JP2008200718A - はんだペースト、電子回路装置及び電子部品の基板接続方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、複雑な構成の電子部品や基板を用いることなく、かつ煩雑な製造工程を必要とすることなく、電子部品と基板との間に隙間を形成できるようにする。
【解決手段】本発明は、Sn−Bi系合金が第1の金属として粉末状にされたSn−Bi系粉末合金11と、Sn−Bi系合金よりも高い融点を有するCuが粉末状にされたCu粉状12とがはんだ材としてフラックスに混合されたはんだペーストを用い、Sn−Bi系合金よりも高く、Cu粉末の融点よりも低い加熱温度でリードレス部品20の部品電極23とプリント配線基板5の部品接続ランド6とを熱溶着することにより、溶けることなく固形のまま残ったCu粉状12の上にリードレス部品20の部品電極23が乗っかる形となって、Cu粉状12の直径に相当する隙間を形成することができる。
【選択図】図5
【解決手段】本発明は、Sn−Bi系合金が第1の金属として粉末状にされたSn−Bi系粉末合金11と、Sn−Bi系合金よりも高い融点を有するCuが粉末状にされたCu粉状12とがはんだ材としてフラックスに混合されたはんだペーストを用い、Sn−Bi系合金よりも高く、Cu粉末の融点よりも低い加熱温度でリードレス部品20の部品電極23とプリント配線基板5の部品接続ランド6とを熱溶着することにより、溶けることなく固形のまま残ったCu粉状12の上にリードレス部品20の部品電極23が乗っかる形となって、Cu粉状12の直径に相当する隙間を形成することができる。
【選択図】図5
Description
本発明は、はんだペースト、電子回路装置及び電子部品の基板接続方法に関し、特に、プリント配線基板の部品接続ランドにはんだペーストを塗布し、当該はんだペーストを介してリードレス部品をプリント配線基板に接続する場合に適用して好適なものである。
従来、リードの存在しない直方体形状のリードレス部品1は、部品本体2の底部両側に断面L字状でなる部品電極3がそれぞれ取付けられている。そしてリードレス部品1は、その部品電極3の底面に対して1個又は複数個の突起電極4が溶接又はロウ付けにより後付けされることにより構成される。
図2に示すように、ガラスエポキシ等でなるプリント配線基板5では、その表面にリードレス部品1を接続するための部品接続ランド6が設けられており、その部品接続ランド6に対して導電樹脂7が塗布されて硬化された後、その導電樹脂7の上にリードレス部品1の部品本体2における各突起電極4がそれぞれ載せられた状態で当該部品本体2が上方から下方へ向けて加圧されるようになされている。
この結果、リードレス部品1は、その各突起電極4が導電樹脂7にそれぞれ圧入されて各部品電極3とプリント配線基板5の各部品接続ランド6とが接続されるため、各部品電極3の高さ分だけリードレス部品1の部品本体2の底面と、プリント配線基板5の上面との間に隙間を形成するようになされている(例えば、特許文献1の図5参照)。
特開平11-261189号公報
ところでかかる構成のリードレス部品1においては、突起電極3を後付けする工程が必要となる分だけ、製造工程が煩雑化するという問題が生じると共に、突起電極3が後付けされた専用部品でなければならず、汎用性に劣るという問題があった。
また、上述したリードレス部品1では、部品本体2の突起電極3とプリント配線基板5の部品接続ランド6とを加圧工程により接続するようになされているため、加圧工程時における圧力のばらつきによっては接触不良等が生じるという問題があった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、複雑な構成の電子部品や基板を用いることなく、かつ煩雑な製造工程を必要とすることなく、電子部品と基板との間に隙間を形成し得る、はんだペースト、電子回路装置及び電子部品の基板接続方法を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明においては、はんだ材がフラックスに混合されたはんだペーストであって、はんだ材は、第1の金属が粉末状にされた第1粉状体と、第1の金属よりも高い融点を有する第2の金属が粉末状にされた第2粉状体とが配合されてなるものである。
これにより、リードの無い電子部品の部品電極と、基板の部品接続ランドとが当該はんだペーストによって第1の金属の融点により熱溶着されたとき、溶けることなく固形のまま残った第2粉状体を介して電子部品の部品電極と基板の部品接続ランドとを接続し得ると共に、第2粉状体の上に電子部品の部品電極が乗った分だけ、基板と電子部品との間に、第2粉状体の高さ分に相当する隙間を形成することができる。
また本発明においては、はんだ材がフラックスに混合されたはんだペーストを用いて電子部品が基板に接続された電子回路装置であって、はんだ材は、第1の金属が粉末状にされた第1粉状体と、第1の金属よりも高い融点を有する第2の金属が粉末状にされた第2粉状体とが配合されてなるものである。
これにより、リードの無い電子部品の部品電極と、基板の部品接続ランドとが当該はんだペーストによって第1の金属の融点により熱溶着されたとき、溶けることなく固形のまま残った第2粉状体を介して電子部品の部品電極と基板の部品接続ランドとを接続し得ると共に、第2粉状体の上に電子部品の部品電極が乗った分だけ、基板と電子部品との間に、第2粉状体の高さ分に相当する隙間が形成された電子回路装置を製造することができる。
さらに本発明においては、第1の金属が粉末状にされた第1粉状体と、第1の金属よりも高い融点を有する第2の金属が粉末状にされた第2粉状体とが配合されてなるはんだ材がフラックスに混合されたことによって生成されるはんだペーストを基板の部品接続ランドに塗布するはんだペースト印刷ステップと、部品接続ランドに塗布されたはんだペーストの上から、リードの無い電子部品の部品電極を当接させた状態で載せる部品搭載ステップと、はんだペーストの上に電子部品の部品電極を当接させた状態のまま所定温度に加熱することにより、はんだペーストの第1粉状体だけを溶融し、第2粉状体における第2の金属をはんだペーストの中で固形のまま残すことにより、電子部品を基板から浮かせた状態で接続する溶融ステップとを設けるようにする。
これにより、リードの無い電子部品の部品電極と、基板の部品接続ランドとが当該はんだペーストによって第1の金属の融点により熱溶着されたとき、溶けることなく固形のまま残った第2粉状体を介して電子部品の部品電極と基板の部品接続ランドとを接続し得ると共に、第2粉状体の上に電子部品の部品電極が乗った分だけ、電子部品を基板から浮かせた状態で第2粉状体の高さ分に相当する隙間を電子部品と基板との間に形成することができる。
さらに本発明においては、第1の金属が粉末状にされた第1粉状体が含まれてなるはんだ材がフラックスに混合されたことによって生成されるはんだペーストを基板の部品接続ランドに塗布するはんだペースト印刷ステップと、はんだペーストに対して第1の金属よりも高い融点を有する第2の金属が粉末状にされた第2粉状体を配合する配合ステップと、第1粉状体及び第2粉状体が配合されてなるはんだペーストの上から、リードの無い電子部品の部品電極を当接させた状態で載せる部品搭載ステップと、はんだペーストの上に電子部品の部品電極を当接させた状態のまま所定温度に加熱することにより、はんだペーストの第1粉状体だけを溶融し、第2粉状体における第2の金属をはんだペーストの中で固形のまま残すことにより、電子部品を基板から浮かせた状態で接続する溶融ステップとを設けるようにする。
これにより、第1粉状体が含まれたはんだペーストに対して第1の金属よりも高い融点を有する第2の金属が粉末状にされた第2粉状体を配合し、そのはんだペーストの上に電子部品の部品電極を当接させた状態のまま所定温度に加熱し、はんだペーストの第1粉状体だけを溶融して第2粉状体における第2の金属をはんだペーストの中で固形のまま残し、電子部品を基板から浮かせた状態で接続することにより、リードの無い電子部品の部品電極と、基板の部品接続ランドとが当該はんだペーストによって第1の金属の融点により熱溶着されたとき、溶けることなく固形のまま残った第2粉状体を介して電子部品の部品電極と基板の部品接続ランドとを接続し得ると共に、第2粉状体の上に電子部品の部品電極が乗った分だけ、電子部品を基板から浮かせた状態で第2粉状体の高さ分に相当する隙間を電子部品と基板との間に形成することができる。
本発明によれば、リードの無い電子部品の部品電極と、基板の部品接続ランドとが当該はんだペーストによって第1の金属の融点により熱溶着されたとき、溶けることなく固形のまま残った第2粉状体を介して電子部品の部品電極と基板の部品接続ランドとを接続し得ると共に、第2粉状体の上に電子部品の部品電極が乗った分だけ、基板と電子部品との間に、第2粉状体の高さ分に相当する隙間を形成することができ、かくして複雑な構成の電子部品や基板を用いることなく、かつ煩雑な製造工程を必要とすることなく、電子部品と基板との間に隙間を形成し得る、はんだペーストを実現することができる。
また本発明によれば、リードの無い電子部品の部品電極と、基板の部品接続ランドとが当該はんだペーストによって第1の金属の融点により熱溶着されたとき、溶けることなく固形のまま残った第2粉状体を介して電子部品の部品電極と基板の部品接続ランドとを接続し得ると共に、第2粉状体の上に電子部品の部品電極が乗った分だけ、基板と電子部品との間に、第2粉状体の高さ分に相当する隙間を形成した電子回路装置を製造することができ、かくして複雑な構成の電子部品や基板を用いることなく、かつ煩雑な製造工程を必要とすることなく、電子部品と基板との間に隙間を形成し得る電子回路装置を実現することができる。
さらに本発明によれば、リードの無い電子部品の部品電極と、基板の部品接続ランドとが当該はんだペーストによって第1の金属の融点により熱溶着されたとき、溶けることなく固形のまま残った第2粉状体を介して電子部品の部品電極と基板の部品接続ランドとを接続し得ると共に、第2粉状体の上に電子部品の部品電極が乗った分だけ、電子部品を基板から浮かせた状態で第2粉状体の高さ分に相当する隙間を電子部品と基板との間に形成することができ、かくして複雑な構成の電子部品や基板を用いることなく、かつ煩雑な製造工程を必要とすることなく、電子部品と基板との間に隙間を形成し得る電子部品の基板接続方法を実現することができる。
さらに本発明によれば、第1粉状体が含まれたはんだペーストに対して第1の金属よりも高い融点を有する第2の金属が粉末状にされた第2粉状体を配合し、そのはんだペーストの上に電子部品の部品電極を当接させた状態のまま所定温度に加熱し、はんだペーストの第1粉状体だけを溶融して第2粉状体における第2の金属をはんだペーストの中で残し、電子部品を基板から浮かせた状態で接続することにより、リードの無い電子部品の部品電極と、基板の部品接続ランドとが当該はんだペーストによって第1の金属の融点により熱溶着されたとき、溶けることなく固形のまま残った第2粉状体を介して電子部品の部品電極と基板の部品接続ランドとを接続し得ると共に、第2粉状体の上に電子部品の部品電極が乗った分だけ、電子部品を基板から浮かせた状態で第2粉状体の高さ分に相当する隙間を電子部品と基板との間に形成することができ、かくして複雑な構成の電子部品や基板を用いることなく、かつ煩雑な製造工程を必要とすることなく、電子部品と基板との間に隙間を形成し得る電子部品の基板接続方法を実現することができる。
以下、図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)はんだペーストの構造
図2との対応部分に同一符号を付した図3に示すように、本発明におけるはんだペースト10は、スズ(Sn)に例えばビスマス(Bi)を加えたSn−Bi系合金が第1の金属として粉末状にされたSn−Bi系粉末合金11と、そのSn−Bi系粉末合金11よりも高い融点を有する例えば銅(Cu)が第2の金属として粉末状にされたCu粉末12とをフラックス13に配合することにより生成されている。
図2との対応部分に同一符号を付した図3に示すように、本発明におけるはんだペースト10は、スズ(Sn)に例えばビスマス(Bi)を加えたSn−Bi系合金が第1の金属として粉末状にされたSn−Bi系粉末合金11と、そのSn−Bi系粉末合金11よりも高い融点を有する例えば銅(Cu)が第2の金属として粉末状にされたCu粉末12とをフラックス13に配合することにより生成されている。
図4に示すように、スクリーン14の孔14Aにはんだペースト10が封止された状態で、プリント配線基板5の部品接続ランド6の上にスクリーン印刷が行われることにより、当該はんだペースト10が部品接続ランド6の上に塗布されることになる。
ここでSn−Bi系粉末合金11は、Snが42重量%、Biが58重量%の配分で構成され、その直径φが約25〜45[μm]の粉末であり、その融点(液相温度)が139℃となっている。なお、Sn−Bi系粉末合金11の直径が約25〜45[μm]となっているのは、スクリーン14の孔14Aのサイズ(φ0.2〜0.3[mm])やスクリーン14の厚さ(110[μm])との関係で決定されるものであって、必ずしもこれに限定されるものではない。
またCu粉末12は、Cuが100重量%で、その直径φが例えば約40[μm]の粉末であり、その融点(液相温度)が1083℃となっており、Sn−Bi系粉末合金11よりも高い融点(液相温度)を有している。
従って、はんだペースト10を溶融する際、加熱温度をSn−Bi系粉末合金11の融点(液相温度)よりも高く、かつCu粉末12の融点(液相温度)よりも低く設定すれば、はんだ材となるSn−Bi系粉末合金11だけが溶融し、Cu粉末12を固形のまま残すことが出来るようになされている。
なお、この場合のはんだペースト10では、Cu粉末12が全体のうち10〜15重量%を占めるように配合されている。
(2)リードレス部品の基板接続方法
次に、上述した本発明のはんだペースト10を用いて突起電極4(図1)の無いリードレス部品とプリント配線基板5の部品接続ランド6とを熱溶着することにより接続する2通りの方法について説明する。
次に、上述した本発明のはんだペースト10を用いて突起電極4(図1)の無いリードレス部品とプリント配線基板5の部品接続ランド6とを熱溶着することにより接続する2通りの方法について説明する。
(2−1)本発明におけるはんだペーストを用いたリードレス部品の基板接続方法
図5(A)に示すように、最初に、プリント配線基板5の部品接続ランド6の上に本発明のはんだペースト10を、その高さが110[μm]程度になるようにスクリーン印刷又はディスペンサーによって塗布する。
図5(A)に示すように、最初に、プリント配線基板5の部品接続ランド6の上に本発明のはんだペースト10を、その高さが110[μm]程度になるようにスクリーン印刷又はディスペンサーによって塗布する。
そして図5(B)に示すように、はんだペースト10の上に、リードレス部品20の部品本体22の底部両側にそれぞれ取付けられている断面L字状でなる部品電極23を載せた状態で所定の圧力により加圧する。因みに、図5(B)は、リードレス部品20がはんだペースト10の上に載置されただけであって、はんだペースト10の溶融前の状態を示している。
続いて図5(C)に示すように、Sn−Bi系粉末合金11の融点(液相温度)よりも高く、Cu粉末12の融点(液相温度)よりも低い加熱温度で、はんだペースト10を溶融することにより、はんだペースト10のSn−Bi系粉末合金11を溶融させ、リードレス部品20の部品電極23とプリント配線基板5の部品接続ランド6とを熱溶着させる。
このときはんだペースト10の中に予め配合されていたCu粉末12については、加熱温度がその融点(液相温度)に到達していないため固形のまま残り、その結果、Cu粉末12の上にリードレス部品20の部品電極23が乗っかる状態になるため、プリント配線基板5の上面と、リードレス部品20における部品本体22の底面との間には、少なくとも、かつ確実にCu粉末12の直径φ40[μm]以上の隙間を生じさせるようになされている。
(2−2)本発明のはんだペーストを生成しながら行うリードレス部品の基板接続方法
この場合の手順については、図6及び図7を用いて説明する。最初に、図6(A)に示すように、プリント配線基板5の部品接続ランド6の上に、Sn−Bi系粉末合金11だけがフラックス13に配合されたはんだペースト10Aを、その高さが110[μm]程度になるようにスクリーン印刷又はディスペンサーによって塗布する。
この場合の手順については、図6及び図7を用いて説明する。最初に、図6(A)に示すように、プリント配線基板5の部品接続ランド6の上に、Sn−Bi系粉末合金11だけがフラックス13に配合されたはんだペースト10Aを、その高さが110[μm]程度になるようにスクリーン印刷又はディスペンサーによって塗布する。
次に図6(B)に示すように、プリント配線基板5の部品接続ランド6の上に塗布されたはんだペースト10Aに対して、リードレス部品20を載置する前に、Cu粉末12を投入して混合することにより、上述したはんだペースト10(図3)を部品接続ランド6の上で生成する。
この場合も、はんだペースト10は、後から配合されるCu粉末12が全体のうち10〜15重量%を占めるように投入されるようになされている。この割合は、溶融することなく最後まで固形のまま残るCu粉末12が互いに重なり合うことなく、部品接続ランド6の上で適度な間隔でバランス良く配置されるように、部品接続ランド6の面積やはんだペースト10の体積との関係で決まる値であって、これに限定されるものではない。
続いて図7(A)に示すように、はんだペースト10の上に、リードレス部品20の部品本体22の底部両側にそれぞれ取付けられている断面L字状でなる部品電極23を載せた状態で所定の圧力により加圧する。因みに、図7(A)は、リードレス部品20がはんだペースト10の上に載置されただけであって、はんだペースト10の溶融前の状態を示している。
続いて図7(B)に示すように、Sn−Bi系粉末合金11の融点(液相温度)よりも高く、Cu粉末12の融点(液相温度)よりも低い加熱温度で、はんだペースト10を溶融することにより、Sn−Bi系粉末合金11を溶融させ、リードレス部品20の部品電極23とプリント配線基板5の部品接続ランド6とを熱溶着させる。
このときはんだペースト10に投入されたCu粉末12については、加熱温度がその融点(液相温度)に到達していないため固形のまま残り、その結果、Cu粉末12の上にリードレス部品20の部品電極23が乗っかる状態になるため、プリント配線基板5の上面と、リードレス部品20における部品本体22の底面との間には、少なくとも、かつ確実にCu粉末12の直径φ40[μm]以上の隙間を生じさせるようになされている。
なお実際上、図8(A)に示すように、はんだペースト10をA−A´線で切った断面については、図8(B)に示すように、Sn−Bi系粉末合金11が溶融されているものの、Cu粉末12については固形のまま、はんだペースト10の中に残っていることが分かる。
因みに、図8(A)に示した、はんだペースト10に含まれている複数個のCu粉末12は、Cu粉末12が全体のうち10〜15重量%を占めるようにはんだペースト10に配合されたことにより、Cu粉末12同士が互いに重なり合うことなく、部品接続ランド6の上で適度な間隔でバランス良く配置されたときのイメージを表している。
(3)動作及び効果
以上の構成において、はんだペースト10は、スズ(Sn)にビスマス(Bi)を加えた粉末状のSn−Bi系粉末合金11と、そのSn−Bi系粉末合金11よりも高い融点を有する粉末状のCu粉末12とをフラックス13に配合することにより生成され、これを用いてリードレス部品20とプリント配線基板5の部品接続ランド6とを接続する。
以上の構成において、はんだペースト10は、スズ(Sn)にビスマス(Bi)を加えた粉末状のSn−Bi系粉末合金11と、そのSn−Bi系粉末合金11よりも高い融点を有する粉末状のCu粉末12とをフラックス13に配合することにより生成され、これを用いてリードレス部品20とプリント配線基板5の部品接続ランド6とを接続する。
このとき、はんだペースト10に対する加熱温度が、Sn−Bi系粉末合金11の融点(液相温度)よりは高いものの、Cu粉末12の融点(液相温度)より低く設定されているため、リードレス部品20の部品電極23とプリント配線基板5の部品接続ランド6とがはんだ付けされたときに、固形のまま残るCu粉末12の上にリードレス部品20の部品電極23が乗っかる形となって、プリント配線基板5の上面とリードレス部品20における部品本体22の底面との間に少なくとも当該Cu粉末12の直径φ40[μm]以上の隙間を生じさせることが出来る。
これにより図9に示すように、例えプリント配線基板5が凸状に反るような場合でも、プリント配線基板5の上面がリードレス部品20における部品本体22の底面に衝突することを予め回避することが出来るので、部品電極23と部品接続ランド6とを接続している固形化したはんだペースト10に対するストレスが緩和され、クラックが生じて破壊される事態を未然に防止することが出来る。
また、図5(C)及び図7(D)に示したように、本発明のはんだペースト10を用いてリードレス部品23の底面とプリント配線基板5の上面との間に少なくともCu粉末12の直径φ40[μm]以上の隙間を形成するようにしたことにより、フラックス残渣13Aが部品接続ランド6の周囲に回り込むように食み出たときであっても、リードレス部品23の底面とプリント配線基板5の上面との間にアンダーフィル剤等の接着剤が流れ込むスペースを十分に確保し得るので接着強度を向上させることができる他、はんだ付け後に塗布する洗浄剤等の溶剤が流れ込むスペースを十分に確保し得るので洗浄性を向上させることもできる。
さらに、本発明のはんだペースト10を用いれば、従来のような突起電極4(図1及び図2)を後付けするような作業工程を必要とすることなく、一般的なはんだ付け作業だけでリードレス部品20とプリント配線基板5との隙間を容易に形成することが出来るので、製造過程を簡素化し、歩留まりを大幅に向上させることができる。
さらに、本発明のはんだペースト10を用いれば、簡単にリードレス部品20とプリント配線基板5との隙間を形成することが出来るので、リードレス部品20とプリント配線基板5の配線パターンとの絶縁距離を十分に確保し得ると共に、その隙間を介して放熱効果をもたらすことができ、かくしてプリント配線基板5からの熱がリードレス部品20に直接伝わることがないので、当該リードレス部品20の破壊防止に貢献することができる。
以上の構成によれば、2種類の異なる融点(液相温度)を持つSn−Bi系粉末合金11及びCu粉末12をフラックス13に配合することにより生成されたはんだペースト10を用いることにより、煩雑な製造工程を追加することなく、リードレス部品20をプリント配線基板5から十分な高さの隙間を持たせた状態で容易に接続することができる。
(4)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、第2粉状体として銅(Cu)が粉末状にされたCu粉末12(融点1083℃)を用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、Sn−Bi系粉末合金11よりも高い融点(液相温度)を有するFe粉末(融点:1537℃)、Ni粉末(融点:1453℃)、Ag粉末(融点:962℃)を用いるようにしても良い。
なお上述の実施の形態においては、第2粉状体として銅(Cu)が粉末状にされたCu粉末12(融点1083℃)を用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、Sn−Bi系粉末合金11よりも高い融点(液相温度)を有するFe粉末(融点:1537℃)、Ni粉末(融点:1453℃)、Ag粉末(融点:962℃)を用いるようにしても良い。
また上述の実施の形態においては、第2粉状体として単一の金属である銅(Cu)が粉末状にされたCu粉末12を用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、図10に示すように、その中心部分には任意の形状及びサイズのアルミニウムやセラミックス等でなる核30Aと、その核30Aの回りに、はんだ材と予めなじませ、はんだ付けし易くするためのSn、Ag、Auによるメッキ30Bを施したり、又はSn−Cu、Sn−Ag、Sn−Bi、Sn−Ag−Cuの合金によるメッキ30Bを施した金属メッキ粉末30を用いるようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、Sn−Bi系合金が第1の金属として粉末状にされたSn−Bi系粉末合金11を第1粉状体として用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、Sn−Ag−Cu系合金、Sn−Cu系合金等が第1の金属として粉末状にされた第1粉状体を用いるようにしても良い。
ここで、Sn−Ag−Cu系合金が第1の金属として粉末状にされた第1粉状体では、Snが95.8重量%、Agが3.5重量%及びCuが0.7重量%の配分で構成され、その融点(液相温度)が217℃となる。また、Sn−Cu系合金が第1の金属として粉末状にされた第1粉状体では、Snが99.3重量%、Cuが0.7重量%の配分で構成され、その融点(液相温度)が227℃となる。このように、何れにしてもSnとそれ以外の他の金属からなるSn系合金の融点(液相温度)としては232℃以下とするようにする。これにより、第1粉状体の融点(液相温度)よりも第2粉状体の融点(液相温度)が高くなる材料を選択し易くなる。
1、20……リードレス部品、2、22……部品本体、3、23……部品電極、4……突起電極、5……プリント配線基板、6……部品接続ランド、7……導電樹脂、10……はんだペースト、11……Si−Bi系粉末合金、12……Cu粉末、13……フラックス、14……スクリーン、30……金属メッキ粉末。
Claims (12)
- はんだ材がフラックスに混合されたはんだペーストであって、
上記はんだ材は、第1の金属が粉末状にされた第1粉状体と、上記第1の金属よりも高い融点を有する第2の金属が粉末状にされた第2粉状体とが配合されてなる
ことを特徴とするはんだペースト。 - 上記第1の金属は、Snである
ことを特徴とする請求項1に記載のはんだペースト。 - 上記はんだ材は、上記第1の金属に対して他の金属が加えられた液相温度232℃以下のはんだ合金である
ことを特徴とする請求項1に記載のはんだペースト。 - 上記はんだ材は、上記第1の金属に対して他の金属を加えた液相温度232℃以下のはんだ合金であると共に、上記第1粉状体が当該はんだ材に対して約40〜99重量%である
ことを特徴とする請求項1に記載のはんだペースト。 - 上記第2粉状体は、上記第1の金属よりも高い融点を有し、当該第2の金属に対して他の金属が加えられた合金である
ことを特徴とする請求項1に記載のはんだペースト。 - はんだ材がフラックスに混合されたはんだペーストを用いて電子部品が基板に接続された電子回路装置であって、
上記はんだ材は、第1の金属が粉末状にされた第1粉状体と、上記第1の金属よりも高い融点を有する第2の金属が粉末状にされた第2粉状体とが配合されてなる
ことを特徴とする電子回路装置。 - 上記第1の金属は、Snである
ことを特徴とする請求項6に記載の電子回路装置。 - 上記はんだ材は、上記第1の金属に対して他の金属が加えられた液相温度232℃以下のはんだ合金である
ことを特徴とする請求項6に記載の電子回路装置。 - 上記はんだ材は、上記第1の金属に対して他の金属を加えた液相温度232℃以下のはんだ合金であると共に、上記第1粉状体が当該はんだ材に対して約40〜99重量%である
ことを特徴とする請求項6に記載の電子回路装置。 - 上記第2粉状体は、上記第1の金属よりも高い融点を有し、当該第2の金属に対して他の金属が加えられた合金である
ことを特徴とする請求項6に記載の電子回路装置。 - 第1の金属が粉末状にされた第1粉状体と、上記第1の金属よりも高い融点を有する第2の金属が粉末状にされた第2粉状体とが配合されてなるはんだ材がフラックスに混合されたことによって生成されるはんだペーストを基板の部品接続ランドに塗布するはんだペースト印刷ステップと、
上記部品接続ランドに塗布された上記はんだペーストの上から、リードの無い電子部品の部品電極を当接させた状態で載せる部品搭載ステップと、
上記はんだペーストの上に上記電子部品の部品電極を当接させた状態のまま所定温度に加熱することにより、上記はんだペーストの上記第1粉状体だけを溶融し、上記第2粉状体における上記第2の金属を上記はんだペーストの中で固形のまま残すことにより、上記電子部品を上記基板から浮かせた状態で接続する溶融ステップと
を具えることを特徴とするリードレス部品の基板接続方法。 - 第1の金属が粉末状にされた第1粉状体が含まれてなるはんだ材がフラックスに混合されたことによって生成されるはんだペーストを基板の部品接続ランドに塗布するはんだペースト印刷ステップと、
上記はんだペーストに対して上記第1の金属よりも高い融点を有する第2の金属が粉末状にされた第2粉状体を配合する配合ステップと、
上記第1粉状体及び上記第2粉状体が配合されてなる上記はんだペーストの上から、リードの無い電子部品の部品電極を当接させた状態で載せる部品搭載ステップと、
上記はんだペーストの上に上記電子部品の部品電極を当接させた状態のまま所定温度に加熱することにより、上記はんだペーストの上記第1粉状体だけを溶融し、上記第2粉状体における上記第2の金属を上記はんだペーストの中で固形のまま残すことにより、上記電子部品を上記基板から浮かせた状態で接続する溶融ステップと
を具えることを特徴とする電子部品の基板接続方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007039790A JP2008200718A (ja) | 2007-02-20 | 2007-02-20 | はんだペースト、電子回路装置及び電子部品の基板接続方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011037259A (ja) * | 2009-08-18 | 2011-02-24 | Shenzhen Futaihong Precision Industrial Co Ltd | 金象嵌方法及びその方法によって金加飾材が象嵌された電子装置のハウジング |
CN102317031A (zh) * | 2009-02-25 | 2012-01-11 | 旭化成电子材料株式会社 | 金属填料、低温连接无铅焊料、及连接结构体 |
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2007
- 2007-02-20 JP JP2007039790A patent/JP2008200718A/ja active Pending
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