JP2008195313A - ワイヤハーネス保持具 - Google Patents

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勲 辻
Morihiko Toyosumi
守彦 豊鷲見
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哲也 藤田
Tsutomu Sakata
勉 坂田
Daiki Nagai
大樹 永易
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Abstract

【課題】移動区間の通線経路においてワイヤハーネスを安定保持し、ワイヤハーネスが他部材と干渉するのを防止する。
【解決手段】自動車のドア側から車体側へとワイヤハーネスを架け渡し、ドアの開閉に応じてドア側からワイヤハーネスが引き出されると共に引き込まれる構成とされたドア用ワイヤハーネスを前記ドア側で保持するワイヤハーネス保持具であって、前記ドアに設けたワイヤハーネス引出位置と、該ワイヤハーネス引出位置から所要寸法はなれたドア内部側で固定部材にワイヤハーネスを固定する固定位置との間のワイヤハーネス移動区間に配置され、一端にワイヤハーネス固定部を備えると共に連結片部を介して他端にドア側固定部を備えた形状とされ、前記連結片は前記ワイヤハーネス固定部で固定するワイヤハーネスの軸線方向に変位可能で、且つ軸直角方向にも一定範囲で変位可能であるがワイヤハーネスが他部材と接触する位置までの変位を制限する構成としている。
【選択図】図1

Description

本発明はワイヤハーネス保持具に関し、詳しくは、自動車のドア側から車体側へとワイヤハーネスを架け渡し、ドアの開閉に応じてドア側からワイヤハーネスが引き出されると共に引き込まれる構成とされたドア用ワイヤハーネスをドア側で保持するワイヤハーネス保持具に関するものである。
従来、自動車に配索されるワイヤハーネスを車体パネルやドアパネルに取り付ける保持具は多数提供されている。
例えば、本出願人は、特開2006−117054号公報(特許文献1)で提供しているワイヤハーネス配索構造では、図10に示すように、ワイヤハーネス2をドア1内部のインナーパネル3に設けたプロテクタ5を挿通させて出入用開口5aから車体6側に引き出している。該プロテクタ5には余長吸収空間5bを設け、該余長吸収空間5bの引出用開口5c位置では、ワイヤハーネス2にバンド型クランプ4を装着してワイヤハーネス2を左右に回転可能に係止し、ドア1の閉動作による余長部2aを余長吸収空間5bのコーナー部5dに沿って湾曲させて余長吸収空間5bにワイヤハーネス2を収容している。
特開2006−117054号公報
特許文献1のワイヤハーネス配索構造では、余長吸収空間5bにおいて、ワイヤハーネス2をドア1側に固定せずにフリーとしているため、ワイヤハーネス2の通線線路が不安定となり、プロテクタ5やインナーパネル3と干渉しやすくなる。この干渉が発生すると、ワイヤハーネス2はプロテクタ5やインナーパネル3に摺接しながら移動するため、ワイヤハーネス2に損傷が発生する要因となる。特に、ワイヤハーネス2を余長吸収空間5bのコーナー部5dに沿って湾曲させてワイヤハーネス2を収容しているため、通線線路が不安定となることで、必要以上に該コーナー部5dと接触してしまい、ワイヤハーネス2を損傷させてしまいやすい問題がある。
本発明は前記問題に鑑みてなされたもので、ワイヤハーネスの移動に追従しながら、該移動区間の通線経路においてワイヤハーネスを安定保持し、ドアインナーパネルあるいはドアトリム等の他部材と干渉しないようにして、ワイヤハーネスの損傷発生を防止することを課題としている。
前記課題を解決するため、本発明は、自動車のドア側から車体側へとワイヤハーネスを架け渡し、ドアの開閉に応じてドア側からワイヤハーネスが引き出されると共に引き込まれる構成とされたドア用ワイヤハーネスを前記ドア側で保持するワイヤハーネス保持具であって、
前記ドアに設けたワイヤハーネス引出位置と、該ワイヤハーネス引出位置から所要寸法はなれたドア内部側で固定部材にワイヤハーネスを固定する固定位置との間のワイヤハーネス移動区間に配置され、
一端にワイヤハーネス固定部を備えると共に連結片部を介して他端にドア側固定部を備えた形状とされ、前記連結片は前記ワイヤハーネス固定部で固定するワイヤハーネスの軸線方向に変位可能で、且つ軸直角方向にも一定範囲で変位可能であるがワイヤハーネスが他部材と接触する位置までの変位を制限する構成としていることを特徴とするワイヤハーネス保持具を提供している。
前記本発明のワイヤハーネス保持具では、一端を移動自在なワイヤハーネスに固定するワイヤハーネス固定部と、ドア側に固定するドア固定部との間にワイヤハーネスの軸線方向に変位可能で且つ軸直角方向の変位は制限できる連結片部を設けている。
前記連結片部は、ワイヤハーネスの軸線方向(即ち、ワイヤハーネスの移動方向)に変位可能としてワイヤハーネスの移動に追従できる一方、ワイヤハーネスの軸直角方向(即ち、固定部材側のワイヤハーネスと接触する恐れのある他部材の方向)には一定範囲まで変位可能であるが、固定部材と接触する位置までの変位は制限できる形状としている。
このように、移動区間のワイヤハーネスを本発明の保持具で保持することにより、ワイヤハーネスの移動に追従させながら、その通線経路を安定化させて、ワイヤハーネスが他部材と接触しながら摺接するのを防止でき、ワイヤハーネスに損傷が発生する恐れを無くすことができる。
前記ワイヤハーネスの移動区間では、該ワイヤハーネスはドアインナーパネルとドアトリムとの間の空隙に配索され、前記連結片部によって上記ワイヤハーネスを両側の前記固定部材となる前記ドアインナーパネルおよびドアトリムと接触させないように保持している。
車体とサイドドアとの間に配索するドア用ワイヤハーネスは、従来は一般的に、ドアパネルおよび車体パネルに貫通穴を設け、これら貫通穴にワイヤハーネスを貫通させ、ウェザーストリップよりも室外側で車体とドア間にワイヤハーネスを渡り配線している。
しかしながら、前記のように、パネルに設けた貫通穴にワイヤハーネスを貫通させる作業は、ワイヤハーネスにコネクタが接続されている非常に難作業となると共に、貫通穴の位置での防水処理が必要となる。
そのため、ドアインナーパネルとドアトリムとの間からワイヤハーネスを引き出し、ウェザーストリップより室内側を通して車体側へとワイヤハーネスを渡り配索する場合がある。この場合、貫通穴を通す作業が不要となると共に防水処理も不要となる利点があるが、特許文献1に記載のように、ドア開閉時に渡り部分のワイヤハーネスをねじると共に伸縮させる必要がある。よって、前記したように、ドア内部側でワイヤハーネスを伸縮自在(即ち、移動自在)に収容することとなり、ワイヤハーネスの移動区間では通線経路が不安定となる問題が生じる。
しかしながら、本発明の前記ワイヤハーネス保持具を用いてドアインナーパネルまたはドアトリムに保持し、あるいは両側のドアインナーパネルとドアトリムにワイヤハーネスを前記ワイヤハーネス保持具を介して保持すると、ワイヤハーネスをドアインナーパネルおよびドアトリムに接触することを防止できる。
なお、前記のようにドアインナーパネルとドアトリムに挟まれた空隙にワイヤハーネスを移動自在に配索する場合に限定されず、ワイヤハーネスを移動自在に配索している箇所においても適宜に用いることができる。
本発明のワイヤハーネス保持具は、前記ワイヤハーネス固定部、連結片部およびドア側固定部は樹脂で一体的に成形した樹脂成形品とすることが好ましい。なお、ワイヤハーネス固定部、ドア側固定部、連結片部を別個に設け、これらを相互に連結固定した構成としてもよい。
前記連結片部の具体的な形状は、コイル状、折り畳み状あるいは複数の環状部が長さ方向に連結した形状とし、両端に連結するワイヤハーネス固定部とドア側固定部の寸法に相当する前記ワイヤハーネスの軸直角方向の寸法が可変とされ、かつ、前記ドア側固定部に対して前記ワイヤハーネスの軸線方向に揺動自在に連結されていることが好ましい。
前記折り畳み形状とする場合、連結方向と直交方向への折り畳みや連結方向への折り畳みのいずれでもよい。また、複数の環状部を長さ方向に連結した形状とする場合は、菱形環状部を連結したり、四角穴を間隔をあけて設けた帯状体としている。
いずれの形状としても、両端のドア側固定部とワイヤハーネス固定部間の寸法を一定範囲で可変できると共に、該一定範囲以上の可変は制限できるものとしている。
前記連結片部の一端に設ける前記ワイヤハーネス固定部の構成として、例えば、下記の構成が採用できる。
(1)連結片部の先端にバンド係止部を設けると共に、該バンド係止部から締結バンドを延在させ、該締結バンドをワイヤハーネスに巻き付けてバンド係止部で締結する構成。
(2)前記連結片部の一端に、対向して一対の弾性円弧枠を突設し、該弾性円弧枠をワイヤハーネスの対向する外周面に取り付けてワイヤハーネスを狭持固定する構成。
(3)前記連結片部の一端に、一対の円弧枠からなる環状クリップを突設し、該環状クリップ内にワイヤハーネスを通して、前記一対の環状クリップをロック結合する構成。
(4)前記連結片部の一端にテープ巻き用舌片を突出し、ワイヤハーネスをテープ巻き用舌片に粘着テープで巻き付ける構成。
前記ドア側固定部と構成として、例えば、下記の構成が採用できる。
(1)前記連結片部の他端に、羽根形状のクリップを突設し、ドアインナーパネルやドアトリム等のドア側固定部材に設けた係止穴にクリップを挿入係止する構成。
(2)前記連結片部の他端に係止爪を突設した係止板を設け、ドア側固定部材に設けた係止穴に係止する構成。
(3)前記連結片部の他端に軸線方向に間隔をあけて係止鍔を設け、ドア側固定部材に突設したナットに挿入係止する構成。
(4)前記連結片部の他端に円筒部を突設し、該円筒部の内面に係止爪を突設し、ドア側固定部材に突設したスタットボルトを挿入係止する構成。
(5)前記連結片部の他端に、V形状の本体の両端に係止爪を設けたクリップを突設し、該クリップをドア側固定材に穿設した係止穴の周縁に係止する構成。
(6)前記連結片部の他端に対向した弾性円弧枠を設け、ドア側固定部材に取り付けた棒状係止材に嵌合係止する構成。
前述したように、本発明によれば、移動区間のワイヤハーネスを本発明の保持具で保持することにより、ワイヤハーネスの移動に追従させながら、その通線経路を安定化させて、ワイヤハーネスが他部材と接触しながら摺接するのを防止でき、ワイヤハーネスに損傷が発生する恐れを無くすことができる。
特に、ドアインナーパネルとドアトリムに挟まれた空隙にワイヤハーネスを移動自在に配索する場合、ワイヤハーネスをドアインナーパネルおよびドアトリムに接触することを防止できる。
本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図4は、本発明の第1実施形態を示し、自動車のサイドドア10に配索されるドア用ワイヤハーネスW/H(以下、ワイヤハーネスW/Hと称す)を車体20側へと配索しており、サイドドア10と車体20との間に架け渡した部位のワイヤハーネスW/Hにグロメット30を外装している。
詳細には、図1に示すように、サイドドア10(以下、ドア10と称す)内に配索したワイヤハーネスW/Hは、ドアアウターパネル11と接合するドアインナーパネル12と該ドアインナーパネル12の室内面側に被せて取り付けるドアトリム13とに挟まれた空間から引き出しており、ドア10の開閉に応じてドア10側からワイヤハーネスW/Hが引き出されると共に引き込まれる。
ドアインナーパネル12とドアトリム13との間の空間には、図2に示すように、ドアトリム13の隅部に外周面が円弧状のスピーカ15を配置しており、ワイヤハーネスW/Hにテープ巻き、又はバンド巻き固定したクランプ16をスピーカ15の下方位置でドアインナーパネル12に係止している。
ドアトリム13の車体対向壁13aには、スピーカ15と対向する位置にワイヤハーネス引出位置となるワイヤハーネス引出口13cを設け、該ワイヤハーネス引出口13cを通してワイヤハーネスW/Hを車体20側へ引き出している。
ワイヤハーネス引出口13cには、位置決め保持材17を設け、前記グロメット30は蛇腹筒部31のドア側先端32を位置決め保持し、ワイヤハーネスW/Hを車体20側へ引き出している。ワイヤハーネス引出口13cより引き出したワイヤハーネスW/Hはドア10に設けたウェザーストリップ14よりも室内側を通して架け渡している。
ドア10内部に配索しているワイヤハーネスW/Hは、ワイヤハーネス引出口13cから前記ワイヤハーネスを固定するクランプ16の取り付け位置までは固定されておらず、ワイヤハーネスW/Hが移動可能なワイヤハーネス移動空間Sとしている。
ワイヤハーネス移動空間Sではドア10の開閉に追従して、ワイヤハーネスW/Hがワイヤハーネス軸線方向Xに移動している。ドア10内部に配索しているワイヤハーネスW/Hを構成する電線群はテープを荒巻きしている。
ワイヤハーネス移動空間Sのワイヤハーネス引出口13cからクランプ16までの途中に、ワイヤハーネスW/Hをワイヤハーネス保持具40でドアインナーパネル12に保持している。
ワイヤハーネス保持具40は、ドアトリム13側の端部にワイヤハーネス固定部41を備えると共に連結片部42を介して、インナーパネル12側の端部にドア側固定部43を備えている。
連結片部42は、図1に示すように、コイル状としており、該連結片部42のドアトリム13側の先端には、ワイヤハーネス固定部41となる板状のテープ巻舌片41aをワイヤハーネス軸線方向Yに突設している。
該テープ巻き舌片41aとワイヤハーネスW/HにテープTを巻きつけ、ワイヤハーネス保持具40をワイヤハーネスW/Hに締結している。
連結片部42の他端には、ドア側固定部43となる羽形状のクリップ43aを突設している。該クリップ43aは軸部43b先端から羽部43cを突出させていると共に、該軸部43bの根元の全周から皿部43dを突設させている。該クリップ43aは、ドア側固定部材となるドアインナーパネル12の設けた係止穴12aに該クリップ43aの羽部43cを挿入してドアインナーパネル12にクリップ43aを係止している。
連結片部42はワイヤハーネス軸線方向Xに変位可能で、且つ軸直角方向Yにも一定範囲で変位可能であるが、ワイヤハーネスW/Hがドアトリム13およびドアインナーパネル12と接触する位置までの変位を制限する設定としている。
ワイヤハーネス保持具40のドア側固定部43はドアトリム13に固定してもよく、その場合には、図1(B)に示すように、ドアトリム13の内面に設けたドア側固定部材13aに係止穴13bを設けている。
次ぎに、ドア10の開閉に連動するワイヤハーネスW/Hの作動を説明する。
ドア10を閉じた状態では、図3(A)に示すように、ワイヤハーネスW/Hがクランプ16による係止位置からドアトリム13の車体対向壁13aに近接する側部まで、スピーカ15外周面に沿って配索され、ワイヤハーネス引出口13cの上端位置から外部に引き出されている。ワイヤハーネスW/Hに設けた余長部W/Haはドアインナーパネル12とドアトリム13との間の空間に収容されている。
このとき、図4(A)に示すように、ワイヤハーネス保持具40の連結片部42はワイヤハーネスW/Hの軸直角方向Yに延在しており。ワイヤハーネス固定部41と、連結片部42とドア側固定部43とがY方向に延在する直線状となっている。
一方、ドア10を開いた状態では、図3(B)に示すように、前記ドア10の開動作に伴ってスピーカ15の外周面に沿わせていたワイヤハーネスW/Hがスピーカ15の外周面から離反する方向に移動し、ワイヤハーネスW/Hの余長部W/Haが前記空間から引き出される。
このとき、図4(B)に示すように、ワイヤハーネス保持具40のワイヤハーネス固定部41がワイヤハーネスW/Hの移動に連動してワイヤハーネスW/Hの軸線方向Xにおける一方側X1方向に移動する。一方、ドア側固定部43はドアインナーパネル12に固定されているため、その間の連結片部42はドア側固定部43を支点としてX1方向に傾斜しながら変形し、ワイヤハーネスW/Hの移動に追従する。
其の際、ワイヤハーネスW/Hはワイヤハーネスの軸直角方向Yにも揺動する場合があるが、ワイヤハーネスW/Hがドアトリム13側に揺動して接近しても連結片部42のコイルの伸び量が制限されているためドアトリム13と接触するのが防止できる。逆方向のドアインナーパネル13側に揺動して接近してもコイルからなる連結片部42が介在しているためドアインナーパネル12と接触しない。
また、ドア10が開き位置から閉じ位置へと動作時、ワイヤハーネスW/HはX2方向に移動するが、其の際もワイヤハーネス保持具40で保持していることで、ワイヤハーネスW/Hがドアインナーパネル12とドアトリム13に接触するのを防止できる。
前記構成とすると、ワイヤハーネス移動空間SのワイヤハーネスW/Hを、ワイヤハーネス軸線方向Xおよび軸直角方向Yに変位可能としているワイヤハーネス保持具40で保持することにより、ワイヤハーネスW/Hの移動にスムーズに追従させながら、その通線経路を安定化させることができる。従って、ワイヤハーネスW/Hがドアトリム13およびドアインナーパネル12と接触しながら摺接するのを防止でき、ワイヤハーネスW/Hに損傷が発生する恐れを無くすことができる。
本発明の実施形態を前記構成に限定されず、ワイヤハーネス保持具40のワイヤハーネス固定部41、連結片部42、ドア側固定部43は図5〜図8の構成としてもよい。
図5(A)〜(C)にワイヤハーネス固定部41の第1〜3変形例を示す。
図5(A)に示す第1変形例のワイヤハーネス固定部41−1は、連結片部42の端部に対向する一対の弾性円弧枠41a−1を突設し、該弾性円弧枠41a−1をワイヤハーネスW/Hの対向する外周面に取り付けてワイヤハーネスW/Hを狭持固定する構成としている。
図5(B)に示す第2変形例のワイヤハーネス固定部41−2は、図5(B)に示すように、連結片部42の端部から一対の円弧枠41a−1からなる環状クリップ41a−2を突設し、該環状クリップ41a−2内にワイヤハーネスW/Hを通して、前記一対の環状クリップ41a−2をロック結合する構成としている。
図5(C)に示す第3変形例のワイヤハーネス固定部41−3は、連結片部42の端部にバンド締め部41a−3を突出し、該バンド締め部41a−3から突出したバンド41a−4をワイヤハーネスW/Hに巻き付けた後にバンド締め部41a−3に通して締結している。
図6(A)〜(D)に連結片部42の第1〜第4変形例を示す。
図6(A)に示す第1変形例の連結片部42−1は、複数の菱形環状部42a−1を長さ方向に連結している構成としている。
図6(B)に示す第2変形例の連結片部42−2は、真っ直ぐに伸びた長尺部42a−2と短尺部42b−2とを備え、該長尺部42a−2と短尺部42b−2との間に逆方向に折り返した一対の屈曲部42c−2を設けている構成としている。
図6(C)に示す第3変形例の連結片部42−3は、複数の折り曲げ部42a−3を設けて蛇行させ、連結方向へ折りたたんだツヅレ折り状に構成としている。
図6(D)に示す第4変形例の連結片部42−4は、複数の四角穴42a−4を間隔をあけて長さ方向に設けて帯状体としている。本変形例の場合、ワイヤハーネス軸線方向Xに変位量は大きいが、ワイヤハーネス軸直角方向Yの変位量は少ない。
図7(A)〜(C)および図8(A)(B)にドア側固定部43の第1〜5変形例を示す。
図7(A)に示す第1変形例のドア側固定部43−1は、連結片部42の端部に係止爪43a―1を設け、ドア側固定部材12aから突設した係止板12b−1の係止穴12c−1に該係止爪43a―1を係止する構成としている。
図7(B)に示す第2変形例のドア側固定部43−2は、連結片部42の端部に軸線方向Xに間隔をあけて係止鍔43a−2を設け、ドア側固定部材12aに突設したナット12b−2に挿入係止する構成としている。
図7(C)に示す第3変形例のドア側固定部43−3は、連結片部42の端部から円筒部43a−3を突設し、該円筒部43a−3の内面に係止爪43b−3を突設し、ドア側固定部材12aに突設したスタットボルト12b−3を挿入係止する構成としている。
図8(A)に示す第4変形例のドア側固定部43−4は、連結片部42の端部に、V形状の本体43b−4の両端に係止爪43c−4を設けたクリップ43a−4を突設し、該クリップ43a−4をドア側固定材12aから突設した板部12b−4に係止する構成としている。
図8(B)に示す第5変形例のドア側固定部43−5は、連結片部42の端部に対向した弾性円弧枠43a−5を設け、ドア側固定部材12aに取り付けた棒状係止材12b−5に嵌合係止する構成としている。
さらに、前記第1実施形態では、ワイヤハーネスW/Hをドアインナーパネル12側にワイヤハーネス保持具40を介して保持しているが、前記した図1(B)に示すようにドアトリム13側にワイヤハーネス保持具40のドア側固定部43を固定して保持してもよい。
さらに、図9の第2実施形態に示すように、ワイヤハーネスW/Hを第1ワイヤハーネス保持具40−1を介してドアインナーパネル12で保持すると共に、第2ワイヤハーネス保持具40−2でドアトリム13でも保持し、ワイヤハーネスW/Hの移動区間の空間中の中心位置に安定保持できるようにしてもよい。
また、前記実施形態はいずれもドア内において、ドアインナーパネルとドアトリムとに挟まれた空間にワイヤハーネスを移動自在に配索している場合であるが、車両において同様にワイヤハーネスが配索される領域にも適用することができる。
例えば、スライドドアシート内のワイヤハーネスをフロアハーネスと接続する場合に、パネルとトリムとの間に移動自在にワイヤハーネスを配索している場合、開閉自在なルーフにおいてルーフパネルとルーフトリム内に移動可能にワイヤハーネスを配索している場合等にも、本発明のワイヤハーネス保持具を用いることができる。
(A)は本発明の実施形態のワイヤハーネス保持具であり、(B)はドア側固定部材の変形例である。 本発明の実施形態のドア用ワイヤハーネスの配索構造を示す図面である。 ワイヤハーネスの配索構造を示し(A)はドアを閉じた状態を示す図面、(B)はドアを開けた状態を示す図面である。 (A)はドアを閉じた状態のワイヤハーネス保持具を示す断面図であり、(B)ドアを開いた状態のワイヤハーネス保持具を示す断面図である。 (A)〜(C)はワイヤハーネス固定部の第1〜第3変形例を示す図面である。 (A)〜(D)は、連結片部の第1〜第4変形例を示す図面である。 (A)〜(C)はドア側固定部の第1〜第3変形例を示す図面である。 (A)(B)はドア側固定部の第4および第5変形例を示す図面である。 第2実施形態を示す概略平面図である。 従来例を示す図面である。
符号の説明
10 ドア
11 ドアアウターパネル
12 ドアインナーパネル
13 ドアトリム
14 ウェザーストリップ
20 車体
30 グロメット
40 ワイヤハーネス保持具
41 ワイヤハーネス固定部
42 連結片部
43 ドア側固定部
W/H ワイヤハーネス
W/Ha 余長部
X ワイヤハーネス軸線方向
Y ワイヤハーネス軸直角方向

Claims (3)

  1. 自動車のドア側から車体側へとワイヤハーネスを架け渡し、ドアの開閉に応じてドア側からワイヤハーネスが引き出されると共に引き込まれる構成とされたドア用ワイヤハーネスを前記ドア側で保持するワイヤハーネス保持具であって、
    前記ドアに設けたワイヤハーネス引出位置と、該ワイヤハーネス引出位置から所要寸法はなれたドア内部側で固定部材にワイヤハーネスを固定する固定位置との間のワイヤハーネス移動区間に配置され、
    一端にワイヤハーネス固定部を備えると共に連結片部を介して他端にドア側固定部を備えた形状とされ、前記連結片は前記ワイヤハーネス固定部で固定するワイヤハーネスの軸線方向に変位可能で、且つ軸直角方向にも一定範囲で変位可能であるがワイヤハーネスが他部材と接触する位置までの変位を制限する構成としていることを特徴とするワイヤハーネス保持具。
  2. 前記ワイヤハーネスの移動区間では、該ワイヤハーネスはドアインナーパネルとドアトリムとの間の空隙に配索され、前記連結片部によって上記ワイヤハーネスを両側の前記固定部材となる前記ドアインナーパネルおよびドアトリムと接触させないように保持している請求項1に記載のワイヤハーネス保持具。
  3. 前記連結片部は、コイル状、折り畳み状あるいは複数の環状部が長さ方向に連結した形状とし、両端に連結するワイヤハーネス固定部とドア側固定部の寸法に相当する前記ワイヤハーネスの軸直角方向の寸法が可変とされ、かつ、前記ドア側固定部に対して前記ワイヤハーネスの軸線方向に揺動自在に連結されている請求項1または請求項2に記載のワイヤハーネス保持具。
JP2007034480A 2007-02-15 2007-02-15 ワイヤハーネス保持具 Withdrawn JP2008195313A (ja)

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