JP2008184473A - 中空樹脂粒子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、シェルの構成樹脂としてニトリル系モノマーを使用せずに、かつ、真比重が0.6程度以下の低真比重を有する中空樹脂粒子を収率良く製造することのできる製造方法を提供することである。
【解決手段】樹脂(A)の前駆体(A1)及び相分離促進剤(C)を揮発性溶媒(B)に溶解させた溶液(E)を、前駆体(A1)、樹脂(A)及び揮発性溶媒(B)と不溶であり揮発性溶媒(B)より高い沸点を有する溶媒(D)中に懸濁した液を、加圧下で重合して樹脂(A)を合成した後、揮発性溶媒(B)の沸点以上で除圧することを特徴とする、樹脂(A)をシェルとする中空樹脂粒子の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、中空樹脂粒子の製造方法に関する。
中空樹脂粒子は、極めて低比重でありかつ粒径が小さいため、軽量化や断熱性向上の目的で各種樹脂材料や塗料、建築材料などに使用されてきた。従来の中空樹脂粒子は
低沸点溶剤を内包した熱膨張性マイクロカプセルを合成し、加熱処理を行うことにより、中空樹脂粒子を製造している。加熱処理時に内包された低沸点溶剤が内圧を持ち、熱で可塑化されたシェルを押し広げるメカニズムを取るため、ニトリル系樹脂に代表されるようなガスバリア性を有する樹脂を用いる必要がある。(例えば、特許文献1参照)
従来の中空樹脂粒子は上記製造プロセスを用いるため、ニトリル系モノマーを使用するものが殆どであり、その他の樹脂について幾つか報告があるものの真比重が0.6以上である。(例えば、特許文献2参照)
ガラス転移温度が−40℃以上70℃以下、又は75℃以上200℃以下であるポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、及びエポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂からなり、溶剤を内包する熱膨張性マイクロカプセルを加熱膨張させて中空樹脂微粒子を得る製造方法が開示されている。(例えば、特許文献3及び4参照)しかしながら、これらの方法は中空樹脂粒子の収率が必ずしも良くないという問題点がある。
特開昭和62−286534 特開平7−41594 特開2005−41948 特開2005−206765
本発明の課題は、シェルの構成樹脂としてニトリル系モノマーを使用せずに、かつ、真比重が0.6程度以下の低真比重を有する中空樹脂粒子を収率良く製造することのできる製造方法を提供することである。
本発明者等は上記課題を解決するべく鋭意検討した結果、本発明に至った。すなわち、本発明は、樹脂(A)の前駆体(A1)及び相分離促進剤(C)を揮発性溶媒(B)に溶解させた溶液(E)を、前駆体(A1)、樹脂(A)及び揮発性溶媒(B)と不溶であり揮発性溶媒(B)より高い沸点を有する溶媒(D)中に懸濁した液を、加圧下で重合して樹脂(A)を合成した後、揮発性溶媒(B)の沸点以上で除圧することを特徴とする、樹脂(A)をシェルとする中空樹脂粒子の製造方法である。
本発明の中空樹脂粒子の製造方法によれば、シェルの構成樹脂としてニトリル系モノマーを使用せずに、かつ、真比重が0.6程度以下の低真比重を有する中空樹脂粒子を収率良く得ることができる。
樹脂(A)としては、前駆体(A1)を、本発明の製造方法において重合して製造できる樹脂であれば、特に限定されない。具体的には、ポリウレタン樹脂、ビニル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられ、これらの中で、ポリウレタン樹脂、ビニル系樹脂、およびポリエステル樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂が好ましい。また、異種の樹脂の組み合わせからなる複合樹脂であってもよい。
樹脂(A)の前駆体(A1)とは、各樹脂毎に以下のようなものが挙げられる。
ポリウレタン樹脂:過剰のジイソシアネートと、数平均分子量500〜10,000の高分子ジオールおよび必要により低分子ポリオールとから誘導されるイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー。および必要により低分子ポリオール又は低分子ポリアミンからなる鎖伸長剤。
ポリエステル樹脂:ポリオール成分及びポリカルボン酸成分。
ポリオール成分としては、ジオール又は3価以上のポリオールが挙げられる。
ポリカルボン酸成分としては、ジカルボン酸または3価以上のポリカルボン酸、又はその酸無水物、またはその低級アルキルエステルが挙げられる。ポリオール成分及びポリカルボン酸成分との低分子量重縮合物はその末端基によりポリオール成分又はポリカルボン酸成分となる。
ポリオールとポリカルボン酸の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
エポキシ樹脂:ポリエポキシド、及び活性水素基を2個以上含有する化合物。
活性水素基を2個以上含有する化合物としては、水、ポリオール[前記ジオールおよび3価以上のポリオール]、ジカルボン酸、3価以上のポリカルボン酸、ポリアミン、ポリチオール等}、酸無水物などが挙げられる。
ポリアミド樹脂:ポリカルボン酸類とポリアミン。
ポリカルボン酸類として好ましいのは、脂肪族ポリカルボン酸類(特に、マレイン酸、アジピン酸、アゼライン酸)および芳香族ポリカルボン酸類(特にフタル酸、テレフタル酸、テレフタル酸ジメチルなど)、それらの酸クロライドである。
ポリアミンとして好ましいものは、脂肪族ジアミン(ヘキサメチレンジアミン、1,5−ペンタンジアミンなど)、芳香脂肪族族ジアミン(キシリレンジアミン、など)である。
ビニル系樹脂の前駆体(A1)としては、例えば下記(a)〜(m)が挙げられる。
(a)ビニル系炭化水素
(b)カルボキシル基含有ビニル系モノマー及びその塩
(c)スルホン基含有ビニル系モノマー、ビニル系硫酸モノエステル化物及びこれらの塩
(d)燐酸基含有ビニル系モノマー
(e)ヒドロキシル基含有ビニル系モノマー
(f)含窒素ビニル系モノマー
(g)エポキシ基含有ビニル系モノマー
(h)ハロゲン元素含有ビニル系モノマー
(i)ビニルエステル、ビニルエーテル、ビニルケトン類
(j)アルキル(メタ)アクリレート
(k)ポリアルキレングリコール鎖を有するビニル系モノマー
(l)ポリ(メタ)アクリレート類
(m)その他のビニル系モノマー
以下上記(a)〜(m)の具体例を挙げる。
(a)ビニル系炭化水素
(a1)脂肪族ビニル系炭化水素:エチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン、オクタデセン、ブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエン、1,6−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、前記以外のα−オレフィン等。
(a2)脂環式ビニル系炭化水素:シクロヘキセン、(ジ)シクロペンタジエン、ピネン、リモネン、インデン、ビニルシクロヘキセン、エチリデンビシクロヘプテン等。
(a3)芳香族ビニル系炭化水素:スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、フェニルスチレン、シクロヘキシルスチレン、ベンジルスチレン、クロチルベンゼン、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレン、ジビニルケトン、トリビニルベンゼン等。
(b)カルボキシル基含有ビニル系モノマー及びその塩
(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸、フマル酸モノアルキルエステル、クロトン酸、イタコン酸、イタコン酸モノアルキルエステル、イタコン酸グリコールモノエーテル、シトラコン酸、シトラコン酸モノアルキルエステル、桂皮酸等のカルボキシル基含有ビニル系モノマー;並びに、これらのアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩等)、アミン塩もしくはアンモニウム塩。
(c)スルホン基含有ビニル系モノマー、ビニル系硫酸モノエステル化物及びこれらの塩
ビニルスルホン酸(塩)、(メタ)アリルスルホン酸(塩)、メチルビニルスルフォネート、スチレンスルホン酸(塩)、α−メチルスチレンスルホン酸(塩)、スルホプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロキシプロピルスルホン酸(塩)、2−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2−ジメチルエタンスルホン酸(塩)、2−(メタ)アクリロイルオキシエタンスルホン酸(塩)、3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸(塩)、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(塩)、3−(メタ)アクリルアミド−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸(塩)、アルキル(炭素数3〜18)アリルスルホコハク酸(塩)、ポリ(n=2〜30)オキシアルキレン(エチレン、プロピレン、ブチレン:単独、ランダム、ブロックでもよい)モノ(メタ)アクリレートの硫酸エステル化物(塩)[ポリ(n=5〜15)オキシプロピレンモノメタクリレート硫酸エステル化物(塩)等]、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸エステル(塩)等。[上記における塩としては、アルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩等)、アミン塩もしくはアンモニウム塩が挙げられる。]
(d)燐酸基含有ビニル系モノマー
(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル燐酸モノエステル、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリロイルホスフェート、フェニル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート、(メタ)アクリル酸アルキルホスホン酸類、例えば、2−アクリロイルオキシエチルホスホン酸(塩)。
(e)ヒドロキシル基含有ビニル系モノマー
ヒドロキシスチレン、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、(メタ)アリルアルコール、クロチルアルコール、イソクロチルアルコール、1−ブテン−3−オール、2−ブテン−1−オール、2−ブテン−1,4−ジオール、プロパルギルアルコール、2−ヒドロキシエチルプロペニルエーテル、庶糖アリルエーテル、等。
(f)含窒素ビニル系モノマー
(f1)アミノ基含有ビニル系モノマー:アミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチルメタクリレート、N−アミノエチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アリルアミン、モルホリノエチル(メタ)アクリレート、4ービニルピリジン、2ービニルピリジン、クロチルアミン、N,N−ジメチルアミノスチレン、メチルα−アセトアミノアクリレート、ビニルイミダゾール、N−ビニルピロール、N−ビニルチオピロリドン、N−アリールフェニレンジアミン、アミノカルバゾール、アミノチアゾール、アミノインドール、アミノピロール、アミノイミダゾール、アミノメルカプトチアゾール、これらの塩等。
(f2)アミド基含有ビニル系モノマー:(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N’−メチレン−ビス(メタ)アクリルアミド、桂皮酸アミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジベンジルアクリルアミド、メタクリルホルムアミド、N−メチルN−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン等。
(f3)ニトリル基含有ビニル系モノマー:(メタ)アクリロニトリル、シアノスチレン等。
(f4)4級アンモニウムカチオン基含有ビニル系モノマー:ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジアリルアミン等の3級アミン基含有ビニル系モノマーの4級化物(メチルクロライド、ジメチル硫酸、ベンジルクロライド、ジメチルカーボネート等の4級化剤を用いて4級化したもの)
(f5)ニトロ基含有ビニル系モノマー:ニトロスチレン等。
(g)エポキシ基含有ビニル系モノマー
グルシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、p−ビニルフェニルフェニルオキサイド等。
(h)ハロゲン元素含有ビニル系モノマー
塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、アリルクロライド、クロルスチレン、ブロムスチレン、ジクロルスチレン、クロロメチルスチレン、テトラフルオロスチレン、クロロプレン等。
(i)ビニルエステル、ビニルエーテル、ビニルケトン類
酢酸ビニル、ビニルブチレート、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ジアリルフタレート、ジアリルアジペート、イソプロペニルアセテート、ビニルメタクリレート、メチル4−ビニルベンゾエート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ビニルメトキシアセテート、ビニルベンゾエート、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテル、ビニルブチルエーテル、ビニル2−エチルヘキシルエーテル、ビニルフェニルエーテル、ビニル2−メトキシエチルエーテル、メトキシブタジエン、ビニル2−ブトキシエチルエーテル、3,4−ジヒドロ1,2−ピラン、2−ブトキシ−2’−ビニロキシジエチルエーテル、ビニル2−エチルメルカプトエチルエーテル、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルフェニルケトン、ジビニルサルファイド、p−ビニルジフェニルサルファイド、ビニルエチルサルファイド、ビニルエチルスルフォン、ジビニルスルフォン、ジビニルスルフォキサイド、ジアルキルフマレート(2個のアルキル基は、炭素数2〜8の、直鎖、分枝鎖もしくは脂環式の基である)、ジアルキルマレエート(2個のアルキル基は、炭素数2〜8の、直鎖、分枝鎖もしくは脂環式の基である)、ポリ(メタ)アリロキシアルカン類[ジアリロキシエタン、トリアリロキシエタン、テトラアリロキシエタン、テトラアリロキシプロパン、テトラアリロキシブタン、テトラメタアリロキシエタン等]等。
(j)アルキル(メタ)アクリレート
炭素数1〜50のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート、例えば
、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ
)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート等。
(k)ポリアルキレングリコール鎖を有するビニル系モノマー
ポリエチレングリコール(分子量300)モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(分子量500)モノアクリレート、メチルアルコールエチレンオキサイド10モル付加物(メタ)アクリレート、ラウリルアルコールエチレンオキサイド30モル付加物(メタ)アクリレート等。
(l)ポリ(メタ)アクリレート類
多価アルコール類のポリ(メタ)アクリレート:エチレングリコールジ(メタ
)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイル変性ポリエステルオリゴマー、(メタ)アクリロイル変性ウレタンオリゴマー等。
(m)その他のビニル系モノマー
アセトキシスチレン、フェノキシスチレン、エチルα−エトキシアクリレート、イソシアナトエチル(メタ)アクリレート、シアノアクリレート、m−イソプロペニル−α,α−ジメチルメチルベンジルイソシアネート等。
相分離促進剤(C)とは、一般式(1)〜(3)のいずれかで示される燐酸エステル、又はそれらの混合物である。
Figure 2008184473
は炭素数2〜30、好ましくは8〜18のアルキル基、及び炭素数6〜100、好ましくは15〜80の芳香族基、炭素数7〜100、好ましくは15〜80の脂肪芳香族基等である。より好ましくは12〜16のアルキル基である。
Figure 2008184473
は一般式(1)に同じ。R2はRと同じである。
Figure 2008184473
及びR2は一般式(2)に同じ。RはRと同じである。
相分離促進剤(C)の具体的な例としては、モノラウリルリン酸エステル、ジラウリルリン酸エステル、トリラウリルリン酸エステル等が挙げられる。
揮発性溶媒(B)とは、樹脂(A)の溶解度パラメーターと揮発性溶媒(B)の溶解度パラメーターの差が2〜10である揮発性溶媒が好ましい。
溶解度パラメーター(以下SP値と記載する。)とは「Polymer Engineering and Science,Vol.14,No.2,p147〜154(1974)」記載のFedors法により計算される値である。
具体的には、分子量が100以下の、下記の有機溶剤が挙げられる。
揮発性溶媒(B)としては、たとえば、トルエン、ベンゼンなどの芳香族炭化水素系溶剤;ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素系溶剤;シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素系溶剤;塩化メチル、臭化メチル、メチレンジクロライドなどのハロゲン系溶剤;酢酸エチルなどのエステル系溶剤;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセロソルブなどのエーテル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤;メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノールなどのアルコール系溶剤;ジメチルホルムアミド(以下、DMFと記載する。)、ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶剤;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶剤、N−メチルピロリドンなどの複素環式化合物系溶剤、ならびにこれらの2種以上の混合溶剤が挙げられる。
これらのなかで好ましいのは、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素系溶剤;シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素系溶剤である。
溶媒(D)が水の場合、揮発性溶媒(B)の沸点は,好ましくは99℃以下、より好ましくは85℃以下、80℃以下であり、35℃以上である。
樹脂(A)の前駆体(A1)及び相分離促進剤(C)を揮発性溶媒(B)に溶解させた溶液(E)において、前駆体(A1)の重量%は溶液(E)の重量に対して、好ましくは10〜90重量%、より好ましくは20〜80重量%である。
相分離促進剤(C)の重量%は溶液(E)の重量に対して、好ましくは0.1〜5重量%、より好ましくは0.2〜3重量%である。
溶液(E)の調製方法は特に限定されず、前駆体(A1)、相分離促進剤(C)、揮発性溶媒(B)を通常の方法で混合、溶解させる。
溶媒(D)は、前駆体(A1)、樹脂(A)及び揮発性溶媒(B)と不溶である。
(D)100重量部に対して溶解する(A1)は10重量部以下である。
溶媒(D)は樹脂(A)を溶解も膨潤もさせない。
溶媒(D)は揮発性溶媒(B)と相互に溶解しない。
また、溶媒(D)は、揮発性溶媒(B)より高い沸点を有する溶媒である。
溶媒(D)の具体例としては、(A1)、樹脂(A)及び揮発性溶媒(B)の種類によるが、水、トルエン等が挙げられる。
具体的には、(D)、(A1)、(B)の組み合わせとして、例えば(1)水、ヘキサン、疎水性前駆体の組み合わせ、(2)トルエン、アセトン又はDMF、親水性前駆体の組み合わせ等が挙げられる。
溶液(E)を溶媒(D)中に懸濁させる方法としては、揮発性溶媒(B)及び前駆体(A1)の沸点以下の温度において、(1)溶液(E)と溶媒(D)の混合物を通常の方法で攪拌、懸濁させる方法、又は下記の分散装置を用いて懸濁させる方法、(2)溶媒(D)中に溶液(E)を滴下しながら(1)と同様に懸濁させる方法、(3)溶液(E)中に溶媒(D)を滴下しながら(1)と同様に懸濁させる方法等が挙げられる。
上記分散装置としては、一般に乳化機、分散機として市販されているものであれば特に限定されず、例えば、ホモジナイザー(IKA社製)、ポリトロン(キネマティカ社製)、TKオートホモミキサー(特殊機化工業社製)等のバッチ式乳化機、エバラマイルダー(在原製作所社製)、TKフィルミックス、TKパイプラインホモミキサー(特殊機化工業社製)、コロイドミル(神鋼パンテック社製)、スラッシャー、トリゴナル湿式微粉砕機(三井三池化工機社製)、キャピトロン(ユーロテック社製)、ファインフローミル(太平洋機工社製)等の連続式乳化機、マイクロフルイダイザー(みずほ工業社製)、ナノマイザー(ナノマイザー社製)、APVガウリン(ガウリン社製)等の高圧乳化機、膜乳化機(冷化工業社製)等の膜乳化機、バイブロミキサー(冷化工業社製)等の振動式乳化機、超音波ホモジナイザー(ブランソン社製)等の超音波乳化機等が挙げられる。このうち粒径の均一化の観点で好ましいものは、APVガウリン、ホモジナイザー、TKオートホモミキサー、エバラマイルダー、TKフィルミックス、TKパイプラインホモミキサーが挙げられる。
溶液(E)を溶媒(D)中に懸濁させた液は、以下の条件で重合を行うのが好ましい。
温度:各前駆体(A1)の重合が行われる通常の温度。
圧力(絶対圧力で表示する。):好ましくは0.1〜2MPa、より好ましくは0.15〜1MPaの加圧下で行う。加圧に用いる気体は窒素、希ガス(ヘリウム、ネオン、アルゴン等)が好ましい。
時間:通常3〜20時間である。
ビニル系樹脂の重合の場合に使用する重合開始剤としては、溶液(E)に溶解するものであって、パーオキサイド系重合開始剤(a)、アゾ系重合開始剤(b)等が挙げられる。又、パーオキサイド系重合開始剤(a)と還元剤とを併用してレドックス系重合開始剤(c)を形成してもよい。更には、(a)〜(c)のうちから2種以上を併用してもよい。
(a)パーオキサイド系重合開始剤
(a1)油溶性パーオキサイド系重合開始剤:アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート等
(a2)水溶性パーオキサイド系重合開始剤:過酸化水素、過酢酸、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム等。
(b)アゾ系重合開始剤:
(b1)油溶性アゾ系重合開始剤:2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビスシクロヘキサン1−カーボニトリル、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等。
(b2)水溶性アゾ系重合開始剤:アゾビスアミジノプロパン塩、アゾビスシアノバレリックアシッド(塩)、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]等。
(c)レドックス系重合開始剤
(c1)非水系レドックス系重合開始剤
ヒドロペルオキシド、過酸化ジアルキル、過酸化ジアシル等の油溶性過酸化物と、第三アミン、ナフテン酸塩、メルカプタン類、有機金属化合物(トリエチルアルミニウム、トリエチルホウ素、ジエチル亜鉛等)等の油溶性還元剤とを併用。
(c2)水系レドックス系重合開始剤
過硫酸塩、過酸化水素、ヒドロペルオキシド等の水溶性過酸化物と、水溶性の無機もしくは有機還元剤(2価鉄塩、亜硫酸水素ナトリウム、アルコール、ポリアミン等)とを併用。
溶液(E)を溶媒(D)中に懸濁させる時に、界面活性剤(F)の存在下に行うのが好ましい。
界面活性剤(F)としては、通常使用される界面活性剤が使用でき、アニオン界面活性剤(F−1)、カチオン界面活性剤(F−1)、両性界面活性剤(F−3)、非イオン界面活性剤(F−4)、反応性界面活性剤(F−5)などが挙げられる。界面活性剤(F)は2種以上の界面活性剤を併用したものであってもよい。
これらの中で、アニオン界面活性剤(F−1)が好ましく、具体的には、アルキルベンゼンスルホン酸塩、特にドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩等が挙げられる。
(F)の添加量は、溶媒(D)の重量に対して好ましくは0.1〜10重量%、より好ましくは0.2〜5重量%である。
界面活性剤(F)は溶媒(D)又は溶液(E)中に予め添加させておいてもよいし、溶液(E)を溶媒(D)中に懸濁させる時に添加させてもよいが、溶媒(D)中に予め添加しておくことが好ましい。
加圧下で重合して樹脂(A)を合成することにより、樹脂(A)からなる樹脂粒子が溶媒(D)中に懸濁した液が得られる。ついで該懸濁液を揮発性溶媒(B)の沸点以上で除圧する。すなわち反応容器内は重合時に加圧された圧力と、(B)の沸点以上にすることにより発生した(B)の蒸気圧がかかっているが、この圧力を大気圧まで除圧する。この操作により樹脂(A)をシェルとする中空樹脂粒子が得られる。
本発明における中空樹脂粒子生成のメカニズムは以下のように推定される。
すなわち、溶液(E)を溶液(D)中に分散させ、溶液(E)中の前駆体(A1)を加圧下で反応させ、樹脂(A)を合成させる。樹脂(A)は揮発性溶媒(B)に不溶であるため、粒子内で樹脂(A)が析出し、溶媒(D)方向に移動し、樹脂(A)と揮発性溶媒(B)の界面に相分離促進剤(C)が配向することにより、相分離を促進し、マイクロカプセルを形成する。加圧下で、揮発性溶媒(B)の沸点以上の温度で除圧することにより、内包した揮発性溶媒(B)の内圧により、樹脂(A)が押し広げられ、中空樹脂粒子が形成される。
本発明の製造方法で得られる中空樹脂粒子の体積平均粒径は、好ましくは10〜300μm、より好ましくは20〜250μmである。真比重は、好ましくは0.001〜0.6、より好ましくは0.04〜0.3である。
得られた中空樹脂粒子は、通常反応液中に浮遊した状態で得られるので、必要により溶媒で洗浄した後、下層の液を除いて中空樹脂粒子を得ることができる。
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれに限定されない。
以下、部は重量部を示す。
<製造例1>
加熱装置、攪拌機、冷却管を有する耐圧反応容器に、ニューポールBP−2P(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物[三洋化成工業社製])360部、アジピン酸200部、ジブチル錫オキサイド5部を投入し、200℃でエステル化反応を行った。凝集水の留出が止まったことを確認し、130℃まで冷却した後、メタクリル酸グリシジル90部投入し、8時間反応させることにより、ポリエステルアクリレート変性体(PEA)(末端にアクリロイル基を有するポリエステル樹脂、数平均分子量1700)を得た。
<製造例2>
攪拌機、温度計、環流冷却器、窒素導入管の付いたガラス製反応容器に、ラウリルアルコール73部と無水リン酸48部を仕込み、65℃で8時間反応させエステル化物を得た。次いで、水6部を加え65℃で2時間反応させ、相分離促進剤(C−1)を得た。
<製造例3>
製造例2と同様の方法により、ラウリルアルコール146部と無水リン酸48部を仕込み、65℃で8時間反応させエステル化物を得た。次いで、水6部を加え65℃で2時間反応させ、相分離促進剤(C−2)を得た。
<製造例4>
製造例3と同様の方法により、ラウリルアルコール219部と無水リン酸48部を仕込み、65℃で8時間反応させエステル化物を得た。次いで、水6部を加え65℃で2時間反応させ、相分離促進剤(C−3)を得た。
<実施例1〜7>
表1に示す配合比(重量比)に従い、分散相(溶液(E))として前駆体(A1)、相分離促進剤(C)、揮発性溶媒(B)、重合開始剤、又は反応触媒を均一に混合した。また、連続相として溶媒(D)及び表1に従い界面活性剤(F)を加え均一に混合した。得られた連続相に分散相を加えた後、得られた混合溶液をTKホモミキサー[特殊機化工業(株)製]を用いて、10000rpmで2分間撹拌した。得られた水分散液を耐圧反応容器に移し、表1に示す重合温度で8時間反応を行った。その後、表1に示す除圧時温度に調整し、除圧することにより、水性分散体(GL−1〜GL−7)を得た。得られた水性分散液をろ過し、乾燥させることにより中空樹脂粒子(G−1〜G−7)を得た。樹脂(A)及び揮発性溶媒(B)の溶解度パラメータ、その差を表1に記載した。
Figure 2008184473
<比較例1>
ポリビニルアルコール(重合度1700,ケン化度88%)5部を水に溶解させて得た水溶液1500部に、ジビニルベンゼン25部、過酸化ベンゾイル0.5部、ヘキサデカン25部を均一混合してなる溶液を懸濁させた。懸濁の方法は、装置としてホモジナイザーを用い、攪拌速度1000rpm、室温下の条件下で行った。次いで、懸濁液を窒素ガス雰囲気下で、撹拌しながら70℃で加熱し、24時間懸濁重合させた。上記で得られた分散液を濾紙を用いて濾過し、中空高分子微粒子を単離し、温度約70℃、圧力約0.1MPa(大気圧下)の条件下で乾燥することにより、コア部のヘキサデカンが蒸発し、内部に空気を内包した中空樹脂微粒子(H−1)を得た。
<比較例2>
a)分散剤の製造;
撹拌棒および温度計を備えた反応容器に、ポリカプロラクトンジオール(数平均分子量2,000)787部、ポリエーテルジオール(分子量4000、EO−PO−EOブロック共重合体:EO含量50重量%、PO含量50重量%)800部を仕込み、120℃で減圧脱水した。脱水後の水分は0.05%であった。次いでヘキサメチレンジイソシアネート55.5部、水添MDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)65.5部およびジブチル錫ジラウレート0.6部を添加し80℃で5時間反応を行った。得られた生成物を[分散剤1]とする。
b)ウレタンプレポリマーの製造;
a)と同様の反応容器に、ポリカプロラクトンジオール(数平均分子量2,000)2,000部を投入し、3mmHgの減圧下で110℃に加熱して1時間脱水を行った。
続いてIPDI(イソフォロンジイソシアネート)457部を投入し、110℃で10時間反応を行い、イソシアネート基含量3.6%のイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー[プレポリマー1]を得た。
c)伸長剤の製造;
a)と同様の反応容器に、ジエチレントリアミンアミン50部とMIBK(メチルイソブチルケトン)50部を仕込み、50℃で5時間反応を行った。得られたケチミン化合物を[鎖伸長剤1]とする。
d)ポリウレタン中空樹脂微粒子の製造;
[プレポリマー1]50部、n−ヘキサン5部、[鎖伸長剤1]4部および黄酸化鉄2部を混合しておき、[分散剤1]2部を水250部に希釈した液を添加した後、ウルトラディスパーザー(ヤマト科学製)を使用し、回転数9000rpmで1分間混合した。
混合後、a)と同様の反応容器に混合液を投入し、50℃で10時間反応を行った。次いでブロッキング防止剤[「サイロイド978」、富士デヴィソン化学製]1部を加え、濾別、乾燥を行いポリウレタン樹脂微粒子を得た。得られた微粒子を100℃の循風乾燥機で5時間加熱処理することで、ポリウレタン中空樹脂微粒子「H-2:Tg53℃、体積平均粒径14.2μm、架橋間分子量2780、硬度1.5MPa、かさ密度0.62g/cm」を得た。
<比較例3>
ペンタン100部(溶剤:沸点36℃)、イソフタル酸クロリド100部、ヘキサメチレンジアミン80部、ジエチレントリアミン15部及びMEK(メチルエチルケトン)120部を加えて溶解させ、これを油相とする。イオン交換水800部に乳化剤(キャリボンB(三洋化成品))10部を溶解させ、これを水相とする。水相と油相を混合し、ホモミキサーを用いて4000rpm×1分の条件で分散させる。油滴の体積平均粒径は20μmであった。この分散液を60℃の条件で10hr反応させる。反応終了後、得られた球状体の樹脂を濾紙濾過にて水中より取り出し、40℃の循風乾燥機にて乾燥した。本球状体を音波式分級機により解砕して篩い分け、熱膨張性マイクロカプセル280部を得た(体積平均粒径24.7μm、ポリマーTg:114.6℃、貯蔵弾性率:4.0×106(Pa)、架橋間分子量:3500)。また得られたポリマーのSP値から溶剤ペンタンのSP値を差し引いた値は4.1であった。
上記で得られた熱膨張性マイクロカプセル100gを離型紙上に約100cm31の面積に拡げて180℃の循風乾燥機で15分間加熱処理することで、中空樹脂微粒子(H−3)を得た。(H−3)の性状(体積平均粒径:64.5μm、真比重:0.05)
中空樹脂粒子(G−1〜G−7、H−1〜H−3)について後述の評価方法(1)、(2)及び(3)に従って性能評価を行った。その結果、及び収率を表2に示す。
Figure 2008184473
[評価方法]
(1)JIS Z8825−1:2001に準拠して、測定試料0.1gをメチルアルコール100mlに分散させて、レーザー散乱式粒度分布測定装置LA−920(25℃、堀場製作所(株)製)を用いて体積平均粒径(表中ではDV)を測定した。
(2)真比重(中空樹脂粒子(G)の評価)
10mlのメスシリンダーに中空樹脂粒子(G)を正確に0.1g量りとり、その容器にイオン交換水を総量が10mlになるよう入れる。その際入れたイオン交換水の重量を測定しておき、下記式により真比重を算出する。
Figure 2008184473
(3)TEMによる中空形状の評価(中空樹脂粒子(G)の評価)
中空樹脂粒子(G)を市販のエポキシ樹脂中に分散させ、加熱により硬化させた後、ダイヤモンドカッターで、該樹脂を切断した断面をTEM(透過型電子顕微鏡)で観察することにより、中空形状であることを確認した。
○は中空形状であることを示す。
×は中空形状でないことを示す。
本発明の中空樹脂粒子の製造方法により製造される樹脂粒子は、樹脂のフィラー、塗料用添加剤、電子部品等の用途に幅広く用いることができる。


Claims (9)

  1. 樹脂(A)の前駆体(A1)及び相分離促進剤(C)を揮発性溶媒(B)に溶解させた溶液(E)を、前駆体(A1)、樹脂(A)及び揮発性溶媒(B)と不溶であり揮発性溶媒(B)より高い沸点を有する溶媒(D)中に懸濁した液を、加圧下で重合して樹脂(A)を合成した後、揮発性溶媒(B)の沸点以上で除圧することを特徴とする、樹脂(A)をシェルとする中空樹脂粒子の製造方法。
  2. 界面活性剤(F)存在下に、溶液(E)を溶媒(D)中に懸濁させ、加圧下で重合して樹脂(A)を合成する請求項1に記載の製造方法。
  3. 0.1〜2MPaの加圧下で重合して樹脂(A)を合成する請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 溶媒(D)が水性溶媒である請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 揮発性溶媒(B)の沸点が99℃以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 相分離促進剤(C)が一般式(1)〜(3)のいずれかで示される燐酸エステル、又はそれらの混合物である請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法。
    Figure 2008184473
    [Rは炭素数2〜30のアルキル基及び炭素数6〜100の芳香族基の少なくとも一方の基である。]
    Figure 2008184473
    [Rは一般式(1)に同じ。R2は炭素数2〜30のアルキル基及び炭素数6〜100の芳香族基の少なくとも一方の基である。]
    Figure 2008184473
    [R及びR2は一般式(2)に同じ。Rは炭素数2〜30のアルキル基及び炭素数6〜100の芳香族基の少なくとも一方の基である。]
  7. 揮発性溶媒(B)が、分子量が100以下の炭化水素である請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法。
  8. 樹脂(A)の溶解度パラメーターと揮発性溶媒(B)の溶解度パラメーターの差が2〜10である請求項1〜7のいずれか1項に記載の製造方法。
  9. 樹脂(A)がポリウレタン樹脂、ビニル系樹脂およびポリエステル樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂である請求項1〜8のいずれか1項に記載の製造方法。
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