JP2008179328A - ゴムクローラベルトおよびゴムクローラベルトの製造方法 - Google Patents

ゴムクローラベルトおよびゴムクローラベルトの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ベルト本体内に埋設された複数のスチールコードの一部が腐食しても、この腐食が、隣接する他のスチールコードに伝播するのを防ぐ。
【解決手段】駆動輪と従動輪との間に無端帯状に巻回されて用いられ、ベルト本体23内にベルト周方向に連続して延びる帯状のスチールコード層27が埋設されるとともに、このスチールコード層27に、その厚さ方向に直交する沿面方向における一方向に連続して延在したスチールコード28が、前記沿面方向において前記一方向と直交する他方向に所定間隔をあけて複数配列されて備えられたゴムクローラベルト22であって、スチールコード層27には、前記他方向で隣接する一対のスチールコード28同士の間隔を、複数のスチールコード28のうちこれら一対のスチールコード28を除いた他のスチールコード28同士の間隔よりも大きくする腐食伝播防止部29が備えられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば、油圧ショベル等の建設機械や農機、その他のクローラ式車両に装着されるゴムクローラベルトおよびゴムクローラベルトの製造方法に関するものである。
クローラ式車両の下部に装着される左右一対のクローラ式走行体として、例えば下記特許文献1に示されるような、駆動輪と従動輪との間に無端帯状にゴムクローラベルトが巻回された構成が知られている。このゴムクローラベルトのベルト本体内には、ベルト周方向に連続して延びる帯状のスチールコード層が埋設されており、このスチールコード層に、その厚さ方向に直交する沿面方向における一方向に連続して延在したスチールコードが、前記沿面方向において前記一方向と直交する他方向に所定間隔をあけて複数配列されて備えられている。
特開平06−234378号公報
しかしながら、前記従来のゴムクローラベルトでは、走行中に接地するベルト本体外周側のラグ等に亀裂が発生し、さらにこの亀裂がベルト本体の厚さ方向に進展してスチールコード層に到達すると、この亀裂を通して例えば水や土砂等がスチールコード層に至り、スチールコードに錆び等の腐食を生じさせることがあった。そして、複数のスチールコードのうちの一つにこのような腐食が発生すると、前記他方向で隣接する他のスチールコードにも順次伝播し、この腐食部分がベルト本体において最も破断強度が低くなり、最悪の場合、走行中に破断するおそれもあった。
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、ベルト本体内に埋設された複数のスチールコードの一部が腐食しても、この腐食が、隣接する他のスチールコードに伝播するのを防ぐことができるゴムクローラベルトおよびゴムクローラベルトの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明のゴムクローラベルトは、駆動輪と従動輪との間に無端帯状に巻回されて用いられ、ベルト本体内にベルト周方向に連続して延びる帯状のスチールコード層が埋設されるとともに、このスチールコード層に、その厚さ方向に直交する沿面方向における一方向に連続して延在したスチールコードが、前記沿面方向において前記一方向と直交する他方向に所定間隔をあけて複数配列されて備えられたゴムクローラベルトであって、前記スチールコード層には、前記他方向で隣接する一対のスチールコード同士の間隔を、複数の前記スチールコードのうちこれら一対のスチールコードを除いた他のスチールコード同士の間隔よりも大きくする腐食伝播防止部が備えられていることを特徴とする。
この発明によれば、スチールコード層に腐食伝播防止部が備えられているので、ベルト本体外周側のラグ等に生じた亀裂に起因して、複数のスチールコードのうちの一部に錆び等の腐食が生じ、この腐食が、前記他方向で隣接する他のスチールコードに伝播しようとしても、前記腐食伝播防止部によりこの伝播を防ぐことができる。
ここで、前記腐食伝播防止部は、前記ベルト本体の一部をなすゴム材料で構成されてもよい。
この場合、前記腐食伝播防止部がベルト本体の一部をなすゴム材料で構成されているので、前述の作用効果を奏する腐食伝播防止部を容易かつ確実に実現することができる。
なお、この腐食伝播防止部として、前述のゴム材料に代えて、例えば、前記スチールコードを形成する材質とは別材質のステンレスやアラミド等といった耐腐食性を有する材質からなるコードを、前記一対のスチールコード同士の間に配置することにより、これらのスチールコード同士の間隔を拡げるようにしてもよい。
また、本発明のゴムクローラベルトの製造方法は、駆動輪と従動輪との間に無端帯状に巻回されて用いられ、ベルト本体内にベルト周方向に連続して延びる帯状のスチールコード層が埋設されるとともに、このスチールコード層に、その厚さ方向に直交する沿面方向における一方向に連続して延在したスチールコードが、前記沿面方向において前記一方向と直交する他方向に所定間隔をあけて複数配列されて備えられたゴムクローラベルトの製造方法であって、帯状のゴム材料内に、前記スチールコード層に備えられた複数のスチールコードのうちの一部が、長手方向に連続して延在した状態で幅方向に所定間隔をあけて複数埋設された素材帯体を、その幅方向に間隔をあけて複数配置するとともに、これらの素材帯体同士の間にゴム帯を配置した状態で、前記素材帯体およびゴム帯を、これらの厚さ方向に、前記ベルト本体の外周側を形成するキャップゴムと前記ベルト本体の内周側を形成するインナーゴムとで挟みつつ、前記素材帯体、ゴム帯、キャップゴムおよびインナーゴムを一体に加硫することにより、本発明のゴムクローラベルトを形成することを特徴とする。
この発明によれば、素材帯体同士の間にゴム帯を配置した状態で、素材帯体およびゴム帯を、これらの厚さ方向に、キャップゴムとインナーゴムとで挟みつつ、前記素材帯体、ゴム帯、キャップゴムおよびインナーゴムを一体に加硫するので、加硫後の前記ゴム帯を前記腐食伝播防止部として作用させることが可能になり、前述の作用効果を有するゴムクローラベルトを容易かつ確実に形成することができる。
さらに、本発明のゴムクローラベルトの製造方法は、駆動輪と従動輪との間に無端帯状に巻回されて用いられ、ベルト本体内にベルト周方向に連続して延びる帯状のスチールコード層が埋設されるとともに、このスチールコード層に、その厚さ方向に直交する沿面方向における一方向に連続して延在したスチールコードが、前記沿面方向において前記一方向と直交する他方向に所定間隔をあけて複数配列されて備えられたゴムクローラベルトの製造方法であって、帯状のゴム材料内に、その厚さ方向に直交する沿面方向における一方向に連続して延在したスチールコードが、前記沿面方向において前記一方向と直交する他方向に所定間隔をあけて複数埋設された素材帯体を、その厚さ方向に、前記ベルト本体の外周側を形成するキャップゴムと前記ベルト本体の内周側を形成するインナーゴムとで挟み込んだ状態で、これらの素材帯体、キャップゴムおよびインナーゴムを一体に加硫することにより、本発明のゴムクローラベルトを形成し、前記素材帯体には、前記他方向で隣接する一対のスチールコード同士の間隔を、複数の前記スチールコードのうちこれら一対のスチールコードを除いた他のスチールコード同士の間隔よりも大きくする間引き部が備えられていることを特徴とする。
この発明によれば、素材帯体に前記間引き部が備えられているので、加硫後の間引き部を前記腐食伝播防止部として作用させることが可能になり、前述の作用効果を有するゴムクローラベルトを容易かつ確実に形成することができる。
さらにまた、本発明のゴムクローラベルトの製造方法は、駆動輪と従動輪との間に無端帯状に巻回されて用いられ、ベルト本体内にベルト周方向に連続して延びる帯状のスチールコード層が埋設されるとともに、このスチールコード層に、その厚さ方向に直交する沿面方向における一方向に連続して延在したスチールコードが、前記沿面方向において前記一方向と直交する他方向に所定間隔をあけて複数配列されて備えられたゴムクローラベルトの製造方法であって、帯状のゴム材料内に、その厚さ方向に直交する沿面方向における一方向に連続して延在したスチールコードが、前記沿面方向において前記一方向と直交する他方向に所定間隔をあけて複数埋設された素材帯体と、表面にその沿面方向における一方向に連続して延びる突起体が設けられたゴムシートとを、それぞれの前記一方向を一致させた状態で積層して、前記突起体を素材帯体の表面において前記スチールコードの埋設位置と対応する部分に当接させた状態で、前記ゴムシートおよび素材帯体を、これらの積層方向に、前記ベルト本体の外周側を形成するキャップゴムと前記ベルト本体の内周側を形成するインナーゴムとで挟みつつ、前記素材帯体、ゴムシート、キャップゴムおよびインナーゴムを一体に加硫することにより、本発明のゴムクローラベルトを形成することを特徴とする。
この発明によれば、加硫時の加熱および加圧によって、突起体が素材帯体において前記他方向で隣接する一対のスチールコード同士の間に入り込み、これら一対のスチールコード同士の間隔が拡げられることになる。したがって、加硫後の突起体を前記腐食伝播防止部として作用させることが可能になり、前述の作用効果を有するゴムクローラベルトを容易かつ確実に形成することができる。
この発明によれば、ベルト本体内に埋設された複数のスチールコードの一部が腐食しても、この腐食が、隣接する他のスチールコードに伝播するのを防ぐことができる。
以下、本発明に係るゴムクローラベルトの一実施形態を、図1および図2を参照しながら説明する。
例えば、油圧ショベル等の建設機械や農機、その他のクローラ式車両においてその下部に装着される左右一対のクローラ式走行体20はそれぞれ、図1に示されるように、駆動輪21と図示されない従動輪との間にゴムクローラベルト22が無端帯状に巻回された概略構成とされている。駆動輪21はスプロケットとされ、車両フレームに設けられた例えば油圧モータ等の駆動手段により回転可能に支持されている。また、従動輪は前記車両フレームに回転自在に支持されている。
図示の例では、ゴムクローラベルト22は、ゴム材料で無端帯状に成形されたベルト本体23に、芯金24がベルト周方向に一定の間隔をあけて複数埋設されるとともに、これらの芯金24同士の間に駆動輪21に対する噛み合い孔25が開口され、かつ各芯金24のベルト幅方向中央部に、左右一対の芯金突起24aがベルト内周面側に向けて突設され、この芯金突起24aの間を駆動輪21および従動輪が通過するようになっている。また、ベルト本体23の内周面には、芯金突起24aよりもベルト幅方向外側に位置する部分に、その全周にわたって連続して延びる偏平な転輪通過面Sが形成されている。
さらに、このベルト本体23内において、芯金24のベルト外周面側には、芯金突起24aよりもベルト幅方向外側に位置する部分に、その周方向に連続して延びる左右一対のスチールコード層27が埋設されている。このスチールコード層27には、ベルト周方向(スチールコード層27の厚さ方向に直交する沿面方向における一方向)に連続して延在し、かつベルト幅方向(前記沿面方向において前記一方向と直交する他方向)に所定間隔をあけて配列された複数のスチールコード28が備えられるとともに、各スチールコード28同士の間にゴム材料が介在している。
また、ゴムクローラベルト22の内周面側において駆動輪21と従動輪との間には、前記車両フレームに回転自在に支持された複数の転輪10が設けられており、各転輪10は、転輪通過面S上で、ゴムクローラベルト22の送り移動に伴ってこのクローラベルト22に対して転動させられるようになっている。
ここで、複数の転輪10のうち、一部はゴムクローラベルト22の内周面において地面側の下側に位置する部分をその上側から支持するように配置されるとともに、残りはゴムクローラベルト22の内周面において上側に位置する部分をその下側から支持するように配置されている。前者の転輪10により、ゴムクローラベルト22の外周面において下側に位置する部分をその全域にわたって接地させることが可能になり、また後者の転輪10により、ゴムクローラベルト22において上側に位置する部分が弛まないように保持できるようになっている。
そして、本実施形態では、スチールコード層27に、ベルト幅方向で隣接する一対のスチールコード28同士の間隔を、複数のスチールコード28のうちこれら一対のスチールコード28を除いた他のスチールコード28同士の間隔よりも大きくする腐食伝播防止部29が、このスチールコード層27の厚さ方向全域にわたって備えられている。
図示の例では、腐食伝播防止部29は、ベルト本体23の一部をなすゴム材料で構成されており、ベルト周方向の全周にわたって延在している。また、腐食伝播防止部29は、一対のスチールコード層27それぞれに3個ずつ設けられ、各スチールコード層27は、ベルト幅方向に4つに等分割されている。
そして、腐食伝播防止部29をベルト幅方向で挟む一対のスチールコード28同士の間隔は、スチールコード28の外径以上とされて、前述のようにスチールコード層27に備えられた複数のスチールコード28のうち前記一対のスチールコード28を除いた他のスチールコード28同士のベルト幅方向における間隔よりも大きくなっている。
なお、スチールコード28の外径は例えば約1mmとされ、前記他のスチールコード28同士の間隔は例えば約0.7mm〜1.6mmとされ、腐食伝播防止部29をベルト幅方向で挟む一対のスチールコード28同士の間隔は例えば約3mm〜5mmとされている。
また、図示の例では、スチールコード28は、各スチールコード層27それぞれについて20本程度ずつ備えられ、このうち3本から5本置きに一つの腐食伝播防止部29が配置されている。
次に、以上のように構成されたゴムクローラベルト22の製造方法について、図3に基づいて説明する。
まず、ベルト本体23の外周側を形成するキャップゴム31と、ベルト本体23の内周側を形成するインナーゴム32と、スチールコード層27を形成する素材帯体33およびゴム帯34と、を精錬工程および圧延工程等により形成する。ここで、素材帯体33は、スチールコード層27に備えられた複数のスチールコード28のうちの一部が、帯状のゴム材料内に、その長手方向に連続して延在した状態で幅方向に所定間隔をあけて複数埋設された構成となっている。図示の例では、素材帯体33には、スチールコード層27に備えられている20本のスチールコード28のうちの5本が備えられている。
次に、金型35のキャビティ35a内にインナーゴム32を配置した後に、外表面に下地処理が施された芯金24を、芯金突起24a側からインナーゴム32内に埋め込んで、芯金24において芯金突起24aと反対側の表面とインナーゴム32の表面とを面一にする。
さらに、この面一となった表面に、素材帯体33を、その幅方向に間隔をあけて複数配置するとともに、これらの素材帯体33同士の間にゴム帯34を配置する。この際、素材帯体33とゴム帯34とは互いに接触させてもよい。
次に、これらの素材帯体33およびゴム帯34の表面にキャップゴム31を配置して、ゴムクローラベルトの成形体を形成した後に、この成形体をその積層方向に加圧した状態で加熱下に置いて加硫し、以上の各部材を互いに一体にすることによってゴムクローラベルト22を形成する。
以上説明したように、本実施形態によるゴムクローラベルト22によれば、スチールコード層27に腐食伝播防止部29が備えられているので、ベルト本体23の外周側に設けられたラグ26等に生じた亀裂に起因して、複数のスチールコード28のうちの一部に錆び等の腐食が生じ、この腐食が、ベルト幅方向で隣接する他のスチールコード28に伝播しようとしても、腐食伝播防止部29によりこの伝播を防ぐことができる。
また、本実施形態では、腐食伝播防止部29がベルト本体23の一部をなすゴム材料で構成されているので、前述の作用効果を奏する腐食伝播防止部29を容易かつ確実に実現することができる。
さらに、本実施形態によるゴムクローラベルト22の製造方法によれば、素材帯体33同士の間にゴム帯34を配置した状態で、素材帯体33およびゴム帯34を、これらの厚さ方向に、キャップゴム31とインナーゴム32とで挟みつつ、素材帯体33、ゴム帯34、キャップゴム31およびインナーゴム32を一体に加硫するので、加硫後のゴム帯34を腐食伝播防止部29として作用させることが可能になり、前述の作用効果を有するゴムクローラベルト22を容易かつ確実に形成することができる。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前記実施形態では、ベルト本体23に駆動輪21に対する噛み合い孔25を形成したが、これに代えて、例えば、ベルト本体23の内周面に、その周方向に間隔をあけて複数の噛み合い突部を形成し、これらの噛み合い突部同士の間を、駆動輪21におけるスプロケットの歯が挿入される噛み合い凹部とするゴムクローラベルトを採用してもよい。
このようなゴムクローラベルトにおいて、転輪10が転動させられる転輪通過面は、ベルト本体23の内周面において前記噛み合い突部よりもベルト幅方向外側に位置する平滑面としてもよい。また、このようなベルト本体23では、その内部に芯金24および左右一対のスチールコード層27を埋設するのに代えて、ベルト本体23のベルト幅方向全域にわたって幅広のスチールコード層を一つ設けるとともに、複数の補強プライ層をこのスチールコード層にベルト本体23の厚さ方向で重なる位置に設けてもよい。そして、前記幅広のスチールコード層および複数の補強プライ層のうちの少なくとも一つに、前記実施形態と同様に腐食伝播防止部29を設けてもよい。
また、前記実施形態では、腐食伝播防止部29として、ベルト本体23の一部をなすゴム材料を示したが、これに代えて例えば、スチールコード28を形成する材質とは別材質のステンレスやアラミド等といった耐腐食性を有する材質からなるコードを、前記一対のスチールコード28同士の間に配置することにより、これらのスチールコード28同士の間隔を拡げるようにしてもよい。
さらに、腐食伝播防止部29を有するスチールコード層27が埋設されたゴムクローラベルト22の製造方法は、図3に示す形態に限らず、例えば図4に示すように、帯状のゴム材料内に、その長手方向に連続して延在したスチールコード28が、幅方向に所定間隔をあけて複数埋設された素材帯体41を、その厚さ方向に、キャップゴム31とインナーゴム32とで挟み込んだ状態で、これらの素材帯体41、キャップゴム31およびインナーゴム32を一体に加硫してゴムクローラベルト22を形成してもよい。ただし、この方法においては、素材帯体41に、その幅方向で隣接する一対のスチールコード28同士の間隔を、複数のスチールコード28のうちこれら一対のスチールコード28を除いた他のスチールコード28同士の間隔よりも大きくする間引き部42が備えられている。
この場合、加硫後の間引き部42が図2に示す腐食伝播防止部29と同様の作用効果を奏することになる。
さらにまた、図3および図4で示した形態に代えて、例えば図5に示されるように、帯状のゴム材料内に、その長手方向に連続して延在したスチールコード28が、幅方向に所定間隔をあけて複数埋設された素材帯体53と、表面に長手方向に連続して延びる突起体51が設けられたゴムシート52とを、それぞれの長手方向を一致させた状態で積層して、突起体51を素材帯体53の表面においてスチールコード28の埋設位置と対応する部分に当接させた状態で、ゴムシート52および素材帯体53を、これらの積層方向に、キャップゴム31とインナーゴム32とで挟みつつ、素材帯体53、ゴムシート52、キャップゴム31およびインナーゴム32を一体に加硫することにより、ゴムクローラベルト22を形成してもよい。
この場合、加硫時の加熱および加圧によって、突起体51が素材帯体53においてその幅方向に隣接する一対のスチールコード28同士の間に入り込み、これら一対のスチールコード28同士の間隔が拡げられることになる。これにより、加硫後の突起体51が、図2に示す腐食伝播防止部29と同様の作用効果を奏することになる。
また、図5で示したゴムシート52の表面に図3で示した幅狭の素材帯体33を配置して、図5で示した突起体51を図3で示したゴム帯34の代わりに用いるようにしてもよい。すなわち、図5で示したゴムシート52の表面において突起体51同士の間に、図3で示した幅狭の素材帯体33を配置した状態で、ゴムシート52および素材帯体33を、これらの厚さ方向に、キャップゴム31とインナーゴム32とで挟みつつ、ゴムシート52、素材帯体33、キャップゴム31およびインナーゴム32を一体に加硫してゴムクローラベルト22を形成してもよい。
この場合、加硫後の突起体51が腐食伝播防止部29として作用することになる。
さらに、図1から図5で示した実施形態では、ベルト本体23内に、ベルト周方向に連続して延在したスチールコード28が、ベルト幅方向に所定間隔をあけて複数配列されて備えられた構成を示したが、これに限らず、例えばスチールコード28はベルト幅方向に連続して延在させてもよいし、ベルト本体23の厚さ方向に直交する沿面方向においてベルト幅方向およびベルト周方向の双方に傾斜する方向に延在させてもよい。そして、各スチールコード28は、例えばベルト周方向に所定間隔をあけて複数配列してもよいし、ベルト本体23の厚さ方向に直交する沿面方向においてベルト幅方向およびベルト周方向の双方に傾斜する方向に所定間隔をあけて複数配列してもよい。
ベルト本体内に埋設された複数のスチールコードの一部が腐食しても、この腐食が、隣接する他のスチールコードに伝播するのを防ぐことができる。
本発明に係る一実施形態として示したゴムクローラベルトの一部断面を含む斜視図である。 図1に示すゴムクローラベルトの拡大縦断面図である。 本発明に係る第1実施形態として示したゴムクローラベルトの製造方法を説明するための概略図である。 本発明に係る第2実施形態として示したゴムクローラベルトの製造方法を説明するための概略図である。 本発明に係る第3実施形態として示したゴムクローラベルトの製造方法を説明するための概略図である。
符号の説明
21 駆動輪
22 ゴムクローラベルト
23 ベルト本体
27 スチールコード層
28 スチールコード
29 腐食伝播防止部
31 キャップゴム
32 インナーゴム
33、41、53 素材帯体
34 ゴム帯
42 間引き部
51 突起体
52 ゴムシート

Claims (5)

  1. 駆動輪と従動輪との間に無端帯状に巻回されて用いられ、ベルト本体内にベルト周方向に連続して延びる帯状のスチールコード層が埋設されるとともに、このスチールコード層に、その厚さ方向に直交する沿面方向における一方向に連続して延在したスチールコードが、前記沿面方向において前記一方向と直交する他方向に所定間隔をあけて複数配列されて備えられたゴムクローラベルトであって、
    前記スチールコード層には、前記他方向で隣接する一対のスチールコード同士の間隔を、複数の前記スチールコードのうちこれら一対のスチールコードを除いた他のスチールコード同士の間隔よりも大きくする腐食伝播防止部が備えられていることを特徴とするゴムクローラベルト。
  2. 請求項1記載のゴムクローラベルトであって、
    前記腐食伝播防止部は、前記ベルト本体の一部をなすゴム材料で構成されていることを特徴とするゴムクローラベルト。
  3. 駆動輪と従動輪との間に無端帯状に巻回されて用いられ、ベルト本体内にベルト周方向に連続して延びる帯状のスチールコード層が埋設されるとともに、このスチールコード層に、その厚さ方向に直交する沿面方向における一方向に連続して延在したスチールコードが、前記沿面方向において前記一方向と直交する他方向に所定間隔をあけて複数配列されて備えられたゴムクローラベルトの製造方法であって、
    帯状のゴム材料内に、前記スチールコード層に備えられた複数のスチールコードのうちの一部が、長手方向に連続して延在した状態で幅方向に所定間隔をあけて複数埋設された素材帯体を、その幅方向に間隔をあけて複数配置するとともに、これらの素材帯体同士の間にゴム帯を配置した状態で、
    前記素材帯体およびゴム帯を、これらの厚さ方向に、前記ベルト本体の外周側を形成するキャップゴムと前記ベルト本体の内周側を形成するインナーゴムとで挟みつつ、前記素材帯体、ゴム帯、キャップゴムおよびインナーゴムを一体に加硫することにより、請求項1または2に記載のゴムクローラベルトを形成することを特徴とするゴムクローラベルトの製造方法。
  4. 駆動輪と従動輪との間に無端帯状に巻回されて用いられ、ベルト本体内にベルト周方向に連続して延びる帯状のスチールコード層が埋設されるとともに、このスチールコード層に、その厚さ方向に直交する沿面方向における一方向に連続して延在したスチールコードが、前記沿面方向において前記一方向と直交する他方向に所定間隔をあけて複数配列されて備えられたゴムクローラベルトの製造方法であって、
    帯状のゴム材料内に、その厚さ方向に直交する沿面方向における一方向に連続して延在したスチールコードが、前記沿面方向において前記一方向と直交する他方向に所定間隔をあけて複数埋設された素材帯体を、その厚さ方向に、前記ベルト本体の外周側を形成するキャップゴムと前記ベルト本体の内周側を形成するインナーゴムとで挟み込んだ状態で、これらの素材帯体、キャップゴムおよびインナーゴムを一体に加硫することにより、請求項1または2に記載のゴムクローラベルトを形成し、
    前記素材帯体には、前記他方向で隣接する一対のスチールコード同士の間隔を、複数の前記スチールコードのうちこれら一対のスチールコードを除いた他のスチールコード同士の間隔よりも大きくする間引き部が備えられていることを特徴とするゴムクローラベルトの製造方法。
  5. 駆動輪と従動輪との間に無端帯状に巻回されて用いられ、ベルト本体内にベルト周方向に連続して延びる帯状のスチールコード層が埋設されるとともに、このスチールコード層に、その厚さ方向に直交する沿面方向における一方向に連続して延在したスチールコードが、前記沿面方向において前記一方向と直交する他方向に所定間隔をあけて複数配列されて備えられたゴムクローラベルトの製造方法であって、
    帯状のゴム材料内に、その厚さ方向に直交する沿面方向における一方向に連続して延在したスチールコードが、前記沿面方向において前記一方向と直交する他方向に所定間隔をあけて複数埋設された素材帯体と、表面にその沿面方向における一方向に連続して延びる突起体が設けられたゴムシートとを、それぞれの前記一方向を一致させた状態で積層して、前記突起体を素材帯体の表面において前記スチールコードの埋設位置と対応する部分に当接させた状態で、
    前記ゴムシートおよび素材帯体を、これらの積層方向に、前記ベルト本体の外周側を形成するキャップゴムと前記ベルト本体の内周側を形成するインナーゴムとで挟みつつ、前記素材帯体、ゴムシート、キャップゴムおよびインナーゴムを一体に加硫することにより、請求項1または2に記載のゴムクローラベルトを形成することを特徴とするゴムクローラベルトの製造方法。
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