JP2008183839A - ミスト検出装置、及び流体噴射装置 - Google Patents

ミスト検出装置、及び流体噴射装置 Download PDF

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Abstract

【課題】流体噴射ヘッドから流体が噴射された場合においてミストが発生しているときには該ミストを的確に検出できるミスト検出装置、及び流体噴射装置を提供する。
【解決手段】キャップ30内に配置される電極部材33と、電極部材33と記録ヘッド19との間に電圧を印加する電圧印加回路34と、電圧印加回路34が電圧を印加した場合に、記録ヘッド19に対する電極部材33の電圧の変化を電圧変化情報として取得する制御装置39とを備え、制御装置39は、基準変化情報が予め記憶されたROMを有し、取得した電圧変化情報と基準変化情報との比較結果に基づきフレーム内にインクミストが発生しているか否かを判定する。
【選択図】図5

Description

本発明は、流体噴射装置内にて発生したミストを検出するためのミスト検出装置、該ミスト検出装置を備える流体噴射装置に関する。
一般に、記録ヘッド(流体噴射ヘッド)のノズルからターゲットに対してインク(流体)を噴射する流体噴射装置として、インクジェット式プリンタ(以下、単に「プリンタ」という。)が広く知られている。このようなプリンタでは、特に写真印刷などの高詳細の印刷を行う場合に、記録ヘッドから噴射されたインク滴(流体滴)の一部が、ターゲットに着弾することなく、微少なインク粒子(いわゆるインクミスト)になり、このようなインクミストがプリンタのフレーム(本体ケース)内で飛散してフレーム内を汚染しまうことがあった。そこで、近時では、フレーム内に発生したインクミストを捕集するためのインクミスト捕集手段を備えるプリンタが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
すなわち、この特許文献1に記載のプリンタでは、キャリッジモータの駆動に伴い、キャリッジが主走査方向の一方向側へ移動して記録ヘッドからインクがターゲットに向けて噴射されているときにはインクミスト捕集手段の駆動が停止されるようになっている。その一方、キャリッジが主走査方向の他方向側に移動して記録ヘッドからインクが噴射されていないときにはインクミスト捕集手段が駆動されてインクミストの捕集が行われるようになっている。すなわち、特許文献1に記載のプリンタでは、記録ヘッドからターゲットにインクが噴射された場合には必ずインクミストがフレーム内で発生しているものと判断し、インクミスト捕集手段を駆動させるようになっていた。
特開2004−114517号公報
ところで、特許文献1に記載のプリンタは、フレーム内でのインクミストの発生の有無を的確に判定することなく、記録ヘッドによるインク噴射時にはフレーム内でインクミストが発生するという推定に基づき、記録ヘッドによるインク噴射終了直後にインクミスト捕集手段を駆動させている。すなわち、実際にはフレーム内でインクミストが発生していない場合であっても、インクミスト捕集手段を不必要に駆動させていた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、流体噴射ヘッドから流体が噴射された場合においてミストが発生しているときには該ミストを的確に検出できるミスト検出装置、及び流体噴射装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のミスト検出装置は、帯電された流体を噴射可能な流体噴射ヘッドと、該流体噴射ヘッドから噴射された流体を受容可能に構成された流体受容体と、前記流体噴射ヘッド及び流体受容体を収容する本体ケースとを備える流体噴射装置に設けられるミスト検出装置であって、前記流体受容体内に配置される導電性材料からなる電極部材と、前記流体受容体内の前記電極部材と前記流体噴射ヘッドとの間に電圧を印加する電圧印加手段と、該電圧印加手段が電圧を印加した場合に、前記流体噴射ヘッドに対する前記電極部材の電圧の変化を電圧変化情報として取得する電圧変化取得手段と、前記本体ケース内でミストが未発生である場合に前記電圧変化取得手段によって取得され得る電圧変化情報が基準変化情報として予め記憶されている記憶手段と、前記電圧変化取得手段によって取得された電圧変化情報と前記記憶手段に記憶されている前記基準変化情報とを比較し、該比較結果に基づき前記本体ケース内にミストが発生しているか否かを判定する判定手段とを備えた。
この発明によれば、流体噴射ヘッドから流体受容体に向けて帯電された流体が噴射された場合には、流体噴射ヘッドに対する電極部材の電圧の変化に基づく電圧変化情報が取得される。そして、この取得した電圧変化情報(以下、「最新電圧変化情報」ともいう。)と記憶手段に予め記憶されている基準変化情報とを比較し、その比較結果から最新電圧変化情報が基準変化情報と異なる場合には、本体ケース内にミストが発生しているものと判定する。したがって、この判定結果によって、流体噴射ヘッドから流体が噴射された場合においてミストが発生しているときには該ミストを的確に検出できる。
本発明のミスト検出装置において、前記基準変化情報は、前記流体噴射ヘッドから帯電された流体が前記流体受容体内に向けて噴射された場合であって前記本体ケース内でミストが未発生である場合において、前記流体噴射ヘッドから前記流体が噴射されてから前記電極部材の電圧が前記流体噴射ヘッドからの前記流体の未噴射時の状態になるまでにかかる経過時間を基準経過時間として含んでおり、前記判定手段は、前記電圧変化取得手段によって取得された電圧変化情報に含まれる前記経過時間と前記基準経過時間とを比較し、該比較結果に基づき前記本体ケース内にミストが発生しているか否かを判定する。
一般に、流体噴射ヘッドからの流体の噴射に基づいて本体ケース内にミストが発生する状態とは、流体噴射ヘッドから噴射された流体の滴(以下、「流体滴」という。)の一部が微少な粒子(ミスト)として本体ケース内に飛散する状態のことを示している。このように流体滴の一部がミストとなった場合には、一部がミストとならない場合に比して流体滴のサイズが小さくなる結果、空気抵抗による影響などに起因して流体滴の落下速度が遅くなる。そのため、最新電圧変化情報に含まれている経過時間は、基準変化情報に含まれている基準経過時間とは異なる時間を示すことになる。そこで、本発明では、最新電圧変化情報に含まれている経過時間と基準変化情報に含まれている基準経過時間との比較結果に基づいて、本体ケース内にミストが発生しているか否かが判定される。
本発明のミスト検出装置において、前記基準変化情報は、前記流体噴射ヘッドから帯電された流体が前記流体受容体内に向けて噴射された場合であって前記本体ケース内でミストが未発生である場合において、前記流体噴射ヘッドから前記流体が噴射されたときに前記電極部材の電圧が最も大きくなる最大値を基準最大値として含んでおり、前記判定手段は、前記電圧変化取得手段によって取得された電圧変化情報に含まれる前記最大値と前記基準最大値とを比較し、該比較結果に基づき前記本体ケース内にミストが発生しているか否かを判定する。
一般に、流体噴射ヘッドからの流体の噴射に基づいて本体ケース内にミストが発生する状態とは、流体噴射ヘッドから噴射された流体滴の一部が微少な粒子(ミスト)として本体ケース内に飛散する状態のことを示している。このように流体滴の一部がミストとなった場合には、流体滴のサイズが小さくなる結果、一部がミストとならない流体滴に比して流体滴の帯電量が少なくなる。そのため、流体噴射ヘッドから帯電された流体(流体滴)が流体受容体内に向けて噴射された場合における電極部材の電圧の変化は、流体滴の一部がミストにならない場合に比して小さくなる。そこで、本発明では、最新電圧変化情報に含まれている最大値と基準変化情報に含まれている基準最大値との比較結果に基づいて、本体ケース内にミストが発生しているか否かが判定される。
本発明のミスト検出装置において、前記基準変化情報は、前記流体噴射ヘッドから帯電された流体が前記流体受容体内に向けて噴射された場合であって前記本体ケース内でミストが未発生である場合において、前記流体噴射ヘッドから前記流体が噴射されたときに前記電極部材の電圧が最も小さくなる最小値を基準最小値として含んでおり、前記判定手段は、前記電圧変化取得手段によって取得された電圧変化情報に含まれる前記最小値と前記基準最小値とを比較し、該比較結果に基づき前記本体ケース内にミストが発生しているか否かを判定する。
一般に、流体噴射ヘッドからの流体の噴射に基づいて本体ケース内にミストが発生する状態とは、流体噴射ヘッドから噴射された流体滴の一部が微少な粒子(ミスト)として本体ケース内に飛散する状態のことを示している。このように流体滴の一部がミストとなった場合には、流体滴のサイズが小さくなる結果、一部がミストとならない流体滴に比して流体滴の帯電量が少なくなる。そのため、流体噴射ヘッドから帯電された流体(流体滴)が流体受容体内に向けて噴射された場合における電極部材の電圧の変化は、流体滴の一部がミストにならない場合に比して小さくなる。そこで、本発明では、最新電圧変化情報に含まれている最小値と基準変化情報に含まれている基準最小値との比較結果に基づいて、本体ケース内にミストが発生しているか否かが判定される。
本発明の流体噴射装置は、ノズル形成面に形成されたノズルから流体を噴射可能な流体噴射ヘッドと、該流体噴射ヘッドから噴射された流体を受容可能に構成された流体受容体と、上記のミスト検出装置と、前記流体噴射ヘッド、前記流体受容体、及び前記ミスト検出装置が収容される本体ケースと、前記流体噴射ヘッドの駆動状態を制御する制御手段とを備え、前記流体噴射ヘッドは、そのノズル形成面が前記流体受容体内の前記電極部材と対向する位置に配置された場合に、帯電された流体を前記流体受容体内に向けて噴射可能に構成されている。
この発明によれば、流体噴射装置内でミストが発生した場合に、本体ケース内に配置されたミスト検出装置によってミストの発生が検出される。
本発明の流体噴射装置は、前記制御手段は、前記判定手段によって前記本体ケース内にミストが発生していると判定された場合に、前記流体噴射ヘッドからの流体の噴射が停止されるように該流体噴射ヘッドの駆動状態を制御する。
この発明によれば、本体ケース内でミストが発生している間は、流体噴射ヘッドによる流体の噴射が禁止されることになる。そのため、ミストに起因した流体噴射ヘッドによる流体の噴射不良が良好に抑制される。
本発明の流体噴射装置は、前記本体ケース内に発生したミストを該本体ケース内から除去する場合に駆動されるミスト除去手段を更に備えた。
この発明によれば、ミスト除去手段が駆動されると、本体ケース内で発生したミストが本体ケース内から除去される。そのため、本体ケース内がミストによって汚染されることが抑制される。
本発明の流体噴射装置において、前記制御手段は、前記判定手段によって前記本体ケース内にミストが発生していると判定された場合に、前記ミスト除去手段が駆動されるように該ミスト除去手段の駆動状態を制御する。
この発明によれば、本体ケース内でミストの発生が検出された場合には、その検出結果に基づきミスト除去手段が駆動されるため、適切なタイミングでミスト除去手段を駆動させることが可能になる。
本発明の流体噴射装置において、前記判定手段は、前記電圧変化取得手段によって取得された電圧変化情報と前記基準変化情報との比較により、前記本体ケース内に飛散するミストの飛散量を推定可能に構成されており、前記制御手段は、前記本体ケース内に飛散するミストの飛散量が予め定めた基準飛散量以下である場合には、前記流体噴射ヘッドからの流体の噴射が停止されるように該流体噴射ヘッドの駆動状態を制御すると共に、前記ミスト除去手段の駆動を停止させる一方、前記本体ケース内に飛散するミストの飛散量が前記基準飛散量よりも多い場合には、前記流体噴射ヘッドからの流体の噴射が停止されるように該流体噴射ヘッドの駆動状態を制御すると共に、前記ミスト除去手段を駆動させる。
この発明によれば、本体ケース内を飛散するミストの飛散量が基準飛散量よりも多い場合のみ、ミスト除去手段が駆動する。すなわち、本体ケース内に飛散するミストの飛散量がミスト除去手段を駆動させる必要がないほど少ない場合(即ち、飛散量が未準飛散量未満である場合)は、ミスト除去手段を駆動させないので、ミスト除去手段の不必要な駆動が抑制される。
本発明の流体噴射装置において、前記判定手段は、前記電圧変化取得手段によって取得された電圧変化情報と前記基準変化情報との比較により、前記本体ケース内に飛散するミストの飛散量を推定可能に構成されると共に、前記ミスト除去手段は、前記本体ケース内のミストの除去効率が異なる複数種類のミスト除去装置を備えた構成とされており、前記制御手段は、前記本体ケース内に飛散するミストの飛散量が予め定めた基準飛散量以下である場合には前記各ミスト除去装置のうち相対的に除去効率の低いミスト除去装置を駆動させる一方、前記本体ケース内に飛散するミストの飛散量が前記基準飛散量よりも多い場合には前記各ミスト除去装置のうち相対的に除去効率の高いミスト除去装置を駆動させる。
この発明によれば、本体ケース内を飛散するミストの飛散量に応じて、適切なミスト除去装置が選択され、該選択されたミスト除去装置が駆動することになる。
(第1の実施形態)
以下、本発明のミスト検出装置及び流体噴射装置を具体化した第1の実施形態を図1〜図7に基づいて説明する。なお、以下における本明細書中の説明において、「前後方向」、「左右方向」、「上下方向」をいう場合は図1に矢印で示す前後方向(副走査方向)、左右方向(主走査方向)、上下方向をそれぞれ示すものとする。
図1に示すように、流体噴射装置としてのインクジェット式プリンタ11は、略矩形箱状をなす本体ケースとしてのフレーム12を備えている。フレーム12内の下部には、その長手方向である左右方向に沿ってプラテン13が設けられている。プラテン13上には、フレーム12の背面下部に設けられた紙送りモータ14の駆動に基づき、図示しない紙送り機構により用紙Pが後方側から給送されるようになっている。
また、フレーム12内におけるプラテン13の上方には、該プラテン13の長手方向に沿ってガイド軸15が架設されている。ガイド軸15には、キャリッジ16が、該ガイド軸15の軸線方向(左右方向)に沿って往復移動可能に支持されている。すなわち、キャリッジ16は左右方向に貫通形成された支持孔16aにガイド軸15が挿通されることにより、このガイド軸15の長手方向に沿って往復移動自在に支持されている。
また、フレーム12の後壁内面においてガイド軸15の両端部と対応する位置には、駆動プーリ17a及び従動プーリ17bが回転自在に支持されている。駆動プーリ17aにはキャリッジ16を往復移動させる際の駆動源となるキャリッジモータ18の出力軸が連結されると共に、これら一対のプーリ17a,17b間には、キャリッジ16に連結された無端状のタイミングベルト17が掛装されている。したがって、キャリッジ16は、ガイド軸15にガイドされながら、キャリッジモータ18の駆動力により無端状のタイミングベルト17を介して左右方向に移動可能となっている。
キャリッジ16の下面側には、図1及び図2に示すように、流体噴射ヘッドとしての記録ヘッド19が設けられる一方、キャリッジ16上には記録ヘッド19へ供給する流体としてのインクを収容した流体収容体としてのインクカートリッジ20が着脱可能に搭載されている。そして、図3に示すように、このインクカートリッジ20内に収容されたインクが圧電素子21の駆動により記録ヘッド19の下面にて構成されるノズル形成面19aに開口するノズル22に供給されるようになっている。
また、キャリッジ16の右側面側には、図1及び図2に示すように、ミスト除去手段としての第1ミスト除去装置23が配設されている。この第1ミスト除去装置23は、四角筒状をなす本体部24と該本体部24の下端から下方に延びる吸引部25とが一体形成されたケース26を備えている。このケース26の本体部24内には、フレーム12(インクジェット式プリンタ11)内の空気などを吸引部25側から吸引するためのファン27が設けられている。また、ケース26内において本体部24の上側開口近傍には、多孔質材料からなるミスト吸収材28が設けられており、該ミスト吸収材28は、ファン27の駆動によってケース26内に吸引されたインクミストを吸収して捕獲するようになっている。
フレーム12内の右端部、すなわち、用紙Pが至らない非印刷領域には、記録ヘッド19をメンテナンスする場合にキャリッジ16を位置させるためのホームポジションが設けられている。そして、このホームポジションに配置された状態のキャリッジ16の下方には、記録ヘッド19からの用紙Pに対するインク噴射が良好に維持されるように、各種のメンテナンス動作を行うメンテナンスユニット29が設けられている。
次に、メンテナンスユニット29について図3〜図4に基づき以下説明する。
図3に示すように、メンテナンスユニット29は、上側が開口した有底四角箱状をなす合成樹脂製のキャップ(流体受容体)30を備えている。このキャップ30内には、複数枚(本実施形態では2枚)のインク吸収材31,32が上下方向に重畳した状態でそれぞれ収容され、これら各インク吸収材31,32の間には、導電性材料からなるメッシュ状の電極部材33が配設されている。すなわち、電極部材33は、ホームポジションに配置された記録ヘッド19のノズル形成面19aに対向するように、キャップ30内に配置されている。
各インク吸収材31,32のうち上方に配置された上側インク吸収材31は、導電性を有する材料(例えば、エステル系のウレタン樹脂)にて形成されており、電極部材33に電圧が印加された場合には電極部材33と同電位となるように構成されている。なお、上側インク吸収材31は、その上面(即ち、ホームポジションに位置する記録ヘッド19のノズル形成面19aと対向する面)が平坦となるように形成されている。一方、各インク吸収材31,32のうち下方に配置された下側インク吸収材32は、上側インク吸収材31に比してインクの保持力が高い材料(例えば、フェルト等の不織布)にて形成されている。
また、本実施形態のメンテナンスユニット29には、特に写真印刷などの高詳細の印刷を行う場合にインクジェット式プリンタ11のフレーム12内で発生する微少なインク粒子(以下、「インクミスト」という。)を検出するためのミスト検出装置34(図3にて一点鎖線で囲まれた部分)が設けられている。なお、インクミストは、記録ヘッド19から用紙Pに向けて噴射されたインク滴において用紙Pに着弾できなかった一部が形成する霧状のものである。
このミスト検出装置34には、キャップ30内に配置された電極部材33と、該電極部材33及び記録ヘッド19のノズル形成面19aの間に電圧を印加するための電圧印加手段としての電圧印加回路35(図3にて二点鎖線で囲まれた部分)と、電極部材33からの検出信号を積分して出力する積分回路36とが設けられている。また、ミスト検出装置34には、積分回路36から出力された信号を反転増幅して出力する反転増幅回路37と、該反転増幅回路37から出力された信号をA/D変換して出力するA/D変換回路38と、該A/D変換回路38から出力された信号に基づきインクミストの発生の有無を判定する制御装置39とが設けられている。
電圧印加回路35は、図4(a)(b)(c)に示すように、電極部材33が正極になると共に記録ヘッド19のノズル形成面19aが負極になるように、直流電源と抵抗素子とを備えている。そのため、上側インク吸収材31の上面には、正の電荷が帯電することになる一方で、記録ヘッド19のノズル形成面19aには、負の電荷が帯電することになる。
次に、ノズル22からインクがキャップ30内(上側インク吸収材31上)に噴射された際の作用について図4(a)(b)(c)に基づき以下説明する。
さて、ノズル22からインクが噴射されると、ノズル22から噴射されたインクの滴(以下、「インク滴」という。)には、図4(b)に示すように、負の電荷が帯電する。そして、負に帯電されたインク滴が上側インク吸収材31に接近するに連れて、上側インク吸収材31上では、静電誘導によって正の電荷が次第に増加する。その結果、記録ヘッド19のノズル形成面19aに対する電極部材33の電圧(即ち、電極部材33と記録ヘッド19のノズル形成面19aとの間の電位差)は、静電誘導に基づく誘導電圧により、ノズル22からインク滴が噴射されない場合に比して大きくなる。
そして、ノズル22から噴射されたインク滴が上側インク吸収材31上に着弾すると、上側インク吸収材31上の正の電荷の一部が、インク滴に帯電していた負の電荷によって中和される。その結果、記録ヘッド19のノズル形成面19aに対する電極部材33の電圧は、ノズル22からインク滴が噴射されない場合に比して小さくなる。その後、記録ヘッド19のノズル形成面19aに対する電極部材33の電圧は、当初の大きさに戻る。
なお、ミスト検出装置34によるインクミスト発生の有無の検査時には、全てのノズル22から一斉にインク滴が噴射され、これら各インク滴の検出信号が積分回路36に入力されるようになっている。そして、積分回路36に入力された検出信号は、積分回路36、反転増幅回路37及びA/D変換回路38を介して制御装置39に入力される。また、ミスト検出装置34によるインクミスト発生の有無の検査時において、記録ヘッド19のノズル形成面19aとキャップ30内の上側インク吸収材31の上面との間隔は、予め設定された所定間隔に設定されている。そのため、インクミストの未発生時には、常に同じ検出信号(即ち、電圧の変化に関する情報や経過時間に関する情報が同一の信号)が制御装置39に入力されることになる。
次に、上記インクジェット式プリンタ11の電気的構成について図3に基づき以下説明する。
図3に示すように、インクジェット式プリンタ11は、制御手段としての制御装置39を備えている。この制御装置39の入力側インターフェースには、ミスト検出装置34などが電気的に接続されている。すなわち、制御装置39には、電圧印加回路35が電圧を印加した場合に、記録ヘッド19のノズル形成面19aに対する電極部材33の電圧の変化が電圧変化情報として入力されるようになっている。したがって、本実施形態では、制御装置39により、電圧印加回路35が電圧を印加した場合に、記録ヘッド19のノズル形成面19aに対する電極部材33の電圧の変化を電圧変化情報として取得する電圧変化取得手段が構成されている。一方、制御装置39の出力側インターフェースには、紙送りモータ14、キャリッジモータ18、ノズル22毎に個別対応する各圧電素子21及び第1ミスト除去装置23などが電気的に接続されている。
また、制御装置39内には、CPU40、ROM41、RAM42、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)43、及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)44などが設けられている。ROM41には、インクジェット式プリンタ11を制御するための各制御プログラム(後述するインクミスト除去処理等)や各種閾値(後述するミスト判定時間閾値、最大側減算閾値、最小側減算閾値等)などが予め記憶されている。また、RAM42には、インクジェット式プリンタ11の駆動中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶されるようになっている。さらに、EEPROM43には、インクジェット式プリンタ11が電源オフ状態にされたとしても消去されるべきではない各種の情報などが記憶されるようになっている。
本実施形態のROM41には、記録ヘッド19からキャップ30に向けてインク滴が噴射された場合(即ち、フラッシングが実行された場合)においてインクミストが発生しなかったときにミスト検出装置34によって取得され得る電圧変化情報が基準変化情報として予め記憶されている。したがって、本実施形態では、ROM41が、基準変化情報が予め記憶されている記憶手段として機能するようになっている。
なお、基準変化情報は、図4(a)(b)(c)においてA/D変換回路38から制御装置39に入力された入力信号に基づく情報であって、以下に示すように取得される。すなわち、記録ヘッド19のノズル形成面19aとキャップ30内の上側インク吸収材31の上面との間隔を、用紙Pへのインク噴射時(即ち、印刷時)におけるノズル形成面19aと用紙Pの上面(即ち、インク滴が着弾する印刷面)との間隔よりも狭くすることにより、インクミストが発生しない間隔に設定する。そして、この状態でフラッシングを実行させ(即ち、記録ヘッド19の各ノズル22から帯電されたインク滴を上側インク吸収材31上に向けて噴射させ)、このときの電圧変化情報を取得する。そして、このときに取得された電圧変化情報に基づき基準変化情報が設定され、該基準変化情報がROM41に設定記憶されている。
次に、ROM41に予め記憶されている基準変化情報に含まれる具体的な情報について以下説明する。
基準変化情報には、インクミストが発生しない条件下で記録ヘッド19からキャップ30内にフラッシングが実行された時点から、記録ヘッド19のノズル形成面19aに対する電極部材33の電圧を積分した値(以下「電圧積分値」という。)が初期値IV0に戻るまでの経過時間が基準経過時間KT1として含まれている。なお、初期値IV0は、記録ヘッド19からキャップ30内にフラッシングが実行されていない場合における電圧積分値のことである。
また、基準変化情報には、インクミストが発生しない条件下で記録ヘッド19からキャップ30内にフラッシングが実行された場合に取得した各電圧積分値のうち最も小さい最小値が基準最小値KIVminとして含まれている。さらに、基準変化情報には、インクミストが発生しない条件下で記録ヘッド19からキャップ30内にフラッシングが実行された場合に取得した各電圧積分値のうち最も大きい最大値が基準最大値KIVmaxとして含まれている。
次に、記録ヘッド19によるキャップ30内へのフラッシングの実行時にインクミストが発生した場合について、図5に基づき以下説明する。なお、図5においては、明細書の説明理解の便宜上、一つのノズル22からインク滴が噴射された様子を示す。
さて、図5(a)(b)(c)(d)に示すように、記録ヘッド19のノズル22から噴射されたインク滴の一部がインクミストになってしまった場合、インクミストにならなかったインク滴の大部分(以下、「主インク滴」という。)は、インクミストが発生しない状態でキャップ30内の上側インク吸収材31上に着弾するインク滴に比してサイズが小さくなる。そのため、一部がインクミストになってしまった場合のインク滴(上記主インク滴)は、インクミストが発生しない状態でキャップ30内の上側インク吸収材31上に着弾するインク滴に比して空気抵抗などの影響を受けやすくなるため、落下速度が遅くなる。すなわち、一部がインクミストになってしまった主インク滴が記録ヘッド19のノズル22から噴射されてからキャップ30内の上側インク吸収材31上に着弾するまでの経過時間T1は、インクミストが発生しない状態でキャップ30内の上側インク吸収材31上に着弾するインク滴における経過時間(基準経過時間KT1)よりも大きな値になる。
また、記録ヘッド19のノズル22から噴射されたインク滴の一部がインクミストになってしまった場合、そのインクミストにも、負の電荷が帯電されることになる。そのため、記録ヘッド19のノズル22から噴射されたインク滴の上記主インク滴の帯電量は、記録ヘッド19のノズル22から噴射された直後の帯電量(即ち、インクミストが発生せずにキャップ30内の上側インク吸収材31上に着弾したインク滴の帯電量)に比して少なくなる。したがって、フラッシング時にインクミストが発生した場合の電圧変化情報は、ROM41に予め記憶されている基準変化情報とは異なる情報を含んでいる。
具体的には、記録ヘッド19からキャップ30内にフラッシングが実行された時点から、記録ヘッド19のノズル形成面19aに対する電極部材33の電圧を積分した値である電圧積分値が初期値IV0に戻るまでの経過時間T1は、上述したように、インクミストが未発生である場合のインク滴の落下速度が遅くなるため、基準変化情報に含まれる基準経過時間KT1よりも長くなる。また、記録ヘッド19からキャップ30内にフラッシングが実行された場合に取得した各電圧積分値のうち最も小さい最小値IVminの絶対値は、上側インク吸収材31上に着弾する主インク滴に含まれる負の電荷量がインクミストの未発生時に比して少ないため、基準変化情報に含まれる基準最小値KIVminの絶対値よりも小さくなる。同様に、記録ヘッド19からキャップ30内にフラッシングが実行された場合に取得した各電圧積分値のうち最も大きい最大値IVmaxの絶対値は、上側インク吸収材31上に着弾する主インク滴に含まれる負の電荷量がインクミストの未発生時に比して少ないため、基準変化情報に含まれる基準最大値KIVmaxの絶対値よりも小さくなる。
そのため、本実施形態では、制御装置39は、用紙Pへの印刷中に記録ヘッド19によるキャップ30内へのフラッシングを実行することにより取得した電圧変化情報とROM41に予め記憶されている基準変化情報とを比較し、その比較結果に基づきフレーム12内にインクミストが発生しているか否かを判定するようになっている。
そこで次に、本実施形態の制御装置39が実行する各処理ルーチンのうち、用紙Pへの印刷処理の実行中においてフレーム12内に発生したインクミストをフレーム12内から除去するためのインクミスト除去処理ルーチンについて図6及び図7に基づき以下説明する。
さて、制御装置39は、用紙Pに対する印刷の実行中にインクミスト除去処理ルーチンを所定周期毎(例えば、「4」秒毎)に実行する。そして、このインクミスト除去処理ルーチンにおいて、制御装置39は、記録ヘッド19によるキャップ30内へのフラッシングを実行させる(ステップS10)。具体的には、制御装置39は、キャリッジ16(記録ヘッド19)をホームポジションまで移動させた後、記録ヘッド19の各ノズル22からインク滴をキャップ30内の上側インク吸収材31上に向けて噴射させる。そして、制御装置39は、A/D変換回路38からの入力信号に基づき、図5にて実線で示すような最新の電圧変化情報(即ち、経過時間T1、最小値IVmin及び最大値IVmax)を取得し、該最新の電圧変化情報をRAM42の所定領域に記憶させる(ステップS11)。
続いて、制御装置39は、ROM41から基準変化情報(即ち、基準経過時間KT1、基準最小値KIVmin及び基準最大値KIVmax)を読み出す(ステップS12)。そして、制御装置39は、ステップS11にて取得した経過時間T1から基準経過時間KT1を減算することにより、ミスト判定時間STを算出する(ステップS13)。続いて、制御装置39は、ステップS13にて算出したミスト判定時間STが予め設定されたミスト判定時間閾値KSTを超えたか否かを判定する(ステップS14)。このミスト判定時間閾値KSTは、ステップS11にて取得した経過時間T1と基準経過時間KT1との差からフレーム12内にインクミストが発生しているか否かを判定するための値であって、実験やシミュレーションなどによって予め設定される。
ステップS14の判定結果が否定判定(ST≦KST)である場合、制御装置39は、フレーム12内でインクミストが発生していないものと判断し、インクミスト除去処理ルーチンを終了する。一方、ステップS14の判定結果が肯定判定(ST>KST)である場合、制御装置39は、基準最大値KIVmaxからステップS11にて取得した最大値IVmaxを減算することにより、最大側減算値Amaxを算出する(ステップS15)。続いて、制御装置39は、ステップS15にて算出した最大側減算値Amax(即ち、基準最大値KIVmaxと最大値IVmaxとの差の絶対値)が予め設定された最大側減算閾値KAmaxを超えているか否かを判定する(ステップS16)。この最大側減算閾値KAmaxは、ステップS11にて取得した最大値IVmaxと基準最大値KIVmaxとの差からフレーム12内にインクミストが発生しているか否かを判定するための値であって、実験やシミュレーションなどによって予め設定される。
ステップS16の判定結果が否定判定(Amax≦KAmax)である場合、制御装置39は、フレーム12内でインクミストが発生していないものと判断し、インクミスト除去処理ルーチンを終了する。一方、ステップS16の判定結果が肯定判定(Amax>KAmax)である場合、制御装置39は、基準最小値KIVminからステップS11にて取得した最小値IVminを減算することにより、最小側減算値Bminを算出する(ステップS17)。続いて、制御装置39は、ステップS17にて算出した最小側減算値Bmin(即ち、基準最小値KIVminと最小値IVminとの差の絶対値)が予め設定された最小側減算閾値KBminを超えているか否かを判定する(ステップS18)。この最小側減算閾値KBminは、ステップS11にて取得した最小値IVminと基準最小値KIVminとの差からフレーム12内にインクミストが発生しているか否かを判定するための値であって、実験やシミュレーションなどによって予め設定される。
ステップS18の判定結果が否定判定(Bmin≦KBmin)である場合、制御装置39は、フレーム12内でインクミストが発生していないものと判断し、インクミスト除去処理ルーチンを終了する。一方、ステップS18の判定結果が肯定判定(Bmin>KBmin)である場合、制御装置39は、ステップS19以降に示すインクミスト除去処理を実行する。すなわち、制御装置39は、ステップS14,S16,S18の各判定処理が全て肯定判定である場合に、フレーム12内にインクミストが発生していると判断している。この点で、本実施形態では、制御装置39が、判定手段としても機能する。
ステップS19において、制御装置39は、記録ヘッド19によるインク滴の噴射を禁止する。続いて、制御装置39は、キャリッジモータ18の駆動を開始させることにより、キャリッジ16の図1における左側への移動を開始させ(ステップS20)、第1ミスト除去装置23のファン27の駆動を開始させる(ステップS21)。そして、制御装置39は、キャリッジ16の位置検出装置(図示略)からの信号に基づき、キャリッジ16がフレーム12内において左端まで移動したか否かを判定する(ステップS22)。
この判定結果が否定判定である場合、制御装置39は、キャリッジ16が左端に向けて移動中であるものと判断し、ステップS22の判定結果が肯定判定になるまで該ステップS22の判定処理を繰り返し実行する。一方、ステップS22の判定結果が肯定判定になった場合、制御装置39は、記録ヘッド19によるインク滴の噴射を許可し(ステップS23)、第1ミスト除去装置23のファン27の駆動を停止させる(ステップS24)。そして、制御装置39は、キャリッジモータ18の回転を逆転させ、キャリッジ16を右端側に位置するホームポジションまで移動させ(ステップS25)、その後、インクミスト除去処理ルーチンを終了する。
すなわち、フレーム12内でインクミストが発生していると判断された場合には、記録ヘッド19によるインク滴の噴射を禁止した状態でキャリッジ16を左端に向けて移動させ、その際に、第1ミスト除去装置23を駆動させる。すると、フレーム12内で飛散していたインクミストは、ファン27の回転に基づき吸引部25を介して第1ミスト除去装置23の本体部24内に吸引され、該本体部24内における上端に配置されたミスト吸収材28に吸収される。その結果、フレーム12内に飛散しているインクミストの大部分は、フレーム12内から除去される。
したがって、本実施形態では、以下に示す効果を得ることができる。
(1)記録ヘッド(流体噴射ヘッド)19からキャップ(流体受容体)30内に向けて帯電されたインク滴(流体)が噴射された場合には、記録ヘッド19のノズル形成面19aに対する電極部材33の電圧の変化に基づく電圧変化情報が取得される。そして、この取得した最新の電圧変化情報とROM(記憶手段)41に予め記憶されている基準変化情報とを比較し、その比較結果から最新の電圧変化情報が基準変化情報と異なる場合には、フレーム(本体ケース)12内にインクミストが発生しているものと判定する。したがって、記録ヘッド19からインク滴が噴射された場合においてインクミストが発生しているときには該インクミストを的確に検出できる。
(2)記録ヘッド(流体噴射ヘッド)19によるキャップ(流体受容体)30内へのフラッシング時にインクミストが発生した場合には、インクミストが発生しない場合に比してキャップ30の上側インク吸収材31上に着弾するインク滴のサイズが小さくなる。そのため、一部がインクミストになってしまった場合のインク滴(主インク滴)は、インクミストが発生しない状態でキャップ30内の上側インク吸収材31上に着弾するインク滴に比して空気抵抗などの影響を受けやすくなるため、落下速度が遅くなる。そこで、本実施形態では、最新の電圧変化情報に含まれている経過時間T1と基準変化情報に含まれている基準経過時間KT1とを比較し、該比較結果に基づきインクミストが発生しているか否かを判定している。具体的には、経過時間T1と基準経過時間KT1との差(ミスト判定時間ST)がミスト判定時間閾値KST以下である場合には、フレーム(本体ケース)12内にインクミストが発生していないと判断される。そのため、第1ミスト除去装置23を不必要に駆動させてしまうことを抑制できる。
(3)また、記録ヘッド(流体噴射ヘッド)19によるキャップ(流体受容体)30内へのフラッシング時にインクミストが発生した場合には、キャップ30の上側インク吸収材31上に着弾するインク滴(主インク滴)の帯電量が、インクミストが発生しない場合に比して少なくなる。そこで、本実施形態では、最新の電圧変化情報に含まれている最大値IVmaxと基準変化情報に含まれている基準最大値KIVmaxとを比較し、該比較結果に基づきインクミストが発生しているか否かを判定している。具体的には、最大値IVmaxと基準最大値KIVmaxとの差(最大側減算値Amax)が最大側減算閾値KAmax以下である場合には、フレーム(本体ケース)12内にインクミストが発生していないと判断される。そのため、第1ミスト除去装置23を不必要に駆動させてしまうことを抑制できる。
(4)さらに、最新の電圧変化情報に含まれている最小値IVminと基準変化情報に含まれている基準最小値KIVminとを比較し、該比較結果に基づきインクミストが発生しているか否かを判定している。具体的には、最新の電圧変化情報に含まれている最小値IVminと基準変化情報に含まれている基準最小値KIVminとの差(最小側減算値Bmin)が最小側減算閾値KBmin以下である場合には、フレーム(本体ケース)12内にインクミストが発生していないと判断される。そのため、第1ミスト除去装置23を不必要に駆動させてしまうことを抑制できる。
(5)すなわち、本実施形態では、ステップS14,S16,S18の各判定処理が全て肯定判定である場合にのみ、フレーム12内でインクミストが発生していると判断している。そのため、ミスト検出装置34から制御装置39への入力信号にノイズなどがのってしまうことに起因して、実際はインクミストが発生していない場合にフレーム12内にてインクミストが発生していると誤判定されることを抑制できると共に、第1ミスト除去装置23を適切なタイミングで駆動させることができる。
(6)実際にフレーム12内にインクミストが発生している場合には、第1ミスト除去装置23が駆動するため、フレーム12内がインクミストによって汚染されることを抑制できる。
(7)フレーム(本体ケース)12内にインクミストが発生していると判定された場合には、記録ヘッド(流体噴射ヘッド)19によるインク滴(流体滴)の噴射が禁止される。そのため、フレーム12内に飛散しているインクミストが原因となる印刷不良の発生を抑制できる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を図8及び図9に従って説明する。なお、第2の実施形態は、キャリッジ16に第1ミスト除去装置23と構成の異なる第2ミスト除去装置を更に設けた点、及び、インクミスト除去処理ルーチンの内容が第1の実施形態と異なっている。したがって、以下の説明においては、第1の実施形態と相違する部分について主に説明するものとし、第1の実施形態と同一又は相当する部材構成には同一符号を付して重複説明を省略するものとする。
本実施形態のキャリッジ16には、その右側面側に第1の実施形態の場合と同様に第1ミスト除去装置23が設けられると共に、図8に示すように、その左側面側に第1ミスト除去装置23よりもインクミストの除去効率が高い第2ミスト除去装置50が設けられている。すなわち、本実施形態では、インクミストの除去効率の異なる2種類のミスト除去装置23,50により、ミスト除去手段が構成されている。
第2ミスト除去装置50は、その前面側が開口した四角箱状をなす本体部51を備え、該本体部51の下側面の後端側には、本体部51内外を連通させる連通孔51aが貫通形成されている。そして、本体部51の下側面において連通孔51aが形成された部位には、内部が連通孔51a内と連通する筒状部52が下方に向けて延設されており、該筒状部52は、その下端が記録ヘッド19のノズル形成面19aよりも上側に位置するように形成されている。
また、本体部51内には、第1電極53と該第1電極53と対向するように配置された第2電極54が設けられており、各電極53,54には、互いに異なる極性の電圧が印加されるようになっている。本実施形態では、第1電極53が正の極性を有すると共に第2電極54が負の極性を有するように電圧が印加されるように構成されている。
なお、フレーム12内に発生したインクミスト等は、通常、正又は負に帯電している。そのため、第2ミスト除去装置50を駆動させるべく各電極53,54に電圧が印加された場合、フレーム12内のインクミストは、各電極53,54が発揮する静電気力により、筒状部52内を介して本体部51内に流入し、各電極53,54の何れか一方に吸着するようになっている。
次に、本実施形態の制御装置39が実行するインクミスト除去処理ルーチンについて図9に基づき以下説明する。
さて、制御装置39は、用紙Pに対する印刷の実行中にインクミスト除去処理ルーチンを所定周期毎(例えば、「4」秒毎)に実行する。そして、このインクミスト除去処理ルーチンにおいて、制御装置39は、第1の実施形態におけるステップS10,S11,S12,S13に該当するステップS30,S31,S32,S33の各処理を順次実行する。続いて、ステップS33にて算出したミスト判定時間STが予め設定された第1ミスト判定時間閾値KST1を超えたか否かを判定する(ステップS34)。この第1ミスト判定時間閾値KST1は、ステップS31にて取得した経過時間T1と基準経過時間KT1との差からフレーム12内にインクミストが発生しているか否かを判定するための値であって、実験やシミュレーションなどによって予め設定される。
ステップS34の判定結果が否定判定(ST≦KST1)である場合、制御装置39は、フレーム12内にインクミストが発生していないものと判断し、インクミスト除去処理ルーチンを終了する。一方、ステップS34の判定結果が肯定判定(ST>KST1)である場合、制御装置39は、ステップS33にて算出したミスト判定時間STが予め設定された基準飛散量としての第2ミスト判定時間閾値KST2を超えたか否かを判定する(ステップS35)。すなわち、ステップS35では、経過時間T1が長いほど、フレーム12内で飛散しているインクミストの飛散量が多いと推定される。なお、第2ミスト判定時間閾値KST2は、各ミスト除去装置23,50のうち何れを駆動させるか否かを決定するための値であって、予め実験やシミュレーションなどによって設定される。
そして、ステップS35が否定判定(ST≦KST2)である場合、制御装置39は、フレーム12内で飛散しているインクミストの飛散量が比較的少ないと判断し、記録ヘッド19によるインクの噴射を停止させると共に、キャリッジモータ18の駆動を開始させることにより、キャリッジ16の左端への移動を開始させる(ステップS36)。続いて、制御装置39は、各ミスト除去装置23,50のうちインクミストの除去効率の低い第1ミスト除去装置23の駆動を開始させ(ステップS37)、その後、その処理を後述するステップS40に移行する。
一方、ステップS35が肯定判定(ST>KST2)である場合、制御装置39は、フレーム12内で飛散しているインクミストの飛散量が比較的多いと判断し、記録ヘッド19によるインクの噴射を停止させると共に、キャリッジモータ18の駆動を開始させることにより、キャリッジ16の左端への移動を開始させる(ステップS38)。続いて、制御装置39は、各ミスト除去装置23,50のうちインクミストの除去効率の高い第2ミスト除去装置50の駆動を開始させ(ステップS39)、その後、その処理を後述するステップS40に移行する。
ステップS40において、キャリッジ16の位置検出装置(図示略)からの信号に基づき、キャリッジ16がフレーム12内において左端まで移動したか否かを判定する。この判定結果が否定判定である場合、制御装置39は、キャリッジ16が左端に向けて移動中であるものと判断し、ステップS40の判定結果が肯定判定になるまで該ステップS40の判定処理を繰り返し実行する。
一方、ステップS40の判定結果が肯定判定になった場合、制御装置39は、駆動しているミスト除去装置23,50の駆動を停止させる(ステップS41)。そして、制御装置39は、キャリッジモータ18の回転を逆転させ、キャリッジ16を右端側に位置するホームポジションまで移動させ(ステップS42)、その後、インクミスト除去処理ルーチンを終了する。
本実施形態では、上記第1の実施形態の効果(1)(2)(6)(7)に加え、さらに以下に示す効果を得ることができる。
(8)フレーム(本体ケース)12内に飛散しているインクミストの飛散量が基準飛散量よりも多いと判定された場合(即ち、ステップS35の判定結果が肯定判定である場合)、各ミスト除去装置23,50のうちインクミストの除去効率の高い第2ミスト除去装置50が駆動する。一方、フレーム12内に飛散しているインクミストの飛散量が基準飛散量よりも少ないと判定された場合(即ち、ステップS35の判定結果が否定判定である場合)、各ミスト除去装置23,50のうちインクミストの除去効率の低い第1ミスト除去装置23が駆動する。すなわち、フレーム12内におけるインクミストの飛散量に応じて、適切なミスト除去装置23,50が選択され、該選択されたミスト除去装置が駆動することになる。そのため、各ミスト除去装置23,50の何れか一方のミスト除去装置(例えば第2ミスト除去装置50)の駆動過多を抑制できる。
なお、上記各実施形態は以下のような別の実施形態に変更してもよい。
・上記第2の実施形態において、ミスト除去装置23,50のうち何れか一方(例えば第2ミスト除去装置50)のみを備えた構成であってもよい。この場合、ステップS35の判定結果が否定判定である場合には、フレーム12内でのインクミストの飛散量が比較的少ないため、第2ミスト除去装置50を駆動させる必要がないと判断し、予め設定された所定時間(例えば「5」秒)の間、記録ヘッド19によるインク噴射を禁止させる。一方、ステップS35の判定結果が肯定判定である場合には、第2ミスト除去装置50を駆動させる。このように構成すると、第2ミスト除去装置50を駆動させないとフレーム12内のインクミストが除去できないと判断された場合のみ、第2ミスト除去装置50が駆動することになるため、第2ミスト除去装置50の駆動過多を抑制できる。
・また、ミスト除去装置23,50のうち何れか一方(例えば第1ミスト除去装置23)のみを備えた構成にして、ステップS35の判定結果によって第1ミスト除去装置23のファン27の回転速度を変更するようにしてもよい。すなわち、ステップS35の判定結果が否定判定である場合には、ファン27の回転速度をステップS35の判定結果が肯定判定である場合に比して遅くする一方、ステップS35の判定結果が肯定判定である場合には、ファン27の回転速度をステップS35の判定結果が否定判定である場合に比して速くするようにしてもよい。
・上記第2の実施形態において、最大側減算値Amaxを算出し、該最大側減算値Amaxの大きさに基づきフレーム12内におけるインクミストの飛散量を推定するようにしてもよい。また、最小側減算値Bminを算出し、該最小側減算値Bminの大きさに基づきフレーム12内におけるインクミストの飛散量を推定するようにしてもよい。このように構成しても上記第2の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
・上記第1の実施形態において、第1ミスト除去装置23を備えない構成であってもよい。この場合、ステップS15,S17,S19の各判定処理が全て肯定判定であるときには、予め設定された所定時間(例えば「5」秒)の間、記録ヘッド19によるインク噴射を禁止させることが望ましい。すなわち、フレーム12内でのインクミストの飛散が収束するまで記録ヘッド19によるインク噴射を禁止させる。このように構成すると、上記第1の実施形態における(1)(7)の効果を得ることができる。
・上記第1の実施形態において、ステップS14、ステップS16及びステップS18の各判定処理における判定結果うち少なくとも一つの判定結果が肯定判定である場合に、ステップS19が実行されるようにしてもよい。
・上記第1の実施形態において、ステップS14,S16,S18の判定処理のうち少なくとも一つのみ実行されるようにしてもよい。
・上記第1の実施形態において、ステップS19の処理を省略し、印刷を行いつつインクミストの除去を行うようにしてもよい。第2の実施形態においても、印刷を行いつつインクミストの除去を行う構成にしてもよい。
・上記各実施形態において、電極部材33は、記録ヘッド19によるフラッシング時に該記録ヘッド19から噴射されたインク滴が着弾する位置の電位の変化を検出できるのであれば、キャップ30内において任意に配置されてもよい。例えば、電極部材33は、上側インク吸収材31の上側に配置されてもよい。この場合、上側インク吸収材31は、非導電性の材料から構成されたものであってもよい。
・上記各実施形態において、電圧印加回路35は、記録ヘッド19のノズル形成面19aが正に帯電すると共に、キャップ30内に上側インク吸収材31が負に帯電するような回路構成であってもよい。
・上記各実施形態において、ステップS10,S30におけるフラッシング時には、全てのノズル22から一斉にインク滴を噴射するのではなく、例えば少なくとも1つのノズルからなるノズル群(ノズル列等)毎にインク滴を噴射させるようにしてもよいし、1つのノズル22からインク滴を噴射させるようにしてもよい。
・上記各記実施形態において、流体噴射装置を、用紙Pの搬送方向(前後方向)と交差する方向において記録ヘッド19が用紙Pの幅方向(左右方向)の長さに対応した全体形状をなす、いわゆるフルラインタイプ(ラインヘッド方式)のプリンタに具体化してもよい。
・上記各実施形態では、流体噴射装置をインクジェット式プリンタ11に具体化したが、流体噴射ヘッドから噴射される際に帯電可能な流体であれば、インク以外の他の流体(液体や、機能材料の粒子が液体に分散又は混合されてなる液状体、ゲルのような流状体を含む)を噴射したり吐出したりする流体噴射装置に具体化することもできる。例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材(画素材料)などの材料を分散または溶解のかたちで含む液状体を噴射する液状体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置、ゲル(例えば物理ゲル)などの流状体を噴射する流状体噴射装置、そして、これらのうちいずれか一種の流体噴射装置に本発明を適用することができる。なお、本明細書において「流体」とは、気体のみからなる流体及び固体のみからなる流体を含まない概念であり、流体には、例えば液体(無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)等を含む)、液状体、流状体などが含まれる。
第1の実施形態におけるインクジェット式プリンタの概略斜視図。 キャリッジを右側から見た場合の概略側面図。 第1の実施形態におけるメンテナンス装置の説明図。 (a)(b)(c)は、記録ヘッドのノズルからインクが噴射された場合にインクミストが発生しない様子を示す説明図。 (a)(b)(c)(d)は、記録ヘッドのノズルからインクが噴射された場合にインクミストが発生した様子を示す説明図。 第1の実施形態のインクミスト除去処理ルーチンを説明するフローチャート(前半部分)。 第1の実施形態のインクミスト除去処理ルーチンを説明するフローチャート(後半部分)。 キャリッジを左側から見た場合の概略側面図。 第2の実施形態のインクミスト除去処理ルーチンを説明するフローチャート。
符号の説明
11…インクジェット式プリンタ(流体噴射装置)、12…フレーム(本体ケース)、19…記録ヘッド(流体噴射ヘッド)、19a…ノズル形成面、22…ノズル、23…第1ミスト除去装置(ミスト除去手段)、30…キャップ(流体受容体)、33…電極部材、34…ミスト検出装置、35…電極印加回路(電圧印加手段)、39…制御装置(電圧変化情報取得手段、判定手段、制御手段)、41…ROM(記憶手段)、50…第2ミスト除去装置(ミスト除去手段)、IVmax…最大値、IVmin…最小値、KAmax…最大側減算閾値(最大側閾値)、KBmin…最小側減算閾値(最小側閾値)、KIVmax…基準最大値、KIVmin…基準最小値、KST…ミスト判定時間閾値、KST1…第1ミスト判定時間閾値、KST2…第2ミスト判定時間閾値(基準飛散量)、KT1…基準経過時間、T1…経過時間。

Claims (10)

  1. 帯電された流体を噴射可能な流体噴射ヘッドと、該流体噴射ヘッドから噴射された流体を受容可能に構成された流体受容体と、前記流体噴射ヘッド及び流体受容体を収容する本体ケースとを備える流体噴射装置に設けられるミスト検出装置であって、
    前記流体受容体内に配置される導電性材料からなる電極部材と、
    前記流体受容体内の前記電極部材と前記流体噴射ヘッドとの間に電圧を印加する電圧印加手段と、
    該電圧印加手段が電圧を印加した場合に、前記流体噴射ヘッドに対する前記電極部材の電圧の変化を電圧変化情報として取得する電圧変化取得手段と、
    前記本体ケース内でミストが未発生である場合に前記電圧変化取得手段によって取得され得る電圧変化情報が基準変化情報として予め記憶されている記憶手段と、
    前記電圧変化取得手段によって取得された電圧変化情報と前記記憶手段に記憶されている前記基準変化情報とを比較し、該比較結果に基づき前記本体ケース内にミストが発生しているか否かを判定する判定手段と
    を備えたミスト検出装置。
  2. 前記基準変化情報は、前記流体噴射ヘッドから帯電された流体が前記流体受容体内に向けて噴射された場合であって前記本体ケース内でミストが未発生である場合において、前記流体噴射ヘッドから前記流体が噴射されてから前記電極部材の電圧が前記流体噴射ヘッドからの前記流体の未噴射時の状態になるまでにかかる経過時間を基準経過時間として含んでおり、
    前記判定手段は、前記電圧変化取得手段によって取得された電圧変化情報に含まれる前記経過時間と前記基準経過時間とを比較し、該比較結果に基づき前記本体ケース内にミストが発生しているか否かを判定する請求項1に記載のミスト検出装置。
  3. 前記基準変化情報は、前記流体噴射ヘッドから帯電された流体が前記流体受容体内に向けて噴射された場合であって前記本体ケース内でミストが未発生である場合において、前記流体噴射ヘッドから前記流体が噴射されたときに前記電極部材の電圧が最も大きくなる最大値を基準最大値として含んでおり、
    前記判定手段は、前記電圧変化取得手段によって取得された電圧変化情報に含まれる前記最大値と前記基準最大値とを比較し、該比較結果に基づき前記本体ケース内にミストが発生しているか否かを判定する請求項1又は請求項2に記載のミスト検出装置。
  4. 前記基準変化情報は、前記流体噴射ヘッドから帯電された流体が前記流体受容体内に向けて噴射された場合であって前記本体ケース内でミストが未発生である場合において、前記流体噴射ヘッドから前記流体が噴射されたときに前記電極部材の電圧が最も小さくなる最小値を基準最小値として含んでおり、
    前記判定手段は、前記電圧変化取得手段によって取得された電圧変化情報に含まれる前記最小値と前記基準最小値とを比較し、該比較結果に基づき前記本体ケース内にミストが発生しているか否かを判定する請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載のミスト検出装置。
  5. ノズル形成面に形成されたノズルから流体を噴射可能な流体噴射ヘッドと、
    該流体噴射ヘッドから噴射された流体を受容可能に構成された流体受容体と、
    請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載のミスト検出装置と、
    前記流体噴射ヘッド、前記流体受容体、及び前記ミスト検出装置が収容される本体ケースと、
    前記流体噴射ヘッドの駆動状態を制御する制御手段と
    を備え、
    前記流体噴射ヘッドは、そのノズル形成面が前記流体受容体内の前記電極部材と対向する位置に配置された場合に、帯電された流体を前記流体受容体内に向けて噴射可能に構成されている流体噴射装置。
  6. 前記制御手段は、前記判定手段によって前記本体ケース内にミストが発生していると判定された場合に、前記流体噴射ヘッドからの流体の噴射が停止されるように該流体噴射ヘッドの駆動状態を制御する請求項5に記載の流体噴射装置。
  7. 前記本体ケース内に発生したミストを該本体ケース内から除去する場合に駆動されるミスト除去手段を更に備えた請求項5又は6に記載の流体噴射装置。
  8. 前記制御手段は、前記判定手段によって前記本体ケース内にミストが発生していると判定された場合に、前記ミスト除去手段が駆動されるように該ミスト除去手段の駆動状態を制御する請求項7に記載の流体噴射装置。
  9. 前記判定手段は、前記電圧変化取得手段によって取得された電圧変化情報と前記基準変化情報との比較により、前記本体ケース内に飛散するミストの飛散量を推定可能に構成されており、
    前記制御手段は、
    前記本体ケース内に飛散するミストの飛散量が予め定めた基準飛散量以下である場合には、前記流体噴射ヘッドからの流体の噴射が停止されるように該流体噴射ヘッドの駆動状態を制御すると共に、前記ミスト除去手段の駆動を停止させる一方、
    前記本体ケース内に飛散するミストの飛散量が前記基準飛散量よりも多い場合には、前記流体噴射ヘッドからの流体の噴射が停止されるように該流体噴射ヘッドの駆動状態を制御すると共に、前記ミスト除去手段を駆動させる請求項7に記載の流体噴射装置。
  10. 前記判定手段は、前記電圧変化取得手段によって取得された電圧変化情報と前記基準変化情報との比較により、前記本体ケース内に飛散するミストの飛散量を推定可能に構成されると共に、
    前記ミスト除去手段は、前記本体ケース内のミストの除去効率が異なる複数種類のミスト除去装置を備えた構成とされており、
    前記制御手段は、
    前記本体ケース内に飛散するミストの飛散量が予め定めた基準飛散量以下である場合には前記各ミスト除去装置のうち相対的に除去効率の低いミスト除去装置を駆動させる一方、
    前記本体ケース内に飛散するミストの飛散量が前記基準飛散量よりも多い場合には前記各ミスト除去装置のうち相対的に除去効率の高いミスト除去装置を駆動させる請求項7又は請求項8に記載の流体噴射装置。
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