JP2008193939A - 無菌パック米飯の製造方法及びその装置 - Google Patents

無菌パック米飯の製造方法及びその装置 Download PDF

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武 福森
Shigeharu Kanemoto
繁晴 金本
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富三 藤田
Hirofumi Amano
裕文 天野
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Abstract

【課題】短時間の浸漬時間であっても、食味の優れた無菌パック米飯を製造する方法及びその装置を提供することを技術的課題とする。
【解決手段】加圧されたチャンバー内で、マイクロ波の照射により加熱して、トレー内の米に浸漬水を急速に吸水させる浸漬工程と、前記トレー内の米及び水を、前記チャンバー内で、マイクロ波の照射により前記浸漬工程よりもさらに加熱して滅菌する滅菌工程と、前記トレー内の米及び水を、前記チャンバー内で、マイクロ波の照射により加熱して予備炊飯する予備炊飯工程と、予備炊飯工程後に、前記トレーの開口部をフィルムで仮密封する密封工程と、前記トレー内の米の仕上げ炊飯を行う仕上げ炊飯工程とを含む無菌パック米飯の製造方法において、前記浸漬工程、滅菌工程及び予備炊飯工程を同一のチャンバー内で連続して行う、という技術的手段を講じた。
【選択図】図1

Description

本発明は、浸漬工程も含め、短時間で製造可能な無菌パック米飯の製造方法に関するものである。
近年、一人前ずつパックされた加工米飯を電子レンジで数分間加熱するか、熱湯中で十数分間加熱するだけでご飯ができあがり、パックのまま又は茶碗に盛り付けて食べることができる加工米飯が登場している。これは無菌パック米飯と称される商品で、独身者や共働きの家庭に普及してきている。
従来、この種の無菌パック米飯は以下のように製造されている。すなわち、耐熱性の合成樹脂性トレーに一人前の米と水とを充填し、該トレーの開口部に、蒸気を逃がすための通気部が形成された殺菌済フィルムにて被覆した後、炊飯・蒸らしを行い、冷却後、ガス置換を行って前記通気部をシールにより密封して商品とする。
この様な製造方法においては、前記トレーの開口部を殺菌済フィルムにより被覆することでトレー内への落下菌の混入による微生物汚染を防止している。前記製造方法のうち、短時間で製造することを目的としたものがある(特許文献1参照)。このものは、米及び水を充填した容器を密封し、その容器に、加圧した状態でマイクロ波を照射し、前記米及び水を、110〜130℃の温度にて少なくとも5分間加熱して滅菌処理するとともに炊飯することで、無菌パック米飯を製造するものである。
しかし、無菌パック米飯の製造においては、短時間で大量に製造することが求められているのに対し、前述の方法では、浸漬時間を含めると炊飯が終了するまでに1時間以上の時間を必要とする。このため、浸漬時間も含めて短時間で滅菌及び炊飯を行うことが可能な無菌パック米飯の製造方法が強く望まれている。
特開平6−133710号公報
本発明は上記問題点にかんがみ、短時間の浸漬時間であっても、食味に優れた無菌パック米飯を製造する方法及びその装置を提供することを技術的課題とする。
上記課題を解決するため請求項1の発明は、無菌パック米飯を浸漬時間も含めて短時間で製造する方法であって、所定量の米及び水を、上部に開口部を形成したトレーに投入する工程と、前記トレー内の米及び水を、大気圧よりも高い圧力が維持されたチャンバー内で、マイクロ波の照射により加熱して前記米に前記水を急速に吸水させる浸漬工程と、前記トレー内の米及び水を、前記チャンバー内で、マイクロ波の照射により前記浸漬工程よりもさらに加熱して滅菌する滅菌工程と、前記トレー内の米及び水を、前記チャンバー内で、マイクロ波の照射により加熱して前記米を50%程度までα化させる予備炊飯工程と、前記予備炊飯工程後に、前記トレーの開口部をフィルムで密封する密封工程と、前記トレー内の米を十分にα化させる仕上げ炊飯工程と、蒸らし・冷却などの処理を行う後処理工程と、を含む無菌パック米飯の製造方法において、前記浸漬工程、滅菌工程及び予備炊飯工程を同一のチャンバー内で連続して行い、これら3つの工程を3分以内の短時間で行う、という技術的手段を講じた。
また、請求項2の発明は、前記浸漬工程において、マイクロ波の照射を停止することなく、チャンバー内の圧力を減圧させてトレー内の浸漬水の温度上昇を所定の時間抑えることを特徴とする。
請求項3の発明は、前記予備炊飯工程において、チャンバー内の圧力を減圧させながら、マイクロ波を照射して、トレー内の浸漬水の温度低下を所定の時間抑えることを特徴とする。
請求項4の発明は、前記密封工程において、トレー上部のフランジの全周縁に通気部がないようにフィルムをシール貼着する際に、前記仕上げ工程時に生じる前記トレー内の圧力によって剥がれる程度の弱粘着シール部を一部に形成する仮密閉シールを行うことを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4に記載のいずれかの製造方法であって、炊飯歩留まりを255以上としたことを特徴とする。
さらに、請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5に記載のいずれかの製造方法で製造した無菌パック米飯であって、ご飯性状が、米粒の表面及び中心部が硬く、前記表面及び中心部の間の中間部が軟らかい外硬内軟芯硬の状態であることを特徴とする。
そして、請求項7の発明は、所定量の米を、上方に開口部を設けたトレーに充填する米計量充填部と、所定量の浸漬水を、前記トレーに充填する水計量充填部と、前記トレー内の米及び水をマイクロ波の照射により加熱して前記米に前記水を吸水させる浸漬部と、前記トレー内の米及び水をマイクロ波の照射により加熱して滅菌する滅菌部と、前記トレー内の米及び水をマイクロ波の照射により加熱して前記米を予備炊飯する予備炊飯部と、前記トレーの開口部を殺菌済みフィルムで仮密封する仮密封シール部と、仮密封されたトレーの仕上げ炊飯を行う仕上げ炊飯部と、仕上げ炊飯後に、前記トレーの真空冷却、ガス置換及び密封シール等の各処理を行う密封包装部と、前記トレー内の蒸らし処理を行う蒸らし部とを備えた無菌パック米飯の製造装置において、加圧加熱装置における1つの加圧部が、前記浸漬部、滅菌部及び予備炊飯部を兼ねることを特徴とする。
本発明の無菌パック米飯の製造方法は、炊飯を、予備炊飯と仕上げ炊飯の2段階で行うので、製造後の米飯のご飯性状が、米粒の表面及び中心が硬く、前記表面及び中心の間の中間部が軟らかい外硬内軟芯硬の状態となっている。この状態により、通常の米飯よりも水分が高めの場合でも食味が低下することはなく、むしろ食味が向上する。このため、水分を高めにした無菌パック米飯を製造できるので、炊飯歩留まりを上げることが可能となり、使用する米の量を節約することができる。
また、圧力及び温度を制御し、大気圧よりも高い圧力下で、マイクロ波の照射によりトレー内の米及び水を加熱するので、短時間で効率良く浸漬を行うことができる。なお、過乾燥米(水分13%以下)や胴割れ米は、一般的な方法によって浸漬を行うと、浸漬中に水浸割れが発生して砕米となってしまい、この砕米を炊飯すると割れ飯となりご飯の品質が著しく低下してしまうが、本発明の浸漬工程では、浸漬時の加熱により米の表面付近から溶け出した溶質分が、米表面をコーティングするように硬化するため、この硬化作用により過乾燥米や胴割れ米の浸漬中における水浸割れを防止することができる。
さらに、本発明においては、浸漬工程、滅菌工程及び予備炊飯工程を1つの装置で行うので、装置の小型化が可能となり、また、必要なマイクロ波発生装置等の個数を減らすことが可能となるので装置を安価に製造することが可能となる。
以下、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の無菌パック米飯の製造装置に係る概略平面図であり、図2は同製造装置におけるトレー自動供給部、米計量充填部、加圧部及び仮密閉シール部の構造を示す概略図であり、図3は前記加圧部に用いる加圧加熱装置の構造を示すための概略断面図であり、図4は、仕上げ炊飯部の構造を示す概略図であり、図5は同一チャンバー内で真空冷却・ガス置換・密封シールを行う密封包装部の構造を示す概略図であり、図6は蒸らし部及び冷却部の構造を示す概略図である。
図1及び図2において、符号1は本発明に係る無菌パック米飯の製造装置であり、符号2はトレー自動供給部である。トレー自動供給部2は、耐熱性の合成樹脂性トレー(容器)2cを多数積み重ねるとともに、複数列(例えば、4列)で待機させておくトレー貯留部2aと、該トレー貯留部2a下部から各列のトレーを1枚ずつ自動で取り出すトレー供給部2bとからなり、横4列で連続的にコンベア装置3に供給される。コンベア装置3は、一対のスプロケット3a,3b及び補助スプロケット3c,3dにチェーン3eが巻回されており、該チェーン3eに、トレー受けパレット3f…が間隙をおいて多数取り付けられている。該トレー受けパレット3f…は、1枚のパレット3fに横4列、縦1列で4個のトレー2c…が収容可能であり、複数個のトレー2c…を整列させながら順次搬送させる構成になっている。トレー受けパレット3fには、トレー2cの下部を嵌め込むための孔が形成されており、トレー2cは、前記孔に嵌め込まれた状態でトレー受けパレット3fに収容される構造となっている。
なお、本実施例では横4列、縦1列で4個のトレー2cを収容可能なトレー受けパレット3fを用いているが、これに限定されることなく、無菌パック米飯の製造設備の規模により適宜変更すればよい。
トレー自動供給部2の次の工程には、異物吸引装置4が設けられ、トレー2c内の塵埃や異物が吸引除去される。さらに、異物吸引装置4の次の工程には、米計量充填部5が設けられ、トレー2cに所定量、例えば一人前の米が充填される。米計量充填部5には、高速で計量・排出が可能な公知の組み合わせ計量機を採用すればよい。図2に示すように、原料である洗米済みの米は、中央上部のホッパ5aに投入され、中央の円錐フィーダ5bにより側部に設けられた中間ホッパ5cに供給される。中間ホッパ5cでは所定量の原料を貯留した後、複数の計量ホッパ5dに排出される。そして、目標の重量値となすべく複数の計量ホッパ5dの計量値が組み合わされ、組み合わせに合致した原料が集合シュート5e、排出バルブ5f、ホッパ5gを経て各トレー2cに供給されることになる。米計量充填部5に供給する原料としては、市販されている無洗米が好ましいが、精白米、胚芽残存率の高い胚芽米、分搗き米及び玄米でもよい。精白米、胚芽米、分搗き米など洗米が必要なものは、ホッパ5aに投入する前に別途洗米し、洗米後、米計量充填部5に滞留しないように十分水切りをしておく必要がある。なお、投入する原料は事前に浸漬する必要はない。
米計量充填部5の次の工程には、水計量充填部6が設けられ、該水計量充填部6のノズル6aからトレー2cに浸漬水が充填される。水計量充填部6の次の工程には、加圧部25が設けられ、該加圧部25によって、トレー2c内の米を浸漬する浸漬工程、滅菌を行う滅菌工程及び予備炊飯を行う予備炊飯工程の3つの工程が連続して行われる。
ここで、加圧部25で用いる加圧加熱装置9について図3を用いて説明する。図3は、加圧加熱装置9の概略断面図である。符号30は油圧シリンダであって、該油圧シリンダの昇降動作によりベース板31が支柱32に沿って昇降する。ベース板31の上面には複数の支持体34が立設しており、該支持体34により下チャンバー35が支持されている。符号36はマイクロ波発振装置であって、導波管37により上チャンバー38に接続されている。下チャンバー35は、油圧シリンダの昇降動作により上方に押し上げられる構造になっており、押し上げられた時に、下チャンバー35の上方に位置するトレー受けパレット3fを挟み込む状態で、上チャンバー38に押し付けられる。上チャンバー38及び下チャンバー35には、それぞれトレー2cを収容できる大きさの窪みが設けられており、該窪みにより、下チャンバー35が押し上げられた時に、密封された空間であるチャンバー40が形成される。本実施例においては、1枚のトレー受けパレット3fに、横4列に4個のトレー2cが収容されていることから、チャンバー40も横4列に4個同時に形成される。
チャンバー40には、上方に導波管37が接続されており、マイクロ波発振装置36で発振されたマイクロ波が導波管37を経て照射される。なお、本実施例においては、一つのチャンバー40に対して、二つのマイクロ波発振装置36から3kWの出力のマイクロ波がそれぞれ照射される構造としている。なお、マイクロ波発振装置36の出力は3kWに限定されるものではなく、無菌パック米飯の製造条件により適切な出力に変更すればよい。また、隣接するマイクロ波発信装置から照射するマイクロ波の周波数を変えるようにすることで、マイクロ波が干渉することを防止することができる。
符号39は、照射されたマイクロ波が外部に漏れないようにするために設けられたチョークである。符号42は、チャンバー40内を加圧するための圧縮空気を送風するための送管である。該送管42は別途設けられたエアーコンプレッサ(図示していない)に接続されており、該エアーコンプレッサから圧縮空気が、減圧弁43、電磁弁44及び圧力計45を経てチャンバー40内に送られる。なお、チャンバー40と導波管37との接続部には、遮蔽板が配設されている(図示していない)。この遮蔽板は、当然、マイクロ波は透過するが、空気は漏れないものを用いている。符号41はパッキンであり、トレー受けパレット3fを挟み込む状態で下チャンバー35を上チャンバー38に押し付けることで形成されるチャンバー40内から空気が漏れるのを防ぐためのものであって、チャンバー40の気密性を維持するために設けられている。
符号46は、チャンバー40内を降圧する時に用いる送管である。該送管46は、別途設けられた電磁弁47、スピードコントローラ48及び電磁弁49に接続されており、これら電磁弁47、スピードコントローラ48及び電磁弁49を制御することによりチャンバー40内の圧力を所定の速度で降圧することができる。また、下チャンバー35は油圧シリンダ30の昇降運動により上下方向に動くため、送管46はフレキシブルなものを用いている。
本実施例では、加圧加熱装置9を1台だけ用いているが、例えば、コンベア3を分岐させるなどして加圧加熱装置9を増設し、単位時間あたりの無菌パック米飯の生産量を増やすことも可能である。
加圧部25での前記各工程の次の工程には、水計量補充部11が設けられ、該水計量補充部11のノズル11aからトレー2cに仕上げ炊飯用の炊飯水が補充される。本発明においては、加圧部25よりの後の工程を後処理工程としている。水計量補充部11の次の工程には、仮密閉シール部7が設けられている。仮密閉シール部7は、トレー2cの上方開口部に、殺菌済フィルム7aを被覆した後、トレー2cの開口縁(フランジ60)と殺菌済フィルム7aとをシールするものであり、仕上げ炊飯時に蒸気を逃がすための通気部が開封されるようにシールの一部に弱粘着部を設けた仮密閉シールが行われる。仮密閉シール部7は殺菌済フィルム7aのロール7bと、該フィルム7aを案内する案内ロール7c,7d,7e,7fと、フィルム材巻取りローラ7gと、仮シール部7hと、トリミング部7jとが備えられている。トリミング部7jでは、仮密閉シール後の殺菌済フィルム7aの裁断が行われる。
なお、加圧部25から送り出されたトレー2cは、上方が開放した状態なので、そのままの状態では、雑菌などの異物が混入するおそれがある。このため、加圧部25、水計量補充部11及び仮密閉シール部7は、符号10で示すクリーンブース内に配設している。ここでいうクリーンブース10とは、クリーンルームと同様な効果があり、これにより、滅菌工程が終了したトレー2cに異物を混入させることなく、トレー2cの開口部をフィルム7aで覆って仮密閉することを可能としている。
仮密閉のシールがされたトレー2cは、順次トレー移送装置8に供給される。該トレー移送装置8は、複数個のローラに巻回されたコンベアベルトと、エアシリンダにより水平方向に往復動可能な押し込み機構と、該押し込み機構に取り付けられた押し込み部材とから構成され、横4列で搬送されたトレー2c…を横送りコンベア13に移送する役目をする。なお、図1においては、製造装置1を「コ」の字状に配置するために横送りコンベア13を設けているが、設置面積が大きく、折り返し不要の場合は横送りコンベア13を省略することができる。横送りコンベア13により搬送されたトレー2cは、押し込み装置29によって、仕上げ炊飯部14に搬入される。
次に、図1及び図4を参照して仕上げ炊飯部14について説明する。仕上げ炊飯部14は、トンネル状の本体14aと、該本体14aの両端部に配置された一対のプーリ14b,14cと、該プーリ14b,14cに巻回されたコンベアベルト14dと、該コンベアベルト14dの上方又は下方に配置された多数のマイクロ波照射部14e…と、排熱部14gと、インバータ部14hと、制御部14iとから構成される。仕上げ炊飯用のマイクロ波照射部14e…は、例えば、周波数2.45GHZ〜2.50GHZ,波長12cm程度のマイクロ波が照射され、数分間の照射により、トレー2c内の内容物を100℃まで加熱することができる。
さらに、図1及び図5を参照して同一チャンバー内での真空冷却・ガス置換・本シールを行う密封包装部17について説明する。符号15は製品供給装置であり、符号16は製品整列装置であって、横4列、縦1列でパレットにトレー2cを整列して収容するために配置されている。密封包装部17の主要部を構成するコンベア装置18は、一対のスプロケット18a,18bにチェーン18cが巻回されており、該チェーン18cに、横4列、縦1列のトレー受けパレット18d…が間隙をおいて多数取り付けられている。
製品整列装置16の次の工程には、トレー2c内の温度を検知する放射温度計19が設けられ、製品の温度管理が行われる。さらに、温度管理の次の工程のチャンバー24内には、ガス置換部及び密封シール部が設けられている。チャンバー24は真空発生装置(図示せず)と連通して真空状態下まで減圧して、加熱調理された米飯を急速冷却することが可能であり、また、雑菌の繁殖を抑えることができる。
密封シール(本シール)後の次の工程には、蒸らし部51が設けられている。図1及び図6を参照して蒸らし部51について説明する。押し込み装置50によって前記トレー受けパレット18d…から複数個のトレー2c…が蒸らし部51に供給される。前記押し込み装置50は、複数個のローラに巻回されたコンベアベルト50aと、エアシリンダにより水平方向に往復動可能な押し込み機構50bと、該押し込み機構50bに取り付けられた押し込み部材50cとから構成され、横4列で搬送されたトレー2c…を蒸らし部51内に吊り下げられたゴンドラ51eに順次供給するものである。
蒸らし部51の四角箱状の本体51a内には、回転可能に軸支された複数個のスプロケット51b…及び該スプロケット51b…に回動可能に掛け渡されたチェーンコンベア51cにより蒸らし用走行路51dが形成され、前記チェーンコンベア51cには、前記トレー2cを吊り下げた状態で蒸らし用走行路51dを移送させるゴンドラ51eが一定間隔おきに複数個取り付けられている。さらに、前記本体51a内の室温を75℃程度に保つための図示しない加熱手段が設けられている。前記加熱手段には一般的な加熱用のヒータ等を使用するとよい。
一方、本体51aの一側壁51iには、トレー搬入口51jが設けられるとともに、他側壁51kには、トレー搬出口51lが設けられている。本体51aの材質はSUS304を使用するとよく、本体51a内の雰囲気温度が75℃に保持されるよう、熱量を考慮して設計されている。
そして、搬入口51jから搬入されたトレー2cは、ゴンドラ51eに載置されると、吊り下げ状態で蒸らし用走行路51dを移送され、約75℃の温度で、約15分の蒸らし工程が行われて搬出口51lから搬出される。符号51mはトレー取り出し装置である。
符号52は、符号50と同様の構成の押し込み装置であり、蒸らしが終了したトレー2c…を冷却部53に押し込む役目をする。符号53は冷却部であり、蒸らし部51とほぼ同じ構造であるが、蒸らし後のトレー2cの冷却を目的とする。このため、冷却部53の本体53a内は、図示しない冷却手段により室内温度が約20℃に保たれている。
搬入口53jから搬入されたトレー2cは、ゴンドラ53eに載置され、吊り下げ状態で冷却用走行路53dに移送され、約20℃の温度で、約15分間の冷却が行われて搬出口53lから搬出される。符号53mはトレー取り出し装置であり、冷却が終了したトレー2c…をコンベアベルト55上に搬送する役目をする。トレー2cは冷却後、製品として箱詰めが行われる。
以下、上記のような無菌パック米飯の製造装置1を用いて無菌パック米飯を製造する方法について説明する。図1及び図2に示すように、トレー自動供給部2から減菌されたトレー2cが取り出されてトレー受けパレット3f…に供給され、トレー2cは、横4列、縦1列で整列されて順次搬送される。そして、異物吸引装置4によりトレー2c内の塵埃や異物が吸引除去された後、米計量充填部5に至る。なお、この工程の前後において紫外線によるトレー2cの殺菌を行ってもよい。
米計量充填部5においては、トレー2c内にあらかじめ殺菌された所定量の米が順次計量・充填される。前記所定量は約80gであり、本実施例では77gの米を充填している。次いで、水計量充填部6において、あらかじめ殺菌された浸漬水が順次計量・充填される。
浸漬水が充填されたトレー2cは、加圧部25に送られる。加圧部25では、極めて短時間で、トレー2c内に充填された米に前記浸漬水を吸水させる浸漬工程、前記米を滅菌する滅菌工程及び前記米を予備炊飯する予備炊飯工程が行われる。これら浸漬工程、滅菌工程及び予備炊飯工程について、図7を用いて説明する。図7は、横軸に時間(秒)、縦軸にチャンバー40内の温度(℃)をとったグラフであり、加圧部25内に送られたトレー2cを加熱する条件を示している。なお、チャンバー40内の温度と同じ時間軸でマイクロ波のon/off制御の状態及びチャンバー40内の圧力の状態も示している。
まず、加圧部25に配設されている加圧加熱装置9に送られてきたトレー2cを、下チャンバー35を押し上げることで形成されるチャンバー40内に収容し、チャンバー40が形成された時点で、減圧弁43により調整された圧縮空気を、電磁弁44を開いて送管42によりチャンバー40内に送り、チャンバー40内を加圧する。チャンバー40内の圧力が3.0〜4.0kg/cm、好ましくは3.4〜3.8kg/cm、より好ましくは約3.6kg/cmに加圧された時点で、マイクロ波発振装置36によるマイクロ波の照射を開始する。マイクロ波の照射により、トレー2c内の浸漬水を100℃を超える温度、好ましくは102℃〜110℃、より好ましくは105℃程度まで加熱する。チャンバー40内は加圧されているため、浸漬水を100℃を超える温度まで加熱することが可能である。また、トレー2c内の浸漬水の温度が所定の温度になった時点で、2秒〜10秒間、好ましくは2秒〜5秒間、より好ましくは3秒間、前記温度を維持させることで、トレー2c内の米をムラなく均一に加熱し、十分に吸水を行わせる。
本実施例では、チャンバー40内の圧力を制御することでチャンバー内の温度を調節している。具体的には、チャンバー40内の温度が所定の温度に達する直前に、チャンバー40内の圧力の減圧を開始し、浸漬工程が終わるまで一定の割合で3.0kg/cmまで減圧するようにスピードコントローラ48を制御して行う。この減圧時には、電磁弁44及び電磁弁49は閉じたままである。前記減圧により所定の温度の状態を所定の時間維持することができる。本発明では、加圧部25での加熱において、所定の温度の状態を所定の時間維持する加熱を浸漬工程としている。なお、照射するマイクロ波の出力を制御することでも、所定の温度の状態を2秒〜10秒間維持させることは可能である。
前記浸漬工程では、マイクロ波の照射を停止することなく、チャンバー40内の圧力を減圧させることで浸漬水の温度上昇を抑えるので、既に沸騰している前記浸漬水の気化がより活発になり米への吸水が促進される。また、トレー2c内に投入する米に、胴割れ米が混入している場合でも、胴割れ米に生じている割れ目付近の澱粉がアルファ化して決着して前記割れ目をふさぐように作用するため、炊飯終了後に割れ飯が発生することを防止することができる。
浸漬工程後、チャンバー内の圧力を再度3.6kg/cmまで加圧して、トレー2c内の浸漬水の温度を140℃まで加熱し、この温度を2秒〜10秒間、好ましくは2秒〜5秒間、より好ましくは3秒間維持させる。本実施例では、トレー2c内の浸漬水の温度が140℃に達する直前にマイクロ波の照射を停止し、マイクロ波の照射を停止した時点で、チャンバー40内の圧力をスピードコントローラ48の制御により減圧させ始めることで、前記140℃の温度を所定の時間維持するようにしている。これは、照射するマイクロ波の出力を制御することでも可能である。本発明では、加圧部25での加熱において、140℃の状態を所定の時間維持する加熱を滅菌工程としている。
滅菌工程後、スピードコントローラ48の制御によって、徐々にチャンバー40内の圧力を下げて、チャンバー40内の浸漬水の温度を低下させ、該温度が110℃〜105℃、好ましくは約108℃まで低下した時点で、マイクロ波を照射して、この温度を3秒〜10秒間、好ましくは3秒〜7秒間、より好ましくは5秒間維持させる。本発明では、この加熱を予備炊飯工程としている。この予備炊飯工程により米粒表面を米粒内部よりもα化させる。
予備炊飯工程後、トレー2c内の浸漬水の温度をさらに下げるため、マイクロ波の照射を停止し、最終的には100℃付近まで低下させてから、加圧部25の加圧加熱装置9からトレー2cを取り出し、該トレー2cを次工程の水計量補充部11に搬送する。トレー2cを加圧加熱装置9から取り出すためには、チャンバー40内の圧力を大気圧と同じレベルまで減圧させる必要があるので、予備炊飯工程終了後、数秒が経過してから電磁弁49を開き、チャンバー40内を確実に大気圧と同レベルまで減圧する。
加圧加熱装置9から取り出されたトレー2c内の浸漬水は、この時点で、一部は米に吸水され、残りは気化しているため、ほぼなくなっている。
加圧加熱装置9から取り出されたトレー2c内の米は、この時点で、水分が30%〜50%となっており、好ましくは35%〜40%になっている。また、米粒表面に近いほど水分が高く、中心部は水分が低い状態であるが、米粒表面は予備炊飯工程後の減圧により水分が蒸発しているため、中心部よりも水分は高いが、表面と中心部の間の中間部よりは水分が低くなっている。そして、アルファ化度は、30%〜50%程度であり、表面に近いほどアルファ化している。
なお、前記予備炊飯工程において加圧加熱装置9により、チャンバー40内の圧力を降圧させずに、一定の加圧状態でマイクロ波の照射によりトレー2c内の米を完全に炊飯することも可能である。しかし、この方法では加圧部での工程の時間が長くなってしまい、無菌パック米飯の大量生産には不向きである。
予備炊飯工程が終了したトレー2cは、コンベア装置3により水計量補充部11に送られる。水計量補充部11では、あらかじめ殺菌された仕上げ炊飯用の炊飯水が順次計量・補充され、次の工程である仮密閉シール部7に送られる。仮密閉シール部7に送られたトレー2cは、トレー2cの上方開口部が殺菌済フィルム7aでシールされる。このシールを予備炊飯工程後に行うのは、加圧部25においてチャンバー40内の圧力を降圧する際、トレー2c内の圧力をスムーズに降圧させるためである。
仮密閉シール部7では、トレー2cが完全に密閉されるように(通気部がないように)フランジ60の全周をシールするが、図8で示すように、その一部に弱粘着部を形成した仮密閉シールを行う。このシール方法について具体的に説明すると、図8中の符号A(実線で表示した範囲)で示す部位が完全にシールされた部位であり、符号B(波線で表示した範囲)で示す部位が、符号Aで示す部位よりも弱い粘着力でシールされた部位であり、該部位が弱粘着部である。
ここで、弱粘着部を形成する仮密閉シールのシール方法について図9及び図10により説明する。図10は、図9の波線で囲んだ範囲Dの拡大図である。トレー2cの仮密閉シールは、仮密閉シール部7の仮シール部7hでトレー2cにヒート台61を上から押しつけて行われる。この時、加熱されたヒート台61から下向きに突起する線シール部62によりシールされるが、トレー2cのフランジ60の全周をシールするように形成された線シール部62のうち、弱粘着部を形成する部位(図8の符号B)をシールする線シール部は、図10のX(寸法)で示すように、符号Aの部位をシールする線シール部よりも僅かに低く形成されている。この様にすることで容易に弱粘着部を設けた仮密閉シールを行うことが可能となる。Xで示した寸法は、トレー2c及びフィルム7aの材質により適宜変更すればよい。
仮密閉シール後、トレー2cは仮密閉シール部7の搬出口から搬出され、トレー移送装置8、横送りコンベア13及び押し込み装置29を経て仕上げ炊飯部14に搬入される。この際、トレー2cはフィルム7aにより通気部がないように密封されているので、通気性はなく、トレー2c内への異物や微生物等の混入を完全に防ぐことができる。
仕上げ炊飯部14ではマイクロ波照射部14eからマイクロ波が照射され、トレー2c内の内容物が100℃の温度まで加熱され、コンベアベルト14d上を搬送されながら仕上げ炊飯が行われる。マイクロ波照射部14eを通過するトレー2cは、約3〜15分間、好ましくは3〜10分間、より好ましくは5分間、約100℃の温度で加熱され、仕上げ炊飯が終了する。本発明では、仕上げ炊飯部14での工程を仕上げ炊飯工程としている。
仕上げ炊飯工程では、マイクロ波の照射によりトレー2c内の圧力が高まり、トレー2c内部から外向きの方向に前記圧力がフランジ60の仮密閉したシール部にかかる。前記シール部には弱粘着部が設けられているので、図8の符号C(斜線部)で示すように、前記弱粘着部の一部分が前記圧力により開封し、この開封部Cからトレー2c内の圧力が通気により抜けるようになっている。このため、トレー2cが加熱により仕上げ炊飯部14内で破裂するようなことはない。
また、加圧部25での予備炊飯工程により、米粒の表面の水分が、該米粒の中心部よりも高いが、表面と中心部の間の中間部よりも低い状態になっており、この状態で仕上げ炊飯を行うので、炊飯後のご飯性状が、米粒の表面及び中心部が硬く、表面及び中心部の間の中間部が軟らかい外硬内軟芯硬の状態となる。この状態により、通常の米飯よりも水分が高めの場合でも食味が低下することはなく、むしろ食味が向上する。なお、ここでいう「硬く」とは、前記中間部に比べて硬いのであって、決して炊飯が不十分なわけではない。
本実施例では、原料の米77gから203gの米飯(水分68%)を製造することができる。これは、263程度の炊飯歩留まりとなる。一般的なご飯の炊飯歩留まりは224程度であるが、本発明の製造方法では、炊飯後の米飯の水分を調節することで炊飯歩留まりを255以上にすることができる。
次いで、トレー2cは製品供給装置15及び製品整列装置16を経て放射温度計19に搬送され、該放射温度計19にて米飯の温度が検知されて製品の温度管理が行われ、密封包装部17に搬入される。搬入の際、トレー2cには開封部Cが存在するが、トレー2c内の圧力が、仕上げ炊飯部14での加熱により外部よりも高くなっているため、前記開封部Cから微生物などの異物が混入するおそれはない。
密封包装部17では、真空冷却・ガス置換・密封シール(本シール)を行う。トレー2cが密封包装部17のチャンバー24内に搬入されると、まず、チャンバー24の真空発生装置(図示せず)を作動してチャンバー24内を真空状態下まで減圧し、トレー2c内の米飯を75℃まで急冷させる。これにより、雑菌の繁殖を抑えるとともに、ガス置換の効率を高めることができる。前記減圧時には、トレー2c内の空気も吸い出される。この時に働く力により、図8の符号B(波線部)で示す弱粘着部のシールが全て剥がれ、剥がれたことにより生じる開口部からトレー2c内の空気がスムーズに吸い出されていく。次いで、真空状態下のチャンバー24内に窒素ガスや炭酸ガスを充満させてガス置換が行われるが、前記開口部によってトレー2c内のガス置換は効率良く行われる(例えば、窒素置換率99%以上を達成できる)。この方法は、ガス注入管をトレー2c内に差し込む方式のような二次汚染のおそれが少ない、というメリットもある。
ガス置換後のトレー2cは、チャンバー24内で、図示しない線シール手段によりフランジ60の全周がシールされ、ローレットシール部21にコンベア18により搬送される。ローレットシール部21では、捲れ防止のローレットシールをトレー2cに施し、次いで、容器フランジ冷却部22により冷却してトレー2cの密封シールが完了する。
密封シールが施されたトレー2cは、密封包装部17から順次取り出されて押し込み装置50に供給され、次に、蒸らし部51内に吊り下げられたゴンドラ51eに供給される。蒸らし部51では、加熱手段及びゴンドラ51eにより、トレー2cが70℃〜80℃、好ましくは75℃で約15分間保持され、トレー2c内の米飯が十分に蒸らされる。
蒸らし工程の後、トレー2cは蒸らし部51の搬出口51lから搬出され、押し込み装置52を経て冷却部53の搬入口53jに搬入される。冷却部53では、冷却手段及びゴンドラ53eにより、温度が20℃〜30℃、時間が約10分〜20分、好ましくは20℃で約15分間の冷却が行われる。最終工程である冷却工程後、トレー2cは冷却部53の搬出口53lからコンベアベルト54上に搬出され、箱詰した後、出荷される。
上述した無菌パック米飯の製造方法によれば、浸漬工程、滅菌工程及び予備炊飯工程の3工程を、同一のチャンバーにて連続して行い、これら3工程を約60秒という極めて短時間で行うことが可能となる。なお、上記各工程に必要な時間は、自由に変更することができるので、無菌パック米飯の製造条件に合わせて、30秒〜180秒、好ましくは50秒〜120秒の間で適切に変更すればよい。
本発明の無菌パック米飯の製造装置に係る概略平面図である。 同製造装置におけるトレー自動供給部、米計量充填部、水計量充填部、加圧部、水計量補充部及び仮密閉シール部の構造を示す概略図である。 加圧加熱装置の概略断面図である。 仕上げ炊飯部の構造を示す概略図である。 密封包装部の構造を示す概略図である。 蒸らし部及び冷却部の構造を示す概略図である。 浸漬工程、滅菌工程及び予備炊飯工程を説明するためのグラフである。 トレー2cの概略図である。 仮シール部の概略図である。 仮シール部のヒート台における線シール部を示した図である。
符号の説明
1 無菌パック米飯の製造装置
2 トレー自動供給部
3 コンベア装置
4 異物吸引装置
5 米計量充填部
6 水計量充填部
7 仮密閉シール部
8 トレー移送装置
9 加圧加熱装置
10 クリーンブース
11 水計量補充部
13 横送りコンベア
14 仕上げ炊飯部
15 製品供給装置
16 製品整列装置
17 密封包装部
18 コンベア装置
19 放射温度計
21 ローレットシール部
22 容器フランジ冷却部
23 仕上げ冷却装置
24 チャンバー
25 加圧部
29 押し込み装置
30 油圧シリンダ
31 ベース板
32 支柱
33 昇降ガイド
34 支持体
35 下チャンバー
36 マイクロ波発振装置
37 導波管
38 上チャンバー
39 チョーク
40 チャンバー
41 パッキン
42 送管
43 減圧弁
44 電磁弁
45 圧力計
46 送管
47 電磁弁
48 スピードコントローラ
49 電磁弁
50 押し込み装置
51 蒸らし部
52 押し込み装置
53 冷却部
55 コンベアベルト
60 フランジ
61 ヒート台
62 線シール部

Claims (7)

  1. 無菌パック米飯を浸漬時間も含めて短時間で製造する方法であって、
    所定量の米及び水を、上部に開口部を形成したトレーに投入する工程と、
    前記トレー内の米及び水を、大気圧よりも高い圧力が維持されたチャンバー内で、マイクロ波の照射により加熱して前記米に前記水を急速に吸水させる浸漬工程と、
    前記トレー内の米及び水を、前記チャンバー内で、マイクロ波の照射により前記浸漬工程よりもさらに加熱して滅菌する滅菌工程と、
    前記トレー内の米及び水を、前記チャンバー内で、マイクロ波の照射により加熱して前記米を予備炊飯する予備炊飯工程と、
    前記予備炊飯工程後に、前記トレーの開口部をフィルムで仮密封する密封工程と、
    前記トレー内の米の仕上げ炊飯を行う仕上げ炊飯工程と、
    蒸らし・冷却などの処理を行う後処理工程と、
    を含む無菌パック米飯の製造方法において、
    前記浸漬工程、滅菌工程及び予備炊飯工程を同一のチャンバー内で連続して行い、これら3つの工程を3分以内の短時間で行うことを特徴とする無菌パック米飯の製造方法。
  2. 請求項1に記載の無菌パック米飯の製造方法の浸漬工程において、
    マイクロ波の照射を停止することなく、チャンバー内の圧力を減圧させてトレー内の浸漬水の温度上昇を所定の時間抑えることを特徴とする無菌パックの製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の無菌パック米飯の製造方法の予備炊飯工程において、
    チャンバー内の圧力を減圧させながら、マイクロ波を照射して、トレー内の浸漬水の温度低下を所定の時間抑えることを特徴とする無菌パックの製造方法。
  4. 請求項1、2又は3に記載の無菌パック米飯の製造方法の密封工程において、
    トレー上部のフランジの全周縁に前記フィルムを通気部がないようにシール貼着する際に、前記仕上げ工程時に生じる前記トレー内の圧力によって剥がれる程度の弱粘着シール部を一部に形成する仮密閉シールを行うことを特徴とする無菌パック米飯の製造方法。
  5. 炊飯歩留まりが255以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載のいずれかの製造方法。
  6. ご飯性状が、米粒の表面及び中心が硬く、前記表面及び中心の間の中間部が軟らかい外硬内軟芯硬の状態であることを特徴とする請求項1乃至請求項5に記載のいずれかの製造方法で製造した無菌パック米飯。
  7. 所定量の米を、上方に開口部を設けたトレーに充填する米計量充填部と、所定量の浸漬水を、前記トレーに充填する水計量充填部と、前記トレー内の米及び水をマイクロ波の照射により加熱して前記米に前記水を吸水させる浸漬部と、前記トレー内の米及び水をマイクロ波の照射により加熱して滅菌する滅菌部と、前記トレー内の米及び水をマイクロ波の照射により加熱して前記米を予備炊飯する予備炊飯部と、前記トレーの開口部を殺菌済みフィルムで密封する仮密封シール部と、仮密封されたトレーの仕上げ炊飯を行う仕上げ炊飯部と、仕上げ炊飯後に、前記トレーの真空冷却、ガス置換及び密封シールの各処理を行う密封包装部と、前記トレー内の蒸らし処理を行う蒸らし部とを備えた無菌パック米飯の製造装置において、
    加圧加熱装置における1つの加圧部が、前記浸漬部、滅菌部及び予備炊飯部を兼ねることを特徴とする無菌パック米飯の製造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012034665A (ja) * 2010-08-11 2012-02-23 Satake Corp 米粉の製造方法及び該方法により得られる米粉
WO2017081732A1 (ja) * 2015-11-09 2017-05-18 エムワイフーズ株式会社 無菌包装米飯の製造方法及び無菌包装米飯用容器

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