JP2008177381A - 熱伝導基板とその製造方法及びモジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、リード線の折り曲げ位置や折り曲げ角度のバラツキを小さくし、プリント配線板に形成した複数の孔への一括挿入性を高めることを目的とする。
【解決手段】金属板14と、その上に固定したシート状の伝熱層13と、そこに一部以上を埋め込んだリードフレーム12と、からなる熱伝導基板の前記リードフレーム12の一部に厚み方向にV溝21が形成され、発熱部品17を実装した後に、前記V溝21を利用してリードフレーム12の一部を折り曲げ、リード線11とすることで、発熱部品17等を実装した後でリード線11を折り曲げる際、その折り曲げ位置や折り曲げ角度のバラツキを抑えることができ、多数本のリード線11であっても、プリント配線板19に形成した複数個の孔20に一括して挿入しやすいという熱伝導基板とその製造方法及び回路モジュールを提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子機器のパワー半導体等を用いた電源回路等に使用される熱伝導基板とその製造方法及び回路モジュールに関するものである。
近年、電子機器の高性能化、小型化の要求に伴い、パワー半導体等を用いた電源回路には、更なる小型化が求められている。しかしパワー系電子部品(例えばパワー半導体素子等)は大電流、高発熱を伴うため、大電流、高放熱に対応する熱伝導基板の上に実装する必要がある。こうしたパワー系電子部品に比べ、信号系電子部品(例えば、信号系半導体素子や各種チップ部品等)は、それほど発熱を伴わないため、高密度に実装することができる。そのため従来よりパワー系電子部品を高放熱基板に実装しこれを熱部品ユニット(例えば後述する図11の熱部品ユニット1)、信号系電子部品は一般的なプリント配線板に実装し、こうして作成した複数の基板間を電気的に接続して、一つの回路モジュールとすることが、特許文献1等で提案されている。次に図11〜図12を用いて、従来の回路モジュールの一例について説明する。
図11は、従来の回路モジュールを説明する斜視図であり、例えばプラズマディスプレイ装置に使われる回路モジュールの一つである。この回路モジュールは、熱部品ユニットと、その上に複数本のリード線を介して固定されたプリント配線基板から構成されている。
図11において、熱部品ユニット1は、金属板2の上に固定した絶縁体3、金属パターン4、リード線5等から形成されている。そして金属パターン4の上には、発熱部品6が端子7を介して半田付けされている。またプリント配線板8の一部には孔9が形成されており、前記リード線5が一括して挿入可能な状態となっている。そして熱部品ユニット1と、プリント配線板8を、リード線5を介して接続することで、一つの回路モジュールを構成する。次に熱部品ユニット1にプリント配線板8を差し込む様子の説明について、図11の矢印10から見た断面図で示す。
図12(A)(B)は、ともにプリント配線板8と、熱部品ユニット1を接続する様子を説明する断面図である。図12(A)はプリント配線板8と、熱部品ユニット1を接続する前、図12(B)は接続した後の断面を説明する。図12(A)において、金属パターン4の一部は、絶縁層3に埋め込まれ、その一部が任意の位置で略垂直に折れ曲がり、多数本のリード線5を形成している。そして矢印10aに示すようにして、プリント配線板8の孔9に、リード線5を挿入し、図12(B)に示す回路モジュールを形成することとなる。そしてリード線5は、複数本(例えば10本から100本程度)が、少なくとも2列に形成されている。しかしリード線5は、その折り曲げ位置や、折り曲げ角度がばらつきやすく、図12(A)(B)に示すようなバラツキが発生しやすい。これは、発熱部品6等を実装した後で、リード線5を折り曲げるためである。そしてこの折り曲げ時にバラツキが発生したリード線5によって、例えば図12(A)の矢印10aで説明するように、熱部品ユニット1にプリント配線板8を挿入しようとしても、図12(B)に示すように、位置ズレしたリード線5等が障害となって、孔9に挿入することができない。こうした場合、作業者が、歪んだリード線5を、一本一本調整しなおし、プリント配線板8の孔9に挿入することになる。
またプリント配線板8に形成した孔9に、熱部品ユニット1のリード線5を正確に差し込むことも難しいため、この作業工程においても、リード線5が不規則に曲がりやすい。これはプリント配線板8や、熱部品ユニット1は、リード線5よりも広い(あるいは面積が大きい)ために、孔9とリード線5の位置関係が肉眼(あるいは光学的に)認識しにくいためである(具体的には、斜めから透かして見るしかないためである)。また熱部品ユニット1の強化絶縁が必要な場合、矢印10bで示す距離を大きくする必要(あるいは外周部分より矢印10bで示す距離だけ内側に引き込む必要)があるため、更に肉眼での位置合わせが困難となる。またこうした作業の際にも、複数本のリード線5の内、一部のリード線5だけが歪んでしまう可能性がある。これは熱部品ユニット1に実装した発熱部品6等が障害となる場合があるためである。
特開2006−308620号公報
このように図12(A)(B)の構成では、金属パターン4を折り曲げて、これをリード線5とし、これを一括してプリント配線板8の孔に一括して挿入するため、一列に並べたリード線5同士の間にも、折り曲げ位置がずれたり、折り曲げ角度がばらついたりすると挿入できないという課題がある。そしてこうしたリード線5のバラツキは、リード線5の折り曲げ位置のバラツキ、折り曲げ角度のバラツキ、あるいは折り曲げ時に発生するスプリングバック(折り曲げた後、一部戻る現象)等も、その発生要因となる可能性がある。
そこで本発明は、リード線の折り曲げ位置や折り曲げ角度のバラツキを小さくし、プリント配線板に形成した複数の孔への一括挿入性を高めることを目的とする。
そしてこの本発明は、上記目的を達成するために、金属板と、前記金属板の上に固定したシート状の伝熱層と、前記伝熱層に一部以上を埋め込んだリードフレームと、からなる熱伝導基板であって、少なくとも前記リードフレームの一部に厚み方向にV溝が形成され、前記V溝部分で略垂直に折れ曲がったリードフレームによって、リード線を形成している熱伝導基板としたものである。
以上のように本発明によれば、V溝を形成することで、金属パターンの折り曲げ開始位置が正確に決めることができ、更にV溝によって、折り曲げ時のスプリングバック量も低減するために、折り曲げ角度のバラツキも発生しにくい。その結果、金属パターンを折り曲げて形成した複数本のリード線がバラツキを抑えて一列に整列できるため、プリント配線板に形成した複数個の孔等への挿入性を高められ、各種回路モジュールや電子機器の小型化高性能化を実現する。
なお本発明の実施の形態に示された一部の製造工程は、成形金型等を用いて行われる。但し説明するために必要な場合以外は、成形金型は図示していない。また図面は模式図であり、各位置関係を寸法的に正しく示したものではない。
(実施の形態)
以下、本発明の実施の形態における熱伝導基板について、図面を参照しながら説明する。
図1(A)(B)は、ともに本発明の実施の形態における熱伝導基板の斜視図である。図1(A)(B)において、11はリード線、12はリードフレームで、所定の金属パターンに成形したものである。13は伝熱層、14は金属板、15は矢印、16は凸部、17は発熱部品、18は端子である。図1(A)は、熱伝導基板のリード線11の付け根部分の拡大斜視図である。
図1(A)において、金属板14の上には、シート状の伝熱層13がリード線11の一部を埋め込むようにして固定されている。また伝熱層13の一部には、凸部16が形成されており、凸部16を折り代として、矢印15に示すように略90度折り曲げて、リード線11を構成する。なおここでリードフレーム12は、銅板等を所定パターンに成形してなるリードフレームから形成されたものであり、リードフレーム12の一部を、略垂直に折り曲げ、折り曲げられた部分がリード線11として、図2で説明するようにプリント配線板に挿入することになる。
図1(B)は、部品実装後の熱伝導基板全体の斜視図であり、図1(B)におけるリード線11の付け根部分(伝熱層13との接触部分)の拡大図が図1(A)に相当する。なお図1(B)において、金属板14の表面には、リードフレーム12の一部以上を埋め込むリードフレーム12が形成しており、リードフレーム12の一部を、伝熱層13に形成した凸部16を元に(あるいは折り代として)、略垂直に折り曲げ、リード線11としている。なお図1(B)において、伝熱層13に形成した凸部16等は図示していない。またリードフレーム12の上には、発熱部品17の端子18を半田付け等で実装している。なお図1(A)(B)において、リードフレーム12や端子18付近に形成した半田やソルダーレジスト等は図示していない。次に図2を用いて、熱伝導基板のリード線11を、プリント配線板に装着する様子を説明する。
図2(A)(B)は、熱伝導基板とプリント配線板を組み合わせる様子を説明する斜視図である。図2において、19はプリント配線板、20は孔である。なお図2において、プリント配線板19の表面等に形成した配線パターンや、その上に形成したソルダーレジスト、あるいはプリント配線板19に実装した各種電子部品等は図示していない。そして図2の矢印15が示すようにして、プリント配線板19に形成した複数個の孔20に、熱伝導基板のリード線11を挿入する様子を示す。
次にリードフレーム12に形成するV溝の効果について、図3〜図5を用いて説明する。図3〜図5は、ともにリード線11の根本付近の拡大断面図であり、金属板14等は図示していない。図3(A)(B)は、ともにV溝を形成したリードフレーム12の一部を略垂直に折り曲げる様子を説明する断面図である。図3(A)(B)において、21はV溝、22は点線である。V溝21は、リードフレーム12の裏面側(伝熱層13に接する側)に金型等を用いて形成する。なお金型で片面にV溝21を形成した場合、残りの面に小さな突起(V溝21が押されてできたリードフレーム裏面のコブ)が発生する場合もあるが、こうした突起は後工程で研磨等で簡単に除去できる。またリードフレーム12を構成する金属板として、銅等の柔らかい金属材料を用いた場合、金型の設計次第でこうした小さな突起発生も防止できる。そしてリードフレーム12に形成したV溝21の窪みに、伝熱層13を充填している(詳細は、後述する図7〜図8で説明する)。図3(B)は、V溝21を元に、リードフレーム12を矢印15に示すように、略垂直に折り曲げ、リード線11とした様子を示す。図3(B)において、点線22は、リード線11を折り曲げる前の状態(あるいは図3(A)のリードフレーム12の位置)を示す。
このように、少なくともリードフレーム12の一面以上に、厚み方向にV溝21を形成することで、V溝21を中心として、正確な位置で折り曲げができる。またV溝21を中心に、リード線11を構成するリードフレーム12を鋭角(あるいは局所的に、あるいは小さな半径で)に曲げるため(あるいは局所的に大きな応力が発生するため、あるいは金属の降伏点や弾性限界点を超えやすく塑性変形しやすくなるため)、金属のスプリングバックが発生しにくい。
図4(A)(B)は、ともにリードフレーム12の両面(更には両面に対向するように)にV溝を形成した場合の断面図である。図4(A)(B)に示すように、リードフレーム12の両面にV溝21a、21bを形成しても良い。この場合、リードフレーム12の露出面に形成したV溝21bの深さは、伝熱層13側に形成したV溝21aより浅くすることが望ましい。これは露出面側に形成したV溝21bは、折り曲げ位置の目視確認用のマーカーとしても機能するためである。また伝熱層13側に形成したV溝21aの形状によって、伝熱層13側に凸部16が形成される。そして点線22で示す位置から、矢印15に示すようにリードフレーム12を引き剥がし、リード線11を形成する際、伝熱層13のリード線11に密着していた側に前記凸部16を設けることで、伝熱層13とリードフレーム12との剥離をその頂点(あるいは凸部16の頂点付近)で止める効果が得られる。その結果、複数本のリードフレーム12を一度に折り曲げ、リード線11とする場合のその折り曲げ位置を高精度に決められる。一方、凸部16が形成されていない場合、リードフレーム12を伝熱層13から、バリバリと引き剥がす際の引き剥がし角度がほぼ同一となるため、いつまでもズルズルと剥がされてしまい、後述する図5(B)のように、リードフレーム12と伝熱層13の剥離位置が一義的に決まらない(あるいは剥離の終了点が前後にずれる可能性がある)。その結果、リード線11の位置にバラツキが発生しやすくなり、プリント配線板19に形成した孔20への挿入性に影響を与える。一方、伝熱層13側に凸部16を形成することで、凸部16付近において、リードフレーム12と伝熱層13の引き剥がし角度が、物理的に変化しているため、界面の剥離現象の終了点が、凸部16となる。また図4(A)に示すように、V溝21a、21bによってリードフレーム12の厚みが局所的に薄くなるため、リードフレーム12を引き剥がす際の、引き剥がし角度(あるいはリードフレーム12のしなり)がV溝21a、21b付近で急に大きくなる(あるいはグキッと大きく曲がる)。その結果、リードフレーム12と伝熱層13の引き剥がし角度が急激に変化し、その界面剥離の終了点が発生する。
以上のようにして、伝熱層13側に凸部16を設けたことと、リードフレーム12側に局所的に曲がりやすくなる(強度が周辺より弱くなる)部分を設けたこととの、相乗効果によってその曲がり位置を正確に規定できる。その結果、多数本(例えば30本から100本以上)、あるいは複数列のリード線11であっても、プリント配線板19に形成した孔20に挿入しやすくなる。
図5(A)(B)は、ともにV溝21を形成していないリードフレーム12を略垂直に折り曲げる様子を説明する断面図である。図5(A)において、矢印15に示すように、リードフレーム12を略垂直に折り曲げた場合、図5(B)の点線22が示すように、その折り曲げ開始位置が多少にずれやすくなる。またリードフレーム12全体で曲がろう(あるいは弓のように曲がらまいと全体で抵抗するため)、リードフレーム12やリード線11全体がバネとなり、スプリングバックが発生しやすくなる。その結果、点線22に示すように折り曲げ角度自体にもバラツキが発生する。その結果、図5(A)(B)に示すように、V溝を形成しない場合は、図12(A)(B)に示したように、プリント配線板8に形成した孔9にリード線5を挿入しにくくなる。一方、図3〜図4に示したように、V溝21を形成した場合、リード線11の折り曲げ位置や折り曲げ角度にバラツキが発生しにくいため、図2に示すように、プリント配線板19の孔20に、リード線11を挿入しやすくなる。次に図6〜図9を用いて、熱伝導基板の製造方法の一例について説明する。
図6(A)(B)は、熱伝導基板の製造方法を説明する断面図である。図6(A)(B)において、23はフィルムであり、汚れ防止用のフィルムである、24はプレスである。まず図6(A)に示すように、プレス24に、金属板14や、伝熱層13や汚れ防止用にフィルム23をセットする。なお図6(A)(B)において、プレス24にセットする金型等は図示していない。またリードフレーム12は、所定の金属板を配線パターン状に打抜き加工したものである。またこの打抜き加工の際に、少なくともリードフレーム12の一面以上にV溝21を形成することができる。そして図6(A)に示すように、伝熱層13や金属板14を、プレス24を用いて矢印15の方向にプレスし積層、一体化する。ここで伝熱層13とは、後述する伝熱材料を例えばシート状に予備成形したものである。なお図3(A)において、伝熱層13は、プレス時に空気を抜けやすくするために、中央部を僅かに凸状としても良い。
図6(B)は、プレスが終了した後の様子を説明する断面図である。図6(B)に示すように、フィルム23を用いることで、プレス24や金型(図示していない)の表面に、伝熱層13が汚れとして付着しない。またフィルム23をプレス24や金型と、リードフレーム12との間の緩衝材(あるいは、パッキング、あるいはシール材)とすることで、リードフレーム12の表面への、伝熱層13の回り込みを防止したり、プレス圧力を高めることができる。その結果、複数本のリードフレーム12間に形成された狭い隙間や、V溝21に伝熱層13を回り込ませることができる。
なお図6(A)(B)において、伝熱層13等をプレス時に加熱することで、伝熱層13を軟化でき、金属板14との密着効果を高めている。
そして図6(B)に示すように、所定形状に成形した後、フィルム23を、伝熱層13の表面から引き剥がす。そして金属板14の上に、リードフレーム12を埋め込んで一体化した伝熱層13を、加熱装置の中で加熱し、硬化させ、図1(A)(B)等で示した伝熱層13とする。なおフィルム23を剥離した状態で、加熱することで、フィルム23の熱収縮(シワ発生)が、伝熱層13の硬化に影響を与えなくできる。
ここでシート状の伝熱層13としては、熱硬化性樹脂とフィラーとからなる伝熱性のコンポジット材料を用いることができる。例えば無機フィラー70重量%以上95重量%以下と、熱硬化性樹脂5重量%以上30重量%以下の部材が望ましい。ここで無機フィラーは略球形状で、その直径は0.1μm以上100μm以下が適当である(0.1μm未満の場合、樹脂への分散が難しくなり、また100μmを超えると伝熱層13の厚みが厚くなり熱拡散性に影響を与える)。そのため伝熱層13における無機フィラーの充填量は、熱伝導率を上げるために70から95重量%と高濃度に充填している。特に、本実施の形態では、無機フィラーは、平均粒径3μmと平均粒径12μmの2種類のアルミナを混合したものを用いている。この大小2種類の粒径のアルミナを用いることによって、大きな粒径のアルミナの隙間に小さな粒径のアルミナを充填できるので、アルミナを90重量%近くまで高濃度に充填できるものである。この結果、伝熱層13の熱伝導率は5W/(m・K)程度となる。なお無機フィラーとしてはアルミナ、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、酸化ケイ素、炭化ケイ素、窒化ケイ素、及び窒化アルミニウムからなる群から選択される少なくとも一種以上を含んでもよい。
なお無機フィラーを用いると、放熱性を高められるが、特に酸化マグネシウムを用いると線熱膨張係数を大きくできる。また酸化ケイ素を用いると誘電率を小さくでき、窒化ホウ素を用いると線熱膨張係数を小さくできる。こうして伝熱層13としての熱伝導率が1W/(m・K)以上20W/(m・K)以下のものを形成することができる。なお熱伝導率が1W/(m・K)未満の場合、熱伝導基板の放熱性に影響を与える。また熱伝導率を20W/(m・K)より高くしようとした場合、フィラー量を増やす必要があり、プレス時の加工性に影響を与える場合がある。
なお熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂およびシアネート樹脂の内、少なくとも1種類の樹脂を含んでいる。これらの樹脂は耐熱性や電気絶縁性に優れている。伝熱層13の厚みは、薄くすれば、リードフレーム12の熱を金属板14に伝えやすいが、逆に絶縁耐圧が問題となる。また伝熱層13の厚みが厚すぎると、熱抵抗が大きくなるので、絶縁耐圧と熱抵抗を考慮して最適な厚さである50μm以上1000μm以下に設定すれば良い。
なお伝熱層13としては、また無機フィラーと樹脂(熱硬化性、あるいは熱軟化性)樹脂からなる、キャスティング法等で作成した熱伝導性のフィルムを用いることもできる。
次にリードフレーム12の材質について説明する。ここでリードフレーム12の材料としては、銅を主体とするもの(例えば銅箔や銅板)が望ましい。これは銅が熱伝導性と導電率が共に優れているためである。リードフレーム12用の銅板としては、例えば厚み100、200、300、500μm等を利用できる。こうしたリードフレーム用の銅板としては、例えばタフピッチ銅(合金記号:C1100)や無酸素銅(合金記号:C1020)等を用いることが望ましい。こうした材料は原料の電気銅を溶解して製造したものである。ここでタフピッチ銅は、銅中に酸素を残した精錬銅であり、電気伝導性や加工性に優れている。タフピッチ銅は例えばCu99.90wt%以上、無酸素銅は例えばCu99.96wt%以上が望ましい。銅の純度が、これら数字未満の場合、不純物(例えば酸素の影響によるCuOの含有量が大きくなるので)の影響によって、加工性のみならず熱伝導性や電気伝導性に影響を受ける場合がある。こうした部材は安価であり、量産性に優れている。なおリードフレーム12のパターニング方法としては、エッチングでも良いが、プレス24(あるいは金型)による打抜きがパターンの同一性、量産性の面から適している。
更に必要に応じて各種銅合金を選ぶことも出来る。例えば、リードフレーム12として、加工性や、熱伝導性を高めるためには、銅素材に銅以外の少なくともSn、Zr、Ni、Si、Zn、P、Fe等の群から選択される少なくとも1種類以上の材料とからなる合金を使うことも可能である。例えばCuを主体として、ここにSnを加えた、銅材料(以下、Cu+Snとする)を用いることができる。Cu+Sn銅材料(あるいは銅合金)の場合、例えばSnを0.1重量%以上0.15重量%未満添加することで、その軟化温度を400℃まで高められる。比較のためSn無しの銅(Cu>99.96重量%)を用いて、リードフレーム12を作成したところ、導電率は低いが、出来上がった熱伝導基板において特に形成部等に歪みが発生する場合があった。そこで詳細に調べたところ、その材料の軟化点が200℃程度と低いため、後の部品実装時(半田付け時)に変形する可能性があることが予想された。一方、Cu+Sn>99.96重量%の銅系の材料を用いた場合、実装された各種部品の発熱の影響は特に受けなかった。また半田付け性やダイボンド性にも影響が無かった。そこでこの材料の軟化点を測定したところ、400℃であることが判った。このように、銅を主体として、いくつかの元素を添加することが望ましい。銅に添加する元素として、Zrの場合、0.015重量%以上0.15重量%以下の範囲が望ましい。添加量が0.015重量%未満の場合、軟化温度の上昇効果が少ない場合がある。また添加量が0.15重量%より多いと電気特性に影響を与える場合がある。また、Ni、Si、Zn、P等を添加することでも軟化温度を高くできる。この場合、Niは0.1重量%以上5重量%未満、Siは0.01重量%以上2重量%以下、Znは0.1重量%以上5重量%未満、Pは0.005重量%以上0.1重量%未満が望ましい。そしてこれらの元素は、この範囲で単独、もしくは複数を添加することで、銅素材の軟化点を高くできる。なお添加量がここで記載した割合より少ない場合、軟化点上昇効果が低い場合がある。またここで記載した割合より多い場合、導電率への影響の可能性がある。同様に、Feの場合0.1重量%以上5重量%以下、Crの場合0.05重量%以上1重量%以下が望ましい。これらの元素の場合も前述の元素と同様である。
なおこれらリードフレーム12に使う銅材料の引張り強度は、600N/平方mm以下が望ましい。引張り強度が600N/平方mmを超える材料の場合、これらリードフレーム12の加工性に影響を与える場合がある。一方、引張り強度が600N/平方mm以下(更にこれらリードフレーム12に微細で複雑な加工が必要な場合、望ましくは400N/平方mm以下)とすることでスプリングバック(必要な角度まで曲げても圧力を除くと反力によってはねかえってしまうこと)の発生を抑えられ、形成精度を高められる。このようにこれらリードフレーム12の材料としては、Cuを主体とすることで導電率を下げられ、更に柔らかくすることで加工性を高められ、更にこれらリードフレーム12による放熱効果も高められる。なおこれらリードフレーム12に使う銅合金の引張り強度は、10N/平方mm以上が望ましい。これは一般的な鉛フリー半田の引張り強度(30〜70N/平方mm程度)に対して、これらリードフレーム12に用いる銅合金はそれ以上の強度が必要なためである。これらリードフレーム12に用いる銅合金の引張り強度が、10N/平方mm未満の場合、これらリードフレーム12の上に発熱部品17等を半田付け実装する場合、半田部分ではなくてこれらリードフレーム12の部分で凝集破壊する可能性がある。
なおリードフレーム12の発熱部品17等の実装面に、予め半田付け性を改善するように半田層や錫層を形成しておくことも有用である。なおリードフレーム12の伝熱層13に接する面には、半田層は形成しないことが望ましい。このように伝熱層13と接する面に半田層や錫層を形成すると、半田付け時にこの層が柔らかくなり、リードフレーム12と、伝熱層13との接着性(もしくは結合強度)に影響を与える場合がある。
また金属板14は、熱伝導の良いアルミニウム、銅またはそれらを主成分とする合金からできている。特に本実施の形態では、金属板14の厚みを1mm(望ましくは0.1mm以上50mm以下の厚み)としているが、その厚みは製品仕様に応じて設計できる(なお金属板14の厚みが0.1mm以下の場合、放熱性や強度的に不足する可能性がある。また金属板14の厚みが50mmを超えると、重量面で不利になる)。金属板14としては、単なる板状のものだけでなく、より放熱性を高めるため、伝熱層13を積層した面とは反対側の面に、表面積を広げるためにフィン部(あるいは凹凸部)を形成しても良い。全膨張係数は8〜20ppm/℃としており、本発明の熱伝導基板や、これを用いた電源ユニット全体の反りや歪みを小さくできる。またこれらの部品を表面実装する際、互いに熱膨張係数をマッチングさせることは信頼性的にも重要となる。
こうして作成した熱伝導基板の上に、図7のようにして発熱部品17等を実装する。
図7(A)(B)は、熱伝導基板の上に電子部品等を実装する様子を説明する断面図である。図7(A)は実装前、図7(B)は実装後に相当する。まず図7(A)の矢印15に示すようにして、発熱部品17等を半田付け等で実装し、図7(B)の状態とする。
次に図8(A)〜(C)を用いて、熱伝導基板と、プリント配線板19とを積層し、モジュール化する様子を説明する。図8(A)〜(C)は、ともに熱伝導基板と、プリント配線板19とを積層し、モジュール化する様子を説明する断面図である。図8(A)に示すように、リードフレーム12をV溝21(あるいは凸部16)を基点として、矢印15aで示すように折り曲げる。なお折り曲げ用の治具等は図示していない。ここでリードフレーム12に形成したV溝21の効果によって、リード線11を複数本、一括して折り曲げた場合でも、折り曲げ位置、折り曲げ角度のバラツキを小さくできる。次に図8(B)の矢印15bが示すように、プリント配線板19に形成した孔20に、リード線11を差込み、図8(C)の状態とする。また必要に応じて、V溝21の位置を少しずつずらす(例えば0.5mmずつ、あるいは1.0mmずつ)ことで、リードフレーム12を一列だけでなく、斜め列に形成することができ、回路設計の自由度を高められる。
なお図8(C)における矢印15cは、リード線11と金属板14(あるいは基板の周縁部)との沿面距離を示すものである。熱伝導基板において、絶縁性を高める(あるいは強化絶縁を行う)ためには、一定以上の沿面距離を確保することが望ましい。この場合、伝熱層13の一部に凸部16を形成することで、その沿面距離を増加させる効果もある。また凸部16によって、リードフレーム12と伝熱層13の間にゴミや埃の進入防止効果も得られる。
なお熱伝導基板の上には、発熱部品17等を実装した後で、リード線11を略垂直に折り曲げることが望ましい。発熱部品17等の実装前にリード線11を略垂直に折り曲げると、部品実装の邪魔になるためである。なお部品実装後に、熱伝導基板のリード線11を曲げるため、治具等を用いて、複数本のリード線11を一括して折り曲げる場合も、曲げ位置や曲げ角度がばらつきやすく可能性があるが、V溝21によってバラツキの発生の防止が可能となる。
次に図9(A)(B)を用いて、リードフレーム12に形成するV溝21付近の形状について説明する。図9(A)(B)は、V溝21付近(V溝21は図示していない)のリードフレーム12と、伝熱層13の関係を示す斜視図である。図9(A)の矢印15における断面図が図9(B)に相当する。図9(A)(B)に示すように、リード線11として略垂直に持ち上げる部分のリードフレーム12の脇(例えば伝熱層13の間に)、隙間25を形成することで、リードフレーム12を略垂直に折り曲げ(あるいは折上げ)やすくなる。
なお図9(A)における点線22は、リードフレーム12の折り曲げ位置に左右からV溝21を形成する(あるいはリードフレーム12の幅方向にV溝21を形成する)様子を示すものである。図9(A)の点線22に示す位置において、リードフレーム12にV溝21(あるいは窪み)を形成することで、作業者における折り曲げの認識も容易となる。またリードフレーム12の幅方向のV溝21と、厚み方向のV溝21を併用しても良い。次に図10を用いてリードフレーム12の折り曲げの様子を説明する。
図10(A)(B)は、リードフレーム12の一部を折り曲げ、リード線11とする様子を示す斜視図である。なお図10(A)(B)において、リードフレーム12の幅方向のV溝等は図示していない。図10(A)(B)に示すように、リード線11として略垂直に持ち上げるリードフレーム12の脇に、隙間25を形成することで、折り曲げ性が改善できる。なお隙間25は、幅0mm以上2mm以下(望ましくは1mm以下)が望ましい。隙間25が2mmを超えると、リード線11の形成密度に影響を与える可能性がある。また隙間25を設ける(あるいは積極的に設けようとすることで)、リード線11の横側面に異物として付着する伝熱層13の量を減らすことができる。その結果、リード線11をプリント配線板19の孔20に挿入しやすくなり、孔20を覆う導体パターン(例えば銅スルーホールめっき部分、図示していない)と、リード線11の半田付け性(あるいは半田濡れ性)を高めることができる。またこの隙間25を利用して、伝熱層13に埋設されたリードフレーム12を引き上げる(あるいは引っ掛ける)こともできる。
なおリードフレーム12に形成するV溝21をその厚み方向に形成する際、その深さは、リードフレーム12の厚みの70%以下(望ましくは50%以下)が望ましい。V溝21の深さがリードフレーム12の厚みの70%を超えると、折り曲げてリード線11を構成する際に、千切れてしまう可能性がある。またV溝21を幅方向に形成する際、そのVの深さは、リードフレーム12のパターン幅の70%以下が望ましい。パターン幅の70%以上となると、折り曲げ時に千切れる可能性がある。
なおリードフレーム12は、銅や銅合金を主体とした金属板を所定形状に打抜き加工したもの、あるいはこうして作成したリードフレームを用いることが出来る。なおリードフレーム12を構成する金属板の材質について説明する。ここでリードフレームの材料としては、銅を主体とするもの(例えば銅箔や銅板)が望ましい。これは銅が熱伝導性と導電率が共に優れているためである。リードフレーム12用の銅板としては、例えば厚み100、200、300、500μm等を利用できる。こうしたリードフレーム用の銅板としては、例えばタフピッチ銅(合金記号:C1100)や無酸素銅(合金記号:C1020)等を用いることが望ましい。こうした材料は原料の電気銅を溶解して製造したものである。ここでタフピッチ銅は、銅中に酸素を残した精錬銅であり、電気伝導性や加工性に優れている。タフピッチ銅は例えばCu99.90wt%以上、無酸素銅は例えばCu99.96wt%以上が望ましい。銅の純度が、これら数字未満の場合、不純物(例えば酸素の影響によるCuOの含有量が大きくなるので)の影響によって、加工性のみならず熱伝導性や電気伝導性に影響を受ける場合がある。こうした部材は安価であり、量産性に優れている。なおリードフレーム12のパターニング方法としては、エッチングでも良いが、プレス24(あるいは金型)による打抜きがパターンの同一性、量産性の面から適している。
またリードフレーム12として、各種銅合金を選ぶこともできる。例えばリードフレーム12の、加工性や、熱伝導性を高めるためには、銅素材に銅以外の少なくともSn、Zr、Ni、Si、Zn、P、Fe等の群から選択される少なくとも1種類以上の材料とからなる合金を使うことも可能である。例えばCuを主体として、ここにSnを加えた、銅材料(以下、Cu+Snとする)を用いることができる。Cu+Sn銅材料(あるいは銅合金)の場合、例えばSnを0.1重量%以上0.15重量%未満添加することで、その軟化温度を400℃まで高められる。比較のためSn無しの銅(Cu>99.96重量%)を用いて、リードフレーム12やその一部を折り曲げリード線11とする場合、導電率は低いが、出来上がった熱伝導基板において特に形成部等に歪みが発生する場合があった。そこで詳細に調べたところ、その材料の軟化点が200℃程度と低いため、後の部品実装時(半田付け時)に変形する可能性があることが予想された。一方、Cu+Sn>99.96重量%の銅系の材料を用いた場合、実装された各種部品の発熱の影響は特に受けなかった。また半田付け性やダイボンド性にも影響が無かった。そこでこの材料の軟化点を測定したところ、400℃であることが判った。このように、銅を主体として、いくつかの元素を添加することが望ましい。銅に添加する元素として、Zrの場合、0.015重量%以上0.15重量%以下の範囲が望ましい。添加量が0.015重量%未満の場合、軟化温度の上昇効果が少ない場合がある。また添加量が0.15重量%より多いと電気特性に影響を与える場合がある。また、Ni、Si、Zn、P等を添加することでも軟化温度を高くできる。この場合、Niは0.1重量%以上5重量%未満、Siは0.01重量%以上2重量%以下、Znは0.1重量%以上5重量%未満、Pは0.005重量%以上0.1重量%未満が望ましい。そしてこれらの元素は、この範囲で単独、もしくは複数を添加することで、銅素材の軟化点を高くできる。なお添加量がここで記載した割合より少ない場合、軟化点上昇効果が低い場合がある。またここで記載した割合より多い場合、導電率への影響の可能性がある。同様に、Feの場合0.1重量%以上5重量%以下、Crの場合0.05重量%以上1重量%以下が望ましい。これらの元素の場合も前述の元素と同様である。
なおリードフレーム12に使う銅材料の引張り強度は、600N/平方mm以下が望ましい。引張り強度が600N/平方mmを超える材料の場合、これらリードフレーム12の加工性に影響を与える場合がある。一方、引張り強度が600N/平方mm以下(更にこれらリードフレーム12に微細で複雑な加工が必要な場合、望ましくは400N/平方mm以下)とすることでスプリングバック(必要な角度まで曲げても圧力を除くと反力によってはねかえってしまうこと)の発生を抑えられ、形成精度を高められる。このようにこれらリードフレーム12の材料としては、Cuを主体とすることで導電率を下げられ、更に柔らかくすることで加工性を高められ、更にこれらリードフレーム12による放熱効果も高められる。なおこれらリードフレーム12に使う銅合金の引張り強度は、10N/平方mm以上が望ましい。これは一般的な鉛フリー半田の引張り強度(30〜70N/平方mm程度)に対して、これらリードフレーム12に用いる銅合金はそれ以上の強度が必要なためである。これらリードフレーム12に用いる銅合金の引張り強度が、10N/平方mm未満の場合、これらリードフレーム12の上に発熱部品17等の電子部品を半田付け実装する場合、半田部分ではなくてこれらリードフレーム12の部分で凝集破壊する可能性がある。
なおリードフレーム12の発熱部品17等の実装面に、予め半田付け性を改善するように半田層や錫層を形成しておくことも有用である。なおリードフレーム12の伝熱層13に接する面には、半田層は形成しないことが望ましい。このように伝熱層13と接する面に半田層や錫層を形成すると、半田付け時にこの層が柔らかくなり、リードフレーム12と、伝熱層13との接着性(もしくは結合強度)に影響を与える場合がある。
また金属板14は、熱伝導の良いアルミニウム、銅またはそれらを主成分とする合金からできている。特に本実施の形態では、金属板14の厚みを1mm(望ましくは0.1mm以上50mm以下の厚み)としているが、その厚みは製品仕様に応じて設計できる(なお金属板14の厚みが0.1mm以下の場合、放熱性や強度的に不足する可能性がある。また金属板14の厚みが50mmを超えると、重量面で不利になる)。金属板14としては、単なる板状のものだけでなく、より放熱性を高めるため、伝熱層13を積層した面とは反対側の面に、表面積を広げるためにフィン部(あるいは凹凸部)を形成しても良い。全膨張係数は8〜20ppm/℃としており、本発明の熱伝導基板や、これを用いた電源ユニット全体の反りや歪みを小さくできる。またこれらの部品を表面実装する際、互いに熱膨張係数をマッチングさせることは信頼性的にも重要となる。
なお折り曲げ角度は、略垂直(望ましくは垂直±20度以下、望ましくは±10度以下、更には±5%以下)が望ましい。垂直±20度を超えた場合、プリント配線板19の孔20への挿入性に影響を与える可能性がある。あるいは孔20を大きくする必要が発生するため、プリント配線板19の小型化に影響を与えてしまう。
以上のようにして、金属板14と、前記金属板14の上に固定したシート状の伝熱層13と、前記伝熱層13に一部以上を埋め込んだリードフレーム12と、からなる熱伝導基板であって、少なくとも前記リードフレーム12の一部に厚み方向にV溝21が形成され、前記V溝21部分で略垂直に折れ曲がったリードフレーム12によって、リード線11を形成している熱伝導基板とすることで、発熱部品17等を実装した後でも多数本のリード線11を精度良く加工できるため、プリント配線板19に差し込みやすい熱伝導基板を提供することができる。
金属板14と、前記金属板14の上に固定したシート状の伝熱層13と、前記伝熱層13に一部以上を埋め込んだリードフレーム12と、からなる熱伝導基板であって、少なくとも前記リードフレーム12の一部に幅方向にV溝21が形成され、前記V溝21部分で略垂直に折れ曲がったリードフレーム12によって、前記リード線11を形成している熱伝導基板とすることで、発熱部品17等を実装した後でも多数本のリード線11を精度良く加工できるため、プリント配線板19に差し込みやすい熱伝導基板を提供することができる。
更にリードフレーム12のV溝21に対応する位置の伝熱層13側に凸部16が形成することで、熱伝導基板の沿面距離を大きくできるため、熱伝導基板の信頼性を高めることができる。
伝熱層13は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、及びイソシアネート樹脂からなる群から選択される少なくとも一種類以上の樹脂と、アルミナ、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、酸化ケイ素、炭化ケイ素、窒化珪素及び窒化アルミニウムからなる群から選択される少なくとも一種類以上の無機フィラーと、を含むものとすることで、発熱部品17等を実装した後でも多数本のリード線11を精度良く加工できるため、プリント配線板19に差し込みやすい熱伝導基板を提供することができる。
リードフレーム12を、銅箔、タフピッチ銅もしくは無酸素銅とすることで、発熱部品17等を実装した後でも多数本のリード線11を精度良く加工できるため、プリント配線板19に差し込みやすい熱伝導基板を提供することができる。
リードフレーム12は、Snは0.1重量%以上0.15重量%以下、Zrは0.015重量%以上0.15重量%以下、Niは0.1重量%以上5重量%以下、Siは0.01重量%以上2重量%以下、Znは0.1重量%以上5重量%以下、Pは0.005重量%以上0.1重量%以下、Feは0.1重量%以上5重量%以下である群から選択される少なくとも一種以上を含む、銅を主体とする金属材料とすることで、リードフレーム12のV溝21等の加工性、更には折り曲げ時のスプリングバックの低減等が可能となるため、発熱部品17等を実装した後でも多数本のリード線11を精度良く加工できるため、プリント配線板19に差し込みやすい熱伝導基板を提供することができる。
少なくとも、金属板14と、一部にV溝21を有するリードフレーム12と、伝熱層13を一体化する工程と、前記伝熱層13を硬化させる工程と、前記リードフレーム12の上に発熱部品17等を実装した後、前記リードフレーム12の一部を略垂直に折り曲げる工程と、を含む熱伝導基板の製造方法とすることで、発熱部品17等を実装した後でも多数本のリード線11を精度良く加工できるプリント配線板19に差し込みやすい熱伝導基板を安定して製造することができる。
少なくとも、金属板14と、前記金属板14の上に固定したシート状の伝熱層13と、前記伝熱層13に一部分以上を埋め込んだリードフレーム12と、から構成された熱伝導基板と、前記伝熱層13上に固定したプリント配線板19とが、前記リードフレーム12に形成したV溝21を用いて、略垂直に折り曲げて形成したリード線11を介して、接続したモジュールとすることで、発熱部品17等を実装した後でも多数本のリード線11を精度良く加工できるため、プリント配線板19に差し込みやすいモジュールを提供することができる。
以上のように、本発明にかかる熱伝導基板とその製造方法及び回路モジュールによって、プラズマテレビ、液晶テレビ、あるいは車載用各種電装品、あるいは産業用の放熱が要求される機器の小型化、高性能化が可能となる。
(A)(B)は、ともに本発明の実施の形態における熱伝導基板の斜視図 (A)(B)は、熱伝導基板とプリント配線板を組み合わせる様子を説明する斜視図 (A)(B)は、ともにV溝を形成したリードフレームの一部を略垂直に折り曲げる様子を説明する断面図 (A)(B)は、ともにリードフレームの両面にV溝を形成した場合の断面図 (A)(B)は、ともにV溝を形成していないリードフレームを略垂直に折り曲げる様子を説明する断面図 (A)(B)は、ともに熱伝導基板の製造方法を説明する断面図 (A)(B)は、ともに熱伝導基板の上に電子部品等を実装する様子を説明する断面図 (A)〜(C)は、ともに熱伝導基板と、プリント配線板とを積層し、モジュール化する様子を説明する断面図 (A)(B)は、ともにV溝付近のリードフレームと、伝熱層の関係を示す斜視図 (A)(B)は、ともにリードフレームの一部を折り曲げ、リード線とする様子を示す斜視図 従来の回路モジュールを説明する斜視図 (A)(B)は、ともにプリント配線板と、熱部品ユニットを接続する様子を説明する断面図
符号の説明
11 リード線
12 リードフレーム
13 伝熱層
14 金属板
15 矢印
16 凸部
17 発熱部品
18 端子
19 プリント配線板
20 孔
21 V溝
22 点線
23 フィルム
24 プレス
25 隙間

Claims (8)

  1. 金属板と、
    前記金属板の上に固定したシート状の伝熱層と、
    前記伝熱層に一部以上を埋め込んだリードフレームと、からなる熱伝導基板であって、
    少なくとも前記リードフレームの一部に厚み方向にV溝が形成され、
    前記V溝部分で略垂直に折れ曲がったリードフレームによって、リード線を形成している熱伝導基板。
  2. 金属板と、
    前記金属板の上に固定したシート状の伝熱層と、
    前記伝熱層に一部以上を埋め込んだリードフレームと、からなる熱伝導基板であって、
    少なくとも前記リードフレームの一部に幅方向にV溝が形成され、
    前記V溝部分で略垂直に折れ曲がったリードフレームによって、前記リード線を形成している熱伝導基板。
  3. リードフレームのV溝に対応する位置の伝熱層に凸部が形成されている請求項1〜2記載の熱伝導基板。
  4. 伝熱層は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、及びイソシアネート樹脂からなる群から選択される少なくとも一種類以上の樹脂と、
    アルミナ、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、酸化ケイ素、炭化ケイ素、窒化珪素及び窒化アルミニウムからなる群から選択される少なくとも一種類以上の無機フィラーと、
    を含む請求項1〜2のいずれか一つに記載の熱伝導基板。
  5. リードフレームは、銅箔、タフピッチ銅もしくは無酸素銅である請求項1〜2のいずれか一つに記載の熱伝導基板。
  6. リードフレームは、Snは0.1重量%以上0.15重量%以下、Zrは0.015重量%以上0.15重量%以下、Niは0.1重量%以上5重量%以下、Siは0.01重量%以上2重量%以下、Znは0.1重量%以上5重量%以下、Pは0.005重量%以上0.1重量%以下、Feは0.1重量%以上5重量%以下である群から選択される少なくとも一種以上を含む、銅を主体とする金属材料である請求項1〜2のいずれか一つに記載の熱伝導基板。
  7. 少なくとも、
    金属板と、一部にV溝を有するリードフレームと、伝熱層を一体化する工程と、
    前記伝熱層を硬化させる工程と、
    前記リードフレームの上に電子部品を実装した後、前記リードフレームの一部を略垂直に折り曲げる工程と、
    を含む熱伝導基板の製造方法。
  8. 少なくとも、金属板と、前記金属板の上に固定したシート状の伝熱層と、前記伝熱層に一部分以上を埋め込んだリードフレームと、から構成された熱伝導基板と、
    前記伝熱層上に固定したプリント配線板とを、
    前記リードフレームに形成したV溝を用いて、略垂直に折り曲げて形成したリード線を介して、接続したモジュール。
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