し、本実施例ではマイコン2AのROMが、内燃機関50制御用プログラムやA/Fセンサ23の出力検出用のプログラムやヒータ制御用のプログラムのほか、排気ポート52bの壁面温度Tpを検出するための壁面温度検出用プログラムや、排気ポート52bの壁面に水分が付着しているか否かを判定するための付着判定用プログラムなども格納しており、さらにヒータ制御用のプログラムは特定通電制御用プログラムを有して構成されている。なお、これらのプログラムは内燃機関50制御用プログラムの一部として構成されていてもよい。
壁面温度検出用プログラムは、本実施例では具体的には予め作成した壁面温度Tpのマップデータや各種のパラメータに基づいて壁面温度Tpを推定することで、壁面温度Tpを検出するように作成されている。但しこれに限られず、例えば壁面温度Tpを検知できる温度センサなどを備えるとともに、係るセンサの出力に基づいて、壁面温度Tpを検出するように壁面温度検出用プログラムを作成してもよい。また付着判定用プログラムは、本実施例では具体的には検出された壁面温度Tpに応じて、この壁面温度Tpが所定値(例えば露点となる54℃)以下であるときに排気ポート52bの壁面に水分が付着していると判定するように作成されている。
また特定通電制御用プログラムは、排気ポート52bの壁面に水分が付着していると判定されたときに、ヒータ23bに対する通電を禁止或いはヒータ23bに対して通電量を制限して通電させるように作成されている。さらにこの特定通電制御用プログラムは、通電量の制限については、素子温を所定値(例えば300℃)以下に維持できる通電量に制限するように作成されている。本実施例ではマイコン2Aと特定通電制御用プログラムとで特定通電制御手段が実現されている。
次にECU1Aで行われる処理を図4に示すフローチャートを用いて詳述する。ECU1Aは、CPUがROMに格納された上述の各種プログラムに基づき、フローチャートに示す処理を実行することでヒータ23bを制御する。なお、本フローチャートは内燃機関50始動時に開始される。CPUは吸入空気量GAや燃料噴射量や点火時期やバルブ開閉タイミングや水温など各種のパラメータを読み込む処理を実行する(ステップS11)。すなわちこれらのパラメータは排気ポート52bの壁面温度Tpと相関関係を有することから、本ステップでは壁面温度Tpのマップデータを参照したり、参照して得られた壁面温度Tpを補正したりするためにこれらのパラメータを読み込む処理を実行する。続いてCPUは壁面温度Tpを検出する処理を実行する(ステップS12)。なお、本ステップで壁面温度Tpを検出するにあたっては、さらに排気が排気ポート52bに与える熱の伝熱係数なども利用される。続いてCPUは壁面温度Tpが所定値(ここでは露点となる54℃)よりも大きいか否かを判定する処理を実行する(ステップS13)。
否定判定であれば、すなわち壁面温度Tpが所定値以下であれば、CPUはヒータ23bに対する通電を停止或いはヒータ23bに対して通電量を制限して通電させるための処理を実行する(ステップS14)。これにより、素子温を素子割れが発生しない程度の温度に留めることができることから、排気ポート52bの壁面で発生した凝縮水をセンサ素子23aが被水してしまった場合でも素子割れが発生することを防止できる。その後、ステップS13で肯定判定されるまでの間は、ステップS11からS14までが繰り返される。
一方、ステップS13で肯定判定であれば、CPUはヒータ23bに対する通電を開始或いはヒータ23bに対して通電量の制限を緩和して通電させるための処理を実行する(ステップS15)。すなわち、本実施例では壁面温度Tpが所定値以上になったときにヒータ制御回路5が昇温モードでデューティ制御を行うように制御される。なお、ステップS14で通電を停止していた場合には、本ステップで通電が開始されることになり、同時にこのとき昇温モードでデューティ制御を行うようにヒータ制御回路5を制御できる。
続いてCPUはヒータ通電時間をカウントする処理を実行し(ステップS16)、カウント時間が所定値よりも大きいか否かを判定する処理を実行する(ステップS17)。否定判定であればステップS16に戻り、ステップS17で肯定判定されるまでの間、ステップS16及びS17を繰り返す。一方ステップS17で肯定判定であれば、CPUはヒータの通電制限を解除する処理を実行する(ステップS18)。さらにCPUはセンサ素子温を目標値に維持するための処理を実行する(ステップS19)。すなわち、本実施例ではアドミタンスF/Bモードでデューティ制御を行うようにヒータ制御回路5を制御するときの条件も図3に示したヒータ23bの制御方法の一具体例とは異なっているが、ステップS18及びS19の前にステップS17に示すような条件を適用することもできる。以上により、被水によりセンサ素子23bの素子割れが発生することを防止可能なECU1Aを実現できる。
本実施例に係るECU1Bはマイコン2Aの代わりにマイコン2Bを備えている点以外、実施例1に係るECU1Aと同一のものとなっている。またマイコン2BはROMに格納されている壁面温度検出用プログラム、付着判定用プログラム及び特定通電制御用プログラムが異なっている点以外、マイコン2Aと同一のものとなっている。なお、ECU1Bが適用されている内燃機関システム100は、実施例1で前述したものと同一のものとなっている。壁面温度検出用プログラムは、本実施例ではさらにA/Fセンサ23が配設されている位置付近の排気通路の壁面温度Tqを検出するように作成されている点以外、実施例1に係る壁面温度検出用プログラムと同一のものとなっている。
この壁面温度検出用プログラムは壁面温度Tqを検出するにあたって、本実施例では具体的には以下に示すように作成されている。すなわち、この壁面温度検出用プログラムは壁面温度Tqを検出するにあたって、まず空燃比センサ23付近の排気温TEA1を、回転数NEと吸入空気量GAで定義された排気温TEA1のマップデータから読み取るように作成されている。このマップデータは台上試験などで予め作成したものであり、排気温TEA1はこのマップデータで回転数NEが大きくなるほど、また吸入空気量GAが大きくなるほど高くなるように設定されている。またこの壁面温度検出用プログラムは、読み取った排気温TEA1と、エアフロメータ12が備える図示しない吸気温センサの出力に基づいて検出した外気温T0Aとから、次式に基づき壁面温度Tqを算出することで、壁面温度Tqを検出するように作成されている。
Tq=α(TEA1−T0A
ここで、αは定数である。なお、排気温TEA1は例えば排気温センサ24の出力に基づいて検出されてもよく、また壁面温度検出用プログラムはこれに限られず、壁面温度Tqを適宜の方法で検出するように作成されてよい。
また付着判定用プログラムは、本実施例ではさらにA/Fセンサ23が配設されている位置付近の排気通路の壁面(以下、単にセンサ壁面と称す)に水分が付着しているか否かを判定するように作成されている点以外、実施例1に係る付着判定用プログラムと同一のものとなっている。この付着判定用プログラムは上記判定をするにあたって、本実施例では具体的には検出された壁面温度Tqに応じて、この壁面温度Tqが所定値(例えば露点となる54℃)以下であるときにセンサ壁面に水分が付着していると判定するように作成されている。
また特定通電制御用プログラムは、本実施例ではさらに排気ポート52bよりも下流に形成されたセンサ壁面に水分が付着していると判定されたときに、ヒータ23bに対する通電を禁止或いは通電量を制限して通電させるように作成されている点以外、実施例1に係る特定通電制御用プログラムと同一のものとなっている。なお、このときの通電量の制限については、素子温を所定値(例えば300℃)以下に維持できる通電量に制限するように作成されている。本実施例では上記の特定通電制御用プログラムとマイコン2Bとで特定通電制御手段が実現されている。
次にECU1Bで行われる処理を図5に示すフローチャートを用いて詳述する。なお、図5に示すフローチャートはステップS21、S22及びS23が追加されている点以外、図4に示すフローチャートと同一のものとなっている。このため本実施例では特にステップS21、S22及びS23について詳述する。ステップS13の肯定判定に続いてCPUは壁面温度Tqを検出する処理を実行し(ステップS21)、さらに壁面温度Tqが所定値(ここでは露点となる54℃)よりも大きいか否かを判定する処理を実行する(ステップS22)。否定判定であれば、すなわち壁面温度Tqが所定値以下であればステップS23に進む。このステップS23に示す処理は前述したステップS14に示す処理と同じである。これにより内燃機関50を再始動したときなどに排気通路で発生した凝縮水をセンサ素子52が被水してしまった場合でも、素子割れが発生することを防止できる。以上により、被水によりセンサ素子52の素子割れが発生することを防止可能なECU1Bを実現できる。
上述した実施例は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。例えば本発明はA/Fセンサ23に限られず、ヒータを備えるとともに、被水により素子割れが発生する虞があるガスセンサであれば、空燃比がリッチかリーンかを判定するZ特性を有する酸素センサのほか、適宜のガスセンサに適用できる。
ECU1Aを内燃機関システム100とともに模式的に示す図である。 A/Fセンサ23をECU1Aとともに模式的に示す図である。 ヒータ23bの制御方法の一具体例を各種のパラメータを用いて説明する図である。 ECU1Aで行われる処理をフローチャートで示す図である。 ECU1Bで行われる処理をフローチャートで示す図である。 内燃機関始動後にセンサカバー内に存在する水による素子割れを防止すべく、ガスセンサのヒータをデューティ制御したときの様子の一例を示す図である。
符号の説明
1 ECU
2 マイコン
5 ヒータ制御回路
10 吸気系
20 排気系
23 A/Fセンサ
23a センサ素子
23b ヒータ
24 排気温センサ
30 燃料噴射系
50 内燃機関
52b 排気ポート

Claims (4)

  1. 内燃機関の排気系に配設されたガスセンサが備えるヒータを制御するためのガスセンサ用ヒータの制御装置であって、
    前記排気ポートの壁面に水分が付着しているときに、前記ヒータに対する通電を停止、或いは前記ヒータに対して通電量を制限して通電させる特定通電制御手段を備えることを特徴とするガスセンサ用ヒータの制御装置。
  2. さらに前記特定通電制御手段が、前記排気ポートよりも下流側に形成されている排気通路の壁面に水分が付着しているときに、前記ヒータに対する通電を停止、或いは前記ヒータに対して通電量を制限して通電させることを特徴とする請求項1記載のガスセンサ用ヒータの制御装置。
  3. 前記壁面に水分が付着しているときが、前記壁面の温度が所定値以下であるときであることを特徴とする請求項1または2記載のガスセンサ用ヒータの制御装置。
  4. 前記特定通電制御手段が、前記ガスセンサが備えるセンサ素子の温度を所定値以下に維持するように、前記ヒータに対して通電量を制限して通電させることを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載のガスセンサ用ヒータの制御装置。
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