JP2008190419A - ローラベーンポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】ローラとローラ溝間に発生する叩き現象がなく、且つ液体を攪拌することなく吸排できるようにしたローラベーンポンプを提供する。
【解決手段】ローラベーンポンプ1は、内部にロータ室31を有するハウジング5と、ロータ室31に対し偏芯して回動可能に設けられ、外周部にローラ溝62〜62' ' 'を有するロータ6と、ローラ溝62〜62' ' 'に収容されるローラ7〜10とを備える。ローラ溝62〜62' ' 'の溝壁に、ローラ7〜10とローラ溝62〜62' ' 'との空間へ液体の流通を可能にする切り欠き部63〜63' ' 'を設けた。また、ロータ室31には、吸入孔44と排出孔45とから、対称でいくつかのローラ溝62〜62' ' 'に亘って連通し、液体の流通を可能にする2つの円弧状の連通溝42、43を設けた。これにより液体は吸入孔44から流通路35を通り排出孔45へと流通する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば飲料、薬品、化粧品、燃料等の液体を移送するのに用いて好適なローラベーンポンプに関するものである。
従来から、液体を移送するための小型で性能が安定したポンプとしてローラベーンポンプが知られている(例えば、特許文献1参照)。ここで、特許文献1に記載のローラベーンポンプは、ケーシング内の底部側にポンプハウジングを有している。このポンプハウジングは、吐出口が形成された上側ハウジングと、吸込口が形成された下側ハウジングと、これらのハウジングに挟持されるカムリングとから構成されている。このカムリングの内部には円形状のロータ室が形成されており、ロータ室に円板状のポンプロータがロータ室に対して偏芯して、電動モータの駆動により回転できるように設けられている。
ポンプロータは、外周側にU字形状のローラ溝が形成され、このローラ溝に沿って円柱状に形成されたローラが突出できるようになっている。ローラはポンプロータの回転時に生じる遠心力の作用で、カムリングの内周面に押し付けられることにより、カムリングとポンプロータとの間のロータ室内に複数の密閉空間を画成する。各密閉空間はポンプロータの回転により吸込口側で漸次拡張し、負圧を生じせしめて吸込口から燃料を吸込み、吐出口側で漸次縮小してロータ室内の燃料を吐出口から排出させてポンプ作用を行う。
実開平05−36084号公報
しかしながら、上述したローラ溝の溝幅とローラの直径との間の隙間の寸法によって、様々な問題が生じ得る。例えば、密閉空間で吸込まれた燃料を隣接する密閉空間に移動させないようにするために、ローラ溝の溝幅とローラの直径との間の隙間を微小な寸法にした場合、ポンプロータの遠心力によりローラがローラ溝から突出しようとすると、ローラが突出することによってできるローラとローラ溝との空間が真空状態になり、その空間の負圧によってローラの突出が阻害される。その結果、ローラの突出が不十分になり、ローラがカムリングの内周面に押し付けられなくなり、各密閉空間に吸込んだ燃料をすべて吐出口から排出させることができず、燃料の排出量が減少してしまう。
一方、ローラ溝の溝幅とローラの直径との間の隙間を大きな寸法にした場合、ローラが突出することによってできるローラとローラ溝との空間が真空状態になることはないため、ローラの突出が阻害されるという問題は生じない。しかしながら、ローラはローラ溝からの突出とローラ溝への収容との連続する動作において、ローラがローラ溝の溝幅に亘って左右に横揺れが生じる。このローラの横揺れによって、ローラはローラ溝の溝壁と衝突し、大きな騒音が発生するという問題が生じる(以下、この騒音の発生を叩き現象という)。
本発明は上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、ローラ溝の溝幅とローラの直径との間の隙間の寸法によって、液体の排出量の減少や叩き現象が生じることなく、液体の良好な吸込み及び排出を行うことができるローラベーンポンプを提供することを目的とする
本発明は、内部にロータ室を有するハウジングと、前記ロータ室に対し偏芯して回動可能に設けられ、外周部にローラ溝を有するロータと、前記ロータのローラ溝に突出可能に収容されるローラとを具備するローラベーンポンプであって、前記ローラ溝の溝壁には、前記ローラが突出することによってできる前記ローラと前記ローラ溝との空間への液体の流通を可能にする切り欠き部を設けたことを特徴とする。
本発明のローラベーンポンプによれば、ローラとローラ溝間に発生する叩き現象がなく、且つ液体を攪拌することなく、液体を良好に吸込み及び排出を行うことができる。
以下、図1〜図6を参照して、本発明の実施形態に係るローラベーンポンプについて説明する。図1は、本実施形態に係るローラベーンポンプの組み立て分解斜視図である。ローラベーンポンプ1は、電動モータ2、ハウジング本体3及びカバー4からなるハウジング5、ロータ6、ローラ7〜10を具備している。
電動モータ2は、出力軸となるモータシャフト20を有している。このモータシャフト20は、ハウジング本体3に挿通され、ハウジング本体3内に配置されたロータ6を同期して回転させる。モータシャフト20の外周にはロータ6を同期して回転させるためのキーが嵌合するキー溝が加工されている。
ハウジング本体3は、略円板状に形成されており、一方の面にはロータ6を回動可能に配置することができる真円孔状のロータ室31が設けられている。このロータ室31の深さ寸法は図2(b)及び図4で示されるように、ハウジング本体3の厚み寸法の略1/2であり、ロータ6の厚み寸法とほぼ一致している。ロータ室31の内径寸法はロータ6の外形寸法よりも大きく形成されている。また、ハウジング本体3の他方の面からロータ室31の底面に亘って、モータシャフト20を挿通する真円状の挿通孔32が設けられている。さらに、図2(b)及び図4で示すように挿通孔32のモータ2側には、モータシャフト20の軸受34が設けられている。ハウジング本体3の一方の面の外周側にはカバー4を固定ボルト53で固定させるためのボルト孔33が形成されている。
なお、本実施形態では、モータシャフト20と同期して回転するロータ6をロータ室31の中心に対し、偏芯して回転させるために、図2(a)及び図5に示すように挿通孔32の中心とロータ室31の中心とを一致させず、距離Sだけ偏芯させている。
ロータ6は、円板状に形成されており、その中心にモータシャフト20が挿通する貫通孔61が設けられている。この貫通孔61の内周面には、キー溝が設けられている。このキー溝はモータシャフト20のキー溝に対応し、モータシャフト20のキー溝に嵌合されるキーが嵌合される。ロータ6の外周には、複数のローラ溝62〜62' ' 'が放射状に、かつ同一間隔をもって配列されている。具体的に、ローラ溝62は、ロータ6の外周面に開口するU字状をしており、90度の間隔で62、62'、62' '、62' ' 'の4つが形成されている。
各ローラ溝62〜62' ' 'の溝壁には、切り欠き部63、63'、63' '、63' ' 'が設けられている。この切り欠き部63〜63' ' 'は、略J字形状をしており、ローラ溝62〜62' ' 'の対向する溝壁のうち一方の溝壁に設けられている。また、この切り欠き部63〜63' ' 'は、図2(c)に示すように、ロータ6の厚み寸法の略1/2で、ローラ溝62〜62' ' 'の溝幅方向に切り欠かれている。
各ローラ溝62〜62' ' 'には、円柱状のローラ7〜10が各ローラ溝の溝壁に沿って突出できるように収容されている。ここでローラ7〜10の高さ寸法は、ロータ6の厚み寸法に等しく、ローラ7〜10の外径は、ロータ室31内でロータ6が回転したときに、遠心力によりローラ溝62〜62' ' 'の溝壁に沿って回転しながら突出することができるとともに、ローラ溝62〜62' ' '内でローラ7〜10がガタつくことがない程度の寸法に設定されている。また、ローラ7〜10がローラ溝62〜62' ' 'に収容されているとき、又はローラ溝62〜62' ' 'から突出するときでも、ローラ7〜10が切り欠き部63〜63' ' 'の側壁に接することがなく、常に、ローラ7〜10と切り欠き部63〜63' ' 'との間には隙間を有している。
カバー4は、ハウジング本体3の外径と同寸法の略円板状で形成されている。ここで、ハウジング本体3とカバー4とを重ね合わせて固定させることができ、ハウジング本体3とカバー4とが固定されたものを、ハウジング5と称する。
カバー4の、ハウジング本体3と重ね合わされる面(裏面)には、図3(a)に示すようにカバー4の中心から偏芯した位置にモータシャフト20の端部が挿入される有底孔41が設けられている。また、カバー4の裏面には、カバー4の中心から同心円状で同一幅の円弧状の2つの連通溝42、43が設けられている。
2つの連通溝42、43は、図3(a)に示すようにカバー4の裏側からみてカバー4の中心と有底孔41との中心を結ぶ直線Kに対して対称に設けられている。連通溝42、43の始端は、有底孔41の中心から直線Kを基準として、それぞれ左右に45度、隔てた箇所に位置している。また連通溝42、43の終端は、それぞれの始端から左右に略120度、隔てた箇所に位置している。
また、連通溝42、43の始端は、それぞれカバー4を貫通する貫通孔となっている。これらの貫通孔のうち一方は液体をロータ室31内に吸い込む吸入孔44であり、他方はロータ室31内に充填された液体をロータ室31から排出する排出孔45である。また、吸入孔44、排出孔45のそれぞれは、内径の大きさが異なる段掘形状に形成されている。この段掘り形状のうち、カバー4の表面側が内径の大きな大径部であり、裏面側が内径の小さな小径部である。吸入孔44、排出孔45の大径部はネジ孔になっており、このネジ孔には、吸入管51と排出管52とを螺合できるようになっている。また、吸入孔44、排出孔45の小径部の内径は図3(a)に示すように、連通溝42、43の溝幅より大きな寸法で形成されている。
カバー4の外周側にはハウジング本体3と固定ボルト53で固定するための固定孔46が形成されている。また、カバー4の裏側で、カバー4の外周側には図3(b)及び図4に示すように、Oリング11が嵌合できるOリング溝が形成されている。Oリング11をOリング溝に嵌合した状態でカバー4とハウジング本体3とを重ね合わせ固定ボルト53で固定することで、ロータ室31内に充填された液体がカバー4とハウジング本体3との間から漏れるのを防止することができる。
吸入管51と排出管52は、中央に鍔部が形成された円筒形状である。吸入管51と排出管52の一方の端部は、吸入孔44、排出孔45のネジ孔と螺合するネジ部を有しており、他方の端部は、例えば、図示しないチューブが接続できるようになっている。
次に、本実施形態に係るローラベーンポンプ1を組み立てた状態について図面を参照して説明する。図2はハウジング本体3のロータ室31にロータ6を配置させ、ローラ溝62〜62' ' 'にローラ7〜10を収容した状態の図面である。ここで、図2(a)で示すように、ロータ室31の中心とロータ6の中心とは距離Sだけ偏芯している。この偏芯により、ロータ室31の内周とロータ6の外周との間で、近接する側と離間する側が形成される。具体的には、図2(a)に示すように、ロータ6の中心はロータ室31の下方向に偏芯しているので、ロータ室31の上側でロータ室31の内周とロータ6の外周とが最も離間し、ロータ室31の下側でロータ室31の内周とロータ6の外周とが最も近接している。
ロータ室31の内周とロータ6の外周とが離間する側では、ロータ室31の内周面とロータ6の外周面との間で液体が充填される流通路35が形成される。また、ロータ室31の内周とロータ6の外周とが近接している側では、ロータ室31の内周面とロータ6の外周面との間隔が微小な間隔に設定されている。この間隔は、ほぼゼロに等しく、例えば、精密な機械加工によって形成するのが好ましい。このように、ロータ室31の内周面とロータ6の外周面との間の間隔をほぼゼロに形成することで、ロータ室31の内周とロータ6の外周とが近接する側での液圧の漏洩を防止することができる。
次に、カバー4に設けられた連通溝42、43の配置について図面を参照して説明する。図5及び図6は、ハウジング本体3のロータ室31にロータ6を配置させ、ローラ溝62〜62' ' 'にローラ7〜10を収容された状態の図面であり、カバー4に設けられた連通溝42、43の配置が分かるように連通溝42、43を破線で表示している。なお、図5のロータ6を45度矢印方向に回転させた状態が図6である。
図5及び図6に示すように、連通溝42、43は、ロータ6の外周側に位置している。また、連通溝42、43はローラベーンポンプが組み立てられた状態では、ハウジング本体3とカバー4とを重ね合わせたハウジング5のロータ室31内に設けられ、複数のローラ溝62に亘っており、液体の流通を可能にしている。具体的には、図5に示すようにロータ室31の中心とロータ6の中心とを結ぶ直線Lを基準として、ロータ6の中心からそれぞれ45度の箇所にローラ溝62〜62' ' 'が位置している状態とした場合に、連通溝42は、吸入孔44と重なるローラ溝62と、このローラ溝62に隣接しロータ室31の内周とロータ6の外周とが近接する側にあるローラ溝62' ' 'とを連通させている。また連通溝43は、排出孔45と重なるローラ溝62'と、このローラ溝62'に隣接しロータ室31の内周とロータ6の外周とが近接する側にあるローラ溝62' 'とを連通させている。
このように、連通溝42、43は、対称的となって複数のローラ溝62〜62' ' 'に亘って連通し、液体の流通を可能にしている。また、連通溝42、43は、図6に示すようにロータ6と重なり合い、各連通溝42、43の始端である吸入孔44と排出孔45の入口がロータ6の外周から大きくはみ出している。すなわち、吸入孔44と排出孔45の入口が、ロータ室31の内周面とロータ6の外周面との間で液体の流通路35と連通しており、この部分から液体を吸入し、且つ排出することとなる。
次に、本実施形態に係るローラベーンポンプ1の動作について図面を参照して説明する。まず、電動モータ2に電源を投入し、電動モータ2を駆動する。すると、モータシャフト20が回転するとともに、モータシャフト20に連結されたロータ6が同期してロータ室31内を図5の矢印方向35'に回転する。
このロータ6の回転によって、ローラ溝62に収容されたローラ7〜8は遠心力によって、ロータ室31の内周面に押し付けられる。その結果、ロータ室31の内周面とロータ6の外周面との間に流通路35が画成される。
ここで、ロータ室31の中心とロータ6の中心との偏芯により、ローラ7〜10のローラ溝62〜62' ' 'からの突出量はロータ6の回転位置によって異なる。すなわち、ロータ6が回転し、ローラ7〜10が、ロータ室31の内周とロータ6の外周が近接する側から離間する側に移動するに従い、ローラ7〜10はローラ溝62〜62' ' 'から突出し、ローラ7〜10とローラ溝62〜62' ' 'との間の空間が拡大する。一方、ロータ室31の内周とロータ6の外周が離間する側から近接する側に移動するに従い、ローラ7〜10はローラ溝62〜62' ' 'に収容され、ローラ7〜10とローラ溝62〜62' ' 'との間の空間が縮小する。
また、ローラ7〜10によって画成された空間の容積もロータ室31の内周とロータ6の外周が近接する側から離間する側に移動するに従い拡大し、ロータ室31の内周とロータ6の外周が離間する側から近接する側に移動するに従い縮小する。
このように、ロータ6が回転し、ロータ室31の内周とロータ6の外周が近接する側から離間する側に移動するに従い、ローラ7〜10によって画成された空間に負圧が生じるので、吸入孔44を通して液体が充填される。また、ローラ溝62〜62' ' 'には、切り欠き部63が設けられているので、液体は切り欠き部63〜63' ' 'を通ってローラ溝62〜62' ' '内に流入される。
一方、ロータ室31の内周とロータ6の外周が離間する側から近接する側に移動するに従い、ローラ7〜10によって画成された空間が縮小されるので、縮小された分の液体が排出孔から排出される。また、ローラ7〜10とローラ溝62〜62' ' 'との空間の液体は、切り欠き部63〜63' ' 'を通って流出される。このように、ロータ6の回転を連続させることで、液体を吸入孔44から吸入し排出孔45から排出するポンプ作用により、液体を移送させることができる。
また、図5のローラ10がローラ7の位置までに移動する際、ローラ10は連通溝42をなぞるように移動する。同様に図5のローラ8がローラ9の位置までに移動する際、ローラ8が連通溝43をなぞるように移動する。これら連通溝42、43は液体を単にローラの前後に移動させるための役割を担っている。すなわち、ローラ7〜10のうち、連通溝42、43をなぞるように移動しているローラは、液体の吸入と排出が行われず、連通溝42、43が存在しない吸入孔44から排出孔45の間を移動するローラ、つまり図5に示すローラ7とローラ8とが流通路35上を通過するときに液体の吸入と排出が行われる。
次に、ローラ溝62〜62' ' 'に、ローラ7〜10がローラ溝62〜62' ' 'から突出することで生じる空間に液体が流入させることができる切り欠き部63を設けたことについて説明する。上述したように、ローラ溝62〜62' ' 'の溝幅とローラ7〜10の直径との間の隙間を微小な寸法にした場合、ローラ7〜10がローラ溝62〜62' ' 'から突出しようとしても、ローラ7〜10が突出することによってできるローラ7〜10とローラ溝62〜62' ' 'との空間が真空状態になり、ローラ7〜10の突出が阻害され、液体の排出量が減少してしまう。一方、ローラ溝62〜62' ' 'の溝幅とローラ7〜10の直径との間の隙間を大きな寸法にした場合、叩き現象が生じる。
ここで、叩き現象は、ローラ7、8が図5に示す位置、つまり、ローラ7、8の回転半径Rが等しい位置に移動したときに発生する。ローラ7、8の回転半径Rが変化することで、流通路35の断面積が変化する。この流通路35の断面積の変化により、図5に示すローラ7、8の位置を境にしてローラ7とローラ8との間に負圧が生じていたものが、ローラ7とローラ8との間に正圧が生じるように変化する。すなわち、図5に示すローラ7、8の位置の直前まではローラ7とローラ8との間で引き合っていたものが、図5に示す位置の直後では、ローラ7とローラ8との間で押し合うようになる。このようなローラ7とローラ8との引き合いから押し合いの変化によりローラ7、8は、ローラ溝62〜62' の溝幅に亘って左右に横揺れが生じる。この横揺れによりローラ7、8がローラ溝62〜62' の溝壁に衝突し、騒音が発生する叩き現象が生じる。
しかしながら、本実施形態ではローラ溝62〜62' ' 'にローラ7〜10がローラ溝62〜62' ' 'から突出することで生じる空間に液体が流通させることができる切り欠き部63が設けられている。したがって、ローラ溝62〜62' ' 'の溝幅とローラ7〜10の直径との間の隙間を叩き現象が生じない微小な隙間寸法に設定したとしても、ローラ7〜10が突出することによってできるローラ7〜10とローラ溝62〜62' ' 'との空間に切り欠き部63を通して液体が流入するので、ローラ7〜10とローラ溝62〜62' ' 'との空間が真空状態になることがなく、ローラ7〜10の突出の阻害が解消され、液体の排出量が減少することがない。
また、本実施形態によれば、連通溝42、43を設けたことで、吸入孔44から排出孔45の間を移動するローラによってのみ液体の吸入と排出が行われるため、吸入孔44から吸入した液体が、流通路35を通って、そのまま排出孔45に排出することができる。したがって、液体の攪拌や脈動が少なく、吸入孔44から排出孔45までを一本のパイプを通過するように液体を移送することができる。
なお、上記実施形態に係るローラ溝62〜62' ' 'の切り欠き部63〜32' ' 'をロータ6の厚み寸法の1/2で、J字状に設けたがこれに限られるものではない。例えば、図7に示すように、ローラ溝62〜62' ' 'の高さの中央に切り欠き部64〜64' ' 'を設けてもよい。このように、ローラ溝62〜62' ' 'の高さの中央に設けることでローラ7〜10をローラ溝62〜62' ' 'から安定して突出させることができる。
本実施形態に係るローラベーンポンプの分解斜視図である。 本実施形態に係るローラベーンポンプの一部を分解した図である。 本実施形態に係るローラベーンポンプの一部を分解した図である。 本実施形態に係るローラベーンポンプの断面図である。 本実施形態に係るローラベーンポンプの動作を説明するための図である。 本実施形態に係るローラベーンポンプの動作を説明するための図である。 他の実施形態に係る切り欠き部をローラ溝の中央に設けたロータを示す図である。
符号の説明
1 ローラベーンポンプ
2 電動モータ
3 ハウジング本体
4 カバー
5 ハウジング
6 ロータ
7 ローラ
8 ローラ
9 ローラ
10 ローラ
11 Oリング
20 モータシャフト
31 ロータ室
32 挿通孔
33 ボルト孔
34 軸受
35 流通路
35' 矢印
41 有底孔
42 連通溝
43 連通溝
44 吸入孔
45 排出孔
46 固定孔
51 吸入管
52 排出管
53 固定ボルト
61 貫通孔
62 ローラ溝
62' ローラ溝
62' ' ローラ溝
62' ' ' ローラ溝
63 切り欠き部
63' 切り欠き部
63' ' 切り欠き部
63' ' ' 切り欠き部
64 切り欠き部
64' 切り欠き部
64' ' 切り欠き部
64' ' ' 切り欠き部

Claims (2)

  1. 内部にロータ室を有するハウジングと、
    前記ロータ室に対し偏芯して回動可能に設けられ、外周部にローラ溝を有するロータと、
    前記ロータのローラ溝に突出可能に収容されるローラとを具備するローラベーンポンプであって、
    前記ローラ溝の溝壁には、前記ローラが突出することによってできる前記ローラと前記ローラ溝との空間への液体の流通を可能にする切り欠き部を設けたことを特徴とするローラベーンポンプ。
  2. 液体の吸入孔と排出孔が設けられ、内部にロータ室を有するハウジングと、
    前記ロータ室に対し偏芯して回動可能に設けられ、外周部に複数のローラ溝を有するロータと、
    前記ロータの各ローラ溝に突出可能に収容される複数のローラとを具備するローラベーンポンプであって、
    前記ハウジングのロータ室には、前記吸入孔と前記排出孔とから、それぞれ略対称で前記複数のローラ溝のうちいくつかのローラ溝に亘って連通し、液体の流通を可能にする2つの円弧状の連通溝を設けたことを特徴とするローラベーンポンプ。
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