JP2008180438A - 熱輸送システム - Google Patents

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Abstract

【課題】温泉プールなどの熱利用設備側で利用する熱量の負荷変動がある場合でも、熱の供給量を適切に調整することができる手段を備えた熱輸送システムを提供すること。
【解決手段】熱源設備100、及び熱利用設備200のうちの少なくともいずれか一方に設けられた固定式熱貯蔵器2と、熱源設備100から熱利用設備200へ蓄熱した熱を輸送するための移動式熱貯蔵器1と、固定式熱貯蔵器2と移動式熱貯蔵器1との間で蓄熱した熱を相互に授受するための熱交換手段12とを備えている熱輸送システム。
【選択図】図1

Description

本発明は、発生した熱を蓄え、離れた場所に熱を輸送することができる熱輸送システムに関する。
例えば、製鉄所、ゴミ焼却場等の工場や処理場において発生する熱(排熱)は、工場や処理場付近の様々な施設に利用されている。また、工場や処理場で発生した熱を一時的に蓄熱材に蓄え、その蓄熱材を輸送することで、工場や処理場から離れた場所においても熱を利用することができる。一時的に蓄えた熱を輸送する技術として、例えば、下記の特許文献1に開示されているような技術がある。
従来、熱源から得た熱エネルギーを、離れた場所に輸送することができる熱エネルギー供給方法に関する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この熱エネルギー供給方法は、熱源から得た熱エネルギーを蓄熱体を収容する主蓄熱ユニットに潜熱として蓄熱し、この主蓄熱ユニットを熱需要先に搬送し、主蓄熱ユニットに蓄熱した潜熱を熱需要先に設けた蓄熱体を収容する副蓄熱ユニットに潜熱として蓄熱することを特徴とする技術である。
この構成により、排熱を蓄える主蓄熱ユニットを需要側に設けた複数の副蓄熱ユニットに順次接続して供給するので、排熱が蓄えられた蓄熱槽を車両から積み下ろす作業が不要となり、熱利用側のスペースの広狭によらず排熱を有効利用することが可能となる、と称している。
特開2004−316958号公報
しかしながら、熱源設備側で蓄えた熱を熱利用設備側に輸送するに際し、熱利用側で利用する熱量の負荷変動がある場合、熱利用側への熱供給量が、時間帯により過多となったり不足したりすることがあるが、特許文献1に記載された熱エネルギー供給方法に関する技術では、この負荷変動に適切に対応することができない、という問題がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、熱利用設備側で利用する熱量の負荷変動がある場合でも、熱の供給量を適切に調整することができる手段を備えた熱輸送システムを提供することである。
課題を解決するための手段及び効果
本発明に係る熱輸送システムは、発生した熱を蓄え、離れた場所に熱を輸送することができる熱輸送システムに関する。そして、本発明に係る熱輸送システムは、上記目的を達成するために以下のようないくつかの特徴を有している。すなわち、本発明の熱輸送システムは、以下の特徴を単独で、若しくは、適宜組み合わせて備えている。
上記目的を達成するための本発明に係る熱輸送システムにおける第1の特徴は、熱源設備、及び熱利用設備のうちの少なくともいずれか一方に設けられ、蓄熱材と当該蓄熱材を収容する蓄熱容器とから構成される固定式熱貯蔵器と、潜熱蓄熱による蓄熱に用いられる潜熱蓄熱材と当該潜熱蓄熱材を収容する蓄熱容器とから構成され、前記熱源設備から前記熱利用設備へ蓄熱した熱を輸送するための移動式熱貯蔵器と、前記固定式熱貯蔵器と前記移動式熱貯蔵器との間で蓄熱した熱を相互に授受するための熱交換手段と、を備えていることである。
この構成によると、まず、上記固定式熱貯蔵器が熱利用設備側のみに設けられた場合、熱利用側で熱を利用しない時間帯等に上記移動式熱貯蔵器から固定式熱貯蔵器へ蓄熱した熱を供給し、固定式熱貯蔵器に熱を蓄えておく。そして、熱利用側で熱を利用する際に、固定式熱貯蔵器から熱利用側に熱を供給し、この間、移動式熱貯蔵器は、熱源設備から発生する熱の蓄熱、又は熱利用側へ輸送することができる。また、熱利用側で利用する熱量が大きい場合は、固定式熱貯蔵器と移動式熱貯蔵器とをいずれも用いて熱利用設備に熱を供給できる。よって、熱利用側で利用する熱量の負荷変動があったとしても、熱利用側への熱の供給量が過多となったり不足したりすることを防止できる。
次に、上記固定式熱貯蔵器が熱源設備側のみに設けられた場合、熱源設備から熱が発生している時間帯に固定式熱貯蔵器に熱を蓄えておけば、熱源設備が停止等して熱源設備から熱が発生していない場合でも、固定式熱貯蔵器から上記移動式熱貯蔵器に熱を供給すれば、移動式熱貯蔵器から熱利用設備に蓄熱した熱を供給できる。つまり、熱源設備における発生熱量の変動があったとしても、熱の供給量を適切に調整することができ、熱利用側への熱の供給量が一時的に滞ることを防止できる。
尚、上記固定式熱貯蔵器を、熱利用設備側及び熱源設備側のいずれにも設けた場合には、上述する、「固定式熱貯蔵器が熱利用設備側のみに設けられた場合」、及び「固定式熱貯蔵器が熱源設備側のみに設けられた場合」の効果のいずれをも奏することができる。つまり、熱源設備側からの熱の供給と、熱利用設備側での熱の需要と、のバランスをより平準化することが可能となる。
よって、熱源設備、及び熱利用設備のうちの少なくともいずれか一方に固定式熱貯蔵器を設けておけば、蓄熱した熱を最大限に活用することが可能となり、熱源設備や熱利用設備の負荷変動に対して、最低限のロスで対応できる。
また、本発明に係る熱輸送システムにおける第2の特徴は、前記蓄熱材は、前記潜熱蓄熱材であることである。
この構成によると、固定式熱貯蔵器には、潜熱蓄熱による蓄熱に用いられる潜熱蓄熱材が収容されることになる。潜熱蓄熱材を用いることで、潜熱(固体を融解して、同温度の液体にするのに必要な熱量。融解熱に相当)、及びこの物質の有する比熱の両方を蓄熱に利用することができる。これにより、固定式熱貯蔵器の小型化を図ることができ、且つ、固定式熱貯蔵器の小型化を図れることで、固定式熱貯蔵器の設置スペースを小さくすること(省スペース化)が可能となる。
また、本発明に係る熱輸送システムにおける第3の特徴は、前記蓄熱材は、水であることである。
この構成によると、固定式熱貯蔵器には、蓄熱材として水が収容されることになる。ここで、水は温まりにくく冷めにくい液体であり、比熱が非常に大きい液体である(比熱:1cal/g)。よって、水は、蓄熱材として好適な物質である。また、水の沸点は、100℃(1atm下)なので、熱利用設備側における熱利用温度が、例えば、40℃程度などの場合、十分な温度で熱供給することが可能であり、また、100℃よりも高温で蓄熱された蓄熱材を用いて熱供給する場合に比べて低い温度で熱供給するので、蓄熱容器等から大気に逃げる熱ロスを少なくし易い。さらに、熱利用設備が温水を直接使用する設備の場合は、蓄熱材として固定式熱貯蔵器に蓄えた温水を直接、熱利用設備に利用できるという点で、中間の熱交換を行う必要がなく熱ロスを少なくすることができる。
また、本発明に係る熱輸送システムにおける第4の特徴は、前記固定式熱貯蔵器は、前記熱源設備、及び前記熱利用設備のうちの少なくとも前記熱利用設備側に設けられ、前記固定式熱貯蔵器、及び前記移動式熱貯蔵器の両方から同時に前記熱利用設備に蓄熱した熱を供給できることである。
この構成によると、熱利用側で利用する熱量が大きい場合は、固定式熱貯蔵器と移動式熱貯蔵器とをいずれも用いて、且つ、固定式熱貯蔵器と移動式熱貯蔵器とを同時に使用して熱利用設備に蓄熱した熱を供給できる。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る熱輸送システムを説明するための模式図である。
まず、図1に基づき本発明の熱輸送システムを用いた熱輸送について、その概略を説明する。図1に示すように、本発明の熱輸送システムは、例えば製鉄所や発電所、ゴミ焼却場などの熱源設備100で発生した排熱を、例えば銭湯や温水プール、ビルの暖房設備などの熱利用設備200へ輸送するためのシステムである。そして、以下説明するように、本発明の熱輸送システムは、熱利用設備200側で利用する熱量の負荷変動がある場合でも、熱利用設備200側への熱の供給量を適切に調整することができるシステムであるところに特徴がある。
図1に示すように、本発明の第1実施形態に係る熱輸送システムは、熱利用設備200側に設けられた固定式熱貯蔵器2と、熱源設備100から熱利用設備200へ蓄熱した熱を輸送するための移動式熱貯蔵器1と、熱交換手段(11、12、16、18)とを備えている。移動式熱貯蔵器1は、トラック等の輸送車両4の荷台3に搭載され、熱源設備100と熱利用設備200との間を往復する。尚、図1における矢印のうち、点線の矢印は輸送車両4の移動方向を示し、実線の矢印は熱の供給方向を示す。
また、熱交換手段(11、12、16、18)のうち、熱交換手段11は、熱源設備100から移動式熱貯蔵器1へ排熱(発生した熱)を供給する手段、熱交換手段12は、固定式熱貯蔵器2と移動式熱貯蔵器1との間で蓄熱した熱を相互に授受するための手段(本実施形態では、専ら、移動式熱貯蔵器1から固定式熱貯蔵器2へ蓄熱した熱を供給する目的に用いる)、熱交換手段16は、移動式熱貯蔵器1から熱利用設備200へ蓄熱した熱を供給する手段、熱交換手段18は、固定式熱貯蔵器2から熱利用設備200へ蓄熱した熱を供給する手段である。ここで、熱交換手段(11、12、16、18)は、いずれも、バルブ(不図示)、フレキシブルホース(不図示)などの連結手段、熱交換媒体(例えば、後述する熱交換媒体43(図2参照))、ならびに熱交換器(不図示)などから構成される。尚、固定式熱貯蔵器2は、搬送使用されるものでなく、熱利用設備200側に常設して使用されるものであるので、固定式熱貯蔵器2と熱利用設備200との連結手段は、フレキシブルホースの代わりに柔軟性のない例えば配管を用いてもよい。
次に、熱貯蔵器について、その概略を説明する。図2は、熱貯蔵器40を示す模式図である。上記固定式熱貯蔵器2、及び上記移動式熱貯蔵器1は、例えば、いずれも本熱貯蔵器40のような構造となっている。ここで、この熱貯蔵器40は、潜熱蓄熱による蓄熱に用いられる潜熱蓄熱材42と、潜熱蓄熱材42を収容する蓄熱容器41と、潜熱蓄熱材42と比較して比重の小さい熱交換媒体43を蓄熱容器41の外部から潜熱蓄熱材42内へ供給するための供給管44と、潜熱蓄熱材42内へ供給された熱交換媒体43を蓄熱容器41の外部へ排出するための排出管45とを備えている。
上記の潜熱蓄熱材42としては、潜熱(融解熱)が大きく常温で固体となる物質を採用することが好ましく、このような物質として、例えば、エリスリトールや酢酸ナトリウム三水和物などが挙げられる。エリスリトールは、融点:約121℃、融解熱:約340kJ/kg、酢酸ナトリウム三水和物は、融点:約58℃、融解熱:約250kJ/kg、の物質であり、いずれも常温で固体となっている。尚、以降の説明では、特記なき限り、潜熱蓄熱材42として上記エリスリトールを採用したものとする。
潜熱蓄熱材42を用いることで、潜熱及びこの物質の有する比熱の両方を蓄熱に利用することができる。これにより、移動式熱貯蔵器1及び固定式熱貯蔵器2の小型化を図ることができ、固定式熱貯蔵器2にあっては、その設置スペースを小さくすること(省スペース化)が可能となり、移動式熱貯蔵器1にあっては、搬送重量及び搬送寸法を小さくすることで搬送し易くなる。
尚、前記したように、固定式熱貯蔵器2は、搬送使用されるものでなく、熱利用設備200側に常設して使用されるものであるので、蓄熱材としては、潜熱蓄熱材42ではなく、水などの蓄熱材を用いてもよい。水は比熱が非常に大きい液体であり(比熱:1cal/g)、蓄熱材として好適である。また、その沸点は、100℃(1atm下)なので、熱利用設備200側における熱利用温度が、例えば、40℃程度などの場合、十分な温度で熱供給することが可能である。また、100℃よりも高温で蓄熱された蓄熱材を用いて熱供給する場合に比べて低い温度で熱供給するので、蓄熱容器41等から大気に逃げる熱ロスを少なくし易い。また、熱利用設備200が銭湯や温水プールなどのような温水を直接使用する設備の場合は、蓄熱材として固定式熱貯蔵器2に蓄えた温水を直接、熱利用設備200に利用できるという点で、中間の熱交換を行う必要がなく(熱交換手段18において熱交換器が不要となる)、熱ロスを少なくすることができる。尚、固定式熱貯蔵器2の蓄熱材として石を用いてもよい。石は安価で経済的である。
また、上記の熱交換媒体43としては、潜熱蓄熱材42と完全に分離した状態を維持できる物質を採用することが好ましく、このような物質として、例えば、鉱物油などの炭化水素が挙げられる。この熱交換媒体43は、移動式熱貯蔵器1や固定式熱貯蔵器2に収容していてもよいし、別途、準備した貯留タンク(不図示)などに貯留していもよい。貯留タンク(不図示)などに貯留しておくことで、移動式熱貯蔵器1の重量を低減することができる。尚、以降の説明では、特記なき限り、熱交換媒体43として鉱物油を採用したものとする。
熱源設備100の排熱や移動式熱貯蔵器1に蓄熱した熱により加熱された(又は、熱利用設備200や固定式熱貯蔵器2に抜熱された)熱交換媒体43は、図2に示す供給菅44の供給口端部46を経由して、蓄熱容器41に収容されている潜熱蓄熱材42内へ供給され、潜熱蓄熱材42に対して直接的に接触することで潜熱蓄熱材42に熱を供給(蓄熱材42と熱交換)しながら、潜熱蓄熱材42と熱交換媒体43との比重差により概ね真上に上昇(浮上)する。そして、熱交換媒体43は、潜熱蓄熱材42の上方に形成された熱交換媒体43の層(熱交換媒体43a)へ到達するようになっている。熱交換媒体43の層(熱交換媒体43a)に到達し、放熱した(受熱した)した熱交換媒体43は、熱源設備100の排熱や移動式熱貯蔵器1に蓄熱した熱により加熱される(又は、熱利用設備200や固定式熱貯蔵器2に抜熱される)ために排出管45から外部に排出される。
ここで、上記供給口端部46とは、蓄熱容器41内の下部に水平に配置された供給菅44に設けられている複数の孔部のことをいう。尚、潜熱蓄熱材42内に配置される供給菅44の供給口端部とは、このような形態(複数の孔)に限定されるものではなく、熱交換媒体43が潜熱蓄熱材42内に配置される供給菅44から吐出するように形成された、その吐出部である端部であればよい。
このようにして、熱交換手段(11、12、16、18)を介し、固定式熱貯蔵器2と移動式熱貯蔵器1との間、固定式熱貯蔵器2と熱利用設備200との間、ならびに移動式熱貯蔵器1と熱源設備100及び熱利用設備200との間で熱の授受が行われる。
次に、図3は、熱利用設備200側の熱需要量と熱貯蔵器の熱供給可能量との関係を説明するための図である。
図3における横軸は時間であり、縦軸は熱利用設備200側の熱需要量(負荷量)である。また、実線32は、熱利用設備200側における熱需要量(負荷量)の変動を示すものである。図3に示すように、例えば、朝や夕方などは熱需要量の小さい時間帯A、昼間は熱需要量の大きい時間帯B、夜は熱需要量の無い時間帯Cというように、熱利用設備200において利用する熱量の負荷変動が生じるケースが多い。ここで、領域30は、固定式熱貯蔵器2の熱供給可能量を示し、領域31は、移動式熱貯蔵器1の熱供給可能量を示す。
ここで、熱需要量の小さい時間帯Aにおいては、図1(b)に示すように、あらかじめ移動式熱貯蔵器1から固定式熱貯蔵器2に供給しておいた熱(図1(a)の輸送車両4から固定式熱貯蔵器2への矢印参照)を、固定式熱貯蔵器2から熱交換手段18を介して熱利用設備200に供給する。そしてこの間に、移動式熱貯蔵器1に熱源設備から発生する熱を蓄熱しておき、熱利用設備200側へ移動式熱貯蔵器1を輸送しておく。尚、図3に示すように、時間帯Aから熱需要量の大きい時間帯Bへ移行時間帯(時間帯Aと時間帯Bとの境界部分)では、さらに熱利用設備200側へ輸送した移動式熱貯蔵器1も利用する必要がある場合もある(図1(a)参照)。次に、熱需要量の大きい時間帯Bにおいては、図1(a)に示すように、固定式熱貯蔵器2、及び移動式熱貯蔵器1の両方から同時に熱利用設備200に熱を供給する。また、例え熱需要量が固定式熱貯蔵器2及び移動式熱貯蔵器1の熱供給可能量よりも多い場合でも(点線32’)、固定式熱貯蔵器2及び移動式熱貯蔵器1のうちの少なくともいずれかの余った蓄熱36でまかなうことができる。尚、図3に示す条件では、固定式熱貯蔵器2、及び移動式熱貯蔵器1の両方を使用しなければ、熱利用設備200の熱需要量をまかなうことはできないが、移動式熱貯蔵器1のみで、熱利用設備200の熱需要量をまかなうことができれば、移動式熱貯蔵器1のみから熱利用設備200に熱を供給しても構わない。
次に、熱需要量の無い時間帯Cにおいては、熱源設備100からの排熱を蓄熱した移動式熱貯蔵器1(図1(b)の熱源設備100から移動式熱貯蔵器1への矢印参照)を輸送車両4で熱利用設備200側に搬送し、移動式熱貯蔵器1から熱交換手段12を介して固定式熱貯蔵器2に熱を供給しておく。この蓄熱した熱を用いて熱需要量の小さい時間帯Aや、熱需要量の大きい時間帯Bに固定式熱貯蔵器2から熱利用設備200に熱を供給する。
このように、熱利用設備200側で熱を利用しない時間帯Cに移動式熱貯蔵器1から固定式熱貯蔵器2へ蓄熱した熱を供給し、熱利用設備200側で熱を利用する際に、固定式熱貯蔵器2から熱利用設備200側に熱を供給し、この間、移動式熱貯蔵器1は、熱源設備100側に移動させ熱源設備100から発生する熱の蓄熱に用いることができる。また、熱利用設備200側で利用する熱量が大きい場合は、固定式熱貯蔵器2と移動式熱貯蔵器1とをいずれも用いて熱利用設備200に熱を供給できる。すなわち、熱利用設備200側で利用する熱量の負荷変動があったとしても、熱利用設備200側への熱の供給量が過多となったり不足したりすることを防止できる。
(第2実施形態)
次に、熱源設備100側に固定式熱貯蔵器2を設けた本発明に係る熱輸送システムの実施形態について説明する。図4は、本発明の第2実施形態に係る熱輸送システムを説明するための模式図である。また、図5は、熱源設備100側の発生熱量と熱貯蔵器の蓄熱可能量との関係を説明するための図である。尚、本実施形態の説明においては、上記第1実施形態と同一装置には同一符号を付してその説明を省略する。
図4に示すように、本発明の第2実施形態に係る熱輸送システムは、熱源設備100側に設けられた固定式熱貯蔵器2と、熱源設備100から熱利用設備200へ蓄熱した熱を輸送するための移動式熱貯蔵器1と、熱交換手段(11、12、14、16)とを備えている。ここで、熱交換手段14は、固定式熱貯蔵器2から熱源設備100へ蓄熱した熱を供給する手段である。この熱交換手段14は、他の熱交換手段(11、12、16)と同様に、バルブ(不図示)、フレキシブルホース(不図示)などの連結手段、熱交換媒体43、ならびに熱交換器(不図示)などから構成される。尚、固定式熱貯蔵器2と熱源設備100との連結手段は、フレキシブルホースの代わりに柔軟性のない例えば配管を用いてもよい。
次に、図5における横軸は時間であり、縦軸は熱源設備100側の発生熱量(排熱量)である。また、実線35は、熱源設備100側における発生熱量(排熱量)の変動を示すものである。図5に示すように、例えば、昼間などの設備が稼動して排熱量の大きい時間帯(D1、D2)、夜間などの設備が停止して排熱量の無い時間帯Eというように、熱源設備100側の設備の稼動状況によっては、発生熱量(排熱量)の負荷変動が生じるケースがある。ここで、領域33は、移動式熱貯蔵器1の蓄熱可能量を示し、領域34は、固定式熱貯蔵器2の蓄熱可能量を示す。
ここで、例えば、排熱量の大きい時間帯D1においては、図4(a)に示すように、熱源設備100からの排熱を移動式熱貯蔵器1に蓄える。そして、図4(b)に示すように、移動式熱貯蔵器1を輸送車両4で熱利用設備200側に搬送し、移動式熱貯蔵器1から熱利用設備200に蓄えた熱を供給する。移動式熱貯蔵器1から熱利用設備200に熱を供給している間、図5に示す時間帯D2のように熱源設備100からの排熱があれば、図4(b)に示すように、熱源設備100からの排熱を固定式熱貯蔵器2に蓄える。このようにして、あらかじめ固定式熱貯蔵器2に蓄熱しておけば、熱利用設備200側への熱の供給を終えた移動式熱貯蔵器1を搭載した輸送車両4が熱源設備100へ戻ってきた時間帯が排熱量の無い時間帯Eであったとしても、図4(a)に示すように、移動式熱貯蔵器1は固定式熱貯蔵器2から熱を受け取ることができる。
よって、熱源設備100の発生熱量(排熱量)に変動があったとしても、熱利用設備200側への熱の供給量を適切に調整することがでる。すなわち、熱利用設備200側への熱の供給量が一時的に滞ることを効果的に防止できる。
(第3実施形態)
次に、熱源設備100側、及び熱利用設備200側のいずれにも固定式熱貯蔵器2を設けた本発明に係る熱輸送システムの実施形態について説明する。図6は、本発明の第3実施形態に係る熱輸送システムを説明するための模式図である。尚、本実施形態の説明においては、上記第1、第2実施形態と同一装置には同一符号を付してその説明を省略する。また、熱利用設備200や熱源設備100の状態について、適宜、図3、図5を参照しながら説明する。
図6に示すように、本発明の第3実施形態に係る熱輸送システムは、熱源設備100側に設けられた固定式熱貯蔵器2aと、熱利用設備200側に設けられた固定式熱貯蔵器2bと、熱源設備100から熱利用設備200へ蓄熱した熱を輸送するための移動式熱貯蔵器1と、熱交換手段(11、12、14、16、18)とを備えている。
まず、例えば、熱源設備100の排熱量の大きい時間帯D1(図5参照)においては、図6(a)に示すように、熱源設備100からの排熱を移動式熱貯蔵器1に蓄える。そして、図6(b)に示すように、熱利用設備200側に搬送した移動式熱貯蔵器1から熱利用設備200に蓄えた熱を供給する。このとき、移動式熱貯蔵器1のみでは熱需要量をまかないきれない熱利用設備200の熱需要量の大きい時間帯B(図3参照)においては、あらかじめ蓄熱しておいた固定式熱貯蔵器2bも用いて、熱利用設備200に熱を供給する。一方、熱需要量の小さい時間帯A(図3参照)においては、図6(a)に示すように、あらかじめ蓄熱しておいた固定式熱貯蔵器2bのみを用いて、熱利用設備200に熱を供給することができる。尚、固定式熱貯蔵器2bの蓄熱は、熱需要量の無い時間帯C(図3参照)に、移動式熱貯蔵器1から固定式熱貯蔵器2bに熱を供給しておく(図6(b)参照)。
ここで、熱源設備100の排熱量の無い時間帯E(図5参照)においては、熱源設備100から移動式熱貯蔵器1に蓄熱することができないが、移動式熱貯蔵器1が熱源設備100側に位置せず、且つ排熱量の大きい時間帯D2(図5参照)に、熱源設備100から固定式熱貯蔵器2aへ事前に蓄熱しておけば(図6(b)参照)、固定式熱貯蔵器2aから移動式熱貯蔵器1に熱を供給することができる(図6(a)参照)。
よって、熱源設備100側、及び熱利用設備200側のいずれにも固定式熱貯蔵器2を設けておけば、熱源設備100側からの熱の供給と、熱利用設備200側での熱の需要とのバランスをより平準化することが可能となり、熱源設備100や熱利用設備200の負荷変動に対して最低限のロスで対応できる。また、熱利用設備200での熱の需要、移動式熱貯蔵器1の位置に関係なく、熱源設備100での熱の供給が行われるので、熱源設備100からの排熱を無駄なく有効に熱利用設備200側に供給することができる。さらに、熱源設備100の発生熱量や熱利用設備200の熱需要量に関係なく、移動式熱貯蔵器1による熱の輸送が行われるため、移動式熱貯蔵器1の稼働率を上げることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することが可能なものである。
例えば、図5において、固定式熱貯蔵器2の蓄熱可能量(領域34)が、移動式熱貯蔵器1の蓄熱可能量(領域33)よりも大きい例を示しているが、固定式熱貯蔵器2の蓄熱可能量が、移動式熱貯蔵器1の蓄熱可能量よりも小さい場合、合計で固定式熱貯蔵器2の蓄熱可能量を上回るよう、1台の固定式熱貯蔵器2ではなく、複数の固定式熱貯蔵器2を設ければよい。これにより、複数の固定式熱貯蔵器2から移動式熱貯蔵器1に蓄熱可能な熱量(全量分の熱量)の熱を移動式熱貯蔵器1に供給することができる。
また、移動式熱貯蔵器1も1台に限られることはなく、複数の移動式熱貯蔵器1を用いてもよい。さらに、熱源設備100側のみに複数の固定式熱貯蔵器2を設けるだけではなく、熱利用設備200側に複数の固定式熱貯蔵器2を設けてもよいし、熱源設備100側、及び熱利用設備200側のいずれにも複数の固定式熱貯蔵器2を設けてもよい。
本発明の第1実施形態に係る熱輸送システムを説明するための模式図である。 熱貯蔵器を示す模式図である。 熱利用設備側の熱需要量と熱貯蔵器の熱供給可能量との関係を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係る熱輸送システムを説明するための模式図である。 熱源設備側の発生熱量と熱貯蔵器の蓄熱可能量との関係を説明するための図である。 本発明の第3実施形態に係る熱輸送システムを説明するための模式図である。
符号の説明
1 移動式熱貯蔵器
2 固定式熱貯蔵器
41 蓄熱容器
42 蓄熱材
43 熱交換媒体
100 熱源設備
200 熱利用設備

Claims (4)

  1. 熱源設備、及び熱利用設備のうちの少なくともいずれか一方に設けられ、蓄熱材と当該蓄熱材を収容する蓄熱容器とから構成される固定式熱貯蔵器と、
    潜熱蓄熱による蓄熱に用いられる潜熱蓄熱材と当該潜熱蓄熱材を収容する蓄熱容器とから構成され、前記熱源設備から前記熱利用設備へ蓄熱した熱を輸送するための移動式熱貯蔵器と、
    前記固定式熱貯蔵器と前記移動式熱貯蔵器との間で蓄熱した熱を相互に授受するための熱交換手段と、を備えていることを特徴とする、熱輸送システム。
  2. 前記蓄熱材は、前記潜熱蓄熱材であることを特徴とする、請求項1に記載の熱輸送システム。
  3. 前記蓄熱材は、水であることを特徴とする、請求項1に記載の熱輸送システム。
  4. 前記固定式熱貯蔵器は、前記熱源設備、及び前記熱利用設備のうちの少なくとも前記熱利用設備側に設けられ、
    前記固定式熱貯蔵器、及び前記移動式熱貯蔵器の両方から同時に前記熱利用設備に蓄熱した熱を供給できることを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の熱輸送システム。
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