JP2008188494A - 多孔質金属基材の両面塗工方法 - Google Patents

多孔質金属基材の両面塗工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基材切れが生じることなく、かつ、多孔質金属基材表裏面へ膜厚の均一な塗膜を効率的に塗工することが可能な塗工方法を提供する。
【解決手段】多孔質金属基材の両面塗工方法は、多孔質金属基材の一方の面に、所定の幅及び深さの溝を有する離型フィルム基材を当該溝が多孔質金属基材の一方の面と対向するように重ね合わせる工程と、多孔質金属基材の他方の面に塗液を塗布する工程と、塗布された多孔質金属基材を乾燥する工程と、多孔質金属基材と離型フィルム基材とを分離する工程と、から成る。
【選択図】図1

Description

本発明は、多孔質金属基材の表裏面に対して、同時に、均一な膜厚で、効率良く、かつ安定的に塗工することが可能な両面塗工方法に関する。
従来の塗工方法として、特開平10−34050号に記載されるように、多孔質金属基材(シート)を垂直方向に走行させて、基材搬送路の両側に設けられた一対のダイによって塗液を吐出しながら、基材の表裏面に均一な塗膜を形成するものがある。
特開平10−34050号
従来の他の塗工方法として、特開2005−203116号に記載されるように、乾燥炉手前の固定バーに、基材が該固定バーから離れる内側の接触部分に塗料の液溜まりを作り、多孔質金属基材の表裏面に均一な塗膜を形成するものがある。
特開2005−203116号
しかし、従来の基材を垂直に走行させる装置構成では、多くの場合、乾燥炉中のターンロールまでの垂直距離を長くとることが困難である。そのため、垂直距離により塗工速度が制限され、塗工効率が悪いという問題があった。
一方、従来の基材を水平方向に走行させる装置構成では、表裏両面に塗工された塗液が完全に乾燥するまでの間に、塗液が自重により基材下面に偏ってしまうため、両面で厚さの均一な塗膜を形成することができないという問題があった。
また、上記従来の方法では、基材と固定バーとが塗液を介して直接接触しているため、基材上の未乾燥の塗液部分が固定バーに付着して張付くことにより、塗工の途中で基材切れが頻発するという問題があった。
そこで、本願発明はこれらの従来技術の問題点に鑑みて為されたものであり、その目的は、塗液の自重による塗布厚の偏りや多孔質金属基材の固定バー等への張付きによる基材切れの生じない安定な多孔質金属基材両面塗工方法を提供することである。本願発明の他の目的は、多孔質金属基材表裏面へ膜厚の均一な塗膜を効率的に塗工することが可能な塗工方法を提供することである。
上記目的を達成するために、一つの態様において、本願発明に係る多孔質金属基材の両面塗工方法は、多孔質金属基材の一方の面に、所定の幅及び深さの溝を有する離型フィルム基材を当該溝が多孔質金属基材の一方の面と対向するように重ね合わせる工程と、多孔質金属基材の他方の面に塗液を塗布する工程と、塗布された多孔質金属基材を乾燥する工程と、多孔質金属基材と離型フィルム基材とを分離する工程と、から成る。
ひとつの実施例において、多孔質金属基材の開口率は30%〜60%である。
また、ひとつの実施例において、離型フィルム基材の溝の深さは、10〜100μmで、かつ、離型フィルム基材の厚さ以下である。
以下、本願発明の好適実施例について図面を参照しながら詳細に説明する。本願発明は、この実施例に限定されるものではない。
図1は、本願発明に係る多孔質金属基材の両面塗工方法を実行する塗工装置を略示したものである。塗工装置10は、多孔質金属基材ロール原反1、離型フィルム基材ロール原反2、塗工ヘッド3、乾燥炉4、多孔質金属基材巻取りローラ5、及び離型フィルム基材巻取りローラ6、及び複数のガイドロールaから成る。
巻取りローラ5,6が回転することにより、原反ロール1,2からそれぞれ多孔質金属基材及び離型フィルム基材が引き出され、一定のテンションを維持したパスラインLが形成される。パスラインLを通過するに従い、多孔質金属基材7の片面Bに、以下で詳細に説明する溝9を有する離型フィルム基材8が、当該溝9と面Bとが対向するように重ね合わされる。
まず、本発明に係る塗工方法に使用される多孔質金属基材及び離型フィルム基材について説明する。
多孔質金属基材ロール原反1には、これに限定されないが、アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレスなどの材質の金属箔を、エッチング、パンチングまたは穴あけ加工後のエキスパンドなどにより多孔化した金属基材が巻かれている。
多孔質金属基材の厚さは、薄すぎると、塗工中に皺になりやすく、強度不足のため基材切れが発生し、厚過ぎると、塗工中に皺が発生し、塗工全体厚が厚くなり過ぎて好ましくないため、10〜100μmが通常であり、15〜50μmが好ましく、20〜40μmが最も好ましい。
また多孔質金属基材の開口率は、低すぎると、塗工時に塗液が基材を通過して離型フィルム側に回り難く、均一な厚さの塗布層を得ることが困難で、高すぎると、基材強度が低下し、塗工中に基材切れが発生して好ましくないため、30%〜60%が好ましく、33%〜55%がより好ましい。
離型フィルム基材ロール原反2には、これに限定されないが、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ナイロンフィルム、ポリエステルフィルムなどの材質から成るフィルム基材が巻かれている。特に、シリコン樹脂等で表面処理し離型性に優れたフィルムを使用するのが好適である。
離型フィルム基材8は、図2に示すように、U字形の断面を有し、長手方向に凹状の溝9が形成されている。溝9の深さは、所望の塗工厚に合わせて適宜選択すればよいが、浅すぎると、塗工厚の厳密な制御が困難となり、一方深すぎると塗工厚が厚くなり過ぎて良好な塗工を行うことが困難となるため、10〜200μmが好ましく、20〜150μmがより好ましく、30〜100μmが最も好ましい。
離型フィルム基材8の厚さは、塗工装置10のパスラインLを追従できる程度の柔軟性が必要となるため、使用するフィルム材質にもよるが、10〜100μmが通常であり、15〜80μmが好ましく、20〜70μmが最も好ましい。
多孔質金属基材7及び離型フィルム基材8の横幅は、目的とする塗工品の用途や塗工機のロール幅等に応じて適宜選択可能である。
離型フィルム基材8の溝9の幅は、離型フィルム基材8と反対側の塗膜の厚さ制御に多孔質金属基材の表面エネルギーに由来する縮流を利用するため、多孔質金属基材7の幅よりも必ず狭くなければならず、目安として、多孔質金属基材7の両端にそれぞれ5mm以上の未塗工部分を設けることができるような範囲であればよい。
次に、塗工ヘッド3について説明する。塗工ヘッド3は、パスラインLを通過した多孔質金属基材7の片面A(離型フィルム基材8が重ね合わされていない方の側)に対して、塗液を吐出し、均一に塗布する。塗工ヘッド3のスリットギャップは、目的とする塗布厚に合わせて適宜選択可能である。また、塗工ヘッド3の幅は、塗料の性質やヘッド内部構造にもよるが塗工ヘッドからの均一な吐出量制御の観点から、100〜2000mmが使用可能であり、300〜1000mmが好ましい。塗工速度は、塗液の組成や性状にもよるが、2〜50m/minが通常であり、5〜40m/minが好ましく、10〜30m/minがより好ましい。
本発明で使用する塗料は、粘度または溶媒の種類について特に限定されない。例えば、粘度が100cp程度になるように調整した水溶液塗料を送液ポンプ(図示せず)上部に設置されたホッパー(図示せず)の中に投入し、その中で軽く対流する程度に攪拌して作製したものを使用することができる。
付加的に、塗料内の凝集物や異物を除去するために、塗料の送液ポンプの出口にインラインフィルタを設置することもできる。該インラインフィルタの開口径は、塗料に含まれるフィラー粒子径や目標とする塗工量により適宜選択することができ、20〜150μmが通常であり、50〜100μmが好ましい。ホッパー内の塗料がインラインフィルタを通過することにより、塗液中に残存する凝集物や異物が除去され、良好な塗料となる。
続いて、本発明に係る塗工方法について説明する。
本発明に係る多孔質金属基材の両面塗工方法は、多孔質金属基材の一方の面に、所定の幅及び深さの溝を有する離型フィルム基材を当該溝が上記多孔質金属基材の一方の面と対向するように重ね合わせる工程と、多孔質金属基材の他方の面に塗液を塗布する工程と、乾燥する工程と、及び多孔質金属基材と離型フィルム基材とを分離する工程とから成る。
図3に示すように、多孔質金属基材7のB面に離型フィルム基材8をその溝9がB面と対向するように重ね合わせた状態で、図1に示すパスラインLを通過させる。通過と同時に、塗工ヘッド3により吐出された塗液が多孔質金属基材7のA面に塗布される。このとき、塗工ヘッド3から吐出される塗液の量は、多孔質金属基材7の幅方向に対して均一となるように制御される。
塗工ヘッド3から吐出された塗液は、多孔質金属基材7の貫通孔(図示せず)を通過して背面(B面)に重ね合わされた離型フィルム基材8まで達する。このとき、貫通孔を通じてB面に吐出される塗液は、離型フィルム基材8の溝9の幅と同じ幅を有し、溝9内部に溜まる。その結果、B面の塗布厚は溝9の深さで規定され、乾燥後の塗膜の厚さは均一となる。
塗工ヘッド3を通過した多孔質金属基材7は、ガイドローラaを経て、乾燥炉4に向かう。この際、本発明に係る方法によれば、塗布済みの多孔質金属基材7は離型フィルム基材8を介してガイドローラaと接触するため、ガイドローラへの塗料の付着が無く、多孔質金属基材の張付きやそれに伴う切断等の従来技術の問題が解消される。
塗工工程において、塗工ヘッド3から吐出される塗料の量は、離型フィルム基材8の溝9の容積よりも多く設定することが好適である。離型フィルム基材8の溝9に収まりきらない過剰な塗液は、貫通孔を通過せずに、多孔質金属基材7のA面に沿って広がろうとする。しかしながら、多孔質金属基材は貫通孔の中に空気を伴っていることから通常の金属箔と比べ表面エネルギーが非常に低い。そのため、塗工部エッジにおいて縮流が発生し吐出幅以上には濡れ広がることはない。その結果、乾燥後の多孔質金属基材のA面での塗膜の厚さも均一となる。こうして本発明に係る方法によれば、多孔質金属基材の両面には厚さの均一な塗膜が形成される。
乾燥炉4において、十分に乾燥した後、多孔質金属基材7及び離型フィルム基材8は、いくつかのガイドローラaを経由した後、異なるパスラインを通過し別々の巻取りローラ5,6により巻き取られる。こうすることにより、離型フィルム基材8が多孔質金属基材7のB面から分離され、両面に均一な塗膜を有する多孔質金属基材を得ることができる。
以下、本発明の効果を調べる実験を行ったので説明する。実験には、図1に示した塗工装置を使用した。塗工には、ロール幅300mmのダイコーターを使用し塗工距離を100mとした。乾燥には、長さ8mの乾燥炉を使用し、前室温度80℃、後室温度95℃に設定した。以下の塗工条件で多孔質金属基材の塗工厚の均一性を比較した。
1.比較例1
(1)塗工条件
塗料の吐出量:乾燥後の片面膜厚が20μmになるように設定
塗工スピード:4m/min
基材:厚さ30μm、線径0.15mm、開口率50%、幅300mmのアルミニウムエキスパンドメタル
離型フィルム基材:無し
塗料の組成:
炭素粉末 85部
カーボンブラック 5部
カルボキシルメチルセルロース 3部
SBR系バインダー 7部
水 300部
固形分 25wt%
粘度 200mPa・s
(2)塗工結果
塗工後の試作品について、塗工開始後、10m、50m、90mの各位置で、横方向に5点の塗布厚(基材も含めた全厚)の測定を行った。その結果を表1に示す。
Figure 2008188494
比較例1では、塗工端部(1または5)と塗工中央部(3)では、厚さのばらつきが認められた。
2.比較例2
(1)塗工条件
塗料の吐出量:比較例1と同じ
塗工スピード:比較例1と同じ
基材:比較例1と同じ
離型フィルム基材:厚さ40μm、溝の無い離型処理済ポリエチレンテレフタレートフィルム
塗料:比較例1と同じ組成の塗料を使用
(2)塗工結果
塗工後の試作品について、塗工開始後、10m、50m、90mの各位置で、横方向に5点の塗布厚の測定を行った。表2は、全厚の測定結果、表3はデジタルマイクロスコープを使用した塗工ヘッド側の塗膜厚の測定結果、表4は離型フィルム基材側の塗膜厚の測定結果をそれぞれ示す。
Figure 2008188494
Figure 2008188494
Figure 2008188494
比較例2では、離型フィルム基材に溝が存在しないため、離型フィルム基材が接触している面には塗液が浸入する隙間がほとんどなく、離型フィルム側には多孔質金属基材を目視できるほどまばらな塗膜が形成された。
3.実施例1
(1)塗工条件
塗料の吐出量:乾燥前塗布量で約500cc/m2、乾燥後の片面膜厚が12.5μmになるように設定
塗工スピード:8m/min
基材:比較例1と同じ
離型フィルム基材:厚さ75μm、溝の深さ50μmの離型処理済ポリエチレンテレフタレートフィルム
塗料:比較例1と同じ組成の塗料を使用
(2)塗工結果
塗工後の試作品について、塗工開始後、10m、50m、90mの各位置で、横方向に5点の塗布厚の測定を行った。表5は、デジタルマイクロスコープを使用した塗工ヘッド側の塗膜厚の測定結果、表6は離型フィルム基材側の塗膜厚の測定結果をそれぞれ示す。
Figure 2008188494
Figure 2008188494
実施例1では、離型フィルムの全厚よりも溝の深さが浅く、多孔質金属基材の表裏面で均一な膜厚を得ることができることがわかった。また、高速でも安定した塗工結果が得られることがわかった。
4.実施例2
(1)塗工条件
塗料の吐出量:乾燥前塗布量で約1000cc/m2、乾燥後の片面膜厚が25μmになるように設定
塗工スピード:8m/min
基材:比較例1と同じ
離型フィルム基材:厚さ75μm、溝の深さ100μmの離型処理済ポリエチレンテレフタレートフィルム
塗料:比較例1と同じ組成の塗料を使用
(2)塗工結果
塗工後の試作品について、塗工開始後、10m、50m、90mの各位置で、横方向に5点の塗布厚の測定を行った。表7は、デジタルマイクロスコープを使用した塗工ヘッド側の塗膜厚の測定結果、表8は離型フィルム基材側の塗膜厚の測定結果をそれぞれ示す。
Figure 2008188494
Figure 2008188494
実施例2では、離型フィルムの全厚よりも溝の深さが深く、該溝部分が凸状に突起しており当該凸状部分に力が集中して溝部分が潰れてしまうため、塗工ヘッド側の塗工面よりも離型フィルム側の塗工面の方が薄くなることがわかった。
5.実施例3
(1)塗工条件
塗料の吐出量:乾燥前塗布量で約500cc/m2、乾燥後の片面膜厚が12.5μmになるように設定
塗工スピード:8m/min
基材:比較例1と同じ
離型フィルム基材:厚さ100μm、溝の深さ50μmの離型処理済ポリエチレンテレフタレートフィルム
塗料:比較例1と同じ組成の塗料を使用
(2)塗工結果
塗工後の試作品について、塗工開始後、10m、50m、90mの各位置で、横方向に5点の塗布厚の測定を行った。表9は、デジタルマイクロスコープを使用した塗工ヘッド側の塗膜厚の測定結果、表10は離型フィルム基材側の塗膜厚の測定結果をそれぞれ示す。
Figure 2008188494
Figure 2008188494
実施例3では、離型フィルムの全厚よりも溝の深さが浅く、多孔質金属基材の表裏面で均一な膜厚を得ることができることがわかった。また、実施例1との比較では、効果の上で大差はなく、離型フィルム基材の全厚に依存しないことがわかった。
6.実施例4
(1)塗工条件
塗料の吐出量:乾燥前塗布量で約500cc/m2、乾燥後の片面膜厚が12.5μmになるように設定
塗工スピード:8m/min
基材:厚さ30μm、線径0.15mm、開口率20%、幅400mmのアルミニウムエキスパンドメタル
離型フィルム基材:厚さ100μm、溝の深さ50μmの離型処理済ポリエチレンテレフタレートフィルム
塗料:比較例1と同じ組成の塗料を使用
(2)塗工結果
塗工後の試作品について、塗工開始後、10m、50m、90mの各位置で、横方向に5点の塗布厚の測定を行った。表11は、デジタルマイクロスコープを使用した塗工ヘッド側の塗膜厚の測定結果を示す。また、離型フィルム側は均一な塗膜が形成されず、部分的にアルミニウム基材面が露出している状態が確認された。
Figure 2008188494
実施例4では、使用する多孔質金属基材の開口率が20%と低いため、塗料が多孔質金属基材を均一に通過することができず、離型フィルム基材側に均一な塗膜を形成することができなかったことがわかった。その結果、塗工ヘッド側の塗膜の厚さにもばらつきが生じていることがわかった。
7.実施例5
(1)塗工条件
塗料の吐出量:乾燥前塗布量で約500cc/m2、乾燥後の片面膜厚が12.5μmになるように設定
塗工スピード:8m/min
基材:厚さ30μm、線径0.15mm、開口率63%、幅400mmのアルミニウムエキスパンドメタル
離型フィルム基材:厚さ100μm、溝の深さ50μmの離型処理済ポリエチレンテレフタレートフィルム
塗料:比較例1と同じ組成の塗料を使用
(2)塗工結果
塗工後の試作品について、塗工開始後、10m、50m、90mの各位置で、横方向に5点の塗布厚の測定を行った。表12は、デジタルマイクロスコープを使用した塗工ヘッド側の塗膜厚の測定結果、表13は離型フィルム基材側の塗膜厚の測定結果をそれぞれ示す。
Figure 2008188494
Figure 2008188494
実施例5では、測定箇所において多孔質金属基材の表裏面にほぼ均一な厚さの塗膜が形成されたが、塗工中に多孔質金属基材の破断が5回発生した。したがって、開口率63%では多孔質金属基材の強度が不足し、安定した塗工を行うことが困難であることがわかった。
以上説明してきたように、本発明によれば、塗工中に多孔質金属基材と固定バーとが直接接触することにより金属基材の塗料の張り付きに起因する基材の切断が防止され、安定した両面同時塗工を実現することができた。
また、本発明によれば、多孔質金属基材表裏面において塗膜の膜厚を制御して均一な膜厚の塗膜を効率良く形成することができた。
本願発明は、好適実施例について説明されたが、これに限定されるものではない。また、本願発明に係る塗工方法は、さまざま用途の塗工品に適用することが可能である。例えば、活性炭や炭素材料などの活物質やバインダーを配合した塗液を塗工して、キャパシタや電池の電極を形成する際に、好適に適用することが可能である。特に、多孔質金属基材を集電体とするリチウムイオンキャパシタの電極に塗工する際に好適に適用することが可能である。
図1は、本発明に従う塗工方法に使用する塗工装置の略示図である。 図2は、本発明に従う塗工方法に使用する離型フィルムのひとつの実施例の部分拡大斜視図である。 図3は、本発明に従う塗工方法において、塗工時の多孔質金属基材及び離型フィルム基材の位置関係を示した部分拡大斜視図である。

Claims (3)

  1. 多孔質金属基材の両面塗工方法であって、
    多孔質金属基材の一方の面に、所定の幅及び深さの溝を有する離型フィルム基材を当該溝が前記多孔質金属基材の前記一方の面と対向するように重ね合わせる工程と、
    前記多孔質金属基材の他方の面に塗液を塗布する工程と、
    塗布された前記多孔質金属基材を乾燥する工程と、
    前記多孔質金属基材と前記離型フィルム基材とを分離する工程と、
    から成る方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、前記多孔質金属基材の開口率が30%〜60%であることを特徴とする方法。
  3. 請求項1に記載の方法であって、前記離型フィルム基材の前記溝の深さは、10〜100μmで、かつ、前記離型フィルム基材の厚さ以下である、ところの方法。
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