JP2008185284A - 排ガスの処理方法および排ガスの処理設備 - Google Patents

排ガスの処理方法および排ガスの処理設備 Download PDF

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Abstract

【課題】温度変動が大きく且つダイオキシンおよび発火性の高いダストを含む排ガスを安全にしかも効率的に処理し得る排ガスの処理方法を提供する。
【解決手段】溶解炉1から排出された排ガスを調温塔2に導き水噴霧により冷却させた後、当該調温塔から出た排ガス中に大気を供給して冷却し、次にこの冷却された排ガスをサイクロン3に導きダストを捕集し、次にこのサイクロンから出た排ガス中に少なくともダイオキシン吸着機能を有する薬剤を供給した後、バグフィルタ4に導きダイオキシンを含むダストを捕集し、さらに調温塔にて排ガスを冷却する際に、排ガスの当該調温塔での入口側温度が高い場合に大容量噴霧装置21にて水噴霧を行うとともに、排ガスの当該調温塔での出口側温度が高い場合に小容量噴霧装置22にて水噴霧を行うようになし、且つ上記サイクロンの手前位置で、排ガス中に発火抑制剤を供給する方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば金属の溶解炉から排出されるダイオキシン、高発火性ダストなどを含む排ガスの処理方法および排ガスの処理設備に関するものである。
金属を溶解させる電気炉から排出される排ガス中には、ダイオキシンなどの有害物質が含まれており、その処理設備においてダイオキシンが除去されている。
このような排ガスの処理設備として、電気炉から排出される排ガス中の未燃分を燃焼させた後、その排ガスを導き水を噴霧して冷却を行う冷却塔と、この冷却塔から出た排ガス中のダスト、有機成分などを除去する前段バグフィルタおよび後段バグフィルタと、これら両バグフィルタ間に配置されて排ガス中にダイオキシンの吸着剤を投入する吸着剤投入装置と、ダイオキシン、ダストなどが除去された排ガスを大気に放出する煙突とから構成されたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−183051号公報
ところで、上述した排ガスの処理設備によると、炉から排出された排ガス中のダイオキシン、ダストなどを除去するために、排ガスを冷却塔に導いて冷却した後、バグフィルタにて除去するようになし、さらに前後段のバグフィルタ間でダイオキシンの吸着剤を投入するようにしているが、例えば銅の溶解を行う溶解炉から排出される排ガス中には、高濃度のダイオキシン類、および発火性の高いカーボンを主体とするダスト(つまり、発火性の高いダスト)が含まれるとともにその温度変動が大きく、したがって冷却塔(調温塔ともいう)で十分な冷却を行うことができないとともにバグフィルタなどでダストが発火する惧れがあるため、排ガスの処理が困難になるという課題があった。
そこで、本発明は、温度変動が大きく且つダイオキシンおよび発火性の高いダストを含む排ガスを安全にしかも効率的に処理し得る排ガスの処理方法および排ガスの処理設備を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の排ガス処理方法は、炉から排出された排ガスを調温塔に導き水噴霧により冷却させた後、当該調温塔から出た排ガス中に大気を供給して冷却し、
次にこの冷却された排ガスをサイクロンに導きダストを捕集し、
次にこのサイクロンから出た排ガス中に少なくともダイオキシン吸着機能を有する薬剤を供給した後、バグフィルタに導きダイオキシンを含むダストを捕集し、
さらに上記調温塔にて排ガスを冷却する際に、排ガスの当該調温塔での入口側温度が高い場合に大容量噴霧装置にて水噴霧を行うとともに、排ガスの当該調温塔での出口側温度が高い場合に小容量噴霧装置にて水噴霧を行う方法である。
また上記処理方法において、サイクロンの手前位置または入口部に、排ガス中に発火抑制剤を供給する方法であり、
また上記発火抑制剤として炭酸カルシウム粉末を用いるとともに、その供給量を、ダストに対して略30%(質量%)とする方法であり、
また上記各処理方法において、サイクロンで捕集されたダストを水槽にて冷却する方法であり、
さらに上記各処理方法において、バグフィルタで捕集されたダストをサイクロンに導入される排ガス中に戻す方法である。
また、本発明の排ガスの処理設備は、炉から排出された排ガスを第1排ガス導出路を介して導くとともに水噴霧によりその温度を低下させる調温塔と、
この調温塔から排出された排ガスを第2排ガス導出路を介して導くとともに当該排ガス中に含まれるダストを捕集するサイクロンと、
このサイクロンから排出された排ガスを第3排ガス導出路を介して導くとともに当該排ガス中に残存するダストを捕集するバグフィルタとを具備し、
且つ上記調温塔に、排ガスの入口側温度が高い場合に大容量でもって水を噴霧させる第1水噴霧装置および排ガスの出口側温度が高い場合に小容量でもって水を噴霧させる第2水噴霧装置を設けたものであり、
また上記処理設備において、第2排ガス導出路またはサイクロンの入口部に、ダストの発火抑制剤を供給する発火抑制剤供給管を接続したものである。
上記排ガスの処理方法および排ガスの処理設備によると、温度変動が大きく且つダイオキシンおよび発火性の高いダストを含む排ガスを調温塔で冷却する際に、当該排ガスの温度に応じて、大容量の第1噴霧装置または小容量の第2噴霧装置を作動させることにより、排ガスを効果的に所定温度まで低下させるようにしているので、サイクロンに導く排ガスの温度を低く維持することができ、したがってサイクロンでの自然発火を防止し得るとともにダイオキシンを含むダストを安全に捕集することができる。また、サイクロンでは、その捕集ダストを直接に水槽に投入することにより、たとえ、排ガスが高温の状態にてサイクロンに導入された場合でも、ダストの発火を防止することができる。勿論、その下流側に配置されたバグフィルタにて捕集されたダストの自然発火も防止することができる。
[実施の形態1]
以下、本発明の実施の形態1に係る排ガスの処理方法および排ガスの処理設備、具体的には、金属、例えば銅の溶解炉にて発生した排ガスの処理方法および排ガスの処理設備について説明する。
ところで、銅の溶解炉で、ガスバーナにより銅(原料)を溶解(溶融)して、主に、電線などに利用されるタフピッチ銅を製造するプロセスでは、炉内の温度コントロールが難しく(具体的には、溶解した銅の排出量を一定にするために、原料投入時のバーナによる燃焼量のアップなどの温度の変動要因が大きく)、また銅の酸化を抑えるために低酸素比でバーナを燃焼させるので、不完全燃焼によるカーボンやダイオキシン類(以下、単にダイオキシンという)が生成しやすい。さらに、資源再利用の観点から銅原料として、被覆銅などの銅屑を用いる場合には、温度コントロールがさらに難しくなるとともに、カーボンやダイオキシンの生成量も多くなる。また、溶解炉としてシャフト炉を用いた場合、このシャフト炉で気化した銅の一部が排ガスの冷却過程でカーボン表面に凝縮し、この触媒的作用でダイオキシンが二次生成し易くなる。
このような、前提条件を踏まえて、以下、排ガスの処理設備について説明する。
この処理設備は、図1に示すように、銅を溶解する溶解炉(例えば、シャフト炉が用いられる)1から排出される排ガス[勿論、上述したように、温度変動が大きく、また高濃度のダイオキシン、およびカーボンを主体とするダスト(塵埃)が含まれている]を第1排ガスダクト(第1排ガス導出路の一例)11を介して導き当該排ガス温度を低下させる調温塔2と、この調温塔2から排出される排ガスを第2排ガスダクト(第2排ガス導出路の一例)12を介して導きダストを捕集(除去)するサイクロン3と、このサイクロン3から出た排ガスを第3排ガスダクト(第3排ガス導出路の一例)13を介して導きさらに残存するダストを捕集(除去)するバグフィルタ4と、このバグフィルタ4から出た排ガス(ダイオキシン、ダストなどが除去されたもの)を第4排ガスダクト(第4排ガス導出路の一例)14を介して導き大気に放出するための煙突5とが具備されている。
上記調温塔2には、排ガス温度を制御するために、2つの水噴霧装置が、具体的には、排ガスの短期の急激な温度変動に対応するための大容量噴霧装置(第1噴霧装置の一例で、瞬時容量変動噴霧装置ともいえる)21と、長期の緩やかな温度変動に対応するための小容量噴霧装置(第2噴霧装置の一例で、緩慢容量変動噴霧装置ともいえる)22とが具備されている。
これは、上述したように、溶解炉1から排出される排ガスの温度が主として150〜350℃(場合によっては、450℃)の範囲で大きく変動しており、この温度変動には、原料投入時における短周期変動と、溶解銅の排出量をコントロールする時の長周期変動とがあり、これらの変動に対処するために、2つの噴霧装置が設けられたものである。
上記大容量噴霧装置21は、排ガス温度の短周期変動に対処するもので、多量の水を空気を用いて噴霧(所謂、二流体噴射である)し得るように構成されており、排ガスの調温塔2における入口温度に基づき制御される。
また、上記小容量噴霧装置22は、排ガス温度の長周期変動に対処するもので、短周期変動に対処するときよりも少ない量(多量という語句に対する意味では少量ということもできるが、通常程度の水量である)の水を空気を用いて噴霧(同様に、二流体噴射である)し得るように構成されており、排ガスの調温塔2における出口温度に基づき制御される。
すなわち、調温塔2の入口側には第1温度検出器31が、また出口側には第2温度検出器32が設けられるとともに、上記大容量噴霧装置21および小容量噴霧装置22を制御する制御器33には、上記各温度検出器31,32にて検出された検出温度が入力されている。
具体的には、入口側の温度が高い場合、すなわち第1設定値(例えば、250℃)以上である場合には、大容量噴霧装置21が所定時間(設定時間)だけ作動される(所謂、オン・オフ制御である)。また、出口側の温度が高い場合、すなわち第2設定値(例えば、150℃で、入口側の温度に比べると低い温度ということができる)以上である場合には、小容量噴霧装置22が作動され、この制御により、調温塔2の出口温度が略150℃程度に維持される。なお、この制御に際しては、150℃が維持されるようにその噴霧量が制御される(PID制御が行われる)。
また、上述したように、上記噴霧装置21,22により水を噴霧する際に、空気を用いたのは、水つまり冷却水を微細な水滴として温度が大きく変動する排ガス中に噴霧して冷却水の完全蒸発を図るためである。もし、微細な水滴(ミスト)が排ガス中に同伴すると、この水滴により発火性の高いダストがダクトや機器に付着し、長時間滞留すると発火する惧れがあるからである。
また、上記第2排ガスダクト12には、大気である外気を導入する外気導入用ダクト16が接続されるとともに、上記第3排ガスダクト13には、少なくともダイオキシンの吸着剤を含む薬剤(具体的には、ダイオキシンの吸着剤にろ過助剤を混合したもの)を供給する薬剤供給管17が接続されている。なお、ダイオキシンの吸着剤の機能とろ過助剤の機能とを併せ持つ薬剤、すなわち少なくともダイオキシンの吸着機能を有する薬剤を用いてもよい。
ダイオキシン吸着剤としては、活性白土、活性炭、またはこれらの混合物が用いられる。なお、活性白土は発火性がなく、高発火性ダストの発火抑制に効果的である。
また、サイクロン3については、捕集ダストの排出口は例えば接続管を介して水槽6に導かれており、したがって捕集ダストは水槽6にて急冷される。
また、バグフィルタ4での運転温度は100℃程度にされており、高発火性ダストが堆積し、酸化または蓄熱して発火する惧れはない。
次に、上述した処理設備における排ガスの処理方法について説明する。
まず、溶解炉1にて、バーナにより銅が多く含まれた基板または銅を含む産業廃棄物が溶融されて銅が取り出され(銅の溶解が行われる)、このとき発生した排ガスが第1排ガスダクト11を介して調温塔2に導かれ、ここで、150℃程度までに冷却される。勿論、上述したように、溶解炉1で発生した排ガス中には、高濃度のダイオキシンおよび発火性の高いカーボンを主体とするダストが含まれるとともに、その温度の変動が大きいものである。
そして、調温塔2においては、その入口側における排ガスの温度が高い場合には、大容量噴霧装置21が作動されて、急激に排ガスの温度が低下され、またその出口側における排ガスの温度が高い場合には、小容量噴霧装置22が作動されて、ゆっくりと排ガスの温度が低下される。
勿論、制御器33により、排ガスの調温塔2における入口温度および出口温度に基づき、大容量噴霧装置21または小容量噴霧装置22が作動される。
調温塔2で150℃程度まで温度が低下された排ガスは、外気導入ダクト16から導入される外気により、さらに100℃程度まで下げられた後、サイクロン3に導かれる。
このサイクロン3では、排ガス中のダストの粗捕集が行われ、そのまま排出口から水槽6内に落下されて水冷される。
なお、サイクロン3に導入される排ガス温度は100℃程度にされており、高発火性のダストが自然発火しない温度域であるが、上述したように、溶解炉1の出口の排ガス温度の変動が大きく、このため、たとえ捕集ダストの自然発火が懸念される温度になっても、捕集ダストを水槽6にて急冷するようにしているため発火が防止される。
そして、サイクロン3から出た排ガスは、第3排ガスダクト13の途中で、薬剤供給管17から少なくともダイオキシン吸着剤を含む薬剤が供給されて、ダイオキシンのダストへの吸着が効率的に行われた後、バグフィルタ4にてダストが捕集される。すなわち、サイクロン3によるダストの粗捕集と、薬剤供給管17からのダイオキシン吸着剤を含む薬剤の供給により、下流側に設けられたバグフィルタ4でのダイオキシンが付着したダストの捕集が効率的に行われることになる。
このように、温度変動が大きい排ガスを調温塔2にて冷却するに際し、この排ガスの温度に応じて、大容量噴霧装置21または小容量噴霧装置22を作動させることにより、排ガスを効果的に所定温度(150℃)まで低下させるとともに外気にてさらに100℃程度まで低下させるようにしているので、サイクロン3に導く排ガスの温度を低く維持することができ、したがってサイクロン3での自然発火を防止することができる。また、サイクロン3では、その捕集ダストを直接に水槽6に投入するようにしているので、たとえ、排ガスが高温の状態にてサイクロン3に導入された場合でも、ダストの発火を防止することができる。勿論、その下流側に配置されたバグフィルタ4にて捕集されたダストの自然発火も防止することができる。
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2に係る排ガスの処理方法および排ガスの処理設備について説明する。
上記実施の形態1においては、第2排ガスダクト12に外気導入ダクト16を接続して外気だけを供給するようにしたが、発火抑制剤を供給するようにしてもよく、さらにバグフィルタ4にて捕集されたダストをサイクロン3の入口側に戻すようにしてもよい。
すなわち、本実施の形態2に係る排ガスの処理設備は、図1の仮想線にて示すように、実施の形態1にて説明した処理設備の第2排ガスダクト12に、発火抑制剤を供給する発火抑制剤供給管41を接続するとともに、バグフィルタ4にて捕集されたダストをサイクロン3の入口側の第2排ガスダクト12に戻すためのダスト戻し経路すなわちダスト戻し管42を設けたものである。なお、第2排ガスダクト12に発火抑制剤を供給する替わりに、サイクロン3の入口部に発火抑制剤を供給するようにしてもよい。
ところで、上記発火抑制剤としては、例えば炭酸カルシウム粉末などが用いられるとともに、その供給量は、ダストの量に対して30質量%(以下、「%」と記載する)程度にされる。
次に、本実施の形態2に係る排ガスの処理方法を用いた場合の具体的な効果について説明しておく。
溶解炉1から排出された排ガス中のダイオキシンの濃度が、例えば数ng〜数10ng−TEQ/mNであったのが、バグフィルタ4の出口では、0.35ng−TEQ/mNとなり、高い除去性能が得られていることが分かる。
なお、このとき使用されたダイオキシン吸着剤の組成は、20%活性炭+20%活性白土+60%珪藻土・パーライトであり、その供給量は、活性炭と活性白土との合計で、150mg/mN相当量であった。
ここで、ダストに対する発火抑制剤の効果について、試料の保持時間とその温度との関係を示す図2のグラフに基づき説明しておく(実験は2回行った)。
図2(a)はダスト(灰)に対して炭酸カルシウム(CaCO)を30%添加した場合を示し(1回目と2回目とも略同じ値であるため、グラフでは1本の線で示している)、図2(b)はダスト(灰)に対して活性白土にろ過助剤を加えてなる混合物を30%添加した場合を示し(1回目と2回目とも略同じ値であるため、グラフでは1本の線で示す)、図2(c)は比較のために、発火抑制剤を添加しない場合すなわちダスト(灰)だけの場合を示す。また、図2(a)のグラフには示していないが、炭酸カルシウムを40%添加した場合は、30%添加した場合と同様であった。図2の(a)および(b)においては、炭酸カルシウムまたは混合物を20%添加した場合も示しておく。これについては、温度上昇が見られ発火の惧れがある。なお、図2(a)における炭酸カルシウムを20%添加したものについては、1回だけの結果を示している。
図2から分かるように、炭酸カルシウムを30%以上添加した場合、および混合物を30%以上添加した場合には、保持時間に拘わらず、試料の温度が上昇していないのが良く分かる。つまり、ダストの発火性が抑制されていることになる。
なお、ここで用いた発火試験装置は、島津製作所製(自然発火試験装置SIT2)のもので、簡単に言えば、断熱状態における試料の温度上昇を測定する装置である。断熱室内の温度は、試料の温度と等しくなるように制御されており、試料は擬似的に断熱状態に保たれており、このような条件下では、試料自身の酸化発熱が蓄積されて、温度上昇(=自然発火)として測定される。
このように、排ガス中に発火抑制剤を供給する(吹き込む)ことによって、サイクロン3で捕集されたダストの発火を確実に抑制(防止)することができる。
また、バグフィルタ4にて捕集されたダストの全量をサイクロン3の入口側に戻すことにより、発火抑制剤のランニングコストの低減化を図り得るとともに、捕集ダストのハンドリングに関わる設備とその運転を簡素化することができる。なお、ダストを戻すことは、バグフィルタ4の上流側で供給されるダイオキシン吸着剤として活性白土のような不燃物を使用する場合には、サイクロン捕集ダスト中の可燃物割合を下げるという意味で好適となる。
さらに、ダスト(灰)に炭酸カルシウム(CaCO)と活性白土にろ過助剤を加えてなる混合物とを混合させることにより、その安息角を低減することができ、すなわちブリッジなどによりダストの堆積を改善することができ、したがって発火防止を期待し得るとともに、発火防止のための水による混練性も向上する。
本発明の実施の形態1および2に係る排ガスの処理設備の概略構成を示すブロック図である。 同実施の形態2に係る排ガスの処理方法での発火抑制剤の効果を示すグラフで、(a)および(b)は本発明に係るもので、(c)は比較のためのものである。
符号の説明
1 溶解炉
2 調温塔
3 サイクロン
4 バグフィルタ
6 水槽
21 大容量噴霧装置
22 小容量噴霧装置
31 第1温度検出器
32 第2温度検出器
33 制御器
41 発火抑制剤供給管
42 ダスト戻し管

Claims (7)

  1. 炉から排出された排ガスを調温塔に導き水噴霧により冷却させた後、当該調温塔から出た排ガス中に大気を供給して冷却し、
    次にこの冷却された排ガスをサイクロンに導きダストを捕集し、
    次にこのサイクロンから出た排ガス中に少なくともダイオキシン吸着機能を有する薬剤を供給した後、バグフィルタに導きダイオキシンを含むダストを捕集し、
    さらに、上記調温塔にて排ガスを冷却する際に、排ガスの当該調温塔での入口側温度が高い場合に大容量噴霧装置にて水噴霧を行うとともに、排ガスの当該調温塔での出口側温度が高い場合に小容量噴霧装置にて水噴霧を行うことを特徴とする排ガスの処理方法。
  2. サイクロンの手前位置または入口部に、排ガス中に発火抑制剤を供給することを特徴とする請求項1に記載の排ガスの処理方法。
  3. 発火抑制剤が炭酸カルシウム粉末であるとともに、その供給量が、ダストに対して略30%(質量%)であることを特徴とする請求項2に記載の排ガスの処理方法。
  4. サイクロンで捕集されたダストを水槽にて冷却することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の排ガスの処理方法。
  5. バグフィルタで捕集されたダストをサイクロンに導入される排ガス中に戻すことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の排ガスの処理方法。
  6. 炉から排出された排ガスを第1排ガス導出路を介して導くとともに水噴霧によりその温度を低下させる調温塔と、
    この調温塔から排出された排ガスを第2排ガス導出路を介して導くとともに当該排ガス中に含まれるダストを捕集するサイクロンと、
    このサイクロンから排出された排ガスを第3排ガス導出路を介して導くとともに当該排ガス中に残存するダストを捕集するバグフィルタとを具備し、
    且つ上記調温塔に、排ガスの入口側温度が高い場合に大容量でもって水を噴霧させる第1水噴霧装置および排ガスの出口側温度が高い場合に小容量でもって水を噴霧させる第2水噴霧装置を設けたことを特徴とする排ガスの処理設備。
  7. 第2排ガス導出路またはサイクロンの入口部に、ダストの発火抑制剤を供給する発火抑制剤供給管を接続したことを特徴とする請求項6に記載の排ガスの処理設備。
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