JP2008175939A - 偏光フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】輝度が向上した光源を具備するコンパクト化された投射型液晶表示装置に対応できる高い耐光性を有する偏光フィルムを提供する。
【解決手段】トリアセチルセルロースを主成分とする保護フィルムを偏光子の少なくとも片面に貼合してなる偏光板において、該保護フィルムが下記(1)〜(3)を充足することを特徴とする偏光板。
(1)該保護フィルムに含まれるトリアセチルセルロースの重量平均分子量が180,000以上である。
(2)該保護フィルムをゲルパーミエーションクロマトグラフィを用いて得られるクロマトグラフにおいて、該保護フィルムに由来する検出ピークの合計面積に対してトリアセチルセルロースに由来するピーク面積が70%以上である。
(3)該保護フィルムにおけるリン酸エステルの含有量が1重量%以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、フロントプロジェクター、リアプロジェクターなどの投射型液晶表示装置に好適な偏光フィルムに関する。
大画面化に対応するために、従来のブラウン管型の表示装置に代わり、投射型液晶表示装置が業務用及び家庭用に急速に普及しつつある。
投射型とは、光源からの光をRGBの三原色に分離した後、それぞれの光はそれぞれの光路において、数インチの偏光フィルム及び液晶表示パネルなどを通過し、投射レンズでスクリーン上にて拡大させ、数十インチ以上の画像を表示する方式である。投射型液晶表示装置は、観察者の方からスクリーンに投射されるフロントプロジェクターが主に業務用として用いられ、観察者に対してスクリーンの裏側から投射されるリアプロジェクターが主に家庭用とて用いられている。
このような投射型液晶表示装置の光源としては、画像の明るさを確保するため、高い輝度の光源の採用が検討されている。
一方、特許文献1および2にもあるように、偏光フィルムには、保護フィルムとして、通常、富士写真フィルム製のトリアセチルセルロースフィルム(TAC)SH80が汎用されている。
特開2002−228839号公報([0021][実施例1]) 特開2003−35819号公報([0032][実施例1])
投射型液晶表示装置については、コンパクト化などにより偏光フィルム及び液晶表示パネルについても小面積化が求められており、光路中の偏光フィルムは単位面積当たりの入射光量が増加することになる。
本発明者らは、高い輝度の光源を用いて、上記文献に用いられたTACを含む小面積の偏光フィルムの光学特性を経時的に検討したところ、偏光フィルムの440nmにおける透過軸方向の透過率が初期値より10%以上低下し、偏光フィルムが黄色ないし茶色に着色するという問題が明らかになった。
本発明の目的は、輝度が向上した光源を具備するコンパクト化された投射型液晶表示装置に対応できる高い耐光性を有する偏光フィルムを提供することである。
このような状況下、本発明者らは偏光フィルムの耐光性を向上するため、偏光フィルムに含まれる保護フィルムであるTACについて鋭意検討した結果、主成分であるトリアセチルセルロースの分子量分布やフィルムの特性を改善させるために加えられる添加剤のうち特にリン酸エステルの含有量を制御することによって、偏光フィルムの耐光性を著しく向上させることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、トリアセチルセルロースを主成分とする保護フィルムを偏光子の少なくとも片面に貼合してなる偏光フィルムにおいて、該保護フィルムが下記(1)〜(3)を充足することを特徴とする偏光フィルムである。
(1)該保護フィルムに含まれるトリアセチルセルロースの重量平均分子量が180,000以上である。
(2)該保護フィルムをゲルパーミエーションクロマトグラフィを用いて得られるクロマトグラフにおいて、該保護フィルムに由来する検出ピークの合計面積に対してトリアセチルセルロースに由来するピーク面積が70%以上である。
(3)該保護フィルムにおけるリン酸エステルの含有量が1重量%以下である。
本発明によれば、高い輝度の光が小面積に照射されても、偏光子の吸光による発熱が保護フィルムを介して外部に伝導するので、耐光性が一層向上した偏光フィルムを得ることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の偏光フィルムは、トリアセチルセルロースを主成分とする保護フィルムを偏光子の少なくとも片面に貼合してなるものである。偏光子とは、ある方位の電場を吸収し、それに垂直な方位の電場を透過することにより直線偏光を作り出す機能を有するものであり、具体的には、ポリビニルアルコール系の樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、エチレン/酢酸ビニル(EVA)樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂等の偏光子基材に、二色性染料又はヨウ素を吸着配向されたものである。
ここで、ポリビニルアルコール系の樹脂には、ポリ酢酸ビニルの部分又は完全ケン化物であるポリビニルアルコール;ケン化EVA樹脂などの酢酸ビニルと他の共重合可能な単量体(例えば、エチレンやプロピレンのようなオレフィン類、クロトン酸やアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸のような不飽和カルボン酸類、不飽和スルホン酸類、ビニルエーテル類等)との共重合体のケン化物;ポリビニルアルコールをアルデヒドで変性したポリビニルホルマールやポリビニルアセタール等が包含される。偏光子基材としては、ポリビニルアルコール系の樹脂のフィルム、特にポリビニルアルコール自体のフィルムが、染料の吸着性及び配向性の観点から好適に用いられる。
偏光子基材に吸着配向されるものとしては、耐光性の観点から二色性染料が好ましい。波長依存性の異なる染料を用いることにより、投射型液晶表示装置のブルーチャンネル用、グリーンチャンネル用、レッドチャンネル用に、それぞれの偏光子の作製が可能である。
二色性染料としては、「液晶表示装置用二色性色素の開発」(栢根ら、住友化学、2002−II、23〜30頁)に記載されている化合物が挙げられる。
具体的には、遊離酸の形で式(I)
Figure 2008175939
(式中、Meは銅原子、ニッケル原子、亜鉛原子および鉄原子から選ばれる金属原子を示す。Aは置換されていてもよいフェニル基または置換されていてもよいナフチル基を示す。Bは置換されていてもよいナフチル基を示し、Meに結合している酸素原子と−N=N−で示されるアゾ基とは、ベンゼン環上の炭素が互いに隣接位置にある炭素に結合している。RおよびRはそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシル基、カルボキシル基、スルホキシ基、スルホンアミド基、スルホンアルキルアミド基、アミノ基、アシルアミノ基、ハロゲン原子またはニトロ基を示す。)
で示される二色性染料、
遊離酸の形で式(II)
Figure 2008175939
(式中、AおよびBはそれぞれ独立に置換されていてもよいフェニル基または置換されていてもよいナフチル基を示し、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシル基、カルボキシル基、スルホキシ基、スルホンアミド基、スルホンアルキルアミド基、アミノ基、ハロゲン原子またはニトロ基を示し、mは0または1を示す。)
で示される二色性染料、
遊離酸の形で式(III)
1−N=N−Q2−X−Q3−N=N−Q4 (III)
〔式中、QおよびQはそれぞれ独立に置換されていてもよいフェニル基または置換されていてもよいナフチル基を示し、Xは化学式(III−1)
Figure 2008175939
または化学式(III−2)
Figure 2008175939
で示される2価の残基を示す。QおよびQはそれぞれ独立に置換されていてもよいフェニレン基をしめす。〕
で示される二色性染料、
式(IV)
Figure 2008175939
〔式中、Meは銅原子、ニッケル原子、亜鉛原子および鉄原子から選ばれる金属原子を示し、QおよびQはそれぞれ独立に置換基を有していてもよいナフチル基を示し、Meと結合している酸素原子と−N=N−で示されるアゾ基とは、ベンゼン環上の炭素が互いに隣接位置にある炭素に結合している。Yは式(IV−1)
Figure 2008175939
または、式(IV−2)
Figure 2008175939
で示される2価の残基を示す。RおよびRはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシル基またはスルホキシ基を示す。〕
で示される二色性染料、並びに
シ−・アイ・ダイレクト・イエロ−12、シ−・アイ・ダイレクト・レッド31、シ−・アイ・ダイレクト・レッド28、シ−・アイ・ダイレクト・イエロ−44、シ−・アイ・ダイレクト・イエロ−28、シ−・アイ・ダイレクト・オレンジ107、シ−・アイ・ダイレクト・レッド79、シ−・アイ・ダイレクト・レッド2、シ−・アイ・ダイレクト・レッド81、シ−・アイ・ダイレクト・オレンジ26、シ−・アイ・ダイレクト・オレンジ39、シ−・アイ・ダイレクト・レッド247およびシ−・アイ・ダイレクト・イエロ−142からなる群で示されるカラー・インデックス・ジェネリック・ネーム(Color Index Generic Name)で表わされる二色性染料などが例示される。
二色性染料は、遊離酸の形で用いられてもよいし、アンモニウム塩、エタノールアミン塩、アルキルアミン塩などのアミン塩の形で用いられてもよいが、通常、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩の形で用いられる。
かかる二色性染料はそれぞれ単独または2種以上を組み合わせて用いられる。
偏光子の製造方法としては以下の方法を例示することができる。まず、二色性染料を0.0001〜10重量%程度の濃度となるように水に溶解して染浴を調製する。必要により染色助剤を用いてもよく、例えば、芒硝を染浴中で0.1〜10重量%用いる方法が好適である。
このようにして調製した染浴に偏光子基材を浸漬し染色を行う。染色温度は、好ましくは40〜80℃である。染料の配向は、染色の前の偏光子基材または染色された偏光子基材を延伸することによって行われる。延伸する方法としては、例えば、湿式法または乾式法等で延伸する方法等が挙げられる。
偏光子の光線透過率、偏光度及び耐光性を向上させる目的で、ホウ酸処理等の後処理が施してもよい。ホウ酸処理は、用いる偏光子基材の種類や用いる染料の種類によって異なるが、通常、1〜15重量%、好ましくは5〜10重量%範囲の濃度に調製されたホウ酸水溶液を用いて、30〜80℃、好ましくは50〜80℃の温度範囲で偏光板基材を浸漬させる。更に必要に応じて、カチオン系高分子化合物を含む水溶液でフィックス処理を併せて行ってもよい。
偏光子の膜厚は、通常、10〜50μm程度、好ましくは20〜50μm程度である。
本発明は、次に示す(1)〜(3)の要件を充足する保護フィルムを含む偏光フィルムを用いることにより、保護フィルムの耐光性が向上され、光源の高輝度化およびパネルの小面積化による偏光フィルム劣化を防止することができる。
まず(1)の要件は、保護フィルムに含まれるトリアセチルセルロースの重量平均分子量は180,000以上で、好ましくは200,000以上である。
ここで、重量平均分子量の測定方法としては、カラム(東ソー(株)製 TSKgel GMHHR−H×2本+G2500−HHR×1本、Φ7.8mm×300mm)を具備し、検出器として光散乱光度計および示差屈折率計を具備するゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用い、溶離液としてクロロホルムを用い、次いで、保護フィルムを約1.0mg/L(クロロホルム)で溶解し、0.45μmメンブランフィルターろ過したものを試料として該GPCにて測定する方法である。GPCによる重量平均分子量の測定結果を図5に例示している。横軸はサンプルを注入してから成分検出までの時間(例えば[分])で、縦軸が検出器信号の強さ(例えば[mV])である。[i]トリアセチルセルロースに由来するピーク、[ii]添加剤に由来するピーク、及び[iii]保護フィルムを溶解するために用いた溶離液に由来するピーク(通常マイナスピークを含む)が検出される。
別途、同一測定条件で、分子量既知のポリスチレンを少なくとも10種類含む標準ポリスチレンを測定し、トリアセチルセルロースに由来するピークについて溶出容量及び分子量の関係を求め、前記の保護フィルム中のトリアセチルセルロースのクロマトグラフと該関係とから公知の方法で重量平均分子量を求めることができる。
次に(2)の要件は、保護フィルムをゲルパーミエーションクロマトグラフィを用いて得られるクロマトグラフにおいて、該保護フィルムに由来する検出ピークの合計面積に対してトリアセチルセルロースに由来するピーク面積が70%以上で、好ましくは76%以上であることである。
クロマトグラフは前記(1)で求めた測定結果をそのまま用いればよく、図5を例にとれば、保護フィルムに由来する検出ピークとしては、[i]トリアセチルセルロースに由来するピーク、及び[ii]添加剤に由来するピークのピーク面積の合計を100%とし、ピーク(i)の占める割合を求めればよい。なお、[iii]保護フィルムを溶解するために用いた溶離液に由来するピーク以上の溶出容量を有するピークは、計算には用いない。
トリアセチルセルロースに由来するピーク以外のピークに含まれる添加剤としては、例えば、以下のような、酸化防止剤、光安定剤、帯電防止剤、難燃剤、可塑剤、紫外線吸収剤などが挙げられる。具体的に以下に例示する。
3,3’−チオジプロピオン酸 ジ−n−ドデシル エステル、3,3’−チオジプロピオン酸 ジ−n−テトラデシル エステル、3,3’−チオジプロピオン酸 ジ−n−オクタデシル エステル、テトラキス(3−ドデシルチオプロピオン酸)ペンタエリスリチル エステル、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニル アクリレート、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−t−ペンチルフェニル アクリレート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス(3,5−ジ−t−ブチル4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−(1H、3H、5H)−トリオン、2,2’−メチレンビス(6−t−ブチル−4−メチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス (6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、2,3,4-トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4'-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2'3,4,4'-ペンタヒドロキシベンゾフェノン、2,3,3'4,4'5'-ヘキサヒドロキシベンゾフェノン、没食子酸メチル、没食子酸エチル、没食子酸プロピル、1,2,3-トリヒドロキシベンゼン等のフェノール系酸化防止剤
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ポリ[{6−(1,1,3,3、−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}−1,6−ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]等のヒンダードアミン系光安定剤;
次の帯電防止剤;
4級アンモニウム塩型のカチオン界面活性剤、ベタイン型の両性界面活性剤、リン酸アルキル型のアニオン界面活性剤、第1級アミン塩、第2級アミン塩、第3級アミン塩、第4級アミン塩やピリジン誘導体等のカチオン界面活性剤、
硫酸化油、石鹸、硫酸化エステル油、硫酸化アミド油、オレフィンの硫酸化エステル塩類、脂肪アルコール硫酸エステル塩類、アルキル硫酸エステル塩、脂肪酸エチルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、琥珀酸エステルスルホン酸塩や燐酸エステル塩等のアニオン界面活性剤、
多価アルコールの部分的脂肪酸エステル、脂肪アルコールのエチレンオキサイド付加物、脂肪酸のエチレンオキサイド付加物、脂肪アミノまたは脂肪酸アミドのエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールのエチレンオキサイド付加物、多価アルコールの部分的脂肪酸エステルのエチレンオキサイド付加物やポリエチレングリコール等のノニオン界面活性剤、カルボン酸誘導体やイミダゾリン誘導体等の両性界面活性剤等
2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系紫外線吸収剤、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルミド−メチル)−5−メチルフェニル]ベンゾトリアゾール、2−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−t−ブチルオクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)ベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、2,4−ジ−t−ブチルフェニル 3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートなどのベンゾエート系紫外線吸収剤;
デカブロモビフェニル、三酸化アンチモン、水酸化アルミニウム等の難燃剤;
フタル酸ジブチル、リン酸エステル、フタル酸ジオクチル、アジピン酸エステル、トリメリット酸エステル、クエン酸エステル等の可塑剤;
などが挙げられる。
(3)の要件は、該保護フィルムにおけるリン酸エステルを実質的に含有していないことであり、具体的には、保護フィルムに対してリン酸エステルの含有量が1重量%以下である。
リン酸エステルとしては、例えば、リン酸トリフェニル(TPP)、リン酸ジフェニル−モノ(2−ビフェニル)、リン酸フェニル−ジ(2−ビフェニル)、リン酸トリ(2−ビフェニル)、リン酸トリクレジル(TCP)などの可塑剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。
リン酸エステルの測定方法とは、保護フィルムを約1g精秤し、クロロホルム25mlを正確に加えて溶解させたのち、メタノールと混合してトリアセチルセルロースなどの樹脂分は沈殿させ、上澄み液を濃縮したものを分析試料とし、ガスクロマトグラフィ質量分析計(GC/MS)にて、得られるクロマトグラフのピーク群に含まれるリン酸エステルのピークを確定し、同一のガスクロマトグラフィの条件にて、該ピークを絶対検量線法にて定量する方法である。
保護フィルムにおけるリン酸エステルの含有量が1重量%以下であると、得られる偏光フィルムの耐光性が向上する傾向があることから好ましい。
保護フィルムの膜厚は、通常、10μm以上120μm未満、好ましくは10〜90μm、とりわけ好ましくは20〜45μmである。保護フィルムの膜厚10μm以上であると、偏光フィルムの強度が向上する傾向があることから好ましく、50μm未満であると、偏光子が吸光することより発生する熱が速やかに伝導され、保護フィルムの温度が低下して偏光フィルムの劣化が抑制される傾向があることから好ましい。
保護フィルムの製造方法としては、例えば、上記(1)〜(3)の要件を充足するトリアセチルセルロースを含む濃厚溶液を金属製のベルト上に流延し、乾燥させたのち、ベルトから剥離して熱処理機により熱風乾燥し、必要に応じて調湿したのち、巻き取る溶融流延法などを用いればよい。なお、溶融流延法については、松本喜与一「フィルムを作る」共立出版、p14(1993)に詳細に記載されている。
ベルトへの流延に代えて、ドラムで製膜するドラム製膜法(特開平6−138320号公報参照)を用いてもよい。
また、投射型液晶表示装置用などの耐光性の求められる保護フィルムには、リン酸エステルを可塑剤として含むものが用いられてきたが、最近、他の用途において、リン酸エステルを含まないなどの上記(1)〜(3)の要件を充足するものが市販されているので、このような市販品をそのまま使用してもよい。
具体的には、ミノルタコニカ社製のTACフィルム KC8UN、KC8UY、KC4UYなどが例示される。
本発明の偏光フィルムは、通常、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール樹脂に水溶性ポリアミドエポキシ樹脂を添加した接着剤として用い、偏光子の片面(図2、図4、[1]:偏光子及び[2]:保護フィルム)又は両面(図1、図3、[1]:偏光子及び[2]:保護フィルム)に塗布したのち、保護フィルムを接着し、次いで、接着剤中の溶剤を蒸発させるため、熱風オーブンにて乾燥させることにより得ることができる。
本発明で提供する偏光板は、偏光フィルムの少なくとも片面に無機材料を主成分とする透明基板を貼合してなるものである。図1および図2の如く、偏光フィルムの片面に透明基板を貼合した状態で使用するのがよいが、熱伝導性向上の観点から、好ましくは偏光フィルムの両面ともに透明基板を貼合してなる偏光板が好ましい。偏光フィルムの両面に透明基板を貼合した構成を、図3及び図4に示す。
透明基板としては、透明性が良く、熱伝導率の高いという性質をもつものがよく、具体的には、珪酸塩ガラス、ホウ珪酸塩ガラス、チタン珪酸塩ガラス、溶融石英(石英ガラス)、水晶、サファイア、YAG結晶、蛍石などが例示できる。珪酸塩ガラスは、光学材料用の白板ガラス、あるいは青板ガラスの名称で市販されている。
偏光フィルムに耐光性を向上させるためには、透明基板の少なくとも1方の透明基板の材質が、水晶又はサファイアであることが好ましく、とりわけ、サファイアが好ましい。また、他方の透明基板の材質が、水晶又はサファイアであってもよいが、価格の観点から、珪酸塩ガラス又はホウ珪酸塩ガラスであることが好ましい。
透明基板の厚さとしては、工業化する場合の歩留まりや適用するプロジェクター光学系とのサイズ的なマッチングの観点から、0.05mm〜3mmが好ましく、更に好ましくは0.08〜2mmである。0.05mm以上の厚さであると加工時にガラスの破損が抑制され、安定的に製造できる傾向があることから好ましく、また、3mm以下であると得られる偏光板を小型化、軽量化できる傾向があることから好ましい。
透明基板の空気と接する面には使用する光の波長に応じた反射防止処理が施されていることが望ましい。反射防止処理としては、例えば、スパッタ法や真空蒸着法による誘電体多層膜によるもの、コーティングによる低屈折率層の付与などが挙げられる。
偏光板が両面に透明基材を積層されたものである場合、両面に透明基材を積層する前に偏光フィルムを乾燥する工程(乾燥工程)と、透明基材を積層した後に封止する工程(封止工程)を行うことが好ましい。乾燥および封止工程を行うことにより、偏光板に高い輝度の光を照射した場合、偏光フィルム(偏光子及び保護フィルム)に含まれる微量の水分により、偏光子中の染料が分解し、吸収軸方向の透過率が上昇や偏光度など、偏光フィルムとしての光学特性が低下する現象が抑制される傾向があることから好ましい。ここで、封止とは、透明基材で偏光フィルムが覆われていない露出部を封止材で封止することを意味し、乾燥工程を行ったのち、すみやかに封止工程を行うことにより、偏光フィルムに空気中の水分が浸入することが抑制される。封止した構成を図3および図4に示す。
封止材の種類は、例えば、封止時には流動性を有し、封止後には硬化して封止機能を持つもの、例えば、熱収縮フィルムや熱接着フィルムのように、フィルム状のものを挿入して、封止機能を持たせるものなどが挙げられる。封止時に流動性を有するものとしては、エチレン・酢酸ビニル・酸無水物共重合体(例えば、BYNEL(登録商標、デュポン社)などのポリオレフィン系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤(例えば、ビスフェノールA型、オルトクレゾールノボラック型)、ウレタン樹脂系接着剤、フェノール樹脂系接着剤などの熱硬化性接着剤、シリル基末端ポリエーテルを有する変成シリコーン樹脂などの再湿性接着剤、アクリル樹脂などの紫外線硬化性接着剤等の光硬化性接着剤などが例示される。
また、紫外線硬化性接着剤及び熱硬化性接着剤は取扱いが容易であることから好ましく、とりわけ、紫外線硬化性接着剤が、硬化速度が速いため好ましい。
さらに、封止された偏光板において、偏光フィルムの水分含有量が1.6重量%以下、好ましくは1.2重量%以下の偏光フィルムを有する偏光板が、前述のように偏光子内の染料の分解及び吸収軸方向の透過率が上昇や偏光度など、偏光フィルムとしての光学特性が低下する現象が著しく抑制される。
ここで、偏光フィルムの水分含有量とは、偏光子及び保護フィルムを含む偏光フィルムと、該偏光フィルム及び透明基板を貼合する接着剤と封止材との合計重量に対する水分の重量である。通常、接着剤及び封止材の使用量は少なく、水分含量は少量であるが、市販されている保護フィルムが4重量%程度であることから、それを含む偏光フィルムを1.6重量%以下、好ましくは1.2重量%以下に調整する。
偏光フィルムの水分含有量は、偏光子及び保護フィルムを含む偏光フィルムの重量に対して、該偏光フィルムが曝露された状態で130℃×30分間、通風乾燥して得られた減量の占める割合を表す。
本発明の偏光板は、例えば、投射型液晶表示装置(プロジェクター)に用いられる。その詳細を図6に示すリアプロジェクターの光学系を例に説明する。本発明の偏光板は図6の142,143として例示されている。
高圧水銀ランプ111を光源とする光線束は、まずは第1のレンズアレイ112、第2のレンズアレイ113、偏光変換素子114、重畳レンズ115により反光線束断面での輝度の均一化と偏光化が行われる。
具体的には光源111から出射された光線束は、微小なレンズ112aがマトリクス状に配置された第1のレンズアレイ112によって多数の微小な光線束に分割される。第2のレンズアレイ113及び重畳レンズ115は、分割された光線束のそれぞれが、照明対象である3つのLCDパネル140R,140G,140Bの全体を照射するように備えられており、このため、各LCDパネル入射側表面は全体がほぼ均一な照度となる。
偏光変換素子114は、通常、偏光ビームスプリッタアレイにより構成され、第2のレンズアレイ13と重畳レンズ15との間に配置される。これにより光源からのランダム偏光をあらかじめ特定の偏光方向を有する偏光光に変換し、後述する入射側偏光板での光量損失を低減して、画面の輝度を向上させる役割を果たしている。
輝度の均一化と偏光化された光は反射ミラー122を経由してRGBの3原色に分離するためのダイクロイックミラー122,123,132により順次、レッドチャンネル、グリーンチャンネル、ブルーチャンネルに分離され、それぞれLCDパネル140R,140G,140Bに入射する。
LCDパネル140R,140G,140Bについて、その入射側及び出射側にそれぞれ本発明の偏光板(入射側)142及び偏光板(出射側)143が配置されている。
RGBそれぞれの光路に液晶パネルを挟んで、入射側と出射側に配置される2枚の偏光板について説明する。各光路に配置される偏光板(入射側)142及び偏光板(出射側)143は、その吸収軸を直行とした構成で配置され、各光路に配置される各LCDパネル140R,140G,140Bで画像信号により各画素ごとに制御された偏光状態を光量に変換する機能を果たしている。
本発明の偏光板は、ブルーチャンネル、グリーンチャンネル、レッドチャンネルの全ての光路で共通した構成であり、どの光路においても耐久性の優れた偏光板として有効であるが、中でもブルーチャンネル、グリーンチャンネルでは特に有効である。
LCDパネル140R,140G,140Bの画像データに応じて、画素毎に異なる透過率で入射光を透過させることによって作成された光学像は、クロスダイクロイックプリズム150により合成され、投写レンズ170によって、スクリーン180に拡大投写される。
以下に実施例を示すが、本発明は実施例に限られたものではない。
(実施例1)
ポリビニルアルコールフィルム(VF−XS、クラレ社製、膜厚70μm、以下、PVAという)を一軸延伸し、二色性色素で染色し、乾燥させて、厚さ28μm、440nmにおける偏光度が99.9%、単体透過率(透過軸方向と吸収軸方向透過率との平均値)が44%であるプロジェクターブルーチャンネル用の偏光子を得た。この偏光子の両面にカルボキシル基変性ポリビニルアルコール樹脂に水溶性ポリアミドエポキシ樹脂を添加した接着剤で膜厚80μmのトリアセチルセルロースフィルム(TACフィルムKC8UN、ミノルタコニカ社製、以下、KC8UNという場合がある。)を貼合し、偏光フィルムを作製した。ここでKC8UNは、重量平均分子量が250,000であり、KC8UNをゲルパーミエーションクロマトグラフィを用いて得られるクロマトグラフにおいて、KC8UNに由来する検出ピークの合計面積に対してトリアセチルセルロースに由来するピーク面積が91%であり、リン酸トリフェニルの含有量が0.1%であった。
得られた偏光フィルムの一方の面に、粘着剤を介して0.5mm厚みのサファイア基板(京セラ社製)を貼合し、図1に記載したように、透明基板/保護フィルム/偏光子/保護フィルムの順に積層した。なお、貼合するとき、サファイアの位相差影響を避けるため、偏光子の吸収軸を透明基板(サファイア基板)の遅相軸に合わせて行なった。この偏光板を用い、下記耐久性評価実験を行なった。100時間後透過軸方向における440nmの透過率が初期値の97%までの低下に抑えられ、耐光性に優れていた。結果を表1に示す。
(実施例2)
保護フィルムとして、膜厚40μmのトリアセチルセルロースフィルム(TACフィルムKC4UY、ミノルタコニカ社製、以下、KC4UYという場合がある。)を用いる以外は実施例1と同様に実施した。ここでKC4UYは、重量平均分子量が200,000であり、KC4UYをゲルパーミエーションクロマトグラフィを用いて得られるクロマトグラフにおいて、KC4UYに由来する検出ピークの合計面積に対してトリアセチルセルロースに由来するピーク面積が78%であり、リン酸トリフェニルの含有量が0.1%であった。実施例1と同様にして、この偏光フィルムの一方の面にサファイア基板を貼合し、下記加速耐久性評価実験を行なった。100時間後透過軸方向における440nmの透過率が初期値の98%までの低下に抑えられ、耐光性に優れていた。結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1と同様の偏光フィルム(保護フィルム/偏光子/保護フィルム)を作製した。この偏光フィルムの一方の面に、粘着剤を介して0.5mm厚みのサファイア基板(京セラ社製)を貼合し、もう一方の面に0.15mm厚みのガラス基板を貼合し、偏光板を得た。なお、サファイア基板に貼合するとき、サファイアの位相差影響を避けるため、偏光フィルムの吸収軸をサファイア基板の遅相軸に合わせて行なった。このように得られた両面透明基板形態の偏光板を110℃のオーブンにて30分間乾燥し、続いて、速やかに偏光フィルムの断面を全部覆うように熱硬化樹脂(図3の[4])を用いて封止し、熱硬化樹脂が完全に固まるまで110℃のオーブンに投入した。この偏光板を用い、下記耐久性評価実験を行なった。100時間後透過軸方向における440nmの透過率が初期値の98%までの低下に抑えられ、耐光性に優れていた。結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例1と同様にして得られた偏光子の片面にカルボキシル基変性ポリビニルアルコール樹脂に水溶性ポリアミドエポキシ樹脂を添加した接着剤でKC4UYを貼合し、偏光フィルム(偏光子/保護フィルム)を作製した。得られた偏光フィルムを実施例3と同様にして、透明基板の接着、乾燥、封止、乾燥して図4に記載の偏光板を得た。なお、透明基板を貼合するときに、偏光板の偏光子側の面にサファイア基板を貼合し、保護フィルム側の面にガラス基板を貼合した。この偏光板を用い、下記耐久性評価実験を行なった。100時間後透過軸方向における440nmの透過率が初期値の99%までの低下に抑えられ、耐光性に優れていた。結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1に用いた保護フィルムKC8UNの代わりに、トリアセチルセルロースフィルム SH80(富士写真フィルム社製、以下、SH80という場合がある)を用いる以外は実施例1と同様に実施した。この偏光板を用い、下記耐久性評価実験を行なった。100時間の後、透過軸方向における440nmの透過率が初期値の72%にまで大きく低下し、耐光性は十分ではなかった。結果を表1にまとめた。
尚、SH80は、膜厚80μm、重量平均分子量190,000であり、SH80をゲルパーミエーションクロマトグラフィを用いて得られるクロマトグラフにおいて、SH80に由来する検出ピークの合計面積に対してトリアセチルセルロースに由来するピーク面積が74%であり、リン酸トリフェニルの含有量が9.3%であり、リン酸ジフェニル−モノ(2−ビフェニル)の含有量が2.7%であり、リン酸フェニル−ジ(2−ビフェニル)の含有量が0.6%であり、リン酸トリ(2−ビフェニル)の含有量が0.1%であった。
<耐光性評価実験方法>
上記方法で得られた偏光板を耐光性実験装置に投入し、100時間後透過軸方向の透過率を測定する。耐光性評価装置は、フィリップス社製の130Wの高圧水銀ランプを光源とし、偏光変換素子やダイクロイックミラーなど、前述のフロントプロジェクターの光学系と同様の光学系を有し、偏光フィルムへの照射光量としては、1cm2当たり3.0Wであった。
Figure 2008175939
−:含有量が検出下限以下
○:偏光フィルムの劣化が発生しなかった
×:偏光フィルムの劣化が発生した
Figure 2008175939
本発明の偏光フィルムは、光源からの強力な光に長時間照射されても、光学特性を維持することができ、耐久性が著しく向上され、フロントプロジェクターやリアプロジェクションテレビなどの投射型液晶表示装置の偏光フィルムに適用した場合、装置の長寿命化に大きく貢献できるので、実用性に優れている。
本発明の偏光板の構成を説明する図(実施例1、2及び比較例1) 本発明の偏光板の構成を説明する図 本発明の偏光板の構成を説明する図(実施例3) 本発明の偏光板の構成を説明する図(実施例4) 保護フィルムにおける重量平均分子量を例示する図 投射型液晶表示装置の一態様および耐光性評価装置を説明する図
符号の説明
[1]:偏光子
[2]:保護フィルム
[3]:透明基板
[4]:封止材
[i]:GPCによる重量平均分子量チャートにおけるトリアセチルセルロース成分のピーク
[ii]:GPCによる重量平均分子量チャートにおける保護フィルムに含まれる添加剤成分のピーク
[iii]:GPCによる重量平均分子量チャートにおける参照物のポリスチレンのピーク
111:高圧水銀ランプ
112:第1レンズアレイ
113:第2レンズアレイ
114:偏光変換素子
115:重畳レンズ
121:反射ミラー
122:ブルーチャンネルダイクロイックミラー
123:グリーンチャンネルダイクロイックミラー
124:レッドチャンネルダイクロイックミラー
140B:ブルーチャンネル液晶パネル
140G:グリーンチャンネル液晶パネル
140R:レッドチャンネル液晶パネル
142:入射側偏光板
143:出射側偏光板
150:クロスダイクロイックプリズム
170:投射レンズ
180:スクリーン

Claims (6)

  1. トリアセチルセルロースを主成分とする保護フィルムを偏光子の少なくとも片面に貼合してなる偏光フィルムにおいて、該保護フィルムが下記(1)〜(3)を充足することを特徴とする偏光フィルム。
    (1)該保護フィルムに含まれるトリアセチルセルロースの重量平均分子量が180,000以上である。
    (2)該保護フィルムをゲルパーミエーションクロマトグラフィを用いて得られるクロマトグラフにおいて、該保護フィルムに由来する検出ピークの合計面積に対してトリアセチルセルロースに由来するピーク面積が70%以上である。
    (3)該保護フィルムにおけるリン酸エステルの含有量が1重量%以下である。
  2. 請求項1の偏光フィルムの少なくとも片面に無機材料を主成分とする透明基板を貼合してなる偏光板。
  3. 請求項1の偏光フィルムの両面に無機材料を主成分とする透明基板を貼合してなる偏光板。
  4. 請求項3に記載の偏光板であって、透明基板で貼合されていない偏光フィルムの露出部を封止材で被覆されてなる偏光板。
  5. 偏光フィルムの水分含有量が1.6重量%以下である請求項2〜4のいずれかに記載の偏光板。
  6. 請求項2〜5のいずれかに記載の偏光板を有する投射型液晶表示装置。
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