JP2008194221A - 電気掃除機用吸込口体 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構造で、効果的な集塵が可能な電気掃除機用吸込口体を提供する。
【解決手段】吸込口体100は、カバー101、吸込口102、流出口103、第一の流路110、第二の流路120、ブレード104、および、円柱体106と、流出口103において第一の流路110または第二の流路120のいずれか一方を閉塞可能な弁105とを備え、弁105とブレード104は、互いの相対的な位置の関係を保って円柱体106を中心として回転可能であるように円柱体106に接続され、ブレード104を起毛301に接触させてカバー101を移動させると、ブレード104が円柱体106を中心に回動し、弁105は、ブレード104の回動に連動して回動することによってカバー101の移動方向側に配置されている第一の流路110または第二の流路120を流出口103において閉塞するように、円柱体106を通してブレード104と連結されている。
【選択図】図4
【解決手段】吸込口体100は、カバー101、吸込口102、流出口103、第一の流路110、第二の流路120、ブレード104、および、円柱体106と、流出口103において第一の流路110または第二の流路120のいずれか一方を閉塞可能な弁105とを備え、弁105とブレード104は、互いの相対的な位置の関係を保って円柱体106を中心として回転可能であるように円柱体106に接続され、ブレード104を起毛301に接触させてカバー101を移動させると、ブレード104が円柱体106を中心に回動し、弁105は、ブレード104の回動に連動して回動することによってカバー101の移動方向側に配置されている第一の流路110または第二の流路120を流出口103において閉塞するように、円柱体106を通してブレード104と連結されている。
【選択図】図4
Description
この発明は、電気掃除機の吸込口体に関する。
従来、バキューム式掃除機によってカーペット上の塵埃やカーペットの起毛の間にある塵埃を吸引する際においては、吸込口にパワーブラシやタービンブラシを持つ掃除機の方が、そのようなブラシを持たない掃除機よりも集塵能力において優れているという報告がよく見られる。
特開平4−314411号公報(特許文献1)に記載の電気掃除機の吸込口体は、吸込口体の本体に、可撓性のあるブレードとブレードを回転させるためのモータを備え、モータがブレードを回転させて、じゅうたんの毛足に付着した塵埃を掻き上げながらじゅうたん面の清掃を行なうことが可能な吸込口体である。
なお、電気掃除機の吸込口体内の気流路を変更するものとしては、次の2つがある。
米国特許第2180694号明細書(特許文献2)に記載の掃除機は、吸込口体の外部のハンドルを使用者が操作して吸込口体内の気流路を変更することが可能な掃除機である。
また、米国特許第2659099号明細書(特許文献3)に記載の掃除機は、吸込口体に接続されている延長管を使用者が押下することによって吸込口体内の気流路を変更することが可能な掃除機である。
特開平4―314411号公報
米国特許第2180694号明細書
米国特許第2659099号明細書
しかしながら、特開平4−314411号公報(特許文献1)に記載の吸込口体のようにモータで回転させるブレードを持つ吸込口体や、モータで駆動するパワーブラシを持つ吸込口体においては、吸込口体の重量が重くなる。
また、モータで回転させるパワーブラシを持つ吸込口体においては、電源からのモータまでの配線は、電気掃除機本体から吸気用のホースなどを介して吸込口体まで配置しなければならないので、吸気用のホースが硬く大きいものになり、電気掃除機全体の取り回し性や収納性が悪くなる。
また、電気掃除機本体の電動送風機が発生させる吸気の一部を利用して、電動機を用いずにブラシを回転させるタービンブラシにおいては、その原理上、ブラシを回転させることは掃除機本体の電動送風機が発生させる吸気の負荷になる。
さらに、モータを用いてブラシを回転させる吸込口体も、タービンブラシを用いる吸込口体も、ブラシを回転させながら使用するために、繊維ゴミの絡みつきが生じやすくメンテナンスが煩わしいという点や、構造が複雑な点、騒音が大きいという点が欠点である。
そこで、この発明の目的は、簡単な構造で、騒音を抑え、効果的な集塵が可能な電気掃除機用吸込口体を提供することである。
この発明に従った電気掃除機用吸込口体は、本体と、吸込口と、流出口と、第一の流路と、第二の流路と、弾性体と、軸体と、弁体とを備える。本体は、一方向とこの一方向と逆の他の方向に移動可能である。吸込口は、塵埃を含む気体を本体内に吸入する。流出口は、本体内から気体を流出させる。第一の流路は、本体の内部において本体の移動方向の一方側に配置されて、吸込口と流出口とを連通する。第二の流路は、本体の内部において本体の移動方向の他方側に配置されて、吸込口と流出口とを連通する。弾性体は、吸込口に配置されて被清掃対象物に接触する。軸体は、弾性体を支持する。弁体は、流出口において第一の流路または第二の流路のいずれか一方を閉塞可能であるように軸体に支持される。弁体と弾性体は、互いの相対的な位置の関係を保って軸体を中心として回動可能であるように軸体に接続されている。弾性体を被清掃対象物に接触させて本体を移動させると、弾性体と被清掃対象物との摩擦によって弾性体が軸体を中心に回動し、弁体は、弾性体の回動に連動して回動することによって本体の移動方向側に配置されている第一の流路または第二の流路を流出口において閉塞するように、軸体を介して弾性体と連結されている。
弾性体を被清掃対象物に接するようにして本体が移動されると、弾性体が接触することによって変形させられた被清掃対象物自体の弾性によって、被清掃対象物から塵埃が弾き出される。弾性体は、本体とともに本体の移動方向に移動するので、弾性体が接触することによって変形された被清掃対象物は、弾性体が通過した後に、弾性体の移動方向と反対側、すなわち、移動方向の後方側において塵埃を弾き出す。
一方、弾性体は、弾性体と被清掃対象物との摩擦によって、軸体の周りに回動する。弾性体を支持する軸体には、弁体も支持されており、弁体は、弾性体の回動と連動して、軸体の周りに回動する。回動した弁体は、第一の流路と第二の流路のうち、本体の移動方向側に配置されている流路を流出口において閉塞する。そのため、本体の移動中には、被清掃対象物から弾き出された塵埃を含む気体は、本体の移動方向の反対側、すなわち、移動方向の後方側に配置されている流路のみを通って本体内に吸入される。
このように、本体の移動方向側の流路を閉塞して、移動方向の後方側の流路のみから塵埃を含む気体を吸引することによって、吸気を集中させることによって吸引力を高めることができる。また、弾性体が被清掃対象物に接触することによって弾き出される塵埃は、上述のように、弾性体の後方に弾き出される。したがって、弾性体を被清掃対象物に接触させて塵埃を弾き出し、本体の移動によって回動する弾性体と連動する弁によって移動方向側の流路を閉塞して後方の流路のみを開放することによって、集塵力を高めることができる。
また、剛体ではなく弾性体を被清掃対象物に接触させることによって、操作性を損なうことなく、また、被清掃対象物に過度の負荷をかけることなく、被清掃対象物から塵埃を弾き出すことができる。
さらにまた、パワーブラシやタービンブラシのブラシのように、モータや吸気で弾性体を回転させることがないので、騒音を抑えることができ、また、弾性体に繊維ゴミが絡まることを防ぐこともできる。
このようにすることにより、簡単な構造で、ブラシを用いずに吸引するのみでは集塵が困難であったカーペット上において、カーペットを傷つけにくく、操作性も良好な形でパワーブラシやタービンブラシを利用した場合と同等以上の集塵能力を持つ吸込口体を実現することができる。電気掃除機の使用者は、パワーブラシやタービンブラシを利用した従来の吸込口体よりも軽量で、信頼性、メンテナンス性と静音性の高い吸込口体を用いて掃除を行うことができる。
この発明に従った電気掃除機用吸込口体においては、弾性体は、吸込口のほぼ全幅に渡って配置されていることが好ましい。
このようにすることにより、塵埃を効率よく集めることができる。
この発明に従った電気掃除機用吸込口体においては、軸体は、円筒状の外周面を有することが好ましい。
このようにすることにより、第一の流路と第二の流路において、円筒の周りに円滑な流れを得ることができるので、吸気を効率よく利用して集塵することができ、また、騒音を減少することができる。
この発明に従った電気掃除機用吸込口体においては、本体が静止している場合には弾性体は吸込口の所定の位置に保持されるように、軸体が付勢部材を介して本体に取り付けられていることが好ましい。
このようにすることにより、本体の静止の状態から、本体をどちらの方向に移動させても、円滑に清掃を開始することができる。
以上のように、この発明によれば、簡単な構造で、騒音を抑え、効果的な集塵が可能な電気掃除機用吸込口体を提供することができる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1と図2は、この発明の一つの実施の形態として、接続管に接続された吸込口体の全体を示す斜視図である。図2は、図1に示す吸込口体を下方向から見たときの状態を示す斜視図である。
図1と図2に示すように、電気掃除機の吸込口体100は、接続管200に接続されている。
吸込口体100は、本体としてほぼ円筒状のカバー101と、カバー101の内部に配置される円筒状の外周面を有する軸体としての円柱体106と、円柱体106に支持される弾性体としてゴム製の長方形の板状のブレード104と、円柱体106をカバー101に支持するために円柱体106の両端から延びる軸端部109と、軸端部109に固着されたアーム108と、カバー101に取り付けられてアーム108に接続される付勢部材としてバネ107とを備える。
カバー101は、円柱体106の外周面と両側面を覆う円筒形状で、カバー101の外周面においては、カバー101の中心軸に沿って開口された開口部が二箇所形成されている。そのうちの一方の開口部は塵埃を含む気体をカバー101内に吸入するための吸込口102であり、他方の開口部は塵埃を含む気体をカバー101内から接続管200内に流出させるための流出口である。吸込口102はカバー101の下部に形成され、流出口は、カバー101の上部に形成されている。吸込口体100と接続管200は、カバー101に形成された流出口において接続されている。
カバー101の側面には、軸端部109と、アーム108と、バネ107が配置されている。バネ107は、円弧状で、バネ107の二つの端部107bでアーム108に固定され、二つの端部107の間にある固定部107aでカバー101に固定されている。円柱体106の両側面の軸端部109を結ぶ線は、円柱体106の中心軸に一致し、カバー101の中心軸にも一致する。円柱体106は、中心軸を中心にして回動することができる。
ブレード104は、円柱体106の外周面上に、円柱体106の一方の側面から他方の側面までの全幅に亘って、円柱体106の中心軸に沿って配置されている。ブレード104は長方形の板状で、長方形の一辺が円柱体106に埋め込まれるようにして円柱体106に固定され、ブレード104を形成する長方形の辺のうち、円柱体106に埋め込まれた辺に対向する辺は、吸込口102からカバー101の外部に出ている。このように、ブレード104の一部が吸込口102の外部に出ているので、ブレード104は、吸込口102の外部の被清掃対象物に接触することができる。
接続管200は、延長管やサクションホースを介して、吸気を発生させる電動送風機を備える電気掃除機の本体に接続される。電気掃除機本体の電動送風機が駆動して吸気が発生すると、吸込口体100の外部の気体は、吸込口102からカバー101の内部に吸引され、カバー101の内部から接続管200の内部に流出し、延長管、サクションホースなどを経由して電気掃除機本体に吸引される。
使用者は、延長管などに取り付けられた把手(図示しない)を保持して動かすことによって、吸込口体100を移動させることができる。
吸込口体100を被清掃対象物上に置いて、ブレード104を被清掃対象物に接触させながら吸込口体100を移動させると、ブレード104と被清掃対象物との摩擦によって、ブレード104に外力が加えられる。ブレード104に加えられる外力の向きが、円柱体106の外周面の周方向の向きであれば、ブレード104に加えられる外力の向きによって円柱体106が中心軸を中心にして回動する。ブレード104は、円柱体106に固定されているので、円柱体106とともに円柱体106の中心軸を中心にして回動する。
吸込口体100が静止している状態では、円柱体106に取り付けられたブレード104が吸込口102の端部102aと端部102bの両方からほぼ等しい距離の位置、すなわち、吸込口102の中心の初期位置に配置されるように、円柱体106の軸端部109に固着されたアーム108がバネ107を介在してカバー101に取り付けられている。使用者が吸込口体100を移動させて、ブレード104に外力が加えられて円柱体106が円柱体106の中心軸を中心にして回動すると、その回動と連動してアーム108が回動する。たとえば、円柱体106が図2に矢印で示す方向Aの向きに回動すると、アーム108も方向Aの向きに回動する。アーム108が方向Aの向きに回動すると、バネ107が方向Aの向きに押し縮められて変形し、アーム108は方向Aと反対の方向Bにバネ107の復元力によって付勢される。円柱体106に働いていた外力が加えられなくなると、バネ107がアーム108に付勢する方向Bの向きの復元力によって、アーム108が方向Bの向きに回動してもとの位置に戻り、アーム108の動きと連動して、ブレード104がもとの位置に戻る。このようにして、ブレード104は、外力が加えられて円柱体106とともに回動しても、円柱体106に外力が加わっていない吸込口体100の静止状態では、吸込口102の中心の初期位置に戻る。
図3は、接続管に接続された吸込口体の全体について、図2のIII−III線の方向から見た円柱体の中心軸に垂直な断面を示す図である。
図3に示すように、円柱体106には、弁体として板状の弁105が形成されている。弁105は、円柱体106の外周面から突出するように、円柱体106の一方の側面から他方の側面までの全幅に亘って、円柱体106の中心軸に沿って、円柱体106と一体に形成されている。弁105はカバー101に覆われる位置にあり、外部からは見ることができない(図1、図2)。カバー101の上部には、カバー101内から気体を流出させる流出口103が形成されている。カバー101は、流出口103から流出する気体が接続管200に流入するように、接続管200に接続されている。
円柱体106は、カバー101を形成する円筒の中心軸と円柱体106の中心軸が一致するように、カバー101の内部に配置されている。円柱体106の中心軸に垂直な方向の断面として描かれる円の中心を、中心106aとする。円柱体106の中心軸に垂直な断面としての円の周上において、ブレード104が円柱体106に固定される位置をブレード固定点106bとし、弁105が円柱体106に形成される位置を弁固定点106cとする。また、吸込口102において、吸込口102の端部102aと端部102bの両方からほぼ等しい距離Wにある点を吸込口中心102cとする。
この実施の形態においては、ブレード固定点106bと中心106aとを結んだ線と、弁固定点106cと中心106aとを結んだ線とがなす角度は、135°である。ブレード104と弁105は、この角度が保たれるように、円柱体106に固定されている。また、吸込口中心102cと中心106aとを結んだ線と、流出口103の中心と中心106aとを結んだ線とがなす角度は、135°である。
円柱体106は、カバー101の内部において、弁105が流出口103の方向を向くように配置される。したがって、吸込口体100の静止状態では、ブレード104がほぼ吸込口中心102cに位置し、弁105は流出口103のほぼ中心に位置する。
円柱体106の外周面から弁105の先端105aまでの弁105の長さL1は、円柱体106の外周面からカバー101の内壁までの間隔L2よりも長い。そのため、流出口103の中心に配置された弁105が円柱体106の中心軸を中心に円柱体106とともに、図3に矢印で示す方向Cの向きに回動すると、弁105の先端105aが角103aに接触し、弁105が方向Dの向きに回動すると、弁105の先端105aが角103bに接触する。したがって、弁105は、流出口103の角103aと角103bとの間でのみ回動することができる。
カバー101と円柱体106との間には空間がある。カバー101の円筒の内周面と円柱体106の外周面は、吸込口102から流出口103までの間に、第一の流路110と第二の流路120を形成している。第一の流路110は、吸込口102からカバー101の内部に吸入された気体が、中心106aを中心にして時計回りに、カバー101の内壁と円柱体106の外周面に沿って流出口103まで進むことができる流路である。第二の流路120は、吸込口102からカバー101の内部に吸入された気体が、中心106aを中心にして反時計回りに、カバー101の内壁と円柱体106の外周面に沿って流出口103まで進むことができる流路である。
図4は、吸込口体を一方向に移動させたときに塵埃が吸引される様子を模式的に示す断面図である。吸込口体の移動方向は、図の右から左に向かう方向、すなわち、図4にて矢印Pで示される方向である。吸込口体をこのように移動させる動作を押し動作という。
使用者が押し動作をする場合、第一の流路110は移動方向の前方側に配置される流路となり、第二の流路120は移動方向の前方側と反対側、すなわち後方側に配置される流路となる。
図4(A)に示すように、床面300に起毛301があるカーペットなどの上で、電気掃除機本体の電動送風機を駆動させて吸気を発生させて、接続管200に接続されている把手(図示しない)を使用者が保持して、吸込口体100を図4の矢印で示す移動方向Pの向き、すなわち、右から左に移動させる(押し動作)。
ブレード104が起毛301に接触した状態で吸込口体100を移動方向Pの向きに移動させると、ブレード104が起毛301を吸込口体100の移動方向P側、すなわち図の左側に傾倒させる。起毛301が傾倒すると、起毛301に付着してカーペットの表面には出ていなかった塵埃400がブレード104の移動方向Pの後方側、すなわち図の右側において表面に現れる。ブレード104はゴム製で、薄い板状に形成されており、起毛301と接触すると起毛301を傾倒させるとともにブレード104自体も変形する。そのため、起毛301を必要以上に倒したり、カーペットや床面300を傷つけたりすることを防ぐことができる。
ブレード104は、起毛301との摩擦によって、初期位置である吸込口102の吸込口中心102cから移動方向Pの後方側に、すなわち、図4において反時計回りに回動する。弁105はブレード104との位置関係が固定されて円柱体106に形成されているため、ブレード104の回動に連動して、弁105も反時計回り(図3の方向Cの向き)に回動する。弁105がある程度回動すると、弁105の先端105aが角103aに接触する。弁105の先端105aが角103aに接触すると、弁105は吸込口体100の移動方向P側に形成されている第一の流路110を流出口103において閉塞する。
このようにして、第一の流路110が閉塞されると、吸込口100のカバー101の内部には、図中に破線で示す矢印のように、吸込口体100の移動方向Pの後方側に形成されている第二の流路120のみを通って気体が吸入される。
図4(B)に示すように、使用者が押し動作を続けて吸込口体100がさらに図の左側に移動させられると、弁105の先端105aは角103aに接触しているので、弁105と、弁105と連動するブレード104は、図4(A)の位置からさらに回動することはない。また、使用者が押し動作を続けてブレード104に外力を加え続けているので、バネ107の付勢によって円柱体106が時計周りに回転して弁105が第一の流路110を開放することはない。
弁105の先端105aを角103aに接触させたままで押し動作を続けると、ブレード104は起毛301に接触したままで起毛301上を滑って移動し、ブレード104の後方では、起毛301が起毛301自体の弾性力によってもとの位置に戻る。このとき、起毛301に付着していた塵埃400が弾かれる。起毛301の間から弾き出された塵埃400は、吸込口102から吸込口体100の移動方向Pの後方側に配置されている第二の流路120を通ってカバー101の内部に吸引される。
図5は、吸込口体を一方向と逆の他の方向に移動させたときに塵埃が吸引される様子を模式的に示す断面図である。吸込口体の移動方向は、図の左から右に向かう方向、すなわち、図5にて矢印Qで示される方向である。吸込口体をこのように移動させる動作を引き動作という。
使用者が引き動作をする場合、第二の流路120は移動方向の前方側に配置される流路となり、第一の流路110は移動方向の前方側と反対側、すなわち後方側に配置される流路となる。
図5(A)に示すように、床面300に起毛301があるカーペットなどの上で、電気掃除機本体の電動送風機を駆動させて吸気を発生させて、接続管200に接続されている把手(図示しない)を使用者が保持して、吸込口体100を図5の矢印で示す移動方向Qの向き、すなわち、左から右に移動させる(引き動作)。
ブレード104が起毛301に接触した状態で吸込口体100を移動方向Qの向きに移動させると、ブレード104が起毛301を吸込口体100の移動方向Q側、すなわち図の右側に傾倒させる。起毛301が傾倒すると、起毛301に付着してカーペットの表面には出ていなかった塵埃400がブレード104の移動方向Qの後方側、すなわち図の左側において表面に現れる。
ブレード104は、起毛301との摩擦によって、初期位置である吸込口102の吸込口中心102cから移動方向Qの後方側に、すなわち、図5において時計回りに回動する。弁105はブレード104との位置関係が固定されて円柱体106に形成されているため、ブレード104の回動に連動して、弁105も時計回り(図3の方向Dの向き)に回動する。弁105がある程度回動すると、弁105の先端105aが角103bに接触する。弁105の先端105aが角103bに接触すると、弁105は吸込口体100の移動方向Q側に形成されている第二の流路120を流出口103において閉塞する。
このようにして、第二の流路120が閉塞されると、吸込口100のカバー101の内部には、図中に破線で示す矢印のように、吸込口体100の移動方向Qの後方側に形成されている第一の流路110のみを通って気体が吸入される。
図5(B)に示すように、使用者が引き動作を続けて吸込口体100がさらに図の右側に移動させられると、弁105の先端105aは角103bに接触しているので、弁105と、弁105と連動するブレード104は、図5(A)の位置からさらに回動することはない。また、使用者が引き動作を続けてブレード104に外力を加え続けているので、バネ107の付勢によって円柱体106が反時計周りに回転して弁105が第二の流路120を開放することはない。
弁105の先端105aを角103bに接触させたままで引き動作を続けると、ブレード104は起毛301に接触したままで起毛301上を滑って移動し、ブレード104の後方では、起毛301が起毛301自体の弾性力によってもとの位置に戻る。このとき、起毛301に付着していた塵埃400が弾かれる。起毛301の間から弾き出された塵埃400は、吸込口102から吸込口体100の移動方向Qの後方側に配置されている第一の流路110を通ってカバー101の内部に吸引される。
このように、吸込口体100は、カバー101と、吸込口102と、流出口103と、第一の流路110と、第二の流路120と、ブレード104と、円柱体106と、弁105とを備える。カバー101は、一方向とこの一方向と逆の他の方向に移動可能である。吸込口102は、塵埃を含む気体をカバー101内に吸入する。流出口103は、カバー101内から気体を流出させる。第一の流路110は、カバー101の内部においてカバー101の移動方向の一方側に配置されて、吸込口102と流出口103とを連通する。第二の流路120は、カバー101の内部においてカバー101の移動方向の他方側に配置されて、吸込口102と流出口103とを連通する。ブレード104は、吸込口102に配置されて起毛301に接触する。円柱体106は、ブレード104を支持する。弁体105は、流出口103において第一の流路110または第二の流路120のいずれか一方を閉塞可能であるように円柱体106に支持される。弁105とブレード104は、互いの相対的な位置の関係を保って円柱体106を中心として回動可能であるように円柱体106に接続されている。ブレード104を起毛301に接触させてカバー101を移動させると、ブレード104と起毛301との摩擦によってブレード104が円柱体106を中心に回動し、弁105は、ブレード104の回動に連動して回動することによってカバー101の移動方向側に配置されている第一の流路110または第二の流路120を流出口103において閉塞するように、円柱体106を通してブレード104と連結されている。
ブレード104を起毛301に接するようにしてカバー101が移動されると、ブレード104が接触することによって変形させられた起毛301のそれ自体の弾性によって、起毛301から塵埃400が弾き出される。ブレード104は、カバー101とともにカバー101の移動方向に移動するので、ブレード104が接触することによって変形された起毛301は、ブレード104が通過した後に、ブレード104の移動方向と反対側、すなわち、移動方向の後方側において塵埃400を弾き出す。
一方、ブレード104は、ブレード104と起毛301との摩擦によって、円柱体106の周りに回動する。ブレード104を支持する円柱体106には、弁105も支持されており、弁105は、ブレード104の回動と連動して、円柱体106の周りに回動する。回動した弁105は、第一の流路110と第二の流路120のうち、カバー101の移動方向側に配置されている流路を流出口103において閉塞する。そのため、カバー101の移動中には、起毛301から弾き出された塵埃400を含む気体は、カバー101の移動方向の反対側、すなわち、移動方向の後方側に配置されている流路のみを通ってカバー101内に吸入される。
カバー101の移動方向側の流路を閉塞して、移動方向の後方側の流路のみから塵埃400を含む気体を吸引することによって、吸気を集中させることによって吸引力を高めることができる。また、ブレード104が起毛301に接触することによって弾き出される塵埃400は、上述のように、ブレード104の後方に弾き出される。したがって、ブレード104を起毛に接触させて塵埃400を弾き出し、カバー101の移動によって回動するブレード104と連動する弁105によって移動方向側の流路を閉塞して後方の流路のみを開放することによって、集塵力を高めることができる。
また、剛体ではなくブレード104を起毛301に接触させることによって、操作性を損なうことなく、また、起毛301に過度の負荷をかけることなく、起毛301から塵埃400を弾き出すことができる。
さらにまた、パワーブラシやタービンブラシのブラシのように、弾性体が回転し続けることがないので、騒音を抑えることができ、弾性体に繊維ごみが絡まることを防ぐこともできる。
このようにすることにより、簡単な構造で、ブラシを用いずに吸引するのみでは集塵が困難であったカーペット上において、カーペットを傷つけにくく、操作性で、パワーブラシやタービンブラシを利用した場合と同等以上の集塵能力を持つ吸込口体100を実現することができる。電気掃除機の使用者は、パワーブラシやタービンブラシを利用した従来の吸込口体よりも軽量で、信頼性、メンテナンス性と静音性の高い吸込口体100を用いて掃除を行うことができる。
このようにすることにより、簡単な構造で、騒音を抑え、効果的な集塵が可能な電気掃除機用吸込口体を提供することができる。
また、吸込口体100においては、ブレード104は、吸込口102のほぼ全幅に渡って配置されている。
このようにすることにより、塵埃400を効率よく集めることができる。
また、吸込口体100においては、円柱体106は、円筒状の外周面を有する。
このようにすることにより、第一の流路110と第二の流路120において、円柱体106の周りに円滑な流れを得ることができるので、吸気を効率よく利用して集塵することができ、また、騒音を減少することができる。
また、吸込口体100においては、本体としてのカバー101が静止している場合にはブレード104は吸込口102の所定の位置に保持されるように、円柱体106がバネ107を介してカバー101に取り付けられている。
このようにすることにより、本体としてのカバー101の静止の状態から、カバー101をどちらの方向に移動させても、円滑に清掃を開始することができる。
以上に開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正と変形を含むものである。
100:吸込口体、101:カバー、102:吸込口、103:流出口、104:ブレード、105:弁、106:円柱体、107:バネ、110:第一の流路、120:第二の流路、起毛301。
Claims (4)
- 一方向とこの一方向と逆の他の方向に移動可能な本体と、
塵埃を含む気体を前記本体内に吸入する吸込口と、
前記本体内から気体を流出させる流出口と、
前記本体の内部において前記本体の移動方向の一方側に配置されて、前記吸込口と前記流出口とを連通する第一の流路と、
前記本体の内部において前記本体の移動方向の他方側に配置されて、前記吸込口と前記流出口とを連通する第二の流路と、
前記吸込口に配置されて被清掃対象物に接触するための弾性体と、
前記弾性体を支持するための軸体と、
前記流出口において前記第一の流路または前記第二の流路のいずれか一方を閉塞可能であるように前記軸体に支持される弁体とを備え、
前記弁体と前記弾性体は、互いの相対的な位置の関係を保って前記軸体を中心として回動可能であるように前記軸体に接続され、
前記弾性体を被清掃対象物に接触させて前記本体を移動させると、前記弾性体と被清掃対象物との摩擦によって前記弾性体が前記軸体を中心に回動し、前記弁体は、前記弾性体の回動に連動して回動することによって前記本体の移動方向側に配置されている前記第一の流路または前記第二の流路を前記流出口において閉塞するように、前記軸体を介して前記弾性体と連結されている、電気掃除機用吸込口体。 - 前記弾性体は、吸込口のほぼ全幅に渡って配置されている、請求項1に記載の電気掃除機用吸込口体。
- 前記軸体は、円筒状の外周面を有する、請求項1または請求項2に記載の電気掃除機用吸込口。
- 前記本体が静止している場合には前記弾性体は前記吸込口の所定の位置に保持されるように、前記軸体が付勢部材を介して前記本体に取り付けられている、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の電気掃除機用吸込口体。
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JP2007032311A JP2008194221A (ja) | 2007-02-13 | 2007-02-13 | 電気掃除機用吸込口体 |
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JP (1) | JP2008194221A (ja) |
-
2007
- 2007-02-13 JP JP2007032311A patent/JP2008194221A/ja active Pending
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