JP2008200967A - 着色木粉の製造方法、着色木粉、色彩面、模様面または絵柄面の製造方法及び色彩面、模様面または絵柄面 - Google Patents

着色木粉の製造方法、着色木粉、色彩面、模様面または絵柄面の製造方法及び色彩面、模様面または絵柄面 Download PDF

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Abstract

【課題】二酸化チタンが付着され着色した木粉が接着面に貼り付けられ、これによって形成されたモザイク状画、粒状絵画、点状描画によって消臭される。
【解決手段】水または/及び油100重量部/100体積部に、木材の木粉10乃至100重量部/50乃至400体積部、着色料1乃至100重量部/5乃至100体積部が均一に混合され、この後、この混合物の水または油が乾燥され、さらに密封容器の中でこの着色木粉3が撹拌されながら、光触媒塗料が噴霧されて、着色木粉3の表面に光触媒7が付着される。このような着色木粉3は複数色分製造される。接着面1は複数部分に分かれたマスクシート2で覆われ、このマスクシート2が順次剥がされるごとに、いずれかの色の着色木粉3が順次付着され、これにより複数色又は多色の色彩面、模様面または絵柄面が混じり合わないように形成され、着色木粉3の二酸化チタンで消臭される。
【選択図】図1

Description

本発明は、二酸化チタン付着の着色木粉の製造方法、着色木粉、色彩面、模様面または絵柄面の製造方法及び色彩面、模様面または絵柄面に関し、大鋸屑などの木粉に着色して、乾燥かつ着色させた木粉を接着面に付着させることにより、色彩面、模様面または絵柄面を形成するものに関する。また、これらの色彩面、模様面または絵柄面は、模擬絵画、砂画、モザイク画、模型玩具、地形模型などに利用可能である。
従来、顆粒状の絵の具としては、アラビアゴムなどの水溶性糊料、ケイソウ土などの多孔質状物質、顔料などを用い、ケイソウ土など多孔質状物質の表面に顔料を付着させ、このケイソウ土をさらにアラビアゴムなどの水溶性糊料の表面に付着させている。
また本件出願人は、下記特許文献1の出願人でもあり、下記特許文献1に係る発明は、着色した木粉が接着面に貼り付けられて、モザイク状画、粒状絵画、点状描画の質感をだすようにされているというものである。
特開2006−130792号公報 特公昭61−55542号公報 特開昭56−122873号公報 特公昭62−15111号公報
上述のような顆粒状の絵の具では、アラビアゴムなどの水溶性糊料とケイソウ土などの多孔質状物質との2つの粒子の大きさの異なる素材が必要であり、必要とする材料が多かった。そこで、アラビアゴムなどの水溶性糊料を省略してもよいが、そうすると、ケイソウ土などの多孔質状物質では、粒子の大きさが小さすぎるため、モザイク画のような質感をだすことができない。
また、特許文献1に係る発明では、木粉が悪臭を吸収分解する作用があるが、この木粉の表面に着色料を付着させるので、この木粉の悪臭の吸収分解作用が低下してしまうという問題があった。
本件発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、少ない材料でモザイク画のような質感を出すことのできる着色木粉の製造方法、着色木粉及び色彩面を提供することである。
また、本件発明は、木粉の表面に着色料を付着させても、この木粉の悪臭の吸収分解作用が低下してしまわない、着色木粉の製造方法、着色木粉、色彩面、模様面または絵柄面の製造方法及び色彩面、模様面または絵柄面を提供することである。
上記目的を達成するために、本件発明は、 木材の木粉に着色料を付着させる工程と、 この着色された木材の木粉に光触媒を付着させる工程と、 この着色され光触媒が付着された木粉を接着面に付着させることにより、色彩面、模様面または絵柄面を形成するようにした。
これにより、木粉の表面に着色料を付着させても、木粉に付着した光触媒によって、木粉の悪臭の吸収分解作用が低下してしまわず、強力に悪臭を吸収分解して消臭できる。細かい粒子状の木粉の表面に光触媒が付着されるので、光触媒の存在する表面積が増えて、強力に悪臭を吸収分解して消臭できる。しかも、この光触媒が付着された木粉は接着面という面に付着されるので、木粉は面状に拡がり、光触媒の存在する表面積が増えて、強力に悪臭を吸収分解して消臭できる。
また、木材の木粉に水または/及び油と着色料という、少ない材料で、モザイク画の質感を出すことができる。さらに、大鋸屑という廃棄物を有効利用して、リサイクル品にすることができ、環境にも良い製品を提供できる。このような大鋸屑は間伐材などの木材の加工で生じる。
(1)着色木粉3の製造方法
着色木粉3の製造方法は以下の通りである。重量比では、水または/及び油100重量部に対して、木材の木粉5(大鋸屑をも含む。以下同じ)10乃至100重量部、着色料1乃至100重量部、混合される。また、体積比では、水または/及び油100体積部に対して、木材の木粉50乃至400体積部、着色料5乃至100体積部、混合される。
望ましくは、重量比では、水または/及び油100重量部に対して、木材の木粉50重量部、着色料50重量部、混合される。また、体積比では、水または/及び油100体積部に対して、木材の木粉200体積部、着色料5乃至25体積部、混合される。
さらに望ましくは、重量比では、水または/及び油100重量部に対して、木材の木粉75重量部、乾燥状態で着色料3.75重量部、混合される。木粉5は空気を多く含んでいるので、木粉5の元の木の比重の2/3乃至1/4まで比重が小さくなる。上記着色料6としては、食品着色料、顔料または絵の具が選択される。
上記混合物は撹拌機または撹拌棒などを用いてよく撹拌され、木材の木粉5に水または/及び油と着色料6とが均一に混合される。水に混合されるときは、着色料6は水性のものが用いられ、油に混合されるときは、着色料6は油性のものが用いられ、水及び油の混合液に混合されるときは、着色料6は水性若しくは油性またはこれらの混合物が用いられ、水と油との混合を均一に進めるため界面活性剤などが混合される。
このような混合によって、着色料6の粒子が木材の木粉5の隙間に着色料6の粒子が付着して、木粉5が着色される。この木粉5(大鋸屑)の粒径は、0.1ミリメートル乃至5ミリメートル、場合によって0.5ミリメートル乃至2.5ミリメートル、例えば1.0ミリメートル乃至2.0ミリメートル、一例として1.5ミリメートルである。木粉5の中の隙間は、針葉樹の仮道管または広葉樹の木繊維の隙間であり、この隙間は通常1μm乃至50μmの大きさである。針葉樹は例えば杉、桧、松、樅等であり、広葉樹は柿、楓、栗、桃、楠、桐等である。
以上のようにして着色された木粉5は、完全に乾燥またはある程度乾燥されてから、密封容器の中に入れられて撹拌されながら、光触媒塗料が霧状に噴霧される。この撹拌は、一本または複数本のスクリュ状またはテーパスクリュ状の撹拌棒、上記密封容器内に襞状の撹拌突条が設けられ当該密封容器自体の回転、ブロアから送られる送風などによって行なわれる。
上記光触媒塗料は、二酸化チタンといった酸化チタンなどの光触媒7を含む塗料で、口に入れても、体内に入れても無害な成分からなっていることが望ましい。むろん、用途によっては、皮膚接触において無害な成分からなっていてもよい。このような光触媒塗料は、多種類市販されている。
このような光触媒7は、重量比では、上述の木粉10乃至100重量部に対して、白色以外のとき二酸化チタン0.5乃至15重両部、白色のとき二酸化チタン1.2乃至36重両部、体積比では、上述の木材の木粉50乃至400体積部に対して、白色以外のとき二酸化チタン0.1乃至50体積部、白色のとき0.24乃至120体積部、付着される。
望ましくは、上述の木粉50重量部に対して、白色以外のとき二酸化チタン2.5重両部、白色のとき二酸化チタン6.0重両部、体積比では、上述の木材の木粉200体積部に対して、白色以外のとき二酸化チタン1体積部、白色のとき二酸化チタン2.4重両部、付着される。さらに望ましくは、上述の木粉75重量部に対して、白色以外のとき二酸化チタン3.75重両部、白色のとき二酸化チタン9.0重両部、付着される。
このように、木粉5が白色に着色されるときの二酸化チタンの混合量は、白色以外の着色料6が木粉5に付着されるときの二酸化チタンの混合量に比べて多くなる。これにより、白色の着色料6が不要となる。むろん、白色の着色料6が使用されても良い。
(2)木粉5、着色料6及び光触媒7の粒径
上記木粉5の粒径は、0.1ミリメートル乃至5ミリメートルであり、望ましくは0.5ミリメートル乃至3.5ミリメートル、より望ましくは1ミリメートル乃至2ミリメートルである。上記着色料6の粒径は、10乃至1000マイクロメートルであり、望ましくは50乃至500マイクロメートルである。上記光触媒7の粒径は、10乃至1000ナノメートル、望ましくは50乃至500ナノメートルである。
図1は光触媒7が付着された着色木粉3の拡大図を示す。光触媒7及び着色料6の粒径は木粉5の粒径より小さく、二酸化チタンなどの光触媒7の粒径は着色料6の粒径より小さい。これにより、着色料6は木粉5の表面に多数付着した上で、二酸化チタンなどの光触媒7は着色料6の表面に多数付着できるので、着色木粉3の一番表面に光触媒7が点在でき、光触媒7が木粉5と着色料6との間に挟まれず、光触媒7の表面に着色料6が付着せず、光触媒7の悪臭を分解して消臭するなどの作用が低下せず、光触媒7の機能が十分に発揮される。
このことは、木粉5に着色料6を付着した後に光触媒7が付着されるので、光触媒7が木粉5と着色料6との間により挟まれず、光触媒7の機能がより十分に発揮される。なお、着色料6の表面に二酸化チタンなどの光触媒7が付着すると、木粉全体の色は少々白みを帯びて明度・彩度が変化するが、これは上記着色料6を増量すれば解決でき、これを見越して、上述のように着色料6の混合量が決定される。
上記木粉5は、以下の工程で製造される。まず、間伐材の大鋸屑がまず升目2ミリメートルの「ふるい」にかけられ、粒径2ミリメートルを越える大鋸屑が除外される。次いで、2ミリメートルの「ふるい」から落ちた粒径2ミリメートル以下の大鋸屑が升目1ミリメートルの「ふるい」にかけられ、粒径1ミリメートル以下の大鋸屑が除外される。この升目1ミリメートルの「ふるい」の中に残った粒径1.1ミリメートル乃至1.9ミリメートル、1.5ミリメートルの粒径を中心とする大鋸屑が上記着色及び二酸化チタン付着に用いられる。
上記着色料6の粒子が小さくなると、木粉5の着色状態が薄くなって木の色が強くなり、粒子が大きくなると、木粉5の着色状態が濃くなり木の色が弱くなる。上記混合物の水または油を乾燥させることにより、上記着色料6の乾燥物または固形物の粒子の上記木粉5への付着/浸透が固定され、これにより当該木粉5が着色される。大鋸屑などの木粉5は着色料6が非常に付着し易い。
なお、着色料6の粒径は、10乃至1000ナノメートル、光触媒7の粒径は、10乃至1000マイクロメートルで、着色料6の粒径が光触媒7の粒径より小さくてもよい。これにより、光触媒7の表面に着色料6が付着して、鮮やかな色を出すことができる。この場合、光触媒7を木粉5に付着させる工程の次に、着色料6を木粉5に付着させる工程が行なわれてもよい。
また、着色料6の粒径及び光触媒7の粒径は、10ナノメートル乃至1000マイクロメートルで、着色料6の粒径と光触媒7の粒径とは同じでもよい。これにより、光触媒7の悪臭を分解して消臭するなどの作用がある程度低下しないし、ある程度鮮やかな色を出すことができる。この場合、着色料6を木粉5に付着させる工程と、光触媒7を木粉5に付着させる工程とが同時に行なわれてもよい。
このように着色料6の付着と光触媒7の付着とを同時に行なうには、油性の着色料6を用い、油の中に木粉5と着色料6と光触媒塗料または粉末の光触媒7がよく混合され、この後、光触媒7が付着され着色された木粉5が乾燥される。また、水の中に、水性の着色料、水性の光触媒塗料、木粉5がよく混合され、この後、光触媒7が付着され着色された木粉5が乾燥される。
さらに、上記密閉容器の中で木粉5が撹拌されながら、光触媒塗料と液体着色料とが同時に霧状に噴霧される。これらの各成分のうち一部が水性で他が油性であれば、場合によって界面活性剤が混合される。
(3)着色料6
上記着色料6としては、食品着色料が用いられ、食品着色料としては天然食品着色料、人工食品着色料、食品添加物着色料などからなり、各色は以下の通りの素材が用いられる。
(1)黒色:天然墨汁(油煙摩墨汁)
(2)赤色:ベニコウジより得られる色素
(3)青色:スピルリナなどの海藻または海草より抽出した色素
(4)緑色:食品添加物着色料製剤
(5)黄色:クチナシ果実より抽出した色素
(6)茶色:イネ科の穀物より抽出した色素
(7)紫色:国産ムラサキイモより抽出した色素
(8)抹茶色:クチナシ黄・青を配合した色素
(9)白色:上記二酸化チタンの付着によって達成される。
これらは一例であり、他の食品着色料が用いられても良い。このような食品着色料を用いることによって、障害者や痴呆症の人が誤って舐めたり口に入れたりしても安全で害はない。これらの食品着色料が2つまたは3つ以上混合されて、別の色が作られることもある。
また、上記着色料6としては、ポスターカラー、水彩絵の具、油絵の具等が使用され、酸化チタン、亜鉛華、カーボンブラック、ハンザエローG、ハンザエローG、黄土、ハンドシエンナー、ベンガラ、レーキッド、カーミン3B、群青、フタロシアニンブルー、クロムグリーン、酸化鉄などの成分からなっている。
この着色料6には、有機顔料と無機顔料とがある。このような実際の製品としては、ペンテル株式会社のポスターカラーの黒No.28、深緑No.74、草色No.63、黄緑No.17、ビリジアンNo.18などの各ナンバーの付いている製品が使用される。
上記着色料6の色は、白、黒、灰、青、赤、黄、緑、紫、橙、これらの混合色、金色、銀色、銅色、パール色など、多数のものがある。また、このように着色された木粉5のうち、色の異なるものを混ぜると、遠目にはこれらの混合色、近目には色ごとの木粉5の粒々が見える色彩/模様/絵柄を形成できる。
上記(9)のように、木粉5を白色に着色するときには、上記二酸化チタンが白色の着色料6も兼ねていて、着色料6は使用されない。むろん、白色の着色料6が使用されてもよい。木粉5が白色に着色されるときの二酸化チタンの混合量は、白色以外の着色料6が木粉5に付着されるときの二酸化チタンの混合量に比べて多くなる。
他の色の着色料6についても二酸化チタンが混合されているから、上記(1)〜(8)の白色以外の色では二酸化チタンの白色が少々含まれた彩度・明度となる。白色についても白色以外の色と同程度の明度・彩度を出すには、「二酸化チタン(光触媒)+白色の着色料」としなくてはならないが、「白色の着色料」は「二酸化チタン」で代用されるので、白色については、他の色に比べて、結果的に二酸化チタンの量が増えることになる。
上述のように、二酸化チタンを木粉5と混合して木粉5に付着させる工程とは別々に行なわれる。しかも、水に混合・溶解した着色料6に木粉5を添加・混合して木粉5に付着させる工程の次に、光触媒塗料または光触媒粉末が木粉5に付着させる工程が行なわれる。これにより、二酸化チタンの表面に着色料6が付着せず、二酸化チタンの悪臭を分解して消臭する作用が低下せず、光触媒7の機能が十分に発揮される。
なお、逆に、光触媒塗料または光触媒粉末が木粉5に付着させる工程の次に、水に混合・溶解した着色料6に木粉5を添加・混合して木粉5に付着させる工程が行なわれてもよい。これにより、二酸化チタンなどの光触媒7の表面に着色料6が付着して、鮮やかな色を出すことができる。
さらに、上記着色料6を木粉5と混合して木粉5に付着させる工程と、光触媒塗料または光触媒粉末が木粉5に付着させる工程とは一緒に行なわれてもよい。これにより、着色木粉3を製造する工程が少なくて済む。この両工程を一緒に行なう方法は上述した。
上記混合物には、場合によって、上述の界面活性剤野ほか、アルコールが場合によって混合される。界面活性剤は、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性系界面活性剤などいずれでもよく、ポリオキシエチレナルキルエーテル、ポリオキシエチレナルキルフェノールエーテルなどのノニオン系界面活性剤が選ばれる。
アルコールは、第1アルコール、第2アルコール、第3アルコール、低級アルコール、高級アルコール、脂環式アルコール、芳香族アルコールなどいずれでもよく、脂肪族1価アルコール等が選ばれる。
上記着色後の水または油の乾燥、または光触媒7付着後の木粉5の乾燥は、一日または数日の自然乾燥のほか、数時間のヒーターを用いた加熱乾燥、乾燥した空気を送り込む乾燥送風乾燥、温風を吹き込む加熱送風乾燥などがある。このような送風乾燥では、着色木粉3が飛散しないように上記混合物は容器内に収納される。
上記油としては、天ぷら油、サラダ油、オリーブ油、菜種油、大豆油、油絵の具用の油、石油、石油系の溶剤などが用いられるが、揮発性の高いものが上記乾燥には最適である。しかし、引火の危険性から、引火点/発火点の高い油が使用される。
(4)色彩面、模様面または絵柄面の製造方法
図2は、色彩面、模様面または絵柄面の製造方法を示す。上記着色木粉3の製造方法によって上記二酸化チタンが付着された着色木粉3は複数色製造される。板、金属板または紙の表面に両面接着テープが接着されて、接着面1が形成される。この接着面1の上面の接着面にはマスクシート2が貼着されて覆われている。
このマスクシート2は複数部分に分かれており、これら複数のマスクシート2は順次剥がされる。このマスクシート2は1つ剥がされるごとに、いずれかの色の着色木粉3がその上に蒔かれ、手、馬楝、軟質ローラまたは硬質ローラなどで着色木粉3が接着面1に押さえつけられ、着色木粉3が接着面1に付着される。
この場合、接着面1としてウレタンシートを使った両面接着テープを使えば、接着面の接着層は薄いので、流動性のある接着剤を使った場合に比べて、二酸化チタンが付着された着色木粉3が接着層にのめり込んで埋没してしまうことがないので、着色木粉3の二酸化チタンの悪臭分解作用が低下してしまうことがなくなる。
付着されなかった残った着色木粉3は、刷毛または小型ほうきなどで取り除かれ、再びもとの同じ色の着色木粉3の容器に戻される。したがって、着色木粉3は無駄なく有効に使用される。
以上の操作が各色の着色木粉3…につき繰り返され、マスクシート2…が順次剥がされるごとに、いずれかの色の着色木粉3…が順次付着され、これにより複数色又は多色の色彩面(模様面または絵柄面)4が形成される。
既に着色木粉3が付着された接着面1には、隙間無く着色木粉3が付着されているので、別の着色木粉3がこの上に乗っても、この別の着色木粉3が付着してしまうことがない。よって、各色の着色木粉3が互いに混じり合わないようにして、複数色/多色の色彩面、模様面及び絵柄面を描いていくことができる。
このような着色木粉3の付着にあたって、色の異なるものを2種類以上混ぜて、接着面1に貼り付けると、遠目にはこれらの混合色、近目には色ごとの木粉5の粒々が見える色彩面/模様面/絵柄面を形成できる。例えば、緑と黄の着色黄粉を混ぜて接着面1に貼り付けると、遠目には新緑の葉の黄緑色のように見え、近目には黄と緑が混在するまだらの植物のように見える。
この場合、混合する各着色黄粉3の混合割合を変化させると、黄色に近い緑色から、緑色に近い黄色まで、黄色と緑色との間で変化させることができる。このことは他の色の着色木粉3の複数種類の組み合わせでも同じであり、さらに、3色以上を混合する場合でも、3つの色の間の変化、4つの色の間の変化、………、というように上記色変化を多重に変化させることができる。
これにより、種々の混合色の色彩面、模様面または絵柄面が形成される。このような色彩面、模様面または絵柄面は、モザイク画状、粒絵状、点描画状などとなる。そして、各色の着色木粉3が互いに混じり合わないようにして、複数色/多色の色彩面、模様面及び絵柄面を描いていくことができる。
(5)他の実施の形態
本発明は、上記実施例に限定されず、種々変更可能である。例えば、上記着色料6としては透明のつや出し機能のあるものでもよい。これにより、艶のある木色(薄茶色)によるモザイク状画、粒状絵、点状描画などを実現できるし、上記色のある着色木粉3と混合すれば、色がついてしかも艶のある木色(薄茶色)によるモザイク状画、粒状絵、点状描画などを実現できる。
また、上記絵の具または顔料としては蛍光機能または燐光機能のあるものでもよい。これにより、蛍光色または燐光色のあるモザイク状画、粒状絵、点状描画などを実現できるし、上記色のある着色木粉3と混合すれば、色がついてしかも蛍光色または燐光色のあるモザイク状画、粒状絵、点状描画などを実現できる。
さらに、接着面1は平面である必要はなく、曲面、凹凸のある面、向きの異なる複数の平面群、立体面等でもよい。このような色彩面、模様面、絵柄面、モザイク状画、粒状絵、点状描画は、模型、建物・施設の壁、天井、床、柱、窓などに描かれてもよい。
また、接着面1は、硬質木面、竹面、硬質金属面、硬質樹脂面、ガラス面など、硬質または非可撓性の面のほか、紙面、スポンジ面、ウレタン面、ゴム面、革面、軟質樹脂面、可撓性のある金属面、軟質木面、布面など、軟質または可撓性のある面でもよい。このような軟質または可撓性の有る面に緑色系の着色木粉3を付着させると、芝生面・草面の模型・玩具を模倣できる。
上記着色木粉3の木粉5は、竹の大鋸屑(切削粉)、針葉樹または広葉樹の大鋸屑(切削粉)、桧などの木の香りのするもの、楠などの悪臭を吸収分解するもの、桐などの防虫作用のあるものであってもよい。これにより、着色木粉3、色彩面(模様面または絵柄面)4を、消臭機能を有する物として使用することができる。針葉樹は例えば杉、桧、松、樅等であり、広葉樹は柿、楓、栗、桃、楠、桐等である。
上述の色彩面、模様面、絵柄面、モザイク状画、粒状絵画、点状描画は、玩具、模型または地図の材料としても使用できる。例えば、鉄道・車両・船舶・航空機などの乗り物玩具の周囲の草面や地面の付属施設の玩具/模型、野球場/サーカー場/ゴルフ場/遊園地/アスレチック施設などのスポーツ施設・遊技施設の芝生・グリーン・砂面・地面の玩具/模型、古城・神社・仏閣等の歴史的施設の周囲、日本庭園・西洋庭園などの庭園施設、学校・体育館等の公共施設の周囲の砂利面・花壇・苔面・砂面、家屋などの周囲の庭・庭園・花壇の玩具/模型、古墳・ダム・山小屋・別荘・山岳公園・村落・都市などの自然景観模型・地形模型・地図や地形図などである。
また、本件発明の着色木粉3の製造方法、着色木粉3、色彩面、模様面または絵柄面の製造方法及び色彩面、模様面または絵柄面は、描画玩具としても使用可能である。上述の色彩面、模様面、絵柄面、モザイク状画、粒状絵画、点状描画は、アクセサリ、身装具、置物、花瓶、置時計、カレンダー、壁紙、壁シート、壁面、天井紙、天井シート、天井面としても使用され得る。
上記光触媒7としては、二酸化チタンなどの酸化チタンのほか、酸化亜鉛など、光照射によって悪臭・有害物質・臭い物質などが分解できれば、どのようなものでもよい。
(6)他の発明の効果
[1]木材の木粉に着色料を付着させる工程と、 この着色された木材の木粉に光触媒を付着させる工程と、 この着色され光触媒が付着された木粉を接着面に付着させることにより、色彩面、模様面または絵柄面を形成するための着色木粉の製造方法。
[2]上記木粉の粒径は、0.1ミリメートル乃至5ミリメートルであり、上記着色料は食品着色料であり、この着色料の粒径は、10乃至1000マイクロメートルであり、上記光触媒の粒径は、10乃至1000ナノメートルであり、光触媒及び着色料の粒径は木粉の粒径より小さく、光触媒は二酸化チタンであり、光触媒の粒径は着色料の粒径より小さいことを特徴とする請求項1記載の着色木粉の製造方法。これにより、モザイク状画、粒状絵画、点状描画の質感を出すことができ、強力に悪臭を吸収分解して消臭できる。
[3]上記木粉を白色に着色するときには、上記光触媒が白色の着色料も兼ねていて、着色料は使用されず、木粉が白色に着色されるときの光触媒の付着量は、白色以外の着色料が木粉に付着されるときの光触媒の付着量に比べて多いことを特徴とする請求項1または2記載の着色木粉の製造方法。これにより、白色については着色料を省略できる。
[4]上記着色料を木粉に付着させる工程と、光触媒を木粉に付着させる工程とは同時に行なわれる、または別々に行なわれることを特徴とする請求項1、2または3記載の着色木粉の製造方法。
これにより、着色料を木粉に付着させる工程の次に、光触媒を木粉に付着させる工程が行なわれれば、光触媒の表面に着色料が付着せず、光触媒の悪臭を分解して消臭するなどの作用が低下しない。
また、逆に、光触媒を木粉に付着させる工程の次に、着色料を木粉に付着させる工程が行なわれれば、光触媒の表面に着色料が付着して、鮮やかな色を出すことができる。この場合、例えば、着色料の粒径は、10乃至1000ナノメートル、光触媒の粒径は、10乃至1000マイクロメートルで、着色料の粒径が光触媒の粒径より小さくてもよい。
さらに、着色料を木粉に付着させる工程と、光触媒を木粉に付着させる工程とが同時に行なわれれば、本件着色木粉の製造が速くなるし、光触媒鮮の悪臭を分解して消臭するなどの作用がある程度低下しないし、ある程度鮮やかな色を出すことができる。この場合、例えば、着色料の粒径及び光触媒の粒径は、10ナノメートル乃至1000マイクロメートルで、着色料の粒径と光触媒の粒径とは同じでもよい。
[5]上記請求項1、2、3または4の製造方法によって製造されたことを特徴とする着色木粉。これにより、モザイク状画、粒状絵画、点状描画の質感を出すことができる、着色木粉を提供でき、強力に悪臭を吸収分解して消臭できる。
[6]上記請求項5の着色木粉が接着面に付着されることにより形成される上記色彩面、模様面または絵柄面の製造方法。これにより、モザイク状画、粒状絵画、点状描画の質感を出すことができ、強力に悪臭を吸収分解して消臭できる。
[7]上記請求項6の色彩面、模様または絵柄の製造方法によって製造されたことを特徴とする色彩面、模様面または絵柄面。これにより、木材の木粉を使って、色彩面、模様面または絵柄面に、モザイク画の質感を出すことができ、強力に悪臭を吸収分解して消臭できる。
[8]上記請求項1、2、3または4の製造方法によって上記着色木粉は複数色製造され、または上記請求項4の着色木粉は複数色製造され、上記接着面はマスクシートで覆われ、このマスクシートは複数部分に分かれており、これらのマスクシートは順次剥がされるごとに、いずれかの色の着色木粉が順次付着され、これにより複数色又は多色の色彩面、模様面または絵柄面が形成されることを特徴とする色彩面、模様面または絵柄面の製造方法。これにより、各色の着色木粉が互いに混じり合わないようにして、複数色/多色の色彩面、模様面及び絵柄面を描いていくことができ、強力に悪臭を吸収分解して消臭できる。
[9]上記請求項8の色彩面、模様面または絵柄面の製造方法によって製造されたことを特徴とする色彩面、模様面または絵柄面。これにより、木材の木粉を使って、色彩面、模様面または絵柄面に、モザイク画の質感を出すことができ、強力に悪臭を吸収分解して消臭できる。
[10]上記光触媒が付着された着色木粉は、木の香りのするもの、または悪臭を吸収分解するものであることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の着色木粉の製造方法、請求項5記載の着色木粉、請求項6または8記載の色彩面、模様面または絵柄面の製造方法及び請求項7または9記載の色彩面、模様面または絵柄面。これにより、着色木粉、色彩面、模様面または絵柄面によって、強力に悪臭を吸収分解して消臭できる。
[11] 上記接着面の接着層は薄く流動性が無いことを特徴とする請求項1、2、3、10または4記載の着色木粉の製造方法、請求項5、10記載の着色木粉、請求項6、10または8記載の色彩面、模様面または絵柄面の製造方法及び請求項7、10または9記載の色彩面、模様面または絵柄面。これにより、二酸化チタンが付着された着色木粉が接着層にのめり込んで埋没してしまうことがなく、着色木粉の二酸化チタンの悪臭分解作用が低下しなくなる。
[12]上記水または/及び油100重量部に対して、木材の木粉10乃至100重量部、着色料1乃至100重量部、二酸化チタン0.5乃至15重両部混合されることを特徴とする請求項1、2、3、10、11または4記載の着色木粉の製造方法、請求項5、10、11記載の着色木粉、請求項6、10、11または8記載の色彩面、模様面または絵柄面の製造方法及び請求項7、10、11または9記載の色彩面、模様面または絵柄面。これにより、木粉に効率よくかつ強固に着色料が付着する。
[13]上記水または/及び油100体積部に対して、木材の木粉50乃至400体積部、着色料5乃至100体積部、二酸化チタン0.1乃至50体積部混合されることを特徴とする請求項1、2、3、10、11、12または4記載の着色木粉の製造方法、請求項5、10、11、12記載の着色木粉、請求項6、10、11、12または8記載の色彩面、模様面または絵柄面の製造方法及び請求項7、10、11、12または9記載の色彩面、模様面または絵柄面。これにより、木粉に効率よくかつ強固に着色料が付着する。
[14]上記水または/及び油には、界面活性剤または/及びアルコールがさらに混合されることを特徴とする請求項1、2、3、10、11、12、13または4記載の着色木粉の製造方法、請求項5、10、11、12、13記載の着色木粉、請求項6、10、11、12、13または8記載の色彩面、模様面または絵柄面の製造方法及び請求項7、10、11、12、13または9記載の色彩面、模様面または絵柄面。これにより、水性または/及び油性の着色料を木粉に効率よくかつ強固に付着させることができる。
[15]木材の木粉に水または/及び油と着色料と二酸化チタンの粉末とを均一に混合させる工程と、 この混合物の水または油を乾燥させることにより、上記着色料及び二酸化チタンの乾燥物または固形物を上記木粉に付着固定させて、または光触媒塗料を噴霧しながら上記木粉を撹拌させて、当該木粉を着色させて木粉に二酸化チタンまたは光触媒を付着させる工程と、 この乾燥かつ着色させた木粉を接着面に付着させることにより、色彩面、模様面または絵柄面を形成するための着色木粉の製造方法。
これにより、木粉の表面に着色料を付着させても、木粉に付着した二酸化チタンなどの光触媒によって、木粉の悪臭の吸収分解作用が低下してしまわず、強力に悪臭を吸収分解して消臭できる。細かい粒子状の木粉の表面に二酸化チタンなどの光触媒が付着されるので、二酸化チタンなどの光触媒の存在する表面積が増えて、強力に悪臭を吸収分解して消臭できる。しかも、この二酸化チタンなどの光触媒が付着された木粉は接着面という面に付着されるので、木粉は面状に拡がり、二酸化チタンなどの光触媒の存在する表面積が増えて、強力に悪臭を吸収分解して消臭できる。
[21]木材の木粉に水または/及び油と着色料とを均一に混合させる工程と、 この混合物の水または油を乾燥させることにより、上記着色料の乾燥物または固形物を上記木粉に付着固定させて、当該木粉を着色させる工程と、よりなり、 この乾燥かつ着色させた木粉を接着面に付着させることにより、色彩面、模様面または絵柄面を形成するための着色木粉の製造方法。
これにより、木材の木粉に水または/及び油と着色料という、少ない材料で、モザイク状画、粒状絵画、点状描画の質感を出すことができる。また、大鋸屑という廃棄物を有効利用して、リサイクル品にすることができ、環境にも良い製品を提供できる。
[22]上記木粉の粒径は、0.1ミリメートル乃至5ミリメートルであることを特徴とする請求項21記載の着色木粉の製造方法。これにより、モザイク状画、粒状絵画、点状描画の質感を出すことができる。
[23]上記水または/及び油100重量部に対して、木材の木粉10乃至100重量部、着色料1乃至100重量部混合されることを特徴とする請求項21または22記載の着色木粉の製造方法。これにより、木粉に効率よくかつ強固に着色料が付着する。
[24]上記水または/及び油100体積部に対して、木材の木粉50乃至400体積部、着色料5乃至100体積部混合されることを特徴とする請求項21または22記載の着色木粉の製造方法。これにより、木粉に効率よくかつ強固に着色料が付着する。
[25]上記水または/及び油には、界面活性剤または/及びアルコールがさらに混合されることを特徴とする請求項21、22、23または24記載の着色木粉の製造方法。これにより、水性または/及び油性の着色料を木粉に効率よくかつ強固に付着させることができる。
[26]上記着色木粉は色の異なる複数種類製造され、この複数種類の着色木粉は種々の割合で混合され、これにより種々の混合色の色彩面、模様面または絵柄面が形成されることを特徴とする請求項21、22、23、24または25記載の着色木粉の製造方法。これにより、種々の着色木粉を混ぜたモザイク状画、粒状絵画、点状描画を提供でき、選択できる色の種類を広げることができ、遠目にはこれらの混合色、近目には色ごとの木粉の粒々が見える色彩面/模様面/絵柄面を形成できる。
[27]上記請求項21、22、23、24、25または26の製造方法によって製造されたことを特徴とする着色木粉。これにより、モザイク状画、粒状絵画、点状描画の質感を出すことができる、着色木粉を提供できる。
[28]上記請求項27の着色木粉が接着面に付着されることにより形成される上記色彩面、模様面または絵柄面の製造方法。これにより、モザイク状画、粒状絵画、点状描画の質感を出すことができる。
[29]上記請求項28の色彩面、模様または絵柄の製造方法によって製造されたことを特徴とする色彩面、模様面または絵柄面。これにより、木材の木粉を使って、色彩面、模様面または絵柄面に、モザイク画の質感を出すことができる。
[30]上記請求項21、22、23、24、25若しくは26の製造方法によって上記着色木粉は複数色製造され、または上記請求項6の着色木粉は複数色製造され、上記接着面はマスクシートで覆われ、このマスクシートは複数部分に分かれており、これらのマスクシートは順次剥がされるごとに、いずれかの色の着色木粉が順次付着され、これにより複数色又は多色の色彩面、模様面または絵柄面が形成されることを特徴とする色彩面、模様面または絵柄面の製造方法。これにより、各色の着色木粉が互いに混じり合わないようにして、複数色/多色の色彩面、模様面及び絵柄面を描いていくことができる。
[31]上記請求項30の色彩面、模様面または絵柄面の製造方法によって製造されたことを特徴とする色彩面、模様面または絵柄面。これにより、モザイク状画、粒状絵画、点状描画の質感を出すことができる。
[32]上記着色木粉は、木の香りのするもの、または悪臭を吸収分解するものであることを特徴とする請求項21、22、23、24または26記載の着色木粉の製造方法、請求項7記載の着色木粉、請求項28または30記載の色彩面、模様面または絵柄面の製造方法及び請求項29または31記載の色彩面、模様面または絵柄面。これにより、着色木粉、色彩面、模様面または絵柄面を、消臭機能を有する物として使用することができる。
二酸化チタンが付着され着色した木粉5が接着面に貼り付けられ、これによって形成されたモザイク状画、粒状絵画、点状描画によって消臭される。水または/及び油100重量部/100体積部に、木材の木粉10乃至100重量部/50乃至400体積部、着色料1乃至100重量部/5乃至100体積部が均一に混合され、この後、この混合物の水または油が乾燥され、さらに密封容器の中でこの着色木粉3が撹拌されながら、光触媒塗料が噴霧されて、着色木粉3の表面に光触媒7が付着される。このような着色木粉3は複数色分製造される。接着面1は複数部分に分かれたマスクシート2で覆われ、このマスクシート2が順次剥がされるごとに、いずれかの色の着色木粉3が順次付着され、これにより複数色又は多色の色彩面、模様面または絵柄面が混じり合わないように形成され、着色木粉3の二酸化チタンで消臭される。
着色した木粉5が接着面に貼り付けられて、モザイク状画、粒状絵画、点状描画の質感をだす。水または/及び油100重量部/100体積部に、木材の木粉10乃至100重量部/50乃至400体積部、着色料1乃至100重量部/5乃至100体積部が均一に混合され、この後混合物の水または油が乾燥され、着色料6の乾燥物または固形物が上記木粉5に付着固定させる。このような着色木粉3は複数色分製造される。接着面1は複数部分に分かれたマスクシート2で覆われ、このマスクシート2が順次剥がされるごとに、いずれかの色の着色木粉3が順次付着され、これにより複数色又は多色の色彩面、模様面または絵柄面が混じり合わないように形成される。
着色料6と光触媒7とが付着された木粉5の拡大表面を示す。 この発明の一実施の形態に係る接着面1及び色彩面(模様面または絵柄面)4の外観斜視図である。
符号の説明
1…接着面、2…マスクシール、3…着色木粉、
4…色彩面(模様面または絵柄面)、
5…木粉、6…着色料、7…光触媒。

Claims (10)

  1. 木材の木粉に着色料を付着させる工程と、
    この着色された木材の木粉に光触媒を付着させる工程と、
    この着色され光触媒が付着された木粉を接着面に付着させることにより、色彩面、模様面または絵柄面を形成するための着色木粉の製造方法。
  2. 上記木粉の粒径は、0.1ミリメートル乃至5ミリメートルであり、上記着色料は食品着色料であり、この着色料の粒径は、10乃至1000マイクロメートルであり、上記光触媒の粒径は、10乃至1000ナノメートルであり、光触媒及び着色料の粒径は木粉の粒径より小さく、光触媒は二酸化チタンであり、光触媒の粒径は着色料の粒径より小さいことを特徴とする請求項1記載の着色木粉の製造方法。
  3. 上記木粉を白色に着色するときには、上記光触媒が白色の着色料も兼ねていて、着色料は使用されず、木粉が白色に着色されるときの光触媒の付着量は、白色以外の着色料が木粉に付着されるときの光触媒の付着量に比べて多いことを特徴とする請求項1または2記載の着色木粉の製造方法。
  4. 上記着色料を木粉に付着させる工程と、光触媒を木粉に付着させる工程とは同時に行なわれる、または別々に行なわれることを特徴とする請求項1、2または3記載の着色木粉の製造方法。
  5. 上記請求項1、2、3または4の製造方法によって製造されたことを特徴とする着色木粉。
  6. 上記請求項5の着色木粉が接着面に付着されることにより形成される上記色彩面、模様面または絵柄面の製造方法。
  7. 上記請求項6の色彩面、模様または絵柄の製造方法によって製造されたことを特徴とする色彩面、模様面または絵柄面。
  8. 上記請求項1、2、3または4の製造方法によって上記着色木粉は複数色製造され、または上記請求項4の着色木粉は複数色製造され、上記接着面はマスクシートで覆われ、このマスクシートは複数部分に分かれており、これらのマスクシートは順次剥がされるごとに、いずれかの色の着色木粉が順次付着され、これにより複数色又は多色の色彩面、模様面または絵柄面が形成されることを特徴とする色彩面、模様面または絵柄面の製造方法。
  9. 上記請求項8の色彩面、模様面または絵柄面の製造方法によって製造されたことを特徴とする色彩面、模様面または絵柄面。
  10. 上記光触媒が付着された着色木粉は、木の香りのするもの、または悪臭を吸収分解するものであることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の着色木粉の製造方法、請求項5記載の着色木粉、請求項6または8記載の色彩面、模様面または絵柄面の製造方法及び請求項7または9記載の色彩面、模様面または絵柄面。
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