JP2008200157A - 遊技機 - Google Patents

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貴晶 橋本
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Abstract

【課題】通常遊技状態時の有利な価値を付与する状態を報知する割合が通常遊技状態中の所定時間毎に変更することにより、報知に対する趣向の意外性をいっそう高めることを目的とする遊技機を提供する。
【解決手段】第1遊技状態と第2遊技状態を含む通常遊技状態とこれよりも有利な特別遊技状態の判断を行う判断手段と、特別遊技状態終了後の第1遊技状態あるいは第2遊技状態のいずれかに設定する設定手段を備え、通常遊技状態は第2遊技状態であることを報知する報知状態と当該第2遊技状態であることを報知しない非報知状態のどちらかが選択される割合を互いに異ならせて設定している第1設定割合、第2設定割合を有し、通常遊技状態を第1設定割合に設定する割合設定手段と、通常遊技状態を第2設定割合に切り替える設定を行う切替設定手段と、第1設定割合あるいは第2設定割合のいずれかの設定された割合に基づいて決定する報知決定手段とを備える。
【選択図】図26

Description

本発明は、パチンコ遊技機、コイン遊技機、スロットマシン等に代表される遊技機に関する。
パチンコ遊技機等の遊技機は、通常遊技状態とその通常遊技状態中に所定の確率値に基づいて抽選を行い、当該抽選に当たった場合、すなわち「大当たり」の場合、通常遊技状態よりも遊技者に有利な価値を付与する特別遊技状態を備えている。この特別遊技状態(当たり遊技)を適宜回数(所定回数のラウンド)に亘り実行して、遊技者は賞球を獲得することができる。
特別遊技状態の終了後の通常遊技状態について、少なくとも二の異なる状態のいずれかに設定可能な遊技機がある(例えば、特許文献1等参照)。ここで言う少なくとも二の異なる状態とは、例えば、大当たりの成立しやすさである所定の確率値が互いに異なる高確率状態と低確率状態である。
特に特許文献1は、通常遊技状態が高確率状態である場合、通常遊技遊技状態が高確率状態にあるにも関わらず、一定期間高確率であることを報知しないことにより遊技の興趣を高める遊技機について開示している。そしてこの場合の高確率状態であることの報知の実行を抽選により選択していた。
しかしながら、特許文献1の遊技機によると、例えば、常時、通常遊技状態において所定の確率に基づいた抽選により高確率状態であることの報知の可否が選択されている。このため、高確率状態であることを報知する状態と報知しない状態がある所定の割合で発生することとなる。すなわち、遊技者が遊技を継続するに際して、高確率状態の報知、非報知の変化によりはじめのうちは意外性を楽しむことは可能である。ところが、遊技者が徐々に高確率状態の報知、非報知の変化に慣れてくると、遊技の展開の面白みが次第に薄れてしまう。
特開2004−65388号公報
本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、通常遊技状態時におけるより有利な価値を付与する状態を報知する割合が通常遊技状態中の所定期間毎に変更することにより、遊技者により有利な価値を付与する状態の報知に対する趣向の意外性をいっそう高めることを目的とする遊技機を提供する。
すなわち、請求項1の発明は、第1遊技状態と該第1遊技状態よりも有利な価値を付与する第2遊技状態を含む通常遊技状態が実行されている際に、所定の判断条件が成立することにより所定値の確率に基づいて前記通常遊技状態よりも有利な価値を付与する特別遊技状態を実行するか否かの判断を行う判断手段と、前記判断手段が前記特別遊技状態の実行を判断したことに起因して前記特別遊技状態終了後の通常遊技状態を前記第1遊技状態あるいは前記第2遊技状態のいずれかに設定する設定手段とを備えた遊技機において、前記通常遊技状態は、前記第2遊技状態であることを報知する報知状態と前記第2遊技状態であるにも関わらず当該第2遊技状態であることを報知しない非報知状態のどちらかが選択される割合を、互いに異ならせて設定している少なくとも二の第1設定割合及び第2設定割合を有し、所定の設定条件が成立することに起因して前記通常遊技状態を前記第1設定割合に設定する割合設定手段と、前記割合設定手段が前記通常遊技状態を前記第1設定割合に設定後、所定期間経過した際に前記通常遊技状態を前記第2設定割合に切り替える設定を行う切替設定手段と、前記設定手段が通常遊技状態を第2遊技状態に設定した際に、前記特別遊技状態終了後の前記第2遊技状態を報知状態に設定するかもしくは非報知状態に設定するかを前記第1設定割合あるいは第2設定割合のいずれかの設定された割合に基づいて決定する報知決定手段とを備えたことを特徴とする遊技機に係る。
請求項2の発明は、前記所定の設定条件が、前記判断手段により前記特別遊技状態が実行されることの判断に起因することを特徴とする請求項1に記載の遊技機に係る。
請求項3の発明は、前記所定の設定条件が、当該遊技機の遊技状態の初期化に起因することを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機に係る。
請求項4の発明は、前記所定の設定条件が、当該遊技機の電源の投入に起因することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の遊技機に係る。
請求項1の発明に係る遊技機によると、第1遊技状態と該第1遊技状態よりも有利な価値を付与する第2遊技状態を含む通常遊技状態が実行されている際に、所定の判断条件が成立することにより所定値の確率に基づいて前記通常遊技状態よりも有利な価値を付与する特別遊技状態を実行するか否かの判断を行う判断手段と、前記判断手段が前記特別遊技状態の実行を判断したことに起因して前記特別遊技状態終了後の通常遊技状態を前記第1遊技状態あるいは前記第2遊技状態のいずれかに設定する設定手段とを備えた遊技機において、前記通常遊技状態は、前記第2遊技状態であることを報知する報知状態と前記第2遊技状態であるにも関わらず当該第2遊技状態であることを報知しない非報知状態のどちらかが選択される割合を、互いに異ならせて設定している少なくとも二の第1設定割合及び第2設定割合を有し、所定の設定条件が成立することに起因して前記通常遊技状態を前記第1設定割合に設定する割合設定手段と、前記割合設定手段が前記通常遊技状態を前記第1設定割合に設定後、所定期間経過した際に前記通常遊技状態を前記第2設定割合に切り替える設定を行う切替設定手段と、前記設定手段が通常遊技状態を第2遊技状態に設定した際に、前記特別遊技状態終了後の前記第2遊技状態を報知状態に設定するかもしくは非報知状態に設定するかを前記第1設定割合あるいは第2設定割合のいずれかの設定された割合に基づいて決定する報知決定手段とを備えたため、通常遊技状態時におけるより有利な価値を付与する状態を報知する割合が通常遊技状態中の所定期間毎に変更することにより、遊技者により有利な価値を付与する状態の報知に対する趣向の意外性をいっそう高めることが可能となる。
請求項2の発明に係る遊技機によると、請求項1の発明において、前記所定の設定条件が、前記判断手段により前記特別遊技状態が実行されることの判断に起因するため、特別遊技実行後の通常遊技状態中において遊技者により有利な価値を付与する状態の報知に対する趣向の意外性をいっそう高めることができる。
請求項3の発明に係る遊技機によると、請求項1又は2の発明において、前記所定の設定条件が、当該遊技機の遊技状態の初期化に起因するため、遊技状態の初期化後の通常遊技状態中において遊技者により有利な価値を付与する状態の報知に対する趣向の意外性をいっそう高めることができる。
請求項4の発明に係る遊技機によると、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の発明において、前記所定の設定条件が、当該遊技機の電源の投入に起因するため、電源投入後の通常遊技状態中において遊技者により有利な価値を付与する状態の報知に対する趣向の意外性をいっそう高めることができる。
以下添付の図面に従って本発明を詳細に説明する。
図1は本発明の一実施例に係る遊技機全体の正面図、図2は図1の遊技機における遊技盤の正面図、図3は同遊技機の背面図、図4は同遊技機のシステム制御を簡略に示すブロック図、図5は全体処理に関するフローチャート、図6は主制御処理に関するフローチャートである。
本実施例において、主な語句の対応は以下のとおりである。
判断手段とは、図4に示す主制御回路150である。
設定手段とは、主制御回路150、サブ制御回路170である。
割合設定手段とは、主制御回路150、サブ制御回路170である。
切替設定手段とは、主制御回路150、サブ制御回路170である。
報知決定手段とは、主制御回路150、サブ制御回路170である。
第1遊技状態とは、いわゆる低確率状態である。
第2遊技状態とは、低確率状態に対する確率変動状態である。
なお、請求項の語句と本実施例の語句との対応は、以上のとおりであるが、本実施例は請求項の一つの実施形態であり、請求項の内容が以下の実施例に限定されるものではない。
図1及び図2に示す遊技機1は、この発明の一実施例に係るパチンコ遊技機である。遊技機1では、枠体2の内側に遊技盤3が着脱交換可能に収容されており、その遊技盤3に遊技球の外側ガイドレール4及び内側ガイドレール5が略円形に立設され、前記内側ガイドレール5によって囲まれた遊技領域6に、遊技球の入賞可能な入賞領域である入賞口等が設けられている。この実施例では、前記遊技盤3の遊技領域6に、次の複数の入賞口が設けられている。
まず、遊技領域6の中心線上に設けられた画像表示装置9の下方に、普通電動役物で可動片11a,11bを有する始動入賞口10、特別電動役物である大入賞装置(大入賞口)15が配設されており、その下方にはアウト口17が配設されている。また、上方両側にはランプ風車18a,18b、その下方に普通図柄変動開始用左ゲート19及び普通図柄変動開始用右ゲート21、その下方に風車22a,22bが設けられており、その下方に左袖入賞口23と右袖入賞口25が配設され、さらには前記大入賞装置15の両側に左落とし入賞口27と右落とし入賞口29が配設されている。
また、遊技機1の前面側には、遊技状態を報知する枠飾りランプ35,36、枠飾りランプ39L,39R、払い出された遊技球を受けるための上側球受け皿32、上側球受け皿32を取り付けるための取付板33、上側球受け皿32の飽和時に遊技球を受けるための下側球受け皿34、前記上側球受け皿32に内蔵されて音声や効果音を発して遊技状態を遊技者に報知するスピーカ37、遊技者による操作ハンドル92(操作手段)の発射操作に応じて遊技球を遊技領域6に向けて弾発発射する発射装置91等がそれぞれ組み付けられている。
発射装置91は、操作ハンドル92と、該操作ハンドル92の操作により駆動する発射モータ94と、この発射モータの駆動により間欠的に揺動して遊技球を弾発発射する打球杆(図示せず)とを有する。なお、遊技者により操作ハンドル92(操作手段)が握持されると、遊技者の生体電流はタッチスイッチ93(操作検出手段)により検知され、発射装置制御基板254(発射制御回路176)の制御を受け発射モータ94は駆動される(図3,図4参照)。発射装置91により発射された遊技球は、遊技盤面に立設された外側誘導レール4と内側誘導レール5間で構成される発射球誘導路を介して遊技領域6に誘導される。発射球誘導路により遊技領域6に誘導された遊技球は、転動しつつ下方へ落下し、各入賞口に入賞するか、あるいは何処にも入賞しなければ前記アウト口17から遊技盤3の裏側へ排出される。
なお、図中の画像表示装置9(表示手段、報知手段を兼ねる。)において、符号43は数字,アルファベット,記号あるいは絵(キャラクタ)等の図柄を変動表示及び停止表示(最終的に確定表示する前の仮停止表示を含む、以下同じ)可能な図柄表示装置、47はLED等からなる普通図柄変動数記憶表示器、49は画像表示装置9の窓枠部、50は図柄表示装置43の液晶表示器(TFT−LCDモジュール)等からなる画像表示部である。なお、普通図柄変動数記憶表示器47は、前記の普通図柄変動開始用左ゲート19及び普通図柄変動開始用右ゲート21を遊技球が通過することによって発生する図柄変動開始の数を、現在変動中のものを除いて保留回数(この例では最高4回)として記憶し表示する。
この実施例の画像表示部50は、横に並ぶ3つの図柄表示領域(左特別図柄表示領域、中特別図柄表示領域、右特別図柄表示領域)で構成される図柄表示部を有し、それぞれの図柄表示領域で判定図柄(特別図柄)が変動表示及び停止表示可能とされている。加えて、画像表示部50には普通図柄表示領域41が設けられており、普通図柄が変動表示及び停止表示可能とされている。また、画像表示部50には、特別図柄等に加えて背景画像(キャラクタ,背景,文字等を含む。)が表示されることもあり、背景画像が特別図柄の変動開始等の所定条件に起因して変動表示可能となっている場合もある。なお、この実施例において画像表示部50に表示される左、中、右特別図柄は、各々『0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11』の12通りの数字からなる図柄とされている。その他、図中の符号34は、特別図柄保留記憶数表示器である。
さらに、大入賞装置15に関して符号61は開閉板、63は特定領域入賞口である。なお、図柄表示装置43については、画像表示部50が前記したように液晶表示器に限られるものではなく、有機EL、CRT、その他の表示手段で構成されていてもよい。
遊技盤3の背面(裏面)には、入賞口への遊技球の入賞を検出する入賞口用検出スイッチ(遊技球検出手段に相当する。)等が設けられている。この実施例では、検出スイッチが各入賞口に対してそれぞれ設けられている。始動入賞口10に入賞した遊技球を検出する特別図柄変動開始スイッチは入賞球の通路に設けられており、入賞球の検出によって図柄表示装置43の図柄変動は開始される。その際、特別図柄変動中に始動入賞口10に入賞した遊技球の個数、すなわち特別図柄の変動を開始する回数については、保留回数(この例では最高4回)を、特別図柄保留記憶数表示器34に表示し、記憶数の減少によって前記表示器34の表示個数を減らす(色を変化させる)。その他、前記左袖入賞口23と右袖入賞口25の入賞球を検出する左袖入賞口用検出スイッチと右袖入賞口用検出スイッチ、前記左落とし入賞口27と右落とし入賞口29の入賞球を検出する左落とし入賞口用検出スイッチと右落とし入賞口用スイッチが、それぞれ対応する遊技盤背面に設けられている。
前述のとおり、始動入賞口10に入賞した遊技球を検出する特別図柄変動開始スイッチ(始動入賞口センサ)が入賞球用通路に設けられており、前記特別図柄変動開始スイッチによって入賞球が検出されると、図柄表示装置43における画像表示部50の左,中,右特別図柄表示領域で各特別図柄が変動を開始し、所定時間変動後、予め設定された順で特別図柄が変動停止して、停止図柄の組合せが確定表示される。なお、図柄変動パターン等によっては、特別図柄の確定表示以前に、いわゆるリーチ状態となったり、リーチ予告、当たり予告等が行われたりすることがある。そして、前記確定表示された停止図柄の組合せが、予め決められた判定図柄組合せである特定の大当たり図柄組合せ、例えば、同一図柄の組合せからなる通称ぞろ目であると、大当たり状態(特別遊技状態)に移行する。大当たり状態になると、大入賞装置15の開閉板61が開いて遊技領域6表面を落下してくる遊技球を受け止め、大入賞装置15内へ入賞可能にする。
ここで、リーチ状態とは、画像表示部50の左,中,右特別図柄表示領域において、特別図柄の変動表示が開始された後、表示制御が進行して表示結果が停止表示される前段階において、特定の表示態様、つまり大当たり図柄の組合せ(同一図柄の組合せ)が表示されやすい可変表示態様となったと遊技者に思わせるための表示態様をいう。この実施例では、リーチ状態の1つとして、前記画像表示部50の左,中,右特別図柄表示領域のうち、最終停止図柄(ここでは中特別図柄)を表示する表示領域(ここでは中特別図柄表示領域)だけを残して、残りの2つの表示領域で図柄が特定の組合せ(例えば同一図柄)となるように仮停止するリーチ変動表示処理がなされている。
また、リーチ状態時には、画像表示部50における特別図柄(主に最終停止特別図柄)の変動時間を長くしたり、画像表示部50における特別図柄を利用した図柄利用演出や特別図柄の背後に表示されるキャラクタや背景等を表示してリーチアクションが演出される(後出の図14参照)。なお、リーチ状態になる前に、リーチ状態になる可能性または大当たりになる可能性が高いことを報知する予告(予兆)が演出されるようにしてもよい。前記の予告としては、画像表示部50上へのキャラクタの表示や残像表示等が挙げられる。
遊技盤3の大入賞装置15の背面側には、特定領域入賞口63への入賞球を検出する特定入賞球検出スイッチ(特定領域センサ)が設けられ、入賞球の検出により大入賞装置15を再度開ける継続権利が成立する。また、大入賞装置15内の略中央には、大入賞装置15に入賞し、かつ特定領域入賞口63に入賞しなかった入賞球を検出する入賞球数カウントスイッチ(カウントセンサ)が設けられている。前記各入賞口への遊技球の入賞を各検出スイッチが検出するとき、すなわち遊技における入賞条件が成立すると、賞球払出装置によって、入賞球数に応じて予め設定されている所定数の遊技球が賞品球として払い出される。開閉板61は、所定時間(例えば29.5秒)経過後、あるいは大入賞装置15内(入賞球数カウントスイッチと特定領域センサ)で検出された入賞球数が所定個数(例えば10個)となった時点で閉じる。
大入賞装置15の開放中または大入賞装置15が閉じてから約2秒以内に、特定領域入賞口63への入賞球を特定入賞球検出スイッチが検出すると、前記大当たりを再度繰り返す継続権利が発生し、所定最高回数、実施例では最高15回(15ラウンド)、開閉板61の開放を繰り返す。このように大入賞装置15の開閉板61の開放・閉鎖がラウンドとして繰り返されることによって、遊技者はより多くの賞球を得ることができる。一連の遊技は大当たり遊技(特別遊技)であり、その状態は特別遊技状態である。
さらに、この実施例の遊技機1は特典遊技として確率変動機能を備えた機種であり、大当たり成立時における大当たり特別図柄組合せが確変図柄である‘1’,‘3’,‘5’,‘7’,‘9’,‘11’のいずれかの奇数のぞろ目(以下、当該特別図柄の組合せを特定図柄という。)であるときには、大当たり(特別遊技状態)の発生に加えて、大当たり終了後に確率変動が生じ、すなわち次回の大当たり発生確率が平時である低確率状態(1/315)よりも高い確率変動状態(高確率状態:7/315)に移行する『モード2』の状態となる(図15,16参照)。当該確率変動状態(確変状態)は第2遊技状態であり、遊技機の内部制御上の処理において次回の大当たりまで継続する。後述のとおり、見かけ上の表示等の報知では確率変動状態(第2遊技状態)であるにも関わらず確率変動状態(第2遊技状態)ではないように演出される場合がある。確率変動状態時に、再び上記確変図柄のぞろ目で大当たりが成立した場合には、その大当たり終了後に再度確率変動状態になる。
また、大当たり成立時における大当たり図柄組合せが通常図柄である‘0’,‘2’,‘4’,‘6’,‘8’,‘10’のいずれかの偶数のぞろ目(以下、当該特別図柄の組合せを非特定図柄という。)であるときには、大当たり終了後は、低確率状態(1/315)とされ、低確率状態の通常遊技状態は次回の大当たりまで継続する『モード1』の状態となる(図15,16参照)。当該低確率状態は第1遊技状態であり、遊技機の内部制御上の処理において次回の大当たりまで継続する。後述のとおり、低確率状態(第1遊技状態)が選択された場合には、見かけ上の表示等の報知は低確率状態(第1遊技状態)として演出される。
実施例の遊技機は、前記の特別遊技状態以外の状態を通常遊技状態としている。そして、この通常遊技状態は、確率変動状態(第2遊技状態)と低確率状態(第1遊技状態)に分けられる。特に、確率変動状態(第2遊技状態)は低確率状態(第1遊技状態)よりも大当たり発生確率が高まることから賞球に差が生ずる。つまり、遊技者は確率変動状態(第2遊技状態)から有利な賞価値を得ることができる。
前記した入賞口用検出スイッチの他に遊技盤背面に設けられている装置としては、始動入賞口10の可動片11a,11bを開閉する始動入賞口用ソレノイドと、大入賞装置15の開閉板61を開閉する大入賞口開放用ソレノイド、特定領域入賞口63の開閉扉(図示せず)を所定条件時に開閉するための特定領域開放用ソレノイド等があり、普通図柄変動開始用左ゲート19及び普通図柄変動開始用右ゲート21には通過する遊技球を検出する普通図柄変動開始スイッチがある。
なお、普通図柄変動開始スイッチで両ゲート19,21を通過する遊技球を検出することによって、画像表示部50の普通図柄表示領域41における普通図柄の変動を開始させる。そして、普通図柄表示領域41において図柄変動した後に確定表示された図柄が予め設定されている特定の図柄であった場合には、小当たり(普通図柄当たり)となり、始動入賞口10の可動片11a,11bの拡開開放を所定時間行う。
ここで、図3に示すように、遊技機1の遊技盤の裏面側には、該遊技盤の前面側に配設された前記画像表示装置9の画像表示部への図柄等の表示制御を行う図柄制御基板257、同じく遊技盤の前面側である遊技領域6に配設された入賞口に入球した遊技球を集合させる集合路を有する集合板(図示せず)が設けられている。
図3の符号240は遊技球を貯留する貯留タンク、241はタンクレール、242は枠用外部出力端子基板、243はランプ中継基板、244は受電基板、245は賞球センサ中継基板、246は盤面用外部出力端子基板、247は中継基板、248は音声制御基板、249はFG中継基板、250は主制御基板、251は電源基板、252はサブ制御基板(内部に発光制御基板を保持)、253は払出制御基板、254は発射装置制御基板、255はカードインターフェイス接続部、256は電源プラグ、257は図柄制御基板、260は制御基板収容ケース、Gは接地線である。
前記図柄表示装置43における図柄変動の制御は、図4に示す主制御回路150及びサブ制御回路170を介して該主制御回路150と前記画像表示装置9とを接続する表示制御回路160によって行われる。図示はしないが、各制御回路に対し電源装置(電源基板251内)から所定の電源供給が行われている。
主制御回路150は、CPU,RAM,ROM、並びに複数のカウンタを備えたコンピュータと、該コンピュータとサブ制御回路160等を結ぶ入出力回路と、前記コンピュータと大入賞装置15に接続される中継回路171等を結ぶ入出力回路等で構成される。CPUは、制御部,演算部,各種カウンタ,各種レジスタ,各種フラグ、各種タイマ等を備え、演算制御を行う他、大当たりの発生確率や小当たり(始動入賞口10の拡開開放を行う普通図柄当たり)の発生確率を定める乱数等も生成している。当該CPUは、実施例において、判断手段、設定手段、割合設定手段、切替設定手段、報知決定手段、制御手段、記憶手段、特別遊技実行手段、特典遊技実行手段、時間設定手段、計測手段、遊技進行制御手段、報知制御手段、遊技進行検出手段、変動態様選択手段等に相当し、前記列記した各手段に係る処理は同主制御回路150内のRAM,ROM等と連携して適式に各種演算されることにより、遊技機1における遊技進行は制御されている。また、前記RAMは、当否判定成立回数記憶手段等の各種記憶手段に相当し、始動入賞口検出スイッチの検出信号及びゲート検出スイッチの検出信号に関する記憶領域,CPUで生成される各種乱数値用の記憶領域,各種データ(コマンドデータ)を一時的に記憶する記憶領域やフラグ,CPUの作業領域を備えており、後述する判定図柄の図柄情報(各カウンタの取得数値)等の各種データを記憶する。さらに、前記ROMには、遊技上の制御プログラムや制御データが書き込まれている他、後述する各遊技状態における大当たり等の判定値等が書き込まれている。
この例の遊技機のサブ制御回路170は各種ランプ等の発光制御を行う発光制御回路176を内部に備え、CPU,RAM,ROMを備えたコンピュータと、該コンピュータと主制御回路150、その他の回路等を結ぶ入力回路から構成される。前記回路170内のCPUは、内部に制御部,演算部,各種カウンタ,各種レジスタ,各種フラグ等を有し演算制御を行う。また、前記RAMは、記憶領域と前記CPUによる作業領域等を有しており、主制御回路150のRAMと同様にカウンタの取得数値等の各種データを記憶する。さらに前記ROMには、サブ制御に必要な各種データが書き込まれている。サブ制御回路170は主制御回路150と共に設定手段、割合設定手段、切替設定手段、報知決定手段に相当する。また、サブ制御回路170内の発光制御回路176にはランプ表示器35,36及びその他の発光体、LED等が接続されている。
表示制御回路160は、表示制御手段であると共に図柄報知手段に相当し、CPU,RAM,ROMを備えたコンピュータと、該コンピュータとサブ制御回路170を結ぶ入力回路と、前記コンピュータと図柄表示装置43、普通図柄表示装置41を結ぶ出力回路等で構成される。前記CPUは、内部に制御部,演算部,各種カウンタ,各種レジスタ,各種フラグ等を有し演算制御を行う。また、前記RAMは、記憶領域と前記CPUによる作業領域等を有しており、主制御回路150のRAMと同様にカウンタの取得数値等の各種データを記憶する。さらに、前記ROMには、図柄表示装置43への表示データや各種表示プログラム等の図柄データが書き込まれている。表示制御回路160は、主制御回路150と共に図柄表示装置に相当し、画像表示装置9(特には図柄表示装置43の画像表示部50)に表示される遊技画像(特別図柄、普通図柄、図示はしないキャラクタ、風景等の背景画像、第1遊技状態あるいは第2遊技状態の映像報知、特別遊技状態の映像報知等)の表示制御に関する信号を主制御回路150から受信し、表示用データを設定して表示制御を行う。
中継回路171には遊技盤3に配設された大入賞装置15に係わるスイッチ類が備えられる。払出制御回路175には貸球払出装置96、発射制御回路176等が接続され、当該発射制御回路176には発射装置91が接続されている。また、この払出制御回路175及びフォト分配回路174には賞球払出装置95が接続されている。サブ制御回路170の出力回路には音声制御回路173が接続され、同回路173にスピーカ37が接続されている。音声制御回路173についても、それぞれに制御用CPU、制御データROM、制御データRAMが適式に備えられ(図示せず)、主制御回路150、サブ制御回路170から送信される遊技上の各種コマンド(リーチ、大当たり、小当たり、特別遊技状態実行中、特典遊技状態実行中、第1遊技状態あるいは第2遊技状態の報知等)を受信し、各種コマンドに応答した音声が実行される。
この遊技機1において、報知状態とは、遊技進行上の各種の情報が当該遊技機の外部に出力されて遊技者の知覚を通じて認識される状態である。一例として、低確率状態(第1遊技状態)や確率変動状態(第2遊技状態)は、表示制御回路160を介して図柄表示装置43(画像表示部50)に画像、映像、文字等として表示され、音声制御回路173を介してスピーカ37に音声、効果音として表され、発光制御回路176を介してランプ表示器35,36等に発光色の変化として表現される。
実施例における主制御回路150のCPUの主なカウンタとしては、C1カウンタをはじめ複数種のカウンタがある。各カウンタの所定時に取得された数値は、主制御回路150のRAMに最高4個まで格納される。なお、前記RAMに記憶された各カウンタの数値は、該カウンタに基づく一連の遊技動作処理された後にクリアされる。各カウンタの作動については以下に示す。
C1カウンタは、大当たり及び外れを判定する乱数カウンタであり、乱数:Q1、乱数範囲:0〜314である。C1カウンタは、当該遊技機1における判断手段(当否判定手段)に相当し、遊技球の検出に起因して当否判定を抽選するカウンタである。このC1カウンタは、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まり、所定の割り込み時間(実施例では4ms)毎に1ずつ加算され、数値が‘314’に至ると、再び‘0’に戻って前記加算を繰り返す。C1カウンタの数値は、遊技球が始動入賞口10に入賞(入球)して始動入賞口検出スイッチによって検出されたときに取得され、予め決定されている大当たり数値、この実施例では通常図柄組合せである低確率状態(第1遊技状態)には‘7’と対比され、確変図柄組合せである確率変動状態(第2遊技状態)には‘7’,‘57’,‘107’,‘157’,‘207’,‘257’,‘307’との対比により大当たりか否か判断される。また、当否の判定が終了するまでの間に、遊技球が始動入賞口10に入賞(入球)してC1カウンタの数値が再び取得されることがあるため、C1カウンタの記憶取得値(更新取得数値)は、現在判定中の取得値を含めず始動入賞口10のそれぞれの入球毎に最大4個が、主制御回路150のRAMに一旦格納され、順次判定に供される。
C2カウンタは乱数:Q2、乱数範囲:0〜11である。C2カウンタは、大当たり成立時、画像表示部50の左,中,右特別図柄表示領域に確定停止して揃う確定大当たり特別図柄組合せを決定する。C2カウンタは、電源投入時に‘0’から始まって前記割り込み時間毎に‘1’ずつ加算され、‘11’に至ると再び‘0’に戻る繰り返しを行う。C2カウンタの数値は、始動入賞口10への入賞球が始動入賞口検出スイッチによって検出されたときに取得され、現在判定中の取得値を含めず始動入賞口10のそれぞれの入賞毎に最大4個が、主制御回路150のRAMに一旦格納され、順次判定に供される。C2カウンタの数値には、各数値に対応する確定大当たり停止特別図柄組合せが予め割り当てられている。実施例においては、以下の表1のとおり、C2カウンタの取得数値‘0’〜‘11’に対応した特別図柄のぞろ目を確定大当たり停止図柄組合せとして最終的に確定停止表示する。
Figure 2008200157
C3,C4,C5カウンタは、前記C1カウンタによる大当たり当否判定結果が外れとなる場合において、各画像表示部に確定停止表示する外れ特別図柄組合せの決定に用いられる。C3カウンタ(乱数:Q3、乱数範囲:0〜11)は左特別図柄表示領域における左特別図柄、C4カウンタ(乱数:Q4、乱数範囲:0〜11)は右特別図柄表示領域における右特別図柄、C5カウンタ(乱数:Q5、乱数範囲:0〜11)は中特別図柄表示領域(最終停止図柄表示領域)における中特別図柄にそれぞれ対応する。
C3カウンタは、電源投入時に‘0’から始まって前記割り込み時間毎に‘1’ずつ加算され、‘11’に至った後、再び‘0’から始まって加算が繰り返される。また、C4カウンタは、電源投入時に‘0’から始まって、前記C3カウンタの数値が再び‘0’に戻る際に‘1’ずつ加算され、‘11’に至った後、再び‘0’から始まって加算が繰り返される。さらに、C5カウンタは、電源投入時に‘0’から始まって、前記C4カウンタの数値が再び‘0’に戻る際に‘1’ずつ加算され、‘11’に至った後、再び‘0’から始まって加算が繰り返される。これによって、C3〜C5カウンタの各乱数範囲が同一であっても、当該C3〜C5カウンタが同期(同一の組合せで加算)するのを避けることができる。
C3〜C5カウンタの数値には、各数値に対応する図柄が予め割り当てられている。この実施例では、以下の表2のとおり、C3〜C5カウンタの各取得数値‘0’〜‘11’に対応した特別図柄が割り当てられている。そして、始動入賞口検出スイッチによって入賞球が検出される毎にC3〜C5カウンタから取得される数値の組合せによって、外れ時に画像表示部50の左,中,右特別図柄表示領域に表示される確定停止特別図柄が定まる。また、C3〜C5カウンタの取得数値は、現在判定中の取得値を含めず始動入賞口10のそれぞれの入賞毎に最大4個が、主制御回路150のRAMに一旦格納される。
Figure 2008200157
この実施例では、外れの際にC3〜C5カウンタの全ての数値が一致し、かつ後出のC7カウンタの数値によりリーチ状態が成立する場合には、C5カウンタの数値に1加算し、その値とC3,C4カウンタの数値に割り当てられている各特別図柄が確定停止表示される。また、外れの際にC3〜C5カウンタの全ての数値が一致し、かつリーチ状態が成立しない場合、及びC3,C4カウンタの2つの数値が一致し(C5カウンタの数値は異なる。)、かつリーチ状態が成立しない場合には、C4カウンタの数値に1加算し、その値とC3,C5カウンタの数値に割り当てられている各特別図柄が確定停止表示される。さらに、外れの際にC7カウンタの数値によりリーチ状態が成立するにも係わらず、C3,C4カウンタの数値が一致しない場合には、C4カウンタの数値をC3カウンタの数値と同一数値に変更すると共に、C5カウンタの数値をC3カウンタの数値に1加算した数値に変更し、それらの変更した値とC3カウンタの数値に割り当てられている各特別図柄が確定停止表示される。
C6カウンタは乱数:Q6、乱数範囲:0〜35である。C6カウンタはそれ単独あるいは前記C3〜C5カウンタと共に、リーチ状態時のリーチ種類、すなわち、前記リーチ時に画像表示装置50の左,中,右特別図柄表示領域で表示される各特別図柄の表示態様等の決定に用いられる。C6カウンタの数値は遊技機1の電源投入時、‘0’から始まり、前記割り込み時間毎に1ずつ加算され、数値が‘35’になると、再び‘0’に戻って前記加算を繰り返す。当該C6カウンタの数値は、始動入賞口10への入賞球が始動入賞口検出スイッチによって検出されたときに取得され、現在判定中の取得値を含めず始動入賞口10のそれぞれの入賞毎に最大4個が、主制御回路150のRAMに一旦格納される。
C7カウンタは乱数:Q7、乱数範囲:0〜49である。C7カウンタは前記のC1カウンタによる大当たり当否判定結果が外れとなる場合において、リーチ状態となるか否かを決定し、具体的には画像表示部50の左,中,右特別図柄表示領域のうち最終停止図柄表示領域(この例では中特別図柄表示領域)だけを残して、残りの2つの表示領域において特別図柄が特定の組合せ(この例では同一図柄)で仮停止表示(停止表示)されるか否かを決定する。
このC7カウンタは、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まり、割り込み時間毎に(4ms毎に)1ずつ加算され、数値が‘49’になると、再び‘0’に戻って前記加算を繰り返す。当該C7カウンタの数値は、始動入賞口10への入賞球が始動入賞口検出スイッチによって検出されたときに取得され、大当たり当否判定結果が外れの場合に、その数値が予め決定されているリーチ成立数値と対比されてリーチ状態成立か否か判断される。この実施例では、前記リーチ成立数値は‘24’又は‘49’となっており、C7カウンタの取得数値が当該リーチ成立数値となった場合には、特別図柄においてリーチ状態が成立する。当該C7カウンタの取得数値は、現在判定中の取得値を含めず始動入賞口10のそれぞれの入賞毎に最大4個が、主制御回路150のRAMに一旦格納され、順次判定に供される。なお、この実施例では、前記C1カウンタによる大当たり当否判定結果が大当たりとなる場合、必ず特別図柄にはリーチ状態が成立するようになっているので、C7カウンタは使用されない。
これらのカウンタに加えて小当たり当否判定・普通図柄決定用カウンタ等をはじめとする各種のカウンタが備えられる。主制御回路150に設けられる複数のフラグとしては、大当たりフラグF1、始動入賞口入賞フラグF2、特別遊技実行中フラグF3、確率変動設定フラグF5、リーチフラグF6が挙げられ、その他、普通図柄当たり(小当たり)フラグ等が挙げられる。これらのフラグは、初期設定時には全て0にセットされている。
さらに、サブ制御回路170のCPUには、主なカウンタとしてD1カウンタ、D2カウンタがあり、同サブ制御回路170には状態フラグ等も設けられている。D1カウンタはLow状態用高確率報知カウンタ(乱数R1、乱数範囲:0〜99)であり、D2カウンタはHigh状態用高確率報知カウンタ(乱数R2、乱数範囲:0〜99)である。遊技機1の電源投入後、サブ制御回路170のCPU初期化時にはD1,D2カウンタは共に‘0’である。所定の割り込み時間(例えば2ms)毎に1ずつ加算され、数値が‘99’に至ると、再び‘0’に戻って前記加算を繰り返す。D1もしくはD2カウンタの乱数値が取得、状態フラグの設定等については、後述の図23〜図25に示す。
前記の状態フラグにおけるHigh状態とは、特別遊技状態終了後に実行される通常遊技状態における確率変動状態(第2遊技状態)であることを報知する割合と、確率変動状態(第2遊技状態)であるにも関わらず報知しないとする割合において、前者の報知する割合が後者の報知しない割合よりも高く設定されている状態である。High状態として設定されている第2遊技状態の報知の有無についての割合は「第1設定割合」に当たる。一方、状態フラグにおけるLow状態とは、前記のHigh状態の逆であり特別遊技状態終了後に実行される通常遊技状態における確率変動状態(第2遊技状態)であるにも関わらず報知しないとする割合が高められている状態である。Low状態として設定されている第2遊技状態の報知の有無についての割合は「第2設定割合」に当たる。この状態フラグのHigh状態及びLow状態は遊技機1の内部における設定である。このため、遊技者がいずれかの状態であることを表示等によっては認識することはできない。
これより、実施例の遊技機1を用い電源投入時の処理とこれに続く個別の処理を詳述する。図5の全体処理MWSのフローチャートとして示すように、前出の図4の電源基板251から各制御回路(制御基板)に電力が供給され、この遊技機1の電源投入が行われる(S1)。電源投入後、初期設定としてスタックの設定、定数設定、CPUの設定、SIO,PIO,CTCの設定等が行われる。確率変動設定フラグF5は0にセットされ(S2)、前記S1、S2の処理の後、図6のフローチャートに示す主制御処理MSが行われる。一連の処理より、確率変動設定フラグF5=0となり、電源投入直後においては常に確率変動状態(第2遊技状態)とならなくなる。
主制御処理MSについて、カウンタとの関係から詳述する。なお、図4に示した主制御回路150のCPUは、割り込み時間(4msec)毎に主制御回路150のROMに記憶されている各プログラム(メインルーチン)を実行する。
図6のフローチャートから理解されるように、主制御処理MSにおいては、出力処理(S10)、入力処理(S20)、乱数更新処理(S30)、乱数取得処理(S40)、大当たり当否判定条件成立の確認(S50)、大当たり当否判定処理(S60)、リーチ決定処理(S70)、確定停止特別図柄決定処理(S80)、特別図柄変動態様決定処理(S100)、始動入賞口開放処理(S120)、特別遊技実行処理(S130)、その他の処理(S140)が行われる。
出力処理(S10)では、図7のフローチャートから理解されるように、主制御回路150のRAMのコマンドバッファ内に出力データの有無が確認され(S11)、出力データがある場合には、当該出力バッファ内の出力データが出力される(S12)。出力データがない場合には、データの出力は行われず終了する。なお、出力データには、特別遊技状態、特典遊技状態、低確率状態(第1遊技状態)や確率変動状態(第2遊技状態)等の各種遊技状態、さらにこれら遊技の報知状態に関するコマンド等がある。
出力処理(S10)を通じて、前記の各コマンドは、サブ制御回路170を経由して表示制御回路160、音声制御回路173、発光制御回路176に送信されるほか、払出制御回路175等にも送信される。この結果、送信された各々の回路、装置において、例えば遊技の報知状態に関するコマンドが実行され、遊技者は進行中の遊技について画像、音声、発光等による報知状態を認識することができる。
入力処理(S20)では、図8のフローチャートから理解されるように、始動入賞口10内の始動入賞口検出スイッチが遊技球を検出した際の信号の有無が確認され(S21)、このスイッチによる検出信号がある場合、始動入賞口入賞フラグF2が1にセットされる(S22)。続いて、各種入賞口の検出スイッチにて検出信号の有無が確認され(S23)、各種入賞口に対応したセンサフラグがセットされる(S24)。前記の検出スイッチにおいて検出信号・操作信号がない場合、フローチャートから理解されるように始動入賞口入賞フラグF2、その他のセンサフラグのセットは行われない。
乱数更新処理(S30)では、図9のフローチャートから理解されるように、各カウンタの各数値Qn(n=1等)が所定時間毎に1ずつ加算され(S31)、各数値Qnが所定最大値X(例えばC1カウンタの場合は314等)に至ると次に再び‘0’に戻る繰り返しを行う(S32,S33)。そして、各カウンタの更新数値が主制御回路150のRAMの各カウンタと対応する乱数記憶エリアにそれぞれ記憶される(S34)。なお、各カウンタは割り込み時間(4msec)毎に1ずつ加算され、前記RAMの乱数記憶エリアにそれぞれ記憶される。
乱数取得処理(S40)では、図10のフローチャートから理解されるように、始動入賞口入賞フラグF2が1であるか否か確認され(S41)、該フラグF2が1である場合、つまり始動入賞口10への入賞(入球)がある場合、このフラグF2は0にセットされ(S42)、C1,C2カウンタの乱数値Q1,Q2が取得される(S43)。この乱数取得処理(S40)において、S41で始動入賞口入賞フラグF2が1でない(F2=0)の場合、以下に続く処理は行われず、当該S40の乱数取得処理を終了する。
乱数取得処理(S40)の後、大当たり当否判定条件が成立しているか否かが確認される(S50)。ここで、大当たり当否判定条件が成立しているとは、現在、大当たり実行中(特別遊技状態実行中)でないこと、すなわち、大入賞装置(大入賞口)15の開閉扉61が開放・閉鎖していないこと(各ラウンドの実行中ではないこと)、特別図柄が変動していないこという。そして、大当たり当否判定条件成立と判断された場合には、大当たり当否判定処理(S60)、リーチ決定処理(S70)、確定停止特別図柄決定処理(S80)、特別図柄変動態様決定処理(S100)が行われる。一方、大当たり当否判定条件が不成立の場合には上記S60ないしS100の処理は省略される。
大当たり当否判定処理(S60)では、図11のフローチャートから理解されるように、確率変動設定フラグF5が1であるか否か確認され(S61)、該フラグF5が1でない場合、すなわち低確率状態(第1遊技状態:1/315)では、前記C1カウンタの取得数値Q1が大当たり数値である‘7’と対比される(S62)。当該大当たり数値であれば特別遊技実行可、つまり大当たりとなり、大当たりフラグF1が1にセットされる(S63)。
一方、前記の確率変動設定フラグF5が1である場合、すなわち確率変動状態(第2遊技状態:7/315)では、C1カウンタの取得数値Q1が大当たり数値である‘7’,‘57’,‘107’,‘157’,‘207’,‘257’,‘307’と対比される(S64)。前記の大当たり数値のいずれかと一致すれば大当たりとなり、大当たりフラグF1が1にセットされる(S63)。なお、S62,S64において対比の結果、一致がない場合には大当たり当否判定は外れとして大当たりフラグF1は0にセットされる(S65)。
主制御回路150にて実行される前記の大当たり当否判定処理(S60)は判断手段に相当する。判断手段に伴う「所定の判断条件」とは、図11のフローチャートより自明のとおり、C1カウンタの取得数値Q1がそれぞれの設定数値と一致することである。
リーチ決定処理(S70)においては、リーチの有無、つまり、図柄表示装置43の画像表示部50でリーチ状態(大当たり及びリーチ外れ)となるか否かの決定がなされる。図12のフローチャートから理解されるように、このリーチ決定処理(S70)では、最初に大当たりフラグF1が1であるか否か確認され(S71)、大当たりフラグが1ではない、つまり大当たり不成立となる場合、前記C7カウンタの乱数値Q7が取得され(S72)、その取得数値Q7が‘24’又は‘49’であるか否か判断される(S73)。そして、両値が一致しない場合、リーチ無し(リーチ状態移行不可)となることが決まる。一方、前記取得数値Q7が‘24’又は‘49’である場合、リーチ有り(リーチ状態移行可)となることが決定し、リーチフラグF6が1にセットされる。また、前記S71において大当たりフラグF1が1である場合、つまり大当たり(特別遊技実行可)となる場合にも、リーチ有りとなることが決定し、リーチフラグF6は1にセットされる(S73)。
確定停止特別図柄決定処理(S80)では、大当たり当否判定処理(S60)に基づき画像表示部50に確定(最終)停止表示する特別図柄の決定が行われる。図13のフローチャートから理解されるように、この確定停止特別図柄決定処理(S80)では、まず、大当たりフラグが1であるか否か確認される(S81)。当該フラグが1である場合、すなわち大当たり(特別遊技実行可)となる場合、前記のC2カウンタの記憶取得数値Q2が読み出され、その取得数値Q2に対し、前記した予め決められている図柄の組合せが、画像表示部50に確定停止表示される確定大当たり停止図柄組合せとして決定される(S82)。
それに対して、前記S81で大当たりフラグF1が1でない、すなわち当該フラグF1が0と判断され、外れと判定された場合には、前記C3〜C5カウンタの乱数値Q3〜Q5が取得され(S83)、取得された全数値Q3〜Q5が一致するか否か確認される(S84)。全数値Q3〜Q5が一致する場合、続いてリーチ有り(前記リーチフラグF6=1)か否か、ここでは前記C7カウンタの記憶取得数値Q7が‘24’又は‘49’か否か判断される(S85)。そして、リーチ無し(リーチフラグF6=0)と確認された場合、前記C4カウンタ(右特別図柄用)の取得数値Q4を1加算し、その値とC3,C5カウンタの取得数値Q3,Q5に対して予め決められている図柄が確定停止表示される外れ特別図柄組合せとして決定される(S86)。一方、前記S85で、リーチ有り(リーチフラグF6=1)と確認された場合、前記C5カウンタ(中特別図柄用)の取得数値Q5を1加算し、その値とC3,C4カウンタの取得数値Q3,Q4に対して予め決められている特別図柄が確定停止表示される外れ特別図柄組合せとして決定される(S87)。
また、前記S84において、C3〜C5カウンタの取得数値Q3〜Q5のうち、少なくとも1つが異なる数値となる場合には、C3カウンタの取得数値Q3とC4カウンタの取得数値Q4が一致するか否か確認され(S88)、両値が一致する場合、さらにリーチ有り(リーチフラグF6=1)か否か確認される(S89)。そして、リーチ無し(リーチフラグF6=0)と判断された場合、前記C4カウンタの取得数値Q4を1加算し、その値とC3,C5カウンタの取得数値Q3,Q5に対して予め決められている特別図柄が確定停止表示される外れ特別図柄組合せとして決定される(S86)。一方、前記S89において、リーチ有り(リーチフラグF6=1)と判断された場合、C3〜C5カウンタの取得数値Q3〜Q5に対して予め決められている特別図柄が確定停止表示される外れ特別図柄組合せとして決定される(S90)。
さらに、前記S88において、C3カウンタの取得数値Q3とC4カウンタの取得数値Q4が一致しない場合、続いてリーチ有り(リーチフラグF6=1)か否か確認される(S91)。そして、リーチ有り(リーチフラグF6=1)と確認された場合、C4カウンタの取得数値Q4をC3カウンタの取得数値Q3と同一数値に変更し、かつC5カウンタの取得数値Q5を前記C3カウンタの取得数値Q3に1加算した数値に変更し、それらの数値とC3カウンタの取得数値Q3に対して予め決められている特別図柄が確定停止表示される外れ特別図柄組合せとして決定される(S92)。一方、前記S91において、リーチ無し(リーチフラグF6=0)と確認された場合、C3〜C5カウンタの取得数値Q3〜Q5に対し、前出の予め決められている特別図柄が確定停止表示される外れ特別図柄組合せとして決定される(S90)。
特別図柄変動態様決定処理(S100)では、先に説明した大当たり当否判定処理(S110),リーチ決定処理(S120),確定停止特別図柄決定処理(S130)に基づいて、画像表示部50のにおける特別図柄の変動態様の決定が行われる。
図14のフローチャートから理解されるように、この特別図柄変動態様決定処理(S100)においては、前記C6カウンタの乱数値Q6が取得され(S101)、大当たりフラグF1が1か否か確認される(S102)。大当たりフラグF1=0、つまり大当たり不成立(特別遊技実行不可)となる場合、主制御回路150のRAMに格納されているリーチフラグF6が1か否か確認される(S103)。前記リーチフラグF6が0、つまりリーチ無し(リーチ状態移行不可)の場合、リーチ状態の演出を行うことなく外れ特別図柄組合せで確定停止する変動態様1に決定される(S104)。
前記S103において、リーチフラグF6=1の場合、つまりリーチ有り(リーチ状態移行可)である場合、この例では、リーチ種類の決定に供されるC6カウンタの記憶取得数値Q6により特別図柄の変動表示態様が決定される。すなわち、C6カウンタの記憶取得数値Q6が読み出され、その記憶取得数値Q6が‘0’〜‘29’の範囲に属するか否か確認される(S105)。そして、前記記憶取得数値Q6が‘0’〜‘29’のいずれかである場合には、特別図柄の変動態様として、リーチ状態を構成する変動態様2に決定される(S106)。また、前記記憶取得数値Q6が‘0’〜‘29’ではない場合には、特別図柄の表示態様は他のリーチ状態を構成する変動態様3に決定される(S107)。S106,S107において変動態様2,変動態様3のリーチ状態の変動が決定された後、リーチフラグF6は0にセットされる(S108)。
前記S102で大当たりフラグF1が1の場合、つまり大当たり成立(特別遊技実行可)となる場合、前記主制御回路150のRAMに格納されているC6カウンタの記憶取得数値Q6が読み出され、その記憶取得数値Q6が‘0’〜‘9’の範囲に属するか否か確認される(S109)。そして、前記記憶取得数値Q6が‘0’〜‘9’のいずれかである場合には、特別図柄の表示態様が変動態様4に決定される(S110)。また、前記記憶取得数値Q6が‘0’〜‘9’ではない場合には、特別図柄の表示態様が変動態様5に決定される(S111)。S110,S111において変動態様4,変動態様5のリーチ状態の変動が決定された後、リーチフラグF6は0にセットされる(S108)。
変動態様1は5秒間の特別図柄変動後、リーチ状態となることなく外れ特別図柄組合せとして全ての特別図柄が確定停止する。変動態様2は10秒間、変動態様3は20秒間、変動態様4は12秒間、変動態様5は22秒間の特別図柄変動後、リーチ状態を伴い大当たりもしくはリーチ外れの特別図柄で確定停止表示する。
始動入賞口開放処理(S120)では、小当たり用フラグ、確率変動フラグ等の各種フラグの状態に応じて始動入賞口10の可動片11a,11bの開放に差異ある拡大解放が設定される。
特別遊技実行処理(S130)では、図15及び図16のフローチャートから理解されるように、特別遊技実行中フラグF3の値が1か否か確認され(S131)、該フラグF3が1でなければ、続いて、大当たりフラグF1の値が1か否か、つまり大当たりが成立しているか否か確認される(S132)。そして、大当たりフラグF1の値が1の場合、画像表示部50における特別図柄の停止表示の完了が確認され(S133)、当該停止表示の完了が確認された場合、大入賞装置15が再度開放する継続権利、すなわち開閉板61が所定時間経過後、あるいは大入賞装置15内(入賞球数カウントスイッチと特定領域センサ)で検出された入賞球数が所定個数となるまで開放される特別遊技(当たり遊技)が実行され、特別遊技実行中フラグF3が1にセットされる(S134,S135)。そして、大当たりフラグF1が0にセットされる(S136)。続いて当該特別遊技終了条件の成立(所定の遊技球の入賞等)が確認される(S137)。なお、前記S131において特別遊技実行中フラグF3の値が1である場合、すなわち特別遊技実行中である場合にはS132ないしS136の処理は省略され、直接特別遊技終了条件の成立(所定の遊技球の入賞等)が確認される(S137)。
前記S137で特別遊技終了条件が成立している場合、大当たり時に画像表示装置の表示される確定停止大当たり特別図柄組合せが特定図柄であるか否か(すなわち特別図柄が奇数のぞろ目か否か)が確認される(S138)。前記の特定図柄である場合、確率変動フラグF5が1にセットされ、モード2に設定される(S139)一方、特定図柄でなかった場合、確率変動フラグF5は0にセットされ、モード1に設定される(S140)。いずれにおいても、確率変動フラグF5(=1あるいは=0)の状態が主制御回路150のRAM内に記憶される。前記S137において特別遊技(当たり遊技)は終了しているため、特別遊技実行中フラグF3は0にセットされる(S141)。当該処理S130では、前記S132,S133,S137において各所定の条件が成立していないとされる場合には、そのまま同処理(S130)を終了する。
遊技機1の主制御回路150内で実行される特別遊技実行処理(S130)は設定手段に相当する。特に、図16のS138〜S140に示すとおり、確定停止大当たり特別図柄組合せが特定図柄であるか否かに応じて確率変動フラグF5を異なる状態にセットすることに基づく。
ちなみに、前記の特別遊技の態様は実施例の遊技機1によると、開閉板61は、所定時間(29.5秒)経過後、あるいは入賞球数カウントスイッチで検出された入賞球数が所定個数(10個)となった時点で閉じるようにされている。また、特定領域入賞口63への入賞球を入賞球数カウントスイッチが検出する毎に開閉板61の開放を再度繰り返す継続権利が発生し、開閉板61の開放を大当たりラウンド数に基づいて、所定最高回数(最高15回)繰り返す。そして、前記最高回数の開閉板61の開放が終了したことにより特別遊技終了条件が成立すると、特別遊技は終了する。なお、大入賞装置15への入賞に対しては、1個の入賞につき所定数、実施例では15個の遊技球が賞球払出装置95により賞品球として払い出される。以上の説明から自明なように、特別遊技状態の場合、通常遊技状態と比較してより高い価値の賞が付与される(遊技者はより多い賞球の獲得が可能である。)。
主制御処理MSにおいて、上述した各処理の他、遊技状態時に必要となるその他の処理(S140)として、例えば仮停止特別図柄変更決定処理、普通図柄変動開始用左右ゲート19,21の通過の確認、普通図柄当たり当否判定処理、遊技状態に対応した各種報知処理及びその他のエラーの処理等が適式に行われ、爾後の処理に備えて待機状態となる。
続いて、実施例の遊技機1のサブ制御回路内で行われる処理を詳述する。図17のサブ制御内全体処理SWSのフローチャートとして示すように、サブ制御回路170のCPUの初期化設定が行われ(S1001)、電断信号がONでありサブ制御回路のRAM内容が正常であるか否か確認される(S1002)。正常であれば、そのまま図18のフローチャートに示すサブ制御処理SSが行われる。また、S1002にて電断信号やRAM内容にエラーがあるときは、RAMの初期化が行われ(S1003)、サブ制御処理SSが実行される。
サブ制御処理SSについて、カウンタとの関係から詳述する。なお、図4に示したサブ制御回路170のCPUは、割り込み時間(2msec)毎にサブ制御回路のROMに記憶されている各プログラム(メインルーチン)を実行する。図18のフローチャートから理解されるように、サブ制御処理SSにおいては、サブ制御内乱数更新処理(S1100)、受信割り込み処理(S1200)、10msタイマ割り込み処理(S1300)、その他の処理(S1700)が行われる。
サブ制御内乱数更新処理(S1100)では、図19のフローチャートから理解されるように、各カウンタの各数値Rn(n=1等)が所定時間毎に1ずつ加算され(S1101)、各数値Rnが所定最大値Y(D1、D2カウンタとも‘99’)に至ると次に再び‘0’に戻る繰り返しを行う(S1102,S1103)。そして、各カウンタの更新数値がサブ制御回路170のRAMの各カウンタと対応する乱数記憶エリアにそれぞれ記憶される(S1104)。なお、実施例の各カウンタは2msec毎に1ずつ加算される。
受信割り込み処理(S1200)では、図20のフローチャートから理解されるように、主制御回路150から発信されるストローブ信号がサブ制御回路170に受信されたか(ONされたか)否かが確認される(S1201)。ストローブ信号が確認されると主制御回路150からストローブ信号と合わせて送信される受信コマンドがサブ制御回路RAM内の所定領域に格納される(S1202)。ストローブ信号の受信確認がなければ、当該処理S1200は終了する。この受信コマンドには、例えば、大当たりや外れの図柄変動パターン、低確率状態(第1遊技状態)や確率変動状態(第2遊技状態)に関連する各種コマンドが含まれる。
10msタイマ割り込み処理(S1300)では、図21のフローチャートから理解されるように、コマンド監視処理(S1400)、コマンド送信処理(S1500)、その他の処理(S1600)が行われる。
コマンド監視処理(S1400)においては、前記の受信割り込み処理(S1200)により受信した全てのコマンドの解析、動作の設定が行われる。図22のフローチャートのとおり、状態フラグ設定処理(S1410)、潜伏確変設定処理(S1420)が行われる。
状態フラグ設定処理(S1410)は、図23のフローチャートから理解されるように、サブ制御回路170のRAMに格納された受信コマンド中に大当たりエンディングコマンドがあるか否か確認される(S1411)。当該コマンドがある場合、状態フラグはHigh状態に設定され(S1412)、状態変動回数(つまり特別図柄の変動回数)が100回に設定される(S1413)。S1411にて大当たりエンディングコマンドがない場合、状態フラグの設定、状態変動回数の設定は行われず状態フラグ設定処理(S1410)を終了する。
前記の大当たりエンディングコマンドとは、大入賞装置15の開閉板61による15回のラウンドの終了、すなわち特別遊技状態の終了に際して主制御回路から発信されるコマンドである。このことからも分かるように、サブ制御回路170にて実行される状態フラグ設定処理(S1410)は割合設定手段に相当する。そして、判断手段である主制御回路150による特別遊技状態の実行(その終了)の判断に起因して、状態フラグがHigh状態に設定される。
むろん、状態フラグをHigh状態へ設定する契機としては、上記の特別遊技状態終了の他に、当該遊技機1の遊技状態の初期化に起因させることもできる。この場合、主制御基板250のRAMクリアスイッチ(図示せず)の操作に伴う主制御回路150のRAM内データの消去とこれに連動して発信されるRAMクリアコマンドを確認することとしてもよい。さらに、当該遊技機1の電源投入に起因させることもできる。これについては、電源基板251より各基板、制御回路への通電に伴う通電開始コマンドを確認することとしてもよい。RAMクリアコマンド、通電開始コマンドについては、前記S1411の大当たりエンディングコマンドの確認と適宜組み合わせて用いることもできる。上記の場合の状態フラグをHigh状態へ設定によると、遊技状態の初期化後に始まる通常遊技状態に意外性を持たせた遊技演出をすること(特に確率変動状態を報知するか否かに対する遊技性の演出)が可能である。または、電源投入後に始まる通常遊技状態にも意外性を持たせた遊技演出をすること(特に確率変動状態を報知するか否かに対する遊技性の演出)が可能である。
続く潜伏確変設定処理(S1420)は、確率変動状態(第2遊技状態)が設定されている場合であっても一定の条件下では当該状態であることを遊技者に認識できないようにする処理である。この潜伏確変設定処理(S1420)については、図24,図25のフローチャートから理解されるとおり、前記受信割り込み処理(S1200)によりサブ制御回路のRAMに格納された受信コマンドに大当たり変動パターンを指示する大当たりコマンドがあるか否か、確率変動状態(第2遊技状態)に設定されているか否か高確率状態コマンドがあるか否か、状態フラグはHigh状態に設定されているか否かについて順に確認される(S1421,S1422,S1423)。
そこで、状態フラグがHigh状態の場合、High状態用高確率報知カウンタD2の乱数R2が取得され(S1424)、この取得乱数値R2が‘0’〜‘79’の範囲に属するか否か確認される(S1425)。前記取得数値R2が‘0’〜‘79’のいずれかである場合には、遊技に関する報知状態は高確率報知状態に設定される(S1426)。また、前記取得数値R2が‘0’〜‘79’ではない場合、つまり‘80’〜‘99’の場合には、遊技に関する報知状態は低確率報知状態A(高確率時非報知状態)に設定される(S1427)。
一方、状態フラグがHigh状態ではない場合、つまり状態フラグがLow状態である場合、Low状態用高確率報知カウンタD1の乱数R1が取得され(S1428)、この取得乱数値R1が‘0’〜‘29’の範囲に属するか否か確認される(S1429)。前記取得数値R1が‘0’〜‘29’のいずれかである場合には、遊技に関する報知状態は高確率報知状態に設定される(S1426)。また、前記取得数値R1が‘0’〜‘29’ではない場合、つまり‘30’〜‘99’の場合には、遊技に関する報知状態は低確率報知状態A(高確率時非報知状態)に設定される(S1427)。
前記S1422にて、高確率状態コマンドがない場合、すなわち低確率状態(第1遊技状態)に設定されている場合、低確率報知状態Bに設定される(S1430)。S1427で設定される低確率報知状態Aの報知内容及びS1430で設定される低確率報知状態Bの報知内容は、互いに共通である。
具体的に述べると、前記の低確率報知状態A,Bに関しては、特別図柄変動中の画像表示部50に表示される背景色について、両方とも昼を表す空色に指定することである。また、高確率報知状態に関しては、特別図柄変動中の画像表示部50に表示される背景色について、夜を表す紺色に指定することである。むろん、高確率報知状態、低確率報知状態A,Bについては、画像や映像の他に、例えば高確率報知状態であるならば「確変モード!!」、低確率報知状態A,Bであるならば「通常モード!」の音声が再生される。さらに、高確率報知状態、低確率報知状態A,Bに応じたランプ等の発光が行われる。高確率報知状態と、低確率報知状態A,Bとの間では、明らかに遊技者への報知に際し差異ある態様であり、低確率報知状態A,Bでは確率変動状態(第2遊技状態)の旨の報知は実行されない。
そこで、高確率報知状態、低確率報知状態A,Bに対応した背景色を指定するコマンドはサブ制御回路170から表示制御回路160に送信され、図柄表示装置43(画像表示部50)に表示される。高確率報知状態、低確率報知状態A,Bに対応した音声を指定するコマンドはサブ制御回路170から音声制御回路173に送信され、スピーカ37から再生される。高確率報知状態、低確率報知状態A,Bに対応した発光を指定するコマンドはサブ制御回路170内の発光制御回路176に送信され、各ランプ表示器が発光する。
引き続き潜伏確変設定処理(S1420)において、S1421で受信コマンドに大当たり変動パターンを指示する大当たりコマンドがない場合、最も直近の大当たり終了時からの状態変動回数(つまり特別図柄の変動回数)が0回であるか否か確認される(S1431)。状態変動回数が0回である場合、状態フラグはHigh状態に設定されているか否か確認される(S1432)。前記S1432において状態フラグがHigh状態に設定されている場合、当該状態フラグはHighからLow状態に切り替えて設定される(S1433)。また、前記S1432において状態フラグがHigh状態に設定されていない場合(つまりLow状態の場合)、当該状態フラグはLow状態からHigh状態に切り替えて設定される(S1434)。
S1433,S1434により状態フラグがそれまでとは逆の状態に設定された後、状態変動回数(つまり特別図柄の変動回数)は100回に設定され(S1435)、当該状態変動回数から1回ずつの減算が行われる(S1436)。なお、S1431より最も直近の大当たり終了時からの状態変動回数が0回でなければ、そのまま当該状態変動回数から1回ずつの減算が行われる(S1436)。
一連の経路から把握されるように、状態フラグがHigh状態またはLow状態のいずれかであるかにより、その後取得するカウンタ(その乱数)が異なる。この実施例の場合、High状態用高確率報知カウンタD2の乱数R2(乱数範囲0〜99)については、その取得後の乱数値いかんにより、80%の割合(80/100)で高確率報知状態、20%の割合(20/100)で低確率報知状態Aに設定される。このように、互いに異なる高確率報知状態あるいは低確率報知状態Aとして設定される割合(80:20)が第1設定割合である。Low状態用高確率報知カウンタD1の乱数R1(乱数範囲0〜99)については、その取得後の乱数値いかんにより、30%の割合(30/100)で高確率報知状態、70%の割合(70/100)で低確率報知状態Aに設定される。このように、互いに異なる高確率報知状態あるいは低確率報知状態Aとして設定される割合(30:70)が第2設定割合である。
従来の遊技機の場合、確変図柄(特定図柄)により大当たりした場合、一律に高確率報知状態に設定、移行する。または背景技術にて述べたように一定期間高確率報知状態に移行しない旧来の潜伏確変機能を備えた遊技機もある。これに対し、本実施例の遊技機1によると、確変図柄(特定図柄)により大当たりした場合であっても、上記のとおり状態フラグに応じて第1設定割合または第2設定割合が設定される。さらに、第1設定割合、第2設定割合においては、それぞれ高確率報知状態と低確率報知状態Aの選択割合(抽選割合)が異なる。内部制御において高確率となる確率変動状態(第2遊技状態)に設定されている場合であっても、状態フラグの設定状況、カウンタの取得数値により、高確率(確率変動)を認識させることができる画像表示、音声、発光等の報知が確実に実行されるとは限らない。
つまり、遊技者は、確変図柄による大当たりを知って特別遊技後に実行される遊技について、当然に確率変動状態(第2遊技状態)に移行する設定がされたものと認識している。ところが、第1設定割合、第2設定割合より低確率報知状態Aが設定されることもあるため、確率変動状態(第2遊技状態)であるにもかかわらず、見かけ上の低確率状態(第1遊技状態)が報知、演出される。この場合、遊技者は本来あるべき報知が行われないことについての違和感を抱きながらも遊技を続ける。見かけ上の低確率報知状態が続いている一方、実際の内部処理においては大当たりの発生頻度は高められている。そのため、見かけ上の低確率状態とは逆に大当たりとなりやすく、意外性ある演出が可能となり遊技に対する高揚感がいっそう高まる。このように全く斬新な潜伏確変を設定して実行することができる。
サブ制御回路170にて実行される潜伏確変設定処理(S1420)は切替設定手段に相当し、同処理のS1431ないしS1433における状態変動回数が0回、いわゆる所定時間が経過した後の状態フラグのLow状態への切り替えに対応する。また、潜伏確変設定処理(S1420)は報知決定手段にも相当し、同処理におけるS1423、S1424、S1428の状態フラグに応じたR1またはR2の乱数取得が対応する。これによって、確変図柄により大当たりして特別遊技状態終了後に始まる確率変動状態(第2遊技状態)の報知状態の設定、もしくは非報知状態の設定について、第1設定割合あるいは第2設定割合のいずれかに設定された割合に基づいて決定される。
再び図21のコマンド送信処理(S1500)においては、表示制御回路160、音声制御回路173、発光制御回路176等の各回路に対してサブ制御回路170の出力回路(出力バッファ)から必要なコマンドが送信される。
図21の10msタイマ割り込み処理におけるその他の処理(S1600)では、必要とされる各種処理が実行される。例えば、発光体データ出力処理(10msタイマ割り込み処理で作成した発光体データの出力)、入力処理(スイッチのエッジデータ及びレベルデータの作成)及びウォッチドッグタイマ処理(サブ制御回路の監視、異常発生の報知、リセット設定)等から構成される2msタイマ割り込み処理、他に、スイッチ状態取得処理(2msタイマ割り込み処理で作成したスイッチデータを10msタイマ割り込み処理用のスイッチデータとしての格納)、コマンド受信許可確認処理(RAMクリア時等の演出禁止期間の判定)、下皿状態確認(下皿満杯報知用のタイマ設定)、ループシナリオ再設定処理(遊技者待ち演出の設定)等がある。
図18に表しているサブ制御処理SSの一連の処理に続くその他の処理(S1700)では、サブ制御処理の進行上必要とされる各種処理、その他のエラーの処理等が適式に行われ、爾後の処理に備えて待機状態となる。
主制御処理MS及びサブ制御処理SSにて順次述べてきた遊技状態とこれに付随する報知状態等の変化について、図26、図27の時系列図を用い説明する。図26の上段〈a〉の時系列は、遊技機1の遊技に大当たりがなく、状態変動回数が随時100回から減算され、状態変動回数が0回になるとまた100回に更新されている状態を示す。このとき、状態変動回数の0回から100回への更新を繰り返すたびに状態フラグはHigh状態とLow状態との間で切り替わる。前記〈a〉の時系列は図25の潜伏確変設定処理(S1420)におけるS1431ないしS1436の経路に相当する。なお、〈a〉の時系列において、状態フラグのHigh状態とLow状態の繰り返しは当該遊技機1の電源投入、RAMクリア等の始動に関する条件に起因してHigh状態を初めとしてから切り替えられながら続く。
同図26の中段〈b〉の時系列については、状態フラグがHigh状態に設定されている最中であり、例えば、特別図柄の状態変動回数が75回であるときに大当たりが成立する場合、主制御処理MSの特別遊技実行処理(S130)等に開示するとおり、特別遊技状態が実行される。特別遊技状態は〈b〉の時系列の太矢印部分である。
次に、今回の特別図柄の大当たりに関し、確変図柄(特定図柄)により大当たりであるとすると、潜伏確変設定処理(S1420)においてS1422により高確率状態コマンドありとされる。続くS1423において、当該大当たりは、状態フラグがHigh状態中の大当たりであるため、High状態であるとしてS1424にてHigh状態用高確率報知カウンタD2の乱数R2が取得される(前記S1100の処理)。乱数R2の取得値の抽選(S1425)により、〈b〉の時系列の下段側に示すように、第1設定割合(80:20)に応じて高確率報知状態(右下がり斜線)あるいは低確率報知状態A(右上がり破線)のいずれかに設定され、該当するいずれかの報知状態が適式に実行される。〈b〉の時系列において、高確率報知状態(右下がり斜線)と低確率報知状態A(右上がり破線)の内部の網掛け部分は、抽選される割合が高い側である(以下同様)。
次に、前記状態フラグ設定処理(S1410)に開示するように、特別遊技状態の終了(エンディングコマンド確認:S1411)に起因して状態フラグはHigh状態に設定され(S1412)、同時に状態変動回数も100回に設定される(S1413)。従って、〈b〉の時系列の上段側に示すように、特別遊技状態の終了直後には状態フラグは必ずHigh状態から始まり、前記のとおり状態変動回数の減算と100回への更新を繰り返す。この状態変動回数の更新毎に状態フラグはHigh状態とLow状態との間で切り替わる。なお、切り替わり後の状態フラグがLow状態であるときには、Low状態用高確率報知カウンタD1の乱数R1が取得される(前記S1100の処理)。乱数R1の取得値の抽選(S1429)により、〈b〉の時系列の下段側に示すように、第2設定割合(30:70)に応じて高確率報知状態(右下がり斜線)あるいは低確率報知状態A(右上がり破線)のいずれかに設定され、該当する報知状態が適式に実行される。
図26の下段〈c〉の時系列は、前記〈b〉の時系列の説明と異なり、確変図柄(特定図柄)ではない図柄、つまり非特定図柄で大当たりが成立したときを示す。この場合、潜伏確変設定処理(S1420)のS1422より高確率状態コマンドなしとされ、そのまま低確率報知状態Bが設定される。また同様に、前記状態フラグ設定処理(S1410)に開示するように、特別遊技状態(図示の太矢印)の終了(エンディングコマンド確認:S1411)に起因して状態フラグはHigh状態に設定され(S1412)、同時に状態変動回数も100回に設定される(S1413)。従って、〈c〉の時系列の上段側に示すように、特別遊技状態の終了直後には状態フラグは必ずHigh状態から始まり、前記のとおり状態変動回数の減算と100回への更新を繰り返す。この状態変動回数の更新毎に状態フラグはHigh状態とLow状態との間で切り替わる。
図27の上段〈a〉及び下段〈c〉の時系列は、図26の上段〈a〉及び下段〈c〉の時系列と共通するため、その説明を省略する。同図27の中段〈b〉の時系列については、状態フラグがLow状態に設定されている最中であり、例えば、特別図柄の状態変動回数が75回であるときに大当たりが成立する場合、前述の場合と同様に、主制御処理MSの特別遊技実行処理(S130)等に開示するとおり、特別遊技状態が実行される。特別遊技状態は〈b〉の時系列の太矢印部分である。
今回の特別図柄の大当たりに関し、確変図柄(特定図柄)により大当たりであるとすると、潜伏確変設定処理(S1420)においてS1422により高確率状態コマンドありとされる。続くS1423において、当該大当たりは、状態フラグがLow状態中の大当たりであるため、Low状態であるとしてS1424にてLow状態用高確率報知カウンタD1の乱数R1が取得される(前記S1100の処理)。乱数R1の取得値の抽選(S1429)により、〈b〉の時系列の下段側に示すように、第2設定割合(30:70)に応じて高確率報知状態(右下がり斜線)あるいは低確率報知状態A(右上がり破線)のいずれかに設定され、該当する報知状態が適式に実行される。
次に、前記状態フラグ設定処理(S1410)に開示するように、特別遊技状態の終了(エンディングコマンド確認:S1411)に起因して状態フラグはHigh状態に設定され(S1412)、同時に状態変動回数も100回に設定される(S1413)。従って、〈b〉の時系列の上段側に示すように、特別遊技状態の終了直後には状態フラグは必ずHigh状態から始まり、前記のとおり状態変動回数の減算と100回への更新を繰り返す。この状態変動回数の更新毎に状態フラグはHigh状態とLow状態との間で切り替わる。なお、切り替わり後の状態フラグがHigh状態であるときには、High状態用高確率報知カウンタD2の乱数R2が取得される(前記S1100の処理)。乱数R2の取得値の抽選(S1425)により、〈b〉の時系列の下段側に示すように、第1設定割合(80:20)に応じて高確率報知状態(右下がり斜線)あるいは低確率報知状態A(右上がり破線)のいずれかに設定され、該当する報知状態が適式に実行される。
この実施例から把握されるように、状態フラグがHigh状態であるときには、確変図柄(特定図柄)により大当たりであっても、80%の確率で確率変動状態(第2遊技状態)は報知される一方、20%の確率で報知されない。一方、状態フラグがLow状態であるときには、確変図柄(特定図柄)により大当たりであっても、30%の確率でしか確率変動状態は報知されず、70%の確率で報知されない。〈b〉の時系列の低確率報知状態Aと〈c〉の時系列の低確率報知状態Bとは、報知態様において、同一態様とされているため、遊技者はいずれかの状態であることを認識することができない。つまり、特別遊技終了後の演出にあたり、確率変動状態の報知に不確実性ある演出が可能となる。
加えて、特別遊技状態終了後に始まる通常遊技状態において、確率変動状態の報知が行われやすい第1設定割合と、その報知が行われにくい第2設定割合との切り替わりは、状態フラグ(状態変動回数の減算、更新)に基づくことから、大当たりの成立時点に起因してその後の遊技演出に変化が生じ、これまでにない複雑な演出が可能となる。よって、確率変動状態(第2遊技状態)の報知についてこれまで以上に注目が高まり、遊技の興趣を高めることができる。なお、確率変動状態(第2遊技状態)中に再度大当たりがある場合、当該大当たりに関する特別図柄、状態フラグに応じて、図26,27にて個別に詳述した各種の設定、報知状態が同様に行われる。
上記詳述した遊技機1の構成の他に、次の構成を適用することもできる。実施例の遊技機にあっては、High状態が、Low状態よりも確変図柄(特定図柄)により大当たりの特別遊技終了後に実行される高確率の報知状態を報知しやすい第1設定割合としている。逆に、High状態をLow状態よりも報知状態とし難い設定割合とすることもできる。この場合、確率変動状態(第2遊技状態)についての報知状態が逆転するため、新たな興趣を作り出すことができる。
実施例の遊技機1では、状態フラグのHigh状態とLow状態とを状態変動回数の100回の満了毎に切り替えている。これに代えて、所定の設定条件に基づく状態変動回数100回まではHigh状態とし、その後は常時Low状態の設定とすることもできる。このようにすると、所定の設定条件後の所定期間だけは遊技内容に何か変化が起こりうるのではないかと思わせることが可能となる(確率変動状態になりやすいと思わせることである。)。そこで、遊技上、何かありげな演出をより際だたせて遊技者に確率変動状態(第2遊技状態)の報知に対する関心をより引きつけることができる。
また、各々の状態変動回数は100回に限られず、High状態の状態変動回数100回満了後はLow状態の状態変動回数900回とし、その後High状態の状態変動回数200回とする設定の所定期間を状態フラグに応じて変更、設定することも可能である。特に、Low状態の状態変動回数を900回とすることから、非報知状態がかなり長く継続し、状態変動回数1000回目以降にHigh状態が現れることから報知状態への設定が行われやすくなる。すなわち、大当たりや確率変動状態への移行の確率は常時同じであっても、遊技者に対して所定の状態変動回数以降に何か変化が起こりうるのではないかと思わせることが可能となる。とりわけ、非報知状態が継続した後に設定されるHigh状態では確率変動状態(第2遊技状態)の報知されやすくなることから、遊技者は長時間遊技を行ったとしても遊技の興趣を維持し続けることができる。
実施例の遊技機1では、状態フラグのHigh状態とLow状態のそれぞれに応じて報知状態(高確率報知状態)と非報知状態(低確率報知状態A)の決定に際し、乱数の抽選としている。報知・非報知状態の決定は乱数抽選とする他に、一方の状態を乱数抽選として、対応する他方の状態を報知状態あるいは非報知状態に確定しておくことも可能である。
例えば、状態フラグがHigh状態設定時には報知状態に確定し、Low状態設定時には乱数抽選にしてもよい。このようにすると、所定条件成立後に始まる100回の状態変動回数について、確変図柄(特定図柄)により大当たり後は必ず確率変動状態(第2遊技状態)の報知状態となる。そこで、遊技者は、所定の設定条件成立後の状態変動回数100回分は確率変動状態であることを認識することができる。
あるいは、状態フラグがLow状態設定時には報知状態に確定し、High状態設定時には乱数抽選にしてもよい。このようにすると、所定条件成立後に始まる100回目以降の状態変動回数について、確変図柄(特定図柄)により大当たり後は必ず確率変動状態の報知状態となる。そこで、遊技者は、所定の設定条件成立後の状態変動回数100回目以降分については確率変動状態であることを認識することができる。
また、状態フラグがHigh状態設定時には非報知状態に確定し、Low状態設定時には乱数抽選にしてもよい。このようにすると、所定条件成立後に始まる100回の状態変動回数について、確変図柄(特定図柄)により大当たり後は必ず低確率状態(第1遊技状態)の報知状態となる。ところが、内部制御においては確率変動状態(第2遊技状態)に設定されているため、大当たり成立の確率は高く設定されている。そこで、遊技者は、所定の設定条件成立後の状態変動回数100回は低確率状態でありながら意外にも大当たりしやすいという興奮を得ることができる。
さらに、状態フラグがLow状態設定時には非報知状態に確定し、High状態設定時には乱数抽選にしてもよい。このようにすると、所定条件成立後に始まる100回目以降の状態変動回数について、確変図柄(特定図柄)により大当たり後は必ず低確率状態(第1遊技状態)の報知状態となる。ところが、内部制御においては確率変動状態(第2遊技状態)に設定されているため、大当たり成立の確率は高く設定されている。そこで、遊技者は、所定の設定条件成立後の状態変動回数100回目以降分は低確率状態でありながら意外にも大当たりしやすいという興奮を得ることができる。
この他に、乱数抽選を省略して一方の状態フラグの状態については報知状態に確定しておき、他方の状態については非報知状態の確定し、状態フラグの切り替えのみに依存させることもできる。
なお、図示、説明等は省略するが、この実施例の遊技機について、時間短縮フラグを設けて、確変図柄(特定図柄)により大当たり後に実行される通常遊技状態の特別図柄の変動時間(状態変動時間)を短縮させることもできる。
本発明は、パチンコ遊技機の実施例を用いて説明したが、スロットマシン遊技機、アレンジボール遊技機等の適宜の遊技機に適用することができる。
本発明の一実施例に係る遊技機全体の正面図である。 同遊技機における遊技盤の正面図である。 同遊技機の背面図である。 同遊技機のシステム制御を簡略に示すブロック図である。 全体処理に関するフローチャートである。 主制御処理に関するフローチャートである。 出力処理に関するフローチャートである。 入力処理に関するフローチャートである。 乱数更新処理に関するフローチャートである。 乱数取得処理に関するフローチャートである。 大当たり当否判定処理に関するフローチャートである。 リーチ決定処理に関するフローチャートである。 確定停止特別図柄決定処理に関するフローチャートである。 特別図柄変動態様決定処理に関するフローチャートである。 特別遊技実行処理に関する第1フローチャートである。 特別遊技実行処理に関する第2フローチャートである。 サブ制御内全体処理に関するフローチャートである。 サブ制御処理に関するフローチャートである。 サブ制御内乱数更新処理に関するフローチャートである。 受信割り込み処理に関するフローチャートである。 10msタイマ割り込み処理に関するフローチャートである。 コマンド監視処理に関するフローチャートである。 状態フラグ設定処理に関するフローチャートである。 潜伏確変設定処理に関する第1フローチャートである。 潜伏確変設定処理に関する第2フローチャートである。 High状態における大当たり成立時の時系列図である。 Low状態における大当たり成立時の時系列図である。
符号の説明
1 遊技機
6 遊技領域
10 始動入賞口
11a,11b 可動部材
15 大入賞口
35 ランプ表示器
37 スピーカ
43 画像表示装置
50 画像表示部
150 主制御回路
160 表示制御回路
170 サブ制御回路
173 音声制御回路
176 発光制御回路
251 電源基板

Claims (4)

  1. 第1遊技状態と該第1遊技状態よりも有利な価値を付与する第2遊技状態を含む通常遊技状態が実行されている際に、所定の判断条件が成立することにより所定値の確率に基づいて前記通常遊技状態よりも有利な価値を付与する特別遊技状態を実行するか否かの判断を行う判断手段と、
    前記判断手段が前記特別遊技状態の実行を判断したことに起因して前記特別遊技状態終了後の通常遊技状態を前記第1遊技状態あるいは前記第2遊技状態のいずれかに設定する設定手段と
    を備えた遊技機において、
    前記通常遊技状態は、前記第2遊技状態であることを報知する報知状態と前記第2遊技状態であるにも関わらず当該第2遊技状態であることを報知しない非報知状態のどちらかが選択される割合を、互いに異ならせて設定している少なくとも二の第1設定割合及び第2設定割合を有し、
    所定の設定条件が成立することに起因して前記通常遊技状態を前記第1設定割合に設定する割合設定手段と、
    前記割合設定手段が前記通常遊技状態を前記第1設定割合に設定後、所定期間経過した際に前記通常遊技状態を前記第2設定割合に切り替える設定を行う切替設定手段と、
    前記設定手段が通常遊技状態を第2遊技状態に設定した際に、前記特別遊技状態終了後の前記第2遊技状態を報知状態に設定するかもしくは非報知状態に設定するかを前記第1設定割合あるいは第2設定割合のいずれかの設定された割合に基づいて決定する報知決定手段と
    を備えたことを特徴とする遊技機。
  2. 前記所定の設定条件が、前記判断手段により前記特別遊技状態が実行されることの判断に起因することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記所定の設定条件が、当該遊技機の遊技状態の初期化に起因することを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 前記所定の設定条件が、当該遊技機の電源の投入に起因することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の遊技機。
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