JP2008180545A - 落雷警報装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易に落雷の危険性を予測する。
【解決手段】ある監視対象とする地点で雷が発生する危険性を予測して、監視対象地点での落雷の危険を通報する落雷警報装置1であって、監視対象地点を特定する情報の入力を受付ける監視地点入力部10と、監視地点入力部10で入力を受付けた情報によって特定される監視対象地点を含む監視地域の各地の雨量を示すデータの入力を受付ける雨量データ入力部20と、雨量データ入力部20で入力を受付けた雨量データに基づいて、雷雲の現在の位置を判定する雷雲位置判定部30と、監視地点入力部10で入力を受付けた情報によって特定される監視対象地点を含む第一の所定範囲を警戒地域とし、雷雲が警戒地域にある場合に警報を発するべきと判定をする警報判定部80と、を備える。
【選択図】図1

Description

落雷の危険性を予測することを可能とする落雷警報装置及び方法に関する。
屋外の高所等落雷の危険のある場所での作業を有する会社は、その作業場所での落雷の危険性を、気象庁発表の雨量実績や落雷位置標定システムで観測された落雷実績に基づいて、雨と雷の進行方向、到着予定時刻を人間の経験と勘により判断してきたが、こうした方法では、判断基準があいまいになってしまい、落雷の危険の程度の判断も不明確となってしまう。また、危険予測の精度が判断する者の力量に大きく依存することにもなる。
そこで、例えば、気象庁等の落雷情報に基づいて落雷の危険性を予測する技術(例えば、特許文献1)や、雷発生位置を特定することで、将来、雷が発生する可能性のある位置を予測する技術(例えば、特許文献2)が開発された。
しかし、何れの技術においても、落雷の危険性を判断しようとする時点での雷の発生位置を特定する情報が必要であるので、落雷の危険を予測する装置は複雑なものとなってしまう。
特開2002-333489号公報 特開2001-183473号公報
本発明は、このような課題に対して、簡易に落雷の危険性を予測することを可能とする落雷警報装置及び方法を提供することを目的とする。
第1の発明は、ある監視対象とする地点で雷が発生する危険性を予測して、その監視対象地点での落雷の危険を通報する落雷警報装置であって、
監視対象地点を特定するための情報の入力を受付ける監視地点入力部と、
前記監視地点入力部で入力を受付けた情報で特定される監視対象地点を含む監視地域の各地の雨量を示すデータの入力を受付ける雨量データ入力部と、
前記雨量データ入力部で入力を受付けた雨量データに基づいて、雷雲の現在の位置を判定する雷雲位置判定部と、
前記監視地点入力部で入力を受付けた情報で特定される監視対象地点を含む第一の所定範囲を警戒地域とし、雷雲が前記警戒地域にある場合に警報を発するべきと判定をする警報判定部と、
を備えることを特徴とする落雷警報装置である。
第2の発明は、第1の発明に記載の落雷警報装置であって、
前記警報判定部は、警報を発するべきと判定した後、前記警戒地域に雷雲が位置しなくなった場合には警報を解除すべきと判定をすることを特徴とする落雷警報装置である。
第3の発明は、第1又は2の発明に記載の落雷警報装置であって、
前記警報判定部は、前記監視地点入力部で入力を受付けた情報で特定される監視対象地点を含むから第二の所定範囲であって警戒地域でない地域を注意地域とし、雷雲が前記注意地域にある場合に注意報を発するとの判定をすることを特徴とする落雷警報装置である。
第4の発明は、第1〜3の発明の何れかに記載の落雷警報装置であって、
前記警報判定部は、前記注意地域に雷雲が位置しなくなった場合には注意報を解除するとの判定をすることを特徴とする落雷警報装置である。
第5の発明は、第1〜4の発明の何れかに記載の落雷警報装置であって、
前記雷雲位置判定部において判定した雷雲の位置をその時刻に関連付けて記憶する雷雲位置記憶部と、
前記雷雲位置記憶部に記憶された第一の所定単位時間前の雷雲の位置と、前記雷雲位置判定部で判定した雷雲の現在の位置と、に基づいて雷雲の進行方向を判定する雷雲進行方向判定部と、を備え、
前記警報判定部は、雷雲が前記監視対象地点の方向に進行している場合であって、かつ雷雲が注意地域にある場合には警報を発するとの判定をすることを特徴とする落雷警報装置である。
第6の発明は、第5の発明に記載の落雷警報装置であって、
前記監視対象地点において行う作業終了予定時刻を示す情報の入力を受付ける作業情報入力部と、
前記雷雲位置記憶部に記憶された第一の所定単位時間前の雷雲の位置と、前記雷雲位置判定部で判定した雷雲の現在の位置と、に基づいて雷雲の進行速度も判定する雷雲進行速度判定部と、
前記雷雲位置記憶部に記憶された雷雲の位置及びその時刻と、前記雷雲進行方向判定部で判定された雷雲の進行方向と、前記雷雲進行速度判定部で判定された雷雲の進行速度と、に基づいて、雷雲が前記警戒地域に侵入する時刻を予測する雷雲予測部と、を備え、
雷雲が前記監視対象地点の方向に進行している場合であって、かつ雷雲が注意地域にある場合であっても、前記警報判定部は、前記雷雲予測部の予測に基づいて、作業終了予定時刻までには雷雲が前記警戒地域に侵入しないと判定される場合には警報を発しないことを特徴とする落雷警報装置である。
第7の発明は、第5の発明に記載の落雷警報装置であって、
前記監視対象地点において行う作業開始予定時刻を示す情報の入力を受付ける作業情報入力部と、
前記雷雲位置記憶部に記憶された第一の所定単位時間前の雷雲の位置と、前記雷雲位置判定部で判定した雷雲の現在の位置と、に基づいて雷雲の進行速度を判定する雷雲進行速度判定部と、
前記雷雲位置記憶部に記憶された雷雲の位置及びその時刻と、前記雷雲進行方向判定部で判定された雷雲の進行方向と、前記雷雲進行速度判定部で判定された雷雲の進行速度と、に基づいて、雷雲の前記警戒地域を通過する時刻を予測する雷雲予測部と、を備え、
雷雲が前記監視対象地点の方向に進行している場合であって、かつ雷雲が現時点において注意地域にある場合であっても、前記警報判定部は、前記雷雲予測部の予測に基づいて、作業開始予定時刻には雷雲が前記警戒地域を通過していると判定される場合には警報を発しないことを特徴とする落雷警報装置である。
本発明によれば、落雷の危険性を判断しようとする時点での雷の発生位置を特定する情報がなくとも、簡易に落雷の危険を予測することができる。
図1は、本発明の一実施形態である落雷警報装置1の全体構成図である。同図に示すように、本実施形態の落雷警報装置1は、監視地点入力部10、雨量データ入力部20、雷雲位置判定部30、雷雲位置記憶部40、雷雲進行方向判定部50、雷雲予測部60、作業情報入力部70、警報判定部80等を備えている。
監視地点入力部10は、その監視対象地点の地理的位置(例えば、住所、緯度及び経度等)等の監視対象地点を特定するための情報の入力を受付ける。
雨量データ入力部20は、監視地域内の各地の雨量を示すデータの入力を受付ける。ここで、監視地域とは、監視対象地点とその周辺を含む地域であって、監視対象地点における落雷の危険性の判断に影響を与える地域である。なお、雨量に係るデータは、落雷警報装置1の利用者が自ら収集してもよいし、気象庁等の発表した雨量データを利用してもよい。雨量データの入力は、操作者が雨量データを手入力することで行ってもよいが、雨量データが記憶された電子記憶媒体を雨量データ入力部20に備えられた読取装置で読み込むことで行ってもよく、また電気通信回線を介して雨量データを受信することで行ってもよい。
雷雲位置判定部30は、雨量データ入力部20で受付けた雨量データに基づいて、雷雲の現在の位置を判定する。具体的には、雷雲は雷のみならず強い雨をももたらすことから、強い雨の降っている地点には雷雲が位置すると推定する。例えば、所定の単位時間(例えば、1時間)当たりの雨量が所定値(例えば、30mm)以上の地点には雷雲が存在していると推定する。
雷雲位置記憶部40は、雷雲位置判定部30において判定した雷雲の位置をその時刻に関連付けて記憶する。
雷雲進行方向判定部50は、雷雲位置記憶部40に記憶された第一の所定単位時間前(例えば、1時間前)の雷雲の位置と、雷雲位置判定部30で判定した雷雲の現在の位置と、に基づいて雷雲の進行方向を判定する。具体的には、雷雲は、第一の所定単位時間前の位置から現在の位置に直線的に進行しているものと近似する。
雷雲進行速度判定部55は、雷雲位置記憶部40に記憶された第一の所定単位時間前の雷雲の位置と、雷雲位置判定部30で判定した雷雲の現在の位置と、に基づいて雷雲の進行速度を判定する。具体的には、これらの2地点の距離を第一の所定単位時間で割ると、雷雲の進行速度が算出できる。また、第一の所定単位時間前の雷雲の位置と雷雲位置判定部30で判定した雷雲の現在の位置とが同じである場合、現在の位置に移動する前の位置とそのときの時刻に基づいて、雷雲の進行速度を判定してもよい。
雷雲予測部60は、雷雲位置記憶部40に記憶された雷雲の位置及びその時刻と、雷雲進行方向判定部50で判定された雷雲の進行方向及び進行速度と、に基づいて、雷雲が警戒地域に侵入する時刻及び雷雲の警戒地域を通過する時刻を予測する。具体的には、雷雲位置記憶部40に記憶された雷雲の位置Aから雷雲の進行方向上の警戒地域外縁までの距離を、雷雲進行方向判定部50で判定された雷雲の進行速度で除することにより、雷雲が警戒地域の外縁へ到達するまでの所要時間を求め、この所要時間を、雷雲が位置Aに所在していたときの時刻に加えることにより、雷雲が警戒地域に侵入する時刻を求める。また、同様に、雷雲位置記憶部40に記憶された雷雲の位置Aから雷雲の進行方向上であって警戒地域を通過するときの警戒地域外縁までの距離を、雷雲進行方向判定部50で判定された雷雲の進行速度で除すると、雷雲が警戒地域を通過するまでの所要時間が求められる。この所要時間を、雷雲が位置Aに所在していたときの時刻に加えると、雷雲が警戒地域から通過する時刻が求められる。
作業情報入力部70は、監視対象地点において行う作業開始予定時刻及び作業終了予定時刻に係る情報の入力を受付ける。
警報判定部80は、監視地点入力部10で入力を受付けた監視対象地点から第一の所定距離(例えば、20km)の範囲を警戒地域とし、雷雲が警戒地域にある場合に警報を発するとの判定をする。一方で、警戒地域に雷雲が位置しなくなった場合には、警報を解除するとの判定をする。
また、警報判定部80は、監視地点入力部10で入力を受付けた監視対象地点から第二の所定距離(例えば、40km)の範囲であって警戒地域でない地域を注意地域とし、雷雲が注意地域にある場合に注意報を発すべきとの判定をする。一方で、注意地域に雷雲が位置しなくなった場合には、注意報を解除すべきとの判定をする。
さらに、警報判定部80は、雷雲が監視対象地点の方向に進行している場合であって、かつ雷雲が注意地域にある場合には警報を発する。ただし、雷雲が監視対象地点の方向に進行している場合であって、かつ雷雲が注意地域にある場合であっても、警報判定部80は、雷雲予測部60の予測に基づいて、作業終了予定時刻までには雷雲が警戒地域に侵入しないと判定される場合には警報を発しない。加えて、雷雲が監視対象地点の方向に進行している場合であって、かつ雷雲が現時点において注意地域にある場合であっても、警報判定部80は、雷雲予測部60の予測に基づいて、作業開始予定時刻までには雷雲が警戒地域を通過していると判定される場合にも警報を発しない。
以下、落雷警報装置1が実行する具体的な処理の内容について説明する。
落雷警報装置1は、図2に示すように、その監視地点を含む広域の監視地域を、所定の間隔(例えば、20km)の格子で仕切り複数の矩形セルに区画し、各セルでの降雨量に基づいて落雷判定を行う。同図に示すように、各セルには例えば、横軸方向の番号と、縦軸方向の番号とを組み合わせた識別番号が付されている。ただし、識別番号の付し方はこれに限らず各セルを識別できるものであればどのような符号でもよい。
なお、図2には、監視地点と警戒地域を図中に示すように設定している。雷雲が警戒地域に侵入した場合は、警報判定部80は、例外なく警報を発する。また、雷雲が注意地域に侵入した場合、警報判定部80は、注意報又は警報を発すると判定する。図2の例では、5−5のある地点において作業が行われているとすると、この作業が行われている地点が含まれているセル5−5が監視対象の監視セルである。また、この場合、警戒地域は、同図に示すように、セル4−4、4−5、4−6、5−4、5−6、6−4、6−5、6−6であり、注意地域は、同図に示すように、セル3−3、3−4、3−5、3−6、3−7、4−3、4−7、5−3、5−7、6−3、6−7、7−3、7−4、7−5、7−6、7−7である。
各セルの雨量データは、気象庁等の発表データや当該会社の自前の観測所から入手することができるものとする。そして、それらの雨量データは、雨量データ入力部20で入力される。
図3は、警報判定部80が、警報又は注意報を発し、若しくは発した警報又は注意報を解除する処理を示すフロー図である。
警報判定部80は、雷雲が警戒地域にあると判定した場合(S302:YES)、警報を発するべきと判定する(S318)。一方、雷雲が警戒地域にないと判定した場合(S302:NO)、雷雲が注意地域にあるか否かを判定する(S304)。雷雲が注意地域にもないと判定した場合(S304:NO)、警報も注意報も発せず、また既に発した警報及び注意報があれば解除する(S306)。雷雲が注意地域にあると判定した場合(S304:YES)、警報判定部80は、雷雲進行方向判定部50で判定された雷雲の進行方向が警戒地域の方向であるかどうかがを判定する(S308)。例えば3−3の地点に侵入した雷雲は3−2の地点から侵入したものである等、雷雲の進行方向が警戒地域の方向でなければ(S308:NO)、警報判定部80は、注意報を発する(S320)。
一方、例えば、5−3の地点に侵入した雷雲は5−2の地点から侵入したものである等、雷雲の進行方向が警戒地域の方向であれば(S308:YES)、既に警報が出ているかを判定する(S310)。既に警報が出ていれば(S310:YES)、警報を維持する(S318)。一方、警報が出ていない(S310:NO)ときは、警報判定部80は、雷雲予測部60で予測された雷雲の警戒地域への侵入予測時刻に基づいて、作業情報入力部70で受信した作業開始予定時刻までに警戒地域に侵入するかどうかを判定する(S312)。
雷雲の進行速度が速い等により、雷雲が作業開始予定時刻までに警戒地域に侵入すると判定された場合(S312:YES)、雷雲が作業開始予定時刻までに警戒地域を通過するかどうかを判定する(S314)。雷雲の進行速度が極めて速い等により雷雲が作業開始予定時刻までに警戒地域を通過すると判定された場合(S314:YES)、警報判定部80は、注意報を発する(S314)。また、雷雲が作業開始予定時刻までに警戒地域を通過せず、作業開始時には雷雲が警戒地域に位置すると判定された場合(S314:NO)、警報判定部80は、警報を発する(S318)。
一方、雷雲の進行速度が遅い等により、雷雲が作業開始予定時刻までに警戒地域に侵入しないと判定された場合(S312:NO)、雷雲が作業終了予定時刻までに警戒地域に侵入するかどうかを判定する(S316)。雷雲の進行速度が極めて遅い等により雷雲が作業終了予定時刻までに警戒地域に侵入しないと判定された場合(S316:NO)、警報判定部80は、注意報を発する(S320)。また、雷雲が作業終了予定時刻までには警戒地域に侵入すると判定された場合(S316:YES)、警報判定部80は、警報を発する(S320)。
以上の処理は、当該作業が終了又は中止とならなければ(S322:NO)繰り返し行い、その都度、警報若しくは注意報を発し、維持し又は解除すべきとの判定を行う。一方、当該作業が終了又は中止となれば(S322:YES)、雷雲の監視に係る処理は終了する(S324)。なお、当該作業の終了及び中止についての情報は、作業情報入力部70において入力を受付ける。
実際に雷雲が発生した場合に、落雷警報装置1が具体的にどのように処理を行うかについて、以下において事例に即して説明する。
<事例1>
事例1は、セル5−5において、1時間程度の作業を予定している場合において、作業開始予定時刻の1時間半前に注意地域外のセル2−2において雷雲の存在を判定し、また作業開始予定時刻の1時間前に注意地域のセル3−3において雷雲の存在を判定したときという状況とする。
作業開始予定時刻の1時間前に、雷雲が警戒地域には存在しない(S302:NO)ものの注意地域には存在し(S304:YES)、さらに雷雲が監視セルに向かって進行している(S308:YES)。また、この時点において警報は発出されていない(S310:NO)ので、雷雲が作業開始予定時刻までに警戒地域に侵入するか否かを判定する(S312)。ここで、雷雲は30分間でセル2−2からセル3−3に進行しているので、作業開始予定時刻の30分前に警戒地域のセル4−4に進行し、作業開始予定時刻に警戒地域のセル5−5に進行し、作業開始予定時刻から30分後に警戒地域のセル6−6に進行すると予測される。つまり、雷雲は作業開始予定時刻までに警戒地域に侵入し(S312:YES)、作業開始予定時刻までに警戒地域を通過しない(S314:NO)ので、この時点で落雷の警報を発する(S318)。
なお、このような場合、作業は中止又は延期されることとなるが、落雷警報装置1は所定の時間毎(例えば30分毎)に警報・注意報に係る処理を行う。雷雲が当初の予測通りに進行したときは、作業開始予定時刻30分前から30分後までは、雷雲は警戒地域に存在する(S302:YES)ので、警報を維持する(S318)。さらに、雷雲が警戒地域を通過して当初の作業開始予定時刻の1時間後に注意地域のセル7−7に進行したときは、雷雲が警戒地域に存在しない(S302:NO)が、雷雲が注意地域に存在し(S304:YES)、雷雲の進行方向が警戒地域の方向でない(S308:NO)ので、既出の警報を解除し、注意報を発する(S320)。さらに、雷雲が注意地域外のセル8−8に進行したときは、雷雲が警戒地域に存在せず(S302:NO)、また雷雲が注意地域にも存在しない(S304:NO)ので、既出の注意報を解除する(S306)。
<事例2>
事例2は、セル5−5において、1時間程度の作業を予定している場合において、作業開始予定時刻の1時間半前に注意地域外のセル4−2において雷雲の存在を判定し、また作業開始予定時刻の1時間前に注意地域のセル3−3において雷雲の存在を判定したときという状況とする。
作業開始予定時刻の1時間前に、雷雲が警戒地域には存在しない(S302:NO)ものの注意地域には存在し(S318:YES)、一方で雷雲が監視セルに向かって進行していない(S308:NO)ので、この時点で注意報を発する(S320)。
その後、落雷警報装置1は所定の時間毎(例えば30分毎)に警報・注意報に係る処理を行う。作業開始予定時刻30分前にセル2−4に進行したときは、雷雲が警戒地域に存在せず(S302:NO)、また雷雲が注意地域にも存在しない(S304:NO)ので、既出の注意報を解除する(S306)。
<事例3>
事例3は、セル5−5において、1時間程度の作業を予定している場合において、作業開始予定時刻の1時間半前に注意地域外のセル2−3において雷雲の存在を判定し、さらに作業開始予定時刻の1時間前に注意地域のセル3−3において雷雲の存在を判定したときという状況とする。
作業開始予定時刻の1時間前に、雷雲が警戒地域には存在しない(S302:NO)ものの注意地域には存在し(S304:YES)、一方雷雲が監視セルに向かって進行していない(S308:NO)ので、この時点で注意報を発する(S320)。
その後、落雷警報装置1は所定の時間毎(例えば30分毎)に警報・注意報に係る処理を行う。雷雲が、作業開始予定時刻30分前にセル4−3に進行し、作業開始予定時にセル5−3に進行し、作業開始予定時刻30分後にセル6−3に進行し、作業開始予定時刻1時間後にセル7−3に進行したときは、何れの時点においても雷雲は、雷雲が警戒地域には存在しない(S302:NO)ものの注意地域には存在し(S304:YES)、一方で雷雲が監視セルに向かって進行していない(S308:NO)ので、注意報を維持する(S320)。
そして、雷雲が作業開始予定時刻1時間半後にセル8−3に進行したときは、雷雲が警戒地域に存在せず(S302:NO)、また雷雲が注意地域にも存在しない(S304:NO)ので、既出の注意報を解除する(S306)。
<事例4>
事例4は、セル5−5において、1時間程度の作業を予定している場合において、作業開始予定時刻の1時間半前に注意地域外のセル2−4において雷雲の存在を判定し、また作業開始予定時刻の1時間前に注意地域のセル3−4において雷雲の存在を判定したという状況とする。
作業開始予定時刻の1時間前に、雷雲が警戒地域には存在しない(S302:NO)ものの注意地域には存在し(S304:YES)、一方雷雲が監視セルに向かって進行していない(S308:NO)ので、この時点で注意報を発する(S320)。
その後、落雷警報装置1は所定の時間毎(例えば30分毎)に警報・注意報に係る処理を行う。雷雲が、作業開始予定時刻30分前に警報地域のセル4−4に進行したときは、雷雲が警報地域に存在する(S302:YES)ので、警報を発する(S318)。さらに、雷雲が作業開始予定時にセル5−4に進行し、作業開始予定時刻30分後にセル6−4に進行したときは、雷雲が警報地域に存在する(S302:YES)ので、警報を維持する(S318)。そして、作業開始予定時刻1時間後にセル7−4に進行したときは、雷雲が警戒地域には存在しない(S302:NO)ものの注意地域には存在し(S304:YES)、一方で雷雲が監視セルに向かって進行していない(S308:NO)ので、警報を解除し注意報を発する(S320)。
そして、雷雲が作業開始予定時刻1時間半後にセル8−4に進行したときは、雷雲が警戒地域に存在せず(S302:NO)、また雷雲が注意地域にも存在しない(S304:NO)ので、既出の注意報を解除する(S306)。
<事例5>
事例5は、セル5−5において、1時間程度の作業を予定している場合において、作業開始予定時刻の1時間半前に注意地域外のセル2−4において雷雲の存在を判定し、また作業開始予定時刻の1時間前に注意地域のセル3−5において雷雲の存在を判定したという状況とする。
作業開始予定時刻の1時間前に、雷雲が警戒地域には存在しない(S302:NO)ものの注意地域には存在し(S304:YES)、一方で雷雲が監視セルに向かって進行していない(S308:NO)ので、この時点で注意報を発する(S320)。
その後、落雷警報装置1は所定の時間毎(例えば30分毎)に警報・注意報に係る処理を行う。雷雲が、作業開始予定時刻30分前に警報地域のセル4−6に進行したときは、雷雲が警報地域に存在する(S302:YES)ので、警報を発する(S318)。さらに、雷雲が作業開始予定時にセル5−7に進行したときは、雷雲が警戒地域には存在しない(S302:NO)ものの注意地域には存在し(S304:YES)、一方で雷雲が監視セルに向かって進行していない(S308:NO)ので、警報を解除し注意報を発する(S320)。
そして、雷雲が作業開始予定時刻1時間半後にセル6−8に進行したときは、雷雲が警戒地域に存在せず(S302:NO)、また雷雲が注意地域にも存在しない(S304:NO)ので、既出の注意報を解除する(S306)。
<事例6>
事例6は、セル5−5において、1時間程度の作業を予定している場合において、作業開始予定時刻の1時間半前に注意地域外のセル2−2において雷雲の存在を判定し、また作業開始予定時刻の1時間前に注意地域のセル3−3において雷雲の存在を判定したが、作業開始予定時刻の30分前にもセル3−3において雷雲の存在を判定したときという状況とする。
作業開始予定時刻の1時間前に、雷雲が警戒地域には存在しない(S302:NO)ものの注意地域には存在し(S304:YES)、さらに雷雲が監視セルに向かって進行している(S308:YES)。また、この時点において警報は発出されていない(S310:NO)ので、雷雲が作業開始予定時刻までに警戒地域に侵入するか否かを判定する(S312)。ここで、雷雲は過去30分間でセル2−2からセル3−3に進行しているので、作業開始予定時刻の30分前に警戒地域のセル4−4に進行し、作業開始予定時刻に警戒地域のセル5−5に進行し、作業開始予定時刻から30分後に警戒地域のセル6−6に進行すると予測される。つまり、雷雲は作業開始予定時刻までに警戒地域に侵入し(S312:YES)、作業開始予定時刻までに警戒地域を通過しない(S314:NO)ので、この時点で落雷の警報を発する(S318)。
なお、このような場合、作業は中止又は延期されることとなるが、落雷警報装置1は所定の時間毎(例えば30分毎)に警報・注意報に係る処理を行う。雷雲が、作業開始予定時刻30分前にもセル3−3に停滞したままであるとき、雷雲が警戒地域には存在しない(S302:NO)ものの注意地域には存在する(S318:YES)。さらに雷雲の進行方向について、過去1時間でセル2−2からセル3−3に進行していることを踏まえて、引き続き監視セルに向かって進行する可能性が高いと考える(S308:YES)。なお、この時点において警報は発出されている(S310:YES)ので、警報は維持される(S318)。
雷雲が、再び進行し、作業開始予定時刻にセル4−4に移動したとき、雷雲は警戒地域に存在する(S302:YES)ので、警報を維持する(S318)。さらに、雷雲が、作業開始予定時刻30分後には5−5に、作業開始予定時刻1時間後には6−6に、進行したときは、雷雲は警戒地域に存在する(S302:YES)ので、警報を維持する(S318)。
そして、雷雲が警戒地域を通過して当初の作業開始予定時刻の1時間半後に注意地域のセル7−7に進行したときは、雷雲が警戒地域に存在しない(S302:NO)が、雷雲が注意地域に存在し(S304:YES)、雷雲の進行方向が警戒地域の方向でない(S308:NO)ので、既出の警報を解除し、注意報を発する(S320)。さらに、雷雲が注意地域外のセル8−8に進行したときは、雷雲が警戒地域に存在せず(S302:NO)、また雷雲が注意地域にも存在しない(S304:NO)ので、既出の注意報を解除する(S306)。
<事例7>
事例7は、セル5−5において、1時間程度の作業を予定している場合において、作業開始予定時刻の1時間半前に注意地域外のセル2−2において雷雲の存在を判定し、また作業開始予定時刻の1時間前に注意地域のセル3−3において雷雲の存在を判定し、作業開始予定時刻30分前もセル3−3に停滞したままであって、作業開始予定時刻になって再び進行し、セル4−3に移動したときという状況とする。
セル3−3に停滞したときまでの処理は事例6と同様、作業開始予定時刻の1時間前に、雷雲が警戒地域には存在しない(S302:NO)ものの注意地域には存在し(S304:YES)、さらに雷雲が監視セルに向かって進行している(S308:YES)。またまた、この時点において警報は発出されていない(S310:NO)ので、雷雲が作業開始予定時刻までに警戒地域に侵入するか否かを判定する(S312)。ここで、雷雲は過去30分間でセル2−2からセル3−3に進行しているので、作業開始予定時刻の30分前に警戒地域のセル4−4に進行し、作業開始予定時刻に警戒地域のセル5−5に進行し、作業開始予定時刻から30分後に警戒地域のセル6−6に進行すると予測される。つまり、雷雲は作業開始予定時刻までに警戒地域に侵入し(S312:YES)、作業開始予定時刻までに警戒地域を通過しない(S314:NO)ので、この時点で落雷の警報を発する(S318)。
なお、このような場合、作業は中止又は延期されることとなるが、落雷警報装置1は所定の時間毎(例えば30分毎)に警報・注意報に係る処理を行う。雷雲が、作業開始予定時刻30分前にもセル3−3に停滞したままであるとき、雷雲が警戒地域には存在しない(S302:NO)ものの注意地域には存在する(S304:YES)。さらに雷雲の進行方向について、過去1時間でセル2−2からセル3−3に進行していることを踏まえて、引き続き監視セルに向かって進行する可能性が高いと考える(S308:YES)。なお、この時点において警報は発出されている(S310:YES)ので、警報は維持される(S318)。
雷雲が、再び進行し、作業開始予定時刻にセル4−3に移動したとき、雷雲は警戒地域には存在しないが(S302:NO)、注意地域には存在する(S304:YES)。ところで、雷雲は、セル3−3からセル4−3に進行しているので、雷雲の進行方向は監視セルの方向ではない(S308:NO)ので、警報を解除し、注意報を発する(S320)。さらに、雷雲が、作業開始予定時刻30分後には5−3に、作業開始予定時刻1時間後には6−3に、作業開始予定時刻1時間半後には7−3に、進行したときは、雷雲は警戒地域に存在しないが(S302:NO)、注意地域には存在し(S304:YES)、雷雲の進行方向は監視セルの方向ではない(S308:NO)ので、注意報を維持する(S320)。
さらに、雷雲が注意地域外のセル8−8に進行したときは、雷雲が警戒地域に存在せず(S302:NO)、また雷雲が注意地域にも存在しない(S304:NO)ので、既出の注意報を解除する(S306)。
<事例8>
事例8は、セル5−5において、1時間程度の作業を予定している場合において、作業開始予定時刻の1時間半前に注意地域外のセル2−2において雷雲の存在を判定し、また作業開始予定時刻の1時間前に注意地域のセル3−3において雷雲の存在を判定し、作業開始予定時刻30分前もセル3−3に停滞したままであって、作業開始予定時刻になって再び進行し、セル4−2に移動したときという状況とする。
セル3−3に停滞したときまでの処理は事例6及び事例7と同様、作業開始予定時刻の1時間前に、雷雲が警戒地域には存在しない(S302:NO)ものの注意地域には存在し(S304:YES)、さらに雷雲が監視セルに向かって進行している(S308:YES)。またまた、この時点において警報は発出されていない(S310:NO)ので、雷雲が作業開始予定時刻までに警戒地域に侵入するか否かを判定する(S312)。ここで、雷雲は過去30分間でセル2−2からセル3−3に進行しているので、作業開始予定時刻の30分前に警戒地域のセル4−4に進行し、作業開始予定時刻に警戒地域のセル5−5に進行し、作業開始予定時刻から30分後に警戒地域のセル6−6に進行すると予測される。つまり、雷雲は作業開始予定時刻までに警戒地域に侵入し(S312:YES)、作業開始予定時刻までに警戒地域を通過しない(S314:NO)ので、この時点で落雷の警報を発する(S318)。
なお、このような場合、作業は中止又は延期されることとなるが、落雷警報装置1は所定の時間毎(例えば30分毎)に警報・注意報に係る処理を行う。雷雲が、作業開始予定時刻30分前にもセル3−3に停滞したままであるとき、雷雲が警戒地域には存在しない(S302:NO)ものの注意地域には存在する(S304:YES)。さらに雷雲の進行方向について、過去1時間でセル2−2からセル3−3に進行していることを踏まえて、引き続き監視セルに向かって進行する可能性が高いと考える(S308:YES)。なお、この時点において警報は発出されている(S310:YES)ので、警報は維持される(S318)。
雷雲が、再び進行し、作業開始予定時刻にセル4−2に移動したとき、雷雲が警戒地域に存在せず(S302:NO)、また雷雲が注意地域にも存在しない(S304:NO)ので、既出の警報を解除する(S306)。
<事例9>
事例9は、セル5−5において、2時間程度の作業を予定している場合において、作業開始予定時刻の1時間半前に注意地域外のセル2−2において雷雲の存在を判定し、また作業開始予定時刻の30分前に注意地域のセル3−3において雷雲の存在を判定したときという状況とする。
作業開始予定時刻の30分前に、雷雲が警戒地域には存在しない(S302:NO)ものの注意地域には存在し(S304:YES)、さらに雷雲が監視セルに向かって進行している(S308:YES)。また、この時点において警報は発出されていない(S310:NO)ので、雷雲が作業開始予定時刻までに警戒地域に侵入するか否かを判定する(S312)。ここで、雷雲は1時間でセル2−2からセル3−3に進行しているので、作業開始予定時刻の30分後に警戒地域のセル4−4に進行し、作業開始予定時刻の1時間半後に警戒地域のセル5−5に進行し、作業開始予定時刻から2時間半後に警戒地域のセル6−6に進行すると予測される。つまり、雷雲は作業開始予定時刻には警戒地域に侵入しない(S312:NO)が、作業終了予定時刻までには警戒地域に侵入する(S316:YES)ので、この時点で落雷の警報を発する(S318)。
なお、このような場合、作業は中止又は延期されることとなるが、落雷警報装置1は所定の時間毎(例えば30分毎)に警報・注意報に係る処理を行う。雷雲が当初の予測通りに進行したときは、当初の作業開始予定時刻30分後から2時間半後までは、雷雲は警戒地域に存在する(S302:YES)ので、警報を維持する(S318)。さらに、雷雲が警戒地域を通過して当初の作業開始予定時刻の3時間半後に注意地域のセル7−7に進行したときは、雷雲が警戒地域に存在しない(S302:NO)が、雷雲が注意地域に存在し(S304:YES)、雷雲の進行方向が警戒地域の方向でない(S308:NO)ので、既出の警報を解除し、注意報を発する(S320)。さらに、雷雲が注意地域外のセル8−8に進行したときは、雷雲が警戒地域に存在せず(S302:NO)、また雷雲が注意地域にも存在しない(S304:NO)ので、既出の注意報を解除する(S306)。
<事例10>
事例9は、セル5−5において、10分程度の作業を予定している場合において、作業開始予定時刻の1時間半前に注意地域外のセル2−2において雷雲の存在を判定し、また作業開始予定時刻の30分前に注意地域のセル3−3において雷雲の存在を判定したときという状況とする。
作業開始予定時刻の30分前に、雷雲が警戒地域には存在しない(S302:NO)ものの注意地域には存在し(S304:YES)、さらに雷雲が監視セルに向かって進行している(S308:YES)。また、この時点において警報は発出されていない(S310:NO)ので、雷雲が作業開始予定時刻までに警戒地域に侵入するか否かを判定する(S312)。ここで、雷雲は1時間でセル2−2からセル3−3に進行しているので、作業開始予定時刻の30分後に警戒地域のセル4−4に進行し、作業開始予定時刻の1時間半後に警戒地域のセル5−5に進行し、作業開始予定時刻から2時間半後に警戒地域のセル6−6に進行すると予測される。つまり、雷雲は作業開始予定時刻には警戒地域に侵入せず(S312:NO)、また作業終了予定時刻までにも警戒地域に侵入しない(S316:NO)ので、この時点で落雷の注意報を発する(S320)。
雷雲が警戒地域に侵入する前に、所定の作業が予定通りに終了すると、落雷警報装置1は、当該作業に係る監視を終了する(S322)。
<事例11>
事例11は、セル5−5において、1時間程度の作業を予定している場合において、作業開始予定時刻の1時間半前に注意地域外のセル1−1において雷雲の存在を判定し、また作業開始予定時刻の1時間前に注意地域のセル3−3において雷雲の存在を判定したときという状況とする。
作業開始予定時刻の1時間前に、雷雲が警戒地域には存在しない(S302:NO)ものの注意地域には存在し(S304:YES)、さらに雷雲が監視セルに向かって進行している(S308:YES)。また、この時点において警報は発出されていない(S310:NO)ので、雷雲が作業開始予定時刻までに警戒地域に侵入するか否かを判定する(S312)。ここで、雷雲は30分間でセル1−1からセル3−3に進行しているので、作業開始予定時刻の30分前に警戒地域のセル5−5に進行し、作業開始予定時刻に警戒地域のセル7−7に進行すると予測される。つまり、雷雲は作業開始予定時刻の前に警戒地域に侵入し(S312:YES)、作業開始予定時刻には警戒地域を通過する(S314:YES)ので、この時点で落雷の注意報を発する(S320)。
なお、落雷警報装置1は引き続き所定の時間毎(例えば30分毎)に警報・注意報に係る処理を行う。雷雲が当初の予測通りに進行したときは、作業開始予定時刻1時間前から作業開始直前までは、雷雲は警戒地域に存在する(S302:YES)ので、警報を発し、維持する(S318)が、当初の作業開始予定時刻に雷雲が警戒地域を通過して注意地域のセル7−7に進行したときは、雷雲が警戒地域に存在しない(S302:NO)が、雷雲が注意地域に存在し(S304:YES)、雷雲の進行方向が警戒地域の方向でない(S308:NO)ので、既出の警報を解除し、注意報を発する(S320)。さらに、雷雲が注意地域外のセル8−8に進行したときは、雷雲が警戒地域に存在せず(S302:NO)、また雷雲が注意地域にも存在しない(S304:NO)ので、既出の注意報を解除する(S306)。
以上の通り、本実施形態の落雷警報装置1によれば、落雷の危険性を判断しようとする時点での雷の発生位置を特定する情報がなくとも、簡易に落雷の危険性を予測することができる。従来の技術では、落雷の危険の予測には落雷の位置情報が不可欠であったが、落雷警報装置1によれば、落雷の位置情報がなくとも雨量データから落雷の危険性を予測することができる。
また、落雷警報装置1によれば、雷雲の動きに応じて、柔軟に警報・注意報の発信をすることができる。すなわち、雷雲が遅い速度で作業地点に向かっている場合、作業が雷雲の侵入前に終了する見込みのある場合は、注意報に留めることができ、警報の乱発を防止できる。また、雷雲が極めて速い速度で作業地点に向かっている場合、作業開始予定時刻までには雷雲が通過して警戒地域に存在しなくなっている場合であれば、注意報に留めることができ、警報の乱発を防止できる。
さらに、作業の工程や進捗状況に応じても、柔軟に警報・注意報の発信をすることができる。すなわち、雷雲が作業をしている地点に向かっている場合であっても、短時間で終了する作業であって雷雲の侵入前に終了する見込みのある場合は、注意報に留めることができ、警報の乱発を防止できる。さらに、作業の開始予定時間までに間がある場合も、作業開始までに雷雲が通過して警戒地域に存在しなくなっている場合であれば、注意報に留めることができ、警報の乱発を防止できる。
なお、以上の実施形態の説明は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
本発明の実施形態である落雷警報装置1の全体構成図である。 監視対象地点を含む広域の監視地域を、所定の間隔の格子で仕切り各セルを識別できるよう符号を付した地図である。 警報判定部80が注意報と警報の何れを発するかの判断のフロー図である。
符号の説明
1 落雷警報装置
10 監視地点入力部
20 雨量データ入力部
30 雷雲位置判定部
40 雷雲位置記憶部
50 雷雲進行方向判定部
55 雷雲進行速度判定部
60 雷雲進行速度判定部
70 雷雲予測部
80 警報判定部

Claims (8)

  1. ある監視対象とする地点で雷が発生する危険性を予測して、その監視対象地点での落雷の危険を通報する落雷警報装置であって、
    監視対象地点を特定するための情報の入力を受付ける監視地点入力部と、
    前記監視地点入力部で入力を受付けた情報で特定される監視対象地点を含む監視地域の各地の雨量を示すデータの入力を受付ける雨量データ入力部と、
    前記雨量データ入力部で入力を受付けた雨量データに基づいて、雷雲の現在の位置を判定する雷雲位置判定部と、
    前記監視地点入力部で入力を受付けた情報で特定される監視対象地点を含む第一の所定範囲を警戒地域とし、雷雲が前記警戒地域にある場合に警報を発するべきと判定をする警報判定部と、
    を備えることを特徴とする落雷警報装置。
  2. 請求項1に記載の落雷警報装置であって、
    前記警報判定部は、警報を発するべきと判定した後、前記警戒地域に雷雲が位置しなくなった場合には警報を解除すべきと判定をすることを特徴とする落雷警報装置。
  3. 請求項1又は2に記載の落雷警報装置であって、
    前記警報判定部は、前記監視地点入力部で入力を受付けた情報で特定される監視対象地点を含むから第二の所定範囲であって警戒地域でない地域を注意地域とし、雷雲が前記注意地域にある場合に注意報を発するとの判定をすることを特徴とする落雷警報装置。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の落雷警報装置であって、
    前記警報判定部は、前記注意地域に雷雲が位置しなくなった場合には注意報を解除するとの判定をすることを特徴とする落雷警報装置。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の落雷警報装置であって、
    前記雷雲位置判定部において判定した雷雲の位置をその時刻に関連付けて記憶する雷雲位置記憶部と、
    前記雷雲位置記憶部に記憶された第一の所定単位時間前の雷雲の位置と、前記雷雲位置判定部で判定した雷雲の現在の位置と、に基づいて雷雲の進行方向を判定する雷雲進行方向判定部と、を備え、
    前記警報判定部は、雷雲が前記監視対象地点の方向に進行している場合であって、かつ雷雲が注意地域にある場合には警報を発するとの判定をすることを特徴とする落雷警報装置。
  6. 請求項5に記載の落雷警報装置であって、
    前記監視対象地点において行う作業終了予定時刻を示す情報の入力を受付ける作業情報入力部と、
    前記雷雲位置記憶部に記憶された第一の所定単位時間前の雷雲の位置と、前記雷雲位置判定部で判定した雷雲の現在の位置と、に基づいて雷雲の進行速度も判定する雷雲進行速度判定部と、
    前記雷雲位置記憶部に記憶された雷雲の位置及びその時刻と、前記雷雲進行方向判定部で判定された雷雲の進行方向と、前記雷雲進行速度判定部で判定された雷雲の進行速度と、に基づいて、雷雲が前記警戒地域に侵入する時刻を予測する雷雲予測部と、を備え、
    雷雲が前記監視対象地点の方向に進行している場合であって、かつ雷雲が注意地域にある場合であっても、前記警報判定部は、前記雷雲予測部の予測に基づいて、作業終了予定時刻までには雷雲が前記警戒地域に侵入しないと判定される場合には警報を発しないことを特徴とする落雷警報装置。
  7. 請求項5に記載の落雷警報装置であって、
    前記監視対象地点において行う作業開始予定時刻を示す情報の入力を受付ける作業情報入力部と、
    前記雷雲位置記憶部に記憶された第一の所定単位時間前の雷雲の位置と、前記雷雲位置判定部で判定した雷雲の現在の位置と、に基づいて雷雲の進行速度を判定する雷雲進行速度判定部と、
    前記雷雲位置記憶部に記憶された雷雲の位置及びその時刻と、前記雷雲進行方向判定部で判定された雷雲の進行方向と、前記雷雲進行速度判定部で判定された雷雲の進行速度と、に基づいて、雷雲の前記警戒地域を通過する時刻を予測する雷雲予測部と、を備え、
    雷雲が前記監視対象地点の方向に進行している場合であって、かつ雷雲が現時点において注意地域にある場合であっても、前記警報判定部は、前記雷雲予測部の予測に基づいて、作業開始予定時刻には雷雲が前記警戒地域を通過していると判定される場合には警報を発しないことを特徴とする落雷警報装置。
  8. ある監視対象とする地点で雷が発生する危険性を予測して、その監視対象地点での落雷の危険を通報する落雷警報方法であって、
    監視対象地点を特定するための情報の入力を受付けるステップと、
    前記入力を受付けた情報によって特定される監視対象地点を含む監視地域内の各地の雨量を示すデータの入力を受付けるステップと、
    前記入力を受付けた雨量データに基づいて、雷雲の現在の位置を判定するステップと、
    前記入力を受付けた情報によって特定される監視対象地点を含む第一の所定範囲を警戒地域とし、雷雲が前記警戒地域にある場合に警報を発するべきと判定をするステップと、
    を備えることを特徴とする落雷警報方法。
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