JP2008194091A - 経皮投与断続用スイッチ部材、経皮吸収用パッチ及びイオントフォレーシス装置 - Google Patents

経皮投与断続用スイッチ部材、経皮吸収用パッチ及びイオントフォレーシス装置 Download PDF

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Abstract

【課題】経皮吸収用パッチや、イオントフォレーシス装置において、これらを皮膚又は粘膜に貼り付けたままの状態で、薬物あるいは薬物イオンの投与を任意に断続できる構成を提供する。
【解決手段】経皮吸収用パッチ20の、皮膚又は粘膜への貼り付け面と反対側の反貼付面20Aを覆って、変形部12と外周部14とからなる経皮投与断続用スイッチ部材10を、粘着層14Aにより皮膚又は粘膜に取り付けられている。変形部12は、外側から押圧することによって、反貼付面20Aを皮膚又は粘膜方向に押し込む凸形状(ON位置形状)と、引張つまみ16により反対方向に引っ張って、変形部12の凹凸を反転させ、粘着層12Aにより反貼付面20Aを皮膚又は粘膜から離間する方向に引っ張って、経皮投与を中断させる構成となっている。
【選択図】図2

Description

本発明は、生体の皮膚や粘膜に貼付した状態で、薬剤等を皮膚や粘膜を介して生体に投与するための経皮吸収用パッチやイオントフォレーシス装置に取付けて用いられる経皮投与断続用スイッチ部材及びこの経皮投与断続用スイッチ部材を用いた経皮吸収用パッチ及びイオントフォレーシス装置に関する。
経皮吸収用パッチとしては、例えば、特許文献1に示されるように、禁煙補助剤としてのニコチンを含有したニコチンパッチが知られている。又、特許文献2に示されるように、塩酸モルヒネ等を用いた局所麻酔薬のための経皮吸収用パッチがある。更に、狭心症患者のためのニトロパッチも知られている。
ところで、上記のような経皮吸収用パッチの場合、粘着性のある外装材(バッキング材)に、処方された薬物を固形、半固形、ゲルあるいはゾルにて貼り付け、又は塗布して構成されているが、皮膚に一旦貼付したものを剥がした後は、粘着層に角質が付着しているために、再度貼付することができないという問題点がある。
例えば、ニトロパッチ等においては、ニトログリセリンを一定時間投与すると、頭痛や吐き気を生じることがあり、投与を一旦停止し、後にニトロパッチを貼り直して再度投与できることが望ましいが、上記のような理由で、貼り直すことが困難であった。
同様に、例えば、特許文献3に示されるようなイオントフォレーシス装置においても、作用側電極構造体及び/又は非作用側電極構造体の先端のイオン交換膜を皮膚に貼り付けた後、剥がした場合は、再度貼り直すことが困難であるという問題点があった。
特表2002−532540号公報 特表2005−510488号公報 WO03037425号公報
この発明は、経皮吸収用パッチあるいはイオントフォレーシス装置に取付けて、これらを皮膚あるいは粘膜に貼り付けたままで、経皮投与を断続することができるようにした経皮投与断続用スイッチ部材を提供することを課題とする。
又、上記のような経皮投与断続用スイッチ部材を有する経皮吸収用パッチ及びイオントフォレーシス装置を提供することを課題とする。
本発明者は、鋭意研究の結果、例えばパッチの外側に、経皮投与断続用スイッチ部材を取り付け、押し込んだときに薬物と皮膚が密着し、押し込んだ状態から元の状態に戻すと、薬物が皮膚から離れるようにして、断続経皮投与ができることを見出した。
即ち、以下の実施例により上記課題を解決することができる。
(1)薄板状の変形部と、この変形部の外周端に一体的に連結され、且つ、変形部を囲んで配置された薄板状の外周部と、を有してなり、前記変形部は、前記外周部の板面から厚さ方向の一方に凸となるOFF位置形状と、このOFF位置形状から凹凸が反転して前記板面から厚さ方向の他方に凸となるON位置形状との一方に選択的に変形可能な板状弾性体から構成されていることを特徴とする経皮投与断続用スイッチ部材。
(2)前記変形部及び外周部の、前記変形部がON位置形状のとき凸となる側には、粘着層が形成されていることを特徴とする(1)に記載の経皮投与断続用スイッチ部材。
(3)前記変形部の、前記粘着層と反対側に、変形部を引張ってOFF位置形状とするための、引張りつまみを設けたことを特徴とする(2)に記載の経皮投与断続用スイッチ部材。
(4)前記変形部は、前記外周部を前記厚さ方向の他方に向けて押圧したとき、前記ON位置形状からOFF位置形状に反転されるように構成されたことを特徴とする(1)乃至(3)のいずれかに記載の経皮投与断続用スイッチ部材。
(5)生物の皮膚や粘膜に貼付した状態で薬剤等を経皮吸収により生体内へ導入するための経皮吸収用パッチであって、前記皮膚や粘膜に貼付される面と反対側の反貼付面に、前記(1)乃至(4)のいずれかに記載の経皮投与断続用スイッチ部材が、前記粘着層により粘着して取付けられていることを特徴とする経皮吸収用パッチ。
(6)前記経皮投与断続用スイッチ部材は、その外周の一部あるいは変形部が予め前記反貼付面に貼付けられていることを特徴とする(5)に記載の経皮吸収用パッチ。
(7)前記経皮投与断続用スイッチ部材は、前記反貼付面を覆って皮膚に貼付けられている状態において、前記変形部がOFF位置形状であり、その内側面が前記反貼付面から離間した状態となるように構成されていることを特徴とする(5)又は(6)に記載の経皮吸収用パッチ。
(8)前記(1)乃至(4)のいずれかに記載の経皮投与断続用スイッチ部材における前記変形部の、前記ON位置形状のとき凸となる変形部の表面に、薬剤保持部が設けられ、生物の皮膚や粘膜に貼付した状態で薬剤等を経皮吸収により生体内へ導入するようにされたことを特徴とする経皮吸収用パッチ。
(9)イオントフォレーシスにより薬物イオンを生体に投与するために使用される作用側電極構造体及び非作用側電極構造体と、これらの作用側電極構造体及び非作用側電極構造体に接続された電源と、を有してなるイオントフォレーシス装置であって、前記作用側電極構造体及び非作用側電極構造体の少なくとも一方における、前記皮膚や粘膜に貼付される面と反対側の反貼付面に、前記(1)乃至(4)のいずれかに記載の経皮投与断続用スイッチ部材が、前記粘着層により粘着して取付けられていることを特徴とするイオントフォレーシス装置。
この発明においては、経皮投与断続用スイッチ部材の変形部を厚さ方向一方に凸又はこれから反転して厚さ方向他方に凸の2つの形状の一方に選択的に変形可能な板状弾性体から構成しているので、これを、例えば、経皮吸収用パッチの外側に取り付けた場合に、変形部を押し込んだときは経皮吸収用パッチにおける薬剤保持部が皮膚又は粘膜に圧着し、反対方向に引っ張って反転させた場合は、薬剤保持部が皮膚又は粘膜から離れて、経皮投与を中断させることができる。
以下図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1、図2に示されるように、この実施形態に係る経皮投与断続用スイッチ部材10は、全体が薄板状の、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂シート、ステンレスシート、等から構成されていて、中央に凸球面形状の変形部12、この変形部12の外周端13に一体的に連結され、且つ、変形部12を囲んで配置された薄い平板枠状の外周部14とから構成されている。
変形部12は、図1、図2に示されるように、上方に凸(凸球面)となるOFF位置形状と、このOFF位置形状から、図3に示されるように、凹凸が反転して、下方に凸となるON位置形状との一方に選択的に変形可能に構成されている。
変形部12及び外周部14の、図1、図2における下側面、即ち、変形部12がON位置形状のとき凸となる側には、粘着剤からなる粘着層12A、14Aが設けられている。
又、変形部12の中心における、粘着層12Aと反対側には引張りつまみ16が設けられ、図3に示されるON位置形状から該引張りつまみ16を図において上方に引張って、変形部12をOFF位置形状に戻すことができるようにされている。
このような経皮投与断続用スイッチ部材10は、図2〜図4に示されるように、皮膚又は粘膜S(以下皮膚S)に貼付けられた経皮吸収用パッチ20の反貼付面20A側を覆って、粘着層14Aにより皮膚Sに取付けられるものである。
この経皮吸収用パッチ20は、図1〜図4において、前記経皮投与断続用スイッチ部材10側から、バッキング層22、薬剤保持部24、を備えて構成されている。図1の符号19はエア抜き孔(図2〜4では図示省略)を示す。
なお、薬剤保持部24の表面には、保存時において薬剤保持部24を保護するためのリリースライナー26が貼り付けられている。使用時には、リリースライナー26が剥がされて薬剤保持部24の、図1〜図4において、下側面が皮膚Sへの貼付面25となる。
経皮投与断続用スイッチ部材10は、経皮吸収用パッチ20を覆って、粘着層14Aによって皮膚Sに貼付けられるが、この貼付状態において、変形部12はOFF位置形状であるので、その内側の粘着層12Aが経皮吸収用パッチ20の反貼付面20Aから離間した状態となっていて、これに粘着されることはない。
経皮吸収用パッチ20を皮膚Sに取付けた後は、変形部12を押し込んでON位置形状に変形させると、粘着層12Aが反貼付面20Aに粘着すると共に、変形部12が経皮吸収用パッチ20を皮膚S方向に押し込む。従って、薬剤保持部24は皮膚Sに圧接されることになる。このとき、前記押し込み力の反力は、外周部14の皮膚Sへの粘着力により支えられる。
薬剤投与を中断する場合は、引張りつまみ16を引張ると、変形部12がOFF位置形状に弾力的に変形するため、粘着層12Aを介して、経皮吸収用パッチ20の反貼付面20Aが引張られて、皮膚Sから離れたり、ほとんど接触していない状態に維持される。従って、薬剤保持部24からの皮膚Sへの薬剤投与が中断されることになる。
中断後、投与を再開する場合は、変形部12を押し込めば、図4に示されるように、前記と同様に、変形部12が反貼付面20Aを押圧して、薬剤保持部24が皮膚に圧接し、薬剤投与が再開されることになる。
なお、上記経皮投与断続用スイッチ部材10は、材料が、例として、PET樹脂、ステンレスシートを挙げているが、本発明はこれに限定されるものでなく、他の樹脂あるいは金属材料から構成しても良い。例えば、炭素樹脂、アルミニウム薄板、鉄薄板、等を用いても良い。更に又、経皮投与断続用スイッチ部材10における変形部12の粘着層12Aは、変形部12Aが反貼付面20Aを押圧するのみでよいときは省略してもよい。例えば、薬剤投与を中断する必要がない場合、あるいは、押圧を解除するだけで薬剤保持部24が皮膚から離れたり、ほとんど接触していない状態になる場合がある。
又、経皮投与断続用スイッチ部材10は、その中央の変形部12が厚さ方向の一方及び他方に選択的に変形されるものであれば良く、そのOFF位置形状からON位置形状、ON位置形状からOFF位置形状への選択的な変形可能回数が、少なくとも1回、多くとも5回程度可能であれば良い。
更に、上記経皮投与断続用スイッチ部材10は、図5に示されるように、第2実施形態の経皮吸収用パッチ28の一部として、外周部14の一部あるいは変形部12が予め反貼付面28Aに貼付けられた構成としてもよい。
又、図6に示される第3実施形態の経皮吸収用パッチ29のように、予め、変形部12の内側の粘着層12Aが反貼付面29Aに貼付けられた構成としてもよい。
上記経皮投与断続用スイッチ部材10は、引張つまみ16を引っ張って、変形部12をON位置形状からOFF位置形状に反転変形させるようにしているが、本発明はこれに限定されるものでなく、他の構成によって変形部12をON位置形状からOFF位置形状に変形させるようにしてもよい。
例えば、外周部14の対向する外側端を皮膚又は粘膜方向に押すことによって、相対的に外周端13が皮膚又は粘膜側から押し上げられ、これによって、変形部12がON位置形状からOFF位置形状に反転変形するような構成であってもよい。
更に又、図7に示される本発明の第4実施形態に係る経皮吸収用パッチ21のように、経皮投与断続用スイッチ部材10における粘着層12Aの部分、即ちON位置形状で凸となる変形部12の表面(内側)に薬剤保持部25を設けた構成としてもよい。
次に、図8、図9に示される本発明の第4実施形態に係るイオントフォレーシス装置30について説明する。
このイオントフォレーシス装置30は、例えばボタン電池からなる直流電源(図示省略)と、この電源に接続された作用側電極構造体40及び非作用側電極構造体60と、これらの作用側電極構造体40及び非作用側電極構造体60を内包する形状、大きさの経皮投与断続用スイッチ部材100とを備えて構成されていて、作用側電極構造体20に保持される薬物イオンを、直流電源からの電圧によって生体に投与するものである。経皮投与断続用スイッチ部材100は、前記図1〜図3に示される経皮投与断続用スイッチ部材10とは形状が異なる(詳細後述)。
このイオントフォレーシス装置30において、作用側電極構造体40及び非作用側電極構造体60は、薬液保持部等の構成部材を、重ね合わせた、いずれも樹脂シートからなる基端支持体34と中間支持体36との間に挟持し、あるいは中間支持体36及び先端支持体部38に形成される貫通孔に収納して、一体に構成されている。基端支持体34と中間支持体36とは同一の大きさとされ、又、先端支持体38はこれらより大きく形成されている。
基端支持体34、中間支持体36及び先端支持体38は、いずれも柔かい樹脂、例えばポリウレタンシートからなり、図9において下側面に粘着層34A、36A、38Aが設けられていて、相互に粘着されるとともに、先端支持体38の粘着層38Aは、皮膚又は粘膜に粘着するようにされている。
中間支持体36及び先端支持体38は、それぞれ、作用側電極構造体40の一部、及び、非作用側電極構造体60の一部を構成する一枚のシート状部材とされている。
作用側電極構造体40は、直流電源における薬物イオンと同種の極性の、陽極又は陰極に接続された作用側電極44と、この作用側電極44の前面に配置されたセパレータ46と、このセパレータ46の前面に配置され、薬物イオンと反対符号のイオンを選択的に通過させる第2イオン選択性膜48と、この第2イオン選択性膜48の前面に配置され、薬物イオンとなる薬物を保持する薬液保持部50と、薬液保持部50の前面に配置され、薬物イオンと同種のイオンを選択的に通過させる第1イオン選択性膜52と、この第1イオン選択性膜52の前面に、薬物と同一の薬物を含む粘性液体を塗布して形成された作用側生体接触部54とを、この順で積層して構成されている。
作用側電極44は、直流電源に接続され、且つ、樹脂シート56の前面に印刷により形成された炭素膜からなる作用側集電体44Aと、この作用側集電体44Aの前面に電気的に接続して配置された作用側分極性電極44Bとから構成されている。
なお、「電気的に接続」とは、直接接触している場合のみでなく、導電体、例えば導電性接着剤等を介して接続する場合も含むものである(以下同じ)。
中間支持体36は、作用側分極性電極44Bとほぼ等しい厚さとされ、且つ、この作用側分極性電極44Bの平面形状における外形とほぼ同一形状の作用側中間貫通41Aを有し、作用側分極性電極44Bは、作用側中間貫通孔41A内に収納されている。
又、先端支持体38は、薬液保持部50とほぼ等しい厚さの樹脂材料からなり、作用側分極性電極44Bの平面形状における外形とほぼ同一形状の作用側先端貫通孔42Aを有し、この作用側先端貫通孔42A内に、薬液保持部50が収納されている。
非作用側電極構造体60は、基端支持体34側から、直流電源における、薬物イオンと反対の極性の、陽極又は陰極に接続された非作用側電極64と、この非作用側電極64の前面に配置され、セパレータ66と、電解液を保持する電解液保持部68と、薬物イオンと反対符号のイオンを選択的に通過させる第3イオン選択性膜70と、電解液保持部68に保持されている電解液と同一の電解液を含む粘性液体を塗布して形成された非作用側生体接触部72とを、この順で積層して構成されている。セパレータ66は非作用側電極64と第3イオン選択性膜70とを、直接的な接触を抑制しつつ、電気的に接続させるものである。
非作用側電極64は、樹脂シート56の前面に、作用側電極44の作用側集電体44Aと離間して印刷された炭素膜からなる非作用側集電体64Aと、この非作用側集電体64Aに接触して設けられた非作用側分極性電極64Bとから構成されている。
非作用側分極性電極64Bは、中間支持体36と等しい厚さとされ、これに形成された非作用側中間貫通孔61Aに収納されている。又、電解液保持部68は、先端支持体38と等しい厚さとされ、且つ、先端支持体38に形成された非作用側先端貫通孔62Aに収納されている。
貫通孔42A、41A、61A、62Aはいずれも円形とされ、更に、作用側電極44、セパレータ46、第2イオン選択性膜48、薬液保持部50、第1イオン選択性膜52及び作用側生体接触部54も、円形膜状あるいはシート状とされている。同様に、非作用側電極64、セパレータ66、電解液保持部68、第3イオン選択性膜70及び非作用側生体接触部72も、円形の膜あるいはシート状とされている。
作用側電極44における作用側集電体44A及び非作用側電極64における非作用側集電体64Aには、樹脂シート56に、印刷により設けられた炭素膜あるいは金属膜からなる作用側導線39A及び非作用側導線39Bがそれぞれ接続されている。
図9の符号39Dは、作用側導線39A及び非作用側導線39Bの樹脂シート56の反対側面を覆って粘着されている、例えばポリイミドフィルムからなる絶縁フィルムを示す。
図9の符号76は接着剤を示し、この接着剤56は、絶縁フィルム39Dにおける作用側及び非作用側集電体44A、64Aの間の中間部分を横断して配置され、中間支持体36の後側面に接着し、絶縁フィルム39Dと中間支持体36との間の前面を作用側と非作用側とに隔絶させるものである。又、符号78は作用側生体接触部54及び非作用側生体接触部72を覆って先端支持体38の前面に剥離可能に取り付けられたリリースライナーを示す。
この実施形態においては、円形の各部材を作用側電極構造体40と非作用側電極構造体60のそれぞれにおいて厚さ方向に重ねて配置し、図8に示されるように一体的にし、且つ、前記基端支持体34の上側面に粘着層34Aにより、経皮投与断続用スイッチ部材100を取り付けて、イオントフォレーシス装置30が構成されている。
経皮投与断続用スイッチ部材100は、その内側に、イオントフォレーシス装置30を内包する形状(ほぼ半長球形状)、大きさの突出部102と、この突出部102の外周に連続するフランジ部104と、突出部102の一部を更に突出して形成された変形部106と、を有してなり、突出部102の内側に入り込んだ状態のイオントフォレーシス装置30での、基端支持体34における作用側電極構造体40及び非作用側電極構造体60の基端を含む領域に対向する範囲に、変形部106が形成されている。突出部102は、図1の、経皮投与断続用スイッチ部材10における外周部14に相当する。
図9の符号107は引張つまみ、108は、突出部102及び変形部106の内周面、フランジ部104の下側面(皮膚側)に設けられた粘着層、109はエア抜き孔をそれぞれ示す。
イオントフォレーシス装置30の組立時には、図9に示される順序で、各構成部材を配置して積層し、あるいは、貫通孔に収納し、リリースライナー78上に、先端支持体38、中間支持体36、基端支持体34を順次重ねて、これらを粘着層36A、34Aにより粘着して固定し、更に、基端支持体34の上面(作用側電極構造体40及び非作用側電極構造体60の貼付面と反対側の反貼付面40A、60Aを含む)に経皮投与断続用スイッチ部材100を取付けて組立を完了する。
上記イオントフォレーシス装置30においては、フランジ部104を粘着層108により、又、作用側電極構造体40及び非作用側電極構造体60を粘着層38Aにより、皮膚又は粘膜に取り付けた後、OFF位置形状となっている変形部106を押して、この凹凸を反転させ、ON位置形状とする。これにより、作用側電極構造体40の作用側生体接触部54及び非作用側電極構造体60の非作用側生体接触部72が皮膚又は粘膜に圧接されて、薬物イオンの投与が容易となる。
投与を中断しようとする場合は、引張つまみ107を図9において上方に引っ張ると、変形部106は、凹凸が反転して、ON位置形状からOFF位置形状となる。
このとき、変形部106の内側の粘着層108は、基端支持体34の上面に粘着されているので、この基端支持体34はOFF位置形状に反転した変形部106に引っ張られて、作用側電極構造体40及び非作用側電極構造体60の先端から離間する方向に変位し、且つ、基端支持体34は、粘着層108を介して樹脂シート36に粘着されているので、前記変位により樹脂シート36の、前記変形部12に粘着する範囲で、図において上方に、引っ張られる。
これにより、作用側集電体44Aが作用側分極性電極44Bから離間し、あるいは、薬液保持部50、第1イオン選択性膜52、作用側生体接触部54の皮膚、粘膜への接触圧力が解除される。同様に、非作用側集電体64Aが非作用側分極性電極64Bから離間し、あるいは、セパレータ66、電解液保持部68、第3イオン選択性膜、70、非作用側生体接触部72の皮膚、粘膜への接触圧力が解除される。
これによって、薬物イオンの投与が中断されるが、中断後、再度、前記変形部12をON位置形状方向に押して反転変形させれば、作用側電極構造体40の先端の作用側生体接触部54から薬物イオンの投与が再開されることになる。
なお、上記実施形態において、経皮投与断続用スイッチ部材は、図1、図5又は図6に示される経皮吸収用パッチや、図8、図9に示されるイオントフォレーシス装置30に組み込まれた構成であるが、本発明はこれに限定されるものでなく、他の構成の経皮吸収用パッチや、イオントフォレーシス装置にも当然適用されるものである。
特に、イオントフォレーシス装置30は、作用側電極構造体と非作用側電極構造体とが一体に構成され形成されたものであるが、本発明はこれに限定されるものでなく、両者は別体に構成されたものであってもよい。
又、経皮投与断続用スイッチ部材は、作用側電極構造体と一体又は別体の非作用側電極構造体に取り付けてもよい。更に変形部は、作用側電極構造体のみに対応して設けても良い。
本発明の実施の形態に係る経皮投与断続用スイッチ部材を示す斜視図 同経皮投与断続用スイッチ部材を経皮吸収用パッチに取り付けた状態を示す断面図 図2の状態から、経皮投与断続用スイッチ部材の変形部をON位置形状に変形させた状態を示す断面図 図3の状態から、経皮投与断続用スイッチ部材の変形部をOFF位置形状に変形させた状態を示す断面図 同第2実施形態に係る経皮投与断続用スイッチ部材を示す図2と同様の断面図 同第3実施形態に係る経皮投与断続用スイッチ部材を示す図2と同様の断面図 本発明の第4実施形態に係る経皮吸収用パッチを示す断面図 経皮投与断続用スイッチ部材を取り付けたイオントフォレーシス装置を示す断面図 図8のIX−IX線相当部分を拡大して示す分解断面図
符号の説明
10、100…経皮投与断続用スイッチ部材
12、106…変形部
12A、14A、108…粘着層
13…外周端
14…外周部
16、107…引張つまみ
20、21、28A、29A、40A…経皮吸収用パッチ
20A…反貼付面
22…バッキング層
24、25…薬剤保持部
25…貼付面
26…リリースライナー
40…作用側電極構造体
40A、60A…反貼付面
60…非作用側電極構造体
102…突出部(外周部)
130…イオントフォレーシス装置

Claims (9)

  1. 薄板状の変形部と、この変形部の外周端に一体的に連結され、且つ、変形部を囲んで配置された薄板状の外周部と、を有してなり、
    前記変形部は、前記外周部の板面から厚さ方向の一方に凸となるOFF位置形状と、このOFF位置形状から凹凸が反転して前記板面から厚さ方向の他方に凸となるON位置形状との一方に選択的に変形可能な板状弾性体から構成されていることを特徴とする経皮投与断続用スイッチ部材。
  2. 請求項1において、
    前記変形部及び外周部の、前記変形部がON位置形状のとき凸となる側には、粘着層が形成されていることを特徴とする経皮投与断続用スイッチ部材。
  3. 請求項2において、
    前記変形部の、前記粘着層と反対側に、変形部を引張ってOFF位置形状とするための、引張りつまみを設けたことを特徴とする経皮投与断続用スイッチ部材。
  4. 請求項1乃至3のいずれかにおいて、
    前記変形部は、前記外周部を前記厚さ方向の他方に向けて押圧したとき、前記ON位置形状からOFF位置形状に反転されるように構成されたことを特徴とする経皮投与断続用スイッチ部材。
  5. 生物の皮膚や粘膜に貼付した状態で薬剤等を経皮吸収により生体内へ導入するための経皮吸収用パッチであって、
    前記皮膚や粘膜に貼付される面と反対側の反貼付面を覆って、
    前記請求項1乃至4のいずれかに記載の経皮投与断続用スイッチ部材が取付けられていることを特徴とする経皮吸収用パッチ。
  6. 請求項5において、
    前記経皮投与断続用スイッチ部材は、その外周の一部あるいは変形部が予め前記反貼付面に貼付けられていることを特徴とする経皮吸収用パッチ。
  7. 請求項5又は6において、
    前記経皮投与断続用スイッチ部材は、前記反貼付面を覆って皮膚に貼付けられている状態において、前記変形部がOFF位置形状であり、その内側面が前記反貼付面から離間した状態となるように構成されていることを特徴とする経皮吸収用パッチ。
  8. 前記請求項1乃至4のいずれかに記載の経皮投与断続用スイッチ部材における前記変形部の、前記ON位置形状のとき凸となる変形部の表面に、薬剤保持部が設けられ、生物の皮膚や粘膜に貼付した状態で薬剤等を経皮吸収により生体内へ導入するようにされたことを特徴とする経皮吸収用パッチ。
  9. イオントフォレーシスにより薬物イオンを生体に投与するために使用される作用側電極構造体及び非作用側電極構造体と、これらの作用側電極構造体及び非作用側電極構造体に接続された電源と、を有してなるイオントフォレーシス装置であって、
    前記作用側電極構造体及び非作用側電極構造体の少なくとも一方における
    前記皮膚や粘膜に貼付される面と反対側の反貼付面を覆って、
    前記請求項1乃至4のいずれかに記載の経皮投与断続用スイッチ部材が取付けられていることを特徴とするイオントフォレーシス装置。
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