JP2008187464A - スピーカシステム - Google Patents

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【課題】防水性を向上して低音を増強するとともに重量および製造費を低減し、さらに、高音域の音質を改善するようにした防水型のスピーカシステムを提供する。
【解決手段】バッフル板にスピーカユニットを備えた第1の空気室と、前記スピーカユニットの背面に生ずる音響出力を前記バッフル板から放射する第2の空気室との間に音響的伝達が可能となるようにした仕切板を介在してキャビネットを一体に構成したダブルバスレフ方式のスピーカシステムであり、前記第1の空気室のバッフル板に防水処理を施したスピーカユニットを配設するとともに、前記仕切板または第2の空気室のバッフル板のいずれか一方に防水処理を施したドロンコーンユニットを配設し、該ドロンコーンユニットが配設されていない仕切板またはバッフル板に音響ダクトを配設する。
【選択図】図1

Description

本発明は、湿潤な環境に設置することが可能となるようにしたスピーカシステムに関するもので、スピーカユニットを収める空気室を完全な防水構造となるようにするとともに、低音再生能力を向上しつつ製造費を低減できるようにしたものである。
例えば、浴室ユニットの壁面あるいは天井面にスピーカシステムを配設して浴室音響システムを構築する場合、浴室という湿潤な環境では湿気に対する配慮がきわめて重要であることから、本願出願人は構造的な改良によりこの問題を解決するようにしたものを提案している(例えば、特許文献1)。
このスピーカシステムは、密閉状態に保たれた第1の空気室と音響ダクトを備えた第2の空気室との間に仕切壁を介在させて一体にしたキャビネットを構成し、音響放射面が前記キャビネットの外部に臨むように第1のスピーカユニットを前記第1の空気室に備えたバッフル板に配設するとともに、音響放射面が前記第2の空気室に臨むように第2のスピーカユニットを前記仕切板に配設するようにし、前記音響ダクトの開口端部が前記バッフル板と前記仕切板の各々に連通形成され、前記バッフル板が下側に取り付けられるようにしたもので、前記仕切板の傾斜や第2のスピーカユニットの音響放射面の外周を囲繞する起立壁を形成するようにしたものである。
特開2005−151237号公報
上記特許文献1に開示されたスピーカシステムは、キャビネット内に生じた水滴が滴下しないようにしてキャビネット外部へ排出され、第2のスピーカの防水効果を向上することができる。そして、このスピーカユニットでは、第2のスピーカは第1のスピーカと同等のものを採用してケルトン方式により第1、第2のスピーカユニットを同時に駆動し、優れた低音を再生することができた。
本発明は、かかる結果のもとになされたもので、低音の増強、防水性を向上するとともに、重量および製造費の低減、そして音質改善を実現できるようにしたものである。特に、防水性を向上することは重要な課題であり、もし、スピーカの背面が臨む密閉状態の空気室に湿気が浸入した場合、この湿気を除去して乾燥状態に復元させることは容易なことではない。もし仮に空気室に湿気が浸入してしまうと、銅線を巻回して構成されたボイスコイルはきわめて短い期間で劣化、断線するなどの不具合を発生してしまうことになる。
また、防水型のスピーカシステムでは、金属製のセンタードームを採用することができず、また、スピーカユニットのコーン紙自体がポリプロピレンなどの素材で構成されたものがあるが、このようなコーン紙を備えたスピーカユニットは、コーン紙自体の重量が重くなるため、再生音の高音域特性が劣化してしまうことになる。そこで、本発明は、防水型のスピーカシステムにおいて高音域特性を向上する音質改善も解決する課題とするものである。
そこで本発明は、以下に述べる各手段により上記課題を解決するようにした。即ち、請求項1記載の発明では、バッフル板にスピーカユニットを備えた第1の空気室と、前記スピーカユニットの背面に生ずる音響出力を前記バッフル板から放射する第2の空気室との間に音響的伝達が可能となるようにした仕切板を介在してキャビネットを一体に構成したダブルバスレフ方式のスピーカシステムであり、前記第1の空気室のバッフル板に防水処理を施したスピーカユニットを配設するとともに、前記仕切板または第2の空気室のバッフル板のいずれか一方に防水処理を施したドロンコーンユニットを配設し、該ドロンコーンユニットが配設されない仕切板またはバッフル板に音響ダクトを配設する。
請求項2記載の発明では、バッフル板にスピーカユニットを備えた第1の空気室と、前記スピーカユニットの背面に生ずる音響出力を前記バッフル板から放射する第2の空気室との間に音響的伝達が可能となるようにした仕切板を介在してキャビネットを一体に構成したダブルバスレフ方式のスピーカシステムであり、前記第1の空気室のバッフル板に防水処理を施したスピーカユニットを配設するとともに、前記仕切板に防水処理を施したドロンコーンユニットを配設し、一方の端部が前記第1の空気室のバッフル板に臨んで外部に開口するとともに他方の端部が前記仕切板に臨んで第2の空気室に開口するように音響ダクトを配設することによりキャビネットが縦長構造となるようにする。
請求項3記載の発明では、バッフル板にスピーカユニットを備えた第1の空気室と、前記スピーカユニットの背面に生ずる音響出力を前記バッフル板から放射する第2の空気室との間に音響的伝達が可能となるようにした仕切板を介在してキャビネットを一体に構成したダブルバスレフ方式のスピーカシステムであり、前記第1の空気室のバッフル板に防水処理を施したスピーカユニットを配設するとともに、第2の空気室のバッフル板に防水処理を施したドロンコーンユニットを配設し、さらに前記仕切板に音響ダクトを配設することによりキャビネットが横長構造となるようにする。
請求項4記載の発明では、上記請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のスピーカシステムにおいて、前記スピーカユニットの背面に金属薄板を固定する。
請求項5記載の発明では、上記請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のスピーカシステムにおいて、前記スピーカユニットの背面の第1の空気室に金属薄板を宙吊り状態で配設する。
請求項6記載の発明では、上記請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のスピーカシステムにおいて、前記スピーカユニットのコーン紙の背面の高音域を再生する部分に金属蒸着を施す。
請求項1記載の発明によれば、仕切板または第2の空気室のバッフル板のいずれか一方に防水処理を施したドロンコーンユニットを配設するようにしたので、第1の空気室へ湿潤な外気が浸入するのを阻止することができる防水構造となり、湿気からスピーカユニットの背面構造を保護することができるとともにダブルバスレフ方式による低音の増強が可能となり、軽量化および製造費の低減が可能となる。
請求項2記載の発明によれば、仕切板に防水処理を施したドロンコーンユニットを配設したことにより、第1の空気室に湿潤な外気が浸入するのを阻止することができる縦長キャビネットの防水構造となり、湿気からスピーカユニットの背面構造を保護することができるとともにダブルバスレフ方式による低音の増強が可能となり、軽量化および製造費の低減が可能となる。
請求項3記載の発明によれば、第2の空気室のバッフル板に防水処理を施したドロンコーンを配設したことにより、第2の空気室はもとより第1の空気室に湿潤な外気が浸入するのを阻止することができる横長キャビネットの防水構造となり、湿気からスピーカユニットの背面構造を保護することができる防水構造となり、湿気からスピーカユニットの背面構造を保護することができるとともにダブルバスレフ方式による低音の増強が可能となり、軽量化および製造費の低減が可能となる。
請求項4記載の発明によれば、上記請求項1乃至請求項3に記載の発明の効果に加え、スピーカユニットにより直接励振される金属薄板の振動により高音域の音響特性の改善された再生音が得られる。
請求項5記載の発明によれば、上記請求項1乃至請求項3に記載の発明の効果に加え、スピーカユニットにより間接的に励振される金属薄板の振動により高音域の音響特性が改善された再生音が得られる。
請求項6記載の発明によれば、上記請求項1乃至請求項3に記載の発明の効果に加え、スピーカユニットの背面の高音域を再生する部分に金属蒸着を施したことから、当該部分に高音域の再生に好適な剛性が得られ、高音域の音響特性が改善された再生音が得られる。
以下、本発明の実施の形態を図にもとづいて詳細に説明する。なお、湿潤な環境の具体的な一例として浴室ユニットへ本発明のスピーカシステムを設置する場合を想定して以下に説明する。
図1は、本発明のスピーカシステム1の第1実施例の断面図であり、両端を開口した合成樹脂製の円筒状キャビネット2と、合成樹脂製のバッフル板3と、合成樹脂製の背板4と、スピーカユニット5と、音響ダクト6およびドロンコーンユニット7とを主要構成部品としている。
前記円筒状キャビネット2の内部の中間部にはキャビネット2内を上下に二分する仕切板2aが一体に形成され、この仕切板2aとバッフル板3により区画された空間が第1の空気室2Aとなり、仕切板2aと背板4により区間された空間が第2の空気室2Bとなる。そして、第1の空気室2A内において仕切板2aとバッフル板3との間に音響ダクト6が配設される。この音響ダクト6の一方の端部6aはバッフル板3からユニットの外部に開口し、他方の端部6bは仕切板2aから第2の空気室2Bに開口する。なお、バッフル板3のフランジ3bには弾性パッキン3cが配設されるとともに取付ボルトの挿通孔3dが形成されており、浴室ユニットの壁パネルまたは天井パネルへの取り付けが容易となるようにしている。
バッフル板3の裏面には、コーン紙5aの前面が開口部3aに臨むように配置されたスピーカユニット5が適宜手段により固定され、その背面が第1の空気室2Aに臨むようにしている。このスピーカユニット5のコーン紙5aは、ポリプロピレンなどの防水性の素材で構成することにより防水処理を施したもので、コーン紙5aから第1の空気室2Aへの湿気の浸入を防止できるようにしている。なお、コーン紙5a自体を前記のように防水性の素材で構成することにより防水処理を施すようにしてもよいが、例えば、抄紙したパルプ繊維に合成樹脂を含浸させたり、あるいは、撥水塗料を塗布することにより防水処理を施してもよい。
ドロンコーンユニット7は、ドーム状あるいは平板状などの適宜形状に形成されたドロンコーン7aの振動を許容するためのサスペンション7bにより支持されてフレーム7Aに取り付けられている。このように構成されるドロンコーンユニット7のドロンコーン7aに、必要に応じてウエイト(錘)Wを添着することにより低音域の共振周波数を任意に設定することができ、また、このウエイトWの重量を変更することにより共振周波数を変更することができる。このように構成されたドロンコーンユニット7は、そのフレーム7Aが仕切板2aに適宜手段により固定され、第1の空気室2Aと第2の空気室2Bとの間に介在することになる。
ドロンコーンユニット7の第2の空気室2Bに臨むドロンコーン7aおよびサスペンション7bは、ポリプロピレンなどの防水性の素材で構成することにより防水処理を施す。これにより、音響ダクト6を介して第2の空気室2Bに湿気を含む空気が充満したとしても、第1の空気室2Aに湿気が浸入するようなことはなくなり、第1の空気室2Aの乾燥状態が完全に保たれることになる。
以上のように構成された本発明の第1実施例によるスピーカシステム1は、第1の空気室2Aに第2の空気室2Bが重層状態で形成されるため、キャビネット2が縦長構造となる。そして、第1の空気室2Aに配設したスピーカユニット5に音響信号を印加して駆動すると、このスピーカユニット5の前面からは主に中音域および高音域の再生音が得られる。そして、スピーカユニット5の背面から放射された低音域の音響出力は、第1の空気室2Aの空気を伝搬してドロンコーンユニット7のドロンコーン7aを振動する。さらにこのドロンコーン7aの振動は第2の空気室2Bの空気を伝搬し、音響ダクト6の端部6aの開口から増強された低音が放射され、ダブルバスレフ方式特有の量感のある再生音が得られる。
図2は、第1実施例のスピーカシステム1の構成において高音域の特性を改善するようにしたものである。前述したように防水処理を施したコーン紙はダンプ剤を含む状態となることから高音域特性が減衰する傾向にあるが、高音域特性の改善のための金属製のセンタードームは湿気に対する耐久性を考慮した場合、採用することができない。ところで、スピーカユニット5を駆動するとコーン紙5aの動作の反作用でマグネット部5bが微振動することが知られている。これは一般的なオーディオ装置では再生音に悪影響を及ぼすとみなされ、マグネット部5bに鉛の塊などを固定し、微振動の発生を阻止する手段がある。
本発明における高音域の改善手段は、マグネット部5bの微振動を積極的に利用するようにしたもので、スピーカユニット5のマグネット部5bの中心部分にポスト部材8を固定して立設し、このポスト部材8に金属薄板9を取り付けるようにした。このように構成した状態でスピーカユニット5を駆動すると、マグネット部5bの振動がポスト部材8を介して金属薄板9に伝搬し、これにより金属薄板9が励振されて高音域の再生音が得られる。
一般にスピーカユニットの背面に発生した再生音の一部はコーン紙を通過して外部に放射されるが、これも再生音に悪影響となるため、通常は吸音材を装填するようにしているが、本発明では、このような現象を効果的に利用するもので、上記のように金属薄板9の励振により発生した高音域はスピーカユニット5のコーン紙5aを通過し、外部に放射される。これにより、減衰した高音域は補完される状態となり、良好な再生音が得られる。本願出願人による試行では、金属薄板9を0.2mm程度の厚さの銅板を円形に形成したものを採用して効果が得られることを確認できたが、金属薄板9の直径および厚さは、聴感テストなどを伴う複数の試行結果により最も良好な結果にもとづいて決定されるものである。
なお、金属薄板9をスピーカユニット5のマグネット部5bに直接固定せず、図2の仮想線で示すようにスピーカユニット5の背面の第1の空気室2Aに宙吊り状態で配設した場合においても高音域の補完機能が得られることを確認できた。前記金属薄板9の形状は任意に定め得るものであるが、図5(A)のような方形状、あるいは図5(B)のような円形状に主体部を形成する場合には取付片9aを同時に形成し、その先端を第1の空気室2Aの内壁面に固定して配設する。
つぎに、図3に示す本発明の第2実施例はキャビネット2が横長構造となるようにしたものである。同図において筺状のキャビネット2の内部の中間部にはキャビネット2内を左右に二分する仕切板2aが一体に形成され、この仕切板2aとバッフル板3とにより区画された一方の空間が第1の空気室2Aとなり、他方の空間が第2の空気室2Bとなる。そして、仕切板2aに音響ダクト6を配設し、一方の端部6aが第1の空気室2Aに臨んで開口し、他方の端部6bが第2の空気室2Bに臨んで開口する。なお、第1実施例と同様にバッフル板3のフランジ部3bには弾性パッキン3cが配設されるとともに取付ボルトの挿通孔3dが形成されており、浴室ユニットの壁パネルまたは天井パネルへの取り付けが容易となるようにしている。
前記第1の空気室2A側のバッフル板3の裏面には、コーン紙5aの前面が開口部3aに臨むように配置されたスピーカユニット5が適宜手段により固定され、その背面が第1の空気室2Aに臨むようにしている。このスピーカコーン5のコーン紙5aは、ポリプロピレンなどの防水性の素材によって構成されて防水処理が施されたもので、コーン紙5aから第1の空気室2Aへの湿気の浸入を防止できるようにしている。
ドロンコーン7は、ドーム状あるいは平板状などの適宜形状に形成されたドロンコーン7aの振動を許容するためのサスペンション7bにより支持されてフレーム7に取り付けられている。このように構成されるドロンコーンユニット7のドロンコーン7aに必要に応じてウエイト(錘)Wを添着することにより低音域の共振周波数を任意に設定することができ、また、このウエイトWの重量を変更することにより共振周波数を変更することができる。このように構成されたドロンコーンユニット7は、第2の空気室2Bのバッフル板3に形成された開口部3eに配置してフレーム7Aが適宜手段により固定される。
これにより、ドロンコーン7aの前面がバッフル板3から外部に臨み、背面が第2の空気室2Bに臨むことになる。そこで、第1実施例と同様にバッフル板3から外部に臨むドロンコーン7aおよびサスペンション7bはポリプロピレンなどの防水性の素材で構成して防水処理を施す。これにより、第2の空気室2Bに湿気が浸入するようなことがないので、第1の空気室2Aの乾燥状態が完全に保たれることになる。
以上のように構成された本発明の第2実施例によるスピーカシステム1は、第1の空気室2Aと第2の空気室2Bが横方向に連接した状態で形成されるため、キャビネット2が横長構造となる。そして、第1の空気室2Aに配設したスピーカユニット5に音響信号を印加して駆動すると、このスピーカユニットの前面からは主に中音域および高音域の再生音が得られる。そして、スピーカユニット5の背面から放射された低音域の音響出力は、第1の空気室2Aの空気を伝搬して音響ダクト6内の空気を振動する。さらにこの音響ダクト6内の空気の振動は第2の空気室2Bに伝搬してドロンコーンユニット7のドロンコーン7aを振動して増強された低音が放射され、ダブルバスレフ方式特有の量感のある再生音が得られる。
図4は、第2実施例のスピーカシステム1の構成において、第1実施例と同様に高音域の特性を改善するようにしたものである。第2実施例においても、スピーカユニット5のマグネット部5bの中心部分にポスト部材8を固定して立設し、このポスト部材8に金属薄板9を取り付けるようにした。このように構成した状態でスピーカユニット5を駆動すると、マグネット部5bの振動がポスト部材8を介して金属薄板9に伝搬し、これにより金属薄板9が励振されて高音域の再生音が得られる。なお、第2実施例においても、金属薄板9をスピーカユニット5のマグネット部5bに直接固定せず、図5に示すような形状の金属薄板9を図4の仮想線で示すようにスピーカユニット5の背面の第1の空気室2Aに宙吊り状態で配設した場合においても高音域の補完機能が得られることを確認できた。
つぎに、本発明のスピーカシステムにおいて、上記したような金属薄板9を採用することなく、高音域を改善する手段の例について説明する。スピーカユニットに音響信号を印加すると、コーン紙は分割振動するため、高音域、中音域、低音域のいずれも1枚のコーン紙から再生される。この分割振動では、例えば、高音域のみを再生した場合、コーン紙はその中心部分のみが高い周波数で振動することになる。したがって、高音域の再生特性を向上するためには、剛性の高い金属素材で形成したセンタードームをコーン紙の中心に設けるようにしているのであるが、前述したように湿潤な環境では金属素材によるセンタードームを採用することはできない。
そこで、以下に説明する高音域の改善手段では、図6に示すようにボイスコイル5cが接続されるコーン紙5aの背面の中心部分に金属蒸着5dを施す。このように金属蒸着を施すことにより、当該部分に高音域の再生に好適な剛性を得ることができ、高音域の改善が可能となる。このように金属蒸着5dを施す部分がコーン紙5aの背面であることから、第1の空気室2Aの乾燥状態に保護され、ボイスコイル5cとともに金属蒸着5dの劣化を防ぐことができ、高音域の改善された再生音が恒久的に得られるスピーカシステムとすることができる。
以上詳細に説明したように本発明は、湿気の多い環境においてもスピーカユニットの背面の乾燥状態を維持することができることから、浴室ユニットに限らず屋外の湿潤な環境に設置した場合においてもボイスコイルが劣化、断線する懸念を払拭することができ、長期に亘り安定した音響再生が可能となる。
本発明のスピーカシステムの第1実施例の断面図である。 図1のスピーカシステムの発展的構成を示す断面図である。 本発明のスピーカシステムの第2実施例の断面図である。 図3のスピーカシステムの発展的構成を示す断面図である。 金属薄板の形成状態の例を示す図である。 スピーカユニットのコーン紙の改良の状態を示す図である。
符号の説明
1・・・・・・スピーカシステム
2・・・・・・キャビネット
2A・・・・・第1の空気室
2B・・・・・第2の空気室
3・・・・・・バッフル板
4・・・・・・背板
5・・・・・・スピーカユニット
5a・・・・・コーン紙
5b・・・・・マグネット部
5c・・・・・ボイスコイル
5d・・・・・金属蒸着
6・・・・・・音響ダクト
7・・・・・・ドロンコーンユニット
8・・・・・・ポスト部材
9・・・・・・金属薄板

Claims (6)

  1. バッフル板にスピーカユニットを備えた第1の空気室と、前記スピーカユニットの背面に生ずる音響出力を前記バッフル板から放射する第2の空気室との間に音響的伝達が可能となるようにした仕切板を介在してキャビネットを一体に構成したダブルバスレフ方式のスピーカシステムであり、
    前記第1の空気室のバッフル板に防水処理を施したスピーカユニットを配設するとともに、前記仕切板または第2の空気室のバッフル板のいずれか一方に防水処理を施したドロンコーンユニットを配設し、該ドロンコーンユニットが配設されない仕切板またはバッフル板に音響ダクトを配設したことを特徴とするスピーカシステム。
  2. バッフル板にスピーカユニットを備えた第1の空気室と、前記スピーカユニットの背面に生ずる音響出力を前記バッフル板から放射する第2の空気室との間に音響的伝達が可能となるようにした仕切板を介在してキャビネットを一体に構成したダブルバスレフ方式のスピーカシステムであり、
    前記第1の空気室のバッフル板に防水処理を施したスピーカユニットを配設するとともに、前記仕切板に防水処理を施したドロンコーンユニットを配設し、一方の端部が前記第1の空気室のバッフル板に臨んで外部に開口するとともに他方の端部が前記仕切板に臨んで第2の空気室に開口するように音響ダクトを配設することによりキャビネットが縦長構造となるようにしたことを特徴とするスピーカシステム。
  3. バッフル板にスピーカユニットを備えた第1の空気室と、前記スピーカユニットの背面に生ずる音響出力を前記バッフル板から放射する第2の空気室との間に音響的伝達が可能となるようにした仕切板を介在してキャビネットを一体に構成したダブルバスレフ方式のスピーカシステムであり、
    前記第1の空気室のバッフル板に防水処理を施したスピーカユニットを配設するとともに、第2の空気室のバッフル板に防水処理を施したドロンコーンユニットを配設し、さらに前記仕切板に音響ダクトを配設することによりキャビネットが横長構造となるようにしたことを特徴とするスピーカシステム。
  4. 前記スピーカユニットの背面に金属薄板が固定されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のスピーカシステム。
  5. 前記スピーカユニットの背面の第1の空気室に金属薄板を宙吊り状態で配設したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のスピーカシステム。
  6. 前記スピーカユニットのコーン紙の背面の高音域を再生する部分に金属蒸着を施したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のスピーカシステム。
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