JP2008178441A - 商品吊り下げ具 - Google Patents

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Abstract


【課題】取付部材に商品吊り下げ部材を簡単かつ確実に組み立て、軸部を外部に露出させず、商品吊り下げ部材をロック可能とする。
【解決手段】商品吊り下げ部材2は、商品吊り下げ用棒状部3、基部4、2つの軸部5、基部4の底部に弾性係止片6を備え、取付部材10は、取付部14、開口部11、該開口部の両側に2つの突出部12、該突出部12の内面に一端が開口部11と連通し、他端が突出部内にて終端する2つの軸保持用溝孔13を備え、商品吊り下げ部材2を挿入時に弾性係止片6が弾性変形して前記開口部11を挿通し、前記商品吊り下げ部材2は、弾性係止片6の開口通過後では、軸保持用溝孔13と復元した弾性係止片6の取付部の開口部の前面周縁付近との係合により、商品吊り下げ部材の取付部材に対する前後移動および軸部5を回転軸とする下方への回動が規制され、上方への回動可能とされる商品吊り下げ具。
【選択図】図1

Description

この発明は、商品を吊り下げて陳列するのに使用する商品吊り下げ具に関する。
従来、商品吊り下げ具として、基板の表面に2本の突出片を突出し、該突出片の先端に円弧面を有すると共に挿入間隙部を設けた上向き係止部を備え、挿入間隙部を介して着脱自在に挿入され円弧面に当接して回動自在に支持される回転軸を備えた係止棒体を形成し、係止棒体は係止棒の基部に基板の前面に当接する下端面部を備えた膨出部を設け、該膨出部に回動軸を設けたものがある(特許文献1参照)。
また、基板の表面に平行して2本の突出片を突出すると共に該突出片の先端に円弧面を有した上向き係止部を備えた係止部材を形成し、更に係止部材の突出片を展示板の窓孔に背面より挿入して展示板の表面と上向き係止部との間に挿入間隙部を形成し、更に挿入間隙に挿入され展示板の表面と円弧面との間に回動自在に支持される回動軸を備えた係止棒体を形成し、係止棒体は展示板の表面に当接する下方折り曲げ片を備えた係止棒の折り曲げ部に回動軸を設けたものがある(特許文献2)。
実用新案登録第3026441号 特許第2838381号
特許文献1の展示用板体は、係止棒体の回転軸を係止部材の係止部の円弧面に挿入間隙を通じて着脱可能に嵌めたものであるから、係止棒体の先端に荷重がかかることにより、円弧面に位置する係止棒体の回転軸が挿入間隙を通じて抜けることがあり、使用上不都合となる等の問題があった。
特許文献2の展示板体も、展示板の表面と上向き係止部との間に挿入間隙部が構成されるが、その間隙が広いと、係止棒体の先端に荷重がかかることにより係止棒体の回転軸が抜けることがあり、使用上不都合となる等の問題があった。
また、これらはいずれも、挿入間隙部と軸部が露出しているので、外観の体裁が悪く、挿入間隙部は上方に開口されているので、吊り下げる商品の紐等が入り込んで絡むことがあり、不都合であった。
上記の係止棒体を上方に回動して係止部材側に立てることはできるが、係止棒体はロックされないのでがたつきを生じ、多数の製品の輸送中に振動等により係止棒体ががたつくことにより係止棒体、係止部材等の表面に傷がつく恐れがあり、また、振動で係止棒体が係止部材に当たり展示用板体から騒音が発生するなどの不都合がある。
この発明は、このような問題点を解消するために、取付部材に対して開口部を通じ軸保持用溝孔に挿入された商品吊り下げ部材を取付部材の前面において回動自由かつ弾性係止片の働きで簡単かつ確実に装着でき、商品吊り下げ部材の軸部と軸保持用溝孔との係合を外部に露出させず、また上方へ回動された商品吊り下げ部材を軸保持用溝孔に沿って開口部に押し込み、商品吊り下げ部材を開口部にロック可能とした商品吊り下げ具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するものは、以下のものである。
(1)商品吊り下げ部材と、該商品吊り下げ部材の基部を上方に回動可能に保持するとともに、陳列用板体の装着口に着脱可能に取り付けられる取付部材とからなる商品吊り下げ具であって、
前記商品吊り下げ部材は、商品吊り下げ用棒状部と、該棒状部の基端に設けられた略長方体状の基部と、該基部の対向する側面より外方に突出する2つの軸部と、前記基部の底部に設けられた弾性係止片とを備え、
前記取付部材は、前記陳列用板体の前記装着口に着脱可能な取付部と、前記商品吊り下げ用棒状部および前記基部を挿通可能な略矩形状の開口部と、該開口部の前面の向かい合う側部付近より前方に突出する2つの突出部と、該2つの突出部の向かい合う内面にそれぞれ形成され、一端が前記開口部と連通し、他端が前記突出部内にて終端する所定長前方に延びる2つの軸保持用溝孔とを備え、
前記弾性係止片は、前記取付部材の前記開口部への挿入時には、前記開口部の内縁部により押圧されることにより弾性変形し、前記開口部を挿通可能であり、前記商品吊り下げ部材は、前記弾性係止片の前記開口通過後では、前記軸保持用溝孔と復元力により復元した前記弾性係止片の前記取付部の前記開口部の前面周縁付近との係合により、前記商品吊り下げ部材の前記取付部材に対する前後移動および前記商品吊り下げ部材の前記軸部を回転軸とする下方への回動が規制されるとともに、上方への回動が可能となっていることを特徴とする商品吊り下げ具。
(2) 前記商品吊り下げ部材の前記基部の上部基端部は、湾曲角部となっている(1)に記載の商品吊り下げ具。
(3) 前記商品吊り下げ部材の前記基部の底部先端部は、先端に向かって斜め上方に傾斜する傾斜部となっている(1)または(2)に記載の商品吊り下げ具。
(4) 前記商品吊り下げ部材の前記基部の上部先端部は、該商品吊り下げ部材を前記軸部を回転軸として上方へ回動させた時、前記取付部材の前記開口部内に侵入可能である(1)ないし(3)のいずれかに記載の商品吊り下げ具。
(5) 前記商品吊り下げ部材は、上部先端部が前記開口部に侵入可能である基部が前記軸保持用溝孔に沿って開口部に押し込まれて開口部にロック可能である(4)に記載の商品吊り下げ具。
(6) 前記弾性係止片は、前記基部の基端面から先端方向に所定長の延びるように設けられた切り込みにより、開く方向に復元するものとなっている板状バネ片であり、該該板状バネ片の基端端面が、前記取付部の前記開口部の前面周縁付近と係合するものである(1)ないし(5)のいずれかに記載の商品吊り下げ具。
(7) 前記弾性係止片の前記基端端面は、垂直面または傾斜面となっている(1)ないし(6)のいずれかに記載の商品吊り下げ具。
(8) 前記取付部材の前記取付部は、該取付部材の上下に設けられ、前記陳列用板体の装着口の前面から挿入されて陳列用板体の裏面に係止可能な係止片により構成されている(1)ないし(7)のいずれかに記載の商品吊り下げ具。
この発明の商品吊り下げ具によれば、商品吊り下げ部材を取付部材に設けた開口部を通じて、基部の対向する側面より外方に設けられた2つの軸部を突出部の内面の軸保持用溝孔に挿入するとともに基部の底部の弾性係止片が開口部の内縁部により押圧されて開口部に挿通され、基部が開口部を通過後、軸保持用溝孔に回動可能に保持するとともに、底部の弾性係止片が復元力で復元されて開口部の下部の取付部材の前面に係止可能とされ、簡単に組み立てできる。そして、商品吊り下げ部材の軸部は軸保持部の内面に位置するので外部に露出せず体裁を良くでき、商品価値を向上させることができ、また、吊り下げる商品の紐等が絡まることがない。
商品吊り下げ部材の基部を上方へ回動時に基部の上部先端部を取付部材の前記開口部に侵入可能として商品吊り下げ部材を取付部材側に倒して折り畳みできる。また、上方へ回動して開口部に侵入させた基部を突出部の軸保持用溝孔に沿って開口部側へ押すことにより商品吊り下げ部材を開口部にロックでき、輸送時等にがたつきをなくすことができ、商品吊り下げ具に傷がつくことがなく、また商品吊り下げ具の騒音を防止できる。
また、この商品吊り下げ具は、陳列用板体の装着口に簡単に装着できるので、便利である。
この発明の商品吊り下げ具の実施形態を図面に基づいて説明する。図1はこの発明の商品吊り下げ具の斜視図、図2は商品吊り下げ部材の斜視図、図3は取付部材の斜視図、図4は商品吊り下げ部材の拡大側面図、図5は商品吊り下げ部材の拡大正面図、図6は商品吊り下げ部材の拡大背面図、図7は取付部材の拡大正面図、図8は取付部材の拡大背面図、図9は取付部材の拡大側面図、図10は取付部材に商品吊り下げ部材を挿入する状態の縦断面図、図11取付部材に商品吊り下げ部材を取り付けた状態の拡大縦断面図、図12は取付部材に商品吊り下げ部材を取り付けた状態の拡大横断面図、図13は商品吊り下げ部材を上方へ回動させた状態を示す拡大断面図を示す。
図1ないし図10において、1はこの発明の商品吊り下げ具であって、商品吊り下げ部材2と、該商品吊り下げ部材2の基部4を上方に回動可能に保持するとともに、陳列用板体20の装着口21に着脱可能に取り付けられる取付部材10とにより構成されている。この発明の商品吊り下げ具1の特徴は、取付部材10の開口部11を通じて後方より商品吊り下げ部材2を挿入して構成することにある。この商品吊り下げ具を構成する商品吊り下げ部材2と取付部材10の材質は、合成樹脂製、木製、金属製等である。
図4ないし図6において、前記商品吊り下げ部材2は、商品吊り下げ用棒状部3と、該棒状部3の基端に設けられた略長方体状の基部4と、該基部4の対向する側面より外方に突出する2つの軸部5と、前記基部の底部に設けられた弾性係止片6とを備える。 前記商品吊り下げ用棒状部3は、商品の包装袋の吊り下げ穴、吊り紐等を掛けるものであり、例えば掛けてある商品が外れないように先端が上方へ屈曲した形状とするのが好ましい。前記商品吊り下げ部材2は商品吊り下げ用棒状部3の長さが異なるものを用意して、所望の長さの商品吊り下げ部材2を取付部材10に取り付けることができる。
前記商品吊り下げ部材2は、先端に商品吊り下げ用棒状部3と、棒状部3の基端に設けられた略長方体状の基部4が前記取付部材10の開口部11に挿入可能で、かつ該基部4の対向する側面より外方に突出する2つの軸部5が取付部材10の両側の突出部12の内面の軸保持用溝孔13に挿入可能とされる。
前記商品吊り下げ部材2の基部4は、底部に設けられた弾性係止片6が押圧された状態で取付部材10の略矩形状の開口部11に挿入できる大きさの長方体であり、その両側のほぼ中央に前記突出部12の軸保持用溝孔13に挿入する円形の軸部5が一体に形成されている。
前記商品吊り下げ部材2の前記基部4の上部基端部4bは、湾曲角部となっている。前記商品吊り下げ部材2の前記基部4を軸部5を取付部材10の前面位置の軸保持用溝孔13の前部位置において回動するとき、取付部材1の開口部11に当たることがないようにする。
前記商品吊り下げ部材2の前記基部4の底部先端部4cは、先端に向かって斜め上方に傾斜する傾斜部となっている。基部4の底部先端部4cを先細となる傾斜部とすることにより商品吊り下げ部材2を取付部材10の開口部11に挿入しやすくする。
また、基部4の基端面(後面)4aは傾斜状とし、その底部の弾性係止片6の基端端面6aが基端面4aの延長線の傾斜面とするか、弾性係止片6の基端端面6aを基部の基端面より僅かに長く設け、基端端面6aが取付部材10前面に当たると商品吊り下げ部材2が斜め上方に保持される。なお、前記吊り下げ部材2の基部4の基端面4a、基端端面6aは、ほぼ垂直に設けて、商品吊り下げ部材2がほぼ水平に保持されるようにしてもよい。
該商品吊り下げ部材2は前記軸部5を回転軸として上方へ回動させた時、商品吊り下げ用棒状部3が前記取付部材10の前面側に当たるまで回動される。そして、前記商品吊り下げ部材2の前記基部4の上部先端部4dは、該商品吊り下げ部材2を前記軸部5を回転軸として上方へ回動させた時、前記取付部材10の前記開口部11内に侵入可能としてある。基部4の上部先端部4dは前記取付部材10の前記開口部11内に侵入できるので、商品吊り下げ部材2を取付部材10側に倒した状態、すなわち取付部材10側に折り畳んだ状態にできる。
前記商品吊り下げ部材2は、上部先端部4dが前記開口部11に侵入可能である基部4が前記軸保持用溝孔13に沿って開口部11に押し込まれて開口部11にロック可能である。
前記商品吊り下げ部材2は、上方へ回動して商品吊り下げ用棒状部3が取付部材10の前面に当たり、かつ前記基部4の上部先端部4dが開口部に侵入可能とされた状態で、基部4の底部側を取付部材10の開口部11側へ押すことにより基部4の軸部5が溝孔13に沿って移動され、基部4が開口部11にロックされ、輸送中などに商品吊り下げ部材2が取付部材から外れないようにされる。
すなわち、図13において、前記商品吊り下げ部材2が上方へ、すなわち時計方向に回動されて商品吊り下げ用棒状部3が取付部材10の前面に当たり、基部4の前面が若干斜めとなって開口部11に侵入可能な状態で、基部4の底部側を取付部材10側へ押し込み、基部4の両側の軸部5が両側の突出部12の軸保持用溝孔13に沿って後方に僅かに移動されることにより、基部4には軸部5を軸として反時計方向に回る力が働き、基部4の上部先端部4dが開口部11の内面に押しつけられ上部先端部4dが開口部11の内面に密接されてロックされる。基部4が押し込まれることより、基部4は軸部5が嵌合されている突出部12の溝孔13と、開口部11の上部内面との間に挟まれた状態で上部先端部4dが開口部11の内面に押しつけられてロックされる。商品吊り下げ部材2は開口部11にロックされることにより、輸送時に振動等で無闇に抜けることがなく、商品吊り下げ部材2、取付部材10の表面に傷を付けることがなく、また商品吊り下げ具が騒音を発すること防止できる。商品吊り下げ具1を使用するときは、商品吊り下げ部材2の商品吊り下げ用棒状部3の端を持って取付部材10側へ押すことにより基部4が軸部5を軸としてこじられて前方に引き出され、ロックが外され、その後商品吊り下げ部材2を下方へ、すなわち反時計方向に回動して前方斜め状の商品の吊り下げ状態とする。
商品吊り下げ部材2の基部4の底部に設けられる弾性係止片6は開口部11の内縁部で復元力に抗して押圧されて前記開口部11に挿通可能であり、開口部11を通過後復元力で取付部材10の前面に係合可能とされる。
すなわち、基部4が前記弾性係止片6の前記開口部11を通過後は、前記軸保持用溝孔13と復元力により復元した前記弾性係止片6の前記取付部材10の前記開口部11の前面周縁付近との係合により、前記商品吊り下げ部材2の前記取付部材10に対する前後移動および前記商品吊り下げ部材2の前記軸部5を回転軸とする下方への回動が規制されるとともに、上方への回動が可能となっている。
前記弾性係止片6は、前記取付部材10の前記開口部11への挿入時には、前記開口部11の内縁部により押圧されることにより弾性変形し、前記開口部11を挿通可能である。
前記弾性係止片6は、前記基部4の基端面から先端方向に所定長の延びるように設けられた切り込み7により、開く方向に復元するものとなっている板状バネ片であり、該板状バネ片の基端端面6aが、前記取付部材10の前記開口部11の前面周縁付近と係合するものである。実施例では板状バネ片の基端端面6aは取付部材10の開口部11の直下の前面に係止可能に設けられる。前記弾性係止片6の前記基端端面6aは、垂直面または傾斜面となっている。実施例では弾性係止片6の基端端面6aを傾斜状として、商品吊り下げ部材2を上方より下方へ回動して、基端端面6aが取付部材10に当たったとき、商品吊り下げ部材2は斜め上方に向けて保持される。弾性係止片6の基端端面を垂直にして、取付部材10に直角に当たるようにすれば、商品吊り下げ部材2をほぼ水平に保持するようにできる。
実施形態では、前記基部4の底部には基端面4aより前部近くまでV形の切り込み7を設けて弾性係止片6が形成される。弾性係止片6は前部の厚みを薄く、後部の厚みを厚くしてあり、弾性係止片6は前部の薄肉部を支点として弾性を持たせて接離可能とし、しかも後部は厚みがあり、基端端面6aを取付部材10の前面に確実に当接させて係止できる。前記弾性係止片6として、弾性係止片6を基部4に一体に設けた場合を示したが、板状バネ片を別体として基部の底部にV字状に開いて取付けることもできる。
図7ないし図10に示すように、前記取付部材10は、前記陳列用板体20の前記装着口21に着脱可能な取付部14と、前記商品吊り下げ用棒状部3および前記基部4を挿通可能な略矩形状の開口部11と、該開口部11の前面の向かい合う側部付近より前方に突出する2つの突出部12と、該2つの突出部12の向かい合う内面にそれぞれ形成され、一端が前記開口部11と連通し、他端が前記突出部内にて終端する所定長前方に延びる2つの軸保持用溝孔13とを備える。
前記取付部材10は略矩形状の板体であり、その中央部に略矩形状の開口部11が形成され、板体の前面で前記開口部11の前面両側に突出部12、12が平行に突出して一体に形成されている。
前記取付部材10の2つの突出部12は、2つの突出部12の向かい合う内面にそれぞれ形成され、一端が前記開口部11と連通し、他端が前記突出部内にて終端する所定長前方に延びる2つの軸保持用溝孔13が設けられている。
前記突出部12は前端を円弧とした長方形の板体であって、開口部11のほぼ中央両側に突出して一体に設けられる。突出部12の向かい合う内面に形成される軸保持用溝孔13は一端が前記開口部11と連通し、他端が前記突出部12内にて終端する所定長前方に延びて設けられ、前記商品吊り下げ部材2の前記取付部材10に対する前後移動および前記商品吊り下げ部材2の前記軸部5を回転軸とする下方への回動が規制されるとともに、上方への回動が可能となっている。
前記軸保持用溝孔13は、突出部12の向かい合う内面に前記突出部12の前部までに凹状に設けられる。この軸保持用溝孔13の幅は、商品吊り下げ部材2の軸部5の外径より若干広く、かつ溝孔13の長さLは、商品吊り下げ部材2の基部4の軸部5が溝孔13の前部の回動する位置にある時に、取付部材10の背面から商品吊り下げ部材2の基部4の軸部5の前端までの長さより若干長く設けられ、余裕を持たせてある。軸保持用溝孔13の前方の終端は軸部の外形と合致する径の円弧面とするのが好ましい。
前記突出部12の軸保持用溝孔13から前記開口部11の上部内面までの長さは、商品吊り下げ部材2の基部4の軸部5より上部先端部4dまでの長さより僅かに長くしてあり、基部4の回動時に上部先端部4dが開口部11の縁に当たらないようにする。
前記突出部12の軸保持用溝孔13から前記開口部11の下部内面までの長さは、商品吊り下げ部材2の基部4の軸部5より押圧されて閉じた状態の底部の弾性係止片6までの長さとしてあり、基部4の底部の弾性係止片6が弾性変形した状態(押圧した状態)で挿通可能としてある。
商品吊り下げ部材2の基部4の軸部5は軸保持用溝孔13の前部までスライドして挿入され、前記開口部11の前面において、軸部5を軸保持用溝孔13の前部位置で回動でき、かつ基部4の弾性係止片6の基端端面6aが取付部材10の前面に係合可能とできるようにする。すなわち、取付部材10の前面に商品吊り下げ部材2の基部4の基端面がほぼ一致する位置で、基部4の軸部5が突出部12の凹状軸保持用溝孔13の前部に位置して、商品吊り下げ部材2の基部4が上方からほぼ水平位置まで取付部材10に当たらないように回動でき、かつ、ほぼ水平位置で基部4の底部の弾性係止片6の基端端面6aが取付部材10の前面に当接するようにしてある。
前記取付部材10の上下には取付部14が設けられ、前記陳列用板体20の装着口21の前面から挿入されて陳列用板体20の裏面に係止可能な係止片14a、14bにより構成される(図14および図15参照)。
前記上部の係止片14aは取付部材10の上端中央の背面側にL形に突出して形成され、下部の係止片14bは取付部材10の下端中央の背面側にL形に突出して形成される。L形係止片14aと14bが陳列用板体20の装着口21に挿入され、L形係止片14aの係止面(前面)とL形係止片14bの係止面(前面)が陳列用板体20の背面に当接可能とされる。L形係止片14aの長さは長く、L形係止片4bの長さは短くして、上端の係止片14aを挿入後下端の係止片14bを嵌めるようにするのが好ましい。L形係止片14bは下端を前面より後方へ傾斜状として挿入しやすくしてある。なお、取付部材10の取付部14の構造は上記の構造に限るものではなく、陳列用板体20にねじ等で固定することもできる。
図11および図12に示すように、商品吊り下げ部材2の軸部5を取付部材10の前面位置の突出部12の軸保持用溝孔13に移動して、軸保持用溝孔13の前部の位置に商品吊り下げ部材2の軸部5が軸支され、商品吊り下げ部材2の後部の基部4の基端面4aが丁度取付部材10の前面とほぼ同一面となるように保持され、商品吊り下げ部材2は基部4の軸部5を中心として回動でき、上方から下方に回動してほぼ水平位置で底部の弾性係止片6が取付部材10の前面に当たって受け止められる。
而して、商品吊り下げ部材2は軸保持用溝孔13の前端において、使用時には弾性係止片6が取付部材10に当たって係止された状態で、ほぼ水平に保持される。
図13に示すように、輸送時、保管時には商品吊り下げ部材2を取付部材10の前方のほぼ水平位置から上方に回動させて取付部材10に対して折り畳んだ状態として小容積とさせ、基部4を押し込んで開口部11にロックさせて商品吊り下げ部材2が無闇に動かないようにできる。
図1ないし図3、図10ないし図13において、この発明の商品吊り下げ具の組み立て方を説明する。
取付部材10に商品吊り下げ部材2を取り付けるとき、取付部材10に設けた開口部11の後方から商品吊り下げ部材2を挿入して、基部4の軸部5を突出部12の軸保持用溝孔13に挿入するとともに基部4の底部の弾性係止片6を開口部11の内縁部で復元力に抗して押圧して開口部11に挿入し、基部4が開口部11を通過させて開口部11の前面に突出させたとき、弾性係止片6が復元力で弾発され、弾性係止片6の基端端面6aが取付部材10の前面に係止可能とされて簡単に組み立てできる。商品吊り下げ部材2は取付部材10の前面において、軸部5を支点として回動して基部4の弾性係止片6が取付部材10の前面に当たるとその位置で止められる。すなわち、商品吊り下げ部材2は水平ないし若干斜め状として保持し、商品吊り下げ棒に商品を吊り下げるようにする。商品吊り下げ部材2の軸部5は突出部12の内面に位置するので外部に露出せず体裁を良くでき、商品価値を向上させることができる。また、開口部11に侵入させた基部4を開口部側へ押すことにより基部4を開口部11にロックでき、多数の商品吊り下げ具の輸送時等にがたつきをなくし、損傷が生じないようにする。
商品吊り下げ部材2を取付部材10より外す場合には、前記基部4の底部の弾性係止片6を押圧して取付部材10の開口部11内を通過させて裏面側へ引く抜くことも可能である。
図14はこの発明の商品吊り下げ具を陳列用板体に装着した状態の斜視図、図15は陳列用板体に商品吊り下げ具を装着した状態の要部拡大断面図 を示す。
図14および図15に示すように、20は商品を陳列する厚紙、板紙、段ボール等陳列用板体であり、1または複数の装着口21が一定或いは任意の間隔をおいて設けられている。装着口21は、略矩形状で、前記したこの発明の商品吊り下げ具1の略矩形状の取付部材10より若干縦方向の長さを大きく設け、商品吊り下げ具1を陳列用板体20の前方から各装着口21に差し込んで上部取付部14を陳列用板体20の装着口21の上部に掛け、かつ下部取付部14を装着口21の下部に掛かけて装着される。商品吊り下げ具1は、陳列用板体20の後方から装着口に挿入して取り付けることもできる。
多数の商品吊り下げ具1が装着された陳列用板体20を保管、輸送する時、商品吊り下げ部材2は各取付部材10に対して前記のように上方に回動させて折り畳み、基部4を開口部11にロックした状態で陳列用板体20の装着口21に装着し、商品吊り下げ具1をかさばらないようにでき、各商品吊り下げ部材2は各取付部材10に対してロックしてあるので、商品吊り下げ部材2ががたつくことなく、円滑に運ぶことができる。
使用時には、陳列用板体に装着した各商品吊り下げ具1の商品吊り下げ部材2はロックを外して回動され、底部の弾性係止片6の基端端面が取付部材10に当たって止まり、若干斜めの状態とした位置で止められる。この商品吊り下げ部材2に適宜商品を吊り下げ、この陳列用板体を例えば立てかけて展示する。
この商品吊り下げ具1は、陳列用板体20の装着口21に簡単に装着できるので、便利である。商品吊り下げ具1は陳列用板体20の装着口21より取り外すこともできる。
この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の形態を実施しうるものである。
この発明の商品吊り下げ具の斜視図である。 商品吊り下げ部材の斜視図である。 取付部材の斜視図である。 商品吊り下げ部材の拡大側面図である。 商品吊り下げ部材の拡大正面図である。 商品吊り下げ部材の拡大背面図である。 取付部材の拡大正面図である。 取付部材の拡大背面図である。 取付部材の拡大側面図である。 取付部材に商品吊り下げ部材を挿入する状態の縦断面図である。 取付部材に商品吊り下げ部材を取り付けた状態の拡大縦断面図である。 取付部材に商品吊り下げ部材を取り付けた状態の拡大横断面図である。 商品吊り下げ部材を上方へ回動させた状態を示す拡大断面図である。 この発明の商品吊り下げ具を陳列用板体に装着した状態の斜視図である。 陳列用板体に商品吊り下げ具を装着した状態の要部拡大断面図である。
符号の説明
1 商品吊り下げ具
2 商品吊り下げ部材
3 商品吊り下げ用棒状部
4 基部
4a 基部の基端面
4b 基部の上部基端部
4c 基部の底部先端部
4d 基部の上部先端部
5 軸部
6 弾性係止片
6a 基端端面
7 切り込み
10 取付部材
11 開口部
12 突出部
13 軸保持用溝孔
14 取付部
14a 係止片
14b 係止片
20 陳列用板体
21 装着口

Claims (8)

  1. 商品吊り下げ部材と、該商品吊り下げ部材の基部を上方に回動可能に保持するとともに、陳列用板体の装着口に着脱可能に取り付けられる取付部材とからなる商品吊り下げ具であって、
    前記商品吊り下げ部材は、商品吊り下げ用棒状部と、該棒状部の基端に設けられた略長方体状の基部と、該基部の対向する側面より外方に突出する2つの軸部と、前記基部の底部に設けられた弾性係止片とを備え、
    前記取付部材は、前記陳列用板体の前記装着口に着脱可能な取付部と、前記商品吊り下げ用棒状部および前記基部を挿通可能な略矩形状の開口部と、該開口部の前面の向かい合う側部付近より前方に突出する2つの突出部と、該2つの突出部の向かい合う内面にそれぞれ形成され、一端が前記開口部と連通し、他端が前記突出部内にて終端する所定長前方に延びる2つの軸保持用溝孔とを備え、
    前記弾性係止片は、前記取付部材の前記開口部への挿入時には、前記開口部の内縁部により押圧されることにより弾性変形し、前記開口部を挿通可能であり、前記商品吊り下げ部材は、前記弾性係止片の前記開口通過後では、前記軸保持用溝孔と復元力により復元した前記弾性係止片の前記取付部の前記開口部の前面周縁付近との係合により、前記商品吊り下げ部材の前記取付部材に対する前後移動および前記商品吊り下げ部材の前記軸部を回転軸とする下方への回動が規制されるとともに、上方への回動が可能となっていることを特徴とする商品吊り下げ具。
  2. 前記商品吊り下げ部材の前記基部の上部基端部は、湾曲角部となっている請求項1に記載の商品吊り下げ具。
  3. 前記商品吊り下げ部材の前記基部の底部先端部は、先端に向かって斜め上方に傾斜する傾斜部となっている請求項1または2に記載の商品吊り下げ具。
  4. 前記商品吊り下げ部材の前記基部の上部先端部は、該商品吊り下げ部材を前記軸部を回転軸として上方へ回動させた時、前記取付部材の前記開口部内に侵入可能である請求項1ないし3のいずれかに記載の商品吊り下げ具。
  5. 前記商品吊り下げ部材は、上部先端部が前記開口部に侵入可能である基部が前記軸保持用溝孔に沿って開口部に押し込まれて開口部にロック可能である請求項4に記載の商品吊り下げ具。
  6. 前記弾性係止片は、前記基部の基端面から先端方向に所定長の延びるように設けられた切り込みにより、開く方向に復元するものとなっている板状バネ片であり、該該板状バネ片の基端端面が、前記取付部の前記開口部の前面周縁付近と係合するものである請求項1ないし5のいずれかに記載の商品吊り下げ具。
  7. 前記弾性係止片の前記基端端面は、垂直面または傾斜面となっている請求項1ないし6のいずれかに記載の商品吊り下げ具。
  8. 前記取付部材の前記取付部は、該取付部の上下に設けられ、前記陳列用板体の装着口の前面から挿入されて陳列用板体の裏面に係止可能な係止片により構成されている請求項1ないし7のいずれかに記載の商品吊り下げ具。
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