JP2008177710A - メディアサービスシステム、メディアサービス装置及びそれらに用いるlan冗長化方法 - Google Patents

メディアサービスシステム、メディアサービス装置及びそれらに用いるlan冗長化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 障害発生時のサービスを継続可能とし、待機系側への切替え時間を短縮することが可能なメディアサービス装置を提供する。
【解決手段】 メディアサービス装置1はLAN#0系100側に障害が発生したら、運用系(ACT)をLAN#1系101に切替えて、LANカード(#0)11のLANポート(#1)111からIPアドレスAの設定を削除し、LANカード(#0)11のLANポート(#2)112からIPアドレスBの設定を削除し、LANカード(#1)12のLANポート(#3)121にIPアドレスAの設定を行い、LANカード(#1)12のLANポート(#4)122にIPアドレスBの設定を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明はメディアサービスシステム、メディアサービス装置及びそれらに用いるLAN冗長化方法に関し、特にメディアサービスシステムにおけるLAN(Local Area Network)冗長構成に関する。
近年、通信技術の進歩やネットワークインフラの整備によって、携帯電話の様々なリアルタイム性が要求されるサービスが増加してきており、それに従って、サービスの無瞬断の要求が強くなり、高信頼性、高可用性のメディアサービスシステムの構築が必要になってきている。
従来のメディアサービスシステムのLAN冗長構成を図6に示す。図6において、従来のメディアサービスシステムは、各種メディアサービス機能を提供するメディアサービス装置8と、通信端末(図示せず)までの呼を制御する呼制御サーバ群7と、システム上の各ネットワーク機器を遠隔で監視・保守を行う監視・保守装置6と、これらの装置を接続するIP網200を構成する各種ネットワーク中継機器{ルータ4,5やスイッチ[レイヤ2スイッチ(L2SW)2,3]等}とによって構成されている。
メディアサービス装置8は、LANカード(#0)81のLANポート(#1)82とLANカード(#1)83のLANポート(#2)84とによって外部のネットワークに接続される。LANカード(#0)81と接続するネットワークをLAN#0系100、LANカード(#1)83と接続するネットワークをLAN#1系101と呼び、それぞれ運用系(ACT)/待機系(SBY)の構成をとる(例えば、特許文献1,2参照)。
従来のメディアサービスシステムのLAN冗長構成では、メディアサービス装置8の2つのLANポート[LANポート(#1)82及びLANポート(#2)84]それぞれに別々のIPアドレスが割り振られ、障害発生時の系切替えで別のIPアドレスになる。つまり、障害発生した系でサービス中の呼は切断され、最初から呼設立がまた始まる。そして、監視対象の障害はレイヤ2以下の回線障害等である。また、保守系ネットワークと制御系ネットワークとは同じLANポートを使用している。
特開2006−174012号公報 特開2000−165409号公報
しかしながら、上述した従来のメディアサービスシステムのLAN冗長構成では、障害発生時、呼再設立処理から始まり、サービス中断時間が長くなるという課題がある。
また、従来のメディアサービスシステムのLAN冗長構成では、監視対象の障害がレイヤ2以下の回線障害のみであり、保守系ネットワーク用LANポートと制御系ネットワーク用LANポートとが同じである。
各種メディアサービス機能を提供するシステムにおいて、通信端末とのメディアデータの通信に先立って、呼制御用のパスを設立する必要がある。この呼制御用のパス設立時には、メディアサービス装置のIP(Internet Protocol)アドレスを指定して設立している。
この従来のメディアサービスシステムのLAN冗長構成を図6に示す。従来のメディアサービスシステムでは、メディアサービス装置のそれぞれのLANポートに別々のIPアドレスが割り振られ、単一ネットワーク障害下においてもサービスの継続を可能とし、ネットワーク負荷を軽減させるために、トラフィックの負荷分散を可能としている。
しかしながら、運用系(ACT)側ネットワークに障害が発生すると、そのネットワークでサービス中の呼が全て切断されて、それまで待機系(SBY)側だったネットワークに切替えて、別のIPアドレスで呼制御用のパスを設立しなおす必要があるという問題がある。
また、従来のメディアサービスシステムのLAN冗長構成では、監視対象のネットワーク障害が回線障害等のレイヤ2レベル以下の障害である。ネットワーク回線は正常だが、呼制御プロトコル処理で障害等が発生するというレイヤ3レベル以上のプロトコル障害は検出していない。
さらに、従来のメディアサービスシステムのLAN冗長構成では、上記のように、保守系ネットワークと制御系ネットワークとが同じLANポートを使用していたため、障害が発生すると、保守系ネットワーク及び制御系ネットワークの両方がともに障害になるという問題がある。
そこで、本発1明の目的は上記の問題点を解消し、障害発生時のサービスを継続することができ、待機系側への切替え時間を短縮することができるメディアサービスシステム、メディアサービス装置及びそれらに用いるLAN冗長化方法を提供することにある。
本発明によるメディアサービスシステムは、メディアサービスを提供するメディアサービス装置と、遠隔監視・保守装置と、呼制御サーバ群とを接続するネットワークにおいて運用系/待機系の構成をとる冗長構成のメディアサービスシステムであって、
前記メディアサービス装置において、前記冗長構成の運用系側にのみ一意のIP(Internet Protocol)アドレスを設定している。
本発明によるメディアサービス装置は、メディアサービスを提供するメディアサービス装置と、遠隔監視・保守装置と、呼制御サーバ群とを接続するネットワークにおいて運用系/待機系の構成をとる冗長構成のシステムを構成するメディアサービス装置であって、
前記冗長構成の運用系側にのみ一意のIP(Internet Protocol)アドレスを設定している。
本発明によるLAN冗長化方法は、メディアサービスを提供するメディアサービス装置と、遠隔監視・保守装置と、呼制御サーバ群とを接続するネットワークにおいて運用系/待機系の構成をとる冗長構成のメディアサービスシステムに用いるLAN冗長化方法であって、
前記メディアサービス装置において、前記冗長構成の運用系側にのみ一意のIP(Internet Protocol)アドレスを設定している。
すなわち、本発明のメディアサービスシステムは、様々なメディアサービスを提供するメディアサービス装置を実装するシステムにおいて、メディアサービス装置と、各種遠隔監視・保守装置と、呼制御サーバ群とを接続するネットワークの冗長構成にて、冗長IP(Internet Protocol)アドレス方式の採用と上位レイヤの呼制御プロトコルとの連携によって、単一ネットワークでの障害発生時のサービス継続の実現、ネットワーク切替え時間の短縮及び障害監視対象の拡大を実現可能としている。
また、本発明のメディアサービスシステムは、保守系ネットワークと制御系ネットワークとを分離することで、障害によるサービスへの影響を最小限に抑えることを特徴としている。
これによって、本発明のメディアサービスシステムでは、メディアサービスシステムのLAN(Local Area Network)冗長構成において、冗長IPアドレス方式の採用、呼制御プロトコルに呼制御プロトコルレベルの状態監視用パケット送受信機能の追加、保守系ネットワーク用LANポートと制御系ネットワーク用LANポートとの分離を実施することで、高可用性、高信頼性のメディアサービスシステムが実現可能となる。
より具体的に説明すると、本発明のメディアサービスシステムでは、各種メディアサービス機能を提供するメディアサービス装置と、通信端末までの呼を制御する呼制御サーバ群と、システム上の各ネットワーク機器を遠隔で監視・保守を行う監視・保守装置と、これらの装置を接続するIP網を構成する各種ネットワーク中継機器(スイッチ、ルータ)とによってLAN冗長構成としている。
メディアサービス装置は、ISO(国際標準化機構)によって制定されたOSI参照モデル(Open Systems Interconnection reference model)のレイヤ2スイッチを内部で実装し、このレイヤ2スイッチは、LANカード#0のLANポート#1,#2、LANカード#1のLANポート#3,#4、外部の2つのLANネットワークに接続される。LANカード#0と接続するネットワークをLAN#0系、LANカード#1と接続するネットワークをLAN#1系と呼び、それぞれ運用系(ACT)/待機系(SBY)の構成をとっている。
本発明のLAN冗長構成は、運用系(ACT)/待機系(SBY)の方式であるが、運用系(ACT)側のLANポートにのみ一意のIPアドレス(冗長IPアドレス)が割り振られる。初期状態はLAN#0系側が運用系(ACT)/LAN#1系側が待機系(SBY)の状態とし、LANカード#0のLANポート#1にIPアドレスA、LANポート#2にIPアドレスBをそれぞれ設定し、LANカード#1のLANポート#3及びLANポート#4にはIPアドレスを設定しない。
本発明のLAN冗長構成では、この状態でLAN#0系側に障害が発生したら、運用系(ACT)をLAN#1系に切替えて、LANカード#0のLANポート#1からIPアドレスAの設定を削除し、LANカード#0のLANポート#2からIPアドレスBの設定を削除し、LANカード#1のLANポート#3にIPアドレスAの設定を行い、LANカード#1のLANポート#4にIPアドレスBの設定を行っている。
これによって、今までLAN#0系で通信した呼処理は自動的にLAN#1系経由で処理されることになる。また、本発明のLAN冗長構成では、メディアサービス装置と呼制御サーバ群との間の呼制御プロトコルレベル状態監視パケットの送受信によって、回線障害等のレイヤ2以下の障害だけでなく、レイヤ3以上のプロトコル障害も検出可能としている。
さらに、監視・保守装置との通信を実現する保守系ネットワーク用のLANポートと、呼制御サーバ群との通信を実現する制御系ネットワーク用のLANポートとを分離する(例えば、LANポート#1、LANポート#3は保守系ネットワーク用、LANポート#2、LANポート#4は制御系ネットワーク用とする)ことで、それぞれLANポートに障害が発生しても、互い影響を及ぼさないようになっている。
したがって、本発明のメディアサービスシステムでは、運用系(ACT)/待機系(SBY)の構成をとるLAN冗長構成の運用系(ACT)側にのみ一意のIPアドレスを設定しているので、障害発生時のサービス継続を可能とし、待機系(SBY)側への切替え時間を短縮することが可能となる。
また、本発明のメディアサービスシステムでは、上位の呼制御プロトコルにネットワーク上のノードのプロトコルレベル状態監視パケットの送受信機能を追加することによって、プロトコルレベルの障害も検出可能となる。
さらに、本発明のメディアサービスシステムでは、保守系ネットワーク用LANポートと制御系ネットワーク用LANポートとを物理的に分離することで、保守系ネットワーク用LANポートに障害が発生しても、サービス中の呼が切断されずに、サービスが継続可能となる。
本発明は、上記のような構成及び動作とすることで、障害発生時のサービスを継続することができ、待機系側への切替え時間を短縮することができるという効果が得られる。
次に、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施例によるメディアサービスシステムの構成を示すブロック図である。図1においては、本発明の一実施例によるメディアサービスシステムのLAN(Local Area Network)冗長構成を示している。
本発明の一実施例によるメディアサービスシステムは、各種メディアサービス機能を提供するメディアサービス装置1と、通信端末(図示せず)までの呼を制御する呼制御サーバ群7と、システム上の各ネットワーク機器を遠隔で監視・保守を行う監視・保守装置6と、これらの装置を接続するIP(Internet Protocol)網100を構成する各種ネットワーク中継機器{ルータ4,5やスイッチ[レイヤ2スイッチ(L2SW)2,3]等}とによって構成されている。
メディアサービス装置1は、ISO(国際標準化機構)によって制定されたOSI参照モデル(Open Systems Interconnection reference model)のレイヤ2スイッチ(L2SW)13を内部に実装し、このレイヤ2スイッチ13は、LANカード(#0)11のLANポート(#1)111及びLANポート(#2)112と、LANカード(#1)12のLANポート(#3)121及びLANポート(#4)122と、外部の2つのLANネットワークとに接続される。LANカード(#0)11と接続するネットワークをLAN#0系100、LANカード(#1)12と接続するネットワークをLAN#1系101と呼び、それぞれ運用系(ACT)/待機系(SBY)の構成をとる。
本実施例によるメディアサービスシステムのLAN冗長構成においては、運用系(ACT)/待機系(SBY)の方式であるが、運用系(ACT)側のLANポートにのみ一意のIPアドレス(冗長IPアドレス)が割り振られる。初期状態はLAN#0系側が運用系(ACT)、LAN#1系側が待機系(SBY)の状態とし、LANカード(#0)11のLANポート(#1)111にIPアドレスA、LANポート(#2)112にIPアドレスBを設定し、LANカード(#1)12のLANポート(#3)121とLANポート(#4)122にはIPアドレスを設定しない。
本実施例によるメディアサービスシステムのLAN冗長構成においては、この状態でLAN#0系側に障害が発生したら、運用系(ACT)をLAN#1系に切替えて、LANカード(#0)11のLANポート(#1)111からIPアドレスAの設定を削除し、LANカード(#0)11のLANポート(#2)112からIPアドレスBの設定を削除し、LANカード(#1)12のLANポート(#3)121にIPアドレスAの設定を行い、LANカード(#1)12のLANポート(#4)122にIPアドレスBの設定を行う。
これによって、本実施例によるメディアサービスシステムでは、今までLAN#0系で通信した呼処理が自動的にLAN#1系経由で処理されることになる。また、メディアサービス装置1と呼制御サーバ群7との間の呼制御プロトコルレベル状態監視パケットの送受信によって、回線障害等のレイヤ2以下の障害だけでなく、レイヤ3以上のプロトコル障害をも検出することができる。
また、監視・保守装置との通信を実現する保守系ネットワーク用のLANポートと呼制御サーバ群との通信を実現する制御系ネットワーク用のLANポートとを分離する(例えば、LANポート#1及びLANポート#3は保守系ネットワーク用、LANポート#2及びLANポート#4は制御系ネットワーク用)ことで、それぞれLANポートに障害発生しても、互いに影響を及ぼさないようになっている。
このようにして、本実施例では、運用系(ACT)/待機系(SBY)の構成をとるLAN冗長構成の運用系(ACT)側にのみ一意のIPアドレスを設定しているので、障害発生時のサービス継続を可能とし、待機系(SBY)側への切替え時間を短縮することができる。
また、本実施例では、上位の呼制御プロトコルにネットワーク上のノードのプロトコルレベル状態監視パケットの送受信機能を追加することによって、プロトコルレベルの障害も検出することができる。
さらに、本実施例では、保守系ネットワーク用LANポートと制御系ネットワーク用LANポートとを物理的に分離することで、保守系ネットワーク用LANポートに障害が発生しても、サービス中の呼を切断することなく、サービスを継続することができる。
図2は図1のメディアサービス装置1の構成例を示すブロック図である。図2において、メディアサービス装置1は、LANポート(#1)111及びLANポート(#2)112の物理ポートを有するLANカード(#0)11と、LANポート(#3)121及びLANポート(#4)122の物理ポートを有するLANカード(#1)12と、レイヤ2スイッチ(L2SW)13と、LANカード(#0)11の状態を監視する状態監視部14と、LANカード(#1)12の状態を監視する状態監視部15と、LAN切替え制御を行いかつLAN#0系及びLAN#1系の運用系(ACT)/待機系(SBY)の状態を記憶するLAN制御部16と、呼制御プロトコルを処理する呼制御部17とから構成されている。
状態監視部14,15は、定期的にLANカード(#0)11及びLANカード(#1)12に対して障害監視用の信号A0,A1を送信し、LANカード(#0)11及びLANカード(#1)12各々の現在の状態(接続中か、切断中か)を表す応答信号B0,B1を受信することによって、LANカード(#0)11及びLANカード(#1)12各々の正常性を確認する機能を有する。
LAN#0系またはLAN#1系のどちらかに障害が発生した場合、状態監視部14,15からLAN制御部16に対して、障害が発生したことを通知する切断イベントD0,D1を送信する。また、状態監視部14,15は、それぞれ障害を検出したLAN#0系またはLAN#1系に対応するLANカード(#0)11またはLANカード(#1)12に対して、再接続要求の信号C0,C1を送信し、再接続が成功した時にはLAN制御部16に復旧したことを通知する接続イベントD0,D1を送信する。
LAN制御部16は切断イベントD0,D1を受信すると、運用系決定論理に基づいて運用系を決定し、状態監視部14,15に対して各LANポートのIPアドレス削除、IPアドレス設定を指示するイベントE0,E1を送信する。
呼制御部17は呼制御プロトコルで呼制御サーバ群7と通信する時、LAN制御部16に対してデータ送信要求Fを送信し、LAN制御部16が運用系(ACT)/待機系(SBY)状態を基に、データ送信系をLAN#0系あるいはLAN#1系に設定し、呼制御プロトコルパケットが該当するLANカードから送信される。
呼制御部17は定期的に呼制御サーバ群7と呼制御プロトコルレベルの状態監視パケットを送受信することで、呼制御サーバ群7との間のプロトコルレベルの正常性を確認する。呼制御サーバ群7との間でプロトコルレベルの障害が発生した場合、呼制御部17はLAN制御部16にプロトコル障害通知イベントGを送信する。
これら図1及び図2を参照して本発明の一実施例によるメディアサービス装置1の動作について説明する。まず、LAN#0系100、LAN#1系101のいずれかに障害が発生した場合の動作について説明する。
状態監視部14,15はそれぞれLANカード(#0)11及びLANカード(#1)12に対して、定期的に障害監視用の信号A0,A1を送信し、LANカードの現在の状態を表す応答信号B0,B1を受信して、それぞれのLANの正常性を確認する。規定値を超えた回数の障害監視用信号を送信しても、対応する応答信号を受信しなかった場合には、該当LANの回線障害と判断する。
LAN#0系100またはLAN#1系101の回線障害を検出した状態監視部14または状態監視部15は、LAN制御部16に対して障害通知する切断イベントD0または切断イベントD1を送信する。そして、LAN障害を検出した状態監視部14または状態監視部15は、障害中のLANに対して、再接続要求の信号C0,C1を送信する。
状態監視部14または状態監視部15から障害通知の切断イベントを受信したLAN制御部16は、本障害通知の切断イベントの前の運用系(ACT)/待機系(SBY)状態と、障害通知の切断イベントの通知元の状態監視部を判断して、運用系決定論理に基づいて、新たな運用系(ACT)はLAN#0系100またはLAN#1系101かを決定する。
図3は図2の状態監視部14,15から障害通知の切断イベントを受信した時のLAN制御部16における運用系(ACT)/待機系(SBY)の決定処理の流れを示すフローチャートである。図3では、LAN#0系100が初期運用系とし、LAN#1系101が初期待機系とし、LAN#0系100に障害が発生した場合の動作について説明する。
LAN#0系100に障害が発生して、状態監視部14に障害通知のための応答信号B0が送信され、状態監視部14がLAN制御部16に障害通知の切断イベントを送信する。
LAN制御部16は状態監視部14からこの障害通知の切断イベントD0を受信すると(図3ステップS1)、状態監視部15がLAN#1系101の接続状態を監視した結果に基づいて、LAN#1系101が正常に接続中かどうか判断する(図3ステップS2)。
LAN制御部16は、LAN#1系101が正常に接続中であれば、LANカード(#0)11のLANポート(#1)111に設定されたIPアドレスAを削除し、LANカード(#0)11のLANポート(#2)112に設定されたIPアドレスBを削除し、LANカード(#1)12のLANポート(#3)121にIPアドレスAを設定し、LANカード(#1)12のLANポート(#4)122にIPアドレスBを設定し、新たにIPアドレス設定したLANポート(#3)121、LANポート(#4)122からIPアドレスA/IPアドレスBに対応するLANポート(#3)121、LANポート(#4)122のMAC(Media Access Control)アドレスを対向装置に通知するGARP(Gratuitous Address Resolution Protocol)パケットを送信し、そして、LAN#1系101を運用系に、LAN#0系100を待機系に書き換える(図3ステップS3)。
次に、呼制御部17からプロトコル障害通知イベントGを受信したLAN制御部16は、現在の運用系を判断して、運用系決定論理に基づいて、新たな運用系(ACT)がLAN0系100か、またはLAN#1系101かを決定する。
図4は図2の状態監視部14,15からプロトコル障害通知イベントを受信した時のLAN制御部16における運用系(ACT)/待機系(SBY)の決定処理の流れを示すフローチャートである。図4では、LAN#0系100が初期運用系とし、LAN#1系101が初期待機系とし、LAN#0系100において呼制御プロトコルレベルの障害が発生した場合の動作について説明する。
メディアサービス装置1の呼制御部17は呼制御用サーバ群7に状態監視用パケットの送受信を行うことで、プロトコルレベルの正常性を確認する。呼制御部17は規定回数の状態監視用パケットを送信しても、対応する応答パケットを受信できなかったら、プロトコルレベルで障害が発生したと判断し、LAN制御部16に対してプロトコル障害の通知イベントGを送信する。
LAN制御部16は呼制御部17からプロトコル障害の通知イベントGを受信すると(図4ステップS11)、現在の運用系を確認し、待機系の状態が正常に接続中かどうかを確認する(図4ステップS12)。
LAN制御部16は待機系の状態が正常であれば、LANカード(#0)11のLANポート(#1)111に設定されたIPアドレスAを削除し、LANカード(#0)11のLANポート(#2)112に設定されたIPアドレスBを削除し、LANカード(#1)のLANポート(#3)121にIPアドレスAを設定し、LANカード(#1)12のLANポート(#4)122にIPアドレスBを設定し、新たにIPアドレス設定したLANポート(#3)121、LANポート(#4)122からIPアドレスA/IPアドレスBに対応するLANポート(#3)121、LANポート(#4)122のMACアドレスを対向装置に通知するGARPパケットを送信し、そして、LAN#1系101を運用系に、LAN#0系100を待機系に書き換える(図4ステップS13)。
以上の説明は、LAN#0系100を初期運用系とし、LAN#1系101を初期待機系とし、LAN#0系100に障害が発生した場合の動作について説明したが、LAN#1系101を初期運用系とし、LAN#0系100を初期待機系とし、LAN#1系101に障害が発生した場合の動作については、それぞれ0系と1系とを読み替えればよいので、その説明については省略する。
このように、本実施例では、メディアサービスシステムのLAN冗長構成において、運用系にのみ一意のIPアドレスを設定する冗長IPアドレス方式で、運用系に障害発生時、待機系が正常に動作すれば、自動的に待機系に同じIPアドレスを割り振り、自動的に待機系を切替える。呼設立時にIPアドレス指定が必要であるメディアサービスシステムにおいては、障害発生した系でサービス中の呼救済ができ、エンドユーザへのサービスを継続することができ、切替え時間も短縮することができる。
また、本実施例では、呼制御プロトコルにプロトコルレベルの状態監視用パケット送受信機能を追加することで、回線障害等のレイヤ2以下の障害だけでなく、レイヤ3以上のプロトコル障害も検出することができる。
さらに、本実施例では、保守系ネットワーク用のLANポートと制御系ネットワーク用のLANポートとを分離することで、保守系ネットワークのLANポートに障害発生しても、制御系ネットワークに影響せず、サービスを継続することができる。
図5は本発明の他の実施例によるメディアサービスシステムの構成を示すブロック図である。図5において、本発明の他の実施例では、その基本的構成が上記の図1に示す本発明の一実施例と同様であるが、LANカードについてさらに工夫している。
すなわち、本発明の他の実施例では、メディアサービス装置1に、LANポート(#1)111及びLANポート(#2)112を持つLANカード(#0)11と、LANポート(#3)121及びLANポート(#4)122を持つLANカード(#1)12と、LANポート(#5)181及びLANポート(#6)182を持つLANカード(#2)18と、レイヤ2スイッチ(L2SW)13とを実装している。
このように、本発明の他の実施例では、1つの運用系のLANカードに対して、複数の待機系のLANカードで多重化することで、さらに高信頼性のメディアサービス装置を実装することができる。
本発明の一実施例によるメディアサービスシステムの構成を示すブロック図である。 図1のメディアサービス装置の構成例を示すブロック図である。 図2の状態監視部14,15から障害通知の切断イベントを受信した時のLAN制御部16における運用系(ACT)/待機系(SBY)の決定処理の流れを示すフローチャートである。 図2の状態監視部14,15からプロトコル障害通知イベントを受信した時のLAN制御部16における運用系(ACT)/待機系(SBY)の決定処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の他の実施例によるメディアサービスシステムの構成を示すブロック図である。 従来のメディアサービスシステムの構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 メディアサービス装置
2,3,13 レイヤ2スイッチ
4,5 ルータ
6 監視・保守装置
7 呼制御サーバ群
11 LANカード(#0)
12 LANカード(#1)
14 状態監視部
15 状態監視部
16 LAN制御部
17 呼制御部
18 LANカード(#2)
100 LAN#0系
101 LAN#1系
111 LANポート(#1)
112 LANポート(#2)
121 LANポート(#3)
122 LANポート(#4)
181 LANポート(#5)
182 LANポート(#6)
200 IP網

Claims (12)

  1. メディアサービスを提供するメディアサービス装置と、遠隔監視・保守装置と、呼制御サーバ群とを接続するネットワークにおいて運用系/待機系の構成をとる冗長構成のメディアサービスシステムであって、
    前記メディアサービス装置において、前記冗長構成の運用系側にのみ一意のIP(Internet Protocol)アドレスを設定することを特徴とするメディアサービスシステム。
  2. 前記メディアサービス装置は、上位の呼制御プロトコルに前記ネットワーク上のノードのプロトコルレベル状態監視パケットの送受信機能を含むことを特徴とする請求項1記載のメディアサービスシステム。
  3. 前記メディアサービス装置は、各々物理的に分離された保守系ネットワーク用ポートと制御系ネットワーク用ポートとを含むことを特徴とする請求項1または請求項2記載のメディアサービスシステム。
  4. 前記メディアサービス装置は、各々前記保守系ネットワーク用ポート及び前記制御系ネットワーク用ポートを含む第1及び第2のネットワークカードと、前記第1及び第2のネットワークカードと前記ネットワークの前記運用系/待機系との接続を行うレイヤ2スイッチとを含むことを特徴とする請求項3記載のメディアサービスシステム。
  5. メディアサービスを提供するメディアサービス装置と、遠隔監視・保守装置と、呼制御サーバ群とを接続するネットワークにおいて運用系/待機系の構成をとる冗長構成のシステムを構成するメディアサービス装置であって、
    前記冗長構成の運用系側にのみ一意のIP(Internet Protocol)アドレスを設定することを特徴とするメディアサービス装置。
  6. 上位の呼制御プロトコルに前記ネットワーク上のノードのプロトコルレベル状態監視パケットの送受信機能を含むことを特徴とする請求項5記載のメディアサービス装置。
  7. 各々物理的に分離された保守系ネットワーク用ポートと制御系ネットワーク用ポートとを含むことを特徴とする請求項5または請求項6記載のメディアサービス装置。
  8. 各々前記保守系ネットワーク用ポート及び前記制御系ネットワーク用ポートを含む第1及び第2のネットワークカードと、前記第1及び第2のネットワークカードと前記ネットワークの前記運用系/待機系との接続を行うレイヤ2スイッチとを含むことを特徴とする請求項7記載のメディアサービス装置。
  9. メディアサービスを提供するメディアサービス装置と、遠隔監視・保守装置と、呼制御サーバ群とを接続するネットワークにおいて運用系/待機系の構成をとる冗長構成のメディアサービスシステムに用いるLAN冗長化方法であって、
    前記メディアサービス装置において、前記冗長構成の運用系側にのみ一意のIP(Internet Protocol)アドレスを設定することを特徴とするLAN冗長化方法。
  10. 前記メディアサービス装置に、前記ネットワーク上のノードのプロトコルレベル状態監視パケットの送受信機能を含む上位の呼制御プロトコルを実装したことを特徴とする請求項9記載のLAN冗長化方法。
  11. 前記メディアサービス装置に、各々物理的に分離された保守系ネットワーク用ポートと制御系ネットワーク用ポートとを実装したことを特徴とする請求項9または請求項10記載のLAN冗長化方法。
  12. 前記メディアサービス装置に、各々前記保守系ネットワーク用ポート及び前記制御系ネットワーク用ポートを含む第1及び第2のネットワークカードと、前記第1及び第2のネットワークカードと前記ネットワークの前記運用系/待機系との接続を行うレイヤ2スイッチとを実装したことを特徴とする請求項11記載のLAN冗長化方法。
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