JP2008180294A - 動力伝達チェーンおよび動力伝達装置 - Google Patents

動力伝達チェーンおよび動力伝達装置 Download PDF

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育生 山本
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Abstract

【課題】動力伝達チェーンのピンがシーブ面間に入り込む際に発生する音を低減させることができる動力伝達チェーンおよび動力伝達装置を提供する。
【解決手段】動力伝達チェーン1は、複数のリンク11と、複数のピン14および複数のインターピース15とを備えており、円錐面状のシーブ面2c,2dを有する第1のプーリ2および円錐面状のシーブ面3c,3dを有する第2のプーリ3の間に掛け渡されて用いられる。プーリ2,3に接触するピン14の端面に、プーリ2,3との衝突時に生じる振動を吸収する突起18,19が設けられている。
【選択図】図3

Description

この発明は、動力伝達チェーン、さらに詳しくは、自動車等の車両の無段変速機(CVT)に好適な動力伝達チェーンおよび動力伝達装置に関する。
自動車用無断変速機として、図6に示すように、円錐面状のシーブ面を有する固定シーブ(2a)および円錐面状のシーブ面を有する可動シーブ(2b)を有しエンジン側に設けられたドライブプーリ(2)と、固定シーブ (3b) および可動シーブ(3a)を有し駆動輪側に設けられたドリブンプーリ(3)と、両者間に架け渡された無端状動力伝達チェーン(1)とからなり、油圧アクチュエータによって可動シーブ(2b)(3a)を固定シーブ(2a)(3b)に対して接近・離隔させることにより、油圧でチェーン(1)をクランプして接触させ、この接触部の摩擦力によりトルクを伝達するものが知られている。
動力伝達チェーンとしては、特許文献1に、ピンが挿通される前後挿通部を有する複数のリンクと、一のリンクの前挿通部と他のリンクの後挿通部とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶリンク同士を連結する前後に並ぶ複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備え、第1ピンと第2ピンとが相対的に転がり接触移動することにより、リンク同士の長さ方向の屈曲が可能とされて、円錐面状のシーブ面を有する第1のプーリおよび円錐面状のシーブ面を有する第2のプーリの間に掛け渡されて用いられるものが提案されている。
特開2006−226401号公報
上記特許文献1の動力伝達チェーンは、プーリのシーブ面間に挟まれたピンが、シーブ面間で強く押しつけられているので、ピン自体の弾性変形量が0でないことからピンは長手方向に圧縮されて、ピンの長手方向の長さが若干短くなっている。これに対し、シーブ面間に侵入する前のピンは、シーブ面間で押しつけられていないため、自然長である。自然長のピンが、これよりも若干幅の狭いシーブ面間の領域に侵入しようとするため、ピンがプーリに衝突することとなる。その結果、ピンから打音(接触音)が発生し、それが騒音となり問題が生じることがある。
この発明の目的は、動力伝達チェーンのピンがシーブ面間に入り込む際に発生する音を低減させることができる動力伝達チェーンおよび動力伝達装置を提供することにある。
この発明による動力伝達チェーンは、ピンが挿通される前後挿通部を有する複数のリンクと、一のリンクの前挿通部と他のリンクの後挿通部とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶリンク同士を連結する前後に並ぶ複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備え、第1ピンと第2ピンとが相対的に転がり接触移動することにより、リンク同士の長さ方向の屈曲が可能とされて、円錐面状のシーブ面を有する第1のプーリおよび円錐面状のシーブ面を有する第2のプーリの間に掛け渡されて用いられる動力伝達チェーンにおいて、プーリに接触するピンの端面に、プーリとの衝突時に生じる振動を吸収する突起が設けられていることを特徴とするものである。
この明細書においては、チェーンの進行方向を前後方向といい、これに直交する方向を上下方向というものとする。
この発明による動力伝達チェーンでは、第1ピンおよび第2ピンの少なくとも一方がプーリと接触して摩擦力により動力伝達する。いずれか一方のピンがプーリと接触するチェーンにおいては、第1ピンおよび第2ピンのうちのいずれか一方は、このチェーンが無断変速機で使用される際にプーリに接触する方のピン(以下では、「第1ピン」または「ピン」と称す)とされ、他方は、プーリに接触しない方のピン(インターピースまたはストリップと称されており、以下では、「第2ピン」または「インターピース」と称す)とされる。
ピンは、その長手方向がチェーンの進行方向に対してほぼ直交するように配置される。
ピンが第1のプーリおよび第2のプーリに接触する場合、ピンの端面には、例えば、プーリのシーブ面に対向するようにピンの上方から下方へのびる突起が設けられる。突起の数は、例えば、3本または4本であってもよく、それ以上の複数本であってもよい。
ピンがピンの自然長よりも若干幅の狭いシーブ面間に侵入する際、ピンがプーリに衝突して打音(接触音)を発生させることとなるが、ピンの各端面に設けられた突起が衝突による振動を吸収するので衝突時に発生する打音を低減することができる。
この発明による動力伝達チェーンにおいて、ピンの一方の端面に設けられる突起と他方の端面に設けられる突起とは、90度の位相を有して設けられていることが好ましい。
このようにすると、例えば、ピンに前後方向の振動が生じると、ピンの上下方向にのびる突起は、前後方向の剛性が比較的に乏しく前後方向に弾性変形することにより、ピンの上下方向にのびる突起の振動吸収率を増大させることができる。また、ピンに上下方向の振動が生じた場合、ピンの前後方向にのびる突起は、上下方向の剛性が比較的に乏しく、上下方向に弾性変形することにより、ピンの前後方向にのびる突起の振動吸収率を増大させることができる。また、一方の突起が前後方向にのび、これに対して他方の突起が90度の位相を有し上下方向のびてピンの端面に設けられていると、ピンがプーリと衝突したときにピンに前後方向と上下方向の振動が同時に発生しても、ピンの上下方向および前後方向に設けられた突起がそれらの振動を同時に吸収することができる。
なお、ピンの一方の端面に設けられる突起と他方の端面に設けられる突起とは、45度から90度の範囲で位相を有して設けられても同様の効果が得られる。また、ピンの弾性変形は動力伝達の速度(応答性)に影響を及ぼすため、突起の幅、高さ、一方の端面の突起と他方の端面の突起の位相は必要に応じて調整される。
上記において、ピンの端面の一方に前後方向の突起が設けられているとして説明しているが、全てのピンの端面の一方に同じ方向(例えば、前後方向)の突起が設けられる必要はない。すなわち、一のピンの端面の一方に設けられる突起の向きと他のピンの端面の一方に設けられる突起の向きとが異なっていてもよく、例えば、ピンの端面の一方に前後方向の突起が設けられ、隣り合うピンの端面の一方に上下方向の突起が設けられていてもよい。同様に、ピンの端面の他方に上下方向の突起が設けられているとして説明しているが、全てのピンの端面の他方に同じ方向(例えば、上下方向)の突起が設けられる必要はない。すなわち、一のピンの端面の他方に設けられる突起の向きと他のピンの端面の他方に設けられる突起の向きとが異なっていてもよく、例えば、ピンの端面の他方に上下方向の突起が設けられ、隣り合うピンの端面の他方に前後方向の突起が設けられていてもよい。
ピン(インターピース)は前後挿通部に固定されてもよく、その場合の前後挿通部へのピンの固定は、例えば、機械的圧入による挿通部内縁とピン外周面との嵌合固定とされるが、これに代えて、焼き嵌めまたは冷やし嵌めによってもよい。1つの挿通部には、ピンとインターピースとがチェーンの長さ方向に対向するように嵌め合わせられ、このうちのいずれか一方がリンクの挿通部の周面に嵌合固定される。嵌合固定は、挿通部の長さ方向に対して直交する部分の縁(上下の縁)で行われることが好ましい。この嵌合固定の後、予張力付与工程において予張力が付与されることにより、リンクのピン固定部(ピン圧入部)に均等にかつ適正な残留圧縮応力が付与される。
第1ピンおよび第2ピンは、例えば、いずれか一方の転がり接触面が平坦面とされ、他方の転がり接触面が相対的に転がり接触移動可能なように所要の曲面に形成される。また、第1ピンおよび第2ピンは、それぞれの転がり接触面が所要の曲面に形成されるようにしてもよい。いずれの場合でも、各ピンの転がり接触面形状がそれぞれ2種類(例えば相対的に曲率が大のものと相対的に曲率が小のもの)形成されることで、転がり接触移動の軌跡が相違するピンの組が2種類存在するようにしてもよい。第1ピンと第2ピンとの接触位置の軌跡は、例えば、インボリュート曲線とされる。
リンクは、例えば、ばね鋼や炭素工具鋼製とされる。リンクの材質は、ばね鋼や炭素工具鋼製に限られるものではなく、軸受鋼などの他の鋼でももちろんよい。第1ピンおよび第2ピンは、異なる断面形状であってもよく、同一形状であってもよい。また、リンクは、前後挿通部がそれぞれ独立の貫通孔(柱有りリンク)とされていてもよく、前後相通孔が1つの貫通孔(柱無しリンク)とされていてもよい。ピンの材質としては、軸受鋼などの適宜な鋼が使用される。
上記の動力伝達チェーンは、いずれか一方のピン(インターピース)が他方のピン(ピン)よりも短くされ、長い方のピンの端面が無段変速機のプーリの円錐状シーブ面に接触し、この接触による摩擦力により動力を伝達するものであることが好ましい。各プーリは、円錐状のシーブ面を有する固定シーブと、固定シーブのシーブ面に対向する円錐状のシーブ面を有する可動シーブとからなり、両シーブのシーブ面間にチェーンを挟持し、可動シーブを油圧アクチュエータによって移動させることにより、無断変速機のシーブ面間距離にしたがってチェーンの巻き掛け半径が変化し、スムーズな動きで無段の変速を行うことができる。
この発明による動力伝達装置は、円錐面状のシーブ面を有する第1のプーリと、円錐面状のシーブ面を有する第2のプーリと、これら第1および第2のプーリに掛け渡される動力伝達チェーンとを備え、動力伝達チェーンが上記に記載のものとされる。
この動力伝達装置は、自動車等の車両の無段変速機としての使用に好適なものとなる。
この発明の動力伝達チェーンおよび動力伝達装置によると、プーリに接触するピンの端面に、プーリとの衝突時に生じる振動を吸収する突起が設けられているので、その突起が、ピンとプーリとの衝突による振動を吸収し衝突によって発生する打音を低減させることができる。
以下、図面を参照して、この発明の実施形態のついて説明する。以下の説明において、前後は、図3の左を前、右を後というものとする。
図1および図2は、この発明の動力伝達チェーンの一部を示しており、動力伝達チェーン(1)は、ピン(14)(15)が挿通される前後挿通部(12)(13)を有する複数のリンク(11)と、一のリンク(11)の前挿通部(12)と他のリンク(11)の後挿通部(13)とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶリンク(11)同士を連結する前後に並ぶ複数の第1ピン(ピン)(14)および複数の第2ピン(インターピース)(15)とを備え、第1ピン(14)と第2ピン(15)とが相対的に転がり接触移動することにより、リンク(11)同士の長さ方向の屈曲が可能とされて、円錐面状のシーブ面(2c)(2d)を有する第1のプーリ(2)および円錐面状のシーブ面(3c)(3d)を有する第2のプーリ(3)の間に掛け渡されて用いられる。インターピース(15)は、ピン(14)よりも短くなされ、両者(14)(15)は、ピン(14)が前側に、インターピース(15)が後側に配置された状態で対向させられている。
チェーン(1)は、幅方向同位相の複数のリンク(11)で構成されるリンク列を進行方向(前後方向)に3つ並べて1つのリンクユニットとし、この3列のリンク列からなるリンクユニットを進行方向に複数連結して形成されている。この実施形態では、リンク(11)枚数が9枚のリンク列とリンク(11)枚数が8枚のリンク列2つとが1つのリンクユニットとされている。
図3に示すように、前挿通部(12)は、ピン(実線で示す)(14)が固定されるピン固定部(12a)およびインターピース(15)(二点鎖線で示す)が移動可能に嵌め合わせられるインターピース可動部(12b)からなり、後挿通部(13)は、ピン(二点鎖線で示す)(14)が移動可能に嵌め合わせられるピン可動部(13a)およびインターピース(15)(実線で示す)が固定されるインターピース固定部(13b)からなる。そして、チェーン幅方向に並ぶリンク(11)を連結するに際しては、一のリンク(11)の前挿通部(12)と他のリンク(11)の後挿通部(13)とが対応するようにリンク(11)同士が重ねられ、ピン(14)が一のリンク(11)の後挿通部(13)に固定されかつ他のリンク(11)の前挿通部(12)に移動可能に嵌め合わせられ、インターピース(15)が一のリンク(11)の後挿通部(13)に移動可能に嵌め合わされかつ他のリンク(11)の前挿通部(12)に固定される。そして、このピン(14)とインターピース(15)とが相対的に転がり接触移動することにより、リンク(11)同士の長さ方向(前後方向)の屈曲が可能とされる。
ピン(14)を基準としたピン(14)とインターピース(15)との接触位置の軌跡は、インボリュート曲線とされており、この実施形態では、ピン(14)の転がり接触面(14a)が断面において半径Rb、中心Mの基礎円を持つインボリュート形状を有し、インターピース(15)の転がり接触面(15a)が平坦面(断面形状が直線)とされている。これにより、各リンク(11)がチェーン(1)の直線部分から円弧部分へまたは円弧部分から直線部分へと移行する際、前挿通部(12)においては、インターピース(15)がインターピース可動部(12b)内を固定状態のピン(14)に対してその転がり接触面(15a)がピン(14)の転がり接触面(14a)に転がり接触(若干のすべり接触を含む)しながら移動し、後挿通部(13)においては、ピン(14)が固定状態のインターピース(15)に対してその転がり接触面(14a)がインターピース(15)の転がり接触面(15a)に転がり接触(若干のすべり接触を含む)しながらピン可動部(13a)内を移動する。なお、符号AおよびBで示す箇所は、チェーン(1)の直線部分においてピン(14)とインターピース(15)とが接触している線(断面では点)であり、AB間の距離がピッチである。
図4(a)は、ピン(14)の後面を示しており、図4(b)および図4(c)は、ピン(14)の左側面および右側面を示している。これらの図からわかるように、ピン(14)の左側面には前後方向にのびる突起(18)が4本設けられ、ピン(14)の右端面には上下方向にのびる突起(19)が3本設けられている。このように、全てのピン(14)の左側面には、前後方向にのびる突起(18)が設けられているとしてもよく、ピン(14)のうち複数本の左側面には、前後方向以外の例えば、上下方向にのびる突起(19)が設けられるとしてもよい。同様に、ピン(14)の右側面には、上下方向にのびる突起(19)が設けられているとしてもよく、ピン(14)のうち複数本の右側面には、上下方向以外の例えば、前後方向にのびる突起(18)が設けられるとしてもよい。
この動力伝達チェーン(1)は、必要な数のピン(14)およびインターピース(15)を台上に垂直状に保持した後、リンク(11)を1つずつあるいは数枚まとめて圧入していくことにより製造される。この圧入は、ピン(14)およびインターピース(15)の上下縁部とピン固定部(12a)およびインターピース固定部(13b)の上下縁部との間において行われており、その圧入代は0.005mm〜0.1mmとされている。重ね合わされたリンク(11)間には隙間が形成されてピン(14)がリンク(11)に圧入されている。
ピン(14)がプーリ(2)(3)に衝突した際、ピン(14)に前後方向の振動が生じると、ピン(14)の上下方向にのびる突起(19)は、前後方向の剛性が比較的に乏しく、前後方向に弾性変形することにより、ピン(14)の上下方向にのびる突起(19)の振動吸収率を増大させることができる。ピン(14)に上下方向の振動が生じた場合、ピン(14)の前後方向にのびる突起(18)は、上下方向の剛性が比較的に乏しく、上下方向に弾性変形することにより、ピン(14)の前後方向にのびる突起(18)の振動吸収率を増大させることができる。また、プーリ(2)(3)に衝突した際に、ピン(14)に上下方向と前後方向の振動が同時に生じても、前後方向の突起(18)と上下方向の突起(19)とは、90度の位相を有してピン(14)に設けられており、これらの突起(18)(19)が、上下方向および前後方向の振動を同時に吸収する。振動を吸収することで、打音の発生を抑えてピン(14)から発生する騒音を低減することができる。
この動力伝達チェーン(1)は、図5に示したV型プーリ式CVTで使用されるが、この際、例えば、インターピース(第2ピン)(15)がピン(第1ピン)(14)よりも短くされ、インターピース(15)の端面がプーリ(2)の固定シーブ(2a)および可動シーブ(2b)の各円錐状シーブ面(2c)(2d)に接触しない状態で、ピン(14)の端面がプーリ(2)の円錐状シーブ面(2c)(2d)に接触し、この接触による摩擦力により動力が伝達される。ピン(14)とインターピース(15)とは、上述のように、転がり接触移動するので、プーリ(2)のシーブ面(2c)(2d)に対してピン(14)はほとんど回転しないことになり、摩擦損失が低減し、高い動力伝達率が確保される。
なお、上記において、1つの挿通部(12)(13)内のピン(14)およびインターピース(15)は、いずれか一方がリンク(11)に対して移動不可能とされているが、両方ともが移動可能(リンク(11)に圧入されているのではなく、緩く嵌め入れられているだけ)とされていてもよい。
図1は、この発明による動力伝達チェーンの1実施形態の一部を示す平面図である。 図2は、同拡大斜視図である。 図3は、チェーンの直線部分にあるリンクの拡大側面図である。 図4は、この発明の特徴部分を説明するための拡大模式図である。 図5は、動力伝達チェーンがプーリに取り付けられた状態を示す正面図である。 図6は、無段変速機を示す斜視図である。
符号の説明
(1) 動力伝達チェーン
(2)(3) プーリ
(2a)(3b) 固定シーブ
(2b)(3a) 可動シーブ
(2c)(2d)(3c)(3d) 円錐状シーブ面
(11) リンク
(12) 前挿通部
(13) 後挿通部
(14) ピン(第1ピン)
(15) インターピース(第2ピン)
(12a) ピン固定部
(12b) インターピース可動部(ピン可動部)
(13a) ピン可動部
(13b) インターピース固定部(ピン固定部)
(18)(19) 突起

Claims (3)

  1. ピンが挿通される前後挿通部を有する複数のリンクと、一のリンクの前挿通部と他のリンクの後挿通部とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶリンク同士を連結する前後に並ぶ複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備え、第1ピンと第2ピンとが相対的に転がり接触移動することにより、リンク同士の長さ方向の屈曲が可能とされて、円錐面状のシーブ面を有する第1のプーリおよび円錐面状のシーブ面を有する第2のプーリの間に掛け渡されて用いられる動力伝達チェーンにおいて、プーリに接触するピンの端面に、プーリとの衝突時に生じる振動を吸収する突起が設けられていることを特徴とする動力伝達チェーン。
  2. ピンの一方の端面に設けられる突起と他方の端面に設けられる突起とは、45度から90度の位相を有して設けられていることを特徴とする請求項1の動力伝達チェーン。
  3. 円錐面状のシーブ面を有する第1のプーリと、円錐面状のシーブ面を有する第2のプーリと、これら第1および第2のプーリに掛け渡される動力伝達チェーンとを備え、動力伝達チェーンが請求項1または2の動力伝達装置。
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