JP2008181141A - 液晶表示装置およびそれに用いるカラーフィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】多原色のLEDを時分割した光源と、三原色のカラーフィルタを用いた液晶表示素子とで多原色表示を行う液晶表示装置用の顔料分散型カラーフィルタで、その青フィルタが、青LEDの発光スペクトルをカットせず、緑LEDの発光スペクトルを十分にカットする分光透過率を有するカラーフィルタを提供すること。
【解決手段】透明樹脂膜中に顔料を分散したカラーフィルタで、青フィルタに用いる顔料としてバイオレット顔料とシアン顔料を共存させたこと。青フィルタの分光透過率のピーク波長が、青LEDの発光スペクトルのピーク波長の内、最大波長と最小波長の間に存在すること。
【選択図】図4

Description

本発明は、液晶表示装置およびそれに用いるカラーフィルタに関するものであり、特に、多原色LEDをバックライトの光源とし、カラーフィルタを用いた、時分割による多原色表示の液晶表示装置およびそれに好適なカラーフィルタに関する。
直視する液晶表示装置のカラー表示は、デジタル表示計器などで用いられているセグメント型の液晶表示装置においては、例えば、光シャッタとしての液晶表示素子の外側に、セグメント電極に対応した形状に特定の色のカラーフィルタパターンを設け、各セグメント部分が各特定の色に表示されるようにカラー表示を行っている。
また、ノートPCや、カラーTVなどに広く用いられているマトリックス型の液晶表示装置においては、任意の文字や画像が表示できるように、画素電極が水平及び垂直方向に規則的に多数配列されており、この画素電極に対応し、光の三原色である赤(R)、緑(G)、青(B)のカラーフィルタの画素を規則的に液晶表示素子の内側に設け、フルカラーのカラー表示を行っている。
この画素の細分化が十分になされていれば、ある一定距離以上離れてみると、目の分解能を超えるため赤(R)、緑(G)、青(B)の各々の色として認識されず、混合した色として認識される。
すなわち、マトリックス型の液晶表示装置においては、赤(R)、緑(G)、青(B)の三画素を用いて、それぞれ空間的に混合することによって、任意の文字や画像の中間色を表示している。所謂、並置加法混色によってカラー表示を行っている。
透過型液晶表示装置では、光源であるバックライトとして、一般に白色光源が用いられている。液晶表示素子を無彩色の白黒シャッターとして機能させ、各画素の白黒シャッターの開閉の度合いを電気的に制御することによって、各画素の透過光量を変化させ中間調を表現している。
この透過型液晶表示装置の色再現域は、バックライトの発光スペクトル、カラーフィルタの分光透過率、及び液晶の電気光学特性によってほぼ定まるものである。
バックライトの光源としては、演色性に優れた3波長域発光型蛍光ランプ(三波長管)が広く用いられ、またカラーフィルタとしては、耐熱性、耐光性などに優れた顔料分散型カラーフィルタが広く用いられている。
透過型液晶表示装置の色再現域は、近年、三波長管の発光スペクトル、及びカラーフィルタの分光透過率に検討が加えられ、両者が最適な組み合わせとなるように、蛍光体の組成、及びカラーフィルタの組成に工夫がなされ、CRTと同等の色再現域を有するものとなった。
しかし、昨今は、色再現域、特に彩度において、CRTと同等以上の特性が要望されるようになった。
上記カラーフィルタを用いた透過型液晶表示装置においては、カラーフィルタの透過率は20%〜30%であり、かなりの量の光がカットされており光の利用効率は元来よくな
い。更に彩度を向上させるには、例えば、カラーフィルタの膜厚を厚くすることによって達成できるものの、光の利用効率は更に悪化してしまう。
すなわち、三原色の顔料分散型カラーフィルタを用い、並置加法混色によって色再現域、特に彩度を大幅に改善できる余地は少ない。
そこで、原色を多数(4以上)用いることにより色再現域を改善することが考えられる。しかし、多数色の顔料分散型カラーフィルタは、三原色の場合に比べ解像度が落ちることになる。また、彩度を向上させるために挟帯域のカラーフィルタを用いることとなり、光の利用効率が更に悪化するので多原色化は好ましいものではない。
一方、直視する液晶表示装置のカラー表示においては、上記三原色のカラーフィルタを用いた並置加法混色によるカラー表示に対し、カラー画像を時間的に赤(R)、緑(G)、青(B)の三画像に分け、この三画像を高速で順次に切り替えて一つのカラー画像を構成するカラー表示方式がある。
この順次に切り替え、繰り返す速度が十分に速ければ、ちらつきとして認識されず、また、目の残像効果により色が混合されカラー画像として認識される。
この方式は、フィールド順次法、色順次法、時分割法などと呼ばれ、時間的に色を混合するもので、所謂、継時加法混色によってカラー表示を行うものである。
尚、この時分割法によるカラー表示は、古くはカラーTVの標準方式が、白黒方式との両立性のあるNTSC方式に統一される以前に、CBS方式と称しCRTのカラー表示に一時期ではあるが用いられたことがある。
近年における透過型液晶表示装置の例としては、例えば、「電子材料」1999年6月別冊に、「カラーフィルタレス技術」として時分割法による、直視する透過型液晶表示装置についての記述がある。
この方法は、バックライト自体に三原色を発光する機能をもたせ、赤(R)、緑(G)、青(B)を順次に、繰り返し高速で発光させ、液晶表示素子を白黒シャッターとして機能させたものである。この方法は、軽薄短小などの液晶表示装置が本来有する特徴を生かそうとの立場にたったものといえる。
この方法によれば、カラーフィルタを省くことにより、光の利用効率を大幅に向上させ、また解像度を向上させることができるものとなる。
しかし、バックライトの光源は蛍光体を用いた冷陰極線管を使用したものであり、色再現域、特に彩度の大幅な改善は困難なものといえる。
また、近年、青色のLED(Light Emitting Diode)が実用され、蛍光体の発光に代わり、色再現域が広く彩度が高いLEDをバックライトの光源として使用する試みが進んでいる。
例えば、携帯電話用液晶表示装置のバックライトとして、青色のLEDと黄緑色の蛍光体とを組み合わせたタイプの白色光源が用いられている。また、例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)のLEDを一個のパッケージにモールドしたマルチチップタイプが開発されている。
これらは、カラーフィルタを用いた前記並置加法混色による液晶表示装置の白色のバックライトとして用いるものであるが、LEDのもつ高速応答性を利用し、時分割法におけるバックライトの光源として使用する試みも進んでいる。
例えば、「カラーフォーラムJAPAN2001予稿集」に、「LED光源を用いた時分割式多原色表示方法の開発」として、LEDをバックライトの光源とし、6原色のLEDを用いた時分割法による直視する透過型液晶表示装置についての提案がある。
この方法による透過型液晶表示装置の色再現域は、CRTのもつ色再現域に比べ大幅に広い色再現域のものとなっている。
図1は、この方法による透過型液晶表示装置の概念を説明する断面図である。 図1に示すように、この透過型液晶表示装置は、バックライト(1)と液晶表示素子(2)で構成されたものである。バックライト(1)の光源は、発光スペクトルの異なる2種類の第一白色光源(W1)、第二白色光源(W2)からなり、また、液晶表示素子(2)は、ガラス基板(6A)上にフィルタ画素(7)、透明電極(8A)が形成されたカラーフィルタ(3)と、液晶(5)と、ガラス基板(6B)上に画素電極(8B)が形成された対向基板(4)とで構成されている。
また、図2は、図1におけるカラーフィルタ(3)の分光透過率の概念を示すものであり、また、第一白色光源(W1)、第二白色光源(W2)を構成するLEDの発光スペクトルの概念を示す説明図である。
図1、及び図2に示すように、液晶表示素子(2)には、三原色の赤(R)、緑(G)、青(B)のフィルタ画素(7)が設けられており、並置加法混色によってカラー表示を行うようになっている。
また、バックライト(1)の光源は、発光スペクトルの異なる2種類の第一白色光源(W1)と第二白色光源(W2)が高速で交互に発光し、第一白色光源(W1)と第二白色光源(W2)の交互の発光に同期して液晶を駆動し画像を表示する。
第一白色光源(W1)は、狭帯域の発光スペクトルをもつ第一赤LED(R1)、第一緑LED(G1)、第一青LED(B1)で構成されており、また、第二白色光源(W2)は、第一赤LED(R1)、第一緑LED(G1)、第一青LED(B1)とは各々異なったピーク波長をもつ第二赤LED(R2)、第二緑LED(G2)、第二青LED(B2)で構成されている。
このLEDの6原色は、上記カラーフィルタの三原色の各々に対応した2原色である。(カラーフィルタ1原色にLED2原色)
この第一白色光源(W1)と第二白色光源(W2)を高速で交互に発光させることによって、すなわち、時分割することによって、6原色によるカラー表示を行うようになっている。
この方法による透過型液晶表示装置は、バックライトの光源として高速応答性があり、発光スペクトルが狭帯域なLEDを用い、時分割法によって6原色とすることによって、三原色における解像度を落とすことなく、また、光の利用効率を低下させることなく、色再現域を広く、特に彩度を高くすることができるものとなる。
このような透過型液晶表示装置に用いるカラーフィルタの分光透過率は、図2に示すように、例えば、青(B)フィルタは、波長500nm以上をカットして、波長400nm
〜500nmを透過する範囲とし、波長400nm〜500nm内にての分光透過率のピーク波長の巾が広く、光源であるLEDの発光スペクトルがカットされないものが好ましい。
図3は、顔料分散型カラーフィルタの一例の分光透過率を示すものであるが、図3に示すように、例えば、青(B)フィルタにては、図中斜線(a)に示すように、波長400nm〜500nm内の短波長側の透過率が低く、青(B)LEDの発光スペクトルの一部がカットされてしまうものとなる。
また、図中斜線(b)に示すように、波長500nm以上での透過率が高く、緑(G)LEDの発光スペクトルの一部が青(B)フィルタによってカットされないものとなる。
従って、現状の顔料分散型カラーフィルタを用いた際には、バックライトの光源として発光スペクトルが狭帯域なLEDを用いても、広い色再現域を得ることは困難なものとなる。
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、CRTのもつ色再現域に比べ大幅に広い色再現域の液晶表示装置を具現化するための、多原色のLEDを時分割したバックライトの光源と、三原色のカラーフィルタを用いた液晶表示素子とで多原色表示を行う液晶表示装置に用いる顔料分散型カラーフィルタであって、その青フィルタの分光透過率が、青LEDの発光スペクトルをカットしないように、波長400nm〜500nm内の短波長側の透過率が高く、緑LEDの発光スペクトルを十分にカットするように波長500nm以上での透過率が低いカラーフィルタを提供することを課題とする。
本発明は、三原色のカラーフィルタを用いた液晶表示素子と、6原色のLEDをバックライトの光源とし、LEDの2原色がカラーフィルタの1原色に対応した多原色のLEDを時分割した光源とでカラー表示をする直視型液晶表示装置おいて、前記カラーフィルタが透明樹脂膜中に顔料を分散したものであり、前記カラーフィルタの青フィルタの分光透過率のピーク波長が、光源とする複数の青LEDの発光スペクトルのピーク波長の内、最大波長と最小波長の間に存在する、ことを特徴とする液晶表示装置である。
また、本発明は、前記青フィルタを透過する複数の青LEDの透過光比率に対する、前記青フィルタを透過する複数の緑LEDの透過光比率の割合(B−G光源混色率)が、10%以下であることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置である。
また、本発明は、請求項1又は2記載の液晶表示装置に用いられるカラーフィルタである。
本発明は、カラーフィルタが透明樹脂膜中に顔料を分散したものであって、青フィルタに用いる顔料としてバイオレット顔料とシアン顔料を共存させたカラーフィルタであるので、青フィルタの分光透過率が、青LEDの発光スペクトルをカットしないように、波長400nm〜500nm内の短波長側の透過率が高く、緑LEDの発光スペクトルを十分にカットするように波長500nm以上での透過率が低いカラーフィルタとなる。
従って、三原色のカラーフィルタを用いた液晶表示素子と、多原色のLEDを時分割した光源とでカラー表示をする直視型液晶表示装置に使用されるカラーフィルタとして好適
なものとなる。
また、本発明は、上記カラーフィルタにおいて、青フィルタの分光透過率のピーク波長が、光源とする複数の青LEDの発光スペクトルのピーク波長の内、最大波長と最小波長の間に存在するカラーフィルタであるので、複数の青LEDの発光スペクトルを有効に活用できるものとなる。
また、本発明は、上記カラーフィルタにおいて、B−G光源混色率が10%以下のカラーフィルタであるので、良好な色再現域が得られるものとなる。
以下に、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図4は、本発明によるカラーフィルタの一例を示す説明図である。図4は青フィルタの分光透過率(図中太線)を示したものであるが、青フィルタの透過は、波長400nm〜500nmの範囲にあり、波長400nm〜500nm内の短波長側の透過率が高いものとなっている。
この青フィルタに用いる顔料は、バイオレット顔料(図中鎖線)とシアン顔料(図中細線)が共存したものである。バイオレット顔料は、元来、波長400nm〜500nm内の短波長側の透過率が高いものなので、このバイオレット顔料をもとにして、バイオレット顔料にシアン顔料を共存させて、バイオレット顔料が有する波長600nm以上の透過を抑える。
この際のシアン顔料には、波長500nm〜600nmに好ましくない透過があるが、この透過はバイオレット顔料によって抑えられてしまう。
従って、バイオレット顔料とシアン顔料を共存させることによって得られる青フィルタは、波長400nm〜500nm内の短波長側の透過率が高くなり、青LEDの発光スペクトルをカットしないものとなる。また、波長500nm以上での透過率が低くなり、緑LEDの発光スペクトルを十分にカットするものとなる。すなわち、多原色のLEDを時分割したバックライトの光源と、三原色のカラーフィルタを用いた液晶表示素子とで多原色表示を行う液晶表示装置に用いるカラーフィルタとして好適なものとなる。
図5は、多原色として、例えば、6原色のLEDをバックライトの光源とし、LEDの2原色がカラーフィルタの1原色に対応した際の、6原色のLEDの発光スペクトルの例を示す説明図である。
青LEDとして、ピーク波長の異なる第一青LED(B1)、第二青LED(B2)、緑LEDとして、ピーク波長の異なる第一緑LED(G1)、第二緑LED(G2)、赤LEDとして、ピーク波長の異なる第一赤LED(R1)、第二赤LED(R2)が示されている。
第一白色光源(W1)は、第一青LED(B1)(ピーク波長:435nm)、第一緑LED(G1)(ピーク波長:505nm)、第一赤LED(R1)(ピーク波長:600nm)で構成され、また、第二白色光源(W2)は、第二青LED(B2)(ピーク波長:465nm)、第二緑LED(G2)(ピーク波長:520nm)、第二赤LED(R2)(ピーク波長:655nm)で構成される。
このような6原色を用いた際の色再現域は、図6のu’v’色度図に示すようなものと
なり、その色再現域(c)は、三原色表示のCRTの色再現域(d)に比べ大幅に広くなる。
従って、液晶表示素子のカラーフィルタとして、本発明によるカラーフィルタを用い、光源として、上記6原色のLEDを時分割した光源を用いることにより、色再現域が大幅に広がり、特に、彩度の高い透過型液晶表示装置を提供することが可能となる。
また、本発明は、青フィルタの分光透過率のピーク波長が、光源とする複数の青LEDの発光スペクトルのピーク波長の内、最大波長と最小波長の間に存在することを特徴とするものである。
例えば、青LEDとして、ピーク波長の異なる第一青LED(B1)(ピーク波長:435nm)と、第二青LED(B2)(ピーク波長:465nm)を用いた際に、液晶表示素子に用いる青フィルタは、その分光透過率のピーク波長が、波長465nm〜波長435nm間にあることである。
青フィルタの分光透過率のピーク波長を、最大波長と最小波長の間に設定することによって、両LEDの発光スペクトルの一部がカットされてしまうことが減少し、両LEDの発光スペクトルを有効に活用できるものとなる。
また、多原色のLEDを光源とし、三原色のカラーフィルタを用いた液晶表示素子にては、その三原色のカラーフィルタは、当該色フィルタに対応するLEDの発光スペクトルをカットせずに透過させ、他の対応しないLEDの発光スペクトルをカットすることが要求される。
これにより、カラーフィルタは、各々の色にて、他の対応しないLEDの混色を少なくし、彩度の高い色再現を可能とする。
青フィルタにては、例えば、上記2個の青LEDからの発光スペクトルをカットせずに透過させ、2個の緑LEDからの発光スペクトルを十分にカットすることが要求される。
本発明は、青フィルタを透過する複数の青LEDの透過光比率に対する、青フィルタを透過する複数の緑LEDの透過光比率の割合(B−G光源混色率)が、10%以下、好ましくは5%以下であることを特徴とするものである。
B−G光源混色率が10%以上では良好な色再現域が得られず、10%以下であることが好ましい。また、B−G光源混色率が5%以下であると、明度の低下が大きくなってしまうが、更に彩度を高いものにするためには5%以下であることが好ましい。
このようなB−G光源混色率の好ましい範囲は、以下に説明するシミュレーションによって見出した。
本願においては、青フィルタを透過する複数の青LEDの透過光比率(Tb )に対する、青フィルタを透過する複数の緑LEDの透過光比率(Tg )の割合(Tg /Tb )をB−G光源混色率(H)(H=Tg /Tb )と称し、このB−G光源混色率(H)をもって、使用するLEDに対する青フィルタの性能の指標とした。
図7及び図8は、青フィルタのB−G光源混色率(H)のシミュレーションを説明するための、青フィルタの分光透過率とLEDの発光スペクトルを表したものである。尚、図7及び図8において、青フィルタ同一のものである。
先ず、バイオレットフィルタ、及びシアンフィルタを作成した。バイオレットフィルタとして、バイオレット顔料にC.I.Pig Violet 23を用い透明樹脂中に分散させた、膜厚0.6μm、顔料の含有量60.0%のものを作成した。また、シアンフィルタとして、シアン顔料にC.I.Pig Blue 15:3 を用い透明樹脂中に分散させた、膜厚0.4μm、顔料の含有量62.5%のものを作成した。
得られたバイオレットフィルタの分光透過率は図中鎖線で、またシアンフィルタの分光透過率は図中細線で表している。
次に、両フィルタの分光透過率から青フィルタの分光透過率を算出した。(図中太線)
続いて、この青フィルタに対し、図7中、×印で示す第一青LED(B1)(ピーク波長435nm)を照射した際の、第一青LED(B1)の透過光比率(Tb1)を算出し、Tb1=0.537を得た。
同様にして、この青フィルタに対し、図8中、×印で示す第一緑LED(G1)(ピーク波長505nm)を照射した際の、第一緑LED(G1)の透過光比率(Tg1)を算出し、Tg1=0.036を得た。
これより、青フィルタのB−G光源混色率(H)を算出し、第一青LED(B1)、第一緑LED(G1)に対する青フィルタのB−G光源混色率(H)は6.6%を得た。(H=Tg1/Tb1=0.036/0.537=0.066)
このようにして、バイオレットフィルタの膜厚、及びシアンフィルタの膜厚を変化させた際の青フィルタの分光透過率を算出し、各々の膜厚の組み合わせ、すなわち、バイオレット顔料とシアン顔料とが共存する比率を変化させた際の、各種青フィルタのB−G光源混色率(H)を算出した。
得られたB−G光源混色率の中から選択したサンプルを作成した結果、上記のようにB−G光源混色率が10%以下にて良好な色再現域が得られることを見出した。
LEDをバックライトの光源とし、6原色のLEDを用いた時分割法による直視する透過型液晶表示装置の概念を説明する断面図である。 図1におけるカラーフィルタの分光透過率、第一白色光源、第二白色光源を構成するLEDの発光スペクトルの概念を示す説明図である。 顔料分散型カラーフィルタの一例の分光透過率を示す説明図である。 本発明によるカラーフィルタの一例を示す説明図である。 6原色のLEDの発光スペクトルの例を示す説明図である。 6原色を用いた際の色再現域を表すu’v’色度図である。 青フィルタの分光透過率と青LEDの発光スペクトルを表した説明図である。 青フィルタの分光透過率と緑LEDの発光スペクトルを表した説明図である。
符号の説明
1・・・バックライト
2・・・液晶表示素子
3・・・カラーフィルタ
4・・・対向基板
5・・・液晶
6A、6B・・・ガラス基板
7・・・フィルタ画素
8A・・・透明電極
8B・・・画素電極
R・・・赤フィルタの分光透過率
G・・・緑フィルタの分光透過率
B・・・青フィルタの分光透過率
W1・・・第一白色光源
W2・・・第二白色光源
R1・・・第一赤LED
R2・・・第二赤LED
G1・・・第一緑LED
G2・・・第二緑LED
B1・・・第一青LED
B2・・・第二青LED
(a)・・・波長400nm〜500nm内の短波長側の透過率が低い部分
(b)・・・波長500nm以上での透過率が高い部分
(c)・・・6原色を用いた際の色再現域
(d)・・・三原色表示のCRTの色再現域

Claims (3)

  1. 三原色のカラーフィルタを用いた液晶表示素子と、6原色のLEDをバックライトの光源とし、LEDの2原色がカラーフィルタの1原色に対応した多原色のLEDを時分割した光源とでカラー表示をする直視型液晶表示装置おいて、前記カラーフィルタが透明樹脂膜中に顔料を分散したものであり、前記カラーフィルタの青フィルタの分光透過率のピーク波長が、光源とする複数の青LEDの発光スペクトルのピーク波長の内、最大波長と最小波長の間に存在する、ことを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記青フィルタを透過する複数の青LEDの透過光比率に対する、前記青フィルタを透過する複数の緑LEDの透過光比率の割合(B−G光源混色率)が、10%以下であることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  3. 請求項1又は2記載の液晶表示装置に用いられるカラーフィルタ。
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