JP2008197209A - カメラ - Google Patents

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Koji Imaizumi
浩二 今泉
Sueyuki Ooishi
末之 大石
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Abstract

【課題】像ブレを補正時の制御パラメータを設定すること。
【解決手段】ブレ補正制御部9は、補正レンズ駆動部4を制御して、補正レンズ駆動部4が補正レンズ2aを移動させることができる最大移動速度よりも遅い移動速度で補正レンズ2aを移動させて可動制限内の両端に接触させる。そして、ブレ補正制御部9は、補正レンズ2aを可動制限内の両端にそれぞれ接触させたときに検出した補正レンズ2aの各位置に基づいて、像ブレを補正する際に使用する制御パラメータを設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、像ブレ補正機能を備えるカメラに関する。
次のような振れ補正カメラが知られている。この振れ補正カメラは、振れによる角速度を検出する角速度検出部からの出力値のゲインのばらつきを調整するためのゲイン調整値をあらかじめ算出して記憶しておく。そして、記憶しておいたゲイン調整値を用いて角速度検出部からの出力値のゲインのばらつきを補正して振れ補正を行う(例えば、特許文献1)。
特開平7−261224号公報
しかしながら、従来の振れ補正カメラのように、あらかじめ記憶しておいたゲイン調整値をパラメータとして用いて角速度検出部からの出力値を補正する場合には、パラメータの値は固定値である。そのため、撮影時の環境に応じたパラメータ値で振れ補正を行うことはできず、これを回避するためには撮影環境に応じたパラメータ値を算出する必要がある。このために、振れ補正レンズ等のブレ補正用部材を可動制限内で移動させると、ブレ補正用部材と可動制限用の枠とが接触するときに大きな接触音が発生するという問題が生じる。
本発明は、被写体像を補正光学系で偏向させて撮像素子上の被写体像の結像位置を補正して像ブレを補正するカメラであって、補正光学系の最大移動速度よりも遅い移動速度で補正光学系を移動させて補正光学系をその可動制限内の両端に接触させ、補正光学系の位置を検出し、補正光学系を可動制限内の両端にそれぞれ接触させたときに検出した補正光学系の各位置に基づいて、像ブレを補正する時の制御パラメータを設定することを特徴とする。
本発明はまた、被写体像を偏向させて撮像素子上の被写体像の結像位置を補正して像ブレを補正する補正光学系と、補正光学系の位置を検出する位置検出手段とを内蔵する交換レンズが装着されるカメラであって、補正光学系の最大移動速度よりも遅い移動速度で補正光学系を移動させ記補正光学系をその可動制限内の両端に接触させ、補正光学系を可動制限内の両端にそれぞれ接触させたときに検出した補正光学系の各位置に基づいて、像ブレを補正する際に使用する制御パラメータを設定することを特徴とする。
本発明はまた、被写体像を撮像する撮像素子を移動させることにより、撮像素子上の被写体像の結像位置を補正して像ブレを補正するカメラであって、撮像素子の最大移動速度よりも遅い速度で撮像素子を移動させて撮像素子をその可動制限内の両端に接触させ、撮像素子の位置を検出し、撮像素子を可動制限内の両端にそれぞれ接触させたときに検出した撮像素子の各位置に基づいて、像ブレを補正する際に使用する制御パラメータを設定することを特徴とする。
本発明では、補正光学系または撮像素子が可動制限内の両端に接触したときに、接触音が発生しない移動速度で補正光学系を移動させることが好ましい。また、補正光学系または撮像素子が可動制限内の両端に接触したときに、接触音が発生しない移動速度で移動させるようにしてもよく、補正光学系または撮像素子を一定の移動速度で移動させるようにしてもよい。
また、可動制限は、補正光学系または撮像素子の可動範囲を制限するための制限枠であることが好ましい。
また、撮像素子に結像した被写体像を撮像して画像を取得し、取得した画像を時系列で表示装置に出力する場合には、カメラの電源が投入された後に制御パラメータの設定を行い、制御パラメータの設定が行われた後に、画像の出力を開始するようにしてもよい。
また、補正光学系または撮像素子を可動制限内のあらかじめ設定された基準位置に移動させた後、可動制限内の両端に接触させるようにしてもよい。
さらに、補正光学系または撮像素子の位置を検出するための位置検出用部材として、温度変化に伴って検出結果が変化する部材を用いるようにしてもよい。
本発明によれば、像ブレ補正時に移動させる補正光学系や撮像素子が可動制限に接触する際に発生する接触音を低減することができる。
図1は、本実施の形態におけるカメラの一実施の形態の構成を示すブロック図である。カメラ1は、撮影光学系2と、撮像素子3と、補正レンズ駆動部4と、補正レンズ位置検出部5と、ジャイロ6および7と、ブレ検出部8と、ブレ補正制御部9と、操作部10とを備えている。
撮影光学系2は、複数の光学レンズ群から構成され、カメラ1の本体のブレ(手ブレ)を補正するための補正光学系として補正レンズ2aを含んでいる。補正レンズ2aは、後述する補正レンズ駆動部4によって光軸と交わる方向に移動されることによって、撮像素子3への被写体像の結像位置を補正する、すなわち、被写体像を補正光学系で偏向させて撮像素子3上の被写体像の結像位置を補正して像ブレを補正する。なお、補正レンズ2aは、図2で後述するように、その移動範囲(可動範囲)が可動制限枠によってメカ的に制限されている。撮像素子3は、例えばCCDやCMOSなどが用いられ、撮影光学系2により結像した被写体像を撮像して画像を取得する。
補正レンズ駆動部4は、ブレ補正制御部9によって制御され、補正レンズ2aを光軸と交わる方向に移動させてブレ(像ブレ)補正を行う。補正レンズ位置検出部5は、可動制限枠内における補正レンズ2aの位置を検出する。図2に、補正レンズ2a、補正レンズ駆動部4、および補正レンズ位置検出部5の具体的な構成例を示す。
図2に示すように、補正レンズ2aは、レンズ枠2bに固定されており、その移動範囲は可動制限枠2cによって制限されている。すなわち、レンズ枠2bは、可動制限枠2cによって囲まれた可動範囲内で矢印Aに示す光軸と直行する面内で移動可能である。例えば、レンズ枠2bから可動制限枠2cまでの距離をL(μm)(>0)とした場合には、両側に各Lずつ、すなわち合計2Lの範囲が補正レンズ2aの最大可動範囲となる。
補正レンズ駆動部(VCM)4は、駆動用マグネット4aと、駆動マグネット用ヨーク4bと、コイル4cと、コイル用ヨーク4dとで構成される。駆動用マグネット4aと駆動マグネット用ヨーク4bとは一体化されて可動制限枠2cに固定されており、コイル用ヨーク4dも可動制限枠2cに固定されている。コイル4cは、可動部であるレンズ枠2bに固定されおり、駆動マグネット用ヨーク4bおよびコイル用ヨーク4dとの間に挟まれる形で配置されている。
この補正レンズ駆動部(VCM)4においては、コイル4cに通電することによって可動制限枠2c内で補正レンズ2aを光軸と交わる方向に移動させる。コイル4cへの通電は、後述するブレ補正制御部9によって制御される。なお、実際にはコイル4cに通電するための配線が必要になるが、図2ではこれを省略している。
補正レンズ位置検出部5は、位置検出用マグネット5aと、位置検出用ヨーク5bと、ホール素子5cとで構成される。位置検出用マグネット5aと位置検出用ヨーク5bとは一体化されて可動部であるレンズ枠2bに固定されている。また、ホール素子5cは、可動制限枠2cに固定されている。この補正レンズ位置検出部5は、ホール素子5cからの出力電圧をブレ補正制御部9へ出力し、ブレ補正制御部9は、この補正レンズ位置検出部5からの出力電圧値Vhout(V)に基づいて、補正レンズ2aの位置を検出する。
すなわち、補正レンズ位置検出部5においては、ホール素子5cの真上の位置に、検出可能な位置検出用マグネット5aの磁場がゼロとなる磁石中心がある。ブレ補正制御部9は、ホール素子5cに対して所定の駆動電流を流した状態でこの位置検出用マグネット5aの磁場がゼロとなったときにホール素子5cから出力される出力電圧を基準電圧とする。そして、ホール素子5cから出力される出力電圧と上記基準電圧との差分に基づいて、レンズ枠2bに固定されている位置検出用マグネット5aの位置、すなわち補正レンズ2aの位置を検出する。
ジャイロ6は、カメラ1の本体のヨーイング、すなわち横方向のブレを検出するためのジャイロである。また、ジャイロ7は、カメラ1の本体のピッチング、すなわち縦方向のブレを検出するためのジャイロである。ブレ検出部8は、ジャイロ6および7からの出力に基づいて、カメラ1の本体のブレ量を算出し、算出結果をブレ補正制御部9へ出力する。
ブレ補正制御部9は、補正レンズ2aを、発生したブレを打ち消す方向にブレ量に相当する移動量だけ移動させることによってブレ補正を行うべく制御を行う。具体的には、ブレ補正制御部9は、ブレ検出部8からの出力に基づいてブレが発生したと判断した場合には、補正レンズ位置検出部5からの出力に基づいて補正レンズ2aの現在位置を検出する。後述するレリーズスイッチの全押し動作に応じて、ブレ補正制御部9は、補正レンズ駆動部4を制御して、補正レンズ2aを現在位置から可動制限枠2c内の中心に移動させる、すなわちセンタリングする。そして、ブレ補正制御部9は、補正レンズ駆動部4を制御して、補正レンズ2aを可動制限枠2c内の中心からブレを打ち消す方向にブレ量に相当する移動量だけ移動させてブレ補正を行う。
操作部10は、使用者によって操作される種々の操作部材、例えば電源ボタン、レリーズスイッチ、ズームボタン、十字キー、決定ボタン、再生ボタン、削除ボタンなどを含んでいる。
このようなブレ補正機能を備えるカメラ1においては、補正レンズ位置検出部5を構成するホール素子5cは、温度による影響を受けやすく、温度変化に伴ってその検出結果が変化する。このため、カメラメーカーでは、製品の出荷前に常温、例えば25度の環境下であらかじめ所定のシーケンスで補正レンズ2aを駆動して、補正レンズ位置検出部5の検出精度と検出範囲を決定するための調整(出荷調整)を行っている。具体的には、ブレ補正制御部9は、補正レンズ駆動部4を制御して補正レンズ2aを移動させ、上述した位置検出用マグネット5aの磁場がゼロとなる磁石中心を可動制限枠2c内の中心位置として特定し、不図示のメモリに記録する。
また、ブレ補正制御部9は、補正レンズ駆動部4を制御して補正レンズ2aを横方向(X軸方向)の端点、すなわち可動制限枠2cの右端および左端まで移動させ、それぞれの補正レンズ位置で補正レンズ位置検出部5から出力される出力電圧Vhout(V)を取得する。そして、取得した右端における出力電圧(正の値)と、左端における出力電圧(負の値)とをX軸方向の出力電圧Vhoutの取り得る範囲として不図示のメモリに記録する。
同様に、ブレ補正制御部9は、補正レンズ駆動部4を制御して補正レンズ2aを縦方向(Y軸方向)の端点、すなわち可動制限枠2cの上端および下端まで移動させ、それぞれの補正レンズ位置で補正レンズ位置検出部5から出力される出力電圧Vhout(V)を取得する。そして、取得した上端における出力電圧(正の値)と、下端における出力電圧(負の値)とをY軸方向の出力電圧Vhoutの取り得る範囲として不図示のメモリに記録する。また、その他のブレ補正に必要な制御パラメータについても、この出荷調整時に設定されてメモリに記録される。
この出荷前の出荷調整は、上述したように常温で行われるため、使用者が夏の暑い時期や冬の寒い時期にカメラ1を使用する場合などは、ホール素子5cが温度の影響を受け、出荷調整によってメモリに記録したデータを用いてブレ補正を実行するとブレ補正の精度が低下する可能性がある。このため、本実施の形態におけるカメラ1では、ブレ補正制御部9は、使用者によってカメラ1の電源が投入されたときに、改めて補正レンズ位置検出部5の検出精度と検出範囲を決定するための調整(起動時調整)を行って、使用環境に応じた制御パラメータの調整を行うようにする。
なお、本実施の形態では、使用者によってカメラ1の電源が投入された後に、ブレ補正を行う際に使用する制御パラメータの設定(起動時調整)を行い、制御パラメータの設定が行われた後に、表示装置であるモニタにスルー画を表示する場合について説明する。すなわち、本実施の形態のカメラでは、使用者によってカメラ1の電源が投入された後、ブレ補正時の制御パラメータの設定を行ってから、撮像素子3で取得した画像を時系列で出力してモニタにスルー画を表示するものとする。以下、図3および図4を用いて、ブレ補正制御部9による起動時調整処理(制御パラメータ設定処理)について説明する。
図3(a)は、起動時調整を行うために補正レンズ2aを移動させたときの、補正レンズ2aの横方向(X軸方向)の位置(横軸)と補正レンズ位置検出部5からの出力電圧(補正レンズ位置検出回路出力Vhout/単位:V)(縦軸)との関係を示した図である。また、図3(b)は、起動時調整を行うために補正レンズ2aを移動させたときの、可動制限枠2c内での補正レンズ2aの動きを模式的に示した図である。すなわち、ブレ補正制御部9は、起動時調整を行うために補正レンズ駆動部4を制御して可動制限枠2b内で補正レンズ2aを図3(b)に示すように移動させる。そして、その移動に伴って、補正レンズ位置検出部5からの出力電圧は、図3(a)に示すように変化する。
図4は、起動時調整処理実行時の補正レンズ目標位置LCに対する補正レンズ位置LR、補正レンズ位置検出回路出力Vhout(V)、オフセット電圧調整信号Vh_offset(V)、およびホール素子駆動電流調整信号電圧Vhi(V)の時系列変化を表した図である。なお、図4における各時点を示す符号1〜20は、図3(a)および(b)の図中に示す符号1〜20に対応している。例えば、図4の時点1においては、補正レンズ2aは、図3(b)の点1〜3に示す位置にあり、そのときの補正レンズ位置検出回路出力Vhoutは、図3(a)の点1〜3における補正レンズ位置検出回路出力Vhoutとなる。
以下、各時点ごとに、処理の詳細を説明する。なお、起動時調整処理は、横方向(X軸方向)についての起動時調整を行った後に、縦方向(Y軸方向)についての起動時調整を行うが、これらの処理はともに内容が共通するため、以下の説明では横方向の起動時調整を行う場合について説明し、縦方向については説明を省略する。なお、以下においては、図3および図4に示す時点1〜20のうち、本発明の特徴である時点1〜13における処理について詳細に説明する。
(a)時点1〜2における処理
時点1〜2では、ブレ補正制御部9は、補正レンズ2aの位置検出を開始する。具体的には、ブレ補正制御部9は、両軸(X軸およびY軸)のホール素子駆動電流調整信号電圧Vhiを調整値Vhi0(V)に設定し、オフセット電圧調整信号Vh_offsetを調整値Vh_offset0(V)に設定する。そして、両軸の補正レンズ2aの位置検出γ値Kγを調整値Kγ0(mm/V)に設定し、補正レンズ2aの位置シフト値Ksを調整値Ks0(mm/V)に設定して、補正レンズ位置検出部5による補正レンズ2aの位置検出を開始する。これによって、本起動時調整処理(補正レンズ2aの位置校正動作)に支障の無い程度の精度で補正レンズ2aの位置が検出可能な状態となる。
なお、当該起動時調整処理は、上述したように、X軸を先に調整し、その次にY軸の調整を行う。この場合、後に行われるY軸調整時には、先に行われるX軸調整時にX軸のホール素子駆動電流調整信号電圧Vhi、オフセット電圧調整信号Vh_offset、補正レンズ2aの位置検出γ値Kγ、および補正レンズ2aの位置シフト値Ksが既に調整されている。このため、Y軸調整時におけるX軸のこれらの値については、X軸調整時に既に調整されている値を用いることが好ましい。
(b)時点3〜4における処理
時点3は、時点1〜2において、ホール素子駆動電流調整信号電圧Vhiを調整値Vhi0(V)に設定し、オフセット電圧調整信号Vh_offsetを調整値Vh_offset0(V)に設定してから、少なくとも補正レンズ位置検出部5の出力が安定するまでの時間Th10(sec)が経過した時点である。
この時点3〜4では、ブレ補正制御部9は、補正レンズ駆動部4を制御して、補正レンズ2aをあらかじめ設定された基準位置である可動制限枠2c内の中心(可動中心/LC=0)へ移動させる。なお、この可動中心は、上述したように、工場出荷前に出荷調整によって特定され、メモリに記録されている可動制限枠2c内の中心位置である。具体的には、ブレ補正制御部9は、時点3において、補正レンズ駆動部4を制御して、補正レンズ2aを両軸共にそれぞれ所定速度ΔLCh0(mm/sec)で可動中心へと駆動する。
すなわち、ブレ補正制御部9は、補正レンズ駆動部4を制御して、両軸共に補正レンズ2aの位置が次式(1)で算出される補正レンズ目標位置LC(mm)となるように、補正レンズ2aを現在の補正レンズ位置LR0(mm)から一定の傾きで可動中心方向に変化させる。そして、補正レンズ目標位置LCが可動中心に到達したら、補正レンズ目標位置LCをその位置に固定する。これによって、ブレ補正制御部9は、一定の移動速度で補正レンズ2aを可動中心に向けて移動させることができる。
補正レンズ目標位置LC=LR0±ΔLCh0×t ・・・(1)
式(1)において、tは現時刻を0としたのきの経過時間(sec)を表す。また、ΔLCh0の符号(+または−)は、補正レンズ目標位置LCが可動中心方向に向かうように決定する。また、所定速度ΔLCh0は、補正レンズ駆動部4が補正レンズ2aを駆動することができる最大移動速度よりも遅い速度であって、上述した出荷調整時にあらかじめ設定されてメモリに記録されている。ΔLCh0の具体的な設定値としては、後述した処理で補正レンズ2aを可動制限枠2cの両端に接触させた場合に、接触音が発生しない速度が設定される。例えば補正レンズ駆動部4が補正レンズ2aを駆動することができる最大速度が60μmm/msecである場合には、ΔLCh0は15μmm/msecが設定される。
なお、この処理によって補正レンズ2aを可動中心に位置させた後は、当該起動時調整処理が終了するまでは、補正レンズ2aが補正レンズ目標位置LCに制御駆動されている間は、補正レンズ2aの駆動量は、次式(2)に示すように制限値Dh_limit0(%)以下に制限する。なお、Dh_limit0は、上述した出荷調整時にあらかじめ設定されてメモリに記録されている。
補正レンズ駆動量≦±Dh_limit0 ・・・(2)
(c)時点4〜5における処理
時点4は、時点3で補正レンズ2aの可動中心への駆動を開始してから、少なくとも補正レンズが可動中心近辺に達するまでの時間Th11(sec)が経過した時点である。この時点4〜5では、ブレ補正制御部9は、補正レンズ駆動部4を制御して、補正レンズ2aを可動制限枠2cの−端(可動−端)、すなわち左端へ接触させる(押し付ける)。
具体的には、時点4において、ブレ補正制御部9は、非調整軸(Y軸)の補正レンズ目標位置LCを可動中心に固定する。また、被調整軸(X軸)の補正レンズ目標位置LCを、現在の補正レンズ2aの位置から一定の傾きで可動−端方向に変化させながら、その補正レンズ目標位置LCに補正レンズ2aを移動させていく。ここで、一定の傾きとは、補正レンズ2aの移動速度が上述した一定の移動速度ΔLCh0(mm/sec)となるような傾きをいう。なお、このとき、ブレ補正制御部9は、被調整軸方向の補正レンズ目標位置LCが、可動−端に達しても、補正レンズ2aが確実に可動−端に押し付けられる様にそのまま変化させ続ける。
すなわち、ブレ補正制御部9は、非調整軸の補正レンズ目標位置LCを0とし、被調整軸の補正レンズ目標位置LCの初期値を現在のLCに設定して、被調整軸の補正レンズ目標位置LCを、次式(3)に示すように変化させる。
被調整軸の補正レンズ目標位置LC(mm)=現在のLC−ΔLCh0×t ・・・(3)
なお、式(3)において、tは現時刻を0としたのきの経過時間(sec)を表す。
(d)時点5〜6における処理
時点5は、時点4で補正レンズ2aの可動−端への駆動を開始してから、少なくとも、補正レンズ2aが可動−端に達するまでの時間Th12(sec)が経過した時点である。この時点5〜6では、ホール素子駆動電流調整信号電圧Vhi、およびオフセット電圧調整信号Vh_offsetを変更する。具体的には、ブレ補正制御部9は、被調整軸の補正レンズ2aの制御を停止し、補正レンズ2aの駆動量を制限値−Dh_limit0(%)に固定する。なお、この補正レンズ2aの駆動量の制限は上述した式(2)により表され、ここでは補正レンズ2aを可動−端に接触させていることから、式(2)におけるDh_limit0の符号は−となる。
また、ブレ補正制御部9は、後述する処理で補正レンズ2aを可動+端(右端)へ移動させた場合に、補正レンズ位置検出部5からの出力値(補正レンズ位置検出回路出力Vhout)が飽和しないように、被調整軸のホール素子駆動電流調整信号電圧Vhiを次式(4)に示すように変更する。
被調整軸のホール素子駆動電流調整信号電圧Vhi(V)=Khi2×現在のVhi ・・・(4)
なお、ここでKhi2は、上述した出荷調整時にあらかじめ算出され、メモリに記録されているホール素子駆動電流減少率(倍)であって、その取り得る範囲は、0<Khi2<1である。
(e)時点6〜7´における処理
時点6は、時点5で被調整軸のホール素子駆動電流調整信号電圧Vhiを変更してから、少なくとも補正レンズ位置検出部5からの出力が安定するまでの時間Th10(sec)が経過した時点である。この時点6〜7´においては、ブレ補正制御部9は、被調整軸のオフセット電圧調整信号Vh_offset(V)を操作して、補正レンズ位置検出回路出力Vhout(V)を、所定の合わせ込み電圧VhadjH(V)、またはVhadjL(V)に調整する。なお、補正レンズ位置検出回路出力VhoutをVhadjHとVhadjLとのいすれに設定するかは、次のように決定する。
すなわち、補正レンズ2aの位置検出γ値Kγとして設定した調整値Kγ0が正の値(+)であれば、VhadjHに設定する。これによって、補正レンズ2aを−方向に駆動させたときの補正レンズ位置検出回路出力Vhoutを減少させることができる。これに対して、補正レンズ2aの位置検出γ値Kγとして設定した調整値Kγ0が負の値(−)であれば、VhadjLに設定する。これによって、補正レンズ2aを−方向に駆動させたときの補正レンズ位置検出回路出力Vhoutを増加させることができる。
具体的には、ブレ補正制御部9は、被調整軸のオフセット電圧調整信号Vh_offsetの操作を所定間隔Th13(sec)以上の間隔を開けてn回(n=0〜9)行う場合に、次式(5)および(6)によって第n回目の被調整軸のオフセット電圧調整信号Vh_offsetの操作を行う。すなわち、第n回目の被調整軸のオフセット電圧調整信号Vh_offsetを次式(5)および(6)により変更する。
Vh_offset(0)=(1/2)×Vref_offset ・・・(5)
Vh_offset(n)=Vh_offset(n−1)±(1/2(n+1))×Vref_offset ・・・(6)
なお、式(5)および(6)において、Vref_offset(V)は、オフセット調整信号用のD/A変換器の基準電圧である。また、式(6)における±の符号は、Vhoutが、上述した合わせ込み電圧VhadjH(V)、またはVhadjL(V)以上であれば+とし、それ以外の場合には−とする。
(f)時点8における処理
時点8は、最後にオフセット電圧調整信号Vh_offsetを操作した時点7´から少なくとも所定時間Th13(sec)が経過した時点である。この時点8においては、ブレ補正制御部9は、まず、補正レンズ位置検出部5の被調整軸の出力電圧を確認し、これをVhout−とする。次に、時点5でホール素子駆動電流調整信号電圧Vhiを変更したことにより、補正レンズ2aの位置検出γ値Kγ、および補正レンズ2aの位置シフト値Ksが変化するため、次式(7)および(8)によりこれらを算出し直す。
Kγ(V)=Kγ0/Khi2 ・・・(7)
Ks(V)=(Vhout−)+(LRrange/式(7)で算出したKγ) ・・・(8)
なお、式(7)において、Khi2は、式(4)で上述したように、ホール素子駆動電流減少率2(倍/0<Khi2 < 1)であって、これは出荷調整時にあらかじめ算出され、メモリに記録されている。また、式(8)におけるLRrangeは、補正レンズ可動範囲の大きさ(mm)である。
(g)時点8〜9における処理
時点8〜9においては、ブレ補正制御部9は、補正レンズ駆動部4を制御して、補正レンズ2aを可動制限枠2cの+端(可動+端)、すなわち右端へ接触させる(押し付ける)。すなわち、ブレ補正制御部9は、非調整軸(Y軸)の補正レンズ目標位置LCを可動中心に固定する。また、被調整軸(X軸)の補正レンズ目標位置LCを、現在の補正レンズ2aの位置から一定の傾きで可動+端方向に変化させながら、その補正レンズ目標位置LCに補正レンズ2aを移動させていく。
ここで、一定の傾きとは、補正レンズ2aの移動速度が上述した一定の移動速度ΔLCh0(mm/sec)となるような傾きをいう。なお、このとき、ブレ補正制御部9は、被調整軸方向の補正レンズ目標位置LCが、可動+端に達しても、補正レンズ2aが確実に可動+端に押し付けられる様にそのまま変化させ続ける。
すなわち、ブレ補正制御部9は、非調整軸の補正レンズ目標位置LCを0に設定し、被調整軸の補正レンズ目標位置LCの初期値を現在の補正レンズ位置LR0に設定して、被調整軸の補正レンズ目標位置LCを、次式(9)に示すように変化させる。
被調整軸の補正レンズ目標位置LC(mm)=LR0+ΔLCh0×t ・・・(9)
式(9)において、tは現時刻を0としたのきの経過時間(sec)を表す。また、LR0は、現在の補正レンズ位置(mm)を表す。
(h)時点9における処理
時点9は、時点8で補正レンズ2aを可動+端へ接触させてから、少なくとも補正レンズ2aの位置が安定するまでの時間Th14(sec)が経過した時点である。この時点9においては、ブレ補正制御部9は、補正レンズ位置検出部5の被調整軸の出力電圧を確認してこれをVhout+とし、被調整軸の補正レンズ2aの制御を停止し、補正レンズ2aの駆動量を制限値+Dh_limit0(%)に固定する。なお、この補正レンズ2aの駆動量の制限は上述した式(2)により表され、ここでは補正レンズ2aを可動+端に接触させていることから、式(2)におけるDh_limit0の符号は+となる。
次に、ブレ補正制御部9は、時点8で確認した、補正レンズ2aを可動−端側へ接触させたときの被調整軸の補正レンズ位置検出部5の出力電圧Vhout−と、時点9で確認した、補正レンズ2aを可動+端側へ接触させたときの被調整軸の補正レンズ位置検出部5の出力電圧Vhout+とに基づいて、被調整軸のホール素子駆動電流調整信号電圧Vhiの最適値を次式(10)により算出する。
Vhi(V)=現在のVhi×((VhadjH−VhadjL)/|(Vhout+)−(Vhout−)|) ・・・(10)
そして、ブレ補正制御部9は、式(10)で算出したホール素子駆動電流調整信号電圧Vhiで調整した駆動電流で被調整軸のホール素子5cを駆動する。このとき、ブレ補正制御部9は、ホール素子5cを駆動させるためのホール素子駆動電流調整信号電圧Vhiを+1≦Vhi≦Vhi_limitの範囲に限定する。なお、上限値であるVhi_limitの取り得る範囲は、1〜255である。また、VhadjH(V)およびVhadjL(V)は、(e)で上述した補正レンズ位置検出回路出力Vhoutの合わせ込み電圧である。
(i)時点10〜11´の処理
時点10は、時点9でホール素子駆動電流調整信号電圧Vhiを算出してから、少なくとも所定時間Th10が経過した時点である。この時点10では、ブレ補正制御部9は、被調整軸のオフセット電圧調整信号Vh_offset(V)を操作して、補正レンズ位置検出回路出力Vhoutを、所定の合わせ込み電圧VhadjH(V)、またはVhadjL(V)に調整する。オフセット電圧調整信号Vh_offsetをVhadjHとVhadjLとのいすれに設定するかは、時点8で確認した、補正レンズ2aを可動−端側へ接触させたときの被調整軸の補正レンズ位置検出部5の出力電圧Vhout−と、時点9で確認した、補正レンズ2aを可動+端側へ接触させたときの被調整軸の補正レンズ位置検出部5の出力電圧Vhout+とに基づいて、以下のように決定する。
すなわち、ブレ補正制御部9は、Vhout+がVhout−以上(Vhout−≦Vhout+)であれば、補正レンズ位置検出回路出力Vhoutを、合わせ込み電圧VhadjH(V)に調整する。これに対して、Vhout+がVhout−未満(Vhout−>Vhout+)であれば、補正レンズ位置検出回路出力Vhoutを、合わせ込み電圧VhadjL(V)に調整する。なお、被調整軸のオフセット電圧調整信号Vh_offset(V)の調整方法は、(e)で上述した方法と同様のため、説明を省略する。
(j)時点12における処理
時点12は、最後にオフセット電圧調整信号Vh_offsetを操作した時点11´から少なくとも所定時間Th13(sec)が経過した時点である。この時点12においては、ブレ補正制御部9は、まず、補正レンズ位置検出部5の被調整軸の出力電圧を確認し、これをVhout+とする。次に、時点9でホール素子駆動電流調整信号電圧Vhiを変更したことにより、補正レンズ2aの位置検出γ値Kγ、および補正レンズ2aの位置シフト値Ksが変化するため、次式(11)および(12)によりこれらを算出し直す。
Kγ(V)=(時点8におけるVhi/現在のVhi)×現在のKγ ・・・(11)
Ks(V)=(Vhout+)−(LRrange/式(11)で算出したKγ) ・・・(12)
なお、式(12)におけるLRrangeは、補正レンズ可動範囲の大きさ(mm)である。
(k)時点12〜13における処理
時点12〜13では、ブレ補正制御部9は、補正レンズ駆動部4を制御して、補正レンズ2aを可動−端へ接触させる(押し付ける)。具体的には、時点4において、ブレ補正制御部9は、非調整軸(Y軸)の補正レンズ目標位置LCを可動中心に固定する。また、被調整軸(X軸)の補正レンズ目標位置LCを、現在の補正レンズ2aの位置から一定の傾きで可動−端方向に変化させながら、その補正レンズ目標位置LCに補正レンズ2aを移動させていく。
ここで、一定の傾きとは、補正レンズ2aの移動速度が上述した一定の移動速度ΔLCh0(mm/sec)となるような傾きをいう。なお、このとき、ブレ補正制御部9は、被調整軸方向の補正レンズ目標位置LCが、可動−端に達しても、補正レンズ2aが確実に可動−端に押し付けられる様にそのまま変化させ続ける。
すなわち、ブレ補正制御部9は、非調整軸の補正レンズ目標位置LCを0に設定し、被調整軸の補正レンズ目標位置LCの初期値を現在の補正レンズ位置LR0に設定して、被調整軸の補正レンズ目標位置LCを、次式(13)に示すように変化させる。
被調整軸の補正レンズ目標位置LC(mm)=LR0−ΔLCh0×t ・・・(13)
なお、式(13)において、tは現時刻を0としたのきの経過時間(sec)を表す。
(l)時点13における処理
時点13は、時点12で補正レンズ2aの可動−端への駆動が開始されてから、少なくとも補正レンズ2aが可動−端に接触し、補正レンズ2aの位置が安定するまでの所定時間Th14が経過した時点である。この時点13では、ブレ補正制御部9は、補正レンズ位置検出部5の被調整軸の出力電圧を確認してこれをVhout−とし、被調整軸の補正レンズ2aの制御を停止し、補正レンズ2aの駆動量を制限値−Dh_limit0(%)に固定する。なお、この補正レンズ2aの駆動量の制限は上述した式(2)により表され、ここでは補正レンズ2aを可動−端に接触させていることから、式(2)におけるDh_limit0の符号は−となる。
次に、ブレ補正制御部9は、時点12で確認した、補正レンズ2aを可動+端側へ接触させたときの被調整軸の補正レンズ位置検出部5の出力電圧Vhout+と、時点13で確認した、補正レンズ2aを可動−端側へ接触させたときの被調整軸の補正レンズ位置検出部5の出力電圧Vhout−とに基づいて、補正レンズ2aの位置検出γ値Kγ、および補正レンズ2aの位置シフト値Ksを、それぞれ次式(14)および(15)により算出する。
Kγ(V)=2LRrange/((Vhout+)−(Vhout−)) ・・・(14)
Ks(V)=((Vhout+)+(Vhout−))/2 ・・・(15)
なお、式(14)におけるLRrangeは、補正レンズ可動範囲の大きさ(mm)である。
以上の処理によって、ブレ補正制御部9は、カメラ1の電源がオンされたときに、ブレ補正時の制御パラメータとして、補正レンズ2aを可動+端側へ接触させたときの被調整軸の補正レンズ位置検出部5の出力電圧Vhout+、補正レンズ2aを可動−端側へ接触させたときの被調整軸の補正レンズ位置検出部5の出力電圧Vhout−、補正レンズ2aの位置検出γ値Kγ、および補正レンズ2aの位置シフト値Ksを設定することができる。これによって、ブレ補正を行うための構成部材に、ホール素子5cのように温度変化の影響を受けやすい部材が含まれている場合でも、カメラ1使用時の温度に応じた制御パラメータを調整して、精度高くブレ補正を行うことができる。
図5は、本実施の形態におけるカメラ1の処理を示すフローチャートである。図5に示す処理は、カメラ1の電源がオンされると起動するプログラムとしてブレ補正制御部9によって実行される。
ステップS10において、ブレ補正制御部9は、図3および4を用いて上述したブレ補正時に使用する制御パラメータの起動時調整処理を実行して、ステップS20へ進む。ステップS20では、制御パラメータの起動時調整処理が終了したか否か、すなわちモニタへのスルー画の表示準備が終了したか否かを判断し、終了したと判断した場合には、ステップS30へ進む。ステップS30では、撮像素子3で取得した画像を時系列で出力してモニタにスルー画を表示して、処理を終了する。
以上説明した本実施の形態によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
(1)制御パラメータの起動時調整を行う際に、補正レンズ2aを、補正レンズ駆動部4が補正レンズ2aを駆動することができる最大移動速度よりも遅い速度で移動させて可動制限枠2cの両端、すなわち可動−端および可動+端へ接触させるようにした。これによって、補正レンズ2aが可動制限枠2cの両端に接触する際の接触音を、補正レンズ2aを最大移動速度で移動させた場合よりも低減することができる。
(2)補正レンズ2aを可動制限枠2cの両端へ接触させる速度は、補正レンズ2aが可動制限枠2cの両端に接触したときに接触音が発生しない移動速度とするようにした。これによって、制御パラメータの起動時調整時に補正レンズ2aが可動制限枠2cの両端へ接触したときの接触音の発生を防止することができる。
(3)補正レンズ2aを一定の速度で移動させて可動制限枠2cの両端へ接触させるようにした。これによって、補正レンズ2aを加速させながら移動させて可動制限枠2cの両端へ接触させる場合よりも、補正レンズ2aが可動制限枠2cの両端へ接触させる際の接触音を低減することができる。
(4)カメラ1の電源がオンされた後に制御パラメータの起動時調整を行い、起動時調整が完了した後に表示装置であるモニタへスルー画を表示するようにした。これによって、カメラ1の起動時の処理として制御パラメータの起動時調整を行うことができ、使用者は、起動時調整が行われた後の制御パラメータを用いてブレ補正が行われた状態で画像を取得することができる。
(5)補正レンズ2aを可動制限枠2cの両端へ接触させるに当たっては、一度、補正レンズ2aをあらかじめ設定された基準位置、すなわち可動制限枠2c内の中心位置に移動させ、その後、補正レンズ2aを可動制限枠2cの両端へ接触させるようにした。ここで、仮に補正レンズ2aの位置を中央位置に移動させないようにした場合には、補正レンズ2aの初期位置が可動制限枠2cに接触していると、補正レンズ2aをそれ以上接触している可動制限枠2c側へ移動させることができないため、起動時調整時に制御パラメータが誤って設定される可能性がある。しかしながら上述した実施の形態によれば補正レンズ2aは常に可動制限枠2c内の中央位置から移動を始めるため、上記不具合を解消して、正しい制御パラメータを設定することができる。
(6)補正レンズ位置検出部5は、温度変化に伴って検出結果が変化するホール素子5cを位置検出用部材として備えるようにした。このため、工場出荷前に出荷調整を行って設定した制御パラメータをそのまま用いてブレ補正を行った場合には、カメラ使用時の温度によってはブレ補正の精度が低下する可能性があった。しかしながら、本発明によれば、カメラ1の電源が投入される度に制御パラメータの起動時調整を行うことにより、最適な制御パラメータを用いて精度の高いブレ補正を行うことができる。
―変形例―
なお、上述した実施の形態のカメラは、以下のように変形することもできる。
(1)上述した実施の形態では、カメラ1は、補正光学系として補正レンズ2aを含む撮影光学系2を備える例について説明した。しかしながら、カメラ1は、補正レンズ2aを含む撮影光学系2を着脱可能なカメラ、例えば一眼レフカメラであってもよい。この場合、補正レンズ駆動部4および補正レンズ位置検出部5は、撮影光学系2側に搭載され、ブレ補正制御部9は、レンズマウント部を介して補正レンズ駆動部4および補正レンズ位置検出部5を制御する。これによって、ブレ補正制御部9は、カメラ1に装着される撮影光学系2が交換された場合でも、各撮影光学系2について、ブレ補正時の制御パラメータの起動時調整を行うことができる。
(2)上述した実施の形態では、撮影光学系2に含まれるブレ補正レンズ2aを補正光学系とし、被写体像を補正光学系で偏向させて撮像素子3上の被写体像の結像位置を補正して像ブレを補正する例について説明した。しかしながら撮像素子3を所定の可動制限枠内で移動させて撮像素子上の被写体像の結像位置を補正して像ブレを補正するようにしてもよい。撮像素子3を移動させて像ブレを補正する場合には、上述した実施の形態における補正レンズ2aを撮像素子3に置き換えて、制御パラメータの起動時調整処理を行えばよい。これによって、本発明をCCD駆動方式のブレ補正を行うカメラにも適用可能である。
(3)上述した実施の形態では、補正レンズ位置検出部5が備えるホール素子5cが温度変化に伴って検出結果が変化することから、カメラ1の電源投入時にブレ補正時の制御パラメータの起動時調整を行う例について説明した。しかしながら、温度変化に伴って検出結果が変化する温度ドリフト特性を有している他の装置においても、その装置の電源投入時に制御パラメータの起動時調整を行うことができる。例えば、フォトリフレクタの検出システムも温度ドリフト特性を有していることから、上述した実施の形態のカメラと同様に、制御パラメータの起動時調整を行うことが効果的である。
なお、フォトリフレクタの検出システムは、固定部と移動部の一方にフォトリフレクタが取り付けられ、他方にはターゲットが取り付けられる。フォトリフレクタは、照射部と受光部とを備えており、照射部はターゲットに光を照射する。ターゲットは、グレースケールのように、場所によって濃度の異なる色が付加されており、フォトリフレクタの照射部から照射された光を反射する。そして、フォトリフレクタは、受光部でターゲットから反射した光を受光し、その受光した光の強度を測定し、その測定結果に基づいて固定部と移動部との相対的な位置を検出する。
(4)上述した実施の形態では、ブレ補正時の制御パラメータの起動時調整を行う際に、補正レンズ2aと可動制限枠2cとの接触音を低減するために、補正レンズ2aを、補正レンズ駆動部4が補正レンズ2aを駆動することができる最大移動速度よりも遅い速度で移動させて可動制限枠2cの両端へ接触させるようにした。しかしながら、補正レンズ2aを、実際のブレ補正時よりも遅い速度で移動させて可動制限枠2cの両端へ接触させるようにしてもよい。これによって、実際のブレ補正時には、補正レンズ駆動部4が補正レンズ2aを駆動することができる最大移動速度、またはそれよりも遅い移動速度で補正レンズ2aを移動させていることから、補正レンズ2aを実際のブレ補正時よりも遅い速度で移動させて起動時調整を行うことで、上述した実施の形態と同様に、起動時調整時の接触音を低減することができるという効果を得ることができる。
なお、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、本発明は、上述した実施の形態における構成に何ら限定されない。
カメラの一実施の形態の構成を示すブロック図である。 補正レンズ2a、補正レンズ駆動部4、および補正レンズ位置検出部5の具体的な構成例を模式的に示した図である。 制御パラメータの起動時調整処理における補正レンズ2aのX軸方向の位置と補正レンズ位置検出部5からの出力電圧との関係を示す図、および起動時調整時の可動制限枠2c内での補正レンズ2aの動きを模式的に示した図である。 起動時調整処理実行時における種々のパラメータ値の時系列変化を表した図である。 カメラ1の処理を示すフローチャート図である。
符号の説明
1 カメラ、2 撮影光学系、2a 補正レンズ、2b レンズ枠、2c 可動制限枠、3 撮像素子、4 補正レンズ駆動部、4a 駆動用マグネット、4b 駆動マグネット用ヨーク、4c コイル、4d コイル用ヨーク、5 補正レンズ位置検出部、5a 位置検出用マグネット、5b 位置検出用ヨーク、5c ホール素子、6、7 ジャイロ、8 ブレ検出部、9 ブレ補正制御部、10 操作部

Claims (13)

  1. 被写体像を補正光学系で偏向させて撮像素子上の前記被写体像の結像位置を補正して像ブレを補正するカメラであって、
    前記補正光学系の最大移動速度よりも遅い移動速度で前記補正光学系を移動させて前記補正光学系をその可動制限内の両端に接触させる駆動制御手段と、
    前記補正光学系の位置を検出する位置検出手段と、
    前記駆動制御手段で前記補正光学系を前記可動制限内の前記両端にそれぞれ接触させたときに前記位置検出手段で検出した前記補正光学系の各位置に基づいて、前記像ブレを補正する際に使用する制御パラメータを設定する設定手段とを備えることを特徴とするカメラ。
  2. 被写体像を偏向させて撮像素子上の前記被写体像の結像位置を補正して像ブレを補正する補正光学系と、前記補正光学系の位置を検出する位置検出手段とを内蔵する交換レンズが装着されるカメラであって、
    前記補正光学系の最大移動速度よりも遅い移動速度で前記補正光学系を移動させて前記補正光学系をその可動制限内の両端に接触させる駆動制御手段と、
    前記駆動制御手段で前記補正光学系を前記可動制限内の前記両端にそれぞれ接触させたときに前記位置検出手段で検出した前記補正光学系の各位置に基づいて、前記像ブレを補正する際に使用する制御パラメータを設定する設定手段とを備えることを特徴とするカメラ。
  3. 被写体像を撮像する撮像素子を移動させることにより、前記撮像素子上の前記被写体像の結像位置を補正して像ブレを補正するカメラであって、
    前記撮像素子の最大移動速度よりも遅い速度で前記撮像素子を移動させて前記撮像素子をその可動制限内の両端に接触させる駆動制御手段と、
    前記撮像素子の位置を検出する位置検出手段と、
    前記駆動制御手段で前記撮像素子を前記可動制限内の前記両端にそれぞれ接触させたときに前記位置検出手段で検出した前記撮像素子の各位置に基づいて、前記像ブレを補正する際に使用する制御パラメータを設定する設定手段とを備えることを特徴とするカメラ。
  4. 請求項1または2に記載のカメラにおいて、
    前記駆動制御手段は、前記補正光学系が前記可動制限内の両端に接触したときに、接触音が発生しない移動速度で前記補正光学系を移動させることを特徴とするカメラ。
  5. 請求項1、2、または4に記載のカメラにおいて、
    前記駆動制御手段は、前記補正光学系を一定の移動速度で移動させることを特徴とするカメラ。
  6. 請求項3に記載のカメラにおいて、
    前記駆動制御手段は、前記撮像素子が前記可動制限内の両端に接触したときに、接触音が発生しない移動速度で前記撮像素子を移動させることを特徴とするカメラ。
  7. 請求項3または6に記載のカメラにおいて、
    前記駆動制御手段は、前記撮像素子を一定の移動速度で移動させることを特徴とするカメラ。
  8. 請求項1または2に記載のカメラにおいて、
    前記可動制限は、前記補正光学系の可動範囲を制限するための制限枠であることを特徴とするカメラ。
  9. 請求項3に記載のカメラにおいて、
    前記可動制限は、前記撮像素子の可動範囲を制限するための制限枠であることを特徴とするカメラ。
  10. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のカメラにおいて、
    前記撮像素子に結像した前記被写体像を撮像して画像を取得する画像取得手段と、
    前記画像取得手段で取得した画像を時系列で表示装置に出力する出力手段とをさらに備え、
    前記設定手段は、カメラの電源が投入された後に前記制御パラメータの設定を行い、
    前記出力手段は、前記設定手段による前記制御パラメータの設定が行われた後に、前記画像の出力を開始することを特徴とするカメラ。
  11. 請求項1または2に記載のカメラにおいて、
    前記駆動制御手段は、前記補正光学系を前記可動制限内のあらかじめ設定された基準位置に移動させた後、前記可動制限内の両端に接触させることを特徴とするカメラ。
  12. 請求項3に記載のカメラにおいて、
    前記駆動制御手段は、前記撮像素子を前記可動制限内のあらかじめ設定された基準位置に移動させた後、前記可動制限内の両端に接触させることを特徴とするカメラ。
  13. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のカメラにおいて、
    前記位置検出手段には、温度変化に伴って検出結果が変化する位置検出用部材が用いられることを特徴とするカメラ。
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