JP2008198791A - 有機トランジスタ - Google Patents

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Abstract

【課題】動作電圧が低く、かつ、特性のばらつきや閾値電圧のシフトが少なく動作が安定である有機トランジスタを提供する。
【解決手段】有機材料よりなる半導体層と、前記半導体層に接続されるソース電極およびドレイン電極と、ゲート絶縁膜を介して前記半導体層に接するゲート電極と、を有する有機トランジスタであって、前記ゲート絶縁膜は、前記ゲート電極側に形成された、比誘電率が10以上となる高誘電率膜と、前記半導体層に接する、無機材料により構成される無機絶縁膜とを有することを特徴とする有機トランジスタ。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機材料を用いて構成される半導体層を有する有機トランジスタに関する。
近年、携帯端末の普及に伴い、小型・軽量であって、フレキシブルである特徴を有する、プラスチックなどの樹脂材料をベースとしたエレクトロニクス産業が注目を集めている。例えば、フレキシブルなディスプレイ、電子ペーパー、もしくはICタグなどについては、実用化に向け研究が活発に行われている。
これらのフレキシブルな電子部品の駆動素子として、有機トランジスタが注目されている。有機トランジスタは、従来の無機トランジスタ(シリコントランジスタ)と基本的に同様の構造を有しており、例えば、ゲート電極、ゲート絶縁膜、ソース電極、ドレイン電極、有機半導体層などより構成される。
有機トランジスタは、半導体層が有機材料により構成されるため、動作電圧が従来の無機トランジスタに比べて高くなりやすい傾向にある。このため、有機トランジスタの動作電圧を低くするための様々な試みが行われている。
有機トランジスタの相互コンダクタンスgは、以下の式で表される。
Figure 2008198791
この場合、Wはチャネル幅、Lはチャネル長、εは真空誘電率、εはゲート絶縁膜の比誘電率、dはゲート絶縁膜の厚さ、μはキャリア移動度、Vはゲート電圧、Vは閾値電圧を示している。
上記の式から分かるように、有機トランジスタの動作電圧を下げるためには、ゲート絶縁膜の比誘電率を大きくすることが効果的である。このため、例えば誘電率の高いTaなどの、高誘電率のゲート絶縁膜を用いて有機トランジスタを構成する提案がされていた(例えば特許文献1、特許文献2、非特許文献1参照)。
しかし、例えばTaなどに代表される上記の高誘電率の絶縁膜(以下高誘電率膜)は、例えばSiOなどの従来用いられてきた絶縁膜(以下低誘電率膜)に比べて、欠陥準位や不純物イオンなどが発生しやすい問題がある。また、絶縁膜の界面準位も高くなりやすい傾向にある。
このため、高誘電率膜を用いたトランジスタでは、低誘電率膜を用いたトランジスタに比べて、特性がばらつく場合があり、また特性が変動を起こしやすくなる問題が生じてしまう。また、有機トランジスタにおいては、有機半導体層とゲート絶縁膜の界面の欠陥準位や不純物イオンの存在があると、酸素や水などの影響を受けやすくなり、閾値電圧がシフトしやすくなってしまう。
上記のトランジスタの特性のばらつきや変動は、例えば上記のトランジスタを表示装置に適用する場合には、例えば画質の経時変化などの問題を引き起こす。また、トランジスタの閾値電圧のシフトは、表示装置の駆動電圧を増大させてしまう懸念がある。
また、有機トランジスタを製造する場合には、従来のシリコントランジスタのような不純物の注入工程が無いため、閾値電圧の制御は特に困難になっていた。
そこで、有機トランジスタの閾値電圧を制御するために、以下の方法が提案されていた。例えば、ゲート絶縁膜と有機半導体層との間に、シラン化合物の材料からなる単分子膜の閾値電圧制御層を導入することが提案されていた(例えば特許文献3参照、以下方法1)。また、ゲート絶縁膜を高誘電率絶縁膜と、有機半導体層に親和性のある有機高分子絶縁膜の積層構造とすることが提案されていた(例えば特許文献4参照、以下方法2)。
特開2006−13468号公報 特開2003−258260号公報 特開2005−32774号公報 特開2005−26698号公報 C.Bartic et al.,Organic Electronics 3 (2002) pp.65
しかし、上記の方法1では、ゲート絶縁膜の表面上に、閾値制御機能を有する単分子膜を均一に制御良く形成する必要があり、実際の有機トランジスタの製造プロセスへ導入することは現実的ではない。また、上記の単分子膜を用いた場合であっても、絶縁膜の欠陥準位や不純物イオンによってトランジスタの特性が不安定になる影響を排除することは困難であり、安定したトランジスタの特性を得ることは実質的に困難である。
また、上記の方法2では、高分子材料がゲート絶縁膜と有機半導体層との界面に存在することになる。高分子材料を絶縁膜に用いた場合、溶媒に含まれる有機溶剤や水分などが絶縁膜中に残留しやすくなる。このため、トランジスタの電流―電圧特性において、ヒステリシスが大きくなりやすくなる問題が生じてしまう。
また、高分子材料をゲート絶縁膜に用いた場合には、先に説明したように、ゲート絶縁膜と有機半導体層の界面で、不純物イオンや界面準位などがトラップとなるためにオフ電流が増加しやすくなってしまう。一般的に有機トランジスタを表示装置の駆動素子(スイッチング素子)として用いる場合には、ON電流/OFF電流の値が、10以上となることが好ましい。しかし、上記の特許文献4(特開2005−26698号公報)に記載されたトランジスタでは、オフ電流が10−10(A)台となり、ON電流/OFF電流の値が、10程度であって実用上問題があると考えられる。
そこで、本発明では、上記の問題を解決した、新規で有用な有機トランジスタを提供することを統括的課題としている。
本発明の具体的な課題は、動作電圧が低く、かつ、特性のばらつきや閾値電圧のシフトが少なく動作が安定である有機トランジスタを提供することである。
本発明は、上記の課題を、有機材料よりなる半導体層と、前記半導体層に接続されるソース電極およびドレイン電極と、ゲート絶縁膜を介して前記半導体層に接するゲート電極と、を有する有機トランジスタであって、前記ゲート絶縁膜は、前記ゲート電極側に形成された、比誘電率が10以上となる高誘電率層と、前記半導体層に接する、無機材料により構成される無機絶縁膜とを有することを特徴とする有機トランジスタにより、解決する。
本発明によれば、動作電圧が低く、かつ、特性のばらつきや閾値電圧のシフトが少なく動作が安定である有機トランジスタを提供することが可能となる。
また、前記無機絶縁膜が、SiO2、SiN、SiN,CeO,Y,およびZrOのうちのいずれかを含むように構成してもよい。
また、前記高誘電率膜が、Ta,Al,Ti,Nb,Zr,Hf,Cr,Mo,およびMo−Ta合金のいずれかを陽極酸化して形成される酸化膜よりなるように構成してもよい。
本発明によれば、動作電圧が低く、かつ、特性のばらつきや閾値電圧のシフトが少なく動作が安定である有機トランジスタを提供することが可能となる。
次に、本発明の実施の形態を図面に基づき、以下に説明する。
図1は、本発明の実施例1による有機トランジスタ10を模式的に示した断面図である。図1を参照するに、本実施例による有機トランジスタ10は、例えば樹脂材料などのフレキシブルな基板11上にパターニングして形成された、例えばTaなどの金属よりなるゲート電極12と、ゲート電極12を覆うようにゲート電極12上に形成されるゲート絶縁膜Dと、を有している。さらに、ゲート絶縁膜D上には、例えばペンタセンよりなる有機半導体層17が形成されており、ゲート電極12は、ゲート絶縁膜Dを介して有機半導体層17に接するように構成されている。また、有機半導体層17に接続されるソース電極15とドレイン電極16とが、有機半導体層17を挟んで対向するようにして形成されている。
本実施例による有機トランジスタ10では、上記のゲート絶縁膜Dが、ゲート電極12側にゲート電極12に接して形成された高誘電率膜13と、半導体層17に接する、無機材料により構成される無機絶縁膜(無機誘電膜)14とが積層されることで構成されていることが特徴である。
例えば、高誘電率膜13は、ゲート電極12を構成する金属(例えばTa)を陽極酸化することにより形成される酸化膜(例えばTa膜)により構成される。また、無機絶縁膜14は、高誘電率膜13よりも誘電率の低い無機材料(例えばSiO膜)により構成される。
上記の構成においては、ゲート絶縁膜Dを構成する高誘電率膜13の比誘電率は10以上とされ、無機絶縁膜14の比誘電率(例えば5以下)よりも高くなるように形成される。このため、有機トランジスタの動作電圧を低くすることが可能となっている。
一方で、上記の高誘電率膜13上には、有機半導体層17に接するように無機材料よりなる無機絶縁膜14が形成されているため、高誘電率膜13の界面および内部における欠陥準位や不純物イオンなどの影響が、有機半導体層17に及びにくくなっている。すなわち、無機絶縁膜14は、実質的に有機半導体層17の、高誘電率膜13(高誘電率膜13に形成される欠陥準位や不純物イオン)に対するバリア膜として機能する。また、無機誘絶縁14が形成されていることで、有機半導体層17とゲート絶縁膜Dの界面の界面準位が低くなる。例えば、無機絶縁膜13の界面準位が、1011個/eV/cmオーダー以下であると、欠陥の少ない安定な界面となって上記の効果が良好となり、好ましい。
このため、本実施例による有機トランジスタでは、特性のばらつきが少なくなり、また、閾値のシフトが少なくなって動作が安定となっている。
従来の有機トランジスタでは、動作電圧を低くするために様々な高誘電率膜を用いることが提案されていたが、トランジスタの動作を安定させることが困難となる問題を有していた。また、有機トランジスタにおいて動作を安定させるために、例えば、単分子膜を用いる方法が提案されていたが(特開2005−32774号公報)、単分子膜の形成が困難であることに加えて、トランジスタの電流―電圧特性において、ヒステリシスが大きくなる問題が未解決であった。
また、有機トランジスタを安定させるために、高分子材料を用いる方法が提案されていたが(特開2005−26698号公報)、トランジスタの電流―電圧特性において、ヒステリシスが大きくなる問題があり、また、オフ電流が大きくなってしまう問題もあって、実質的に実用化は困難となっていた。
一方、上記の本実施例による有機トランジスタでは、高誘電率膜13上に、欠陥準位や不純物イオンのバリアとなる無機絶縁膜14を設けていることで、トランジスタの動作電圧を低くしながら、かつ、トランジスタの特性のばらつきや閾値電圧のシフトを小さくし、さらに、電流―電圧特性のヒステリシスを小さくしてトランジスタの動作を安定とすることが可能となっている。
図2〜図5は、本実施例による有機トランジスタ100(無機絶縁膜がSiO、高誘電率膜がTa)と、従来の有機トランジスタの電流―電圧特性を比較した結果を示す図である。
図2は、本実施例による有機トランジスタ100において、ゲート電圧を変化させた場合のドレイン電流を調べた結果を示す図である。本実施例においては、無機絶縁膜14の厚さを20nm、高誘電率膜13の厚さを180nmとした。また、ゲート電圧の変化は、電圧が正から負となる方向に、3回スキャンを行っている。
図2を参照するに、本実施例による有機トランジスタ100においては、ゲート電圧のスキャンの1回目〜3回目において、電流―電圧特性の変動が殆どみられず、安定な特性となっていることが確認された。また、閾値電圧の値も0V付近で略一定しており、閾値電圧が実質的に殆どシフトしていないことがわかる。
また、図3には、比較の為に図2に示した場合と同様の測定を従来の有機トランジスタ(有機トランジスタ100において無機絶縁膜13を削除した構造)で行った結果を示したものである。図3を参照するに、従来の有機トランジスタにおいては、ゲート電圧のスキャンの1回目〜3回目において、ゲート電圧のスキャン毎に閾値電圧が変動していることがわかる。これは、高誘電率膜と有機半導体層の界面や、高誘電率膜の膜中の欠陥準位あるいは可動イオンが変動したためと考えられる。
また、図4は、本実施例による有機トランジスタ100において、ゲート電圧を変化させた場合のドレイン電流の往復特性を調べた示す図であり、図5は従来の有機トランジスタで同様の測定を行った結果を示すものである。
図4、図5を参照するに、本実施例による有機トランジスタでは、従来のトランジスタに比べてヒステリシスが小さくなっていることが明らかである。ヒステリシスは、有機半導体層とゲート絶縁膜の界面の界面準位が高いことや、不純物イオンが動くことにより生じやすい。したがって、無機絶縁膜(SiO膜)が高誘電率膜(Ta膜)上に堆積されたことによって、有機半導体層とゲート絶縁膜の界面準位が低くなっていることが考えられ、さらに、欠陥準位や不純物イオンがバリアされた効果が作用していると考えられる。
また、本実施例による有機トランジスタでは、オフ電流の値が10―11〜10―12(A)と低い値を示しており、ON電流/OFF電流の値が大きくなっていることがわかる。
また、本実施例による有機トランジスタは、先に説明したように、動作電圧が低くなっていることが特徴である。例えば、液晶表示装置や有機EL表示装置などに用いられるスイッチング素子や電流駆動素子などの、一般的な電子部品では、消費電力や回路構成の制約などから、装置の動作電圧が15V以下とされることが好ましい。このため、上記の電子部品に用いる有機トランジスタにおいては、動作電圧を15V以下とすることが重要な課題である。
本実施例による有機トランジスタでは、以下に説明するように、高誘電率膜の誘電率を10以上とすることにより、有機トランジスタの動作電圧を15V以下とすることが可能となっている。
例えば、有機トランジスタの飽和電流Iは、一般的なシリコントランジスタなどと同様に、以下の近似式で表すことができる。
Figure 2008198791
この場合、Wはチャネル幅、Lはチャネル長、Coxは単位面積あたりのゲート容量、μはキャリア移動度、Vはピンチオフ電圧を示している。
図6は、トランジスタのソース・ドレイン電圧Vsdと、ドレイン電流Iの関係を示したものである。図6に示すように、トランジスタは、ソース・ドレイン電圧Vsd>Vの時、飽和状態となる。有機トランジスタを、動作電圧が15V以下でスイッチング素子や電流駆動素子として用いるためには、特性のマージンを考慮すると、ピンチオフ電圧V<10Vとなることが好ましい。
一方、有機トランジスタによって、表示素子を駆動する(例えば液晶素子を選択時間内に充電する)ことを考えると、飽和電流は10μA程度は確保する必要がある。これらの条件から、上記の式を用いて、ピンチオフ電圧Vが10Vの場合の、ゲート絶縁膜の膜厚とゲート絶縁膜の比誘電率の関係を示したものが図7である。
図7を参照するに、ゲート絶縁膜の比誘電率(ε)が、10よりも小さい場合、膜厚を50nm以下に薄膜化する必要があり、耐圧の良好な絶縁膜を得ることが難しい。しかし、ゲート絶縁膜の比誘電率を10以上とすることで、ゲート絶縁膜の膜厚を50nm以上確保でき、耐圧の優れたゲート絶縁膜を形成することが可能となり、有機トランジスタの信頼性が良好となる。したがって、ゲート絶縁膜の比誘電率を10以上とすることで、有機トランジスタの動作電圧を15V以下とすることが可能となる。
次に、本実施例による有機トランジスタ10の製造方法の概略について説明する。
まず、例えばプラスチック(ポリカーボネート材)よりなる基板11上に、例えばTaなどの金属よりなるゲート電極12をパターニングして形成する。また、基板はポリカーボネート材に限定されず、例えば、ガラス、石英、などの他、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステルスルフォン(PES)、PEN、などのプラスチック材よりなるものを用いてもよい。
次に、例えば、ゲート電極12を構成する金属(Ta)を陽極酸化して、ゲート電極12を構成する金属の酸化物(例えばTa)よりなる高誘電率膜13を形成する。また、高誘電率膜13は、Ta以外の他の金属材料、例えば、Al,Ti,Nb,Zr,Hf,Cr,Mo,およびMo−Ta合金などを陽極酸化して形成される酸化膜により構成してもよい。また、いわゆる強誘電酸化膜(例えば、SrTiO,PZT,BTO,BZT,BSTなど)を用いてもよい。また、高誘電率膜の形成方法は陽極酸化に限定されず、例えば、スパッタ法、EB蒸着法、CVD法、ゾルゲル法、などを用いて形成してもよい。また、高誘電率膜13は、例えば、50nm〜200nmの膜厚で形成されることが好ましく、100nm〜200nmの膜厚で形成されることがさらに好ましい。
次に、高誘電率膜14上に、例えば、スパッタ法によって、SiOよりなる無機絶縁膜14を積層する。また、無機絶縁膜14は、SiOに限定されず、例えば、SiN、SiN,CeO,Y,およびZrOなどにより、構成してもよい。また、無機絶縁膜14を形成する形成方法は、スパッタ法に限定されず、例えば、無機絶縁膜14を、CVD法、ゾルゲル法、電子線蒸着法などを用いて形成してもよい。また、無機絶縁膜の膜厚は、下地となる高誘電率膜13の効果が低くならないように、2nm〜30nmnとして形成されることが好ましい。
次に、例えばAuよりなるソース電極15,ドレイン電極16を、さらに、例えば、ペンタセンなどの有機材料よりなる有機半導体層17を順次形成し、図1に示した有機トランジスタ100を製造することができる。
また、本発明による有機トランジスタは、実施例1に示した構造に限定されず、例えば以下の図8に示すように、様々に変形・変更してもよい。図8は、本発明の実施例2による有機トランジスタ10Aを示す図である。ただし、先に説明した部分には同一の符号を付し、説明を省略する。
図8を参照するに、本実施例による有機トランジスタ10Aでは、実施例1の高誘電率膜13が、高誘電率膜23に、無機絶縁膜14が無機絶縁膜24に置き換えられている。実施例1の場合には、高誘電率膜13が無機材料により構成されているのに対し、本実施例による場合には、高誘電率膜23が有機材料により構成されていることが特徴である。また、SiOよりなる無機絶縁膜14は、SiNよりなる無機絶縁膜24に置き換えられている。
例えば、高誘電率膜23は、スピンコート法により形成された高分子絶縁膜である、シアノエチルプルラン膜より構成されている。このように、高誘電率膜として、溶液プロセスが適用可能なポリマー膜を用いてもよい。本実施例による有機トランジスタ10Aにおいても、実施例1に記載した有機トランジスタ10と同様の効果を得ることができる。
以上、本発明を好ましい実施例について説明したが、本発明は上記の特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した要旨内において様々な変形・変更が可能である。
実施例1による有機トランジスタを示す図である。 有機トランジスタの電圧−電流特性を示す図である。 ゲート絶縁膜の比誘電率と厚さを示した図である。 ゲート電圧に対するドレイン電流の値を示した図(その1)である。 ゲート電圧に対するドレイン電流の値を示した図(その2)である。 ゲート電圧に対するドレイン電流の値を示した図(その3)である。 ゲート電圧に対するドレイン電流の値を示した図(その4)である。 実施例2による有機トランジスタを示す図である。
符号の説明
11 基板
12 ゲート電極
13,23 高誘電率膜
14,24 無機絶縁膜
15 ソース電極
16 ドレイン電極
17 有機半導体層
D ゲート絶縁膜

Claims (3)

  1. 有機材料よりなる半導体層と、
    前記半導体層に接続されるソース電極およびドレイン電極と、
    ゲート絶縁膜を介して前記半導体層に接するゲート電極と、を有する有機トランジスタであって、
    前記ゲート絶縁膜は、
    前記ゲート電極側に形成された、比誘電率が10以上となる高誘電率膜と、
    前記半導体層に接する、無機材料により構成される無機絶縁膜とを有することを特徴とする有機トランジスタ。
  2. 前記無機絶縁膜が、SiO2、SiN、SiN,CeO,Y,およびZrOのうちのいずれかを含むことを特徴とする請求項1記載の有機トランジスタ。
  3. 前記高誘電率膜が、Ta,Al,Ti,Nb,Zr,Hf,Cr,Mo,およびMo−Ta合金のいずれかを陽極酸化して形成される酸化膜よりなることを特徴とする請求項1または2に記載の有機トランジスタ。
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