JP2008184249A - 液滴吐出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】インクジェットヘッドなどの液滴吐出手段から吐出され、印字された用紙などの記録媒体を介して記録媒体搬送ローラに付着したインクなどの液滴を効率的に除去し、また、該除去された液滴を記録媒体に再転写させることなく長期にわたり記録媒体を汚損なく液滴吐出を行うことが可能な液滴吐出装置を提供することができる。
【解決手段】記録媒体搬送ローラ6を有し記録媒体Pを搬送する記録媒体搬送手段と、記録媒体に液滴を吐出する液滴吐出手段8と、前記記録媒体搬送ローラに付着した液滴を繊維状物質を含むクリーニング部材4でクリーニングするクリーニング手段とを備え、前記繊維状物質が親水性繊維を含む液滴吐出装置100である。
【選択図】図1
【解決手段】記録媒体搬送ローラ6を有し記録媒体Pを搬送する記録媒体搬送手段と、記録媒体に液滴を吐出する液滴吐出手段8と、前記記録媒体搬送ローラに付着した液滴を繊維状物質を含むクリーニング部材4でクリーニングするクリーニング手段とを備え、前記繊維状物質が親水性繊維を含む液滴吐出装置100である。
【選択図】図1
Description
本発明は、液滴吐出装置に係り、特に、液滴吐出手段から吐出され、記録媒体を介して記録媒体搬送ローラに付着した液滴を効果的に除去できる液滴吐出装置に関する。
液滴吐出装置の一つであるインクジェットプリンタは、一定方向に搬送される用紙にインク滴を吐出して印字する1個または複数の印字ヘッドと、該印字ヘッドで印字された用紙を印字ヘッドの外部に搬送する用紙搬送ローラ(記録媒体搬送ローラ)とを備えるのが一般的である。
このようなインクジェットプリンタで高速印字を行うと、用紙に吐出されたインクが十分に乾燥または定着する前に用紙が用紙搬送ローラで搬送されるから、該搬送ローラのうち、特に用紙の印字面に接する側の印字面側の用紙搬送ローラの表面に用紙面のインクが付着し、用紙に形成された画像を汚損するという問題や、搬送ローラに付着したインクが用紙に再転写して画像を汚損するという問題があった。
特に、印字後に用紙を反転させて反対側の面にも印字する両面印刷機構を備えるインクジェットプリンタにおいては、搬送ローラが用紙を反転させる用紙反転ローラとしても機能するため、搬送ローラにおけるニップ圧が高くなる。したがって印字面側ローラの表面におけるインク汚染の発生および蓄積という問題がさらに深刻となる。
このような問題を解決するため、用紙搬送ローラの表面を清掃する清掃手段を設けることが提案されている(特許文献1〜5)。
特開平07−137903号公報
特開平11−208065号公報
特開2004−276436号公報
特開2004−338234号公報
特開2004−123358号公報
しかしながら、これらの清掃手段は、何れも印字後の用紙を搬送する用紙搬送ローラや用紙搬送ベルトに一般的な不織布やフェルト、紙鑢などのクリーニング部材を押圧して表面に付着したインクを物理的に除去するものであり、用紙を搬送するような表面特性の複雑な用紙搬送ローラから確実に液滴を除去することが困難であるだけでなく、クリーニング部材からインクが用紙に再転写してしまうことがあった。
したがって、特に前記高速印字や両面印字に対応したインクジェットプリンタでは、用紙搬送ローラの汚染により画像の汚損が発生しやすく、また、クリーニング性能が長期に亘って維持できないという問題があった。
本発明は、上記従来技術の問題点を解決することを目的とする。
すなわち、本発明は、インクジェットヘッドなどの液滴吐出手段から吐出され、印字された用紙などの記録媒体を介して記録媒体搬送ローラに付着したインクなどの液滴を効率的に除去し、また、該除去された液滴を記録媒体に再転写させることなく長期にわたり記録媒体を汚損なく液滴吐出を行うことが可能な液滴吐出装置を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、インクジェットヘッドなどの液滴吐出手段から吐出され、印字された用紙などの記録媒体を介して記録媒体搬送ローラに付着したインクなどの液滴を効率的に除去し、また、該除去された液滴を記録媒体に再転写させることなく長期にわたり記録媒体を汚損なく液滴吐出を行うことが可能な液滴吐出装置を提供することを目的とする。
上記課題は、以下の本発明により達成される。すなわち本発明は、
<1> 記録媒体搬送ローラを有し記録媒体を搬送する記録媒体搬送手段と、
記録媒体に液滴を吐出する液滴吐出手段と、
前記記録媒体搬送ローラに付着した液滴の少なくとも一部を繊維状物質を含むクリーニング部材でクリーニングするクリーニング手段とを備え、
前記繊維状物質が親水性繊維を含む液滴吐出装置である。
<1> 記録媒体搬送ローラを有し記録媒体を搬送する記録媒体搬送手段と、
記録媒体に液滴を吐出する液滴吐出手段と、
前記記録媒体搬送ローラに付着した液滴の少なくとも一部を繊維状物質を含むクリーニング部材でクリーニングするクリーニング手段とを備え、
前記繊維状物質が親水性繊維を含む液滴吐出装置である。
前記液滴吐出装置においては、液滴吐出手段から吐出され液滴が完全には乾燥または定着されていない状態の記録媒体が記録媒体搬送ローラに接触し、該記録媒体搬送ローラに液滴が付着した場合においても、記録媒体搬送ローラの表面が特定の繊維状物質を含むクリーニング部材によってクリーニングされるため、前記付着した液滴により記録媒体の表面を汚損することがない。
<2> 前記繊維状物質が、さらに疎水性繊維を含む<1>に記載の液滴吐出装置である。
前記繊維状物質が、さらに疎水性繊維を含むことにより、記録媒体搬送ローラ表面からの効率的なインクのかき取り、除去を行うことができ、加えて、連続使用時における前記繊維状物質からのインク及びインク成分の一部のしみ出し、再転写の発生を防止することができる。
<3> 前記親水性繊維が、アラミド繊維、ナイロン繊維、コットン繊維、ビニロン繊維及びレーヨン繊維から選択される少なくとも1種である<1>または<2>に記載の液滴吐出装置である。
<4> 前記疎水性繊維が、ポリエステル繊維である<1>〜<3>のいずれかに記載の液滴吐出装置である。
前記親水性繊維と疎水性繊維とを混合した繊維状物質において、親水性繊維として前記のものを、疎水性繊維として上記のものを組み合わせて用いることにより、特に記録媒体搬送ローラ表面からの液滴のかき取り性及び該かき取った液滴の保持性に優れたクリーニング部材とすることができる。
<5> 前記繊維状物質の密度が0.1〜0.9g/cm3の範囲である<1>〜<4>のいずれかに記載の液滴吐出装置である。
<6> 前記繊維状物質に含まれる繊維の平均径が0.1〜10μmの範囲である<1>〜<5>のいずれかに記載の液滴吐出装置である。
以上説明したように、本発明によれば、インクジェットヘッドなどの液滴吐出手段から吐出され、印字された用紙などの記録媒体を介して記録媒体搬送ローラに付着したインクなどの液滴を効率的に除去し、また、該除去された液滴を記録媒体に再転写させることなく長期にわたり記録媒体を汚損なく液滴吐出を行うことが可能な液滴吐出装置を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の液滴吐出装置は、記録媒体搬送ローラを有し記録媒体を搬送する記録媒体搬送手段と、記録媒体に液滴を吐出する液滴吐出手段と、前記記録媒体搬送ローラに付着した液滴を繊維状物質でクリーニングするクリーニング手段とを備え、前記繊維状物質が親水性繊維を含むことを特徴とする。
本発明の液滴吐出装置は、記録媒体搬送ローラを有し記録媒体を搬送する記録媒体搬送手段と、記録媒体に液滴を吐出する液滴吐出手段と、前記記録媒体搬送ローラに付着した液滴を繊維状物質でクリーニングするクリーニング手段とを備え、前記繊維状物質が親水性繊維を含むことを特徴とする。
前記のように、記録媒体搬送ローラ(以下、「搬送ローラ」という場合がある)を記録媒体搬送手段として有する液滴吐出装置では、記録媒体に吐出された液滴が乾燥する前に記録媒体の液滴吐出面が搬送ローラを接触することとなるため、液滴が搬送ローラ表面に付着する。したがって、この付着した液滴を除去しなければ再度記録媒体に転写され記録媒体が汚損されることとなる。
この場合、搬送ローラの表面に付着した液滴をクリーニング部材により除去すればよいが、記録媒体の搬送を行う搬送ローラの表面は複雑な特性を有しており、特に高速搬送や記録媒体の両面への液滴吐出を行う場合には、記録媒体への記録後、非常に短時間で搬送ローラを通過させる必要があり、かつ両面では記録媒体を高速で反転させる必要がありニップ圧を高く設定必要がある。そのため、付着する液滴量も多くなり液滴の除去が困難であった。
本発明者等が検討した結果、特定の繊維を含む繊維状物質をクリーニング部材として用いることにより、従来のクリーニング部材に比べて効率的で確実なクリーニング効果が得られることを見出した。また、前記クリーニング部材を繰り返し使用すると、内部からの液滴のしみ出しが発生し記録媒体への再転写が問題となるが、前記繊維状物質を用いた場合には一旦かきとった液滴の保持性が高く、再転写を防止することができることも判明した。
本発明の液滴吐出装置の用途、構成は、特に制限されるものではないが、以下に、本発明の液滴吐出装置の一例であるインクジェット記録装置について、図面を用いてにより具体的に説明する。
図1には、本発明の実施形態に係るFWA(Full Width Array)方式のインクジェットプリンタ(以下、単に「プリンタ」という)10の構成が概略的に示されている。
ここで、上記FWA方式とは記録ヘッドを記録用紙の幅方向(主走査方向)に亘り配設することで固定配置し(フルラインヘッド)、記録用紙を副走査方向に移動させる方式であるが、記録用紙を所定のピッチで移動しながら(副走査)、記録ヘッドを記録用紙の移動と直交する方向(主走査方向)に移動させるPWA(Partial Width Array)方式に比べて高速なプリントが可能となるものである。
ここで、上記FWA方式とは記録ヘッドを記録用紙の幅方向(主走査方向)に亘り配設することで固定配置し(フルラインヘッド)、記録用紙を副走査方向に移動させる方式であるが、記録用紙を所定のピッチで移動しながら(副走査)、記録ヘッドを記録用紙の移動と直交する方向(主走査方向)に移動させるPWA(Partial Width Array)方式に比べて高速なプリントが可能となるものである。
図1に示すインクジェット記録装置100は、用紙Pを矢印aの方向に沿って搬送する搬送コンベア2と、搬送コンベア2上を搬送される用紙Pにインク滴を吐出して画像を形成する記録ヘッドアレイ8と、用紙Pの搬送方向aに沿って搬送コンベア2の下流側に位置し、記録ヘッドアレイ8で表面に画像が形成された用紙Pを搬送方向aに沿って系外に導出する1対の用紙搬送ローラ6とを備える。記録ヘッドアレイ8と用紙搬送ローラ6と用紙Pとは、各々本発明における液滴吐出手段と記録媒体搬送ローラと記録媒体とに相当する。
記録ヘッドアレイ8は、イエロー(Y)のインク滴を吐出するインクジェットヘッド82Yと、マゼンタ(M)のインク的を吐出するインクジェットヘッド82Mと、シアン(C)のインク滴を吐出するインクジェットヘッド82Cと、黒色(K)のインク滴を吐出するインクジェットヘッド82Kと、必要に応じて処理液の液滴を吐出する処理液ヘッド84とを備える。インクジェットヘッド82Y、インクジェットヘッド82M、インクジェットヘッド82C、インクジェットヘッド82K、および処理液ヘッド84は、何れも用紙Pの全幅に亘って設けられた所謂全幅ヘッドであって、用紙Pの搬送方向aに沿って上流から下流に向かって配設されている。処理液ヘッド84から吐出される処理液は、インクジェットヘッド82Y、インクジェットヘッド82M、インクジェットヘッド82C、およびインクジェットヘッド82Kから吐出されるY、M、C、Kの各色のインク中の染料や顔料を不溶化して固定する溶液であって、具体的には無機電解質、有機アミン化合物、および有機酸などを含有する溶液が使用される。
用紙搬送ローラ6は、用紙Pの図面における上面、即ちインクジェットヘッド82Y〜82Kから吐出されたインク滴が付着する側の面に当接する印字面側ローラ6Aと、用紙Pの搬送経路を挟んで印字面側ローラ6Aの反対側に位置する裏面側ローラ6Bとを有する。印字面側ローラ6Aと裏面側ローラ6Bとは、用紙Pがスリップしないように所定の圧力でニップされ、周面の用紙Pに接する側が搬送方向aと同方向、同速で移動するように互いに反対方向に回転している。
印字面側ローラ6Aの用紙Pに接する側とは反対側には繊維状物質を含むウィック4が当接している。ウィック4は、本発明の液体吐出装置におけるクリーニング部材に相当する。ウィック4は、不織布、布帛、フェルト、などの繊維状物質を直方体状の形態に形成したものである。該繊維状物質については後述する。
なお、インクジェット記録装置100において、ウィック4を印字面側ローラ6Aに直接当接させる代わりに、図2に示すように不織布、布帛、フェルトなどの繊維状物質を含むウェブ12を矢印bの方向に駆動するウェブ駆動機構11を印字面側ローラ6Aの近傍に設けてもよい。この場合、ウェブ12が本発明の液滴吐出装置におけるクリーニング部材に相当する。
ウェブ駆動機構11は図2に示すように、ウェブ12を巻き出す巻出しロール14と、巻出しロール14から巻き出されたウェブ12を巻き取って矢印bの方向に走行させる巻取りロール16と、ウェブ12を印字面側ローラ6Aに押圧する押圧ローラ13とを備える。
以下、インクジェット記録装置100の作用について説明する。
搬送コンベア2で搬送方向aに沿って用紙Pが搬送され、記録ヘッドアレイ8の下方を通過すると、まず処理液ヘッド84から処理液が吐出され、続いてインクジェットヘッド82Y〜82Kから吐出されたY、M、C、Kの各色のインク滴によって用紙Pの上面に所定の画像が形成される。
搬送コンベア2で搬送方向aに沿って用紙Pが搬送され、記録ヘッドアレイ8の下方を通過すると、まず処理液ヘッド84から処理液が吐出され、続いてインクジェットヘッド82Y〜82Kから吐出されたY、M、C、Kの各色のインク滴によって用紙Pの上面に所定の画像が形成される。
なお、処理液は、CMYKの各色のインクまたはその一部成分の増粘を促進する働きがあり、上記処理液ヘッド84は、全ての印字ドットに対して画像データに関わらず液滴吐出を実行する、所謂前処理を実行するが、当該処理液ヘッド84は、画像形成に必須ではない。
図1に示す態様において、画像が固定化された用紙Pは、用紙搬送ローラ6によって系外に搬送されるが、そのときに用紙Pに形成された画像が印字面側ローラ6Aに接触する。このとき、乾燥不十分のインクの一部が印字面側ローラ6Aに付着するが、該付着したインクはウィック4によりかき取られてウィック4中の繊維状物質に取り込まれる。このため印字面側ローラ6Aがさらに回転して再度用紙Pに接触しても、用紙Pを汚すことはない。
また、図2に示す態様においては、インクの一部が付着した印字面側ローラ6Aに巻出しロール14から巻き出されたウェブ12が接触し、押圧ローラ13によって印字面側ローラ6Aの表面に押圧されてウェブ12にインクがかき取られる。したがって、図1に示す態様の場合と同様に印字面側ローラ6Aがさらに回転して再度用紙Pに接触しても、用紙Pを汚すことはない。
したがって、高速印刷を行った場合のように、用紙Pに形成された画像が完全に固定化される前に用紙搬送ローラ6で搬送される場合において、用紙P表面の未乾燥のインクが印字面側ローラ6Aの表面に付着しても画像を汚染することが防止される。
なお、図1に示す態様において、印字面側ローラ6Aに接触するウィック4の接触長さ(ニップ幅)は、ローラ径によりその最大値は異なるが、印字面側ローラ6Aに周方向の長さで2〜30mmの範囲とすることが好ましく、より好ましくは10mm前後である。
また同様に、図2に示す態様において、印字面側ローラ6Aに接触するウェブ12の接触長さ(ニップ幅)は、印字面側ローラ6Aの周方向の長さで2〜30mmの範囲とすることが好ましく、10mm前後がより好ましい。
また同様に、図2に示す態様において、印字面側ローラ6Aに接触するウェブ12の接触長さ(ニップ幅)は、印字面側ローラ6Aの周方向の長さで2〜30mmの範囲とすることが好ましく、10mm前後がより好ましい。
次に、本発明におけるクリーニング部材について説明する。
本発明におけるクリーニング部材は、繊維状物質を含んで構成され、該繊維状物質が親水性繊維を含んで構成される。
ここで、前記繊維状物質とは繊維の集合体(凝集体)をいい、単に繊維を寄せ集めた塊状体や、高密度に配列したもの、さらには繊維同士が一部互いに結合したものも含まれる。
本発明におけるクリーニング部材は、繊維状物質を含んで構成され、該繊維状物質が親水性繊維を含んで構成される。
ここで、前記繊維状物質とは繊維の集合体(凝集体)をいい、単に繊維を寄せ集めた塊状体や、高密度に配列したもの、さらには繊維同士が一部互いに結合したものも含まれる。
前記親水性繊維とは、水になじみやすくぬれやすい性状を有する繊維を意味し、本発明においては公定水分率が2%を超える繊維をいう。
親水性繊維としては、例えばレーヨン繊維の他、綿(コットン)繊維、絹、アセテート繊維、ポリノジック繊維、キュプラ繊維、ナイロン繊維、アラミド繊維及びビニロン繊維などが挙げられる。これらのうちでは、特にアラミド繊維、ナイロン繊維、コットン繊維、ビニロン繊維及びレーヨン繊維から選択される少なくとも1種が好ましい。
親水性繊維としては、例えばレーヨン繊維の他、綿(コットン)繊維、絹、アセテート繊維、ポリノジック繊維、キュプラ繊維、ナイロン繊維、アラミド繊維及びビニロン繊維などが挙げられる。これらのうちでは、特にアラミド繊維、ナイロン繊維、コットン繊維、ビニロン繊維及びレーヨン繊維から選択される少なくとも1種が好ましい。
また、本発明における繊維状物質は、さらに疎水性繊維を含むことが好ましい。疎水性繊維を含むことにより、搬送ローラ表面からの効率的なインクのかき取りに加えて、連続使用時におけるインクのしみ出し、再転写の発生を防止できるクリーニング部材を得ることができる。
そのメカニズムは明らかではないが、親水性繊維と疎水性繊維とを含むことにより、繊維状物質に親水性部分と疎水性部分とが存在することとなり、該疎水性部分により搬送ローラ表面に付着したインクを効率的に繊維状物質内に取り込むことができ、取り込まれたインクを親水性部分が繊維状物質の表面から内部に引き込み保持することができるためと考えられる。
そのメカニズムは明らかではないが、親水性繊維と疎水性繊維とを含むことにより、繊維状物質に親水性部分と疎水性部分とが存在することとなり、該疎水性部分により搬送ローラ表面に付着したインクを効率的に繊維状物質内に取り込むことができ、取り込まれたインクを親水性部分が繊維状物質の表面から内部に引き込み保持することができるためと考えられる。
前記疎水性繊維とは、水になじみにくくぬれにくい性状を有する繊維を意味し、本発明においては公定水分率が2%以下の繊維をいう。
疎水性繊維としては、例えばポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル繊維、ポリアクリル繊維等が挙げられる。これらのうちでは、特にポリエステル繊維が強靭さの点で好ましい。
疎水性繊維としては、例えばポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル繊維、ポリアクリル繊維等が挙げられる。これらのうちでは、特にポリエステル繊維が強靭さの点で好ましい。
上記繊維状物質にさらに疎水性繊維を含む場合、繊維状物質全体における疎水性繊維の質量比は1〜50質量%の範囲であることが好ましく、5〜40質量%の範囲であることがより好ましい。疎水性繊維の質量比が1質量%に満たないと、高速印字時に搬送ローラからインクを十分にかき取ることができない場合がある。50質量%を超えると、かき取ったインクを繊維状物質中に安定に保持できない場合がある。
本発明において繊維状物質に含まれる繊維の平均径は0.1〜10μmの範囲であることが好ましく、1〜8μmの範囲であることがより好ましい。
平均径が0.1μmに満たないと、十分な繊維の強度を保持することができない場合がある。10μmを超えると、十分な拭き取り性能が得られなくなる場合がある。
平均径が0.1μmに満たないと、十分な繊維の強度を保持することができない場合がある。10μmを超えると、十分な拭き取り性能が得られなくなる場合がある。
上記平均径は繊維の実質上の径を表すものであり、走査型電子顕微鏡(SEM)により繊維状物質を観察し、1視野において、1視野において10箇所を3視野について、合計30箇所の繊維径を測定し、それらを平均することによって求めた。
本発明におけるクリーニング部材は、前記繊維状物質を含むものであり、その形態としては、繊維を撚ってなる糸を編成した編物状、ネット状、あるいは製織してなる織物状のものや、繊維同士が一部融着したり、互いに絡み合ったりしてなる不織布状のもの、ウェブ状のもの、シート状のものなどが挙げられる。
また、本発明におけるクリーニング部材は、前記繊維状物質のみからなるものでもよく、繊維状物質に接着剤等のバインダーを含ませたものでもよく、さらに、基材上に繊維状物質を固定したもの等であってもよい。
前記のように、本発明における繊維状物質を用いたインク成分の吸収では毛細管現象が重要な働きをする。したがって、繊維の集合体である繊維状物質における密度も重要である。本発明において、繊維状物質の密度は0.1〜0.9g/cm3の範囲が好ましく、0.5〜0.7g/cm3の範囲がより好ましい。密度が0.1g/cm3に満たないと繊維間の隙間が大きくなり、インクを効率的に吸収できない場合がある。また、密度が0.9g/cm3を超えると、インク成分に対して毛細管現象が起こらなくなる場合がある。
また本発明においては、繊維状物質の引張強さが10N/5cm以上であることが好ましく、50N/5cm以上であることがより好ましい。引張強さが10N/5cmに満たないと、搬送ローラへの追従性が不良となり、長期使用に耐えない場合がある。
なお、上記引張強さは、ISO527・1,2にしたがって行った。
なお、上記引張強さは、ISO527・1,2にしたがって行った。
繊維状物質を含むクリーニング部材においては、該繊維状物質がクリーニング液として各種液体を含むことが望ましい。
上記クリーニング液としては、少なくとも界面活性剤を含有する液体、少なくとも水及び水溶性有機溶媒を含有する液体、及び、非水溶媒を含有する液体のうちから選択される1種以上を用いることができる。
上記クリーニング液としては、少なくとも界面活性剤を含有する液体、少なくとも水及び水溶性有機溶媒を含有する液体、及び、非水溶媒を含有する液体のうちから選択される1種以上を用いることができる。
前記界面活性剤及び水溶性有機溶媒については、後述するインクに用いることが可能なものを同様に好適に使用することができる。また、前記非水溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸エチル、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、アセトニトリル、プロピオニトリル、メチルピロリドン等を挙げることができる。
上記クリーニング液は、繊維状物質に含浸させて用いることが好ましい。
上記クリーニング液は、繊維状物質に含浸させて用いることが好ましい。
次に、本発明における液滴を得るための液体の例示として、前記インクジェット記録の印字用液体(インク、処理液)について説明する。
印字用液体としては、少なくとも顔料(色材)、水溶性溶媒、及び水を含むインクと、該インクを凝集及び/または増粘させる作用を有する処理液と、を用いることが望ましい。本実施形態では、処理液はインクとは別途使用するが、顔料を含有させてインク(例えばイエローインク)として用いてもよい。
印字用液体としては、少なくとも顔料(色材)、水溶性溶媒、及び水を含むインクと、該インクを凝集及び/または増粘させる作用を有する処理液と、を用いることが望ましい。本実施形態では、処理液はインクとは別途使用するが、顔料を含有させてインク(例えばイエローインク)として用いてもよい。
インクは、少なくとも顔料、水溶性有機溶媒、及び水を含んで構成される。この顔料は、顔料の凝集前の大きさが10〜200nmであることが好ましく、そして、処理液を用いる場合、凝集体の大きさが0.5μm以上である。
顔料としては、有機顔料、無機顔料のいずれも使用でき、黒色顔料では、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック顔料等が挙げられる。黒色とシアン、マゼンタ、イエローの3原色顔料のほか、赤、緑、青、茶、白等の特定色顔料や、金、銀色等の金属光沢顔料、無色又は淡色の体質顔料、プラスチックピグメント等を使用しても良い。また、本実施形態のために、新規に合成した顔料でも構わない。
黒色顔料として具体例には、Raven7000,Raven5750,Raven5250,Raven5000 ULTRAII,Raven3500,Raven2000,Raven1500,Raven1250,Raven1200,Raven1190 ULTRAII,Raven1170,Raven1255,Raven1080,Raven1060(以上コロンビアン・カーボン社製)、
Regal400R,Regal330R,Regal660R,Mogul L,Black Pearls L,Monarch700,Monarch800,Monarch880,Monarch900,Monarch1000,Monarch1100,Monarch1300,Monarch1400(以上キャボット社製)、
Color Black FW1,Color Black FW2,Color Black FW2V,Color Black 18,Color Black FW200,Color Black S150,Color Black S160,Color Black S170,Printex35,Printex U,Printex V,Printex 140U,Printex 140V,SpecialBlack 6,Special Black 5,Special Black 4A,Special Black 4(以上デグッサ社製)、
No.25,No.33,No.40,No.47,No.52,No.900,No.2300,MCF−88,MA600,MA7,MA8,MA100(以上三菱化学社製)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Regal400R,Regal330R,Regal660R,Mogul L,Black Pearls L,Monarch700,Monarch800,Monarch880,Monarch900,Monarch1000,Monarch1100,Monarch1300,Monarch1400(以上キャボット社製)、
Color Black FW1,Color Black FW2,Color Black FW2V,Color Black 18,Color Black FW200,Color Black S150,Color Black S160,Color Black S170,Printex35,Printex U,Printex V,Printex 140U,Printex 140V,SpecialBlack 6,Special Black 5,Special Black 4A,Special Black 4(以上デグッサ社製)、
No.25,No.33,No.40,No.47,No.52,No.900,No.2300,MCF−88,MA600,MA7,MA8,MA100(以上三菱化学社製)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、シアン色にはC.I.Pigment Blue−1,同−2,同−3,同−15,同−15:1,同−15:2,同−15:3,同−15:4,同−16,同−22,同−60等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
マゼンタ色には、C.I.Pigment Red−5,同−7,同−12,同−48,同−48:1,同−57,同−112,同−122,同−123,同−146,同−168,同−184,同−202等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
黄色には、C.I.Pigment Yellow−1,同−2,同−3,同−12,同−13,同−14,同−16,同−17,同−73,同−74,同−75,同−83,同−93,同−95,同−97,同−98,同−114,同−128,同−129,同−138,同−151,同−154等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
マゼンタ色には、C.I.Pigment Red−5,同−7,同−12,同−48,同−48:1,同−57,同−112,同−122,同−123,同−146,同−168,同−184,同−202等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
黄色には、C.I.Pigment Yellow−1,同−2,同−3,同−12,同−13,同−14,同−16,同−17,同−73,同−74,同−75,同−83,同−93,同−95,同−97,同−98,同−114,同−128,同−129,同−138,同−151,同−154等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
顔料として水に自己分散可能な顔料を用いることもできる。水に自己分散可能な顔料とは、顔料表面に水に対する可溶化基を数多く有し、高分子分散剤の存在がなくとも水中で安定に分散する顔料のことである。具体的には、例えば、通常のいわゆる顔料に対して酸・塩基処理、カップリング剤処理、ポリマーグラフト処理、プラズマ処理、酸化/還元処理等の表面改質処理等を施すことにより、水に自己分散可能な顔料が得られる。
水に自己分散可能な顔料としては、上記顔料に対して表面改質処理を施した顔料の他、キャボット社製のCab−o−jet−200、Cab−o−jet−300、IJX−253、IJX−266、IJX−444、IJX−273、IJX−55、オリエント化学社製のMicrojet Black CW−1、CW−2等の市販の自己分散顔料等も使用できる。
顔料として、水に自己分散可能な顔料を用いた場合、長期保存性等の項目で優れる結果が得られる傾向がある。これは、水に自己分散可能な顔料は、他の添加剤による影響を受け難いためであると考えている。また、顔料として水に自己分散可能な顔料を用いる場合には、インク中に高分子分散剤などの高分子物質を含んでも構わない。
顔料は、インク質量に対し0.5から20質量%、好ましくは1から10質量%の範囲で使用される。インク中の顔料量が0.5質量%未満の場合には、十分な光学濃度が得られない場合が存在し、顔料量が20質量%よりも多い場合には、インクの噴射特性が不安定となる場合が存在した。
インクには、顔料を分散させるために高分子分散剤を添加しても構わない。また、水に自己分散可能な顔料を用いた場合の高分子物質として、高分子分散剤を添加することもできる。高分子分散剤としては、ノニオン性化合物、アニオン性化合物、カチオン性化合物、両性化合物等が使用でき、例えば、α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの共重合体等が使用できる。
具体的には、α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーとして、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、イタコン酸モノエステル、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、フマル酸、フマル酸モノエステル、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホン化ビニルナフタレン、ビニルアルコール、アクリルアミド、メタクリロキシエチルホスフェート、ビスメタクリロキシエチルホスフェート、メタクリロキシエチルフェニルアシドホスフェート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン誘導体、ビニルシクロヘキサン、ビニルナフタレン、ビニルナフタレン誘導体、アクリル酸アルキルエステル、アクリル酸フェニルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸フェニルエステル、メタクリル酸シクロアルキルエステル、クロトン酸アルキルエステル、イタコン酸ジアルキルエステル、マレイン酸ジアルキルエステル等が挙げられる。
上記α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの単独若しくは複数を共重合して得られる共重合体が高分子分散剤として使用される。具体的には、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、スチレン−スチレンスルホン酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−メタクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、メタクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸、スチレン−メタクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸シクロヘキシルエステル−メタクリル酸共重合体等が挙げられる。
高分子分散剤は、重量平均分子量で2000〜15000のものが好ましい。高分子分散剤の分子量が2000未満の場合、顔料が安定に分散しない場合が存在し、一方、分子量が15000を超える場合には、インクの粘度が高くなり、吐出性が悪化する場合が存在した。より好ましい重量平均分子量は、3500〜10000である。
高分子分散剤は、インクに対して0.1〜3質量%の範囲で添加されることが好適である。この添加量が3質量%を超える場合には、インク粘度が高くなり、インクの噴射特性が不安定となる場合が存在した。一方、添加量が0.1質量%未満の場合には、顔料の分散安定性が低下する場合が存在した。高分子分散剤としての添加量としてより好ましくは0.15〜2.5質量%であり、更に好ましくは、0.2〜2質量%である。
インクに含まれる水溶性有機溶媒としては、多価アルコール類、多価アルコール類誘導体、含窒素溶媒、アルコール類、含硫黄溶媒等が挙げられる。具体例としては、多価アルコール類では、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、グリセリン等が挙げられる。多価アルコール誘導体としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジグリセリンのエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。含窒素溶媒としては、ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、トリエタノールアミン等が、アルコール類としてはエタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコール類が、含硫黄溶媒としては、チオジエタノール、チオジグリセロール、スルホラン、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。その他、炭酸プロピレン、炭酸エチレン等を用いることもできる。
水溶性有機溶媒は、少なくとも1種類以上使用することが好ましい。水溶性有機溶媒の含有量としては、1〜60質量%、好ましくは、5〜40質量%で使用される。インク中の水溶性有機溶媒量が1質量%よりも少ない場合には、十分な光学濃度が得られない場合が存在し、逆に、60質量%よりも多い場合には、インク粘度が大きくなり、インクの噴射特性が不安定になる場合が存在した。
インクには、界面活性剤を含有させても構わない。界面活性剤としては、分子内に親水部と疎水部を合わせ持つ構造を有する化合物等を使用することが出来、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤等のいずれを使用しても構わない。又、上記高分子分散剤を界面活性剤として使用することもできる。
アニオン性界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルフェニルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、高級脂肪酸塩、高級脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、高級脂肪酸エステルのスルホン酸塩、高級アルコールエーテルの硫酸エステル塩及びスルホン酸塩、高級アルキルスルホコハク酸塩、高級アルキルリン酸エステル塩、高級アルコールエチレンオキサイド付加物のリン酸エステル塩等が挙げられ、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ケリルベンゼンスルホン酸塩、イソプロピルナフタレンスルホン酸塩、モノブチルフェニルフェノールモノスルホン酸塩、モノブチルビフェニルスルホン酸塩、モノブチルビフェニルスルホン酸塩、ジブチルフェニルフェノールジスルホン酸塩等も有効に使用される。
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミド、アセチレングリコール、アセチレングリコールのオキシエチレン付加物、脂肪族アルカノールアミド、グリセリンエステル、ソルビタンエステル等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、テトラアルキルアンモニウム塩、アルキルアミン塩、ベンザルコニウム塩、アルキルピリジウム塩、イミダゾリウム塩等が挙げられ、例えば、ジヒドロキシエチルステアリルアミン、2−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイミダゾリン、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルピリジニウムクロライド、ステアラミドメチルピリジウムクロライド等が挙げられる。
その他、ポリシロキサンオキシエチレン付加物等のシリコーン系界面活性剤や、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、オキシエチレンパーフルオロアルキルエーテル等のフッ素系界面活性剤、スピクリスポール酸やラムノリピド、リゾレシチン等のバイオサーファクタント等も使用できる。
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミド、アセチレングリコール、アセチレングリコールのオキシエチレン付加物、脂肪族アルカノールアミド、グリセリンエステル、ソルビタンエステル等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、テトラアルキルアンモニウム塩、アルキルアミン塩、ベンザルコニウム塩、アルキルピリジウム塩、イミダゾリウム塩等が挙げられ、例えば、ジヒドロキシエチルステアリルアミン、2−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイミダゾリン、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルピリジニウムクロライド、ステアラミドメチルピリジウムクロライド等が挙げられる。
その他、ポリシロキサンオキシエチレン付加物等のシリコーン系界面活性剤や、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、オキシエチレンパーフルオロアルキルエーテル等のフッ素系界面活性剤、スピクリスポール酸やラムノリピド、リゾレシチン等のバイオサーファクタント等も使用できる。
これらの中でも、顔料の分散安定性という観点から、ノニオン性界面活性剤が好ましい。また、浸透性制御の観点より、アセチレングリコール、アセチレングリコールのオキシエチレン付加物、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等が特に好ましい。
界面活性剤の添加量は、インクに対して10質量%未満であることが好ましく、より好ましくは0.01〜5質量%、更に好ましくは0.01〜3質量%の範囲で使用される。添加量が10質量%以上の場合には、光学濃度、及び、顔料インクの保存安定性が悪化する場合が存在した。
インクには、その他、インク吐出性改善等の特性制御を目的とし、ポリエチレンイミン、ポリアミン類、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、多糖類及びその誘導体、その他水溶性ポリマー、アクリル系ポリマーエマルション、ポリウレタン系エマルション等のポリマーエマルション、シクロデキストリン、大環状アミン類、デンドリマー、クラウンエーテル類、尿素及びその誘導体、アセトアミド等を用いることができる。また、導電率、pHを調整するため、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属類の化合物、水酸化アンモニウム、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、エタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等の含窒素化合物、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属類の化合物、硫酸、塩酸、硝酸等の酸、硫酸アンモニウム等の強酸と弱アルカリの塩等を使用することができる。
その他必要に応じ、pH緩衝剤、酸化防止剤、防カビ剤、粘度調整剤、導電剤、紫外線吸収剤、及びキレート化剤等も添加することができる。
その他必要に応じ、pH緩衝剤、酸化防止剤、防カビ剤、粘度調整剤、導電剤、紫外線吸収剤、及びキレート化剤等も添加することができる。
前記処理液としては、インク中の顔料を凝集させる(インクを凝集及び/または増粘させる)成分を含むものであれば構わない。具体的には、例えば、アニオン性基を有する顔料を含有するインクに対しては、処理液中に電解質又はカチオン性化合物等を含有させても構わない。本発明において有効に用いられる電解質としては、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン等のアルカリ金属イオン及び、アルミニウムイオン、バリウムイオン、カルシウムイオン、銅イオン、鉄イオン、マグネシウムイオン、マンガンイオン、ニッケルイオン、スズイオン、チタンイオン、亜鉛イオン等の多価金属イオンと、塩酸、臭酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、チオシアン酸、及び、酢酸、蓚酸、乳酸、フマル酸、フマル酸、クエン酸、サリチル酸、安息香酸等の有機カルボン酸及び、有機スルホン酸の塩等が挙げられる。
具体例としては、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、硫酸ナトリウム、硝酸カリウム、酢酸ナトリウム、蓚酸カリウム、クエン酸ナトリウム、安息香酸カリウム等のアルカリ金属類の塩、及び、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸ナトリウムアルミニウム、硫酸カリウムアルミニウム、酢酸アルミニウム、塩化バリウム、臭化バリウム、ヨウ化バリウム、酸化バリウム、硝酸バリウム、チオアン酸バリウム、塩化カルシウム、臭化カルシウム、ヨウ化カルシウム、亜硝酸カルシウム、硝酸カルシウム、リン酸二水素カルシウム、チオシアン酸カルシウム、安息香酸カルシウム、酢酸カルシウム、サリチル酸カルシウム、酒石酸カルシウム、乳酸カルシウム、フマル酸カルシウム、クエン酸カルシウム、塩化銅、臭化銅、硫酸銅、硝酸銅、酢酸銅、塩化鉄、臭化鉄、ヨウ化鉄、硫酸鉄、硝酸鉄、蓚酸鉄、乳酸鉄、フマル酸鉄、クエン酸鉄、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、乳酸マグネシウム、塩化マンガン、硫酸マンガン、硝酸マンガン、リン酸二水素マンガン、酢酸マンガン、サリチル酸マンガン、安息香酸マンガン、乳酸マンガン、塩化ニッケル、臭化ニッケル、硫酸ニッケル、硝酸ニッケル、酢酸ニッケル、硫酸スズ、塩化チタン、塩化亜鉛、臭化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、チオシアン酸亜鉛、酢酸亜鉛等の多価金属類の塩等が挙げられる。
一方、カチオン性化合物としては、1級、2級、3級及び4級アミン及びそれらの塩等が挙げられる。具体例としては、テトラアルキルアンモニウム塩、アルキルアミン塩、ベンザルコニウム塩、アルキルピリジウム塩、イミダゾリウム塩、ポリアミン等が挙げられ、例えば、イソプロピルアミン、イソブチルアミン、t−ブチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ノニルアミン、ジプロピルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルプロピルアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミン、ジエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、ジヒドロキシエチルステアリルアミン、2−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイミダゾリン、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルピリジニウムクロライド、ステアラミドメチルピリジウムクロライド、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合体、ジアリルアミン重合体、モノアリルアミン重合体等が挙げられる。
好ましい電解質としては、硫酸アルミニウム、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、酢酸カルシウム、塩化マグネシウム、硝酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、硫酸スズ、塩化亜鉛、硝酸亜鉛、硫酸亜鉛、酢酸亜鉛、硝酸アルミニウム、モノアリルアミン重合体、ジアリルアミン重合体、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合体等が挙げられる。
一方、表面にカチオン性基を有する顔料を含有するインクに対しては、処理液中にアニオン性化合物等を含有させても構わない。本発明において有効に用いられるアニオン化合物としては、有機カルボン酸又は有機スルホン酸、及びそれらの塩等が挙げられる。具体的には、有機カルボン酸としては、酢酸、蓚酸、乳酸、フマル酸、クエン酸、サリチル酸、安息香酸等が挙げられ、これらの基本構造を複数個有するオリゴマー、ポリマーでも構わない。また、有機スルホン酸としては、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸等の化合物が挙げられ、これら基本構造を複数個有するオリゴマー、ポリマーでも構わない。
処理液には、上記化合物を単独で使用しても、あるいは2種類以上を混合して使用しても構わない。また、処理液中の上記化合物含有量としては、0.1〜15質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜10質量%で使用される。
処理液には、インクと同様に界面活性剤を含ませても構わない。この界面活性剤については、上述したものと同様なものが挙げられる。
処理液には、インクと同様に界面活性剤を含ませても構わない。この界面活性剤については、上述したものと同様なものが挙げられる。
さらに、前記印字用液体は、前記色材を記録媒体に定着させる物質(以下、「定着物質」という)を含んでいてもよい。特に記録媒体として樹脂フィルムなどのインク成分をほとんど吸収しないものを用いる場合、定着物質を含むことが有効である。
前記定着物質としては、水溶性樹脂、樹脂エマルション、水溶性ポリマーなどを用いることができるが、これらの中では水溶性樹脂、樹脂エマルションが好ましい。
上記水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール、アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、メタクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸、スチレン−アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸シクロヘキシルエステル−メタクリル酸共重合体等、並びにこれらの共重合体の塩および誘導体が挙げられる。
上記水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール、アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、メタクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸、スチレン−アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸シクロヘキシルエステル−メタクリル酸共重合体等、並びにこれらの共重合体の塩および誘導体が挙げられる。
また、前記樹脂エマルションとしては、連続相が水、分散相がポリマー微粒子よりなるもので、ポリマー微粒子としては、スチレン−アクリル系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、架橋アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、架橋スチレン樹脂、ブタジエン樹脂、シリコーン樹脂などが使用可能である。
前記定着物質は印字用液体に含まれていればよく、インクあるいは処理液、またはインク及び処理液に含まれる。定着物質の含有量としては、インク及び/または処理液の0.1〜50質量%の範囲が好ましく、1〜20質量%の範囲がより好ましい。
インク(処理液も含む)の表面張力は、40mN/m以下であることが好ましく、より好ましくは35mN/m以下である。表面張力が40mN/mを超えると、浸透性が遅くなり乾燥時間が遅くなったり、繊維状物質に吸収されにくくなったりする場合が存在する。なお、下限は20mN/m程度である。
ここで、表面張力は、23℃、55%RHの環境において、表面張力計(CVBP−Z/協和界面化学(株)製)を用いて測定することができる。
インク(処理液も含む)の粘度は、室温で1.2mPa・s以上20.0mPa・s未満であることが好ましく、より好ましくは1.5mPa・s以上10.0mPa・s未満である。粘度が1.2mPa・s以下を下回ると長期信頼性が悪化する場合がある。一方、20.0mPa・sを超えると吐出性が低下したり、繊維状物質に吸収されにくくなったりする場合がある。
ここで、粘度は、TVE−20L(東機産業(株)製)を測定装置として用いて測定することができる。このとき、測定条件としては、測定温度23℃、せん断速度は750s−1とした。
なお、本実施形態においては、インクジェット方式のインクジェットプリンタについて説明したが、インクジェット方式においてはサーマルインクジェット方式、ピエゾ式インクジェット、連続流型インクジェット、静電吸引型インクジェット等、方式に限定されない。
さらに、使用するインクも水性インク、油性インク、常温で固形のいわゆるソリッドインク、溶剤インク等いずれも適用可能である。インク中の色材も顔料・染料を問わない。
さらに、使用するインクも水性インク、油性インク、常温で固形のいわゆるソリッドインク、溶剤インク等いずれも適用可能である。インク中の色材も顔料・染料を問わない。
以上、本発明の液滴吐出装置について、インクジェット記録装置により代表して説明したが、前述のように本発明の用途はこれに限られるわけではなく、基板上に直接回路パターンを形成する直接回路描画法に用いる液滴吐出装置、カラーフィルタ製造のための液滴吐出装置、さらに面発光型発光素子用等の光学部材作製のための液滴吐出装置など、種々の用途に用いられるものである。
したがって、例えば本発明における前記記録媒体としても、記録用紙に限られるわけではなく、中間転写体やガラス基板、プラスチック基板など様々な記録媒体が用いられ得る。
したがって、例えば本発明における前記記録媒体としても、記録用紙に限られるわけではなく、中間転写体やガラス基板、プラスチック基板など様々な記録媒体が用いられ得る。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
<インクジェット用インクセットの作製>
所定の組成となるように着色剤溶液、水溶性有機溶媒、界面活性剤、イオン交換水等を適量加え、混合液を、混合、攪拌した。得られた液体を、5μmフィルターを通過させることにより、所望の各液体を得た。
<インクジェット用インクセットの作製>
所定の組成となるように着色剤溶液、水溶性有機溶媒、界面活性剤、イオン交換水等を適量加え、混合液を、混合、攪拌した。得られた液体を、5μmフィルターを通過させることにより、所望の各液体を得た。
−インク1(黒色インク)−
・Cabojet−300(キャボット社製) 4質量%
・スチレン−アクリル酸共重合体(酸価100/中和度95%)0.5質量%
・ジエチレングリコール 25質量%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 1.0質量%
・イオン交換水 残部
・Cabojet−300(キャボット社製) 4質量%
・スチレン−アクリル酸共重合体(酸価100/中和度95%)0.5質量%
・ジエチレングリコール 25質量%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 1.0質量%
・イオン交換水 残部
−インク2(シアン色インク)−
・顔料(C.I.Pigment Blue 15:3表面にスルホン酸基を導入した自己分散顔料) 4質量%
・スチレン−アクリル酸共重合体(酸価100/中和度95%)0.6質量%
・ジエチレングリコール 20質量%
・プロピレングリコール 5質量%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 1質量%
・イオン交換水 残部
・顔料(C.I.Pigment Blue 15:3表面にスルホン酸基を導入した自己分散顔料) 4質量%
・スチレン−アクリル酸共重合体(酸価100/中和度95%)0.6質量%
・ジエチレングリコール 20質量%
・プロピレングリコール 5質量%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 1質量%
・イオン交換水 残部
−インク3(マゼンタ色インク)−
・顔料(C.I.Pigment Red 122表面にスルホン酸基を導入した自己分散顔料) 4質量%
・スチレン−アクリル酸共重合体(酸価100/中和度95%)0.6質量%
・ジエチレングリコール 20質量%
・トリエチレングリコール 5質量%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 1質量%
・イオン交換水 残部
・顔料(C.I.Pigment Red 122表面にスルホン酸基を導入した自己分散顔料) 4質量%
・スチレン−アクリル酸共重合体(酸価100/中和度95%)0.6質量%
・ジエチレングリコール 20質量%
・トリエチレングリコール 5質量%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 1質量%
・イオン交換水 残部
−インク4(イエロー色インク)−
・顔料(C.I.Pigment Yellow 128表面にスルホン酸基を導入した自己分散顔料) 4質量%
・スチレン−アクリル酸共重合体(酸価100/中和度95%)0.6質量%
・ジエチレングリコール 20質量%
・2−ピロリドン 5質量%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 1質量%
・イオン交換水 残部
・顔料(C.I.Pigment Yellow 128表面にスルホン酸基を導入した自己分散顔料) 4質量%
・スチレン−アクリル酸共重合体(酸価100/中和度95%)0.6質量%
・ジエチレングリコール 20質量%
・2−ピロリドン 5質量%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 1質量%
・イオン交換水 残部
−処理液−
・ジエチレングリコール 30質量%
・硝酸マグネシウム6水和物 7.5質量%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 1質量%
・イオン交換水 残部
・ジエチレングリコール 30質量%
・硝酸マグネシウム6水和物 7.5質量%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 1質量%
・イオン交換水 残部
<印字条件>
印字は、記録ヘッドとして、1色あたり600dpi、4960ノズルのノズル面を5つ配列させた図1に示すようなフルラインヘッドを備えた評価用試作サーマルインクジェット記録装置を使用し、各々のヘッドに前述と同様の順で前記各インク1〜4、処理液を装填した。
印字は、記録ヘッドとして、1色あたり600dpi、4960ノズルのノズル面を5つ配列させた図1に示すようなフルラインヘッドを備えた評価用試作サーマルインクジェット記録装置を使用し、各々のヘッドに前述と同様の順で前記各インク1〜4、処理液を装填した。
また、クリーニング部材として表1に各々示す繊維状物質を含むウィックを、搬送ローラに対してニップ幅が10mmとなるように接触させたクリーニング装置を前記記録ヘッドの下流側に配置した。
記録媒体としては、マルチエース紙(富士ゼロックス社製)等を用いた。なお、吐出量を約10pl、インク打ち込み量を約0.03ml/m2、画素形成のための処理液とインクとの質量比(処理液/インク)は0.25/1、印字はA4各色5%カバレッジパターンで印字速度(用紙搬送速度)を40mm/secとした。また、印字は一般環境下(温度:23±0.5℃、湿度:55±5%RH)で行った。
<実施例、比較例>
上記吐出条件の下、表1、表2に各々示す繊維状物質(すべて試作品)を含むウィックをクリーニング部材として用いて、連続500枚、続いて5000枚までの印字を行い(拭き取り性が悪化したものはその時点で中止)、各々以下の評価を行なった。
上記吐出条件の下、表1、表2に各々示す繊維状物質(すべて試作品)を含むウィックをクリーニング部材として用いて、連続500枚、続いて5000枚までの印字を行い(拭き取り性が悪化したものはその時点で中止)、各々以下の評価を行なった。
(拭き取り性)
500枚、5000枚印字後の各々について、印字した文字等が搬送ローラ通過後オフセットして記録媒体に目視で確認されるかにより、以下の基準によりクリーニング部材の拭き取り性を判断した。
◎:クリーニング部材の自重のみで拭き取りが可能なレベル。
○:拭き取りに5gf位の荷重が必要なレベル。
△:拭き取りに50gf位の荷重が必要なレベル。
×:荷重をかけても拭き取りができないレベル。
500枚、5000枚印字後の各々について、印字した文字等が搬送ローラ通過後オフセットして記録媒体に目視で確認されるかにより、以下の基準によりクリーニング部材の拭き取り性を判断した。
◎:クリーニング部材の自重のみで拭き取りが可能なレベル。
○:拭き取りに5gf位の荷重が必要なレベル。
△:拭き取りに50gf位の荷重が必要なレベル。
×:荷重をかけても拭き取りができないレベル。
(保持性)
5000枚印字後の画像について、上記オフセットによる汚れ以外の汚れの有無を目視で確認し、以下の基準によりインクの保持性を判断した。なお、前記拭き取り性の評価で△以下のレベルとなったものについては評価を行わなかった。
◎:汚れが全く確認されない。
○:微小な汚れが確認できるが、目視では気が付かない。
△:微小な汚れが、2500枚以上で目しでも確認できる。
×:明確な汚れが確認できる。
以上の評価結果をまとめて表1、表2に示す。
5000枚印字後の画像について、上記オフセットによる汚れ以外の汚れの有無を目視で確認し、以下の基準によりインクの保持性を判断した。なお、前記拭き取り性の評価で△以下のレベルとなったものについては評価を行わなかった。
◎:汚れが全く確認されない。
○:微小な汚れが確認できるが、目視では気が付かない。
△:微小な汚れが、2500枚以上で目しでも確認できる。
×:明確な汚れが確認できる。
以上の評価結果をまとめて表1、表2に示す。
表1に示すように、実施例で示した特定の繊維状物質を含むクリーニング部材を備えたインクジェット記録装置では、比較的高速印字であるにもかかわらず搬送ローラへのインク付着による記録媒体の汚損が発生することがなく、高画質の画像を長期にわたって安定して得ることができる。これに対し、表2に示すように、比較例のクリーニング部材を用いたインクジェット記録装置では、明らかに搬送ローラに基づく画像欠陥が発生した。
2 搬送コンベア
4 ウィック(クリーニング部材)
6 用紙搬送ローラ(記録媒体搬送ローラ)
8 記録ヘッドアレイ(液滴吐出手段)
11 ウェブ駆動機構
12 ウェブ(クリーニング部材)
13 押圧ローラ
14 巻出しロール
16 巻取りロール
82Y インクジェットヘッド
82M インクジェットヘッド
82C インクジェットヘッド
82K インクジェットヘッド
84 処理液ヘッド
100 インクジェット記録装置(液滴吐出装置)
4 ウィック(クリーニング部材)
6 用紙搬送ローラ(記録媒体搬送ローラ)
8 記録ヘッドアレイ(液滴吐出手段)
11 ウェブ駆動機構
12 ウェブ(クリーニング部材)
13 押圧ローラ
14 巻出しロール
16 巻取りロール
82Y インクジェットヘッド
82M インクジェットヘッド
82C インクジェットヘッド
82K インクジェットヘッド
84 処理液ヘッド
100 インクジェット記録装置(液滴吐出装置)
Claims (6)
- 記録媒体搬送ローラを有し記録媒体を搬送する記録媒体搬送手段と、
記録媒体に液滴を吐出する液滴吐出手段と、
前記記録媒体搬送ローラに付着した液滴の少なくとも一部を繊維状物質を含むクリーニング部材でクリーニングするクリーニング手段とを備え、
前記繊維状物質が親水性繊維を含むことを特徴とする液滴吐出装置。 - 前記繊維状物質が、さらに疎水性繊維を含むことを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出装置。
- 前記親水性繊維が、アラミド繊維、ナイロン繊維、コットン繊維、ビニロン繊維及びレーヨン繊維から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1または2に記載の液滴吐出装置。
- 前記疎水性繊維が、ポリエステル繊維であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の液滴吐出装置。
- 前記繊維状物質の密度が0.1〜0.9g/cm3の範囲であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の液滴吐出装置。
- 前記繊維状物質に含まれる繊維の平均径が0.1〜10μmの範囲であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の液滴吐出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007017157A JP2008184249A (ja) | 2007-01-26 | 2007-01-26 | 液滴吐出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2007017157A JP2008184249A (ja) | 2007-01-26 | 2007-01-26 | 液滴吐出装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2008184249A true JP2008184249A (ja) | 2008-08-14 |
Family
ID=39727525
Family Applications (1)
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JP2007017157A Pending JP2008184249A (ja) | 2007-01-26 | 2007-01-26 | 液滴吐出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008184249A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102259490A (zh) * | 2010-05-26 | 2011-11-30 | 精工爱普生株式会社 | 输送辊的清洗机构及打印机 |
CN103738063A (zh) * | 2013-10-21 | 2014-04-23 | 广州市宝比塑料制品有限公司 | 具有清洗功能的打印机及其清洗方法 |
JP2020529906A (ja) * | 2017-09-08 | 2020-10-15 | プリンカー コリア インコーポレイテッドPrinker Korea Inc. | スキンプリンタ |
JP2020196619A (ja) * | 2019-05-30 | 2020-12-10 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | クリーニング装置および画像形成装置 |
-
2007
- 2007-01-26 JP JP2007017157A patent/JP2008184249A/ja active Pending
Cited By (5)
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