JP2008195649A - 害虫防除用ベイト剤及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】生分解性及び害虫の摂食又は可食性に優れた害虫防除用ベイト剤及びその製造方法を提供する。
【解決手段】害虫防除用ベイト剤は、害虫防除成分と、グルカン誘導体の架橋ゲル(ただし、金属架橋ゲルを除く)とで構成されている。架橋ゲルは、カルボキシメチルセルロース又はその塩などのグルカン誘導体を放射線照射又は有機架橋剤で架橋した架橋ゲルであってもよい。
【選択図】なし
【解決手段】害虫防除用ベイト剤は、害虫防除成分と、グルカン誘導体の架橋ゲル(ただし、金属架橋ゲルを除く)とで構成されている。架橋ゲルは、カルボキシメチルセルロース又はその塩などのグルカン誘導体を放射線照射又は有機架橋剤で架橋した架橋ゲルであってもよい。
【選択図】なし
Description
本発明は、害虫防除用ベイト剤(食毒剤)に関し、薬効成分を生分解性吸収剤である基材自身に含ませた害虫防除用ベイト剤及びその製造方法に関する。
従来、ゴキブリ、アリなどの害虫を防除するための薬剤としてべイト剤(食毒剤)が使用されている。このベイト剤は比較的長時間に亘って害虫防除に利用されるため、ベイト剤では、シロアリなどによる摂食又は喫食を誘導するのが有利であるとともに、薬効成分の活性を長期間に亘り維持するのが有利である。このようなベイト剤は、害虫を防除した後、あるいは薬効成分が失活又は消耗した後、通常、廃棄処分する場合が多い。しかし、ベイト剤を廃棄処分すると、環境汚染の要因となる。
特開平10−229800号公報(特許文献1)には、JIS K−6301スプリング式硬さ試験で50±5以下の硬さを有する樹脂発泡体(セルロース多孔質体など)に、シロアリ食毒剤をシロアリが忌避しない濃度で含浸させたシロアリ防除用食毒剤部材が開示されている。前記セルロース多孔質体として、ビスコース状セルロースから製造される多孔質セルロースビーズが記載され、多孔質セルロースはシロアリの喫食の誘導に優れているとともに、生分解性に優れているので、環境汚染を防止できることも記載されている。
しかし、このベイト剤では、生分解性を有するものの、樹脂発泡体の発泡構造により薬剤の含有量が左右されるため、薬剤の含有量が制約される。
特開2001−181106号公報(特許文献2)には、トリメチルグリシン及び/又はキシリトールを配合した害虫防除用ベイト剤が開示されている。この文献には、さらに基材として自重の10倍以上、好ましくは100倍以上の吸水率を有する吸水性ポリマーを含むことも記載され、このような吸水性ポリマーとして、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体などとともに、カルボキシメチルセルロース系ポリマーも記載されている。このベイト剤はトリメチルグリシン及び/又はキシリトールを含むため、変質を抑制し薬効を長期間に亘り保つことができる。しかし、吸水性ポリマーとして、カルボキシメチルセルロース系ポリマー(CMCなど)を用いた場合は、流動化してしまうため、ハンドリング性(取り扱い性)が劣る。また、カルボキシメチルセルロース系ポリマー(CMCなど)を金属塩で架橋したゲルも考えられるが、分解せずに残存するため好ましくない。
なお、特開2001−2703号公報(特許文献3)には、C1−3アルキル−セルロース誘導体(アルキル基にはヒドロキシ基又はカルボキシル基が置換していてもよい)100重量部及び水5〜2000重量部の混合物に放射線を照射し、自己架橋型アルキルセルロース誘導体を製造する方法が開示され、得られた自己架橋型アルキルセルロース誘導体は吸水性及び生分解性を有することも記載されている。
特開平10−229800号公報(特許請求の範囲,段落[0010][0055])
特開2001−181106号公報(特許請求の範囲,段落[0010])
特開2001−2703号公報(特許請求の範囲,段落[0004])
従って、本発明の目的は、生分解性及び害虫の摂食又は可食性に優れた害虫防除用ベイト剤及びその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、害虫に対する薬剤を広い範囲の割合で含有でき、しかも基材自体が生分解性及び害虫の摂食又は可食性に優れた害虫防除用ベイト剤及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究した結果、カルボキシメチルセルロース又はその塩などのグルカン誘導体を多価金属で架橋させた金属架橋ゲルでは生分解性が低下すること、放射線照射又は熱架橋により得られたグルカン誘導体の架橋ゲルが高い生分解性及び害虫の摂食又は可食性を有すること、このような架橋ゲルに薬剤(害虫防除成分)を含有させると、長期間に亘り薬剤を保持できるとともに、廃棄しても生分解により環境を汚染する虞がないことを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明の害虫防除用ベイト剤は、害虫防除成分と、グルカン誘導体の架橋ゲルとを含んでおり、前記架橋ゲルは、通常、金属架橋ゲル(多価金属又は無機架橋剤による架橋ゲル)を除くゲルで構成されている。前記架橋ゲルは、放射線照射又は有機架橋剤で架橋した架橋ゲルである場合が多く、有機架橋剤で架橋した架橋ゲルには、反応性基を有する有機架橋剤で架橋した架橋ゲル(加熱することなく架橋した架橋ゲル)、遊離化剤を用いて遊離の反応性基を生成させ、必要により有機架橋剤を用いて加熱して架橋した熱架橋ゲルが含まれる。架橋ゲルの種類は特に制限されず、例えば、カルボキシメチルセルロース又はその塩の架橋ゲルであってもよい。架橋ゲルの吸水率は特に制限されず、例えば、自重の10〜1000倍程度であってもよい。害虫防除成分の保持形態は特に制限されず、架橋ゲル内に害虫防除成分が含浸していてもよい。
本発明では、前記架橋ゲルと害虫防除成分と溶媒とを混合した後、乾燥することにより、前記ベイト剤を製造できる。この方法において、前記架橋ゲルに、害虫防除成分と水性溶媒との混合液を吸水させて乾燥し、架橋ゲルに害虫防除成分が保持されたベイト剤を製造してもよい。
本発明では、グルカン誘導体の特定の架橋ゲルと薬剤とを組み合わせているため、生分解性及び害虫の摂食又は可食性に優れており、害虫を有効に防除できるとともに、生分解性により環境汚染の虞を低減できる。また、架橋ゲルの特性を調整することにより、害虫に対する薬剤を広い範囲の割合で含有できる。しかも、架橋ゲルで構成された基材自体が生分解性及び害虫の摂食又は可食性に優れているため、害虫を長期間に亘り防除できる。従って、本発明は、環境に対して優しい害虫防除用ベイト剤及びその製造方法を提供できる。
本発明のベイト剤は、害虫が摂食しやすいグルカン誘導体で構成された架橋ゲルと、害虫に対する防除成分(単に、薬剤という場合がある)とで構成されている。
グルカン(又はグリカン)としては、特に限定されず、例えば、β−1,4−グルカン、α−1,4−グルカン、β−1,3−グルカン、α−1,6−グルカンなどが挙げられる。グルカン(又はグリカン)は、ホモグリカン(セルロース、デンプン又はアミロース、デキストラン、グリコーゲンなどのグルカン;イヌリンなどのフルクタン;マンナン;キシラン;ペクチン酸、アルギン酸、キチンなど)であってもよく、ヘテログリカン(コンニャクマンナン、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸などのジヘテログリカン;トリヘテログリカン;テトラヘテログリカンなど)であってもよい。代表的なグルカンとしては、ホモグリカン、例えば、セルロース、アミロース、デンプン、デキストラン、グリコーゲンなどの多糖類が挙げられる。これらのグルカンのうち、産業的な観点から、セルロースおよびデンプン(又はアミロース)、特にセルロースが好ましい。グルカン(又はグリカン)は単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
グルカン誘導体としては、例えば、エーテル化されたグルカン、エステル化されたグルカンなどが挙げられる。以下に、セルロース誘導体について詳述するが、これらのセルロース誘導体に対応するグルカン誘導体(例えば、デンプン誘導体やプルランなど)も含まれる。
セルロース誘導体としては、セルロースエーテル類[例えば、アルキルセルロース(例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、プロピルセルロースなどのC1−4アルキルセルロース)、ヒドロキシアルキルセルロース(例えば、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのヒドロキシC2−4アルキルセルロースなど)、ヒドロキシアルキルアルキルセルロース(ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのヒドロキシC2−4アルキルC1−4アルキルセルロースなど)、シアノアルキルセルロース、カルボキシアルキルセルロース(カルボキシメチルセルロースなど)又はその塩(カルボキシメチルセルロースナトリウムなど)など]、セルロースエステル類(アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基などのC2−10アルキルカルボニル基を有するセルロースアシレート又はセルロースエステルなど)などが挙げられる。
グルカン誘導体(セルロースエーテル類などのセルロース誘導体など)の平均重合度は、10〜2000、好ましくは50〜1500、さらに好ましくは100〜1000(例えば、200〜800)程度である。また、グルカン誘導体(セルロースエーテル類などのセルロース誘導体など)の平均置換度(平均エーテル化度など)は、0.5以上(例えば、0.7〜3.0)、好ましくは0.8以上(例えば、1〜2.5)、さらに好ましくは1.1以上(例えば、1.2〜2.3)程度である。グルカン誘導体(セルロース誘導体など)は、通常、グルコース単位当たり少なくとも1つのヒドロキシル基を有している場合が多い。
好ましいグルカン誘導体(例えば、セルロース誘導体)はセルロースエーテル類、特に水溶性誘導体(例えば、メチルセルロース、ヒドロキシC2−4アルキルセルロース、ヒドロキシC2−4アルキルC1−4アルキルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどのカルボキシアルキルセルロース又はその塩)である。さらに、吸水性を高めるためには、カルボキシメチルセルロースなどのカルボキシC1−4アルキルセルロース又はその塩が好ましい。塩としては、アンモニウム塩、アミン塩などであってもよいが、アルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、特にナトリウム塩など)である場合が多い。
グルカン誘導体の架橋ゲルは、不可避的に混入する成分を除いて多価金属を含んでいない。換言すれば、グルカン誘導体の架橋ゲルは、金属架橋ゲル(カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、チタン、ジルコニウムなどの多価金属又は無機架橋剤による架橋ゲル)を除く架橋ゲルを主成分として含んでいる。より具体的には、前記架橋ゲルは、自己架橋ゲル(放射線照射による架橋ゲル)であってもよく、非金属系架橋剤による架橋ゲル(有機架橋剤で架橋した架橋ゲル)であってもよい。これらの架橋ゲルは単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。有機架橋剤で架橋した架橋ゲルには、イソシアネート基などの反応性基を有する有機架橋剤で架橋した架橋ゲル(加熱することなく架橋した架橋ゲル)、遊離化剤(カルボン酸塩から遊離のカルボキシル基を生成する酸性物質、例えば、クエン酸、酒石酸などの有機酸、塩酸などの無機酸など)を用いて遊離化し、必要により有機架橋剤の存在下で加熱して架橋した熱架橋ゲルが含まれる。
なお、グルカン誘導体の架橋ゲルは、生分解性を損なわない範囲であれば、前記金属架橋ゲルを含んでいてもよい。
好ましいグルカン誘導体の架橋ゲルは、吸水性の点から、水溶性セルロースエーテル誘導体(メチルセルロース、ヒドロキシC2−4アルキルセルロース、ヒドロキシC2−4アルキルC1−4アルキルセルロース、カルボキシアルキルセルロース又はその塩など)の架橋ゲル、例えば、カルボキシメチルセルロース又はその塩の架橋ゲルである。
放射線架橋ゲルは、グルカン誘導体単独に放射線を照射することにより得てもよいが、通常、グルカン誘導体と溶媒との混合物に放射線を照射することにより得ることができる。前記混合物はペースト状であってもよく、懸濁又は溶液状であってもよい。溶媒は、グルカン誘導体の貧溶媒を含んでいてもよいが、通常、グルカン誘導体が可溶な溶媒(良溶媒)であり、グルカン誘導体の種類に応じて選択できる。例えば、セルロースエステル類については、例えば、塩化メチレン、酢酸メチルなどが使用できる。溶媒としては、例えば、水、水可溶性溶媒[アルコール類(エタノール、プロパノール、イソプロパノールなど)、ケトン類(アセトンなど)、エーテル類(ジオキサン、テトラヒドロフランなど)、セロソルブ類、カルビトール類など]又はこれらの混合溶媒を使用する場合が多い。溶媒としての水は、例えば、上水、工業用水、脱気水、脱イオン水、ゲルろ過水、蒸留水などが使用でき、好ましくは酸素やイオンなどを含まない水である。
溶媒の使用量は、グルカン誘導体100重量部に対して溶媒5〜2000重量部(好ましくは10〜1500重量部、さらに好ましくは30〜1000重量部、特に50〜800重量部)程度である。グルカン誘導体と溶媒との混合には、種々の混合機が使用でき、両者の混合物を混練してもよい。
放射線としては、α線、β線、γ線、X線、電子線、紫外線などが利用できる。好ましい放射線は、γ線、電子線、X線、特にγ線及び電子線である。
放射線の照射量は、γ線換算で、0.1〜300kGy程度の範囲から選択でき、通常、0.1〜200kGy(例えば、0.2〜150kGy)、好ましくは0.3〜100kGy(例えば、0.5〜50kGy)、さらに好ましくは1〜20kGy(2〜10kGy)程度であってもよい。グルカン誘導体の酸化分解を抑制するためには、酸素の非存在下(又は不活性ガス雰囲気中)でグルカン誘導体に放射線を照射するのが有利である。
溶媒を含む架橋ゲルは、そのまま又は乾燥して溶媒を除去した後、害虫防除成分の保持工程に供してもよい。乾燥は、加熱、減圧などの慣用の方法で行うことができ、乾燥の程度を調整することにより、所望の水分含量の架橋ゲルを得ることもできる。また、乾燥したグルカン誘導体の架橋ゲルは、乾燥して固体又は粉体の形態で害虫防除成分の保持工程に供してもよい。
有機架橋剤としては、例えば、アミノ系樹脂(尿素系樹脂、メラミン系樹脂など)、ポリイソシアネート系化合物(芳香族、芳香脂肪族、ポリイソシアネートの多量体など)、ポリカルボン酸又はその酸無水物(テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、トリメリト酸などの芳香族ポリカルボン酸又はその酸無水物など)、エポキシ化合物又は樹脂(ビスフェノール系エポキシ樹脂などのグリシジルエーテル系化合物、グリシジルエステル系化合物など)、ポリオキサゾリン化合物などが例示できる。これらの有機架橋剤は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
生分解性の観点から、有機架橋剤は生分解性を損なうことのない非芳香族系架橋剤であるのが好ましい。このような架橋剤としては、脂肪族ポリカルボン酸又はその酸無水物(例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸などのC2−10アルカンポリカルボン酸又はその酸無水物、マレイン酸、フマル酸などのC2−10アルケンポリカルボン酸又はその酸無水物、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸などのヒドロキシC2−8アルカンポリカルボン酸又はその酸無水物など)、脂肪族ポリイソシアネート(ヘキサメチレンジイソシアネートなど)、脂肪族エポキシ化合物(ブタンジオールなどのC2−6アルカンポリオールのポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールなどのポリC2−4アルキレングリコールのポリグリシジルエーテルなど)、ポリケトン化合物(アセチルアセトンなど)、ポリアルデヒド化合物(グリオキザール、スクシンアルデヒドなど)などが例示できる。さらに好ましい有機架橋剤は、親水性、特に水溶性架橋剤(例えば、C2−4アルカンポリカルボン酸、C2−4アルケンポリカルボン酸、オキシC2−6アルカンポリカルボン酸又はその酸無水物など)である。
有機架橋剤の使用量は、グルカン誘導体100重量部に対して0.1〜30重量部、好ましくは0.5〜25重量部、さらに好ましくは1〜20重量部程度であってもよい。
有機架橋剤で架橋した架橋ゲルは、グルカン誘導体と有機架橋剤と必要により溶媒とを混合又は混練し、必要により溶媒を除去し加熱することにより製造できる。溶媒としては前記と同様の溶媒(特に水、水可溶性溶媒又はその混合溶媒)を使用してもよく、溶媒の使用量は前記と同様の割合であってもよい。また、反応に不活性な有機溶媒を用いてもよい。架橋は、適当な温度(例えば、30〜150℃、好ましくは50〜120℃程度)に加熱することにより行うことができる。架橋反応の後、前記と同様に、必要により溶媒を除去してもよい。
架橋ゲルは、通常、薬剤を保持又は収容可能な三次元網目構造を有している。また、吸水性架橋ゲルは、生分解性吸収剤として使用でき、薬剤を効率よく吸収して保持できる。そのため、薬剤を架橋ゲルの全体に亘り保持させたベイト剤を得ることができる。
架橋ゲルのゲル分率は、0.1〜100%の範囲から選択でき、通常、0.1〜90%(例えば、0.3〜50%)、好ましくは0.5〜80%(例えば、0.7〜40%)、さらに好ましくは1〜50%(例えば、5〜30%)程度である。なお、ゲル分率は、架橋ゲルを多量(例えば、架橋ゲルの10〜100重量倍)の蒸留水中に48時間浸漬した後、20メッシュのステンレス金網でろ過したとき、当初のグルカン誘導体の乾燥重量W1に対するろ過による不溶分の乾燥重量W2の割合[(W2/W1)×100]で示すことができる。
さらに、前記架橋ゲルは生分解性が高い。すなわち、架橋ゲルの乾燥品0.2gを、セルラーゼ0.5重量%を含有する酢酸水溶液(pH4.5の緩衝液)10mlに加えて8時間静置すると、生分解率40%以上(例えば、45〜100%)の割合で分解する。このような生分解性試験において、好ましい生分解率は50%以上(例えば、55〜100%)、好ましくは60%以上(例えば、70〜100%)、さらに好ましくは80%以上(例えば、85〜100%)である。生分解性は、グルカン誘導体の平均置換度、架橋度などにより調整できる。
グルカン誘導体は害虫に対する摂食性又は喫食性が高いため、害虫防除成分(薬剤)が保持されている限り、ベイト剤として害虫を有効に防除できる。従って、グルカン誘導体の架橋ゲルは、害虫防除成分(薬剤)を保持可能であればよく、必ずしも吸水性である必要はない。架橋ゲル全体に亘り薬剤を保持させるためには、グルカン誘導体の架橋ゲルは、蒸留水を用いて試験したとき、高い吸水率、例えば、自重の10〜1000倍(好ましくは15〜500倍、さらに好ましくは20〜300倍、特に25〜200倍)程度の吸水率を有するのが好ましい。架橋ゲルの吸水率は、通常、自重の30重量倍以上(例えば、35〜150倍、特に50〜100倍程度)である。さらに、架橋ゲルの圧壊強度は、100g/cm2以上(例えば、150〜1000g/cm2、好ましくは200〜800g/cm2程度)であってもよい。
前記グルカン誘導体の架橋ゲルは、ベイト剤に種々の形態(例えば、粉粒状の分散形態、コアなどの形態)で含有させることも可能であるが、通常、ベイト剤の基材を構成している。
害虫防除成分(薬剤)は、害虫に種類に応じて、ピレスロイド系殺虫剤、有機リン系殺虫剤、カーバメート系殺虫剤、有機塩素系殺虫剤、昆虫生育制御剤、殺菌剤などから適当に選択できる。害虫防除成分(薬剤)としては、例えば、フィプロニル、スルフルアミド、ヒドラメチルノン、トラロメスリン、ペルメトリン、レスメトリン、トランスフルスリン、エトフェンプロックス、ホウ酸、ホウ砂、プロポクスル、メトキサジアゾン、リチウムパーフルオロオクタンスルフォネート、ピレトリン、アレスリン、ペルメトリン、エトフェンプロックス、テフルトリン、デルタメトリン、フェンプロパトリン、シペルメトリン、シクロプロトリン、トラロメトリン、フタルスリン、フラメトリン、レスメスリン、フェノトリン、エトフェンプロック、フェニトロチオン、マラチオン、シアノホス、ジメトエート、ジクロルボス、ダイアジノン、アセフェート、クロルピリホスメチル、トリクロルホン、ナレド、ピリダフェンチオン、ブロモホス、プロチオホス、フェンチオン、カルポフラン、メソミル、カルボスルファン、ベンフラカルブ、プロポクスル、ベンゾエピン、ジフルベンズロン、テフルベンズロン、クロルフルアズロン、ブプロフェジン、シロマジン、メソプメン、フェノキシカルブ、ヘキサフルムロン、ジフルベンズロンなどが例示できる。これらの成分は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。なお、害虫防除成分(薬剤)は即効性であってもよく遅効性であってもよい。
害虫防除成分(薬剤)の含有量は、グルカン誘導体の架橋ゲル又はベイト剤全体に対して、0.001〜20重量%、好ましくは0.01〜15重量%、さらに好ましくは0.05〜10重量%程度であり、通常、0.1〜10重量%程度である。
ベイト剤は、前記架橋ゲル及び薬剤に加えて、種々の添加剤、例えば、餌類、結合剤、ゲル化剤、液体成分、着色剤、香料、共力剤、安定剤(ソルビン酸又はその塩などの防腐剤、酸化防止剤など)、誤食防止剤、界面活性剤、消泡剤などを含有していてもよい。これらの添加剤は単独で又は二種以上組み合わせて用いてもよい。
餌類としては、穀類(例えば、小麦粉、デンプン類など)、糖類(例えば、グラニュー糖、蜂蜜、マルトース、ソルビトール、果糖など)、油脂類(例えば、バター、ピーナッツ油、ゴマ油、コーン油など)、動物質成分(例えば、オキアミ粉末、サナギ粉末など)などが例示できる。結合剤としては、前記カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのグルカン類又はその誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどが例示できる。ゲル化剤としては、例えば、寒天、カラギーナン、ゼラチンなどが例示できる。液体成分としては、例えば、水、アルコール類(エチルアルコール、イソプロピルアルコールなど)などが例示できる。
架橋ゲルに対する薬剤の保持形態は特に制限されず、例えば、架橋ゲルの表面又は表層などの摂食又は喫食部位に保持又は担持されていてもよいが、ベイト剤を長期間に亘り使用するためには、架橋ゲル全体に亘り保持されているのが好ましい。特に、架橋ゲルの三次元網目構造内に薬剤が侵入しているのが好ましい。すなわち、架橋ゲル内に害虫防除成分が含浸しているのが好ましい。
ベイト剤は、前記グルカン誘導体の架橋ゲルと害虫防除成分と溶媒とを混合した後、乾燥することにより製造できる。溶媒としては、有機溶媒を使用してもよいが、通常、水及び/又は水溶性溶媒を用いる場合が多い。前記混合工程では、種々の混合機が使用でき、混合物は混練してもよい。特に、グルカン誘導体の架橋ゲルは生分解性及び吸水性が高い。そのため、グルカン誘導体の架橋ゲル(又は基材)は生分解性を有するとともに薬剤の吸収性を有するため、生分解性吸収剤として機能させることができる。従って、前記架橋ゲルに、害虫防除成分と水性溶媒との混合液を吸水させて乾燥することにより、架橋ゲルに害虫防除成分が保持されたベイト剤(特に架橋ゲルに害虫防除成分が均一に含浸して保持されたベイト剤)を製造できる。
害虫防除用ベイト剤は、種々の形態、例えば、粉粒状、顆粒状、錠剤、ゲル剤などの形態で使用できる。また、害虫防除において、本発明のベイト剤は他の製剤と併用することもできる。
本発明の害虫防除用ベイト剤は、例えば、アリ類(シロアリなど)、ゴキブリ類、ハエ類、マイマイ類、その他の害虫類の防除に有効である。害虫防除用ベイト剤は、害虫の発生源、生育域などの適所に、散布、配置することにより害虫を防除できる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
[カルボキシメチルセルロースナトリウム塩の製造方法]
主溶媒成分として、イソプロピルアルコール(以下、IPAと略記する)を使用する有機溶媒法により、カルボキシメチルセルロース及びその塩を製造した。すなわち、撹拌装置付きの3Lセパラブルフラスコに、IPA1580g、水168g、粉砕パルプ(セルロース)70gを投入して撹拌した。30℃の温度条件下、水酸化ナトリウム38gと水38gとの水溶液を添加し、30〜35℃で60分撹拌混合して、アルカリセルロースを得た(アルセル化工程)。この反応生成物に、モノクロロ酢酸39gをIPA32gに溶解したIPA溶液を供給して混合し、70℃の温度で60分間反応させた。反応終了後、3Lセパラブルフラスコから反応混合物を取り出し、遠心分離機により脱液し、湿綿状のカルボキシルメチルセルロースナトリウム塩(以下、CMC−Naと略記する)を得た(エーテル化工程)。得られた湿綿状のCMC−Naを80重量%メチルアルコール水溶液で洗浄し、脱液、乾燥を行った。次いで、得られた繊維を60℃で一昼夜乾燥させた。乾燥後、粉砕し、100メッシュの篩で粒度を揃えた。得られた粉体は、平均エーテル化度0.8、1%水溶液粘度8200mPa・s(温度25℃)であった。
主溶媒成分として、イソプロピルアルコール(以下、IPAと略記する)を使用する有機溶媒法により、カルボキシメチルセルロース及びその塩を製造した。すなわち、撹拌装置付きの3Lセパラブルフラスコに、IPA1580g、水168g、粉砕パルプ(セルロース)70gを投入して撹拌した。30℃の温度条件下、水酸化ナトリウム38gと水38gとの水溶液を添加し、30〜35℃で60分撹拌混合して、アルカリセルロースを得た(アルセル化工程)。この反応生成物に、モノクロロ酢酸39gをIPA32gに溶解したIPA溶液を供給して混合し、70℃の温度で60分間反応させた。反応終了後、3Lセパラブルフラスコから反応混合物を取り出し、遠心分離機により脱液し、湿綿状のカルボキシルメチルセルロースナトリウム塩(以下、CMC−Naと略記する)を得た(エーテル化工程)。得られた湿綿状のCMC−Naを80重量%メチルアルコール水溶液で洗浄し、脱液、乾燥を行った。次いで、得られた繊維を60℃で一昼夜乾燥させた。乾燥後、粉砕し、100メッシュの篩で粒度を揃えた。得られた粉体は、平均エーテル化度0.8、1%水溶液粘度8200mPa・s(温度25℃)であった。
[熱架橋CMCの製造方法]
カルボキシメチルセルロースナトリウム塩20g、水80g、クエン酸1gをラボプラストミルで50℃、30rpmで30分混練し混練物を得た。次いで、混練物を、プレス機を用い、温度30℃及び圧力5MPaで10mmの厚さにプレスし、シート状混練物を得た。さらに、前述シート状混練物を140℃で45分間加熱し、乾燥及び熱架橋を行い、シート状熱架橋CMCを得た。さらにサンプルミルで5〜10mm程度に分級し熱架橋CMCを得た。
カルボキシメチルセルロースナトリウム塩20g、水80g、クエン酸1gをラボプラストミルで50℃、30rpmで30分混練し混練物を得た。次いで、混練物を、プレス機を用い、温度30℃及び圧力5MPaで10mmの厚さにプレスし、シート状混練物を得た。さらに、前述シート状混練物を140℃で45分間加熱し、乾燥及び熱架橋を行い、シート状熱架橋CMCを得た。さらにサンプルミルで5〜10mm程度に分級し熱架橋CMCを得た。
[放射線架橋CMCの製造方法]
特開2001−2703号公報の実施例に基づき、上記カルボキシメチルセルロースナトリウム塩20g、水80gを混練し、混練物に5kGyのγ線を照射し、乾燥した後、分級し、放射線架橋CMCを製造した。
特開2001−2703号公報の実施例に基づき、上記カルボキシメチルセルロースナトリウム塩20g、水80gを混練し、混練物に5kGyのγ線を照射し、乾燥した後、分級し、放射線架橋CMCを製造した。
[実施例1]
ショ糖28.8g、ソルビン酸カリウム0.2g、害虫防除成分(リチウムパーフルオロオクタンスルフォネート)0.15gを精製水に加えて96gとし、均一な混合溶液を得た。この溶液を前記熱架橋CMC4gに含浸し、熱架橋CMCの自重の23重量倍の液を吸収させ、粒状のベイト剤を得た。
ショ糖28.8g、ソルビン酸カリウム0.2g、害虫防除成分(リチウムパーフルオロオクタンスルフォネート)0.15gを精製水に加えて96gとし、均一な混合溶液を得た。この溶液を前記熱架橋CMC4gに含浸し、熱架橋CMCの自重の23重量倍の液を吸収させ、粒状のベイト剤を得た。
[実施例2]
実施例1の熱架橋CMCに代えて放射線架橋CMCを用いる以外、実施例1と同様にして粒状のベイト剤を得た。
実施例1の熱架橋CMCに代えて放射線架橋CMCを用いる以外、実施例1と同様にして粒状のベイト剤を得た。
[比較例1]
実施例1の熱架橋CMCに代えて、ポリアクリル酸系高吸水性樹脂(アクアパールAタイプ、サンダイヤポリマー(株))を用いる以外、実施例1と同様にして粒状ベイト剤を得た。
実施例1の熱架橋CMCに代えて、ポリアクリル酸系高吸水性樹脂(アクアパールAタイプ、サンダイヤポリマー(株))を用いる以外、実施例1と同様にして粒状ベイト剤を得た。
[比較例2]
カルボキシメチルセルロースナトリウム塩20g、水80g、カリミョウバン0.05gをよく混練し、乾燥・分級を行い、金属架橋CMCゲルを調製した。
カルボキシメチルセルロースナトリウム塩20g、水80g、カリミョウバン0.05gをよく混練し、乾燥・分級を行い、金属架橋CMCゲルを調製した。
実施例1の熱架橋CMCに代えて上記金属架橋CMCを用いる以外、実施例1と同様にして粒状のベイト剤を得た。
実施例、比較例で得られたベイト剤について、以下の項目について評価した。
[喫食性]
水を含浸させた脱脂綿をバット(100mm×100mm)内に置き、アミメアリ100頭をバット内に放虫した。1日放置後、実施例及び比較例で得られたベイト剤5gを置き、3日後の喫食性を目視により確認した。
○:喫食性が高い
△:喫食性が低い
×:ほとんど喫食されていない。
水を含浸させた脱脂綿をバット(100mm×100mm)内に置き、アミメアリ100頭をバット内に放虫した。1日放置後、実施例及び比較例で得られたベイト剤5gを置き、3日後の喫食性を目視により確認した。
○:喫食性が高い
△:喫食性が低い
×:ほとんど喫食されていない。
[生分解性]
500ml三角フラスコに以下の成分(培養液、活性汚泥及び試料)を入れ、全量を培養液で300mlに調整した。そして、温度25℃、回転数150rpmの条件で1週間に亘り撹拌し、撹拌後の混合液を多量の水で洗浄しろ過する操作を5回繰り返し、105℃で4時間乾燥させ、残存固形分から、以下の式により分解率を算出した。
500ml三角フラスコに以下の成分(培養液、活性汚泥及び試料)を入れ、全量を培養液で300mlに調整した。そして、温度25℃、回転数150rpmの条件で1週間に亘り撹拌し、撹拌後の混合液を多量の水で洗浄しろ過する操作を5回繰り返し、105℃で4時間乾燥させ、残存固形分から、以下の式により分解率を算出した。
分解率(%)=[1−(残存固形分の重量/初期の試料の重量)]×100
なお、培養液、活性汚泥及び試料の詳細は次の通りである。
なお、培養液、活性汚泥及び試料の詳細は次の通りである。
培養液:JIS K6950に準拠し、標準試験培養液を調製した。
活性汚泥:ダイセル化学工業(株)網干工場の活性汚泥500mlをジューサーミキサーで2分間撹拌し、均一化した。次いで、2時間放置し、目視により、上澄み液に固形分が殆ど含まれないことを確認した。試験では、上澄み液が、濃度が全体の量に対して50g/Lとなるように添加した。
試料:実施例及び比較例の試料を、全体に対して100mg/Lの濃度で添加した。なお、試料の量は予め測定して試料を添加した。
表1に評価結果を示す。
表1から明らかなように、実施例1及び実施例2のベイト剤は喫食性及び生分解性が優れており、実用的に申し分のないレベルであった。これに対して、合成系水溶性高分子を使用した比較例1、および金属塩を使用した比較例2では、喫食性及び/又は生分解性が劣り、環境、人体及び家畜などに対して悪影響を及ぼす虞があると考えられる。
Claims (7)
- 害虫防除成分と、グルカン誘導体の架橋ゲル(ただし、金属架橋ゲルを除く)とを含む害虫防除用ベイト剤。
- 架橋ゲルが、放射線照射又は有機架橋剤で架橋した架橋ゲルである請求項1記載の害虫防除用ベイト剤。
- 架橋ゲルが、カルボキシメチルセルロース又はその塩の架橋ゲルである請求項1記載の害虫防除用ベイト剤。
- 架橋ゲル内に害虫防除成分が含浸している請求項1記載の害虫防除用ベイト剤。
- 架橋ゲルが、自重の10〜1000倍の吸水率を有する請求項1記載の害虫防除用ベイト剤。
- 請求項1記載の架橋ゲルと害虫防除成分と溶媒とを混合した後、乾燥し、請求項1記載のベイト剤を製造する方法。
- 請求項1記載の架橋ゲルに、害虫防除成分と水性溶媒との混合液を吸水させて乾燥し、架橋ゲルに害虫防除成分が保持されたベイト剤を製造する請求項6記載の方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011168565A (ja) * | 2010-02-22 | 2011-09-01 | Lion Corp | 蚊用水性ベイト剤および蚊の駆除方法 |
JP2014522442A (ja) * | 2011-06-07 | 2014-09-04 | ワン エス.アール.エル. | ヒドロゲルを生成するための方法 |
JP2017186336A (ja) * | 2016-04-01 | 2017-10-12 | アース製薬株式会社 | 害虫防除用餌剤の喫食性向上方法 |
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2007
- 2007-02-13 JP JP2007032309A patent/JP2008195649A/ja active Pending
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