JP2008201909A - フッ素系表面改質剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】フッ素系表面改質剤を提供する。
【解決手段】水に対する接触角が80度以上であり水に対する転落角が20度以下である膜を形成する含フッ素環式飽和炭化水素基を有する含フッ素化合物(F)を含む、フッ素系表面改質剤。たとえば、前記含フッ素化合物は、下記化合物(1)、下記化合物(2)、下記化合物(3)、下記化合物(4)および下記化合物(5)からなる群から選ばれる環式飽和炭化水素化合物の水素原子をn個除いたn価の基(nは1〜4の整数を示す。)であって残余の水素原子の50%以上がフッ素原子に置換された基(G)を有する含フッ素重合体(F)である。
【化1】
Figure 2008201909

【選択図】なし

Description

本発明は、フッ素系表面改質剤に関する。
フッ素系表面改質剤は、撥水撥油性、耐熱性、耐久耐光性等の性質に優れており、防汚剤、離型剤、潤滑剤、撥水撥油剤等として用いられている。フッ素系表面改質剤に用いられる含フッ素化合物としては、たとえば、非環式ポルフルオロアルキル基を有する(メタ)アクリレートの重合体が知られている。
そして、前記重合体の撥水性と前記(メタ)アクリレートの種類との相関関係は、種々の検討がされている。たとえば、非特許文献1では、前記重合体の撥水性と前記(メタ)アクリレートの炭素数との相関関係が検討されている。
一方、高度にフッ素化された環式飽和炭化水素基を有する(メタ)アクリレートの重合体の撥水性に関する知見は、得られていない。特許文献1では、下記化合物等を重合させて得られた含フッ素重合体に関するレジスト特性(光学特性、エッチング耐性および耐酸性。)が検討されているが、撥水性に関する検討はされていない。
Figure 2008201909
特開2004−182796号公報 ファインケミカル,Vol123,No.6,p12(1994)
本発明者らは、高度にフッ素化された環式飽和炭化水素基を有する含フッ素化合物は、静的撥水性に優れているだけでなく、動的撥水性にも優れているという知見を得た。すなわち、前記含フッ素化合物は、水に対する転落角が低く後退角が高い膜を形成しうるという知見を得た。そして、前記含フッ素化合物を含むフッ素系表面改質剤を、被処理物に塗布または含浸するか被処理物に混練した場合には、被処理物の表面に高い動的撥水性を付与できることを見いだした。
本発明は、以下の要旨を有するものである。
<1> 水に対する接触角が80度以上であり水に対する転落角が20度以下である膜を形成する含フッ素環式飽和炭化水素基を有する含フッ素化合物(F)を含む、フッ素系表面改質剤。
<2> 含フッ素化合物(F)が、下式(1)、下式(2)、下式(3)、下式(4)および下式(5)で表される化合物からなる群から選ばれる環式飽和炭化水素化合物の水素原子をn個除いたn価の基(ただし、nは1〜4の整数を示す。)であって残余の水素原子の50%以上がフッ素原子に置換された基(G)を有する含フッ素重合体(pF)である<1>に記載のフッ素系表面改質剤。
Figure 2008201909
基(G)にフッ素原子に置換されない残余の水素原子が存在する場合、該残余の水素原子は、エーテル性酸素原子を含んでいてもよい炭素数1〜6のフルオロアルキル基またはエーテル性酸素原子を含んでいてもよい炭素数1〜6のフルオロアルコキシ基に置換されていてもよい。
<3> 含フッ素重合体(pF)が、下式(11)、下式(12)、下式(21)および下式(41)からなる群から選ばれる基(G1)を有する含フッ素重合体である<2>に記載のフッ素系表面改質剤。
Figure 2008201909
ただし、式中の記号は下記の意味を示す。
:炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基。
およびR:それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基。
また、基(G1)中のフッ素原子は、エーテル性酸素原子を含んでいてもよい炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基またはエーテル性酸素原子を含んでいてもよい炭素数1〜6のペルフルオロアルコキシ基に置換されていてもよい。
<4> 含フッ素重合体(pF)が、下式(m11)、下式(m12)、下式(m2)および下式(m4)で表される化合物からなる群から選ばれる化合物(m)の重合により形成された繰り返し単位(M)を含む含フッ素重合体である<2>または<3>に記載のフッ素系表面改質剤。
Figure 2008201909
ただし、式中の記号は下記の意味を示す。
Y:水素原子、フッ素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基。
Q:単結合または2価連結基。
:炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基。
およびR:それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基。
また、化合物(m)中のフッ素原子は、エーテル性酸素原子を含んでいてもよい炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基またはエーテル性酸素原子を含んでいてもよい炭素数1〜6のペルフルオロアルコキシ基に置換されていてもよい。
<5> 含フッ素重合体(pF)の重量平均分子量が、1000〜20000である<2>〜<4>のいずれかに記載のフッ素系表面改質剤。
<6> さらに有機溶媒を含む<1>〜<5>に記載のフッ素系表面改質剤。
本発明のフッ素系表面改質剤を用いることにより、所望の被処理物の表面に動的撥水性を付与できる。
本明細書において、式(a)で表される化合物を化合物(a)とも、式(r)で表される基を基(r)とも、記す。他の化合物と他の基も同様に記す。
本発明における含フッ素化合物(F)は、水に対する接触角が80度以上であり水に対する転落角が20度以下である膜を形成する。含フッ素化合物(F)の膜の水に対する接触角は、100度以上が好ましい。接触角の上限は、特に限定されず、180度未満である。また、含フッ素化合物(F)の膜の水に対する転落角は、15度以下が好ましい。転落角の下限は特に限定されず、1度以上である。
含フッ素化合物(F)は、高度にフッ素化された含フッ素環式飽和炭化水素基を有する立体的に嵩高い化合物である。含フッ素化合物(F)は、含フッ素非環式炭化水素基を有する含フッ素化合物に比較して、フッ素が最表面に配向しやすいと考えられる。そのため、含フッ素化合物(F)を用いることにより、動的撥水性に優れた膜を形成できると考えられる。
含フッ素環式飽和炭化水素基は、環式飽和炭化水素化合物の水素原子をm個除いたm価の基(ただし、mは1〜4の整数を示す。)であって残余の水素原子の50%以上がフッ素原子に置換された基であるのが好ましい。mは1であるのが好ましく、含フッ素環式脂肪族炭化水素基は1価の基であるのが好ましい。
含フッ素環式飽和炭化水素基は、含フッ素単環式飽和炭化水素基であってもよく、含フッ素多環式飽和炭化水素基であってもよい。含フッ素多環式飽和炭化水素基は、含フッ素橋かけ環式飽和炭化水素基であってもよく、含フッ素縮環式飽和炭化水素基であってもよい。
含フッ素化合物(F)は、下記化合物(1)、下記化合物(2)、下記化合物(3)、下記化合物(4)および下記化合物(5)からなる群から選ばれる環式飽和炭化水素化合物の水素原子をn個除いたn価の基であって残余の水素原子の50%以上がフッ素原子に置換された基(G)を有する含フッ素重合体(pF)が好ましい(nは前記と同じ意味を示す。以下同様。)。
Figure 2008201909
基(G)中の残余の水素原子は、80%以上がフッ素原子に置換されているのが好ましく、すべてがフッ素原子に置換されているのが特に好ましい。また、基(G)にフッ素原子に置換されない残余の水素原子が存在する場合、該残余の水素原子は、エーテル性酸素原子を含んでいてもよい炭素数1〜6のフルオロアルキル基またはエーテル性酸素原子を含んでいてもよい炭素数1〜6のフルオロアルコキシ基に置換されていてもよい。
nは1であり、前記基は1価の基であるのが好ましい。
基(G)は、含フッ素重合体(pF)の側鎖または末端に結合しているのが好ましく、含フッ素重合体(pF)の側鎖に結合しているのが特に好ましい。
含フッ素重合体(pF)の主鎖は、炭素原子−炭素原子結合から形成されているか、シロキサン結合から形成されているのが好ましく、炭素原子−炭素原子結合から形成されているのが特に好ましい。含フッ素重合体(pF)の主鎖は、さらに炭素原子−酸素原子結合を含んでいてもよい。
含フッ素重合体(pF)は、下記基(11)、下記(12)、下記基(21)および下記基(41)からなる群から選ばれる基(G1)を有する含フッ素重合体が好ましい(式中の記号は前記と同じ意味を示す。以下同様。)。
Figure 2008201909
基(G)中のフッ素原子は、エーテル性酸素原子を含んでいてもよい炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基またはエーテル性酸素原子を含んでいてもよい炭素数1〜6のペルフルオロアルコキシ基に置換されていてもよい。
は、メチル基またはトリフルオロメチル基が好ましい。
およびRは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基が好ましい。
含フッ素重合体(pF)は、下記化合物(m11)、下記化合物(m12)下記化合物(m2)および下記化合物(m4)からなる群から選ばれる化合物(m)の重合により形成された繰り返し単位(M)を含む含フッ素重合体(以下、含フッ素重合体(pFM)という。)が特に好ましい(YおよびQは前記と同じ意味を示す。以下同様。)。
Figure 2008201909
化合物(m)中のフッ素原子は、エーテル性酸素原子を含んでいてもよい炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基またはエーテル性酸素原子を含んでいてもよい炭素数1〜6のペルフルオロアルコキシ基に置換されていてもよい。
Yは、水素原子またはメチル基が好ましい。
Qは、2価連結基が好ましく、−C(O)−、−SO−、−C(O)O−、−C(O)S−、−OC(O)NH−、−C(O)NH−および−PO(O)−からなる群から選ばれる基を含む2価連結基がより好ましく、−C(O)O−または−C(O)OCH−が特に好ましい。Qが前記2価連結基である含フッ素重合体(pFM)は、含フッ素環式飽和炭化水素基がより表面に配向しやすいと考えられる。前記含フッ素重合体(pFM)は、動的撥水性に優れた膜が形成され易いだけではなく、被処理物との密着性が高いという効果がある。
化合物(m11)は、下記化合物(m111)または下記化合物(m112)が好ましい。
Figure 2008201909
化合物(m112)は、新規な化合物である。化合物(m112)は、下記化合物(pm12)とH−CHOを反応させて下記化合物(qm12)を得て、つぎに化合物(qm12)と式CH=CY−C(O)Clで表される化合物とを反応させることにより製造するのが好ましい。
Figure 2008201909
化合物(m12)は、下記化合物(m121)(ただし、R11はメチル基またはトリフルオロメチル基を示す。)が好ましい。
Figure 2008201909
化合物(m2)は、下記化合物(m21)または下記化合物(m22)が好ましい。
Figure 2008201909
化合物(m21)は、新規な化合物である。化合物(m21)は、下記化合物(mm21)と式R−COF(ただし、Rはエーテル性酸素原子を含んでいてもよい炭素数1〜20のペルフルオロアルキル基を示す。)で表される化合物とをエステル化して下記化合物(nm21)を得て、つぎに化合物(nm21)を液相フッ素化して下記化合物(om21)を得て、つぎにKF存在下に化合物(om21)を分解して下記化合物(pm21)を得て、つぎに化合物(pm21)と還元剤(NaBH、LiAlH等。)を反応させて下記化合物(qm21)を得て、つぎに化合物(qm21)と式CH=CY−C(O)Clで表される化合物とを反応させて製造するのが好ましい。
Figure 2008201909
化合物(m22)は、新規な化合物である。化合物(m22)は、化合物(mm21)のかわりに下記化合物(mm22)を用いる以外は同様にして製造するのが好ましい。
Figure 2008201909
含フッ素重合体(pFM)は、繰り返し単位(M)のみからなっていてもよく、繰り返し単位(M)と化合物(m)以外の重合性化合物(以下、他の化合物ともいう。)の重合により形成された繰り返し単位(以下、他の単位ともいう。)とを含んでいてもよい。含フッ素重合体(pFM)は、全繰り返し単位に対して、繰り返し単位(M)を0モル%超100モル%以下、他の単位を0モル%以上100モル%未満含むのが好ましい。
他の化合物は、本発明のフッ素系表面改質剤の用途に応じて適宜選択される。他の化合物は、重合性の炭素原子−炭素原子2重結合を有する化合物が好ましい。他の化合物は、含フッ素重合体(pFM)と被処理物との密着性を向上させる、または、含フッ素重合体(pFM)の諸物性(光学特性等。)を向上させる観点から、重合性の炭素原子−炭素原子2重結合を有し、かつ、極性基またはハロゲン原子を含む化合物であってもよい。
極性基は、−O−、−C(O)−、−SO−、−C(O)O−、−C(O)S−、−OC(O)NH−、−C(O)NH−および−PO(O)−からなる群から選ばれる基を含む2価極性基であってもよく、エポキシ基、水酸基、チオール基、カルボキシ基、アミド基、アミノ基、シアノ基、イソシアナト基、リン酸基、スルホン酸基およびスルホン酸アミド基からなる群から選ばれる1価極性基であってもよく、ハロゲン原子であってもよい。
重合性の炭素原子−炭素原子2重結合を有する化合物は、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリレート、2−(ヒドロキシアルキル)アクリル酸、2−(ヒドロキシアルキル)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、ビニルエーテル、ビニルエステル、ビニルシランまたは芳香族ビニル化合物が好ましく、(メタ)アクリル酸、エポキシ基、水酸基またはカルボキシ基を含む(メタ)アクリレート、2−(ヒドロキシアルキル)アクリル酸、もしくは、2−(ヒドロキシアルキル)アクリレートが特に好ましい。ただし、本明細書において、(メタ)アクリル酸とはアクリル酸またはメタクリル酸を、(メタ)アクリレートとはアクリレートまたはメタクリレートを、(メタ)アクリルアミドとはアクリルアミドまたはメタクリルアミドを、意味する。
エポキシ基、水酸基またはカルボキシ基を含む(メタ)アクリレートの具体例としては、下記化合物が挙げられる(ただし、Zは水素原子またはメチル基を示す。以下同様。)。
Figure 2008201909
その他の(メタ)アクリレートの具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、1−アダマンチル(メタ)アクリレート、2−メチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、2−エチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、2−プロピル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、2−ブチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタアエリスリトールトリ(メタ)アクリレートが挙げられる。
2−(ヒドロキシアルキル)アクリル酸および2−(ヒドロキシアルキル)アクリレートの具体例としては、下記化合物が挙げられる。
Figure 2008201909
(メタ)アクリルアミドの具体例としては、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブチルアクリル(メタ)アミド、N−t−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−シクロヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−(2−メトキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−フェニル(メタ)アクリルアミド、N−ベンジル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、ジアセトンアクリルアミドが挙げられる。
ビニルエーテルの具体例としては、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、アミノエチルビニルエーテルが挙げられる。
ビニルエステルの具体例としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、(イソ)酪酸ビニル、吉草酸ビニル、シクロヘキサンカルボン酸ビニル、安息香酸ビニルが挙げられる。
ビニルシランの具体例としては、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリクロロシランが挙げられる。
芳香族ビニル化合物の具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン、ヒドロキシスチレン、メトキシスチレンが挙げられる。
含フッ素重合体(pFM)は、化合物(m)を有機溶剤に溶解させた状態で重合させる溶液重合法か、化合物(m)を乳化剤によって水中に乳化させた状態で重合させる乳化重合法によって、製造するのが好ましい。
化合物(m)の重合は、重合開始剤の存在下に行うのが好ましい。重合開始剤は、ラジカル重合開始剤が好ましい。ラジカル重合開始剤の具体例としては、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、t−ブチルパーベンゾエート、1−ヒドロキシシクロヘキシルヒドロ過酸化物、3−カルボキシプロピオニル過酸化物、過酸化アセチル、アゾビスイソブチルアミジン−二塩酸塩、アゾビスイソブチロニトリル、過酸化ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド、ラウリルパーオキシド、クメンヒドロパーオキシド、t−ブチルパーオキシピバレート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート等が挙げられる。
化合物(m)の重合における他の反応条件(反応温度、反応圧力、反応時間等。)は、特に限定されない。
含フッ素重合体(pF)の重量平均分子量は、1000〜100000が好ましく、1000〜20000が特に好ましい。
本発明のフッ素系表面改質剤は、被処理物に塗布または浸漬されるか、被処理物に混練されるかして、被処理物の表面特性(特に動的撥水性。)を改良するために用いられる。通常、本発明のフッ素系表面改質剤は、溶液、ゲル、エマルションまたはエアゾールに調製されて用いられる。本発明のフッ素系表面改質剤は、さらに有機溶媒を含むのが好ましい。本発明のフッ素系表面改質剤は、有機溶媒の総質量に対して、含フッ素化合物(F)を、0.1〜50質量%含むのが好ましく、1〜20質量%含むのが特に好ましい。
有機溶媒は、含フッ素化合物(F)を溶解または分散しうる有機溶媒(以下、単に有機溶媒という。)であれば特に限定されない。
有機溶媒は、メチルアルコール、エチルアルコール、ジアセトンアルコール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−エチルブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール等のアルコール類;アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン等のケトン類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、カルビトールアセテート、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、β−メトキシイソ酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸プロピル、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸2−エトキシエチル、酢酸イソアミル、乳酸メチル、乳酸エチル等のエステル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールモノまたはジアルキルエーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドのアミド類が挙げられる。
また、フッ素含有量の高い含フッ素化合物(F)(たとえば、全繰り返し単位に対して繰り返し単位(M)を75モル%以上含む含フッ素重合体(pFM)。)を用いる場合の有機溶媒は、フッ素系有機溶媒が好ましい。
フッ素系有機溶媒の具体例としては、CClFCH、CFCFCHCl、CClFCFCHClF等のハイドロクロロフルオロカーボン類;CFCHFCHFCFCF、CF(CFH、CF(CF、CF(CF、CF(CF等のハイドロフルオロカーボン類;1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、1,4−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン等のハイドロフルオロベンゼン類;ハイドロフルオロケトン類;CFCFCFCFOCH、(CFCFCF(CF)CFOCH、CFCHOCFCHF等のハイドロフルオロエーテル類;CHFCFCHOH等のハイドロフルオロアルコール類が挙げられる。
本発明のフッ素系表面改質剤が有機溶媒を含む場合の好ましい使用態様としては、本発明のフッ素系表面改質剤を被処理物の表面に塗布した後に、有機溶媒の沸点以上の温度にて被処理物を乾燥して有機溶媒を留去する態様が挙げられる。本発明のフッ素系表面改質剤を塗布する方法は、特に限定されず、ディップコーティング法、スピンコーティング法、スプレー塗布法、泡塗布法が挙げられる。
被処理物は、特に限定されず、レンガ、セメント、石材、硝材(ガラス、シリコン等。)等の窯業製品;プラスチック製品;金属製品、紙、木、綿、麻、羊毛、絹等の天然繊維製品;ポリアミド、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン等の合成繊維製品;レーヨン、アセテート等の半合成繊維製品;ガラス繊維、炭素繊維等の無機繊維製品が挙げられる。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定して解釈されるべきでない。
以下、重量平均分子量をMwと、CClFCClFをR113と、ジクロロペンタフルオロプロパンをR225と、テトラヒドロフランをTHFと、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートをPGMEAと、ジイソプロピルパーオキシジカーボネートをIPPと、記す。
含フッ素化合物(F)を製造するために、下記化合物(m11)、下記化合物(m12)、下記化合物(m21)、下記化合物(m41)、下記化合物(ot)、下記化合物(ot)または下記化合物(ot)を用いた。
Figure 2008201909
本発明のフッ素系表面改質剤から形成される膜の接触角、転落角および後退角は、接触角計(協和界面科学製、商品名DropMaster700。)を用いて、以下の手順にて測定した。
シリコン基板の表面に、フッ素系表面改質剤をスピンコーティング法(回転条件:2000回転/秒にて30秒間。)にて塗布した後に、溶媒の沸点以上の温度にて基板を1分間以上加熱して溶媒を留去し、シリコン基板の表面に含フッ素化合物(F)の膜を形成する。
前記膜の表面に水滴(2μL)を形成し、基板を水平に保持した際の膜に対する水滴の接触角を接触角として測定する。また、前記膜の表面に水滴(50μL)を形成し基板を傾斜させた際に、水滴が転落する寸前の基板の傾斜角を転落角として測定する。また、その際の転落方向の反対側の水滴の膜に対する接触角を後退角として測定する。
[例1]化合物(m)の製造例
[例1−1]化合物(m12)の製造例
化合物(pm12)(2.03g)とジメチルスルホキシド(50mL)の混合物に、水酸化カリウム(1.00g)とホルマリン水溶液(20mL)を加え、そのまま75℃にて6.5時間反応させた。反応終了後、反応液をR225(40mL)に抽出し、さらにR225を留去して化合物(qm12)(1.58g)を得た。
フラスコに、同様にして得られた化合物(qm12)(6.01g)とR225(103g)とを加え、つぎにトリエチルアミン(1.68g)とCH=C(CH)COCl(1.58g)とを少しずつ加え、そのまま、25℃にてフラスコ内を2時間撹拌した。フラスコ内溶液をろ過して得たろ液を水(50mL)で2回洗浄した。つぎに、フラスコ内溶液を硫酸マグネシウムで乾燥した後に濃縮して、浅黄色の固形物(6.19g)を得た。固形物をカラムクロマトグラフィ法で精製して化合物(m12)を得た。
化合物(m12)のNMRデータを以下に示す。
H−NMR(300.4MHz,CDCl,Si(CH)δ(ppm):1.96(s,3H),5.06(s,2H),5.71(s,1H),6.19(s,1H)。
19F−NMR(282.7MHz,CDCl,CFCl)δ(ppm):−113.6(6F),−121.1(6F),−219.4(3F)。
[例1−2]化合物(m21)の製造例
下式の製造ルートにしたがって、下記化合物(mm21)から化合物(m21)を製造した。ただし、RF1はF(CFOCF(CF)CFOCF(CF)−を示す。
Figure 2008201909
窒素ガス雰囲気下のフラスコに化合物(mm21)(15g)、クロロホルム(100g)およびNaF(7.02g)を入れ、フラスコ内を氷冷撹拌しながらF(CFOCF(CF)COF(79g)を滴下し、さらにフラスコ内を撹拌した。フラスコ内容物の不溶固形物を加圧ろ過により除去した後に、フラスコに飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(103g)を入れ、有機層を回収濃縮して化合物(nm21)(74g)を得た。
ガス出口にNaFペレット充填層を設置したオートクレーブにR113(313g)を加え、25℃にてオートクレーブ内を撹拌しながら、オートクレーブに窒素ガスを1時間吹き込んだ後に、窒素ガスで20%体積に希釈したフッ素ガスを吹き込んだ。そのまま該フッ素ガスを吹き込みつつ、0.1MPaの圧力下にて、オートクレーブに化合物(nm21)(67g)をR113(299g)に溶解させた溶液を導入した。導入終了後、オートクレーブ内容物を回収濃縮して化合物(om21)を得た。
窒素ガス雰囲気下のフラスコに、化合物(om21)(80g)と粉末状KF(0.7g)を入れ、フラスコ内を6時間加熱した後に、フラスコ内容物を精製して化合物(pm21)(38g)を得た。
窒素ガス雰囲気下の丸底フラスコに、NaBH(1.1g)とTHF(30g)を入れた。フラスコを氷冷撹拌しながら、フラスコに化合物(pm21)を22質量%含むR225溶液(48g)を滴下した。滴下終了後、フラスコ内をさらに撹拌した後に、フラスコ内容液を塩酸水溶液(150mL)で中和して得られた溶液を、水洗してから蒸留精製することにより化合物(qm21)を得た。
フラスコに、化合物(qm21)(2.2g)、THF(10g)、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミンのアルミニウム塩(2mg)およびトリエチルアミン(1.2g)を入れた。フラスコを氷冷、撹拌しながら、フラスコにCH=C(CH)C(O)Cl(1.2g)をTHF(7.3g)に溶解させて得られた溶液を滴下した。滴下終了後、さらにフラスコ内を撹拌した後に、炭酸水素ナトリウム水溶液を入れた。フラスコ内溶液をR225で抽出して得られた抽出液を乾燥濃縮して得られた濃縮液を、シリカゲルカラムクロマトグラフィで精製して化合物(m21)(2.7g)を得た。
化合物(m21)のNMRデータを以下に示す。
H−NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl、基準:TMS)δ(ppm):6.31(1H),5.88(1H),5.84(1H),2.01(3H)。
19F−NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl、基準:CFCl)δ(ppm):−104.6(1F),−120.5(1F),−122.4(1F),−124.2(1F),−124.6(1F),−126.5(1F),−132.7〜−132.8(2F),−214.8(1F),−223.2(1F)。
[例2]フッ素系表面改質剤の製造例
[例2−1]フッ素系表面改質剤(1)の製造例
化合物(m11)をラジカル単重合させて得たMw7200の含フッ素重合体(pF)を、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンに溶解させた溶液を調製した。該溶液をフィルター(ポリテトラフルオロエチレン製、孔径0.2μm。以下同様。)に通し濾過して、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンの総質量に対して含フッ素重合体(pF)を4質量%含むフッ素系表面改質剤(1)を製造した。
[例2−2]フッ素系表面改質剤(2)の製造例
化合物(m21)をラジカル単重合させて得たMw7400の含フッ素重合体(pF)を、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンに溶解させた溶液を調製した。該溶液をフィルターに通し濾過して、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンの総質量に対して含フッ素重合体(pF)を4質量%含むフッ素系表面改質剤(2)を製造した。
[例2−3]フッ素系表面改質剤(3)の製造例
化合物(m41)をラジカル単重合させて得たMw8000の含フッ素重合体(pF)を、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンに溶解させた溶液を調製した。該溶液をフィルターに通し濾過して、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンの総質量に対して含フッ素重合体(pF)を4質量%含むフッ素系表面改質剤(3)を製造した。
[例2−4]フッ素系表面改質剤(4)の製造例
化合物(m12)と化合物(ot)とをラジカル共重合させて、全繰り返し単位に対して化合物(m12)の繰り返し単位を88モル%含み化合物(ot)の繰り返し単位を12モル%含む重合体であってMw9600の含フッ素重合体(pF)を製造した。含フッ素重合体(pF)を1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンに溶解させて得た溶液をフィルターに通し濾過して、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンの総質量に対して含フッ素重合体(pF)を6質量%含むフッ素系表面改質剤(4)を製造した。
[例2−5]フッ素系表面改質剤(5)の製造例
化合物(m11)と化合物(ot)と化合物(ot)とをラジカル共重合させて、全繰り返し単位に対して化合物(m11)の繰り返し単位を5モル%含み化合物(ot)の繰り返し単位を41モル%含み化合物(ot)の繰り返し単位を54モル%含む重合体であって、Mw10000の含フッ素重合体(pF)を製造した。含フッ素重合体(pF)をPGMEAに溶解させて得た溶液をフィルターに通し濾過して、PGMEAの総質量に対して含フッ素重合体(pF)を10質量%含むフッ素系表面改質剤(5)を製造した。
[例2−6]フッ素系表面改質剤(6)の製造例
化合物(m21)と化合物(ot)と化合物(ot)と化合物(ot)とをラジカル共重合させて、全繰り返し単位に対して化合物(m21)の繰り返し単位を11モル%含み化合物(ot)の繰り返し単位を8モル%含み化合物(ot)の繰り返し単位を42モル%含み化合物(ot)の繰り返し単位を39モル%含む重合体であって、Mw7800の含フッ素重合体(pF)を製造した。含フッ素重合体(pF)をPGMEAに溶解させて得た溶液をフィルターに通し濾過して、PGMEAの総質量に対して含フッ素重合体(pF)を10質量%含むフッ素系表面改質剤(6)を製造した。
[例2−7(比較例)]フッ素系表面改質剤(X)の製造例
CH=C(CH)COO(CH(CFFをラジカル単重合させて得たMw24000の含フッ素重合体(X)を、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンに溶解させて溶液を調製した。該溶液をフィルターに通し濾過をして、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンの総質量に対して含フッ素重合体(X)を4質量%含むフッ素系表面改質剤(X)を製造した。
[例4]フッ素系表面改質剤の使用・評価例
シリコン基板の表面にフッ素系表面改質剤(1)をスピンコーティング法にて塗布した後に、シリコン基板を130℃にて1分間加熱し1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンを留去して、シリコン基板の表面に含フッ素化合物(pF)の膜を形成してフッ素系表面改質剤(1)によって表面がコーティングされたシリコン基板を製造した。前記シリコン基板の表面に形成された膜の接触角、転落角および後退角を表1に示す。
また、フッ素系表面改質剤(1)のかわりにフッ素系表面改質剤(2)〜(6)を用いた場合の接触角、転落角および後退角も、表1にまとめて示す。また、フッ素系表面改質剤(X)を用いた場合の接触角、転落角および後退角を、比較例として表1に示す。
Figure 2008201909
以上の結果から明らかであるように、本発明のフッ素系表面改質剤を用いた場合には、基板の表面に高い動的撥水性を付与できることが分かる。
本発明によれば、好適には、所望の被処理物の表面に撥水性(特に動的撥水性。)を付与するために用いられるフッ素系表面改質剤が提供される。

Claims (6)

  1. 水に対する接触角が80度以上であり水に対する転落角が20度以下である膜を形成する含フッ素環式飽和炭化水素基を有する含フッ素化合物(F)を含む、フッ素系表面改質剤。
  2. 含フッ素化合物(F)が、下式(1)、下式(2)、下式(3)、下式(4)および下式(5)で表される化合物からなる群から選ばれる環式飽和炭化水素化合物の水素原子をn個除いたn価の基(ただし、nは1〜4の整数を示す。)であって残余の水素原子の50%以上がフッ素原子に置換された基(G)を有する含フッ素重合体(pF)である請求項1に記載のフッ素系表面改質剤。
    Figure 2008201909
    基(G)にフッ素原子に置換されない残余の水素原子が存在する場合、該残余の水素原子は、エーテル性酸素原子を含んでいてもよい炭素数1〜6のフルオロアルキル基またはエーテル性酸素原子を含んでいてもよい炭素数1〜6のフルオロアルコキシ基に置換されていてもよい。
  3. 含フッ素重合体(pF)が、下式(11)、下式(12)、下式(21)および下式(41)からなる群から選ばれる基(G1)を有する含フッ素重合体である請求項2に記載のフッ素系表面改質剤。
    Figure 2008201909
    ただし、式中の記号は下記の意味を示す。
    :炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基。
    およびR:それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基。
    また、基(G1)中のフッ素原子は、エーテル性酸素原子を含んでいてもよい炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基またはエーテル性酸素原子を含んでいてもよい炭素数1〜6のペルフルオロアルコキシ基に置換されていてもよい。
  4. 含フッ素重合体(pF)が、下式(m11)、下式(m12)、下式(m2)および下式(m4)で表される化合物からなる群から選ばれる化合物(m)の重合により形成された繰り返し単位(M)を含む含フッ素重合体である請求項2または3に記載のフッ素系表面改質剤。
    Figure 2008201909
    ただし、式中の記号は下記の意味を示す。
    Y:水素原子、フッ素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基。
    Q:単結合または2価連結基。
    :炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基。
    およびR:それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基。
    また、化合物(m)中のフッ素原子は、エーテル性酸素原子を含んでいてもよい炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基またはエーテル性酸素原子を含んでいてもよい炭素数1〜6のペルフルオロアルコキシ基に置換されていてもよい。
  5. 含フッ素重合体(pF)の重量平均分子量が、1000〜20000である請求項2〜4のいずれかに記載のフッ素系表面改質剤。
  6. さらに有機溶媒を含む請求項1〜5に記載のフッ素系表面改質剤。
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