JP2008199727A - リニアモータおよびそれを備えた工具移動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】マグネットヨークを通る磁束を分流できるようにマグネットを配置することにより、マグネットヨークの薄肉化を可能にして可動部の軽量化を図ったリニアモータおよびそれを備えた工具移動装置を提供する。
【解決手段】マグネットヨーク22の周面に周方向に間隔を有して取付けられた複数のマグネット構成体21a〜21dは、マグネットヨークの周面と直交する方向に並設され互いに磁極の極性を逆にして配設された一対のマグネット体を、マグネットヨークの周方向に間隔を有して複数組配設してなり、複数のマグネット構成体の複数組の一対のマグネット体41a1、42a1、41a2、42a2〜41d1、42d1、41d2、42d2は、周方向に隣合うマグネット体相互が、磁極の極性を逆にしてそれぞれ配設されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、可動マグネット型のリニアモータおよびそれを備えた工具移動装置に関し、特にマグネットヨークの薄肉化を可能にして可動部の軽量化を図ったリニアモータおよび工具移動装置に関するものである。
一般に、リニアモータは、例えば、特許文献1に記載されているように、軌道台(1)上に軌道台の全長に亘って延在するように設けられた矩形板状のコイルヨーク(15)と、このコイルヨーク上に一列に並べて配設された多数の電機子コイル(16)とを有する一次側と、軌道台上をスライドするスライドユニット(3)の下面側に固定されたマグネットヨーク(22)と、このマグネットヨークの下面側に固定され電機子コイルに各々対向する矩形板状の界磁マグネット(23)とを有する二次側とによって構成されている。
かかる界磁マグネットは、スライドユニットのスライド方向に沿って、NおよびSの磁極が複数、交互に並ぶように着磁されており、電機子コイルに所定の電流を供給することにより、一次側および二次側の両者間にフレミングの左手の法則による推力が生じ、スライドユニットが軌道台上をスライドされるようになっている。
特開平5−227729号公報(段落0017、0021、図3、4)
この種のリニアモータにおいては、可動体(スライドユニット)に働く推力は、コイルに供給される電流の方向および大きさによって決定されるが、上記した特許文献1に記載されているような従来のリニアモータにおいては、コイルに供給した電流に応じた全磁束がマグネットヨークを通るため、マグネットヨークとしては、磁束による磁気飽和が生じない最低限の断面積が必要となり、マグネットヨークを通る磁束の大きさに応じてマグネットヨークの肉厚を確保しなければならず、リニアモータが大型になるとともに、重量が増加する。しかも、リニアモータのパワーを上げるためには、マグネット体を複数列配置する必要があるため、マグネット可動型のリニアモータにおいては、リニアモータがますます大型化かつ大重量となる問題があった。
本発明は、上記した従来の問題点を解消するためになされたもので、マグネットヨークを通る磁束を分流できるようにマグネットを配置することにより、マグネットヨークの薄肉化を可能にして可動部の軽量化を図ったリニアモータおよびそれを備えた工具移動装置を提供することを目的とするものである。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明の特徴は、中空状をなす可動のマグネットヨークと、該マグネットヨークの周面に周方向に間隔を有して取付けられた複数のマグネット構成体と、前記マグネットヨークに対して相対移動可能なコイルヨークと、該コイルヨークに取付けられ前記複数のマグネット構成体にそれぞれ対向するように配置された複数のコイルとを備え、前記複数のマグネット構成体のそれぞれは、前記マグネットヨークの前記周面と直交する方向に並設され互いに磁極の極性を逆にして配設された一対のマグネット体を、前記マグネットヨークの周方向に間隔を有して複数組配設してなり、前記複数のマグネット構成体の複数組の一対のマグネット体は、周方向に隣合うマグネット体相互が、磁極の極性を逆にしてそれぞれ配設されていることである。
請求項2に係る発明の特徴は、請求項1において、前記マグネットヨークは、周面に4つのマグネット取付け面を有する四角形状に構成され、該各マグネット取付け面に、前記一対のマグネット体が前記マグネットヨークの周方向に2組ずつ配設されていることである。
請求項3に係る発明の特徴は、請求項1または請求項2において、前記コイルは、前記一対のマグネット体に跨るループ形状に構成されていることである。
請求項4に係る発明の特徴は、中空状をなす可動のマグネットヨーク、および該マグネットヨークの両端部に設けられた支持部とによって構成された可動体と、該可動体に対して相対移動可能な支持台と、該支持台に設けられ前記可動体の両端支持部を移動可能に静圧支持する流体軸受と、前記マグネットヨークの周面に等角度間隔に取付けられた複数のマグネット構成体と、前記支持体に取付けられたコイルヨークと、該コイルヨークに取付けられ前記複数のマグネット構成体にそれぞれ対向するように配置された複数のコイルと、前記可動体の移動変位を検出する変位検出手段と、前記可動体に取付けられた工具保持装置とを備え、前記複数のマグネット構成体のそれぞれは、前記マグネットヨークの前記周面と直交する方向に並設され互いに磁極の極性を逆にして配設された一対のマグネット体を、前記マグネットヨークの周方向に間隔を有して複数組配設してなり、前記複数のマグネット構成体の複数組の一対のマグネット体は、周方向に隣合うマグネット体相互が、磁極の極性を逆にしてそれぞれ配設されていることである。
請求項1に係る発明によれば、マグネットヨークの周面に周方向に間隔を有して取付けられた複数のマグネット構成体が、マグネットヨークの周面と直交する方向に並設され互いに磁極の極性を逆にして配設された一対のマグネット体を、マグネットヨークの周方向に間隔を有して複数組配設してなり、複数のマグネット構成体の複数組の一対のマグネット体は、周方向に隣合うマグネット体相互が、磁極の極性を逆にしてそれぞれ配設されているので、コイルへの電流の供給によって発生される磁束を、マグネットヨークの周面に沿った2方向およびそれに直角な方向に分流して、マグネットヨークを通る磁束を3つに分流することができ、これによって、マグネットヨークの肉厚を薄くでき、可動マグネット型でありながら、リニアモータを小型化かつ軽量化することができる。
しかも、複数のマグネット構成体が、マグネットヨークの周方向に間隔を有して配設された複数組の一対のマグネット体にて構成されているので、リニアモータに作用する推力を増大できるにも拘らず、マグネットヨークの全長を小さくすることができ、この点からもリニアモータの小型化に寄与することができる。
請求項2に係る発明によれば、マグネットヨークは、周面に4つのマグネット取付け面を有する四角形状に構成され、各マグネット取付け面に、一対のマグネット体がマグネットヨークの周方向に2組ずつ配設されているので、簡単な形状で、しかも、可動マグネットに作用する推力を大きくできるリニアモータを得ることができる。
請求項3に係る発明によれば、コイルは、一対のマグネット体に跨るループ形状に構成されているので、コイルへの電流の供給によって各マグネット体に磁力線が発生され、可動体に推力を発生させることができる。
請求項4に係る発明によれば、中空状をなす可動のマグネットヨークおよびマグネットヨークの両端部に設けられた支持部とによって構成された可動体と、可動体に対して相対移動可能な支持台と、支持台に設けられ可動体の両端支持部を移動可能に静圧支持する流体軸受と、マグネットヨークの周面に周方向に角度を有して取付けられた複数のマグネット構成体と、支持体に取付けられたコイルヨークと、コイルヨークに取付けられ複数のマグネット構成体にそれぞれ対向するように配置された複数のコイルと、可動体の移動変位を検出する変位検出手段と、可動体に取付けられた工具保持装置とを備え、複数のマグネット構成体は、請求項1と同様に構成されているので、請求項1と同様に、マグネットヨークを通る磁束を3つに分流でき、マグネットヨークの肉厚を薄くできるとともに、全長を短くでき、工具移動装置の小型、軽量化を達成することができる。しかも、可動体の両端部を流体軸受によって静圧支持することにより、可動体を高剛性に支持でき、可動体がリニアモータによって高速で移動される場合においても、安定した作動が可能となる。
以下本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、可動マグネット型のリニアモータ10を備えた工具移動装置20を示すものである。リニアモータ10は、固定側の一次側要素と、一次側要素に対して相対移動可能な可動側の二次側要素とから構成されたボイスコイルモータからなっている。
工具移動装置20は、磁性体からなる中空箱形形状のマグネットヨーク22と、マグネットヨーク22の外周面に取付けられた永久磁石からなる複数のマグネット構成体21a〜21dと、マグネットヨーク22の両端開口部にそれぞれ取付けられた角型の支持部23、24とからなる可動体25を備え、この可動体25によってリニアモータ10の二次側要素を構成している。可動体25の一方の支持部23の端部には、工作物を高精度に切削加工するバイト等を保持した工具保持装置26が取付けられている。
また、工具移動装置20は、可動体25に対して固定設置された例えば非磁性体からなる支持台27を備えており、支持台27には、可動体25の各支持部23、24を油の静圧力によってX軸方向(可動体25の中空軸線方向)に摺動のみ可能に支持する流体軸受29、30が設けられている。支持体27には、マグネットヨーク22を取り囲むように空洞27aが形成され、この空洞27aの内面にマグネットヨーク22の周面に対応して複数のコイルヨーク32がそれぞれ取付けられている。これらコイルヨーク32には、各マグネット構成体21に対向して固定コイル31がそれぞれ取付けられている。固定コイル31を取付けたコイルヨーク32によって、リニアモータ10の二次側要素を構成している。
可動体25のX軸方向の変位量は、固定スケール33aと、この固定スケール33aに対して相対変位可能な可動スケール33bとからなるリニアスケール33によって検出されるようになっており、固定スケール33aは支持台27に固定され、可動スケール33bは可動体25の支持部24の中心部に取付けられている。
中空箱形形状のマグネットヨーク22は、実施の形態においては断面正4角形に構成され、その外周4面(第1ないし第4のマグネット取付け面)22a〜22dに、第1ないし第4のマグネット構成体21a〜21dがそれぞれ取付けられている。
第1のマグネット取付け面22aに取付けられる第1のマグネット構成体21aは、図4および図5に詳細図示するように、X軸方向と直角な方向に所定量離間したA列およびB列に、それぞれ一対のマグネット体41a1、42a1、41a2、42a2が、X軸方向と直角な方向に所定間隔を存して配設されている。A列に配設された一方の一対のマグネット体41a1、42a1は、磁極の極性を反対にしてX軸方向に所定量離間したX1列およびX2列上に間隔を存して並設され、一対のマグネット体41a1、42a1の間に補助マグネット43a1が配設されている。また、B列に配設された他方の一対のマグネット体41a2、42a2も、磁極の極性を反対にしてX軸方向に所定量離間したX1列およびX2列上に間隔を存して並設され、一対のマグネット体41a2、42a2の間に補助マグネット43a2が配設されている。しかも、かかる他方の一対のマグネット体41a2、42a2は、上記した一方の一対のマグネット体41a1、42a1に対して、X軸方向と直角な方向に隣合うもの同士、互いに磁極の極性が反対になるように配置されている。
具体的には、A列に配設された一方の一対のマグネット体41a1、42a1のうち、X1列に配置されたマグネット体41a1は、N極側を第1のマグネット取付け面22aに対面するように貼付けられ、S極側を固定コイル31側に対向されている。マグネット体41a1と隣合うX2列に配置されたマグネット体42a1は、S極側を第1のマグネット取付け面22aに対面するように貼付けられ、N極側を固定コイル31側に対向されている。
また、B列に配設された他方の一対のマグネット体41a2、42a2のうち、X1列に配置されたマグネット体41a2は、S極側を第1のマグネット取付け面22aに対面するように貼付けられ、N極側を固定コイル31側に対向されている。マグネット体41a2と隣合うX2列に配置されたマグネット体42a2は、N極側を第1のマグネット取付け面22aに対面するように貼付けられ、S極側を固定コイル31側に対向されている。
また、第2、第3および第4のマグネット取付け面22b〜22dに取付けられる第2、第3および第4のマグネット構成体21b〜21daも、第1のマグネット構成体21aと同様に、X軸方向と直角な方向に所定間隔を存して、それぞれ一対のマグネット体41b1、42b1、41b2、42b2〜41d1、42d1、41d2、42d2(図6および図7参照)が並設され、これら一対のマグネット体41b1、42b1、41b2、42b2〜41d1、42d1、41d2、42d2の各間に補助マグネット43b1、43b2〜43d1、43d2(一部の補助マグネットは図示が省略されている)が配設されている。
各一対のマグネット体間に配置された補助マグネット43b1、43b2〜43d1、43d2は、一対のマグネット体間を通る磁力線の拡散を防止し、磁場を強くするように機能する。なお、各マグネット取付け面22a〜22dにおけるA、B列は、図5(図6、図7)の反時計回りに沿って付与してある。
この結果、マグネットヨーク22の各マグネット取付け面22a〜22dに取付けられた合計16個のマグネット体のうち、図6(a)に示すX1列に配列された8個のマグネット体41a1、41a2〜41d1、41d2は、マグネットヨーク22の周方向に隣合うもの同士すべてが、磁極の極性が互いに反対になるように配置され、同様にして、図7(a)に示すX2列に配列された8個のマグネット体42a1、42a2〜42d1、42d2は、マグネットヨーク22の周方向に隣合うもの同士すべてが、磁極の極性が互いに反対になるように配置されている。
上記した16個のマグネット体41a1、42a1、41a2、42a2〜41d1、42d1、41d2、42d2は、X軸方向を短辺とする直方体形状をなし、全て同一形状に形成されている。なお、以下においては、理解を容易にするために、例えば、X1列のA列に配置されたマグネット体41a1を、X1−A列マグネット体と称し、X2列のB列に配置されたマグネット体42a2を、X2−B列マグネット体と称して、各マグネット体を特定することにする。
固定コイル31は、図2および図3に示すように、第1ないし第4のマグネット構成体21a〜21dの各一対のマグネット体41a1、42a1、41a2、42a2〜41d1、42d1、41d2、42d2にそれぞれ対向する第1ないし第4のコイル体31a1、31a2〜31d1、31d2からなっている。各コイル体31a1、31a2〜31d1、31d2は、図3に示すように、X軸方向に並設された各一対のマグネット体41a1、42a1、41a2、42a2〜41d1、42d1、41d2、42d2に跨る矩形のループ形状に平角線を積層状態で巻回したものである。
次に、上記した実施の形態におけるリニアモータ10およびそれを備えた工具移動装置20の動作について説明する。固定コイル31の各コイル体31a1、31a2〜31d1、31d2に所定の電流を供給すると、第1ないし第4のマグネット構成体21a〜21dにそれぞれ配設されたA列のマグネット体41a1、42a1〜41d1、42d1およびB列のマグネット体41a2、42a2〜41d2、42d2に磁力線が作用され、フレミングの左手の法則に従って、可動体25に推力が発生され、可動体25は電流の供給方向に応じて、流体軸受29、30に静圧支持されながらX軸方向に移動される。
この場合、A列およびB列のマグネット体41a1、42a1〜41d1、42d1および41a2、42a2〜41d2、42d2には、可動体25に同一方向の推力を発生させるように、各コイル体31a1、31a2〜31d1、31d2に供給する電流の方向が定められる。
各コイル体31a1、31a2〜31d1、31d2への電流の供給によって、例えば、マグネットヨーク22の第1マグネット取付け面22aに取付けられた第1のマグネット構成体21aの一方の一対のマグネット体41a、42aのうち、N極を第1マグネット取付け面22a側に対面して取付けられたX1−A列マグネット体41a1より発せられた磁力線は、図6(a)に示すように、マグネットヨーク22内を、第1マグネット取付け面22aのA列側からB列側に向かう(矢印φ1)ものと、第4マグネット取付け面22d側に向かう(矢印φ2)ものとに分流される。
そして、第1マグネット取付け面22aのB列側に向かった磁力線によって、第1のマグネット構成体21aのX1−B列マグネット体41a2を通る磁気回路が形成されるとともに、第4マグネット取付け面22d側に向かった磁力線によって、第4のマグネット構成体21dのX1−B列マグネット体41d2を通る磁気回路が形成される。
同時に、第1のマグネット構成体21aのX1−A列マグネット体41a1より発せられた磁力線は、図6(b)に示すように、マグネットヨーク22をX軸方向に沿ってX1列側からX2列側に向かい(矢印φ3)、第1のマグネット構成体21aのX2−A列マグネット体42a1を通る磁気回路が形成される。
すなわち、第1のマグネット構成体21aのX1−A列マグネット体41a1の一つの磁極(N極)から発生された磁束は、マグネットヨーク22の第1マグネット取付け面22aよりX軸方向およびそれに直角な2方向の3つに分流され、これによって、マグネットヨーク22の各部を通る磁束は全磁束のほぼ1/3ずつとなり、磁束密度を一定にするうえで必要なマグネットヨーク22の肉厚をほぼ1/3にすることができ、可動体25の軽量化を達成できるようになる。
上記した説明は、第1のマグネット構成体21aのX1−A列マグネット体41a1より発生された磁束について述べたが、第1のマグネット構成体21aのX2−B列マグネット体42a2、第2のマグネット構成体21bのX1−A列およびX2−B列マグネット体41b1および42b2、第3のマグネット構成体21cのX1−A列およびX2−B列マグネット体41c1および42c2、ならびに第4のマグネット構成体21dのX1−A列およびX2−B列マグネット体41d1および42d2より発生された磁束についても、上記したと同様な磁気回路が形成される。これによって、マグネットヨーク22の全ての部位において、マグネットヨーク22を通る磁束を、各マグネット体41a1、42a1、41a2、42a2〜41d1、42d1、41d2、42d2を通る全磁束のほぼ1/3ずつにすることができる。
例えば、第2のマグネット構成体21bのX2−B列マグネット体42b2より発せられた磁束は、図7(a)に示すように、1つ目は、マグネットヨーク22を介して第3のマグネット構成体21cのX2−A列マグネット体42c1を通る磁束φ4となり、2つ目は、マグネットヨーク22を介して第2のマグネット構成体21bのX2−A列マグネット体42b1を通る磁束φ5となり、3つ目は、図7(b)に示すように、マグネットヨーク22内をX軸方向に沿ってX2列側からX1列側に向かい、X1−B列マグネット体41b2を通る磁束φ6となる。
可動体25の移動量は、リニアスケール33によって検出され、リニアスケール33の検出信号は、図略のコントローラに入力され、コントローラに予めプログラムされた目標値と比較され、可動体25が目標位置まで移動されると、固定コイル31の各コイル体31a1、31a2〜31d1、31d2に供給される電流の方向が反転され、可動体25が所定の位置に位置決めされたり、あるいは前記と逆方向に移動される。
このように、可動体25は、固定コイル31に供給される電流の方向および大きさに応じて発生する推力により、X軸方向に移動されるとともに、リニアスケール33の検出信号に基づいて位置制御され、可動体25に取付けられた工具保持装置26に保持されたバイト等を微細にかつ高速で移動させ、工作物を高精度に切削加工する。この際、可動体25は流体軸受29、30によって静圧支持されているので、可動体25を高剛性に支持でき、バイト等を微細かつ高速で安定的に移動制御できるようになり、工作物の加工精度を向上できるようになる。
上記した実施の形態においては、本発明のリニアモータ10を、工具保持装置26に保持されたバイト等を微細かつ高速に移動させる工具移動装置20に適用した例について述べたが、本発明のリニアモータ10は、工具移動装置20に限定されることなく、可動体25を進退させる広範な移動装置に適用できるものである。
また、上記した実施の形態においては、マグネットヨーク22の各マグネット取付け面22a〜22dに、一対のマグネット体をX軸と直角な方向に間隔を有して2組配設した例について述べたが、一対のマグネット体を3組以上、磁極の極性を互いに逆にして配設してもよく、これによって、可動体25に付与される推力のパワーを増大させることができる。
上記した実施の形態においては、外周に4つのマグネット取付け面22a〜22dを有する正四角形状のマグネットヨーク22を用いて、このマグネットヨーク22の各マグネット取付け面22a〜22dに、一対のマグネット体を2組ずつ配設した例について述べたが、マグネットヨーク22の形状は正四角あるいは四角形状に限定されるものではなく、例えば、外周に6つあるいは8つのマグネット取付け面を有する六角形状あるいは八角形状のマグネットヨークを用い、このマグネットヨークの6つあるいは8つのマグネット取付け面に、上記したと同様にして、各一対のマグネット体を、マグネットヨーク22の周方向に磁極の極性が互いに逆になるようにそれぞれ並設するようにしてもよい。
また、マグネットヨーク22の形状は、図8に示すように、外形形状は多角形(例えば四角形)であるが、中心部に円筒状の中空穴51を形成し、四隅に重量軽減用の貫通穴52を形成したものであってもよい。あるいはまた、マグネットヨーク22の形状は、角形に限定されるものではなく、例えば、中空円筒状に構成して、その円周上に2組ずつの一対のマグネット体を複数組(例えば4組)等角度間隔に配置したものであってもよい。
さらに、上記した実施の形態においては、一対のマグネット体の各間に補助マグネット43a1、43a2〜43d1、43d2を配置した例について述べたが、補助マグネット43a1、43a2〜43d1、43d2は、本発明にとって必ずしも必要な要件ではなく、一対のマグネット体を空隙を有して並設するようにしてもよい。
なお、上記した実施の形態においては、可動体25の変位量を、リニアスケール33によって検出するようにしたが、リニアスケール33に限定されることなく、他の変位検出器を用いることもできる。
以上、本発明を実施の形態に即して説明したが、本発明はこれらに制限されるものではなく、本発明の技術的思想に反しない限り、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
本発明の実施の形態に係るリニアモータを備えた工具移動装置を示す概略図である。 図1の2−2線に沿って切断した断面図である。 図1の3−3線に沿って切断した断面図である。 マグネット体の配列の詳細を示す図1の要部を拡大した図である。 図4の5−5線に沿って切断した断面図である。 X1列におけるマグネット体の磁束の分流状態を示す説明図である。 X2列におけるマグネット体の磁束の分流状態を示す説明図である。 リニアモータの変形例を示す図である
符号の説明
10・・・リニアモータ、20・・・工具移動装置、21a〜21d・・・マグネット構成体、22・・・マグネットヨーク、22a〜22d・・・マグネット取付け面、23、24・・・支持部、25・・・可動体、26・・・工具保持装置、27・・・支持台、29、30・・・流体軸受、31・・・固定コイル、31a〜31d・・・コイル体、32・・・コイルヨーク、33・・・変位検出手段(リニアスケール)、41a1、42a1、41a2、42a2〜41d1、42d1、41d2、42d2・・・マグネット体。

Claims (4)

  1. 中空状をなす可動のマグネットヨークと、該マグネットヨークの周面に周方向に間隔を有して取付けられた複数のマグネット構成体と、前記マグネットヨークに対して相対移動可能なコイルヨークと、該コイルヨークに取付けられ前記複数のマグネット構成体にそれぞれ対向するように配置された複数のコイルとを備え、
    前記複数のマグネット構成体のそれぞれは、前記マグネットヨークの前記周面と直交する方向に並設され互いに磁極の極性を逆にして配設された一対のマグネット体を、前記マグネットヨークの周方向に間隔を有して複数組配設してなり、前記複数のマグネット構成体の複数組の一対のマグネット体は、周方向に隣合うマグネット体相互が、磁極の極性を逆にしてそれぞれ配設されていることを特徴とするリニアモータ。
  2. 請求項1において、前記マグネットヨークは、周面に4つのマグネット取付け面を有する四角形状に構成され、該各マグネット取付け面に、前記一対のマグネット体が前記マグネットヨークの周方向に2組ずつ配設されていることを特徴とするリニアモータ。
  3. 請求項1または請求項2において、前記コイルは、前記一対のマグネット体に跨るループ形状に構成されていることを特徴とするリニアモータ。
  4. 中空状をなす可動のマグネットヨーク、および該マグネットヨークの両端部に設けられた支持部とによって構成された可動体と、該可動体に対して相対移動可能な支持台と、該支持台に設けられ前記可動体の両端支持部を移動可能に静圧支持する流体軸受と、前記マグネットヨークの周面に周方向に間隔を有して取付けられた複数のマグネット構成体と、前記支持体に取付けられたコイルヨークと、該コイルヨークに取付けられ前記複数のマグネット構成体にそれぞれ対向するように配置された複数のコイルと、前記可動体の移動変位を検出する変位検出手段と、前記可動体に取付けられた工具保持装置とを備え、
    前記複数のマグネット構成体のそれぞれは、前記マグネットヨークの前記周面と直交する方向に並設され互いに磁極の極性を逆にして配設された一対のマグネット体を、前記マグネットヨークの周方向に間隔を有して複数組配設してなり、前記複数のマグネット構成体の複数組の一対のマグネット体は、周方向に隣合うマグネット体相互が、磁極の極性を逆にしてそれぞれ配設されていることを特徴とする工具移動装置。
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