JP2008180782A - 液晶表示装置の駆動方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、V字型スイッチング特性を示すスメクチック液晶に好適な液晶表示装置の駆動方法を提供することを主目的とする。
【解決手段】本発明は、単安定性かつV字型スイッチング特性を示すスメクチック液晶を用い、複数のソース線に電圧を印加する書き込み期間と、上記書き込み期間後に、光源を点灯させる点灯期間と、上記点灯期間後に、上記複数のソース線に同時にゼロ電圧を印加するリセット期間とを有し、上記リセット期間にて、複数のゲート線に同時に電圧を印加する時間が、上記スメクチック液晶の応答に要する時間よりも長いことを特徴とする液晶表示装置の駆動方法を提供することにより、上記目的を達成する。
【選択図】図5

Description

本発明は、V字型スイッチング特性を示す単安定型のスメクチック液晶を用いた液晶表示装置の駆動方法に関するものである。
近年、カラー液晶表示装置の開発が活発に行われている。カラー表示を実現する方法としては、一般にカラーフィルタ方式とフィールドシーケンシャル方式がある。カラーフィルタ方式は、バックライトとして白色光源を用い、R・G・Bのマイクロカラーフィルタを各画素に付随させることによりカラー表示を実現させるものである。これに対し、フィールドシーケンシャル方式は、バックライトをR・G・B・R・G・B…と時間的に切り替え、それに同期させて液晶の白黒シャッターを開閉し、網膜の残像効果により色を時間的に混合させ、これによりカラー表示を実現させるものである。このフィールドシーケンシャル方式は、1画素でカラー表示ができ、透過率の低いカラーフィルタを用いなくてすむので、明るく高精細なカラー表示が可能となり、低消費電力および低コストを実現することができる点で有用である。
フィールドシーケンシャル方式による駆動には、例えばスメクチック液晶が用いられる。スメクチック液晶の電気光学特性としては、例えば図10(a),(b)に示すようなヒステリシスを示す特性、例えば図10(c)に示すようなハーフV字型スイッチング特性、例えば図10(d)に示すようなV字型スイッチング特性、などが知られている。
図10(a)に例示するような電圧無印加時に安定状態を二つ有する双安定性を示すものは、明、暗の2状態でのスイッチングに限られ、メモリー性を有するものの、階調表示ができない。これに対して、図10(c),(d)に例示するような電圧無印加時の液晶の状態がひとつの状態で安定化している(以下、これを「単安定」と称する。)ものは、電圧変化により液晶のダイレクタ(分子軸の傾き)を連続的に変化させ透過光度をアナログ変調することで階調表示を可能とするものとして注目されている(非特許文献1参照)。
スメクチック液晶の中では、ハーフV字型スイッチング特性を示す液晶材料に比べて、V字型スイッチング特性を示す液晶材料の方が種類が多く、材料選択の幅が広い。
V字型スイッチング特性を示すスメクチック液晶を用いた液晶表示装置では、液晶が正負両極性の電圧に応答するため、液晶の駆動が不十分であったり、液晶への印加電圧の大きさが不適切であったりすると、光漏れが生じて、表示すべき色とは異なる色が表示されてしまい、色再現性が低下するという問題がある。特に、スメクチック液晶がV字型スイッチング特性を示し、かつ自発分極を有する場合には、スメクチック液晶が駆動して自発分極の向きが反転すると、各画素ではスメクチック液晶の分極によって電荷が減少するため、液晶への印加電圧の大きさが不適切となり、光漏れが発生するという問題が顕著になる。
スメクチック液晶の駆動方法として、消去処理時に、複数の画素電極の同時選択による液晶への電圧印加を複数回行い、光源をすべての画素電極へのデータ書き込み走査後にのみ点灯する駆動方法が提案されている(特許文献1参照)。この駆動方法では、光の利用効率を高め、消去に要する時間を削減し、電荷の偏りを防ぐことができる。また、特許文献1には、複数の画素電極の同時選択の1回の選択期間を、液晶の応答に必要な時間よりも長く設定することが提案されている。これにより、各画素における液晶の応答を確実に行えるとされている。
しかしながら、特許文献1に記載の液晶表示装置の駆動方法は、消去処理時に、すべての画素電極の同時選択による液晶への電圧印加を複数回行うことにより、各画素の表示状態を黒表示にすること、および、各画素の液晶の蓄積電荷量を略ゼロにすることを実現するものであり、V字型スイッチング特性を示すスメクチック液晶の駆動方法については詳細に述べられていない。
特開2003−5153号公報 NONAKA, T., LI, J., OGAWA, A., HORNUNG, B., SCHMIDT, W., WINGEN, R., and DUBAL, H., Liq. Cryst., 26, 1599 (1999).
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、V字型スイッチング特性を示すスメクチック液晶に好適な液晶表示装置の駆動方法を提供することを主目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、単安定性を示し、かつ、V字型スイッチング特性を示すスメクチック液晶を用いた液晶表示装置をフィールドシーケンシャル方式により駆動する液晶表示装置の駆動方法であって、各サブフレーム中に、複数のゲート線に順に電圧を印加して複数のスイッチング素子を順にオンするとともに、複数のソース線に電圧を印加する書き込み期間と、上記書き込み期間後に、光源を点灯させる点灯期間と、上記点灯期間後に、上記複数のゲート線に同時に電圧を印加して上記複数のスイッチング素子を同時にオンするとともに、上記複数のソース線に同時にゼロ電圧を印加するリセット期間とを有し、上記リセット期間にて、上記複数のゲート線に同時に電圧を印加する時間が、上記スメクチック液晶の応答に要する時間よりも長いことを特徴とする液晶表示装置の駆動方法を提供する。
本発明によれば、リセット期間にて、スメクチック液晶の応答時間よりも長くゲート線をオンにしておくことにより、スメクチック液晶を十分に駆動させることができる。また、書き込み期間後に点灯期間を設け、点灯期間後のリセット期間にてスメクチック液晶の駆動状態を一斉にリセットするので、書き込み期間中に光が透過することがない。したがって本発明においては、光漏れを防ぎ、色再現性の良好なカラー表示を得ることが可能である。
また、スメクチック液晶が自発分極を有する場合には、リセット期間にて、スメクチック液晶の応答時間よりも長くゲート線をオンにしておくことにより、各画素の電荷量を均等化することができる。これにより、光漏れを防ぐとともに、スメクチック液晶の応答性が低下するのを防ぐことが可能である。
上記発明においては、先のサブフレームの上記書き込み期間での印加電圧の極性と、次のサブフレームの上記書き込み期間での印加電圧の極性とが逆であってもよい。1サブフレーム毎に、極性の異なる電圧を交互に印加することにより、電荷の偏りを抑え、焼き付きを防ぐことができるからである。
上記の場合、上記書き込み期間にて、隣り合う上記ソース線に印加される電圧の極性が互いに逆であってもよい。隣接するソース電極に互いに逆極性の電圧を印加する、すなわちライン反転駆動を行うことにより、フリッカ等を抑制することができるからである。
また、本発明の液晶表示装置の駆動方法は、1フレーム中に、最後のサブフレームの上記リセット期間後に、上記複数のゲート線に同時に電圧を印加して上記複数のスイッチング素子を同時にオンするとともに、上記複数のソース線に同時に、上記書き込み期間での印加電圧の極性に対して逆極性の電圧を印加して、保持する逆極性電圧保持期間と、上記逆極性電圧保持期間後に、上記複数のゲート線に同時に電圧を印加して上記複数のスイッチング素子を同時にオンするとともに、上記複数のソース線に同時にゼロ電圧を印加する第2のリセット期間とを有していてもよい。この際、上記第2のリセット期間にて、上記複数のゲート線に同時に電圧を印加する時間が、上記スメクチック液晶の応答に要する時間よりも長くなるように設定される。
1フレームの最後に逆極性電圧保持期間および第2のリセット期間を有し、逆極性電圧保持期間にて、書き込み期間での印加電圧の極性に対して逆極性の電圧を印加したまま保持することにより、電荷の偏りを抑え、焼き付きを防ぐことができるからである。また、第2のリセット期間にて、スメクチック液晶の応答時間よりも長くゲート線をオンにしておくことにより、上記の場合と同様に、光漏れを防ぐことができ、さらにスメクチック液晶が自発分極を有する場合には、液晶の応答性が低下するのを防ぐことができるからである。
さらに本発明においては、先のサブフレームの上記書き込み期間での走査順と、次のサブフレームの上記書き込み期間での走査順とが逆であることが好ましい。これにより、各ゲート線に沿った画素の電極間に電圧が印加される時間を平均化することができるからである。
また本発明においては、上記スメクチック液晶が強誘電性液晶であることが好ましい。強誘電性液晶は自発分極を有するので、本発明の液晶表示装置の駆動方法を適用することにより、上述したように、強誘電性液晶の分極によって電荷のバランスが悪くなり、液晶の応答性が低下するのを防ぐことができるからである。
さらに本発明においては、各サブフレームが、1フレームの1/3よりも短くてもよい。この場合には、1フレーム中の各サブフレームでの点灯期間の間隔を短縮することができ、カラーブレイクを抑制することができるからである。
さらに本発明は、複数のゲート線および複数のソース線と、上記ゲート線およびソース線に接続され、画素毎に配置された複数のスイッチング素子と、上記スイッチング素子に接続され、画素毎に配置された複数の画素電極と、上記画素電極に対向する位置に配置された対向電極と、上記画素電極および対向電極間に配置され、単安定性を示し、かつ、V字型スイッチング特性を示すスメクチック液晶と、上記複数のゲート線に接続され、走査信号を印加するゲートドライバと、上記複数のソース線に接続され、画像信号を印加するソースドライバとを有する液晶パネル、ならびに、上記液晶パネルに対して光を照射する複数色の光源、ならびに、上記ゲートドライバ、ソースドライバおよび光源に接続され、上述の液晶表示装置の駆動方法によって液晶表示装置を駆動する制御部を有することを特徴とする液晶表示装置を提供する。
本発明の液晶表示装置は、上述の液晶表示装置の駆動方法によって駆動されるので、色再現性に優れている。
本発明においては、V字型スイッチング特性を示すスメクチック液晶を用いた液晶表示装置の駆動方法において、書き込み期間および点灯期間後に、複数のソース線に同時にゼロ電圧を印加するリセット期間を設け、リセット期間にて、液晶の応答に要する時間よりも長く複数のゲート線に同時に電圧を印加するので、色再現性の低下を防ぐことができるという効果を奏する。
以下、本発明の液晶表示装置の駆動方法および液晶表示装置について、詳細に説明する。
A.液晶表示装置の駆動方法
本発明の液晶表示装置の駆動方法は、単安定性を示し、かつ、V字型スイッチング特性を示すスメクチック液晶を用いた液晶表示装置をフィールドシーケンシャル方式により駆動する液晶表示装置の駆動方法であって、各サブフレーム中に、複数のゲート線に順に電圧を印加して複数のスイッチング素子を順にオンするとともに、複数のソース線に電圧を印加する書き込み期間と、上記書き込み期間後に、光源を点灯させる点灯期間と、上記点灯期間後に、上記複数のゲート線に同時に電圧を印加して上記複数のスイッチング素子を同時にオンするとともに、上記複数のソース線に同時にゼロ電圧を印加するリセット期間とを有し、上記リセット期間にて、上記複数のゲート線に同時に電圧を印加する時間が、上記スメクチック液晶の応答に要する時間よりも長いことを特徴とするものである。
本発明に用いられるスメクチック液晶は、単安定性を示し、かつ、V字型スイッチング特性を示すものである。
なお、「単安定性を示す」とは、電圧無印加時のスメクチック液晶の状態がひとつの状態で安定化している状態をいう。所定のスメクチック液晶は、図1に例示するように、液晶分子1が層法線zから傾いており、層法線zに垂直な底面を有する円錐(コーン)の稜線に沿って回転する。このような円錐(コーン)において、液晶分子1の層法線zに対する傾き角をチルト角θという。このように、液晶分子1は層法線zに対しチルト角±θだけ傾く二つの状態間をコーン上に動作することができる。具体的に説明すると、単安定性を示すとは、電圧無印加時に液晶分子1がコーン上のいずれかひとつの状態で安定化している状態をいう。
また本発明においては、正負両極性の電圧を印加したときに液晶分子が動作する、V shaped switching(V字型スイッチング)特性を示すスメクチック液晶が用いられる。
なお、「V字型スイッチング特性」とは、図2(a)に示すような印加電圧に対する光透過率が対称な電気光学特性だけでなく、図2(b)および(c)に示すような印加電圧に対する光透過率が非対称な電気光学特性をも含む、電気光学特性をいう。
V字型スイッチング特性を示すスメクチック液晶は、ハーフV字型スイッチング特性を示すスメクチック液晶に比べて、液晶材料の種類が多く、材料選択の幅が広いという利点を有する。
本発明の液晶表示装置の駆動方法について図面を参照しながら説明する。
図3は、液晶表示装置の回路図である。図3に例示する回路は、互いに絶縁された状態でマトリクス状に配置された複数のゲート線G,G,…Gおよび複数のソース線S,S,…Sと、複数のゲート線G,G,…Gに接続されたゲートドライバ2と、複数のソース線S,S,…Sに接続されたソースドライバ3とを備えている。また、これらのゲート線G,G,…Gおよびソース線S,S,…Sの各交点の近傍の各画素には、ゲート線G,G,…Gおよびソース線S,S,…Sに接続された状態でスイッチング素子4がそれぞれ配置されており、各スイッチング素子4には画素電極5がそれぞれ接続されている。
ゲートドライバ2はゲート線G,G,…Gに電圧を印加し(走査信号を供給し)、ソースドライバ3はソース線S,S,…Sに正極または負極の電圧を印加する(画像信号を供給する)。このとき、フィールドシーケンシャル方式であれば、ソース線S,S,…Sに、任意の色を混色により表示するための複数の単位色のうちの1つの単位色に対応する画像信号を供給する。これにより、ゲートドライバ2によって複数のゲート線G,G,…Gに順に電圧を印加して複数のスイッチング素子をゲート線単位で順にオンするとともに、ソースドライバ3によって複数のソース線S,S,…Sに正極または負極の電圧を印加して、スイッチング素子4および画素電極5を介してスメクチック液晶に正極または負極の電圧を印加してスメクチック液晶を駆動する。すなわち、各ゲート線に沿った画素の画素電極および対向電極間に画像信号に対応した電圧が印加され、画像データがゲート線に沿った各画素に書き込まれ、これに対するスメクチック液晶の応答の程度により、各画素の光の透過率が制御される。
図4は、図3に示す回路図を用いたフィールドシーケンシャル方式による液晶表示装置の駆動方法の一例を示すタイミングチャートである。なお、スメクチック液晶としては、図2(a)に例示するような印加電圧に対する光透過率が対称な電気光学特性を示すものを用いることとする。
図4において、Scanは全てのゲート線G,G,…Gを順に走査する様子を模式的に示すものであり、Vg1,…Vgnはゲート線G,G,…Gにそれぞれ電圧を印加するタイミングを示すものであり、VLCはスメクチック液晶に印加される電圧の変化を示すものであり、T〜Tは各ゲート線に沿った画素における透過率の変化(すなわち液晶の駆動状態)を示すものであり、LEDは光源(RGB3色の光源)の点灯のタイミングを示すものである。また、1つのフルカラーの静止画像が表示される期間を1フレームFとし、1つのRGB各色の静止画像が表示される期間をサブフレームSF,SF,SFとする。
まず、サブフレームSFにおいては、ゲートドライバ2によって複数のゲート線G,G,…Gに順に電圧を印加して複数のスイッチング素子4をゲート線単位で順にオンするとともに、ソースドライバ3によって複数のソース線S,S,…Sに正極(+)の電圧を印加して、スイッチング素子4および画素電極5を介してスメクチック液晶に正極(+)の電圧を印加してスメクチック液晶を駆動する。このように、複数のゲート線に順に電圧を印加して複数のスイッチング素子を順にオンするとともに、複数のソース線に電圧(図4においては正極性の電圧)を印加する期間が書き込み期間Tである。
次いで、ゲートドライバ2によって最後のゲート線Gに電圧を印加してこのゲート線Gに沿ったスイッチング素子4をオンするとともに、ソースドライバ3によって複数のソース線S,S,…Sに正極(+)の電圧を印加して、スイッチング素子4および画素電極5を介してスメクチック液晶に正極(+)の電圧を印加して、スメクチック液晶を駆動させる。この際、スメクチック液晶の応答時間(立ち上がり時間)として液晶応答期間Tを設ける。
次いで、最後のゲート線Gに沿った画素における液晶が駆動した後に、赤色の光源から赤色光Rを一定時間だけ照射して、赤色画像が認識されるようにする。このように、書き込み期間後に光源を点灯させる期間が点灯期間Tである。
次いで、複数のゲート線G,G,…Gに同時に電圧を印加して複数のスイッチング素子4を同時にオンするとともに、複数のソース線S,S,…Sに同時にゼロ電圧を印加して、スメクチック液晶の駆動状態をリセットする。この際、リセット期間にて複数のゲート線に同時に電圧を印加する時間を液晶の応答時間よりも長くする。このように、点灯期間後に、複数のゲート線に同時に電圧を印加して複数のスイッチング素子を同時にオンするとともに、複数のソース線に同時にゼロ電圧を印加する期間がリセット期間Tである。
次に、サブフレームSFにおいて、複数のゲート線G,G,…Gに順に電圧を印加して複数のスイッチング素子4をゲート線単位で順にオンするとともに、複数のソース線S,S,…Sに負極(−)の電圧を印加して、スイッチング素子4および画素電極5を介してスメクチック液晶に負極(−)の電圧を印加してスメクチック液晶を駆動する(書き込み期間T)。次いで、上記サブフレームSFと同様に、点灯およびリセットを行う。
次に、サブフレームSFにおいて、上記サブフレームSFと同様に、書き込み(正極性の電圧印加)、点灯およびリセットを行う。
次に、図示しないが、次のフレームFでは、サブフレームSFにおいて、書き込み時に負極の電圧を印加する。そして、先のフレームFにおけるサブフレームSFと同様に、点灯およびリセットを行う。
次いで、次のフレームFのサブフレームSFにおいて、先のフレームFにおけるサブフレームSFと同様に、書き込み(正極性の電圧印加)、点灯およびリセットを行う。
次いで、次のフレームFのサブフレームSFにおいて、書き込み時に負極の電圧を印加する。そして、先のフレームFにおけるサブフレームSFと同様に、点灯およびリセットを行う。
このような一連の駆動(書き込み、点灯、およびリセット)を、1サブフレーム毎に書き込み期間での印加電圧の極性を逆にして、光源から照射する光の色RGB、および表示する画像を変えながら繰り返して行なうことにより、色の異なる画像を視覚的に混色させてフルカラー画像として認識させることができる。
本発明によれば、リセット期間にて、複数のゲート線に同時に電圧を印加する時間を、スメクチック液晶の応答に要する時間よりも長くすることにより、スメクチック液晶にゼロ電圧を十分に供給して、スメクチック液晶を十分に駆動させることができるので、光透過率をゼロにすることができる。すなわち、先のサブフレームのリセット期間後、次のサブフレームの書き込み工程前において、光透過率をゼロにすることができるのである。また、書き込み期間後に点灯期間を設けるので、書き込み期間中に光が透過することはなく、光漏れが生じることはない。したがって本発明においては、光漏れを防ぎ、色再現性の良好なカラー表示を得ることが可能である。
また、スメクチック液晶が自発分極を有するものである場合、書き込み期間にて、ソース線に電圧を印加してスメクチック液晶を動作させると、自発分極の向きが反転する。各画素では、スメクチック液晶の分極によって電荷が減少する。そして、点灯期間後、リセット期間にて、ソース線にゼロ電圧を印加してスメクチック液晶を動作させると、再度、自発分極の向きが反転する。各画素では、書き込み期間と同様に、スメクチック液晶の分極によって電荷が減少する。電荷が減少すると、スメクチック液晶にかかる電圧も減少する。そのため、ソース線に同じ電圧を印加しても、スメクチック液晶には十分に電圧がかからなくなる。その結果、ソース線にゼロ電圧を印加しても、光透過率がゼロにならなくなり、光漏れが発生することがある。さらに、ソース線に同じ電圧を印加した場合でも、表示が明るかった部分では、電荷が減少してしまい、十分に電圧がかからないために電荷の偏りが発生し、他の部分に比べて液晶の応答性が低下してしまう。
これに対し本発明においては、リセット期間にて、複数のゲート線に同時に電圧を印加する時間を、スメクチック液晶の応答に要する時間よりも長くすることにより、スメクチック液晶が動作して自発分極の向きが反転したときにも、スメクチック液晶の分極によって減少した電荷分を補償する電荷が供給されるため、すべての画素で電荷量を均等化することができる。したがって、光漏れを防ぐとともに、スメクチック液晶の応答性の低下を防ぐことが可能である。
さらに本発明によれば、リセット期間にて、各画素におけるスメクチック液晶の駆動状態が一斉にリセットされるため、先のサブフレームでの画像表示による次のサブフレームでの画像表示の変動を完全になくすことができ、再現性の良い階調表示を実現することができる。また、書き込み期間および点灯期間の後に必ず各画素におけるスメクチック液晶の駆動状態が一斉にリセットされるため、各画素に書き込まれた画像データを消去するのに時間を要しない。
また本発明においては、スメクチック液晶が、図2(a)に例示するように印加電圧に対する光透過率が対称な電気光学特性を示すものである場合には、図4に例示するように、先のサブフレームの書き込み期間での印加電圧の極性と、次のサブフレームの書き込み期間での印加電圧の極性とが逆であってもよい。1サブフレーム毎に、極性の異なる電圧を交互に印加することにより、電荷の偏りを抑え、焼き付きを防ぐことができるからである。
図5は、図3に示す回路図を用いたフィールドシーケンシャル方式による液晶表示装置の駆動方法の他の例を示すタイミングチャートである。なお、スメクチック液晶としては、図2(b)に例示するような印加電圧に対する光透過率が非対称な電気光学特性を示すものを用いることとする。また、図5中の記号は、図4中の記号と同様である。
まず、サブフレームSFにおいて、複数のゲート線G,G,…Gに順に電圧を印加して複数のスイッチング素子4をゲート線単位で順にオンするとともに、複数のソース線S,S,…Sに正極(+)の電圧を印加して、スイッチング素子4および画素電極5を介してスメクチック液晶に正極(+)の電圧を印加してスメクチック液晶を駆動する(書き込み期間T)。次いで、書き込み期間T後、スメクチック液晶の応答時間(立ち上がり時間)として液晶応答期間Tを設ける。次いで、最後のゲート線Gに沿った画素における液晶が駆動した後に、赤色の光源から赤色光Rを一定時間だけ照射して、赤色画像が認識されるようにする(点灯期間T)。次いで、複数のゲート線G,G,…Gに同時に電圧を印加して複数のスイッチング素子4を同時にオンするとともに、複数のソース線S,S,…Sに同時にゼロ電圧を印加して、スメクチック液晶の駆動状態をリセットする(リセット期間T)。この際、リセット期間にて複数のゲート線に同時に電圧を印加する時間を液晶の応答時間よりも長くする。
次に、サブフレームSFおよびSFにおいて、上記サブフレームSFと同様に、書き込み、点灯およびリセットを行う。
次に、複数のゲート線G,G,…Gに同時に電圧を印加して複数のスイッチング素子4を同時にオンするとともに、複数のソース線S,S,…Sに同時に負極(−)の電圧を印加して、スメクチック液晶を駆動する。そして、複数のソース線S,S,…Sに負極(−)の電圧を印加したまま保持する(逆極性電圧保持期間T)。
次いで、複数のゲート線G,G,…Gに同時に電圧を印加して複数のスイッチング素子4を同時にオンするとともに、複数のソース線S,S,…Sに同時にゼロ電圧を印加して、スメクチック液晶の駆動状態をリセットする(第2のリセット期間T)。この際、第2のリセット期間にて複数のゲート線に同時に電圧を印加する時間を液晶の応答時間よりも長くする。
このような一連の駆動(書き込み、点灯、リセット、書き込み、点灯、リセット、書き込み、点灯、リセット、逆極性電圧保持、および第2のリセット)を、光源から照射する光の色RGB、および表示する画像を変えながら繰り返して行なうことにより、色の異なる画像を視覚的に混色させてフルカラー画像として認識させることができる。
本発明においては、図5に例示するように、1フレーム中に、最後のサブフレームのリセット期間後に、複数のゲート線に同時に電圧を印加して複数のスイッチング素子を同時にオンするとともに、複数のソース線に同時に、書き込み期間での印加電圧の極性に対して逆極性の電圧を印加して、保持する逆極性電圧保持期間と、逆極性電圧保持期間後に、複数のゲート線に同時に電圧を印加して複数のスイッチング素子を同時にオンするとともに、複数のソース線に同時にゼロ電圧を印加する第2のリセット期間とを設けてもよい。この場合、第2のリセット期間にて、複数のゲート線に同時に電圧を印加する時間は、スメクチック液晶の応答に要する時間よりも長くなるように設定される。
逆極性電圧保持期間にて、書き込み期間での印加電圧の極性に対して逆極性の電圧を印加したまま保持することにより、電荷の偏りを抑え、焼き付きを防ぐことができる。V字型スイッチング特性を示すスメクチック液晶では、逆極性の電圧を印加すると、スメクチック液晶が駆動して、光が透過するようになるが、逆極性電圧保持期間中は光源が点灯していないため、光漏れ等の不具合は生じない。
また、第2のリセット期間にて、複数のゲート線に同時に電圧を印加する時間を、スメクチック液晶の応答に要する時間よりも長くすることにより、スメクチック液晶にゼロ電圧を十分に供給して、スメクチック液晶を十分に駆動させることができるので、光透過率をゼロにすることができる。すなわち、逆極性電圧保持期間後、次のフレームの最初のサブフレームの書き込み工程前において、光透過率をゼロにすることができるのである。また、書き込み期間後に点灯期間を設けるので、書き込み期間中に光が透過することはなく、光漏れが生じることはない。したがって、光漏れを防ぎ、色再現性の良好なカラー表示を得ることが可能である。また、スメクチック液晶が自発分極を有するものである場合には、上述したように、光漏れを防ぐとともに、スメクチック液晶の応答性の低下を防ぐことが可能である。
さらに、1フレーム中、最後のサブフレームのリセット期間後に、1度だけ逆極性電圧保持期間を有し、サブフレーム毎に電荷の偏りを抑制するために逆極性の電圧を印加して保持するものではないので、例えば図5においては、赤色の光源の点灯期間と緑色の光源の点灯期間との間隔、および、緑色の光源の点灯期間と青色の光源の点灯期間との間隔を短縮することができる。これにより、カラーブレイク(色割れ)を抑制することができる。
また、第2のリセット期間にて、各画素におけるスメクチック液晶の駆動状態が一斉にリセットされるため、逆極性の電圧の印加による次のフレームの最初のサブフレームでの画像表示の変動を完全になくすことができ、再現性の良い階調表示を実現することができる。また、逆極性電圧保持期間後に必ず各画素におけるスメクチック液晶の駆動状態が一斉にリセットされるため、各画素に書き込まれたデータを消去するのに時間を要しない。
さらに、逆極性電圧保持期間後に第2のリセット期間を設けることにより、最初のサブフレームと、最初のサブフレーム以外の他のサブフレームとで、直前の電圧印加状態をほぼ揃えることができる。これにより、動作開始位置の違いによって各画素で明るさにムラが生じるのを防ぐことができる。
図6は、図3に示す回路図を用いたフィールドシーケンシャル方式による液晶表示装置の駆動方法の一例を示すタイミングチャートである。なお、スメクチック液晶としては、図2(a)に例示するような印加電圧に対する光透過率が対称な電気光学特性を示すものを用いることとする。また、図6中の記号は、図4中の記号と同様である。
まず、サブフレームSFにおいて、複数のゲート線G,G,…Gに順に電圧を印加して複数のスイッチング素子4をゲート線単位で順にオンするとともに、複数のソース線S,S,…Sに正極(+)の電圧を印加して、スイッチング素子4および画素電極5を介してスメクチック液晶に正極(+)の電圧を印加してスメクチック液晶を駆動する(書き込み期間T)。次いで、書き込み期間T後、スメクチック液晶の応答時間(立ち上がり時間)として液晶応答期間Tを設ける。次いで、最後のゲート線Gに沿った画素における液晶が駆動した後に、赤色の光源から赤色光Rを一定時間だけ照射して、赤色画像が認識されるようにする(点灯期間T)。次いで、複数のゲート線G,G,…Gに同時に電圧を印加して複数のスイッチング素子4を同時にオンするとともに、複数のソース線S,S,…Sに同時にゼロ電圧を印加して、スメクチック液晶の駆動状態をリセットする(リセット期間T)。この際、リセット期間にて複数のゲート線に同時に電圧を印加する時間を液晶の応答時間よりも長くする。
次に、サブフレームSFにおいて、書き込み時に負極(−)の電圧を印加し、さらに第n行〜第1行の順にゲート線を走査する。そして、上記サブフレームSFと同様に、点灯およびリセットを行う。
次に、サブフレームSFにおいて、上記サブフレームSFと同様に、書き込み(正極性の電圧印加、第1行〜第n行の順にゲート線走査)、点灯およびリセットを行う。
次に、図示しないが、次のフレームFでは、サブフレームSFにおいて、書き込み時に負極(−)の電圧を印加し、さらに第n行〜第1行の順にゲート線を走査する。そして、先のフレームFにおけるサブフレームSFと同様に、点灯およびリセットを行う。
次いで、次のフレームFのサブフレームSFにおいて、先のフレームFにおけるサブフレームSFと同様に、書き込み(正極性の電圧印加、第1行〜第n行の順にゲート線走査)、点灯およびリセットを行う。
次いで、次のフレームFのサブフレームSFにおいて、書き込み時に負極(−)の電圧を印加し、さらに第n行〜第1行の順にゲート線を走査する。そして、先のフレームFにおけるサブフレームSFと同様に、点灯およびリセットを行う。
このような一連の駆動(書き込み、点灯、およびリセット)を、1サブフレーム毎に書き込み期間での印加電圧の極性を逆にし、かつ、1サブフレーム毎に書き込み期間での走査順を逆にして、光源から照射する光の色RGB、および表示する画像を変えながら繰り返して行なうことにより、色の異なる画像を視覚的に混色させてフルカラー画像として認識させることができる。
図7は、図3に示す回路図を用いたフィールドシーケンシャル方式による液晶表示装置の駆動方法の他の例を示すタイミングチャートである。なお、スメクチック液晶としては、図2(c)に例示するような印加電圧に対する光透過率が非対称な電気光学特性を示すものを用いることとする。また、図7中の記号は、図4中の記号と同様である。
まず、サブフレームSFにおいて、複数のゲート線G,G,…Gに順に電圧を印加して複数のスイッチング素子4をゲート線単位で順にオンするとともに、複数のソース線S,S,…Sに負極(−)の電圧を印加して、スイッチング素子4および画素電極5を介してスメクチック液晶に負極(−)の電圧を印加してスメクチック液晶を駆動する(書き込み期間T)。次いで、書き込み期間T後、スメクチック液晶の応答時間(立ち上がり時間)として液晶応答期間Tを設ける。次いで、最後のゲート線Gに沿った画素における液晶が駆動した後に、赤色の光源から赤色光Rを一定時間だけ照射して、赤色画像が認識されるようにする(点灯期間T)。次いで、複数のゲート線G,G,…Gに同時に電圧を印加して複数のスイッチング素子4を同時にオンするとともに、複数のソース線S,S,…Sに同時にゼロ電圧を印加して、スメクチック液晶の駆動状態をリセットする(リセット期間T)。この際、リセット期間にて複数のゲート線に同時に電圧を印加する時間を液晶の応答時間よりも長くする。
次に、サブフレームSFにおいて、第n行〜第1行の順にゲート線を走査する。そして、上記サブフレームSFと同様に、点灯およびリセットを行う。次いで、サブフレームSFにおいて、上記サブフレームSFと同様に、書き込み(第1行〜第n行の順にゲート線走査)、点灯およびリセットを行う。
次に、複数のゲート線G,G,…Gに同時に電圧を印加して複数のスイッチング素子4を同時にオンするとともに、複数のソース線S,S,…Sに同時に正極(+)の電圧を印加して、スメクチック液晶を駆動する。そして、複数のソース線S,S,…Sに正極(+)の電圧を印加したまま保持する(逆極性電圧保持期間T)。次いで、複数のゲート線G,G,…Gに同時に電圧を印加して複数のスイッチング素子4を同時にオンするとともに、複数のソース線S,S,…Sに同時にゼロ電圧を印加して、スメクチック液晶の駆動状態をリセットする(第2のリセット期間T)。この際、第2のリセット期間にて複数のゲート線に同時に電圧を印加する時間を液晶の応答時間よりも長くする。
次に、図示しないが、次のフレームFでは、サブフレームSFにおいて、第n行〜第1行の順にゲート線を走査する。そして、先のフレームFにおけるサブフレームSFと同様に、点灯およびリセットを行う。
次いで、次のフレームFのサブフレームSFにおいて、先のフレームFにおけるサブフレームSFと同様に、書き込み(第1行〜第n行の順にゲート線走査)、点灯およびリセットを行う。
次いで、次のフレームFのサブフレームSFにおいて、第n行〜第1行の順にゲート線を走査する。そして、先のフレームFにおけるサブフレームSFと同様に、点灯およびリセットを行う。
次いで、先のフレームFと同様に、逆極性電圧保持および第2のリセットを行う。
このような一連の駆動(書き込み、点灯、リセット、書き込み、点灯、リセット、書き込み、点灯、リセット、逆極性電圧保持、および第2のリセット)を、1サブフレーム毎に書き込み期間での走査順を逆にして、光源から照射する光の色RGB、および表示する画像を変えながら繰り返して行なうことにより、色の異なる画像を視覚的に混色させてフルカラー画像として認識させることができる。
図8は、図3に示す回路図を用いたフィールドシーケンシャル方式による液晶表示装置の駆動方法の他の例を示すタイミングチャートである。なお、スメクチック液晶としては、図2(a)に例示するような印加電圧に対する光透過率が非対称な電気光学特性を示すものを用いることとする。また、図8中の記号は、図4中の記号と同様である。
まず、サブフレームSFにおいて、複数のゲート線G,G,…Gに順に電圧を印加して複数のスイッチング素子4をゲート線単位で順にオンするとともに、複数のソース線S,S,…Sに正極(+)の電圧を印加して、スイッチング素子4および画素電極5を介してスメクチック液晶に正極(+)の電圧を印加してスメクチック液晶を駆動する(書き込み期間T)。次いで、書き込み期間T後、スメクチック液晶の応答時間(立ち上がり時間)として液晶応答期間Tを設ける。次いで、最後のゲート線Gに沿った画素における液晶が駆動した後に、赤色の光源から赤色光Rを一定時間だけ照射して、赤色画像が認識されるようにする(点灯期間T)。次いで、複数のゲート線G,G,…Gに同時に電圧を印加して複数のスイッチング素子4を同時にオンするとともに、複数のソース線S,S,…Sに同時にゼロ電圧を印加して、スメクチック液晶の駆動状態をリセットする(リセット期間T)。この際、リセット期間にて複数のゲート線に同時に電圧を印加する時間を液晶の応答時間よりも長くする。
次に、サブフレームSFにおいて、第n行〜第1行の順にゲート線を走査する。そして、上記サブフレームSFと同様に、点灯およびリセットを行う。次いで、サブフレームSFにおいて、上記サブフレームSFと同様に、書き込み(第1行から第n行の順にゲート線走査)、点灯およびリセットを行う。
次に、複数のゲート線G,G,…Gに同時に電圧を印加して複数のスイッチング素子4を同時にオンするとともに、複数のソース線S,S,…Sに同時に負極(−)の電圧を印加して、スメクチック液晶を駆動する。そして、複数のソース線S,S,…Sに負極(−)の電圧を印加したまま保持する(逆極性電圧保持期間T)。次いで、複数のゲート線G,G,…Gに同時に電圧を印加して複数のスイッチング素子4を同時にオンするとともに、複数のソース線S,S,…Sに同時にゼロ電圧を印加して、スメクチック液晶の駆動状態をリセットする(第2のリセット期間T)。この際、第2のリセット期間にて複数のゲート線に同時に電圧を印加する時間を液晶の応答時間よりも長くする。
次に、図示しないが、次のフレームFでは、サブフレームSFにおいて、第n行〜第1行の順にゲート線を走査する。そして、先のフレームFにおけるサブフレームSFと同様に、点灯およびリセットを行う。
次いで、次のフレームFのサブフレームSFにおいて、先のフレームFにおけるサブフレームSFと同様に、書き込み(第1行から第n行の順にゲート線走査)、点灯およびリセットを行う。
次いで、次のフレームFのサブフレームSFにおいて、第n行〜第1行の順にゲート線を走査する。そして、先のフレームFにおけるサブフレームSFと同様に、点灯およびリセットを行う。
次いで、先のフレームFと同様に、逆極性電圧保持および第2のリセットを行う。
このような一連の駆動(書き込み、点灯、リセット、書き込み、点灯、リセット、書き込み、点灯、リセット、逆極性電圧保持、および第2のリセット)を、1サブフレーム毎に書き込み期間での走査順を逆にして、光源から照射する光の色RGB、および表示する画像を変えながら繰り返して行なうことにより、色の異なる画像を視覚的に混色させてフルカラー画像として認識させることができる。
本発明においては、図6〜図8に例示するように、先のサブフレームの書き込み期間での走査順と、次のサブフレームの書き込み期間での走査順とが逆であることが好ましい。この場合、1サブフレーム毎に書き込み期間での走査順が逆になり、奇数フレームと偶数フレームとで各サブフレームの書き込み期間での走査順が逆になる。1サブフレーム毎に書き込み期間での走査順を逆にすることにより、各ゲート線に沿った画素の画素電極および対向電極間に電圧が印加される時間を平均化することができるからである。
また、スメクチック液晶が、印加電圧に対する光透過率が非対称な電気光学特性を示すものである場合、図2(b)に示すように正極性の電圧を印加したときの方が光透過率が高くなるものと、図2(c)に示すように負極性の電圧を印加したときの方が光透過率が高くなるものとがある。図2(b)に示すような電気光学特性の場合には、図5に例示するように、書き込み期間にて正極性の電圧を印加し、逆極性電圧保持期間にて負極性の電圧を印加する。これに対し、図2(c)に示すような電気光学特性の場合には、図7に例示するように、書き込み期間にて負極性の電圧を印加し、逆極性電圧保持期間にて正極性の電圧を印加する。
一方、スメクチック液晶が、図2(a)に示すような印加電圧に対する光透過率が非対称な電気光学特性を示すものである場合には、図8に例示するように、書き込み期間にて正極性の電圧を印加し、逆極性電圧保持期間にて負極性の電圧を印加してもよく、図示しないが、書き込み期間にて負極性の電圧を印加し、逆極性電圧保持期間にて正極性の電圧を印加してもよい。
また本発明においては、各サブフレームが、1フレームの1/3よりも短くてもよい。この場合、1フレーム中の各サブフレームでの点灯期間の間隔を短縮することができ、カラーブレイクを抑制することができるからである。
以下、本発明の液晶表示装置の駆動方法における各期間、および本発明に用いられるスメクチック液晶について詳細に説明する。
1.書き込み期間
本発明の液晶表示装置の駆動方法は、各サブフレーム中に、複数のゲート線に順に電圧を印加して複数のスイッチング素子を順にオンするとともに、複数のソース線に電圧を印加する書き込み期間を有する。
ゲート線に1行ずつ電圧を順次印加して(走査信号を順次供給して)、選択状態とする。すなわち、ゲート線G,G,…Gは線順次で走査される。また、ソース線には正極または負極の電圧を印加する(画像信号を供給する)。これにより、ゲート線に沿った各画素の画素電極および対向電極間に画像信号に対応した電圧が印加され、すなわち、スメクチック液晶には画素電極および対向電極の差分に相当する電圧が印加され、画像データがゲート線に沿った各画素に書き込まれる。各画素において、スメクチック液晶は画素電極および対向電極間の電位差に応じた応答となる。このスメクチック液晶の応答の程度により、各画素の光の透過率が制御される。
書き込み期間での印加電圧の極性としては、正極性および負極性のいずれであってもよい。
本発明においては、先のサブフレームの書き込み期間での走査順と、次のサブフレームの書き込み期間での走査順とが逆であることが好ましい。図6〜図8に示す例においては、まず、先のフレームFのサブフレームSFでは、第1行、第2行、第3行、…、第n行の順にゲート線に電圧を印加する。次に、先のフレームFのサブフレームSFでは、第n行、第n−1行、第n−2行、…、第1行の順にゲート線に電圧を印加する。続いて、先のフレームFのサブフレームSFでは、第1行、第2行、第3行、…、第n行の順にゲート線に電圧を印加する。そして、図示しないが、次のフレームFのサブフレームSFでは、第n行、第n−1行、第n−2行、…、第1行の順にゲート線に電圧を印加する。このような駆動方法では、各ゲート線に沿った画素の画素電極および対向電極間に電圧が印加される時間を平均化することができる。
また本発明においては、スメクチック液晶が、図2(a)に例示するような印加電圧に対する光透過率が対称な電気光学特性を示すものである場合には、図4および図6に例示するように、先のサブフレームの書き込み期間での印加電圧の極性と、次のサブフレームの書き込み期間での印加電圧の極性とが逆であってもよい。1サブフレーム毎に、極性の異なる電圧を交互に印加することにより、電荷の偏りを抑え、焼き付きを防ぐことができるからである。
一方、スメクチック液晶が、図2(b)および(c)に例示するような印加電圧に対する光透過率が非対称な電気光学特性を示すものである場合には、図5および図7に例示するように、各サブフレームの書き込み期間での印加電圧の極性は同じであることが好ましい。1サブフレーム毎に極性の異なる電圧を交互に印加すると、1サブフレーム毎に光透過率が変わってしまい、明るい期間と暗い期間が交互に現れるため、フリッカが生じるおそれがあるからである。
具体的には、図2(b)に示すように、正極性の電圧を印加したときの方が光透過率が高くなる場合には、図5に例示するように、各サブフレームの書き込み期間にて正極性の電圧を印加することが好ましい。また、図2(c)に示すように、負極性の電圧を印加したときの方が光透過率が高くなる場合には、図7に例示するように、各サブフレームの書き込み期間にて負極性の電圧を印加することが好ましい。
さらに本発明においては、スメクチック液晶が、図2(a)に例示するような印加電圧に対する光透過率が対称な電気光学特性を示すものである場合には、書き込み期間にて、隣り合うソース線に印加される電圧の極性が互いに逆であってもよい。隣接するソース電極に互いに逆極性の電圧を印加する、すなわちライン反転駆動することで、フリッカ等を抑制することができるからである。
本発明においては、ライン反転駆動の他に、ドット反転駆動も可能である。ドット反転駆動させるには、隣接する画素に印加される電圧の極性を互いに逆にする、すなわち書き込み期間でのゲート線の選択毎にソース線に印加される電圧の極性を互いに逆にすればよい。
この書き込み期間は、各サブフレーム中に、必ず設けられるものである。
また、書き込み期間としては、スメクチック液晶の種類(スメクチック液晶の応答速度)、ゲート線の本数等に応じて、適宜選択される。例えば、ゲート線1行当たりの書き込み時間は6μs〜8μsで設定することができる。
2.液晶応答期間
本発明の液晶表示装置の駆動方法は、各サブフレーム中に、書き込み期間後であって点灯期間前に、最後に走査されたゲート線に沿った画素においてスメクチック液晶の応答がほぼ完了する時間として、液晶応答期間を有することが好ましい。
液晶応答期間としては、スメクチック液晶の種類(スメクチック液晶の応答速度)や、ゼロ電圧と書き込み期間での印加電圧との電位差等に応じて、適宜選択される。例えば、液晶応答期間は100μs〜500μsで設定することができる。
3.点灯期間
本発明の液晶表示装置の駆動方法は、各サブフレーム中に、書き込み期間および液晶応答期間後に、光源を点灯させる点灯期間を有する。
光源としては、例えば3色以上の光を各色ずつ選択的に照射するように構成されているものが用いられる。
この点灯期間は、各サブフレーム中に、必ず設けられるものである。
また、点灯期間としては、書き込み期間、逆極性電圧保持期間等の長さに応じて、適宜選択される。
4.リセット期間
本発明の液晶表示装置の駆動方法は、各サブフレーム中に、点灯期間後に、複数のゲート線に同時に電圧を印加して複数のスイッチング素子を同時にオンするとともに、複数のソース線に同時にゼロ電圧を印加するリセット期間を有する。このリセット期間において、複数のゲート線に同時に電圧を印加する時間は、スメクチック液晶の応答に要する時間よりも長くなるように設定される。
ゲート線に一斉に電圧を印加して(走査信号を供給して)、選択状態とする。また、ソース線にはゼロ電圧を印加する(リセット信号を供給する)。これにより、すべての画素の画素電極および対向電極間にリセット信号に対応した電圧が印加され、リセットデータがすべての画素に書き込まれる。
リセット期間にて、複数のゲート線に同時に電圧を印加する時間は、スメクチック液晶の応答に要する時間より長ければよいが、中でもスメクチック液晶の応答に要する時間程度であることが好ましい。
リセット期間としては、スメクチック液晶の種類(スメクチック液晶の応答速度)や、書き込み期間での印加電圧とゼロ電圧との電位差等に応じて、適宜選択される。例えば、リセット期間は50μs〜500μsで設定することができる。
5.逆極性電圧保持期間
本発明の液晶表示装置の駆動方法は、1フレーム中に、最後のサブフレームのリセット期間後に、複数のゲート線に同時に電圧を印加して複数のスイッチング素子を同時にオンするとともに、複数のソース線に同時に、書き込み期間での印加電圧の極性に対して逆極性の電圧を印加して、保持する逆極性電圧保持期間を有していてもよい。この逆極性電圧保持期間は、1フレーム中、1度だけ設けられる。
逆極性の電圧としては、書き込み期間での印加電圧の極性に対して逆極性の電圧であればよく、正極性および負極性のいずれの電圧であってもよい。
また、逆極性電圧保持期間としては、書き込み期間、点灯期間等の長さに応じて、適宜選択される。通常、逆極性電圧保持期間は、msオーダーで設定され、例えば1ms〜5msとすることができる。なお、逆極性電圧保持期間が比較的短い場合であっても、印加電圧の大きさを大きくすることで、電荷の偏りを抑え、焼き付きを防ぐことは可能である。
6.第2のリセット期間
本発明の液晶表示装置の駆動方法は、1フレーム中に、上記逆極性電圧保持期間後に、複数のゲート線に同時に電圧を印加して複数のスイッチング素子を同時にオンするとともに、複数のソース線に同時にゼロ電圧を印加する第2のリセット期間を有していてもよい。上記逆極性電圧保持期間が設けられる場合には、この逆極性電圧保持期間後に必ず第2のリセット期間が設けられる。この第2のリセット期間において、上記リセット期間と同様に、複数のゲート線に同時に電圧を印加する時間は、スメクチック液晶の応答に要する時間よりも長くなるように設定される。
第2のリセット期間にて、複数のゲート線に同時に電圧を印加する時間は、スメクチック液晶の応答に要する時間より長ければよいが、中でもスメクチック液晶の応答に要する時間程度であることが好ましい。
第2のリセット期間としては、スメクチック液晶の種類(スメクチック液晶の応答速度)や、ゼロ電圧と逆極性電圧期間での印加電圧の電位差等に応じて、適宜選択される。例えば、第2のリセット期間は100μs〜200μsで設定することができる。
逆極性電圧保持期間と第2のリセット期間とは、いずれが長くても短くてもよい。例えば先のサブフレームの書き込み期間での走査順と、次のサブフレームの書き込み期間での走査順とが同じである場合には、逆極性電圧保持期間は第2のリセット期間よりも長く、かつ、比較的長い方が好ましい。この場合、走査順が早いラインでは、走査順が遅いラインに比べて、同極性の電圧が比較的長い時間印加されることになるため、逆極性電圧保持期間は比較的長いほうが好ましいからである。一方、例えば先のサブフレームの書き込み期間での走査順と、次のサブフレームの書き込み期間での走査順とが逆である場合には、逆極性電圧保持期間は第2のリセット期間より長くても短くてもよい。この場合、走査順の早いラインと走査順の遅いラインとで、電圧が印加される時間が平均化されるため、逆極性電圧保持期間は比較的短くてもかまわないのである。
なお、基本的には、上述したように、第2のリセット期間は100μs〜200μs程度あればよいので、逆極性電圧保持期間は比較的長く設定することができる。
7.その他の期間
本発明においては、各サブフレームが、1フレームの1/3よりも短くてもよい。これにより、1フレーム中の各サブフレームでの点灯期間の間隔を短縮することができ、カラーブレイクを抑制することができるからである。
上述したように、先のサブフレームの書き込み期間での印加電圧の極性と、次のサブフレームの書き込み期間での印加電圧の極性とが逆である場合に、各サブフレームを1フレームの1/3よりも短くする場合には、1フレーム中に、最後のサブフレームのリセット期間後に、複数のゲート線に同時に電圧を印加して複数のスイッチング素子を同時にオンするとともに、複数のソース線に同時にゼロ電圧を印加して、保持するゼロ電圧保持期間を設けてもよい。
また、先のサブフレームの書き込み期間での印加電圧の極性と、次のサブフレームの書き込み期間での印加電圧の極性とが同じである場合に、各サブフレームを1フレームの1/3よりも短くする場合にも、1フレーム中に、最後のサブフレームのリセット期間後に、複数のゲート線に同時に電圧を印加して複数のスイッチング素子を同時にオンするとともに、複数のソース線に同時にゼロ電圧を印加して、保持するゼロ電圧保持期間を設けてもよい。
一方、1フレーム中に、逆極性電圧保持期間と第2のリセット期間とが設けられている場合には、必然的に、各サブフレームが1フレームの1/3よりも短くなる。
8.スメクチック液晶
本発明に用いられるスメクチック液晶は、単安定性を示し、かつ、V字型スイッチング特性を示すものである。
スメクチック液晶としては、単安定性を示し、かつ、V字型スイッチング特性を示すものであれば特に限定されるものではないが、強誘電性液晶が好適に用いられる。
強誘電性液晶は自発分極を有する。書き込み期間にて、電圧を印加して強誘電性液晶を動作させると、自発分極の向きが反転する。各画素では、強誘電性液晶の分極によって電荷が減少する。そして、点灯期間後、リセット期間にて、ゼロ電圧を印加して強誘電性液晶を動作させると、再度、自発分極の向きが反転する。各画素では、書き込み期間と同様に、強誘電性液晶の分極によって電荷が減少する。このように、同じ電圧を印加した場合でも、表示が明るかった部分では、電荷が減少してしまい、十分に電圧がかからないために電荷の偏りが発生し、他の部分に比べて強誘電性液晶の応答性が低下してしまうことがある。
これに対し、リセット期間にて、複数のゲート線に同時に電圧を印加する時間を、強誘電性液晶の応答に要する時間より長くすることにより、強誘電性液晶が動作して自発分極の向きが反転したときにも、強誘電性液晶の分極によって減少した電荷分を補償する電荷が供給されるため、すべての画素で電荷量を均等化することができる。その結果、強誘電性液晶の応答性が低下するのを防ぐことができる。
本発明においては、リセット期間にて、複数のゲート線に同時に電圧を印加する時間を、強誘電性液晶の応答に要する時間より長くするので、強誘電性液晶が好ましく用いられるのである。
以下、強誘電性液晶について説明する。
(1)強誘電性液晶
本発明に用いられる強誘電性液晶としては、単安定性を示し、かつ、V字型スイッチング特性を示すものであれば特に限定されるものではない。
強誘電性液晶の相系列は、カイラルスメクチックC相(SmC)を発現するものであれば特に限定されるものではない。例えば、相系列が、降温過程において、ネマチック相(N)−コレステリック相(Ch)−カイラルスメクチックC相(SmC)と相変化するもの、ネマチック相(N)−カイラルスメクチックC相(SmC)と相変化するもの、ネマチック相(N)−スメクチックA相(SmA)−カイラルスメクチックC相(SmC)と相変化するもの、ネマチック相(N)−コレステリック相(Ch)−スメクチックA相(SmA)−カイラルスメクチックC相(SmC)と相変化するもの、などを挙げることができる。
このような強誘電性液晶としては、一般に知られる液晶材料の中から要求特性に応じて種々選択することができる。
特に、ネマチック相(N)−コレステリック相(Ch)−カイラルスメクチックC相(SmC)と相変化する液晶材料は、V字型スイッチング特性を示すものとして好適である。
SmA相を経由する液晶材料としては、材料選択の幅が広いことから、Ch相からSmA相を経由してSmC相を発現するものが好ましい。この場合、SmC相を示す単一の液晶材料を用いることもできるが、低粘度でSmC相を示しやすいノンカイラルな液晶(以下、ホスト液晶とする場合がある。)に、それ自身ではSmC相を示さないが大きな自発分極と適当な螺旋ピッチを誘起する光学活性物質を少量添加することにより、上記のような相系列を示す液晶材料が、低粘度であり、より速い応答性を実現できることから好ましい。
上記ホスト液晶としては、広い温度範囲でSmC相を示す材料であることが好ましく、一般に強誘電性液晶のホスト液晶として知られているものであれば特に限定されることなく使用することができる。例えば、下記一般式:
Ra−Q−X−(Q−Y−Q−Rb
(式中、RaおよびRbはそれぞれ、直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルカノイルオキシ基またはアルコキシカルボニルオキシ基であり、Q、QおよびQはそれぞれ、1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピラジン−2,5−ジイル基、ピリダジン−3,6−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基であり、これらの基はハロゲン原子、水酸基、シアノ基等の置換基を有していてもよく、XおよびYはそれぞれ、−COO−、−OCO−、−CHO−、−OCH−、−CHCH−、−C≡C−または単結合であり、mは0または1である。)で表される化合物を使用することができる。ホスト液晶としては、上記化合物を1種単独でも2種以上を組み合わせて用いることもできる。
上記ホスト液晶に添加する光学活性物質としては、自発分極が大きく、適当な螺旋ピッチを誘起する能力を持った材料であれば特に限定されるものではなく、一般にSmC相を示す液晶組成物に添加する材料として知られるものを使用することができる。特に少量の添加量で大きな自発分極を誘起できる材料であることが好ましい。このような光学活性物質としては、例えば、下記一般式:
Rc−Q−Za−Q−Zb−Q−Zc−Rd
(式中、Q、Q、Qは上記一般式と同じ意味を表し、Za、ZbおよびZcは−COO−、−OCO−、−CHO−、−OCH−、−CHCH−、−C≡C−、−CH=N−、−N=N−、−N(→O)=N−、−C(=O)S−または単結合であり、Rcは不斉炭素原子を有していてもよい直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルカノイルオキシ基またはアルコキシカルボニルオキシ基であり、Rdは不斉炭素原子を有する直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルカノイルオキシ基またはアルコキシカルボニルオキシ基であり、RcおよびRdはハロゲン原子、シアノ基、水酸基で置換されていてもよい。)で表される化合物を使用することができる。光学活性物質としては、上記化合物を1種単独でも2種以上を組み合わせて用いることもできる。
SmA相を経由する強誘電性液晶として、具体的には、AZエレクトロニックマテリアルズ社製「FELIXM4851−100」などが挙げられる。
強誘電性液晶には、液晶表示装置に求められる機能に応じて任意の機能を備える化合物が添加されていてもよい。このような化合物としては、重合性モノマーの重合物を挙げることができる。液晶層中にこのような重合性モノマーの重合物が含有されることにより、上記液晶材料の配列がいわゆる「高分子安定化」され、配向安定性に優れた液晶表示装置を得ることができる。
重合性モノマーの重合物に用いられる重合性モノマーとしては、重合反応により重合物を生じる化合物であれば特に限定されるものではなく、加熱処理により重合反応を生じる熱硬化性樹脂モノマー、および活性放射線の照射により重合反応を生じる活性放射線硬化性樹脂モノマーを挙げることができる。中でも、活性放射線硬化性樹脂モノマーを用いることが好ましい。熱硬化性樹脂モノマーを用いる場合は、重合反応を生じさせるために加温処理をすることが必要であるので、このような加温処理により強誘電性液晶の規則的な配列が損なわれたり、相転移が誘起されてしまったりするおそれがある。一方、活性放射線硬化性樹脂モノマーを用いる場合は、このようなおそれがなく、重合反応が生じることによって強誘電性液晶の配列が害されることが少ないからである。
活性放射線硬化性樹脂モノマーとしては、電子線の照射により重合反応を生じる電子線硬化性樹脂モノマー、および光照射により重合反応を生じる光硬化性樹脂モノマーを挙げることができる。中でも、光硬化性樹脂モノマーを用いることが好ましい。光硬化性樹脂モノマーを用いることにより、製造工程を簡略化できるからである。
光硬化性樹脂モノマーとしては、波長が150nm〜500nmの範囲内の光を照射することにより、重合反応を生じるものであれば特に限定されるものではない。中でも波長が250nm〜450nmの範囲内、特に300nm〜400nmの範囲内の光を照射することにより重合反応を生じる紫外線硬化性樹脂モノマーを用いることが好ましい。照射装置の容易性等の面において利点を有するからである。
紫外線硬化性樹脂モノマーが有する重合性官能基は、上記波長領域の紫外線照射により、重合反応を生じるものであれば特に限定されるものではない。特に、アクリレート基を有する紫外線硬化型樹脂モノマーを用いることが好ましい。
また、紫外線硬化性樹脂モノマーは、一分子中に一つの重合性官能基を有する単官能性モノマーであってもよく、また、一分子中に二つ以上の重合性官能基を有する多官能性モノマーであってもよい。中でも、多官能性モノマーを用いることが好ましい。多官能性モノマーを用いることにより、より強いポリマーネットワークを形成することができるため、分子間力および配向膜界面におけるポリマーネットワークを強化することができる。これにより、温度変化による強誘電性液晶の配列の乱れを抑制することができる。
多官能性モノマーの中でも、分子の両末端に重合性官能基を有する2官能性モノマーが好ましく用いられる。分子の両端に重合性官能基を有することにより、ポリマー同士の間隔が広いポリマーネットワークを形成することができ、重合性モノマーの重合物を含むことによる強誘電性液晶の駆動電圧の低下を防止できるからである。
また、紫外線硬化性樹脂モノマーの中でも、液晶性を発現する紫外線硬化性液晶モノマーを用いることが好ましい。このような紫外線硬化性液晶モノマーが好ましい理由は次の通りである。すなわち、紫外線硬化性液晶モノマーは液晶性を示すことから、配向膜の配向規制力により規則的に配列することができる。このため、紫外線硬化性液晶モノマーを、規則的に配列した後に重合反応を生じさせることにより、規則的な配列状態を維持したまま固定化することができる。このような規則的な配列状態を有する重合物が存在することにより、強誘電性液晶の配向安定性を向上させることができ、優れた耐熱性および耐衝撃性を得ることができる。
紫外線硬化性液晶モノマーが示す液晶相としては、特に限定されるものではなく、例えば、N相、SmA相、SmC相を挙げることができる。
本発明に用いられる紫外線硬化性液晶モノマーとしては、例えば、下記式(1)〜(3)に示す化合物を挙げることができる。
Figure 2008180782
上記式(1),(2)において、A、B、D、EおよびFはベンゼン、シクロヘキサンまたはピリミジンを表し、これらはハロゲン等の置換基を有していてもよい。また、AおよびB、あるいはDおよびEは、アセチレン基、メチレン基、エステル基等の結合基を介して結合していてもよい。MおよびMは、水素原子、炭素数3〜9のアルキル基、炭素数3〜9のアルコキシカルボニル基、またはシアノ基のいずれであってもよい。さらに、分子鎖末端のアクリロイルオキシ基とAまたはDとは、炭素数3〜6のアルキレン基等の結合基を介して結合していてもよい。
また、上記式(3)おいて、Yは、水素、炭素数1〜20のアルキル、炭素数1〜20のアルケニル、炭素数1〜20のアルキルオキシ、炭素数1〜20のアルキルオキシカルボニル、ホルミル、炭素数1〜20のアルキルカルボニル、炭素数1〜20のアルキルカルボニルオキシ、ハロゲン、シアノまたはニトロを表す。
上記の中でも、好適に用いられるものとして、下記式の化合物を例示することができる。
Figure 2008180782
Figure 2008180782
Figure 2008180782
また、上記重合性モノマーは、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。2種以上の異なる重合性モノマーを用いる場合には、例えば、上記式で示される紫外線硬化性液晶モノマーと他の紫外線硬化性樹脂モノマーとを用いることができる。
重合性モノマーとして紫外線硬化性液晶モノマーを用いた場合、重合性モノマーの重合物としては、主鎖に液晶性を示す原子団を有することにより主鎖が液晶性を示す主鎖液晶型重合物であってもよく、側鎖に液晶性を示す原子団を有することにより側鎖が液晶性を示す側鎖液晶型重合物であってもよい。中でも、重合性モノマーの重合物が側鎖液晶型重合物であることが好ましい。液晶性を示す原子団が側鎖に存在することにより、この原子団の自由度が高くなるため、液晶性を示す原子団が配向しやすくなるからである。また、その結果として強誘電性液晶の配向安定性を向上させることができるからである。
液晶層中における重合性モノマーの重合物の存在量は、強誘電性液晶の配列安定性を所望の程度にできる範囲内であれば特に限定されないが、通常、液晶層中に0.5質量%〜30質量%の範囲内が好ましく、より好ましくは1質量%〜20質量%、さらに好ましくは1質量%〜10質量%の範囲内である。上記範囲よりも多いと、駆動電圧の増加や、応答速度の低下を生じる場合があるからである。また、上記範囲よりも少ないと強誘電性液晶の配列安定性が不十分となり、液晶表示装置の耐熱性や耐衝撃性を損なってしまう可能性があるからである。
なお、液晶層中における重合性モノマーの重合物の存在量は、液晶層中の単分子液晶を溶剤で洗い流した後、残存する重合性モノマーの重合物の重量を電子天秤で測量することによって求めた残存量と、上記液晶層の総質量とから算出することができる。
B.液晶表示装置
次に、本発明の液晶表示装置について説明する。
本発明の液晶表示装置は、複数のゲート線および複数のソース線と、上記ゲート線およびソース線に接続され、画素毎に配置された複数のスイッチング素子と、上記スイッチング素子に接続され、画素毎に配置された複数の画素電極と、上記画素電極に対向する位置に配置された対向電極と、上記画素電極および対向電極間に配置され、単安定性を示し、かつ、V字型スイッチング特性を示すスメクチック液晶と、上記複数のゲート線に接続され、走査信号を印加するゲートドライバと、上記複数のソース線に接続され、画像信号を印加するソースドライバとを有する液晶パネル、ならびに、上記液晶パネルに対して光を照射する複数色の光源、ならびに、上記ゲートドライバ、ソースドライバおよび光源に接続され、上述の液晶表示装置の駆動方法によって液晶表示装置を駆動する制御部を有することを特徴とするものである。
図9は本発明の液晶表示装置の一例を示す概略斜視図である。
図9に例示するように、液晶表示装置10は、液晶パネル11と、この液晶パネル11に対向するように配置された光源12と、液晶パネル11のゲートドライバ2およびソースドライバ3ならびに光源12に接続された制御部13とを有している。液晶パネル11においては、基材7a上に、複数のゲート線Gおよび複数のソース線Sと、これらのゲート線Gおよびソース線Sに接続され、画素毎に配置された複数のスイッチング素子4と、このスイッチング素子4に接続され、画素毎に配置された複数の画素電極5とが設けられ、基材7b上に、画素電極5に対向するように対向電極6が設けられている。また、液晶パネル11では、複数のゲート線Gに接続されたゲートドライバ2と、複数のソース線Sに接続されたソースドライバ3とが設けられている。なお、図示しないが、画素電極等と対向電極との間にはスメクチック液晶が挟持されている。
ゲート線Gおよびソース線Sはそれぞれ縦横に配列しており、ゲート線Gおよびソース線Sに信号を加えることによりスイッチング素子4を作動させ、スメクチック液晶を駆動させることができる。ゲート線Gおよびソース線Sが交差した部分は、図示しないが絶縁層で絶縁されており、ゲート線Gの走査信号とソース線Sの画像信号とは独立に動作することができる。ゲート線Gおよびソース線Sにより囲まれた部分は、液晶表示装置を駆動する最小単位である画素であり、各画素には少なくとも1つ以上のスイッチング素子4および画素電極5が形成されている。そして、ゲート線およびソース線に順次信号電圧を加えることにより、各画素のスイッチング素子を動作させることができる。
ゲートドライバ2はゲート線Gに電圧を印加し(走査信号を印加し)、ソースドライバ3はソース線Sに正極または負極の電圧を印加する(画像信号を印加する)。このとき、フィールドシーケンシャル方式であれば、ソース線Sに、任意の色を混色により表示するための複数の単位色のうちの1つの単位色に対応する画像信号を供給する。これにより、ゲートドライバ2によって複数のゲート線Gに順に電圧を印加して複数のスイッチング素子4をゲート線単位で順にオンするとともに、ソースドライバ3によって複数のソース線Sに正極または負極の電圧を印加して、スイッチング素子4および画素電極5を介してスメクチック液晶に正極または負極の電圧を印加してスメクチック液晶を駆動する。すなわち、各ゲート線に沿った画素の画素電極および対向電極間に画像信号に対応した電圧が印加され、画像データがゲート線に沿った各画素に書き込まれ、これに対するスメクチック液晶の応答の程度により、各画素の光の透過率が制御される。
本発明の液晶表示装置は、上述の液晶表示装置の駆動方法によって駆動されるので、単安定性を示し、かつ、V字型スイッチング特性を示すスメクチック液晶の利点を活かして高精細で高品位の表示を実現することができる。
液晶表示装置の各構成部材には、一般的なものを用いることができる。なお、スメクチック液晶および光源については、上記「A.液晶表示装置の駆動方法」に詳しく記載したので、ここでの説明は省略する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例を示し、本発明をさらに詳細に説明する。
(液晶材料の調製)
スメクチック液晶材料として、下記の化合物I〜VIを表1に示す組成で混合したものを用いた。
Figure 2008180782
Figure 2008180782
(TFTパネルの作製)
ITO電極が形成されたガラス基板をよく洗浄し、このガラス基板上に、光二量化型材料(Rolic technologies 社製、商品名:ROP103)の2質量%シクロペンタノン溶液を回転数1500rpmで15秒間スピンコートし、130℃で15分間乾燥させた後、直線偏光紫外線を約100mJ/cm2照射し、配向処理を行った。
アモルファスシリコン−TFT基板(1.5インチ、QVGA)をよく洗浄し、このTFT基板上にポリイミド(日産化学工業社製、商品名:SE-7962)を印刷し、ラビング処理することにより配向膜を形成した。
一方の基板に1.5μmのビーズスペーサを散布し、他方の基板にシール剤をシールディスペンサーで塗布した。次いで、両基板をそれぞれの配向処理方向が平行になるように対向させ、熱圧着を行い、空の液晶セルを作製した。
次に、上記の組成の強誘電性液晶を、注入口上部に付着させ、オーブンを用いて、N相−等方相転移温度より10℃〜20℃高い温度で注入を行い、ゆっくりと常温に戻した。
得られたパネルの駆動特性を調べたところ、電圧無印加状態で液晶の配向方向が配向膜の配向処理方向と同じ方向の単安定性を示し、正極および負極の両方の電圧に反応する非対称のV字型スイッチング特性を示した。
[実施例1]
まず、赤色のデータを1ライン目から240ライン目まで順に書き込んだ。1ラインあたり8.3μsかかるため、赤色のデータの書き込みに2.0ms要した。240ライン目のデータを書き込んだ後、液晶が十分応答する時間として0.5ms経過した後、赤色のLEDを0.8ms間点灯させた。赤色のLED消灯と同時に全ライン分一括ゲートをオンした状態で、0.8ms間ゼロ電圧を印加した。ここまでに4.1msを要した。
次に、240ライン目から1ライン目まで順に、上記の赤色のデータを書き込んだときの電圧の極性に対して逆極性の電圧を印加して緑色のデータを書き込んだ。1ライン目のデータを書き込んだ後、液晶が十分応答する時間として0.5ms経過した後、緑色のLEDを0.8ms間点灯させた。上記と同様に、緑色のLED消灯と同時に全ライン分一括ゲートをオンした状態で、0.8ms間ゼロ電圧を印加した。
上記と同様にして、青色のデータを1ライン目から240ライン目まで順に書き込んだ。240ライン目のデータを書き込んだ後、液晶が十分応答する時間として0.5ms経過した後、青色のLEDを0.8ms間点灯させた。青色のLED消灯と同時に全ライン分一括ゲートをオンした状態で、0.8ms間ゼロ電圧を印加した。
そして、ゲートをオフした後、次の赤色のデータを書き込むまでの間、5.2ms間ゼロ電圧を保持した。
次のフレームの赤色のデータは、走査順が240ライン目から1ライン目までの順であり、また印加電圧の極性が前のフレームでの印加電圧の極性に対して逆極性となるように書き込んだ。そして、データを書き込むときの走査順と、データの書き込むときの印加電圧の極性とが、フレーム毎に逆になるようにして、繰り返し、データの書き込みおよび消去を行った。このようにして動画像を表示したところ、焼き付きのない、均一な画像を表示できることを確認した。
[実施例2]
最初のフレームでは、赤色のデータの書き込みにて、データラインの奇数番目のラインに正極性の電圧、偶数番目のラインに負極性の電圧を印加し、緑色のデータの書き込みにて、奇数番目のラインに負極性の電圧、偶数番目のラインに正極性の電圧を印加し、青色のデータの書き込みにて、奇数番目のラインに正極性の電圧、偶数番目のラインに負極性の電圧を印加し、次のフレームでは、偶数番目のライン、奇数番目のラインそれぞれに対して、前のフレームでの印加電圧の極性と逆極性の電圧を印加した以外は、実施例1と同様のタイミングでデータの書き込み、LED点灯/消灯、ゼロ電圧の印加を行った。このようにして動画像を表示したところ、焼き付きのない、均一な画像を表示できることを確認した。
[実施例3]
まず、赤色のデータを1ライン目から240ライン目まで順に書き込んだ。1ラインあたり8.3μsかかるため、赤色のデータの書き込みに2.0ms要した。240ライン目のデータを書き込んだ後、液晶が十分応答する時間として0.5ms経過した後、赤色のLEDを0.8ms間点灯させた。赤色のLED消灯と同時に全ライン分一括ゲートをオンした状態で、0.5ms間ゼロ電圧を印加した。ここまでに3.8msを要した。
次に、240ライン目から1ライン目まで順に、上記の赤色のデータを書き込んだときの電圧の極性と同じ極性の電圧を印加して緑色のデータを書き込んだ。1ライン目のデータを書き込んだ後、液晶が十分応答する時間として0.5ms経過した後、緑色のLEDを0.8ms間点灯させた。上記と同様に、緑色のLED消灯と同時に全ライン分一括ゲートをオンした状態で、0.5ms間ゼロ電圧を印加した。
上記と同様にして、青色のデータを1ライン目から240ライン目まで順に書き込んだ。240ライン目のデータを書き込んだ後、液晶が十分応答する時間として0.5ms経過した後、青色のLEDを0.8ms間点灯させた。青色のLED消灯と同時に全ライン分一括ゲートをオンした状態で、0.5ms間ゼロ電圧を印加した。
全ライン分ゲートを一括でオンとし、データを書き込むときの印加電圧の極性に対して逆極性で、データを書き込むときの印加電圧の最大値と同じ大きさの電圧を印加した。この状態を4.8ms間保持した後、全ライン分一括でゲートをオンした状態でゼロ電圧を0.5ms間印加した。
次のフレームでは、前のフレームでのデータの書き込むときの走査順を逆にした以外は、前のフレームと同様にしてデータの書き込み/消去を繰り返し行った。このようにして動画像を表示したところ、焼き付きのない、均一な画像を表示できることを確認した。
[比較例1]
まず、赤色のデータを1ライン目から240ライン目まで順に書き込んだ。1ラインあたり8.3μsかかるため、赤色のデータの書き込みに2.0ms要した。240ライン目のデータを書き込んだ後、液晶が十分応答する時間として0.5ms経過した後、赤色のLEDを0.8ms間点灯させた。赤色のLED消灯と同時に全ライン分一括でゲートをオンし、ゼロ電圧を印加し、ゲートをオフし、0.8ms間ゼロ電圧を保持した。ここまでに4.1msを要した。
次に、240ライン目から1ライン目まで順に、上記の赤色のデータを書き込んだときの電圧の極性に対して逆極性の電圧を印加して緑色のデータを書き込んだ。1ライン目のデータを書き込んだ後、液晶が十分応答する時間として0.5ms経過した後、緑色のLEDを0.8ms間点灯させた。上記と同様に、緑色のLED消灯と同時に全ライン分一括でゲートをオンし、ゼロ電圧を印加し、ゲートをオフし、0.8ms間ゼロ電圧を保持した。
上記と同様にして、青色のデータを1ライン目から240ライン目まで順に書き込んだ。240ライン目のデータを書き込んだ後、液晶が十分応答する時間として0.5ms経過した後、青色のLEDを0.8ms間点灯させた。青色のLED消灯と同時に全ライン分一括でゲートをオンし、ゼロ電圧を印加し、ゲートをオフし、次の赤色のデータを書き込むまでの間、5.2ms間ゼロ電圧を保持した。
次のフレームの赤色のデータは、走査順が240ライン目から1ライン目までの順であり、また印加電圧の極性が前のフレームでの印加電圧の極性に対して逆極性となるように書き込んだ。そして、データを書き込むときの走査順と、データの書き込むときの印加電圧の極性とが、フレーム毎に逆になるようにして、繰り返し、データの書き込みおよび消去を行った。このようにして動画像を表示したところ、データの書き換えがスムーズに行われず、以前に表示した画像情報が引き続き表示され徐々に減衰していく様子が観察された。
[実施例4]
まず、赤色のデータを1ライン目から240ライン目まで順に書き込んだ。1ラインあたり8.3μsかかるため、赤色のデータの書き込みに2.0ms要した。240ライン目のデータを書き込んだ後、液晶が十分応答する時間として0.5ms経過した後、赤色のLEDを0.8ms間点灯させた。赤色のLED消灯と同時に全ライン分一括ゲートをオンした状態で、0.5ms間ゼロ電圧を印加した。ここまでに3.8msを要した。
次に、240ライン目から1ライン目まで順に、上記の赤色のデータを書き込んだときの電圧の極性と同じ極性の電圧を印加して緑色のデータを書き込んだ。1ライン目のデータを書き込んだ後、液晶が十分応答する時間として0.5ms経過した後、緑色のLEDを0.8ms間点灯させた。上記と同様に、緑色のLED消灯と同時に全ライン分一括ゲートをオンした状態で、0.5ms間ゼロ電圧を印加した。
上記と同様にして、青色のデータを1ライン目から240ライン目まで順に書き込んだ。240ライン目のデータを書き込んだ後、液晶が十分応答する時間として0.5ms経過した後、青色のLEDを0.8ms間点灯させた。青色のLED消灯と同時に全ライン分一括ゲートをオンした状態で、0.5ms間ゼロ電圧を印加した。
そして、ゲートをオフした後、次の赤色のデータを書き込むまでの間、ゼロ電圧を保持した。
次のフレームでは、前のフレームでのデータの書き込むときの走査順を逆にした以外は、前のフレームと同様にしてデータの書き込み/消去を繰り返し行った。このようにして動画像を表示したところ、均一な画像を表示できることを確認したが、長時間経過後は、時間の経過とともに、液晶の動作の状態が悪くなり、徐々に画面の輝度が低下していくのが観察された。
液晶分子の挙動を示す模式図である。 スメクチック液晶の印加電圧に対する透過率の変化を示したグラフである。 本発明の液晶表示装置の回路図の一例を示す模式図である。 本発明の液晶表示装置の駆動方法の一例を示すタイミングチャートである。 本発明の液晶表示装置の駆動方法の他の例を示すタイミングチャートである。 本発明の液晶表示装置の駆動方法の他の例を示すタイミングチャートである。 本発明の液晶表示装置の駆動方法の他の例を示すタイミングチャートである。 本発明の液晶表示装置の駆動方法の他の例を示すタイミングチャートである。 本発明の液晶表示装置の一例を示す概略斜視図である。 スメクチック液晶の印加電圧に対する透過率の変化を示したグラフである。
符号の説明
… 書き込み期間
… 液晶応答期間
… 点灯期間
… リセット期間
… 逆極性電圧保持期間
… 第2のリセット期間

Claims (8)

  1. 単安定性を示し、かつ、V字型スイッチング特性を示すスメクチック液晶を用いた液晶表示装置をフィールドシーケンシャル方式により駆動する液晶表示装置の駆動方法であって、
    各サブフレーム中に、複数のゲート線に順に電圧を印加して複数のスイッチング素子を順にオンするとともに、複数のソース線に電圧を印加する書き込み期間と、前記書き込み期間後に、光源を点灯させる点灯期間と、前記点灯期間後に、前記複数のゲート線に同時に電圧を印加して前記複数のスイッチング素子を同時にオンするとともに、前記複数のソース線に同時にゼロ電圧を印加するリセット期間とを有し、
    前記リセット期間にて、前記複数のゲート線に同時に電圧を印加する時間が、前記スメクチック液晶の応答に要する時間よりも長いことを特徴とする液晶表示装置の駆動方法。
  2. 先のサブフレームの前記書き込み期間での印加電圧の極性と、次のサブフレームの前記書き込み期間での印加電圧の極性とが逆であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置の駆動方法。
  3. 前記書き込み期間にて、隣り合う前記ソース線に印加される電圧の極性が互いに逆であることを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置の駆動方法。
  4. 1フレーム中に、最後のサブフレームの前記リセット期間後に、前記複数のゲート線に同時に電圧を印加して前記複数のスイッチング素子を同時にオンするとともに、前記複数のソース線に同時に、前記書き込み期間での印加電圧の極性に対して逆極性の電圧を印加して、保持する逆極性電圧保持期間と、前記逆極性電圧保持期間後に、前記複数のゲート線に同時に電圧を印加して前記複数のスイッチング素子を同時にオンするとともに、前記複数のソース線に同時にゼロ電圧を印加する第2のリセット期間とを有し、
    前記第2のリセット期間にて、前記複数のゲート線に同時に電圧を印加する時間が、前記スメクチック液晶の応答に要する時間よりも長いことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置の駆動方法。
  5. 先のサブフレームの前記書き込み期間での走査順と、次のサブフレームの前記書き込み期間での走査順とが逆であることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の液晶表示装置の駆動方法。
  6. 前記スメクチック液晶が強誘電性液晶であることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかに記載の液晶表示装置の駆動方法。
  7. 各サブフレームが、1フレームの1/3よりも短いことを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれかに記載の液晶表示装置の駆動方法。
  8. 複数のゲート線および複数のソース線と、前記ゲート線およびソース線に接続され、画素毎に配置された複数のスイッチング素子と、前記スイッチング素子に接続され、画素毎に配置された複数の画素電極と、前記画素電極に対向する位置に配置された対向電極と、前記画素電極および対向電極間に配置され、単安定性を示し、かつ、V字型スイッチング特性を示すスメクチック液晶と、前記複数のゲート線に接続され、走査信号を印加するゲートドライバと、前記複数のソース線に接続され、画像信号を印加するソースドライバとを有する液晶パネル、ならびに、前記液晶パネルに対して光を照射する複数色の光源、ならびに、前記ゲートドライバ、ソースドライバおよび光源に接続され、請求項1から請求項7までのいずれかに記載の液晶表示装置の駆動方法によって液晶表示装置を駆動する制御部を有することを特徴とする液晶表示装置。
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