JP2002372216A - 廃棄物ガス化溶融炉 - Google Patents

廃棄物ガス化溶融炉

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JP2002372216A
JP2002372216A JP2001182787A JP2001182787A JP2002372216A JP 2002372216 A JP2002372216 A JP 2002372216A JP 2001182787 A JP2001182787 A JP 2001182787A JP 2001182787 A JP2001182787 A JP 2001182787A JP 2002372216 A JP2002372216 A JP 2002372216A
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furnace
pyrolysis
melting furnace
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JP2001182787A
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Makoto Ohata
誠 大畠
Takeshi Kato
健 加藤
Masahiko Sato
雅彦 佐藤
Akio Nakamoto
彰夫 中本
Takayuki Itami
孝之 伊丹
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NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炉底部に形成される堆積層の通気性の低下や
堆積層内を流れるガスの偏流が起こらない廃棄物ガス化
溶融炉を提供すること。 【解決手段】 酸素含有ガスの吹き込み羽口15が設け
られ、堆積させたコークスを燃焼させて高温のコークス
層60を形成するための炉底部10と、この炉底部10
の上に連設されたフリーボード部11を有する廃棄物ガ
ス化溶融炉であって、フリーボード部11の側部に廃棄
物を熱分解処理するための熱分解装置(火格子23)が
連設され、この火格子23で熱分解処理された廃棄物の
残渣が炉底部10の高温のコークス層60上へ供給され
るように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄物を熱分解し
てガス化し、その熱分解残渣を溶融する処理を行う廃棄
物ガス化溶融炉に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、都市ごみやシュレッダーダストな
どの廃棄物を熱分解してガス化し、その熱分解残渣を溶
融する廃棄物ガス化溶融処理が行われている。廃棄物を
ガス化溶融する方法には幾つかの方式があるが、その一
つとして、コークスベッド式と呼ばれる処理方式があ
る。コークスベッド式のガス化溶融炉においては、竪型
に形成さけれた溶融炉の底部にコークスを堆積させると
共に、この堆積層に空気又は酸素富化ガスを吹き込んで
コークスを燃焼させることにより高温燃焼帯を形成さ
せ、この高温燃焼帯へ炉頂部から廃棄物を投入し、廃棄
物を熱分解させて可燃性ガスを生成させる処理が行われ
る。熱分解残渣は溶融して溶融スラグと溶融メタルにな
り、炉下部から排出される。一方、可燃性ガスは二次燃
焼炉へ送られて燃焼処理され、高温ガスになった後、ボ
イラなどの熱回収装置へ導入されて熱回収される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術において
は、次のような問題点がある。コークスベッド式ガス化
溶融炉において、廃棄物を炉底部に形成される高温燃焼
帯上に偏りなく分布するように装入するためには、廃棄
物の装入口を炉頂部に設けなければならない。しかし、
竪型のガス化溶融炉においては、上部に大きなフリーボ
ード部が設けられているので、廃棄物の装入口を非常に
高い位置に設けなければならない。そして、都市ごみな
どの廃棄物を装入するためには、クレーンで搬送して投
入しなければならないので、建家の高さが廃棄物装入口
のレベルよりさらに高くなり、建家の建築費が非常に高
額になる。
【0004】又、竪型の炉内へ投入された廃棄物が炉底
部に形成される高温燃焼帯の上に堆積し、乾燥−熱分解
−溶融の3処理が同一場所で行われるので、次のような
問題が起こる。
【0005】炉底部へ吹き込む空気又は酸素富化空気の
送風圧が異常上昇し、操業度を下げなければならない状
態になることがある。この原因は、炉底部の堆積層(高
温燃焼帯と、その上に堆積された廃棄物層)の通気性が
低下するためである。例えば、プラスチックのような融
点の低い物質が廃棄物に含まれていると、この低融点物
質が溶融して廃棄物層の表面を覆うので、その箇所の通
気性が低下する。このような状態で堆積層の通気性が低
下した場合には、同時に、場所別に通気性の偏りが生
じ、堆積層内を流れるガスの偏流が起こる。このため、
燃焼が不均一となり、炉内各個所の廃棄物を均一にガス
化溶融することができなくなる。
【0006】本発明は、上記の問題を解決し、建家の高
さを低くすることができると共に、炉底部に形成される
堆積層の通気性の低下や堆積層内を流れるガスの偏流が
起こらない、廃棄物ガス化溶融炉を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、酸素含有ガスの吹き込
み羽口が設けられ、堆積させたコークスを燃焼させて高
温燃焼帯を形成する炉底部と、この炉底部の上に連設さ
れたフリーボード部を有する廃棄物ガス化溶融炉におい
て、フリーボード部の側部に廃棄物を熱分解処理する熱
分解装置が連設され、この熱分解装置で熱分解処理され
た廃棄物の残渣が前記炉底部の高温燃焼帯へ供給される
ように構成されていることを特徴としている。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、熱分解装置が火格子を備えた装置であ
って、その火格子上の空間がフリーボード部と一体的に
形成されていることを特徴としている。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、熱分解装置がロータリーキルンを備え
た装置であって、そのロータリーキルン内の空間がフリ
ーボード部と一体的に形成されていることを特徴として
いる。
【0010】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、熱分解装置が回転式切り出し機を備え
た装置であって、その回転式切り出し機上の空間がフリ
ーボード部と一体的に形成されていることを特徴として
いる。
【0011】請求項5に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、熱分解装置が多段のプッシャーを備え
た装置であって、その多段のプッシャー上の空間がフリ
ーボード部と一体的に形成されていることを特徴として
いる。
【0012】前述のように、炉底部に形成される堆積層
における通気性の低下や堆積層内を流れるガスの偏流
は、炉内へ投入された廃棄物が炉底部に堆積されている
間に、乾燥−熱分解−溶融の3処理が同一場所で行われ
ることにより、引き起こされる。
【0013】このため、本発明は、従来においては炉底
部の高温燃焼帯上へ投入していた廃棄物を別の箇所で熱
分解処理しておき、熱分解処理された残渣を高温燃焼帯
上へ投入する構成になっている。
【0014】廃棄物の乾燥−熱分解(熱分解処理)と残
渣の溶融を別の箇所で行えば、炉底部の堆積層が薄くな
るので、乾燥−熱分解の段階で引き起こされる炉底部の
堆積層における通気性の低下やガスの偏流は起こらなく
なる。
【0015】廃棄物を高温燃焼帯とは別の場所で熱分解
させるために、フリーボード部の側部に廃棄物を熱分解
処理するための熱分解装置が連設されている。この熱分
解装置は廃棄物の排出側が開放されており、この開放端
が開口されたフリーボード部の側部に取り付けられてい
る。このため、熱分解装置とフリーボード部の間を遮る
ものは存在しておらず、両者は一体的に形成されてい
る。このように、廃棄物が導入される熱分解装置の空間
とフリーボード部が一体的に形成されているので、熱分
解装置内はフリーボード部内の高温ガスで満たされ、高
温に維持される。
【0016】熱分解装置へ装入された廃棄物は、高温の
フリーボード部のガスによりその表面から順次乾燥さ
れ、次いで熱分解される。熱分解された残渣は炉底部に
形成されている高温燃焼帯上へ落下し、未熱分解物が残
留していた場合にはそれがガス化されたり、熱分解時に
生成したチャーが燃焼した後、溶融して排出される。
【0017】なお、通常、熱分解装置は少量の空気が供
給されるようになっており、装入された廃棄物の一部を
燃焼させ、堆積された廃棄物の内部においても、乾燥と
熱分解が行われるようになっている。
【0018】熱分解装置としては、フリーボード部の側
部に一体的に取り付け可能なもので、内部が高温のフリ
ーボード部のガスで満たされて高温に維持され、装入さ
れた廃棄物を炉底部へ送り出すことができる構造の装置
であれば、特に限定されない。
【0019】例えば、火格子上で廃棄物が加熱されて熱
分解処理されるように構成された装置、ロータリーキル
ン内で廃棄物が加熱されて熱分解処理されるように構成
された装置、回転式切り出し機上で廃棄物が加熱されて
熱分解処理されるように構成された装置、多段のプッシ
ャー上で廃棄物が加熱されて熱分解処理されるように構
成された装置などを採用することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の形態に係る
第1の例を示す図である。この図に示す炉は廃棄物ガス
化溶融炉であって、10は装入されたコークスを堆積さ
せ、このコークスを燃焼させて高温燃焼帯60を形成す
るための炉底部、11は炉底部の上に連設されたフリー
ボード部である。又、12は副資材であるコークスと石
灰石の装入口、13は熱分解ガスの出口、14は溶融物
(溶融スラグ及び溶融メタル)の排出口である。
【0021】炉底部における高温燃焼帯60が形成され
る位置にはコークスを燃焼させる空気又は酸素富化空気
を吹込むための複数の羽口15が設けられており、フリ
ーボード部11の下部の位置には空気を吹込むための複
数の羽口16が設けられている。この羽口16から空気
を吹き込むことにより、廃棄物の熱分解によって生成し
た可燃性ガスを部分燃焼させ、フリーボード部11内を
高温域に保持するようになっている。
【0022】そして、フリーボード部11の側部には、
廃棄物を熱分解処理するための熱分解装置20が連設さ
れている。この熱分解装置20は火格子を備えた装置で
あって、廃棄物61を受け入れるホッパー21と、ホッ
パー21の底部に設けられた装入用のプッシャー22
と、プッシャー22により送られてきた廃棄物を移送し
ながら熱分解させ、その残渣を順次炉底部10内へ送り
出すための火格子23により主要部が構成されている。
火格子23の型式は、特に限定されないが、この実施の
形態においては、摺動式火格子が設けられている。又、
火格子23にはその下方に空気供給ノズルが設けられて
おり、火格子23上の廃棄物へ空気が吹き込まれるよう
になっている。24は火格子23から排出された熱分解
残渣62を炉底部に形成されている高温燃焼帯60の中
央部へ供給するためのスロープである。
【0023】熱分解装置20は排出側が開放されてお
り、その開放端がフリーボード部11に取り付けられて
いるので、火格子23上の空間と高温のフリーボード部
11の間には境目がなく、両者は一体的に形成されてい
る。このため、火格子23上へ送られてきた廃棄物は高
温のフリーボード部のガスにより加熱され、その表面部
から順次熱分解される。又、火格子23上の廃棄物には
部分燃焼させるための空気が吹き込まれ、さらに火格子
23上に滞留している廃棄物は火格子によって攪拌され
るので、その内部においても加熱されて熱分解される。
【0024】上記構成の廃棄物ガス化溶融炉における廃
棄物のガス化溶融は次のように行なわれる。炉頂部の装
入口12からコークスと石灰石を装入し、羽口15から
酸素富化空気を吹き込んでコークスを燃焼させることに
より、炉底部に高温燃焼帯60が形成される。又、フリ
ーボード部に設けられた羽口16から空気を吹き込み、
炉内で生成した可燃性ガスを部分燃焼させ、フリーボー
ド部11内のガス温度を850℃程度に保持する。
【0025】又、ホッパー21に貯えられた都市ごみ、
産業廃棄物、或いは廃棄物焼却残渣などの廃棄物61を
装入用プッシャー22により火格子23上へ送り出す。
火格子23上の廃棄物は、炉底部10の方向へ移送され
ながら、フリーボード部11内の高温ガスに曝されて乾
燥され、次いで熱分解される。又、火格子23上に堆積
された内部の廃棄物は火格子23の攪拌作用と空気の供
給による部分燃焼によって加熱され、熱分解される。熱
分解残渣62は炉底部の高温燃焼帯60上へ排出され
る。火格子23から排出された熱分解残渣62には未熱
分解のものも僅かに含まれており、又、熱分解時に生成
したチャーも含まれているが、高温燃焼帯60におい
て、熱分解残渣62中の若干の未熱分解物がガス化され
たり、チャーが燃焼されたりした後、その残渣は溶融さ
れて溶融物排出口14から排出される。
【0026】上記のように、廃棄物を熱分解装置20へ
装入して熱分解処理した後に炉底部10へ供給すれば、
廃棄物が多量の水分を含むものであっても、火格子23
上で乾燥−熱分解処理され、その殆どが熱分解されて炉
底部10内へ投入される。炉底部の高温燃焼帯上には、
熱分解された残渣の堆積層ができ、熱分解残渣の灰分が
溶融物になって燃焼帯60内を流下する。このため、炉
底部10の堆積層における通気性の低下や通気性の偏
り、或いは炉内に廃棄物のブリッジが形成される問題は
起こらない。
【0027】一方、火格子23上の廃棄物が熱分解する
ことにより生成した熱分解ガス(可燃性ガス)は、高温
燃焼帯60で生成した可燃性ガスとフリーボード部11
で混合され、羽口16から空気が吹き込まれる。この空
気吹き込みにより、その一部が燃焼して850℃程度ま
で昇温し、熱分解ガス出口13から排出される。熱分解
ガスは二次燃焼炉へ導入されて燃焼処理された後、熱回
収装置へ導入される。
【0028】図2は本発明の実施の形態に係る第2の例
を示す図である。図2において、図1と同じ部分につい
ては、同一の符号を付し説明を省略する。この実施の形
態においては、フリーボード部11の側部に、ロータリ
ーキルンを備えた熱分解装置30が連設されている。
【0029】この熱分解装置20は、廃棄物61を受け
入れるホッパー31と、ホッパー31の底部に設けられ
た装入用プッシャー32と、プッシャー32により送ら
れてきた廃棄物を混合・移動させながら熱分解させ、そ
の残渣を順次排出して炉底部10内へ送り出すためのロ
ータリーキルン33により主要部が構成されている。
又、ロータリーキルン33はリフター付きのものであっ
て、キルン入口部へ空気を吹き込むためのためのノズル
が設けられており、ロータリーキルン33内の廃棄物へ
空気が供給されるようになっている。
【0030】熱分解装置30は排出側が開放されてお
り、その開放端がフリーボード部11に取り付けられて
いるので、ロータリーキルン33内の空間とフリーボー
ド部11の間には境目がなく、両者は一体的に形成され
ている。このため、ロータリーキルン33内へ送られて
きた廃棄物は攪拌されながらフリーボード部のガスによ
り加熱され、熱分解される。又、ロータリーキルン33
内の廃棄物には部分燃焼させるための空気が送り込まれ
るので、廃棄物はその燃焼熱によっても加熱されて熱分
解される。
【0031】熱分解残渣62は炉底部の高温燃焼帯60
上へ排出される。ロータリーキルンを備えた熱分解装置
30においても、熱分解残渣62中には未熱分解のもの
も僅かに含まれており、又、熱分解時に生成したチャー
も含まれている。高温燃焼帯60においては、熱分解残
渣が溶融されて排出され、又、少量含まれている未熱分
解物のガス化及びチャーの燃焼が行われた後、その残渣
が溶融されて排出される。
【0032】図3は本発明の実施の形態に係る第3の例
を示す図である。図3において、図1と同じ部分につい
ては、同一の符号を付し説明を省略する。この実施の形
態においては、フリーボード部11の側部に、回転式切
り出し機を備えた熱分解装置40が連設されている。
【0033】この熱分解装置40は、廃棄物61を受け
入れるホッパー41と、ホッパー41の底部に設けられ
た装入用プッシャー42と、プッシャー42により送ら
れてきた廃棄物61を熱分解させながら炉底部10内へ
送り出すための回転式切り出し機43により主要部が構
成されている。回転式切り出し機43はレーキ46が回
転可能に構成され、レーキ46を回転することにより廃
棄物を炉底部10の方向へ掻き寄せるようになってい
る。44は回転駆動装置、45はレーキを回転させる中
空の軸である。そして、中空軸45には空気配管が接続
されており、中空軸45からその上部に存在する廃棄物
中へ空気が供給されるようになっている。中空軸45か
ら供給される空気は装置を冷却すると共にその上部に存
在する廃棄物を部分燃焼させる。
【0034】熱分解装置40は排出側が開放されてお
り、その開放端がフリーボード部11に取り付けられて
いるので、回転式切り出し機43上の空間とフリーボー
ド部11の間には境目がなく、両者は一体的に形成され
ている。このため、回転式切り出し機43へ送られてき
た廃棄物は炉底部10の方向へ掻き寄せられながらフリ
ーボード部のガスにより加熱され、熱分解される。又、
廃棄物には部分燃焼させるための空気が吹き込まれるの
で、廃棄物はその燃焼熱によっても加熱されて熱分解さ
れる。
【0035】熱分解残渣62は炉底部の高温燃焼帯60
上へ排出される。回転式切り出し機を備えた熱分解装置
40においても、熱分解残渣62中には未熱分解のもが
僅かに含まれており、又、熱分解時に生成したチャーも
含まれている。高温燃焼帯60においては、熱分解残渣
が溶融されて排出され、又、少量含まれている未熱分解
物のガス化及びチャーの燃焼が行われた後、その残渣が
溶融されて排出される。
【0036】図4は本発明の実施の形態に係る第4の例
を示す図である。図4において、図1と同じ部分につい
ては、同一の符号を付し説明を省略する。この実施の形
態においては、フリーボード部11の側部に、多段のプ
ッシャーを備えた熱分解装置50が連設されている。
【0037】この熱分解装置50は、廃棄物61を受け
入れるホッパー51と、ホッパー51の底部に設けられ
た装入用プッシャー52と、プッシャー52により送ら
れてきた廃棄物61を熱分解させながら炉底部10内へ
送り出すための多段のプッシャー53により主要部が構
成されている。多段のプッシャー53は移送用プッシャ
ー53a,53bが階段状に配置され、装入用プッシャ
ー52から送られてきた廃棄物が順次炉底部10の方向
へ移送されるようになっている。この際、階段状に配置
された多段のプッシャー53においては、廃棄物が各プ
ッシャー間の段差部で攪拌されて混合され、次の段のプ
ッシャー上へ移送される。又、階段状に配置されている
プッシャー間の段差部には空気供給用のノズルが設けら
れており、このノズルから多段のプッシャー53上の廃
棄物へ空気が吹き込まれるようになっている。
【0038】熱分解装置50は排出側が開放されてお
り、その開放端がフリーボード部11に取り付けられて
いるので、熱分解装置50の空間とフリーボード部11
の間には境目がなく、両者は一体的に形成されている。
このため、多段のプッシャー53へ送られてきた廃棄物
は炉底部10の方向へ移送されながらフリーボード部の
ガスにより加熱され、熱分解される。又、廃棄物には部
分燃焼させるための空気が吹く込まれるので、廃棄物は
その燃焼熱によっても加熱されて熱分解される。
【0039】熱分解装置50から排出された熱分解残渣
62は炉底部の高温燃焼帯60上へ供給される。多段の
プッシャーを備えた熱分解装置50においても、熱分解
残渣62中には未熱分解のものが僅かに含まれており、
又、熱分解時に生成したチャーも含まれている。高温燃
焼帯60においては、熱分解残渣が溶融されて排出さ
れ、又、少量含まれている未熱分解物のガス化及びチャ
ーの燃焼が行われた後、その残渣が溶融されて排出され
る。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、廃棄物の熱分解装置が
フリーボード部の側部に連設されており、廃棄物を装入
する位置が非常に低くなっているので、従来、廃棄物を
高所から装入していたために高くなっていた建家の高さ
を低くすることができ、その建築費を低く抑えることが
できる。
【0041】又、従来、高温燃焼帯上で行われ、炉低部
における堆積層の通気性の低下や通気性の偏りを引き起
こしていた廃棄物の熱分解処理(乾燥と熱分解)が上記
熱分解装置で行われるので、炉底部へ吹き込む酸素含有
ガスの送風圧が異常上昇したり、堆積層内を流れるガス
が偏流したりする問題などは起こらなくなり、安定した
操業を継続することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る第1の例を示す図で
ある。
【図2】本発明の実施の形態に係る第2の例を示す図で
ある。
【図3】本発明の実施の形態に係る第3の例を示す図で
ある。
【図4】本発明の実施の形態に係る第4の例を示す図で
ある。
【符号の説明】
10 炉底部 11 フリーボード部 12 コークスと石灰石の装入口 13 熱分解ガスの出口 14 溶融物の排出口 15 炉底部の酸素富化空気吹き込み用羽口 16 フリーボード部の空気吹き込み用羽口 20 火格子を備えた熱分解装置 23 火格子 24 スロープ 30 ロータリーキルンを備えた熱分解装置 33 ロータリーキルン 40 回転式切り出し機を備えた熱分解装置 43 回転式切り出し機 50 多段のプッシャーを備えた熱分解装置 53 多段のプッシャー 60 高温燃焼帯 61 廃棄物 62 熱分解残渣
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 雅彦 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 中本 彰夫 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 伊丹 孝之 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 3K061 AA16 AB03 BA06 DB18 FA27 3K065 AA16 AB03 BA06 GA03 GA12 GA13 GA32 GA33

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸素含有ガスの吹き込み羽口が設けら
    れ、堆積させたコークスを燃焼させて高温燃焼帯を形成
    する炉底部と、この炉底部の上に連設されたフリーボー
    ド部を有する廃棄物ガス化溶融炉において、フリーボー
    ド部の側部に廃棄物を熱分解処理する熱分解装置が連設
    され、この熱分解装置で熱分解処理された廃棄物の残渣
    が前記炉底部の高温燃焼帯へ供給されるように構成され
    ていることを特徴とする廃棄物ガス化溶融炉。
  2. 【請求項2】 熱分解装置が火格子を備えた装置であっ
    て、その火格子上の空間がフリーボード部と一体的に形
    成されていることを特徴とする請求項1に記載の廃棄物
    ガス化溶融炉。
  3. 【請求項3】 熱分解装置がロータリーキルンを備えた
    装置であって、そのロータリーキルン内の空間がフリー
    ボード部と一体的に形成されていることを特徴とする請
    求項1に記載の廃棄物ガス化溶融炉。
  4. 【請求項4】 熱分解装置が回転式切り出し機を備えた
    装置であって、その回転式切り出し機上の空間がフリー
    ボード部と一体的に形成されていることを特徴とする請
    求項1に記載の廃棄物ガス化溶融炉。
  5. 【請求項5】 熱分解装置が多段のプッシャーを備えた
    装置であって、その多段のプッシャー上の空間がフリー
    ボード部と一体的に形成されていることを特徴とする請
    求項1に記載の廃棄物ガス化溶融炉。
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Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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