JP2008199127A - 対応関係情報作成システム、受信装置、および特性制御関係情報作成方法 - Google Patents

対応関係情報作成システム、受信装置、および特性制御関係情報作成方法 Download PDF

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丈二 加根
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章仁 福井
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Abstract

【課題】受信装置で特性改善のために使用するパラメータテーブルを効率よく作成する方法がなかった。
【解決手段】所定の信号を受信する受信部1と、その受信信号の状態を検知して検知情報を出力する検知部4と、受信信号の特性を変更する特性可変部2と、受信信号の特性を改善するための特性制御情報を入力して特性可変部2を制御する特性制御部5とを有する受信装置と、特性可変部2によって特性が改善された所定の信号の特性と、比較基準として用いられる参照信号の特性とを比較して違いの程度を評価し、評価結果情報を出力する信号特性評価部13と、特性制御情報を順次変化させながら特性制御部5に入力し、評価結果情報が所定の条件を満たす場合には、入力した特性制御情報とそのときの検知情報との対応づけを特性制御関係情報記憶部25に記録させる制御情報確定部12とを備え、さらに所定の信号を順次変化させて対応関係情報を作成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、放送および通信の分野で使用される対応関係情報作成システム、受信装置および特性制御関係情報作成方法等に関するものである。
携帯電話やカーステレオなどの音声を受信する受信装置では、入力電界強度などに応じて受信信号の特性を変化させて、実用上の聞き易さを確保している。
アナログICやディスクリートパーツなどの構成によりアナログ的に受信信号の特性を制御するものでは、制御特性にばらつきが生じやすく、場合によっては調整が必要であった。この問題に対応するために、受信信号の状態に対応した特性改善のためのパラメータを予め記憶させておき、受信状態に応じたパラメータを用いてデジタル的に受信信号の特性を制御する受信装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
図16は、特許文献1に開示されているFM放送受信装置のブロック図を示している。
FM放送電波をアンテナ107によって受信する受信部101と、受信部101で受信した受信信号をデジタル信号に変換するA/D変換部102を備えている。また、受信部101による受信状態を解析する受信状態解析部104と、デジタル信号に変換された受信信号に対して特性改善処理を行うデジタル信号処理部103と、デジタル信号処理部103を制御する制御部105を備えている。また、デジタル信号処理部103の各種パラメータ値を記憶させているパラメータテーブル記憶部106を備えている。
パラメータテーブル記憶部106には、特性改善のためにデジタル信号処理部103に設定するパラメータが、各種受信状態に対応して予めプリセットされている。
受信部101で受信されたFM放送電波は、A/D変換部102でデジタル信号に変換されてデジタル信号処理部103に入力される。一方、受信されたFM放送電波は受信状態解析部104で受信状態が解析されて、その解析結果に応じて制御部105により、パラメータテーブル記憶部106からパラメータ値が読み出されて、デジタル信号処理部103のパラメータ値が設定されて、デジタル信号に変換されたFM放送電波に対して特性改善処理が実行される。
このように、特性改善のための所要特性をパラメータテーブル記憶部106に予めプリセットしておき、受信状態に応じた所要特性を用いてデジタル的な信号処理による特性改善を行うので、特性のばらつきをなくすことができる。また、各々の特性を入力電界強度に応じて独立に特性改善することができるので、アナログ的に制御する受信装置のような相互の干渉がなく、調整の必要もなくすことができる。
特許第2770475号公報
しかしながら、従来の特許文献1のような受信装置で使用されるパラメータテーブルをどのようにして作成するかは不明である。
すなわち、特許文献1には、パラメータテーブル記憶部106に予めプリセットしておく特性改善のための所要特性を持ったパラメータテーブルの作成方法については開示されておらず、そのパラメータテーブルを機械的に作成する方法については示唆もされていない。
仮に、そのパラメータテーブルを人間が作成していたとしたならば、多大な時間と労力が必要となる。
本発明は、上述した従来の課題を解決するもので、受信信号の特性を改善処理するために使用される、検知情報と制御情報を関係づけるテーブルを自動的に作成できる、対応関係情報作成システム、受信装置、および特性制御関係情報作成方法等を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、第1の本発明は、
所定の信号を受信する受信部と、前記受信部が受信した受信信号の状態を検知して検知情報を出力する検知部と、前記受信信号の特性を変更する特性可変部と、前記受信信号の特性を改善するための特性制御情報を入力し、それに基づいて前記特性可変部を制御する特性制御部とを有する受信装置と、
前記所定の信号が前記受信部によって受信され前記特性可変部によって特性が改善された前記受信信号の特性と、比較基準として用いられる参照信号の特性とを比較して違いの程度を評価し、評価結果情報を出力する信号特性評価部と、
前記特性制御情報を順次変化させながら前記特性制御部に入力し、前記評価結果情報が所定の条件を満たす場合には、その入力した前記特性制御情報とそのときの前記検知情報との対応づけを確定する制御情報確定部とを備え、
さらに、前記所定の信号も順次変化させる、対応関係情報作成システムである。
また、第2の本発明は、
第1の本発明の対応関係情報作成システムによって確定された前記対応づけのデータを格納した特性制御関係情報記憶部と、
放送信号を受信する受信部と、
前記受信部が受信した受信信号の状態を検知して検知情報を出力する検知部と、
前記受信信号の特性を変更する特性可変部と、
前記検知情報に応じて、前記特性制御関係情報記憶部に基づいて特性制御情報を決定し、前記特性可変部を制御する特性制御部とを備えた、受信装置である。
また、第3の本発明は、
所定の信号を受信する受信部、前記受信部が受信した受信信号の状態を検知して検知情報を出力する検知部、前記受信信号の特性を変更する特性可変部および、前記受信信号の特性を改善するための特性制御情報を入力し、それに基づいて前記特性可変部を制御する特性制御部をそれぞれ持つ、N個(Nは2以上の整数)の特性改善受信ユニットと、
それぞれの前記特性可変部によって特性が改善されたそれぞれの前記受信信号を合成する合成部と、
前記合成部で合成されて出力される信号の音質を改善するための合成制御情報を入力し、それに基づいて前記合成部を制御する合成制御部と、
を有する受信装置と、
それぞれの前記所定の信号が前記受信部によって受信された際の、前記合成部で合成されて出力される信号の特性と、比較基準として用いられる参照信号の特性とを比較して違いの程度を評価し、評価結果情報を出力する信号特性評価部と、
前記各特性制御情報を順次変化させながら前記各特性制御部に入力するとともに、前記合成制御情報を順次変化させながら前記合成制御部に入力し、前記評価結果情報が所定の条件を満たす場合には、それぞれに入力した前記特性制御情報とそのときの前記各検知情報との各対応づけを確定するともに、その入力した前記合成制御情報とそのときの前記検知情報との対応づけを確定する、制御情報確定部とを備え、
さらに、前記各所定の信号も順次変化させる、対応関係情報作成システムである。
また、第4の本発明は、
第3の本発明の対応関係情報作成システムによって確定された、前記特性制御情報とそのときの前記検知情報との対応づけのデータを格納した特性制御関係情報記憶部、アンテナを介して放送信号を受信する受信部、前記受信部が受信した受信信号の状態を検知して検知情報を出力する検知部、前記受信信号の特性を変更する特性可変部および、前記検知情報に応じて前記特性制御関係情報記憶部に基づいて特性制御情報を決定し前記特性可変部を制御する特性制御部をそれぞれ有する、N個(Nは2以上の整数)の特性改善受信ユニットと、
それぞれの前記特性可変部によって特性が変更されたそれぞれの前記受信信号を合成する合成部と、
第3の本発明の前記対応関係情報作成システムによって確定された、前記合成制御情報とそのときの前記検知情報との対応づけのデータを格納した合成制御関係情報記憶部と、
それぞれの前記検知情報の全部または一部に応じて、前記合成制御関係情報記憶部に基づいて合成制御情報を決定し、前記合成部を制御する合成制御部とを備えた、受信装置である。
また、第5の本発明は、
所定の信号を受信する受信部、前記受信部が受信した受信信号の状態を検知して検知情報を出力する検知部および、前記受信信号の特性を変更する特性可変部をそれぞれ持つ、N個(Nは2以上の整数)の受信ユニットと、
それぞれの前記特性可変部によって特性が変更されたそれぞれの前記受信信号を合成する合成部と、
前記合成部で合成されて出力される信号の音質を改善するための、それぞれの特性制御情報および合成制御情報を入力し、それらに基づいてそれぞれの前記特性可変部および前記合成部を制御する特性合成制御部と、
それぞれの前記所定の信号が前記受信部によって受信された際の、前記合成部で合成されて出力される信号の特性と、比較基準として用いられる参照信号の特性とを比較して違いの程度を評価し、評価結果情報を出力する信号特性評価部と、
前記各特性制御情報および前記合成制御情報を順次変化させながら前記特性合成制御部に入力し、前記評価結果情報が所定の条件を満たす場合には、それぞれに入力した前記各特性制御情報とそのときの前記各検知情報との各対応づけを確定するともに、その入力した前記合成制御情報とそのときの前記検知情報との対応づけを確定する、制御情報確定部とを備え、
さらに、前記各所定の信号も順次変化させる、対応関係情報作成システムである。
また、第6の本発明は、
アンテナを介して放送信号を受信する受信部、前記受信部が受信した受信信号の状態を検知して検知情報を出力する検知部および、前記受信信号の特性を変更する特性可変部をそれぞれ有する、N個(Nは2以上の整数)の受信ユニットと、
それぞれの前記特性可変部によって特性が変更されたそれぞれの前記受信信号を合成する合成部と、
第5の本発明の対応関係情報作成システムによって確定された、前記各特性制御情報とそのときの前記各検知情報との各対応づけのデータおよび前記合成制御情報とそのときの前記検知情報との対応づけのデータを格納した特性合成制御関係情報記憶部と、
それぞれの前記検知情報に応じて、前記特性合成制御関係情報記憶部に基づいてそれぞれの特性制御情報および合成制御情報を決定し、それぞれの前記特性可変部および前記合成部を制御する特性合成制御部とを備えた受信装置である。
また、第7の本発明は、
放送信号を受信する受信部と、
前記受信部が受信した受信信号の状態を検知して検知情報を出力する検知部と、
前記受信信号の特性を変更する特性可変部と、
前記検知情報に対応して設定される、前記受信信号の特性を改善するための特性制御情報を格納しておく特性制御関係情報記憶部と、
前記検知情報に対応する前記特性制御情報が前記特性制御関係情報記憶部に格納されている場合は、その特性制御情報に基づき、また、対応する前記特性制御情報が格納されていなかった場合は、別に入力される前記特性制御情報に基づき、前記特性可変部を制御する特性制御部と、
前記特性可変部によって特性が改善された前記受信信号の特性と、比較基準として用いられる参照信号の特性とを比較して違いの程度を評価し、評価結果情報を出力する信号特性評価部と、
前記検知情報に対応する前記特性制御情報が前記特性制御関係情報記憶部に格納されていなかった場合には、前記特性制御情報を新たに生成し且つ順次変化させながら前記特性制御部に入力し、その結果得られる前記評価結果情報が所定の条件を満たす場合に、その入力した前記特性制御情報とそのときの前記検知情報との対応づけを確定し前記特性制御関係情報記憶部に記録させる制御情報確定部とを備えた受信装置である。
また、第8の本発明は、
アンテナを介して放送信号を受信する受信部、前記受信部が受信した受信信号の状態を検知して検知情報を出力する検知部、前記受信信号の特性を変更する特性可変部、前記検知情報に対応して設定される、前記受信信号の特性を改善するための特性制御情報を格納しておく特性制御関係情報記憶部および、前記検知情報に対応する前記特性制御情報が前記特性制御関係情報記憶部に格納されている場合は、その特性制御情報に基づき、また、対応する前記特性制御情報が格納されていなかった場合は、別に入力される前記特性制御情報に基づき、前記特性可変部を制御する特性制御部、をそれぞれ有する、N個(Nは2以上の整数)の特性改善受信ユニットと、
それぞれの前記特性可変部によって特性が改善されたそれぞれの前記受信信号を合成する合成部と、
それぞれの前記検知情報の全部または一部に対応して設定される、前記合成部で合成されて出力される信号の音質を改善するための合成制御情報を格納しておく合成制御関係情報記憶部と、
前記検知情報に対応する前記合成制御情報が前記合成制御関係情報記憶部に格納されている場合は、その合成制御情報に基づき、また、対応する前記合成制御情報が格納されていなかった場合は、別に入力される前記合成制御情報に基づき、前記合成部を制御する合成制御部と、
前記放送信号がそれぞれの前記受信部によって受信された際の、前記合成部で合成されて出力される信号の特性と、比較基準として用いられる参照信号の特性とを比較して違いの程度を評価し、評価結果情報を出力する信号特性評価部と、
前記検知情報に対応する前記特性制御情報が前記特性制御関係情報記憶部に格納されていなかった場合には、前記各特性制御情報を新たに生成し且つ順次変化させながら前記各特性制御部に入力するとともに、前記合成制御情報を新たに生成し且つ順次変化させながら前記合成制御部に入力し、その結果得られる前記評価結果情報が所定の条件を満たす場合に、それぞれに入力した前記特性制御情報とそのときの前記各検知情報との各対応づけを確定し前記各特性制御関係情報記憶部に記録させるとともに、その入力した前記合成制御情報とそのときの前記検知情報との対応づけを確定し前記合成制御関係情報記憶部に記録させる制御情報確定部とを備えた受信装置である。
また、第9の本発明は、
アンテナを介して放送信号を受信する受信部、前記受信部が受信した受信信号の状態を検知して検知情報を出力する検知部および、前記受信信号の特性を変更する特性可変部をそれぞれ有する、N個(Nは2以上の整数)の受信ユニットと、
それぞれの前記特性可変部によって特性が変更されたそれぞれの前記受信信号を合成する合成部と、
それぞれの前記検知情報に対応して設定される、前記合成部で合成されて出力される信号の音質を改善するための、それぞれの前記特性可変部に入力するそれぞれの特性制御情報および前記合成部に入力する合成制御情報を格納しておく特性合成制御関係情報記憶部と、
前記検知情報に対応する前記各特性制御情報および前記合成制御情報が前記特性合成制御関係情報記憶部に格納されている場合は、その各特性制御情報および合成制御情報に基づき、また、対応する前記各特性制御情報および前記合成制御情報が格納されていなかった場合は、別に入力される前記各特性制御情報および前記合成制御情報に基づき、前記各特性可変部および前記合成部を制御する特性合成制御部と、
前記放送信号がそれぞれの前記受信部によって受信された際の、前記合成部で合成されて出力される信号の特性と、比較基準として用いられる参照信号の特性とを比較して違いの程度を評価し、評価結果情報を出力する信号特性評価部と、
前記検知情報に対応する前記特性制御情報が前記特性合成制御関係情報記憶部に格納されていなかった場合は、前記各特性制御情報および前記合成制御情報を新たに生成し且つ順次変化させながら前記特性合成制御部に入力し、その結果得られる前記評価結果情報が所定の条件を満たす場合に、それぞれに入力した前記各特性制御情報とそのときの前記各検知情報との各対応づけおよび、その入力した前記合成制御情報とそのときの前記検知情報との対応づけを、確定し前記特性合成制御関係情報記憶部に記録させる制御情報確定部とを備えた受信装置である。
また、第10の本発明は、
前記信号特性評価部は、少なくとも音質を基準にして前記違いの程度を評価する、第1、第3、第5のいずれかの本発明の対応関係情報作成システムである。
また、第11の本発明は、
前記信号特性評価部は、少なくとも、歪率特性、周波数特性、ステレオ特性、信号対ノイズ比特性、およびそれぞれの変動特性のいずれかの特性を基準にして前記違いの程度を評価する、第10の本発明の対応関係情報作成システムである。
また、第12の本発明は、
前記信号特性評価部は、少なくともノイズレベルを基準にして前記違いの程度を評価する、第1、第3、第5のいずれかの本発明の対応関係情報作成システムである。
また、第13の本発明は、
前記信号特性評価部は、受信系ノイズ、熱雑音系ノイズ、発振系ノイズ、増幅系ノイズ、復調系ノイズ、および変調系ノイズの受信に起因するノイズ、マルチパス妨害ノイズ、隣接チャンネル妨害ノイズ、過変調妨害ノイズ、フェージングノイズ、および外乱ノイズの前記検知情報に起因するノイズ、の少なくともいずれかのノイズレベルを基準にして前記違いの程度を評価する、第12の本発明の対応関係情報作成システムである。
また、第14の本発明は、
前記信号特性評価部は、少なくとも音質を基準にして前記違いの程度を評価する、第7〜第9のいずれかの本発明の受信装置である。
また、第15の本発明は、
前記信号特性評価部は、少なくとも、歪率特性、周波数特性、ステレオ特性、信号対ノイズ比特性、およびそれぞれの変動特性のいずれかの特性を基準にして前記違いの程度を評価する、第14の本発明の受信装置である。
また、第16の本発明は、
前記信号特性評価部は、少なくともノイズレベルを基準にして前記違いの程度を評価する、第7〜第9のいずれかの本発明の受信装置である。
また、第17の本発明は、
前記信号特性評価部は、受信系ノイズ、熱雑音系ノイズ、発振系ノイズ、増幅系ノイズ、復調系ノイズ、および変調系ノイズの受信に起因するノイズ、マルチパス妨害ノイズ、隣接チャンネル妨害ノイズ、過変調妨害ノイズ、フェージングノイズ、および外乱ノイズの前記検知情報に起因するノイズ、の少なくともいずれかのノイズレベルを基準にして前記違いの程度を評価する、第16の本発明の受信装置である。
また、第18の本発明は、
放送信号を受信する受信部と、前記受信部が受信した受信信号の状態を検知して検知情報を出力する検知部と、前記受信信号の特性を変更する特性可変部と、予め前記検知情報に対応して設定された、前記受信信号の特性を改善するための特性制御情報を格納した特性制御関係情報記憶部と、前記検知情報に応じて前記特性制御関係情報記憶部に基づいて前記特性制御情報を決定し、前記特性可変部を制御する特性制御部と、を備えた受信装置の特性制御関係情報記憶部作成方法であって、
前記受信部に所定の信号を入力する所定信号入力ステップと、
前記特性制御情報を順次変化させて前記特性可変部に入力する特性制御情報入力ステップと、
前記特性可変部によって特性が変更された後の前記所定の信号の特性と、比較基準として用いる参照信号の特性とを比較して違いの程度を評価し、評価結果情報を出力する信号特性評価ステップと、
前記評価結果情報が所定の条件を満たす場合には、前記特性可変部に入力した前記特性制御情報とそのときの前記検知情報との対応づけを前記特性制御関係情報記憶部に記録する特性制御関係情報記録ステップとを備えた、特性制御関係情報作成方法である。
また、第19の本発明は、
第1、第3、第5のいずれかの本発明の対応関係情報作成システムの、または第7〜第9のいずれかの本発明の受信装置の、信号の特性を参照信号の特性と比較して違いの程度を評価し評価結果情報を出力する前記信号特性評価部、前記評価結果情報が所定の条件を満たす場合に、その入力した前記特性制御情報とそのときの前記検知情報との対応づけを確定する前記制御情報確定部としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。
また、第20の本発明は、
第19の本発明のプログラムを記録した記録媒体であって、コンピュータで利用可能な記録媒体である。
本発明により、受信信号の特性を改善処理するために使用される、検知情報と制御情報を関係づけるテーブルを自動的に作成できる、対応関係情報作成システム、受信装置、および特性制御関係情報作成方法等を提供できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1に、本発明の実施の形態1の受信装置のテーブル作成システムのブロック図を示す。図1に示すテーブル作成システムが、本発明の対応関係情報作成システムの一例にあたる。
本実施の形態1のテーブル作成システムは、本実施の形態1の受信装置に、信号特性評価部13および制御情報確定部12を接続して制御情報テーブル25を作成する。
本実施の形態1の受信装置は、アンテナ20によって放送電波を受信する受信部1と、受信部1で受信した受信信号に対して特性改善処理を行う受信特性可変部2を備えている。そして、受信部1における受信状態を検知する受信入力検知部4と、受信入力検知部4の検知結果に基づいて受信特性可変部2を制御する特性制御部5と、特性制御部5が受信特性可変部2を制御する際に参照する制御情報テーブル25を備えている。制御情報テーブル25は、フラッシュROMなどに格納されている書き換えが可能なテーブルである。
なお、制御情報テーブル25が、本発明の特性制御関係情報記憶部の一例にあたる。
本実施の形態1のテーブル作成システムの構成は、上記の受信装置の構成に、受信特性可変部2の出力を評価する信号特性評価部13と、信号特性評価部13の評価結果に応じて、制御情報テーブル25への情報の記録を指示する制御情報確定部12とを加えた構成である。
設計段階において、本実施の形態1の受信装置の構成に制御情報確定部12および信号特性評価部13を接続して、制御情報テーブル25を作成する。
なお、本実施の形態1のテーブル作成システムにより制御情報テーブル25を作成する際には、受信装置にアンテナ20が接続されていなくてもよい。
信号特性評価部13は、模擬信号が受信部1に入力された際に、受信特性可変部2から出力される信号と、模擬信号とは別に入力される参照信号とを比較して評価し、受信特性可変部2から出力される信号の、音質レベルおよびノイズレベルの少なくともいずれか一方の良否を判定できる評価結果情報を出力する。
ここで、参照信号とは、模擬信号に対応した信号であり、ノイズが含まれておらず特性も変化していない信号である。例えば、模擬信号として、実環境でアンテナ20によって音楽の放送電波を受信したときの受信部1に入力される信号を記録したものを用い、それに対して、その音楽と同じ曲の入った音楽CDの音楽データを参照信号として用いる。このように、模擬信号は、参照信号にノイズが含まれたり特性が変化したような、信号の特性およびノイズの少なくともいずれか一方に関して参照信号と所定の関係を有する信号である。
なお、制御情報テーブル25を作成する際に受信部1に入力する模擬信号が、本発明の所定の信号の一例にあたる。
信号特性評価部13は、例えば、模擬信号と参照信号の同期をとり、PEAQ法のアルゴリズムを用いて算出したPEAQ値を、音質レベルの良否を判定できる評価結果情報として出力する。また、例えば、模擬信号と参照信号の同期をとり、参照信号の無音部分に対応する模擬信号の部分からSN比を算出し、ノイズレベルの良否を判定できる評価結果情報として出力する。また、これらを組み合わせて、音質レベルとノイズレベルの両方の良否を判定できる評価結果情報を出力させるようにしてもよい。
また、音質レベルの良否を判定する基準として、少なくとも、歪率特性、周波数特性、ステレオ特性、信号対ノイズ比特性、およびそれぞれの変動特性のいずれかの特性を用いてもよい。
また、ノイズレベルの良否を判定する基準として、受信系ノイズ、熱雑音系ノイズ、発振系ノイズ、増幅系ノイズ、復調系ノイズ、および変調系ノイズの受信に起因するノイズ、マルチパス妨害ノイズ、隣接チャンネル妨害ノイズ、過変調妨害ノイズ、フェージングノイズ、および外乱ノイズの前記検知情報に起因するノイズ、の少なくともいずれかのノイズレベルを用いてもよい。
次に、本実施の形態1のテーブル作成システムで制御情報テーブル25を作成する際の動作について説明する。
図2(a)は、本実施の形態1のテーブル作成システムの、制御情報テーブル25を作成する際のフローを示している。
なお、ここでは、信号特性評価部13は、受信特性可変部2から出力される信号の音質を評価して、音質レベルを判断できる評価結果情報を出力するものとして説明する。
まず、実際の受信環境においてアンテナ20から入力されると想定される模擬信号を、模擬的に受信部1に入力する(S30)。受信入力検知部4は、受信部1における受信状態を検知して、その検知情報を特性制御部5に通知する。
そして、制御情報確定部12は、受信特性可変部2に入力する制御パラメータを、特性制御部5に指示して受信特性可変部2に入力させる(S31)。信号特性評価部13は、入力された制御パラメータにしたがって特性改善されて受信特性可変部2から出力される模擬信号の音質を評価し、その評価結果情報を制御情報確定部12に通知する。
制御情報確定部12は、信号特性評価部13から取得した評価結果情報が、所定の音質レベル以上か否かを判定する(S32)。ここで、所定の音質レベルとは、少なくとも制御情報テーブル25に設定するためには必要と規定した、予め決めておいた音質レベルであり、本発明の所定の条件の一例にあたる。
そして、制御情報確定部12は、現在受信している模擬信号について、検知情報に対応する制御パラメータの関係情報を既に以前に制御情報テーブル25へ記録させていた場合には、今回信号特性評価部13から取得した評価結果情報の音質レベルの方が、既に制御情報テーブル25に記録させた関係情報に対する音質レベルよりも高いか否かを判定する(S33)。そして、今回信号特性評価部13から取得した評価結果情報の音質レベルの方が高い場合には、今回の制御パラメータの情報を現在の検知情報に対応づける制御パラメータと確定し、制御情報テーブル25の内容を今回の制御パラメータの情報に更新するように、特性制御部5に記録を指示する(S34)。今回信号特性評価部13から取得した評価結果情報の音質レベルが、既に記録させた制御パラメータに対する音質レベル以下だった場合には、特性制御部5への記録の指示は出さず、制御情報テーブル25の内容を更新させない。
つまり、今回信号特性評価部13から取得した評価結果情報の音質レベルが、既に制御情報テーブル25に記録した制御パラメータに対する音質レベルよりも高い場合に、新しい制御パラメータの情報に更新させていく。
なお、制御情報確定部12は、制御情報テーブル25への記録を特性制御部5に指示した際には、その記録を指示した制御パラメータに対応する評価結果情報を、「記録済みの最高レベルの評価結果情報」として記憶しておく。この情報は、ステップS33において、新たに取得する評価結果情報と比較するために使用する。
特性制御部5は、制御情報確定部12から制御パラメータの記録の指示を受けると、そのときの検知情報にそのときに受信特性可変部2に入力している制御パラメータを対応づける関係情報を、制御情報テーブル25に記録する(S35)。
制御情報確定部12は、その模擬信号の入力に対して、受信特性可変部2に入力させる制御パラメータを順次変化させていき、上記の処理(S31〜S35)を繰り返し行わせる。その模擬信号について、全ての制御パラメータに対する上記の処理(S31〜S35)が終わった時点で、制御情報テーブル25には、その模擬信号を最も高品質に特性改善できる制御パラメータが記録されていることになる。
なお、ここで言う全ての制御パラメータとは、制御パラメータが複数ある場合には、複数の制御パラメータの全ての組み合わせを言う。
その模擬信号に対して、全ての制御パラメータのそれぞれに対応する出力信号の音質評価が終わった場合(S36)には、受信部1に入力する模擬信号を別の模擬信号に替えることにより、受信入力検知部4で検知される検知情報を変化させ、その新たに入力させた模擬信号について、上記の処理(S30〜S36)を繰り返し行わせる。その結果、制御情報テーブル25には、その新たな模擬信号を最も高品質に特性改善できる制御パラメータも記録されることになる。
なお、模擬信号を替えて新たな模擬信号について音質評価させる際には、制御情報確定部12に記憶させている「記録済みの最高レベルの評価結果情報」は削除する。
そして、全ての模擬信号について、上記の処理(S30〜S36)を繰り返し行わせることにより、全ての模擬信号に対する処理が終わった時点(S37)で、制御情報テーブル25には、評価した全ての模擬信号のそれぞれについての、最も高品質に特性改善できる制御パラメータの情報が記録される。すなわち、各模擬信号に対応する検知情報毎に、その検知情報が検知される受信入力信号を最も高品質に改善できる制御パラメータの対応づけの情報が、制御情報テーブル25に記録される。
次に、さらに具体例を用いて、本実施の形態1のテーブル作成システムで制御情報テーブル25を作成する際の処理内容について説明する。
図3は、本実施の形態1のテーブル作成システムの、テーブル作成処理内容を説明する図を示している。図4は、本実施の形態1のテーブル作成システムで作成した制御情報テーブル25の構成の一例を示している。
ここでは、具体例として、受信入力検知部4で検知される検知情報を、振幅レベルおよび受信電界強度とし、受信特性可変部2に入力する制御パラメータを、高域周波数特性パラメータおよびステレオ分離度パラメータとする。また、信号特性評価部13は、評価結果情報として音質レベルを判定できる情報を出力するものとする。
制御情報確定部12が、図3の上から示す順に模擬信号および制御パラメータを変化させて、それぞれの信号特性を評価していく。
まず、模擬信号1を受信部1に入力させた状態で、制御情報確定部12が、特性制御部5から受信特性可変部2に入力させる高域周波数特性パラメータおよびステレオ分離度パラメータを変化させながら、それぞれの制御パラメータを入力したときの受信特性可変部2からの出力信号の評価を順に行っていく。図3の場合には、制御情報確定部12は、(高域周波数特性パラメータ、ステレオ分離度パラメータ)=(f1、s1)、(f1、s2)、(f1、s3)、(f2、s1)、…の順に、制御パラメータを変化させていく。
図3に示す音質評価結果は、信号特性評価部13から出力される評価結果情報の値であり、ここでは音質レベルが高いほど大きな数値が出力されるものとする。また、ここでは、少なくとも制御情報テーブル25に設定するために必要と規定した所定の音質レベルを、音質評価結果が「10以上」のものとする。
まず、(高域周波数特性パラメータ、ステレオ分離度パラメータ)=(f1、s1)の場合の音質評価結果は「7」であり、所定の音質レベル「10以上」に達していないので、特性制御部5への記録指示は行われない。
次の、(高域周波数特性パラメータ、ステレオ分離度パラメータ)=(f1、s2)の場合の音質評価結果は「10」であり、所定の音質レベル「10以上」に達しているので、制御情報確定部12は、特性制御部5に、制御情報テーブル25への記録を指示するとともに、「記録済みの最高レベルの評価結果情報」として、このときの音質評価結果の値「10」を記憶しておく。特性制御部5は、模擬信号1の検知情報(振幅レベル、受信電界強度)=(a1、e1)の組み合わせに、特性制御情報(高域周波数特性パラメータ、ステレオ分離度パラメータ)=(f1、s2)を対応づけて、制御情報テーブル25に記録する。
制御情報確定部12は、(高域周波数特性パラメータ、ステレオ分離度パラメータ)の組み合わせを変化させながら同様に処理していき、(高域周波数特性パラメータ、ステレオ分離度パラメータ)=(f2、s2)の場合の音質評価結果が「11」であり、記憶している「記録済みの最高レベルの評価結果情報」の「10」よりも大きく音質レベルが高いので、制御情報確定部12は、特性制御部5に、制御情報テーブル25への記録を指示するとともに、「記録済みの最高レベルの評価結果情報」を、このときの音質評価結果の値「11」に更新して記憶しておく。特性制御部5は、模擬信号1の検知情報(振幅レベル、受信電界強度)=(a1、e1)に、特性制御情報(高域周波数特性パラメータ、ステレオ分離度パラメータ)=(f2、s2)を対応づけるように、制御情報テーブル25を更新する。
同様に(高域周波数特性パラメータ、ステレオ分離度パラメータ)の組み合わせを変化させながら処理していくことにより、模擬信号1に対しての全ての制御パラメータの組み合わせの評価が終わった時点で、制御情報テーブル25には、模擬信号1の検知情報(振幅レベル、受信電界強度)=(a1、e1)に対して、音質評価結果が最高の「12」となる特性制御情報(高域周波数特性パラメータ、ステレオ分離度パラメータ)=(f3、s1)が対応づけて記録されていることになる。なお、模擬信号1に対しての全ての制御パラメータの組み合わせの評価が終わった時点で、制御情報確定部12は、「記録済みの最高レベルの評価結果情報」を削除する。
次に、受信部1に入力する信号を模擬信号2に替えて同様の処理を行うことにより、模擬信号2に対しての全ての制御パラメータの組み合わせの評価が終わった時点で、制御情報テーブル25には、模擬信号2の検知情報(振幅レベル、受信電界強度)=(a1、e2)に対して、音質評価結果が最高の「13」となる特性制御情報(高域周波数特性パラメータ、ステレオ分離度パラメータ)=(f2、s2)が対応づけて記録されていることになる。
なお、図3では、検知情報への対応づけが確定された特性制御情報の音質評価結果の枠を塗りつぶして示している。
このようにして、全ての検知情報(振幅レベル、受信電界強度)の組み合わせが検知される複数種類の模擬信号それぞれについて評価していくことにより、全ての検知情報(振幅レベル、受信電界強度)の組み合わせのそれぞれについて、最高の音質にできる特性制御情報(高域周波数特性パラメータ、ステレオ分離度パラメータ)の組み合わせが対応づけられた、図4に示すような制御情報テーブル25が作成される。なお、図4では、一部記載を省略しているが、全ての検知情報の組み合わせに対して、特性制御情報の組み合わせが対応づけられる。
上記の具体例は、説明をわかりやすくするために、それぞれの検知情報および制御パラメータの区分を少なくしているが、実際には、これらの区分を細分化することにより、非常に高品質の出力信号にできる関係情報を確定することができる。また、検知情報および制御パラメータの種類を、いずれも2つとしたが、これらの情報の種類をさらに多くすることにより、さらに高品質の出力信号にできる関係情報を確定することができる。
また、上記では、制御情報確定部12に「記録済みの最高レベルの評価結果情報」を記憶させておき、制御情報テーブル25の更新の要否の判定を行わせることとしたが、制御情報確定部12が制御情報テーブル25への記録を特性制御部5に指示する際に、そのときの評価結果情報も特性制御部5に渡すようにしておき、特性制御部5が、制御情報テーブル25の更新の要否の判定を行うようにしてもよい。
なお、上記の例では、信号特性評価部13が信号の音質を評価するものとして、音質が最高となる制御パラメータの対応づけに確定させたが、信号特性評価部13がノイズレベルを評価するものとし、ノイズレベルが最低となる制御パラメータの対応づけに確定させるようにしてもよい。その場合には、本発明の所定の条件として、例えば、制御情報テーブル25に設定するためには少なくともそれ以下のノイズレベルであることが必要と思われる予め決めておいたノイズレベルを用いる。
また、信号特性評価部13が信号の音質とともにノイズレベルを評価するようにしておき、音質およびノイズレベルの両方を考慮した制御パラメータの対応づけに確定させるようにしてもよい。
また、受信部1に模擬的に入力する模擬信号は、例えば、様々な実環境下での受信部1で受信される信号を記録して蓄積しておき、その蓄積した情報を受信部1に入力するようにしてもよいし、機械的に様々な状態の信号を作成し、それらの信号を供給するようにしてもよい。また、実環境下で記録した情報を基にして、機械的に特性を変化させたりノイズを混入させた信号を作成し、入力するようにしてもよい。
このように、本実施の形態1のテーブル作成システムは、自動的に制御パラメータを変化させながら、制御パラメータが確定していき関係情報のテーブルが作成されるので、短時間でテーブルを作成することができる。また、短時間でテーブルが作成できるので、検知情報および制御パラメータの数の増加や細分化が容易にでき、高精度のテーブルを容易に作成することができる。
次に、上記で作成した制御情報テーブル25を用いて、本実施の形態1の受信装置で、実環境で放送電波を受信する際の動作について説明する。
図5は、本実施の形態1の受信装置のブロック図を示す。図1と同じ構成部分には、同じ符号を用いている。
図5に示すように、本実施の形態1の受信装置の構成は、図1のテーブル作成システムの構成に対して、制御情報確定部12および信号特性評価部13が削除され、放送電波を受信するためのアンテナ20が接続された構成である。
また、図2(b)は、本実施の形態1の受信装置における特性制御情報の設定フローを示している。
受信部1が、アンテナ20によって放送電波を受信する(S40)と、受信入力検知部4は、受信部1における受信状態を検知する(S41)。特性制御部5は、制御情報テーブル25を参照して、受信入力検知部4で得られた検知情報に対応する制御パラメータを決定し、その制御パラメータを受信特性可変部2に入力する(S42)。このようにして、受信部1で受信された受信信号の特性が、入力された制御パラメータにしたがって受信特性可変部2で変化され、特性が改善処理された信号が受信特性可変部2から出力される(S43)。
なお、特性制御部5は、受信入力検知部4から取得した検知情報に対応する制御パラメータが制御情報テーブル25に無い場合には、その検知情報に近似の制御情報テーブル25にある検知情報に対応する制御パラメータから補間して、その検知情報に対応する制御パラメータを算出または決定し、その制御パラメータを受信特性可変部2に入力する。
制御情報テーブル25を利用することにより、受信入力検知部4で検知される信号に対して、その信号を最適に改善できる制御パラメータが受信特性可変部2に入力されるので、高レベルの受信特性を発揮させることができる。
ここで、本実施の形態1のテーブル作成システムで作成された制御情報テーブル25において検知情報に対応づけられる制御パラメータの例、および、受信装置がその制御情報テーブル25を参照して受信信号を特性改善する例について、改善する特性毎の5つの具体例を用いて以下に説明する。
まず第1の具体例として、SMC(ソフト・ミュート・コントロール)処理の具体例について説明する。
受信入力検知部4は、受信部1における受信信号の振幅レベルを検出し、検知情報として、その振幅レベルの情報を特性制御部5に渡す。
制御情報テーブル25には、受信入力検知部4から渡される振幅レベルの情報と、受信特性可変部2に入力するソフト・ミュート特性パラメータとが対応づけられている。この場合のソフト・ミュート特性パラメータが、上記した受信特性可変部2に入力する制御パラメータの一例である。
この場合、制御情報テーブル25では、小さい振幅レベルに対して、受信特性可変部2において受信信号の出力レベルを低下させるように処理するソフト・ミュート特性パラメータが対応づけられている。振幅レベルが小さいということは、弱入力電界強度レベルの状態にあるということなので、受信特性可変部2において受信信号の出力レベルを低下させることにより、弱電界ノイズを聴感的に軽減させることができる。
そして、制御情報テーブル25では、大きい振幅レベルに対しては、受信特性可変部2において受信信号の出力レベルを定常レベルにするように処理するソフト・ミュート特性パラメータが対応づけられている。振幅レベルが大きいということは、強入力電界強度レベルの状態にあるということなので、受信特性可変部2において受信信号の出力レベルを定常レベルに高上させることにより、音声品質を損なわない高音質受信を実現できる。
次に、第2の具体例として、SNC(ステレオ・ノイズ・コントロール)処理について説明する。
この場合も、受信入力検知部4は、受信部1における受信信号の振幅レベルを検出し、検知情報として、その振幅レベルの情報を特性制御部5に渡す。
制御情報テーブル25には、受信入力検知部4から渡される振幅レベルの情報と、受信特性可変部2に入力するステレオ分離度特性パラメータとが対応づけられている。この場合のステレオ分離度特性パラメータが、上記した受信特性可変部2に入力する制御パラメータの一例である。
この場合、制御情報テーブル25では、小さい振幅レベルに対して、受信特性可変部2において受信信号のステレオ分離度を小さくするように処理するステレオ分離度特性パラメータが対応づけられている。振幅レベルが小さいということは、弱入力電界強度レベルの状態にあるということなので、受信特性可変部2においてステレオLR信号を加算(モノラルに近づける)してステレオ分離度を小さくすることにより、ステレオノイズ成分が低減される。その結果、ステレオノイズを聴感的に軽減させることができる。
そして、制御情報テーブル25では、大きい振幅レベルに対しては、受信特性可変部2において受信信号のステレオ分離度を定常状態にするように処理するステレオ分離度特性パラメータが対応づけられている。振幅レベルが大きいということは、強入力電界強度レベルの状態にあるということなので、受信特性可変部2においてステレオ分離度を定常状態に大きくすることにより、ステレオ音声品質を損なわない高音質受信を実現できる。
次に、第3の具体例として、HCC(ハイ・カット・コントロール)処理について説明する。
この場合も、受信入力検知部4は、受信部1における受信信号の振幅レベルを検出し、検知情報として、その振幅レベルの情報を特性制御部5に渡す。
制御情報テーブル25には、受信入力検知部4から渡される振幅レベルの情報と、受信特性可変部2に入力する高域周波数特性パラメータとが対応づけられている。この場合の高域周波数特性パラメータが、上記した受信特性可変部2に入力する制御パラメータの一例である。
この場合、制御情報テーブル25では、小さい振幅レベルに対して、受信特性可変部2において受信信号の周波数特性の高域レベルを低減するように処理する高域周波数特性パラメータが対応づけられている。振幅レベルが小さいということは、弱入力電界強度レベルの状態にあるということなので、受信特性可変部2においてステレオノイズが存在する高域レベルを低下させて、ステレオノイズのレベルを低減させる。その結果、ステレオノイズを聴感的に軽減させることができる。
そして、制御情報テーブル25では、大きい振幅レベルに対しては、受信特性可変部2において受信信号の周波数特性の高域レベルを定常状態にするように処理する高域周波数特性パラメータが対応づけられている。振幅レベルが大きいということは、強入力電界強度レベルの状態にあるということなので、受信特性可変部2において周波数特性の高域レベルを定常状態のレベルに高上させることにより、ステレオ音声品質を損なわない高音質受信を実現できる。
次に、第4の具体例として、ノイズ除去処理について説明する。
受信入力検知部4は、受信部1における受信信号の振幅エンベロープに重畳するパルス性ノイズを検出し、検知情報として、そのパルス性ノイズの波高値および波形幅の情報を特性制御部5に渡す。
制御情報テーブル25には、受信入力検知部4から渡される波高値および波形幅の情報と、受信特性可変部2に入力するパルス性ノイズ除去処理の要否を示すパラメータとが対応づけられている。この場合のパルス性ノイズ除去処理の要否を示すパラメータが、上記した受信特性可変部2に入力する制御パラメータの一例である。
この場合、制御情報テーブル25では、所定の値を超える波高値および波形幅に対して、受信特性可変部2において「パルス性ノイズ除去処理を行う」ことを示すパラメータが対応づけられており、所定の値以下の波高値および波形幅に対しては、受信特性可変部2において「パルス性ノイズ除去処理を行わない」ことを示すパラメータが対応づけられている。
これにより、所定の値を超える波高値および波形幅のパルス性ノイズが受信入力検知部4で検知された場合には、受信特性可変部2は、受信信号の振幅に重畳されたパルスノイズ重畳区間の開始部と終了部を直線補間手法などにより信号補完処理をして、パルスノイズ波形カット処理を行う。その結果、パルスノイズは低減され、音声品質を損なわない高音質受信を実現できる。
次に、第5の具体例として、マルチパス除去処理について説明する。
受信入力検知部4は、受信部1における受信信号の、振幅変動成分(以下、「AM成分」という)および希望波電界強度レベル対マルチパス妨害電界強度レベル(以下、「DU比」という)を検出し、検知情報として、それらの情報を特性制御部5に渡す。
制御情報テーブル25には、受信入力検知部4から渡されるAM成分およびDU比の情報と、受信特性可変部2に入力するステレオ分離度特性パラメータおよび高域周波数特性パラメータとが対応づけられている。この場合のステレオ分離度特性パラメータおよび高域周波数特性パラメータが、上記した受信特性可変部2に入力する制御パラメータの一例である。
この場合、制御情報テーブル25では、受信信号におけるAM成分が大きくDU比が小さい場合に対して、受信特性可変部2において受信信号のステレオ分離度を小さくし周波数特性の高域レベルを低下させるように処理するステレオ分離度特性パラメータおよび高域周波数特性パラメータとが対応づけられている。AM成分が大きくDU比が小さいということは、マルチパス妨害の程度が強い状態にあるということなので、受信特性可変部2において、ステレオ分離度を小さくし周波数特性の高域レベルを低下させることにより、マルチパス妨害ノイズを聴感的に軽減させることができる。
そして、制御情報テーブル25では、受信信号におけるAM成分が小さくDU比が大きい場合に対して、受信特性可変部2において受信信号のステレオ分離度を大きくし周波数特性の高域レベルを低域レベルに近づけるように処理するステレオ分離度特性パラメータおよび高域周波数特性パラメータとが対応づけられている。AM成分が小さくDU比が大きいということは、マルチパス妨害の程度が弱い状態にあるということなので、受信特性可変部2において、ステレオ分離度を大きめにし、低下量を小さく周波数特性の高域レベルを低下させることにより、マルチパス妨害ノイズを聴感的に適度に軽減できるとともに、音声品質を損なわない高音質受信を実現できる。
ここでは、マルチパス妨害除去の対応として、受信特性可変部2に入力する制御パラメータを、ステレオ分離度特性パラメータおよび高域周波数特性パラメータとして説明したが、これらのパラメータに加えて、これらのパラメータのそれぞれに対する、立上り時定数、立下り時定数、制御維持時間などの制御時定数特性パラメータも、制御情報テーブル25で、検知情報に対応づけるようにしてもよい。これらの制御時定数特性パラメータも、受信特性可変部2に入力させるようにすることにより、マルチパス妨害除去の効果をより向上させることができる。
なお、ここでは、制御情報テーブル25における検知情報と制御パラメータの関係をわかりやすく説明するために、改善する特性毎における関係を例に説明したが、本実施の形態1の受信装置の制御情報テーブル25には、実際には、ある特定の特性のみを改善するための検知情報と制御パラメータとの対応づけがされているのではなく、図3の例でも説明したように、複数の特性を総合的に改善するための、検知情報の組み合わせと制御パラメータとの対応づけがされている。
例えば、制御情報テーブル25で対応づける検知情報と制御パラメータを、検知情報として振幅レベルのみ、制御パラメータとしてステレオ分離度特性パラメータのみとした場合には、上記の第2の具体例で示したようにステレオノイズのみが改善されることになるが、検知情報を、振幅レベルとAM成分とDU比の組み合わせとし、制御パラメータを、ステレオ分離度特性パラメータと高域周波数特性パラメータの組み合わせとすると、ステレオノイズと高周波ノイズとマルチパス妨害を総合的に改善できる。すなわち、上記した第2、第3、第5の具体例の改善処理を総合的に行わせることができる。
このように、本実施の形態1の受信装置は、複数の検知情報の組み合わせに対して、最良の音質に改善できる制御パラメータの組み合わせが対応づけられており、その制御パラメータを受信特性可変部2に入力するので、総合的に音質が改善されて、最良の音質の出力とすることができる。
なお、受信入力検知部4で検知され、特性制御部5に渡される検知情報として、具体的には、受信電界強度情報、ノイズフロアレベル情報、受信信号電界強度対マルチパス妨害信号電界強度比情報、受信信号電界強度対隣接チャンネル妨害信号電界強度比情報、受信信号電界強度対過変調妨害信号電界強度比情報、受信信号電界強度対同一チャンネル妨害信号電界強度比情報、受信信号電界強度対インターモジュレーション妨害信号電界強度比情報、受信信号電界強度対クロスモジュレーション妨害信号電界強度比情報、受信信号電界強度対パルスノイズ妨害信号電界強度比情報、受信信号電界強度対外乱妨害信号電界強度比情報などを用いることができる。
また、受信特性可変部2に入力する特性制御情報には、例えば、周波数特性情報、ステレオ分離度情報、音量レベル情報、ミューティング情報などの音質最適受信特性制御出力などの音声信号制御情報も用いることができる。
なお、図1および図5のブロック図には、復調処理を行うブロックを記載していないが、本実施の形態1の受信装置は、受信部1またはその前段に復調機能を有している。
具体的には、受信部1などが、全般的な復調系機能、もしくは振幅変調(AM)、周波数変調(FM)などに対するアナログ復調機能、もしくはパルス・コード変調(PCM)、時分割多重変調(TDM)、周波数多重変調(FDM)、直交周波数多重変調(OFDM)などに対するデジタル復調機能などを有している。
また、図1に示す各ブロックの機能は、ハードウェアでも実現できるし、ソフトウェアでも実現できる。例えば、受信部1の前段にA/D変換機能があり、受信部1に入力される信号がデジタルデータの場合には、図1に示す全てのブロックの機能をソフトウェアで実現することもできる。例えば、制御情報テーブル25をフラッシュROMに格納しておき、CPUにプログラムを実行させることにより、図1に示す全てのブロックの処理をソフトウェアで行わせることができる。
(実施の形態2)
図6に、本発明の実施の形態2の受信装置のブロック図を示す。図1と同じ構成部分には、同じ符号を用いている。
実施の形態1では、設計時に制御情報テーブル25を作成していたのに対し、本実施の形態2の受信装置は、ユーザが使用する際にも制御情報テーブル25の内容を更新することができる。
図5に示す実施の形態1の受信装置は、制御情報確定部12および信号特性評価部13を含まない構成であるのに対し、本実施の形態2の受信装置は、制御情報確定部18および信号特性評価部13も含む構成である。
本実施の形態2の受信装置は、実施の形態1のテーブル作成システムと同じ構成であるが、制御情報テーブル25を作成する際に、実施の形態1のテーブル作成システムでは模擬信号を受信部1に入力させたのに対し、本実施の形態2の受信装置では、実環境でアンテナ20から受信する放送電波を利用して制御情報テーブル25を作成する
ユーザが使用する実環境において、本実施の形態2の受信装置で制御情報テーブル25を作成する動作について、以下に説明する。
なお、図6の破線で示した部分は、放送電波を受信する際の信号の流れに加えて、制御情報テーブル25を作成する際に流れる信号の流れを示している。
本実施の形態2の特性制御部17は、受信入力検知部4から取得した検知情報に対応づけられた制御パラメータが制御情報テーブル25に記録されていない場合には、検知情報に対応する制御パラメータが無いことを制御情報確定部18に通知する。
制御情報確定部18は、特性制御部17からの検知情報に対応する制御パラメータが無いことの通知を受けると、実施の形態1と同様の処理で制御情報テーブル25の作成処理を行う。すなわち、特性制御部17に指示して受信特性可変部2に入力する制御パラメータを順次変化させながら、変化させた制御パラメータに対応する受信特性可変部2の出力信号の特性を信号特性評価部13に評価させ、その評価結果信号にしたがって特性制御部17に制御情報テーブル25への書き込み指示をして、そのときの検知情報に対応する制御パラメータを確定させる。
そして、そのときの検知情報に対応づける制御パラメータを確定させた後は、通常の受信状態に戻る。すなわち、特性制御部17は、制御情報テーブル25を参照して、受信入力検知部4に対応づけられた制御パラメータを受信特性可変部2に入力して、受信信号の特性改善処理をさせるように動作する。
本実施の形態2の場合、アンテナ20で受信した放送電波の信号について特性の評価を行う。信号特性評価部13は、例えば、放送されてくる音楽の信号を評価対象の信号として用い、その音楽に対応する参照信号を使用して、受信特性可変部2から出力される信号の特性評価を行う。放送局から放送されくる音楽とともに楽曲情報も送信されてくるので、その楽曲情報に対応する音楽の参照信号を取得し、受信特性可変部2から出力される信号と比較して特性評価を行う。参照信号には、例えば、受信装置に接続されているCDやDVDに含まれる音楽データを用いたり、インターネットを利用して対応する音楽データをダウンロードして用いたりできる。
なお、信号特性評価部13が、常に受信特性可変部2から出力される信号の特性を評価するようにしてもよいが、制御情報テーブル25を作成させる際にのみ動作させるようにしてもよい。その場合には、例えば、制御情報確定部18が、制御情報テーブル25の作成処理をする際に、信号特性評価部13に評価開始を指示するようにすればよい。
また、上記では、検知情報に対応づけられた制御パラメータが制御情報テーブル25に記録されているか否かの判断を特性制御部17が行うこととしたが、制御情報確定部18が受信入力検知部4からの検知情報を取得し、制御情報テーブル25を直接読み込んで判断するようにしてもよい。
また、上記では、検知情報に対応づけられた制御パラメータが制御情報テーブル25に記録されていない場合に制御情報テーブル25の作成処理を行うこととしたが、制御情報テーブル25に対応する制御パラメータが記録されているか否かに関わらず、例えばその受信装置の電源ON時に必ず制御情報テーブル25の作成処理を行うようにしてもよい。
受信装置が使用される環境によって、同じ放送電波でも受信される信号の状態は大きく異なる。例えば、使用する場所が変わったり、時間によっても受信状態は変化する。
本実施の形態2では、受信状態が変わった場合に、そのときの受信状態に応じた関係情報が制御情報テーブル25に追加されていく。つまり、各ユーザーの受信環境に応じた必要な関係情報だけが追加されていく。
実施の形態1の受信装置の場合には、ユーザが使用される実環境では制御情報テーブル25に関係情報を追加できないので、全てのユーザの受信環境に対応できるような多くの関係情報を制御情報テーブル25に予め格納しておかなければならない。したがって制御情報テーブル25として大きな領域が必要になる。
それに対して、本実施の形態2の受信装置の場合には、ユーザに受信装置を渡す際には、制御情報テーブル25には最低限の関係情報のみを格納しておいてもよいし、また空であってもよい。各ユーザ毎に必要な関係情報を格納できる領域だけを制御情報テーブル25の領域として確保しておけばよい。
(実施の形態3)
図7に、本発明の実施の形態3の受信装置のテーブル作成システムのブロック図を示す。また、図8に、本実施の形態3のテーブル作成システムで作成した関係情報テーブルを利用する受信装置のブロック図を示す。
実施の形態1の場合と同様に、本実施の形態3の受信装置の構成は、テーブル作成システムの構成に対して、制御情報確定部14および信号特性評価部15が削除され、放送電波を受信するための第1アンテナ20aおよび第2アンテナ20bが接続された構成である。
本実施の形態3の受信装置は、第1アンテナ20aによって放送電波を受信する第1受信部1aと、第1受信部1aで受信した受信信号に対して特性改善処理を行う第1受信特性可変部2aを備えている。また、第1受信部1aにおける受信状態を検知する第1受信入力検知部4aと、第1受信入力検知部4aの検知結果に基づいて第1受信特性可変部2aを制御する第1特性制御部5aと、第1特性制御部5aが第1受信特性可変部2aを制御する際に参照する第1制御情報テーブル21aを備えている。
これらの、第1受信部1a、第1受信特性可変部2a、第1受信入力検知部4a、第1特性制御部5a、および第1制御情報テーブル21aで、第1特性改善受信ユニット3aを構成している。
また、第1アンテナ20aとは異なる位置に配置されている第2アンテナ20bによって放送電波を受信する第2受信部1bと、第2受信部1bで受信した受信信号に対して特性改善処理を行う第2受信特性可変部2bを備えている。また、第2受信部1bにおける受信状態を検知する第2受信入力検知部4bと、第2受信入力検知部4bの検知結果に基づいて第2受信特性可変部2bを制御する第2特性制御部5bと、第2特性制御部5bが第2受信特性可変部2bを制御する際に参照する第2制御情報テーブル21bを備えている。
これらの、第2受信部1b、第2受信特性可変部2b、第2受信入力検知部4b、第2特性制御部5b、および第2制御情報テーブル21bで、第2特性改善受信ユニット3bを構成している。
このように、本実施の形態3の受信装置は、実施の形態1の受信装置が1つの受信ユニットで構成されていたのに対し、複数の受信ユニットを備えていることを特徴とする。
なお、ここでは、受信ユニットが第1特性改善受信ユニット3aおよび第2特性改善受信ユニット3bの2つの構成の場合を例にして説明しているが、受信ユニットが3つ以上の構成であってもよい。
さらに、本実施の形態3の受信装置は、第1特性改善受信ユニット3aの出力と第2特性改善受信ユニット3bの出力の2つの出力信号を、合成して出力し、もしくは切り替えて出力する合成切替部6と、合成切替部6を制御する合成切替制御部7と、合成切替制御部7が合成切替部6を制御する際に参照する合成切替テーブル22を備えている。
第1制御情報テーブル21a、第2制御情報テーブル21b、および合成切替テーブル22は、いずれもフラッシュROMなどに格納されている書き換えが可能なテーブルである。
なお、第1受信特性可変部2aおよび第2受信特性可変部2bが、本発明の特性可変部の一例にあたり、第1特性制御部5aおよび第2特性制御部5bが、本発明の特性制御部の一例にあたる。また、合成切替部6が、本発明の合成部の一例にあたり、合成切替制御部7が、本発明の合成制御部の一例にあたる。また、第1制御情報テーブル21aおよび第2制御情報テーブル21bが、本発明の特性制御関係情報記憶部の一例にあたり、合成切替テーブル22が、本発明の合成制御関係情報記憶部の一例にあたる。
本実施の形態3のテーブル作成システムの構成は、上記の受信装置の構成に、合成切替部6の出力を評価する信号特性評価部15と、信号特性評価部15の評価結果に応じて、第1制御情報テーブル21a、第2制御情報テーブル21b、および合成切替テーブル22のそれぞれへの情報の記録を指示する制御情報確定部14とを加えた構成である。
設計段階において、本実施の形態3の受信装置の構成に制御情報確定部14および信号特性評価部15を接続して、第1制御情報テーブル21a、第2制御情報テーブル21b、および合成切替テーブル22を作成する。
なお、本実施の形態2のテーブル作成システムにより、第1制御情報テーブル21a、第2制御情報テーブル21b、および合成切替テーブル22を作成する際には、受信装置に第1アンテナ20aおよび第2アンテナ20bが接続されていなくてもよい。
信号特性評価部15は、模擬信号が第1受信部1aおよび第2受信部1bの少なくともいずれか一方に入力された際に、合成切替部6で合成されまたは切り替えられて出力される信号と、模擬信号とは別に入力される参照信号とを比較して、合成切替部6から出力される信号の、音質レベルおよびノイズレベルの少なくともいずれか一方の良否を判定できる評価結果情報を出力する。ここで、模擬信号は、参照信号にノイズが含まれたり特性が変化したような、信号の特性およびノイズの少なくともいずれか一方に関して参照信号と所定の関係を有する信号である。
なお、第1制御情報テーブル21a、第2制御情報テーブル21b、および合成切替テーブル22を作成する際に第1受信部1aおよび第2受信部1bに入力する模擬信号が、本発明の所定の信号の一例にあたる。
次に、本実施の形態3のテーブル作成システムで、第1制御情報テーブル21a、第2制御情報テーブル21b、および合成切替テーブル22を作成する際の動作について説明する。
まず、第1制御情報テーブル21aを作成する。
第1特性改善受信ユニット3aからの出力がそのまま合成切替部6から出力されるように合成切替部6を設定しておき、実際の受信環境において第1アンテナ20aから入力されると想定される信号を、模擬的に第1受信部1aに入力する。
第1特性制御部5aは、第1制御情報テーブル21aを作成する際には、実施の形態1の特性制御部5と同様に動作する。
図2〜図4を用いて実施の形態1で説明したのと同様の処理により、制御情報確定部14は、制御パラメータを順次変化させて第1受信特性可変部2aに入力させていき、第1受信部1aに順次入力される模擬信号に対する第1受信入力検知部4aの検知情報に応じた制御パラメータを確定していくことにより、自動的に第1制御情報テーブル21aが作成される。
次に、第2制御情報テーブル21bを作成する。
第2特性改善受信ユニット3bからの出力がそのまま合成切替部6から出力されるように合成切替部6を設定しておき、実際の受信環境において第2アンテナ20bから入力されると想定される信号を、模擬的に第2受信部1bに入力する。
第2特性制御部5bは、第2制御情報テーブル21bを作成する際には、実施の形態1の特性制御部5と同様に動作する。
図2〜図4を用いて実施の形態1で説明したのと同様の処理により、制御情報確定部14は、制御パラメータを順次変化させて第2受信特性可変部2bに入力させていき、第2受信部1bに順次入力される模擬信号に対する第2受信入力検知部4bの検知情報に応じた制御パラメータを確定していくことにより、自動的に第2制御情報テーブル21bが作成される。
次に、合成切替テーブル22を作成する。
上記のようにして第1制御情報テーブル21aおよび第2制御情報テーブル21bを作成した後、第1受信部1aおよび第2受信部1bの両方に模擬的な信号を入力する。
第1受信部1aおよび第2受信部1bに模擬信号が入力されると、第1特性制御部5aは、第1制御情報テーブル21aを参照して、第1受信入力検知部4aから出力される検知情報に基づいた制御パラメータを第1受信特性可変部2aに入力するので、第1受信特性可変部2aからは、第1制御情報テーブル21aで対応づけられた制御パラメータによって改善処理された信号が出力される。同様に、第2特性制御部5bは、第2制御情報テーブル21bを参照して、第2受信入力検知部4bから出力される検知情報に基づいた制御パラメータを第2受信特性可変部2bに入力するので、第2受信特性可変部2bからは、第2制御情報テーブル21bで対応づけられた制御パラメータによって改善処理された信号が出力される。このようにして、合成切替部6には、第1受信特性可変部2aおよび第2受信特性可変部2bの双方から、それぞれ模擬信号が改善処理された信号が入力される。
なお、図7の第1特性制御部5aと第1制御情報テーブル21a間の実線と破線、および第2特性制御部5bと第2制御情報テーブル21b間の実線と破線は、それぞれ、実線が第1制御情報テーブル21aおよび第2制御情報テーブル21bを作成する際のデータの流れを示し、破線が合成切替テーブル22を作成する際のデータの流れを示している。
そして、制御情報確定部14は、実施の形態1で受信特性可変部2に入力する制御パラメータを確定していくのと同様の処理で、2つの検知情報に対応させて合成切替制御部7に入力する合成パラメータを確定していく。
つまり、制御情報確定部14は、合成パラメータを順次変化させて合成切替制御部7に指示して合成切替部6に入力させていき、合成切替部6からのそれぞれの出力信号に対する信号特性評価部15からの評価結果情報に応じて、合成切替制御部7に、合成切替テーブル22への記録を指示していく。すなわち、例えば評価結果情報が所定の音質レベル以上を示す場合に、合成切替テーブル22への記録を指示していく。合成切替制御部7は、信号特性評価部15からの記録指示を受けると、そのときの第1受信入力検知部4aおよび第2受信入力検知部4bから通知されている2つの検知情報と、そのときに合成切替部6に入力している合成パラメータとを対応づける関係情報を、合成切替テーブル22に記録する。このように、合成切替制御部7は、合成切替テーブル22を作成する際には、実施の形態1の特性制御部5と同様に動作する。
第1受信部1aおよび第2受信部1bに順次入力されるそれぞれの模擬信号に対して同様に合成パラメータを確定していくことにより、自動的に合成切替テーブル22が作成される。
なお、合成切替部6に入力する合成制御情報として、例えば、ダイバーシティ最適受信特性制御出力や、アンテナ切り替えダイバーシティ最適受信特性制御出力、アレー合成アンテナダイバーシティ最適受信特性制御出力などのダイバーシティ受信特性情報を使用できる。
なお、本実施の形態3の受信装置のように、第1アンテナ20aおよび第1特性改善受信ユニット3aの構成と、第2アンテナ20bおよび第2特性改善受信ユニット3bの構成が同じ構成の場合には、第2制御情報テーブル21bは、第1制御情報テーブル21aと同じテーブルを用いることができる。つまり、上記の説明では、第1制御情報テーブル21aとは別に、第2制御情報テーブル21bを作成することとして説明したが、このような構成の場合には、第2制御情報テーブル21bを作成することなく、第1制御情報テーブル21aを第2制御情報テーブル21bとして使用できる。また、図7では、これらの2つのテーブルを分けて2つのブロックで記載しているが、これらのテーブルが同じテーブルの場合には、共通の1つのテーブルをメモリ上に格納しておき、第1特性制御部5aおよび第2特性制御部5bがその1つのテーブルを共用してアクセスするような構成にしてもよい。
そして、上記で作成した第1制御情報テーブル21a、第2制御情報テーブル21b、および合成切替テーブル22を組み込んだ本実施の形態3の受信装置を用いて、実環境で放送電波を受信する。
図8に示すように、本実施の形態3の受信装置の構成は、図7のテーブル作成システムの構成に対して、制御情報確定部14および信号特性評価部15が削除され、放送電波を受信するための第1アンテナ20aおよび第2アンテナ20bが接続された構成である。
第1受信部1aが、第1アンテナ20aによって放送電波を受信すると、第1受信入力検知部4aが、第1受信部1aにおける受信状態を検知し、第1特性制御部5aが、第1制御情報テーブル21aを参照して、第1受信入力検知部4aで得られた検知情報に対応する制御パラメータを決定し、その制御パラメータを第1受信特性可変部2aに入力する。このようにして、第1受信部1aで受信された受信信号の特性が、入力された制御パラメータにしたがって第1受信特性可変部2aで変化され、特性が改善処理された信号が第1受信特性可変部2aから出力され、合成切替部6に入力される。
同様に、第2受信部1bが、第2アンテナ20bによって放送電波を受信すると、第2受信入力検知部4bが、第2受信部1bにおける受信状態を検知し、第2特性制御部5bが、第2制御情報テーブル21bを参照して、第2受信入力検知部4bで得られた検知情報に対応する制御パラメータを決定し、その制御パラメータを第2受信特性可変部2bに入力する。このようにして、第2受信部1bで受信された受信信号の特性が、入力された制御パラメータにしたがって第2受信特性可変部2bで変化され、特性が改善処理された信号が第2受信特性可変部2bから出力され、合成切替部6に入力される。
そして、合成切替制御部7が、合成切替テーブル22を参照して、第1受信入力検知部4aおよび第2受信入力検知部4bで得られた2つの検知情報に対応する合成パラメータを決定し、その合成パラメータを合成切替部6に入力する。このようにして、第1受信特性可変部2aおよび第2受信特性可変部2bで改善処理された2つの信号を、最適な音質の出力信号となるように合成または切り替えた信号が、合成切替部6から出力される。
このように、本実施の形態3の受信装置は、2つのアンテナで受信した信号の受信特性をそれぞれ制御して合成して受信出力信号を得るので、1つのアンテナで受信する実施の形態1の受信装置よりもさらに高レベルの受信性能を発揮させることができる。
次に、図9に、本実施の形態3の他の構成の受信装置のテーブル作成システムのブロック図を示す。また、図10に、図9の構成の本実施の形態3のテーブル作成システムで作成した関係情報テーブルを利用する受信装置のブロック図を示している。図7と同じ構成部分には、同じ符号を用いている。以下、図7のテーブル作成システムと異なる点について説明する。
図9に示すテーブル作成システムは、図7に示すテーブル作成システムとは、受信装置の構成部分において、第1特性制御部5a、第2特性制御部5b、および合成切替制御部7の代わりに、特性/合成制御部11を備え、第1制御情報テーブル21a、第2制御情報テーブル21b、および合成切替テーブル22の代わりに特性/合成切替制御情報テーブル24を備えた点が異なる。
図9のテーブル作成システムでは、第1受信部1a、第1受信特性可変部2a、および第1受信入力検知部4aで、第1受信ユニット23aを構成しており、第2受信部1b、第2受信特性可変部2b、および第2受信入力検知部4bで、第2受信ユニット23bを構成している。
なお、ここでは、受信ユニットが第1受信ユニット23aおよび第2受信ユニット23bの2つの構成の場合を例にして説明しているが、受信ユニットが3つ以上の構成であってもよい。
特性/合成制御部11は、特性/合成切替制御情報テーブル24を参照して、第1受信入力検知部4aおよび第2受信入力検知部4bの検知結果に基づいて、第1受信特性可変部2a、第2受信特性可変部2b、および合成切替部6を制御する。
なお、特性/合成制御部11が、本発明の特性合成制御部の一例にあたり、特性/合成切替制御情報テーブル24が、本発明の特性合成制御関係情報記憶部の一例にあたる。
図9に示す本実施の形態3のテーブル作成システムで、特性/合成切替制御情報テーブル24を作成する際の動作について説明する。
実際の受信環境において第1アンテナ20aから入力されると想定される信号を、模擬的に第1受信部1aに入力するとともに、第2アンテナ20bから入力されると想定される信号を、模擬的に第2受信部1bに入力する。
特性/合成制御部11は、特性/合成切替制御情報テーブル24を作成する際には、実施の形態1の特性制御部5と同様に動作する。
制御情報確定部16は、第1受信特性可変部2aに制御パラメータを順次変化させて入力させていくとともに、第2受信特性可変部2bにも制御パラメータを、合成切替部6にも合成パラメータを、それぞれ変化させながら入力させていく。そして、合成切替部6からのそれぞれの出力信号に対する信号特性評価部15からの評価結果情報に応じて、特性/合成制御部11に、特性/合成切替制御情報テーブル24への記録を指示していく。すなわち、例えば評価結果情報が所定の音質レベル以上を示す場合に、特性/合成切替制御情報テーブル24への記録を指示していく。
特性/合成制御部11は、制御情報確定部16からの記録指示を受けると、そのときの第1受信入力検知部4aおよび第2受信入力検知部4bから通知されている2つの検知情報と、そのときに第1受信特性可変部2aに入力している制御パラメータ、第2受信特性可変部2bに入力している制御パラメータ、および合成切替部6に入力している合成パラメータとを対応づける関係情報を、特性/合成切替制御情報テーブル24に記録する。このように、特性/合成制御部11は、特性/合成切替制御情報テーブル24を作成する際には、実施の形態1の特性制御部5と同様に動作する。
このように、制御情報確定部16が、第1受信特性可変部2aと第2受信特性可変部2bに入力させる制御パラメータ、および合成切替部6に入力させる合成パラメータを順次変化させていき、第1受信部1aおよび第2受信部1bに順次入力される模擬信号の組み合わせ毎に対応する、第1受信入力検知部4aおよび第2受信入力検知部4bの検知情報に応じた制御パラメータおよび合成パラメータを確定していくことにより、自動的に特性/合成切替制御情報テーブル24が作成される。
そして、上記で作成した特性/合成切替制御情報テーブル24を組み込んだ図10に示す本実施の形態3の受信装置を用いて、実環境で放送電波を受信する。
図10に示すように、本実施の形態3の受信装置の構成は、図9のテーブル作成システムの構成に対して、制御情報確定部16および信号特性評価部15が削除され、放送電波を受信するための第1アンテナ20aおよび第2アンテナ20bが接続された構成である。
図10の受信装置において、特性/合成切替制御情報テーブル24には、第1受信入力検知部4aおよび第2受信入力検知部4bで検知された検知情報と、それらの検知情報が得られた際に合成切替部6で合成されて出力される信号を最適な品質にするための、第1受信特性可変部2aに入力する制御パラメータ、第2受信特性可変部2bに入力する制御パラメータ、および合成切替部6に入力する合成パラメータ、が対応づけられた関係情報が予め格納されていることになる。
特性/合成制御部11は、第1受信入力検知部4aおよび第2受信入力検知部4bからの検知情報を取得すると、特性/合成切替制御情報テーブル24を参照して、その第1受信入力検知部4aおよび第2受信入力検知部4bの検知情報に対応する、第1受信特性可変部2aに入力する制御パラメータ、第2受信特性可変部2bに入力する制御パラメータ、および合成切替部6に入力する合成パラメータを決定し、それらのパラメータを、第1受信特性可変部2a、第2受信特性可変部2b、および合成切替部6に入力する。このように各パラメータが入力されて、合成切替部6からは、最適な品質の信号が出力される。
ここで、制御情報と検知情報との対応関係について、図8に示した受信装置との違いについて説明する。
図8に示した受信装置の場合には、第1特性制御部5aは、第1受信入力検知部4aからの検知情報のみに基づいた第1受信特性可変部2aに入力する制御パラメータを決定し、第2特性制御部5bは、第2受信入力検知部4bからの検知情報のみに基づいた第2受信特性可変部2bに入力する制御パラメータを決定する。そして、合成切替部6に入力する合成パラメータについては、合成切替制御部7は、第1受信入力検知部4aおよび第2受信入力検知部4bからの両方の検知情報の組み合わせに基づいた合成パラメータに決定する。
それに対して、図10に示す受信装置では、特性/合成制御部11は、第1受信特性可変部2aに入力する制御パラメータも、第2受信特性可変部2bに入力する制御パラメータも、第1受信入力検知部4aおよび第2受信入力検知部4bの両方の検知情報の組み合わせに基づいたパラメータに決定する。
このように、近くに配置された他のアンテナで受信される信号の状態も考慮された、第1受信特性可変部2aおよび第2受信特性可変部2bに入力する制御パラメータに決定されるので、図8に示した受信装置よりも、さらに高レベルの受信性能を発揮させることができる。
複数のアンテナで受信した信号を合成することで、受信電波の指向特性を制御できるアレーアンテナ合成が知られている。
図11に、アレーアンテナによる指向特性の制御を説明するための図を示している。
図11(a)は、アレーアンテナが受信する電波の方向を示しており、図11(b)は、受信信号を合成するアレーアンテナの構成模式図を示している。図11(c)および図11(d)は、図11(a)、(b)に示すアンテナ1およびアンテナ2の、それぞれのアンテナの指向特性を示している。
2つのアンテナで受信した受信信号を合成した合成受信信号の指向特性は、それぞれの受信信号のゲインおよび位相を制御して合成することにより制御することができる。
2つのアンテナで受信した信号の位相制御は、2つの受信信号の相対的な位相を制御できればよいので、図11(b)に示すように、一方の受信信号の位相を制御する機能と、2つのアンテナの受信信号のそれぞれのゲインを制御する機能を設けて、それらのゲインおよび位相制御後の信号を合成する構成とすることで、合成受信信号の指向特性を制御することができる。
図12(a)〜(d)は、図11に示したアンテナ1およびアンテナ2の受信信号を、ゲイン制御および位相制御して合成した合成受信信号の指向特性を示している。
図11(b)に示すアンテナ1で受信した信号に対する位相制御αおよびゲイン制御A、アンテナ2で受信した信号に対するゲイン制御Aの設定を変えることにより、図12(a)〜(d)に示すように合成受信信号の指向特性を制御することができる。
例えば、図11(a)のθ=π/6の方向から妨害波が到来している場合には、図12(b)のようにゲイン制御A、A、位相制御αを設定することにより、指向性のヌルをθ=π/6の方向に向けることができ、妨害波を除去することができる。
このように、2つのアンテナの受信信号のそれぞれのゲインおよび位相差を制御することで、指向性を制御することができる。
図10に示す構成の本実施の形態3の受信装置において、希望波や妨害波の到来方向に起因して変化する検知情報を用い、特性/合成切替制御情報テーブル24で、その検知情報に対して、第1受信特性可変部2aおよび第2受信特性可変部2bのゲイン制御パラメータおよび位相制御パラメータを対応づけることにより、指向性も考慮した特性改善処理を実現することができる。
例えば、FM放送の場合、中間周波数の振幅が希望波や妨害波の到来方向に応じて変化するので、第1受信入力検知部4aおよび第2受信入力検知部4bのそれぞれの中間周波数振幅情報を検知情報とし、特性/合成切替制御情報テーブル24で、それらの中間周波数振幅情報の組み合わせに対応づけたゲイン制御パラメータおよび位相制御パラメータを、第1受信特性可変部2aおよび第2受信特性可変部2bに入力することで、指向性を考慮した特性改善処理を行わせることができる。
テーブルを作成する際に、図7のテーブル作成システムの制御情報確定部14は、第1受信特性可変部2a、第2受信特性可変部2b、および合成切替部6に入力させる各パラメータのうち、いずれかのパラメータだけを変化させて各テーブルを順に作成したのに対し、図9の制御情報確定部16は、それぞれの入力される模擬信号に対して、これら全てのパラメータを変化させて特性/合成切替制御情報テーブル24を作成する。
上記のような指向性も考慮される特性/合成切替制御情報テーブル24を作成する際には、模擬信号として、希望波と妨害波の到来方向を変化させた複数の信号を入力していき、制御情報確定部16が、第1受信特性可変部2aおよび第2受信特性可変部2bに入力するゲイン制御パラメータおよび位相制御パラメータを変化させながら、それぞれの出力信号に対する信号特性評価部15から取得する評価結果情報に応じて、特性/合成制御部11に対して特性/合成切替制御情報テーブル24への記録を指示していく。そして、それぞれの模擬信号の検知情報に対応づけるゲイン制御パラメータおよび位相制御パラメータが確定されていき、特性/合成切替制御情報テーブル24が自動的に作成される。
第1受信特性可変部2aおよび第2受信特性可変部2bに入力するゲイン制御パラメータおよび位相制御パラメータも他の制御パラメータとともに変化させながら出力信号の音質評価を行い、その中で音質が最高のものを決定していくので、指向性も考慮された制御パラメータが決定されることになる。
図10に示す受信装置では、特性/合成制御部11が、第1受信入力検知部4aと第2受信入力検知部4bの両方の検知情報に基づいて、第1受信特性可変部2aと第2受信特性可変部2bの制御パラメータを入力できるので、上記で作成した特性/合成切替制御情報テーブル24を用いて、第1受信入力検知部4aおよび第2受信入力検知部4bからの中間周波数振幅情報も含んでいる検知情報に基づいて制御パラメータを決定し、第1受信特性可変部2aおよび第2受信特性可変部2bに入力することにより、指向性まで考慮された品質の高い出力信号を出力させることができる。
図10に示す受信装置は、このような特性/合成切替制御情報テーブル24を用いることにより、例えば送信局を同一とするマルチパス妨害波や送信局が異なる他放送局の同一チャンネル妨害波などの、妨害波が希望波と同一周波数の妨害も高レベルに排除することができる。
なお、このような指向性を考慮した特性/合成切替制御情報テーブル24は、希望波や妨害波の方向を検出することなく自動的に作成され、また、その特性/合成切替制御情報テーブル24を用いて特性改善処理する際にも、希望波や妨害波の方向を検出する必要はなく、その特性/合成切替制御情報テーブル24を利用するだけで指向性まで考慮した特性改善処理を実現できる。
なお、図7〜図10に示すブロック図の各ブロックは、機能的なブロックを記載したものであり、必ずしもハード的な構成と一致するものではない。例えば、第1特性制御部5a、第2特性制御部5b、および合成切替制御部7の機能を1つの構成部分が処理するようにしてもよいし、第1制御情報テーブル21a、第2制御情報テーブル21b、および合成切替テーブル22が、相互に関連するようなテーブルであってもよいし、1つのデータベースで実現されるような構成であってもよい。また、第1制御情報テーブル21aと第2制御情報テーブル21bが、共通の1つのテーブルであってもよい。
また、本実施の形態3の図8、図10においては、受信装置が制御情報確定部14、16、信号特性評価部15を含まない構成としたが、受信装置にこれらの機能を組み込み、図7や図9のテーブル作成システムと同様の構成としてもよい。
その場合、実施の形態2の受信装置と同様にして、ユーザの使用環境において第1アンテナ20aおよび第2アンテナ20bから受信する放送電波を用いて、第1制御情報テーブル21a、第2制御情報テーブル21b、合成切替テーブル22、特性/合成切替制御情報テーブル24を作成または更新する。
(実施の形態4)
図13に、本発明の実施の形態4の受信装置のテーブル作成システムのブロック図を示す。
図1の実施の形態1のテーブル作成システムと同じ構成部分には、同じ符号を用いている。以下、実施の形態1のテーブル作成システムと異なる点について説明する。
本実施の形態4のテーブル作成システムは、受信装置を構成する部分に、受信特性可変部2の出力信号を復調する復調部10が設けられている点が、図1の実施の形態1のテーブル作成システムと異なる。
復調部10は、具体的には、全般的な復調系機能、もしくは振幅変調(AM)、周波数変調(FM)などに対するアナログ復調機能、もしくはパルス・コード変調(PCM)、時分割多重変調(TDM)、周波数多重変調(FDM)、直交周波数多重変調(OFDM)などに対するデジタル復調機能などを有している。
図13に示す本実施の形態4の受信特性可変部2は、復調される以前の信号を処理する。この受信特性可変部2において処理される信号が復調される以前の信号である以外は、図1に示した実施の形態1のテーブル作成システムの動作と同じである。前述したように、図1に示す実施の形態1のテーブル作成システムでは、受信部1やさらにその前段に復調機能を有しているので、図1の場合には、受信特性可変部2は復調された信号を処理する。
本実施の形態4のテーブル作成システムでは、受信特性可変部2において復調される以前の信号の特性が可変されることにより、より受信入力に近い状態の信号において受信信号特性を可変できるので、実施の形態1のテーブル作成システムと比較して、信号特性評価部13の評価分解能をさらに向上させることが可能となり、それによって制御情報テーブル25に記録している関係情報の分解能がさらに高まり、結果として実施の形態1の受信装置よりも音質改善処理の精度をさらに高めた受信性能を常に発揮させることができる。
図14に、本実施の形態4の他の構成の受信装置のテーブル作成システムのブロック図を示す。実施の形態3の図9のテーブル作成システムと同じ構成部分には、同じ符号を用いている。以下、図9のテーブル作成システムと異なる点について説明する。
図14に示すテーブル作成システムは、受信装置の構成部分に、合成切替部6の出力信号を復調する復調部10が設けられている点が、図9のテーブル作成システムの構成と異なる。
図14に示すテーブル作成システムの合成切替部6は、復調される以前の信号に対して、合成もしくは切り替えの処理をする。この合成切替部6が処理する信号が復調される以前の信号である以外は図9に示した実施の形態3のテーブル作成システムの動作と同じである。
図14に示す本実施の形態4のテーブル作成システムでは、合成切替部6において復調される以前の信号が合成もしくは切り替えされることにより、より受信入力に近い状態の信号において合成もしくは切り替えることができるので、実施の形態3の図9に示すテーブル作成システムと比較して、信号特性評価部15の評価分解能をさらに向上させることが可能となり、それによって特性/合成切替制御情報テーブル24に記録している関係情報の分解能がさらに高まり、結果として実施の形態3の図10に示す受信装置よりもダイバーシティ受信における音質改善処理の精度をさらに高めた受信性能を常に発揮させることができる。
なお、図7に示す実施の形態3のテーブル作成システムの構成においても、同様にして、合成切替部6の出力を復調する復調部を設けることにより、図8の受信装置よりもさらに高レベルの受信性能を発揮させることができる。
また、本実施の形態4においては、受信装置が制御情報確定部12、16、信号特性評価部13、15を含まない構成としたが、実施の形態2の受信装置の構成と同様に、受信装置にこれらの機能を組み込み、図13や図14のテーブル作成システムと同様の構成としてもよい。
その場合、実施の形態2の受信装置と同様にして、ユーザの使用環境においてアンテナ20、第1アンテナ20aおよび第2アンテナ20bから受信する放送電波を用いて、制御情報テーブル25や特性/合成切替制御情報テーブル24を作成または更新する。
(実施の形態5)
図15に、本発明の実施の形態5の受信装置のテーブル作成システムのブロック図を示す。
図14の実施の形態4のテーブル作成システムと同じ構成部分には、同じ符号を用いている。以下、図14に示す実施の形態4のテーブル作成システムと異なる点について説明する。
本実施の形態5のテーブル作成システムは、受信装置を構成する部分に、第3受信特性可変部8がさらに設けられている点が、図14に示す実施の形態4のテーブル作成システムと異なる。
第3受信特性可変部8は、特性/合成制御部31から入力される制御パラメータにしたがって、合成切替部6から出力され復調された信号の特性改善処理を行う。
本実施の形態5の特性/合成制御部31が参照する特性/合成切替制御情報テーブル24には、第1受信入力検知部4aで検知された検知情報および第2受信入力検知部4bで検知された検知情報の両方の検知情報の組み合わせと、それらの検知情報が得られた際の合成切替部6で合成され出力される信号の特性を第3受信特性可変部8によって最適な特性に改善できる第3受信特性可変部8に入力する制御パラメータと、が対応づけられた関係情報も予め格納しておく。
本実施の形態5のテーブル作成システムで作成した特性/合成切替制御情報テーブル24を組み込んだ受信装置では、特性/合成制御部31は、第1受信入力検知部4aおよび第2受信入力検知部4bからの検知情報を取得すると、特性/合成切替制御情報テーブル24を参照して、第1受信特性可変部2a、第2受信特性可変部2b、および合成切替部6に入力する各パラメータを決定して入力するとともに、第3受信特性可変部8に入力する制御パラメータも決定して、その制御パラメータを第3受信特性可変部8に入力する。
テーブルを作成する際に、図9に示す実施の形態3のテーブル作成システムの制御情報確定部16は、第1受信特性可変部2a、第2受信特性可変部2b、および合成切替部6に入力させる各パラメータを変化させて特性/合成切替制御情報テーブル24を作成したのに対し、本実施の形態5の制御情報確定部19は、それぞれの入力される模擬信号に対して、さらに第3受信特性可変部8に入力する制御パラメータも変化させて特性/合成切替制御情報テーブル24を作成する。
受信装置において特性/合成切替制御情報テーブル24に予め設定しておくための第3受信特性可変部8に入力する制御パラメータの情報は、制御情報確定部19が、第1受信部1aおよび第2受信部1bの両方に模擬信号を供給しながら、第1受信特性可変部2a、第2受信特性可変部2b、合成切替部6、および第3受信特性可変部8に入力する各パラメータを順次変化させて、第3受信特性可変部8の出力信号を評価した信号特性評価部15の評価結果情報に応じて特性/合成制御部31に記録の指示を行うことにより、第1受信入力検知部4aおよび第2受信入力検知部4bの両方の検知情報の組み合わせに対応づける他のパラメータと共に決定されていく。
本実施の形態5の受信装置では、合成切替部6で合成され復調された信号に対して、さらに特性改善処理を行うので、実施の形態4の図14の構成の受信装置よりもさらに高レベルの受信性能を発揮させることができる。
なお、図7に示す実施の形態3のテーブル作成システムの構成においても、同様にして、合成切替部6の出力をさらに改善する第3受信特性可変部を設けることにより、図8の受信装置よりもさらに高レベルの受信性能を発揮させることができる。
また、本実施の形態5においては、受信装置が制御情報確定部19および信号特性評価部15を含まない構成としたが、実施の形態2の受信装置の構成と同様に、受信装置にこれらの機能を組み込み、図15のテーブル作成システムと同様の構成としてもよい。
その場合、実施の形態2の受信装置と同様にして、ユーザの使用環境において第1アンテナ20aおよび第2アンテナ20bから受信する放送電波を用いて、特性/合成切替制御情報テーブル24を作成または更新する。
なお、各実施の形態では、放送電波によって音声データを受信する場合について説明したが、本発明の対応関係情報作成システム、受信装置、および特性制御関係情報作成方法等は、放送電波によって受信する映像データの場合についても適用できる。
なお、本発明のプログラムは、上述した本発明の対応関係情報作成システムまたは受信装置の、信号の特性を参照信号の特性と比較して違いの程度を評価し評価結果情報を出力する前記信号特性評価部、前記評価結果情報が所定の条件を満たす場合に、その入力した前記特性制御情報とそのときの前記検知情報との対応づけを確定する前記制御情報確定部の機能をコンピュータにより実行させるためのプログラムであって、コンピュータと協働して動作するプログラムである。
また、本発明の記録媒体は、上述した本発明の対応関係情報作成システムまたは受信装置の、信号の特性を参照信号の特性と比較して違いの程度を評価し評価結果情報を出力する前記信号特性評価部、前記評価結果情報が所定の条件を満たす場合に、その入力した前記特性制御情報とそのときの前記検知情報との対応づけを確定する前記制御情報確定部の機能をコンピュータにより実行させるためのプログラムを記録した記録媒体であり、コンピュータにより読み取り可能かつ、読み取られた前記プログラムが前記コンピュータと協働して利用される記録媒体である。
また、本発明のプログラムの一利用形態は、コンピュータにより読み取り可能な、ROM等の記録媒体に記録され、コンピュータと協働して動作する態様であっても良い。
また、本発明のプログラムの一利用形態は、インターネット等の伝送媒体、光・電波等の伝送媒体中を伝送し、コンピュータにより読みとられ、コンピュータと協働して動作する態様であっても良い。
また、上述した本発明のコンピュータは、CPU等の純然たるハードウェアに限らず、ファームウェアや、OS、更に周辺機器を含むものであっても良い。
なお、以上説明した様に、本発明の構成は、ソフトウェア的に実現しても良いし、ハードウェア的に実現しても良い。
本発明にかかる対応関係情報作成システム、受信装置、および特性制御関係情報作成方法等は、受信信号の特性を改善処理するために使用される、検知情報と制御情報を関係づけるテーブルを自動的に作成できる効果を有し、放送および通信の分野における対応関係情報作成システム、受信装置および特性制御関係情報作成方法等として有用である。
本発明の実施の形態1の受信装置のテーブル作成システムのブロック図 (a)本発明の実施の形態1のテーブル作成システムの、テーブル作成フローを示す図、(b)本発明の実施の形態1の受信装置の特性制御情報の設定フローを示す図 本発明の実施の形態1のテーブル作成システムの、テーブル作成処理内容を説明する図 本発明の実施の形態1のテーブル作成システムで作成した制御情報テーブルを示す図 本発明の実施の形態1の受信装置のブロック図 本発明の実施の形態2の受信装置のブロック図 本発明の実施の形態3の受信装置のテーブル作成システムのブロック図 本発明の実施の形態3の受信装置のブロック図 本発明の実施の形態3の、他の構成の受信装置のテーブル作成システムのブロック図 本発明の実施の形態3の他の構成の受信装置のブロック図 (a)アレーアンテナ合成のアレーアンテナが受信する電波の方向を示す図、(b)受信信号を合成するアレーアンテナの構成模式図、(c)アンテナ1の指向特性を示す図、(d)アンテナ2の指向特性を示す図 (a)〜(d)図11に示したアンテナ1およびアンテナ2の受信信号を、ゲイン制御および位相制御して合成した合成受信信号の指向特性を示す図 本発明の実施の形態4の受信装置のテーブル作成システムのブロック図 本発明の実施の形態4の、他の構成の受信装置のテーブル作成システムのブロック図 本発明の実施の形態5の受信装置のテーブル作成システムのブロック図 従来のFM放送受信装置のブロック図
符号の説明
1 受信部
1a 第1受信部
1b 第2受信部
2 受信特性可変部
2a 第1受信特性可変部
2b 第2受信特性可変部
3a 第1特性改善受信ユニット
3b 第2特性改善受信ユニット
4 受信入力検知部
4a 第1受信入力検知部
4b 第2受信入力検知部
5、17 特性制御部
5a 第1特性制御部
5b 第2特性制御部
6 合成切替部
7 合成切替制御部
8 第3受信特性可変部
10 復調部
11、31 特性/合成制御部
12、14、16、18、19 制御情報確定部
13、15 信号特性評価部
20 アンテナ
20a 第1アンテナ
20b 第2アンテナ
21a 第1制御情報テーブル
21b 第2制御情報テーブル
22 合成切替テーブル
23a 第1受信ユニット
23b 第2受信ユニット
24 特性/合成切替制御情報テーブル
25 制御情報テーブル

Claims (20)

  1. 所定の信号を受信する受信部と、前記受信部が受信した受信信号の状態を検知して検知情報を出力する検知部と、前記受信信号の特性を変更する特性可変部と、前記受信信号の特性を改善するための特性制御情報を入力し、それに基づいて前記特性可変部を制御する特性制御部とを有する受信装置と、
    前記所定の信号が前記受信部によって受信され前記特性可変部によって特性が改善された前記受信信号の特性と、比較基準として用いられる参照信号の特性とを比較して違いの程度を評価し、評価結果情報を出力する信号特性評価部と、
    前記特性制御情報を順次変化させながら前記特性制御部に入力し、前記評価結果情報が所定の条件を満たす場合には、その入力した前記特性制御情報とそのときの前記検知情報との対応づけを確定する制御情報確定部とを備え、
    さらに、前記所定の信号も順次変化させる、対応関係情報作成システム。
  2. 請求項1に記載の対応関係情報作成システムによって確定された前記対応づけのデータを格納した特性制御関係情報記憶部と、
    放送信号を受信する受信部と、
    前記受信部が受信した受信信号の状態を検知して検知情報を出力する検知部と、
    前記受信信号の特性を変更する特性可変部と、
    前記検知情報に応じて、前記特性制御関係情報記憶部に基づいて特性制御情報を決定し、前記特性可変部を制御する特性制御部とを備えた、受信装置。
  3. 所定の信号を受信する受信部、前記受信部が受信した受信信号の状態を検知して検知情報を出力する検知部、前記受信信号の特性を変更する特性可変部および、前記受信信号の特性を改善するための特性制御情報を入力し、それに基づいて前記特性可変部を制御する特性制御部をそれぞれ持つ、N個(Nは2以上の整数)の特性改善受信ユニットと、
    それぞれの前記特性可変部によって特性が改善されたそれぞれの前記受信信号を合成する合成部と、
    前記合成部で合成されて出力される信号の音質を改善するための合成制御情報を入力し、それに基づいて前記合成部を制御する合成制御部と、
    を有する受信装置と、
    それぞれの前記所定の信号が前記受信部によって受信された際の、前記合成部で合成されて出力される信号の特性と、比較基準として用いられる参照信号の特性とを比較して違いの程度を評価し、評価結果情報を出力する信号特性評価部と、
    前記各特性制御情報を順次変化させながら前記各特性制御部に入力するとともに、前記合成制御情報を順次変化させながら前記合成制御部に入力し、前記評価結果情報が所定の条件を満たす場合には、それぞれに入力した前記特性制御情報とそのときの前記各検知情報との各対応づけを確定するともに、その入力した前記合成制御情報とそのときの前記検知情報との対応づけを確定する、制御情報確定部とを備え、
    さらに、前記各所定の信号も順次変化させる、対応関係情報作成システム。
  4. 請求項3に記載の対応関係情報作成システムによって確定された、前記特性制御情報とそのときの前記検知情報との対応づけのデータを格納した特性制御関係情報記憶部、アンテナを介して放送信号を受信する受信部、前記受信部が受信した受信信号の状態を検知して検知情報を出力する検知部、前記受信信号の特性を変更する特性可変部および、前記検知情報に応じて前記特性制御関係情報記憶部に基づいて特性制御情報を決定し前記特性可変部を制御する特性制御部をそれぞれ有する、N個(Nは2以上の整数)の特性改善受信ユニットと、
    それぞれの前記特性可変部によって特性が変更されたそれぞれの前記受信信号を合成する合成部と、
    請求項3に記載の前記対応関係情報作成システムによって確定された、前記合成制御情報とそのときの前記検知情報との対応づけのデータを格納した合成制御関係情報記憶部と、
    それぞれの前記検知情報の全部または一部に応じて、前記合成制御関係情報記憶部に基づいて合成制御情報を決定し、前記合成部を制御する合成制御部とを備えた、受信装置。
  5. 所定の信号を受信する受信部、前記受信部が受信した受信信号の状態を検知して検知情報を出力する検知部および、前記受信信号の特性を変更する特性可変部をそれぞれ持つ、N個(Nは2以上の整数)の受信ユニットと、
    それぞれの前記特性可変部によって特性が変更されたそれぞれの前記受信信号を合成する合成部と、
    前記合成部で合成されて出力される信号の音質を改善するための、それぞれの特性制御情報および合成制御情報を入力し、それらに基づいてそれぞれの前記特性可変部および前記合成部を制御する特性合成制御部と、
    それぞれの前記所定の信号が前記受信部によって受信された際の、前記合成部で合成されて出力される信号の特性と、比較基準として用いられる参照信号の特性とを比較して違いの程度を評価し、評価結果情報を出力する信号特性評価部と、
    前記各特性制御情報および前記合成制御情報を順次変化させながら前記特性合成制御部に入力し、前記評価結果情報が所定の条件を満たす場合には、それぞれに入力した前記各特性制御情報とそのときの前記各検知情報との各対応づけを確定するともに、その入力した前記合成制御情報とそのときの前記検知情報との対応づけを確定する、制御情報確定部とを備え、
    さらに、前記各所定の信号も順次変化させる、対応関係情報作成システム。
  6. アンテナを介して放送信号を受信する受信部、前記受信部が受信した受信信号の状態を検知して検知情報を出力する検知部および、前記受信信号の特性を変更する特性可変部をそれぞれ有する、N個(Nは2以上の整数)の受信ユニットと、
    それぞれの前記特性可変部によって特性が変更されたそれぞれの前記受信信号を合成する合成部と、
    請求項5に記載の対応関係情報作成システムによって確定された、前記各特性制御情報とそのときの前記各検知情報との各対応づけのデータおよび前記合成制御情報とそのときの前記検知情報との対応づけのデータを格納した特性合成制御関係情報記憶部と、
    それぞれの前記検知情報に応じて、前記特性合成制御関係情報記憶部に基づいてそれぞれの特性制御情報および合成制御情報を決定し、それぞれの前記特性可変部および前記合成部を制御する特性合成制御部とを備えた受信装置。
  7. 放送信号を受信する受信部と、
    前記受信部が受信した受信信号の状態を検知して検知情報を出力する検知部と、
    前記受信信号の特性を変更する特性可変部と、
    前記検知情報に対応して設定される、前記受信信号の特性を改善するための特性制御情報を格納しておく特性制御関係情報記憶部と、
    前記検知情報に対応する前記特性制御情報が前記特性制御関係情報記憶部に格納されている場合は、その特性制御情報に基づき、また、対応する前記特性制御情報が格納されていなかった場合は、別に入力される前記特性制御情報に基づき、前記特性可変部を制御する特性制御部と、
    前記特性可変部によって特性が改善された前記受信信号の特性と、比較基準として用いられる参照信号の特性とを比較して違いの程度を評価し、評価結果情報を出力する信号特性評価部と、
    前記検知情報に対応する前記特性制御情報が前記特性制御関係情報記憶部に格納されていなかった場合には、前記特性制御情報を新たに生成し且つ順次変化させながら前記特性制御部に入力し、その結果得られる前記評価結果情報が所定の条件を満たす場合に、その入力した前記特性制御情報とそのときの前記検知情報との対応づけを確定し前記特性制御関係情報記憶部に記録させる制御情報確定部とを備えた受信装置。
  8. アンテナを介して放送信号を受信する受信部、前記受信部が受信した受信信号の状態を検知して検知情報を出力する検知部、前記受信信号の特性を変更する特性可変部、前記検知情報に対応して設定される、前記受信信号の特性を改善するための特性制御情報を格納しておく特性制御関係情報記憶部および、前記検知情報に対応する前記特性制御情報が前記特性制御関係情報記憶部に格納されている場合は、その特性制御情報に基づき、また、対応する前記特性制御情報が格納されていなかった場合は、別に入力される前記特性制御情報に基づき、前記特性可変部を制御する特性制御部、をそれぞれ有する、N個(Nは2以上の整数)の特性改善受信ユニットと、
    それぞれの前記特性可変部によって特性が改善されたそれぞれの前記受信信号を合成する合成部と、
    それぞれの前記検知情報の全部または一部に対応して設定される、前記合成部で合成されて出力される信号の音質を改善するための合成制御情報を格納しておく合成制御関係情報記憶部と、
    前記検知情報に対応する前記合成制御情報が前記合成制御関係情報記憶部に格納されている場合は、その合成制御情報に基づき、また、対応する前記合成制御情報が格納されていなかった場合は、別に入力される前記合成制御情報に基づき、前記合成部を制御する合成制御部と、
    前記放送信号がそれぞれの前記受信部によって受信された際の、前記合成部で合成されて出力される信号の特性と、比較基準として用いられる参照信号の特性とを比較して違いの程度を評価し、評価結果情報を出力する信号特性評価部と、
    前記検知情報に対応する前記特性制御情報が前記特性制御関係情報記憶部に格納されていなかった場合には、前記各特性制御情報を新たに生成し且つ順次変化させながら前記各特性制御部に入力するとともに、前記合成制御情報を新たに生成し且つ順次変化させながら前記合成制御部に入力し、その結果得られる前記評価結果情報が所定の条件を満たす場合に、それぞれに入力した前記特性制御情報とそのときの前記各検知情報との各対応づけを確定し前記各特性制御関係情報記憶部に記録させるとともに、その入力した前記合成制御情報とそのときの前記検知情報との対応づけを確定し前記合成制御関係情報記憶部に記録させる制御情報確定部とを備えた受信装置。
  9. アンテナを介して放送信号を受信する受信部、前記受信部が受信した受信信号の状態を検知して検知情報を出力する検知部および、前記受信信号の特性を変更する特性可変部をそれぞれ有する、N個(Nは2以上の整数)の受信ユニットと、
    それぞれの前記特性可変部によって特性が変更されたそれぞれの前記受信信号を合成する合成部と、
    それぞれの前記検知情報に対応して設定される、前記合成部で合成されて出力される信号の音質を改善するための、それぞれの前記特性可変部に入力するそれぞれの特性制御情報および前記合成部に入力する合成制御情報を格納しておく特性合成制御関係情報記憶部と、
    前記検知情報に対応する前記各特性制御情報および前記合成制御情報が前記特性合成制御関係情報記憶部に格納されている場合は、その各特性制御情報および合成制御情報に基づき、また、対応する前記各特性制御情報および前記合成制御情報が格納されていなかった場合は、別に入力される前記各特性制御情報および前記合成制御情報に基づき、前記各特性可変部および前記合成部を制御する特性合成制御部と、
    前記放送信号がそれぞれの前記受信部によって受信された際の、前記合成部で合成されて出力される信号の特性と、比較基準として用いられる参照信号の特性とを比較して違いの程度を評価し、評価結果情報を出力する信号特性評価部と、
    前記検知情報に対応する前記特性制御情報が前記特性合成制御関係情報記憶部に格納されていなかった場合は、前記各特性制御情報および前記合成制御情報を新たに生成し且つ順次変化させながら前記特性合成制御部に入力し、その結果得られる前記評価結果情報が所定の条件を満たす場合に、それぞれに入力した前記各特性制御情報とそのときの前記各検知情報との各対応づけおよび、その入力した前記合成制御情報とそのときの前記検知情報との対応づけを、確定し前記特性合成制御関係情報記憶部に記録させる制御情報確定部とを備えた受信装置。
  10. 前記信号特性評価部は、少なくとも音質を基準にして前記違いの程度を評価する、請求項1、3、5のいずれかに記載の対応関係情報作成システム。
  11. 前記信号特性評価部は、少なくとも、歪率特性、周波数特性、ステレオ特性、信号対ノイズ比特性、およびそれぞれの変動特性のいずれかの特性を基準にして前記違いの程度を評価する、請求項10に記載の対応関係情報作成システム。
  12. 前記信号特性評価部は、少なくともノイズレベルを基準にして前記違いの程度を評価する、請求項1、3、5のいずれかに記載の対応関係情報作成システム。
  13. 前記信号特性評価部は、受信系ノイズ、熱雑音系ノイズ、発振系ノイズ、増幅系ノイズ、復調系ノイズ、および変調系ノイズの受信に起因するノイズ、マルチパス妨害ノイズ、隣接チャンネル妨害ノイズ、過変調妨害ノイズ、フェージングノイズ、および外乱ノイズの前記検知情報に起因するノイズ、の少なくともいずれかのノイズレベルを基準にして前記違いの程度を評価する、請求項12に記載の対応関係情報作成システム。
  14. 前記信号特性評価部は、少なくとも音質を基準にして前記違いの程度を評価する、請求項7〜9のいずれかに記載の受信装置。
  15. 前記信号特性評価部は、少なくとも、歪率特性、周波数特性、ステレオ特性、信号対ノイズ比特性、およびそれぞれの変動特性のいずれかの特性を基準にして前記違いの程度を評価する、請求項14に記載の受信装置。
  16. 前記信号特性評価部は、少なくともノイズレベルを基準にして前記違いの程度を評価する、請求項7〜9のいずれかに記載の受信装置。
  17. 前記信号特性評価部は、受信系ノイズ、熱雑音系ノイズ、発振系ノイズ、増幅系ノイズ、復調系ノイズ、および変調系ノイズの受信に起因するノイズ、マルチパス妨害ノイズ、隣接チャンネル妨害ノイズ、過変調妨害ノイズ、フェージングノイズ、および外乱ノイズの前記検知情報に起因するノイズ、の少なくともいずれかのノイズレベルを基準にして前記違いの程度を評価する、請求項16に記載の受信装置。
  18. 放送信号を受信する受信部と、前記受信部が受信した受信信号の状態を検知して検知情報を出力する検知部と、前記受信信号の特性を変更する特性可変部と、予め前記検知情報に対応して設定された、前記受信信号の特性を改善するための特性制御情報を格納した特性制御関係情報記憶部と、前記検知情報に応じて前記特性制御関係情報記憶部に基づいて前記特性制御情報を決定し、前記特性可変部を制御する特性制御部と、を備えた受信装置の特性制御関係情報記憶部作成方法であって、
    前記受信部に所定の信号を入力する所定信号入力ステップと、
    前記特性制御情報を順次変化させて前記特性可変部に入力する特性制御情報入力ステップと、
    前記特性可変部によって特性が変更された後の前記所定の信号の特性と、比較基準として用いる参照信号の特性とを比較して違いの程度を評価し、評価結果情報を出力する信号特性評価ステップと、
    前記評価結果情報が所定の条件を満たす場合には、前記特性可変部に入力した前記特性制御情報とそのときの前記検知情報との対応づけを前記特性制御関係情報記憶部に記録する特性制御関係情報記録ステップとを備えた、特性制御関係情報作成方法。
  19. 請求項1、3、5のいずれかに記載の対応関係情報作成システムの、または請求項7〜9のいずれかに記載の受信装置の、信号の特性を参照信号の特性と比較して違いの程度を評価し評価結果情報を出力する前記信号特性評価部、前記評価結果情報が所定の条件を満たす場合に、その入力した前記特性制御情報とそのときの前記検知情報との対応づけを確定する前記制御情報確定部としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
  20. 請求項19に記載のプログラムを記録した記録媒体であって、コンピュータで利用可能な記録媒体。
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