JP2008185083A - 回転伝動装置及びポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】狭い空間に緩衝材を組み込んだり回転伝動部の耐久性を低下させたりすることなく、回転伝動部の回転軸結合部分における隙間に起因して生じる打音等の騒音や振動を抑制することのできる回転伝動装置及びポンプを提供する。
【解決手段】互いに回転伝動可能に結合される入力回転軸21及びギヤローター15と、入力回転軸21及びギヤローター15をそれぞれ回転可能に支持するハウジング10と、を備え、入力回転軸21がギヤローター15内に隙間を有して嵌入されるとともに、入力回転軸21及びギヤローター15が互いの回転を規制する形状をなした回転伝動装置において、ローター15の軸線と直交する方向に磁力を加えるよう、ローター15から離隔してハウジング10側に支持された磁石31を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転伝動装置及びポンプ、特に2つの回転軸間の回転伝動のための結合部分に隙間を生じる結合方式を採用した場合に好適な回転伝動装置及びそれの特徴を利用したポンプに関する。
回転伝動装置においては、一方及び他方の回転軸を回転伝動可能に結合する場合に、スプライン結合等のように軸方向に着脱可能な結合方式を採用しているものが多く、例えば、ポンプのローターと入力回転軸を結合する回転伝動部に使用されている。
従来のこの種の回転伝動装置では、2つの回転軸の間の回転伝動のための結合部分に隙間を生じ、その隙間に起因して騒音等が生じ易いため、そのような騒音を抑制する工夫がなされている。
例えば、入力回転軸とそれにより駆動される従動側部材とをセレーション結合するとともに、その結合部の隙間に起因して生じる騒音を抑制すべく、入力回転軸と従動側部材との間に弾性リング状の緩衝材を介装したものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、一方及び他方の回転軸をスプライン結合するとともに、その内外のスプライン歯の一部を磁石とすることで、磁石の反発力若しくは吸引力を用いてスプラインのがた詰めを行い、騒音や振動を低減するようにしたものがある(例えば、特許文献2参照)。
実公平6−16856号公報 実開平6−84024号公報
しかしながら、上述のような従来の回転伝動装置にあっては、狭い隙間に弾性リング等の緩衝材を装着するための溝加工が必要でシャフト構造が複雑になるのみならず、緩衝材の組込み作業が容易でなく、例えば小型のギヤポンプやベーンポンプ等の場合に問題があった。また、スプライン結合部分の歯部に磁石を用いるものでは、磁石の削れが生じてスプライン歯の耐久性が低下し易いという問題があった。
さらに、小型のポンプ等でスプライン歯の加工が難しく、その回転伝動部分に平面カット部を設けて回り止めとするような場合に、次のような問題があった。
例えば、図7に示すように、ポンプハウジングに回転自在に支持されるポンプローターの軸支持部(いんろう部)101に略小判形断面の軸穴101aを形成し、そこにモータ出力軸に連結された入力回転軸102(その矩形断面若しくは略小判形断面の軸端部)を遊嵌するような場合に、これらローターの軸支持部101及び入力回転軸102が偏心していると、入力回転軸102によりローターの軸支持部101が回転させられる間に、入力回転軸102からローターの軸支持部101への力fsの作用点と方向が図7(a)に示す状態から図7(b)に示す状態にあるいはその逆に急に変化し、その段階で打音が生じ易い。
具体的には、図8(a)〜図8(h)に模式的に示すように、軸支持部101の軸穴101aと入力回転軸102とが互いに偏心した状態で入力回転軸102から回転が入力され、それにより軸支持部101が自身の中心軸線回りに従動回転すると、その回転中に、図8(f)及び図8(g)に示すように、入力回転軸102とローターの軸支持部101の接触点が急に180度変化して入力回転軸102から軸支持部101に加わる力fsの方向が急変するといった状態が生じ、吸入ポート側の負圧と吐出ポート側の正圧によって吐出ポート側から吸入ポート側に向かって付勢されるポンプローターにその付勢方向の力の変動が生じる等して、入力回転軸102と軸支持部101の間あるいは軸支持部(いんろう部)101とハウジングの間で打音が生じ易い。
そこで、本発明は、狭い空間に緩衝材を組み込んだり回転伝動部の耐久性を低下させたりすることなく、回転伝動部の回転軸結合部分における隙間に起因して生じる打音等の騒音や振動を抑制することのできる回転伝動装置及びポンプを提供することを目的とする。
本発明の回転伝動装置は、上記目的達成のため、(1)互いに回転伝動可能に結合される第1回転軸及び第2回転軸と、前記第1回転軸及び前記第2回転軸をそれぞれ回転可能に支持する支持体と、を備え、前記第1回転軸が前記第2回転軸内に遊嵌された回転伝動装置において、前記第2回転軸の軸線と直交する方向に磁力を加えるよう、前記第2回転軸から離隔して前記支持体側に支持された磁石を設けたことを特徴とする。
この構成により、第2回転軸に対しその軸線と直交する所定方向に磁力が作用し、第1回転軸及び第2回転軸の遊嵌部分、すなわち隙間を持つ嵌合部分でのがたつきが抑制され、がた打ち音の衝撃等も緩和され、騒音が抑えられることになる。
一方、本発明のポンプは、(2)吸入ポート及び吐出ポートを有するハウジングと、前記ハウジングに回転可能に収納されたローターと、前記ハウジングに回転自在に支持されるとともに、前記ローターに回転伝動可能に結合された入力回転軸と、を備え、前記入力回転軸が前記ローターに遊嵌されるとともに、前記入力回転軸と前記ローターとが互いの回転を規制する回転規制部を有するポンプにおいて、前記ローターの軸線と直交する方向に磁力を加えるよう、前記ローターから離隔して前記ハウジング側に支持された磁石を設けたことを特徴とする。
このポンプでは、ローターに作用する流体圧の圧力勾配によってローターにその軸線と直交する方向の付勢力が生じても、これに対抗するように、ローターをその軸線と直交する方向に付勢する付勢力が、ハウジング側の磁石の磁力により常時非接触でローターに加えられることから、ローターと入力回転軸の隙間を持つ嵌合部分でのがたつき等が抑制されることになる。なお、ここで磁石の磁化方向をローターの軸線と直交させる必要がないことはいうまでもなく、前記軸線と直交する方向に力を作用させ得る限り、磁石の設置方向は任意である。
上記(2)の構成を有するポンプにおいては、(3)前記ハウジングの前記吸入ポート及び前記吐出ポートが、前記ローターの外周近傍で前記ローターの回転中心軸を挟んで互いに前記ローターの軸線と直交する方向に離間し、前記ローターが、前記磁石により前記ローターの軸線と直交する方向で、かつ、前記吸入ポート及び前記吐出ポートの離間する方向に付勢されることを特徴とする。
この場合、吐出ポート側と吸入ポート側の間の流体圧の差(圧力勾配)によって生じるローターの軸支持部分の側圧荷重を相殺するか若しくはその変動を抑えるように磁石からの磁力を作用させることで、隙間を持つローターと入力回転軸の嵌合部分でのがたつき等が抑制されることになる。
上記(3)の構成を有するポンプにおいては、(4)前記ローターが、前記吸入ポート側から前記吐出ポート側に向かう方向に付勢されるのがよい。
この場合、圧力勾配によって生じるローターの軸支持部分の側圧荷重を相殺するように磁石からの磁力が作用し、ローターと入力回転軸の嵌合部分でのがたつき等が抑制されることになる。
上記(3)の構成を有するポンプにおいては、また、(5)前記ローターが、前記吐出ポート側から前記吸入ポート側に向かう方向に付勢されてもよい。
この場合、圧力勾配によって生じるローターの軸支持部分の側圧荷重の変動を抑えるように磁石からの十分に大きな磁力を作用させることで、ローターと入力回転軸の嵌合部分でのがたつき等が抑制されることになる。
上記(2)〜(5)のいずれかの構成を有するポンプにおいては、(6)前記ローターが外歯を有するとともに、前記外歯より歯数が多く、前記外歯に噛合する複数の内歯を有する内歯車が、前記ハウジング内に回転自在に設けられ、前記ローター、前記内歯車及び前記ハウジングによって歯車ポンプが構成されてもよい。この構成により、打音等の騒音や振動を抑えた小型のポンプを実現することができる。
また、上記(2)〜(5)のいずれかの構成を有するポンプにおいては、(7)前記ローターが複数のベーンを出没可能に支持するとともに、前記ベーンが摺接する内周カム面を有するカムリングが、前記ハウジングに設けられ、前記ローター及び前記ハウジングによってベーンポンプが構成されても好ましい。この構成により、打音等の騒音や振動を抑えた小型のポンプを実現することができる。
本発明の回転伝動装置によれば、第2回転軸の回転軸をその軸線と直交する所定方向に非接触状態で付勢するよう支持体側に磁石を支持させているので、第1回転軸及び第2回転軸の隙間を持つ嵌合部分でのがたつき等を抑制することができ、狭い空間に緩衝材を組み込んだり伝動部の耐久性を低下させたりすることなく、回転軸結合部分における隙間に起因して生じる打音等の騒音や振動を有効に抑制することのできる回転伝動装置を提供することができる。
本発明のポンプによれば、ローターをその軸線と直交する方向に非接触状態で付勢するようローターから離れた磁石をハウジング側に支持させているので、ローター及び入力回転軸の隙間を持つ嵌合部分でのがたつき等を抑制することができ、狭い空間に緩衝材を組み込んだり伝動部の耐久性を低下させたりすることなく、回転軸結合部分における隙間に起因して生じる打音等の騒音や振動を有効に抑制することのできるポンプを提供することができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
(第1の実施の形態)
図1〜図4は本発明の回転伝動装置及びポンプの第1の実施の形態を示す図である。
まず、その構成を説明する。
本実施形態は、本発明の回転伝動装置をギヤポンプの一部として構成したものであり、図1〜図3に示すように、そのギヤポンプ1は、吸入ポート11及び吐出ポート12を有するハウジング10と、ハウジング10に回転可能に収納されたギヤローター15(第2回転軸)と、ハウジング10に回転自在に支持されるとともに、ギヤローター15に回転を入力する入力回転軸21(第1回転軸)とを備えている。なお、このギヤポンプ1は、例えば内燃エンジンと走行駆動モータを併用するハイブリッド車両において、エンジン停止状態でトルクコンバータのロックアップ機構を作動させ、走行駆動モータからの動力をトルクコンバータ以降のパワートレーン系に伝達することができるようにするための作動油を圧送・供給する小型の電動オイルポンプに使用されるものである。
入力回転軸21及びギヤローター15は互いに回転伝動可能に結合されており、ハウジング10は、入力回転軸21及びギヤローター15をそれぞれ回転可能に支持する支持体となっている。また、入力回転軸21及びギヤローター15のうち一方の回転軸である入力回転軸21が他方の回転軸であるギヤローター15内に隙間を有して嵌入されるとともに、入力回転軸21とギヤローター15とが少なくともそれらの端部で互いの回転を規制する形状をなした構造となっている。
具体的には、ギヤローター15は、例えばその回転中心軸線を軸心とする軸孔部15aと、ハウジング10に回転自在に支持された軸方向両端側の軸支持部15bとを有しており、軸支持部15bは円筒状の外周面を有している。ギヤローター15の各軸支持部15bはハウジング10側に設けられた軸受部(詳細を図示していない)によって回転自在に支持されており、例えばハウジング10側に対して所謂いんろう合せの状態で嵌めこまれている。
入力回転軸21は、図3に示すように、回転動力源である電動モータ22の出力軸22aに一体的に連結された基端部21a(図3中の左端部)と、ギヤローター15の軸孔部15aに所定の隙間を有して嵌入された先端部21bとを有し、入力回転軸21がギヤローター15に対し軸方向に着脱可能になっている。なお、各図中では前記所定の隙間を拡大して示している。
また、入力回転軸21の先端部21bは、平行な一対の平面カット部21c、21dを有する略小判形の断面形状又は長方形断面形状(非円形横断面形状)に形成されており、ギヤローター15の軸孔部15aは、入力回転軸21の平面カット部21c、21dに対面(回転方向)する対向平面部15c、15dを有するよう、例えば略小判形の内周断面形状(非円形横断面形状)に形成されている。入力回転軸21の平面カット部21c、21dとギヤローター15の対向平面部15c、15dとは、入力回転軸21及びギヤローター15の相対回転を規制するよう回転方向に突き当たる回転規制部となっている。
さらに、ギヤローター15は、複数、例えば6つの外歯15tを有している。また、ギヤローター15は、磁石により磁化され易い素材(強磁性体)からなり、例えば通常の歯車と同様な鋼製のものである。
ハウジング10には、ギヤローター15の外歯15tより歯数が多く、外歯15tに噛合する複数の内歯17tを有する内歯車17が、ハウジング10内に回転自在に設けられいる。この内歯車17は、ギヤローター15の中心軸線から所定距離を隔てて平行に配置され、図1に示すように一部の内歯17tがギヤローター15の外歯15tに噛合した状態でギヤローター15が入力回転軸21からの入力回転により回転駆動されるとき、入力回転軸21と同じ回転方向に回転するようになっている。
また、ギヤローター15及び内歯車17の間の隙間は、ギヤローター15及び内歯車17の噛合深さが最も深い噛合位置Poから約180度の回転区間では、噛合位置Poからローター回転方向に離れるほど大きくなり、残りの約180度の回転区間では噛合位置Poからローター回転方向に離れるほど小さくなっている。そして、ギヤローター15及び内歯車17がハウジング10内に収納されることで、隙間はギヤローター15の回転によって膨張及び収縮する区間を有するポンプ作動室16となっており、吸入ポート11はそのポンプ作動室16の膨張区間に開口し、吐出ポート12そのポンプ作動室の収縮区間に開口している。すなわち、ハウジング10とギヤローター15及び内歯車17とによって、ギヤポンプ(歯車ポンプ)1が構成されている。
一方、本実施形態のハウジング10には、ギヤローター15の中心軸線と直交する方向にギヤローター15から離隔するよう磁石31が支持されており、この磁石31は図2に矢印Fmで示すように所定方向にギヤローター15を引き付ける磁力を生じるようになっている。
ここにいう所定方向とは、図2に示すように、吸入ポート11及び吐出ポート12が互いに離間する方向である。すなわち、吸入ポート11及び吐出ポート12は、ギヤローター15の外周近傍でギヤローター15の回転中心軸を挟んでギヤローター15の軸線と直交する方向に互いに離間しており、前記所定方向とはこの離間方向(図1、図2中の左右方向)を意味する。
ギヤローター15は、この磁石31の磁力(引力)によりギヤローター15の軸線と直交する方向で、吸入ポート11側から吐出ポート12側に向かって常時付勢されている。
次に、作用について説明する。
上述のように構成されたギヤポンプ1では、入力回転軸21が電動モータ22によって駆動され、入力回転軸21からギヤローター15に回転が伝動されると、ギヤローター15及び内歯車17の間のポンプ作動室16が、ギヤローター15及び内歯車17の噛合深さが最も深い噛合位置Poから約180度の吸入区間では、噛合位置Poからローター回転方向に離れるほど大きくなり、残りの約180度の吐出区間では噛合位置Poからローター回転方向に離れるほど小さくなって、吸入ポート11からの流体の吸入と吐出ポート12からの流体の吐出がなされる。
この状態においては、ギヤローター15に作用する流体圧の圧力勾配によって、ギヤローター15にはその軸線と直交する方向の付勢力Fo、Fi(図2参照)が生じ、ギヤローター15の軸支持部15bにはハウジング10側からの反力が働くが、図4(a)及び図4(b)に示すように、入力回転軸21の回転に応じて入力回転軸21からギヤローター15の軸支持部15bに加えられる力fsの向きがハウジング10に対して変化するので、そのハウジング10側からの反力は変動する。
今、入力回転軸21がギヤローター15に対し偏心した状態で、ギヤローター15の軸支持部15b及び入力回転軸21がハウジング10の支持されていたとすると、図7及び図8を用いて従来の問題点として説明したのと同様に、入力回転軸21の先端部21bとギヤローター15の軸支持部15bの接触点が急に変化して(図8(f)及び図8(g)参照)、入力回転軸21の先端部21bからギヤローター15の軸支持部15bに加わる力の方向が急変するといった状態が生じ、圧力勾配によって吐出ポート12側から吸入ポート11側に向かって付勢されているギヤローター15に作用する力の合力(力の大きさやその方向)が急に変化することがある。
しかし、本実施形態では、付勢力Fo、Fiに対抗するようにギヤローター15をその軸線と直交する方向に付勢する付勢力Fmが、ハウジング10側の磁石31の磁力により常時非接触でギヤローター15に加えられているので、吐出ポート12側と吸入ポート11側の間の流体圧の差(圧力勾配)によって生じるギヤローター15の軸支持部15bの側圧荷重(ハウジング10の反力)がこれと相殺されるか又は軽減される。したがって、ギヤローター15の軸孔部15aと入力回転軸21の先端部21bの隙間を持つ嵌合部分において、がた打ちやがたつき等が抑制されることになる。したがって、エンジン停止状態で駆動される外付けのオイルポンプにおいて、そのがた打ち音等が外部の騒音として認識されてしまうような事態を回避することができる。
このように、本実施形態では、ギヤローター15をその軸線と直交する方向に非接触状態で付勢するようにギヤローター15からその半径方向(放射外方)に離れた磁石31をハウジング10側に支持させているので、ギヤローター15及び入力回転軸21の隙間嵌合部分でのがたつき等を抑制することができ、従来のように狭い空間に緩衝材を組み込んだり伝動部の耐久性を低下させたりすることなく、回転軸結合部分における隙間に起因して生じる打音等の騒音や振動を有効に抑制することのできるポンプを提供することができる。
また、入力回転軸21及びギヤローター15が互いの回転を規制するよう回転方向に対向する対向面部15c、15d及び平面カット部21c、21dを有するので、入力回転軸21及びギヤローター15のうち一方の回転軸を他方の回転軸に対し軸方向に抜き差しすることのできる結合方式を採用することができ、これらの部品の取り扱いや組立て作業が容易となる。
なお、本実施形態においては、磁石31がギヤローター15のローター部分の放射外方でハウジング10に支持されていたが、両端側の軸支持部15bの放射外方で一対の磁石がハウジング10に支持されていてもよく、ギヤローター15の軸線方向のどの位置に磁石を配置するかは任意である。
(第2の実施の形態)
図5は本発明の回転伝動装置及びポンプの第2の実施の形態を示す図である。
本実施形態は、ギヤローターをその軸線と直交する方向に付勢する磁石の付勢方向が上述の第1の実施の形態と異なるが、他の点については上述の第1の実施の形態と同一又は類似するものであるので、図5中において、図1〜図3に示した第1の実施の形態の構成要素と同様なものについては、これらの図中の対応する構成要素と同一の符号で示し、以下、相違点について説明する。
本実施形態にポンプにおいては、上述の第1の実施の形態における磁石31とは逆の方向に磁力Fm´を生じさせる磁石41が設けられており、この磁石41の発生する磁力Fm´が吐出ポート12側と吸入ポート11側の圧力差(圧力勾配)による付勢力Fo、Fiに対して十分に大きく、軸孔部15a内において、入力回転軸21の先端部21bとギヤローター15の軸支持部15bの接触点が急に変化したりしても、ギヤローター15の軸支持部15bに加わる力の方向が急変するといった状態が生じないようになっている。
すなわち、入力回転軸21の先端部21bからギヤローター15の軸支持部15bに加わる力の方向が急変することで、圧力勾配によってギヤローター15に作用する付勢力Fo、Fiの方向の力が急に変化する等といったことがない程度に、磁石41の発生する磁力Fm´が十分に大きくなっている。
勿論、この磁石41も、ギヤローター15の軸線と直交する方向にギヤローター15から離隔し、ギヤローター15に磁力を加えるように、ハウジング10に埋め込まれて支持されている。
本実施形態においても、ギヤローター15をその軸線と直交する方向に常時非接触状態で付勢するようギヤローター15からその半径方向(放射外方)に離れた磁石41をハウジング10側に支持させているので、上述の実施形態と同様な作用効果を期待できる。
(第3の実施の形態)
図6は本発明の回転伝動装置及びポンプの第3の実施の形態を示す図である。
本実施形態は、回転伝動装置をギヤポンプでなくベーンポンプに適用したものであり、その点が上述の第1の実施の形態と異なるが、他の点については上述の第1の実施の形態と同一又は類似するものであるので、図6中において、図1〜図3に示した第1の実施の形態の構成要素と同様なものについては、これらの図中の対応する構成要素と同一の符号で示し、以下、相違点について説明する。
本実施形態のベーンポンプ50においては、ローター51に複数のベーン52が出没可能に装着されるとともに、ベーン52が摺接する内周カム面54aを有するカムリング54が、ハウジング10内に一体に又は可変容量ポンプとするために変位可能に設けられており、ローター51及びハウジング10によってベーンポンプが構成されている。
すなわち、カムリング54とローター51の間のポンプ作動室56は複数のベーン52によって仕切られながら、ローター51の回転に伴って吸入ポート61の近傍ではその容積を増加させ、吐出ポート62の近傍ではその容積を減少させるようになっており、所要のポンプ動作を実行することができる。なお、ベーン52は、例えばポンプ吐出圧をその背圧として導入することにより放射外方に付勢されるか、若しくは、ばね等によって放射外方に付勢され、カムリング54に対し摺動しながら回転する。
そして、ハウジング10側に、例えばハウジング10に一体的に設けられたカムリング54(容量可変のためにハウジング10に変位可能に支持されてもよい)に、磁石31が埋め込まれて支持されており、この磁石31の磁力(引力)によりローター51を吸入ポート61側から吐出ポート62側に向かう方向に付勢するよう引き寄せることができる。
本実施形態においても、ローター51をその軸線と直交する方向に非接触状態で付勢するようローター51からその半径方向(放射外方)に離れた磁石31をハウジング10側に支持させているので、吐出ポート62側と吸入ポート61側の間の圧力勾配によって生じるローター51の軸支持部15bの側圧荷重がこれと相殺されるか又は軽減されることになり、上述の第1の実施の形態と同様に、ローター51の軸孔部15aと入力回転軸21の先端部21bの隙間を持つ嵌合部分において、これらの間でのがた打ちやがたつき等が抑制されることになり、打音等の騒音や振動を抑えた小型のベーンポンプとなる。
なお、上述の各実施の形態においては、本発明のポンプをハイブリッド車の自動変速機に外付けされる小型のオイルポンプとして説明したが、本発明は車両の搭載される他のオイルポンプであってもよいことは勿論である。また、本発明の回転伝動装置は、ポンプのみならず、回転駆動軸とそれにより駆動される従動回転軸とがスプライン結合等により回転伝動可能に連結されている各種の回転伝動装置に適用することができ、特に回転伝動のための嵌合部が小径となる場合や、回転伝動する2軸間の偏心が生じ易い場合に好適である。なお、ここでいう回転駆動軸が外部からの回転を従動回転軸に伝達するだけの回転軸であってもよいことはいうまでもない。
以上説明したように、本発明は、回転を伝動する2つの回転軸の隙間結合部分でのがたつき等を抑制することができ、狭い空間に緩衝材を組み込んだり回転伝動部の耐久性を低下させたりすることなく、その結合部分における隙間に起因して生じる打音等の騒音や振動を有効に抑制することのできる回転伝動装置及びポンプを提供することができるという効果を奏するものであり、2つの回転軸間の回転伝動のための結合部分に隙間を生じる結合方式を採用した回転伝動装置及びそれを利用したポンプ全般に有用である。
本発明の回転伝動装置及びポンプの第1の実施の形態の正面断面図である。 第1の実施の形態に係るポンプの要部拡大断面図である。 第1の実施の形態に係るポンプの側面断面図で、図1のIII−III断面図である。 第1の実施の形態に係るポンプの入力回転伝動部分の作用説明図である。 本発明の回転伝動装置及びポンプの第2の実施の形態の要部正面図である。 本発明の回転伝動装置及びポンプの第3の実施の形態の正面断面図である。 従来のポンプの回転伝動部分の回転状態の変化を示す拡大正面図である。 従来のポンプにおける回転伝動部分の回転状態変化の発生要因を説明する説明図である。
符号の説明
1 ギヤポンプ(歯車ポンプ)
10 ハウジング(支持体)
11、61 吸入ポート(吸入口)
12、62 吐出ポート(吐出口)
15 ギヤローター(第2回転軸、ローター)
15a 軸孔部
15b 軸支持部(いんろう部)
15c、15d 対向平面部(対向面部)
15t 外歯
16 ポンプ作動室
17 内歯車
17t 内歯
21 入力回転軸(第1回転軸)
21a 基端部
21b 先端部
21c、21d 平面カット部(対向面部)
22 電動モータ
22a 出力軸
31、41 磁石
50 ベーンポンプ
51 ローター
52 ベーン
54 カムリング
54a 内周カム面
56 ポンプ作動室

Claims (7)

  1. 互いに回転伝動可能に結合される第1回転軸及び第2回転軸と、
    前記第1回転軸及び前記第2回転軸をそれぞれ回転可能に支持する支持体と、を備え、
    前記第1回転軸が前記第2回転軸内に遊嵌された回転伝動装置において、
    前記第2回転軸の軸線と直交する方向に磁力を加えるよう、前記第2回転軸から離隔して前記支持体側に支持された磁石を設けたことを特徴とする回転伝動装置。
  2. 吸入ポート及び吐出ポートを有するハウジングと、
    前記ハウジングに回転可能に収納されたローターと、
    前記ハウジングに回転自在に支持されるとともに、前記ローターに回転伝動可能に結合された入力回転軸と、を備え、
    前記入力回転軸が前記ローターに遊嵌されるとともに、前記入力回転軸と前記ローターとが互いの回転を規制する回転規制部を有するポンプにおいて、
    前記ローターの軸線と直交する方向に磁力を加えるよう、前記ローターから離隔して前記ハウジング側に支持された磁石を設けたことを特徴とするポンプ。
  3. 前記ハウジングの前記吸入ポート及び前記吐出ポートが、前記ローターの外周近傍で前記ローターの回転中心軸を挟んで互いに前記ローターの軸線と直交する方向に離間し、
    前記ローターが、前記磁石により前記ローターの軸線と直交する方向で、かつ、前記吸入ポート及び前記吐出ポートの離間する方向に付勢されることを特徴とする請求項2に記載のポンプ。
  4. 前記ローターが、前記吸入ポート側から前記吐出ポート側に向かう方向に付勢されることを特徴とする請求項3に記載のポンプ。
  5. 前記ローターが、前記吐出ポート側から前記吸入ポート側に向かう方向に付勢されることを特徴とする請求項3に記載のポンプ。
  6. 前記ローターが外歯を有するとともに、
    前記外歯より歯数が多く、前記外歯に噛合する複数の内歯を有する内歯車が、前記ハウジング内に回転自在に設けられ、
    前記ローター、前記内歯車及び前記ハウジングによって歯車ポンプが構成されていることを特徴とする請求項2ないし5の何れか1項に記載のポンプ。
  7. 前記ローターが複数のベーンを出没可能に支持するとともに、
    前記ベーンが摺接する内周カム面を有するカムリングが、前記ハウジングに設けられ、
    前記ローター及び前記ハウジングによってベーンポンプが構成されていることを特徴とする請求項3ないし5の何れか1項に記載のポンプ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012241905A (ja) * 2011-05-23 2012-12-10 Mahle Internatl Gmbh 駆動装置およびポンプ
JP2015102098A (ja) * 2013-11-25 2015-06-04 マーレ インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテルハフツングMAHLE International GmbH ベーンポンプ又は振子スライドポンプ
JP2016145565A (ja) * 2015-02-09 2016-08-12 本田技研工業株式会社 電動オイルポンプ

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