JP2008190075A - 透明液体柔軟剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 下記(a)成分を特定量、過酸化水素等及びLogPが−0.1〜3の有機溶剤を含有する透明液体柔軟剤組成物、この透明液体柔軟剤組成物を透明のプラスチック容器に充填してなる透明柔軟剤物品、並びに下記(a)成分及びLogPが−0.1〜3の有機溶剤を含有する透明液体柔軟剤組成物に、過酸化水素等を添加する黄変防止方法。
(a)成分:窒素原子に結合する基のうち1〜3個がエステル基又はアミド基で分断されていてもよい炭素数12〜26の炭化水素基、残りが炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である3級アミン、又はその塩もしくはその4級化物からなり、ヨウ素価が15〜120gI2/100gである柔軟基剤
【選択図】 なし
Description
(a)成分:窒素原子に結合する基のうち1〜3個がエステル基又はアミド基で分断されていてもよい炭素数12〜26の炭化水素基、残りが炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である3級アミン、又はその塩もしくはその4級化物からなり、ヨウ素価が15〜120gI2/100gである柔軟基剤
(b)成分:過酸化水素又は水溶液中で過酸化水素を生成しうる無機過酸化物
(c)成分:LogPが−0.1〜3の有機溶剤
また、本発明は、上記(a)成分及び(c)成分を含有する透明液体柔軟剤組成物に、上記(b)成分を添加する、透明液体柔軟剤組成物の黄変防止方法を提供する。
本発明の(a)成分の柔軟基剤は、窒素原子に結合する基のうち1〜3個がエステル基又はアミド基で分断されていてもよい炭素数12〜26、好ましくは14〜20の炭化水素基、残りが炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である3級アミン、又はその塩もしくはその4級化物からなる。
[(b)成分]
本発明の(b)成分は過酸化水素又は水溶液中で過酸化水素を生成しうる無機過酸化物である。本発明においては、水溶液中に溶解した時に、過酸化水素を生成しうる無機過酸化物を配合して組成物中に過酸化水素を発生させても差し支えない。水溶液中で過酸化水素を生成しうる無機過酸化物としては、過炭酸塩、過ホウ酸塩等が挙げられる。
本発明の(c)成分はLogPが−0.1〜3の有機溶剤である。
本発明の組成物は、その他の成分として、酸化防止剤(以下(d)成分という)、及び金属封鎖剤(以下(e)成分という)から選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。
I)クエン酸、りんご酸、コハク酸などのポリカルボン酸
II)エチレンジアミン4酢酸、ジエチレントリアミン5酢酸、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸などのアミノポリカルボン酸
III)1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミンテトラメチルホスホン酸などのホスホン酸
本発明の組成物は、(f)成分として、エステル基又はアミド基で分断されていてもよい炭素数12〜26の炭化水素基を少なくとも1個有する3級アミン(但し、(a)成分を除く)を含有することができる。
本発明の透明液体柔軟剤組成物は、必須成分として、上記(a)成分、(b)成分及び(c)成分、更に水、必要によりその他の成分を含有する。
本発明の黄変防止方法は、上記(a)成分及び(c)成分を含有する透明液体柔軟剤組成物に、上記(b)成分を添加する方法である。
本発明の液体柔軟剤物品は、審美的観点から、上記透明液体柔軟剤組成物を透明のプラスチック容器に充填したものである。ここで「透明」とは、上記したとおり、660nmの光透過率が5%以上を意味するが、本発明においては、前記光透過率が30%以上の容器が好ましく、80%以上の容器がより好ましい。
ヒマワリ油を原料としたヨウ素価90gI2/100g、酸価201mgKOH/gの脂肪酸とトリエタノールアミンを反応モル比1.95/1(脂肪酸/トリエタノールアミン)で定法に従って脱水縮合反応を行い、N,N−ジオレオイルオキシエチル−N−ヒドロキシエチルアミンを主成分とする縮合物を得た。次に、この縮合物に対してジメチル硫酸を0.95当量用い、エタノール溶媒存在下、定法に従って4級化を行い、N,N−ジオレオイルオキシエチル−N−ヒドロキシエチル−N−メチルアンモニウム メチルサルフェートを主成分とし、エタノールを10%含有する第4級アンモニウム塩混合物を得た。得られた第4級アンモニウム塩のヨウ素価は、60gI2/100gであった。
N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン161gと、パルミチン酸/ステアリン酸を40/60(重量比)で混合した混合脂肪酸273.3gを、攪拌機、温度計、脱水管のついた4つ口フラスコに入れ、180℃まで昇温した。次に、その温度で約5時間生成する水を留去しながら加熱撹拌して脱水アミド化反応を行った。その後、120℃に冷却し、減圧下、未反応のアミンを留去し、目的とするN−アルカノイルアミノプロピル−N,N−ジメチルアミンを得た。
ポリエチレンテレフタレート樹脂100重量部を溶融状態にして、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール0.1重量部を添加した。これらの混練には2軸押出機を利用した。2軸押出機により押出された溶融樹脂を乾燥することで、ポリエステル樹脂組成物を作成した。このポリエステル樹脂組成物を用いて、延伸ブロー成形により、平均肉厚0.9mm 、内容量1000mlの延伸ブローボトルを成形した。
下記に示す配合成分を用い、下記方法により、表1に示す組成の透明液体柔軟剤組成物を調製した。得られた透明液体柔軟剤組成物について、下記方法により黄変抑制効果を評価した。結果を表1に示す。
(a−1):合成例1で得たN,N−ジオレオイルオキシエチル−N−ヒドロキエチル−N−メチルアンモニウム メチルサルフェートを主成分とする反応物。
(c−1):2−フェノキシエタノール(LogP 1.10)
(d−1):ジブチルヒドロキシトルエン
(e−1):エチレンジアミン4酢酸
(f−1):合成例2で得たN−アルカノイルアミノプロピル−N,N−ジメチルアミン
(g−1):2−デシル−1−テトラデシル硫酸エステルナトリウム
(h−1):ポリエチレングリコールモノラウリルエーテル(エチレンオキサイド平均縮合度19)
(i−1):硫酸ナトリウム
(j−1):トルエンスルホン酸
(k−1):イオン交換水
(l−1):エタノール
<透明液体柔軟剤組成物の調製方法>
1000mLビーカーに、組成物の出来あがり重量が1000gになるのに必要な量の95%相当量のイオン交換水を入れ、ウォーターバスで60℃に昇温した。一つの羽根の長さが2cmの攪拌羽根が3枚ついたタービン型の攪拌羽根で攪拌しながら(300r/min)、所要量の(a)成分、(f)成分、(g)成分を溶解させた。そのまま5分攪拌後、順次、(c)、(d)、(e)、(h)、(i)、(l)成分を添加し、5分攪拌後、(j)成分で目標のpHに調整し、5℃の水を入れたウォーターバスにビーカーを移し、攪拌しながら25℃に冷却した。その後、(b)成分を適宜添加し、出来あがり重量にするのに必要な量のイオン交換水を添加し、全てが溶解するまで攪拌した。なお、表1に示すpHは冷却後(25℃)のpHを記載した。
下記方法により貯蔵による色相変化及び光による色相変化を評価した。
(1) 色相測定方法
各透明液体柔軟剤組成物の色相の度合いを、吸光度で表すことが出来る。その吸光度は、島津製作所製のUV−2500PC型測定器を用い、420nmの波長の吸光度測定を行い、その数値に1000をかけた値をその色相とする。
(2) 貯蔵による色相変化
各透明液体柔軟剤組成物35gを容量50mLの規格ビン(PS-No.6)に入れ、大気圧下で密閉する。これを40℃の恒温槽に栓口を上方にして立てて90日間保存した後、色相を測定した。次式に従い、初期と40℃保存品との色相の差を求め、色相変化1を算出した。
(3) 光による色相変化
各透明液体柔軟剤組成物900gを容器1に入れ、大気圧下で密閉する。これを屋外にて太陽光に栓口を上方にして立てて紫外線積算量10MJ/m2(スガ試験機株式会社製 紫外線積算照度計PH−11UTにて測定)照射し、その後屋内に90日保存した後に色相を測定した。次式に従い、初期と太陽光照射後の屋内保存後との色相の差を求め、色相変化2を算出した。
(4) 色相変化の評価基準
色相変化の数値が高い程、外観の黄変度合いが強いことを示し、色相変化1及び2の値が20以下であると、「黄変抑制効果がある」と評価する。
Claims (7)
- 下記(a)成分、(b)成分及び(c)成分を含有し、(a)成分の含有量が5〜30重量%である透明液体柔軟剤組成物。
(a)成分:窒素原子に結合する基のうち1〜3個がエステル基又はアミド基で分断されていてもよい炭素数12〜26の炭化水素基、残りが炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である3級アミン、又はその塩もしくはその4級化物からなり、ヨウ素価が15〜120gI2/100gである柔軟基剤
(b)成分:過酸化水素又は水溶液中で過酸化水素を生成しうる無機過酸化物
(c)成分:LogPが−0.1〜3の有機溶剤 - 請求項1記載の(a)成分、(b)成分、及び(c)成分を配合してなり、組成物中の(a)成分の配合量が5〜30重量%である透明液体柔軟剤組成物。
- (a)成分が、メチルジエタノールアミン又はトリエタノールアミンと、ヨウ素価が20〜160gI2/100gの脂肪酸、その低級アルキル(アルキル基の炭素数1〜3)エステル又はクロリドとの縮合物からなる3級アミン、又はその塩もしくはその4級化物である請求項1又は2記載の透明液体柔軟剤組成物。
- 更に金属封鎖剤を含有する請求項1〜3いずれかに記載の透明液体柔軟剤組成物。
- 更に酸化防止剤を含有する請求項1〜4いずれかに記載の透明液体柔軟剤組成物。
- 請求項1記載の(a)成分、及び請求項1記載の(c)成分を含有する透明液体柔軟剤組成物に、請求項1記載の(b)成分を添加する、透明液体柔軟剤組成物の黄変防止方法。
- 請求項1〜5いずれかに記載の透明液体柔軟剤組成物を透明のプラスチック容器に充填してなる透明柔軟剤物品。
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