JP2008175864A - 半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法、及び半透過型液晶表示装置用カラーフィルタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】透明樹脂膜57の材料として、低レベリング性を有するフォトレジストを用い、透明樹脂膜を形成し、透明樹脂膜上面のスルーホール部上方部分のガラス基板からの膜厚Tbを、透明樹脂膜上面の着色部上方部分のガラス基板からの膜厚Taより薄いものとし、第一フォトスペーサーを透明樹脂膜上面の着色部上方部分a上に形成し、第二フォトスペーサーを透明樹脂膜上面のスルーホール部上方部分b上に形成する。
【選択図】図6
Description
図9、及び図10に示すように、液晶表示装置に用いられるカラーフィルタ(4)は、ガラス基板(40)上にブラックマトリックス(41)、着色画素(42)、及び透明導電膜(43)が順次に形成されたものである。
図9、及び図10はカラーフィルタを模式的に示したもので、着色画素(42)は12個表されているが、実際のカラーフィルタにおいては、例えば、対角17インチの画面に数百μm程度の着色画素が多数個配列されている。
ブラックマトリックス(41)は、遮光性を有するマトリックス状のものであり、着色画素(42)は、例えば、赤色、緑色、青色のフィルタ機能を有するものであり、透明導電膜(43)は、透明な電極として設けられたものである。
或いは、ガラス基板(40)上に、ブラックマトリックス形成用の黒色フォトレジストを用いてフォトリソグラフィ法によってブラックマトリックス(41)を形成するといった方法がとられている。
として基本的な機能を備えたものである。液晶表示装置は、このようなカラーフィルタを内蔵することにより、フルカラー表示が実現し、その応用範囲が飛躍的に広がり、液晶カラーTV、ノート型PCなど液晶表示装置を用いた多くの商品が創出された。
このスペーサーは透明な粒子であることから、画素内に液晶と一諸にスペーサーが入っていると、黒色表示時にスペーサーを介して光がもれてしまい、また、液晶材料が封入されている基板間にスペーサーが存在することによって、スペーサー近傍の液晶分子の配列が乱され、この部分で光もれを生じ、コントラストが低下し表示品質に悪影響を及ぼす、などの問題を有していた。
図8は、このような液晶表示装置用カラーフィルタの部分断面図である。図8に示すように、液晶表示装置用カラーフィルタ(7)は、ガラス基板(40)上にブラックマトリックス(41)、着色画素(42)、及び透明導電膜(43)が順次に形成され、ブラックマトリックス(41)上方の透明導電膜(43)上にスペーサー機能を有する突起部としてのフォトスペーサー(44)が形成されている。このような液晶表示装置用カラーフィルタ(7)を用いた液晶表示装置には、フォトスペーサー(44)が画素内を避けた位置に形成されているので、上記コントラストの改善がみられる。
フォトスペーサー(44)が面内において、ある密度で形成されている際に、フォトスペーサーの断面積が小さいとパネル組み立て工程で基板間のギャップが均一になりにくく、液晶表示装置に色ムラなどが発生し易くなるので、フォトスペーサー(44)の断面積はある大きさ以上のもの、例えば、フォトスペーサー(44)の高さが、基板間ギャップである2μm〜5μm程度の際に、形状は角丸の矩形、菱形のもので、水平断面が対角長(12×12μm)〜(40×40μm)程度のものを用いている。
しかし、フォトスペーサーの密度を十分に高くすると塑性変形や破壊は防げるが、パネル内に真空気泡(低温気泡)が発生するといった問題がある。
このとき、基板間のギャップが収縮しようとする変化量に対し、フォトスペーサーの変形が追従できなくなると、パネル内部に負圧が生じ、その結果パネル内に真空気泡(低温気泡)が発生することになる。
フォトスペーサーは、第一フォトスペーサー(Ps−1)と第二フォトスペーサー(Ps−2)で構成されている。
第二フォトスペーサー(Ps−2)は第一フォトスペーサー(Ps−1)より高さの低いフォトスペーサーである。この第二フォトスペーサー(Ps−2)は、パネルに過剰な荷重が加わった際に、その荷重を分散させ第一フォトスペーサー(Ps−1)の塑性変形、破壊を防ぐためのものである。
このカラーフィルタにおけるフォトスペーサーは、第一フォトスペーサー(Ps−1b)と第二フォトスペーサー(Ps−2b)で構成され、前記図1に示すフォトスペーサーと同様に、第一フォトスペーサー(Ps−1b)は基板間のギャップを設定し、第二フォトスペーサー(Ps−2b)は過剰な荷重による第一フォトスペーサー(Ps−1)の塑性変形、破壊を防ぐものである。
また、透明樹脂膜(47)は、スルーホール部(46)上に、例えば、透明なネガ型のフォトレジストを用いて形成されるが、スルーホール部上方の部分が凹状になり、透明樹脂膜の上面内で膜厚差(段差)が生じないように、平坦性(レベリング性)の良い状態に形成されている。
図3は、第一の方法を説明する断面図である。図3に示すように、ブラックマトリックス(41)、着色画素(42)、及び透明導電膜(43)が順次に形成されたガラス基板(40)上にフォトレジスト層(60)が形成され、その上方には近接露光のギャップ(G)を設けてフォトマスク(PM1)が配置されている。
フォトマスク(PM1)上の、第一フォトスペーサー(Ps−1c)の形成に対応したパターン(開口部)の幅(W3)は、形成される第一フォトスペーサー(Ps−1c)の幅と略同一である。
しかし、この第一の方法の短所は、フォトレジスト層(60)への露光は、第一フォトスペーサー(Ps−1c)が良好に形成されるように露光されるので、第二フォトスペーサー(Ps−2c)への露光は不足気味となり、フォトレジスト層の底部の硬化が十分にされず、形成された幅の狭い第二フォトスペーサー(Ps−2c)は透明導電膜(43)上から剥離し易い点である。
図4は、第二の方法を説明する断面図である。図4に示すように、ブラックマトリックス(41)、着色画素(42)、及び透明導電膜(43)が順次に形成されたガラス基板(40)上にフォトレジスト層(60)が形成され、その上方には近接露光のギャップ(G)を設けてフォトマスク(PM2)が配置されている。
形成される第一フォトスペーサー(Ps−1d)の幅(W5)と、形成される第二フォトスペーサー(Ps−2d)の幅(W6)は略同一である。第一フォトスペーサー(Ps−1d)の高さ(H5)と、第二フォトスペーサー(Ps−2d)の高さ(H6)の関係は、H5>H6となっている。
また、第一フォトスペーサー(Ps−1d)より高さの低い第二フォトスペーサー(Ps−2d)の形成に対応したパターン(開口部)の幅(W6)は、形成される第二フォトスペーサー(Ps−2d)の幅と略同一である。
ハーフートーン(52)としては、紫外線を減衰させる薄膜、例えば、ITOなどの金属酸化物膜からなるハーフートーン、或いは、フォトマスクを製造する際に成膜したクロム膜をフォトエチングしたハーフートーンなどがあげられる。
しかし、この第二の方法の短所は、第一の方法と同様に、フォトレジスト層(60)への露光は、第一フォトスペーサー(Ps−1d)が良好に形成されるように露光されるので、第二フォトスペーサー(Ps−2d)への露光は不足気味となり、フォトレジスト層の底部の硬化が十分にされず、形成された第二フォトスペーサー(Ps−2d)は透明導電膜(43)上から剥離し易い点である。
また、上記半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法を用いて製造した半透過型液晶表示装置用カラーフィルタを提供することを課題とする。
1)前記透明樹脂膜を形成する材料として、モノマー/ポリマー比の低い組成で、低レベリング性を有する透明なフォトレジストを用い、反射表示の着色画素上に透明樹脂膜を形成し、透明樹脂膜上面のスルーホール部上方部分のガラス基板からの膜厚を、透明樹脂膜上面の着色部上方部分のガラス基板からの膜厚より薄いものとし、
2)第一フォトスペーサーを透明樹脂膜上面の着色部上方部分上に形成し、第二フォトスペーサーを透明樹脂膜上面のスルーホール部上方部分上に形成することを特徴とする半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法である。
図5は、本発明による半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法により製造された半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの一実施例を模式的に示した断面図である。図5に示すように、この半透過型液晶表示装置用カラーフィルタは、ガラス基板(40)上にブラックマトリックス(41)、着色画素(42)、本発明による透明樹脂膜(57)、透明導電膜(43)、及びフォトスペーサーが順次に形成されたものである。
透明樹脂膜(57)上面のスルーホール部上方部分(b)のガラス基板(40)からの膜厚(Tb)は、透明樹脂膜(57)上面の着色部上方部分(a)のガラス基板(40)からの膜厚(Ta)より薄く形成されている(Tb<Ta)。
従って、透明樹脂膜(57)上面内では、着色部上方部分(a)の膜厚(Ta)とスルーホール部上方部分(b)の膜厚(Tb)との膜厚差(段差)(ΔT)が生じている(膜厚差(段差):ΔT=Ta−Tb)。
低レベリング性を有するフォトレジストの塗膜は、着色画素をくり抜いた反射表示の着色画素(42Re)の、着色部(45)/スルーホール部(46)/着色部(45)の凹状の断面形状に追従し、塗膜上面においてホール部上方部分(b)は着色部上方部分(a)より低い位置になるといった性向を適用したものである。
本発明におけるフォトスペーサーは、第一フォトスペーサー(Ps−1e)の高さ(H7)と第二フォトスペーサー(Ps−2e)の高さ(H8)を略同一の高さに(H7≦H8)、また、その幅も同一の幅に(W7=W8)に形成されたものである。透明樹脂膜(57)上面には、膜厚差(段差)(ΔT)を有するので、ガラス基板(40)上面から第二フォトスペーサー(Ps−2e)の上部までの高さ(H18)は、ガラス基板(40)上面から第一フォトスペーサー(Ps−1e)の上部までの高さ(H17)より、この膜厚差(段差)分だけ低いものとなっている(ΔT=ΔH=H17−H18)。
この段階で、低レベリング性を有するフォトレジストを用いた透明樹脂膜(57)上面には、既に膜厚差(段差)(ΔT)が設けられており、この透明樹脂膜(57)上に透明導電膜(43)を介してフォトレジスト層(60)が塗布されている。従って、フォトレジスト層(60)上面には、膜厚差(段差)(ΔT)に追従した膜厚差(段差)(ΔT−2)が生じている((ΔT−2)≒ΔT)。
フォトマスク(PM3)上の、第一フォトスペーサー(Ps−1e)の形成に対応したパターン(開口部)の幅(W7)は、形成される第一フォトスペーサー(Ps−1e)の幅と略同一である。また、第二フォトスペーサー(Ps−2e)における幅(W8)についても同様である。
このような平坦性(レベリング性)の良い状態の透明樹脂膜(47)は、モノマー/ポリマー比の高い組成で、高レベリング性を有するフォトレジストを用いることにより得ることができる。このモノマー/ポリマー比は、1.5程度のものである。
本発明による半透過型液晶表示装置用カラーフィルタは、図6における、着色部(45)の膜厚(Td)が1.8μm、スルーホール部(46)の幅(W9)が30μmの反射表示の着色画素(42Re)上に、膜厚(Tc)が2.0μmの透明樹脂膜(57)を設けることにより、透明樹脂膜の上面内での膜厚差(段差)(ΔT)0.3μmを得ることができる。
つまり、第一フォトスペーサー(Ps−1e)の上部と、第二フォトスペーサー(Ps−2e)の上部の高さの差(ΔH)にて、0.3μmを有するフォトスペーサーが形成される。
40・・・ガラス基板
41・・・ブラックマトリックス
41A・・・マトリックス部
41B・・・額縁部
42・・・着色画素
42Tr・・・透過表示の着色画素
42Re・・・反射表示の着色画素
43・・・透明導電膜
44・・・フォトスペーサー
45・・・着色部
46・・・スルーホール部
47・・・透明樹脂膜
57・・・本発明による透明樹脂膜
60・・・フォトレジスト層
G・・・近接露光のギャップ
H1・・・透明樹脂膜上の透明導電膜上面から第一フォトスペーサーの上部までの高さ
H2・・・着色画素上の透明導電膜上面から第一フォトスペーサーの上部までの高さ
H3、H5・・・第一フォトスペーサーの高さ
H4、H6・・・第二フォトスペーサーの高さ
H7・・・本発明における第一フォトスペーサーの高さ
H8・・・本発明における第二フォトスペーサーの高さ
ΔH・・・ガラス基板上面からの第一フォトスペーサーの上部までの高さと、第二フォトスペーサーの上部までの高さの差
H17・・・ガラス基板上面から第一フォトスペーサーの上部までの高さ
H18・・・ガラス基板上面から第二フォトスペーサーの上部までの高さ
L・・・露光光
PM1、PM2・・・フォトマスク
PM3・・・本発明におけるフォトスペーサー形成用フォトマスク
Ps−1、Ps−1b、Ps−1c、Ps−1d・・・第一フォトスペーサー
Ps−2、Ps−2b、Ps−2c、Ps−2d・・・第二フォトスペーサー
Ps−1e・・・本発明における第一フォトスペーサー
Ps−2e・・・本発明における第二フォトスペーサー
Re・・・反射表示領域
Tr・・・透過表示領域
ΔT・・・透明樹脂膜上面の膜厚差(段差)
Ta・・・透明樹脂膜上面の着色部上方部分のガラス基板からの膜厚
Tb・・・透明樹脂膜上面のスルーホール部上方部分のガラス基板からの膜厚Tc・・・透明樹脂膜の膜厚
Td・・・着色部の膜厚
W3、W5・・・第一フォトスペーサーの形成に対応した開口部の幅
W4、W6・・・第二フォトスペーサーの形成に対応した開口部の幅
W7・・・本発明における第一フォトスペーサーの幅
W8・・・本発明における第二フォトスペーサーの幅
W9・・・スルーホール部の幅
a・・・透明樹脂膜上面の着色部上方部分
b・・・透明樹脂膜上面のスルーホール部上方部分
Claims (2)
- ガラス基板上にブラックマトリックス、着色画素、透明樹脂膜、透明導電膜、フォトスペーサーを順次に形成する半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法において、1)前記透明樹脂膜を形成する材料として、モノマー/ポリマー比の低い組成で、低レベリング性を有する透明なフォトレジストを用い、反射表示の着色画素上に透明樹脂膜を形成し、透明樹脂膜上面のスルーホール部上方部分のガラス基板からの膜厚を、透明樹脂膜上面の着色部上方部分のガラス基板からの膜厚より薄いものとし、
2)第一フォトスペーサーを透明樹脂膜上面の着色部上方部分上に形成し、第二フォトスペーサーを透明樹脂膜上面のスルーホール部上方部分上に形成することを特徴とする半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法。 - 請求項1記載の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法を用いて製造したことを特徴とする半透過型液晶表示装置用カラーフィルタ。
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