JP2008195853A - 廃棄物ガス化方法およびガス化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃焼帯の水平方向に対する傾きを抑制すること。
【解決手段】縦型のガス化炉1内に廃棄物と不燃性ペレットを投入して充填層を形成し、この充填層の下方から酸化剤と水蒸気を供給して、部分燃焼による燃焼帯と熱分解帯と乾燥帯とを炉高方向に順次形成し、炉底部から燃焼残渣と不燃性ペレットとを抜き出す廃棄物ガス化方法において、燃焼帯よりも上方の同一高さ位置の温度を炉の周方向で検出し、この検出温度が設定温度範囲になるように、燃焼残渣と不燃性ペレットの抜き出し速度を炉の周方向で制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、移動床式のガス化炉を用いて廃棄物を処理する廃棄物ガス化方法とその装置に関する。
従来、廃棄物を処理する方法として、粉砕された廃棄物を不燃性ペレット(例えば、軽石など)とともに炉内に投入して充填層を形成し、炉底部から酸化剤ガスを供給して部分燃焼させることにより、炉高方向に燃焼帯、熱分解帯、乾燥帯を形成し、熱分解帯で生成された生成ガス(熱分解ガス)を上部から抜き出す一方、炉底から燃焼残渣を抜き出して、廃棄物を連続的に処理する移動床式ガス化炉が知られている(特許文献1参照。)。
この方法によれば、生成ガスが乾燥帯を通って上昇する過程で廃棄物を乾燥させるとともに、生成ガスに含まれる飛灰などを除去できるため、比較的清浄な生成ガスを取り出すことができる。また、廃棄物の充填層には不燃性ペレットが含まれるため、酸化剤ガスなどの通流性がよく、燃焼を安定化させることができる。
一方、このような移動床式ガス化炉においては、廃棄物の充填層に形成される燃焼帯(例えば、約1000℃)の燃焼温度と、その燃焼帯の炉高方向の位置を適正に管理する必要がある。例えば、燃焼帯は、廃棄物の発熱量が低下して燃焼温度が低くなると、ガス化効率が低下し、反対に発熱量が増加して燃焼温度が高くなると、灰分が溶融して排出が困難になる。また燃焼帯は、炉底部からの抜き出しを停止すると、廃棄物の燃焼とともに燃焼残渣などを下層に形成しながら上方に移動するため、抜き出し量を調製して燃焼帯の炉高位置を保持する必要がある。
これに対し、例えば、炉高方向に複数の温度センサを配置して、充填層の温度を連続的に測定するとともに、炉底の回転式抜き出し機の抜き出し量を制御して燃焼帯を炉高方向の所定範囲で移動させることにより、燃焼温度と燃焼位置を検知する方法が開示されている(特許文献2参照。)。
特開2004−2552号公報 特開2005−139338号公報
しかしながら、ガス化炉内に投入される廃棄物と不燃性ペレットは、必ずしも炉内の横断面に対して均一に充填されるとは限らない。すなわち、充填層の上面が水平方向に対して傾斜して形成されると、例えば、そのあとから投入される廃棄物と不燃性ペレットもこれに倣って傾斜して充填されるため、この状態が継続されると、燃焼帯の炉高位置が横断面方向で不均一になり適正な位置を保てなくなるおそれがある。
従来の移動床式ガス化炉では、炉底に移転式の抜き出し機を1台設置して、横断面で均一に燃焼残渣等を排出する、いわゆるプラグフロー型を採用しているが、このような構成によれば、燃焼帯が水平方向に対して傾いて形成されても、それを解消することができない。
本発明は、燃焼帯の水平方向に対する傾きを抑制することを課題とする。
本発明は、燃焼帯よりも上方の所定位置で検出される充填層の温度が、その検出位置と燃焼帯との炉高方向の距離に相関するという知見に基づいてなされたものである。これによれば、燃焼帯よりも上方の所定位置における横断面の温度分布を検知することにより、燃焼帯の水平方向に対する傾きを把握できるため、その温度分布に応じて、炉の周方向で抜き出し速度を変化させることにより、燃焼帯の傾きを抑制することができる。
具体的に、本発明は、上記課題を解決するため、縦型のガス化炉内に廃棄物と不燃性ペレットを投入して充填層を形成し、この充填層の下方から酸化剤と水蒸気を供給して、部分燃焼による燃焼帯と熱分解帯と乾燥帯とを炉高方向に順次形成し、炉底部から燃焼残渣と不燃性ペレットとを抜き出す廃棄物ガス化方法において、燃焼帯よりも上方の同一高さ位置の温度を炉の周方向で検出し、この検出温度が設定温度範囲になるように、燃焼残渣と不燃性ペレットの抜き出し速度を炉の周方向で制御することを特徴とする。
これによれば、例えば、設定温度範囲の下限よりも低い温度が検出されたときは、その検出領域にかかる充填層の抜き出し速度を小さくして燃焼帯を上方に移動させることにより、検出温度を高くすることができる。また、設定温度範囲の上限よりも高い温度が検出されたときは、その検出領域にかかる充填層の抜き出し速度を大きくして燃焼帯を下方に移動させることにより、検出温度を低くすることができる。このように抜き出し速度を周方向で変化させて、検出温度が設定温度範囲に収まるように制御することにより、燃焼帯の水平方向に対する傾きを抑制することができる。
また、このような方法を適用した本発明の廃棄物ガス化装置は、炉の上部に廃棄物と不燃性ペレットとが投入される投入口を有する縦型のガス化炉と、このガス化炉内の廃棄物の充填層に下方から酸化剤と水蒸気とを供給して部分燃焼による燃焼帯を形成するガス供給手段と、ガス化炉の上方から生成ガスを排出する排出口と、充填層の同一高さ位置に複数配置され、充填層の温度を検知する温度センサと、ガス化炉の炉底部に複数配置され、燃焼残渣と不燃性ペレットとを抜き出す抜き出し機と、温度センサの検出温度が設定温度範囲になるように、抜き出し機の抜き出し速度を制御する制御手段とを備えてなることを特徴とする。
このように複数の温度センサにより検出された周方向の検出温度に基づいて、抜き出し機の抜き出し速度を制御することにより、上記の方法と同様の効果を得ることができる。なお、温度センサと抜き出し機は、いずれも、好ましくは3つ以上、より好ましくは4つ以上備えているのがよい。
この場合において、抜き出し機は、各温度センサの検出温度領域の下方にそれぞれ配置され、制御手段は、温度センサの検出温度が設定温度を超えると、検出温度領域の下方の抜き出し機の運転を開始し、又は、抜き出し速度を増加させるように制御する。このように、温度センサと抜き出し機をそれぞれ対応させて配置することにより、抜き出し機の制御が容易になる。また、装置の構成を簡単にすることができる。
また、ガス化炉は、炉底部から炉高方向に突設する隔壁により横断面が等間隔に仕切られ、この仕切られた区画内に抜き出し機をそれぞれ配置するようにしてもよい。これによれば、区画間で燃焼残渣等が滞留することがなく、抜き出し量の制御の精度を向上させることができる。
本発明によれば、燃焼帯の水平方向に対する傾きを抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。本実施形態の廃棄物ガス化装置は、一般ごみや産業廃棄物、バイオマスなどのガス化に好適に使用されるが、これらに限定されるものではない。
図1は、本発明の廃棄物ガス化方法を適用してなる移動床式の廃棄物ガス化装置の一実施の形態の概略を示す斜視図である。図2は、本実施の形態の廃棄物ガス化装置の炉底部を上から見た拡大図である。図3は、図2のA−A´の断面図である。
図に示すように、本実施形態のアップドラフト型の廃棄物ガス化装置(以下、ガス化炉1という。)は、筒状縦型に形成された容器3と、この容器3の底部に接続された回転式の抜き出し機5と、容器3の側壁に設けられた温度センサ7と、抜き出し機5の抜き出し量を制御する制御装置9を備えて構成される。
廃棄物は、適宜乾燥されて所定の大きさに粉砕された状態で、例えば、スクリューコンベアにより搬送されて容器3の頂部から炉内に投入され、不燃性ペレット(軽石など)は、例えば、ロータリーフィーダにより切り出されて容器3の頂部から炉内に投入されるようになっている。
ガス化炉1は、容器3の底部から燃焼用の酸化剤(空気または酸素等)及び水性ガス化剤(水蒸気等)が横断面で均一に炉高方向に供給されるとともに、容器3の頂部から生成ガス(熱分解ガス)が排出されるようになっている。
容器3の側壁には、同じ高さの位置に周方向に沿って4つの温度センサ7a〜7dが等間隔(0°,90°,180°,270°)で配置されている。温度センサ7の上方の側壁には、充填層の充填高さを検知するレベルセンサが設けられ、このレベルセンサの上方の側壁には、充填層の上部空間の圧力を検知する圧力センサが設けられている。
次に、本発明の特徴構成となる容器3の底部付近の構造について説明する。
図2に示すように、容器3の底部には、炉高方向に立ち上がって形成される隔壁11が設けられ、この隔壁11により容器3の底部は4つの区画に等間隔で仕切られている。この仕切られた区画には、抜き出し機5a〜5dがそれぞれ配置(0°,90°,180°,270°)されている。なお、抜き出し機5a〜5dは、いずれも同一の構成となっている。
図3に示すように、隔壁11により仕切られた区画の底部は、下方に向かって窄められたシュート13を介して抜き出し機5と接続されている。抜き出し機5は、図示しないモータと連結された回転軸15と、この回転軸15に連結された複数の羽根17を備えている。羽根17はテーブル19の外周縁に渡って延在して設けられている。廃棄物の燃焼残渣等は、羽根17が回転すると、テーブル19の外周下方に形成される排出流路21に切り出され、この排出流路21に接続されるシュート23を介して外部に抜き出されるようになっている。なお、シュート23には2重のシールダンパ25が設けられている。
本実施の形態では、温度センサ7a〜7dと抜き出し機5a〜5dはそれぞれ容器3の周方向で同じ位置に配置されている。すなわち、温度センサ7a〜7dによる充填層の検出領域の下方には、抜き出し機5a〜5dがそれぞれ対応して配置されている。
温度センサ7a〜7dにより検出された検出温度は、制御装置7に入力され、その入力結果に基づいて、抜き出し機5a〜5dの抜き出し速度が制御されるようになっている。ここで、温度センサ7の検出温度は、設定温度範囲に管理され、この設定温度範囲に収まるように抜き出し機5の抜き出し速度が制御される。抜き出し機5は、回転数を増減させて制御するようにしてもよいし、回転数を一定にして運転、停止を切り替えて制御するようにしてもよい。
次に、本実施の形態のガス化炉1の動作について説明する。まず、破砕された廃棄物が適宜乾燥されて、ガス化炉内に投入されると、これに合わせて、不燃ペレットもガス化炉1内に投入される。この不燃性ペレットは、炉内に供給される酸化剤などの通流性を向上させるためのものである。炉内に投入された廃棄物は、不燃性ペレットとともに、底部から筒状の炉内に充填されて充填層を形成する。廃棄物の投入量は少なくとも、ガス化炉1の頂部に空間が形成するように調整される。
このようにして廃棄物等が充填されたガス化炉1内に、酸化剤を供給するとともに、高温空気(例えば、400℃以上)を吹き込むことで着火させる。そして、酸化剤の供給量を調整し、廃棄物を部分燃焼させて燃焼帯を形成する。この燃焼帯の燃焼熱により、炉底部及び炉底部の上層の廃棄物が熱分解され、発生した熱分解ガスは充填された廃棄物の隙間を通ってガス化炉1内を上昇し、頂部の排出口から排出される。
廃棄物の部分燃焼及び熱分解が安定する定常状態になると、炉底部近傍に安定した燃焼帯が形成され、その上部には熱分解帯が形成され、さらに上部に廃棄物の乾燥帯が形成される。廃棄物は、例えば約300℃以上に達すると熱分解されることから、その温度域を超えた廃棄物の充填層の領域が熱分解帯になる。熱分解帯では、廃棄物が熱分解されて可燃性の熱分解ガス及び炭素(チャー)が生成される。ここで生成されたチャーは、燃焼帯に流下して燃焼され、燃焼帯の温度は約1000℃以上になる。また、熱分解帯で生成されたチャーの一部は、炉内に供給される水性ガス化剤と反応して、CO、Hが生成される。なお、炉内に供給される酸化剤と水性ガス化剤は、生成されたチャーのほとんどが燃焼ガスと水性ガスとなるように、流量調整されている。
このようにして生成された熱分解ガスと水性ガスが混合された生成ガスは、上層の廃棄物や不燃性ペレットの隙間を通流する間に、廃棄物を乾燥する乾燥帯を形成する。生成ガスは、廃棄物を乾燥することにより減温(例えば、約200℃)され、ガス化炉1の頂部に形成される空間を介して排出口から排出される。また、燃焼帯で発生する飛灰が生成ガスに同伴しても、乾燥帯に充填された廃棄物等の層がフィルタの役目をして捕集し、炉内から流出する飛灰の量を低減できる。
一方、乾燥帯で乾燥された廃棄物は、次第に熱分解帯に移動して熱分解処理され、続いて燃焼帯に移動して熱分解及び燃焼されて燃焼残渣(灰)になる。これらは燃焼帯の下層に形成される冷却帯を流下し、隔壁11で仕切られた空間を介して、抜き出し機5a〜5dにより抜き出され、シュート23に経由して炉外に排出される。炉外に排出された灰分や不燃物などの燃焼残渣及び不燃性ペレットは分別処理される。なお、炉底部は隔壁で仕切られているため、抜き出し機5同士の間で燃焼残渣が滞留することがない。
ところで、ガス化炉1の容器3内に投入された廃棄物と不燃性ペレットは、容器3内の横断面に対してこれらが均一に充填されないことがある。例えば、充填層の上面が水平方向に対して傾斜して形成されると、そのあとから投入される廃棄物と不燃性ペレットもこれに倣って傾斜して充填される。この状態が継続されると、燃焼帯の炉高位置が水平方向に対して傾斜するようになる。また、例えば、充填層の上面を何らかの手段により水平に均したとしても、廃棄物等が下方に移動する過程で、廃棄物と不燃性ペレットの混合状態が不均一になると、燃焼帯の炉高位置が横断面方向で傾斜する。
図4は、図2のA−A´断面における炉高方向の充填層の様子を表した模式図である。
図に示すように、容器3内の充填層には、底部から、冷却帯(不燃性ペレット及び灰帯)41、燃焼帯43、熱分解帯45、乾燥帯47が順に形成され、燃焼帯43は水平方向に対して図の右側に下り傾斜している。また温度センサ7(図では、7a,7cを示す)は、乾燥帯47の同一の炉高位置に配置されている。この温度センサ7a,7cの下方には、図示しないが、抜き出し機5a,5cがそれぞれ配置されている。ここで、温度センサ7aとその下方の燃焼帯43との距離(矢印51)は、温度センサ7bとその下方の燃焼帯43との距離(矢印53)よりも大きいことから、温度センサ7aの検出温度は、温度センサ7cの検出温度よりも低くなる。
以下、温度センサ7aが設定温度範囲の下限未満となり、温度センサ7cが設定温度範囲の上限を超える場合について説明する。
制御装置9は、温度センサ7の検出温度の信号を入力し、この検出温度が設定温度範囲を外れているときは、抜き出し機5の抜き出し速度を調節して、検出温度が設定温度範囲に収まるように制御する。この場合、温度センサ7aは設定温度範囲の下限未満であるから、これに対応する抜き出し機5aの抜き出し速度を抑えるようにする。すなわち、抜き出し機5aの回転速度を減少、或いは停止させて、燃焼帯の炉高位置を上方へ移動させる(矢印51を小さくする)ことにより、温度センサ7aの検出温度を上昇させて設定温度範囲に収めることができる。
これに対し、温度センサ7cは設定温度範囲の上限(例えば、約100℃)を超えているから、これに対応する抜き出し機5cの抜き出し速度を増やすようにする。すなわち、抜き出し機5cの回転速度を増加、或いは、運転を開始させて、燃焼帯の炉高位置を下方へ移動させる(矢印53を大きくする)ことにより、温度センサ7cの検出温度を減少させて設定温度範囲に収めることができる。
このようにして、温度セン7a〜7dの検出温度を設定温度範囲に収まるように、抜き出し機5a〜5dの抜き出し速度をそれぞれ制御することにより、水平方向に対する燃焼帯の傾斜を抑制することができる。
本実施の形態では、設定温度範囲について管理値を上限と下限について定めて、それぞれの値を超えたときに検出温度が設定温度範囲に収まるように制御するようにしているが、例えば、設定温度範囲の管理値を上限だけ定めて(例えば、設定温度範囲を100℃以下とする)、上限値を超えたときだけ燃焼帯の炉高位置を下方へ移動させるように抜き出し速度を制御するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、4つの温度センサ7a〜7dと4つの抜き出し機5a〜5dをそれぞれ対応させて配置し、各温度センサで独立して抜き出し速度を制御するようにしているが、これに限られるものではなく、例えば、温度センサ5の設置数をさらに増やして、横断面の温度分布をより精度よく検知するとともに、この温度分布を小さくするように、各抜き出し機5の抜き出し量を互いに連関させて制御するようにしてもよい。これによれば、燃焼帯の炉高位置をより精度よく管理することができる。なお、温度センサ7の炉高方向の設置位置は、乾燥帯47の位置に限られるものではない。
以上述べたように、本実施の形態では、燃焼帯よりも上方の所定位置における横断面の温度を炉の周方向で検出し、その検出温度が設定温度範囲に収まるように抜き出し速度を炉の周方向で適宜変化させるようにしているから、燃焼帯の水平方向に対する傾きを抑制することができる。
本発明の廃棄物ガス化方法を適用してなる移動床式の廃棄物ガス化装置の一実施の形態の概略を示す斜視図である。 本実施の形態の廃棄物ガス化装置の炉底部を上から見た拡大図である。 図2のA−A´断面図である。 図2のA−A´断面における炉高方向の充填層の様子を表した模式図である。
符号の説明
1 廃棄物ガス化装置(ガス化炉)
3 容器
5a〜5d 抜き出し機
7a〜7d 温度センサ
9 制御装置
11 隔壁
13,23 シュート
15 回転軸
17 羽根
21 排出流路
41 冷却帯(不燃性ペレット及び灰帯)
43 燃焼帯
45 熱分解帯
47 乾燥帯

Claims (4)

  1. 縦型のガス化炉内に廃棄物と不燃性ペレットを投入して充填層を形成し、該充填層の下方から酸化剤と水蒸気を供給して、部分燃焼による燃焼帯と熱分解帯と乾燥帯とを炉高方向に順次形成し、炉底部から燃焼残渣と前記不燃性ペレットとを抜き出す廃棄物ガス化方法において、
    前記燃焼帯よりも上方の同一高さ位置の温度を炉の周方向で検出し、該検出温度が設定温度範囲になるように、前記燃焼残渣と前記不燃性ペレットの抜き出し速度を炉の周方向で制御することを特徴とする廃棄物ガス化方法。
  2. 炉の上部に廃棄物と不燃性ペレットとが投入される投入口を有する縦型のガス化炉と、該ガス化炉内の前記廃棄物の充填層に下方から酸化剤と水蒸気とを供給して部分燃焼による燃焼帯を形成するガス供給手段と、前記ガス化炉の上方から生成ガスを排出する排出口と、前記充填層の同一高さ位置に複数配置され、前記充填層の温度を検知する温度センサと、前記ガス化炉の炉底部に複数配置され、燃焼残渣と前記不燃性ペレットとを抜き出す抜き出し機と、前記温度センサの検出温度が設定温度範囲になるように、前記抜き出し機の抜き出し速度を制御する制御手段とを備えてなる廃棄物ガス化装置。
  3. 前記抜き出し機は、前記各温度センサの検出温度領域の下方にそれぞれ配置され、前記制御手段は、前記温度センサの検出温度が設定温度を超えると、該検出温度領域の下方の前記抜き出し機の運転を開始し、又は、抜き出し速度を増加させるように制御することを特徴とする請求項2に記載の廃棄物ガス化装置。
  4. 前記ガス化炉は、炉底部から炉高方向に突設する隔壁により横断面が等間隔に仕切られ、この仕切られた区画内に前記抜き出し機がそれぞれ配置されることを特徴とする請求項2又は3に記載の廃棄物ガス化装置。
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