JP2008182189A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】シリサイド層への不純物拡散を抑制し、シリコン層中に不純物を十分行き渡ることのできる半導体装置、及びその製造方法を提供する。
【解決手段】半導体基板上に、ゲート酸化膜を介して形成されたゲート電極を備える半導体装置において、前記ゲート電極は、前記ゲート酸化膜に接して形成されたシリコン層と、前記シリコン層上に積層された金属を含有する金属含有層と、を有し、前記シリコン層は、前記ゲート酸化膜側に設けられ、第1導電型の不純物がドープされている第1シリコン層と、前記第1シリコン層上に積層され、前記第1導電型の不純物がドープされていない第2シリコン層と、を有すること。
【選択図】図1
【解決手段】半導体基板上に、ゲート酸化膜を介して形成されたゲート電極を備える半導体装置において、前記ゲート電極は、前記ゲート酸化膜に接して形成されたシリコン層と、前記シリコン層上に積層された金属を含有する金属含有層と、を有し、前記シリコン層は、前記ゲート酸化膜側に設けられ、第1導電型の不純物がドープされている第1シリコン層と、前記第1シリコン層上に積層され、前記第1導電型の不純物がドープされていない第2シリコン層と、を有すること。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導体装置及びその製造方法に関する。
近年、半導体装置、特にDRAM(Dynamic Random Access Memory)においては、デバイスの動作速度を向上させるために、ポリメタルゲート構造が多く採用されている。
ポリメタルゲート構造は、ポリシリコン層上に金属層を積層させたゲート電極構造であり、従来から用いられているポリサイドゲート構造よりもワード線(シート)抵抗を低くすることができる。しかしながら、ポリシリコン層上に金属層(例えばタングステン(W))を直接形成すると、後の高温熱処理においてポリシリコン層と金属層とが反応して、ポリシリコン層と金属層との間に金属シリサイド層(例えばタングステンシリサイド(WSi)層)が形成される。金属シリサイド層は、電気抵抗が比較的高いため、デバイスを高速動作させる上で妨げとなる。
この対策として、特許文献1には、シリコン層を形成した後に、シリコン層上に金属窒化物を堆積させ、この金属窒化物を熱処理して金属窒化物層をシリコン層と反応させ、熱的に安定な障壁体層を形成し、その障壁体層上に金属層を形成することが記載されている。
しかし、ポリシリコン層上に直接金属窒化層を形成すると、後の熱処理において、ポリシリコン層と金属窒化層とが反応し、金属シリサイド窒化層が形成されてしまうこととなる。金属シリサイド窒化層は、組成もしくは積層膜の構成によっては高抵抗になることがあり、その膜厚が厚くなると、低抵抗化は望めない。
従って、ポリメタルゲート構造の半導体装置において、ゲート電極を低抵抗にすることのできる技術の提供が望まれている。
上記と関連して、本発明者は、特許文献2に記載の手法を提案している。特許文献2には、不純物ドープ多結晶シリコン層、第1の高融点金属のシリサイド層、第1の高融点金属のナイトライド層、及び第2の高融点金属層を順次に積層する工程と、積層された層を一体的に熱処理する工程と、を有するゲート電極の形成方法が記載されている。このことの効果として、第1の高融点金属のシリサイド層の存在により、第1の高融点金属層/不純物ドープ多結晶シリコン層間の反応が防止され、従来よりもシリサイド層を薄くできる事が記載されている。
また、本発明者は、デュアルゲート構造の半導体装置に対して適用できる技術として、特許文献3に記載された技術を提案している。この特許文献3には、Pチャネル領域のゲート電極のシリサイド層を不連続シリサイド層として形成することが記載されている。デュアルゲート構造は、Nチャネル領域とPチャネル領域とを隣接させて形成した構造である。デュアルゲート構造の場合、ゲート電極をパターニングする前の段階では、Nチャネル領域のポリシリコン層とPチャネル領域のポリシリコン層とが連続した状態になっている。この場合、Nチャネル領域とPチャネル領域のポリシリコン層間において、不純物が相互拡散することがある。特許文献3には、不純物の相互拡散は、シリサイド層を介してのものであり、シリサイド層を不連続シリサイド層とすることにより、不純物がシリサイド層を介して相互拡散することが防止できる、と記載されている。
しかしながら、シリコン層中の不純物拡散抑制に対する要求は、半導体装置の微細化によるシリコン層の薄膜化などに伴ない、より厳しいものとなっている。シリコン層を薄膜化すると、シリコン層への不純物(例えばボロン)注入が難しくなる。これは、不純物注入時に、不純物がゲート酸化膜を突抜けて基板方向へ注入されてしまいやすくなるからである。不純物が基板方向へ突抜けてしまわない様にするため、不純物注入時の注入エネルギーを低下させる必要がある。しかしながら、不純物の注入エネルギーを低くすると、シリコン層表面付近の不純物濃度が高くなってしまう。シリコン層表面の不純物濃度が高いと、後の工程で熱処理を行ったときに、シリコンよりも拡散係数の大きな金属シリサイド層へ、不純物が吸収されてしまい易くなる。従って、シリコン層中ではゲート酸化膜付近まで、十分に不純物が行き渡りにくくなる。その結果、空乏化による半導体装置の劣化を引き起こす場合がある。このようなシリコン層の薄膜化などに伴なう半導体装置の劣化は、既述の特許文献の技術を用いても、完全に抑制することは困難であることが分かった。
従って、本発明の目的は、ゲート電極を高抵抗にすることなく、シリコン層中の不純物拡散を抑制し、シリコン層中に不純物を十分行き渡らせることのできる半導体装置、及びその製造方法を提供することにある。
以下に、[発明を実施するための最良の形態]で使用される番号・符号を用いて、[課題を解決するための手段]を説明する。これらの番号・符号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明を実施するための最良の形態]との対応関係を明らかにするために括弧付きで付加されたものである。ただし、それらの番号・符号を、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
本発明にかかる半導体装置(1)は、半導体基板(2)上に、N型ゲート電極(19N)を有するNチャネルトランジスタと、P型ゲート電極(19P)を有するPチャネルトランジスタとの双方が形成された半導体装置である。P型ゲート電極(19P)は、最下層に設けられ、P導電型の不純物がドープされている第1シリコン層(8P)と、第1シリコン層(8P)上に積層された第2シリコン層(9P)と、第2シリコン層(9P)上に積層された金属含有層とを有する。N型ゲート電極(19N)は、最下層に設けられ、N導電型の不純物がドープされている第3シリコン層(8N)と、第3シリコン層(8N)上に積層された第4シリコン層(9N)と、第4シリコン層(9N)上に積層された金属含有層とを有する。第2シリコン層(9P)及び第4シリコン層(9N)の少なくとも一方は、それぞれの下地となる第1シリコン層(8P)または第3シリコン層(8N)にドープされた不純物と同じ導電型の不純物はドープされていない。
このような構成によれば、金属含有層層の下層は第2シリコン層(9P)及び第4シリコン層(9N)となっている。第2シリコン層(9P)及び第4シリコン層(9N)に、それぞれの下地となる第1シリコン層(8P)又は第3シリコン層(8N)にドープされた不純物と同じ導電型の不純物がドープされていないことにより、第1シリコン(8P)層又は第3シリコン層(8N)から不純物が金属含有層側へ吸い上げられてしまうことがない。従って、第1シリコン層(8P)全体または第3シリコン層(8N)全体に、十分な量の不純物を行き渡らせることができる。
この半導体装置(1)において、その金属含有層は、金属シリサイド層(10)と、その金属シリサイド層(10)上に積層された金属窒化物層(11)と、その金属窒化物層(11)上に積層された金属層(12)と、を含み、その金属シリサイド層(10)は、構成粒子が不連続に形成されていることが好ましい。
この半導体装置(1)において、金属シリサイド層(10)と金属窒化物層(11)の間には、構成粒子が連続的に形成された第5のシリコン層を有することが好ましい。
上記の半導体装置(1)において、その金属は、Co、Ti、W、Ni、Mo、Taからなる集合から選ばれる少なくとも一つの高融点金属であることが好ましく、より好ましくはWである。
上記の半導体装置(1)において、第2シリコン層(9P)及び第4シリコン層(9N)の少なくとも一方には、それぞれの下地となる第1シリコン層(8P)または第3シリコン層(8N)にドープされた不純物とは逆の導電型の不純物がドープされていることが好ましい。これにより、下地である第1シリコン層(8P)又は第3シリコン層(8N)にドープされた不純物が、第2シリコン層(9P)または第4シリコン層(9N)にドープされた不純物と干渉して、第1シリコン層(8P)又は第3シリコン層(8N)にドープされた不純物が金属含有層側へ移動することを抑制できる。従って、第1シリコン層(8P)または第3シリコン層(8N)全体に、より十分な量の不純物を行き渡らせることができる。
本発明にかかる半導体装置(1)の他の形態は、半導体基板(2)上に、ゲート酸化膜(7)を介して形成されたゲート電極(19)を備える半導体装置である。ゲート電極(19)は、ゲート酸化膜(7)に接して形成されたシリコン層(8、9)と、シリコン層(8、9)上に積層された金属を含有する金属含有層(10、11、12)と、を有する。シリコン層(8,9)は、ゲート酸化膜(7)側に設けられ、第1導電型の不純物がドープされている第1シリコン層(8)と、第1シリコン層(8)上に積層され、第1導電型の不純物がドープされていない第2シリコン層(9)と、を有している。
上述のような構成としても、金属含有層層(10〜12)の下層は第2シリコン層(9)となっている。第2シリコン層(9)に、第1導電型の不純物がドープされていないことにより、シリコン層(8、9)から第1導電型の不純物が金属含有層(10〜12)側へ吸い上げられてしまうことがない。従って、第1シリコン層(8)全体に、十分な量の不純物を行き渡らせることができる。
また、この半導体装置(1)は、金属含有層(10〜12)は、第2シリコン層(9)上に積層された金属シリサイド層(10)と、金属シリサイド層(10)上に積層された金属窒化物層(11)と、金属窒化物層(11)上に積層された金属層(12)と、を含むことが好ましい。
さらに、第2シリコン層(9)には、その第1導電型とは逆の第2導電型の不純物がドープされていることが好ましい。このような構成にすれば、第1シリコン層(9)にドープされた第1導電型の不純物が、第2シリコン層(9)にドープされた第2導電型の不純物と干渉し、第1シリコン層(8)の不純物が上方(金属含有層側)へ拡散することを抑制できる。
また、その第1導電型は、P導電型であり、第1シリコン層(8)には、ボロン(B)がドープされていることが好ましい。
本発明にかかる半導体装置の製造方法は、半導体基板(1)上にゲート酸化膜を形成する工程と、ゲート酸化膜(7)上に、ゲート電極(19P、19N)を形成するゲート電極形成工程(ステップS20〜90)と、を具備する。ゲート電極形成工程(S20〜90)は、ゲート酸化膜(7)上に、第1シリコン層(8)を積層する第1シリコン層形成工程(S20)と、第1シリコン層(8)に不純物を注入する不純物注入工程(S30)と、第1シリコン層(8)上に、第2シリコン層(9)を積層する第2シリコン層形成工程(S40)と、第2シリコン層(9)上に、金属を含有する金属含有層(10〜12)を積層する金属含有層形成工程(S50〜60)と、第1シリコン層(8)、第2シリコン層(9)、及び金属含有層(10〜12)を含む積層体を、少なくともPチャネルトランジスタ形成領域(領域P)とNチャネルトランジスタ形成領域(領域N)とが分割されるようにパターニングするパターニング工程(S80)と、を有する。不純物注入工程(S30)において、Pチャネルトランジスタ形成領域(領域P)にはP導電型の不純物を、Nチャネルトランジスタ形成領域(領域N)にはN導電型の不純物を、それぞれ注入する。第2シリコン層(9)には、少なくとも、下地の第1シリコン層と同じ導電型の不純物を注入しない。
この半導体装置の製造方法において、金属含有層形成工程(S50〜60)は、第2シリコン層(9)上に金属シリサイド層(10)を形成する金属シリサイド層形成工程(S50)、を有することが好ましい。
また、この金属シリサイド形成工程(S50)において、金属シリサイド層(10)を不連続に形成することが好ましい。
更に、金属含有層形成工程(S50〜60)は、金属シリサイド層(10)上に、金属窒化物層(11)を形成する金属窒化物層形成工程(S60)と、金属窒化物層(11)上に、金属層(12)を形成する金属層形成工程(S60)と、を有することが好ましい。
更に、この半導体装置の製造方法は、金属シリサイド層の形成工程と金属窒化物層の形成工程の間に、構成粒子が連続的に形成された第3シリコン層を形成する工程を有することが好ましい。
また、この半導体装置の製造方法において、その金属は、Co、Ti、W、Ni、Mo、Taからなる集合から選ばれる少なくとも一つの高融点金属であることが好ましく、より好ましくはWである。
また、第2シリコン層形成工程(S40)において、下地の第1シリコン層(8)とは逆の導電型を有する不純物を注入することが好ましい。
本発明にかかる半導体装置の製造方法の他の形態は、半導体基板(2)上にゲート酸化膜(7)を形成する工程と、ゲート酸化膜(7)上に、ゲート電極(19)を形成するゲート電極形成工程(ステップS20〜90)と、を具備する半導体装置の製造方法である。ゲート電極形成工程(ステップS20〜90)は、半導体基板(2)上に、ゲート酸化膜(7)を介して、第1シリコン層(8)を形成する工程(ステップS20)と、第1シリコン層(8)に、第1導電型の不純物を注入する工程(ステップS30)と、第1シリコン層(8)上に、第1シリコン層(8)に接する様に、少なくとも第1導電型の不純物がドープされていない第2シリコン層(9)を形成する第2シリコン層形成工程(ステップS40)と、第2シリコン層(9)上に、金属を含有する金属含有層(10〜12)を積層する金属含有層積層工程(ステップS50〜60)と、を具備する。
この半導体装置の製造方法において、金属含有層積層工程(S50〜60)は、第2シリコン層(9)上に、金属シリサイド層(10)を形成する金属シリサイド層形成工程(S50)と、金属シリサイド層(10)上に、金属窒化物層(11)を形成する金属窒化物形成工程(ステップS60)と、金属窒化物層(11)上に、金属層(12)を形成する工程(ステップS60)と、を有することが好ましい。
本発明に依れば、ゲート電極を低抵抗化するとともに、シリサイド層への不純物拡散を
抑制し、シリコン層中に不純物を十分行き渡らせることのできる半導体装置、及びその製
造方法が提供される。
抑制し、シリコン層中に不純物を十分行き渡らせることのできる半導体装置、及びその製
造方法が提供される。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法によって製造される半導体装置1の断面構造を示した概略断面図である。図1に示されるように、半導体装置1は、半導体基板2上に、トランジスタ構造が形成されたものである。本実施形態では、半導体基板2上に、NチャネルトランジスタとPチャネルトランジスタとの双方が設けられた、デュアルゲート構造を有する半導体装置1について説明する。
図1に示されるように、半導体基板2の表面には、素子分離絶縁膜5が埋めこまれている。この素子分離絶縁膜5により、素子分離絶縁膜5によってNチャネルトランジスタ形成領域(以下、領域Nと記載する)とPチャネルトランジスタ形成領域(以下、領域Pと記載する)が区分されている。
半導体基板2上には、厚さ約4nmのゲート酸化膜7が設けられており、このゲート酸化膜7を介してそれぞれの領域(領域Pと領域N)にゲート電極19が設けられている。尚、以下の説明において、必要に応じて、領域Pに設けられたゲート電極19をP型ゲート電極19P、領域Nに設けられたゲート電極19をN型ゲート電極19Nとして、区別して示すことがある。また、特に区別する必要のない場合は、PやNを付さずに示すこともある。
領域Nにおける半導体基板2の表面近傍には、P型半導体層であるPウエル層3と、ゲート電極19Nに対応するソース・ドレイン領域6Nとが形成されている。また、領域Pにおける半導体基板2の表面近傍には、N型半導体層であるNウエル層4と、ゲート電極19Pに対応するソース・ドレイン領域6Pとが形成されている。尚、Pウエル層3にはボロンがドープされ、Nウエル層4にはリンがドープされている。
続いて、各ゲート電極19の構造について説明する。各ゲート電極19は、ゲート酸化膜7側から、シリコン層と金属含有層とが積層した構成となっている。シリコン層は、第1シリコン層8と、第2シリコン層9とがこの順に積層した構造を有している。このシリコン層の側部には、側面酸化膜15が形成されている。また、金属含有層は、タングステンシリサイド層10、窒化タングステン層11、タングステン層12がこの順に積層した構造を有している。金属含有層の上には、窒化膜13が積層されている。
尚、以下の説明において、必要に応じ、P型ゲート電極19Pにおける構成とN型ゲート電極19Nにおける構成とを区別するため、符号の後にN、Pを付して示す場合がある。すなわち、第1シリコン層8Pは、ゲート電極19Pに設けられた第1シリコン層8を示し、第1シリコン層8Nは、ゲート電極19Nに設けられた第1シリコン層を示す。
第1シリコン層8は、ポリシリコンから形成されている。第1シリコン層8Nには、N型の不純物(例示;リン)がドープされている。一方、第1シリコン層8Pには、P型の不純物(例示;ボロン)がドープされている。各第1シリコン層8の厚みは、例えば、50nmである。
第2シリコン層9は、ポリシリコンであり、後述するように、第1シリコン層8に含まれる不純物が上方へ拡散することを防止する目的で設けられている。第2シリコン層9の厚みは、例えば10nm程度である。第2シリコン層9の厚みの好ましい範囲は、5nm〜20nmである。5nmより薄くなると、不純物拡散を防止する効果が得られ難くなり、20nmより厚くすると、空乏化によりトランジスタ特性が悪化し易くなる。
この第2シリコン層9には、少なくとも、下地となる第1シリコン層8と同じ導電型の不純物はドープされていない。すなわち、第2シリコン層9PにはP型の不純物はドープされておらず、第2シリコン層9NにはN型の不純物はドープされていない。具体的には、ノンドープの層であるか、又は、下地の第1シリコン層8とは逆の導電型の不純物が少量ドープされた層となっている。尚、第1シリコン層8とは逆導電型の不純物として、第2シリコン層9Pにリン(P)をドープする場合、その濃度は、1E19〜1E20(at/cm3)にする事が好ましい。1E19より低い濃度の場合、不純物拡散防止効果を得にくくなり、1E20より高い濃度の場合は、第1シリコン層8にボロン(B)をドープしても導電型をP型にする事ができなくなる事がある。
タングステンシリサイド層10は、第2シリコン層9上に形成されている。タングステンシリサイド層10は、第2シリコン層9上を完全に被覆する様に連続して形成されているのではなく、多数の粒子状のタングステンシリサイドが、互いに間隔を空けて配置された構造となっている。すなわち、タングステンシリサイド層10は、不連続に形成されている。タングステンシリサイド粒子の隙間部分には、第2シリコン層9が埋めこまれている。タングステンシリサイド層10の厚みは、3〜10nmが好ましく、より好ましくは5〜7nmである。タングステンシリサイド層10が3nmより薄いと、界面での接触抵抗(界面抵抗)が高くなることがある。また、10nmより厚いと、シリコン層中のドーパントがタングステンシリサイド層10に吸収され、シリコンの空乏化によりトランジスタ特性が劣化したり、領域Nと領域P間でタングステンシリサイド層10を介してドーパントが移動してしまう相互拡散が起こり易くなる。
窒化タングステン層11は、タングステンシリサイド層10上に形成されている。尚、タングステンシリサイド粒子が配置されていない部分では、第2シリコン層9と窒化タングステン層11とが接している。この窒化タングステン層11の厚みは、例えば、約10nmである。
タングステン層12は、窒化タングステン層11上に形成されている。タングステン層12の厚みは、例えば、約80nmである。
窒化膜13は、ゲート電極19をパターニングする際のマスクとして用いられるシリコン窒化膜である。この窒化膜13の厚みは、例えば、約200nmである。
側面酸化膜15は、ゲート電極19をパターニングする際に発生するゲート電極19端部のダメージを回復させるために形成されるものである。
続いて、上述のような構成を有する半導体装置の製造方法について説明する。図2は、半導体装置の製造方法のフローチャートを示し、図3A〜3Iは製造過程における工程断面図を示している。本実施形態に係る半導体装置は、図2に示されるステップS10〜S100の工程を経て製造される。各工程における動作の詳細について、以下に説明する。
ステップS10;素子分離絶縁膜、Pウエル層、Nウエル層
まず、図3Aに示すように、半導体基板2の所定の領域に、STI(Shallow Trench Isolation)技術により、素子分離絶縁膜5を形成する。これにより、領域Nと領域Pとが区分けされる。次に、領域NにP型不純物としてボロン(B)をドープしてPウェル層3を形成する。同様に、領域PにN型不純物としてリン(P)をドープしてNウェル層4を形成する。
まず、図3Aに示すように、半導体基板2の所定の領域に、STI(Shallow Trench Isolation)技術により、素子分離絶縁膜5を形成する。これにより、領域Nと領域Pとが区分けされる。次に、領域NにP型不純物としてボロン(B)をドープしてPウェル層3を形成する。同様に、領域PにN型不純物としてリン(P)をドープしてNウェル層4を形成する。
ステップS20;第1シリコン層の形成
次に、図3Bに示すように、半導体基板2の表面を熱酸化することにより、厚さ約4nmのゲート酸化膜7を形成する。さらに、ゲート酸化膜7上に、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により、第1シリコン層8を、厚さ約50nmとなるように形成する。この時形成される第1シリコン層8は、アモルファスであり、ノンドープである。
次に、図3Bに示すように、半導体基板2の表面を熱酸化することにより、厚さ約4nmのゲート酸化膜7を形成する。さらに、ゲート酸化膜7上に、CVD(Chemical Vapor Deposition)法により、第1シリコン層8を、厚さ約50nmとなるように形成する。この時形成される第1シリコン層8は、アモルファスであり、ノンドープである。
ステップS30;不純物注入
次に、図3Cに示すように、領域Pをレジストマスク17で覆い、領域Nのシリコン層に、約5keVの加速エネルギー、約5E15/cm2のドーズ量でN型不純物としてリン(P)をイオン注入する。これにより、領域Nの第1シリコン層8NがN導電型になる。
次に、図3Cに示すように、領域Pをレジストマスク17で覆い、領域Nのシリコン層に、約5keVの加速エネルギー、約5E15/cm2のドーズ量でN型不純物としてリン(P)をイオン注入する。これにより、領域Nの第1シリコン層8NがN導電型になる。
さらに、図3Dに示すように、領域Pを覆うレジストマスク17を除去した後、領域Nを覆うレジストマスク17を形成し、領域Pの第1シリコン層8Pに、約3keVの加速エネルギー、約1E15〜5E16/cm2、好ましくは約3E15〜1E16/cm2のドーズ量でP型不純物としてボロン(B)をイオン注入する。これにより、領域Pの第1シリコン層8PがP型導電型となる。
さらに、RTA(Rapid thermal anneal)法により、窒素雰囲気中で、900℃、10秒間の熱処理を行い、十分な深さまで注入したドーパントを拡散させる。
ステップS40;第2シリコン層の形成
続いて、図3Eに示すように、フッ酸(HF)などにて、第1シリコン層8表面の自然酸化膜層を除去した後、CVD法により、第2シリコン層9を厚さ約10nm形成する。この時形成される第2シリコン層9の厚みは、既述の通り、5nm〜20nmであることが好ましい。5nmより薄くなると、不純物拡散を防止する効果が得られ難くなり、20nmより厚くすると、空乏化によりトランジスタ特性が悪化し易くなる。尚、この第2シリコン層9はアモルファスであり、ノンドープである。
続いて、図3Eに示すように、フッ酸(HF)などにて、第1シリコン層8表面の自然酸化膜層を除去した後、CVD法により、第2シリコン層9を厚さ約10nm形成する。この時形成される第2シリコン層9の厚みは、既述の通り、5nm〜20nmであることが好ましい。5nmより薄くなると、不純物拡散を防止する効果が得られ難くなり、20nmより厚くすると、空乏化によりトランジスタ特性が悪化し易くなる。尚、この第2シリコン層9はアモルファスであり、ノンドープである。
尚、ノンドープの第2シリコン層9を形成した後、この第2シリコン層9に、下地の第1シリコン層8の不純物とは逆の導電型の不純物を、少量注入してもよい。このように、第2シリコン層9に逆導電型の不純物を注入すると、第1シリコン層8と第2シリコン層9にドープされた不純物同士が干渉し合い、第1シリコン層8に含まれる不純物が第2シリコン層9側へ移動することを抑制できる。これにより、第1シリコン層8から、後工程にて形成されるタングステンシリサイド層10へ不純物が吸収されてしまうことが抑制できる。このような効果は、特に、領域Pの第2シリコン層9Pに、少量のN型不純物(例示;リン)を注入した場合に顕著である。尚、既述のように、第1シリコン層8とは逆導電型の不純物として、第2シリコン層9Pにリン(P)をドープする場合、その濃度は、1E19〜1E20(at/cm3)にする事が好ましい。
ステップS50;タングステンシリサイド層の形成
次に、フッ酸(HF)と過酸化水素水(H2O2)の混合液を用いて、第2シリコン層9の表面に形成された自然酸化膜を除去する。そして、図3Fに示すように、第2シリコン層9層上に、タングステンシリサイド(WSi2)層10を形成する。
次に、フッ酸(HF)と過酸化水素水(H2O2)の混合液を用いて、第2シリコン層9の表面に形成された自然酸化膜を除去する。そして、図3Fに示すように、第2シリコン層9層上に、タングステンシリサイド(WSi2)層10を形成する。
このとき、タングステンシリサイド層10の下地は、第2シリコン層9であり、第1シリコン層8にドープされた不純物は存在しない。よって、第1シリコン層8にドープされた不純物が、タングステンシリサイド層10側へ拡散することが抑制される。これにより、第1シリコン層8にドープされた不純物が、タングステンシリサイド層10を介して、領域Nと領域P間で相互拡散することが抑制される。
タングステンシリサイド層10は、不連続に形成することが好ましい。例えば、CVD法により、反応室の圧力を約30〜100Pa、半導体基板2の温度を約550℃とし、流量約200sccmのジクロロシラン(SiH2Cl2)と流量約5sccmの六フッ化タングステン(WF6)とをそれぞれ供給し、約10秒間反応させることにより、不連続なタングステンシリサイド層10を形成できる。このような条件下で形成されたタングステンシリサイド層10は、多数の粒子状のタングステンシリサイドが、互いに間隔を空けて配置された不連続な層となる。尚、下地である第2シリコン層9をノンドープとした場合には、このような不連続なタングステンシリサイド層10を形成し易くなる。従って、第2シリコン層9をノンドープにすれば、不連続なタングステンシリサイド層10を形成する為の反応条件を、裕度を持って設定することができる。また、形成されるタングステンシリサイド層10層の堆積膜厚が約3〜10nm、好ましくは約5〜7nmとなるように形成するのが好ましい。既述のように、3nmより薄いと、界面での接触抵抗(界面抵抗)が高くなることがある。一方、10nmより厚いと、トランジスタ特性が劣化したり、タングステンシリサイド層10を介したドーパントの相互拡散が起こり易くなる。
タングステンシリサイド層10をこのように不連続に形成することで、領域Nと領域P間における不純物の相互拡散を、より効果的に抑制することができる。特に、領域Pにおけるタングステンシリサイド層10を不連続にすると、第1シリコン層8に含まれるボロンの相互拡散を効果的に抑制することができる。
また、タングステンシリサイド層10を形成した後、タングステンシリサイド層10上に連続的なシリコン膜を形成させることが好ましい。このようなシリコン膜は、例えば、タングステンシリサイド層形成用に反応室に供給していたWF6を停止し、ジクロロシランの流量を約300sccmにし、アルゴン(Ar)を約800sccmの流量で供給する。そして、半導体基板2の温度を約500℃、反応室の圧力を約50〜300Paとして、約5〜120秒間、好ましくは40〜120秒間、半導体基板2を処理する。このような処理により、タングステンシリサイド粒子間の隙間やタングステンシリサイド粒子の上に、ノンドープのシリコンが形成される。この時形成されるノンドープのシリコンは、タングステンシリサイド層10とは違って、連続的である。
タングステンシリサイド層10を不連続にすると、電極の抵抗が増大することがあるが、連続的なシリコンを形成させることによって、抵抗増大を抑制することができる。尚、ここで形成されたシリコンは、S40の処理で形成された第2シリコン層9に繋がっており、実質的に第2シリコン層9の一部であるとみなすことができる。
尚、本処理において形成されるシリコン膜の膜厚は、薄くしすぎると、抵抗増大を抑制する効果が十分に得られなくなる。一方、厚くしすぎると、後工程でこの上に形成する窒化タングステン(WN)層11及びタングステン(W)層12とタングステンシリサイド層10及びシリコン層との導電性が低くなり、ゲート電極19の抵抗が高くなってしまう恐れがある。そのため、ここで形成されるシリコン膜の膜厚は、約0.3〜1.5nmとするのが好ましい。シリコン膜の膜厚は、反応室の圧力、成膜(処理)時間及びジクロロシランの流量を適宜変更することにより所望の厚さとすることができる。
続いて、CVD法で形成したことにより残留した塩素やフッ素等のガスを除去する、いわゆる脱ガス処理として、約830℃、N2雰囲気で約30秒間の熱処理(RTA:Rapid Thermal Annealing)を行う。この熱処理によって、同時に領域Nの第1シリコン層8Nに注入されたN型不純物、及び領域Pの第1シリコン層8Pに注入されたP型不純物が活性化される。また、アモルファスで形成された第1シリコン層8及び第2シリコン層9は、このときポリシリコン層に変換される。
ステップS60;窒化タングステン層、タングステン層の形成
次に、図3Gに示すように、スパッタ法により、金属窒化層として厚さ約10nmの窒化タングステン(WN)層11を形成する。続いて、スパッタ法により、窒化タングステン層11上に、金属層として厚さ約80nmのタングステン(W)層12を形成する。
次に、図3Gに示すように、スパッタ法により、金属窒化層として厚さ約10nmの窒化タングステン(WN)層11を形成する。続いて、スパッタ法により、窒化タングステン層11上に、金属層として厚さ約80nmのタングステン(W)層12を形成する。
ステップS70;エッチングマスクの形成
次に、図3Hに示すように、CVD法により、タングステン層12上に厚さ約200nmのシリコン窒化膜を形成し、これをゲート電極形状にパターニングする。このシリコン窒化膜は、エッチングマスク13となる。
次に、図3Hに示すように、CVD法により、タングステン層12上に厚さ約200nmのシリコン窒化膜を形成し、これをゲート電極形状にパターニングする。このシリコン窒化膜は、エッチングマスク13となる。
ステップS80;パターニング
続いて、図3Iに示すように、シリコン窒化膜13をエッチングマスクとして、タングステン層12、窒化タングステン層11、タングステンシリサイド層10、第1シリコン層8、及び第2シリコン層9からなる積層膜を、ドライエッチングによりパターニングする。これにより、領域NにN型のポリシリコン層を含むN型ゲート電極19Nが、領域PにP型のポリシリコン層を含むP型ゲート電極19Pが、それぞれ形成される。
続いて、図3Iに示すように、シリコン窒化膜13をエッチングマスクとして、タングステン層12、窒化タングステン層11、タングステンシリサイド層10、第1シリコン層8、及び第2シリコン層9からなる積層膜を、ドライエッチングによりパターニングする。これにより、領域NにN型のポリシリコン層を含むN型ゲート電極19Nが、領域PにP型のポリシリコン層を含むP型ゲート電極19Pが、それぞれ形成される。
ステップS90;熱処理
次に、S80のパターニング時にダメージを受けた各ゲート電極の端部を回復させるべく、熱処理を行う。この熱処理によって、各ゲート電極19のポリシリコン層(第1、第2シリコン層)の側面に側面酸化膜15が形成され、ダメージも回復される。
次に、S80のパターニング時にダメージを受けた各ゲート電極の端部を回復させるべく、熱処理を行う。この熱処理によって、各ゲート電極19のポリシリコン層(第1、第2シリコン層)の側面に側面酸化膜15が形成され、ダメージも回復される。
シリコン層の一部が、窒化タングステン層11と接していた場合、このダメージ回復(側面酸化膜15形成)のための熱処理によって、第2シリコン層9と窒化タングステン層11とが反応し、タングステンシリサイド窒化層(WSiN層)が形成される可能性がある。しかしながら、本実施形態では、窒化タングステン層11は、高濃度の不純物を含むポリシリコン層とではなく、ノンドープのシリコン膜(第2シリコン層9)と接しているため、WSiN層は形成されたとしても非常に薄い。従って、ゲート電極19の電気抵抗が増大するのを抑制することができる。尚、WSiN層の形成を抑制できるのは、本実施形態で示した様に、窒化タングステン層11と接するシリコン膜(第2シリコン層9)がノンドープであるために、熱処理を行っても両者の反応が進みにくいためと推測される。一方、従来例のように、窒化タングステン層が不純物を多量に含むシリコン層と接した状態で熱処理を行うと、シリコン層に含まれる不純物によって両者の反応が促進され、厚いWSiN層が形成され易いと推測される。
ステップS100;ソース・ドレイン領域の形成
次に、領域Pをレジストマスク(図示せず)で覆い、領域NにN型不純物(例えばヒ素(As))を高濃度にイオン注入することにより、ソース・ドレイン領域6Nを形成する。続いて領域Pを覆うレジストマスクを除去した後、領域Nを覆うレジストマスク(図示せず)を形成し、領域PにP型不純物(例えばボロン(B))を高濃度にイオン注入することによりソース・ドレイン領域6Pを形成する。
次に、領域Pをレジストマスク(図示せず)で覆い、領域NにN型不純物(例えばヒ素(As))を高濃度にイオン注入することにより、ソース・ドレイン領域6Nを形成する。続いて領域Pを覆うレジストマスクを除去した後、領域Nを覆うレジストマスク(図示せず)を形成し、領域PにP型不純物(例えばボロン(B))を高濃度にイオン注入することによりソース・ドレイン領域6Pを形成する。
以上の工程により、図1で示したような、領域NにN型ゲート電極19Nを備えたNチャネルトランジスタが、領域PにP型ゲート電極19Pを備えたPチャネルトランジスタが完成する。
本実施形態に係る半導体装置の製造方法を用いれば、第2シリコン層9がノンドープであるか、又は、下地の第1シリコン層8とは逆の導電型の不純物がドープされているので、第1シリコン層8にドープされた不純物が、金属含有層側へ拡散することを防止できる。これにより、第1シリコン層8に含まれる不純物量が不足することなく、全体に不純物を行き渡らせることができる。よって、空乏化によるトランジスタの劣化を防止することができる。その結果、ゲート電極19とゲート絶縁膜7との界面近傍の抵抗が高くなることもなく、デバイスの動作を高速に保つことが可能となる。
また、シリコン層と金属窒化物層(例示;窒化タングステン)とが接していた場合に懸念される金属シリコン窒化物の生成も、生成される厚みを薄くすることができるので、ゲート電極の高抵抗化を抑えることができる。
また、シリコン層上に金属シリサイド層が接する場合でも、シリコン層から金属シリサイド層への不純物拡散を抑制できる。これにより、特に、デュアルゲート構造を有する半導体装置を製造する場合、製造中に金属シリサイド層を介して領域Nと領域P間で不純物が相互拡散することを防止できる。更には、金属シリサイド層を不連続に形成することと併せれば、不純物の相互拡散抑制効果を、相乗的に高めることが可能である。
尚、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態においては、金属含有層に含まれる金属としてタングステンを用いた例を示した。タングステンは、耐熱性や酸化に強いといった観点から、ゲート電極として好ましい。但し、金属含有層に含まれる金属としては、タングステンに限られるものではなく、例えば、コバルト(Co)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)又はタンタル(Ta)等の他の高融点金属を用いることも可能である。
1 半導体装置
2 半導体基板
3 Pウエル層
4 Nウエル層
5 素子分離絶縁膜
6 ソース・ドレイン領域
7 ゲート絶縁膜
8 第1シリコン層
9 第2シリコン層
10 タングステンシリサイド層
11 窒化タングステン層
12 タングステン層
13 エッチングマスク
15 側面酸化膜
17 フォトレジスト
19 ゲート電極
2 半導体基板
3 Pウエル層
4 Nウエル層
5 素子分離絶縁膜
6 ソース・ドレイン領域
7 ゲート絶縁膜
8 第1シリコン層
9 第2シリコン層
10 タングステンシリサイド層
11 窒化タングステン層
12 タングステン層
13 エッチングマスク
15 側面酸化膜
17 フォトレジスト
19 ゲート電極
Claims (21)
- 半導体基板上に、N型ゲート電極を有するNチャネルトランジスタと、P型ゲート電極を有するPチャネルトランジスタとの双方が形成された半導体装置であって、
前記P型ゲート電極は、
最下層に設けられ、P導電型の不純物がドープされている第1シリコン層と、
前記第1シリコン層上に積層された第2シリコン層と、
前記第2シリコン層上に積層された金属含有層とを有し、
前記N型ゲート電極は、
最下層に設けられ、N導電型の不純物がドープされている第3シリコン層と、
前記第3シリコン層上に積層された第4シリコン層と、
前記第4シリコン層上に積層された前記金属含有層とを有し、
前記第2シリコン層及び前記第4シリコン層の少なくとも一方は、それぞれの下地となる前記第1シリコン層または前記第3シリコン層にドープされた不純物と同じ導電型の不純物がドープされていない
半導体装置。 - 請求項1に記載された半導体装置であって、
前記金属含有層は、
金属シリサイド層と、
前記金属シリサイド層上に積層された金属窒化物層と、
前記金属窒化物層上に積層された金属層と、を含み、
前記金属シリサイド層は、構成粒子が不連続に形成されている
半導体装置。 - 請求項2に記載された半導体装置であって、
前記金属シリサイド層と前記金属窒化物層の間に、構成粒子が連続的に形成された第5のシリコン層を有する
半導体装置。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載された半導体装置であって、
前記金属は、Co、Ti、W、Ni、Mo、Taからなる集合から選ばれる少なくとも一つの高融点金属である
半導体装置。 - 請求項1乃至4のいずれかに記載された半導体装置であって、
前記第2シリコン層及び前記第4シリコン層の少なくとも一方には、それぞれの下地となる前記第1シリコン層または前記第3シリコン層にドープされた不純物とは逆の導電型の不純物がドープされている
半導体装置。 - 半導体基板上に、ゲート酸化膜を介して形成されたゲート電極を備える半導体装置であって、
前記ゲート電極は、
前記ゲート酸化膜に接して形成されたシリコン層と、
前記シリコン層上に積層され、金属を含有する金属含有層と、
を有し、
前記シリコン層は、
前記ゲート酸化膜側に設けられ、第1導電型の不純物がドープされている第1シリコン層と、
前記第1シリコン層上に積層され、前記第1導電型の不純物がドープされていない第2シリコン層と、を有している
半導体装置。 - 請求項6に記載された半導体装置であって、
前記金属含有層は、
前記第2シリコン層上に積層された金属シリサイド層と、
前記金属シリサイド層上に積層された金属窒化物層と、
前記金属窒化物層上に積層された金属層と、を含む
半導体装置。 - 請求項6又は7に記載された半導体装置であって、
前記金属は、Co、Ti、W、Ni、Mo、Taからなる集合から選ばれる少なくとも一つの高融点金属である
半導体装置。 - 請求項8に記載された半導体装置であって、
前記金属は、Wである
半導体装置。 - 請求項6乃至9のいずれかに記載された半導体装置であって、
前記第2シリコン層には、前記第1導電型とは逆の第2導電型の不純物がドープされている
半導体装置。 - 請求項6乃至10のいずれかに記載された半導体装置であって、
前記第1導電型は、P導電型であり、
前記第1シリコン層には、ボロン(B)がドープされている
半導体装置。 - 半導体基板上にゲート酸化膜を形成する工程と、
前記ゲート酸化膜上に、ゲート電極を形成するゲート電極形成工程と、
を具備し、
前記ゲート電極形成工程は、
前記ゲート酸化膜上に、第1シリコン層を積層する第1シリコン層形成工程と、
前記第1シリコン層に不純物を注入する不純物注入工程と、
前記第1シリコン層上に、第2シリコン層を積層する第2シリコン層形成工程と、
前記シリコン層上に、金属を含有する金属含有層を積層する金属含有層形成工程と、
前記シリコン層及び前記金属含有層を含む積層体を、少なくともPチャネルトランジスタ形成領域とNチャネルトランジスタ形成領域とが分割されるようにパターニングするパターニング工程と、を有し、
前記不純物注入工程において、前記Pチャネルトランジスタ形成領域にはP導電型の不純物を、前記Nチャネルトランジスタ形成領域にはN導電型の不純物を、それぞれ注入し、
前記第2シリコン層形成工程において、少なくとも、下地の第1シリコン層と同じ導電型の不純物を注入しない
半導体装置の製造方法。 - 請求項12に記載された半導体装置の製造方法であって、
前記金属含有層形成工程は、前記第2シリコン層上に金属シリサイド層を形成する金属シリサイド層形成工程、を有する
半導体装置の製造方法。 - 請求項13に記載された半導体装置の製造方法であって、
前記金属シリサイド層形成工程において、前記金属シリサイド層を不連続に形成する
半導体装置の製造方法。 - 請求項13又は14に記載された半導体装置の製造方法であって、
前記金属含有層形成工程は、更に、
前記金属シリサイド層上に、金属窒化物層を形成する金属窒化物形成工程と、
前記金属窒化物層上に、金属層を形成する工程と、を有する
半導体装置の製造方法。 - 請求項15に記載された半導体装置の製造方法であって、
更に、前記金属シリサイド層の形成工程と前記金属窒化物層の形成工程の間に、構成粒子が連続的に形成された第3シリコン層を形成する工程を有する、
半導体装置の製造方法。 - 請求項12乃至16のいずれかに記載された半導体装置の製造方法であって、
前記金属は、Co、Ti、W、Ni、Mo、Taからなる集合から選ばれる少なくとも一つの高融点金属である
半導体装置の製造方法。 - 請求項17に記載された半導体装置の製造方法であって、
前記金属は、Wである
半導体装置の製造方法。 - 請求項12乃至18のいずれかに記載された半導体装置の製造方法であって、
前記第2シリコン層形成工程において、下地の第1シリコン層と逆の導電型の不純物を注入する
半導体装置の製造方法。 - 半導体基板上にゲート酸化膜を形成する工程と、
前記ゲート酸化膜上に、ゲート電極を形成するゲート電極形成工程と、
を具備する半導体装置の製造方法であって、
前記ゲート電極形成工程は、
前記半導体基板上に、前記ゲート酸化膜を介して、第1シリコン層を形成する工程と、
前記第1シリコン層に、第1導電型の不純物を注入する工程と、
前記第1シリコン層上に、前記第1シリコン層に接する様に、少なくとも前記第1導電型の不純物がドープされていない第2シリコン層を形成する第2シリコン層形成工程と、
前記第2シリコン層上に、金属を含有する金属含有層を積層する金属含有層積層工程と、
を具備する
半導体装置の製造方法。 - 請求項20に記載された半導体装置の製造方法であって、
前記金属含有層積層工程は、
前記第2シリコン層上に、金属シリサイド層を形成する金属シリサイド層形成工程と、
前記金属シリサイド層上に、金属窒化物層を形成する金属窒化物形成工程と、
前記金属窒化物層上に、金属層を形成する工程と、を有する
半導体装置の製造方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007281918A JP2008182189A (ja) | 2006-12-25 | 2007-10-30 | 半導体装置及びその製造方法 |
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JP2006347874 | 2006-12-25 | ||
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019125645A (ja) * | 2018-01-15 | 2019-07-25 | 富士通株式会社 | 赤外線検出器、撮像素子、撮像システム、赤外線検出器の製造方法 |
-
2007
- 2007-10-30 JP JP2007281918A patent/JP2008182189A/ja active Pending
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